JP2017063539A - モータ温度推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のモータ温度推定方法では、推定温度を十分な精度で算出できない問題があった。【解決手段】本発明のモータ温度推定装置は、モータ23の損失Plossを算出する損失計算部10と、巻線温度の熱変化率を示す熱時定数τrcを、モータ23の速度を指示する速度指令値Nrefと、モータ23を駆動する駆動電流の大きさを指示する電流指令値Iq_refと、の組み合わせに基づき決定して出力する熱時定数選択部11と、熱時定数選択部11から出力された熱時定数τrcと損失計算部10が出力するモータ23の損失Plossとに基づき推定温度Tsを算出する推定温度算出部12と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明はモータ温度推定装置に関し、例えば、モータの巻線温度を推定するモータ温度推定装置に関する。
モータは、回転運動を続けると発熱する。しかし、この発熱量が過剰になるとモータが破損するおそれが生じる。そのため、動作状態に応じたモータの温度を推定し、適切なモータ制御を行うことが望まれる。そこで、モータ温度推定装置の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載のモータ温度推定装置は、モータを回転させる駆動電圧を演算して出力する電圧出力手段と、前記モータの回転角を検出する回転角検出手段と、前記電圧出力手段により出力される前記駆動電圧と、前記回転角検出手段により検出される前記回転角に基づいて前記モータに流れる駆動電流を推定する電流推定手段と、前記電流推定手段により推定される前記駆動電流と一次遅れ関数とに基づいて、前記モータの温度変化を推定するモータ温度推定手段とを備える。
特許文献1に記載のモータ温度推定装置では、上記構成を有することで、簡易な構成でモータ温度を推定することを実現する。
特許文献1では、駆動電流を推定しているため、銅損による熱時定数に変化に対応することは出来るが、鉄損、機械損、風損などその他の損失の影響による熱時定数の変化に対応することが出来ない。つまり、特許文献1に記載の技術では、モータの巻線温度を十分に予測できない問題がある。
ここで、従来は、モータの温度推定が行われる分野は、産業機器や家電機器であり、負荷パターンがおおよそ決まっており、その範囲内で過負荷に対する温度を推定できれば良かった。そのため、上記特許文献1に記載の技術を用いたモータ温度推定方法でも問題は無かった。しかしながら、人と協調して動作するロボットでは、動作パターンが決まっておらず、操作者、外乱、故障などの影響で予期せぬ入力が入ることが想定される。そのため、人と協調して動作するロボットに用いられるモータの温度を推定するためには様々な動作パターンに対してより高精度にモータの巻線温度を推定する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、このような複雑な動作パターンの動きをするモータの巻線温度を高精度に推定することが出来ない問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、モータの巻線温度を高い精度で推定することを目的とするものである。
本発明にかかるモータ温度推定装置の一態様は、モータのトルク、回転速度及び回転角度の少なくとも1つを制御するシステムにおいて前記モータの巻線温度を推定するモータ温度推定装置であって、前記モータの損失を算出する損失計算部と、前記巻線温度の熱変化率を示す熱時定数を、前記モータの速度を指示する速度指令値と、前記モータを駆動する駆動電流の大きさを指示する電流指令値と、の組み合わせに基づき決定して出力する熱時定数選択部と、前記熱時定数選択部から出力された熱時定数と損失計算部が出力する前記モータの損失とに基づき推定温度を算出する推定温度算出部と、を有する。
上記本発明の一態様によれば、熱時定数を決定する際に電流指令値に加えて速度指令値を考慮し、電流指令値と速度指令値との組み合わせに基づき熱時定数を変えることが出来る。これにより、上記本発明の一態様では、モータの銅損、鉄損、機械損、風損などを考慮したモータの巻線温度の推定が可能になり、モータの推定温度の推定精度を高めることができる。
また、本発明にかかるモータ温度推定装置の別の態様では、前記熱時定数選択部は、前記速度指令値と前記電流指令値との組み合わせ毎に前記熱時定数をマッピングした時定数マップを有し、入力される前記速度指令値と前記電流指令値に対応する前記熱時定数を前記熱時定数マップから選択して出力する。
これにより、本発明にかかるモータ温度推定装置は、熱時定数マップから予め測定により得られた熱時定数を選択することにより熱時定数を決定することができ、熱時定数の決定に係る演算量を削減することができる。
本発明にかかるモータ温度推定装置の別の態様では、前記モータの回転位置を示すロータ角度値に基づき前記モータの回転速度を実速度値として算出する実速度演算部を更に有し、前記実速度演算部は、前記速度指令値に代えて前記実速度値を前記熱時定数選択部に与える。
これにより本発明にかかるモータ温度推定装置は、例えば、トルク指令値に基づきモータを制御するような、モータの制御に速度指令値を用いないシステムにおいてもモータの推定温度の精度を高めることができる。
本発明にかかるモータ温度推定装置によれば、モータの推定温度の精度を高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、以下の説明では、本発明をブラシレスDCモータに適用した例について説明するが、本発明は、ブラシレスDCモータに限らず、交流モータ、直流モータ等にも適用できるものである。
まず、図1に実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1のブロック図を示す。図1では、モータ温度推定装置1以外に、温度の推定対象であるモータ23、モータ23を制御する速度制御器20、電流制御器21及びインバータ22を示した。実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、図1に示したモータを駆動するシステムから取得した情報に基づきモータ23の巻線温度を推定する。
速度制御器20に入力される速度指示値Nrefは、図1に示したシステムの上位のシステムであって、図示を省略したシステムに設けられる制御部等から出力される。速度制御器20は、速度指示値Nrefと、モータの実際の回転速度を測定した実速度値との差に基づき電流指令値Iq_refを生成する。この電流指令値Iq_refは、モータ23を駆動する駆動電流の大きさを指示するものである。
電流制御器21は、電流指令値Iq_refと、モータを実際に駆動している電流を測定した実電流値との差に基づき電圧指令値Va〜Vcを生成する。電圧指令値Va〜Vcは、モータ23を駆動するモータ端子電圧の大きさを指示するものである。インバータ22は、電圧指令値Va〜Vcに基づきモータ23に与えるモータ端子電圧va〜vcを生成する。
また、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、速度指令値Nref及び電流指令値Iq_refに基づき推定温度Tsを算出する。このとき、モータ温度推定装置1では、速度指令値Nrefと電流指令値Iq_refとの組み合わせに基づき、推定温度Tsの算出に用いる熱時定数τrcの値を切り替える。図1に示すように、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、損失計算部10、熱時定数選択部11、推定温度算出部12を有する。
損失計算部10は、電流指令値Iq_refを用いてモータ23の損失Plossを算出する。ここで、損失Plossの計算に用いる電流値は、電流指令値でも良く、実電流値でも良い。また、損失Plossは、銅損のみを考慮した値でも良く、銅損と鉄損とを考慮した値でも良い。銅損のみを考慮した損失Plossは(1)式によって表される。また、銅損と鉄損とを考慮した損失Plossは(2)式によって表される。
(1)式において、Raはモータの巻選抵抗であり、Iは電流指令値である。
(2)式において、khはヒステリシス損の係数であり、keは渦電流損の係数であり、fはモータ端子電圧の周波数である。
熱時定数選択部11は、巻線温度の熱変化率を示す熱時定数を、モータ23の速度を指示する速度指令値Nrefと、モータ23を駆動する駆動電流の大きさを指示する電流指令値Iq_refと、の組み合わせに基づき決定して出力する。具体的には、熱時定数選択部11は、速度指令値Nrefと電流指令値Iq_refとの組み合わせ毎に熱時定数τrcをマッピングした時定数マップを有する。そして、熱時定数選択部11は、入力される速度指令値Nrefと電流指令値Iq_refに対応する熱時定数τrcを熱時定数マップから選択して出力する。
ここで、時定数マップにマッピングされる熱時定数τrcは、事前にモータ23を動作させながら測定することができる。時定数マップは、マップの各条件に合わせて測定した熱時定数τrcをマッピングしたものである。そこで、熱時定数選択部11内に格納される時定数マップの例を図2に示す。
図2に示すように、熱時定数選択部11に格納される時定数マップは、横軸をモータの回転速度(例えば、速度指令値)、縦軸を駆動電流(例えば、電流指令値)としたグラフとして考えることができ、速度指令値と電流指令値の組み合わせ毎に熱時定数τrcが記述される。この熱時定数τrcは、モータ23の熱抵抗Rthと、モータの熱容量Cthと、の積により表される。本実施の形態で用いる時定数マップでは、熱時定数τrcとして熱抵抗Rthと熱容量Cthの情報をそのまま含むものとする。
ここで、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1で用いられる時定数マップの作成に用いられる測定システムについて説明する。図3に実施の形態1にかかる時定数マップを作成する際に用いる計測システムを説明するブロック図を示す。
図3に示すように、計測システムは、計測装置30、デバッガー31、モータドライバ32、電源33、負荷印加装置34、負荷制御装置35、温度測定装置36を用いてモータ23の計測を行う。計測装置30は、モータ23が速度指令値に基づき制御されるものであれば、デバッガー31に速度指令値を与えると共にデバッガー31内で生成される電流指令値を取得する。また、計測装置30は、モータ23がトルク指令値に基づき制御されるものであれば、デバッガー31にトルク指令値を与えると共にデバッガー31内で生成される速度指令値及び電流指令値を取得する。デバッガー31は、計測装置30から与えられた指令値に基づき速度指令値と電流指令値との少なくとも一方と、電圧指令値を演算してモータドライバ32に与える。モータドライバ32は、電圧指令値に基づき、モータ23に与えるモータ端子電圧を生成する。電源33は、モータ23を駆動するための電源である。負荷印加装置34は、モータ23に負荷を与える。負荷印加装置34がモータ23に与える負荷は負荷制御装置35により制御される。温度測定装置36は、モータ23の巻線温度を測定する。この巻線温度は、モータ23の巻線に取り付けられた熱電対の出力から演算する。
計測装置30は、速度指令値或いはトルク指令値により所定の条件でモータ23を制御し、そのときに温度測定装置36から得られる巻線温度からモータ23の熱時定数を演算する。また、計測装置30は、モータ23に与えた動作条件に関連する速度指令値と電流指令値との組み合わせを演算した熱時定数とを関連付けることで熱時定数マップを生成する。
推定温度算出部12は、熱時定数選択部11から出力された熱時定数と損失計算部10が出力するモータ23の損失Plossとに基づき推定温度Tsを算出する。推定温度算出部12は、モータ23の熱抵抗Rth、熱容量Cth及び損失Plossを並列に接続した一次のローパスフィルタモデル(以下、一次の熱モデルと称す)を用いる。具体的には、一次の熱モデルは(3)式で表すことができ、推定温度算出部12は、(3)式を変形した(4)式を用いて推定温度Tsを算出する。
続いて、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1における推定温度の計算手順について説明する。そこで、図4に実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1における推定温度の計算手順を説明するフローチャートを示す。
まず、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、図4に示すフローチャートで示される計算サイクルを所定の間隔で実施する。図4に示すように、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、計算サイクルが開始されると、速度制御器20に入力される速度指令値Nrefと、電流制御器21が出力する電流指令値Iq_refと、を取得する(ステップS1)。次いで、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、ステップS1で取得した速度指令値と電流指令値との組み合わせに対応する熱時定数を熱時定数選択部11の熱時定数マップから選択して決定する(ステップS2)。
ここで、熱時定数マップでは、離散的な速度指令値と電流指令値との組み合わせに対して熱時定数τrcが記述される。そのため、実際に入力される速度指令値と電流指令値との組み合わせと、熱時定数τrcがマッピングされた速度指令値と電流指令値との組み合わせと、の間には誤差が生じる場合がある。このような誤差が生じた場合、実際に入力された速度指令値と電流指令値との組み合わせに近い熱時定数τrcを近似値として出力しても良い。また、このような誤差が生じた場合、実際に入力された速度指令値と電流指令値との組み合わせに近い熱時定数τrcを少なくとも2点選択して、選択した熱時定数τrcから実際に入力された値に対応する熱時定数τrcを計算により決定しても良い。
続いて、また、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1の損失計算部10は、ステップS1で取得した電流指令値Iq_refに基づきモータ23の損失Plossを算出する(ステップS3)。
続いて、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、推定温度算出部12により、推定モデル(例えば、一次の熱モデル)に基づき推定温度Tsを算出する(ステップS5)。ステップS5の計算では、(4)式に熱時定数選択部11が出力した熱時定数τrcに含まれる熱抵抗Rth及び熱容量Cthと、損失計算部10が出力した損失Plossと、を代入して推定温度Tsを算出する。実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、このように推定温度Tsが算出されたことに応じて、現計算サイクルを終了させる。
上記説明より、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1は、熱時定数を決定する際に電流指令値に加えて速度指令値を考慮し、電流指令値と速度指令値との組み合わせに基づき熱時定数を変える。これにより、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1では、モータの銅損、鉄損、機械損、風損などを考慮したモータの巻線温度の推定が可能になり、モータの推定温度の推定精度を高めることができる。
なお、上記説明では、モータ温度推定装置1をハードウェアにより構成する例について説明したが、モータ温度推定装置1内の処理をソフトウェアにより実行することもできる。ソフトウェアによりモータ温度推定装置1の機能を実現する場合、演算部(例えば、CPU)上で必要な処理を実行するプログラムを動作させる。また、熱時定数選択部11に格納される時定数マップは演算部内のメモリ、或いは、演算部とは別に設けられるメモリに格納する。
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
実施の形態2
実施の形態2では、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1の別の形態となるモータ温度推定装置2について説明する。そこで、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2のブロック図を図5に示す。
実施の形態2では、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1の別の形態となるモータ温度推定装置2について説明する。そこで、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2のブロック図を図5に示す。
図5に示すように、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2を含むシステムでは、速度制御器20に代えて電流指令値演算部24が設けられる。電流指令値演算部24は、トルク指令値Trefに基づき電流指令値Iq_refを算出する。つまり、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2を含むシステムでは、速度指令値Nrefを用いることなくトルク指令値Trefに基づきモータ23を制御する。
そのため、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2を含むシステムでは、速度指令値Nrefが生成されない。そこで、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2では、モータ温度推定装置1に対して実速度演算部13が追加される。実速度演算部13は、モータ23のロータの回転角度値から実速度値を算出する。そして、モータ温度推定装置2では、速度指令値Nrefの代わりに実速度演算部13が算出した実速度値を用いる。
上記説明より、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2を用いることで、モータ23を制御するシステムが、速度指令値Nrefを用いない場合であっても、熱時定数選択部11内の時定数マップを用いたモータ温度の推定を行うことができる。つまり、実施の形態2にかかるモータ温度推定装置2を用いることで、モータ23を制御するシステムが、速度指令値Nrefを用いない場合であっても、モータ23の推定温度の精度を高めることができる。
実施の形態3
実施の形態3では、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1の別の形態となるモータ温度推定装置3について説明する。そこで、実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3のブロック図を図5に示す。
実施の形態3では、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1の別の形態となるモータ温度推定装置3について説明する。そこで、実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3のブロック図を図5に示す。
図5に示すように、実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3は、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1と実質的に同じものである。一方、実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3を含むシステムには、モータ23を制御する信号としてロータ位置指令値Prefg入力される。そのため、実施の形態3にかかるシステムでは、速度制御器20の前段に位置制御器25が設けられる。位置制御器25は、ロータ位置指令値Prefと実際のモータ23のロータ位置を示す実位置値との差分に基づき速度指令値Nrefを算出する。実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3は、位置制御器25が出録する速度指令値Nrefを入力の1つとする。
上記説明より、実施の形態3にかかるモータ温度推定装置3を含むシステムは、ロータ位置指令値Prefに基づきモータ23を制御する。このとき、位置制御器25が算出する位置指令値Nrefを推定温度算出部12に入力することで、システムは、ロータ位置指令値Prefに基づきモータ23を制御する場合であっても、実施の形態1にかかるモータ温度推定装置1と同様にモータ23の推定温度を算出することができる。
上記説明は、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
1〜3 モータ温度推定装置
10 損失計算部
11 熱時定数選択部
12 推定温度算出部
13 実速度演算部
20 速度制御器
21 電流制御器
22 インバータ
23 モータ
24 電流指令値演算部
25 位置制御器
30 計測装置
31 デバッガー
32 モータドライバ
33 電源
34 負荷印加装置
35 負荷制御装置
36 温度測定装置
10 損失計算部
11 熱時定数選択部
12 推定温度算出部
13 実速度演算部
20 速度制御器
21 電流制御器
22 インバータ
23 モータ
24 電流指令値演算部
25 位置制御器
30 計測装置
31 デバッガー
32 モータドライバ
33 電源
34 負荷印加装置
35 負荷制御装置
36 温度測定装置
Claims (3)
- モータのトルク、回転速度及び回転角度の少なくとも1つを制御するシステムにおいて前記モータの巻線温度を推定するモータ温度推定装置であって、
前記モータの損失を算出する損失計算部と、
前記巻線温度の熱変化率を示す熱時定数を、前記モータの速度を指示する速度指令値と、前記モータを駆動する駆動電流の大きさを指示する電流指令値と、の組み合わせに基づき決定して出力する熱時定数選択部と、
前記熱時定数選択部から出力された熱時定数と損失計算部が出力する前記モータの損失とに基づき推定温度を算出する推定温度算出部と、を有するモータ温度推定装置。 - 前記熱時定数選択部は、前記速度指令値と前記電流指令値との組み合わせ毎に前記熱時定数をマッピングした時定数マップを有し、入力される前記速度指令値と前記電流指令値に対応する前記熱時定数を前記時定数マップから選択して出力する請求項1に記載のモータ温度推定装置。
- 前記モータの回転位置を示すロータ角度値に基づき前記モータの回転速度を実速度値として算出する実速度演算部を更に有し、前記実速度演算部は、前記速度指令値に代えて前記実速度値を前記熱時定数選択部に与える請求項1又は2に記載のモータ温度推定装置。
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