JP2017072202A - 差動装置 - Google Patents

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陽一 柳瀬
Yoichi Yanase
陽一 柳瀬
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Musashi Seimitsu Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】差動機構の出力部材の底付きボスに、デフケースの軸受ボスを通して嵌挿される延長ボスが連結され、その延長ボスの外端部とミッションケースとの間にオイルシールが介装される差動装置において、従来装置の、延長ボス特設に伴う利点を確保可能とした上で、延長ボスを、それの構成材料の如何を問わず、底付きボスに的確に連結可能とし、延長ボスの材料選択の自由度を高める。
【解決手段】底付きボス11b及び延長ボス20の何れか一方に内側筒部Piが、またその他方に外側筒部Poがそれぞれ設けられ、それら内、外側筒部Pi,Poの嵌合面間には連結部材Jとシール部材26とが介装され、連結部材Jが、前記嵌合面の何れか一方に嵌合固定される連結筒部Jpと、その連結筒部Jpの一端に連設した弾性係止爪Jcとを備えると共に、その弾性係止爪を係止させる係止凹部30が前記嵌合面の何れか他方に設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、差動装置、特に差動機構を収容するデフケースの少なくとも一側部に、ミッションケースに回転自在に支持される軸受ボスを有し、差動機構の、軸受ボス寄りの出力部材が、内端側を閉塞した底付きボスを有しており、その底付きボスには、軸受ボスにその外端側から嵌挿される延長ボスが連結され、その延長ボスの、軸受ボスより突出する外端部と、ミッションケースとの間にオイルシールが介装され、底付きボスには、延長ボスに嵌挿されるドライブ軸がスプライン嵌合される差動装置に関する。
上記差動装置は、例えば特許文献1に示されるように従来公知であり、このものでは、差動機構の出力部材(サイドギヤ)の出力部たるボスを底付きボスと延長ボスとに分割して小部品化することにより、出力部材の製作が容易となる。しかもその出力部材を組み込んだデフケースをミッションケースに取り付けた後、出力部材の底付きボスに延長ボスを油密に連結すれば、その後、デフケース内やミッションケース内の潤滑油の外部流出が規制される。このことは、その装置の組立後、延長ボスを通して出力部材の底付きボスにスプライン嵌合したドライブ軸を引き抜いても、ミッションケース及びデフケース内の潤滑油は依然流出しないことを意味し、差動装置の組立性及びメンテナンス性を良好にする利点がある。
特許第5404727号公報
ところが特許文献1の差動装置では、出力部材の底付きボスと延長ボスとの連結に当たり、出力部材の底付きボスの外端部に雌形の鉤状係合部を、また延長ボスの内端部に雄形の鉤状係合部をそれぞれ一体に形成し、それら鉤状係合部を相互に係合することで、両ボスを連結している。そして、このような連結構造では、両ボスの係合直前、雄形の鉤状係合部を弾性的に半径方向内方へ撓ませる必要があり、そのためには、実際には延長ボス全体を耐熱性のある合成樹脂製とする等の制約がある。
本発明は、前記利点を維持しながら、延長ボスの構成材料の如何(例えば金属製か合成樹脂製か)を問わず、出力部材の底付きボスに延長ボスを簡単に連結し得るようにした差動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、差動機構を収容するデフケースの少なくとも一側部に、ミッションケースに回転自在に支持される軸受ボスを有し、前記差動機構の、前記軸受ボス寄りの出力部材が、内端側を閉塞した底付きボスを有しており、その底付きボスには、前記軸受ボスにその外端側から嵌挿される延長ボスが連結され、その延長ボスの、前記軸受ボスより突出する外端部と、前記ミッションケースとの間にオイルシールが介装され、前記底付きボスには、前記延長ボスに嵌挿されるドライブ軸がスプライン嵌合される差動装置において、前記底付きボス及び前記延長ボスの何れか一方には内側筒部が、またその何れか他方には、該内側筒部に嵌合する外側筒部がそれぞれ設けられ、それら内、外側筒部間には、その間を連結する連結部材と、その間をシールするシール部材とが介装され、前記連結部材が、前記内、外側筒部の嵌合面の何れか一方に嵌合固定される連結筒部と、その連結筒部の一端に一体に連設される弾性係止爪とを備えると共に、その弾性係止爪を弾発的に係止させる係止凹部が、前記内、外側筒部の嵌合面の何れか他方に設けられることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記弾性係止爪は、前記連結筒部の前記一端から他端に向かって折り返されるように設けられることを第2の特徴とする。
また本発明は、前記第2の特徴に加えて、前記連結筒部の軸線に沿う方向で前記弾性係止爪の両端部には、前記係止凹部に対する該弾性係止爪の係脱を許容する傾斜部又は湾曲部が設けられることを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、差動機構における出力部材の底付きボスに連結部材を介して延長ボスが連結されるので、その連結に際して延長ボスを弾性変形させる必要はなくなる。これにより、従来装置の、延長ボス特設に伴う前記利点を確保可能とするばかりか、延長ボスを、それの構成材料の如何(例えば金属製か合成樹脂製か)を問わず、底付きボスに的確に連結可能となり、延長ボスの材料選択の自由度を大幅に高めることができる。しかも弾性係止爪を有する連結部材が、両ボスから分離独立した小部品として取り扱い可能となるため、弾性係止爪が破損劣化した場合には、その小部品の連結部材だけを単に交換すれば済み、コスト節減に寄与することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、弾性係止爪は、連結部材の連結筒部の一端から他端に向かって折り返されるように設けられるので、弾性係止爪の係止凹部への係止力を簡単な構造で十分に確保可能となる。
また本発明の第3の特徴によれば、前記連結筒部の軸線に沿う方向で弾性係止爪の両端部には、係止凹部に対する弾性係止爪の係脱を許容する傾斜部又は湾曲部が設けられるので、底付きボスに対する延長ボスの抜差し(即ち内、外側筒部の一方から他方への嵌合)を、弾性係止爪の一定の抵抗力に抗して行わせることができ、差動装置の分解組立の作業性が高められる。
本発明の第1実施形態に係る差動装置の縦断正面図。 上記差動装置のデフケースの正面図。 図1の2矢視部拡大断面図とそれの要部拡大図。 図3の4−4線断面図。 連結部材の単体斜視図。 (A)は本発明の第2実施形態を示す図3対応図、(B)は本発明の第3実施形態を示す図3対応図。 本発明の第4実施形態に係る差動装置の縦断面図。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1〜図4に示す本発明の第1実施形態の説明より始める。図1において、自動車のミッションケース1内に差動装置Dが収容される。この差動装置Dは、一体型のデフケース2と、このデフケース2内に収容される差動機構としての差動ギヤ機構3とより構成される。デフケース2の右側部及び左側部には、同一軸線X上に並ぶ第1軸受ボス4及び第2軸受ボス5が一体に形成され、これら第1及び第2軸受ボス4,5は、軸受6,6′を介してミッションケース1に支承される。
差動ギヤ機構3は、前記軸線Xと直交しながらデフケース2の中心Cを通るようにしてデフケース2に保持されるピニオン軸9と、このピニオン軸9に支持される一対のピニオンギヤ10と、ピニオンギヤ10と噛合する歯部を有する、出力部材としての一対のサイドギヤ11と、これらサイドギヤ11の内周部に一体に連設される底付きボス11bに連結されて第1及び第2軸受ボス4,5にそれぞれ回転自在に支承される一対の延長ボスとしてのスリーブ20とより構成され、各サイドギヤ11の背面は、デフケース2の球状内面で回転自在に支承される。第1及び第2軸受ボス4,5の内周面には、螺旋状の潤滑溝21が形成される。
ピニオン軸9は、デフケース2の外周部の一対の支孔12により保持される。デフケース2の外周部には、一方の支孔12と直交してその外周部を左右方向に貫通するピン孔13が設けられており、このピン孔13に圧入嵌合される抜け止めピン14がピニオン軸9を貫通することで、ピニオン軸9の支孔12からの抜け止めが果たされる。
またデフケース2には、その中心Cから第2軸受ボス5側にオフセットした中間部に環状のフランジ15が一体に形成され、このフランジ15に、変速装置の出力ギヤ16と噛合するリングギヤ17がボルト22により締結される。
図2に示すように、デフケース2の、前記軸線Xと直交する一直径線上で対向する周壁には、デフケース2の球状内面を加工するため、並びに前記差動ギヤ機構3のデフケース2への挿入を容易にするための一対の作業窓18がそれぞれ設けられる。
またスリーブ20は、それぞれの外端部を対応する軸受ボス4,5より外方へ突出するように構成されており、それらの外端部と、ミッションケース1との間に環状のオイルシール25がそれぞれ介装される。
各々のサイドギヤ11の内周部に一体化された前記底付きボス11bは、基本的に円筒状に形成されており、それの、軸方向内端側(即ちピニオン軸9に対面する側)が端壁部bで一体に閉塞される。尚、この端壁部bを底付きボス11bとは別体に製作して、これを底付きボス11bの内端部に後付けで固着又は係止させるようにしてもよい。
また底付きボス11bの開放された外端側は、サイドギヤ11の背面よりも軸方向外方に延出しており、その延出部が本発明の内側筒部Piを構成する。その内側筒部Piの外周面には、スリーブ20の内端部に一体に連設した外側筒部Poの内周面が抜差可能に嵌合される。
それら内、外側筒部Pi,Poの嵌合面間には、その間を連結する金属板製の連結部材Jと、その間をシールする環状のシール部材としてのOリング26とが並列に介装される。尚、Oリング26は、内、外側筒部Pi,Poの何れか一方の周面(本実施形態では内側筒部Piの外周面)に形成した環状シール溝27に装着される。
連結部材Jは、内、外側筒部Pi,Poの嵌合面の何れか一方(本実施形態では内側筒部Piの外周面)に圧入固定される連結筒部Jpと、その連結筒部Jpの一端に周方向に間隔をおいて一体に連設される複数の弾性係止爪Jcとを備える。また内、外側筒部Pi,Poの嵌合面の何れか他方(本実施形態では外側筒部Poの内周面)には、複数の弾性係止爪Jcを弾発的にそれぞれ係止させる複数の係止凹部30が、周方向に間隔をおいて形成される。尚、連結筒部Jpを圧入させる内側筒部Piの外周面には、連結部材Jを前記嵌合面間に無理なく収納し得るように小径部31が先端寄りに形成され、即ち、内側筒部Piは段付き円筒状に形成される。また小径部31の内端には、環状の括れ部31aが形成される。
各々の弾性係止爪Jcは、連結筒部Jpの一端(実施形態では内側筒部Piの先端側)から他端(実施形態ではピニオン軸9側)に向かって横断面U字状に折り返されるように形成される。そして、連結筒部Jpの軸線に沿う方向で弾性係止爪Jcの両端部には、係止凹部30に対する該弾性係止爪Jcの係脱を許容する傾斜部32又は丸みを帯びた湾曲部33が形成される。
この連結部材Jの製作に当たっては、金属製帯板の一側端に複数の弾性係止爪Jcを成形し、その後、帯板を環状に成形して有端の連結筒部Jpを構成する。その際、連結筒部Jpには縮径弾性を付与する。
図示しない左右の車軸にそれぞれ連なる左右のドライブ軸7、8は、スリーブ20を貫通してサイドギヤ11の底付きボス11bの内周にスプライン29を介して嵌合されている。
次に、この実施形態の作用について説明する。
差動装置Dの組立てに当たっては、先ず、サイドギヤ11と、ピニオンギヤ10とを順次作業窓18からデフケース2内に組み込む。その組み込みの際にスリーブ20はサイドギヤ11の底付きボス11aの先端部、即ち内側筒部Piに対して未連結状態にあるが、その内側筒部Piの小径部31には連結部材Jの連結筒部Jpが予め圧入固定され、更にその内側筒部Pi外周のシール溝27にはOリング26が予め装着されている。
次いで、各スリーブ20をデフケース2の対応する軸受ボス4,5にその外側方からそれぞれ嵌挿させると共に、各サイドギヤ11の内側筒部Piにスリーブ20の外側筒部Poを嵌合させ、その嵌合の際には連結部材Jの複数の弾性係止爪Jcを外側筒部Po内周面の複数の係止凹部30にそれぞれ嵌入係止させる。これにより、内、外側筒部Pi,Poの嵌合面間が連結部材Jを介して連結されるので、また内、外側筒部Pi,Po間の相対回転及び軸方向相対移動(即ちスリーブ20の底付きボス11bに対する相対回転と軸方向離脱)が規制される。それと同時に、内側筒部Pi外周のシール溝27内のOリング26を、外側筒部Poの内周面に密接させる。
最後にピニオンギヤ10を支持するピニオン軸9をデフケース2の支孔12に嵌挿し、抜け止めピン14をデフケース2及びピニオン軸9に圧入する。
こうして組立てた差動装置Dはミッションケース1に組み込んで、スリーブ20の外端部とミッションケース1との間にオイルシール25を介装する。その後、ミッションケース1内に潤滑オイルを注入すると、その一部が作業窓18を通してデフケース2内に流入して、差動ギヤ機構3各部の潤滑に供される。
而して、ミッションケース1内の潤滑オイルは、オイルシール25によって、スリーブ20の外端部外周からの流出が阻止され、またデフケース2内の潤滑オイルは、Oリング26によって、サイドギヤ11の底付きボス11b及びスリーブ20相互の嵌合部からの流出が阻止される。こうしたことは、サイドギヤ11からドライブ軸7、8を抜き取っても、ミッションケース1及びデフケース2内の潤滑オイルが外部に流出しないことを意味する。
差動装置Dを収容したミッションケース1が自動車に搭載されてから、左右のドライブ軸7、8は、対応するサイドギヤ11のハブ11aの内周にスプライン29を介して嵌合される。
差動装置Dの作動時、サイドギヤ11の回転トルクは、スプライン29を介してドライブ軸7、8に伝達する。同時にサイドギヤ11の回転はスプライン28を介してスリーブ20に伝達するので、サイドギヤ11、ドライブ軸7、8及びスリーブ20は一体に回転する。その際、スリーブ20の外周面は、第1及び第2軸受ボス4,5の潤滑溝21に保持される潤滑オイルにより潤滑される。
以上説明した本実施形態の差動装置Dでは、サイドギヤ11の底付きボス11bに連結部材Jを介して延長ボスたるスリーブ20が連結されるため、その連結に際してスリーブ20を径方向に特別に弾性変形させる必要はなくなる。これにより、従来装置の、スリーブ20(延長ボス)特設に伴う利点を確保可能とするばかりか、スリーブ20を、それの構成材料の如何(例えば金属製か合成樹脂製か)を問わず、底付きボス11bに的確に連結可能となり、スリーブ20の材料選択の自由度を大幅に高めることができる。
しかも弾性係止爪Jcを有する連結部材Jが、底付きボス11b及びスリーブ20から分離独立した小部品として取り扱い可能となるため、例えば弾性係止爪Jcが破損劣化した場合には、小部品である連結部材Jだけを単に交換すれば済み、コスト節減が図られる。また、ピニオンギヤ10やサイドギヤ11をデフケース2内に装入した後に、スリーブ20を単独で(即ち後付けで)軸受ボス4,5を通してサイドギヤ11の底付きボス11bに嵌合連結できるため、スリーブ20に邪魔されることなく作業窓18からデフケース2への差動機構3の組付作業を行うことが可能となり、その組立作業性が良好である。
その上、本実施形態では、上記弾性係止爪Jcが連結部材Jの円筒状をなす連結筒部Jpの一端から他端に向かって一体に折り返されるように形成されるので、弾性係止爪Jcの係止凹部30への係止力を簡単な構造で十分に確保可能となる。しかも複数の弾性係止爪Jcを一体に有する連結部材Jを金属板のプレス成形等により容易的確に成形可能である。
さらに前記連結筒部Jpの軸線に沿う方向で弾性係止爪Jcの両端部には、係止凹部30に対する弾性係止爪Jcの係脱を許容し且つその係脱をガイド可能な傾斜部32又は湾曲部33が形成されるので、底付きボス11bに対するスリーブ20の抜差しを、弾性係止爪Jcの一定の抵抗力に抗して行わせることができ、差動装置Dの分解組立の作業性が一層高められる。
次に、図6を参照して本発明の第2,第3実施形態について説明する。
先ず、図6(A)に示す第2実施形態では、底付きボス11bの開放された外端側が本発明の外側筒部Poを構成しており、その外側筒部Poの内周面には、スリーブ20の内端部に一体に連設した内側筒部Piの外周面が抜差可能に嵌合される。それら内、外側筒部Pi,Poの嵌合面間には、第1実施形態と同様に、金属板製の連結部材JとOリング26とが並列に介装され、連結部材Jの連結筒部Jpがスリーブ20側の内側筒部Piの外周面に圧入固定される。その他の構成は、第1実施形態と略同様であるので、図6(A)中、前実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。そして、この第2実施形態においても、基本的に第1実施形態と同様の作用効果を達成することができる。
また図6(B)に示す第3実施形態では、第1実施形態と同様、底付きボス11bの開放された外端側が本発明の内側筒部Piを構成しており、その内側筒部Piの外周面に、スリーブ20の内端部に一体に連設した外側筒部Poの内周面が抜差可能に嵌合される。それら内、外側筒部Pi,Poの嵌合面間には、第1実施形態と同様に、金属板製の連結部材JとOリング26とが並列に介装され、連結部材Jの連結筒部Jpが特にスリーブ20側の外側筒部Poの内周面に圧入固定される。その他の構成は、第1実施形態と略同様であるので、図6(B)中、前実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。そして、この第3実施形態においても、基本的に第1実施形態と同様の作用効果を達成することができる。
ところで以上の各実施形態では、差動機構3として、サイドギヤ11及びピニオンギヤ10を組み合わせたギヤ噛み合い形式のものを例示したが、本発明では、その他の種々の差動機構にも実施可能である。その一例として、例えば図7には、本発明の第4実施形態が示される。即ち、第4実施形態の差動装置Dは、転動ボール式の一対の変速機構を用いたものであって、それは、第1軸線X1を中心軸線とする第1伝動部材40を一体に有するデフケース2と、第1軸線X1回りに回転する主軸部41j、および第1軸線X1から偏心した第2軸線X2上に位置する偏心軸部41eを互いに一体に連結してなる偏心回転部材41と、第1伝動部材40に隣接配置されて偏心軸部41eに回転自在に支持される第2伝動部材42と、その第2伝動部材42に隣接配置されて第1軸線X1回りに回転する第3伝動部材43と、第1及び第2伝動部材40,42間で変速しつつトルク伝達可能な第1変速機構T1と、第2及び第3伝動部材42,43間で変速しつつトルク伝達可能な第2変速機構T2とを備える。
第1変速機構T1は、第1伝動部材40の、第2伝動部材42との対向面に第1軸線X1を中心として形成される波形環状(実施形態ではトロコイド状又はサイクロイド状、以下同様)の第1伝動溝51と、第2伝動部材42の、第1伝動部材40との対向面に第2軸線X2を中心として形成される波形環状で波数が第1伝動溝51とは異なる第2伝動溝52と、第1及び第2伝動溝51,52の複数の重なり部に介装され、第1及び第2伝動溝51,52を転動しながら第1及び第2伝動部材40,42間の変速伝動を行う複数のボール状第1転動体53とで構成され、また前記第2変速機構T2は、第2伝動部材42の、第3伝動部材43との対向面に第2軸線X2を中心として形成される波形環状の第3伝動溝54と、第3伝動部材43の、第2伝動部材42との対向面に第1軸線X1を中心として形成される波形環状1で波数が第3伝動溝55とは異なる第4伝動溝56と、第3及び第4伝動溝55,56の複数の重なり部に介装され、第3及び第4伝動溝55,56を転動しながら第2及び第3伝動部材42,43間の変速伝動を行う複数のボール状第2転動体56とで構成される。尚、図7において、符号Wは、第2伝動部材42の径方向外方に配置されるバランスウェイトであり、また符号Iは、バランスウェイトWを第1軸線X1に関し偏心軸部41eとは逆位相の位置に保持しつつ偏心回転部材41と同期回転させる同期回転機構である。
そして、第1伝動溝51の波数をZ1、第2伝動溝52の波数をZ2、第3伝動溝55の波数をZ3、第4伝動溝56の波数をZ4としたとき、
(Z1/Z2)×(Z3/Z4)=2 が成立するように各波数が設定される。
かくして、車載のエンジンから変速装置を経てデフケース2に入力された回転力が第1,第2変速機構T1,T2を経由して偏心回転部材41及び第3伝動部材43に伝達され、これにより、偏心回転部材41及び第3伝動部材43を、相互の差動回転を許容しつつ回転駆動可能である。
而して、第4実施形態では、偏心回転部材41及び第3伝動部材43が差動機構3の一対の出力部材を構成しており、それら偏心回転部材41及び第3伝動部材43の内周部に、第1〜第3実施形態のサイドギヤ11と同様に、底付きボス11bが一体に連設される。そして、その底付きボス11bと、一対の延長ボスとしてのスリーブ20との間が、第1〜第3実施形態と同様、連結部材Jを用いた連結構造により連結される。その他の構成は、第1実施形態と略同様であるので、図7中、第1実施形態と対応する部分には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。そして、この第4実施形態においても、基本的に第1実施形態と同様の作用効果を達成することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記実施形態では、リングギヤ17及びフランジ15のボルト締結に代えて、溶接による結合を採用することもできる。
またデフケース2の内周面形状は、球状に代えて箱状、円筒状等の形状を採用することもできる。その何れの場合でも、スリーブ20は、デフケース2の外側から軸受ボス4,5の内周に嵌挿し得るように構成されて、対応する底付きボス11bと嵌合する。これにより、第4実施形態では主軸部41j及び第3伝動部材43が第1軸線X1上に回転可能に支持される。また、左右のスリーブ20は、それぞれの長さを相違させることもある。
また前記実施形態では、デフケース2の軸方向両側部に、ミッションケース1に回転自在に支持される軸受ボス4,5をそれぞれ一体に連設したものを示したが、本発明では、デフケース2の一側部にだけ軸受ボスを連設し、他側部は、他の支持部材を介してミッションケース1に回転自在に支持させるようにしてもよい。
また前記実施形態では、内側筒部Pi又は外側筒部Poの周面に連結部材Jの連結筒部Jpを圧入により嵌合固定するようにしたものを示したが、本発明では、圧入以外の適当な固定手段、例えば接着、カシメ、溶接等で連結筒部Jpを固定してもよい。
また、前記実施形態では、差動装置Dを自動車のミッションケースM内に収容しているが、差動装置Dは自動車用の差動装置に限定されるものではなく、種々の機械装置用の差動装置として実施可能である。
また、前記実施形態では、差動装置Dを、左・右輪伝動系に適用して、左右の駆動車軸に対し差動回転を許容しつつ動力を分配するものを示したが、本発明では、差動装置を、前・後輪駆動車両における前・後輪伝動系に適用して、前後の駆動車輪に対し差動回転を許容しつつ動力を分配するようにしてもよい。
また、前記第4実施形態では、第1変速機構T1として、第1伝動溝51及び第2伝動溝52並びにその両伝動溝51,52間に介装した第1伝動ボール53よりなる転動ボール式変速機構を用い、また第2変速機構T2として、第3伝動溝54及び第4伝動溝55並びその両伝動溝54,55間に介装した第2伝動ボール56よりなる転動ボール式変速機構を用いたものを示したが、この変速機構に代えて、例えば偏心回転部材の回転に連動して第2軸線回りの自転及び第1軸線回りの公転が可能な第2伝動部材を含む種々の変速機構、例えば内接式遊星歯車機構や、種々の構造のサイクロイド減速機(増速機)或いはトロコイド減速機(増速機)を、第1,第2変速機構T1,T2のうちの少なくとも一方に適用するようにしてもよい。
また、前記第4実施形態では、第1,第2変速機構T1,T2の第1及び第2伝動溝51,52間、並びに第3及び第4伝動溝54,55間にボール状の第1及び第2転動体53,56を介装したものを示したが、その転動体をローラ状又はピン状としてもよく、この場合に、第1及び第2伝動溝51,52、並びに第3及び第4伝動溝54,55は、ローラ状又はピン状の転動体が転動し得るような内側面形状に形成される。
D・・・・差動装置
J・・・・連結部材
Jp・・・連結筒部
Jc・・・弾性係止爪
Pi・・・内側筒部
Po・・・外側筒部
1・・・・ミッションケース
2・・・・デフケース
3・・・・差動機構
4,5・・第1,第2軸受ボス(軸受ボス)
7,8・・ドライブ軸
11・・・サイドギヤ(出力部材)
11b・・底付きボス
20・・・スリーブ(延長ボス)
25・・・オイルシール
26・・・シール部材
30・・・係止凹部
32・・・傾斜部
33・・・湾曲部

Claims (3)

  1. 差動機構(3)を収容するデフケース(2)の少なくとも一側部に、ミッションケース(1)に回転自在に支持される軸受ボス(4,5)を有し、前記差動機構(3)の、前記軸受ボス(4,5)寄りの出力部材(11)が、内端側を閉塞した底付きボス(11b)を有しており、その底付きボス(11b)には、前記軸受ボス(4,5)にその外端側から嵌挿される延長ボス(20)が連結され、その延長ボス(20)の、前記軸受ボス(4,5)より突出する外端部と、前記ミッションケース(1)との間にオイルシール(25)が介装され、前記底付きボス(11b)には、前記延長ボス(20)に嵌挿されるドライブ軸(7,8)がスプライン嵌合される差動装置において、
    前記底付きボス(11b)及び前記延長ボス(20)の何れか一方には内側筒部(Pi)が、またその何れか他方には、該内側筒部(Pi)に嵌合する外側筒部(Po)がそれぞれ設けられ、
    それら内、外側筒部(Pi,Po)間には、その間を連結する連結部材(J)と、その間をシールするシール部材(26)とが介装され、
    前記連結部材(J)が、前記内、外側筒部(Pi,Po)の嵌合面の何れか一方に嵌合固定される連結筒部(Jp)と、その連結筒部(Jp)の一端に一体に連設される弾性係止爪(Jc)とを備えると共に、その弾性係止爪(Jc)を弾発的に係止させる係止凹部(30)が、前記内、外側筒部(Pi,Po)の嵌合面の何れか他方に設けられることを特徴とする差動装置。
  2. 前記弾性係止爪(Jc)は、前記連結筒部(Jp)の前記一端から他端に向かって折り返されるように設けられることを特徴とする、請求項1に記載の差動装置。
  3. 前記連結筒部(Jp)の軸線に沿う方向で前記弾性係止爪(Jc)の両端部には、前記係止凹部(30)に対する該弾性係止爪(Jc)の係脱を許容する傾斜部(32)又は湾曲部(33)が設けられることを特徴とする、請求項2に記載の差動装置。
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