JP2017057826A - タービン翼 - Google Patents

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Asako Inomata
麻子 猪亦
寿 松田
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寿 松田
慶拓 石川
Keisuke Ishikawa
慶拓 石川
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Takahiro Nakanishi
嵩裕 中西
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Abstract

【課題】吹出し冷却によって効果的に冷却可能な、タービン翼を提供する。【解決手段】実施形態のタービン翼は、ケーシングの内部に収容され、ケーシングの内部に作動媒体が供給されることによって回転するタービンロータの周囲に配置される。タービン翼は、翼有効部とエンドウォール部とを有する。翼有効部は、タービンロータの回転方向に複数が配置される。エンドウォール部は、翼有効部においてタービンロータの径方向の端部に位置しており、翼有効部を支持する。エンドウォール部は、複数の吹出し孔を含む。複数の吹出し孔は、エンドウォール部の内部に供給された冷却ガスを、ケーシングの内部において作動媒体が流れる流路に吹き出す。ここでは、複数の吹出し孔は、作動媒体を含む流体が流路を流れるときの流線に沿うように配置されている。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、タービン翼に関する。
ガスタービンは、高温の主流ガス(燃焼ガス)が作動媒体として流れる。このため、ガスタービンにおいて、タービン翼は、過熱によって損傷が生ずることを防止するために、耐熱合金を用いて形成されている。これと共に、冷却空気等の冷却ガスを用いて、タービン翼を冷却することが行われている。
具体的には、タービン翼の内部に冷却ガスを導入することで、タービン翼を冷却している。また、タービン翼の内部に導入された冷却ガスを、タービン翼の表面に形成された吹出し孔から吹き出すことで、冷却が行われている。この冷却方法は、吹出し冷却と呼ばれている。吹出し冷却においては、吹出し孔から吹き出された冷却ガスがタービン翼の表面でフィルム状に広がってタービン翼の表面を覆うことにより、タービン翼が冷却される。タービン翼は、翼有効部の他に、翼有効部を支持するエンドウォール部について、吹出し冷却が行われるように構成されている。タービン効率の低下を抑制するために、冷却ガスの流量は、冷却に必要な最低限の流量に設定される。
特開2005−23905号公報
しかしながら、ガスタービンの内部において、主流ガスは、翼有効部およびエンドウォール部の面に沿った流れの他に、馬蹄形渦および翼間横断流れなどの二次流れが存在する。このため、主流ガスの流れは、複雑である。その結果、タービン翼の表面においては、冷却ガスがフィルム状に広がらず、吹出し冷却を効果的に行うことが困難になる場合がある。ガスタービン以外のタービンにおいても同様な問題が生ずる場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、吹出し冷却によって効果的に冷却可能な、タービン翼を提供することである。
実施形態のタービン翼は、ケーシングの内部に収容され、ケーシングの内部に作動媒体が供給されることによって回転するタービンロータの周囲に配置される。タービン翼は、翼有効部とエンドウォール部とを有する。翼有効部は、タービンロータの回転方向に複数が配置される。エンドウォール部は、翼有効部においてタービンロータの径方向の端部に位置しており、翼有効部を支持する。エンドウォール部は、複数の吹出し孔を含む。複数の吹出し孔は、エンドウォール部の内部に供給された冷却ガスを、ケーシングの内部において作動媒体が流れる流路に吹き出す。ここでは、複数の吹出し孔は、作動媒体を含む流体が流路を流れるときの流線に沿うように配置されている。
図1は、第1実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。 図2は、第1実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。 図3は、第1実施形態に係るタービン翼において、中間線を示す図である。 図4は、第1実施形態の変形例に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。 図5は、第2実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。 図6は、第2実施形態の変形例に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。 図7は、第3実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[1]タービン翼の構成
図1,図2は、第1実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。図1,図2では、発電プラントを構成するガスタービンの一部について示している。ここでは、ガスタービンは、たとえば、多段式であって、タービン静翼30とタービン動翼(図示省略)とをタービン翼として含むタービン段落が、ケーシング10の内部においてタービンロータ20の回転軸AXに沿った方向に複数並んでいる。ガスタービンは、主流ガスが作動媒体Fとしてケーシング10の内部に供給され、複数のタービン段落のそれぞれにおいて膨張し仕事を行うことで、ケーシング10の内部でタービンロータ20が回転する。図1,図2においては、上記のガスタービンを構成するタービン段落のうち、静翼翼列を含むタービン静翼30(ノズルダイアフラム)について例示している。
図1は、水平面(xy面)に対して垂直な鉛直面(zy面)の子午断面を示している。図1において、縦方向は、鉛直方向zであって、タービンロータ20の径方向の一部に相当する。横方向は、タービンロータ20の回転軸AXに沿った第1の水平方向yである。そして、紙面に垂直な方向は、第1の水平方向yに直交する第2の水平方向xである。図1では、作動媒体Fの流れの一部を太い実線の矢印で示しており、作動媒体Fの流れにおいて上流側Usが左側であり、下流側Dsが右側である。また、図1では、冷却ガスCGの流れの一部を太い破線の矢印で示している。
図2は、図1に示すA−A部分の断面であって、タービンロータ20の回転方向Rdに沿った面を示している。図2において、縦方向は、タービンロータ20の回転方向Rdである。横方向は、タービンロータ20の回転軸AXに沿った方向である。そして、紙面に垂直な方向は、タービンロータ20の径方向である。図2では、作動媒体Fの流線の一部を太い実線の矢印で示している。また、図2では、第1区分線L1と第2区分線L2と中間線CLと延長線ELとを補助線として破線で図示している。
タービン静翼30は、図1に示すように、翼有効部31と内側エンドウォール部32aと外側エンドウォール部32bとを含む。タービン静翼30は、ケーシング10の内部に収容され、タービンロータ20の周囲に配置される。
タービン静翼30を構成する各部の詳細について順次説明する。
[1−1]翼有効部31
翼有効部31は、図1に示すように、タービンロータ20の径方向において延在している。
図2に示すように、翼有効部31は、タービンロータ20の回転方向Rdに複数が間を隔てて並んでいる。ここでは、複数の翼有効部31は、前縁LEおよび後縁TEが回転方向Rdに沿って並ぶように配置されている。第1区分線L1は、回転方向Rdに隣接して並ぶ一対の翼有効部31(31A,31B)の前縁LEを結んだ線であって、回転方向Rdに沿って延在している。第2区分線L2は、回転方向Rdに隣接して並ぶ一対の翼有効部31の後縁TEを結んだ線であって、第1区分線L1と同様に、回転方向Rdに沿って延在している。作動媒体Fは、ケーシング10の内部において、第1区分線L1よりも上流側Usに位置する上流領域URを流れた後に、回転方向Rdに並ぶ一対の翼有効部31の間を流れる。つまり、作動媒体Fは、第1区分線L1と第2区分線L2との間に位置する中間領域MRを流れる。そして、作動媒体Fは、中間領域MRを流れた後に、第2区分線L2よりも下流側Dsに位置する下流領域DRに流出する。このように、上流領域UR、中間領域MR、下流領域DRは、作動媒体流路であって、順次、作動媒体Fが流れる。
図2に示すように、翼有効部31は、タービンロータ20の回転方向Rdに並ぶ一対の翼有効部31の間に位置する中間線CLが曲線状になるように構成されている。
図3は、第1実施形態に係るタービン翼において、中間線を示す図である。図3は、図2と同様に、図1に示すA−A部分の断面を示している。
図3に示すように、中間線CLは、タービンロータ20の回転方向Rdに並ぶ一対の翼有効部31において、回転方向Rdの後方に位置する一方の翼有効部31(31A)と、前方に位置する他方の翼有効部31(31B)との中間に位置する点を結んだ線である。具体的には、一方の翼有効部31(31A)の腹側の面と、他方の翼有効部31(31B)の背側の面との両者に接する仮想的な円を、上流側Usから下流側Dsへ向かって連続的に描いたときに、その仮想的な円の中心点をつないだ線が、中間線CLである。
図3から判るように、本実施形態では、中間線CLの下流側Dsが上流側Usよりもタービンロータ20の回転方向Rdにおいて前方に位置して湾曲するように、翼有効部31が構成されている。また、一方の翼有効部31(=31A)の腹側の面と、他方の翼有効部31(=31B)の背側の面との両者に接する円が、上流側Usから下流側Dsへ向かって小さくなる部分を含むように、翼有効部31が構成されている。
[1−2]内側エンドウォール部32a
内側エンドウォール部32aは、図1に示すように、タービンロータ20の径方向において翼有効部31の内側に位置する一端部に設置されており、翼有効部31を支持している。内側エンドウォール部32aは、空洞部C32aと吹出し孔K32aとを含む。
空洞部C32aは、図1に示すように、内側エンドウォール部32aの内部に形成されている。空洞部C32aは、冷却ガスCGが冷却ガス入口(図示省略)を介して外部から内部に供給されるように構成されている。冷却ガスCGは、作動媒体Fよりも温度が低いガスであって、空洞部C32aにおいて内側エンドウォール部32aを冷却する。
吹出し孔K32aは、図1に示すように、内側エンドウォール部32aにおいて翼有効部31が設置された外周面に形成されている。吹出し孔K32aは、内側エンドウォール部32aの空洞部C32aと、ケーシング10の内部において作動媒体Fが流れる作動媒体流路との間を連通する貫通孔であって、空洞部C32aに供給された冷却ガスCGが流れて、その作動媒体流路に吹き出すように構成されている。
ここでは、吹出し孔K32aの内部空間の形状は、たとえば、円柱状である。また、図1に示すように、吹出し孔K32aにおいて空洞部C32aの側に位置する一端が作動媒体流路の側に位置する他端よりも上流側Usになるように、吹出し孔K32aがタービンロータ20の径方向に対して傾斜している。このため、図2に示すように、吹出し孔K32aにおいて作動媒体流路の側に位置する他端の開口は、楕円形状である。図示を省略しているが、吹出し孔K32aにおいて空洞部C32aの側に位置する一端の開口も同様に、楕円形状である。
本実施形態では、吹出し孔K32aは、図2に示すように、作動媒体流路において内側エンドウォール部32aの外周面を流れる作動媒体Fの流線(流れ方向)に沿って、複数が並ぶように配置されている。ここでは、数値流体力学(CFD;Computational Fluid Dynamics)と呼ばれる、コンピュータを用いた流体解析を行うことによって、上記の流線が求められる。このため、上記の流体解析で求めた流線に沿うように、複数の吹出し孔K32aが配置されている。
複数の吹出し孔K32aの配置に関して、上流領域URと中間領域MRと下流領域DRとに分けて説明する。
上流領域URでは、作動媒体Fは、タービンロータ20の回転軸AXに沿うように、内側エンドウォール部32aの外周面の近傍を流れる。つまり、流線は、回転軸AXとほぼ平行になる。このため、上流領域URでは、複数の吹出し孔K32aは、回転軸AXに平行な流線に沿って並ぶように配置されている。
作動媒体Fが翼有効部31の前縁LEに衝突することに起因して、内側エンドウォール部32aの外周面の近傍では、馬蹄形渦が発生する。その結果、中間領域MRでは、馬蹄形渦は、タービンロータ20の回転方向Rdに並ぶ一対の翼有効部31のうち、回転方向Rdの後方に位置する一方の翼有効部31(=31A)の腹側の面から離れる。その後、馬蹄形渦は、翼間横断流れになる。翼間横断流れは、タービンロータ20の回転方向Rdに並ぶ一対の翼有効部31のうち、回転方向Rdの前方に位置する他方の翼有効部31(=31B)の背側の面へ向かう。翼間横断流れは、中間線CLに沿っておらず、中間線CLに対して交差する。翼間横断流れの流線は、上流側Usの部分が中間線CLから一方の翼有効部31(=31A)の腹側の面に近づき、下流側Dsの部分が中間線CLから他方の翼有効部31(=31B)の背側の面に近づくように、中間線CLに対して傾斜している。つまり、中間領域MRでは、流線は、中間線CLに対して傾斜し交差する。このため、中間領域MRでは、複数の吹出し孔K32aは、中間線CLに対して傾斜し交差した流線に沿って並ぶように配置されている。
下流領域DRでは、作動媒体Fは、翼有効部31の翼型中心線(キャンバーライン)を後縁TEから下流側Dsへ延長した延長線ELに沿って流れずに、延長線ELに対して交差するように、内側エンドウォール部32aの外周面の近傍を流れる。作動媒体Fの流線は、上流側の部分が延長線ELから一方の翼有効部31(=31A)の腹側の面から離れると共に、下流側の部分が延長線ELから他方の翼有効部31(=31B)の背側の面から離れるように、延長線ELに対して傾斜している。つまり、下流領域DRでは、流線は、延長線ELに対して傾斜し交差する。このため、下流領域DRでは、複数の吹出し孔K32aは、延長線ELに対して傾斜し交差した流線に沿って並ぶように配置されている。
複数の吹出し孔K32aは、吹き出した冷却ガスCGが内側エンドウォール部32aの面において均一に広がって、吹出し冷却で効果的な冷却が可能な間隔で配置されている。具体的には、フィルム状に広がった冷却ガスCGは、所定幅で下流側Dsへ流れるに伴って、作動媒体Fである主流ガスと混合する。これにより、冷却ガスCGは、冷却効果が減少して無くなる。このため、流線に沿った方向においては、吹出し孔K32aが吹き出した冷却ガスCGの冷却効果が減少して無くなる前の位置に、別の吹出し孔K32aが設置されている。また、流線に対して垂直な方向においては、フィルム状に冷却ガスCGが広がる幅に対応するように、複数の吹出し孔K32aが配置されている。これによって、複数の吹出し孔K32aのそれぞれから吹き出されてフィルム状に広がった冷却ガスCGは、互いに重なる部分を含むので、冷却を効果的に行うことができる。
[1−3]外側エンドウォール部32b
外側エンドウォール部32bは、図1に示すように、タービンロータ20の径方向において翼有効部31の外側に位置する他端部に設置されており、翼有効部31を支持している。外側エンドウォール部32bは、空洞部C32bと複数の吹出し孔K32bとを含む。
空洞部C32bは、内側エンドウォール部32aの場合と同様に、外側エンドウォール部32bの内部に形成されている。
複数の吹出し孔K32bは、外側エンドウォール部32bにおいて翼有効部31が設置された内周面に形成されている。詳細な図示を省略しているが、複数の吹出し孔K32bは、内側エンドウォール部32aの場合と同様に、作動媒体流路において外側エンドウォール部32bの内周面を流れる作動媒体Fの流線に沿って並ぶように配置されている。
[2]作用・効果
以上のように、本実施形態のタービン静翼30では、複数の吹出し孔K32aが内側エンドウォール部32aに形成されている。そして、内側エンドウォール部32aの内部に供給された冷却ガスCGが、ケーシング10の内部において作動媒体Fが流れる作動媒体流路に、複数の吹出し孔K32aのそれぞれを通って吹き出される。複数の吹出し孔K32aは、内側エンドウォール部32aの表面において、作動媒体流路を流れる作動媒体Fの流線に沿って並ぶように配置されている。外側エンドウォール部32bにおいても内側エンドウォール部32aの場合と同様に複数の吹出し孔K32bが配置されている。このため、本実施形態では、吹出し孔K32a,32bから吹き出された冷却ガスCGが、作動媒体Fの流線に沿って流れる。
したがって、本実施形態では、内側エンドウォール部32aの表面および外側エンドウォール部32bの表面において、冷却ガスCGがフィルム状に広がり、吹出し冷却を効果的に行うことができる。その結果、本実施形態のタービン静翼30では、温度上昇を抑制可能であって、損傷の発生を効果的に防止可能である。
[3]変形例
図4は、第1実施形態の変形例に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。図4は、図2と同様に、図1に示すA−A部分の断面であって、タービンロータ20の回転方向Rdに沿った面を示している。
本変形例では、図4に示すように、タービン静翼30は、複数のセグメント翼301に分割されており、複数のセグメント翼301を組み合わせることによって構成されている。
セグメント翼301は、内側エンドウォールセグメント321aを含む。内側エンドウォールセグメント321aは、内側エンドウォール部32aをタービンロータ20の回転方向Rdにおいて複数に分割した一部である。図示を省略しているが、セグメント翼301は、外側エンドウォール部32bを回転方向Rdにおいて複数に分割した外側エンドウォールセグメント(図示省略)を更に含む。セグメント翼301は、内側エンドウォールセグメント321aと外側エンドウォールセグメント(図示省略)との間に、たとえば、一枚の翼有効部31が設けられている。なお、セグメント翼301は、複数の翼有効部31を備えていてもよい。
図4に示すように、タービン静翼30は、複数のセグメント翼301の間にシールガスSGが供給される。これにより、複数のセグメント翼301の間が密封される。この他に、ケーシング10においてタービン静翼30が固定される部分と、タービン静翼30との間にシールガスSGが供給され、両者の間が密封される。シールガスSGは、作動媒体F(図2参照,図4では図示省略)と同様に、作動媒体流路を流れる。
この場合には、シールガスSGが作動媒体Fに干渉して、作動媒体Fの流線が変化する。このため、複数の吹出し孔K32a(図2参照,図4では図示省略)が、シールガスSGと作動媒体Fとを合わせた流体の流線(図示省略)に沿って並ぶように、内側エンドウォールセグメント321aに配置されることが好ましい。すなわち、シールガスSGを含む流体についてCFDなどの流体解析を行って求めた流線に沿うように、複数の吹出し孔K32aを配置することが好ましい。同様に、外側エンドウォールセグメント(図示省略)においても、複数の吹出し孔K32bが、シールガスSGと作動媒体Fとを合わせた流体の流線(図示省略)に沿って並ぶように配置されることが好ましい。これにより、吹出し冷却を効果的に行うことができる。
なお、第1実施形態では、上記したように、上流領域URと中間領域MRと下流領域DRとのそれぞれに、複数の吹出し孔K32a,K32bを配置する場合について説明したが、これに限らない。上流領域UR、中間領域MR、および、下流領域DRから選択した一部の領域に、複数の吹出し孔K32a,K32bを配置してもよい。
第1実施形態では、上記したように、主流ガスが作動媒体Fとして流れるガスタービンのタービン静翼30に関して説明したが、これに限らない。ガスタービン以外の各種タービンに設置されるタービン翼について、上記実施形態のように、複数の吹出し孔を配置してもよい。
第1実施形態では、上記したように、静翼翼列を構成するタービン静翼30に関して説明したが、これに限らない。動翼翼列を構成するタービン動翼について、上記実施形態のように、複数の吹出し孔を配置してもよい。
<第2実施形態>
[1]タービン翼の構成等
図5は、第2実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。図5は、図1の場合と同様に、水平面(xy面)に対して垂直な鉛直面(zy面)の子午断面を示している。
本実施形態のタービン静翼30は、図5に示すように、翼有効部31の構成の一部が、第1実施形態の場合(図1参照)と異なっている。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態と同様である。
本実施形態において、翼有効部31は、空洞部C31と後縁吹出し孔K31とを含む。
空洞部C31は、図5に示すように、翼有効部31の内部に形成されている。空洞部C31は、冷却ガスCGbが冷却ガス入口(図示省略)を介して外部から内部に供給されるように構成されている。冷却ガスCGbは、作動媒体Fよりも温度が低い冷却媒体である。
後縁吹出し孔K31は、図5に示すように、翼有効部31において後縁TE側の部分に形成されている。後縁吹出し孔K31は、翼有効部31の空洞部C31と、作動媒体流路において翼有効部31の後縁TEよりも下流側Dsに位置する部分との間を貫通孔である。後縁吹出し孔K31は、空洞部C31に供給された冷却ガスCGbが流れて、作動媒体流路に冷却ガスCGbを吹き出すように構成されている。ここでは、後縁吹出し孔K31の内部空間の形状は、たとえば、円柱状である。
図5に示すように、後縁吹出し孔K31は、複数がタービンロータ20の径方向に並ぶように形成されている。径方向に沿った面(zy面)において翼有効部31の中央に位置する部分では、後縁吹出し孔K31は、タービンロータ20の回転軸AXに沿った方向に延在している。このため、径方向に沿った面(zy面)では、冷却ガスCGbは、後縁吹出し孔K31から、タービンロータ20の回転軸AXに沿った方向へ向かって吹き出される。なお、図示を省略しているが、タービンロータ20の回転方向Rdに沿った面においては、冷却ガスCGbは、後縁TEから下流側Dsへ延長した延長線ELに沿って吹き出される(図2参照)。
これに対して、径方向に沿った面において翼有効部31の内側および外側に位置する部分では、後縁吹出し孔K31は、タービンロータ20の回転軸AXに沿った方向に対して傾斜した方向に延在している。具体的には、径方向において翼有効部31の内側(図5では下側)に位置する部分では、後縁吹出し孔K31は、上流側Usの部分が下流側Dsの部分よりも、内側エンドウォール部32aから離れた位置になるように、タービンロータ20の回転軸AXに対して傾斜している。このため、冷却ガスCGbは、後縁吹出し孔K31から、タービンロータ20の回転軸AXに対して傾斜した方向に進んで、内側エンドウォール部32aへ向かうように吹き出される。そして、径方向において翼有効部31の外側(図5では上側)に位置する部分では、後縁吹出し孔K31は、上流側Usの部分が下流側Dsの部分よりも、外側エンドウォール部32bから離れた位置になるように、タービンロータ20の回転軸AXに対して傾斜している。このため、冷却ガスCGbは、後縁吹出し孔K31から、タービンロータ20の回転軸AXに対して傾斜した方向に進んで、外側エンドウォール部32bへ向かうように吹き出される。
このように、本実施形態では、内側エンドウォール部32aの吹出し孔K32aおよび外側エンドウォール部32bの吹出し孔K32bから冷却ガスCG(第1冷却ガス)が吹き出される他に、翼有効部31の後縁吹出し孔K31から冷却ガスCGb(第2冷却ガス)が吹き出される。
内側エンドウォール部32aにおいて、複数の吹出し孔K32aは、冷却ガスCGbと作動媒体Fとを合わせた流体の流線(図示省略)に沿って並んで配置されている。すなわち、冷却ガスCGbと作動媒体Fとを合わせた流体について、CFDなどの流体解析を行って求めた流線に沿うように、複数の吹出し孔K32aが配置されている。外側エンドウォール部32bにおいても、同様に、複数の吹出し孔K32bが、冷却ガスCGbと作動媒体Fとを合わせた流体の流線(図示省略)に沿って並んで配置されている。
したがって、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、内側エンドウォール部32aの吹出し孔K32a、および外側エンドウォール部32bの吹出し孔K32bから吹き出された冷却ガスCGがフィルム状に広がり、吹出し冷却を効果的に行うことができる。その結果、本実施形態のタービン静翼30では、温度上昇を抑制可能であって、損傷の発生を効果的に防止可能である。
[2]変形例
図6は、第2実施形態の変形例に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。図6は、図2と同様に、図1に示すA−A部分の断面である。図6では、翼有効部31において後縁TE側に位置する部分を拡大して示している。
図6に示すように、翼有効部31は、後縁TE側に位置する部分にカットバック部310が形成されている。カットバック部310は、翼有効部31において腹側の面の一部を取り除いた切り欠き部であって、後縁吹出し孔K31に連通している。このため、冷却ガスCGbは、後縁吹出し孔K31からカットバック部310を介して吹き出される。
この場合においても、上記と同様に、複数の吹出し孔K32a,K32b(図5参照,図6では図示省略)は、冷却ガスCGbと作動媒体Fとを合わせた流体の流線(図示省略)に沿って並んで配置されることが好ましい。これにより、吹出し冷却を効果的に行うことができる。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係るタービン翼の要部を模式的に示す断面図である。図7は、図1の場合と同様に、水平面(xy面)に対して垂直な鉛直面(zy面)の子午断面を示している。ここでは、内側エンドウォール部32aの吹出し孔K32aを拡大して示している。
本実施形態のタービン静翼30は、図7に示すように、吹出し孔K32aの構成が、第1実施形態の場合(図1参照)と異なっている。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態と同様である。
吹出し孔K32aは、内側エンドウォール部32aの空洞部C32aから作動媒体Fが流れる作動媒体流路へ向かうに伴って、断面積が大きくなるように形成されている。
具体的には、吹出し孔K32aの内部空間の形状は、たとえば、円錐台状である。吹出し孔K32aの断面積は、空洞部C32aの側に位置する一端から作動媒体流路の側に位置する他端へ向かうに伴って大きくなっている。つまり、吹出し孔K32aは、いわゆるディフュージョンホールであって、本実施形態では、必要な冷却性能を容易に得ることができる。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…ケーシング、20…タービンロータ、30…タービン静翼(タービン翼)、31…翼有効部、32a…内側エンドウォール部、32b…外側エンドウォール部、301…セグメント翼、310…カットバック部、321a…内側エンドウォールセグメント、C31…空洞部、C32a…空洞部、C32b…空洞部、CG…冷却ガス、CGb…冷却ガス、CL…中間線、DR…下流領域、Ds…下流側、EL…延長線、F…作動媒体、K31…後縁吹出し孔、K32a…吹出し孔、K32b…吹出し孔、L1…第1区分線、L2…第2区分線、LE…前縁、MR…中間領域、Rd…回転方向、SG…シールガス、TE…後縁、UR…上流領域、Us…上流側

Claims (7)

  1. ケーシングの内部に収容され、前記ケーシングの内部に作動媒体が供給されることによって回転するタービンロータの周囲に配置されるタービン翼であって、
    前記タービンロータの回転方向に複数が配置される翼有効部と、
    前記翼有効部において前記タービンロータの径方向の端部に位置しており、前記翼有効部を支持するエンドウォール部と
    を有し、
    前記エンドウォール部は、当該エンドウォール部の内部に供給された冷却ガスを、前記ケーシングの内部において前記作動媒体が流れる流路に吹き出す複数の吹出し孔を含み、
    前記複数の吹出し孔は、前記作動媒体を含む流体が前記流路を流れるときの流線に沿うように配置されている、
    タービン翼。
  2. 前記複数の吹出し孔は、前記複数の翼有効部の前縁の間を結んだ第1区分線と、前記複数の翼有効部の後縁の間を結んだ第2区分線との間に位置する中間領域において、前記流線に沿うように配置されている、
    請求項1に記載のタービン翼。
  3. 前記複数の吹出し孔は、前記第1区分線よりも上流側に位置する上流領域において、前記流線に沿うように配置されている、
    請求項2に記載のタービン翼。
  4. 前記複数の吹出し孔は、前記第2区分線よりも下流側に位置する下流領域において、前記流線に沿うように配置されている、
    請求項2または3に記載のタービン翼。
  5. 当該タービン翼は、複数のセグメント翼を組み合わせることによって構成されると共に、シールガスが前記複数のセグメント翼の間を介して前記流路へ流れるように構成されており、
    前記複数の吹出し孔は、前記シールガスと前記作動媒体とを含む流体の流線に沿うように配置されている、
    請求項1から4のいずれかに記載のタービン翼。
  6. 前記翼有効部は、後縁に後縁吹出し孔が形成されており、当該翼有効部の内部に供給された冷却ガスが前記後縁吹出し孔から前記エンドウォール部に向かって吹き出されて前記流路へ流れるように構成されており、
    前記複数の吹出し孔は、前記後縁吹出し孔から吹き出された冷却ガスと前記作動媒体とを含む流体の流線に沿うように配置されている、
    請求項1から5のいずれかに記載のタービン翼。
  7. 前記複数の吹出し孔は、前記エンドウォール部の内部から前記作動媒体が流れる流路へ向かうに伴って、断面積が大きくなるように形成されている、
    請求項1から6のいずれかに記載のタービン翼。
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