JP2017071515A - 光触媒活性に優れた酸化チタン凝集体及びその製造方法 - Google Patents

光触媒活性に優れた酸化チタン凝集体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 凝集体でありながらナノ粒子を上回る高い光触媒活性を有する酸化チタン凝集体、及びその製造方法を提供する。【解決手段】 結晶質酸化チタン粒子の凝集体において、凝集体内部を貫通するマクロ孔を形成し、アナターゼ含有率と結晶性とのバランスに優れた酸化チタン粒子とすることにより、高い光触媒活性を得ることができる。また、酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体を600℃以上で焼成することにより、酸化チタン粒子の相転移や粒成長を抑制しながら結晶性を高めることができ、次に酸処理でリン酸カルシウム化合物を溶解除去することにより、凝集体内部を貫通するマクロ孔を形成することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、酸化チタン光触媒に関する。より詳しくは、マクロ孔を有し、アナターゼ含有率と結晶性とのバランスに優れ、高い光触媒活性を示す酸化チタン凝集体及びその製造方法に関する。
光触媒は、光照射下において有機物分解や表面超親水化の作用を示すことから、環境浄化、防汚、抗菌、防曇等の用途に利用されている。中でも酸化チタン光触媒は、光触媒活性が高く、価格が安く、化学的安定性が高いなどの理由から、光触媒市場において最も広く利用されており、その大部分を占めている。
酸化チタンに紫外光が照射されると、電子励起で生じた電子とホールが、それぞれ酸素や表面吸着水と酸化還元反応してラジカル種を生成する。これらのラジカル種は高いエネルギーを持つため、原理上はほとんどの有機物を分解できると考えられている。
酸化チタンの結晶相としては、常圧下では、アナターゼ、ブルッカイト、ルチルの3種が知られているが、ブルッカイトの結晶構造は一般的な製造方法では形成されにくいため、現在製造されている酸化チタンのほとんどはアナターゼとルチルである。アナターゼは準安定相であり、焼成等によってエネルギーを与えると高温安定相であるルチルに相転移する。
経験的にアナターゼの方がルチルと比較して高い光触媒活性を有することが多いため、光触媒用途ではアナターゼを用いることが多い。アナターゼが高い光触媒活性を示す理由について、統一された学説は未だ無いが、準安定相であるアナターゼはマイルドな合成条件下で得られやすいために、ルチルと比較して比表面積値が高いことが多く、これが高い光触媒活性につながっていると説明されることが多い。
実際、市場に流通している光触媒用酸化チタン粉末の多くは、1次粒子径が100nm以下、あるいは比表面積値が10m/g以上のアナターゼ含有率の高いナノ粒子が用いられている。
ナノ粒子はある程度凝集しているが、それでも微細であるために肺に吸入されやすい。近年、人体に対する有害性が益々懸念されており、例えば欧米を中心にナノマテリアルに対する規制強化の動きが見受けられる。そのため、実用上はナノ粒子を基材に固定した使用法に限定されている。
酸化チタン光触媒を基材や塗料に固定する場合、光触媒市場において最も市場規模の大きい建築材料への利用では、基材や塗料に有機物が使用されることがほとんどであり、一方で酸化チタン光触媒は有機物を分解する作用を有するため、基材や塗料が酸化チタンと接触しないようにして保護する必要がある。また、ナノ粒子はハンドリング性が悪いだけでなく、嵩密度が低いために、運搬コストが高くなりやすい。さらに、液中で利用する場合には、ナノ粒子の回収は容易ではない。
このような背景から、酸化チタンナノ粒子をスプレードライ(噴霧乾燥)等によって顆粒状に造粒する技術が用いられることがある。顆粒状に造粒することによって2次粒子径が増大し、ナノ粒子固有の低ハンドリング性、人体有害性が改善されるだけではなく、嵩密度や回収性についても改善を図ることが可能となる。
しかし、造粒によって凝集体を形成すると、造粒前と比較して光触媒活性は低下してしまう。その理由として、有機物分解能力を持つと考えられるヒドロキシラジカル等のラジカル種や、分解される有機物の拡散経路が、複雑となり長くなるために、ラジカル種と有機物の接触頻度が減少するためと考えられている。特にナノ粒子が凝集することによって形成される孔は、ミクロ孔(2nm以下)やメソ孔(2〜50nm)と微細であるため、拡散速度の低減が顕著である。
このような凝集体内部における拡散速度低減の問題を解決するため、体積流量に優れるマクロ孔(50nm以上)を凝集体内部に形成する技術が知られている。例えば特許文献1には、マクロ孔が略一軸方向に配向して形成されている多孔質酸化チタン粉末が、マクロ孔を有さない酸化チタン粉末と比較して高い光触媒活性を有することが報告されている。
次に、凝集体を構成する酸化チタン粒子が高い光触媒活性を有するために材料として満たすべき要件について、背景技術を説明する。その要件としては、前述した結晶相がアナターゼであること及び比表面積値が高いことの他に、酸化チタンに含まれる欠陥量が少ないこと、すなわち結晶性が高いことが挙げられる。欠陥量を低減して高結晶性とすることの重要性は、アモルファス酸化チタンが光触媒作用をほとんど示さない実験事実によって裏付けられている。
欠陥が電子励起で生じた電子とホールの再結合中心として働き、これらを消費することが、光触媒活性を低下させる要因と考えられている。このような光触媒活性の低下につながる欠陥量を低減して結晶性を高めるためには、外部からエネルギーを与えて結晶を構成する原子を再配列する必要があり、通常は熱エネルギーの付与、すなわち焼成処理が行われている。
しかし、エネルギーを付与することは、同時に、酸化チタン粒子の粒成長、すなわち比表面積値低下や、アナターゼからルチルへの相転移を助長する。すなわち、「アナターゼ含有率及び比表面積値が高いこと」と「結晶性が高いこと」はトレードオフの関係にあり、両者をバランスさせた高い光触媒活性を有する酸化チタンを製造することは容易ではない。
このトレードオフ関係を解消する手段の一つとして、本発明者らはこれまでに酸化チタン粒子をアパタイトなどの無機粒子と複合化して焼成し、焼成後に無機粒子を除去する技術を報告している(非特許文献1〜5)。これらの技術を用いることにより、通常の焼成処理と比較して、高アナターゼ含有率及び高比表面積と、高結晶性とのバランスを改善することができる。
特開2004−122056号公報
Y. Ono et al., "An aqueous synthesis of photocatalyst by selective dissolution of titanium oxide/hydroxyapatite composite", Ceramics International, 2011, vol.37, p.1563-1568 Y. Ono et al., "Relationship between Photocatalytic Activity and Ti3+ Defects in Acid-Leached Titanium Dioxide/Hydroxyapatite Composite", IOP Conference Series: Materials Science and Engineering, 2011, vol.18, 032017 Y. Ono et al., "Kinetics study for photodegradation of methylene blue dye by titanium dioxide powder prepared by selective leaching method", Journal of Physics and Chemistry of Solids, 2012,vol.73, p.343-349 Y. Ono et al., "Photo-oxidation of gaseous ethanol on photocatalyst prepared by acid leaching of titanium oxide/hydroxyapatite composite", Materials Research Bulletin, 2013, vol.48,p.2272-2278 小野洋介 他6名, 「選択溶解法による高活性光触媒の調製」, 神奈川県産業技術センター研究報告, 2011, vol.17, p.5-8
しかしながら、特許文献1の技術で得られる酸化チタン粉末については、マクロ孔の導入による光触媒活性の向上が図られているものの、それを構成する酸化チタン粒子自体の光触媒活性の向上は通常の焼成処理以外に図られていない。具体的には、600℃以上の温度で焼成した場合に比表面積が低下し十分な光触媒活性が得られないと記述され、200〜600℃での焼成がなされているが、水熱処理後にこのような比較的低温域の焼成をする場合には、酸化チタン粒子に含まれる欠陥を十分に低減すること、すなわち結晶性を十分に高めることはできず、高い光触媒活性を有する酸化チタンは得られないと考えられる。
また、多孔質構造を形成した後に、比表面積が低下するほどの高い温度で焼成すると、マクロ孔が収縮や変形をして光触媒活性に影響すると考えられる。光触媒活性が低い酸化チタンは、きれいな状態を維持する用途に利用することは可能でも、高濃度の汚染物を浄化する用途に利用することは難しい。
さらに、水熱処理という高圧条件下で行われる合成法が必要であり、製造の再現性、安全性、コスト等の点で量産化が容易ではない。
また、非特許文献1〜5の技術で得られる酸化チタン粒子は、高アナターゼ含有率及び高比表面積と高結晶性(すなわち低欠陥濃度)とのバランスに優れ、高い光触媒活性を有している。これは、アパタイトなどの無機粒子が酸化チタン粒子間に介在することにより、焼成中の酸化チタン粒子同士の接触を妨げ、酸化チタンの相転移や粒成長を抑制するためと考えられる。しかし、得られる酸化チタン粒子は一般的な市販品と同様にナノ粒子であるため、ナノ粒子固有の低ハンドリング性、高人体有害性、低嵩密度及び低回収性については改善されていない。
以上のように、従来の酸化チタンナノ粒子については、ナノ粒子固有の低ハンドリング性、高人体有害性、低嵩密度及び低回収性に課題がある。また、従来の酸化チタン凝集体については、低光触媒活性及び量産化に課題がある。したがって、ナノ粒子の課題を解決した凝集体でありながら、広い用途に利用できる高い光触媒活性を有する酸化チタン光触媒は、いまだ存在しないのが現状である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、粒子凝集に伴う光触媒活性低下を抑制し、同時に酸化チタン粒子自体の光触媒活性の向上を図ることにより、凝集体でありながら高い光触媒活性を有する酸化チタン光触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、アパタイトなどのリン酸カルシウム化合物粒子が内在する酸化チタンとの複合体を高温焼成して酸処理することにより、内部を貫通するマクロ孔を有し、高アナターゼ含有率及び高結晶性の2つの材料因子のバランスに優れた酸化チタン凝集体を得ることができ、凝集体でありながら高い光触媒活性を有する酸化チタン光触媒を実現できることを究明した。
特に、凝集体の結晶相、結晶性、比表面積、化学組成を制御することにより、従来の酸化チタンナノ粒子と比較して数倍以上の2次粒子径でありながら、ナノ粒子を上回る高い光触媒活性を有する酸化チタン光触媒が得られることを究明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、結晶質酸化チタン粒子の凝集体であって、該凝集体内部を貫通するマクロ孔を有し、CuKα線を用いて得られるX線回折パターンにおいて、ルチルとアナターゼに帰属されるピークの最強線の強度比(ルチル/アナターゼ)が0.5以下、且つ、アナターゼの結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θが1.0°以下である、前記酸化チタン凝集体である。
また、本発明は、リン酸カルシウム化合物粒子を酸化チタン前駆体中に分散させながら酸化チタンを析出する工程と、得られた酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体を600℃以上の温度で焼成する工程と、得られた焼成体を酸で処理してリン酸カルシウム化合物を溶解する工程と、を含む上記酸化チタン凝集体の製造方法である。
本発明の酸化チタン凝集体は、2次粒子径が大きい凝集体でありながら、従来の酸化チタンナノ粒子を上回る高い光触媒活性を有している。
また、本発明の酸化チタン凝集体の製造方法は、マクロ孔を有し、高アナターゼ含有率及び高結晶性の2つの材料因子のバランスに優れ、高い光触媒活性を有する酸化チタン凝集体を製造することができる。
実施例1の酸化チタン凝集体の微構造を示す走査型電子顕微鏡による観察画像である。
以下、本発明の酸化チタン凝集体及びその製造方法について、詳細に説明する。なお、説明が省略されている構造、特性、組成、製法等については、当該技術分野の当業者に知られているものと同一又は実質的に同一のものとすることができる。
本発明の酸化チタン凝集体は、凝集体内部を貫通するマクロ孔を有している。マクロ孔を有していないと、凝集体内部におけるラジカル種や有機物の拡散速度が低減して、十分な光触媒活性を得ることができない。マクロ孔の形状は特に限定されず、長さ方向の形状が略円柱状である貫通孔だけではなく、屈曲部分やテーパー状部分を含む貫通孔でもよい。体積流量等の観点から長さ方向の形状が略円柱状である貫通孔が好ましい。
上記マクロ孔とは、IUPACの定義と同じく、直径0.050μm以上の孔を意味する。マクロ孔の直径が大きいと体積流量に優れ、小さいと凝集体の凝集力が増大し解砕され難くなるため、直径1〜10μmの範囲が好ましい。
本発明の酸化チタン凝集体を構成する酸化チタン粒子の結晶構造は、Cu管球を線源にCuKα線を用いて連続スキャンしたX線回折パターンにおいて、ピーク帰属によって含有されていると判断される結晶相のうち、ルチルとアナターゼに帰属されるピークの最強線の強度比(ルチル/アナターゼ)が0.5以下であり、好ましくは0.3以下である。アナターゼの方がルチルと比較して経験的に高い光触媒活性を有することが多いため、ルチルの含有率が高くなると十分な光触媒活性を得ることができない。
また、上記X線回折パターンにおいてアナターゼの結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θが1.0°以下であり、好ましくは0.9°以下である。ピークの半値幅2θが大きいと結晶性が低く、欠陥を多く含むためこれが電子とホールの再結合中心として働き、十分な光触媒活性を得ることができない。
本発明の酸化チタン凝集体の比表面積は、好ましくは5m/g以上、より好ましくは7m/g以上である。比表面積が大きいと電子励起により生じた電子とホールの酸化チタン表面への拡散距離が短くなり、またラジカル種生成反応と有機物分解反応の反応面積が増加して光触媒活性が向上する。
また、本発明の酸化チタン凝集体は、リン酸カルシウム化合物由来のリンを含んでもよい。このリン成分は、後述する製造方法で使用するリン酸カルシウム化合物粒子に由来するものであり、リン酸カルシウム化合物粒子を溶解除去する酸処理工程の条件を調整することにより、凝集体内部にリン酸カルシウム化合物粒子の一部やリン酸基を残すことができる。これにより、光触媒活性の向上効果が期待できる。
そのメカニズムは必ずしも明らかではないが、例えば、凝集体内部に部分的に含まれるアパタイトなどのリン酸カルシウム化合物が反応中間生成物を吸着して酸化チタンの被毒を抑制することなどが考えられる。また、酸化チタン粒子の表面がリン酸基により修飾され、リンの電気陰性度により酸化チタンの表面電荷及び固体酸性が触媒反応に好適になることなどが考えられる。
凝集体に含まれるリンとチタンの重量比(P/Ti)は、大きいとリン酸カルシウム化合物やリン酸基による光触媒活性の向上効果が高くなり、小さいと酸化チタンの割合が増えて露出表面積が大きくなり高い光触媒活性が得られるため、0.001〜0.100の範囲が好ましく、0.005〜0.030の範囲がより好ましい。
酸化チタン凝集体の2次粒子としての球相当径の体積平均値は、大きいと通常のナノ粒子凝集体と比較して、ハンドリング性、人体有害性、回収性、嵩密度等の点で大きな改善につながる。一方、小さいと拡散経路が短くなり光触媒活性の向上につながる。10〜200μmの範囲が好ましく、30〜100μmの範囲がより好ましい。なお、球相当径の体積平均値とは、凝集体粒子を同一体積の球体と仮定してその球体の径に換算し、その体積分布データから求めた平均径を意味する。
次に、本発明の酸化チタン凝集体の製造方法は、リン酸カルシウム化合物粒子を酸化チタン前駆体中に分散させながら酸化チタンを析出する工程と、得られた酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体を600℃以上の温度で焼成する工程と、得られた焼成体を酸で処理してリン酸カルシウム化合物を溶解する工程と、を含んでいる。
リン酸カルシウム化合物を用いることによって、従来法においてテンプレート材(焼成や溶解により除去して細孔を形成するために用いられる材料)として多く用いられてきた界面活性剤やラテックス粒子等の有機物では不可能であった、600℃以上での高温焼成が可能となる。
使用するリン酸カルシウム化合物としては、リン酸一カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム(モネタイト)、リン酸水素カルシウム二水和物(ブルッシャイト)、アパタイト類、アモルファスリン酸カルシウムなどが挙げられる。中でも、粒子径と粒子形態の制御性の観点から、モネタイト、ブルッシャイト及びアパタイト類が好ましい。なお、これらの化合物は無水物又は水和物のいずれでもよい。
アパタイト類としては、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、クロロアパタイト、炭酸アパタイトなどが挙げられ、酸化チタンとの親和性の観点から、ハイドロキシアパタイトが好ましい。なお、これらのアパタイトはその構成元素や官能基の一部が、他の元素や官能基で置換又は欠損していてもよい。
リン酸カルシウム化合物粒子の形状は、貫通孔を形成しやすいため、柱状、繊維状、針状等が好ましい。また、リン酸カルシウム化合物粒子の粒径は、貫通孔を形成しやすくするため、長径が100nm以上であることが好ましい。
使用する酸化チタン前駆体としては、チタンアルコキシド、チタンのキレート化合物、硫酸チタニル、四塩化チタン、過酸化チタン、硝酸チタンなどが挙げられる。中でもチタンアルコキシドは、安価であり微細な高比表面積の酸化チタン粒子が得られやすいため好ましい。
チタンアルコキシドとして、チタンテトラエトキシド、チタンテトラノルマルプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトライソブトキシド、チタンテトラターシャルブトキシドなどが挙げられる。効率的な反応速度と反応制御の容易性の観点から、チタンテトラノルマルプロポキシド及びチタンテトライソプロポキシドが好ましい。
リン酸カルシウム化合物粒子を酸化チタン前駆体中に分散させながら酸化チタンを析出する工程では、酸化チタン前駆体が液体の場合には、その液中に直接分散させてもよく、また分散性の向上や反応速度の調整のために酸化チタン前駆体に溶媒を加えた混合溶液中に分散させてもよい。酸化チタン前駆体が固体の場合には、溶媒を加えて溶解した溶液中に分散させる。
使用する溶媒としては、酸化チタン前駆体を十分に混和又は溶解する無水の有機溶媒であれば特に限定されない。使用する酸化チタン前駆体がチタンアルコキシドの場合には、無水のアルコール系有機溶媒が好ましく、中でも無水エタノールが好ましい。
リン酸カルシウム化合物粒子を酸化チタン前駆体中に分散させながら、酸化チタン前駆体の加水分解を進めることにより、リン酸カルシウム化合物粒子の周囲に酸化チタン微粒子が析出する。大気中の水分によっても加水分解は進行するが、必要に応じて水を適量添加してもよい。加水分解の反応条件は、酸化チタン前駆体を十分に加水分解できる効率的な条件であれば特に限定されない。例えば、大気中にて25〜30℃の温度で1〜5時間、加水分解する。
上記工程で得られた酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体は、リン酸カルシウム化合物粒子が凝集した凝集体の周囲に微細な酸化チタンナノ粒子が多数析出し、さらにそれが複数連結した構造をなしている。
得られた酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体は、酸化チタン粒子の結晶性を高めるため、焼成する必要がある。本発明の製造方法では、酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体の状態で焼成することにより、酸化チタンの相転移や粒成長を抑制しながら高温焼成が可能となり、高アナターゼ含有率及び高結晶性の2つの材料因子のバランスに優れた酸化チタン粒子を得ることができる。
そのメカニズムは必ずしも明らかではないが、アパタイトなどのリン酸カルシウム化合物粒子あるいはそれから溶出した成分が酸化チタンナノ粒子間に適度に介在することによって、焼成中の酸化チタンナノ粒子同士の過度の接触を妨げ、相転移や粒成長を抑制する効果につながると考えられる。
焼成温度は、600℃以上である。焼成温度が低いと酸化チタンナノ粒子の欠陥を十分に除去することができず、高い光触媒活性を得ることができない。
一方、焼成温度が高すぎると、アナターゼ含有率及び比表面積の低下による影響が結晶性の向上による効果を上回り、光触媒活性が低下する可能性がある。また、工程の経済性も低下する。焼成温度は好ましく1000℃以下、より好ましくは900℃以下である。
焼成時間は、欠陥を十分に除去できれば特に限定されず、焼成温度と工程の経済性との兼ね合いで適宜設定される。
得られた焼成体は、マクロ孔を形成し酸化チタンの露出表面積を高めるため、酸で処理してリン酸カルシウム化合物を溶解除去する必要がある。酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体からリン酸カルシウム化合物粒子の凝集体が溶解除去されることにより、酸化チタン凝集体を貫通するマクロ孔が形成されると考えられる。
なお、酸処理によりリン酸カルシウム化合物を構成するカルシウムは比較的容易に除去されるが、リン酸基は完全に除去されずに凝集体内部に残存しやすい。残存したリン酸基は凝集体を構成する酸化チタン粒子の表面を修飾し、前述の通り、光触媒活性の向上に寄与すると考えられる。
使用する酸の種類は、塩酸、硫酸及び硝酸等が挙げられる。揮発性が高く酸処理後に酸化チタン表面に残留しにくいため、塩酸が好ましい。
酸の濃度や処理時間は、リン酸カルシウム化合物粒子を所定量(一部又は全部)溶解除去できれば特に限定されず、使用する酸の種類と工程の経済性との兼ね合いで適宜設定される。
なお、酸処理後は得られた凝集体を水洗して酸を除去し乾燥するため、水洗工程及び乾燥工程が必要に応じて追加される。
以下、本発明の酸化チタン凝集体及びその製造方法について、実施例及び比較例を参照して具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
[実施例1]
リン酸二水素アンモニウム1.2gと硝酸カルシウム四水和物4.1gを蒸留水160mlに溶解し、水溶液のpHが10になるように29mass%のアンモニア水を添加した。大気中室温で3時間撹拌してハイドロキシアパタイト粒子を析出させた後、濾過により固液分離して110℃で乾燥した。
得られたアパタイト粒子250mgをチタンテトライソプロポキシド(和光純薬工業(株)製)5g中に分散させながら、大気中室温で2時間加水分解して酸化チタンを析出させ、前駆体となる酸化チタン−アパタイト複合体を得た。
次いで、得られた複合体を大気中600℃で焼成した。昇温速度は10℃/min、最高温度での保持時間は1時間とした。
その後、得られた焼成体を1mol/lの塩酸を用いて室温で5分間、酸処理をしてアパタイトを溶解除去し、遠心分離器を用いて蒸留水で5回水洗して試料を得た。
試料のマクロ孔の形状及びマクロ孔の直径は、走査型電子顕微鏡で観察した画像により確認した。凝集体断面の観察像を図1に示す。試料はナノ粒子から構成される凝集体であり、その内部を略直線的に貫通するマクロ孔や、やや屈曲して貫通するマクロ孔が形成されていた。マクロ孔の直径は1〜5μmの範囲であった。
試料の結晶構造と結晶性は、粉末X線回析装置(Philips社製、X‘pert Pro MPD)を用いて分析した。Cu管球を線源にCuKα線を用いて連続スキャンしたX線回折パターンにおいて、帰属された結晶相はアナターゼのみであり、結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは0.83°であった。
試料の比表面積は、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス(株)製、CHEMBET−3000)を用いて測定した。N−BET1点法により測定した比表面積は、33m/gであった。
試料に含まれるリンとチタンの重量比(P/Ti)は、蛍光X線分析装置((株)堀場製作所製、XGT−5000)を用いて測定した。重量比(P/Ti)は0.021であった。
試料の球相当径は、走査型電子顕微鏡の観察像を用いて測定した。2次粒子の球相当径の体積平均値は40μmであった。
試料の光触媒活性は、メチレンブルー色素を分解対象物とした退色試験によって評価した。まず、0.02mMのメチレンブルー溶液50mlに得られた試料10mgを加えた。この溶液を暗所で24時間撹拌した後、365nmのUVを0.5mW/cmの強度で照射した。各照射時間でのメチレンブルー濃度を、分光光度計の664nmの吸光度から測定した。1次反応と仮定して算出された反応速度定数は0.0113min−1であった。
[実施例2]
焼成温度を700℃とした以外は実施例1と同様の手順で試料を得た。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体であり、その内部を貫通するマクロ孔が形成されていた。マクロ孔の直径は1〜5μmの範囲であった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はアナターゼのみであり、結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは0.48°であった。N−BET1点法により測定した比表面積は18m/gであった。蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は0.014であり、走査型電子顕微鏡の観察像から測定した2次粒子の球相当径の体積平均値は82μmであった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0121min−1であった。
[実施例3]
焼成温度を800℃とした以外は実施例1と同様の手順で試料を得た。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体であり、その内部を貫通するマクロ孔が形成されていた。マクロ孔の直径は1〜5μmの範囲であった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はルチルとアナターゼであり、その最強線の強度比(ルチル/アナターゼ)は0.1であった。結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは0.33°であり、N−BET1点法により測定した比表面積は9m/gであった。蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は0.007であり、走査電子顕微鏡の観察像から測定した2次粒子の球相当径の体積平均値は76μmであった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0138min−1であった。
[比較例1]
アパタイト粒子を添加しないこと、および焼成温度を500℃としたこと以外は実施例1と同様の手順で試料を得た。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体でありマクロ孔は認められなかった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はアナターゼのみであり、結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは0.66°であった。N−BET1点法により測定した比表面積は28m/gであり、蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は0.000であった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0024min−1であり、実施例1〜3と比較して低い値であった。
[比較例2]
アパタイト粒子を添加しないこと以外は実施例1と同様の手順で試料を得た。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体でありマクロ孔は認められなかった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はアナターゼとルチルであり、アナターゼに帰属されるピークの強度は弱く、最強線の強度比はルチル/アナターゼが0.6であった。結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは0.28°であった。N−BET1点法により測定した比表面積は4m/gであり、蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は0.000であった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0052min−1であり、実施例1〜3と比較して低い値であった。
[比較例3]
アパタイト粒子を添加しないこと以外は実施例2と同様の手順で試料を得た。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体でありマクロ孔は認められなかった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はアナターゼとルチルであり、アナターゼに帰属されるピークの強度は弱く、最強線の強度比はルチル/アナターゼが5.3であった。結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは、アナターゼに帰属されるピークの強度が弱く、算出が不可能であった。N−BET1点法により測定した比表面積は3m/gであり、蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は0.000であった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0048min−1であり、実施例1〜3と比較して低い値であった。
[比較例4]
市販の酸化チタンナノ粒子(石原産業(株)製、ST−01)を、いずれの処理もすることなくそのまま用いた。また、実施例1と同様の方法で試料を評価した。走査型電子顕微鏡の観察像によると、試料はナノ粒子から構成される凝集体でありマクロ孔は認められなかった。
X線回折パターンにおいて帰属された結晶相はアナターゼのみであり、結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θは1.75°であった。N−BET1点法により測定した比表面積は321m/gであった。蛍光X線分析で測定されたリンとチタンの重量比(P/Ti)は、0.000であり、走査型電子顕微鏡の観察像から測定した2次粒子の球相当径の体積平均値は4μmであった。メチレンブルー退色試験において算出された反応速度定数は0.0048min−1であり、実施例1〜3と比較して低い値であった。
上記実施例及び比較例の調製条件及び評価結果の概要を、下記表1及び2にまとめて示す。
上記の結果より、アパタイト粒子を添加した実施例1及び2と、アパタイト粒子を添加しなかった比較例2及び3の比較から、酸化チタンをアパタイトと複合化することにより、焼成に伴うアナターゼからルチルへの相転移と比表面積低下を抑制できることが分かる。また、酸処理でアパタイトを溶解除去することにより、凝集体内部を貫通するマクロ孔が形成されることが分かる。これらの特性や構造が、本発明の高い光触媒活性につながったものと考えられる。
また、実施例1〜3の比較から、焼成温度が高いほどピーク半値幅2θが小さくなり酸化チタン粒子の結晶性が高くなるが、一方で比表面積は低下し800℃ではルチルが生成することが分かる。800℃の焼成温度であれば比表面積が低下しルチルが若干生成していても、高温焼成に伴う高結晶性化の寄与が高く、光触媒活性は高いことが分かる。
さらに、実施例1〜3と比較例4の比較から、実施例1〜3の光触媒活性は、市販の酸化チタンナノ粒子(ST−01)と比較して2.4〜2.9倍高いことが分かる。さらにその2次粒子径は、同市販品と比較して10〜20倍であることが分かる。すなわち本発明により、高ハンドリング性、低人体有害性、高回収性及び高嵩密度と、高光触媒活性とを同時に満たす光触媒材料を提供できることが分かる。
本発明の酸化チタン凝集体は、従来の酸化チタンナノ粒子に比べて、ハンドリング性、人体有害性、回収性及び嵩密度が改善され、さらに光触媒活性が向上している。
また、本発明の酸化チタン凝集体の製造方法は、マクロ孔を有し、高アナターゼ含有率及び高結晶性の2つの材料因子のバランスに優れた、高い光触媒活性を有する酸化チタン凝集体を製造することができる。
したがって、本発明の酸化チタン凝集体及びその製造方法は、空気浄化材、水浄化材、吸着材、濾材等に関わる環境浄化分野と窯業分野、外装材、内装材、防曇材、塗料材等に関わる建設分野、及び触媒、触媒担体等に関わる化学工業分野において利用され、産業の発展に寄与することが期待される。

Claims (6)

  1. 結晶質酸化チタン粒子の凝集体であって、該凝集体内部を貫通するマクロ孔を有し、CuKα線を用いて得られるX線回折パターンにおいて、ルチルとアナターゼに帰属されるピークの最強線の強度比(ルチル/アナターゼ)が0.5以下、且つ、アナターゼの結晶面(101)に帰属されるピークの半値幅2θが1.0°以下である、前記酸化チタン凝集体。
  2. −BET法によって測定される比表面積が5m/g以上である、請求項1に記載の酸化チタン凝集体。
  3. 凝集体がリン酸カルシウム化合物由来のリンを含み、リンとチタンの重量比(P/Ti)が0.001〜0.100である、請求項1又は2に記載の酸化チタン凝集体。
  4. 凝集体の球相当径の体積平均値が10〜200μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の酸化チタン凝集体。
  5. マクロ孔の直径が1〜10μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の酸化チタン凝集体。
  6. リン酸カルシウム化合物粒子を酸化チタン前駆体中に分散させながら酸化チタンを析出する工程と、得られた酸化チタン−リン酸カルシウム化合物複合体を600℃以上の温度で焼成する工程と、得られた焼成体を酸で処理してリン酸カルシウム化合物を溶解する工程と、を含む請求項1〜5のいずれかに記載の酸化チタン凝集体の製造方法。

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