JP2017070599A - ウエアラブル生体センサ - Google Patents

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信吾 塚田
Shingo Tsukada
信吾 塚田
奈保子 河西
Nahoko Kasai
奈保子 河西
弘二 住友
Koji Sumitomo
弘二 住友
寛 中島
Hiroshi Nakajima
寛 中島
秀雄 八田
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秀雄 八田
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Abstract

【課題】測定素子の脱落や衣服の損傷を抑制することができるウエアラブル生体センサを提供する。
【解決手段】ウエアラブル生体センサ1は、生体が着衣可能な布部10と、前記衣服に取り付けられ、前記衣服を着た生体の生体信号の測定に用いる生体電極20や圧力センサ30測定部と、を備える。布部10には、配線60を収容する筒状の収容部17が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエアラブル生体センサに関する。
スポーツ、日常生活、あるいはリハビリテーションなどの運動中の身体活動に関する情報(以下「身体活動情報」という)を計測して記録する技術は、基礎研究、選手の強化育成、医学的治療などのさまざま分野で重要となる技術である。そこで、剛体リンクモデル若しくは粘弾性モデルによって得られたデータ、又は生体の筋電図等の情報を用いて、運動中の身体活動情報を記録する技術が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この技術では、運動計測に専門的な知識と技術が必要となったり、運動計測の場所に制約があったりした。
上記の身体情報を計測するにあたり、腕時計型、胸バンド型、ゴーグル型などの取付型のウエアラブルセンサが用いられることがある。これらのウエアラブルセンサでは、比較的容易に運動計測を行うことができる。しかし、これらのウエアラブルセンサでは、加速度などの身体活動情報を測定できるにすぎず、医学やスポーツ生理学研究で用いられるような、高精度かつ多面的な身体活動情報を収集することは困難であった。
小林一敏 ランニングのバイオメカニクス スポーツ産業学研究 1991年 13−16頁
この問題に対して、電極やセンサなどの測定素子及び測定素子に接続される配線を衣服(ウエア)と一体化させたウエアラブル生体センサの研究が行われている。ウエアラブル生体センサは、測定素子及び配線を衣服に取り付けて生体の信号を測定するため、高精度かつ多面的な身体活動情報の収集に役立っている。ところが、ウエアラブル生体センサを着る生体は、動作を行うことがある。特に、スポーツ中の身体活動情報などを記録する際には、ウエアラブル生体センサを着る生体の動作を行う機会が多くなる。また、衣服には伸縮性が高い素材が用いられることが多いのに対して、測定素子や配線は強直性で伸縮性を持たないことが多い。このため、衣服の伸縮に配線が追従することができず、配線が断線したり、センサや電極などの測定素子が固定位置から脱落したり、衣服に損傷を与えたりするなど、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルが生じるおそれがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制することができるウエアラブル生体センサを提供することである。
本発明の一態様は、生体が着衣可能な衣服と、前記衣服に取り付けられ、前記衣服を着た生体の身体活動に関する情報である身体活動情報を測定する測定部と、を備え、前記測定部の少なくとも一部を収容する筒状の収容部が前記衣服に設けられているウエアラブル生体センサである。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記収容部は、前記筒状の軸方向が前記衣服を着た生体の四肢又は躯幹の長手方向に相当する方向に沿って形成されている。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記衣服に縫い目が設けられており、前記収容部は、前記衣服の縫い目に沿って形成されている。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記測定部は測定素子及び当該測定素子に接続される配線を備えており、前記配線が前記収容部に収容されている。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記収容部における軸方向の途中位置に、前記収容部の一部を縮径する絞り部が形成され、前記測定素子を収容する測定素子収容部が前記絞り部によって前記収容部に形成されている。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記収容部が、伸縮性材料で形成されている。
本発明の一態様は、上記のウエアラブル生体センサであって、前記測定部が取得した情報を処理して学習する演算記憶部を有する。
本発明により、測定素子の脱落や衣服の損傷を抑制することができるウエアラブル生体センサを提供することが可能となる。
第1の実施形態のウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は平面図である。 第1の実施形態のウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は底面図、(B)は(A)の部分拡大図、(C)は圧力センサの取付位置を変更した底面図である。 (A)〜(F)は、いずれも電極取付部の一例の断面図である。 第2の実施形態のウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は背面図、(B)は側面図、(C)は底面図である。 (A)〜(C)は、いずれも第3の実施形態のウエアラブル生体センサを示す側面図である。 (A)はウエアラブル生体センサを着用する被験者の歩行時の経時変化を示すグラフ、(B)はその走行時の経時変化を示すグラフである。 ウエアラブル生体センサを着用する被験者がフィールドで自転車を走行させる際の腓腹筋の筋電位の経時変化を示すグラフであり、(A)はスタート時、(B)は加速中、(C)は定速走行中のグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るウエアラブル生体センサについて、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態について、共通する構成については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は平面図である。図2は、第1の実施形態のウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は底面図、(B)は(A)の部分拡大図、(C)は圧力センサの取付位置を変更した底面図である。図1(A)〜(C)に示すように、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1は、靴下型のウエアラブル生体センサである。ウエアラブル生体センサとしては、靴下型、手袋型、シャツ型、スパッツ型、などの衣服に類似する形状のものがあるが、本実施形態では、靴下型について説明する。
ウエアラブル生体センサ1は、布部10を備えている。布部10は、使用者(生体)が着衣可能な衣服であり、布帛を縫い合わせて形成されている。布部10は、布製であり、例えば織物、編物、不織布で構成されている。布部10は、織物、編物、及び不織布を接合されて構成されていてもよい。布部10は、伸縮性材料からなり、伸縮性を備えている。布部10は、図示しない生体の足部に装着して使用される。布部10は、足底部11、甲部12、および胴部13を備えている。生体が布部を装着した際、足底部11は、生体の足底に当接する。また、甲部12は、生体の足の甲に当接する。また、胴部13は、生体の脛部及び脹脛部に当接する。
ウエアラブル生体センサ1は、複数の生体電極20及び圧力センサ30を備えている。生体電極20及び圧力センサ30は布部10に取り付けられている。図1に示す例では、4つの圧力センサ30が足底部11の裏側に取り付けられている。また、4つの生体電極20が胴部13の前側及び後ろ側の高い位置にそれぞれ取り付けられている。生体電極20及び圧力センサ30は、測定部の一つである。
生体電極20は、ウエアラブル生体センサ1を着た生体の生体信号の測定に用いる測定素子である。生体電極20の測定対象となる生体信号には、筋電や心電位などの信号がある。布部10に形成された電極取付部14に取り付けられている。電極取付部14としては、ポケット式の収容部としたり、布部10の一部がそのまま生体電極となって取り付けられたりする構造がある。図1に示す電極取付部14は、ポケット式の収容部である。このポケット式の電極取付部14について、図3(A)を参照して説明する。
図3(A)は、電極取付部14の一例を断面図である。布部10は、表地10Aとなる布帛と裏地10Bとなる布帛とが縫い合わされた布帛の2重構造をなしている。また、表地10Aと裏地10Bとが、矩形のうち、上方を開放した形状で縫糸10Cによって縫い付けられて電極取付部14としての電極収容部14Aが形成される。電極収容部14Aは、表地10A、裏地10B、及び縫糸10Cによって形成されている。
電極収容部14Aは、表地10A、裏地10Bと縫糸10Cによって一部が開放された筒状をなしている。また、電極収容部14Aは、生体電極20が収容される構造である。生体電極20が電極収容部14Aに収容されることで、生体電極20の位置が安定保持され、表地10A及び裏地10Bの断面が露出せず装着時に違和感が少なくなる。電極収容部14Aに収容された生体電極20は、裏地10Bを挟んで身体活動情報を検出する。
図1及び図2に示すように、圧力センサ30は、生体からかけられる圧力を検出する。圧力センサ30は、可とう性を有する面圧センサである。例えば、圧力センサ30は、接点がフィルムにパターン印刷されたセンサである。圧力センサ30は、圧力を検出するにあたって、加圧によるたわみを利用する。圧力センサ30の接点の接触状態は、加圧によって変化する。圧力センサ30は、接点の接触状態の変化によって抵抗値や静電容量が変わることを利用して圧力を検出する。
生体電極20及び圧力センサ30は、布部10に対して着脱可能とされている。生体電極20及び圧力センサ30の着脱は、布部10における所望の位置で行うことができる。甲部12の先端部には、副センサ40が取り付けられている。副センサ40は、角度を検出する角度センサや振動を検出する振動センサである。副センサ40は、測定部の一部である。副センサ40は、生体のつま先の角度や、つま先にかかる振動を検出する。副センサ40としては、加速度センサ、ジャイロセンサ、方位センサ、角度検出スイッチ、屈曲センサ等の各種センサを用いることができる。
胴部13の側部における高い位置には、トランスミッタ50が取り付けられている。トランスミッタ50には、無線送受信機及び生体信号増幅器が内蔵されている。トランスミッタ50は、測定部の一部である。生体電極20、圧力センサ30、及び副センサ40は、配線60を介してトランスミッタ50に接続されている。配線60は、測定部の一部である。生体電極20は、検出した生体の身体活動情報をトランスミッタ50に送信する。圧力センサ30は、検出した圧力をトランスミッタ50に送信する。副センサ40は、検出した角度及び振動をトランスミッタ50に送信する。なお、測定部には、上記の生体電極20、圧力センサ30、副センサ40、トランスミッタ50、配線60のほか、電子回路などの電子部品もある。
図2(A)に示すように、布部10における足底部11の先端部には、先端センサ取付構造15が形成されている。足底部11の後端部には、後端センサ取付構造16が形成されている。先端センサ取付構造15は、縫い目15A及び複数の取付部15Bを備えている。後端センサ取付構造16は、縫い目16A及び複数の取付部16Bを備えている。センサ取付構造15,16は、足底部11に布帛を縫い付けて構成されている。センサ取付構造15,16は、足底部11の布帛と、足底部11に縫い付けられた布帛とで布帛の2重構造をなしている。縫い目15Aは格子状に形成されている。取付部15Bはマス目状に区画されて形成されている。取付部15Bには、生体電極20や圧力センサ30などの測定素子が着脱可能とされている。センサ取付構造15,16は、いずれも可とう性及び伸縮性を備えている。また、圧力センサ30は可とう性を有するので、取付部15B,16Bへの圧力センサ30の取付は容易となる。なお、縫い目15Aは、直線をつないだ格子状に形成されているが、直線に代えて曲線とすることもできる。
先端センサ取付構造15は、3×3のマス目状の取付部15Bと、これらの取付部15Bの右下位置から右側に突出する1つの取付部15Bと、を備えている。取付部15Bのうち、前端中央の足趾下部に位置する取付部15B−1、後端最左側の母指球下部11Bに位置する取付部15B−2、及び後端最右側の外側部に位置する取付部15B−3に圧力センサ30が取り付けられている。後端センサ取付構造16は、前後方向に並ぶ3つの取付部16Bを備えている。取付部16Bのうち、中央の踵中央部に位置する取付部16B−1に圧力センサ30が取り付けられている。
また、圧力センサ30の取付位置は、センサ取付構造15,16の取付部15B,16Bのいずれのマス目にも取付可能とされている。例えば、図2(B)では、圧力センサ30が後端センサ取付構造16における踵前端部に位置する取付部16B−2に取り付けられる構造とすることができる。あるいは、図2(C)に示すように、圧力センサ30が後端センサ取付構造16における踵中央部に位置する取付部16B−1に取り付けられる構造とすることもできる。さらには、圧力センサ30は、センサ取付構造15,16の他の取付部15B,16Bの位置に取り付けられる構造とすることもできる。
取付部16B,16Bに取り付けられる圧力センサ30は、2重構造となっている布帛の間に挟み込まれる形で取り付けられている。圧力センサ30に接続される配線60は、センサ取付構造15,16において2重構造の布帛の間に挟み込まれている。配線60は、縫い目15A,16Aの切れ目部分を通して配置されている。
図1に示すように、胴部13の側部には、下方位置にから上方位置にわたって収容部17が設けられている。収容部17は、図1(C)に示すように、トンネル状又はチューブ状とも称される筒状をなしており、下端部から上端部の近傍位置にまで延在している。収容部17には、配線60が収容されている。配線60は、圧力センサ30や副センサ40とトランスミッタ50とを接続する。筒状の収容部17の軸方向は、使用者がウエアラブル生体センサ1を着衣した際に、使用者の脚部の長手方向に相当する方向に沿っている。脚部は、使用者の四肢の一部である。
収容部17の上方位置には、絞り部17Aが設けられている。収容部17の途中位置は、絞り部17Aによって縮径されている。収容部は、絞り部17Aに縮径されることで、トランスミッタ収容部17Bと通路部17Cとに仕切られている。トランスミッタ収容部17Bは、測定素子収容部であり、トランスミッタ50が収容されている。絞り部17Aは、トランスミッタ収容部17Bの下側に位置している。このため、トランスミッタ収容部17Bに収容されたトランスミッタ50は、トランスミッタ収容部17Bに固定されている。通路部17Cには、配線60が収容されている。
また、電極取付部14は、上記の態様のほか、種々の態様で形成することができる。以下、図3(B)〜(F)において、電極取付部14の例について説明する。
図3(B)に示す電極取付部14としての電極収容部14Bは、布部10と表生地10Dとで形成されている。この例では、布部10は、裏地10Bのみで形成されている。布部10の表面に生体電極20よりも面積が大きい表生地10Dが縫糸10Cで縫い合わされて形成されている。これらの表生地10D、裏地10B、及び縫糸10Cによって、生体電極20を収容する電極収容部14Bが形成されている。電極収容部14Bは、一部が開放された筒状の収容部である。
図3(B)に示す電極収容部14Bでは、電極収容部14Bを形成するための表生地10Dの面積を小さくすることができる。電極収容部14Bに収容された生体電極20は、裏地10Bを挟んで心電位などの生体電位を検出する。さらに、電極収容部14Bの構造は、電極収容部14Bに圧力センサ30を収容する場合には、裏地10Bによる厚みを押さえ、圧力変化の検出精度が向上する構造である。
図3(C)に示す電極取付部14Cは、布部10の一部が生体電極20となっているものである。この例では、生体電極20は、導電性高分子を含浸させた繊維状贓物である導電性繊維構造物で構成されている。この生体電極20で使用される繊維構造物の形態は、織物、編物、又は不織布とされている。繊維構造物に含浸させる導電性樹脂(導電性高分子)の量が不足すると、繰り返し使用での洗濯耐久性が得られなくなるため、繊維構造物の目付けは、例えば、50g/m以上300g/m以下であることが好ましい。また、繊維構造物の厚みは0.2mm以上2.0mm以下であることが好ましい。図3(C)に示す例では、導電性繊維構造物である生体電極20が、布部10を構成する布地と一体となって構成されている。
図3(C)に示す電極取付部14Cでは、裏地に相当する布部10の部分的な領域が測定素子として機能する。この構造では、布部10における段差、厚みの変化、縫い目が生じないようにできるので、装着時の違和感を少なくできる。また、測定素子の位置は固定されるものの、生体と直接接触するので、生体内から発せられる身体活動情報に基づく生体信号を同時測定することができる。
図3(D)に示す電極取付部14Dは、図3(C)に示す電極取付部14Cと同様、布部10の一部が生体電極20となっている。また、布部10のうち、生体電極20に対応する位置において、生体電極20よりもわずかに広い範囲で表生地10Dが縫糸10Cによって縫い付けられている。生体電極20で使用される繊維構造物は、図3(C)に示す電極取付部14Cと同様である。これらの表生地10D、生体電極20、及び縫糸10Cによって、測定素子を収容する収容部が形成される。収容部は、一部が開放された筒状をなしている。
図3(D)に示す電極取付部14Dは、図3(B)と同様の筒状の収容部を構成する。このため、収容部には、他の測定素子、例えば圧力センサを生体電極20と重ねて収容することができる。したがって、測定素子を設置する際のスペースを小さくできるとともに、同一箇所における異なる検出項目についての検出を行うことができる。
図3(E)に示す電極収容部14Eは、布部10に設けられた筒状部10Eによって構成されている。筒状部10Eは、編物や布帛の溶着などの布の接合によって構成されている。生体電極20は、筒状部10Eに形成された空隙に設置される。
図3(E)に示す電極収容部14Eは、単に布の接合によって単純な構成を有しているものの、布の伸縮性によって、筒状部10Eの伸縮性は確保されている。このため、生体電極20が伸縮性を有しないものであっても、生体電極20を電極収容部14Eに容易に収容することができる。
図3(F)に示す電極収容部14Fは、布部10に設けられた筒状部10Eによって構成されている。筒状部10Eは、編物や布帛の溶着などの布の接合によって構成されている。生体電極20は、溶着などの接合手段によって筒状の電極収容部14Fにおける生体側の布部10Eに接触した状態で取り付けられている。
図3(F)に示す電極収容部14Fでは、図3(E)に示す電極収容部14Eと同様、生体電極20が伸縮性を有しないものであっても、電極収容部14Fを構成する筒状部10Eが伸縮性を有する電極収容部14Fを単純な構成で設けることができる。また、図3(C)に示す電極取付部14Cと同様、裏地10Bにおける段差、厚みの変化、縫い目などの発生を抑制できるので、装着時の違和感を少なくできる。また、測定素子の位置は固定されるものの、生体と直接接触するので、生体内から発せられる身体活動情報に基づく生体信号を同時測定することができる。
次に、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1の作用について説明する。
本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1は、使用者が足部に装着して使用するものである。ウエアラブル生体センサ1は、装着者の活動を妨げることなく身体活動情報を測定する。例えば、身体活動情報には、運動中の生体信号、圧力、振動、衝撃、床反力がある。ウエアラブル生体センサ1は、測定した身体活動情報をフィードバックする。ウエアラブル生体センサ1の生体電極20は、使用者の生体の身体活動情報を測定する。圧力センサ30は、使用者からかかる圧力を測定する。副センサ40は、使用者のつま先の角度や、つま先の振動を検出する。
ウエアラブル生体センサ1は、生体電極20、圧力センサ30などの測定素子が布部10の所定の位置に固定して配置されている。このため、使用者は、衣服を着衣するだけで、身体の所望の位置に各測定素子を配置することができる。さらに、これらの各測定素子は、電極取付部14、センサ取付構造15,16、収容部17などにそれぞれ取り付けられている。これらの位置は、使用者の運動の妨げとなりにくい位置とされているので、使用者の運動中の身体活動情報を記録する際の使用者の妨げとなることを防止できる。
また、生体電極20は、測定した筋電や心電位などの生体信号をトランスミッタ50に対して配線60を介して送信する。圧力センサ30や副センサ40も、検出した圧力などの生体信号をトランスミッタ50に対して配線60を介して送信する。トランスミッタ50では、送信された生体信号を記録する。さらには、トランスミッタ50は、記録した生体信号をウエアラブル生体センサ1の外部にあるサーバなどに送信する。
ここで、運動状態にある使用者の身体活動情報を測定素子によって測定するにあたり、使用者は、動作を行うことが多い。このようなウエアラブル生体センサ1を装着した使用者が動作を行うと、ウエアラブル生体センサ1を取り付けることに基づくトラブルが懸念される。このトラブルには、使用者の動作によって生体電極20、圧力センサ30、副センサ40などの測定素子が布部10から脱落したり、配線60が引っかかって衣服を損傷したり、配線60が断線したりすることが含まれる。
この点、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1は、測定素子や配線60を収容する筒状の収容部を備えている。具体的には、胴部13に設けられた生体電極20は、筒状の電極収容部14Aに収容されている。トランスミッタ50は、筒状の収容部17に形成されたトランスミッタ収容部17Bに収容されている。このため、生体電極20やトランスミッタ50などの測定素子は、電極収容部14B又は筒状のトランスミッタ収容部17Bの内側において、電極収容部14B又はトランスミッタ収容部17Bの軸方向に沿って移動が可能となる。したがって、布部10の伸縮に伴う測定素子の脱落を抑制できる。さらに、測定素子の移動が可能となることで、布部10が伸長した場合でも、測定素子に接続された配線60が引っ張られることを抑制できる。したがって、配線の断線の可能性を低減できる。また、配線60がトランスミッタ収容部17Bに収容されることで、布部10の外側で垂れ下がる状態を抑制できる。したがって、測定素子の脱落や配線60の引っかかりによる衣服の損傷、さらには配線60の断線を抑制することができる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、運動中の使用者の身体活動情報を測定する際、ウエアラブル生体センサ1には、使用者に極力負担を強いることをなくすことが求められる。さらには、ウエアラブル生体センサ1には、自然な着心地で確実な測定を行うことが求められる。この点、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1では、配線60が収容部17に収容されている。このため、配線60の露出や垂れ下がりを避けることができる。また、測定素子は、それぞれの位置に取り付けられているので、衣服による関節や筋とその周囲組織の締め付けによる拘束を避けることができる。したがって、使用者に極力負担を強いることなく、自然な着心地で確実な測定を行うことができる。
また、ウエアラブル生体センサ1は、測定素子などの測定部を収容する筒状の収容部を備えている。このため、測定素子の設置位置の微調整、取り付け、取り外しを容易とすることできる。また、ウエアラブル生体センサ1は、専門家の精細な測定実験に用いられたり、一般ユーザの日常的な使用に用いられたりする。専門家は、精細な測定実験を行うことができる。一般ユーザは、日常的な使用に求められる洗濯時の取り外しやセンサの交換作業を容易に行うことができる。
さらには、配線60の一部、特に配線60のうちの長尺となる部分は、筒状の収容部17の通路部17Cに収容されている。このため、配線60がぶら下がった状態となることを抑制できるので、使用者が配線60に引っかけてしまったり、配線60が断線したりという不具合を抑制できる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、筒状の収容部17は、使用者がウエアラブル生体センサ1を着衣した際に、使用者の四肢の一部である脚部の長手方向に相当する方向に沿って形成されている。このため、長尺となりやすい配線60をなるべく直線に近い形で収容することができる。したがって、配線60の断線をさらに抑制することができ、さらには、配線60の絡まりを抑制することもできる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、収容部17に形成されるトランスミッタ収容部17Bは、絞り部17Aによって形成されている。このため、トランスミッタ収容部17Bを設けるために別途布帛などの布を用いる必要がないので、ウエアラブル生体センサ1を製造する際の部品点数の削減に寄与できる。また、ウエアラブル生体センサ1では、簡易な構造でトランスミッタ50の脱落を抑制することができる。収容部17を構成する布部10(胴部13)は、布帛によって構成されて可とう性を有している。このため、収容部17における絞り部17Aを容易に形成することができる。また、布帛として伸縮性を有する伸縮性材料を用いることで、絞り部17Aをより容易に形成することができる。
また、さらに靴下型のウエアラブル生体センサ1は、足底部11に繰り返して強い圧迫や衝撃を受ける。このため、足底部11に取り付けられた圧力センサ30や配線60は劣化が進みやすく。劣化に応じて交換が必要になる。また汗や雨による濡れ、洗濯のためにも電子部品の着脱のしやすさを考慮する必要がある。
この点、足底部11においては、センサ取付構造15,16が設けられている。このセンサ取付構造15,16に圧力センサ30が取り付けられ、配線60が収容されている。センサ取付構造15,16は、可とう性及び伸縮性を備えていることから、圧力センサ30や配線60に与えられる圧迫や衝撃を小さくすることができる。さらには、圧力センサ30や配線60の交換を容易に行うことができる。
また、身体活動情報の記録と解析は、骨格筋の筋活動に伴って発生する筋電位などの微弱な生体信号の測定が役立つ。このため、筋活動の検出が望まれる。しかし、被測定者が運動弱者やリハビリ患者等の身体的にあまり強くない者である場合、筋電位の信号強度が極端に小さく、筋活動の検出が困難な場合がある。筋活動の検出が困難である場合においては、関節の動きや関節動作に伴う押し圧を測定することで筋活動を検出できる。本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1では、圧力センサ30が設けられており、圧力センサ30によって関節の動きや関節動作に伴う押し圧を測定する。このため、運動弱者やリハビリ患者等の身体的にあまり強くない者が使用者である場合でも、筋活動を検出することができる。また、トランスミッタ50は演算記録部を有し、計測信号を情報処理し学習することができる。また、トランスミッタ50はが無線送受信機の機能を有するので、タブレットやスマートフォンなどの情報端末とのデータを送受信し、情報端末に表示することによって各種データを使用者にフィードバックすることができる。
筋電位、心電位、脳波等の生体電位を測定するにあたり、電位差を測定するためには、複数の生体電極20の設置が必要である。さらには、複数の生体電極が安定的に設置されることが求められる。この点、ウエアラブル生体センサ1では、複数の生体電極20が所望の位置に設けられている。このため、使用者は、ウエアラブル生体センサ1を着衣するだけで生体電位を測定することができる。生体電位の測定には、上記の導電性高分子複合繊維の生体電極が好適に用いられる。また、複数の生体電極20を設けるにあたっては、身体表面の長軸(縦)又は短軸(横)方向に異なる少なくとも2点に生体電極20を設けるようにしてもよい。
なお、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ1によって測定できる身体活動情報としては、筋電位、心電位、誘発電位等の生体信号、及び圧力、振動、加速度、関節角度などの身体活動情報がある。さらに、これらの身体活動情報から推定できる情報としては、運動や活動時の力の発揮の仕方と経時変化、活動時の左右バランス、運動中の力の発揮、陸上距離走の力の発揮の推移などの各種情報がある。例えば、陸上距離走の力の発揮の推移には、スタートダッシュ時のキック力、変化、左右バランス、姿勢の推移を挙げることができる。
ウエアラブル生体センサ1による身体活動情報の測定結果は、使用者のパフォーマンス評価に用いることができる。具体的なパフォーマンス評価の項目としては、運動量・仕事量、物理的な仕事量、生物学的な活動量、力みなどの項目がある。このうち、生物学的な活動量としては、姿勢保持、抑え、支持、拮抗・抵抗動作がある。また、力みは、不必要な筋緊張によって評価される場合がある。また、力みとしては、筋の動きはないが筋電図のパルスが観察される場合がある。また、ウエアラブル生体センサ1による身体活動情報の測定結果は、消費カロリーの精緻な計算に必要な情報、運動時に発揮される運動量・パワー、スポーツ選手やスポーツ愛好家のリハビリの状況及び回復の状況、圧力と筋電の複合情報を活用した活動記録、並びに活動に関する自動アノテーションに用いることができる。
ウエアラブル生体センサ1による身体活動情報の測定結果は、圧力と筋電を利用した運動の開始と終了の自動判定に用いることができる。例えば、運動の開始及び終了の判定は、ウエアラブル生体センサ1によって測定された測定圧力及び測定筋電位と、あらかじめ設定された設定圧力(例えば踏み込み圧力)及び設定筋電パルス(例えば設定電位)との比較結果に基づいて行われる。例えば、ウエアラブル生体センサ1を着衣した使用者が運動を開始したことの判定では、測定圧力及び設定圧力をウエアラブル生体センサ1で測定する。ここで測定された測定圧力と設定圧力及びあらかじめ設定された測定筋電位と設定筋電位とに基づいて、圧力及び筋電位にバーストが発生したか否かが判断される。この判断の結果、バーストが発生したと判断されたときにウエアラブル生体センサ1の使用者が運動を開始したことが検出される。あるいは、測定筋電位及び設定筋電位に基づいて、筋収縮に起因する筋の膨張を判定する。この筋の膨張から筋周囲の圧変化を求め、圧変化があらかじめ設定された所定値を超えた場合に、ウエアラブル生体センサ1の使用者が運動を開始したことが検出される。さらには、例えば、ウエアラブル生体センサ1を着衣した使用者が運動を開始したことの判定では、測定圧力及び測定筋電位が所定の設定値を下回った時間があらかじめ設定された一定時間に到達したことを判断する。この時間が一定時間に到達したと判断された場合に、測定圧力及び測定筋電位が設定値を下回った時点からウエアラブル生体センサ1の使用者の運動が終了したことが検出される。こうして、ウエアラブル生体センサ1を用いることによって、運動の開始と終了とを自動的に検出することができる。このときの各設定値は、マニュアル調整だけでなく、機械学習等で自動的に決定してもよい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1の実施形態と共通する部分については、その説明を省略することがある。図4は、第2の実施形態のウエアラブル生体センサを示す図であり、(A)は背面図、(B)は側面図、(C)は底面図である。図4に示すように、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ2は、手袋型のウエアラブル生体センサである。
ウエアラブル生体センサ2は、布部21を備えている。布部21は、使用者(生体)が着衣可能な衣服であり、布帛を縫い合わせて形成されている。布部21は、布製であり、例えば織物、編物、不織布で構成されている。布部21は、織物、編物、及び不織布を接合されて構成されていてもよい。布部21は、伸縮性材料からなり、伸縮性を備えている。布部21は、図示しない生体の手部に装着して使用されるものであり、掌側シート2A及び甲側シート2Bが縫合されて構成されている。
ウエアラブル生体センサ2は、生体の腕に当接する腕部22、生体の手の甲に当接する甲部23、生体の掌に当接する掌部24を備えている。また、生体の親指を包む親指部24A、人差し指を包む人差し指部24B、中指を包む中指部24C、薬指を包む薬指部24D、小指を包む小指部24Eを備えている。また、ウエアラブル生体センサ2の側部には、甲部23と掌部24とを縫合する縫合部25が設けられており、縫合部25に沿って筒状の収容部26が設けられている。
ウエアラブル生体センサ2は、複数の生体電極20及び圧力センサ30を備えている。生体電極20及び圧力センサ30は布部21に取り付けられている。さらに、甲側シート2Bの甲部23には、副センサ40が取り付けられている。また、甲側シート2Bの腕部22には、トランスミッタ50が取り付けられている。生体電極20、圧力センサ30、及び副センサ40は、配線60を介してトランスミッタ50に接続されている。配線60のうちの長尺となる部分は、収容部26に収容されている。
掌側シート2A及び甲側シート2Bにおける腕部22には、それぞれ手根筋群の生体電極20が取り付けられている。また、掌側シート2Aの掌部24、親指部24A、人差し指部24B、中指部24C及び腹部27には、生体電極20が取り付けられている。
このうち、甲側シート2Bの腕部22には、第1の実施形態における電極取付部14と同様の電極取付部が設けられている。また、掌側シート2Aの掌部24、親指部24A、人差し指部24B、中指部24C、及び腹部27には、第1の実施形態におけるセンサ取付構造15,16と同様のセンサ取付構造が設けられている。センサ取付構造は、いずれも格子状の縫い目とマス目状の取付部を備えている。
次に、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ2の作用について説明する。
本実施形態に係るウエアラブル生体センサ2は、測定素子や配線60を収容する筒状の収容部26を備えている。このため、生体電極20やトランスミッタ50などの測定素子の脱落や配線60の引っかかりによる衣服の損傷、さらには配線60の断線を抑制することができる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ2は、使用者が手に取り付けて装着して使用するものである。また、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ2では、筒状の収容部26が縫合部25に沿って形成されている。縫合部25は、掌側シート2Aと甲側シート2Bとの継ぎ目部分に相当する。
このように、ウエアラブル生体センサ2では、縫合部25に沿って収容部26が形成されている。この場合、長軸の縫い目に一定幅の生地を余白として取り、その余白を筒状に形成することで縫製の手順を簡略化することができる。したがって、縫合部25に沿って収容部26を形成することで、縫合部を容易に製造することができる。また、縫合部25は、ウエアラブル生体センサ2の側面に配置されている。このため、収容部26が関節運動の妨げになることを抑制できる。収容部26は、関節の屈側に形成することでも関節運動の妨げになりにくくすることができる。さらに、収容部26に上記第1の実施形態と同様の絞り部を形成することにより配線やセンサのずれ、抜けや脱落を防止できる。さらには、収容部26を伸縮性素材とすることで、収容部26を押し広げながら配線60やトランスミッタ50などの測定素子を所望の位置に容易に固定できる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1の実施形態又は第2の実施形態と共通する部分については、その説明を省略することがある。図5は、(A)〜(C)は、いずれも第3の実施形態のウエアラブル生体センサを示す側面図である。図5(A)に示すように、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ3Aは、スパッツ型のウエアラブル生体センサである。また、図5(B)(C)に示すように、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ3Bは、サポータ型を組み合わせてスパッツ型を模したウエアラブル生体センサである。
図5(A)に示すように、ウエアラブル生体センサ3Aは、布部31を備えている。布部31は、使用者(生体)が着衣可能な衣服であり、布帛を縫い合わせて形成されている。布部31は、布製であり、例えば織物、編物、不織布で構成されている。布部31は、織物、編物、及び不織布を接合されて構成されていてもよい。布部31は、伸縮性材料からなり、伸縮性を備えている。布部31は、生体の脚部に装着して使用されるものである。布部31は、前側シート31A及び後側シート31Bがウエアラブル生体センサ3Aの側部における縫合部で縫合されて構成されている。また、縫合部の近傍には、筒状の収容部32が上下方向に沿って設けられている。
また、前側シート31Aの太腿部及び後側シート31Bの太腿部には、それぞれ生体電極20が取り付けられている。前側シート31Aの脛部及び後側シート31Bの脹脛部に生体電極20が取り付けられている。後側シート31Bの足底部に圧力センサ30が取り付けられている。前側シート31Aの足甲部には、副センサ40が取り付けられている。なお、これらの生体電極20や圧力センサ30に代えて、圧力センサ30や生体電極20が取り付けられていてもよく、他の測定素子が取り付けられていてもよい。
後側シート31Bの臀部近傍には、トランスミッタ50が取り付けられている。生体電極20、圧力センサ30、及び副センサ40は、配線60を介してトランスミッタ50に接続されている。また、配線60のうちの長尺となる部分は、収容部32に収容されている。
次に、本実施形態に係るウエアラブル生体センサ3の作用について説明する。本実施形態に係るウエアラブル生体センサ3Aでは、上記の第1の実施形態に係るウエアラブル生体センサ1と同様、測定素子や配線60を収容する筒状の収容部26が設けられている。このため、生体電極20やトランスミッタ50などの測定素子の脱落や配線60の引っかかりによる衣服の損傷、さらには配線60の断線を抑制することができる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、本実施形態に係るスパッツ型のウエアラブル生体センサ3Aに代えて、図5(B)(C)に示すように、サポータ型を組み合わせてスパッツ型としたウエアラブル生体センサ3Bとすることもできる。図5(B)(C)に示すように、サポータ型のウエアラブル生体センサ3Bは、太腿サポータ33、足首サポータ34、及び足部サポータ35を備えて構成されている。太腿サポータ33及び足首サポータ34は、筒状をなしており、使用者Hは、太腿サポータ33及び足首サポータ34をそれぞれ太腿部及び足首に装着して使用する。太腿サポータ33及び足部サポータ35は、いずれも足先を挿入することで装着できる。
このうち、太腿サポータ33及び足首サポータ34には、それぞれ生体電極20が取り付けられており、それぞれ配線60が接続されている。また、足部サポータ35には、その足裏部に圧力センサ30が取り付けられており、甲部に副センサ40が取り付けられている。さらに、太腿サポータ33及び足首サポータ34には、配線60を収容する筒状の収容部36が設けられている。さらに、太腿サポータ33及び足首サポータ34の側部において、上下方向に沿って延在する収容部37が設けられている。足部サポータ35の足裏部には、上記第1の実施形態と同様のセンサ取付構造が設けられており、このセンサ取付構造に圧力センサ30が収容されている。また、センサ取付構造に配線60の一部が収容されている。
また、太腿サポータ33、足首サポータ34、及び足部サポータ35は、互いに独立しており、図5(C)に示すように、太腿サポータ33、足首サポータ34、及び足部サポータ35に設けられた配線60は、部材間配線61によって接続されている。さらに、部材間配線61は、使用者Hの臀部近傍の取り付けられるトランスミッタ50と接続されている。
本実施形態に係るサポータ型を組み合わせてスパッツ型を模したウエアラブル生体センサ3Bは、上下方向に延在する収容部37を備えている。この収容部37に配線60が収容されている。このため、生体電極20やトランスミッタ50などの測定素子の脱落や配線60の引っかかりによる衣服の損傷、さらには配線60の断線を抑制することができる。したがって、衣服に測定素子を取り付けることに基づくトラブルを抑制できる。
また、ウエアラブル生体センサは、上記の各実施形態に対して、種々の変更を加えたものとしてもよい。例えば、上記の各実施形態では、靴下型、手袋型、スパッツ型の各ウエアラブル生体センサを説明したが、シャツ型のウエアラブル生体センサとしてもよい。シャツ型のウエアラブル生体センサの場合、配線などの測定部の一部を収容する筒状の収容部としては、その軸方向が使用者の躯幹の長手方向に相当する方向に沿って形成されているようにしてもよい。この場合、長尺となりやすい配線60をなるべく直線に近い形で収容することができる。したがって、配線60の断線をさらに抑制することができ、さらには、配線60の絡まりを抑制することもできる。
また、上記の第1の実施形態で説明した電極取付部として、図3(C)などに示す布部10の一部が生体電極20となっているものである場合、測定部として圧力感受性を有する生体電極を用いてもよい。圧力感受性を有する生体電極では、圧力と生体信号とを1つのセンサで同時に測定可能である。このため、圧力情報及び生体信号を基に、接触や加圧に伴う基線変動や雑音をキャンセルすることができる。
特に、圧力感受性を有する生体電極としては、少なくとも2種の導電性材料からなる圧力を抵抗値又は静電容量に変換する線状又は面状の感圧部を2次元的に備えた生地からなる圧力センサを用いてもよい。この圧力センサは、感圧部の導電性素材の少なくとも一つは繊維状であって、2種の導電性材料間の接触の状態変化、特に接触面積と圧縮による導電路の短縮という変化により圧力による導電特性や容量成分への変換を行うものである。
また、上記の各実施形態において、角度センサとなる副センサ40を1か所のみに設けているが、関節をまたぐ2か所に角度センサを設けてもよい。例えば、上記第1の実施形態に係る靴下型のウエアラブル生体センサでは、足関節をまたぐ足部(足関節より末梢側の部位)と下腿の2カ所に設けとしてもよい。また、上記第2の実施形態に係る手袋型のウエアラブル生体センサ2では、手関節をまたぐ手掌と前腕に設けてもよい。さらに、上記第3の実施形態に係るスパッツ型のウエアラブル生体センサ3Aでは、膝関節をまたぐ下腿と大腿に設けてもよい。その他の2か所の組み合わせとして、前腕と上腕としてもよく、体幹(胸部、腹部、背部等)と四肢としてもよい。あるいは、頭部と体幹としてもよく、手指と手掌としてもよい。このように、関節をまたぐ2カ所の角度センサの組み合わせによる少なくとも1関節の角度検出により、関節の動きを伴う運動、例えば物理的な仕事や運動と関節の動きを伴わない運動、例えば姿勢保持や把持、押し返し、あるいは身体運動や非物理的仕事を詳細に把握することができる。
さらには、ウエアラブル生体センサに演算装置や情報提示部が設けられた態様としてもよい。情報処理及び結果を提示する機能により、生体信号測定とともにその測定データの分析結果をウエアラブル生体センサの使用者や当該照射を観察する観察者にフィードバックすることができる。具体的には、情報提示部に圧(床反)、筋電、心拍数、呼吸数の時系列データに基づいて運動リズム、強弱、同期、呼吸リズムの情報を求め、これらの情報を情報提示部において音、光、触覚、振動、文字メッセージ等により表示してフィードバックすることができる。
以下、上記第1の実施形態に係るウエアラブル生体センサ1を用いて実際に行った測定の結果について説明する。
[実施例1]
上記第1の実施形態に係るウエアラブル生体センサ1を着用する被験者の歩行時と走行時の圧力の経時変化を測定した。歩行時の速度は、50m/minとし、走行時の速度は350m/minとした。その結果を、歩行時について図6(A)に示し、走行時について図6(B)に示す。図6(A)(B)において、縦軸は定性的圧力、横軸は時間である。また、太線は母指球下部の圧力変化を示し、細線は足底外側部の圧力変化を示す。
図6(A)(B)から分かるように、足底外側部では、走行時と歩行時の圧力変化(床反力)に違いが生じた。また、高速走行中であっても、圧力を連続安定して身体活動情報を測定することができた。
[実施例2]
上記第1の実施形態に係るウエアラブル生体センサ1を着用する被験者がフィールドで自転車を走行させる際の腓腹筋の筋電位の経時変化を測定した。その結果を、スタート時について図7(A)に示し、加速中について図7(B)に示し、定速走行中について図7(C)に示す。
図7(A)から分かるように、スタート時には強く長い踏み込みにより自転車に初速を与えており筋電の集合電位も大きく長くなった。図7(B)から分かるように、加速中はケイデンスの上昇に伴って筋電のバーストの持続時間が短縮していた。図7(C)から分かるように、定速走行中の筋電位は比較的小さく、自転車の定速走行時の運動負荷は小さくなった。このように、フィールドで自転車スタートから走行中まで身体活動情報の連続的な測定が可能できた。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1,2,3A,3B…ウエアラブル生体センサ、 10,21,31…布部(衣服) 14…電極取付部 15,16…センサ取付構造 11…足底部 12…甲部 13…胴部 17,26,32,36…収容部 20…生体電極(測定部) 22…腕部 23…甲部 24…掌部 25…縫合部 27…腹部 30…圧力センサ(測定部) 33…太腿サポータ 34…足首サポータ 35…足部サポータ 61…部材間配線 40…副センサ(測定部)、 50…トランスミッタ(測定部) 60…配線(測定部)

Claims (7)

  1. 生体が着衣可能な衣服と、
    前記衣服に取り付けられ、前記衣服を着た生体の身体活動に関する情報である身体活動情報を測定する測定部と、
    を備え、
    前記測定部の少なくとも一部を収容する筒状の収容部が前記衣服に設けられていることを特徴とするウエアラブル生体センサ。
  2. 前記収容部は、前記筒状の軸方向が前記衣服を着た生体の四肢又は躯幹の長手方向に相当する方向に沿って形成されている請求項1に記載のウエアラブル生体センサ。
  3. 前記衣服に縫い目が設けられており、
    前記収容部は、前記衣服の縫い目に沿って形成されている請求項1又は請求項2に記載のウエアラブル生体センサ。
  4. 前記測定部は測定素子及び当該測定素子に接続される配線を備えており、
    前記配線が前記収容部に収容されている請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のウエアラブル生体センサ。
  5. 前記収容部における軸方向の途中位置に、前記収容部の一部を縮径する絞り部が形成され、
    前記測定素子を収容する測定素子収容部が前記絞り部によって前記収容部に形成されている請求項4に記載のウエアラブル生体センサ。
  6. 前記収容部が、伸縮性材料で形成されている請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のウエアラブル生体センサ。
  7. 前記測定部が取得した情報を処理して学習する演算記憶部を有する請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のウエアラブル生体センサ。
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