JP2017072394A - 微粒子分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分級器によって分級された特定の大きさ以下の粒子径を有する微粒子を、Agフィルタ上に捕集し、前記微粒子が捕集された前記Agフィルタを分析装置の試料台上に固定し、前記Agフィルタ上の前記微粒子に対して電子ビーム及び集束イオンビームの少なくともいずれかを照射することにより、前記微粒子ごとの成分を少なくとも分析する、微粒子分析方法を提供する。
【選択図】図3
Description
本発明の好適な一実施形態について詳細に説明するに先立ち、本発明をより明確なものとするために、本発明者らが本発明に想到した背景と、本発明の基本原理について説明する。なお、本発明は、粒子状物質の中でも、特にPM2.5の分析を対象としている。従って、以下では、分析対象である粒子状物質がPM2.5である場合について説明を行う。以下の説明において、「微粒子」又は「粒子」との表現は、特に記載のない限り、PM2.5のことを意味することとする。ただし、本発明はかかる例に限定されず、例えば、粒子径が10μm以下であるような他の粒子状物質に対しても好適に適用可能である。
上記特許文献1に示すように、本願出願人は、微粒子の1粒子解析を行うために、微粒子に電子ビーム(EB:Electron Beam)を照射する電子ビーム照射器と、その電子ビームの照射により当該微粒子から発生する二次電子を検出する検出器と、当該微粒子に集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を照射する集束イオンビーム照射器と、集束イオンビームの照射により当該微粒子から発生する二次イオンを検出する質量分析器と、を備える分析装置を開発している。当該分析装置は、FIB−TOF−SIMS(FIB−Time of Flight−Secondary Ion Mass Spectrometry)装置に電子ビーム照射器を併載したものに対応する。以下では、当該分析装置のことを、FIB−EB−TOF−SIMS装置と呼称することとする。
本発明の基本原理について説明する。上記のように、工場からの排出ガスのように粒子の濃度が高いガスからPM2.5を捕集するためには、バーチャルインパクタを利用することが好ましい。しかしながら、バーチャルインパクタでは、シリコンウエハ上にPM2.5を捕集することは難しい。そこで、本発明者らは、従来同様、フィルタによってPM2.5を捕集することにした。
SEM像において解析対象の微粒子を特定するために、フィルタ上の微粒子と、フィルタ表面の凹凸との峻別を付けるためである。
煙道の排出ガスを直接吸引し、分級及び捕集することが想定されるため、高温の排出ガスによって損傷しないことが求められるからである。具体的には、約160〜170℃程度までの温度に耐え得ることが好ましい。
分析対象である粒子径の微粒子を捕集可能であるとともに、ガスが通過し得るような、適切な大きさの空孔を有することが必要となるからである。
1粒子解析では、SEM像によって分析対象の微粒子を特定するため、SEM像において微粒子とフィルタ表面とを区別可能である必要があるからである。
特性X線分析において、基板を構成する元素と、分析対象の粒子における目的とする元素との特性X線のエネルギー準位が近い場合には、微粒子における当該元素を精度良く検出することができないからである。
SIMS分析においては、集束イオンビームがフィルタにも照射されることとなるため、集束イオンビームによってフィルタが大きく損傷してしまうと、分析を継続することが困難になるからである。
本発明の一実施形態では、さまざまな粒子径の粒子を含むガスを分級器によって吸引し、粒子径に応じてその粒子を分級する。そして、当該分級器内に設置したフィルタによってPM2.5を捕集する。その後、PM2.5が捕集されたフィルタを分析装置のチャンバー内の試料台に載置し、当該分析装置によって当該フィルタ上のPM2.5に対して1粒子解析を行う。以下では、分級器によるPM2.5の捕集、及び分析装置によるPM2.5に対する1粒子解析について、順に説明する。なお、以下の説明では、一例として、FIB−EB−TOF−SIMS装置による1粒子解析及びSEM−EDX装置による1粒子解析をともに行う場合について説明する。従って、フィルタとしては、上記要件(1)〜(6)を全て満たすものが用いられる。ただし、上記のように、フィルタに求められる要件は、必ずしも上記(1)〜(6)全てではなく、1粒子解析に用いる装置の種類に応じて適宜決定され得る。
図2を参照して、本実施形態に係る分級器の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る分級器の概略構成を示す図である。なお、本実施形態では、工場からの排出ガスに含まれる微粒子を対象としているため、分級器としては、好適にバーチャルインパクタが用いられる。図2では、本実施形態に係る分級器として、バーチャルインパクタの概略構成を図示している。
図3を参照して、1粒子解析を行うための分析装置の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る分析装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態では、上記のように、1粒子解析を行うための分析装置として、FIB−EB−TOF−SIMS装置及びSEM−EDX装置が用いられる。図3では、本実施形態に係る分析装置の一例として、FIB−EB−TOF−SIMS装置の概略構成を図示している。
1粒子解析に好適なフィルタについて検討する過程で、本発明者らは、Agフィルタ以外にも、トラックエッチング法によって作製されたフィルタ(トラックエッチドメンブレンフィルタ)が、上記要件(1)〜(6)を満たし得ることを見い出した。ここで、トラックエッチドメンブレンフィルタとは、ポリカーボネート等の平滑な表面を有する合成樹脂膜に対して、中性子線や重イオンを照射し、その後ウェットエッチング処理を施すことにより作製されるフィルタのことである。なお、トラックエッチドメンブレンフィルタ自体は高い導電性を有するとは限らないが、上述したように、導電性に関しては、微粒子の捕集前及び/又は捕集後に適宜金属蒸着を行うことにより、調整することが可能である。従って、本実施形態において、Agフィルタに代えて金属蒸着を施したトラックエッチドメンブレンフィルタを用いることでも、1粒子解析を円滑に実行することができる可能性がある。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 分級器
20 分析装置
110 筐体
120 粒子加速ノズル
130 粒子捕集ノズル
140 仮想的な衝突面
150 粒子
210 チャンバー
215 試料台
220 電子ビーム照射器
230 集束イオンビーム照射器
240 質量分析計
241 二次イオン検出器
250 二次電子検出器
260 微粒子
Claims (5)
- 分級器によって分級された特定の大きさ以下の粒子径を有する微粒子を、Agフィルタ上に捕集し、
前記微粒子が捕集された前記Agフィルタを分析装置の試料台上に固定し、前記Agフィルタ上の前記微粒子に対して電子ビーム及び集束イオンビームの少なくともいずれかを照射することにより、前記微粒子ごとの成分を少なくとも分析する、
微粒子分析方法。 - 前記Agフィルタに形成される空孔の大きさは、約0.1〜2.0μmである、
請求項1に記載の微粒子分析方法。 - 前記分析装置では、電子ビームを照射することにより前記微粒子から発生する二次電子を検出することによりSEM像を生成し、当該SEM像に基づいて複数の前記微粒子の中から特定される1つの微粒子に対して集束イオンビームを照射し、集束イオンビームを照射することにより前記微粒子から発生する二次イオンを検出することにより、当該1つの微粒子の成分を分析する、
請求項1又は2に記載の微粒子分析方法。 - 集束イオンビームを用いて前記1つの微粒子を切断し、前記1つの微粒子の切断面に対して集束イオンビームが略垂直に照射されるように前記試料台を回転させ、前記切断面に集束イオンビームを照射することにより前記1つの微粒子から発生する二次イオンを検出した結果に基づいて、前記微粒子の内部の成分及び前記微粒子の内部の空隙を分析する、
請求項3に記載の微粒子分析方法。 - 前記分析装置では、電子ビームを照射することにより前記微粒子から発生する二次電子を検出することにより生成されるSEM像に基づいて前記微粒子ごとに粒子径を測定するとともに、電子ビームを照射することにより前記微粒子から発生する特性X線を検出することにより、前記微粒子ごとの成分を分析する、
請求項1又は2に記載の微粒子分析方法。
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JP2008039521A (ja) * | 2006-08-03 | 2008-02-21 | Tokyo Institute Of Technology | 集束イオンビームを用いる微細部位解析装置 |
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JP2011163872A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Nippon Steel Corp | 微粒子分析方法 |
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