JP2017064807A - ロボット回転軸のケーブル保持構造 - Google Patents

ロボット回転軸のケーブル保持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】回転部の回転範囲を拡大させた場合であっても、ケーブルの垂れ下がりを抑制することのできるロボット回転軸のケーブル保持構造を提供する。【解決手段】複数のケーブル40をベース11において保持する構造であって、複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部40aが下側部27に固定され、U字をなすように曲げられて上側部28まで延び、他方の先端部40bが上側部に固定されており、下側ケーブルCdを下側部の外周面に沿って案内する下側ガイド31と、上側ケーブルCuを上側部の外周面に沿って案内し、上側部と一体で回転する上側ガイド32と、下側ガイドと上側ガイドとの間に摺動可能に挿入されて内径が上側ガイドの内径よりも小さい円環状の被挿入部51と、被挿入部の外周部に接続されて下側ガイド及び上側ガイドの外周面に対向する円環状の対向部52とを含む中間ガイド50と、を備える。【選択図】 図3

Description

本発明は、ロボットの回転軸においてケーブルを保持する構造に関する。
従来、外形が円筒型をなすロボットの回転軸において、外周に沿ってU字をなすように曲げられた複数のケーブルを、下側の固定部と上側の回転部とに固定したケーブル保持構造がある(特許文献1参照)。特許文献1に記載のものでは、初期位置から±170度程度の範囲で回転部を回転させている。
特開2010−284777号公報
ところで、回転部の回転範囲を±170度程度よりも拡大する場合、ケーブルをより長くする必要がある。その場合、ケーブルが弛んで垂れ下がり、ケーブルが絡まるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、回転部の回転範囲を拡大させた場合であっても、ケーブルの垂れ下がりを抑制することのできるロボット回転軸のケーブル保持構造を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
第1の手段は、ロボットのアームの関節に配置されるモータとコントローラとの間を接続する複数のケーブルを、外形が円筒型の円筒部を含む回転軸において保持する構造であって、前記円筒部は、固定された下側部と回転動作する上側部とに分離されており、前記複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部が前記下側部に固定され、前記下側部の外周面に沿って延びてから、U字をなすように曲げられて前記上側部まで延び、前記上側部の外周面に沿って前記一方の先端部側へ延びて、他方の先端部が前記上側部に固定されており、前記複数のケーブルのうち前記下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルを、前記下側部の外周面に沿って案内する円筒状の下側ガイドと、前記複数のケーブルのうち前記上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルを、前記上側部の外周面に沿って案内し、前記上側部と一体で回転する円筒状の上側ガイドと、前記下側ガイドと前記上側ガイドとの間に摺動可能に挿入されて内径が前記上側ガイドの内径よりも小さい円環状の被挿入部と、前記被挿入部の外周部に接続されて前記下側ガイド及び前記上側ガイドの少なくとも一方の外周面に対向する円環状の対向部とを含む中間ガイドと、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部が回転軸の下側部に固定され、下側部の外周面に沿って延びている。そして、下側ガイドにより、複数のケーブルのうち下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルが、下側部の外周面に沿って案内される。また、複数のケーブルは、下側部の外周面に沿って延びてから、U字をなすように曲げられて回転軸の上側部まで延び、上側部の外周面に沿って前記一方の先端部側へ延びて、他方の先端部が上側部に固定されている。そして、回転軸の上側部と一体で回転する上側ガイドにより、複数のケーブルのうち回転軸の上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルが、上側部の外周面に沿って案内される。したがって、複数のケーブルにおいて、主にU字をなすように曲げられたU字ケーブルだけがガイドと摩擦するようになり、複数のケーブルとガイドとの摩擦を軽減することができる。
ここで、下側ガイドと上側ガイドとの間に、中間ガイドの円環状の被挿入部が摺動可能に挿入されている。被挿入部の内径は、上側ガイドの内径よりも小さくなっている。このため、U字ケーブルにより被挿入部が外径方向へ押されて摺動し、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部が上側ガイドの内周面よりも内径側へ突出する。したがって、この突出した円弧部により、上側ケーブルを下から支持することができる。よって、回転軸の上側部の回転範囲拡大に伴ってケーブルを長くしたとしても、垂れ下がり易い上側ケーブルを下から支持して垂れ下がりを抑制することができる。
また、中間ガイドは、被挿入部の外周部に接続された円環状の対向部を含んでいる。対向部は、下側ガイド及び上側ガイドの少なくとも一方の外周面に対向している。このため、U字ケーブルにより被挿入部が外径方向へ押されて摺動した際に、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の内周面が、下側ガイド及び上側ガイドの少なくとも一方の外周面に当接し得る。したがって、被挿入部が上側ガイドの内周面よりも内径側へ過度に突出することを抑制することができる。よって、中間ガイドを安定して保持することができる。
第2の手段では、前記被挿入部の径方向の厚みは、前記上側ガイドの径方向の厚みよりも大きく、前記上側部の外周面と前記上側ガイドの外周面との距離よりも小さい。
上記構成によれば、被挿入部の径方向の厚みは、上側ガイドの径方向の厚みよりも大きくなっている。このため、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の内周面が、下側ガイド及び上側ガイドの少なくとも一方の外周面に当接した際に、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部を上側ガイドの内周面よりも内径側へ突出させることができる。また、被挿入部の径方向の厚みは、上側部の外周面と上側ガイドの外周面との距離よりも小さくなっている。このため、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の内周面が、下側ガイド及び上側ガイドの少なくとも一方の外周面に当接した際に、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部が上側部の外周面に当たらないようにすることができる。
具体的には、第3の手段のように、前記被挿入部の外径は、前記下側ガイドの外径よりも大きく、前記対向部は、前記下側ガイドの外周面に対向して内径が前記下側ガイドの外径よりも所定量大きい円環状の下側対向部を含むといった構成を採用することができる。
また、具体的には、第4の手段のように、前記被挿入部の外径は、前記上側ガイドの外径よりも大きく、前記対向部は、前記上側ガイドの外周面に対向して内径が前記上側ガイドの外径よりも所定量大きい円環状の上側対向部を含むといった構成を採用することができる。特に、第3の手段の構成と第4の手段の構成とを備える場合は、中間ガイドをより安定して保持することができる。
第5の手段は、ロボットのアームの関節に配置されるモータとコントローラとの間を接続する複数のケーブルを、外形が円筒型の円筒部を含む回転軸において保持する構造であって、前記円筒部は、固定された下側部と回転動作する上側部とに分離されており、前記複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部が前記下側部に固定され、前記下側部の外周面に沿って延びてから、U字をなすように曲げられて前記上側部まで延び、前記上側部の外周面に沿って前記一方の先端部側へ延びて、他方の先端部が前記上側部に固定されており、前記複数のケーブルのうち前記下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルを、前記下側部の外周面に沿って案内する円筒状の下側ガイドと、前記複数のケーブルのうち前記上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルを、前記上側部の外周面に沿って案内し、前記上側部と一体で回転する円筒状の上側ガイドと、前記下側部と前記上側部との間に摺動可能に挿入されて外径が前記上側部の外径よりも大きい円環状の被挿入部と、前記被挿入部の内周部に接続されて前記下側部及び前記上側部の少なくとも一方の内周面に対向する円環状の対向部とを含む中間ガイドと、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、下側部と上側部との間に、中間ガイドの円環状の被挿入部が摺動可能に挿入されている。被挿入部の外径は、上側部の外径よりも大きくなっている。このため、U字ケーブルにより被挿入部が内径方向へ押されて摺動し、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部が上側部の外周面よりも外径側へ突出する。したがって、この突出した円弧部により、上側ケーブルを下から支持することができる。よって、回転軸の上側部の回転範囲拡大に伴ってケーブルを長くしたとしても、垂れ下がり易い上側ケーブルを下から支持して垂れ下がりを抑制することができる。
また、中間ガイドは、被挿入部の内周部に接続された円環状の対向部を含んでいる。対向部は、下側部及び上側部の少なくとも一方の内周面に対向している。このため、U字ケーブルにより被挿入部が内径方向へ押されて摺動した際に、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の外周面が、下側部及び上側部の少なくとも一方の内周面に当接し得る。したがって、被挿入部が上側部の外周面よりも外径側へ過度に突出することを抑制することができる。よって、中間ガイドを安定して保持することができる。
第6の手段では、前記被挿入部の径方向の厚みは、前記上側部の径方向の厚みよりも大きく、前記上側部の内周面と前記上側ガイドの内周面との距離よりも小さい。
上記構成によれば、被挿入部の径方向の厚みは、上側部の径方向の厚みよりも大きくなっている。このため、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の外周面が、下側部及び上側部の少なくとも一方の内周面に当接した際に、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部を上側部の外周面よりも外径側へ突出させることができる。また、被挿入部の径方向の厚みは、上側部の内周面と上側ガイドの内周面との距離よりも小さくなっている。このため、円環状の対向部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の外周面が、下側部及び上側部の少なくとも一方の内周面に当接した際に、円環状の被挿入部において中心を挟んでU字ケーブルと反対側の円弧部が上側ガイドの内周面に当たらないようにすることができる。
具体的には、第7の手段のように、前記被挿入部の内径は、前記下側部の内径よりも小さく、前記対向部は、前記下側部の内周面に対向して外径が前記下側部の内径よりも所定量小さい円環状の下側対向部を含むといった構成を採用することができる。
また、具体的には、第8の手段のように、前記被挿入部の内径は、前記上側部の内径よりも小さく、前記対向部は、前記上側部の内周面に対向して外径が前記上側部の内径よりも所定量小さい円環状の上側対向部を含むといった構成を採用することができる。特に、第7の手段の構成と第8の手段の構成とを備える場合は、中間ガイドをより安定して保持することができる。
第9の手段では、前記被挿入部は、前記上側部の周方向において、最も長くなった状態の前記上側ケーブルの中央を支持する。
複数のケーブルにおいて、回転軸の下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルは、通常下側を支持されている。また、U字ケーブルは、U字が直線に戻ろうとする力により、下側及び上側から反力を受け易く、垂れ下がりにくい。このため、複数のケーブルにおいて、回転軸の上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルが、最も垂れ下がり易い。しかも、U字ケーブルの移動に伴って上側ケーブルの長さは変化し、上側ケーブルが長くなるほど垂れ下がり易くなる。特に、上側ケーブルにおいて、固定された先端部とU字ケーブルとの間の中央が最も垂れ下がり易い。
この点、上記構成によれば、被挿入部により、回転軸の上側部の周方向において、最も長くなった状態の上側ケーブルの中央が支持される。したがって、上側ケーブルにおいて、最も垂れ下がり易い部分を被挿入部により支持することができ、複数のケーブルの垂れ下がりを効果的に抑制することができる。
第10の手段では、前記複数のケーブルの両方の先端部が上下に揃った状態において、前記円筒部の外周面に沿って延びる前記複数のケーブルにより形成される円弧の中心角は略240度である。
U字状に曲げられた複数のケーブルが直線状に延びきると、それ以上は回転軸の上側部を回転させることができない。例えば、複数のケーブルの両方の先端部が上下に揃った状態において、円筒部の外周面に沿って延びる複数のケーブルにより形成される円弧の中心角が180度であると、回転軸の上側部を180度以上回転させることはできない。しかしながら、複数のケーブルが長過ぎると、複数のケーブルの先端部とU字ケーブルとが当たるまでの上側部の回転角度が小さくなる。
上記構成によれば、複数のケーブルの両方の先端部が上下に揃った状態において、円筒部の外周面に沿って延びる複数のケーブルにより形成される円弧の中心角は略240度である。このため、円筒部の外周面のうち、複数のケーブルが配置されていない部分により形成される円弧の中心角は略120度となる。したがって、U字ケーブルの外径側端部が、回転軸の下側部に固定された複数のケーブルの先端部(以下、「下側先端部」という)の方向へ移動する場合は、中心角で120度移動するとU字ケーブルの外径側端部が下側先端部に当たる。
また、上側部の回転により、複数のケーブルの先端部が中心角で2θ移動したとすると、U字ケーブルは中心角でθ移動する。例えば、複数のケーブルの先端部が中心角で240度移動すると、U字ケーブルは中心角で120度移動する。このため、複数のケーブルの上側先端部に引っ張られてU字ケーブルが移動する場合は、上側先端部が中心角で240度移動するとU字ケーブルの外径側端部に後方から追いついて当たる。したがって、複数のケーブルの両方の先端部が上下に揃った状態から、±240度の回転範囲で回転軸の上側部を回転させることができる。
第11の手段では、前記中間ガイドは、樹脂により形成されている。
複数のケーブルは、絶縁性確保等のために、樹脂で被覆されていることが多い。このため、中間ガイドが樹脂よりも硬い金属等で形成されている場合は、複数のケーブルを支持する際にケーブルを損傷するおそれがある。この点、上記構成によれば、中間ガイドは、樹脂により形成されている。このため、中間ガイドが複数のケーブルを支持する際に、ケーブルを損傷することを抑制することができる。
垂直多関節ロボットの構成を示す斜視図 ベースの内部を示す斜視図 ベースの内部を示す縦断面図 第1実施形態の中間ガイドを示す斜視図 U字ケーブル周辺を示す縦断面図 U字ケーブルと反対側周辺を示す縦断面図 ベースの上側部が左回りする状態を示す斜視図 ベースの上側部が右回りする状態を示す斜視図 下側ガイドと複数のケーブルと中間ガイドとの位置関係を示す模式図 中間ガイドの変更例を示す縦断面図 中間ガイドの他の変更例を示す縦断面図 第2実施形態の中間ガイドを示す斜視図 U字ケーブル周辺を示す縦断面図 U字ケーブルと反対側周辺を示す縦断面図 下側ガイドと複数のケーブルと中間ガイドとの位置関係を示す模式図
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、機械組立工場などの組立ラインにて用いられる産業用ロボットに具体化している。図1は、垂直多関節型(6軸)ロボット10の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、ロボット10は、ベース11(すなわち回転軸)上に、6軸のアームを有している。そのアームの先端には、図示しないハンド等のツールが取り付けられる。具体的には、ベース11上には、第1関節J1を介して第1のアーム12が回転可能に連結されている。この第1のアーム12には、第2関節J2を介して上方に延びる第2のアーム13の下端部が回転可能に連結されている。この第2のアーム13の先端部には、第3関節J3を介して第3のアーム14が回転可能に連結されている。
この第3のアーム14の先端には、第4関節J4を介して第4のアーム15が回転可能に連結されている。この第4のアーム15の先端には、第5関節J5を介して第5のアーム16が回転可能に連結されている。この第5のアーム16には、第6関節J6を介して第6のアーム17が回転可能に連結されている。なお、各関節J1〜J6においては、サーボモータM1〜M6により各アーム12〜17を回転駆動するようになっている。
本実施形態では、ロボット10の内部に配置されているサーボモータM1〜M6と、図示しないコントローラ(制御装置)との間を接続するケーブル40を、ベース11の内部(ハウジングHの内側)で保持する構造に特徴を有している。ケーブル40は、絶縁性確保等のために樹脂により被覆されている。
図2はベース11の内部を示す斜視図であり、図3はベース11の内部を示す縦断面図である。図2,3では、ベース11のハウジングHを除去した状態を示している。
概ね矩形状の底板21の中心には、モータM1が、その出力軸20が上方を向くようにして配置されている。モータM1の外周部には、モータM1本体と所定の間隔を有して、上方に開口部23aを有する円筒状のモータカバー23が配置されている。出力軸20の先端には、円板状の取付部材24が固定されている。取付部材24の直径は、開口部23aの直径よりも小さく設定されている。取付部材24には、略円形の天板25がボルト26により取り付けられている。天板25には、アーム12が搭載されて固定され、アーム12が第1関節J1周りで回転させられる。
ベース11は、底板21、天板25、外径が円筒型の円筒部、下側ガイド31、及び上側ガイド32を備えている。円筒部は、底板21に固定された下側部27と、天板25に固定されて回転動作する上側部28とに分離されている。下側部27及び上側部28は、樹脂により、円筒状に形成されている。下側部27の径と、上側部28の径とは等しくなっている。下側部27は、モータカバー23の下半分を覆うように設けられている。上側部28は、モータカバー23の上半分を覆うように設けられている。
下側部27の外側には、下側ガイド31が設けられている。下側ガイド31は、樹脂により、円筒状に形成されている。下側ガイド31の径は、下側部27の径よりも大きくなっている。下側ガイド31は、下側部27と同心に配置され、底板21に固定されている。
下側部27と下側ガイド31とは、所定の間隔をおいて配置されている。下側部27と下側ガイド31との間に、複数のケーブル40がフラット状にまとめられた状態で配置される。下側部27と下側ガイド31との間隔は、ケーブル40の直径よりもやや大きく設定されている。
上側部28の外側には、上側ガイド32が設けられている。上側ガイド32は、樹脂により、円筒状に形成されている。上側ガイド32の径は、上側部28の径よりも大きくなっている。下側ガイド31の径と、上側ガイド32の径とは等しくなっている。上側ガイド32は、上側部28と同心に配置され、天板25に固定されている。
上側部28と上側ガイド32とは、所定の間隔をおいて配置されている。上側部28と上側ガイド32との間隔は、下側部27と下側ガイド31との間隔に等しくなっている。上側部28と上側ガイド32との間に、複数のケーブル40がフラット状にまとめられた状態で配置される。上側部28と上側ガイド32との間隔は、ケーブル40の直径よりもやや大きくなるように設定されている。
下側部27及び下側ガイド31と、上側部28及び上側ガイド32との間には、所定の空隙が形成されている。これらの下側部27、下側ガイド31、上側部28、及び上側ガイド32の外周側は、図1に示すように、ベース11のハウジングHによって覆われている。
図1に示すように、下側ガイド31の正面部分には切り込みが入れられている。その切り込み部分において、複数のケーブル40の下側の先端部40a(一方の先端部)が、U字状の鋼材等で構成されるケーブル下端固定部材33により下側部27に固定されている。複数のケーブル40は、先端部40aからベース11の外側に延びてコネクタ41に接続されている。複数のケーブル40は、コネクタ41を介してコントローラに接続される。
複数のケーブル40は、フラット状に並ぶようにまとめられた状態を維持したまま、下側の先端部40aが下側部27に固定されている。図2に示すように、複数のケーブル40は、先端部40aから下側部27の外周面に沿って円弧状に延びている。以下、複数のケーブル40のうち下側部27の外周面に沿って延びる部分を下側ケーブルCdという。複数のケーブル40は、下側部27及び下側ガイド31との間に挿入されている。下側ガイド31及び底板21により、下側ケーブルCdが保持される。
さらに、複数のケーブル40は、ケーブル40の並び方向へU字をなすように曲げられて、上側部28まで延びている。以下、複数のケーブル40のうちU字をなすように曲げられた部分をU字ケーブルCcという。複数のケーブル40は、上側部28の外周面に沿って円弧状に先端部40a側へ延びている。以下、複数のケーブル40のうち上側部28の外周面に沿って延びる部分を上側ケーブルCuという。そして、複数のケーブル40の上側の先端部40b(他方の先端部)が、ケーブル下端固定部材33の上方に位置する部位に到達する。
複数のケーブル40の上側の先端部40bは、同様にフラット状に並ぶようにまとめられた状態を維持したまま、上記の位置で、ケーブル下端固定部材33と同様の構成であるケーブル上端固定部材34により上側部28に固定されている。複数のケーブル40は、先端部40bからベース11の外側に延びて、ロボット10のアーム12〜16の内部に挿入されている。ケーブル40の各先端は、モータM1〜M6等に接続されている。なお、ケーブル40は必ずしも電気配線を行うものに限らず、例えば圧縮空気を輸送するものや、真空吸着を行うための吸引用のケーブルなどを含んでいてもよい。
こうした構成において、モータM1の回転に伴って天板25及び上側部28が回転すると、下側ガイド31により、下側部27の外周面に沿って下側ケーブルCdが案内される。また、上側部28と一体で回転する上側ガイド32により、複数のケーブル40のうち上側部28の外周面に沿って延びる上側ケーブルCuが、上側部28の外周面に沿って案内される。したがって、複数のケーブル40において、主にU字ケーブルCcだけがガイド31,32と摩擦するようになり、複数のケーブル40とガイド31,32との摩擦を軽減することができる。
しかしながら、上側部28の回転範囲を±170度程度よりも拡大する場合、ケーブル40をより長くする必要がある。U字状に曲げられた複数のケーブル40が直線状に延びきると、それ以上は上側部28を回転させることができない。例えば、複数のケーブル40の両方の先端部40a,40bが上下に揃った状態において、円筒部(下側部27、上側部28)の外周面に沿って延びる複数のケーブル40により形成される円弧の中心角が180度であると、ベース11の上側部28を180度以上回転させることはできない。
本実施形態では、上側部28の回転範囲を±240度としている。それに対応して、複数のケーブル40の両方の先端部40a,40bが上下に揃った状態において、円筒部の外周面に沿って延びる複数のケーブル40により形成される円弧の中心角を略240度としている。その場合、ケーブル40が弛んで垂れ下がり、ケーブル40同士が絡まるおそれがある。そこで、本実施形態のケーブル保持構造は、下側ガイド31と上側ガイド32との間に摺動可能に挿入された被挿入部51を含む中間ガイド50を備えている。
図4は中間ガイド50を示す斜視図であり、図5はU字ケーブルCc周辺を示す縦断面図であり、図6はU字ケーブルCcと反対側周辺を示す縦断面図である。同図に示すように、中間ガイド50は、被挿入部51及び対向部52を備えている。中間ガイド50は、POM(Poly Oxy Methylene)樹脂等の樹脂により形成されている。
被挿入部51は円環状に形成されている。被挿入部51の内径は、上側ガイド32の内径よりも小さくなっている。被挿入部51の外径は、下側ガイド31(上側ガイド32)の外径よりも大きくなっている。被挿入部51の中心軸線方向(図5,6の上下方向)の厚みは、下側ガイド31と上側ガイド32との間隔よりも若干薄くなっている。被挿入部51の径方向(図5,6の水平方向)の厚みt1は、上側ガイド32の径方向の厚みt2よりも大きくなっている。被挿入部51の径方向の厚みt1は、上側部28の外周面と上側ガイド32の外周面との距離x1よりも小さくなっている。そして、被挿入部51は、下側ガイド31と上側ガイド32との間に、径方向への摺動可能に配置されている。
被挿入部51の外周部には、対向部52が接続されている。対向部52の高さ方向の中央に被挿入部51が接続されている。対向部52は円環状に形成されている。対向部52は、被挿入部51との接続部よりも下側の下側対向部52aと、被挿入部51との接続部よりも上側の上側対向部52bとを含んでいる。対向部52の幅(図5,6の上下方向の長さ)は、下側ガイド31と上側ガイド32との間隔よりも大きくなっている。下側対向部52aの内径及び上側対向部52bの内径は、下側ガイド31(上側ガイド32)の外径よりも所定量大きくなっている。そして、下側対向部52a及び上側対向部52bは、それぞれ下側ガイド31の外周面及び上側ガイド32の外周面に対向している。
次に、本実施形態の作用について図7〜9を参照して説明する。図7はベース11の天板25及び上側部28が左回りする状態を示す斜視図であり、図8は天板25及び上側部28が右回りする状態を示す斜視図であり、図9は下側ガイド31と複数のケーブル40と中間ガイド50との位置関係を示す模式図である。図7,8では、複数のケーブル40の動きが分かり易いように、モータM1、天板25、下側ガイド31、上側ガイド32、上側部28等を省略している。
図7(c),図9(c)は、複数のケーブル40の下側の先端部40aと上側の先端部40bとが上下に揃った状態(回転角度0度)を示している。この状態では、円筒部(下側部27、上側部28)の外周面に沿って延びる複数のケーブル40により形成される円弧の中心角は略240度である。このため、円筒部の外周面のうち、複数のケーブル40が配置されていない部分により形成される円弧の中心角は略120度となる。
複数のケーブル40において、下側ケーブルCdは底板21及び下側ガイド31により保持されている。また、U字ケーブルCcは、U字が直線に戻ろうとする力により、底板21(すなわち下側)及び天板25(すなわち上側)から反力を受けるため、垂れ下がりにくい。このため、複数のケーブル40において、上側ケーブルCuが最も垂れ下がり易い。しかも、U字ケーブルCcの移動に伴って上側ケーブルCuの長さは変化し、上側ケーブルCuが長くなるほど垂れ下がり易くなる。特に、上側ケーブルCuにおいて、固定された先端部40bとU字ケーブルCcとの間の中央40mが最も垂れ下がり易い。図7(c)では、上側ケーブルCuの長さが、最も短い場合と最も長い場合との中間の長さになっており、上側ケーブルCuは基本的に垂れ下がっていない。
ここで、中間ガイド50の被挿入部51の内径は、上側ガイド32の内径よりも小さくなっている。このため、図9(c)に示すように、U字ケーブルCcにより被挿入部51が外径方向へ押されて摺動し、円環状の被挿入部51において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の円弧部51cが上側ガイド32の内周面よりも内径側へ突出する。詳しくは、図6に示すように、被挿入部51の径方向の厚みt1は、上側ガイド32の径方向の厚みt2よりも大きくなっている。このため、円環状の対向部52において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の内周面が、下側ガイド31の外周面及び上側ガイド32の外周面に当接した際に、上記円弧部51cが上側ガイド32の内周面よりも内径側へ突出する。したがって、上側ケーブルCuが垂れ下がった場合は、この突出した円弧部51cにより下から支持される。
また、図6に示すように、被挿入部51の径方向の厚みt1は、上側部28の外周面と上側ガイド32の外周面との距離x1よりも小さくなっている。このため、円環状の対向部52において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の内周面が、下側ガイド31の外周面及び上側ガイド32の外周面に当接した際に、上記円弧部51cは上側部28の外周面に当たらない。
図7(c),図9(c)の状態から上側部28及び上側ガイド32が左回りに回転すると、図7(b),図9(b)に示す状態となる。複数のケーブル40の上側の先端部40bに押されて、U字ケーブルCcが移動する。U字ケーブルCcが移動するのに伴って、中間ガイド50の被挿入部51においてU字ケーブルCcにより外径方向へ押される部分の位置が変化する。このため、図9(b)に示すように、被挿入部51の円弧部51cの位置も変化する。
上側部28及び上側ガイド32の回転により、複数のケーブル40の先端部40bが中心角で2θ移動すると、U字ケーブルCcは中心角でθ移動する。例えば、図7(a),図9(a)に示すように、複数のケーブル40の先端部40bが中心角で240度移動すると、U字ケーブルCcは中心角で120度移動する。このため、U字ケーブルCcの外径側端部40cが、下側部27に固定された複数のケーブル40の下側の先端部40aの方向へ移動する場合は、中心角で120度移動するとU字ケーブルCcの外径側端部40cが下側の先端部40aに当たる。この状態では、上側部28の周方向において、上側ケーブルCuの長さは最も短くなっている。このため、上側ケーブルCuが垂れ下がることはない。この回転位置(回転角度+240度)が、上側部28が左回りに回転するときの限界位置となる。なお、複数のケーブル40が長過ぎると、複数のケーブル40の下側の先端部40aとU字ケーブルCcの外径側端部40cとが当たるまでの上側部28の回転角度が小さくなる。
図7(a),図9(a)の状態から、上側部28及び上側ガイド32が右回りに回転して回転角度0度の状態に戻ると、図8(c),図9(c)に示した状態となる。図7(a),図9(a)の状態から図8(c),図9(c)の状態に移行するまでに、U字ケーブルCcが移動するのに伴って、被挿入部51において上側ケーブルCuを支持する円弧部51cの位置も変化する。
図8(c),図9(c)の状態から上側部28及び上側ガイド32が右回りに回転すると、図8(d),図9(d)に示す状態となる。複数のケーブル40の上側の先端部40bに引っ張られて、U字ケーブルCcが移動する。U字ケーブルCcが移動するのに伴って、被挿入部51において上側ケーブルCuを支持する円弧部51cの位置も変化する。
複数のケーブル40の上側の先端部40bに引っ張られてU字ケーブルCcが移動する場合は、図8(e),図9(e)に示すように、上側の先端部40bが中心角で240度移動するとU字ケーブルCcの外径側端部40cに後方から追いついて当たる。この回転位置(回転角度−240度)が、上側部28が右回りに回転するときの限界位置となる。なお、複数のケーブル40が長過ぎると、複数のケーブル40のU字ケーブルCcの外径側端部40cと上側の先端部40bとが当たるまでの上側部28の回転角度が小さくなる。
図8(e),図9(e)の状態において、上側ケーブルCuの中央40mの下方には中間ガイド50の被挿入部51の円弧部51cが位置している。このため、円弧部51cにより、上側部28の周方向において、最も長くなった状態の上側ケーブルCuの中央40mが支持される。さらに、上側ケーブルCuにおいて中央40mを含む所定範囲が、被挿入部51の円弧部51cにより支持される。
図8(e),図9(e)の状態から、上側部28及びが左回りに回転して回転角度0度の状態に戻ると、図7(c),図9(c)に示した状態となる。なお、上側ガイド32と中間ガイド50との摩擦により、中間ガイド50が上側ガイド32の回転方向へ回転してもよい。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・下側ガイド31により、複数のケーブル40のうち下側部27の外周面に沿って延びる下側ケーブルCdが、下側部27の外周面に沿って案内される。また、ベース11の上側部28と一体で回転する上側ガイド32により、複数のケーブル40のうちベース11の上側部28の外周面に沿って延びる上側ケーブルCuが、上側部28の外周面に沿って案内される。したがって、複数のケーブル40において、主にU字をなすように曲げられたU字ケーブルCcだけがガイド31,32と摩擦するようになり、複数のケーブル40とガイド31,32との摩擦を軽減することができる。
・下側ガイド31と上側ガイド32との間に、中間ガイド50の円環状の被挿入部51が摺動可能に挿入されている。被挿入部51の内径は、上側ガイド32の内径よりも小さくなっている。このため、U字ケーブルCcにより被挿入部51が外径方向へ押されて摺動し、円環状の被挿入部51において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の円弧部51cが上側ガイド32の内周面よりも内径側へ突出する。したがって、この突出した円弧部51cにより、上側ケーブルCuを下から支持することができる。よって、ベース11の上側部28の回転範囲拡大に伴ってケーブルを長くしたとしても、垂れ下がり易い上側ケーブルCuを下から支持して垂れ下がりを抑制することができる。
・中間ガイド50は、被挿入部51の外周部に接続された円環状の対向部52を含んでいる。対向部52は、下側ガイド31及び上側ガイド32の外周面に対向している。このため、U字ケーブルCcにより被挿入部51が外径方向へ押されて摺動した際に、円環状の対向部52において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の内周面が、下側ガイド31及び上側ガイド32の外周面に当接し得る。したがって、被挿入部51が上側ガイド32の内周面よりも内径側へ過度に突出することを抑制することができる。よって、中間ガイド50を安定して保持することができる。
・被挿入部51の径方向の厚みt1は、上側ガイド32の径方向の厚みt2よりも大きくなっている。このため、円環状の対向部52において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の内周面が、下側ガイド31及び上側ガイド32の外周面に当接した際に、被挿入部51の円弧部51cを上側ガイド32の内周面よりも内径側へ突出させることができる。
・被挿入部51の径方向の厚みt1は、上側部28の外周面と上側ガイド32の外周面との距離x1よりも小さくなっている。このため、円環状の対向部52において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の内周面が、下側ガイド31及び上側ガイド32の外周面に当接した際に、被挿入部51の円弧部51cが上側部28の外周面に当たらないようにすることができる。
・被挿入部51の円弧部51cにより、ベース11の上側部28の周方向において、最も長くなった状態の上側ケーブルCuの中央40mが支持される。したがって、上側ケーブルCuにおいて、最も垂れ下がり易い部分を被挿入部51の円弧部51cにより支持することができ、複数のケーブル40の垂れ下がりを効果的に抑制することができる。
・上側部28の回転により、U字ケーブルCcの外径側端部40cが、ベース11の下側部27に固定された複数のケーブル40の先端部40aの方向へ移動する場合は、中心角で120度移動するとU字ケーブルCcの外径側端部40cが下側の先端部40aに当たる。また、複数のケーブル40の先端部40bが中心角で2θ移動したとすると、U字ケーブルCcは中心角でθ移動する。複数のケーブル40の上側の先端部40bに引っ張られてU字ケーブルCcが移動する場合は、上側の先端部40bが中心角で240度移動するとU字ケーブルCcの外径側端部40cに後方から追いついて当たる。したがって、複数のケーブル40の両方の先端部40a,40bが上下に揃った状態から、±240度の回転範囲でベース11の天板25及び上側部28を回転させることができる。
・中間ガイド50は、樹脂により形成されている。このため、中間ガイド50が、樹脂で被覆された複数のケーブル40を支持する際に、ケーブル40を損傷することを抑制することができる。
なお、上記第1実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図10は、中間ガイド50の変更例を示す縦断面図である。同図に示すように、対向部52は、下側対向部52aのみを含み、上側対向部52bを含んでいなくてもよい。下側対向部52aは、下側ガイド31の外周面にのみ当接する。
・図11は、中間ガイド50の他の変更例を示す縦断面図である。同図に示すように、対向部52は、上側対向部52bのみを含み、下側対向部52aを含んでいなくてもよい。上側対向部52bは、上側ガイド32の外周面にのみ当接する。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、図12〜15を参照しつつ説明する。第1実施形態では中間ガイド50が複数のケーブル40の外周側に設けられていたが、本実施形態では中間ガイド150が複数のケーブル40の内周側に設けられている。第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図12は中間ガイド150を示す斜視図であり、図13はU字ケーブルCc周辺を示す縦断面図であり、図14はU字ケーブルCcと反対側周辺を示す縦断面図である。同図に示すように、中間ガイド150は、被挿入部151及び対向部152を備えている。中間ガイド150は、POM(Poly Oxy Methylene)樹脂等の樹脂により形成されている。
被挿入部151は円環状に形成されている。被挿入部151の外径は、上側部28の外径よりも大きくなっている。被挿入部151の内径は、下側部27(上側部28)の内径よりも小さくなっている。被挿入部151の中心軸線方向(図13,14の上下方向)の厚みは、下側ガイド31と上側ガイド32との間隔よりも若干薄くなっている。被挿入部151の径方向(図13,14の水平方向)の厚みt3は、上側部28の径方向の厚みt4よりも大きくなっている。被挿入部151の径方向の厚みt3は、上側部28の内周面と上側ガイド32の内周面との距離x2よりも小さくなっている。そして、被挿入部151は、下側部27と上側部28との間に、径方向への摺動可能に配置されている。
被挿入部151の内周部には、対向部152が接続されている。対向部152の高さ方向の中央に被挿入部151が接続されている。対向部152は円環状に形成されている。対向部152は、被挿入部151との接続部よりも下側の下側対向部152aと、被挿入部151との接続部よりも上側の上側対向部152bとを含んでいる。対向部152の幅(図13,14の上下方向の長さ)は、下側部27と上側部28との間隔よりも大きくなっている。下側対向部152aの外径及び上側対向部152bの外径は、下側部27(上側部28)の内径よりも所定量小さくなっている。そして、下側対向部152a及び上側対向部152bは、それぞれ下側部27の内周面及び上側部28の内周面に対向している。
図15は、下側ガイド31と複数のケーブル40と中間ガイド150との位置関係を示す模式図である。
図15(c)に示すように、U字ケーブルCcにより被挿入部51が内径方向へ押されて摺動し、円環状の被挿入部151において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の円弧部151cが上側部28の外周面よりも外径側へ突出する。詳しくは、円環状の対向部152において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の外周面が、下側部27の内周面及び上側部28の内周面に当接した際に、上記円弧部151cが上側部28の外周面よりも外径側へ突出する。したがって、上側ケーブルCuが垂れ下がった場合は、この突出した円弧部151cにより下から支持される。
図15(c)の状態から上側部28及び上側ガイド32が左回りに回転すると、図15(b)に示す状態となる。複数のケーブル40の上側の先端部40bに押されて、U字ケーブルCcが移動する。U字ケーブルCcが移動するのに伴って、中間ガイド150の被挿入部151においてU字ケーブルCcにより内径方向へ押される部分の位置が変化する。このため、図15(b),(a)に示すように、被挿入部151において上側ケーブルCuを支持する円弧部151cの位置も変化する。
図15(a)の状態から、上側部28及び上側ガイド32が右回りに回転して回転角度0度の状態に戻ると、図15(c)に示した状態となる。図15(c)の状態から上側部28及び上側ガイド32が右回りに回転すると、図15(d)に示す状態となる。複数のケーブル40の上側の先端部40bに引っ張られて、U字ケーブルCcが移動する。U字ケーブルCcが移動するのに伴って、被挿入部151において上側ケーブルCuを支持する円弧部151cの位置も変化する。
図15(e)の状態において、上側ケーブルCuの中央40mの下方には中間ガイド150の被挿入部151の円弧部151cが位置している。このため、円弧部151cにより、上側部28の周方向において、最も長くなった状態の上側ケーブルCuの中央40mが支持される。さらに、上側ケーブルCuにおいて中央40mを含む所定範囲が、被挿入部151の円弧部151cにより支持される。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・下側部27と上側部28との間に、中間ガイド150の円環状の被挿入部151が摺動可能に挿入されている。被挿入部151の外径は、上側部28の外径よりも大きくなっている。このため、図13に示すように、U字ケーブルCcにより被挿入部151が内径方向へ押されて摺動し、図14に示すように、円環状の被挿入部151において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の円弧部151cが上側部28の外周面よりも外径側へ突出する。したがって、この突出した円弧部151cにより、上側ケーブルCuを下から支持することができる。よって、ベース11の上側部28の回転範囲拡大に伴ってケーブルを長くしたとしても、垂れ下がり易い上側ケーブルCuを下から支持して垂れ下がりを抑制することができる。
・中間ガイド150は、被挿入部151の内周部に接続された円環状の対向部152を含んでいる。対向部152は、下側部27及び上側部28の内周面に対向している。このため、図13に示すように、U字ケーブルCcにより被挿入部151が内径方向へ押されて摺動した際に、図14に示すように、円環状の対向部152において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の外周面が、下側部27の内周面及び上側部28の内周面に当接し得る。したがって、被挿入部151が上側部28の外周面よりも外径側へ過度に突出することを抑制することができる。よって、中間ガイド150を安定して保持することができる。
・被挿入部151の径方向の厚みt3は、上側部28の径方向の厚みt4よりも大きくなっている。このため、図14に示すように、円環状の対向部152において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の外周面が、下側部27の内周面及び上側部28の内周面に当接した際に、円環状の被挿入部151において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の円弧部151cを上側部28の外周面よりも外径側へ突出させることができる。
・被挿入部151の径方向の厚みt3は、上側部28の内周面と上側ガイド32の内周面との距離x2よりも小さくなっている。このため、図14に示すように、円環状の対向部152において中心を挟んでU字ケーブルCcと反対側の外周面が、下側部27の内周面及び上側部28の内周面に当接した際に、被挿入部151の円弧部151cが上側ガイド32の内周面に当たらないようにすることができる。
なお、中間ガイド150において、図10のように、対向部152は、下側対向部152aのみを含み、上側対向部152bを含んでいない構成や、図11のように、対向部152は、上側対向部152bのみを含み、下側対向部152aを含んでいない構成を採用することもできる。
また、上記第1及び第2実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・モータカバー23は、必要に応じて設ければよい。また、ハウジングHを除去して、ガイド31,32をその代わりとしてもよい。
・複数のケーブル40の両方の先端部40a,40bが上下に揃った状態において、円筒部(下側部27、上側部28)の外周面に沿って延びる複数のケーブル40により形成される円弧の中心角を220〜260度に設定してもよい。こうした構成によれば、ベース11の上側部28の回転範囲を拡大させた場合であっても、ケーブル40の垂れ下がりを抑制することができる。なお、上記円弧の中心角を220〜260度の範囲外に設定することもできる。
・ケーブル40を損傷しにくい材質であれば、中間ガイド50の材質を樹脂以外に変更してもよい。また、中間ガイド50の表面に潤滑剤を塗布してもよい。
・ロボット10の軸数は6軸に限ることはない。また、垂直多関節型に限ることなく、水平多関節型のロボットに適用してもよい。
10…ロボット、11…ベース(回転軸)、21…底板、25…天板、27…下側部、28…上側部、31…下側ガイド、32…上側ガイド、40…ケーブル、40a…先端部、40b…先端部、40c…外径側端部、40d…内径側端部、40m…中央、50…中間ガイド、51…被挿入部、51c…円弧部、52…対向部、52a…下側対向部、52b…上側対向部、150…中間ガイド、151…被挿入部、151c…円弧部、152…対向部、152a…下側対向部、152b…上側対向部、Cc…U字ケーブル、Cd…下側ケーブル、Cu…上側ケーブル、M1…モータ。

Claims (11)

  1. ロボットのアームの関節に配置されるモータとコントローラとの間を接続する複数のケーブルを、外形が円筒型の円筒部を含む回転軸において保持する構造であって、
    前記円筒部は、固定された下側部と回転動作する上側部とに分離されており、
    前記複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部が前記下側部に固定され、前記下側部の外周面に沿って延びてから、U字をなすように曲げられて前記上側部まで延び、前記上側部の外周面に沿って前記一方の先端部側へ延びて、他方の先端部が前記上側部に固定されており、
    前記複数のケーブルのうち前記下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルを、前記下側部の外周面に沿って案内する円筒状の下側ガイドと、
    前記複数のケーブルのうち前記上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルを、前記上側部の外周面に沿って案内し、前記上側部と一体で回転する円筒状の上側ガイドと、
    前記下側ガイドと前記上側ガイドとの間に摺動可能に挿入されて内径が前記上側ガイドの内径よりも小さい円環状の被挿入部と、前記被挿入部の外周部に接続されて前記下側ガイド及び前記上側ガイドの少なくとも一方の外周面に対向する円環状の対向部とを含む中間ガイドと、
    を備えることを特徴とするロボット回転軸のケーブル保持構造。
  2. 前記被挿入部の径方向の厚みは、前記上側ガイドの径方向の厚みよりも大きく、前記上側部の外周面と前記上側ガイドの外周面との距離よりも小さい請求項1に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  3. 前記被挿入部の外径は、前記下側ガイドの外径よりも大きく、
    前記対向部は、前記下側ガイドの外周面に対向して内径が前記下側ガイドの外径よりも所定量大きい円環状の下側対向部を含む請求項1又は2に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  4. 前記被挿入部の外径は、前記上側ガイドの外径よりも大きく、
    前記対向部は、前記上側ガイドの外周面に対向して内径が前記上側ガイドの外径よりも所定量大きい円環状の上側対向部を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  5. ロボットのアームの関節に配置されるモータとコントローラとの間を接続する複数のケーブルを、外形が円筒型の円筒部を含む回転軸において保持する構造であって、
    前記円筒部は、固定された下側部と回転動作する上側部とに分離されており、
    前記複数のケーブルは、フラット状に並ぶようにまとめられた状態で、一方の先端部が前記下側部に固定され、前記下側部の外周面に沿って延びてから、U字をなすように曲げられて前記上側部まで延び、前記上側部の外周面に沿って前記一方の先端部側へ延びて、他方の先端部が前記上側部に固定されており、
    前記複数のケーブルのうち前記下側部の外周面に沿って延びる下側ケーブルを、前記下側部の外周面に沿って案内する円筒状の下側ガイドと、
    前記複数のケーブルのうち前記上側部の外周面に沿って延びる上側ケーブルを、前記上側部の外周面に沿って案内し、前記上側部と一体で回転する円筒状の上側ガイドと、
    前記下側部と前記上側部との間に摺動可能に挿入されて外径が前記上側部の外径よりも大きい円環状の被挿入部と、前記被挿入部の内周部に接続されて前記下側部及び前記上側部の少なくとも一方の内周面に対向する円環状の対向部とを含む中間ガイドと、
    を備えることを特徴とするロボット回転軸のケーブル保持構造。
  6. 前記被挿入部の径方向の厚みは、前記上側部の径方向の厚みよりも大きく、前記上側部の内周面と前記上側ガイドの内周面との距離よりも小さい請求項5に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  7. 前記被挿入部の内径は、前記下側部の内径よりも小さく、
    前記対向部は、前記下側部の内周面に対向して外径が前記下側部の内径よりも所定量小さい円環状の下側対向部を含む請求項5又は6に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  8. 前記被挿入部の内径は、前記上側部の内径よりも小さく、
    前記対向部は、前記上側部の内周面に対向して外径が前記上側部の内径よりも所定量小さい円環状の上側対向部を含む請求項5〜7のいずれか1項に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  9. 前記被挿入部は、前記上側部の周方向において、最も長くなった状態の前記上側ケーブルの中央を支持する請求項1〜8のいずれか1項に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  10. 前記複数のケーブルの両方の先端部が上下に揃った状態において、前記円筒部の外周面に沿って延びる前記複数のケーブルにより形成される円弧の中心角は略240度である請求項1〜9のいずれか1項に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
  11. 前記中間ガイドは、樹脂により形成されている請求項1〜10のいずれか1項に記載のロボット回転軸のケーブル保持構造。
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