JP2017080146A - 眼科撮影装置 - Google Patents

眼科撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017080146A
JP2017080146A JP2015212806A JP2015212806A JP2017080146A JP 2017080146 A JP2017080146 A JP 2017080146A JP 2015212806 A JP2015212806 A JP 2015212806A JP 2015212806 A JP2015212806 A JP 2015212806A JP 2017080146 A JP2017080146 A JP 2017080146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical system
image
eye
objective lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015212806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6619203B2 (ja
Inventor
祥聖 森口
Yoshikiyo Moriguchi
祥聖 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topcon Corp filed Critical Topcon Corp
Priority to JP2015212806A priority Critical patent/JP6619203B2/ja
Priority to PCT/JP2016/080888 priority patent/WO2017073414A1/ja
Publication of JP2017080146A publication Critical patent/JP2017080146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6619203B2 publication Critical patent/JP6619203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】干渉光学系を用いて取得された画像に現れるアーチファクトを除去するための新たな技術を提供する。【解決手段】眼科撮影装置は、対物レンズと、干渉光学系と、画像形成部と、解析部とを含む。干渉光学系は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を対物レンズを介して被検眼に入射させ、被検眼から出射し対物レンズを通過した測定光の戻り光と参照光との干渉光を検出する。画像形成部は、干渉光学系により取得された干渉光の検出結果に基づいて被検眼の画像を形成する。解析部は、対物レンズと被検眼との相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の検出結果に基づく2以上の画像を解析することにより、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去する。【選択図】図3

Description

この発明は、眼科撮影装置に関する。
光コヒーレンストモグラフィ(Optiacl Coherence Tomography:以下、OCT)は、被測定物体の表面形態や内部形態を表す画像の形成に利用される。OCTを用いて取得されたOCT画像には、被測定物体以外の物体からの反射やコヒーレンスリバイバル現象に起因したアーチファクトが現れることがある。これらアーチファクトは、注目部位に重なって現れたり、セグメンテーション処理等の画像処理の結果に影響を及ぼしたりする場合がある。
例えば、OCT画像を取得するための干渉光学系を構成する光学部材に対して減反射コーティングを施すことにより、被測定物体以外の物体からの反射に起因したアーチファクトを除去する場合がある。また、コヒーレンスリバイバル現象の発生が抑制されるように光源からの光に対して位相変調を行うことで、アーチファクトを除去する手法が知られている(特許文献1)。
米国特許出願公開第2014/0029015号明細書
しかしながら、光学部材に対して減反射コーティングを施した場合でも、反射を完全に抑制することは困難である。また、特許文献1に開示された手法では、光学系を構成する光学部材の種類やその配置等の光学的条件に応じた設計が必要になり、光学系や制御系の設計が複雑化する。
一般に、コヒーレンス長が長くなるほど被測定物体以外の物体からの反射に起因したアーチファクトがOCT画像に現れやすくなる。また、コヒーレンスリバイバル間隔が短くなるほどコヒーレンスリバイバル現象に起因したアーチファクトがOCT画像に現れやすくなる。従って、コヒーレンス長が長い光源やコヒーレンスリバイバル間隔が短い光源を用いる場合にはOCT画像の画質の劣化を招きやすくなり、前述のアーチファクトを除去するための新たな技術が求められる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、干渉光学系を用いて取得された画像に現れるアーチファクトを除去するための新たな技術を提供することにある。
実施形態の眼科撮影装置は、対物レンズと、干渉光学系と、画像形成部と、解析部とを含む。干渉光学系は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を対物レンズを介して被検眼に入射させ、被検眼から出射し対物レンズを通過した測定光の戻り光と参照光との干渉光を検出する。画像形成部は、干渉光学系により取得された干渉光の検出結果に基づいて被検眼の画像を形成する。解析部は、対物レンズと被検眼との相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の検出結果に基づく2以上の画像を解析することにより、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去する。
この発明によれば、干渉光学系を用いて取得された画像に現れるアーチファクトを除去するための新たな技術を提供することが可能になる。
実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態の比較例に係る眼科撮影装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例のフローを表すフロー図である。 実施形態の第1変形例に係る眼科撮影装置の動作例のフローを表すフロー図である。 実施形態の第2変形例に係る眼科撮影装置を説明するための概略図である。
この発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に係る眼科撮影装置は、光干渉断層計の機能を有し、被検眼に対してOCTを実行する。このOCTは、例えば眼底や前眼部など、被検眼の任意の部位に対して実行される。
この明細書では、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、ノイズをアーチファクトと同一視して表記する場合がある。また、この明細書において引用された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として援用することが可能である。
以下の実施形態では、フーリエドメインタイプのOCTを実行可能な眼科撮影装置について説明する。特に、実施形態に係る眼科撮影装置は、スウェプトソースタイプのOCTの手法を適用可能である。なお、スウェプトソースタイプ以外のタイプ、例えばスペクトラルドメインタイプのOCTを実行可能な眼科撮影装置に対して、この発明に係る構成を適用することも可能である。また、以下の実施形態ではOCT装置と眼底カメラとを組み合わせた装置について説明する。しかしながら、眼底カメラ以外のモダリティ、例えばSLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)、スリットランプ、眼科手術用顕微鏡、光凝固装置などに、実施形態に係る構成を有するOCT装置を組み合わせることも可能である。また、実施形態に係る構成を、単体のOCT装置に組み込むことも可能である。
[構成]
図1に示すように、眼科撮影装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100及び演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、OCTを実行するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
〔眼底カメラユニット〕
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、例えば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、例えば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、または近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、例えばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には、照明光学系10と撮影光学系30が設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ(単にCCDと呼ぶことがある)35、38)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの測定光を被検眼Eに導くとともに、被検眼Eを経由した測定光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、例えばハロゲンランプまたはLED(Light Emitting Diode)により構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19及びリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efを照明する。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、例えば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)が表示される。なお、撮影光学系30のピントが前眼部に合わせられている場合、被検眼Eの前眼部の観察画像が表示される。
撮影光源15は、例えばキセノンランプまたはLEDにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)が表示される。なお、観察画像を表示する表示装置3と撮影画像を表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、被検眼Eを赤外光で照明して同様の撮影を行う場合には、赤外の撮影画像が表示される。また、撮影光源としてLEDを用いることも可能である。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用指標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための指標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー33Aにて反射され、ミラー32に反射され、合焦レンズ31及びダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための指標(アライメント指標)を生成する。フォーカス光学系60は、被検眼Eに対してフォーカス(ピント)を合わせるための指標(スプリット指標)を生成する。
アライメント光学系50のLED51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53及びリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に投影される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46及び上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を通過し、ミラー32により反射され、ハーフミラー33Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様の操作を行ってアライメントを実施する。また、演算制御ユニット200がアライメント指標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行ってもよい(オートアライメント機能)。
フォーカス調整を行う際には、照明光学系10の光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット指標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65に反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。演算制御ユニット200は、従来と同様に、スプリット指標の位置を解析して合焦レンズ31及びフォーカス光学系60を移動させてピント合わせを行う(オートフォーカス機能)。また、スプリット指標を視認しつつ手動でピント合わせを行ってもよい。
ダイクロイックミラー46は、眼底撮影用の光路からOCT用の光路を分岐させている。ダイクロイックミラー46は、OCTに用いられる波長帯の光を反射し、眼底撮影用の光を透過させる。このOCT用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40と、光路長変更部41と、光スキャナ42と、合焦レンズ43と、ミラー44と、リレーレンズ45とが設けられている。
光路長変更部41は、図1に示す矢印の方向に移動可能とされ、OCT用の光路の光路長を変更する。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、例えばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含んで構成される。
光スキャナ42は、被検眼Eの瞳孔と光学的に共役な位置に配置されている。光スキャナ42は、OCT用の光路を通過する光(測定光LS)の進行方向を変更する。それにより、被検眼Eを測定光LSでスキャンすることができる。光スキャナ42は、例えば、測定光LSをx方向にスキャンするガルバノミラーと、y方向にスキャンするガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、測定光LSをxy平面上の任意の方向にスキャンすることができる。
〔OCTユニット〕
OCTユニット100の構成の一例を図2に示す。OCTユニット100には、被検眼EのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスウェプトソースタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、波長掃引型(波長走査型)光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被検眼Eからの測定光の戻り光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光を検出する干渉光学系である。干渉光学系による干渉光の検出結果(検出信号)は、干渉光のスペクトルを示す信号であり、演算制御ユニット200に送られる。
光源ユニット101は、一般的なスウェプトソースタイプのOCT装置と同様に、出射光の波長を掃引(走査)可能な波長掃引型(波長走査型)光源を含んで構成される。波長掃引型光源は、共振器を含むレーザ光源を含んで構成される。光源ユニット101は、人眼では視認できない近赤外の波長帯において、出力波長を時間的に変化させる。
光源ユニット101から出力された光L0は、光ファイバ102により偏波コントローラ103に導かれてその偏光状態が調整される。偏波コントローラ103は、例えばループ状にされた光ファイバ102に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ102内を導かれる光L0の偏光状態を調整する。
偏波コントローラ103により偏光状態が調整された光L0は、光ファイバ104によりファイバカプラ105に導かれて測定光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバ110によりコリメータ111に導かれて平行光束となる。平行光束となった参照光LRは、光路長補正部材112及び分散補償部材113を経由し、コーナーキューブ114に導かれる。光路長補正部材112は、参照光LRの光路長(光学距離)と測定光LSの光路長とを合わせるための遅延手段として作用する。分散補償部材113は、参照光LRと測定光LSとの間の分散特性を合わせるための分散補償手段として作用する。
コーナーキューブ114は、コリメータ111により平行光束となった参照光LRの進行方向を逆方向に折り返す。コーナーキューブ114に入射する参照光LRの光路と、コーナーキューブ114から出射する参照光LRの光路とは平行である。また、コーナーキューブ114は、参照光LRの入射光路及び出射光路に沿う方向に移動可能とされている。この移動により参照光LRの光路の長さが変更される。
なお、図1及び図2に示す構成においては、測定光LSの光路(測定光路、測定アーム)の長さを変更するための光路長変更部41と、参照光LRの光路(参照光路、参照アーム)の長さを変更するためのコーナーキューブ114の双方が設けられているが、これらのうちのいずれか一方が設けられていてもよい。また、これら以外の光学部材を用いて、測定光路長と参照光路長との差を変更することも可能である。
コーナーキューブ114を経由した参照光LRは、分散補償部材113及び光路長補正部材112を経由し、コリメータ116によって平行光束から集束光束に変換されて光ファイバ117に入射し、偏波コントローラ118に導かれて参照光LRの偏光状態が調整される。
偏波コントローラ118は、例えば、偏波コントローラ103と同様の構成を有する。偏波コントローラ118により偏光状態が調整された参照光LRは、光ファイバ119によりアッテネータ120に導かれて、演算制御ユニット200の制御の下で光量が調整される。アッテネータ120により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ121によりファイバカプラ122に導かれる。
一方、ファイバカプラ105により生成された測定光LSは、光ファイバ127により導かれ、コリメータレンズユニット40により平行光束とされる。平行光束にされた測定光LSは、光路長変更部41、光スキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、及びリレーレンズ45を経由してダイクロイックミラー46に到達する。そして、測定光LSは、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて被検眼Eに照射される。測定光LSは、被検眼Eの様々な深さ位置において散乱(反射を含む)される。このような後方散乱光を含む測定光LSの戻り光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ105に導かれ、光ファイバ128を経由してファイバカプラ122に到達する。
ファイバカプラ122は、光ファイバ128を介して入射された測定光LSと、光ファイバ121を介して入射された参照光LRとを合成して(干渉させて)干渉光を生成する。ファイバカプラ122は、所定の分岐比(例えば1:1)で、測定光LSと参照光LRとの干渉光を分岐することにより、一対の干渉光LCを生成する。ファイバカプラ122から出射した一対の干渉光LCは、それぞれ光ファイバ123、124により検出器125に導かれる。
検出器125は、例えば一対の干渉光LCをそれぞれ検出する一対のフォトディテクタを有し、これらによる検出結果の差分を出力するバランスドフォトダイオード(Balanced Photo Diode)である。検出器125は、その検出結果(検出信号)をDAQ(Data Acquisition System)130に送る。DAQ130には、光源ユニット101からクロックKCが供給される。クロックKCは、光源ユニット101において、波長掃引型光源により所定の波長範囲内で掃引(走査)される各波長の出力タイミングに同期して生成される。光源ユニット101は、例えば、各出力波長の光L0を分岐することにより得られた2つの分岐光の一方を光学的に遅延させた後、これらの合成光を検出した結果に基づいてクロックKCを生成する。DAQ130は、クロックKCに基づき、検出器125の検出結果をサンプリングする。DAQ130は、サンプリングされた検出器125の検出結果を演算制御ユニット200に送る。演算制御ユニット200は、例えば一連の波長走査毎に(Aライン毎に)、検出器125により得られた検出結果に基づくスペクトル分布にフーリエ変換等を施すことにより、各Aラインにおける反射強度プロファイルを形成する。更に、演算制御ユニット200は、各Aラインの反射強度プロファイルを画像化することにより画像データを形成する。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、検出器125から入力される検出信号を解析して被検眼EのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスウェプトソースタイプのOCT装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3及びOCTユニット100の各部を制御する。例えば演算制御ユニット200は、被検眼EのOCT画像を表示装置3に表示させる。
演算制御ユニット200は、例えば、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含む。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路により実現される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼科撮影装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。
〔制御系〕
眼科撮影装置1の制御系の構成について図3を参照しつつ説明する。なお、図3においては、眼科撮影装置1のいくつかの構成要素が省略されており、この実施形態を説明するために特に必要な構成要素が選択的に示されている。
(制御部)
眼科撮影装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、例えば、前述のプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部212が設けられている。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、図3に示すように、主制御部211は、眼底カメラユニット2の撮影合焦駆動部31A、CCDイメージセンサ35及び38、LCD39、光路長変更部41、光スキャナ42、OCT合焦駆動部43A及び移動機構駆動部80Aなどを制御する。また、主制御部211は、OCTユニット100の光源ユニット101、参照駆動部114A、検出器125及びDAQ130などを制御する。
移動機構駆動部80Aは、移動機構80を駆動する。移動機構80は、図1及び図2に示す光学系を一体的に移動させる。移動機構80は、上記の光学系をx方向に移動するための第1移動機構と、上記の光学系をy方向に移動するための第2移動機構と、上記の光学系をz方向に移動するための第3移動機構とを含む。x方向は、対物レンズ22の光軸方向に直交する方向(左右方向)である。y方向は、対物レンズ22の光軸方向に直交する方向(上下方向)である。z方向は、対物レンズ22の光軸方向である。移動機構駆動部80Aは、第1移動機構を駆動する第1駆動部と、第2移動機構を駆動する第2駆動部と、第3移動機構を駆動する第3駆動部とを含む。
撮影合焦駆動部31Aは、合焦レンズ31を光軸方向に移動させる。それにより、撮影光学系30の合焦位置が変更される。なお、主制御部211は、移動機構駆動部80Aを制御することにより、眼底カメラユニット2に設けられた光学系を移動機構80により3次元的に移動させることができる。この制御は、アライメントやトラッキングにおいて用いられる。トラッキングとは、被検眼Eの運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合には、事前にアライメントとピント合わせが実行される。トラッキングは、被検眼Eを動画撮影して得られる画像に基づき被検眼Eの位置や向きに合わせて装置光学系をリアルタイムで移動させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。
OCT合焦駆動部43Aは、測定光路の光軸に沿って合焦レンズ43を移動させる。それにより、測定光LSの合焦位置が変更される。測定光LSの合焦位置は、測定光LSのビームウェストの深さ位置(z位置)に相当する。
参照駆動部114Aは、参照光路に設けられたコーナーキューブ114を移動させる。それにより、参照光路の長さが変更される。なお、前述したように、光路長変更部41と、コーナーキューブ114及び参照駆動部114Aとのいずれか一方のみが設けられた構成であってもよい。
(記憶部)
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、例えば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼科撮影装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
(画像形成部)
画像形成部220は、検出器125(DAQ130)からの検出信号に基づいて、眼底Efの断面像の画像データを形成する。すなわち、画像形成部220は、干渉光学系による干渉光LCの検出結果に基づいて被検眼Eの画像データを形成する。この処理には、従来のスウェプトソースタイプのOCTと同様に、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。このようにして取得される画像データは、複数のAライン(被検眼E内における各測定光LSの経路)における反射強度プロファイルを画像化することにより形成された一群の画像データを含むデータセットである。
画質を向上させるために、同じパターンでのスキャンを複数回繰り返して収集された複数のデータセットを重ね合わせる(加算平均する)ことができる。
画像形成部220は、例えば、前述の回路基板を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。また、被検眼Eの部位とその画像とを同一視することもある。
(データ処理部)
データ処理部230は、画像形成部220により形成されたOCT画像に対して各種のデータ処理(画像処理)や解析処理を施す。例えば、データ処理部230は、画像の輝度補正や分散補正等の補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
データ処理部230は、解析部231を含む。解析部231は、上記の解析処理を実行する。同一の計測条件の下で干渉光学系により取得された2以上の干渉光の検出結果に基づく2以上の画像については、アーチファクトの位置が変化することなく、固視微動により眼底における計測部位の位置が変化する。そこで、解析部231は、対物レンズ22と被検眼Eとの相対位置が異なる状態で上記の2以上の画像を解析することにより、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去する。すなわち、解析部231は、対物レンズ22と被検眼Eとの相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の干渉光の検出結果に基づき、被検眼の計測部位の像とアーチファクトとを判別し、判別されたアーチファクトだけを被検眼の画像から除去する。
この実施形態では、同一の設定が適用された干渉光学系により所定の時間をおいて被検眼Eに対して2以上のOCT計測が実行される。干渉光学系に対する設定には、合焦レンズ43の位置、光スキャナ42によるスキャン長やスキャンパターン、光路長変更部41やコーナーキューブ114による光路長の変更状態、偏波コントローラ103、118による偏光状態などを決定するための設定がある。所定の時間間隔でOCT計測を繰り返し実行することで、固視微動により対物レンズ22と被検眼Eとの相対位置が異なる状態で前述の2以上の検出結果の取得が可能である。
解析部231は、特定部231Aと、除去部231Bとを含む。特定部231Aは、干渉光学系により取得された2以上の画像中のアーチファクト(ノイズ)を特定する。アーチファクトは、所定の閾値以上の強度(輝度)を有し、かつ、相対移動された他の画像における対応領域との強度の変動幅が小さい部分の領域として特定される。例えば、特定部231Aは、取得された2以上の画像中の被検眼の同一部位の画素である対応画素を特定し、特定された対応画素のそれぞれの画素値が第1閾値以上であり、かつ、これら画素値の変動幅が第2閾値以下であるか否かを判定する。特定部231Aは、対応画素のそれぞれの画素値が第1閾値以上であり、かつ、これら画素値の変動幅が第2閾値以下であると判定された対応画素をアーチファクトとして特定する。
除去部231Bは、既に取得された2以上の画像のいずれかについて、特定部231Aにより特定されたアーチファクトを除去することで、ノイズフリー(アーチファクトフリー)の画像を生成する。
また、解析部231は、干渉光学系により取得された2以上の画像のそれぞれを解析することにより黄斑等の被検眼の特徴部位の位置を特定し、特徴部位の位置が異なる2以上の画像を選択し、選択された2以上の画像を用いて上記のアーチファクトの除去を行ってもよい。
データ処理部230は、断面像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行することにより、被検眼Eのボリュームデータ(ボクセルデータ)を形成することができる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像を形成する。
データ処理部230は、眼底像とOCT画像との位置合わせを行うことができる。眼底像とOCT画像とが並行して取得される場合には、双方の光学系が同軸であることから、(ほぼ)同時に取得された眼底像とOCT画像とを、撮影光学系30の光軸を基準として位置合わせすることができる。また、眼底像とOCT画像との取得タイミングに関わらず、OCT画像のうち眼底Efの相当する画像領域の少なくとも一部をxy平面に投影して得られる正面画像と、眼底像との位置合わせをすることにより、そのOCT画像とその眼底像とを位置合わせすることも可能である。この位置合わせ手法は、眼底像取得用の光学系とOCT用の光学系とが同軸でない場合においても適用可能である。また、双方の光学系が同軸でない場合であっても、双方の光学系の相対的な位置関係が既知であれば、この相対位置関係を参照して同軸の場合と同様の位置合わせを実行することが可能である。
以上のように機能するデータ処理部230は、例えば、プロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス240には、表示部241と操作部242とが含まれる。表示部241は、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部242は、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部242には、眼科撮影装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。また、表示部241は、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部241と操作部242は、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。例えばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部242は、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部242に対する操作内容は、電気信号として制御部210に入力される。また、表示部241に表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部242とを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
OCTユニット100、コリメータレンズユニット40、光路長変更部41、光スキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、及びリレーレンズ45は、この実施形態に係る「干渉光学系」の一例である。
[動作例]
眼科撮影装置1の動作について説明する。
図4に、実施形態の比較例の説明図を示す。図4は、比較例における眼科撮影装置により得られたOCT画像を模式的に表す。
比較例における眼科撮影装置では、光スキャナ42による測定光の偏光制御の中心(スキャナ座標系の原点)が対物レンズ22の光軸に一致するように設けられている。このような位置調整は、設計段階や、出荷工程やメンテナンス工程で行われる。それにより、本比較例に係る眼科撮影装置では、被検眼Eの注目部位が対物レンズ22の光軸の位置に配置されるようにアライメントが行われ、光軸を含むスキャンによる撮影頻度が高くなる。
ところが、対物レンズ22の光軸を含むスキャンにより取得されたOCT画像IMG1では、図4に示すように、対物レンズ22のレンズ面の頂点からの反射光がアーチファクトN1として現れる場合がある。例えば、図4に示すように中心窩CFを注目部位とする断層画像を観察する目的で撮影したにもかかわらず、注目部位付近にアーチファクトN1が現れてしまい、画像中の注目部位付近の観察が難しくなる。この現象は、コヒーレンス長が長くなるほど、眼科撮影装置が有する光学系の反射に起因したアーチファクトがOCT画像に現れやすくなる。
そこで、実施形態では、上記のように、対物レンズ22と被検眼Eとの相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の干渉光の検出結果に基づく2以上の画像を解析することによって、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズが除去される。それにより、光学系の反射だけでなくコヒーレンスリバイバル現象に起因したアーチファクト等のノイズが描出されないOCT画像を取得することが可能になる。特に、撮影頻度が高いOCT画像(対物レンズ22の光軸を含むスキャンにより取得されたOCT画像)において、注目部位付近の詳細な観察が可能になる。
図5に、眼科撮影装置1の動作例のフロー図を示す。この動作例には、画像に基づく被検眼Eと装置光学系との位置合わせの処理と、画像に基づくスキャン領域の設定処理とが含まれる。位置合わせの処理には、OCT計測のためのアライメント(オートアライメント)、ピント合わせ(オートフォーカス)、トラッキング(オートトラッキング)が含まれる。
(S1)
まず、観察光源11からの照明光(可視カットフィルタ14により近赤外光となる)で眼底Efを連続照明することにより、眼底Efの近赤外動画像の取得を開始する。この近赤外動画像は、連続照明が終了するまでリアルタイムで得られる。この動画像を構成する各フレームの画像は、フレームメモリ(記憶部212)に一時記憶され、データ処理部230に逐次送られる。
なお、被検眼Eには、アライメント光学系50によるアライメント指標と、フォーカス光学系60によるスプリット指標とが投影されている。よって、近赤外動画像にはアライメント指標とスプリット指標とが描出されている。これら指標を用いてアライメントやピント合わせを行うことができる。また、被検眼Eには、LCD39による固視標も投影されている。被検者は、この固視標を凝視するように指示を受ける。
(S2)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、アライメント視標の位置を求め、光学系の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された光学系の移動量に基づいて移動機構駆動部80Aを制御することにより、オートアライメントを行う。
(S3)
データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより得られるフレームを逐次に解析して、スプリット視標の位置を求め、合焦レンズ31の移動量を算出する。制御部210は、データ処理部230により算出された合焦レンズ31の移動量に基づいて撮影合焦駆動部31Aを制御することにより、オートフォーカスを行う。
(S4)
続いて、制御部210は、オートトラッキングを開始する。具体的には、データ処理部230は、光学系によって被検眼Eを動画撮影することにより逐次に得られるフレームをリアルタイムで解析して、被検眼Eの動き(位置の変化)を監視する。制御部210は、逐次に取得される被検眼Eの位置に合わせて光学系を移動させるように移動機構駆動部80Aを制御する。それにより、被検眼Eの動きに対して光学系をリアルタイムで追従させることができ、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持することが可能となる。
(S5)
制御部210は、近赤外動画像を表示部241にリアルタイムで表示させる。ユーザは、操作部242を用いることにより、この近赤外動画像上にスキャン領域を設定する。設定されるスキャン領域は1次元領域でも2次元領域でもよい。
なお、測定光LSのスキャン態様や注目部位(視神経乳頭、黄斑部、病変部等)があらかじめ設定されている場合などには、これら設定内容に基づいて制御部210がスキャン領域を設定するように構成することも可能である。具体的には、データ処理部230による画像解析により注目部位を特定し、制御部210が、この注目部位を含むように(例えば、この注目部位が中心に位置するように)所定パターンの領域を設定する。
(S6)
制御部210は、光源ユニット101や光路長変更部41を制御するとともに、S5で設定されたスキャン領域に基づいて光スキャナ42を制御することにより、眼底Efに対する1回目のOCT計測を行う。画像形成部220は、上記のようにクロックKCに基づいて、検出器150により得られた検出信号をサンプリングすることにより得られた収集データに基づいて断層像(画像)を形成する。
(S7)
所定時間が経過すると、制御部210は、S6と同一の計測条件の下で、眼底Efに対する2回目のOCT計測を行う。画像形成部220は、S6と同様にS7において検出器150により得られた検出信号をサンプリングすることにより得られた収集データに基づいて断層像を形成する。
(S8)
データ処理部230は、解析部231により、S6とS7とにおいて取得された2つの断層像からアーチファクトを特定し、特定されたアーチファクトをいずれかの断層像から除去し、アーチファクトフリーの新たな断層像を生成する。以上で、この動作例は終了となる(エンド)。
なお、S6及びS7において、スキャン態様が3次元スキャンである場合、データ処理部230は、画像形成部220により形成された複数の断層像に基づいて眼底Efの3次元画像を形成することが可能である。
[変形例]
(第1変形例)
前述の実施形態では、固視微動により対物レンズ22と被検眼Eとを相対移動させる場合について説明したが、実施形態に係る構成はこれに限定されるものではない。例えば、移動機構80により対物レンズ22及び干渉光学系を一体的に移動させることにより、対物レンズ22と被検眼Eとを相対移動させてもよい。この場合、主制御部211は、対物レンズ22の光軸方向(z方向)に干渉光学系を移動するように移動機構を制御してもよいし、対物レンズ22の光軸に直交する方向(xy方向)に干渉光学系を移動するように移動機構80を制御してもよい。
第1変形例に係る眼科撮影装置の構成は前述の実施形態に係る眼科撮影装置1の構成と同様である。以下では、第1変形例について、実施形態との相違点を中心に説明する。
図6に、第1変形例に係る眼科撮影装置の動作例のフロー図を示す。図6において図5と同様のステップについては同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図6に示すフローが図5に示すフローと異なる点は、S6とS7との間にS11が追加されている点である。
S11では、1回目のOCT計測の終了後に、主制御部211は、対物レンズ22の光軸方向(又はその直交方向)に干渉光学系を移動するように移動機構駆動部80Aを制御することにより対物レンズ22と被検眼Eとを相対移動させる。S11の移動量は、OCT画像の画像化レンジに収まる程度の微少量であってよい。
S7では、制御部210は、S6と同一の計測条件の下で、S11において被検眼Eに対して相対移動された対物レンズ22及び干渉光学系により、眼底Efに対する2回目のOCT計測を行う。画像形成部220は、S6と同様にS7において検出器150により得られた検出信号をサンプリングすることにより得られた収集データに基づいて断層像を形成する。
以上のように、眼科撮影装置のワーキングディスタンスを変更したり光学系をxy方向に移動させたりすることで、固視微動と比較して対物レンズ22と被検眼Eとの相対移動の確実性が高まり、高い確度でアーチファクトフリーの画像を取得することが可能になる。
(第2変形例)
図7に、実施形態の第2変形例における眼科撮影装置の構成の要部を示す。図7では、図1の被検眼Eと対物レンズ22との間のみが図示されている。
第2変形例に係る眼科撮影装置は、対物レンズ22と被検眼Eとの間に配置可能な前置レンズ23を含む。前置レンズ23は、手動または自動で対物レンズ22と被検眼Eとの間に配置可能である。対物レンズ22と被検眼Eとの間に前置レンズ23が配置された場合、上記の相対移動制御に関して前述の実施形態における「対物レンズ」を「前置レンズ」に置き換えて本発明を適用することが可能である。例えば、対物レンズ22と被検眼Eとの間に前置レンズ23が配置された場合、解析部は、前置レンズ(或いは、前置レンズ及び対物レンズ)と被検眼との相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の干渉光の検出結果に基づく2以上の画像の解析により、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去することが可能である。
[効果]
この実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
実施形態に係る眼科撮影装置(眼科撮影装置1)は、対物レンズ(対物レンズ22)と、干渉光学系(OCTユニット100からリレーレンズ45までの光学系)と、画像形成部(画像形成部220)と、解析部(解析部231)とを含む。干渉光学系は、光源(光源ユニット101)からの光(光L0)を測定光(測定光LS)と参照光(参照光LR)とに分割し、測定光を対物レンズを介して被検眼(被検眼E)に入射させ、被検眼から出射し対物レンズを通過した測定光の戻り光と参照光との干渉光(干渉光LC)を検出する。画像形成部は、干渉光学系により取得された干渉光の検出結果に基づいて被検眼の画像を形成する。解析部は、対物レンズと被検眼との相対位置が異なる状態で干渉光学系により取得された2以上の検出結果に基づく2以上の画像を解析することにより、2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去する。
このような構成によれば、取得された2以上の画像では光学系に起因したノイズの位置が変化しないことを利用して、画像処理により画像中のノイズの位置を特定し、特定されたノイズを画像から除去することが可能になる。それにより、対物レンズの反射光に起因したアーチファクトだけではなく、光学系の状態に応じて発生するコヒーレンスリバイバル現象に起因したアーチファクトの除去も可能になる。
また、実施形態に係る眼科撮影装置は、対物レンズ及び干渉光学系を一体的に移動させる移動機構(移動機構80)と、移動機構を制御することにより2以上の検出結果を干渉光学系に取得させる制御部(制御部210、主制御部211)とを含んでもよい。
このような構成によれば、例えば、アライメント等に用いる移動機構により対物レンズと被検眼とを相対移動させることが可能になり、簡素な構成でノイズフリーの画像を取得することが可能になる。
また、実施形態に係る眼科撮影装置では、制御部は、対物レンズの光軸方向に干渉光学系を移動するように移動機構を制御してもよい。
このような構成によれば、対物レンズと被検眼との相対移動の確実性が高まり、高い確度でノイズフリーの画像を取得することが可能になる。
また、実施形態に係る眼科撮影装置では、制御部は、対物レンズの光軸に直交する方向に干渉光学系を移動するように移動機構を制御してもよい。
このような構成によれば、対物レンズと被検眼との相対移動の確実性が高まり、高い確度でノイズフリーの画像を取得することが可能になる。
また、実施形態に係る眼科撮影装置では、2以上の検出結果は、同一の設定が適用された干渉光学系により取得されてもよい。
このような構成によれば、同一の条件で干渉光学系により2以上の検出結果を取得することが可能になるため、ノイズの部分とそれ以外の部分とを高精度に判別することができ、ノイズフリーの高画質の画像を取得すること可能になる。
また、実施形態に係る眼科撮影装置では、解析部は、2以上の画像における対応画素のそれぞれの画素値が第1閾値以上であり、かつ、これら画素値の変動幅が第2閾値以下であるか否かを判定し、その判定結果に基づいてノイズを特定してもよい。
このような構成によれば、簡素な制御でノイズを高精度に特定することが可能になる。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。適用される構成は、例えば目的に応じて選択される。また、適用される構成に応じ、当業者にとって自明の作用効果や、本明細書において説明された作用効果が得られる。
前述の実施形態の変形例では、OCTの被測定物体が被検眼(眼底)である場合について説明したが、前述の実施形態の変形例は被検眼以外の被測定物体に対してOCTを実行するものに適用可能である。被測定物体は生体部位でなくてもよい。
1 眼科撮影装置
2 眼底カメラユニット
22 対物レンズ
23 前置レンズ
100 OCTユニット
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
220 画像形成部
230 データ処理部
231 解析部
E 被検眼

Claims (6)

  1. 対物レンズと、
    光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光を前記対物レンズを介して被検眼に入射させ、前記被検眼から出射し前記対物レンズを通過した前記測定光の戻り光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光学系と、
    前記干渉光学系により取得された前記干渉光の検出結果に基づいて前記被検眼の画像を形成する画像形成部と、
    前記対物レンズと前記被検眼との相対位置が異なる状態で前記干渉光学系により取得された2以上の検出結果に基づく2以上の画像を解析することにより、前記2以上の画像中の対応する位置に描出されたノイズを除去する解析部と、
    を含む眼科撮影装置。
  2. 前記対物レンズ及び前記干渉光学系を一体的に移動させる移動機構と、
    前記移動機構を制御することにより前記2以上の検出結果を前記干渉光学系に取得させる制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記制御部は、前記対物レンズの光軸方向に前記干渉光学系を移動するように前記移動機構を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記制御部は、前記対物レンズの光軸に直交する方向に前記干渉光学系を移動するように前記移動機構を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の眼科撮影装置。
  5. 前記2以上の検出結果は、同一の設定が適用された前記干渉光学系により取得される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科撮影装置。
  6. 前記解析部は、前記2以上の画像における対応画素のそれぞれの画素値が第1閾値以上であり、かつ、これら画素値の変動幅が第2閾値以下であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて前記ノイズを特定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の眼科撮影装置。
JP2015212806A 2015-10-29 2015-10-29 眼科撮影装置 Active JP6619203B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015212806A JP6619203B2 (ja) 2015-10-29 2015-10-29 眼科撮影装置
PCT/JP2016/080888 WO2017073414A1 (ja) 2015-10-29 2016-10-19 眼科撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015212806A JP6619203B2 (ja) 2015-10-29 2015-10-29 眼科撮影装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017080146A true JP2017080146A (ja) 2017-05-18
JP6619203B2 JP6619203B2 (ja) 2019-12-11

Family

ID=58630090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015212806A Active JP6619203B2 (ja) 2015-10-29 2015-10-29 眼科撮影装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6619203B2 (ja)
WO (1) WO2017073414A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018007924A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 キヤノン株式会社 光断層撮像装置、光断層撮像装置の作動方法、及びプログラム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108403079A (zh) * 2018-02-26 2018-08-17 执鼎医疗科技(杭州)有限公司 一种基于oct的共焦成像系统

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014509544A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 追跡を利用してヒト眼球の測定値を効率的に取得するためのシステムおよび方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014509544A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 追跡を利用してヒト眼球の測定値を効率的に取得するためのシステムおよび方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018007924A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 キヤノン株式会社 光断層撮像装置、光断層撮像装置の作動方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017073414A1 (ja) 2017-05-04
JP6619203B2 (ja) 2019-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6426974B2 (ja) データ処理方法及びoct装置
JP6619202B2 (ja) 眼科撮影装置
JP6469413B2 (ja) データ処理方法及びoct装置
JP6776076B2 (ja) Oct装置
EP3821791A1 (en) Ophthalmologic imaging apparatus
JP6585897B2 (ja) 眼科撮影装置
WO2016084419A1 (ja) 眼科撮影装置
JP7096392B2 (ja) 眼科装置
JP6431400B2 (ja) 眼科撮影装置および眼科装置
JP6619203B2 (ja) 眼科撮影装置
WO2016189890A1 (ja) 眼科撮影装置
JP6809926B2 (ja) 眼科装置
JP6779674B2 (ja) Oct装置
JP2018192082A (ja) 眼科装置、及びその制御方法
JP6616659B2 (ja) 眼科撮影装置
JP6431399B2 (ja) 眼科撮影装置
JP6761519B2 (ja) 眼科撮影装置
JP2019025186A (ja) 眼科装置及びデータ収集方法
JP7096391B2 (ja) 眼科装置
JP7231366B2 (ja) 眼科装置および眼科装置の制御方法
JP2018148942A (ja) 眼科装置
JP2018126256A (ja) 眼科装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20161226

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6619203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250