JP2017076897A - 音響装置 - Google Patents

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晋 山中
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Hironobu Osakabe
広宣 刑部
仙場 祐二
Yuji Senba
祐二 仙場
藤田 博之
Hiroyuki Fujita
博之 藤田
健一 山内
Kenichi Yamauchi
健一 山内
靖彦 南
Yasuhiko Minami
靖彦 南
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愼一 佐藤
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Abstract

【課題】移動体から周囲の聴取者に対して音響で情報を伝える場合に、それぞれの聴取者に応じた情報の配信を行う音響装置を提供する。【解決手段】車両の左前方に聴取者Pが居る場合、スピーカアレイ14a,14bがその聴取者Pに対して音声ビームを出力する。車両の左側方に聴取者Pが居る場合、スピーカアレイ14bが聴取者Pに対して音声ビームを出力する。車両の左後方に聴取者Pが居る場合、スピーカアレイ14b,14dが聴取者Pに対して音声ビームを出力する。【選択図】図3

Description

本発明は、音響を用いて情報を伝えるための技術に関する。
音響を用いて車両から情報を伝えるための技術として、例えば特許文献1に記載された技術がある。特許文献1に記載の仕組みでは、警報音、案内用音声、疑似エンジン音又はコンテンツ音響のうちいずれか2つ以上を同時に出力するときの音量を調整することで、音どうしが干渉することを防止している。
特開2013−223031号公報
ところで、車両等の移動体から周囲の聴取者に対して音響で情報を伝える場合には、それぞれの聴取者に応じた情報の配信が可能になると便利である。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、移動体から周囲の聴取者に対して音響で情報を伝える場合に、それぞれの聴取者に応じた情報の配信を可能にすることを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、移動体に設置され、複数のスピーカが配列されたスピーカアレイ装置と、前記移動体の外部に居る聴取者の位置を検出する聴取者位置検出部と、検出された前記聴取者の位置に基づき、前記複数のスピーカのそれぞれに音声信号を供給して、前記聴取者に到達する音声ビームを前記スピーカアレイ装置から出力させる音声ビーム制御部とを備える音響装置を提供する。
上記構成において、前記聴取者に関する情報を取得する聴取者情報取得部と、取得された前記聴取者情報に応じた情報を生成する情報生成部とを備え、前記音声ビーム制御部は、生成された前記情報を前記音声ビームによって前記聴取者に到達させるようにしてもよい。
さらに、前記情報生成部は、前記聴取者情報、及び前記聴取者位置検出部によって検出された前記聴取者の位置に応じた情報を生成するようにしてもよい。
また、所定の音声信号が記憶された記憶手段と、前記記憶手段より読み出された所定の音声信号と、前記情報生成部で生成された情報に基づく音声信号とを加算する加算手段とを備え、前記音声ビーム制御部は、前記加算手段で加算された音声信号を前記音声ビームによって前記聴取者に到達させるようにしてもよい。
また、前記音声ビーム制御部は、前記スピーカアレイ装置と前記聴取者との間の時系列の距離の変化によるドップラー効果を減ずるような音声ビームを前記スピーカアレイ装置から出力させるようにしてもよい。
本発明によれば、移動体から周囲の聴取者に対して音響で情報を伝える場合に、それぞれの聴取者に応じた情報の配信が可能となる。
本発明の実施形態に係る車両を示す斜視図である。 スピーカアレイ装置の正面図である。 車両を上方から平面視した図であり、聴取者と音声ビームとの関係を示す図である。 車両を前方から視たときの正面図であり、スピーカアレイ装置の固定の仕方を説明する図である。 車載音響装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 車載音響装置の機能構成を示すブロック図である。 聴取者情報と、車両及び聴取者の相対的な位置関係と、重畳情報との対応関係を説明する図である。 車載音響装置の動作を示すフローチャートである。 スピーカアレイ装置の設置位置のバリエーションを説明する図である。 車両のピラーに設置されるスピーカアレイ装置の構造を示す斜視図である。 変形例2の機能構成を示すブロック図である。 変形例2の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[構成]
図1は、本発明の実施形態に係る車両100を示す斜視図である。車両100は、例えば4ドアセダン形の自動車である。車両100は、車体の前方にボンネット101、車体の側方に出入口となる4枚のドア102、車体の後方にトランクドア103、車体の上方にルーフ104を備えている。なお、以下の説明で使用する左右の表現は、車両100の進行方向に向かっての左右を意味する。
車両100には車載音響装置が設けられており、その車載音響装置の構成部品であるスピーカアレイ装置14a,14b,14c,14dがルーフ104に設けられている。スピーカアレイ装置14a,14b,14c,14dは、車両100の車外に対し、指向性の付与によってビーム状に生成された音声ビームを出力する。なお、スピーカアレイ装置14a,14b,14c,14dは、その設置位置と向きが異なるだけであるから、以下の説明においてそれぞれを区別しない場合には、スピーカアレイ装置14と言う。
図2は、スピーカアレイ装置14の正面図である。スピーカアレイ装置14は、直方体状の筐体と、当該筐体の正面にマトリクス状(行方向及び列方向)に配列された複数のスピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pを備える。ここで、行方向とは、スピーカアレイ装置14が水平面に置かれたときの水平方向であり、列方向とはスピーカアレイ装置14が水平面に置かれたときの鉛直方向である。本実施形態では、行方向の位置が同じ3つのスピーカについては、これらを区別することなく、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pのいずれかで表す。以下の説明において、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pのそれぞれを特に区別しない場合には、スピーカ145と言う。スピーカアレイ装置14におけるスピーカ145の配列は、マトリクス状に限られない。例えばハニカム状やライン状等の所定の規則に従って、スピーカ145が配列してもよい。また、スピーカ145の数は、図2に示す数に限られない。
本実施形態では、4つのスピーカアレイ装置14a〜14dは、図3に示すような配置でルーフ104に設けられている。スピーカアレイ装置14aは、ルーフ104の前方領域の車幅方向における中央付近の位置に設けられている。スピーカアレイ装置14aは前方に向けられており、主に車両100の前方に対して音声ビームを出力する。スピーカアレイ装置14bは、ルーフ104の左方領域の車長方向における中央付近の位置に設けられている。スピーカアレイ装置14bは左方に向けられており、主に車両100の左方に対して音声ビームを出力する。スピーカアレイ装置14cは、ルーフ104の右方領域の車長方向における中央付近の位置に設けられている。スピーカアレイ装置14cは右方に向けられており、主に車両100の右方に対して音声ビームを出力する。スピーカアレイ装置14dは、ルーフ104の後方領域の車幅方向における中央付近の位置に設けられている。スピーカアレイ装置14dは後方に向けられており、主に車両100の後方に対して音声ビームを出力する。
スピーカアレイ14a,14b,14c,14dはいずれも、音声ビームの出力方向(ここでは水平角)を、スピーカ145の配列における行方向に沿って、0〜180度の範囲内で変更することができる。本実施形態では、音声ビームの出力方向を、「ビーム出力角度」で規定する。このビーム出力角度は、スピーカアレイ装置14の正面を成す面と、音声ビームとの角度で表される。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカ145が配列する列方向に沿って、音声ビームの出力方向(ここでは仰俯角)を変更することもできる。
図3において、破線の矢印は、音声ビームが伝搬する経路と方向を意味しており、スピーカアレイ装置14に対する、車両の外部に居る聴取者Pの相対的な位置に応じて、音声ビームが伝搬する経路と方向が異なる。例えば、車両100の左前方に聴取者Pが居る場合、図3(A)に示すように、スピーカアレイ14aがその聴取者Pに対して音声ビームを出力する。また、車両100の左側方に聴取者Pが居る場合、図3(B)に示すように、スピーカアレイ14bがその聴取者Pに対して音声ビームを出力する。また、車両100の左後方に聴取者Pが居る場合、図3(C)に示すように、スピーカアレイ14dがその聴取者Pに対して音声ビームを出力する。なお、図3(A)に示される車両100と聴取者Pの配置関係において、スピーカアレイ14aに加えスピーカアレイ14bからも聴取者Pに対して発音してもよいし、スピーカアレイ14aは発音せず、スピーカアレイ14bからの発音のみでもよい。すなわち、聴取者Pに対して物理的に音声ビームを出力できるのであれば、上記に例示したスピーカアレイ以外のスピーカアレイから音声ビームを出力してもよい。これは、図3(B)および(C)に示される車両と聴取者Pの配置関係においても同様である。また、ここでいう聴取者とは、車両100から音声ビームが到達可能な範囲に留まっている者でもよいし、その範囲を通行している者でもよいし、その範囲において他の移動体(車両等)に乗っている者であってもよい。
スピーカアレイ装置14は、車両100の走行中であってもその位置がずれないように、ルーフ104に固定されている。具体的には、例えば図4(A)に示すように、ルーフ104を左右から挟みこむようにしてネジ106でルーフ104に固定されたアーム105に対し、スピーカアレイ装置14がネジや磁石等の固定具(図示略)を用いて取り付けられていてもよい。また、例えば図4(B)に示すように、ルーフ104に対して直接、磁石107によってスピーカアレイ装置14が取り付けられていてもよい。スピーカアレイ装置が地面に近い位置では、例えば路肩の植木や道路上の接地物に向って放音することになり、音声を聴取者にまで到達させられない可能性がある。このため、路肩の植木や道路上の接地物の上方を経由して音声ビームを放音可能な位置であって、スピーカアレイ装置14を設置しても車両のデザインを大きく損なわないような位置、具体的には、スピーカアレイ装置14は、車両が備える窓よりも高い位置に設けられていることが望ましい。
図5は、車載音響装置10のハードウェア構成を示すブロックである。制御部11は、車載音響装置10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むプロセッサー、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等のメモリを備える。
音源12は、所定の音声信号を記憶する記憶手段として機能し、音声信号を発生させる。音源12は、例えば、音声データ(例えば警告音や、宣伝広告のメッセージなど)を記憶したメモリ、ラジオチューナ、テレビチューナ、ディスクメディアプレイヤ、又はデジタルオーディオプレイヤなどを備え、これらから操作者により所定の音声データが選択されると、デジタル形式の音声信号を発生させる。この選択は、制御部11に接続された図示しない操作子を操作者が操作することにより行われる。制御部11は、音源12が発生させた音声信号に対し聴取者に伝える情報を重畳して、スピーカアレイ装置14へ供給する。
無線通信部13は、外部の通信端末と無線通信を行う。無線通信部13は、他の車両の無線通信部や、聴取者が携帯する携帯端末に内蔵された無線通信部との間で、例えばBluetooth(登録商標)の規格に準拠した近距離無線通信を行う。カメラ15は、例えばルーフ104、ボンネット101又はトランク103などの車外設備や、ダッシュボード等の車内設備に取り付けられており、車外を撮像した撮像データを制御部11に供給する。カメラ15は望ましくは複数あり、車両100の前方、両側方、後方など、車両の周囲を漏れなく撮像できるような位置にそれぞれ配置されている。
スピーカアレイ装置14は、入力受付部141と、遅延部142と、D/Aコンバータ143A,143B,・・・,143Pと、パワーアンプ144A,144B,・・・,144Pと、スピーカ145A,145B,・・・,145Pとを備える。入力受付部141は、制御部11から供給された音声信号の入力を受け付けるインタフェースである。入力受付部141は、例えば、1チャンネル又はマルチチャンネル(例えば5.1チャンネル)の音声信号の入力を受け付ける。
遅延部142は、複数の遅延回路を有し、入力された音声信号に遅延を付加して各スピーカ145への出力を行う。これにより、スピーカアレイ装置14全体から出力される音声は、各スピーカ145からの出力音声が相互に干渉し、方向性をもった音声ビームとなる。遅延部142は、制御部11による設定に従った音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度で音声ビームを出力するべく、チャンネル毎に、各スピーカ145に音声信号を供給するタイミング(つまり、ディレイ時間)を制御する。本実施形態では、スピーカ145の全てに音声信号が供給されるものとする。
D/Aコンバータ143A,143B,・・・,143Pは、それぞれ遅延部142から供給された音声信号を、デジタル形式からアナログ形式に変換する。パワーアンプ144A,144B,・・・,144Pは、それぞれD/Aコンバータ143A,143B,・・・,143から供給された音声信号を、所定の増幅率で増幅する。スピーカ145A,145B,・・・,145Pは、それぞれパワーアンプ144A,144B,・・・,144Pから供給された音声信号を音声に変換して出力する。この構成により、聴取者の位置に応じたタイミングで複数のスピーカ145のそれぞれに音声信号が供給され、聴取者に到達する音声ビームがスピーカアレイ装置14から出力される。
図6は、車載音響装置10の機能構成を示す図である。聴取者情報取得部21は、無線通信部13によって実現される機能である。聴取者情報取得部21は、音声ビームの出力先である聴取者に関する聴取者情報を取得する。具体的には、聴取者情報取得部21は、他の車両の無線通信部や聴取者が携帯する携帯端末に内蔵された無線通信部と無線通信を行って、その車両の車載音響装置や携帯端末に記憶されている聴取者情報を取得する。この聴取者情報は、例えば聴取者の年齢、性別、興味、聴取者が得たい情報のカテゴリや属性など、その聴取者に対して提供する情報を特定するための情報である。
聴取者位置検出部22は、カメラ15及び制御部11によって実現される機能であり、スピーカアレイ装置14に対する聴取者の相対的な位置関係を検出する。相対的な位置関係とは、スピーカアレイ装置14から見て聴取者がどの方向にどのくらいの距離だけ離れているかという情報である。カメラ15の設置位置や向き、カメラ15とスピーカアレイ装置14との位置関係、さらに、カメラ15の画角等があらかじめ分かっていれば、制御部11はカメラ15から供給される撮像データに基づいた計算により、スピーカアレイ装置14に対する聴取者の相対的な位置関係を検出することができる。
なお、聴取者位置検出部22は、上記のカメラ15から供給される撮像データに替えて、車両に取り付けられ制御部11に接続された図示しないGPS(Global Positioning System)による位置データと、聴取者が所持する携帯端末等に備えられたGPSによる位置データとから、スピーカアレイ装置14に対する聴取者の相対的な位置関係を検出してもよい。この場合、聴取者の位置データは、上記聴取者情報取得部21により聴取者の携帯端末から取得することが考えられる。
重畳情報生成部23は、聴取者情報取得部21によって取得された聴取者情報に基づいて、音声ビームに重畳する重畳情報を生成する。図7は、聴取者情報と、車両及び聴取者の相対的な位置関係と、重畳情報との対応関係を説明する図であり、重畳情報を生成するときのルールを表している。図の例では、例えば、聴取者情報に含まれる各種情報のパターン(組み合わせ)が情報パターン1(例えば、年齢30代、女性、興味;映画、スポーツ)の場合において、その聴取者位置が車両100の前方である場合には、重畳情報生成部23は、重畳情報としてファイル名「data a-1」の情報を生成する(具体的には制御部11がメモリからファイル名「data a-1」のデータファイルを読み出す、以下において同じ)。また、同じ聴取者情報の聴取者の位置が車両100の側方である場合には、重畳情報生成部23は、重畳情報としてファイル名「data a-2」の情報を生成する。また、同じ聴取者情報の聴取者の位置が車両100の後方である場合には、重畳情報生成部23は、重畳情報としてファイル名「data a-3」の情報を生成する。この例の場合、同一の聴取者が車両100の前方から側方、さらには後方へと移動した場合に、例えば聴取者が前方にいるときには映画の宣伝をする旨(data a-1)を聴取者に伝え、聴取者が側方にいるときには宣伝対象となる映画のリスト(data a-2)を聴取者に伝え、聴取者が後方にいるときには宣伝対象となる映画のリストのうち、その聴取者の興味に合った映画の宣伝(data a-3)を聴取者に伝える、というように、聴取者の位置に応じて異なる情報を提供することが可能となる。
また、図7の別の例では、例えば、聴取者情報に含まれる各種情報のパターン(組み合わせ)が情報パターン2(例えば、年齢50代、男性、興味;読書、旅行)の場合において、その聴取者位置が車両100の前方20m〜10mの範囲である場合には、重畳情報生成部23は、重畳情報としてファイル名「data b-1」の情報を生成する。また、同じ聴取者情報の聴取者の位置が車両の前方10m以内である場合には、重畳情報生成部23は、重畳情報としてファイル名「data b-2」の情報を生成する。この例の場合、同一の聴取者が車両100に対して前方から徐々に近づいた場合に、例えば聴取者が前方20m〜10mの範囲にいるときには宣伝対象となる本のリスト(data b-1)を聴取者に伝え、聴取者が前方10m以内に居るときには宣伝対象となる本のリストのうち、その聴取者の興味に合った本の宣伝(data b-2)を聴取者に伝える、というように、聴取者の位置に応じて異なる情報を提供することが可能となる。
音声データ生成部24は、制御部11によって実現される機能であり、音源12から供給される音声信号に対して、重畳情報生成部23から供給される重畳情報に基づく音声信号を、例えば拡散符号方式やAM(Amplitude Modulation)変調方式などの所定の変調方式に従い重畳(加算)する加算手段として機能する。音声ビーム制御部25は、制御部11及びアレイスピーカ装置14によって実現される機能であり、聴取者に対して出力する音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度を制御する。放音部26は、スピーカ145によって実現される機能であり、音声ビーム制御部25から供給される音声信号に応じた放音を行う。聴取者側では、この音声を専用端末で受信し、その専用端末が重畳された情報を抽出・復号して音声又は表示による出力を行う。
[動作]
次に、図8を参照しながら、車載音響装置10の動作を説明する。まず、聴取者情報取得部21は、音声ビームの出力先である聴取者に関する聴取者情報を取得する(ステップS1)。次に、聴取者位置検出部22は、スピーカアレイ装置14に対する聴取者の相対的な位置関係を検出する(ステップS2)。このステップS1,S2の処理は所定間隔で独立に実行される。ステップS1,S2において、取得した聴取者情報と聴取者の位置とが対応付けられることで、聴取者情報の出所となる聴取者の位置を時間的に追跡することが可能となる。なお、ステップS1、S2の順序は逆でも構わない。
次に、重畳情報生成部23は、聴取者情報に基づいて音声ビームに重畳する重畳情報を生成する(ステップS3)。次に、音声データ生成部24は、音源12から供給される音声信号に重畳情報を所定の方式で重畳して、音声データを生成する(ステップS4)。次に、音声ビーム制御部25は、ステップS2において検出された聴取者の位置に音声が適切な音圧で到達し得るように、音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度を制御して放音を行う(ステップS5)。そして、定期的に実行されるステップS2で検出される聴取者の相対的位置が音声の提供範囲外(例えばスピーカアレイ装置14から30m以上)になると(ステップS6;YES)、図8の処理は終了する。
なお、音声ビームの数は、聴取者の数に合わせて変化する。
以上説明した実施形態によれば、車両から聴取者に対して音響で情報を伝える場合に、それぞれの聴取者の位置に応じた情報の配信が可能となる。さらに、それぞれの聴取者に関する情報に応じた情報の配信も実現可能となる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態で説明したスピーカアレイ装置14が設けられる位置、及びスピーカアレイ装置14の向きは、あくまで一例である。
車両との位置関係が異なる聴取者に対して音声ビームを出力するためには、車両という移動体の進行方向を前方としたときの前方、側方、後方又は進行方向に傾斜した方向のいずれかを向くように、スピーカアレイ装置14の各スピーカが配列されていればよい。
図9は、この変形例に係るスピーカアレイ装置14の設置位置を例示する図である。図において実線gで示した位置が実施形態に係るスピーカアレイ装置14の設置位置であるが、点線で示すような各位置にスピーカアレイ装置を設置してもよい。例えば、車両100のルーフ104を支える窓柱であるピラー(点線p)にスピーカアレイ装置を設けてもよい。この場合、図9に示すように、スピーカアレイ装置140は、ピラーの長手方向に沿って複数のスピーカが配列するように設けられている。スピーカアレイ装置140は、車両の進行方向を前方としたときの前方、側方又は後方のいずれかを向くように配列された複数のスピーカを含む。スピーカアレイ装置140に含まれる複数のスピーカのうち、前方、側方又は後方にそれぞれ向くスピーカ群が鉛直方向で区分された位置に配列されている。図の例では、前方に向くスピーカ群140aが最も高い位置に配置され、側方に向くスピーカ群140bがその下の位置に配置され、後方に向くスピーカ群140cが最も低い位置に配置されている。この場合、背の高い聴取者(大人)に対しては前方に向くスピーカ群140aを用い、背の低い聴取者(子供)に対しては後方に向くスピーカ群140cを用いるといった具合に、聴取者の背の高さに応じて用いるスピーカ群を使い分けてもよい。また、各スピーカ群140a、140b及び140cが聴取者の身長に合わせて音声ビームの出力方向を上下方向に変化させてもよい。この場合、聴取者位置検出部22が、聴取者の身長を測定し、当該聴取者の身長を示す情報を音声ビーム制御部25に送信し、音声ビーム制御部25が、この身長に基づいて、音声ビームを出力すべき上下方向の位置を決定する。なお、ピラーへのスピーカアレイ装置の取付は、ルーフ104からスピーカアレイ装置140が垂れ下がるように取り付けてもよいし、磁石やねじ止め等で直接ピラーの外面にスピーカアレイ装置140を取り付けてもよい。
(変形例2)
音響を用いて車両から情報を伝えるための方法は実施形態に例に限らない。例えば、音声に情報を重畳するのではなく、情報そのものを可聴音の音声メッセージとして出力してもよい。
また、図10,11のような構成及び動作としてもよい。車載音響装置30の聴取者位置検出部31は、図5のカメラ15及び制御部11によって実現される機能であり、スピーカアレイ装置14に対する聴取者の相対的な位置関係を検出する(図12ステップS11)。音声データ生成部32は、図5の制御部11によって実現される機能であり、音源12から供給される音声信号に対して、車載音響装置30に割り当てられたID情報を付与された音声データを生成する。音声ビーム制御部33は、図5の制御部11及びアレイスピーカ装置14によって実現される機能であり、聴取者に対して出力する音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度を制御して、放音部35から音声ビームを放音させる(図12ステップS12)。
聴取者が所持する携帯端末40の音声取得部41は例えばマイクロフォンであり、ステップS12で放音された音声ビームを収音(取得)する(図12ステップS13)。携帯端末40の合成部43は、取得された音声ビームからID情報を抽出し(図12ステップS14)、抽出したID情報と記憶部42に記憶されている聴取者情報とを合成して無線通信部44からサーバ50に送信する(図12ステップS15)。
サーバ50の情報取得部51は、ステップS16で送信されたID情報及び聴取者情報を受信(取得)する。そして、サーバ50の情報処理部52は、ID情報及び聴取者情報に基づいて、聴取者に提供すべき情報を生成する。具体的には、サーバ50の記憶部にはID情報及び聴取者情報の組み合わせごとに、提供する情報の内容が対応づけられて記憶されており、情報処理部52はその組み合わせに対応する情報を記憶部から読み出す。そして、サーバ50の情報送信部53は、生成した情報を携帯端末40に送信する(図12ステップS16)。
携帯端末40の無線通信部44は、サーバ50から送信されてくる情報を受信し(図12ステップS17)、表示部45に表示(出力)する(図12ステップS18)。
(変形例3)
また、上述した実施形態では、音源12から供給される信号に重畳情報を重畳して音声データを生成したが、単に重畳情報のみを用いて音声データを生成しても良い。これによれば、可聴音として音声を出力しないので聴取者の周囲に聴取可能な音声を放音することなく、対象の聴取者のみに対して情報を届けることができる。
(変形例4)
さらに、上述した実施形態では音源12から供給される信号は、操作者によって選択された音声データであったが、上記聴取者情報取得部21により取得した情報に基づいて、音声データ生成部24が自動的に選択した音声データとしても良い。これによれば、聴取者の興味に合わせた音声データ(楽曲や音声情報など)を特定の聴取者に放音することができる。
(変形例5)
車載音響装置10は、車両100に設けられた映像表示装置(例えば液晶モニター)と連携して、音声ビームを出力してもよい。例えば、トラック型の車両の荷台に映像表示装置が設けられており、車載音響装置10の制御部11は、映像表示装置で映像が表示されるコンテンツの音声信号に基づき、音声ビームを出力させてもよい。
(変形例6)
音声ビーム制御部25は、スピーカアレイ装置14と聴取者との間の時間変化に伴う距離の変化によるドップラー効果を減ずるような音声ビームをスピーカアレイ装置14から出力させるようにしてもよい。具体的には、スピーカアレイ装置14と聴取者との間の距離が小さくなる過程において、スピーカアレイ装置14から放音されて聴取者に至る音声の周波数は高くなり、距離が大きくなる過程において、スピーカアレイ装置14から放音されて聴取者に至る音声の周波数は低くなる。そのため、音声の周波数が変わることでID情報の周波数も変わってしまい、端末がID情報を誤認識してしまう場合が発生する。そこで、音声ビーム制御部25は、その距離変化による周波数の変化分を相殺するように、予めその変化分だけ低い(スピーカアレイ装置14と聴取者とが近づく場合)又は高い(スピーカアレイ装置14と聴取者とが遠ざかる場合)周波数で放音する。これにより、端末側にID情報を正しく認識させることができる。
(変形例7)
車載音響装置10は、スピーカアレイ装置14のスピーカアレイ145が備えるスピーカの全てを用いて音声ビームを出力するのではなく、一部のスピーカのみを用いて音声ビームを出力してもよい。
本発明の移動体として、実施形態では4ドアセダン型の車両を例示したが、車体形状や動力源の種類は特に問わない。例えば、本発明の移動体は、屋根がない車両、又は屋根が開放可能な車両であってもよい。本発明の移動体は、電車やバス等の、乗員を輸送する目的で走行する車両、及び遊具等の、乗車者の輸送を目的としていない車両を含む。
(変形例8)
上述した実施形態の車載音響装置10の制御部11が実現する機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現され得る。制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。
10…車載音響装置、11…制御部、12…音源、13…無線通信部、14(14a,14b,14c,14d)…スピーカアレイ装置、15…カメラ、21…聴取者情報取得部、22…聴取者位置検出部、23…重畳情報生成部、24…音声データ生成部、25…音声ビーム制御部、26…放音部、100…車両、104…ルーフ、145(145A・・・145P)…スピーカ

Claims (5)

  1. 移動体に設置され、複数のスピーカが配列されたスピーカアレイ装置と、
    前記移動体の外部に居る聴取者の位置を検出する聴取者位置検出部と、
    検出された前記聴取者の位置に基づき、前記複数のスピーカのそれぞれに音声信号を供給して、前記聴取者に到達する音声ビームを前記スピーカアレイ装置から出力させる音声ビーム制御部と
    を備える音響装置。
  2. 前記聴取者に関する情報を取得する聴取者情報取得部と、
    取得された前記聴取者情報に応じた情報を生成する情報生成部とを備え、
    前記音声ビーム制御部は、生成された前記情報を前記音声ビームによって前記聴取者に到達させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記情報生成部は、前記聴取者情報、及び前記聴取者位置検出部によって検出された前記聴取者の位置に応じた情報を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の音響装置。
  4. 所定の音声信号が記憶された記憶手段と、
    前記記憶手段より読み出された所定の音声信号と、前記情報生成部で生成された情報に基づく音声信号とを加算する加算手段とを備え、
    前記音声ビーム制御部は、前記加算手段で加算された音声信号を前記音声ビームによって前記聴取者に到達させる
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の音響装置。
  5. 前記音声ビーム制御部は、前記スピーカアレイ装置と前記聴取者との間の時系列の距離の変化によるドップラー効果を減ずるような音声ビームを前記スピーカアレイ装置から出力させる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の音響装置。
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