JP2017073704A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に本発明の画像処理装置の一例であるデジタルカメラの構成図を示す。
制御部(CPU)101はデジタルカメラ全体の制御を担う。レンズ102は焦点距離や絞りの状態を変更可能なレンズであり、撮像素子103は例えばCMOSセンサで、レンズ102により結像した光を電気信号に変換する機能を有し、また同時に、距離情報の取得も可能なセンサである。例えば、RGB画素の下層に、ToF(time-of-flight)方式で距離情報が取得可能なZ画素を積層するセンサなどが知られている。画素ごとに距離情報を対応付けた情報を距離マップ情報あるいは距離画像情報と呼ぶ。
信号処理部104は、入力動画像信号に対しホワイトバランスやガンマ補正等の所定の信号処理を行い、バス110を介して、メモリ109に画像データを格納する機能を有する。また同時に、距離情報についても距離情報値のみで構成された距離画像情報をメモリ109に格納する機能を有する。さらに本実施例のデジタルカメラにおいては、画像中のどの位置に合焦位置があるかを判定する合焦位置取得機能も有する。
JPEG符号/復号化部105は、メモリ109上に格納された画像データをJPEG形式の圧縮画像データに符号化したり、逆にメモリ109上に保持されたJPEG画像データを復号したりする機能を有する。
メモリカードコントローラ106は、メモリ109上に保持された各種データのメモリカード107への記録や、逆にメモリカード107に記録されている各種データをメモリ109上に読み込む機能を有する。また制御部101で処理されるファイルシステムを通じて、各種ファイルの記録、読み込みを行うことができる。
フラッシュメモリ108は、制御部101で動作させるプログラムの格納および各種設定データの保存等に利用され、本デバイスに記録されたデータは、本装置の電源が切られた状態でも保持される。
メモリ109は、前述のように画像データ等のデータを保持する事が可能な大容量のメモリである。
バス110は、制御部101からのコマンドの各ブロックへの伝達や、メモリ109と各ブロック間のデータの伝達を行う機能を有する。
画像処理エンジン111は、制御部101からの設定、制御により、メモリ109上に保持された画像データに対し、各種画像処理を高速に行う機能を有する。例えば図2に示すように、現像処理部201、距離情報生成部202、領域分割処理部203、拡大縮小処理部204、トリミング処理部205、顔検出部206、領域決定処理部207、その他様々な処理部で構成されている。これらの処理部は、本実施例のように、それぞれの処理毎の専用のハードウェアで構成されても良いし、画像処理専用の画像処理プロセッサと、そのプロセッサ上で動作するソフトウェア、あるいは制御部101と、101上で動作するソフトウェアで構成されても良い。本実施例では、専用のハードウェアで構成されており、それぞれの処理部は同時に並列処理可能な構成となっている。
表示部112は、復号された画像データの表示デバイスとしての機能、また、撮影時のビューファインダーとしての機能も有する。また、ユーザが本装置を操作する場合の操作画面としての機能も兼ね備える。
続いて、本実施形態の画像処理装置の特徴である、撮像時における合焦位置付近の画像拡大機能について、その処理内容を図3のフローチャートを用いて説明する。図3の各ステップは図2に示した画像処理エンジン111により実行されるが、上述の通り制御部101により実行されてもよい。
撮像時にユーザ指示により画像(これを着目画像あるいは着目フレームと呼ぶ)の拡大が要求されると、ステップS301の撮影画像拡大処理が開始される。なお着目画像はまさに撮影中の画像であり、静止画像であっても動画像のフレームであってもよい。
ステップS302では、撮像素子103から取得された画像データ(RAWデータ)と距離情報とが、信号処理部104を経て、メモリ109に格納される。ここで取得した画像データを着目画像データとも呼ぶ。
ステップS303では、信号処理部104より、ステップS302で取得した画像データに対する合焦位置を取得する。合焦位置は、撮影位置からの距離が焦点距離と等しい被写体上の位置である。合焦位置は、たとえば画像を小領域に分割し、空間周波数が閾値を超える領域のうち、最も空間周波数が高い領域を合焦位置を含む領域として特定できる。また撮影時に特定されている合焦位置を本ステップで用いてもよい。あるいは、現在の焦点距離と等しい距離の画素あるいは領域を距離画像に基づいて特定し、そこを合焦位置と特定してもよい。
ステップS304では、メモリ109に格納された画像データ(RAWデータ)に対し、画像処理エンジン111の現像処理部201により、色変換処理やノイズリダクション処理等の現像処理を行う。本処理により、例えば図8(a)のような静止画像(写真)が生成される。
ステップS305は顔検知処理であり、メモリ109に格納された静止画像に対し、画像処理エンジン111の顔検出部206により、静止画像中の顔の検出が行なわれる。顔が検出された場合には、顔の数および、それぞれの検出された顔に対して、その画像位置(座標)、サイズ等の情報が、メモリ109に一時保持される。
ステップS304、S305の処理と並行して、ステップS306、S307の処理が実行される。ステップS306では、距離情報生成部202により画像データと同時に取得され、メモリ109に格納された距離情報から距離画像(図8(b))を生成する。距離情報は、画素毎に0〜255の8ビットで表現されるデータであり、本例では、撮影位置と被写体との実際の距離からリニアに変換されるものではなく非線形に(例えば近距離ほど高精度に)変換された8ビットのデータである。ステップS306ではその距離情報を画素値として画像サイズ(すなわち着目フレームのサイズ)にならべた距離画像を生成する。図8(b)の場合、距離が近いものほど白く、遠いものほど黒くなるように表現されている。
ステップS307では、ステップS306で生成された距離画像に対し、領域分割処理部203により合焦位置に対して図4を参照して後述する領域分割処理を行なう事で、着目フレームから合焦領域を分割する。
ここで、ステップS307における領域分割処理について図4および図5を用いて説明する。
領域分割処理ではまず、初期注目画素の設定を行なう。ステップS307の領域分割処理においては、ステップS303で取得した合焦位置に相当する画素を初期注目画素として設定する。図5(a)は合焦位置に相当する画素付近の距離画像を拡大した図であり、1と書かれた画素が、合焦位置に相当する画素=注目画素である。注目画素を設定後、ステップS403で注目画素の画素値=距離情報値を取得する。さらにステップS404では、注目画素と隣接する8画素の距離情報値を取得する。ステップS405では、注目画素の距離情報値と、それぞれの隣接画素の距離情報値との比較を行ない、情報値の差が所定の閾値α以内の場合には、その隣接画素を新たな注目画素として設定する。当然ながら、複数の注目画素が設定される場合がある。図5(b)においては、2と記載された画素が、新たに設定された注目画素を示している。×と書かれた画素は、閾値αを超えるため、新たな注目画素には設定されなかった画素を示している。この閾値αは、撮像装置の撮影モードに応じて変化させても良い。例えばマクロ撮影モードなど被写界深度が浅くなるようなモードでは閾値αを小さく、被写界深度が深くなるようなモードでは閾値αを大きくする事が考えられる。
ステップS406において、新たに設定された注目画素の有無を判定する。注目画素が存在する場合には、ステップS403に戻り、処理を繰り返す。複数の注目画素が設定された場合には、それぞれの画素について、ステップS403からの処理を実行する。図5(c)において、3と記載された画素は注目画素2に対して、新たに設定された注目画素である。最終的には、注目画素がなくなり、ステップS407に進み、領域分割処理が終了する。図5(d)において、注目画素5に対する新たな注目画素は存在しない(6と記載されるべき画素がない)ため、この状態で領域分割処理は終了する。
初期注目画素も含め、処理中に注目画素に設定された画素(図5において、1〜5の番号が付与された画素)の集合が、1つの領域として分割される。図5(e)において、斜め線がかけられた領域が、本領域分割処理によって分割された初期注目画素=合焦画素(符号501)を含む領域となる。
以上のように初期注目画素の距離と同程度の距離を有する、初期注目画素に連結した画素群を特定し、それを初期注目画素に係る連結領域として特定する。この連結領域を特定するための情報が得られれば、画像データそのものを分割しなくともよい。
次に、先に述べたステップS308の拡大領域決定処理の詳細について、図6のフローチャートで説明する。
ステップS601で拡大領域決定処理が開始されると、ステップS602では、図3のフローチャート中、ステップS307で取得した合焦領域と、ステップS305で取得した顔検知情報から、合焦領域が顔領域かどうかを判定する。顔領域と判定された場合にはステップS605に進み、顔領域とは判定されなかった場合にはステップS603に進む。ステップS602では、たとえば顔領域に合焦領域が含まれていれば合焦領域は顔であると判定してよい。また例えば、顔領域と合焦領域とが重複しており、重複した部分が合焦領域に対して一定の割合を超えていれば合焦領域は顔であると判定してもよい。
ステップS603では、合焦領域を拡大領域と決定し、ステップS604のサブ領域判定処理に進む。ステップS603では、合焦領域を含む例えば矩形領域を拡大領域と決定する。そのために例えば、合焦領域と連結された画素群であって、合焦領域の色との色差が所定値以内の画素群を合焦位置を含む被写体であると特定し、その被写体を含む矩形領域を拡大領域とする。また例えば、合焦領域と連結された画素群であって、合焦領域の画素の距離との差が所定値以内の画素群を合焦位置を含む被写体であると特定し、その被写体を含む矩形領域を拡大領域とする。後者の場合には、たとえば、閾値αの値を適宜設定して図4の手順を実行することで被写体の領域を特定でき、それを含むように拡大領域を決定できる。この場合閾値αは、合焦位置の領域すなわち合焦領域を特定する場合よりも大きい値を用いるのが望ましい。
ステップS604のサブ領域判定処理は、合焦領域以外に合焦領域と同等の距離情報を持つ領域が静止画像中に存在しないかを判定し、存在する場合には、それらの領域をサブ領域と判定する処理である。具体的な処理内容を図7のフローチャートを用いて、以下に説明する。
画素Aが存在した場合には、ステップS703に進み、注目画素として画素Aを設定して、ステップS704の領域分割処理を行なう。領域分割処理は図4のフローチャートで示した処理である。
ステップS705では、領域分割処理によって抽出された領域に対し、その領域を構成する画素数が所定の画素数以上かどうかの判定を行なう。所定数以上であった場合には、ステップS706に進み、抽出された領域をサブ領域の1つとして領域の情報を保持する。所定数に満たなかった場合には、ステップS702に戻り、処理を繰り返す。ステップS702で、画素Aが無くなるまで処理が繰り返され、サブ領域判定処理は終了する。サブ領域は、利用者の指定に応じて拡大表示される領域であり、本例では、合焦位置を含む領域の表示と切り替えつつ表示される。サブ領域が複数ある場合には、ステップS309においては、サブ領域の表示指定操作に応じて、順次、表示される領域が切り替えられる。サブ領域を矩形領域とするためには、ステップS706において登録前に、たとえばステップS603で説明した要領で色差や距離差に基づいて被写体の画素群を特定し、被写体を含む矩形領域をサブ領域とすればよい。
ステップS602において合焦領域が顔領域であると判定されてステップS605に進んだ場合には、合焦領域の近傍に、他の顔が存在するかどうかを判定する。たとえば互いの距離が一定値以内であれば近傍と判定できる。なお合焦領域である顔領域は近傍には含めない。合焦領域の近傍に他の顔領域がなかった場合には、ステップS606において、合焦領域の顔領域部分(あるいはその顔領域を含む矩形領域)を拡大領域と決定する。一方、近傍に他の顔領域が有りと判定された場合には、ステップS607に進み、近傍の全ての顔領域に対し、距離画像から距離情報値を取得し、ステップS607において、合焦領域と距離情報値が近い顔領域かどうかの判定を行なう。比較対象の顔領域の距離情報が合焦領域の距離情報に近くない場合には、ステップS606に進む。距離情報が近い場合には、距離情報の近い顔領域全てを含む矩形領域を特定して、その矩形領域を拡大領域として決定し、拡大領域決定処理を終了する。拡大領域の縦横比は、もとのフレームの縦横比と一致しているのが望ましい。なお、距離情報の比較は、たとえば各画素の距離情報により示される距離の平均値を領域ごとに求め、それぞれの領域の平均距離の差が所定値以内であれば、撮影位置からの距離が近い領域であると判定することができる。あるいは、比較対象の領域のすべての画素の距離情報に基づいて、最大の距離と最小の距離と持つ画素を特定し、それら画素が同一の領域に属するか、あるいはその差が所定値以内であれば撮影地点から同程度の距離にある被写体の領域であると判定することもできる。
ここで、上述した撮影画像拡大処理を用いた画像拡大表示について、具体的な表示例を図8〜図11に示す。
図8〜図11の各(a)、(b)は、メモリ109上に保持されている静止画像と、それに対応する距離画像を表している。ユーザからの拡大表示指示があるまでは、各図の(a)の画像が表示部112に、センサから画像データをキャプチャするごとに表示されている状態である。
実施例1では画像撮影時の拡大表示方法について説明した。本実施例では、画像再生時の拡大表示方法について説明する。画像処理装置としては、実施例1と同様に図1のデジタルカメラの構成で説明するが、本実施例では必ずしも撮影機能は必要としない。
ステップS1201においてユーザ指示により再生画像拡大処理が開始されると、ステップS1202で、メモリカード107からJPEGファイルの読み込みが行なわれ、メモリ109に保持される。ステップS1203ではJGEGファイル中のメタデータから合焦位置、および顔位置情報を取得し、メモリ109に保持する。
続いてステップS1204で、JPEG符号/復号化部105によりメモリ109上のJPEGファイルの復号が行なわれ、再生静止画像がメモリ109上に展開される。この再生静止画像は、実施例1の図8〜図11における(a)に相当する静止画像である。
次にステップS1205で、記録媒体から距離画像ファイルが読み込まれ、メモリ109に距離画像が展開される。この距離画像は、実施例1の図8〜11における(b)に相当する距離画像である。
ステップS1206で、メモリ109上の距離画像において、ステップS1203で取得した合焦位置に対して領域分割処理が実行される。領域分割処理の内容は、実施例1の図4のフローチャートと同じである。続いてステップ1207の拡大領域決定処理が実行される。拡大領域決定処理についても、実施例1の図6のフローチャートと同じで良い。拡大領域が決定すると、ステップS1208ではその領域を拡大して表示部112に表示する。
Claims (11)
- 撮影位置と被写体との距離を画素ごとに示す距離画像を含む画像データから、合焦位置を特定する手段と、
前記距離画像に基づいて、前記合焦位置の被写体を含む領域を拡大領域として特定する特定手段と、
前記拡大領域を拡大して表示する表示手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記特定手段は、前記距離画像に基づいて、前記合焦位置の被写体の距離との差が所定値以内であるような距離の被写体を含む領域も前記拡大領域としてさらに特定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記画像データから顔領域を特定する手段を更に有し、
前記特定手段は、前記合焦位置の被写体が顔ではない場合に、前記合焦位置の被写体の距離との差が所定値以内であるような距離の被写体を含む領域も前記拡大領域としてさらに特定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記特定手段は、前記画像データに基づいて、前記合焦位置の被写体と同じ種類の被写体が、3次元空間において前記合焦位置の被写体の所定範囲内にあるか判定し、所定範囲内にあると判定された場合には、前記合焦位置の被写体と同じ種類の前記被写体をさらに含む領域を前記拡大領域として特定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 前記表示手段は、複数の拡大領域が特定された場合には、前記拡大領域を表示する画面に、表示を切り替えるためのマークを表示し、該マークに対する指示に応じて、前記複数の拡大領域を切り替えて表示することを特徴とする1乃至4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 前記画像データから顔領域を特定する手段を更に有し、
前記特定手段は、前記合焦位置の被写体が顔の場合に、前記画像データに基づいて、他の顔が、3次元空間において前記合焦位置の顔の所定範囲内にあるか判定し、所定範囲内にあると判定された場合には、前記他の顔をさらに含む領域を前記拡大領域として特定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 前記特定手段は、前記合焦位置の被写体と、該合焦位置の被写体と同じ種類の被写体とが、画像の上で所定範囲内にあり、かつ、前記合焦位置の被写体と、該合焦位置の被写体と同じ種類の被写体との前記撮影位置からの距離の差が所定値以内の場合に、3次元空間において前記合焦位置の被写体の前記所定範囲内にあると判定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 被写体を撮影することで、撮影位置と被写体との距離を画素ごとに示す距離画像と対応した画像データを取得する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 記録媒体から読み出すことで、撮影位置と被写体との距離を画素ごとに示す距離画像と対応した画像データを取得する手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 撮影位置と被写体との距離を画素ごとに示す距離画像を含む画像データから、合焦位置を特定する工程と、
前記距離画像に基づいて、前記合焦位置の被写体を含む領域を拡大領域として特定する特定工程と、
前記拡大領域を拡大して表示する表示工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。
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WO2022158201A1 (ja) * | 2021-01-22 | 2022-07-28 | ソニーグループ株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、プログラム |
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- 2015-10-08 JP JP2015200469A patent/JP6622546B2/ja active Active
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