JP2017072469A - 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置 - Google Patents

模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017072469A
JP2017072469A JP2015199284A JP2015199284A JP2017072469A JP 2017072469 A JP2017072469 A JP 2017072469A JP 2015199284 A JP2015199284 A JP 2015199284A JP 2015199284 A JP2015199284 A JP 2015199284A JP 2017072469 A JP2017072469 A JP 2017072469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
oil
simulated
cable
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015199284A
Other languages
English (en)
Inventor
恭生 坂口
Yasuo Sakaguchi
恭生 坂口
隆史 栗原
Takashi Kurihara
隆史 栗原
裕太 牧野
Yuta Makino
裕太 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP2015199284A priority Critical patent/JP2017072469A/ja
Publication of JP2017072469A publication Critical patent/JP2017072469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Relating To Insulation (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】油隙部の部分放電が可視化されることで、部分放電の発生を正確に把握することができる模擬OFケーブルの試験方法、及び模擬OFケーブルの試験装置を提供する。【解決手段】OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験方法であって、容器と、容器の一部として設けられる透明板と、を用意する工程と、少なくとも一部に光透過性を有する第1電極を容器内に透明板と接するように配置した状態で、第1電極と対向するように第2電極を配置し、第1電極と第2電極との間に試料を挟み込む工程と、容器の中に絶縁油を充填する工程と、第1電極と第2電極との間に所定の電圧を印加する工程と、を有し、電圧を印加する工程では、透明板および第1電極を通して油隙部の部分放電を観察する。【選択図】図1

Description

本発明は、模擬OFケーブルの試験方法、及び模擬OFケーブルの試験装置に関する。
高圧電力の地中送電線等として、OFケーブル(油浸紙絶縁ケーブル、Oil Filled Cable)が用いられている。OFケーブルは、例えば、導体と、導体の外周に巻回された油浸絶縁紙に絶縁油が含浸されてなる絶縁層と、を有している。絶縁層では、帯状の油浸絶縁紙が複数層重なるように巻回され、隣接する油浸絶縁紙の間には、所定の間隙(油隙部)が設けられる。これにより、OFケーブルに可撓性を持たせることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−115978号公報
OFケーブルでは、通電時における導体の熱伸縮等によって、油浸絶縁紙の油隙部がずれて広がったり、油隙部が上下層で重なったりする可能性がある。この場合、油隙部の絶縁耐力が低下し、油隙部において部分放電が生じることがある。部分放電が生じたとき、絶縁油が電気分解されることによって気泡(ガス)が生じる。そして、絶縁油の圧力によって気泡が絶縁油に溶け込み、絶縁油または油浸絶縁紙の絶縁耐力がさらに低下する。その結果として、絶縁層の絶縁破壊に至ることが懸念される。したがって、油浸絶縁紙の油隙部において部分放電が発生する際の挙動を正確に把握することが望まれる。
本発明の目的は、油隙部の部分放電が可視化されることで、部分放電の発生を正確に把握することができる模擬OFケーブルの試験方法、及び模擬OFケーブルの試験装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、
OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験方法であって、
容器と、前記容器の一部として設けられる透明板と、を用意する工程と、
少なくとも一部に光透過性を有する第1電極を前記容器内に前記透明板と接するように配置した状態で、前記第1電極と対向するように第2電極を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に前記試料を挟み込む工程と、
前記容器の中に絶縁油を充填する工程と、
前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する工程と、を有し、
前記電圧を印加する工程では、
前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察する模擬OFケーブルの試験方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験装置であって、
絶縁油が充填される容器と、
前記容器の一部として設けられる透明板と、
前記容器内に前記透明板と接するように設けられ、少なくとも一部に光透過性を有する第1電極と、
前記第1電極と対向するように設けられ、前記第1電極との間に前記試料を挟み込む第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する電源と、を有し、
前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察可能に構成される模擬OFケーブルの試験装置が提供される。
本発明によれば、油隙部の部分放電が可視化されることで、部分放電の発生を正確に把握することができる模擬OFケーブルの試験方法、及び模擬OFケーブルの試験装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る模擬OFケーブルの試験装置の構成を示す概略図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る電極構成を拡大した断面図であり、(b)は、本発明の一実施形態の変形例1に係る電極構成を拡大した断面図であり、(c)は、本発明の一実施形態の変形例2に係る電極構成を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係る模擬OFケーブルの試験方法のフローを示す図である。
<本発明の一実施形態>
(1)模擬OFケーブルの試験装置の概略構成
まず、図1を用い、本発明の一実施形態に係る模擬OFケーブルの試験装置(油中放電試験装置または油浸絶縁紙の試験装置)10について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る模擬OFケーブルの試験装置の構成を示す概略図である。
本実施形態の模擬OFケーブルの試験装置10は、OFケーブルの絶縁層を模擬した試料100に対して電圧を印加する試験を行う装置であり、油浸絶縁紙110の油隙部(間隙部)120における部分放電を可視化するよう構成されている。具体的には、試験装置10は、容器200と、透明板220と、第1電極320と、第2電極340と、電源400と、を有している。以下、詳細を説明する。
(試料)
図1に示すように、本実施形態の試料100は、OFケーブルの絶縁層を模擬して構成され、所定数積層される油浸絶縁紙110からなっている。試料100を構成する油浸絶縁紙110の一部には、油隙部120が設けられている。油隙部120は、実際にOFケーブルで想定される欠陥となる油隙部を模擬して構成されている。
具体的には、試料100の平面視での形状は、例えば、円形、または四角形である。試料100が平面視で円形である場合、試料100の直径は、例えば、10mm以上100mm以下である。試料100を構成する油浸絶縁紙110の1枚当たりの厚さは、例えば、50μm以上200μm以下であり、油浸絶縁紙110の積層枚数は、例えば、1枚以上30枚以下である。また、油隙部120は、例えば、1層または複数層の油浸絶縁紙110に亘って貫通して形成されている。油隙部120が貫通する油浸絶縁紙110の枚数は、例えば、1枚以上20枚以下である。また、油隙部120の平面視での形状は、例えば、円形、楕円形、平行四辺形、ストライプ状、または円弧状等となっている。油隙部120が平面視で円形である場合、油隙部120の直径は、例えば、1mm以上10mm以下である。
(容器)
容器200は、試料100を収容し、内部に絶縁油が充填されるよう構成されており、例えば、透明板220と、側壁240と、配管260と、蓋体280と、を有している。
透明板220は、例えば、容器200の底部として構成されている。透明板220の上には、後述する第1電極320を介して、試料100が載置されるようになっている。また、透明板220は、光透過性を有する板状部材として構成されている。これにより、透明板220(および後述する第1電極320)を通して、試料100の油隙部120を観察できるようになっている。
具体的には、透明板220は、例えば、硬質ガラス、石英ガラス、またはアクリルからなっている。また、透明板220の厚さdは、例えば、5mm以上50mm以下である。これにより、透明板220は、絶縁油の圧力に耐えるとともに、後述する電圧印加工程における油隙部120の部分放電に耐えるようになっている。
透明板220には、絶縁油を採取するための採油孔220aが設けられている。採油孔220aは、透明板220において、例えば、油隙部120と重なる位置から油隙部120の観察を妨げない位置(油隙部120から外れた位置)に向かって開設されている。採油孔220aには、例えば、注射器(不図示)が接続されている。後述する電荷印加工程では、容器200内の油圧を保つために、注射器のピストンは固定されている。そして、後述する採油分析工程では、注射器のピストンの固定を解除することで、油隙部120の絶縁油を採油孔220aから採取することができる。
透明板220の主面(後述する第1電極320側の面)に対する採油孔220aの角度θは、例えば、11°以上45°以下である。角度θが11°未満であると、角度が浅すぎて、透明板220に採油孔220aを開けることが困難となる。これに対して、角度θが11°以上であることにより、透明板220に採油孔220aを安定して開けることができる。一方で、角度θが45°超であると、注射器等が後述する撮像部520に干渉してしまう可能性がある。これに対して、角度θが45°以下であることにより、注射器等が撮像部520に干渉することを抑制することができる。
側壁240は、試料100の外側を囲むように設けられ、例えば、円筒状に構成されている。また、側壁240は、少なくとも一部に光透過性を有する透明部を有している。ここでは、側壁240の全体が透明となっている。具体的には、側壁240は、例えば、硬質ガラス、石英ガラス、またはアクリルからなっている。また、側壁240の厚さは、例えば、透明板220の厚さと同等である。これにより、側壁240は、絶縁油の圧力に耐えるようになっている。
配管260は、例えば、側壁240に設けられている。配管260は、例えば、透明板220の採油孔220aから離れた位置に配置されている。配管260には、真空引き用バルブ(不図示)を介して、真空ポンプ(不図示)が接続されている。これにより、容器200内を真空引きできるようになっている。また、配管260には、充填用バルブ(不図示)を介して、油圧制御部(不図示)が接続されている。これにより、容器200内に絶縁油を充填するとともに、容器200内の油圧を制御できるようになっている。
なお、透明板220の採油孔220aだけでなく、側壁240に設けられた配管260からも絶縁油を採取することが可能となっている。
蓋体280は、側壁240の上部開口を塞ぐように構成されている。蓋体280は、必ずしも透明である必要はない。具体的には、蓋体280は、例えば、ステンレスからなっている。
なお、図示されていないが、例えば、透明板220の下側には、ステンレスからなるフランジ部が設けられている。フランジ部は、中心に油隙部120を観察可能な窓部を有している。フランジ部が透明板220を係止した状態で、フランジ部と蓋体280とがボルト(不図示)を介して結合されることで、容器200が密閉されるようになっている。
(第1電極)
第1電極320は、試料100に対して電圧を印加するための一方の電極として構成され、容器200内に透明板220と接するように配置されている。また、第1電極320は、試料100の油隙部120を観察可能とするために、少なくとも一部に光透過性を有している。
具体的には、図1および図2(a)に示すように、第1電極320は、例えば、油隙部120と重なる位置に開口320aを有する金属板として構成されている。第1電極320の開口320aを通して、試料100の油隙部120を観察することが可能となる。第1電極320を構成する金属板は、例えば、銅(Cu)、またはアルミニウム(Al)からなっている。第1電極320が金属板として構成されていることにより、試料100に電圧を印加した際の耐久性を向上させることができる。なお、この場合では、第1電極320の開口320aを構成するエッジ部において、電界が集中し、油隙部120内の電界が乱れる可能性があるため、注意が必要である。
また、第1電極320の平面視での形状は、試料100の形状に合わせられる。例えば、試料100が平面視で円形である場合、第1電極320が平面視で円形とされる。このとき、第1電極320の直径は、例えば、10mm以上100mm以下である。
また、第1電極320は、例えば、容器200内から容器200外へ延在する接地用配線(符号不図示)を介して、電気的に接地されている。
(第2電極)
第2電極340は、試料100に対して電圧を印加するための他方の電極として構成され、第1電極320に対向するように配置されている。第1電極320と第2電極340との間に、試料100が挟み込まれるようになっている。
第2電極340は、例えば、板状、または柱状である。また、第2電極340の平面視での形状は、第1電極320と同様に、試料100の形状に合わせられる。例えば、試料100が平面視で円形である場合、第2電極340が平面視で円形とされる。このとき、第2電極340の直径は、例えば、10mm以上100mm以下である。
第2電極340の上には、引出棒370が接続されている。引出棒370は、第2電極340を第1電極320側に抑えつけるよう構成されている。また、引出棒370は、試料100に対して垂直な方向に延在し、引出棒370の上端は、蓋体280の外に突出している。引出棒370の上端には、以下の電源400が接続されている。
(電源)
電源400は、高圧用配線(符号不図示)および引出棒370を介して第2電極340に接続され、第1電極320と第2電極340との間に所定の電圧を印加するよう構成されている。これにより、試料100に対して、試料100の厚さ方向に所定の電界が印加される。
(カレントトランスおよびデジタルオシロスコープ)
カレントトランス420は、第1電極320に接続された接地用配線を囲むように設けられている。また、カレントトランス420には、デジタルオシロスコープ440が接続されている。試料100において部分放電による瞬時電流が流れた際に、カレントトランス420が接地用配線に流れる電流信号を電圧信号に変換し、デジタルオシロスコープ440が当該電圧信号を検出する。この電圧信号を標準電荷量信号と比較換算することによって、試料100での部分放電による電荷量を計測できるようになっている。
(撮像部および表示装置)
撮像部520は、透明板220を挟んで試料100の油隙部120と反対側に配置され、試料100の油隙部120を撮像するように構成されている。撮像部520は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ、またはファイバスコープ等として構成されている。
表示装置540は、撮像部520に接続され、撮像部520が撮像した試料100の油隙部120の画像(静止画または動画)を表示するように構成されている。表示装置540は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等として構成されている。
(2)模擬OFケーブルの試験方法
次に、図3を用い、本実施形態に係る模擬OFケーブルの試験方法(油中放電試験方法または油浸絶縁紙の試験方法)について説明する。図3は、本実施形態に係る模擬OFケーブルの試験方法のフローを示す図である。なお、ステップをSと略している。
(S110:容器用意工程)
まず、透明板220と、側壁240と、蓋体280と、を有する容器200を用意する。このとき、透明板220の所定位置には、主面に対して所定の角度θで、採油孔220aを開設しておく。また、このとき、側壁240には、例えば、透明板220の採油孔220aから離れた位置に、配管260を設けておく。次に、採油孔220aに、注射器を接続する。なお、この段階では、注射器のピストンを固定しておく。また、配管260に、真空引き用バルブを介して真空ポンプを接続するとともに、充填用バルブを介して油圧制御部を接続する。
(S120:試料配置工程)
次に、OFケーブルを模擬し、油浸絶縁紙110に所定の油隙部120が設けられる試料100を用意する。
次に、光透過性を有する第1電極320を、容器200内に透明板220と接するように配置する。このとき、開口320aが透明板220の採油孔220aと重なるように、第1電極320を配置する。そして、接地用の配線を、第1電極320に接続し、容器200の外に引出して接地させる。
次に、上記のように第1電極320が配置された状態で、第1電極320の上に試料100を配置する。このとき、例えば、試料100のうち、油隙部120が設けられている側が、第1電極320と接するように配置する。また、このとき、試料100の油隙部120が透明板220の採油孔220aおよび第1電極320の開口320aと重なるように、試料100の位置を調整する。
次に、第1電極320と対向するように第2電極340を配置し、第1電極320と第2電極340との間に試料100を挟み込む。そして、第2電極340の上に、引出棒370を設置し、引出棒370によって第2電極340を第1電極320側に抑えつける。
次に、蓋体280を閉じ、引出棒370の先端を蓋体280の外に突出させる。そして、透明板220の下側に設置されたフランジ部を透明板220に係止させた状態で、フランジ部と蓋体280とをボルトを介して結合させることで、容器200を密閉する。
次に、高圧用配線(符号不図示)および引出棒370を介して、第2電極340に電源400を接続する。
(S130:真空引き工程)
次に、容器200を密閉した状態で、真空ポンプを稼働させ、真空引き用バルブを開くことで、容器200内を真空引きする。これにより、絶縁油内に大気中のガスが混入することを抑制することができる。そして、所定時間真空引きを行った後に、真空引き用バルブを閉じ、真空ポンプを停止させる。
(S140:絶縁油充填工程)
次に、充填用バルブを開くことで、油圧制御部によって容器200内に絶縁油を充填させる。そして、油圧制御部によって、容器200内の油圧を所定圧力に維持する。例えば、このときの油圧を、実際のOFケーブルの油圧と同等とする。
(S150:電圧印加工程)
次に、第1電極320と第2電極340との間に、所定の電圧を印加する。これにより、試料100に対して、試料100の厚さ方向に所定の電界を印加する。
このとき、電源400によって印加する電圧を、例えば、交流電圧(正弦波)、インパルス、減衰振動波、交流電圧+インパルス、または交流電圧+減衰振動波のいずれかとする。なお、ここでいうインパルスとは、雷撃を受けた際に生じる異常電圧を模擬した電圧のことである。また、減衰振動波とは、開閉器などをON/OFFした際に生じ、徐々に減衰するノイズを模擬した電圧のことである。このように、実際にOFケーブルの絶縁層において生じうる電圧を模擬して試験を行う。
試料100に対して上記した所定の電圧を印加したとき、撮像部520によって、透明板220および第1電極320(の開口320a)を通して、試料100の油隙部120における部分放電を観察する。具体的には、特に、油隙部120での部分放電よって生じる気泡を観察する。なお、このとき、部分放電時の発光を観察することもできる。
ここでの気泡は、主に絶縁油が電気分解されることによって生じるガスであり、一部に油浸絶縁紙110が電気分解されることによって生じるガスも含まれる。また、気泡は、発生してから所定時間経過後に、油圧によって絶縁油に溶解(分散)される。
このように、部分放電が生じたときの気泡を観察することにより、微小な部分放電が生じた場合であっても、部分放電の発生を正確に把握することができる。
また、試料100に対する電界を変化させて試料100の部分放電を観察することで、部分放電による気泡の出方の電界強度依存性を把握することができる。例えば、部分放電が開始するときの電界強度(kV/mm)を把握することができる。
なお、この場合では、例えば、試料100に対して印加する電圧の範囲を固定した状態で、試料100の厚さ(例えば、油浸絶縁紙110の枚数)を変えることで、試料100に印加される電界を調整する。具体的には、試料100に印加する電圧を1kV以上100kV以下とし、試料100の油浸絶縁紙110の枚数(1枚以上20枚以下)を変えることで、試料100に印加される電界を、例えば、1kV/mm以上1000kV/mm以下とする。このようにして電界を調整することで、電源400の電圧を低く設定することができ、安全に試験を行うことができる。
また、試料100に印加する電圧波形を変化させて試料100の部分放電を観察することで、部分放電による気泡の出方の電圧波形依存性を把握することができる。例えば、正弦波において、部分放電が発生し易い位置等を把握することができる。また、例えば、電圧波形に応じて、単発的に気泡が発生したり、連続的に気泡が発生したりすることを把握することができる。
また、部分放電が生じた際の電荷量を計測しながら試料100の部分放電を観察することで、部分放電による気泡の出方の電荷量依存性を把握することができる。例えば、電荷量に応じて、気泡の大きさの変化などを把握することができる。
また、試料100の油隙部120の形状を変えて試料100の部分放電を観察することで、部分放電による気泡の出方の、油隙部120の形状に対する依存性を把握することができる。例えば、部分放電が生じ易い油隙部120の形状などを把握することができる。
所定の部分放電を観察することができたら、電源400を停止し、第1電極320と第2電極340との間における電圧印加を終了させる。
なお、電圧印加工程S150では、試料100から外側に漏れてきた気泡を容器200の側壁240から観察したときに、試料100に絶縁破壊が生じた(コロナ放電からアーク放電に変化した)と判断する。このとき、ただちに電源400を停止する。これにより、装置全体に影響が及ぶことを抑制することができ、安全に試験を行うことができる。
(S160:採油分析工程)
次に、注射器のピストンの固定を解除することで、油隙部120の絶縁油を採油孔220aから採取する。そして、採取した絶縁油中に含まれるガスを分析する(油中ガス分析、ガスクロマトグラフ)。分析対象のガスは、例えば、O、N、CO、CO、H、CH、C、C、C、C、C、i−C10などである。
このように、部分放電が生じたときの油隙部120における絶縁油の油中ガス分析を行うことにより、絶縁油中に溶け込んだガス量またはガス種を把握することができ、どの程度絶縁油が劣化したかを把握することができる。
また、試料100に対する電界を変化させて、油隙部120における絶縁油の油中ガス分析を行うことで、絶縁油中のガス量またはガス種の、電界強度依存性を把握することができる。例えば、試料に印加した電界によって、どの程度絶縁油に電気分解が生じたかを把握することができる。
また、部分放電時の電荷量を計測したうえで、油隙部120における絶縁油の油中ガス分析を行うことで、絶縁油中のガス量またはガス種の、電荷量依存性を把握することができる。例えば、電荷量に応じて、どの程度絶縁油に電気分解が生じたかを把握することができる。
また、(気泡の観察または電荷量の計測によって)部分放電の継続時間を計測したうえで、油隙部120における絶縁油の油中ガス分析を行うことで、絶縁油中のガス量またはガス種の、部分放電の継続時間依存性を把握することができる。例えば、部分放電の継続時間に応じて、どの程度絶縁油に電気分解が生じたかを把握することができる。
また、所定の部分放電が生じてから所定時間経過後に、採油孔220aから離れた位置に設けられた配管260からも、絶縁油を採取し、絶縁油の油中ガス分析を行う。これにより、試料100での部分放電からどの程度の時間で、試料100の油隙部120からガスが分散するかを把握(予測)することができる。
採油分析工程S160後、油圧制御部を停止し、容器200内から絶縁油を抜き取る。そして、容器200内から試料100を取り出して、一連の工程を終了する。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、光透過性を有する第1電極320と第2電極340との間に所定の電圧を印加することで、OFケーブルの絶縁層を模擬した試料100に対して、試料100の厚さ方向に所定の電界を印加する。このとき、透明板220および第1電極320を通して、試料100の油隙部120の部分放電を観察することができる。例えば、部分放電が生じたときの気泡を観察することにより、部分放電の発生を正確に把握することができる。
なお、電気的な計測によって部分放電を測定することが可能であるが、この方法では、電気的なノイズによって微小な部分放電を把握することが困難となる場合がある。これに対して、本実施形態では、部分放電が生じたときの気泡を観察することで、微小な部分放電が生じた場合であっても、部分放電の発生を正確に把握することが可能となる。
(b)本実施形態によれば、部分放電による気泡の出方の電界強度依存性、部分放電による気泡の出方の電圧波形依存性、部分放電による気泡の出方の電荷量依存性、部分放電による気泡の出方の、油隙部120の形状に対する依存性などのデータを集めることができる。これにより、実際のOFケーブルでの油隙部において、どのようにして部分放電が生じるかを予測することが可能となる。
(c)本実施形態によれば、試料100の油隙部120で部分放電が発生した後に、油隙部120の絶縁油を採油孔220aから採取し、採取した絶縁油中に含まれるガスを分析する。これにより、絶縁油中に溶け込んだガス量またはガス種を把握することができ、どの程度絶縁油が劣化したかを把握することができる。
なお、参考までに、本実施形態の方法により、以下のような知見を得ることができた。これまででは、一対のOFケーブルを接続するジョイントの外側に採油口を設けておき、この採油口から絶縁油を採取することで、ジョイントの内部で発生した部分放電による気泡(ガス)の発生を検出する方法が試みられてきた。しかしながら、これまでの方法では、ジョイントの内部での部分放電によって発生したガスが、ジョイントの外側まで分散するまでに時間がかかっていたり、当該ガスが複数層の油浸絶縁紙内に閉じ込められてジョイントの外側まで分散して来なかったりしていた。このため、ジョイントの外側にある採油口から絶縁油を採取しただけでは、ジョイント内部(特に導体付近)の欠陥での部分放電による気泡の発生を正確に把握することができなかった。実際、採油口から採取した絶縁油からガスが検出されない場合であっても、ジョイントを分解して検査したところ、ジョイントの内部で部分放電の痕跡が検出される場合があった。そこで、本実施形態のように、OFケーブルを模擬した試料100に対して電圧印加試験を行い、油隙部120近傍から採取した絶縁油の油中ガス分析を行った結果、油隙部120近傍の絶縁油を分析しなければ、部分放電によるガスを正確に検出することが困難であることが分かった。したがって、ジョイント内部での部分放電を正確に把握するためには、例えば、ジョイント全体の絶縁油を採取して、ジョイント全体の絶縁油のガスを分析する必要があることが分かった。
(d)本実施形態によれば、絶縁油中のガス量またはガス種の電界強度依存性、絶縁油中のガス量またはガス種の電荷量依存性、絶縁油中のガス量またはガス種の部分放電の継続時間依存性等のデータを集めることができる。これにより、例えば、実際のOFケーブルにおいて、部分放電を電気的に測定し、部分放電発生時の電界強度、部分放電の電荷量、または部分放電の継続時間に基づいて、どれ程度の気泡が絶縁油中で発生しているかを予測することができる。さらには、この結果に基づいて、OFケーブルが絶縁破壊するまでの寿命が何年くらいとなるかを予測することができるようになる可能性がある。
<本実施形態の変形例>
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例では、本実施形態と異なる要素についてのみ説明し、本実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、その説明を省略する。
上述の実施形態では、第1電極320が油隙部120と重なる位置に開口320aを有する金属板として構成されている場合について説明したが、第1電極が光透過性を有していれば、以下のような変形例を適用してもよい。
(変形例1)
図2(b)は、本実施形態の変形例1に係る電極構成を拡大した断面図である。
図2(b)に示すように、第1電極322は、例えば、光透過性を有する導電性薄膜として構成されていてもよい。第1電極322を構成する導電性薄膜は、例えば、透明板220の主面に一様に設けられている。また、第1電極322を構成する導電性薄膜は、例えば、金属薄膜(Cu薄膜等)、ITO膜、導電性高分子膜等からなっている。第1電極322がこのような材料からなっていることにより、第1電極322の透過率は、所定値以上となっている(例えば可視光域で50%以上)。これにより、第1電極322自体を透過させることで、試料100の油隙部120を観察することが可能となっている。
変形例1の模擬OFケーブルの試験では、試料配置工程S120の前の容器用意工程S110において、透明板220の主面に導電性薄膜を形成しておく。導電性薄膜が金属薄膜またはITO膜である場合、導電性薄膜は、例えば、真空蒸着法またはスパッタ法により形成される。導電性薄膜が導電性高分子膜である場合、導電性薄膜は、例えば、スピンコート法により形成される。
変形例1によれば、第1電極320が導電性薄膜として構成されていることにより、第1電極320に電界が均一に分布し、油隙部120内の電界が乱れることを抑制することができる。なお、この場合では、油隙部120の部分放電によって第1電極320の耐久性が低下する可能性があるため、注意が必要である。
(変形例2)
図2(c)は、本実施形態の変形例2に係る電極構成を拡大した断面図である。
図2(c)に示すように、第1電極324は、導電性薄膜350と金属板360とを組み合わせたものであってもよい。すなわち、第1電極324は、透明板220と接し、光透過性を有する(透過率が所定値以上である)導電性薄膜350と、導電性薄膜350に接し、油隙部120と重なる位置に開口320aを有する金属板360と、を有して構成されていてもよい。
変形例2によれば、試料100に電圧を印加した際の耐久性と、油隙部120内の電界の安定性と、を両立することができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、透明板220が容器200の底部として構成され、透明板220の上に、順に、第1電極320、試料100、および第2電極340が設けられる場合について説明したが、透明板は、容器の側壁として構成され、透明板の横に、順に、第1電極、試料、および第2電極が設けられていてもよい。または、透明板は、容器の蓋部として構成され、透明板の下に、順に、第1電極、試料、および第2電極が設けられていてもよい。しかしながら、透明板が容器の底部として構成されていた方が、試料を配置し易いため、好ましい。
上述の実施形態では、容器200の側壁240の全体が透明となっている場合について説明したが、容器が透明板と異なる位置の少なくとも一部に、透明部を有していればよい。例えば、容器の側壁または蓋部に透明な窓部が設けられていても良い。
上述の実施形態では、絶縁油の充填等に用いられる配管260が側壁240に設けられている場合について説明したが、配管は、底部に設けられていても良い。また、容器を真空引き用の配管と、絶縁油の充填用の配管と、が別々に設けられていても良い。
上述の実施形態では、電圧印加工程S150で電源400を停止した後に、採油分析工程S160を行う場合について説明したが、電圧印加工程と同時に、採油分析工程を行っても良い。なお、電圧印加工程で電源を停止した後に、採油分析工程を行った方が、安全に試験を行うことができるため、好ましい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験方法であって、
容器と、前記容器の一部として設けられる透明板と、を用意する工程と、
少なくとも一部に光透過性を有する第1電極を前記容器内に前記透明板と接するように配置した状態で、前記第1電極と対向するように第2電極を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に前記試料を挟み込む工程と、
前記容器の中に絶縁油を充填する工程と、
前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する工程と、を有し、
前記電圧を印加する工程では、
前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察する模擬OFケーブルの試験方法が提供される。
(付記2)
好ましくは、付記1に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記用意する工程では、
前記透明板に、採油孔を開設しておき、
前記油隙部の部分放電が発生した後に、前記油隙部の前記絶縁油を前記採油孔から採取し、当該絶縁油中に含まれるガスを分析する工程を有する。
(付記3)
好ましくは、付記2に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記用意する工程では、
前記透明板に、前記油隙部と重なる位置から前記油隙部の観察を妨げない位置に向かって、前記採油孔を開設しておく。
(付記4)
好ましくは、付記2又は3に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記透明板の主面に対する前記採油孔の角度を、11°以上45°以下とする。
(付記5)
好ましくは、付記1〜4のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記用意する工程では、
前記容器に、前記採油孔から離れた位置に配管を設けておき、
前記絶縁油を採取する工程では、
前記油隙部の部分放電が生じてから所定時間経過後に、前記絶縁油を前記配管から採取し、当該絶縁油中に含まれるガスを分析する。
(付記6)
好ましくは、付記1〜5のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記絶縁油を充填する工程の前に、前記容器内を真空引きする工程を有する。
(付記7)
好ましくは、付記1〜6のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記第1電極は、前記油隙部と重なる位置に開口を有する金属板として構成される。
(付記8)
好ましくは、付記1〜6のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記第1電極は、光透過性を有する導電性薄膜として構成される。
(付記9)
好ましくは、付記1〜6のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記第1電極は、
前記透明板と接し、光透過性を有する導電性薄膜と、
前記導電性薄膜に接し、前記油隙部と重なる位置に開口を有する金属板と、を有する。
(付記10)
好ましくは、付記1〜9のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記電圧を印加する工程では、
前記部分放電が生じた際の電荷量を測定する。
(付記11)
好ましくは、付記1〜10のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記容器は、前記透明板と異なる位置に透明部をさらに有し、
前記電圧を印加する工程では、
前記試料から外側に漏れてきた気泡を前記容器の前記透明部から観察したときに、前記試料に絶縁破壊が生じたと判断する。
(付記12)
好ましくは、付記1〜11のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記試料に対して印加する前記電圧の範囲を固定した状態で、前記試料の厚さを変えることで、前記試料に印加される電界を調整する。
(付記13)
好ましくは、付記1〜12のいずれかに記載の模擬OFケーブルの試験方法であって、
前記透明板は、硬質ガラス、石英ガラス、またはアクリルからなる。
(付記14)
本発明の他の態様によれば、
OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験装置であって、
絶縁油が充填される容器と、
前記容器の一部として設けられる透明板と、
前記容器内に前記透明板と接するように設けられ、少なくとも一部に光透過性を有する第1電極と、
前記第1電極と対向するように設けられ、前記第1電極との間に前記試料を挟み込む第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する電源と、を有し、
前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察可能に構成される模擬OFケーブルの試験装置が提供される。
10 模擬OFケーブルの試験装置
100 試料
110 油浸絶縁紙
120 油隙部(間隙部)
200 容器
220 透明板
220a 採油孔
240 側壁
260 配管
280 蓋体
320,322,324 第1電極
320a 開口
340 第2電極
350 導電性薄膜
360 金属板
370 引出棒
400 電源
420 カレントトランス
440 デジタルオシロスコープ
520 撮像部
540 表示装置

Claims (12)

  1. OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験方法であって、
    容器と、前記容器の一部として設けられる透明板と、を用意する工程と、
    少なくとも一部に光透過性を有する第1電極を前記容器内に前記透明板と接するように配置した状態で、前記第1電極と対向するように第2電極を配置し、前記第1電極と前記第2電極との間に前記試料を挟み込む工程と、
    前記容器の中に絶縁油を充填する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する工程と、を有し、
    前記電圧を印加する工程では、
    前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察する模擬OFケーブルの試験方法。
  2. 前記用意する工程では、
    前記透明板に、採油孔を開設しておき、
    前記油隙部の部分放電が発生した後に、前記油隙部の前記絶縁油を前記採油孔から採取し、当該絶縁油中に含まれるガスを分析する工程を有する請求項1に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  3. 前記用意する工程では、
    前記透明板に、前記油隙部と重なる位置から前記油隙部の観察を妨げない位置に向かって、前記採油孔を開設しておく請求項2に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  4. 前記透明板の主面に対する前記採油孔の角度を、11°以上45°以下とする請求項2又は3に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  5. 前記絶縁油を充填する工程の前に、前記容器内を真空引きする工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  6. 前記第1電極は、前記油隙部と重なる位置に開口を有する金属板として構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  7. 前記第1電極は、光透過性を有する導電性薄膜として構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  8. 前記第1電極は、
    前記透明板と接し、光透過性を有する導電性薄膜と、
    前記導電性薄膜に接し、前記油隙部と重なる位置に開口を有する金属板と、を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  9. 前記電圧を印加する工程では、
    前記部分放電が生じた際の電荷量を測定する請求項1〜8のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  10. 前記容器は、前記透明板と異なる位置に透明部をさらに有し、
    前記電圧を印加する工程では、
    前記試料から外側に漏れてきた気泡を前記容器の前記透明部から観察したときに、前記試料に絶縁破壊が生じたと判断する請求項1〜9のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  11. 前記試料に対して印加する前記電圧の範囲を固定した状態で、前記試料の厚さを変えることで、前記試料に印加される電界を調整する請求項1〜10のいずれか1項に記載の模擬OFケーブルの試験方法。
  12. OFケーブルの絶縁層を模擬し、油浸絶縁紙に所定の油隙部が設けられる試料に対して、電圧を印加する試験を行う模擬OFケーブルの試験装置であって、
    絶縁油が充填される容器と、
    前記容器の一部として設けられる透明板と、
    前記容器内に前記透明板と接するように設けられ、少なくとも一部に光透過性を有する第1電極と、
    前記第1電極と対向するように設けられ、前記第1電極との間に前記試料を挟み込む第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に所定の電圧を印加する電源と、を有し、
    前記透明板および前記第1電極を通して前記油隙部の部分放電を観察可能に構成される模擬OFケーブルの試験装置。
JP2015199284A 2015-10-07 2015-10-07 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置 Pending JP2017072469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015199284A JP2017072469A (ja) 2015-10-07 2015-10-07 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015199284A JP2017072469A (ja) 2015-10-07 2015-10-07 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017072469A true JP2017072469A (ja) 2017-04-13

Family

ID=58537415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015199284A Pending JP2017072469A (ja) 2015-10-07 2015-10-07 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017072469A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107356824A (zh) * 2017-07-21 2017-11-17 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 一种海底电缆直流耐压试验电荷累积测量系统及测量方法
CN107422200A (zh) * 2017-05-18 2017-12-01 中国电力科学研究院 变压器故障模拟系统
CN107576893A (zh) * 2017-08-17 2018-01-12 重庆大学 一种小容量直流电源下多样品固体绝缘电寿命测试系统
CN109375075A (zh) * 2018-11-22 2019-02-22 西南交通大学 一种用于变压器油纸绝缘测试的高压实验支架
CN109443605A (zh) * 2018-12-14 2019-03-08 上海三原电缆附件有限公司 橡胶预制件与电缆绝缘界面压力的检测装置及其检测方法
CN110297166A (zh) * 2019-06-26 2019-10-01 国网浙江省电力有限公司电力科学研究院 一种电流互感器绝缘劣化性能试验方法
CN110427646A (zh) * 2019-06-20 2019-11-08 全球能源互联网欧洲研究院 一种直流电缆局部放电仿真方法及系统
JP2020030125A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 株式会社日立製作所 異常診断装置及び異常診断方法
CN110907779A (zh) * 2019-12-25 2020-03-24 山东科汇电力自动化股份有限公司 一种基于振荡波的局部放电模拟测试系统及测试方法
CN111060788A (zh) * 2019-12-20 2020-04-24 国网北京市电力公司 分析电缆绝缘缺陷的方法和装置、存储介质及处理器
CN112505492A (zh) * 2020-08-07 2021-03-16 国网天津市电力公司 电力系统中局部放电对固体绝缘介质破坏性的研究方法
CN113466602A (zh) * 2021-08-24 2021-10-01 华北电力大学(保定) 一种电弧实验测试方法及系统
CN114002571A (zh) * 2021-11-03 2022-02-01 华北电力大学 一种用于变压器角环结构绝缘特性测试的仿形电极
CN114184917A (zh) * 2021-12-10 2022-03-15 国网安徽省电力有限公司超高压分公司 一种绝缘纸板电气特性测试装置及方法
CN114355128A (zh) * 2022-03-22 2022-04-15 合肥航太电物理技术有限公司 一种多电极临近雷击脉冲电场效应试验方法及装置

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107422200A (zh) * 2017-05-18 2017-12-01 中国电力科学研究院 变压器故障模拟系统
CN107422200B (zh) * 2017-05-18 2021-02-19 中国电力科学研究院 变压器故障模拟系统
CN107356824B (zh) * 2017-07-21 2023-05-16 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 一种海底电缆直流耐压试验电荷累积测量系统及测量方法
CN107356824A (zh) * 2017-07-21 2017-11-17 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 一种海底电缆直流耐压试验电荷累积测量系统及测量方法
CN107576893A (zh) * 2017-08-17 2018-01-12 重庆大学 一种小容量直流电源下多样品固体绝缘电寿命测试系统
CN107576893B (zh) * 2017-08-17 2019-11-08 重庆大学 一种小容量直流电源下多样品固体绝缘电寿命测试系统
JP2020030125A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 株式会社日立製作所 異常診断装置及び異常診断方法
CN109375075A (zh) * 2018-11-22 2019-02-22 西南交通大学 一种用于变压器油纸绝缘测试的高压实验支架
CN109443605B (zh) * 2018-12-14 2023-09-29 上海三原电缆附件有限公司 橡胶预制件与电缆绝缘界面压力的检测装置及其检测方法
CN109443605A (zh) * 2018-12-14 2019-03-08 上海三原电缆附件有限公司 橡胶预制件与电缆绝缘界面压力的检测装置及其检测方法
CN110427646A (zh) * 2019-06-20 2019-11-08 全球能源互联网欧洲研究院 一种直流电缆局部放电仿真方法及系统
CN110297166A (zh) * 2019-06-26 2019-10-01 国网浙江省电力有限公司电力科学研究院 一种电流互感器绝缘劣化性能试验方法
WO2020259579A1 (zh) * 2019-06-26 2020-12-30 国网浙江省电力有限公司电力科学研究院 一种电流互感器绝缘劣化性能试验方法
CN110297166B (zh) * 2019-06-26 2022-07-05 国网浙江省电力有限公司电力科学研究院 一种电流互感器绝缘劣化性能试验方法
CN111060788A (zh) * 2019-12-20 2020-04-24 国网北京市电力公司 分析电缆绝缘缺陷的方法和装置、存储介质及处理器
CN110907779A (zh) * 2019-12-25 2020-03-24 山东科汇电力自动化股份有限公司 一种基于振荡波的局部放电模拟测试系统及测试方法
CN112505492A (zh) * 2020-08-07 2021-03-16 国网天津市电力公司 电力系统中局部放电对固体绝缘介质破坏性的研究方法
CN113466602A (zh) * 2021-08-24 2021-10-01 华北电力大学(保定) 一种电弧实验测试方法及系统
CN114002571A (zh) * 2021-11-03 2022-02-01 华北电力大学 一种用于变压器角环结构绝缘特性测试的仿形电极
CN114184917A (zh) * 2021-12-10 2022-03-15 国网安徽省电力有限公司超高压分公司 一种绝缘纸板电气特性测试装置及方法
CN114355128A (zh) * 2022-03-22 2022-04-15 合肥航太电物理技术有限公司 一种多电极临近雷击脉冲电场效应试验方法及装置
CN114355128B (zh) * 2022-03-22 2022-05-17 合肥航太电物理技术有限公司 一种多电极临近雷击脉冲电场效应试验方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017072469A (ja) 模擬ofケーブルの試験方法、及び模擬ofケーブルの試験装置
CN104777637B (zh) 阵列基板、触控显示装置及其测试方法
CN104133155B (zh) 一种电缆局部缺陷诊断方法
Sabat Simulation of partial discharge in high voltage power equipment
JP2015078882A (ja) 絶縁診断装置
CN108152694A (zh) 一种gis盆式绝缘子局部放电检测方法
Andersson et al. Detection of cracks in multilayer ceramic capacitors by X-ray imaging
CN104483553B (zh) 一种电磁屏蔽材料的射频阻抗测试装置
Jia et al. Detection technology of partial discharge in transformer based on optical signal
JP6416283B2 (ja) 水トリー試験方法および水トリー試験装置
JP2022542469A (ja) 電線の試験装置
CN106680683A (zh) 一种电缆中间接头试验方法及机构
CN103529416B (zh) 电气设备在线检测装置的实验室模拟试验装置及其试验方法
JP2871695B2 (ja) ガス絶縁機器の絶縁異常診断装置
Peesapati et al. Investigation of incipient faults in 66 kV oil‐filled cable sealing ends
Li Study of dissolved gas analysis under electrical and thermal stresses for natural esters used in power transformers
CN203587790U (zh) 电气设备在线检测装置的实验室模拟试验装置
Bramantyo et al. Thermal ageing and corrosive sulphur effect on partial discharge and electrical conductivity of oil impregnated paper
Li et al. Experimental study of XLPE power cable insulation detection based on the electrical capacitance tomography sensor
Brown et al. Submerged Medium Voltage Cable Systems at Nuclear Power Plants: A Review of Research Efforts Relevant to Aging Mechanisms and Condition Monitoring
Kumazawa Application of the AC Superposition Method to Degradation Diagnosis of 22/33‐kV Class XLPE Cables
Ramesh Condition assessment of composite insulators
CN102175721B (zh) 一种电力用金属氧化物避雷器内部装配缺陷可视探测方法
DE10024809B4 (de) Verfahren und Einrichtung zur Detektion von Schäden in der Isolation von elektrischen Leitungen und Kabelbäumen
JP7015869B2 (ja) 電気トリー進展に伴う絶縁劣化の判定方法