以下、添付図面を参照して、受電ユニット及び電子機器の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、受電ユニット及び電子機器の一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。本実施形態は、スーパーマーケット等の店舗に導入された、取引の決済を行う決済端末を電子機器に適用した例である。
図1は、決済端末1の外観を示す斜視図である。図1に示すように、決済端末1は、本体10の側部に電源スイッチ16を備える。また、決済端末1は、本体10の上部に、本体10に対して開閉可能な上面パネル11を備える。決済端末1は、上面パネル11が開かれると本体10の内部にロール状のレシート用紙をセットすることができる。また、この上面パネル11は、操作部13であるタッチパネルが設けられた表示部12を備える。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイ等である。
決済端末1は、本体10の側面上部に、クレジットカード等に格納されている情報を読み取るカード読取部15を備える。
決済端末1は、本体10の内部に、上述のレシート用紙に決済に関する情報や売上レポート等を印字する印字部107(図2参照)を備える。決済端末1は、印字部107(図2参照)が印字したレシート用紙を、本体10と上面パネル11との間に設けられているレシート発行口14から発行する。
決済端末1は、自装置である決済端末1が使用する電力を供給する電源部と接続する電源I/F111(図2参照)を備える。決済端末1は、電源I/F111を介して、決済端末1が使用する電力を非接触給電で供給する受電ユニット5(図4参照)と接続することができる。
ここで、非接触給電には、電源ケーブル等の有線による給電と比べて給電効率が悪い等の問題点がある。そのため、電源ケーブル等の有線による給電の需要もある。同一機器について、有線で電力を供給する機種と非接触給電で電力を供給する機種とを別々に開発したのでは、多くの開発費用が必要となり製造メーカは、採算を合わせることができない。
よって、決済端末1は、電源I/F111を介して、電源ケーブル等の有線で電力を供給する有線給電ユニット2(図3参照)にも接続することができる。すなわち、決済端末1は、電源ケーブル等の有線で供給する有線給電ユニット2、又は決済端末1が使用する電力を非接触給電で供給する受電ユニット5を選択的に接続することができる。そして、決済端末1は、有線給電ユニット2又は受電ユニット5から決済端末1が使用する電力の供給を受ける。
これにより、製造メーカは、別々に開発する必要がないことから開発費用の高騰を抑制することができる。
なお、決済端末1の本体10と、有線給電ユニット2の筐体(不図示)又は受電ユニット5の筐体(不図示)との連結方法は問わない。例えば、有線給電ユニット2の筐体又は受電ユニット5の筐体は、本体10の底面に連結する。または、有線給電ユニット2の筐体又は受電ユニット5の筐体は、本体10に埋め込まれるように連結する。
または、有線給電ユニット2及び受電ユニット5は、筐体を備えていなくてもよい。この場合には、決済端末1は、本体10の内部に、有線給電ユニット2又は受電ユニット5を内蔵すればよい。
次に、決済端末1、有線給電ユニット2(図3参照)及び非接触給電ユニット3(図4参照)のハードウェア構成について説明する。
まず、決済端末1のハードウェア構成について説明する。図2は、決済端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。決済端末1は、各部を制御するための制御部100を備える。制御部100は、図2に示すように、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103とを備える。CPU101は、アドレスバス、データバス等のバスライン105を介して、ROM102と、RAM103と接続する。ROM102は、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAM103は、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。
記憶部104は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。また、記憶部104は、制御プログラム1041を含むプログラム等を記憶する。制御プログラム1041は、決済端末1の決済処理時に用いられる決済用プログラムなどである。
制御部100のCPU101は、ROM102や記憶部104に記憶されたプログラムを、RAM103に展開する。そして、CPU101は、RAM103に展開したプログラムに従って動作することで決済端末1を制御する。また、制御部100は、バスライン105を介して、記憶部104と、コントローラ106と、外部I/F(Interface)109と、通信I/F110と、電源I/F111と接続する。
コントローラ106は、表示部12と、操作部13と、印字部107と、カード読取部15と接続する。コントローラ106は、制御部100からの指令に基づいて各種制御を実行する。表示部12は、決済端末1を操作するキーの画像を含む各種情報を表示する。例えば、表示部12は、クレジットカードの暗証番号等を入力する置数キー等を表示する。操作部13は、表示部12上に設けられたタッチパネルであり、表示部12に表示されたキーに対応する位置のタッチパネルをタッチすることで、各種のキー操作を実行する。
印字部107は、プラテンローラと印字ヘッドとを備える。プラテンローラは、本体10の内部に収納されたレシート用紙を回転することで引き出し、搬送する。印字ヘッドは、例えばサーマルヘッドである。印字ヘッドは、プラテンローラが搬送したレシート用紙に、客が購入した商品の明細等を印字する。カード読取部15は、磁気的に記憶されているカード情報を読み取る。
外部I/F109は、外部機器と接続する。通信I/F110は、有線または無線の通信回線(例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)等)を介してセンターサーバ等に接続する。
接続部である電源I/F111は、自装置である決済端末1が使用する電力を供給する電源部と接続する。そして、電源I/F111は、電源部として、有線給電ユニット2(図3参照)、又は受電ユニット5(図4参照)を選択的に接続することができる。有線給電ユニット2は、コンセント等の外部電源から電源ケーブル等の有線で供給された電力を決済端末1に供給する。受電ユニット5は、送電ユニット4(図4参照)から非接触給電で送電された電力を受電する。そして、受電ユニット5は、非接触給電で供給された電力を決済端末1に供給する。
次に、有線給電ユニット2のハードウェア構成について説明する。図3は、有線給電ユニット2のハードウェア構成を示すブロック図である。有線給電ユニット2は、電源I/F201と、レギュレータ202と、整流器203とを備える。整流器203は、電源ケーブル等の有線を介して、外部電源から供給された交流電流及び交流電圧を直流電流及び直流電圧に整流する。レギュレータ202は、整流器203が整流した電圧を一定値に安定させる。電源I/F201は、決済端末1の電源I/F111と接続する。これにより、有線給電ユニット2は、電源I/F201を介して、電力を決済端末1に供給する。
次に、非接触給電ユニット3のハードウェア構成について説明する。図4は、非接触給電ユニット3のハードウェア構成を示すブロック図である。非接触給電ユニット3は、外部電源から供給された電力を非接触で送電する送電ユニット4と、送電ユニット4から受電した電力を決済端末1に供給する受電ユニット5とを備える。
図4に示すように、送電ユニット4は、各部を制御するための制御部400を備える。制御部400は、各部を集中的に制御するCPU401と、ROM402と、RAM403とを備える。CPU401は、アドレスバス、データバス等のバスライン405を介して、ROM402と、RAM403と接続する。ROM402は、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。ROM402は、制御プログラム4021を含むプログラム等を記憶する。制御プログラム4021は、非接触給電の非接触給電処理に用いられる送電用プログラムなどである。RAM403は、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。
制御部400のCPU401は、ROM402に記憶されたプログラムを、RAM403に展開する。そして、CPU401は、RAM403に展開したプログラムに従って動作することで送電ユニット4を制御する。また、制御部400は、バスライン405を介して、通信I/F406と、送電デバイス407と接続する。また、送電ユニット4は、レギュレータ408と、整流器409とを備える。
通信I/F406は、例えば、受電ユニット5と通信するためのアンテナ等である。送電デバイス407は、例えば、レギュレータ408から供給された電力を非接触給電により受電ユニット5に送電するコイル等である。非接触給電は、公知技術を用いるものとする。また、非接触給電の方式は、電磁誘導方式であってもよいし、磁界共鳴方式であってもよいし、これ以外の方式であってもよい。
ここで、電磁誘導方式とは、電磁誘導を利用して非接触により電力を供給する方式である。電磁誘導方式では、電力を供給する送電側と、電力を供給される受電側とにそれぞれコイルを備える。そして、電磁誘導方式では、送電側のコイルと受電側のコイルとを、隣接した位置に向い合うように配置する。送電側のコイルは、電流が供給されるとコイルの内側に磁束を発生させる。受電側のコイルは、送電側のコイルと隣接した位置に向い合うように配置されているため、受電側のコイルの内側にも磁束が及び、誘導電流を生じさせる。従って、送電側のコイルは、受電側のコイルに非接触で電力を供給することができる。
整流器409は、外部電源から供給された交流電流及び交流電圧を直流電流及び直流電圧に整流する。レギュレータ408は、整流器409が整流した電圧を一定値に安定させる。そして、レギュレータ408は、安定させた電力を送電デバイス407に供給する。送電デバイス407は、非接触給電により受電ユニット5に電力を送電する。
図4に示すように、受電ユニット5は、各部を制御するための制御部500を備える。制御部500は、各部を集中的に制御するCPU501と、ROM502と、RAM503とを備える。CPU501は、アドレスバス、データバス等のバスライン505を介して、ROM502と、RAM503と接続する。ROM502は、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。ROM502は、制御プログラム5021を含むプログラム等を記憶する。制御プログラム5021は、非接触給電における非接触給電処理に用いられる受電用プログラムなどである。RAM503は、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。
制御部500のCPU501は、ROM502に記憶されたプログラムを、RAM503に展開する。そして、CPU501は、RAM503に展開したプログラムに従って動作することで受電ユニット5を制御する。また、制御部500は、バスライン505を介して、センサ506と、通信I/F507と、受電デバイス508と接続する。また、受電ユニット5は、整流器509と、二次電池510と、電源I/F511とを備える。
通信I/F507は、例えば、送電ユニット4と通信するためのアンテナである。
受電部である受電デバイス508は、例えば、送電ユニット4から非接触給電により送電された電力を受電するコイル等である。整流器509は、受電デバイス508から供給された交流電流及び交流電圧を直流電流及び直流電圧に整流する。二次電池510は、充電により電気を蓄えることが可能な電池である。二次電池510は、例えば、リチウムイオン電池などである。そして、整流器509は、整流器509が整流した電力を二次電池510に充電する。二次電池510は、電源I/F511に電力を供給する。また、二次電池510は、受電ユニット5の各部にも電力を供給する。
接続部である電源I/F511は、決済端末1の電源I/F111と接続して、受電デバイス508が受電して二次電池510に充電された電力を決済端末1に供給する。
検知部であるセンサ506は、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知する。センサ506は、例えば、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知するマイクロスイッチである。
または、センサ506は、決済端末1と受電ユニット5とを接続している部分が遮光されている場合には光センサ等であってもよい。決済端末1と受電ユニット5とを接続している部分が遮光されている場合に、決済端末1から受電ユニット5が取り外されると外光が入り込む。センサ506は、外光を検知することで決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知する。
また、センサ506は、保持部5061を備える。保持部5061は、センサ506が決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知した場合に、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを保持する。そして、保持部5061は、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを保持するデータ保持部である。具体的には、保持部5061は、例えば、電力が供給されていなくても情報を保持する不揮発性メモリ等の記憶回路である。なお、受電ユニット5は、一つに限らず、複数のセンサ506を備えていてもよい。
ここで、有線給電ユニット2から電力の供給を受ける場合には、店員は、有線給電ユニット2の電源プラグをコンセント等の外部電源に接続しなければならない。従って、店員は、決済端末1を持ち運ぶには、有線給電ユニット2の電源プラグをコンセントから抜かなければならない。
一方、決済端末1が受電ユニット5に接続されている場合には、店員は、送電ユニット4の電源プラグをコンセント等の外部電源に接続する。そして、店員は、送電ユニット4の上部等の送電ユニット4が送電することが可能な場所に、受電ユニット5を配置する。これにより、受電ユニット5は、非接触給電により送電された電力を決済端末1に供給することができる。
しかしながら、決済端末1は、コンセント等に接続されていないことから、悪意ある第三者にとっても、決済端末1を容易に持ち去ることが可能となった。これにより、決済端末1には、クレジットカードの暗証番号等の機密情報を盗むキーロガー等の機器やソフトウェアが取り付けられるおそれがある。そして、キーロガーが取り付けられた状態で決済端末1が元の場所に戻されると正規の操作者は、不正な細工に気付かずに使い続けてしまうおそれがある。
機密情報を窃取するための不正な細工としては、本体10の内部にキーロガー等を取り付けることが考えられる。そのためには、悪意ある第三者は、本体10を開放する必要がある。また、悪意ある第三者は、本体10の内部を解体しなければならない場合もある。よって、悪意ある第三者は、キーロガーを取り付ける等の不正な細工を決済端末1に施すために受電ユニット5を取り外す必要がある。従って、センサ506は、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知する。これにより、受電ユニット5は、不正な細工が施されているか否かを判定する。
次に、決済端末1及び非接触給電ユニット3が有する特徴的な機能について説明する。
まず、決済端末1の機能構成について説明する。図5は、決済端末1が有する機能構成を示すブロック図である。
制御部100のCPU101は、記憶部104の制御プログラム1041をRAM103に展開し、制御プログラム1041に従って動作することで、図5に示す各機能部をRAM103上に生成する。具体的には、制御部100は、機能部として、入力制御部1001と、決済制御部1002と、通信制御部1003とを備える。
入力部である入力制御部1001は、各種情報の入力を受け付ける。具体的には、入力制御部1001は、タッチパネル等の操作部13からの入力を受け付ける。または、入力制御部1001は、決済端末1の操作を受け付ける。または、入力制御部1001は、カード読取部15が読み取ったクレジットカードの暗証番号等の機密性の有する情報の入力を受け付ける。
決済制御部1002は、一取引に係る決済処理を制御する。
通信制御部1003は、通信I/F111を介した通信を制御する。
次に、非接触給電ユニット3の機能構成について説明する。図6は、非接触給電ユニット3が有する機能構成を示すブロック図である。
送電ユニット4が備える制御部400のCPU401は、ROM402の制御プログラム4021をRAM403に展開し、制御プログラム4021に従って動作することで、図6に示す各機能部をRAM403上に生成する。具体的には、制御部400は、機能部として、通信制御部4001と、送電制御部4002とを備える。
通信制御部4001は、通信I/F406を介した通信を制御する。例えば、通信制御部4001は、受電ユニット5に送電識別情報を送信する。送電識別情報は、例えば、送電ユニット4を識別可能な識別情報や、送電ユニット4の非接触給電に係る仕様を有する情報である。受電ユニット5は、送電識別情報を受信することで、送電識別情報を送信したデバイスが自身の非接触給電に係る仕様に適合するデバイスであるか否かを判定することができる。また、通信制御部4001は、送電要求を受信する。送電要求とは、非接触給電による送電を要求する情報である。
送電制御部4002は、非接触給電による送電を制御する。具体的には、送電制御部4002は、通信制御部4001が送電要求を受信した場合に、レギュレータ408から供給された電力を送電デバイス407に送電させる。
受電ユニット5が備える制御部500のCPU501は、ROM502の制御プログラム5021をRAM503に展開し、制御プログラム5021に従って動作することで、図6に示す各機能部をRAM503上に生成する。具体的には、制御部500は、機能部として、セキュリティ制御部5001と、通信制御部5002と、受電制御部5003とを備える。
セキュリティ制御部5001は、決済端末1が備える入力制御部1001が入力を受け付けた各種情報を窃取することを防止する耐タンパー機能を制御する。悪意ある第三者は、機密情報を窃取するキーロガー等を決済端末1に取り付ける場合に、決済端末1から受電ユニット5を取り外すことが考えられる。そこで、セキュリティ制御部5001は、受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506が検知した場合に、各種情報が窃取されるおそれがあると判定する。そして、セキュリティ制御部5001は、各種情報が窃取されるおそれがあると判定した場合に、二次電池510に充電された電力を決済端末1に供給することを停止する。
具体的には、セキュリティ制御部5001は、センサ506の保持部5061が決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを示している場合に、二次電池510に充電された電力を決済端末1に供給ことを停止する。よって、決済端末1から受電ユニット5が取り外された場合には、操作者が正当な権限を有していても、電力は供給されないことから決済端末1を使用することができない。従って、キーロガー等の存在に気が付かず機密情報を入力してしまうことがないため、セキュリティ制御部5001は、機密情報が窃取されることを防止することができる。これにより、セキュリティ制御部5001は、耐タンパー機能を実現する。
なお、受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506が検知した場合に、セキュリティ制御部5001が二次電池510に充電された電力の供給を常に停止していると正規の取り外しであっても電力の供給が停止されてしまう。そこで、セキュリティ制御部5001は、正規の方法で決済端末1から受電ユニット5が取り外された場合には、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことを検知させない。例えば、正規の方法とは、センサ506のスイッチ(不図示)をオフにした後に、決済端末1から受電ユニット5を取り外す方法である。この場合には、受電ユニット5は、認識することが困難な形態のセンサ506のスイッチを備えればよい。または、正規の方法とは、決済端末1が備えるタッチパネル等の操作部13からセンサ506をオフにする暗証番号が入力された後に、決済端末1から受電ユニット5を取り外す方法である。この場合には、受電ユニット5は、正規の暗証番号が入力されたか否かを通知する信号線を備えればよい。または、セキュリティ制御部5001は、正規の取り外しの場合には、保持部5061を初期化する入力を受け付ける。セキュリティ制御部5001は、保持部5061を初期化することで取り外されたことを消去する。これにより、セキュリティ制御部5001は、正規の取り外しの場合には、二次電池510に充電された電力の供給が停止されてしまうことを防止する。
通信制御部5002は、通信I/F507を介した通信を制御する。通信制御部5002は、送電識別情報を受信する。また、通信制御部5002は、受電制御部5003が送電識別情報の送信元の非接触給電に係る仕様が受電デバイス508の仕様に適合すると判定した場合に、送電要求を送信する。そして、通信制御部5002は、受電制御部5003が送電識別情報の送信元の非接触給電に係る仕様が受電デバイス508の仕様に適合しないと判定した場合には、送電要求は送信しない。
なお、通信制御部5002は、各種情報が窃取されるおそれがあるとセキュリティ制御部5001が判定した場合には、送電要求は送信しない。すなわち、通信制御部5002は、受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506が検知した場合には、送電識別情報の送信元の非接触給電に係る仕様が受電デバイス508の仕様に適合しているか否かに関わらず、送電要求は送信しない。
受電制御部5003は、非接触給電に係る受電を制御する。具体的には、受電制御部5003は、通信制御部5002が送電識別情報を受信した場合に、送電識別情報の送信元の非接触給電に係る仕様が受電デバイス508の仕様に適合するか否かを判定する。そして、送電識別情報の送信元の非接触給電に係る仕様が受電デバイス508の仕様に適合する場合に、受電制御部5003は、通信制御部5002に送電要求を送信させる。そして、非接触給電により送電された場合に、受電制御部5003は、受電デバイス508が受電した電力を二次電池510に充電させる。
次に、非接触給電ユニット3が実行する非接触給電処理について説明する。ここで、図7は、非接触給電ユニット3が実行する非接触給電処理の一例を示すフローチャート図である。
まず、送電ユニット4の通信制御部4001は、送電識別情報を送信する(ステップS11)。
次いで、受電ユニット5の通信制御部5002は、送電識別情報を受信する(ステップS21)。次いで、受電ユニット5の受電制御部5003は、送電識別情報を送信した送電ユニット4の非接触給電に係る仕様が、受電ユニット5の仕様に適合しているか否かを判定する(ステップS22)。送電ユニット4の非接触給電に係る仕様が受電ユニット5の仕様に適合していないと判定した場合に(ステップS22;No)、受電ユニット5の受電制御部5003は、非接触給電処理を終了する。
一方、送電ユニット4の仕様が受電ユニット5に適合していると判定した場合に(ステップS22;Yes)、受電ユニット5のセキュリティ制御部5001は、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506の保持部5061が保持しているか否かを判定する(ステップS23)。
決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506の保持部5061が保持している場合に(ステップS23;No)、受電ユニット5のセキュリティ制御部5001は、決済端末1への電力の供給を停止する(ステップS24)。
一方、決済端末1から受電ユニット5が取り外されたことをセンサ506の保持部5061が保持していない場合に(ステップS23;Yes)、受電ユニット5の通信制御部5002は、送電要求を送電ユニット4に送信する(ステップS25)。
次いで、送電ユニット4の通信制御部4001は、送電要求を受信する(ステップS12)。
次いで、送電ユニット4の送電制御部4002は、非接触給電により送電する(ステップS13)。次いで、受電ユニット5の受電制御部5003は、受電する(ステップS26)。次いで、受電ユニット5の受電制御部5003は、受電した電力を二次電池510に充電する(ステップS27)。
以上により、非接触給電ユニット3は、非接触給電処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る受電ユニット5によれば、受電デバイス508は、送電ユニット4の送電デバイス407から非接触給電により送電された電力を受電する。そして、非接触給電ユニット3は、電源I/F511で接続された決済端末1に受電した電力を供給する。また、非接触給電ユニット3は、決済端末1に入力された各種情報を窃取することを防止する耐タンパー機能を制御するセキュリティ制御部5001を備えている。セキュリティ制御部5001は、受電ユニット5が決済端末1から取り外されたことをセンサ506の保持部5061が保持している場合に、キーロガーを取り付ける等の不正な細工が施された可能性があるとして決済端末1への電力の供給を停止する。従って、電力が供給されない決済端末1を使用することはできず各種情報を入力することもできないため、実施形態に係る受電ユニット5は、不正な細工により機密情報が窃取されることを防止することができる。
決済端末1によれば、入力制御部1001は、操作部13又はカード読取部15等から各種情報の入力を受け付ける。そして、電源I/F111は、有線給電ユニット2、又は受電ユニット5を選択的に接続することができる。従って、本実施形態に係る決済端末1は、有線により電力を供給する有線給電ユニット2と、非接触給電により電力を供給と受電ユニット5を容易に切り替えることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、上記実施形態では、決済端末1の各機能(入力制御部1001、決済制御部1002、通信制御部1003)は、CPU101が制御プログラム1041をRAM103に展開し、制御プログラム1041に従って動作することで各機能部をRAM103上に生成すると説明した。これに限らず、決済端末1の各機能の全部又は一部は、半導体集積回路等のハードウェア回路で実現してもよい。
また、上記実施形態では、送電ユニット4の各機能(通信制御部4001、送電制御部4002)は、CPU401が制御プログラム4021をRAM403に展開し、制御プログラム4021に従って動作することで各機能部をRAM403上に生成すると説明した。これに限らず、送電ユニット4の各機能の全部又は一部は、半導体集積回路等のハードウェア回路で実現してもよい。
また、上記実施形態では、受電ユニット5の各機能(セキュリティ制御部5001、通信制御部5002、受電制御部5003)は、CPU501が制御プログラム5021をRAM503に展開し、制御プログラム5021に従って動作することで各機能部をRAM503上に生成すると説明した。これに限らず、受電ユニット5の各機能の全部又は一部は、半導体集積回路等のハードウェア回路で実現してもよい。
また、上記実施形態では、電子機器を決済端末に適用した場合を例に説明した。これに限らず、電子機器は、POS端末、キーパッド、キーボード、カードリーダライタ等の入力機能を有する機器に適用してもよい。
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。