JP2017075848A - 塗装の検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層の塗装面の検査の迅速化を図るとともに検査結果データを有効に活用することを可能にした塗装の検査技術を提供する。【解決手段】下層T31と上層T32を含む2層の塗装面を撮像する光学ユニット1と、撮像して得られた画像に基づいて塗装面を検査する制御ユニット2とを備える。光学ユニット1は、所定の波長の第1レーザ光と、第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を用いた共焦点撮像装置として構成される。制御ユニット2は第1レーザ光で撮像された第1撮像出力と、第2レーザ光で撮像された第2撮像出力に基づいて検査を行なう。【選択図】 図3

Description

本発明は塗装表面の不具合を検査するための検査技術に関し、特に自動車等の車両の車体塗装表面の検査に好適な検査技術に関するものである。
自動車の製造工場あるいは修理工場において、塗装された自動車の車体塗装面の不具合を検査する際に、従来では検査員の目視による検査が行なわれている 。この検査技術では、目視の際に必要とされる車体塗装面を照明するための装置が大がかりなものになり、しかも車体塗装面の全面にわたって均一に照明することが難しい。そのため、照明の不均一や変動により安定した検査結果を得ることが難しく、さらには異なる複数の検査員間での検査判断の個人差により一定の検査品質を得ることが難しいという問題がある。
近年ではこの種の塗装検査の自動化が検討されており、特許文献1では自動車の塗装面を撮像装置で撮像し、撮像した画像から塗装の不具合を検査する技術が提案されている。また、特許文献2では、自動車の車体の塗装表面をカメラで撮像してデジタル像を取得し、このデジタル像を画像処理装置において解析する際のノイズを除去することにより、塗装表面の検査精度を高めた技術が提案されている。
特開2014−81356号公報 特開2010−93736号公報
自動車の塗装は多層塗装構造を採用しており、通常は車体基材の表面に下塗り層、中塗り層、上塗り層を重ねて塗装している。塗装の表面に生じる不具合は、主として上塗り層の塗装不良が原因となることが多い。特に近年の自動車塗装に広く採用されているメタリック塗装やパール塗装では、上塗り層が光透過性の塗料からなる上層のクリア層と、下層のメタリック層やパール層からなる多層構造をしているため、この下層のメタリック層やパール層が原因となる不具合も発生する。例えば、メタリック塗装の場合には、表面凹凸、塗り残し、塗装修正痕等の不具合は上層のクリア層の塗装不良が原因であるが、光輝ムラや塗り透け等の不具合は下層のメタリック層の塗装不良が原因になることもある。
特許文献1,2の技術は塗装表面、すなわち上塗り層の上層の塗装面を検査する技術であるので、この上層の塗装面の不具合を検査しても、前記した理由によりその不具合の原因が上層にあるのか下層にあるのかを判定することは困難である。そのため、従来では塗装検査を行なっても、不具合の原因が上塗り層の上層又は下層のいずれであるかを判定する検査を改めて行なう必要が生じる。また、検査で得られた検査結果情報を直ちに塗装工程にフィードバックさせて塗装を改善するシステムが確立されておらず、結果として検査結果情報を有効活用することが難しいという問題もある。
本発明の目的は、多層塗装構造の塗装面の不具合を正確に検査することを可能にするとともに、検査から得られた検査結果情報の有効活用を図った塗装の検査技術を提供するものである。
本発明は、少なくとも2層に塗布された塗装面を撮像する光学手段と、撮像して得られた画像に基づいて塗装面を検査する制御手段とを備える塗装検査装置であって、光学手段は、所定の波長の第1レーザ光と、第1のレーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を用いた共焦点撮像装置として構成され、制御手段は第1レーザ光での第1撮像出力と、第2レーザ光での第2撮像出力に基づいて検査を行なう構成とされる。この場合において、光学手段は、第1レーザ光と第2レーザ光を塗装面に対して投射し、かつ塗装面に対して合焦させる共通の対物レンズを備えることが好ましい。
本発明において、制御手段はサーバに有線又は無線接続され、制御手段で検査された検査結果情報を当該サーバに有線又は無線接続される外部端末との間で共有する構成とすることが好ましい。
本発明の塗装検査方法は、少なくとも2層に塗布された塗装面に対し、所定の波長の第1レーザ光と、第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を用いた共焦点撮像装置での撮像を行い、第1レーザ光での第1の撮像出力と、第2レーザ光での第2の撮像出力に基づいて塗装面の検査を行なう。
本発明によれば、第1レーザ光での第1撮像出力から上層の塗装面を検査することができ、第2レーザ光での第2撮像出力から下層の塗装面を検査することができる。これにより、上層の塗装面において検査された不具合の原因が上層の塗装にあるか、下層の塗装にあるかが迅速に判定できる。また、検査結果情報をサーバに伝送することで、外部端末との間で検査結果情報が共有でき、塗装技術の改善に有効となる。
塗装膜の模式的な断面図。 塗装検査の不具合の種類と概念形態、現象、発生部位を示す図。 本発明の検査装置の概念構成図。 光学モジュールの光学系の構成図。 焦点深度の違いを示す模式図。 第1画像の一例を示す図(写真)。 第2画像の一例を示す図(写真)。 光学モジュールの光学系の変形例の構成図。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。この実施形態では自動車の車体塗装の検査について例示している。自動車の車体塗装は、図1に示すように、車体パネルを構成している基材Bの表面に、下塗り層T1、中塗り層T2、上塗り層T3が多層に塗装されている。また、いわゆるメタリック塗装では、上塗り層T3として、光輝性顔料の塗料を用いた下層T31と、光透過性のあるクリア塗料を用いた上層T32からなる二層の塗装を行っている。この光輝性顔料の塗料は、塗料材にアルミナフレークと称する光反射性のあるアルミナの微細片Fを含有したものが用いられる。
このメタリック塗装では、図2に示すように、前記した5種類の塗装不具合が発生する。「表面凹凸」、「塗り残し」、「塗装修正痕」の各不具合は上塗り層T3の上層T32の塗装不良が原因である。「表面凹凸」は、上塗り層T3の下層T31は正常であるがその上面に埃や微細異物が付着したため、上層T32の表面に凸状部が生じたものである。「塗り残し」は、下層T31は正常であるがその表面に油脂が付着したため、当該油脂の撥水作用によって上層T32の塗料が付着されない部位が生じたものである。「塗装修正痕」は、下層T31と上層T32の両塗装は正常であるが、塗装後に上層T32の表面を部分的に修正処理したときに生じる微細傷等である。
一方、「光輝ムラ」と「塗り透け」は下層T31の塗装不良が原因である。「光輝ムラ」は、下層T31に含まれるアルミナフレークFの分布が偏ったために、当該アルミナフレークFによる光反射にムラが生じ、上層T32の塗装面での光輝度にムラが生じたものである。「塗り透け」は、下層T31に塗装膜厚の薄い部位が生じため、この部位で中塗り層T2が透けて見え、上層T32の塗装面に色ムラが生じたものである。
これら5種類の不具合はいずれも上層T32の塗装面を検査することによって検査可能であるが、いずれの不具合も上層T32の表面における色ムラや光輝ムラとして検出されるため、正確に判別することは難しい。特に、後者の2つの不具合は前者の3つの不具合と似たような現象が生じる場合があるため、これらを他と差別化して正確に検査することは困難である。
このような自動車の車体塗装における不具合を検査するための本発明にかかる検査装置は、図3に示すように、検査場には所定間隔おいて平行にレール100が敷設されており、下向きコ字型をした枠体110が駆動部120によってレール100上で移動できるように配設されている。この枠体110で囲まれる領域には、被検査対象として車体塗装が施された自動車CARを停車させるようになっている。
前記枠体110には複数個の光学ユニット1が取り付けられている。これら複数個の光学ユニット1は本発明における光学手段であり、それぞれ車体塗装面の所要の領域を走査して塗装面を撮像し、撮像信号を出力することが可能な撮像装置として構成されている。この光学ユニット1が所要の領域の撮像を完了すると、枠体110がレール100に沿って所定距離だけ移動され、その移動位置において再度光学ユニット1により同様の撮像を行なう。これを繰り返すことにより車体塗装面の全面の撮像が実行されるようになっている。
前記各光学ユニット1は制御ユニット2に電気接続されている。この制御ユニット2は本発明における制御手段であり、所定のプログラムで動作する画像処理部21と演算部22と駆動制御部23が設けられている。前記画像処理部21は前記光学ユニット1から出力されてくる撮像信号に基づいて画像処理を行い、塗装面の画像を生成する。前記演算部22は得られた画像についての画像解析を行い、塗装面における不具合を検査して検査結果情報を取得する。前記駆動制御部23は前記駆動部120を制御して前記枠体110を移動制御する。
前記制御ユニット2には、検査対象の自動車の車体形状データ、車体型式・色番号等の車種情報24が入力されるようになっている。また、検査を実行する際のシーケンス制御信号等を含む検査工程制御信号25が入力されるようになっている。制御ユニット2は、車種情報24を参照しながら検査工程制御信号25に対応して駆動部23を制御して枠体1110を移動させ、同時に画像処理部21と演算部22において自動車の車体塗装面の検査を実行する。
前記制御ユニット2にはモニター3が接続されており、画像処理部21での画像処理により得られた画像と共に、あるいは演算部22で演算されて得られた検査結果情報のみを当該モニター3に表示することが可能とされている。
さらに、前記制御ユニット2は概念的に図示するサポートセンター等のサーバ4に有線又は無線で接続されており、検査により得られた前記した画像を含む検査結果情報をサーバ4にアップロードすることが可能とされている。このサーバ4には、当該自動車の塗装を行なった塗装部署、自動車の設計部署、製造管理部署、品質管理部署等に配備した1以上の外部端末5(ここでは外部端末5A,5B,5Cが図示されている)が有線又は無線で接続されており、各外部端末5はサーバ4にロードされている検査結果情報をダウンロードする等して共有することが可能とされている。
前記光学ユニット1は、共焦点顕微鏡型の撮像装置として構成されている。図4は光学ユニット1の光学系構成図であり、波長の異なる2つのレーザ光を用いた第1共焦点顕微鏡MS1と第2共焦点顕微鏡MS2で構成されている。すなわち、紫外領域に近い405nmの波長の第1レーザ光を出射する第1レーザ光源11Aと、赤外領域に近い650nmの波長の第2レーザ光を出射する第2レーザ光源11Bを備えている。これらレーザ光源11A,11Bから出射された第1と第2のレーザ光LA,LBはそれぞれビームエクスパンダ12A,12Bにより所要の光束径に拡張される。
第1レーザ光源11Aからの第1レーザ光LAは第1ハーフミラー13Aにより反射されて自動焦点部14に入射される。また、第2レーザ光源11Bからの第2レーザ光LBは第2ハーフミラー13Bーにより反射された後、前記第1ハーフミラー13Aを透過されて前記自動焦点部14に入射される。このとき、前記第1レーザ光LAと前記第2レーザ光LBは一体化された1つのレーザ光束とされ、この一体化された第1レーザ光LAと第2レーザ光LBは走査投射部15に入力される。
前記走査投射部15は反射面の方向が任意の方向に偏向制御されるガルバノミラー15Aと、このガルバノミラー15Aで反射された光を集光させる対物レンズ15Bを備えている。この走査投射部15においては、前記レーザ光は対物レンズ15Bによって塗装面の表面、ここでは上塗り層T3の塗装面に合焦されるとともに、ガルバノミラー15Aでの偏向作用によって予め設定された塗装面の所要領域を走査される。
前記レーザ光を上塗り層T3の上層T32の塗装面に合焦させるために、前記自動焦点部14は、当該塗装面に投射されかつこの塗装面で反射されたレーザ光を受光することにより現在の合焦状態を検出し、この検出結果に基づいて対物レンズ15Bによる合焦位置を制御する。ここでは、レーザ光の光路長を変化させる制御を行なっており、具体的には、液体レンズの光軸方向の厚み、あるいはその曲率を変化する制御を実行する。これにより、対物レンズ15Bで集光されるレーザ光の焦点位置を変化させ、塗装面に対して合焦させることが可能になる。
塗装面に合焦されたレーザ光は、当該塗装面で反射されて走査投射部15に戻され、当該走査投射部15を逆進される。さらに、自動焦点部14および第1ハーフミラー13Aを透過した後、ビームスプリッタ16において第1レーザ光LAは反射され、第2レーザ光LBは透過される。前記ビームスプリッタ16は、例えばダイクロイックミラーで構成される。ビームスプリッタ16を透過された第2レーザ光LBは第2ハーフミラー13Bを透過され、反射ミラー13Cにより反射される。
前記ビームスプリッタ16で反射された第1レーザ光LAは第1結像レンズ17Aによって前記対物レンズ15Bの焦点位置、すなわち塗装面位置と共役な位置におかれている第1ピンホール18Aに集光される。同様に、前記反射ミラー13Cで反射された第2レーザ光LBは第2結像レンズ17Bによって前記対物レンズ15Bの焦点位置と共役な位置におかれている第2ピンホール18Bに集光される。
前記第1ピンホール18Aの背後には第1フォトマル19Aが配置されており、集光された光を受光して光電変換した電気信号を第1撮像信号として出力する。同様に、前記第2ピンホール18Bの背後には第2フォトマル19Bが配置されており、集光された光を受光して光電変換した電気信号を第2撮像信号として出力する。これら第1と第2の各フォトマル19A,19Bから出力される信号はそれぞれ第1撮像信号と第2撮像信号であり、これらは前記制御ユニット2に出力される。
前記制御ユニット2は、第1共焦点顕微鏡MS1と第2共焦点顕微鏡MS2から得られる撮像信号、すなわち第1フォトマル19Aから出力される第1撮像信号と第2フォトマル19Bから出力される第2撮像信号を、それぞれ画像処理部21において画像信号に変換し、各画像信号に基づいて第1画像と第2画像を作成する。演算部22はこれらの第1画像と第2画像を画像解析することにより、塗装不具合を検査する。この画像解析による塗装の不具合の検査手法については、既に種々の手法が提案されているので、ここでは詳細な説明は省略する。
ここで、前記画像処理部21において得られる第1画像は上層T32の塗装面の画像であり、前記第2画像は下層T31の塗装面の画像である。このことについて図5を参照して説明する。図5は塗装面における合焦メカニズムを概念的に示す図である。前記したように第1レーザ光LAは第2レーザ光LAに比較して短波長である。そのため、第1レーザ光LAと第2レーザ光LBがそれぞれ対物レンズ15Bにより上層T32の塗装面に合焦されたときには、第1レーザ光LAの焦点深度(被写界深度)は第2レーザ光LBの焦点深度よりも浅く(短く)なる。
すなわち、図5に示すように、同じ対物レンズ15Bに対して短波長の第1レーザ光lAの屈折率は大きく、長波長の第2レーザ光LBの屈折率は小さい。したがって、対物レンズ15Bにおける焦点距離は第1レーザ光LAよりも第2レーザ光LBの方が長くなる。そのため、第1レーザ光LAを上層T32の塗装面の位置FAに合焦させたときには、第2レーザ光LBは当該塗装面よりも下方(内方)位置FBに合焦される。
さらに、前記したことから第1レーザ光LAの開口角は第2レーザ光LBの開口角よりも大きいので、第1レーザ光LAと第2レーザ光LBの解像限界を同じδとしたときには、第1レーザ光LAの焦点深度DAよりも第2レーザ光LBの焦点深度DBは深く(長く)なる。
したがって、第1レーザ光LAの焦点深度DA内には、上層T32の塗装面は含まれるが下層T31の塗装面は含まれない。一方、第2レーザ光LBの焦点深度DB内には上層T32と下層T31の両方の塗装面が含まれる。これにより、第1レーザ光LAを受光した第1フォトマル19Aでは焦点深度DA内にある上層T32の塗装面が撮像できる。一方、第2レーザ光LBを受光した第2フォトマル19Bでは焦点深度DB内にある上層T32の塗装面と下層T31の塗装面が撮像できる。
換言すれば、第1共焦点顕微鏡MS1では上層T32の塗装面を撮像した第1画像が得られ、第2共焦点顕微鏡MS2では上層T32と下層T31の塗装面を一体的に撮像した第2画像が得られる。しかし、上層T32は光透過性のあるクリア塗料の塗布層である一方で、下層T31はアルミナフレークを含有する光反射特性の高い層であるので、上層T32の塗装面から得られる撮像信号に比較して下層T31の塗装面から得られる撮像信号の信号レベルが相対的に高くなり、実質的には第2画像は下層T31の塗装面の撮像信号に基づく画像になる。
このように、第1共焦点顕微鏡からは上層T32の塗装面の第1画像が得られ、第2共焦点顕微鏡からは下層T31の塗装面の第2画像が得られる。制御ユニット1の演算部22は、これら第1と第2の画像に対して画像解析を行うことにより、第1画像から上層T32の塗装面の不具合が検査でき、第2画像から下層T31の塗装面の不具合が検査できる。
例えば、第1共焦点顕微鏡MS1で得られる上層T32の塗装面の第1画像からは、図2に示した、「表面凹凸」、「塗り残し」、「塗装修正痕」の各不具合が検査できる。また、この第1画像からは、「光輝ムラ」と「塗り透け」の各不具合については検査できる場合とできない場合がある。しかし、検査できる場合でも、これらの「光輝ムラ」と「塗り透け」は、「表面凹凸」、「塗り残し」、「塗装修正痕」と判別が難しい画像として表れるため、不具合を特定することは難しい。
そこで、制御ユニット2は、演算部22において第1画像に加えて第2画像を併せて画像解析を行い、第2画像により下層T31の塗装面の不具合を検査する。第2画像から下層T31の塗装面の不具合が検査できないときには、第1画像で検査された不具合は上層T32の塗装面の不具合であると判定され、前者の3つの不具合のいずれかになる。
一方、第1画像と第2画像のいずれからも不具合が検査された場合には、下層T31の塗装面に不具合があり、後者の2つの不具合のいずれかになる。第1画像から不具合が検査されないが、第2画像から不具合が検査されるような形態は少ないが、下層T31の塗装面での不具合が軽微であって上層T32の塗装面から不具合が検査できない場合もあるので、このような不具合についても下層T31の塗装面での不具合として検査できる。
図6A,Bは第1画像と第2画像の一例であり、図6Aが上層T32の塗装面から得られる第1画像、図6Bが下層T31の塗装面から得られる第2画像である。図6Aの第1画像に生じている黒点の部位が上層T32の塗装面での不具合であると検査できる。図6Bの第2画像に生じている白点の分布が斑になっている部位が下層T31の塗装面での不具合であると検査できる。前記したようにこれらの第1画像と第2画像を参照することにより、上層T32と下層T31の不具合を高い精度で検査することが可能になる。
図3に示した検査装置において、制御ユニット2は入力されている車種情報24に基づいて駆動制御部23が駆動部120を制御し、枠体110の移動位置を変化させながら以上の検査を実行することにより、自動車の車体塗装の全塗装面について第1画像と第2画像を取得することができ、車体塗装の全塗装面の検査が実行できる。なお、得られた第1画像と第2画像は前記したようにモニター3に表示してもよく、その場合には表示した画像上に検査された不具合部位を重畳して表示させるようにしてもよい。
さらに、制御ユニット2は検査した塗装面の画像を含む検査結果情報をサーバ4にアップロードする。これにより、サーバ4に接続されている各外部端末5では、検査結果情報を随時ダウンロードすることができ、検査された自動車の車体塗装面の不具合を速やかに確認することができる。したがって、例えば塗装部署では確認した不具合に対する対策を直ちに実行し、以降における不具合の発生を未然に防止することが可能になる。あるいは、塗装修正部署では自動車が移送されてくる前に修正の準備が可能になる。
本発明にかかる光学ユニット1は図4に示した光学系の構成に限られるものではない。例えば、図7に示すように、第1レーザ光源11Aからの第1レーザ光LAと、第2レーザ光源11Bからの第2レーザ光LBを1つのビームエクスパンダ12に入射し、ここで両レーザ光LA,LBを1つの光束に一体化した上で光束の拡張を行なうようにしてもよい。その他の構成は図4と同じである。このようにすることで、1つのビームエクスパンダ12で構成でき、またハーフミラー13Bが省略できるので、光学ユニットの構成が簡易化できる。
実施形態では、第1レーザ光の波長を405nmとし、第2レーザ光の波長を650nmとしているが、これらの波長に限定されるものではない。ただし、長波長側の第2レーザ光については、上層の表面に合焦させたときの焦点深度が下層の塗装面を含むことができる波長に設定することは必要である。
実施形態では、メタリック塗装の例を説明したが、下層については特に光輝性顔料による塗装でなくてもよく、上層に対して色の違いで判別できるのであれば一般的な有彩色塗装であってもよい。また、上層については光透過性塗料であれば、必ずしも無色透明な塗料でなくてもよい。
本発明は自動車の車体塗装に限られるものではなく、家電製品の塗装等、種々の塗装の検査に適用できる。
1 光学ユニット(光学手段)
2 制御ユニット(制御手段)
3 モニター
4 サーバ
5 外部端末
11A 第1レーザ光源
11B 第2レーザ光源
14 自動焦点部
15 走査投射部
15A ガルバノミラー
15B 対物レンズ
17A,17B 結像レンズ
18A,18B ピンホール
19A,19B フォトマル
21 画像処理部
22 演算部
23 駆動制御部
100 レール
110 枠体
120 駆動部
LA 第1レーザ光
LB 第2レーザ光
T1 下塗り層
T2 中塗り層
T3 上塗り層
T31 下層(光輝度塗料)
T32 上層(クリアー塗料)
F アルミナフレーク

Claims (7)

  1. 少なくとも2層に塗布された塗装面を撮像する光学手段と、撮像して得られた画像に基づいて塗装面を検査する制御手段とを備える塗装検査装置であって、前記光学手段は、所定の波長の第1レーザ光と、前記第1のレーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を用いた共焦点撮像装置として構成され、前記制御手段は前記第1レーザ光での第1撮像出力と、前記第2レーザ光での第2撮像出力に基づいて検査を行なうことを特徴とする塗装検査装置。
  2. 前記光学手段は、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光を前記塗装面に対して投射する共通の対物レンズを備える請求項1に記載の塗装検査装置。
  3. 前記塗装面は、下層と、その上側に塗布された光透過性のある上層を含み、前記光学手段は、前記上層の塗装面に前記第1と第2のレーザ光を合焦して撮像を行なう構成である請求項2に記載の塗装検査装置。
  4. 前記塗装面は自動車の車体塗装面であり、前記光学手段は前記制御手段により前記車体塗装面の所定領域を走査して撮像する構成である請求項3に記載の塗装検査装置。
  5. 前記制御手段はサーバに有線又は無線接続され、当該制御手段で検査された検査結果情報を当該サーバに有線又は無線接続される外部端末との間で共有する請求項1ないし4のいずれかに記載の塗装検査装置。
  6. 少なくとも2層に塗布された塗装面に対し、所定の波長の第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも波長の長い第2レーザ光を用いた共焦点撮像装置での撮像を行い、前記第1レーザ光での第1撮像出力と、前記第2レーザ光での第2撮像出力に基づいて前記塗装面の検査を行なうことを特徴とする塗装検査方法。
  7. 前記塗装面は、下層と、その上側に塗布された光透過性のある上層を含み、前記第1及び第2のレーザ光を共通の対物レンズで前記上層の塗装面に投射しかつ合焦する請求項6に記載の塗装検査方法。
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