以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a、18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a、18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2Aを参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2Aは、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2Aに示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、第1始動入賞口36と第3始動入賞口42を備える始動入賞口ユニット101の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は第1始動入賞口36と第3始動入賞口42に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c(可動役物でもよい)及び側部演出ユニット40d(可動役物でもよい)は、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、始動入賞口ユニット101が設けられる。始動入賞口ユニット101の下部には、遊技球が入賞した場合に特図1変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を付与する第1始動入賞口36(第1始動入賞領域、始動口1)と、遊技球が入賞した場合に特図2変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を付与する第3始動入賞口42(第3始動入賞領域、始動口3)とを備える。
始動入賞口ユニット101は、共通入口103から入った遊技球を入賞切替機構105によって振分けて、第1始動入賞口36と第3始動入賞口42に交互に入賞させ得るように構成されている。なお、入賞切替機構105として、公知の機構(例えば、特開2015−36026号公報、特開2015−77230号公報に記載)が使用可能である。入賞切替機構105は、入賞領域を変更する領域変更手段を構成する。
入賞切替機構105は、始動入賞口ユニット101の共通入口103から入った遊技球を左側(第1始動入賞口36側)と右側(第3始動入賞口42側)に振分けて、始動入賞口ユニット101内を流下させる。始動入賞口ユニット101の共通入口103には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち時において、右打ち時より遊技球は流入し易くなる。
入賞切替機構105は、始動入賞口ユニット101本体に対して回転軸を中心として回動する回転部材と、回転部材の回転を止めるストッパ部材を有する。回転部材は、回転軸から三方に延びる三つの延在部を有する。三つの延在部によって、第1始動入賞口36へ流下させる遊技球を収容するL字状の収容部と、第3始動入賞口42へ流下させる遊技球を収容するL字状の収容部が形成される。
入賞切替機構105は、回転部材を左側と右側とに交互に回転させ、遊技球が入賞する始動入賞口を、第1始動入賞口36と第3始動入賞口42に交互に切り替える。始動入賞口ユニット101の共通入口103に入球した遊技球は、エラーがない限り、入賞切替機構105によって左側(第1始動入賞口36側)と右側(第3始動入賞口42側)に交互に振分けられて、第1始動入賞口36と第3始動入賞口42に交互に入賞(入球)することになる。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普図始動ゲート34に下方において、遊技球の入賞に基づき特図2変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を付与する第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が第1始動入賞口36、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)、又は、第3始動入賞口42に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂電チュー型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、特定遊技状態としての確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の左下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって、前方から奥側に引っ込むことで大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。
図2Bと図2Cは、特別変動入賞装置39が設けられる変動入賞装置ユニット107の斜視図である。図2Bと図2Cは、各々、特別変動入賞装置39の大入賞口の閉状態と開状態を示す。なお、変動入賞装置ユニット107には、特別変動入賞装置39の大入賞口の他に、右下方の遊技領域32における一般入賞口35が設けられる。
変動入賞装置ユニット107は、本体部107aと、本体部107aの前面に取り付けられる装飾部107bを有する。本体部107aの上部側壁260と、装飾部107bの上部側壁262との間は、遊技球の球通路265となる。球通路265の底部は、左側(図2Bと図2Cの斜視図では奥側)が右側よりも低くなって傾斜しており、遊技球が右側から左側へ転動可能である。なお、装飾部107bの上部側壁262は、球通路265を転動する遊技球を遊技者が視認できるように透明又は半透明になっている。大入賞口の閉状態において、特別変動入賞装置39の開閉扉39cは、前進位置(通常位置)にあり球通路265の底部の一部を構成する。大入賞口の開状態において、特別変動入賞装置39の開閉扉39cは、後退位置にあり、前方から本体部107aの内部に引っ込んでいる。大入賞口ソレノイド39bは、開閉扉39cを前進位置と後退位置との間で移動させる。
開閉扉39cの上面は、平坦部267と、平坦部267に対して盛り上がった複数の隆起部269(凸部)を備え、凸凹形状を有する。球通路265の底部を転動する遊技球は、複数の隆起部269に衝突することによって減速し、球通路265を通過するのに要する時間が増加する。開閉扉39cの複数の隆起部269は、上から見ると球通路265に沿った方向(遊技球の転動方向)において鋸の歯状に並んでいる。なお、各隆起部269は右側(図2Bと図2Cの斜視図では前側)に傾斜部を有するため、遊技球は各隆起部269に衝突して減速するが止まらないようになっている。
また、本体部107aの上部側壁260の表面には、小さく波打った形状の凹凸面(摩擦面)である波状部271(凹凸部)が設けられる。波状部271は、球通路265に沿った方向に対して垂直に延在した山部(突条部、畝部)と谷部からなる。また、本体部107aの上部側壁260と装飾部107bの上部側壁262の対向する表面(球通路265側の表面)には、それぞれ、波状部271の山部よりも高い複数の突起部273(突条部、畝部)が設けられる。複数の突起部273は、上部側壁260、262の各々において、所定の間隔(ピッチ)で球通路265に沿って配置される。上部側壁262の突起部273は、上部側壁260の突起部273とは互い違いに配置されており、複数の突起部273は全体としてジグザグに配置されている。また、上部側壁260の突起部273は、複数の隆起部269に対向するように配置され、上部側壁262の突起部273は、複数の隆起部269の間の凹部に対向するように配置される。球通路265の底部を転動する遊技球は、波状部271と突起部273に衝突することによっても減速し、球通路265を通過するのに要する時間が増加する。特に、上部側壁262の突起部273は、複数の隆起部269の間の凹部に対向するように配置されることによって、遊技球は球通路265内をジグザグに流れるようになり、球通路265を通過するのに要する時間がさらに増加する。
遊技球は、特別変動入賞装置39の大入賞口の閉状態において、隆起部269、波状部271、突起部273で減速されて球通路265を移動するが、大入賞口が開放されると開閉扉39cの上に滞在していた遊技球は大入賞口に落下して入賞する。従って、遊技球は、隆起部269、波状部271、突起部273が存在しない場合に比較して大入賞口に入賞し易くなる。即ち、隆起部269、波状部271、突起部273は、遊技球が大入賞口に入賞(入球)することを補助する入賞補助手段として機能する。
一般入賞口35、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、始動入賞口ユニット101の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜60(LEDランプ)を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、高確率報知LED、確率状態表示部)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよい。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、LEDランプの点灯消灯を繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器51、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
また、図2Dは、遊技領域32の右下側に設けられるランプ表示装置80の構成を示す図である。ランプ表示装置80は、図柄(後述の第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1、2(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動記憶数(保留数)報知用のランプ表示部3−6(LED)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。
ランプ表示部1、2は、変動表示として所定の点滅周期で点滅する。一括表示装置50の特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置100で計測されるのに対して、ランプ表示装置80のランプ表示部1、2の変動時間は演出制御装置300(後述)で計測される。
ランプ表示部3、4(飾り特図1保留LED1、飾り特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に、ランプ表示部5、6(飾り特図2保留LED1、飾り特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。
ランプ表示部1、2(後述の第四特別図柄)の点滅周期と、ランプ表示部3−6(飾り特図保留)の点滅周期は、いずれも同じ200msec(100msecオン、100msecオフ)でよいが、飾り特図保留と第四特別図柄を区別し易いように点滅周期を異ならせてもよい。また、ランプ表示部1−6のオン/オフ(表示/非表示)の時間を異ならせてもよい。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の第1始動入賞口36への入賞、普通変動入賞装置37への入賞、及び第3始動入賞口42への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)、始動口2スイッチ37a(図3参照)及び始動口3スイッチ42a(図3参照)によって検出される。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37及び第3始動入賞口42に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37又は第3始動入賞口42への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)などによって第四特別図柄(第4図柄)が変動して、特図変動表示ゲームの実行中であることを示す。第四特別図柄の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「消灯」、大当りの場合は「点灯」で停止する。第四特別図柄の変動表示は、ランプ表示装置80のランプ表示部1、2(LED)で表示されるが、それ以外の表示装置41、サブ表示装置で表示されてもよい。
第1始動入賞口36、第3始動入賞口42又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド(39b)(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、入賞(即ち始動記憶)の発生した順に実行されるようになっており(入賞順消化)、特図1変動表示ゲーム及び/又は特図2変動表示ゲームの始動記憶が生じて特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は、最も古くに発生した始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42内の始動口3スイッチ42a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ(39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。変動パターン(変動態様)には、リーチを生じさせるパターンが含まれることがある。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出の系統(リーチの種類、種別)として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値(期待度、信頼度)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42内の始動口3スイッチ42a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ42a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号が入力される。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第2入力ポート123に入力されるようにしてもよい。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aと始動口3スイッチ42aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42に備えられた始動口3スイッチ42aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口42)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回、6回など)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態(電サポ状態)となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポート(電サポ)を実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む(A1006)。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1015)。さらに、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたか否かを判定する(A1016)。
遊技制御装置100は、初期化スイッチがオフである場合には(A1016の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結果が「Y」)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場合には(A1020の結果が「Y」)、図5BのステップA1021の処理に移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を実行する。
また、遊技制御装置100は、初期化スイッチがオンである場合(A1016の結果が「Y」)、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェックサムが正常でない場合には(A1020の結果が「N」)、図5BのステップA1026の処理に移行して初期化処理を実行する。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
遊技制御装置100は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(A1021)。初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、遊技制御装置100は、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(A1022)。
ここで、遊技制御装置100は、遊技状態が高確率状態でない場合には(A1022の結果が「N」)、ステップA1023及びステップA1024の処理をスキップして、ステップA1025の処理に移行する。また、遊技状態が高確率状態である場合には(A1022の結果が「Y」)、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(A1023)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(A1024)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1025)、ステップA1031の処理を実行する。
一方、ステップA1016,A1017,A1018,A1020の実行後にステップA1026の処理を実行する場合には、遊技制御装置100は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定する(A1026)。さらに、ビジー信号ステータス領域を含むすべてのRAM領域を0クリアし(A1027)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(A1028)。
そして、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1029)。初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。さらに、遊技制御装置100は、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板に送信し(A1030)、ステップA1031の処理を実行する。
なお、ステップA1025の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1030の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンドも含まれる。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1031)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1031のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1032)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)等)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1033)、割込みを許可する(A1034)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1035)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1035の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(A1036)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1037)。停電監視信号がオンでない場合には(A1037の結果が「N」)、ステップA1035の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(A1035)の前に割込みを許可する(A1034)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫されることを回避することができる。
なお、ステップA1035の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1037の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA1036の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1038)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1038の結果が「N」)、ステップA1037に戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1038の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止し(A1039)、全出力ポートにオフデータを出力する(A1040)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1041)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1042)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1043)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1044)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1045)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図6は、チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。チェックサム算出処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1019及びA1043にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定する(A1101)。そして、繰り返し数を設定し(A1102)、さらに、算出値として「0」を設定する(A1103)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、遊技制御装置100は、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(A1104)、算出アドレスを+1更新し(A1105)、繰り返し数を−1更新する(A1106)。そして、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(A1107)。
遊技制御装置100は、チェックサムの算出が終了していない場合には(A1107の結果が「N」)、ステップA1104からステップA1107までの処理を繰り返す。また、チェックサムの算出が終了した場合には(A1107の結果が「Y」)、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図7は、初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。初期値乱数更新処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1035にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新(1だけ増加)する(A1201)。続いて、当り初期値乱数を+1更新し(A1202)、当り図柄初期値乱数を+1更新し(A1203)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことであり、「当り図柄初期値乱数」は普図の当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。
以上のように、メイン処理において時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。さらに、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1304)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1305)、さらに、乱数更新処理1(A1306)、乱数更新処理2(A1307)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ42a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1308)。
さらに、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行し(A1309)、次に、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1310)。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1312)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1313)。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1314)。その後、タイマ割込み処理を終了する。なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔入力処理〕
次に、タイマ割込み処理における入力処理(A1303)の詳細について説明する。図9は、入力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(A1401)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(A1402)。
次に、遊技制御装置100は、読み込まれた入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(A1403)。続いて、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備した後(A1404)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(A1405)。続いて、未使用のビットデータを準備し(A1406)、さらに、反転するビットデータを準備する(A1407)。そして、スイッチ読込み処理を実行する(A1408)。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(A1409)、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備する(A1410)。さらに、未使用のビットデータを準備し(A1411)、反転するビットデータを準備する(A1412)。さらに、その後、スイッチ読込み処理を実行し(A1413)、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、前述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(A1408、A1413)の詳細について説明する。図10は、スイッチ読込み処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(A1501)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1502)、反転の必要なビットを反転し(A1503)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(A1504)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するまで待機する(A1505)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、遊技制御装置100は、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(A1506)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1507)、反転の必要なビットを反転し(A1508)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目データ)をロードし、反転後データ(2回目データ)をセーブする(A1509)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(A1510)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(A1511)。
次に、遊技制御装置100は、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(A1512)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(A1513)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、遊技制御装置100は、今回確定ビットと前回保持ビットとを合成し、今回確定状態としてセーブする(A1514)。さらに、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブする(A1515)。その後、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行って前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しく判定できないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1304)の詳細について説明する。図11は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。次に、大入賞口ソレノイド39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(A1604)。そして、取得したデータと外部情報データを合成し(A1605)、合成したデータをデジット出力・外部情報出力ポート136に出力する(A1606)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(A1607)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(A1608)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成し(A1609)、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(A1610)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力ポート137に出力する(A1611)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(A1612)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1613)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1614)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1615)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力し(A1616)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(A1305)の詳細について説明する。図12は、払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする(A1701)。入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
遊技制御装置100は、ステップA1701の入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
遊技制御装置100は、入賞数カウンタ領域2にカウント数がない場合には(A1701の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する(A1702)。さらに、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1703)。
遊技制御装置100は、すべてのチェックが終了した場合には(A1703の結果が「Y」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1703の結果が「N」)、ステップA1701の処理に戻り、ステップA1701からステップA1703までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1701の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1704)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(A1705)。そして、賞球残数領域の値と払出数を加算して(A1706)、加算結果を新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(A1707)。なお、ステップA1707の処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、遊技制御装置100は、加算結果から10を減算し(A1708)、減算結果が0以上か否かを判定する(A1709)。そして、0以上でない場合には(A1709の結果が「N」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、0以上である場合には(A1709の結果が「Y」)、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(A1710)、減算結果を賞球残数領域にセーブし(A1711)、さらに、ステップA1708の処理に戻る。
以上の処理により、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
遊技制御装置100は、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(A1712)、払出コマンド送信タイマが0になったか否かを判定する(A1713)。払出コマンド送信タイマが0でない場合には(A1713の結果が「N」)、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合には(A1713の結果が「Y」)、払出ビジー信号ステータス(フラグ)がビジー状態(ビジー状態フラグ)であるか否かを判定する(A1714)。
払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号ともいえる。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータス(フラグ)は、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態のいずれかが設定される。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態である場合には(A1714の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。ビジー状態でない場合には、アイドル状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態でない場合には(A1714の結果が「N」)、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるか否かをチェックする(A1715)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
そして、遊技制御装置100は、カウント数がない場合には(A1715の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(A1716)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1717)。すべてのチェックが終了した場合には(A1717の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1717の結果が「N」)、ステップA1715の処理に戻り、ステップA1715からA1717までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1715の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1718)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(A1719)。そして、払出コマンド(払出数コマンド)を払出用シリアル送信バッファに格納し(A1720)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定し(A1721)、その後、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かを示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本実施形態によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第3始動入賞口42、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第3始動入賞口42、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第3始動入賞口42、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第3始動入賞口42、一般入賞口35、特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図13は、乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理1は、タイマ割込処理のステップA1306にて実行される。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1801)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1801の結果が「N」)、ステップA1804以降の処理を実行する。一方、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1801の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードする(A1802)。そして、ロードした大当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1803)。
次に、遊技制御装置100は、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。当り乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1804の結果が「N」)、ステップA1807以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、当り乱数が初期値設定待ちである場合には(A1804の結果が「Y」)、次回初期値として当り初期値乱数をロードする(A1805)。そして、ロードした当り乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1806)。
次に、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1807)。当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1807の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
一方、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1807の結果が「Y」)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードする(A1808)。そして、ロードした当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(A1809)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図14は、乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理2は、タイマ割込処理のステップA1307にて実行される。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は、両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。さらに、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
遊技制御装置100は、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(A1901)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(A1902)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(A1903)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、遊技制御装置100は、ランダムな値が設定されるM1カウンタの値をロードする(A1904)。
次に、遊技制御装置100は、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(A1905)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、遊技制御装置100は、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(A1906)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合には(A1906の結果が「Y」)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定し(A1907)、ステップA1909の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合には(A1906の結果が「N」)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定し(A1908)、ステップA1909の処理に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算する理由は、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を加算して値が変化しないことを避けるためである。
続いて、遊技制御装置100は、更新する乱数が2バイト乱数か否かを判定する(A1909)。そして、2バイト乱数である場合には(A1909の結果が「Y」)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定し(A1910)、ステップA1912の処理に移行する。一方、更新する乱数が2バイト乱数でない場合には(A1909の結果が「N」)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(A1911)、ステップA1912の処理に移行する。
遊技制御装置100は、乱数値にステップA1907又はA1908の処理で決定された加算値を加算した値を新たな乱数値とし、新たな乱数値がA1903の処理で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(A1913)。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合には(A1913の結果が「N」)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合には(A1913の結果が「Y」)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(A1914)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。
次に、遊技制御装置100は、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定する(A1916)。そして、2バイト乱数でない場合には(A1916の結果が「N」)、乱数更新処理2を終了する。一方、2バイト乱数である場合には(A1916の結果が「Y」)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(A1917)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37や第3始動入賞口42の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図15は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口スイッチ/状態監視処理は、タイマ割込み処理におけるステップA1308にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の一方に対応する入賞口監視テーブル1を準備する(A2001)。そして、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2002)。不正&入賞監視処理の詳細については、後述する。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の他方に対応する入賞口監視テーブル2を準備する(A2003)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに対応する入賞口監視テーブルを準備する(A2005)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2006)。続いて、常時入賞可能な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2007)。本実施形態では、常時入賞可能な入賞口スイッチとは、入賞口スイッチ35a、始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ42aである。不正監視が不要な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36a等である。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2008)。続いて、始動入賞口の入賞エラーを監視する始動口エラー監視処理を実行する(A2009)。そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(A2010)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2011)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2012)。なお、遊技機状態チェック処理の詳細は、後述する。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態(スイッチ異常1エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態(払い出し異常エラー)の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2013)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2014)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(A2015)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2015の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2015の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2016)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2017)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態(スイッチ異常2エラー)の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2018)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理の詳細は、後述する。
なお、ステップA2016からA2018までの処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA2016からA2018までの処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図16は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2002,A2004,A2006にて実行される。
不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対して行われる処理である。第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)や大入賞口(特別変動入賞装置39)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。例えば、不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ39aである場合に特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(A2105の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、判定個数以上の場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを演出コマンドとして準備し(A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可されない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)である場合は許可される。また、報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置39についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A2115)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A2116)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、演出コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図17は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図16に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2201)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(A2202)。入力がない場合には(A2202の結果が「N」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(A2211)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2202の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A2203)、ロードした値を+1更新する(A2204)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2205)。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2205の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2206)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2205の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2207)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2208)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。オーバーフローが発生しない場合には(A2209の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(A2210)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結果が「Y」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(A2211)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2212の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2202の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2212の結果が「Y」)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔始動口エラー監視処理〕
図18は、始動口エラー監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図15に示した不正&入賞監視処理のステップA2009にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、第1始動入賞口36(始動口1)に入賞があったか否かを判定する(A2301)。第1始動入賞口36に入賞がない場合(A2301の結果が「N」)、第3始動入賞口42(始動口3)に入賞があったか否かを判定する(A2307)。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36(始動口1)に入賞があった場合(A2301の結果が「Y」)、前回の入賞も第1始動入賞口36であるか否かを判定する(A2302)。前回の入賞も第1始動入賞口36である場合(A2302の結果が「Y」)、RWM内の連続入賞数領域に保存される連続入賞数を+1更新し(A2303)、連続入賞数が上限値(例えば4)以上であるか否かを判定する(A2304)。連続入賞数が上限値以上である場合(A2304の結果が「Y」)、ステップA2313以降の処理を実行する。連続入賞数が上限値未満である場合(A2304の結果が「N」)、第3始動入賞口42(始動口3)に入賞があったか否かを判定する(A2307)。
一方、遊技制御装置100は、前回の入賞が第1始動入賞口36でない場合(A2302の結果が「N」)、RWM内の連続入賞数領域に1をセーブし(A2305)、RWM内の始動口判定データ領域に、第1始動入賞口36への入賞があったことを示す始動口1入賞情報をセーブし(A2306)、第3始動入賞口42に入賞があったか否かを判定する(A2307)。
遊技制御装置100は、第3始動入賞口42(始動口3)に入賞がない場合(A2307の結果が「N」)、ステップA2318以降の処理を実行する。第3始動入賞口42に入賞があった場合(A2307の結果が「Y」)、前回の入賞も第3始動入賞口42であるか否かを判定する(A2308)。
前回の入賞も第3始動入賞口42である場合(A2308の結果が「Y」)、RWM内の連続入賞数領域に保存される連続入賞数を+1更新し(1だけ増加し)(A2309)、連続入賞数が上限値(例えば4)以上であるか否かを判定する(A2310)。連続入賞数が上限値未満である場合(A2310の結果が「N」)、ステップA2318以降の処理を実行する。前回の入賞が第3始動入賞口42でない場合(A2308の結果が「N」)、RWM内の連続入賞数領域に1をセーブし(A2311)、RWM内の始動口判定データ領域に、第3始動入賞口42への入賞があったことを示す始動口3入賞情報をセーブし(A2312)、ステップA2318以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、連続入賞数が上限値以上である場合(A2304又はA2310の結果が「Y」)、連続入賞数を上限値に留め(A2313)、始動口エラー報知タイマ領域に初期値(例えば60秒)をセーブし(A2314)、RWM内の始動口エラーフラグ領域にエラー発生中フラグをセーブし(A2315)、始動口エラー発生コマンドを演出コマンドとして準備し(A2316)、演出コマンド設定処理を実行し(A2317)、始動口エラー監視処理を終了する。始動口エラー発生コマンドを受信した演出制御装置300は、エラー発生の報知(警告)を表示装置41等によって実行する。なお、演出コマンド設定処理の詳細については後述する。
遊技制御装置100は、A2318以降の処理として、まず、始動口エラー報知タイマが0であるか否かを判定する(A2318)。始動口エラー報知タイマが0である場合(A2318の結果が「Y」)、始動口エラー監視処理を終了する。始動口エラー報知タイマが0でない場合(A2318の結果が「N」)、始動口エラー報知タイマを−1更新し(1だけ減少し)(A2319)、再度、始動口エラー報知タイマが0であるか否かを判定する(A2320)。始動口エラー報知タイマが0である場合(A2320の結果が「Y」)、RWM内の始動口エラーフラグ領域に正常中フラグをセーブし(A2321)、始動口エラー解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A2322)、演出コマンド設定処理を実行し(A2323)、始動口エラー監視処理を終了する。始動口エラー解除コマンドを受信した演出制御装置300は、エラー発生の報知(警告)を停止する。
始動入賞口ユニット101の入賞切替機構105は、遊技球を第1始動入賞口36(始動口1)と第3始動入賞口42(始動口3)とに交互に入賞させるように動作するため、同一の始動入賞口に連続して入賞していると、入賞切替機構105の故障や、糸釣り球などによる不正入賞の可能性がある。従って、始動口エラー監視処理によって、入賞切替機構105の故障や、不正入賞をチェックする。第1始動入賞口36と第3始動入賞口42のうち同一の始動入賞口への連続入賞数が上限値(例えば4)に達すると(4連続で同じ始動入賞口に入賞すると)、演出制御装置300はエラー発生を報知する。始動口エラー報知タイマの初期値(例えば60秒)に相当する期間、演出制御装置300はエラー発生の報知(警告)を行うことができる。このように、遊技制御装置100は始動口エラー監視手段を構成し、演出制御装置300は始動口エラー報知手段を構成する。
〔遊技機状態チェック処理〕
図19は、遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェック処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2012、A2014及びA2017にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得する(A2401)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(A2402)。チェック対象の信号がオンでない場合(A2402の結果が「N」)、すなわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(A2403)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(A2404)。さらに、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(A2405)。状態オフフラグは、エラー系の信号に関しては、正常状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ無しの状態を示す。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(A2402の結果が「Y」)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(A2406)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(A2407)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得する(A2408)。状態オンフラグは、エラー系の信号に関しては、異常又は不正状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ有りの状態を示す。
ステップA2405又はステップA2408の処理が終了すると、遊技制御装置100は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(A2409)。一致する場合には(A2409の結果が「Y」)、ステップA2412の処理に移行する。一致していない場合には(A2409の結果が「N」)、対象の信号制御領域に取得した信号状態をセーブし(A2410)、対象の状態監視タイマをクリアする(A2411)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(A2412)。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2413)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場合には(A2413の結果が「N」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上の場合には(A2413の結果が「Y」)、状態監視タイマを−1更新し、タイマ比較値−1の値に留める(A2414)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A2415)。一致している場合には(A2415の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致していない場合には(A2415の結果が「N」)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブする(A2416)。最後に、演出コマンドを設定する演出コマンド設定処理を実行し(A2417)、遊技機状態チェック処理を終了する。ここでの演出コマンドは、状態オフコマンドか状態オンコマンドの何れかである。状態オンコマンドがエラー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を開始させる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図20は、払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。払出ビジー信号チェック処理は、図15に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2018にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるか否かを判定する(A2501)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号がオンでない場合には(A2501の結果が「N」)、判定ステータスとしてアイドル状態フラグを準備し(A2502)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2503)。一方、払出ビジー信号がオンである場合には(A2501の結果が「Y」)、判定ステータスとしてビジー状態フラグを準備し(A2504)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2505)。
その後、遊技制御装置100は、ビジー信号状態領域の値が今回の払出ビジー信号の状態(オン/オフ)に一致するものであるか否かを判定する(A2506)。一致する場合(A2506の結果が「Y」)、ステップA2509の処理に移行する。一致しない場合(A2506の結果が「N」)、ビジー信号状態領域に今回の払出ビジー信号の状態をセーブし(A2507)、ビジー信号監視タイマを0クリアする(A2508)。
次に、遊技制御装置100は、ビジー信号監視タイマを+1更新し(A2509)、監視タイマはタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2510)。監視タイマがタイマ比較値未満である場合(A2510の結果が「N」)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
遊技制御装置100は、監視タイマはタイマ比較値以上である場合(A2510の結果が「Y」)、ビジー信号監視タイマを−1更新して、タイマ比較値より1だけ小さい値に留め(A2511)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域(ビジー信号ステータス領域)にセーブし(A2512)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
払出ビジー信号チェック処理により、払出ビジー信号に基づき払出ビジー信号フラグ(ビジー信号ステータス)が設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、タイマ比較値に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号フラグがクリアされるので、いずれかの信号状態がタイマ比較値に亘り継続するまではビジー信号フラグは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1309)の詳細について説明する。図21は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37、第3始動入賞口42に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果が「N」)、ステップA2615の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図28にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2609)。なお、特図変動中処理の詳細については、図41にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2610)。なお、特図表示中処理の詳細については、図42にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。なお、ファンファーレ/インターバル中処理の詳細については、図44にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。なお、大入賞口開放中処理の詳細については、図45にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2613)。なお、大入賞口残存球処理の詳細については、図46にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2614)。なお、大当り終了処理の詳細については、図47にて後述する。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2615)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2616)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2617)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2618)。なお、図柄変動制御処理の詳細については、図52にて後述する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図22は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、第1始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、第1始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(A2703)。第1始動入賞口36への入賞がない場合(A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、第1始動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、第1始動入賞口36へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に第1始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、第1始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(A2711の結果が「N」)には、ステップA2716以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、ステップA2716以降の処理を実行する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結果が「Y」)と判定した場合にも、ステップA2716以降の処理を実行する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
遊技制御装置100は、第3始動入賞口42(始動口3)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2716)、ハード乱数取得処理を実行し(A2717)、第3始動入賞口42(始動口3)への入賞があるか否かを判定する(A2718)。第3始動入賞口42への入賞がない場合(A2718の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。一方、第3始動入賞口42への入賞がある場合(A2718の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2719)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2719の結果が「N」)、ステップA2722以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2719の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2720)、演出コマンド設定処理を実行する(A2721)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、第3始動入賞口42へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に第3始動入賞口42に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、第3始動入賞口42(始動口3)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2722)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2723)、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(A2702、A2710、A2717)の詳細について説明する。図23は、ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口への入賞がないことを示す始動口入賞なし情報を設定する(A2801)。次に、対象のスイッチに入力があった否かを判定し(A2802)、対象のスイッチに入力がなかった場合(A2802の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。なお、対象のスイッチは、ステップA2702のハード乱数取得処理では、始動口1スイッチ36aであり、ステップA2710のハード乱数取得処理では、始動口2スイッチ37aである。ステップA2717のハード乱数取得処理では、始動口3スイッチ42aである。
遊技制御装置100は、対象のスイッチに入力があった場合(A2802の結果が「Y」)、乱数ラッチレジスタステータス(乱数ラッチレジスタの状態)を読み込み、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータあるか否かを判定する(A2803、A2804)。対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータない場合(A2804の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータある場合(A2804の結果が「Y」)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し(A2805)、始動入賞口への入賞があることを示す始動口入賞あり情報を設定する(A2806)。なお、準備した大当り乱数は、特図始動口スイッチ共通処理で使用される。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A2715、A2723)の詳細について説明する。図24は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ42aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロードした値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ42aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新する(A2906)。
そして、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド又は飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備し(A2907)、演出コマンド設定処理を実行する(A2908)。続いて、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2909)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(A2910)、ステップA2805にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2911)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2912)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2913)。
そして、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1、2を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(A2914)。次に、RWM内において特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアドレスを算出し(A2915)、算出した変動順序フラグ格納領域に対象の変動順序フラグをセーブする(A2916)。これにより、保留(例えば保留1〜8)の何れかに対応する格納領域のアドレスが算出され、特図1又は特図2の変動(変動表示ゲーム)を示す変動順序フラグがセーブされる。続いて、特図保留情報判定処理を実行して(A2917)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)又は第3始動入賞口42への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2917)の詳細について説明する。図25は、特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み(事前判定)処理である。
遊技制御装置100は、まず、低確率での判定であることを示す低確率判定フラグを準備し(A3001)、大当り乱数値が大当り判定値(低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるかを判定する先読み大当り判定処理を実行する(A3002)。そして、先読み大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(A3003)。判定結果が大当りである場合(A3003の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3004)、ステップA2912にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3005)、ステップA3007の処理に移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(A3003の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3006)、ステップA3007の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄情報をRWM内の図柄情報領域にセーブする(A3007)。続いて、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A3008)、演出コマンド設定処理を実行する(A3009)。先読み停止図柄コマンド(低確率)は、低確率判定値で判定した停止図柄情報等を示す。
次に、遊技制御装置100は、高確率での判定であることを示す高確率判定フラグを準備し(A3010)、大当り乱数値が大当り判定値(高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるかを判定する先読み大当り判定処理を実行する(A3011)。そして、先読み大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(A3012)。判定結果が大当りである場合(A3012の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3013)、ステップA2912にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3014)、ステップA3016の処理に移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(A3012の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3015)、ステップA3016の処理に移行する。
そして、遊技制御装置100は、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態、特図高確率中)であるか否かを判定する(A3016)。高確率状態である場合(A3016の結果が「Y」)、停止図柄情報をRWM内の図柄情報領域にセーブして(A3017)、ステップA3018の処理に移行する。高確率状態でない場合(A3016の結果が「N」)、ステップA3017の処理を行わず、そのままステップA3018の処理に移行する。
このように、高確率状態である場合に、高確率判定値で判定した停止図柄情報が図柄情報領域に上書きされ、最終的にセーブされる。一方、高確率状態でない場合(低確率状態の場合)に、低確率判定値で判定した停止図柄情報(A3007)が図柄情報領域に最終的にセーブされていることになる。図柄情報領域に最終的にセーブされている停止図柄情報は、変動パターンの先読み(A3020、A3021)において利用される。
その後、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を演出コマンドとして準備し(A3018)、演出コマンド設定処理を実行する(A3019)。先読み停止図柄コマンド(高確率)は、高確率判定値で判定した停止図柄情報等を示す。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行し(A3020)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3021)。なお、ステップA3020における特図情報設定処理、ステップA3021における変動パターン設定処理は、後述の特図普段処理内の変動開始処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして準備して(A3022)、演出コマンド設定処理を実行し(A3023)、特図保留情報判定処理を終了する。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
さらに、以上の処理によって、低確率判定値で大当り判定した先読み判定結果と、高確率判定値で大当り判定した先読み判定結果の両方が、各々、先読み停止図柄コマンド(低確率)と先読み停止図柄コマンド(高確率)として、演出制御装置300に送信される。これにより、先読み停止図柄コマンドの送信後に大当りの確率状態が変化しても、演出制御装置300は、先読み予告(保留変化予告等)を変化前後の確率状態に対応して実行できる。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(A3002、A3011)の詳細について説明する。図26は、先読み大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3101)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3102)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3102の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3107)、先読み大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3102の結果が「N」)、判定フラグが高確率判定フラグであるか否かを判定する(A3103)。そして、判定フラグが高確率判定フラグである場合には(A3103の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3104)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでない場合(低確率判定フラグである場合)には(A3103の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3105)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3106)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3106の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3107)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3106の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3108)。判定結果を設定すると、先読み大当り判定処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細について説明する。図27は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3201)。大入賞口開放中処理中である場合(A3201の結果が「Y」)、ステップA3203の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(A3201の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3202)。
遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合(A3202の結果が「Y」)、ステップA3203の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(A3202の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが0になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ39aに入力があるか否かを判定する(A3203)。大入賞口スイッチに入力がない場合(A3203の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口スイッチに入力がある場合(A3204の結果が「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3204)、演出コマンド設定処理(A3205)を実行する。
続いて、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3106)。大入賞口開放中処理中でない場合(A3106の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口開放中処理中である場合(A3106の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を+1更新する。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったか否かを判定する(A3208)。大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(A3208の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(A3208の結果が「Y」)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(A3209)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。図28は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1保留数と特図2保留数は共に0であるか否かを判定する(A3301)。特図1保留数と特図2保留数が共に0である場合(A3301の結果が「Y」)、ステップA3310の処理に移行する。特図1保留数と特図2保留数のうち少なくとも一方が0でない場合(A3301の結果が「N」)、最先で消化される保留(保留1)(最も古い保留)に対応する変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)から変動順序フラグをロードする(A3302)。
次に、遊技制御装置100は、変動順序フラグが特図1の変動(特図1変動表示ゲーム)を示すものであるか否かを判定する(A3303)。変動順序フラグが特図1の変動を示すものである場合(A3303の結果が「Y」)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備する(A3304)、演出コマンド設定処理を実行する(A3305)。この飾り特図保留数コマンドは、現時点での特図1保留数から1だけ減算した値(これから開始する特図1変動表示ゲーム実行後の特図1保留数)に関する情報を含む。そして、特図1変動表示ゲームを開始するための特図1変動開始処理を実行し(A3306)、特図普段処理を終了する。
また、変動順序フラグが特図1の変動を示すものでない場合(A3303の結果が「N」)、即ち、特図2の変動を示すものである場合、遊技制御装置100は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A3307)、演出コマンド設定処理を実行する(A3308)。この飾り特図保留数コマンドは、現時点での特図2保留数から1だけ減算した値(これから開始する特図2変動表示ゲーム実行後の特図1保留数)に関する情報を含む。そして、特図2変動表示ゲームを開始するための特図2変動開始処理を実行し(A3309)、特図普段処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1保留数と特図2保留数が共に0である場合(A3301の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(A3310)。客待ちデモが開始済みである場合(A3310の結果が「Y」)、ステップA3314の処理に移行する。客待ちデモが開始済みでない場合(A3310の結果が「N」)、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(A3311)、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備し(A3312)、演出コマンド設定処理を実行する(A3213)。客待ちデモコマンドを受信した演出制御装置300は、表示装置41等において客待ちデモを実行する。
続けて、遊技制御装置100は、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3314)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3315)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A3316)、RWM内の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A3317)、特図普段処理を終了する。
このように、最先で消化される保留(保留1)に対応する変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)から変動順序フラグをロードして、変動順序フラグに示される種別の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)が開始される。すなわち、変動表示ゲームはその入賞(始動記憶)の発生した順に実行されるようになっており、保留は入賞順で古いものから消化されることになる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3306)の詳細について説明する。図29は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理の詳細については後述する。さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。特図情報設定処理の詳細については後述する。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。変動パターン設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理の詳細については後述する。
そして、遊技制御装置100は、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(A3408)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3409)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3410)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3411)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3412)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3413)。続いて、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3309)の詳細について説明する。図30は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図29に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3501)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。そして、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行する(A3507)。
次に、遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(A3508)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3509)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3510)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3511)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3512)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3513)。続いて、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図31は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3601)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3602)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3603)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3604)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りでない場合(A3605の結果が「N」)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細について説明する。図32は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図31に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3604、A3704)の詳細について説明する。図33は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3802の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細について説明する。図34は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(A4001)、大当りである場合(A4001の結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4002)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定する(A4003)。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(A4004)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4005)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4006)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4007)。本実施形態において、ラウンド数上限値は、16R又は6Rである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4008)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の情報が含まれてよい。本実施形態では、確率変動判定データとして、低確率データ(通常、電サポなし)、高確率データ1(確変、電サポあり)、高確率データ2(潜伏確変、電サポなし)がある。その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4011)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4001の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A4009)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4010)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4011)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4012)、演出コマンド設定処理を実行する(A4013)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4014)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4015)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3503)の詳細について説明する。図35は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2が大当りか否かを判定し(A4101)、大当りである場合(A4101の結果が「Y」)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4102)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定する(A4103)。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4104)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4105)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4106)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4107)。本実施形態において、ラウンド数上限値は、16R又は6Rである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4108)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の情報が含まれてよい。例えば、確率変動判定データとして、低確率データ(通常、電サポなし)、高確率データ1(確変、電サポあり)、高確率データ2(潜伏確変、電サポなし)などがある。その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4111)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでない場合(A4101の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4109)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4110)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4111)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4112)、演出コマンド設定処理を実行する(A4113)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4114)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4115)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A3404、A3504)の詳細について説明する。図36は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定し(A4201)、確率状態と停止図柄パターン番号(停止図柄パターンを示す番号)に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(A4202)。例えば、確率状態は、確率状態1(通常、電サポなし)、確率状態2(確変、電サポあり)、確率状態3(潜伏確変、電サポなし)がある。ここでの確率状態には、確変/通常(高確率状態/低確率状態)の他に、電サポあり/なし(普電サポート状態/非普電サポート状態)も含めるものとする。また、本実施形態において、停止図柄パターン番号には、番号0(はずれ図柄)、番号1(16R確変大当り図柄)、番号2(6R確変大当り図柄A)、番号3(6R確変大当り図柄B)、番号4(6R確変大当り図柄C)、番号5(6R通常大当り図柄)がある。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ図柄であるか否かを判定する(A4203)。停止図柄パターンがはずれ図柄である場合(A4203の結果が「Y」)、特図1保留数と特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(A4204)、ステップA4205の処理に移行する。ここで、普電サポート状態でない場合に、保留数合計が1、2〜3、4〜5、6〜8ごとに、変動グループ選択ポインタを設定して変動パターンの振り分けを変えるようにする。また、普電サポート状態である場合には、保留数合計が1、2、3、4〜8ごとに、変動グループ選択ポインタを設定して変動パターンの振り分けを変えるようにする。
一方、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ図柄でない場合(A4203の結果が「N」)、即ち大当り図柄である場合、ステップA4204の処理を行わず、ステップA4205の処理に移行する。即ち、大当り図柄である場合、変動グループ選択ポインタは、ステップA4202で、特図1保留数や特図2保留数に影響されずに設定されたものになっている。
次に、遊技制御装置100は、変動グループ選択ポインタ領域に変動グループ選択ポインタをセーブし(A4205)、特図情報設定処理を終了する。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A3406、A3506)の詳細について説明する。図39は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A4301)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備する(A4302)。さらに、対象(特図1又は特図2)の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(A4303)。そして、2バイト振り分け処理を実行し(A4304)、振り分けられた結果得られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備する(A4305)。
次に、遊技制御装置100は、対象(特図1又は特図2)の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から乱数をロードし、準備する(A4306)。そして、振り分け処理を実行し(A4307)、振り分けられた結果得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブする(A4308)。このように、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4304)の詳細について説明する。図38は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(A4302にて準備した変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4401)。ここで、変動グループテーブルは、少なくとも一の変動パターン選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、変動パターンが「リーチなし」となる変動パターン選択テーブルのみを規定する変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4402の結果が「Y」)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4402の結果が「N」)は、選択テーブル(変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4403)。
続けて、ステップA4303にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA4403にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4404)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4405)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4405の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4406)、ステップA4403の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4403)、その後、前回のステップA4405にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4404)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4405)。
上記の処理をステップA4405にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4405の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、選択テーブル(変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の変動選択テーブルの中から何れか一の変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA4405にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4405の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(A4307)の詳細について説明する。図39は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、変動パターン選択テーブルから特図変動表示ゲームの変動パターンを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(ステップA4305にて準備した変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4501)。ここで、変動パターン選択テーブルは、少なくとも一の変動パターン(変動パターン番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4502の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4502の結果が「N」)、対象の選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4503)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA4306にて準備した乱数値(変動パターン乱数2の値)からステップA4503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4504)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4505)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4505の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4506)、ステップA4503の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4503)、その後、前回のステップA4505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4505)。上記の処理をステップA4505にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4505の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に規定されている少なくとも一の変動パターン(変動パターン番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、ステップA4505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4505の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407、A3507)の詳細について説明する。図40は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1、2の乱数格納領域をクリアする(A4601)。次に、変動時間値テーブルを設定し(A4602)、変動パターン番号に対応する変動時間値を取得し(A4603)、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。その後、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4604)、演出コマンド設定処理を行う(A4605)。
次に、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(A4606)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4607)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4608)、シフト後の空き領域をクリアする(A4609)。
続いて、遊技制御装置100は、変動順序フラグ格納領域をシフトし(A4610)、シフト後の空き領域をクリアし(A4611)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2609)の詳細について説明する。図41は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動図柄判別フラグ(特図1変動フラグ又は特図2変動フラグ)に対応する図柄停止コマンド(特図1図柄停止コマンド又は特図2図柄停止コマンド)を演出コマンドとして準備し(A4701)、演出コマンド設定処理を実行する(A4702)。図柄停止コマンドを受信した演出制御装置300は、対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム又は飾り特図2変動表示ゲーム)を停止する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンを示す停止図柄パターン番号に対応する表示時間を設定して(A4703)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4704)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として800msecを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000msecを設定する。
次いで、遊技制御装置100は、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A4705)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4706)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A4707)、さらに、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4708)。
続いて、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号を外部情報端子に出力する際に使用する図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256msec)をセーブする(A4709)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(A4710)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(A4711)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図表示中処理(A2610)の詳細について説明する。図42は、特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(A4801)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(A4802)。
そして、遊技制御装置100は、ロードされた大当りフラグ2が大当りか否かを判定して(A4803)、大当りである場合(A4803の結果が「Y」)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(A4810)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(A4811)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(A4803の結果が「N」)、ロードされた大当りフラグ1が大当りか否かを判定して(A4804)、大当りである場合(A4804の結果が「Y」)、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(A4805)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理を実行する(A4811)。
遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4804の結果が「N」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A4806)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A4807)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A4808)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A4809)、特図表示中処理を終了する。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16又は6)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A4812)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A4813)。
続いて、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、演出コマンドとして準備して(A4814)、演出コマンド設定処理を実行する(A4815)。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを演出コマンドとして準備して(A4816)、演出コマンド設定処理を実行する(A4817)。続けて、ラウンド数上限値に対応するファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備して(A4818)、演出コマンド設定処理を実行する(A4819)。
その後、遊技制御装置100は、大当りファンファーレ時間(例えば10000msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4820)。そして、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A4821)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A4822)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(A4823)、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(A4823)の詳細について説明する。図43は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A5501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A5502)。
次に、遊技制御装置100は、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン、大当り2信号をオン、大当り3信号をオン、大当り4信号をオン)を外部情報出力データ領域にセーブし(A5503)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5504)。なお、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(A5505)、時短中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部58)を消灯させるため、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(A5506)、RWM内の普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(A5507)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5508)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部)59を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(A5509)、RWM内の特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5510)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブするRWM内の停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(A5511)。これにより高確率状態及び時短状態(普電サポート状態)が終了する。
その後、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5512)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(A5513)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(A2611)の詳細について説明する。図44は、ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(A5701)、特別遊技状態(大当り状態)のラウンド数に対応するラウンドコマンドを演出コマンドとして準備して(A5702)、演出コマンド設定処理(A5703)を行う。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放時間(例えば29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5704)、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(A5705)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5706)。その後、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブして(A5707)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(A5708)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(A5709)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(A2612)の詳細について説明する。図45は、本実施形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(A5901)。そして、最終ラウンドでない場合(A5901の結果が「N」)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを演出コマンドとして準備して(A5902)、演出コマンド設定処理を実行する(A5904)。
遊技制御装置100は、最終ラウンドである場合(A5901の結果が「Y」)、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを演出コマンドとして準備して(A5903)、演出コマンド設定処理を実行する(A5904)。
その後、処理番号を大入賞口残存球処理に係る「5」に設定し(A5905)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5906)。残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A5907)、その後大入賞口ソレノイド39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブし(A5908)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(A2613)の詳細について説明する。図46は、大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(A6101)。
そして、遊技制御装置100は、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(A6101の結果が「N」)、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A6102)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6103)。そして、インターバル時間(例えば0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6104)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6105)、大入賞口残存球処理を終了する。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(A6101の結果が「Y」)、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(A6106)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6107)。そして、エンディング時間(例えば5.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6108)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6109)。次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A6110)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(A6111)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアし(A6112)、大入賞口残存球処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、特図ゲーム処理における大当り終了処理(A2614)の詳細について説明する。図47は、大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ステップA4008で確率変動判定データ領域にセーブした確率変動判定データによるサブルーチンコールを実行する(A6401)。確率変動判定データが低確率データ(通常、電サポなし)である場合、大当り終了設定処理1を実行する(A6402)。確率変動判定データが高確率データ1(確変、電サポあり)である場合、大当り終了設定処理2を実行する(A6403)。確率変動判定データが高確率データ2(潜伏確変、電サポなし)である場合、大当り終了設定処理3を実行する(A6404)。
次に、遊技制御装置100は、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし、演出コマンドとして準備し(A6405)、演出コマンド設定処理を実行する(A6406)。
その後、遊技制御装置100は、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(A6407)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6408)。そして、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をオフ、大当り3信号をオフ、大当り4信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブして(A6409)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をオフ、役物連続作動装置作動中信号をオフ、特別図柄1当り信号をオフ、特別図柄2当り信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6410)。そして、確率変動判定フラグ領域をクリアする(A6411)。
続いて、遊技制御装置100は、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(A6412)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A6413)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理1(A6402)の詳細について説明する。図48は、大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短なしに関する信号(大当り2信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6501)、低確率&時短なしの開始に関する信号(特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6502)。
次に、遊技制御装置100は、時短中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部58)を消灯させるため、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(A6503)、RWM内の普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブし(A6504)、RWM内の特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A6505)。そして、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6506)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A6507)、RWM内の停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(A6508)。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理2(A6403)の詳細について説明する。図49は、大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短の開始に関する信号(大当り2信号をオン)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6601)、高確率&時短ありの開始に関する信号(特別図柄1高確率状態信号をオン、特別図柄2高確率状態信号をオン、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオン、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオン、普通図柄1高確率状態信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6602)。
次に、遊技制御装置100は、時短中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部58)を点灯させるため、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(A6603)、RWM内の普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブし(A6604)RWM内の特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(A6605)。そして、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブするRWM内の停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(A6606)。なお、時短中は右打ちするが、大当り中から右打ちしているので右打ちに関する設定は行われない。
〔大当り終了設定処理3〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理3(A6404)の詳細について説明する。図50は、大当り終了設定処理3の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短なしに関する信号(大当り2信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6701)、高確率&時短なしの開始に関する信号(特別図柄1高確率状態信号をオン、特別図柄2高確率状態信号をオン、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6702)。
遊技制御装置100は、時短中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部58)を消灯させるため、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(A6703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブし(A6704)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(A6705)。そして、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6706)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A6707)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏)をセーブする(A6708)。
〔演出コマンド設定処理〕
図51は、演出制御装置300に送信する演出コマンドを設定するための演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。この演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される演出コマンド設定処理(A2417、A2706、A2721、A2908など)に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む(A7001)。さらに、送信バッファが満杯か否かを判定する(A7002)。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A7002の結果が「N」)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(A7003)。
遊技制御装置100は、送信バッファが満杯である場合には(A7002の結果が「Y」)、ステップA7001の処理に戻る。
さらに、遊技制御装置100は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(A7004)、送信バッファが満杯か否かを判定する(A7005)。送信バッファが満杯である場合には(A7005の結果が「Y」)、ステップA7004の処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A7005の結果が「N」)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込んだ後(A7006)、演出コマンド設定処理を終了する。
以上のように、演出制御装置300に対してはシリアル通信で演出コマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、演出コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔図柄変動制御処理〕
図52に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(A2616、A2618)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と、特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
遊技制御装置100は、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(A7501)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(A7502の結果が「Y」)、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(A7503)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次に、遊技制御装置100は、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(A7504)、更新後の点滅制御タイマが0であるかを判定して(A7505)、更新後の点滅制御タイマが0でない場合(A7505の結果が「N」)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが0である場合(A7505の結果が「Y」)は、対象の点滅タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値をセーブし(A7506)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(A7507)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(A7502の結果が「N」)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(A7509)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。次に、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(A7510)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA7506でセーブする点滅制御タイマ初期値は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された値がセーブされる。ここでは、点滅制御タイマ初期値として100msecに相当する値が定義されている。この点滅制御タイマ初期値は、一括表示装置50において変動時間中に点灯パターンを更新する間隔である。
また、ステップA7507における対応する範囲は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された変動図柄番号上限判定値により規定される。ステップA7507において変動図柄番号を+1更新することで変動図柄番号上限値に達した場合は変動図柄番号を0にするようにされており、変動図柄番号は0〜(変動図柄番号上限判定値−1)の範囲で順次更新される。ステップA7508、A7511ではこの変動図柄番号に応じた表示データ(点灯パターン)を取得して表示する設定を行うようになっており、変動図柄番号上限判定値に等しい回数の点灯パターンの更新(変更)が行われることで一巡する表示が繰り返し行われることとなる。
このように処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値と変動図柄番号上限値を定義することで、一括表示装置50において点灯パターンを更新させる間隔や表示が一巡する更新回数をゲームごとに設定することができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1310)の詳細について説明する。図53は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A7601)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、後述する。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。普電入賞スイッチ監視処理の詳細については、後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A7608)。普図普段処理の詳細については、図56にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A7609)。普図変動中処理の詳細については、図58にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A7610)。普図表示中処理の詳細については、図59にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A7611)。普図当り中処理の詳細については、図60にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A7612)。普図残存球処理の詳細については、図62にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A7613)。普図当り終了処理の詳細については、図63にて後述する。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図54は、ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッチ監視処理は、図53に示した普図ゲーム処理におけるステップA7601にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(A7701)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(A7701の結果が「Y」)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(A7702)。右打ちする遊技状態は、大当り状態、時短状態(普電サポート状態)である。右打ちする遊技状態である場合(A7702の結果が「Y」)、ステップA7705の処理に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(A7702の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンド(左打ち指示コマンド)を演出コマンドとして準備し(A7703)、演出コマンド設定処理を実行する(A7704)。左打ち指示報知コマンドを受信した演出制御装置300は、左打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば4)未満であるか否かを判定する(A7705)。遊技制御装置100は、普図保留数が上限値未満である場合には(A7705の結果が「Y」)、普図保留数を+1更新し(A7706)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(A7707)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(A7708)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(A7709)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(A7701の結果が「N」)、又は、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合には(A7705の結果が「N」)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(A7602)の詳細について説明する。図55は、普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中か否か、すなわち、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(A7801)。そして、普図当り中である場合には(A7801の結果が「Y」)、始動口2スイッチ37aに入力があるか否かを判定する(A7802)。始動口2スイッチ37aに入力がある場合には(A7802の結果が「Y」)、普電カウンタのカウント数を+1更新する(A7803)。
次に、遊技制御装置100は、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、6)に達したか否かを判定する(A7804)。そして、カウント数が上限値に達した場合には(A7804の結果が「Y」)、RWM内の普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(例えば、4又は7)をロードし、RWM内の普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A7805)。
最後に、普図ゲーム処理タイマをクリアし(A7806)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合には、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普通変動入賞装置37が閉じられて普図の当り状態が途中で終了するようにする。
一方、遊技制御装置100は、普図当り中でないと判定された場合(A7801の結果が「N」)、始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(A7802の結果が「N」)、又は、カウント数が上限値に達していないと判定された場合には(A7804の結果が「N」)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。図56は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)。普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードし、ロードした後の普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7902)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(A7903)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7903の結果が「N」)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7904)、普図高確率中である場合(A7903の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7905)、ステップA7906の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(A7906)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7906の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、ステップA7908の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(A7906の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(A7907)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7907の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7908)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7909)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7910)、ステップA7914の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7907の結果が「N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7911)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7912)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7913)、ステップA7914の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよく、本実施形態では2個存在する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A7914)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(A7915)、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7916)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7917)、普図保留数を−1更新する(A7918)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数3を抽出し(A7919)、変動パターン乱数3に対応する変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7920)。例えば、変動時間は、確率200/256で500msec、確率40/256で1500msec、確率16/256で3000msecに振り分けられる。そして、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7921)、普図普段処理を終了する。なお、普図変動中処理移行設定処理については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「Y」)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A7922)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7923)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A7924)、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図57は、普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理移行設定処理は、図56に示した普図普段処理におけるステップA7921にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(A8101)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8102)。
その後、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(普通図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A8103)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(A8104)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100msec)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(A8105)、普図変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセーブする(A8106)。その後、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図変動中処理(A7609)の詳細について説明する。図58は、普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(A8301)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8302)。その後、遊技制御装置100は、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8303)。
さらに、遊技制御装置100は、普図の変動終了に関する信号(普通図柄1変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8304)。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(A8305)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図表示中処理(A7610)の詳細について説明する。図59は、普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(A8401)、RWMの当りフラグ領域をクリアする(A8402)。そして、ロードされた当りフラグに当り情報が設定されているか否かを判定する(A8403)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されている場合には(A8403の結果が「Y」)、当り中処理設定テーブルを設定し(A8404)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(ここでは0又は5)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A8405)。また、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタ値(ここでは4又は7)を取得し、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(A8406)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば1700msec又は2600msec)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8407)。以上の処理により時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば3回又は2回の開放が可能となる。
続いて、遊技制御装置100は、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(A8408)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8409)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号(普通図柄1当り中信号をオン)と、普電作動開始に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8410)。さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(A8411)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(A8412)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(A8413)。最後に、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブする(A8414)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されていない場合には(A8403の結果が「N」)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A8415)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8416)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A8417)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り中処理(A7611)の詳細について説明する。図60は、普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(A8601)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(A8602)。
そして、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合には(A8602の結果が「N」)、普図当り中制御ポインタを+1更新する(A8603)。さらに、普電作動移行設定処理を実行し(A8604)、普図当り中処理を終了する。なお、普電作動移行設定処理の詳細については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合には(A8602の結果が「Y」)、ステップA8603における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を実行せずに、普電作動移行設定処理を実行し(A8604)、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、普図当り中処理における普電作動移行設定処理(A8604)の詳細について説明する。図61は、普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタの値に応じて処理を分岐させる(A8701)。なお、ここで、制御ポインタは、ステップA8603で更新する前の値を使用する。制御ポインタの値が0,2,5のいずれかであった場合には、ステップA8702の処理に移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、300msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8702)。
さらに、遊技制御装置100は、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定し(A8703)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,3のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA8704の処理に移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、1700msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8704)。さらに、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A8705)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が6であった場合には、遊技制御装置100は、ステップA8706の処理に移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、2600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8706)。さらに、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A8707)、普電作動移行設定処理を終了する。
さらに、制御ポインタの値が4,7のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA8708に移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(A7612)を実行するために、処理番号として「4」を設定し(A8708)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8709)。
続いて、遊技制御装置100は、普電残存球処理時間(例えば600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8710)。その後、普電ソレノイド37cをオフに設定するために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A8711)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電残存球処理(A7612)の詳細について説明する。図62は、普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し(A8901)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8902)。その後、普図エンディング時間(例えば、100msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8903)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A8904)。続いて、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(A8905)、さらに、普図当り中制御ポインタ領域をクリアする(A8906)。その後、普図当り終了ポインタ領域をクリアし(A8907)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り終了処理(A7613)の詳細について説明する。図63は、普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定し(A9101)、さらに、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A9102)。その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号(普通図柄1当り中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A9103)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A9104)、その後、普図当り終了処理を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、タイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(A1311)の詳細について説明する。図64は、セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、点滅制御タイマを+1更新し(A9201)、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9202)。点滅制御タイマの特定ビットが1である場合に、出力オンタイミングであると判定する。本実施形態では、特定ビットはビット5であるため、128msの点滅周期を作ることができる。
遊技制御装置100は、出力オンタイミングである場合(A9202の結果が「Y」)、普図保留数表示テーブル1を設定し(A9203)、出力オンタイミングでない場合(A9202の結果が「N」)、普図保留数表示テーブル2を設定し(A9204)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器56のセグメント領域にセーブする(A9205)。保留数が0〜2なら、普図保留数表示テーブル1、2のどちらのテーブルでも表示データは同じになるため、普図保留表示器56は点滅しないが、保留数が3〜4なら、普図保留数表示テーブル1の表示データと普図保留数表示テーブル2の表示データは異なるため、普図保留表示器56は点滅する。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9206)。出力オンタイミングである場合(A9206の結果が「Y」)、特図1保留数表示テーブル1を設定し(A9207)、出力オンタイミングでない場合(A9206の結果が「N」)、特図1保留数表示テーブル2を設定し(A9208)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器54のセグメント領域にセーブする(A9209)。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9210)。出力オンタイミングである場合(A9210の結果が「Y」)、特図2保留数表示テーブル1を設定し(A9211)、出力オンタイミングでない場合(A9210の結果が「N」)、特図2保留数表示テーブル2を設定し(A9212)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器55のセグメント領域にセーブする(A9213)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド表示部60での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(A9214)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部60のセグメント領域にセーブする(A9215)。
次に、遊技制御装置100は、第2遊技状態表示部58等での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定する(A9216)。さらに、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(A9217)。
次いで、遊技制御装置100は、第1遊技状態表示部57での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定する(A9218)。さらに、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得して第1遊技状態表示部57のセグメント領域にセーブする(A9219)。
続いて、遊技制御装置100は、高確率報知フラグをオンすべきか判定し(A9220)、高確率報知フラグをオンすべきでない場合(A9220の結果が「N」)、即ち、低確率状態である場合、高確率報知LED(第3遊技状態表示部59)のオフデータをセグメント領域にセーブする(A9221)。その後、セグメントLED編集処理を終了する。高確率報知フラグをオンすべき場合(A9220の結果が「Y」)、即ち、高確率状態である場合、高確率報知フラグ領域にオン情報がセーブされている状態(A1023)をそのまま維持して、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における磁石不正監視処理(A1312)において行われる磁石不正監視処理の詳細について説明する。図65は、磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し、不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち、異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(A9301)。
遊技制御装置100は、磁石センサがオンである場合(A9301の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を検出した場合には、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新し(A9302)、当該タイマがタイムアップしたか否かを判定する(A9303)。
遊技制御装置100は、磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(A9303の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を一定期間継続して検出した場合には、磁石不正監視タイマをクリアし(A9304)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(A9305)。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A9306)、磁石不正が発生したことを示す磁石不正発生フラグを磁石不正フラグとして準備する(A9307)。さらに、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9313)。すなわち、磁気センサスイッチ61が磁石不正監視タイマで設定した一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に、異常が発生していると判定するようにしている。
一方、遊技制御装置100は、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(A9301の結果が「N」)、すなわち、異常な磁気を検出していない場合には、磁石不正監視タイマをクリアする(A9308)。そして、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A9309)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A9310)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合についても(A9303の結果が「N」)、ステップA9309の処理に移行する。
遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(A9310の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、磁石不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0である場合(A9310の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、磁石不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A9311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備し(A9312)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9313)。
そして、遊技制御装置100は、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合には(A9313の結果が「Y」)、磁石不正監視処理を終了する。一方、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合には(A9313の結果が「N」)、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(A9314)、演出コマンド設定処理を実行する(A9315)。その後、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(A1313)の詳細について説明する。図66は、盤電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。盤電波不正監視処理では、遊技盤の電波センサ62(盤電波センサ)からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち、異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(A9401)。電波センサがオンである場合(A9401の結果が「Y」)、すなわち、異常な電波を検出した場合には、電波不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(A9402)。
そして、遊技制御装置100は、盤電波不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A9403)、盤電波不正が発生したことを示す盤電波不正発生フラグを盤電波不正フラグとして準備する(A9404)。さらに、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9409)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合とは異なり、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定している。
一方、遊技制御装置100は、電波センサがオンでない場合(A9401の結果が「N」)、すなわち、異常な電波を検出していない場合には、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A9405)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A9406)。電波不正報知タイマの値が0でない場合(A9406の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、盤電波不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0である場合(A9406の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、電波不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A9407)。さらに、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備し(A9408)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A9409)。
そして、遊技制御装置100は、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合には(A9409の結果が「Y」)、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合には(A9409の結果が「N」)、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(A9410)、演出コマンド設定処理を実行する(A9411)。その後、盤電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1314)の詳細について説明する。図67は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図67Aは外部情報編集処理の前半部分を示し、図67Bは外部情報編集処理の後半部分を示す。外部情報編集処理では、始動口エラー監視処理(A2009)、払出コマンド送信処理(A1305)、入賞口スイッチ/状態監視処理(A1308)、磁石不正監視処理(A1312)、盤電波不正監視処理(A1313)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(A9501)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(A9501の結果が「N」)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9502)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(A9501の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9503)。
次に、遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(A9504)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A9504の結果が「N」)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A9505)。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A9505の結果が「N」)、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9506)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9507)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A9504の結果が「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A9505の結果が「Y」)、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9508)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9509)。
遊技制御装置100は、ステップA9507、A9509の後、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新し(A9510)、セキュリティ信号制御タイマが0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A9511)。セキュリティ信号制御タイマの初期値は、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータが初期化されたときに、所定時間(例えば256msec)が設定される(メイン処理のA1029)。そして、セキュリティ信号制御タイマはRAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A9511の結果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9512)、ステップA9513の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A9511の結果が「Y」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A9513)。なお、磁石不正フラグ領域に磁石不正発生フラグがセーブされている場合に、磁石不正が発生中であると判定できる。磁石不正が発生中でない場合(A9513の結果が「N」)、さらに、盤電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9514)。なお、盤電波不正フラグ領域に盤電波不正発生フラグがセーブされている場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A9514の結果が「N」)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(A9515)。なお、大入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(A9515の結果が「N」)、さらに、普電不正発生中であるか否かを判定する(A9516)。普電不正発生中でない場合(A9516の結果が「N」)、始動口エラー発生中であるか否か判定する(A9517)。なお、始動口エラーフラグ領域にエラー発生中フラグがセーブされている場合に、始動口エラー発生中であると判定できる。始動口エラー発生中でない場合(A9517の結果が「N」)、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9518)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A9513の結果が「Y」)、盤電波不正が発生中である場合(A9514の結果が「Y」)、大入賞口不正が発生中である場合(A9515の結果が「Y」)、普電不正発生中である場合(A9516の結果が「Y」)、又は、始動口エラー発生中である場合(A9517の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9519)。その後、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9520)、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行する(A9521)。
遊技制御装置100は、枠電波不正が発生中でない場合も(A9518の結果が「N」)、メイン賞球信号編集処理を実行する(A9521)。メイン賞球信号編集処理の詳細については後述する。続いて、遊技制御装置100は、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(A9522)。始動口信号編集処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(A9523)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9524)。図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(A9524の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9525)、外部情報編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(A9524の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9526)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(A9521)の詳細について説明する。図68は、メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9601)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9602)。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9602の結果が「Y」)、さらに、メイン賞球信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9603)。
そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力回数が0でない場合には(A9603の結果が「N」)、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(A9604)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9605)。
その後、遊技制御装置100は、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9607)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合には(A9603の結果が「Y」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9602の結果が「N」)、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9606)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64msec)以上であることである。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9606の結果が「Y」)、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A9607)。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9606の結果が「N」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における始動口信号編集処理(A9522)の詳細について説明する。図69は、始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ42aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9701)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9702)。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9702の結果が「Y」)、始動口信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9703)。そして、始動口信号出力回数が0でない場合には(A9703の結果が「N」)、始動口信号出力回数を−1更新し(A9704)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9705)。
その後、遊技制御装置100は、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力回数が0である場合には(A9703の結果が「Y」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9702の結果が「N」)、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9706)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であることとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9706の結果が「Y」)、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9706の結果が「N」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図70は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B0001)。次に主制御用マイコン(CPU)311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。その後、RTC338で計測した日時に応じてナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)を解放(開放)するナビキャラ解放確認処理を実行する(B0008)。ナビキャラ解放確認処理の詳細については後述する。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0009)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B0012)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B0013)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図73にて後述する。
その後、演出制御装置300は、客待ちデモの内容を編集する客待ちデモ編集処理を実行し(B0014)、解放(開放)されたナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)から表示装置41で表示するナビキャラを選択するナビキャラ選択処理を実行し(B0015)、デレポイント(第1ポイント、第1種ポイント)及び/又はツンポイント(第2ポイント、第2種ポイント)を付与するツンデレポイント制御処理を実行する(B0016)。なお、ツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)は、後述の演出ポイントとは異なるものである。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(B0017)。演出ポイント制御処理の詳細は、後述するが、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報をQRコード(登録商標、以下同じ)等の二次元コードとして表示装置41に表示する。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコードを表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する内容(飾り特図変動表示ゲーム、キャラクタ、予告等の演出を含む)に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0018)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B0019)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B0020)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0020の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB0020の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B0020の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0021)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B0022)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0023)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の発光制御を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0024)。可動体制御処理では、例えば、ソレノイドを駆動して役物動作演出を実行する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0024の処理を終えると、B0009の処理に戻る。以降、B0009からB0024までの処理を繰り返す。
〔ナビキャラ解放確認処理〕
次に、図71を参照して、上述したメイン処理(図70)におけるナビキャラ解放確認処理(B0008)の詳細について説明する。図71は、演出制御装置300によって実行されるナビキャラ解放確認処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、RTCエラー回数を0クリアする(B0201)。続いて、RTC338から日時情報を読み込み(B0202)、正常な日時情報を受信したか否かを判定する。例えば、RTC338から連続的に2度読み込んだ日時情報を比較して略同一になっており、且つ、RTC338から読み込んだ日時情報とバックアップメモリ(例えばFeRAM323)内の日時情報を比較して略同一になっている場合に、正常な日時情報を受信したと判定できる。そして、比較する2つの日時情報において日が異なる場合やCPU311とRTC338間の通信エラーがある場合などに、正常な日時情報を受信していないと判定できる。
演出制御装置300は、正常な日時情報を受信しなかった場合(B0203の結果が「N」)、ステップB0210以降の処理を実行する。一方、正常な日時情報を受信した場合(B0203の結果が「Y」)、RTC338の電源電圧が正常であるか否かを判定する(B0204)。なお、RTC338の電源は、例えば電池である。RTC338の電源電圧が正常でない場合(B0204の結果が「N」)、ステップB0210以降の処理を実行する。RTC338の電源電圧が正常である場合(B0204の結果が「Y」)、RTC338から読み込んだ日時情報をバックアップメモリ(例えばFeRAM323)に書き込む(B0205)。
次に、演出制御装置300は、デフォルト(標準)で開放するキャラクタであるデフォルト開放キャラの解放フラグをセットする(B0206)。その後、ナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)とその開放日時とを規定するキャラクタ開放日時テーブルを設定する(B0207)。そして、読み込んだ日時情報を、キャラクタ開放日時テーブルのテーブルデータと比較して、開放可能なナビキャラを決定し(B0208)、開放可能な全てのナビキャラの解放フラグをセットする(B0209)。これにより、解放フラグがセットされたナビキャラが解放(開放)され、選択可能になる。
演出制御装置300は、正常な日時情報を受信しなかった場合(B0203の結果が「N」)、又は、RTC338の電源電圧が正常でない場合(B0204の結果が「N」)、RTC338からの受信エラーに関するRTCエラー回数を+1更新し(B0210)、RTCエラー回数が所定値(例えば5)以上であるか否かを判定する(B0211)。RTCエラー回数が所定値以上でない場合(B0211の結果が「N」)、ステップB0202の処理に戻る。RTCエラー回数が所定値以上である場合(B0211の結果が「Y」)、RTC338からの受信エラーを示すRTCエラーフラグをセットし(B0212)、表示装置41においてRTC338からの受信エラーを報知するRTCエラー画面の描画設定を実行し(B0213)、全ナビキャラの解放フラグをセットする(B0214)。これにより、全ナビキャラが解放(開放)され、選択可能になる。
演出制御装置300は、ステップB0209又はB0214の後、デフォルト(標準)で使用するデフォルトナビキャラ(即ち初期設定のナビキャラ)として、キャラ番号1のキャラクタを設定する(B0215)。なお、解放フラグがセットされたナビキャラの数に依存せず、デフォルトナビキャラは同じものに設定される。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
まず、図72を参照して、前述したメイン処理(図70)におけるホール・遊技者設定モード処理(B0011)の詳細について説明する。図72は、演出制御装置300によって実行されるホール・遊技者設定モード処理の手順を示すフローチャートである。ホール・遊技者設定モード処理によって、ホール(遊技店)の係員等が遊技機10の各種設定を行えるホール設定モード、又は、遊技者が遊技機10の各種設定を行える遊技者設定モードを起動させることができる。
演出制御装置300は、まず、ホール設定モード中であるか否か判定する(B0401)。後述のホール設定モード中フラグが設定されている場合に、ホール設定モード中であると判定できる。ホール設定モード中である場合に(B0401の結果が「Y」)、B0406−B0416の処理を行って、ホール(遊技店)の係員等による演出ボタン25(演出ボタンスイッチ25a、タッチパネル25b)の操作に基づいて、各種設定や各種調整を行う。
演出制御装置300は、ホール設定モード中でない場合に(B0401の結果が「N」)、遊技者設定モード中であるか否か判定する(B0402)。後述の遊技者設定モード中フラグが設定されている場合に、遊技者設定モード中であると判定できる。遊技者設定モード中である場合に(B0402の結果が「Y」)、B0420−B0425の処理を行って、遊技者による演出ボタン25の操作に基づいて各種設定や各種調整を行う。
演出制御装置300は、遊技者設定モード中でない場合に(B0402の結果が「N」)、ホール設定モード開始条件が成立したか否か判定する(B0403)。例えば、客待ち中に、ホール設定モードに入るための演出ボタン25の操作が操作信号として演出ボタン入力処理(B0010)で検出された場合などに、ホール設定モード開始条件が成立したと判定できる。なお、客待ち中とは、例えば、表示装置41に客待ち用の映像(客待ちデモ)が表示されるような状態である。ホール設定モード開始条件が成立していない場合に(B0403の結果が「N」)、B0417の処理を実行する。
演出制御装置300は、ホール設定モード開始条件が成立した場合に(B0403の結果が「Y」)、ホール設定モードにおける表示装置41に対する画面描画(ホール設定画面の描画)を開始するための画面描画開始設定を行う(B0404)。そして、ホール設定モード中フラグを設定する(B0405)。
次に、演出制御装置300は、ホールの係員等による演出ボタン25の操作に基づいて、上スピーカ19a及び下スピーカ19bの音量を調整するホール音量調整処理(B0406)、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの輝度を調整するホールLED輝度調整処理(B0407)、表示装置41の表示部(液晶ディスプレイ等)の輝度を調整する液晶輝度調整処理(B0408)、省電力の設定を行う省電力設定処理(B0409)を実行する。
次に、演出制御装置300は、ロゴ役物の発行色等を設定するロゴカラー設定処理を実行する(B0410)。そして、設定確定操作入力があったか否か判定する(B0411)。演出ボタン25の設定確定操作による操作信号が演出ボタン入力処理(B0010)で検出された場合に、設定確定操作入力があったと判定できる。設定確定操作入力がない場合に(B0411の結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
演出制御装置300は、設定確定操作入力があった場合に(B0411の結果が「Y」)、工場出荷時の設定で確定したか否か判定する(B0412)。設定確定操作以外に演出ボタン25の操作がなかった場合に、工場出荷時の設定で確定したと判定できる。工場出荷時の設定で確定しなかった場合に(B0412の結果が「N」)、B0414の処理に進む。工場出荷時の設定で確定した場合に(B0412の結果が「Y」)、工場出荷時の設定で各種設定や各種調整を行う工場出荷時設定処理を実行する(B0413)。工場出荷時の設定は、ROM321等のメモリに記憶されているデフォルトの設定である。次に、B0406−B0410やB0413で決定された音量や各種輝度などのホール設定データ(又はホール調整データ)をバックアップメモリ(例えばFeRAM323)に書き込む(B0414)。
次に、演出制御装置300は、ホール設定モードにおける表示装置41に対する画面描画を終了するための画面描画終了設定を行う(B0415)。そして、ホール設定モード中フラグをクリアする(B0416)。
演出制御装置300は、ホール設定モード開始条件が成立していない場合に(B0403の結果が「N」)、遊技者設定モード開始条件が成立したか否か判定する(B0417)。客待ち中において、遊技者設定モードに入るための演出ボタン25の操作が操作信号として演出ボタン入力処理(B0010)で検出された場合などに、遊技者設定モード開始条件が成立したと判定できる。遊技者設定モード開始条件が成立していない場合に(B0417の結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
演出制御装置300は、遊技者設定モード開始条件が成立した場合に(B0417の結果が「Y」) 、遊技者設定モードにおける表示装置41に対する画面描画を開始するための画面描画開始設定を行う(B0418)。そして、遊技者設定モード中フラグを設定する(B0419)。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作に基づいて、上スピーカ10a及び下スピーカ10bの音量を調整する遊技者音量調整処理(B0420)と、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの輝度を調整する遊技者LED輝度調整処理(B0421)を実行する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25等の操作に基づいて演出をカスタマイズ(個別設定)する後述の演出カスタマイズ処理を実行する(B0422)。そして、設定確定操作入力があったか否か判定する(B0423)。設定確定操作入力がない場合に(B0423の結果が「N」)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。設定確定操作入力があった場合に(B0423の結果が「Y」)、遊技者設定モードにおける表示装置41に対する画面描画を終了するための画面描画終了設定を行う(B0424)。そして、遊技者設定モード中フラグをクリアする(B0425)。なお、B0420−B0421で決定された音量や輝度などの遊技者設定データ(又は遊技者調整データ)は、消えてもよいため、バックアップメモリに書き込まない。
なお、上記において、一旦ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の描画更新設定(メニュー表示におけるハイライト項目の更新など)は、演出ボタン入力処理(B0010)の方で行うものとする。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図73を参照して、上述したメイン処理(図70)における受信コマンドチェック処理(B0013)の詳細について説明する。図73は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y])、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y])、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図74を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図73)における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図74は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンを指令するコマンドであり、変動コマンド(図40のA4604)がある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレコマンド(A4818)、ラウンドコマンド(A5702)、インターバルコマンド(AA5902)、エンディングコマンド(A5903)などである。そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド(図34のA4011)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、前述の先読み停止図柄コマンド(図25のA3008、A3018)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、前述の先読み変動パターンコマンド(図25のA3022)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図75を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図74)における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図75は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧時のコマンドを表すか否かを判定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧時のコマンドを表す場合には(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧時のコマンドを表していない場合には(B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1307の結果が「Y」)、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1308)。正常なコマンドでない場合(B1308の結果が「N」)、単発系コマンド処理を終了する。正常なコマンドである場合(B1308の結果が「Y」)、客待ちデモコマンドを受信したことを示す客待ちデモコマンド受信フラグをセットし(B1309)、可動役物の位置が通常位置(初期位置)でない場合に通常位置に戻す役物位置確認処理を実行する(B1310)。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンド(A2907)を表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、飾り特図1保留情報を設定する特図1保留情報設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンド(A2907)を表すか否かを判定する(B1313)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、飾り特図2保留情報を設定する特図2保留情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1313の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1315)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1317)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド(A2108)、不正解除コマンド(A2116)、状態オフコマンド(A2404)、状態オンコマンド(A2407)がある。そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1319)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1図柄停止コマンドと特図2図柄停止コマンドがある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1320)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1320の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1321)、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。B1322の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1319の結果が「N」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1320の結果が「N」)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図76を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図74)における図柄系コマンド処理(B1209)の詳細について説明する。図76は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ図柄や、16R確変大当り図柄、6R確変大当り図柄A−C、6R通常大当り図柄に対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図77を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図74)における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図77は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1905)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1907)。そして、特図変動回数を+1更新し(B1908)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
次に、図78を参照して、前述した変動系コマンド処理(図77)における変動演出設定処理(B1905)の詳細について説明する。図78Aは、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。図78Bは、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別がリーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B2001の結果が「Y」)、機種コード、特図種別、演出モード、演出カスタマイズ情報(後述)に対応するリーチ前予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する対応するリーチ前予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、機種コード、特図種別、演出モード、演出カスタマイズ情報、図柄種別に対応するリーチ前予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応するリーチ前予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、リーチ前変動中に出現する予告(予告演出)の抽選を行う(B2006)。続いて、機種コード、特図種別、演出モード、演出カスタマイズ情報、図柄種別に対応するリーチ中予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応するリーチ中予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、リーチ中に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、演出モードに対応して、スピーカから出力する基本BGM(音声)と、装飾装置(枠装飾装置18や盤装飾装置46等)の演出動作を定める装飾番号を設定する(B2010)。
次に、演出制御装置300は、ツンデレ予告が発生するか否かを判定する(B2011)。ステップB2006又はB2009で予告としてツンデレ予告が選ばれている場合に、ツンデレ予告が発生すると判定する。なお、ツンデレ予告とは、後述のように、表示装置41で表示されるナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)の態様を複数の変化態様のいずれかで段階的に変化させるキャラクタ態様変化予告である。
演出制御装置300は、ツンデレ予告が発生しない場合(B2011の結果が「N」)、変動系コマンドのMODE部、ACT部やステップB2009で選ばれた予告に基づいて、通常の演出設定(ツンデレ予告が発生しない場合)を行って(B2018)、ステップB2019の処理に移行する。なお、通常の演出設定では、リーチ演出や他の予告(ツンデレ予告以外)の設定が行われる。
一方、演出制御装置300は、ツンデレ予告が発生する場合(B2011の結果が「Y」)、当該変動(これから開始する今回の特図変動表示ゲーム)は大当りであるか否かを判定する(B2012)。当該変動が大当りである場合(B2012の結果が「Y」)、大当り用のナビキャラ最終態様抽選テーブル(図79B、図79D)を設定し(B2013)、当該変動が大当りでない場合(B2012の結果が「N」)、大当り以外用(はずれ用)のナビキャラ最終態様抽選テーブル(図79A、図79C)を設定する(B2014)。
ナビキャラ最終態様抽選テーブル(図79)では、ツンデレ予告(キャラクタ態様変化予告)において付与されるツンポイントの最終ポイント(合計ポイント)と、デレポイントの最終ポイント(合計ポイント)の振り分け率(抽選確率)が定義され、ひいては、ツンポイント又はデレポイントの増加に応じて段階的に態様の変化するナビキャラの最終態様(最終レベル(Lv))の振り分け率(抽選確率)が定義される。なお、ナビキャラ最終態様抽選テーブルにおいて、最終態様は、ツンポイントの最終ポイント又はデレポイントの最終ポイントに応じて定義されている。また、ナビキャラの変化態様には、デレポイント(第1ポイント、第1種ポイント)の増加に応じて変化する態様(第1変化態様、第1変化方向)と、ツンポイント(第2ポイント、第2種ポイント)の増加に応じて変化する態様(第2変化態様、第2変化方向)がある。第1変化態様では、大当りへの期待が高まるようなポジティブ(肯定的)な印象を遊技者に与え、第2変化態様では、第1変化態様と異なり、大当りへの期待が低くなるようなネガティブ(否定的)な印象を遊技者に与える。
次に、演出制御装置300は、リーチの種類(リーチ演出の系統)に対応して、ナビキャラの最終ポイントひいては最終態様を抽選する(B2015)。なお、デレポイントの最終ポイントを抽選した後で、デレポイントの最終ポイントに対応して、ツンポイントの最終ポイントを抽選する。また、ここで、演出制御装置300は、表示装置41で表示するナビキャラの変化態様を第1変化態様と第2変化態様のいずれにするか抽選により設定してよい。また、デレポイントの最終ポイントがツンポイントの最終ポイント以上の場合に、ナビキャラの変化態様を第1変化態様に設定し、そうでない場合には第2変化態様に設定してもよい。なお、当該変動中のデレポイントとツンポイントの大小関係によって、適宜第1変化態様と第2変化態様を切り替えるように設定してもよい(例えば、ツンポイントがデレポイントより大きい場合に第2変化態様で表示するなど)。
そして、ナビキャラの最終態様・最終ポイントに合わせ、出現する予告(B2006とB2009で決定)の数と、出現する各予告(各予告タイミング)やその他の所定タイミング(演出タイミング)でのポイント加算値を調整する(B2016)。即ち、各予告(各予告タイミング)やその他所定タイミングでのポイント加算値を合計すると最終ポイントとなるように、予告(所定の演出)とポイント加算値を対応付ける。予告タイミングは、その予告が発生可能なタイミングを意味する(実際に予告が発生しなくてもよい)。なお、B2006とB2009で決定した出現する予告を増減して調整を行ったり、同じ最終ポイントでもポイント加算の過程が同一とならないように、乱数を用いて各予告や所定タイミングでのポイント加算値の振り分けを行うようにしてよい。
また、各予告(各予告タイミング)や所定タイミングにおいてデレポイントとツンポイントのうちいずれか一方だけが付与されるように、予告内容や所定タイミングに応じて、デレポイントとツンポイントのうち一方だけのポイント加算値を設定してよい。例えば、大当りの期待度(期待値、信頼度)が高い予告に対して、デレポイントのポイント加算値だけを設定し、大当りの期待度が低い予告に対して、ツンポイントのポイント加算値だけを設定してよい。また、予告の期待度が高いほど、デレポイントのポイント加算値を大きくし、予告の期待度が低いほど、ツンポイントのポイント加算値を大きくしてよい。予告の期待度は、その予告が選択された場合に大当りになる確率に相当し、大当りであるときのその予告の選択率及び大当りでないときのその予告の選択率によって算出することができる。
続いて、演出制御装置300は、ステップB2016での予告調整の結果に基づく各予告(各予告タイミング)や所定タイミングでのポイント加算値の情報をRAMに保存する(B2017)。その後、表示装置41で表示される飾り特別図柄の停止図柄を決定し(B2019)、飾り縮小図柄(飾り特別図柄より小さい特別図柄)の停止図柄を決定する(B2020)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。そして、飾り特別図柄の変動を開始するための設定を行い(B2021)、飾り縮小図柄の変動を開始するための設定を行う(B2022)。
次に、演出制御装置300は、特図種別が特図1であるか否かを判定する(B2023)。特図種別が特図1である場合(B2023の結果が「Y」)、第4図柄(特図1)の変動を開始するための設定を行い(B2024)、特図種別が特図2である場合(B2023の結果が「N」)、第4図柄(特図2)の変動を開始するための設定を行う(B2025)。ここでは、表示装置41で変動する第一から第三の特別図柄以外の第四特別図柄(第4図柄)に関する第4図柄変動の表示設定を行う。その後、変動演出設定処理を終了する。
このように、上記のB2011−B2016の処理を実行する演出制御装置300は、変動表示ゲーム中に発生する所定の演出に対応してキャラクタの態様を変化可能とする態様変化手段を構成する。
〔ナビキャラ最終態様抽選テーブル〕
図79Aと図79Bは、各々、第1変化態様(ポジティブ変化態様)でナビキャラが変化する場合におけるはずれ用(はずれ時)又は大当り用(大当り時)のナビキャラ最終態様抽選テーブル(デレポイントの最終ポイント抽選テーブル)の一例を示す。図中の数値は、デレポイントの最終ポイントとこれに対応するナビキャラの最終態様(最終レベル(Lv))を抽選するための振り分け率(抽選確率)を示す。振り分け率(抽選確率)は、リーチの種類(リーチなしを含む)毎に定められている。
第1変化態様において、デレポイントの増加に応じて、ナビキャラの態様は高い段階(レベル)に変化していく(通常態様→A1→A2→A3→A4)が、変化の最終態様(最終レベル(Lv))は、蓄積されたデレポイントが高いほど高いレベルになる。
大当り用のテーブル(図79B)では、はずれ用のテーブル(図79A)よりも高いデレポイントが付与され易くなり、より高い段階(レベルLv)へナビキャラの態様が変化する確率が高くなる。即ち、デレポイントが高いほど、又、第1変化態様での変化態様の段階が高いほど、大当りの期待度が高くなる。第1変化態様の最終段階A4(Lv.4)へ変化する確率(デレポイント最大値に達する確率)は、はずれ用のテーブル(図79A)では0%に設定されているため、はずれ時にナビキャラの態様が第1変化態様の最終段階A4へ変化することはない。なお、第1変化態様で変化するナビキャラは、本体670aとメータ670cを含み、メータ670cには貯まっていくデレポイントが表示される(後述)。
また、大当り時にはリーチが必ず発生するため、大当り用のナビキャラ最終態様抽選テーブル(図79B)において、リーチなしの場合に関しては振り分け率は定義されていない。なお、大当り用のナビキャラ最終態様抽選テーブル(図79B)において、期待度の低いノーマルリーチ、SP1リーチでは、出現する予告が少ないため、第1変化態様の最終段階A4(Lv.4)へ変化する確率を0%に設定してもよい。
図79Cと図79Dは、各々、第2変化態様(ネガティブ変化態様)でナビキャラが変化する場合におけるはずれ用(はずれ時)又は大当り用(大当り時)のナビキャラ最終態様抽選テーブル(ツンポイントの最終ポイント抽選テーブル)の一例を示す。なお、第2変化態様でナビキャラが変化する場合のナビキャラ最終態様抽選テーブルは、先に抽選したデレポイントの最終ポイントに対応して、2種類(デレポイント0〜5用、デレポイント6以上用)のうち一方が選択される。図中の数値は、ツンポイントの最終ポイントとこれに対応するナビキャラの最終態様(最終レベル(Lv))を抽選するための振り分け率(抽選確率)を示す。振り分け率(抽選確率)は、リーチの種類(リーチなしを含む)毎に定められている。
第2変化態様において、ツンポイントの増加に応じて、ナビキャラの態様は高い段階(レベル)に変化していく(通常態様→B1→B2→B3→B4)が、変化の最終態様(最終レベル(Lv))は、蓄積されたツンポイントが高いほど高いレベルになる。図79Cと図79Dにおいて、大当りでデレポイントが0〜5の場合にのみ、ナビキャラの第2変化態様の最終段階B4(Lv.4)へ変化する確率(ツンポイント最大値に達する確率)が0%ではなくなる。
〔客待ちデモ編集処理〕
次に、図80を参照して、前述したメイン処理(図70)における客待ちデモ編集処理(B0014)の詳細について説明する。図80は、演出制御装置300によって実行される客待ちデモ編集処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、既に客待ちデモを実行中であるか否かを判定する(B2101)。既に客待ちデモを実行中である場合(B2101の結果が「Y」)、ステップB2109以降の処理を実行する。客待ちデモを実行中でない場合(B2101の結果が「N」)、客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定する(B2102)。客待ちデモコマンドを受信していない場合(B2102の結果が「N」)、客待ちデモ編集処理を終了する。客待ちデモコマンドを受信した場合(B2102の結果が「Y」)、客待ちデモコマンド受信フラグをクリアする(B2103)。
次に、演出制御装置300は、客待ち制御テーブルの内容を指定する客待ち制御テーブルポインタを0クリアし(B2104)、客待ち制御テーブルポインタ(ここでは0)に対応するデモ制御タイマ(例えば10秒)を設定する(B2105)。そして、デモステータスに図柄表示Aを設定する(B2106)。なお、デモステータスには、客待ちデモの開始から10秒程度の間実行される図柄表示Aの他に、図柄表示Aの終了から110秒程度の間実行される図柄表示B、図柄表示B、Cの終了から30秒程度の間実行されるムービー表示、ムービー表示の終了から120秒程度の間実行される図柄表示Cがある。なお、装飾内容、BGMとからめて更に細分化して、デモステータスの内容を設定してもよい。
続いて、演出制御装置300は、客待ちデモ中に演出ボタン25(PB)の操作を有効にするデモ中PB有効フラグを無効に設定する(B2107)。そして、機種指定コマンド等からわかる選択された機種に関する選択機種情報に対応する図柄表示画面の描画設定を行う(B2108)。続いて、演出ボタン25(PB)の操作が有効中であるか否かを判定する(B2109)。
演出制御装置300は、演出ボタン25(PB)の操作が有効中でない場合(B2109の結果が「N」)、デモ制御タイマを−1更新し(B2111)、デモ制御タイマが0であるか否かを判定する(B2112)。デモ制御タイマが0である場合(B2112の結果が「Y」)、客待ち制御テーブルポインタを+1更新し(B2113)、デモ制御タイマが0でない場合(B2112の結果が「N」)、客待ちデモ編集処理を終了する。
演出制御装置300は、演出ボタン25(PB)の操作が有効中である場合(B2109の結果が「Y」)、演出ボタン25(PB)の押下入力があるか否かを判定する(B2110)。演出ボタン25(PB)の押下入力がない場合(B2110の結果が「N」)、デモ制御タイマを−1更新する(B2111)。演出ボタン25(PB)の押下入力がある場合(B2110の結果が「Y」)、客待ち制御テーブルポインタを+1更新する(B2113)。即ち、ムービー表示を止めさせたい時や開始させたい場合に、演出ボタン25(PB)を押すことでデモ区間(例えば図柄表示B、C、ムービー表示)をスキップできる。
次に、演出制御装置300は、客待ち制御テーブルポインタが上限値以上であるか否かを判定する(B2114)。客待ち制御テーブルポインタが上限値以上である場合(B2114の結果が「Y」)、客待ち制御テーブルポインタに戻り位置のポインタ値を設定し(B2115)、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ制御タイマを設定する(B2116)。客待ち制御テーブルポインタが上限値未満である場合(B2114の結果が「N」)、ステップB2115の処理を行わずに、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ制御タイマを設定する(B2116)。デモ制御タイマは、例えば、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモステータが図柄表示Bであれば110秒、図柄表示Cであれば120秒、ムービー表示であれば30秒となる。
その後、演出制御装置300は、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモステータスを設定し(B2117)、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ中PB有効フラグを設定する(B2118)。デモ中PB有効フラグの設定により、客待ちデモ中に演出ボタン25(PB)の操作が有効になる。そして、客待ち制御テーブルポインタに対応する装飾番号を設定し(B2119)、客待ち制御テーブルポインタに対応する音声番号を設定する(B2120)。なお、客待ちデモ開始時には、装飾番号と音声番号は、特図変動表示ゲームの実行中の装飾状態や音声状態をしばらく継続するため設定していない。その後、選択機種情報に対応する画面の描画設定(ムービー表示又は図柄表示)を行い(B2121)、客待ちデモ編集処理を終了する。上記において、ステップB2120は省略して音声番号を設定しない構成も可能である。
〔ナビキャラ選択処理〕
次に、図81を参照して、前述したメイン処理(図70)におけるナビキャラ選択処理(B0015)の詳細について説明する。図81は、演出制御装置300によって実行されるナビキャラ選択処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、ナビキャラが選択可能なゲーム状態(遊技状態)であるか否かを判定する(B2201)。ツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)が貯まっているゲーム状態では、ナビキャラは選択不可と判定される。また、大当り状態中(特別遊技状態中)などナビキャラが表示されていないゲーム状態も選択不可と判定される。ナビキャラが選択可能なゲーム状態でない場合(B2201の結果が「N」)、ナビキャラ選択処理を終了する。
演出制御装置300は、ナビキャラが選択可能なゲーム状態である場合(B2201の結果が「Y」)、演出ボタン25によるナビキャラの選択操作があったか否かを判定する(B2202)。ナビキャラの選択操作がない場合(B2202の結果が「N」)、ナビキャラ選択処理を終了する。ナビキャラの選択操作がない場合には、ステップB0215で設定されたデフォルトナビキャラ(キャラ番号1)が表示装置41に表示されることになる。
演出制御装置300は、ナビキャラの選択操作があった場合(B2202の結果が「Y」)、解放(開放)されたナビキャラから選択された新たなナビキャラに対応する画面の描画設定を行う(B2203)。これにより、選択された新たなナビキャラが表示装置41に表示される。なお、解放されたナビキャラとは、解放フラグがセットされたナビキャラである(B0209、B0214)。
次に、演出制御装置300は、ナビキャラが変更されたことを報知するナビキャラ変更セリフの描画設定を行う(B2204)。そして、新たなナビキャラに対応する内部情報の初期化し(B2205)、ナビキャラ選択処理を終了する。
〔ツンデレポイント制御処理〕
次に、図82を参照して、前述したメイン処理(図70)におけるツンデレポイント制御処理(B0016)の詳細について説明する。図82は、演出制御装置300によって実行されるツンデレポイント制御処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、ツンデレ予告実行中であるか否かを判定する(B2301)。なお、変動開始時にステップB2006又はB2009において出現する予告としてツンデレ予告が選ばれている場合に、その特図変動表示ゲームの変動開始から変動終了まで、ツンデレ予告実行中であると判定する。ツンデレ予告実行中でない場合(B2301の結果が「N」)、ツンデレポイント制御処理を終了する。
演出制御装置300は、ツンデレ予告実行中である場合(B2301の結果が「Y」)、現時点がツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)を加算するタイミングであるか否か判定する(B2302)。本実施形態では、既定の演出(後述)が実行されるタイミングが、ツンデレポイントを加算するタイミングとなる。ツンデレポイントを加算するタイミングである場合(B2302の結果が「Y」)、ステップB2305の処理に移行する。
演出制御装置300は、ツンデレポイントを加算するタイミングでない場合(B2302の結果が「N」)、現時点がツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)を付与する対象の演出の実行タイミングであるか否かを判定する(B2303)。なお、ツンデレポイントを付与する対象の演出は、ステップB2016においてポイント加算値に対応付けられた予告等である。また、対象の演出の実行タイミングは、ポイント加算値に対応付けられた予告が実行される場合の予告タイミングの他に、ポイント加算値に対応付けられた予告が実行されない場合の予告タイミング(予告が実行されたであろうタイミング)も含む。
演出制御装置300は、ツンデレポイントを付与する対象の演出の実行タイミングでない場合(B2303の結果が「N」)、ツンデレポイント制御処理を終了する。一方、ツンデレポイントを付与する対象の演出の実行タイミングである場合(B2303の結果が「Y」)、ツンデレポイントが加算されることを報知するツンデレポイント加算演出の描画設定を行う(B2304)。ツンデレポイント加算演出は、ツンデレポイントを付与する対象の演出の実行タイミング後に行われ、ツンデレポイントを加算するタイミングで行われる既定の演出(後述)などを含む。
演出制御装置300は、ツンデレポイントを加算するタイミングである場合(B2302の結果が「Y」)、演出内容(予告内容)に対応して、デレポイント又はツンポイントにポイント加算値を加算する(B2305)。そして、加算後のポイントに対応する態様(図79のA1−A4又はB1−B4)のナビキャラの描画設定を行う(B2306)。その後、ツンデレポイント制御処理を終了する。ナビキャラの描画設定は、ナビキャラ本体の表情や仕草の描画設定や、メータ上昇分のアニメーションの設定を含む。
〔演出ポイント制御処理〕
次に、図83を参照して、前述したメイン処理(図70)における演出ポイント制御処理(B0017)の詳細について説明する。図83は、演出制御装置300によって実行される演出ポイント制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、演出ポイント制御処理によって付与される演出ポイントは、前述のツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)とは異なるポイントであり、独自に加算される。本実施形態において、演出ポイントには、過去の遊技から現在までに獲得したポイントの累計である所有ポイントと、今回の遊技中(所定期間)に獲得したポイントである遊技中獲得ポイントがある。
演出制御装置300は、まず、演出ポイント対象(演出ポイントを付与する対象)の先読み演出が実行されたか否かを判定する(B2501)。なお、先読み演出は、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドに基づいて実行される演出であって、連続演出(連続予告)、保留変化予告、先読みゾーン予告などの演出である。演出ポイント対象の先読み演出が実行されていない場合(B2501の結果が「N」)、ステップB2504の処理に移行する。演出ポイント対象の先読み演出が実行された場合(B2501の結果が「Y」)、所有ポイント数に演出に対応するポイントを加算し(B2502)、遊技中獲得ポイント数に演出に対応するポイントを加算する(B2503)。なお、加算は、演出でポイントが加算される様子が実行されたタイミングで行われるようにしてよい。
次に、演出制御装置300は、演出ポイント対象の変動演出が実行されたか否かを判定する(B2504)。ここで、変動演出は、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果に関連する演出(予告演出等)である。演出ポイント対象の変動演出が実行されていない場合
(B2504の結果が「N」)、ステップB2507の処理に移行する。演出ポイント対象の変動演出が実行された場合(B2504の結果が「Y」)、所有ポイント数に演出に対応するポイントを加算し(B2505)、遊技中獲得ポイント数に演出に対応するポイントを加算する(B2506)。
続いて、演出制御装置300は、演出ポイント対象となる入力条件が成立したか否かを判定する(B2507)。演出ポイントが付与される演出ポイント対象の演出ボタン操作があった場合、この入力条件が成立したと判定される。演出ポイント対象となる入力条件が成立していない場合(B2507の結果が「N」)、ステップB2510の処理に移行する。演出ポイント対象となる入力条件が成立した場合(B2507の結果が「Y」)、所有ポイント数に入力(ここでは演出ボタン操作)に対応するポイントを加算し(B2508)、遊技中獲得ポイント数に入力(ここでは演出ボタン操作)に対応するポイントを加算する(B2509)。
次に、演出制御装置300は、遊技中獲得ポイント数に関してキャラクタレベルアップ条件が成立したか否かを判定する(B2510)。例えば、遊技中獲得ポイント数が所定値以上の場合にキャラクタレベルアップ条件が成立したと判定できる。キャラクタレベルアップ条件が成立していない場合(B2510の結果が「N」)、ステップB2513の処理に移行する。遊技中獲得ポイント数に関してキャラクタレベルアップ条件が成立した場合(B2510の結果が「Y」)、キャラクタの態様(例えばコスチューム)に対応するキャラクタレベル(Lv)を更新し(B2511)、キャラクタの態様のレベルアップに関連するキャラクタレベルアップ演出の描画設定を行う(B2512)。なお、ここでのキャラクタレベル(Lv)は、前述のナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)のレベル(Lv)とは異なるものであるため、ナビキャラ以外のキャラクタの態様のレベルアップに使用されるものでよい。
続いて、演出制御装置300は、パスワード入力によるポイント復活条件が成立したか否かを判定する(B2513)。パスワード入力は、例えば、演出ボタン25の操作による入力であり、パスワードは携帯端末連動サービスによって携帯端末(携帯電話等)によって取得できる。ポイント復活条件は、例えば、パスワードが正しいものであることである。ポイント復活条件が成立していない場合(B2513の結果が「N」)、ステップB2516に移行する。ポイント復活条件が成立している場合(B2513の結果が「Y」)、所有ポイント数をパスワード内容に対応した値に設定し(B2514)、パスワード内容に対応するキャラクタレベル(Lv)や演出カスタマイズ情報を復元する(B2515)。なお、演出カスタマイズ情報は機種毎の情報である。
次に、演出制御装置300は、二次元コードを表示装置41に描画するための二次元コード描画操作があった否かを判定する(B2516)。例えば、二次元コード描画操作は、演出ボタン25の所定操作(タッチパネルへの操作や押下操作など)である。二次元コード描画操作がない場合(B2516の結果が「N」)、演出ポイント制御処理を終了する。二次元コード描画操作があった場合(B2516の結果が「Y」)、所有ポイント数、キャラクタLv、演出カスタマイズ情報に基づいてパスワードを生成し(B2517)、生成したパスワードに対応する二次元コードの描画設定を行う(B2518)。その後、演出ポイント制御処理を終了する。
〔演出カスタマイズ処理〕
次に、図84を参照して、前述したホール・遊技者設定モード処理(図72)における演出カスタマイズ処理(B0422)の詳細について説明する。図84は、演出制御装置300によって実行される演出カスタマイズ処理の手順を示すフローチャートである。演出カスタマイズ処理によって、遊技者の操作に基づいて演出をカスタマイズ(個別設定)できる。
次に、演出制御装置300は、まず、演出カスタマイズモード中であるか否かを判定する(B2701)。演出カスタマイズモード中フラグがセットされている場合に、演出カスタマイズモード中であると判定できる。演出カスタマイズモード中でない場合(B2701の結果が「N」)、カスタマイズ可能な遊技状態であるか否かを判定する(B2702)。例えば、遊技中でない場合(操作ハンドル24のタッチスイッチからのタッチスイッチ信号がないような場合)に、カスタマイズ可能な遊技状態であると判定できる。カスタマイズ可能な遊技状態でない場合(B2702の結果が「N」)、演出カスタマイズ処理を終了する。
次に、演出制御装置300は、カスタマイズ可能な遊技状態である場合(B2702の結果が「Y」)、カスタマイズを開始するためのカスタマイズ開始操作があったか否かを判定する(B2703)。例えば、カスタマイズ開始操作は、演出ボタン25の所定操作(タッチパネルへの操作や押下操作など)である。カスタマイズ開始操作がない場合(B2703の結果が「N」)、演出カスタマイズ処理を終了する。
演出制御装置300は、カスタマイズ開始操作があった場合(B2703の結果が「Y」)、演出カスタマイズモード中であることを示す演出カスタマイズモード中フラグをセットする(B2704)。そして、表示装置41に表示するカスタマイズメニューの描画設定を行い(B2705)、演出カスタマイズ処理を終了する。
演出制御装置300は、演出カスタマイズモード中である場合(B2701の結果が「Y」)、カスタマイズ可能な遊技状態であるか否かを判定する(B2706)。ここでは、特図変動表示ゲームが実行中でない場合に、カスタマイズ可能な遊技状態と判定できる。カスタマイズ可能な遊技状態でない場合(B2706の結果が「N」)、ステップB2717の処理に移行する。
演出制御装置300は、カスタマイズ可能な遊技状態である場合(B2706の結果が「Y」)、描画されたカスタマイズメニュー(B2705)の項目を選択する項目選択操作があったか否かを判定する(B2707)。項目選択操作は、例えば、演出ボタン25の所定操作(演出ボタン25のタッチパネルへの操作など)である。項目選択操作がなかった場合(B2707の結果が「N」)、ステップB2710の処理に移行する。
演出制御装置300は、項目選択操作があった場合(B2707の結果が「Y」)、項目選択操作に対応するカスタマイズメニューの描画設定を行う(B2708)。ここで、例えば、表示装置41の画面において選択された項目をハイライト表示にするなどの描画設定を行う。そして、項目選択に必要なポイントが消費されることを報知するポイント消費メッセージの描画設定を行う(B2709)。
次に、演出制御装置300は、項目決定操作があったか否かを判定する(B2710)。項目決定操作は、例えば、演出ボタン25の所定操作(演出ボタン25の押下操作など)である。項目決定操作がなかった場合(B2710の結果が「N」)、ステップB2716の処理に移行する。項目決定操作があった場合(B2710の結果が「Y」)、所有ポイント数(演出ポイント数)に基づいて、項目選択に必要なポイントを所有しているか否かを判定する(B2711)。所有ポイント数が、消費するポイント以上の場合に、項目選択に必要なポイントを所有していると判定できる。
演出制御装置300は、項目選択に必要なポイントを所有している場合(B2711の結果が「Y」)、所有ポイント数(演出ポイント数)から所定のポイント値を減算し(B2712)、選択された項目(カスタマイズ項目)を反映することを報知するカスタマイズ項目反映メッセージの描画設定を行う(B2713)。そして、決定した項目のカスタマイズ情報を設定し、セーブして(B2714)、ステップB2716の処理に移行する。一方、項目選択に必要なポイントを所有していない場合(B2711の結果が「N」)、ポイントが不足することを報知するポイント不足メッセージの描画設定を行い(B2715)、ステップB2716の処理に移行する。
次に、演出制御装置300は、演出カスタマイズを終了するための演出カスタマイズ終了操作あったか否かを判定する(B2716)。演出カスタマイズ終了操作は、例えば、演出ボタン25の所定操作(タッチパネルへの操作や押下操作など)である。演出カスタマイズ終了操作がない場合(B2716の結果が「N」)、演出カスタマイズ処理を終了する。演出カスタマイズ終了操作があった場合(B2716の結果が「Y」)、演出カスタマイズモード中フラグをクリアし(B2717)、カスタマイズメニューの消去設定を行う(B2718)。その後、演出カスタマイズ処理を終了する。
以上の演出カスタマイズ処理において、所有ポイント(演出ポイント)の消費によって、リーチ演出や予告演出などの演出を追加できる。また、既に獲得したアイテムの付け替え(ナビキャラを含むキャラクタのコスチュームの変更など)を行えるようにしてもよい。キャラクタのコスチュームの変更においては、消費するポイントをゼロとしてよい。なお、所有ポイント(演出ポイント)の消費によって、ナビキャラ選択処理(図81)で選択できるナビキャラの数を増加してもよい。また、獲得した演出のオン/オフを設定する構成としてもよい。このように、演出ポイントの消費(演出ポイントとカスタマイズ要素との交換)によって、カスタマイズ要素(演出、キャラクタのコスチューム)の変更や追加が行える。
[演出例等]
以下に、演出制御装置300の制御による演出例等を説明する。
〔表示画面のレイアウト例〕
図85は、表示装置41の表示画面(表示部)のレイアウト例を示す図である。表示装置41の表示画面には、複数の変動表示領域610(左領域610a、右領域610b、中領域610c)が設けられ、左領域610aでは第一特別図柄、右領域610cでは第二特別図柄、中領域610cでは第三特別図柄が変動表示される(図85では、停止図柄が表示されている)。なお、特図変動表示ゲームの実行中であることを示す第四特別図柄(第4図柄)は、表示装置41の表示画面外のランプ表示部1、2(LED)で表示されるが、表示装置41の表示画面中に表示してもよい。
また、同様に、表示装置41の表示画面の右下隅の複数の変動表示領域615において、三つの飾り縮小図柄(飾り特別図柄より小さい特別図柄)が変動表示される。表示画面の中央でムービー系のリーチ演出などが行われる場合に、変動表示領域615において飾り縮小図柄が変動表示されてよい。また、変動表示領域615において、常時、飾り縮小図柄が変動表示されてもよい。変動表示領域615は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームで共通に使用される。変動表示領域610の大きい飾り特別図柄と、変動表示領域615の小さい特別図柄は、相似形でも良いし、全く異なるものでもよい。
保留表示部630(始動記憶表示部)に表示される保留表示633(始動記憶表示)は、飾り特図1保留数コマンドから設定された特図1保留情報(B1312)と、飾り特図2保留数コマンドから設定された特図2保留情報(B1314)とに基づいて、画面描画されるものである(B0018−B0021)。保留表示633は、実行前の特図変動表示ゲームに係る保留(始動記憶)を示す。保留表示633として、特図1保留表示と特図2保留表示を入賞順(保留発生順)に保留表示部630に並べまとめて表示する。
保留表示部630には、球状(円状)の保留表示633が、左側を低くして傾斜した樋635に並べた態様で表示される。さらに、実行中の特図変動表示ゲームに係る保留(消化中の保留)に対応する保留対応表示633a(変動中保留表示)が、地球儀の枠を模した保留消化領域640に表示される(枠内の地球として)。保留表示部630に表示された保留表示633は、特図変動表示ゲームの開始毎に、樋635の左側から保留消化領域640に移動する。
さらに、表示装置41の表示画面の右上隅には、特図1保留数を数字で表示する特図1保留数表示部650と、特図2保留数を数字で表示する特図2保留数表示部660が設けられている。
表示装置41の表示画面の中央下部において、ナビキャラ670(デフォルトナビキャラ又は選択されたナビキャラ)が表示される。なお、前述のステップB0018−B0021の処理を実行する演出制御装置300が、表示装置41においてナビキャラ670(ナビゲーションキャラクタ)を表示するキャラクタ表示手段を構成する。ナビキャラ670は、通常、消化中の保留を示す保留対応表示633a(保留消化領域640)に隣り合わせで隣接するように配置されている。ナビキャラ670は、本体670aの他に、キャラクタ名の表示部分670bやメータ670c(図87参照)を含む。また、ナビキャラ670に関連付けて、ナビキャラ670が発するように見せたセリフ(セリフ予告でもよい)がセリフ表示部680に表示される。なお、セリフは、表示するだけでなく、音声としても出力されてよい。
〔ナビキャラの選択〕
図86は、図81のナビキャラ選択処理によって選択されるナビキャラ(ナビゲーションキャラクタ)とその選択操作について説明する図である。図86(A)−(C)に示すような態様のナビキャラが選択操作によって選択可能である。なお、前述のように、ツンデレポイント(デレポイント又はツンポイント)が貯まっているゲーム状態では、ナビキャラは選択できない(B2201)。また、所有ポイント(演出ポイント)の消費によって、ナビキャラ選択処理で選択できるナビキャラの数(開放可能なナビキャラの数)を増加してもよい。さらに、RTC338で計測した日時によって、選択できるナビキャラの数を増減できる(B0208、B0209)。携帯端末連動サービスの利用するなどして、二次元コードによって、選択できるナビキャラの数や選択したナビキャラを復元できるようにしてよい(ゲーム状態の復元)。
ナビキャラは、ナビキャラ毎に性格付けされており、ナビキャラ毎に仕草やセリフ内容が異なる。そのため、怒りっぽい表情をしたもの等、種々の表情をしたものから選択可能である。また、ナビキャラ毎に、図79Aと図79Bのナビキャラ最終態様抽選テーブル(デレポイントの最終ポイント抽選テーブル)を設けるなどして、デレポイントに対応するメータ670cの上昇の仕方を変更してよい。
図86(D)のように、演出ボタン25のタッチパネル25bによって、タッチパネル25bにタッチした遊技者の指の動き(タッチ箇所の動き)を選択操作として検出できる(B0010)。例えば、上下方向や左右方向の動きを選択操作として検出できる。選択操作が検出される度に、ナビキャラをローテーションで表示画面に順次表示して選択できる。なお、タッチパネル25bの中央部にタッチすることによって選択を決定(確定)するようにしてもよいし、表示画面に表示された時点で選択を決定するようにしてよい。
なお、演出ボタン25の内部には、中央部と外縁部に配置された複数のLED部690が配置され、演出ボタン25はLED部690の発光を外部へ透過するように構成されている。演出ボタン25の外縁部に沿って、複数のLED690部が円環状に並べられている。例えば、図86(D)のように、左右の二つのLED部690を発光させて選択操作が、タッチした指の左右方向の動きであることを示すことができる。
〔ナビキャラの変化態様〕
図87は、ナビキャラの変化態様として、デレポイントの増加に応じて変化する第1変化態様と、ツンポイントの増加に応じて変化する第2変化態様について説明する図である。
図87のように、第1変化態様では、デレポイントの増加に応じて、ナビキャラの態様は、通常態様→A1(Lv.1)→A2(Lv.2)→A3(Lv.3)→A4(Lv.4)のように、高い段階(レベル)に変化していく。高い段階(レベル)に進むにつれて、ナビキャラ670は好意的なデレデレした表情になり、大当りへの期待が高まるようなポジティブ(肯定的)な印象が強まる。第1変化態様でのナビキャラの態様変化は、いわゆる、熱い予告演出となる。
デレポイントは、大当りの期待度が高い予告(強い予告)やチャンスアップ演出で加算され易いように設定され、これらの予告や演出が発生するときに、ナビキャラが第1変化態様のより高い段階(レベル)に変化し得る。なお、第1変化態様では、段階(レベル)の間でも、デレポイントの加算毎にメータ670cが変化するため(図79A、図79B)、ナビキャラ670の態様は、予告等の発生毎に順次変化可能である。
第1変化態様では、デレポイントが貯まり始めると、ナビキャラ670の本体670aの傍にメータ670cが表示され、メータ670c(レベルゲージ)には貯まっていくデレポイントが表示される。メータ670cの上部にはレベル(Lv)を表示するハート型の表示部670dがあり、レベル(Lv)が上がるにつれて、メータ670cの色とハート型の表示部670dの色が、例えば、青→緑→黄→赤の順で変化する。ナビキャラの態様が最終段階A4(最高レベルLv.4)となると大当りが確定し(図79Aと図79Bのテーブル参照)、大当りの確定演出としてナビキャラ670の周りをハート型のマークが回るように動く演出が行われる。このように、最終段階A4は、最終段階より前の段階(A1−A3)よりも期待度の高い高期待度(ここでは期待度100%)の演出となる。
第2変化態様では、ツンポイントの増加に応じて、ナビキャラ670の態様は、通常態様→B1(Lv.1)→B2(Lv.2)→B3(Lv.3)→B4(Lv.4)のように、高い段階(レベル)に変化していく。第1変化態様と異なり、高い段階(レベル)に進むにつれて、ナビキャラ670は怒ったようなツンツンした表情になり、最終段階B4(Lv.4)を除いて、大当りへの期待が低くなるようなネガティブ(否定的)な印象が強まる。第2変化態様でのナビキャラの態様変化は、第2変化態様での熱い予告演出に対して、最終段階B4(Lv.4)への変化を除いて、寒い予告演出となる。
ツンポイントは、大当りの期待度が低い予告(弱い予告)やチャンスアップ演出なしで加算され易いように設定され、低い期待度の予告が発生するときや、チャンスアップ演出が発生しないときに、ナビキャラが第2変化態様のより高い段階(レベル)に変化し得る。なお、第2変化態様では、メータ670cが表示されないため、第1変化態様と異なり、段階(レベル)の間では、ツンポイントの加算があってもナビキャラ670の態様は変化せず、所定ポイント(例えば1、6、16、20)に達することを条件(所定の条件)に、ナビキャラ670の態様は一段階(1レベル)だけ変化する(図79C、図79D)。
第2変化態様では、第1変化態様と異なり、ナビキャラ670はメータ670cなしで表示される。メータ670cが表示されないため、ツンポイントが貯まっても何ポイントなのかは遊技者にはわからず、遊技者は、ナビキャラ670の表情や仕草からツンポイントの貯まったポイント数ひいてはレベル(Lv)を推測することになる。ツンポイントが最大値になると、ナビキャラの態様は最終段階B4(最高レベルLv.4)となり、大当りが確定する(図79Cと図79Dのテーブル参照)。最終段階B4は、最終段階より前の段階(B1−B3)よりも期待度の高い高期待度(ここでは期待度100%)の演出となる。なお、第2変化態様における最終段階B4(最高レベルLv.4)の態様は、メータ670cがないこと以外は、第1変化態様における最終段階A4(最高レベルLv.4)と同じである。即ち、第2変化態様における最終段階B4(最高レベルLv.4)の態様と第1変化態様における最終段階A4(最高レベルLv.4)の態様は、共通する特徴(形態、形状、色など)を有する。
このように、遊技者に与える印象の異なる2種類(第1変化態様と第2変化態様)の態様変化演出でナビキャラ670の態様変化を行うことで、遊技者の期待と落胆の感情を増幅でき、遊技の興趣を向上できる。また、第2変化態様において通常態様からB3(Lv.3)までのナビキャラ670の態様変化で大当りに対するネガティブ(否定的)な印象が強まる中、最終段階B4まで達した場合に高期待度(ここでは期待度100%)の演出が行われると、遊技者に対して非常に驚きを与えることができる。このため、遊技の興趣を大きく向上できる。
なお、上記のB2011−B2016の処理を実行する演出制御装置300(態様変化手段)が、変動表示ゲーム中に発生する所定の演出に対応してキャラクタの態様を第1変化態様又は第2変化態様で変化可能とする。
〔ポイント加算演出〕
図88は、ツンデレポイントを加算するタイミングで行われるツンデレポイント加算演出(図82のB2304)について説明する図である。なお、本実施形態では、デレポイントを加算する場合にのみツンデレポイント加算演出が行われるが、ツンポイントを加算する場合にツンデレポイント加算演出を行う構成も可能である。
ツンデレポイント加算演出では、まず、ハート型のマーク695が表示装置41の表示画面の中央部に出現する。その後、ハート型のマーク695が移動してナビキャラ670に飛び込むような所定の表示演出(前述の既定の演出)が行われる。このタイミングがツンデレポイント(ここではデレポイント)を加算するタイミングとなる(B2302)。続いて、ナビキャラ670のメータ670cが上昇する(まだ、メータ670cが出現していない場合には、出現してから上昇する)。このようなツンデレポイント加算演出によって、ポイント加算に対する遊技者の興味が増すとともに、遊技の興趣が向上する。
図89は、ツンデレポイント加算演出において、メータ670cが上昇してナビキャラ670の態様が一段階高い段階(レベル)に変化する際に実行されるレベルアップ演出の一例を示す。図89(A)の態様A2(Lv.2)から図89(C)の態様A3(Lv.3)に変化する際に、図89(B)のようにハート型の表示部670d(ハート型の表示)が、上昇しながら回転し、その後下降する演出が行われる。これにより、ナビキャラ670の態様のレベルアップに対する遊技者の興味が増し、遊技の興趣が向上する。
図90は、ツンデレポイント加算演出におけるレベルアップ演出の他の例を示す。このレベルアップ演出は、SPリーチ演出中などにおいて行われるものである。図90(A)のように、メータ670cが上昇する前に、表示装置41の表示画面上では、ナビキャラ670を撫でることを促す表示(手が左右に移動するもの)を行う。同時に、演出ボタン25では、複数のLED部690で左右の矢印に見える点灯を交互に行い、タッチパネル25bへのスワイプ操作(擦る操作)の指示を行う。
図90(B)のように、スワイプ操作(擦る操作)を繰り返し行うことでメータ670cが上昇する。タッチパネル25bへのスワイプ操作に伴って、表示画面上では、手でナビキャラ670を撫でるような演出が実行される。図90(C)のように、レベルアップするポイントに達すると、ナビキャラ670の態様が一段階高い段階(レベル)に変化する。これにより、メータ670cの上昇に対する遊技者の興味が増し、遊技の興趣が向上する。なお、当該変動(実行中の変動表示ゲーム)の期待度によって、メータ670cの上昇率は変化してよく、例えば、当該変動の期待度が高いと、早くメータ670cが上昇する。
なお、先読み図柄系コマンド処理(B1214)や先読み変動系コマンド処理(B1216)において、ステップB2011−B2017(図78B)と同様の処理を行い、先読みによって複数変動に跨って連続演出(連続予告)を行いつつツンデレポイントを連続演出の各段階で加算して最終ポイントとする構成も可能である。この場合には、先読み対象の保留の期待度に対応してスワイプ操作における上昇率が変化してよい。また、連続演出が行われる複数の変動で均等にメータ670cが上昇してもよい。さらに、連続演出の早い段階でメータ670cを一気に上昇させて期待を持たせるようにしてもよいし、連続演出の終盤で一気にメータ670cを上昇してもよい。
〔ポイント付与タイミング〕
図91は、ポイント付与タイミング、即ち、ツンデレポイントを付与可能(加算可能)な各予告(即ち各予告タイミング)やその他の所定タイミング(演出タイミング)の一例を示すテーブルである。なお、予告(即ち所定の演出)が発生可能なタイミングである予告タイミングは、予告が実行されない場合でも、特図変動表示ゲーム中の所定の時間に予め定められている。なお、図91に示したタイミングで、ツンデレポイントとは独立に演出ポイント(B2504)の付与・加算が行われてもよい。
例えば、当該変動(変動表示ゲーム)のリーチ前区間(リーチ前の期間)において、ステップアップ予告SU1〜SU3のタイミングでツンデレポイントが付与(加算)できる。また、例えば、ノーマルリーチ区間(期間)において、役物予告や群予告のタイミングでツンデレポイントが付与できる。SPリーチ演出が行われる場合では、ノーマルリーチ区間は、リーチ発生後、SPリーチ演出に発展する前の区間に相当する。
また、例えば、擬似連続演出が実行される擬似連区間では、擬似連図柄の停止時のタイミングでツンデレポイントが付与できる。なお、擬似連続演出とは、1つの始動記憶を使用して実行される1回の特図変動表示ゲーム中において、表示装置41に変動表示される飾り特別図柄を特別結果態様以外の停止態様で擬似的に停止(仮停止)させて複数回の変動表示ゲームが連続して行われているかのように見せる演出である。擬似的な停止時(仮停止時)に、擬似連図柄が停止表示される。擬似連続演出では、飾り特別図柄の停止(仮停止)を伴う擬似変動表示ゲーム(擬似変動)が所定回連続して行われる。
前述のステップB2016の処理で説明したように、変動を開始する時に、予め決定されたデレポイントとツンポイントを、各予告タイミングやその他の所定タイミングのうちの何れで付与するのかを決定する。予告の内容(期待度)に対応してポイント加算値が調整される。毎回の変動表示ゲームで同じポイント付与タイミング、ポイント加算値とならないように乱数を用いて各予告タイミング等でのポイント加算値を振り分ける。また、予告が発生してもポイント加算がないこともある。なお、ツンポイントは、予告タイミング(予告が発生可能なタイミング)において、予告が発生しなかった場合でも加算されることがあるが、デレポイントは予告が発生しなかった場合は加算されない。
また、図91で示したタイミング以外でツンデレポイントを付与する構成も可能である。例えば、前述のように、先読みによって複数変動に跨って連続演出(連続予告)を行いつつツンデレポイントを連続演出の各段階で加算する構成も可能である。この場合、先読み(事前判定)による期待度の高さと、ツンデレポイントを付与する演出区間が長くなることによるナビキャラの態様レベルの上がり易さとが相まって、興趣をより高めることができる。
〔ポイント付与例〕
図92と図93は、ツンデレポイントが加算されていく様子を示す図である。なお、ここでは、各ポイント付与タイミング(各予告タイミングやその他の所定タイミング)においてデレポイントとツンポイントの一方だけが加算される場合を示すが、1つのポイント付与タイミングにおいてデレポイントとツンポイントの両方が加算される構成も可能である(この場合、第1変化態様と第2変化態様の一方だけを表示画面に表示するか、両方を表示する)。
図92は、ノーマルリーチの発生した変動表示ゲームがはずれになる場合において、ツンデレポイントが加算されていく様子を示す。特図変動表示ゲームの開始後、リーチ前区間において、まず、ステップアップ予告SU1が発生し、このタイミングでツンポイントが0の状態から1だけ加算される(ツン+1)。続いて、セリフ表示部680においてセリフを表示するキャラクタセリフ予告が発生し、このタイミングでツンポイントが1だけ加算される(ツン+1)。そして、ステップアップ予告SU2が発生し、このタイミングでデレポイントが0の状態から1だけ加算される(デレ+1)。なお、各予告の内容に応じて、デレポイントとツンポイントのいずれかが加算されている。その後、ステップアップ予告SU3を発生可能な予告タイミングが来るが、ステップアップ予告SU3は発生せず、このタイミングでツンポイントが2だけ加算される(ツン+2)。
次に、リーチが開始しノーマルリーチ区間に入るが、このタイミングでデレポイントが1だけ加算される(デレ+1)。その後、群予告を発生可能な予告タイミングが来るが、群予告は発生せず、このタイミングでツンポイントが1だけ加算される(ツン+1)。なお、群予告とは、複数のキャラクタが群をなして表示画面を移動する演出である。続いて、役物予告を発生可能な予告タイミングが来るが、役物予告は発生せず、このタイミングでツンポイントが1だけ加算される(ツン+1)。そして、この時に、ツンポイントは、6ポイントとなり、ナビキャラ670の態様は、第2変化態様でレベルアップしてB2(Lv.2)の態様になる(図79C、図87参照)。なお、1回の特図変動表示ゲーム終了後、デレポイントとツンポイントの両方とも0クリアされる。
なお、前述のように全予告ポイントでポイントが加算されるとは限らず、予告が発生しても0加算の可能性もある。また、メータ670cの上昇具合に波を持たせるため、+1、+2加算だけでなく、一気に+10加算や+20加算されることもあり得る。さらに、ツンポイントに関してポイント加算演出は実行されないとしたが、デレポイントと同様にツンポイントに関してポイント加算演出を行ってもよい。
また、予告タイミング(予告が発生可能なタイミング)において予告(所定の演出)が発生しなかった場合、ツンポイントは加算され得るが、デレポイントは加算されない。従って、予告タイミングで予告(所定の演出)を実行しなかった場合には、第2変化態様でのみナビキャラ670の態様を変化可能である。
図93は、SP3リーチの発生した変動表示ゲームが大当りになる場合において、ツンデレポイントが加算されていく様子を示す。特図変動表示ゲームの開始後、リーチ前区間において、まず、ステップアップ予告SU1が発生し、このタイミングでデレポイントが0の状態から1だけ加算される(デレ+1)。続いて、キャラクタセリフ予告が発生し、このタイミングでデレポイントが1加算される(デレ+1)。そして、ステップアップ予告SU2が発生し、このタイミングでデレポイントが1だけ加算される(デレ+1)。
その後、ステップアップ予告SU3が発生し、このタイミングでデレポイントが2だけ加算される(デレ+2)。そして、この時に、デレポイントは、6ポイントとなり、ナビキャラの態様は、第1変化態様でレベルアップしてA2(Lv.2)の態様になる(図79B、図87参照)。
次に、リーチが開始しノーマルリーチ区間に入るが、このタイミングでデレポイントが1だけ加算される(デレ+1)。その後、群予告が発生し、このタイミングでデレポイントが2だけ加算される(デレ+2)。続いて、役物予告が発生し、このタイミングでデレポイントが2だけ加算される(デレ+2)。
次に、SP3リーチに発展しSP3リーチ区間に入るが、このタイミングでデレポイントが3だけ加算される(デレ+3)。そして、この時に、デレポイントは、13ポイントとなり、ナビキャラの態様は、第1変化態様でレベルアップしてA3(Lv.3)の態様になる(図79B、図87参照)。次に、SP3チャンスアップ予告1が発生し、このタイミングでデレポイントが2だけ加算される(デレ+2)。そして、SP3チャンスアップ予告2が発生し、このタイミングでデレポイントが5だけ加算される(デレ+5)。そして、この時に、デレポイントは、最大の20ポイントとなり、ナビキャラの態様は、第1変化態様でレベルアップしてA4(Lv.4)の態様になり(図79B、図87参照)、大当りが確定する。
〔予告タイミング示唆演出〕
図94は、予告が発生可能な予告タイミングを示唆する予告タイミング示唆演出を例示する図である。
図94(A)のように、表示装置41の表示画面において、予告発生可能な予告タイミングが近づくと、予告タイミングまでの時間を表示する予告出現ゲージ(メータ)701が表示される。なお、予告出現ゲージ701の黒いバー部分が予告タイミングまでの時間を示す。予告タイミングまでの時間が0となると(予告出現ゲージ701の黒いバー部分がなくなると)、予告タイミングになる。予告タイミングでは、図94(B)のように予告(流れ星が流れるような演出)が発生する場合と、或は、図94(C)のように予告が発生しない場合がある。
予告が発生する場合には、デレポイントが加算される(予告内容によってツンポイントの場合もある)。予告が発生しない場合には、ツンポイントが加算される(本実施形態ではデレポイントの加算はない)。そして、次の予告タイミングが近づくと、再び予告出現ゲージ701の黒いバー部分が最長(満タン)となって減り始める。
予告出現ゲージ701の表示によって、予告タイミングまでの時間がわかるため、遊技者の予告に対する興味が増して、遊技の興趣が向上する。なお、予告出現ゲージ701の代わりに、予告タイミングまでの時間を直接的に数字によって表示画面に表示してもよい。また、予告出現ゲージ701は、表示装置41の表示画面に限らず、サブ液晶表示装置や役物に設けられた発光部材(7セグメント型の表示器)等に表示してもよい。
[画面遷移]
図95Aと図95Bは、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図である。図95Aと図95Bを参照して、上記で説明した演出を取り入れた特図変動表示ゲーム全体の演出の流れを示す説明する。
図95Aの(ア)は、今回の特図変動表示ゲームを開始する直前の表示画面である。複数の変動表示領域610(左領域610a、右領域610b、中領域610c)には、前回の特図変動表示ゲームのはずれ停止図柄が表示されている。また、地球儀の枠を模した保留消化領域640が表示画面の中央下部に表示される(枠内の地球としての保留対応表示633aはない)。
(イ)は、今回の特図変動表示ゲームを開始するタイミングでの表示画面である。保留消化領域640に保留表示部630の左端の保留表示633が移動するような演出が行われる。以後、実行中の特図変動表示ゲームに係る保留(この特図変動表示ゲームの実行権利となっていた始動記憶)を示す保留対応表示633a(変動中保留表示)が、地球儀を模した保留消化領域640に表示されることになる。そして、飾り特別図柄の変動(↓↓↓)が変動表示領域610で開始し、同時に、飾り縮小図柄の変動(↓↓↓)が変動表示領域615で開始する。また、セリフ表示部680にセリフが表示される。なお、保留表示633b(黒)は、保留変化予告により通常態様から色が変化した保留表示である。
(ウ)は、特図変動表示ゲームのリーチ前区間における予告タイミングでの表示画面である。ここで、流れ星が流れるような予告(所定の演出)が発生している。(エ)では、(ウ)の予告が発生したことに対応して、前述のツンデレポイント加算演出(図88)が開始し、ハート型のマーク695が表示装置41の表示画面の中央部に出現する。そして、ハート型のマーク695が移動してナビキャラ670に飛び込むような所定の表示演出が行われる。このタイミングがデレポイントを加算するタイミングとなる。
(オ)では、デレポイントの加算によって、ナビキャラ670のメータ670cが出現して、続いてメータ670cが上昇する。そして、ナビキャラ670の態様が、一段階高いレベルになり、第1変化態様で態様A1(Lv.1)に変化する。(カ)では、その後の予告発生等によって、メータ670cが上昇するとともに、ナビキャラ670の態様がさらに一段階高いレベルになり、第1変化態様で態様A2(Lv.2)に変化する。そして、ノーマルリーチ区間に入ってリーチが開始する。
図95Bの(キ)では、その後、SPリーチの演出(所定演出)に発展するタイミング(所定のタイミング)で、発展演出が表示画面中央にて行われ(「発展!」の表示)、SPリーチ区間に入る。そして、このタイミングで、表示画面(表示部)の中央下部で隣接するようにまとめて配置されていた保留対応表示633a(第1特定表示)とナビキャラ670(第2特定表示)が、分割されて互いに離れるように移動する。これにより、特図変動表示ゲームのSPリーチ演出(ムービー系リーチ演出など)を実行する領域が表示画面内の中央下部で確保できる。なお、保留対応表示633a(第1特定表示)とナビキャラ670(第2特定表示)をまとめて特定表示と呼ぶ。
(キ)において、具体的には、実行中の特図変動表示ゲームに係る保留を示す保留対応表示633a(第1特定表示、変動中保留表示)ひいては保留消化領域640は、表示画面の下部右端へ移動するとともに、表示画面の右下で実行前の特図変動表示ゲームに係る保留を表示する保留表示633は邪魔になるため消去される(スクロールアウト)。一方、ナビキャラ670(第2特定表示)は、表示画面の下部左端へ移動する。
このような、保留対応表示633a(第1特定表示)とナビキャラ670(第2特定表示)の移動演出は、SPリーチ演出の一環として行われ、変動演出設定処理(図78)において設定され(B2018)、図70のメイン処理のステップB0018−B0021等によって実行できる。
即ち、ステップB2018、B0018−B0021等を実行可能な演出制御装置300(表示制御手段)は、特図変動表示ゲーム中において、表示装置41の表示画面(表示部)に特定表示と保留表示633(始動記憶表示)を表示可能であり、表示画面にSPリーチ演出(所定演出)が表示されるタイミングで、表示画面内で特定表示を表示する位置を移動するとともに、保留表示633(始動記憶表示)を表示画面から消去する。なお、邪魔にならない場合には、保留表示633を表示画面から消去しない構成も可能である。具体的には、演出制御装置300(表示制御手段)は、特定表示を構成する第1特定表示(保留対応表示633a)と第2特定表示(ナビキャラ670)とを分割して、それぞれ、前記表示画面内の異なる位置に移動する。
(ク)では、保留対応表示633a(第1特定表示)とナビキャラ670(第2特定表示)が左右に分離されて表示され、これにより確保された領域(空いた領域)でSPリーチ演出として、ムービー系リーチ演出が実行されている。さらに、チャンスアップ予告(チャンスアップ演出)が実行される。なお、ナビキャラ670のハート型の表示部670dは、レベル(Lv)を見えやすくするため、通常より右側に傾いている。なお、メータ670cが見えにくい場合には、ナビキャラ670の右側で横向きに(寝かせて)表示してもよい。
(ケ)では、チャンスアップ予告が発生したことに対応して、ツンデレポイント加算演出(図88)が開始し、ハート型のマーク695が表示装置41の表示画面の中央部に出現する。そして、ハート型のマーク695が移動してナビキャラ670に飛び込むような所定の表示演出が行われる。さらに、このタイミングでデレポイントが加算され、メータ670cが上昇して、ナビキャラ670の態様が、一段階高いレベルになり、第1変化態様で態様A3(Lv.3)に変化する。
(コ)では、特図変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となり、大当りであることを報知する(「大成功!」の表示)。そして、左右に分割されて表示されていた保留対応表示633a(及び保留消化領域640)とナビキャラ670が表示画面の中央下部の元の位置に移動する。
(サ)では、保留消化領域640(地球儀の枠)とナビキャラ670が表示画面の中央下部に戻り、隣接するようにまとめて表示される。そして、大当りの停止図柄が表示される。なお、この時、メータ670cが表示されない状態や0ポイントの状態になってもよい。また、ナビキャラ670が、セリフとして祝福メッセージを発するような演出(表示)を行ってもよい。祝福メッセージは、選択されたナビキャラ670毎の性格、態様(レベル)に応じたものにする。この場合に、ナビキャラ670の態様(レベル)毎に祝福メッセージの内容を変えてもよい。また、演出ポイントの消費(カスタマイズ要素との交換)によるカスタマイズ要素(ナビキャラ670のコスチューム等)に影響されても良い。これにより、遊技者は色々な祝福メッセージのパターンを見てみたいという欲求もでて興趣が高まる。(シ)では、大当りと表示され、大当り状態が開始する。
〔客待ち中の表示画面例〕
図96は、客待ち中の表示画面を例示する図である。客待ち中の表示画面において、音量設定と明るさ設定(LED輝度設定)をするための2種類のゲージ711、713が表示される。このような表示は、客待ちデモ編集処理(図80)でデモステータス等として設定可能である。2種類のゲージ711、713は、飾り図柄(例えば前述の図柄表示A、B、C)に重ねるように表示してよい。また、客待ち中の表示画面において、ナビキャラ選択処理(図81)によって、ナビキャラ670が2種類のゲージ711、713ととともに表示され選択可能となる。
なお、白地の背景を有するゲージ711、713の領域を画面の殆どを占有するよう大きく表示し、遊技していない時の消費電力を節約するようにしてもよい。なお、ノーマリーホワイトの液晶ディスプレイの場合は、白地の背景にすることで節電することができる。また、節電とは無関係に、飾り図柄(例えば前述の図柄表示A、B、C)が見えるように、ゲージの背景を半透明にしてもよい。
遊技者は、演出ボタン25のタッチパネル25bでの上下方向の指の動き(タッチ箇所の動き)によるタッチ操作を行い、設定する対象を選択する。このタッチ操作によって、ハイライト表示等の特定表示態様(図96のゲージ711の黒枠参照)で表示される設定対象の項目(設定項目)が、音量設定⇔明るさ設定⇔キャラクタ設定⇔音量設定のようにループする。即ち、ハイライト表示等の特定表示態様で表示される項目が、タッチ操作によって、変更されていく。図97は、設定対象の項目がループする様子を示す。そして、左右方向の指の動き(タッチ箇所の動き)によるタッチ操作で、音量や明るさの値の選択(図72のB0420、B0421)やキャラクタの選択(図81のB2202)を行う。なお、タッチパネル25bの中央部にタッチすることによって、表示された値やキャラクタの選択が確定するようにしてよい(図72のB0423等)。また、上下方向又は左右方向の指の動きを促すように、演出ボタン25のLED690部が図96の下図のように点灯されてよい。
このように、客待ち中(特に飾り図柄表示中)は、音量設定、明るさ設定のゲージが表示され、遊技者好みの音量や明るさに調整できる。ナビキャラの選択もこの時に同時に行える。
[変形例]
図98は、遊技盤30に係る変形例を示す図である。以下、図2Aの遊技盤30から異なる箇所を説明する。
図98において、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34は、センターケース40の左方の遊技領域32に設けられ、普通変動入賞装置37は、センターケース40の左下の遊技領域32に設けられる。普通変動入賞装置37は、所謂ベロ型の普通電動役物であり、上端側が前側に倒れる方向に回動することで遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)を備える。特別変動入賞装置39は、センターケース40の左部に設けられ、大入賞口ソレノイド(39b)によって上端側が左側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放する開閉扉を有する。
上部演出ユニット40cは可動役物であり、特図変動表示ゲームにおける演出として、大当りの期待度に応じて全体が落下して中央部730が裏→表→裏のように連続的に回転する動作をすることができる。
図98において、図2Aの遊技盤30から大きく異なり、遊技盤30は、通過する遊技球を検出することによって前述の演出ポイントを付与可能なポイントゲート740を備える。ポイントゲート740は、ポイントスイッチにより遊技球を検出する。ポイントスイッチは、演出制御装置300に検出信号を出力可能である。
図83の演出ポイント制御処理におけるステップB2507では、ポイントゲート740が遊技球を検出する場合、入力条件が成立したと判定される。そして、入力条件が成立した場合(B2507の結果が「Y」)、演出ポイント数としての所有ポイント数にポイントを加算するとともに(B2508)、演出ポイント数として遊技中獲得ポイント数(所定期間の累積値)にもポイントを加算する(B2509)。加算するポイントである加算ポイント値は、一定であっても、抽選で決定されるものでもよい。
ポイントゲート740は、始動入賞口ユニット101(入賞切替機構105)の近傍に設けられることで、始動入賞口ユニット101への入球の発生契機と、ポイントゲート740での遊技球通過(入賞)の発生を同時に遊技者に観察させることができる。これにより、始動入賞口ユニット101への入球が稀な場合にあっても、ポイントゲート740での遊技球通過による遊技の興趣を遊技者に提供できる。
ポイント表示器745は、加算ポイント値又は遊技中獲得ポイント数(所定期間の累積値)をポイント表示器に表示させることができる。これにより、遊技の興趣が向上する。ポイント表示器745は、2つの7セグメントLEDからなり、ポイントゲート48の通過検出を契機に付与される加算ポイント値又は遊技中獲得ポイント数(所定期間の累積値)を2桁で数値表示する。
なお、演出ポイントの代わりに、ポイントゲート740をツンデレポイントの加算に用いて、ポイント表示器745がツンデレポイントを表示する構成も可能である。
(作用・効果)
第1実施形態によると、キャラクタ表示手段(B0018−B0021、図85参照)は、変動表示ゲーム中に表示装置においてキャラクタ(例えば、ナビキャラ670)を表示する。態様変化手段(B2011−B2016、図87参照)は、変動表示ゲーム中に発生し得る所定の演出(予告等)に対応してキャラクタの態様を変化可能とする。所定の演出が大当り(特別結果)となる期待度の高いものである場合に、大当りとなる期待が高まる第1変化態様でキャラクタの態様を順次変化可能である(図79A、図79B、図87参照)。所定の演出が大当り(特別結果)となる期待度の低いものである場合、且つ、所定の条件(例えば、所定のポイントに達することなど)が成立する場合に、第1変化態様と異なる第2変化態様でキャラクタの態様を変化可能である(図79C、図79D、図87参照)。キャラクタの態様は、第2変化態様で変化した後、第2変化態様の最終段階(最終態様B4)まで変化した場合に、特別結果となる期待度が高いことを示唆する。
従って、大当り(特別結果)となる期待度の低い所定の演出が発生して、第2変化態様で変化していくと遊技者の大当りへの期待感が減少する傾向となるが、第2変化態様の最終段階(B4)まで変化した場合に、大当り(特別結果)となる期待度が高いことを突然示唆するため、遊技者に驚きを与えることができる。従って、遊技の興趣が大きく向上できる。
また、第1実施形態によると、所定の演出(予告等)が実行可能であるタイミングでこの所定の演出を実行しなかった場合に、第2変化態様でキャラクタ(例えば、ナビキャラ670)の態様を変化可能である。従って、所定の演出(予告等)が発生しなかった場合に、第2変化態様でキャラクタの態様が変化して、遊技者の大当りへの期待感が大きく減少する。しかし、第2変化態様の最終段階(B4)まで変化した場合には、大当り(特別結果)となる期待度が高いことを突然示唆するため、遊技者に非常な驚きを与えることができる。
また、第1実施形態によると、表示制御手段(演出制御装置300)は、実行前の変動表示ゲームに係る始動記憶に対応する始動記憶表示(保留表示633)を表示可能である。表示制御手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲーム中において、表示装置41の表示画面(表示部)に特定表示と始動記憶表示(保留表示633)とを表示可能であり、特図変動表示ゲーム中において、表示画面に所定演出(例えばSPリーチ演出)が表示されるタイミングで、表示画面内で特定表示を表示する位置を移動するとともに、始動記憶表示を表示画面から消去する(図95B参照)。
従って、表示画面において、特定表示を表示しつつ、変動表示ゲームの所定演出(例えばSPリーチ演出)を実行する領域を確保できる。
また、第1実施形態によると、表示制御手段(演出制御装置300)は、特定表示を構成する第1特定表示(例えば保留対応表示633a)と第2特定表示(例えばナビキャラ670)とを分割して、それぞれ、表示画面内の異なる位置に移動する。従って、表示画面の中央下部付近で特定表示が表示されていた場合でも、表示画面の両端に第1特定表示(例えば保留対応表示633a)と第2特定表示(例えばナビキャラ670)を分割移動して、変動表示ゲームの所定演出(例えばSPリーチ演出)を実行する領域を表示画面の中央下部付近で大きく確保できる。保留対応表示633aとナビキャラ670は、中央下部付近で表示されることが多いため、これらを、表示画面内のそれぞれ異なる位置に分割して移動すると、変動表示ゲームの演出を実行する領域を大きく確保できる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。