JP2017056683A - 塗布装置、及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布液槽に溜められた塗布液に泡が発生した場合でも、塗布ローラへの泡の付着が防止される塗布装置、及び液体吐出装置を提供する。
【解決手段】塗布液供給部(12)と、塗布液の貯蔵槽(32)から供給された塗布液を貯蔵可能な構造を有する第一液槽(50)と、第一液槽と連通される連通部と、第一液槽と仕切板によって区分される構造を有し、塗布液供給部の少なくとも一部が内包され、塗布液を貯蔵可能な構造を有し、連通部と連通される第二液槽(52)とを備え、連通部は、第一液槽と第二液槽とを連通させ、かつ、第一液槽と第二液槽との間を流通する塗布液を一時的に貯留させ、連通流路の一方の端である第一液流口(58)、及び連通流路の他方の端である第二液流口(56)の重力方向の下に配置される連通流路(22)、及び連通流路を前記第一液槽の側と第二液槽の側に区分する仕切部(54A)を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は塗布装置、及び液体吐出装置に係り、特に塗布装置における塗布液の管理技術に関する。
印刷前に処理液を記録媒体に塗布することにより、一般の印刷用紙の使用を可能にしたインクジェット記録装置が知られている。一般の印刷用紙とは、インクジェット専用紙ではなく、一般のオフセット印刷などで使用される用紙である。一般の印刷用紙の例として、上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする用紙が挙げられる。
処理液を記録媒体に塗布する塗布装置として、塗布ローラを用いたローラ塗布方式が知られている。
特許文献1は、塗布液槽に溜められた塗布液を一定量計量して塗布ローラに転写し、塗布ローラに転写された塗布液を記録媒体に塗布する塗布装置が記載されている。本明細書における、塗布液、及び記録媒体の用語は、特許文献1における処理液、及び用紙の用語に対応している。
特開2012−101439号公報
しかしながら、塗布液槽の塗布液に泡が発生し、塗布ローラに泡が付着すると塗布むらの原因となりうる。泡は塗布液と空気が混合されることにより発生する。例えば、塗布液が流通する流路と空気が流通する流路が合流する場合、塗布液が流通する流路と空気が流通する流路との合流位置において泡が発生しうる。
また、塗布液、及び空気が混在する流路にフィルタが設けられている場合、フィルタの内部に塗布液が残存していると、塗布液、又は空気がフィルタを通過する際に泡が発生しうる。さらに、液面に対して塗布液が勢いよく落下する場合や、液面のすれすれから塗布液を吸い上げる場合にも泡が発生しうる。
塗布液が溜められる塗布液槽は、塗布液が交換される場合に塗布液の排出、及び塗布液の供給が行われる。また、塗布液槽の塗布液を循環させる場合も塗布液の排出、及び塗布液の供給が行われる。塗布液の排出、又は供給が行われる際に、先に説明した塗布液と空気との混合が発生すると泡が発生しうる。
特許文献1に記載の塗布装置は、塗布液槽に遮断板を設けて、塗布液槽を供給口側のバッファ室と塗布ローラ側の貯留室に分離している。塗布液は遮断板の下部に形成された連通口を介してバッファ室から貯留室へ流れる一方、泡の流れは遮断板によって阻止される構成を有しているものの、バッファ室の液面が連通口の位置まで下がると、連通口を介してバッファ室から貯留室へ泡が流れてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、塗布液槽に溜められた塗布液に泡が発生した場合でも、塗布ローラへの泡の付着が防止される塗布装置、及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
第1態様に係る塗布装置は、記録媒体に塗布液を供給する塗布液供給部と、塗布液の貯蔵槽から供給された塗布液を貯蔵可能な構造を有する第一液槽と、第一液槽と連通される連通部と、第一液槽と仕切板によって区分される構造を有する第二液槽であり、塗布液供給部の少なくとも一部が内包され、塗布液を貯蔵可能な構造を有し、連通部と連通される第二液槽と、を備え、連通部は、第一液槽と第二液槽とを連通させ、かつ、第一液槽と第二液槽との間を流通する塗布液を一時的に貯留させる連通流路であり、連通流路の一方の端である第一液流口、及び連通流路の他方の端である第二液流口の重力方向の下に配置される連通流路、及び連通流路を前記第一液槽の側と第二液槽の側に区分する仕切部を備えた塗布装置である。
第1態様によれば、第一液槽に貯蔵される塗布液の液面が下げられた場合にも、第一液槽の塗布液に発生した泡や波は、第一液流口の重力方向の下に配置された連通流路に溜められた塗布液によって移動が制限され、連通流路を通過することができないので、第一液槽から第二液槽への泡の移動が防止される。
また、第二液槽のごみや異物は第二液流口の重力方向の下に配置された連通流路に溜められた塗布液によって移動が制限され、連通流路を通過することができないので、第二液槽から第一液槽へのごみや異物の移動が防止される。
第2態様は、第1態様の塗布装置において、連通流路は、重力方向について第一液槽の下に配置される構成とすることができる。
第2態様によれば、重力方向における第一液槽の下の連通流路に塗布液が溜められるので、第一液槽から塗布液を全て排出させた場合にも、連通流路への泡の進入が防止される。
第3態様は、第1態様又は第2態様の塗布装置において、連通流路は、第一液流口が第一液槽の底面に接続され、第二液流口が第二液槽の底面に接続される構成とすることができる。
第3態様によれば、第一液流口、連通流路、及び第二液流口を介して、第一液槽と第二液槽とを連通させることが可能であり、かつ、第一液槽と第二液槽との間で泡、異物、又はごみ等の流通が阻止可能な連通流路を構成しうる。
第4態様は、第1態様から第3態様のいずれか一態様の塗布装置において、第一液槽と第二液槽との境界に沿って複数の連通部を備える構成とすることができる。
第4態様によれば、第一液槽と第二液槽との間で塗布液を循環させることができる。
第5態様は、第1態様から第4態様のいずれか一態様の塗布装置において、塗布液を排出させる排出口を備え、第一液槽は、重力方向の上方向から重力方向の下方向へ向かう成分を有する傾斜面を含む底面を有し、排出口は、第一液槽の底面に配置され、かつ、第一液槽の底面の重力方向の最も低い位置に配置される構成とすることができる。
第5態様によれば、第一液槽から塗布液を排出させる際の塗布液の残りが防止される。
第6態様は、第1態様から第5態様のいずれか一態様の塗布装置において、塗布液供給部は、塗布液が塗布される記録媒体の搬送方向に直交する記録媒体の幅方向における記録媒体の全長を超える長さを有する構成とすることができる。
第6態様によれば、記録媒体の幅方向について、塗布液供給部、及び記録媒体を移動させることなく、記録媒体の全幅に対して塗布液の塗布が可能となる。
第7態様は、第1態様から第6態様のいずれか一態様の塗布装置において、第一液槽と第二液槽とは仕切部が重力方向の下端に形成された仕切板により区分される構成とすることができる。
第7態様によれば、第一液槽と第二液槽とを仕切る仕切板と連通流路を仕切る仕切部を一体構成とすることで、コンパクトな塗布装置とすることができる。
第8態様は、第1態様から第7態様のいずれか一態様の塗布装置において、連通流路は、円筒形状の管であり、一方の端から重力方向の下方向に向かう管が重力方向の上方向へ向かって折り返される構造を有する構成とすることができる。
第8態様によれば、流路抵抗が低減化され、効率のよい送液が可能となる。
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか一態様の塗布装置において、塗布液供給部は、記録媒体に塗布液を塗布する塗布ローラと、塗布ローラに供給される塗布液を計量する計量ローラであり、第二液槽から塗布ローラへ計量された塗布液を供給する計量ローラと、を備え、計量ローラは、第二液槽に内包される構造を有する構成とすることができる。
第9態様によれば、記録媒体へ適切な量の塗布液が塗布される。
第10態様は、第1態様から第9態様のいずれか一態様の塗布装置において、第二液槽に貯留される塗布液の量を検出する第一液量検出センサであり、第二液槽に内包される第一液量検出センサと、複数の穴が形成された第一被覆部材であり、第一液量検出センサを被覆する第一被覆部材を備える構成とすることができる。
第10態様によれば、泡による第一液量検出センサの誤検出が防止される。
第11態様は、第1態様から第10態様のいずれか一態様の塗布装置において、第一液槽から排出された塗布液が収容される廃液槽と、廃液槽の塗布液の量を検出する第二液量検出センサであり、廃液槽に内包される第二液量検出センサと、複数の穴が形成された第二被覆部材であり、第二液量検出センサを被覆する第二被覆部材と、を備える構成とすることができる。
第11態様によれば、廃液槽において、泡による第二液量検出センサの誤検出が防止される。
第12態様に係る液体吐出装置は、記録媒体に塗布液を付着させる塗布液付着部と、塗布液付着部によって塗布液を付着させた記録媒体に対して液体を吐出させる液体吐出ヘッドと、を備え、塗布液付着部は、第1態様から第11態様のいずれか一態様の塗布装置を備える液体吐出装置である。
第12態様によれば、第1態様と同様の効果を得ることができる。
第12態様に係る液体吐出装置の一例として、インクジェット方式の描画を行うインクジェット記録装置が挙げられる。
第12態様に係る塗布液の一例として、インクジェット方式の描画を行う際の前処理に使用される処理液が挙げられる。処理液の例として、インクと反応してインクを凝集、又は不溶化させる処理液が挙げられる。
本発明によれば、第一液槽に貯蔵される塗布液の液面が下げられた場合にも、第一液槽の塗布液に発生した泡や波は、第一流入口の重力方向の下に配置された連通流路に溜められた塗布液によって移動が制限され、連通流路を通過することができないので、第一液槽から第二液槽への泡や波の移動が防止される。また、第二液槽のごみや異物は第二流入口の重力方向の下に配置された連通流路に溜められた塗布液によって移動が制限され、連通流路を通過することができないので、第二液槽から第一液槽へのごみや異物の移動が防止される。
図1は塗布装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は塗布液供給部の概略構成を示す説明図である。 図3は本実施形態に係る塗布装置の作用効果の説明図である。 図4は塗布液供給部を塗布液供給部の上方向から見た平面図である。 図5は貯蔵槽の構造を示す断面図である。 図6は塗布装置の制御系のブロック図である。 図7は液量検出センサにおける課題の説明図である。図7(A)は液量検出センサにより液有りと検出する場合の模式図である。図7(B)は液量検出センサにより液なしと検出される場合の模式図である。図7(C)は泡の付着により誤検出される場合の模式図である。 図8は被覆部材を備えた液量検出センサの効果の説明図である。図8(A)は被覆部材を備えた液量検出センサにより液有りと検出される場合の模式図である。図8(B)は被覆部材を備えた液量検出センサにより液なしと検出される場合の模式図である。 図9は被覆部材の概略構成を示す斜視図である。 図10は図9に示した被覆部材を備えた液量検出センサを廃液槽に適用した例の模式図である。 図11は塗布液槽の塗布液を吸い上げて回収、又は排出させる態様の模式図である。 図12(A)は液を吸い上げる場合の模式図である。図12(B)は空気を吸い上げる場合の模式図である。 図13は太径化された排出流路の例を示す模式図である。 図14は第一変形例の説明図である。 図15(A)は第一変形例の効果の説明図である。図15(B)は第一変形例の効果の説明図である。 図16は第二変形例の説明図である。 図17は塗布液槽の第三変形例の説明図である。 図18は塗布液槽の第三変形例の他の態様の説明図である。 図19はインクジェット記録装置の全体構成図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
[第一実施形態]
<塗布装置の全体構成>
図1は塗布装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示した塗布装置10は、記録媒体11に塗布液を供給する塗布液供給部12を備えている。塗布液供給部12は、不図示の支持部によって回転可能に支持された塗布ローラ14を備えている。
塗布ローラ14は、外周面に塗布液を保持した状態で回転し、塗布ローラ14の回転に同期して搬送される記録媒体11に塗布液を塗布する。図1に示した塗布ローラ14は、図1の紙面と直交する方向に沿う回転軸14Aを有している。図1に示した塗布ローラ14は、塗布液を塗布する際に、図1における時計回り方向に回転する。
本明細書における直交の用語は、90度を超える角度で交差する場合、又は90度未満の角度で交差する場合のうち、90度で交差する場合と同一の作用効果を奏する実質的な直交が含まれる。
また、本明細書における垂直の用語は、90度を超える角度、又は90度未満の角度のうち、90度と同様の作用効果を奏する実質的な90度が含まれる。
更に、本明細書における平行の用語は、二方向が交差するものの、平行と同一の作用効果を奏する実質的な平行が含まれる。更にまた、本明細書における同一の用語は、対象となる構成に相違点が存在しているものの、同一と同様の作用効果を得ることができる実質的な同一が含まれる。
塗布ローラ14の回転軸14Aは、回転軸14Aと直交する方向について揺動自在に支持される。塗布ローラ14の回転軸14Aを揺動させて、塗布ローラ14と記録媒体11との接触、及び離間の切り換えることで、塗布液の塗布、又は非塗布の切り換えが可能である。図1には塗布ローラ14の回転軸14Aの揺動方向を白抜き矢印線により図示する。
塗布液供給部12は、計量ローラ16を備えている。計量ローラ16は不図示の支持部によって回転可能に支持される。計量ローラ16は一定量の塗布液を計量し、計量した塗布液を保持する。計量ローラ16は塗布ローラ14と同期して回転し、かつ、塗布ローラ14と反対方向に回転して計量ローラの外周面を塗布ローラ14の外周面に接触させて、計量された一定量の塗布液を塗布ローラ14へ転写する。
計量ローラ16の回転軸16Aは、回転軸16Aと直交する方向について揺動自在に支持される。計量ローラ16の回転軸16Aを揺動させて、計量ローラ16と塗布ローラ14との接触、及び離間の切り換えることで、塗布ローラ14への塗布液の供給、又は非供給の切り換えが可能である。図1には計量ローラ16の回転軸16Aの揺動方向を白抜き矢印線により図示する。
計量ローラ16の例として、外周面に複数のセルが形成され、セルの中に塗布液を保持可能に構成されたアニロックスローラが挙げられる。
塗布液供給部12は、塗布液槽18を備えている。塗布液槽18は、塗布ローラ14へ供給される塗布液が一時的に貯蔵される。計量ローラ16は回転軸16Aよりも下側の一部が塗布液槽18に浸漬される配置を有している。
塗布液槽18は、塗布液を貯蔵可能な第一液槽50と、塗布液を貯蔵可能な第二液槽52に区分される。塗布液槽18は、第一液槽50と第二液槽52とを連通させる連通流路22を備えている。第一液槽50、及び第二液槽52は大気開放されている。
図1に示した塗布液供給部12は、計量ローラ16が第二液槽52に内包される配置を有している。すなわち、塗布液供給部12の少なくとも一部が第二液槽52に内包される配置を有している。なお、塗布液槽18の詳細は後述する。
塗布液槽18は、第一液量検出センサ21を備えている。第一液量検出センサ21は塗布液槽18に内包される配置を有している。図1には第二液槽に第一液量検出センサ21を備える態様を例示する。
塗布装置10は、塗布液供給部12へ塗布液を供給する貯蔵槽32を備えている。貯蔵槽32は塗布液槽18へ供給される塗布液が貯蔵されるタンクである。
塗布装置10は、貯蔵槽32から塗布液槽18への塗布液の流路となる供給管34を備えている。供給管34の一方の端は塗布液槽18と接続される。供給管34の他方の端は貯蔵槽32と接続される。
塗布液槽18は供給管34との接続位置に供給口が設けられている。図1では塗布液槽18の供給口の図示を省略する。塗布液槽18の供給口は図2に示す供給口18Aに相当する。
貯蔵槽32は供給管34との接続位置に塗布液出口が設けられている。貯蔵槽32の塗布液出口の図示は省略する。
供給管34は、フィルタ36、供給ポンプ38、及び供給弁40が設けられる。フィルタ36、供給ポンプ38、及び供給弁40は、供給管34の塗布液の流れ方向に沿って上流側からフィルタ36、供給ポンプ38、及び供給弁40の順に配置される。
供給弁40を開き、供給ポンプ38を動作させると、貯蔵槽32から塗布液槽18へ塗布液が供給される。供給管34を通過する塗布液は、フィルタ36を通過する際に異物が除去される。図1では、塗布液の供給方向を図1における右から左へ向く矢印線により図示する。
塗布装置10は、塗布液槽18から貯蔵槽32への塗布液の通路となる回収管42を備えている。回収管42の一方の端は塗布液槽18と接続される。回収管42の他方の端は貯蔵槽32と接続される。
塗布液槽18は回収管42との接続位置に回収口が設けられている。図1では塗布液槽18の回収口の図示を省略する。塗布液槽18の回収口は図2に示す回収口18Bに相当する。
貯蔵槽32は回収管42との接続位置に塗布液回収口が設けられている。貯蔵槽32の塗布液回収口の図示は省略する。
回収管42は、回収弁44、及び回収ポンプ46が設けられる。回収弁44、及び回収ポンプ46は、回収管42の塗布液の流れ方向に沿って上流側から回収弁44、及び回収ポンプ46の順に配置される。
回収弁44を開き、回収ポンプ46を動作させると、塗布液槽18から貯蔵槽32へ塗布液が回収される。図1では、塗布液の回収方向を図1における左から右へ向かう矢印線により図示する。
塗布液槽18は、排出管48との接続位置に排出口が設けられている。図1では、排出口の図示は省略する。排出口は図2に示す排出口18Cに相当する。排出管48は、塗布液槽18と接続される一方の端と反対側の他方の端で、廃液が収容される廃液槽49と接続される。
排出管48には、不図示の排出弁、及び排出ポンプが配置される。排出弁を開き、排出ポンプを動作させると、塗布液槽18に貯蔵されている塗布液は、廃液槽49へ送られる。回収管42と排出管48と兼用させる態様も可能である。回収管42と排出管48と兼用させた場合、回収管42と排出管48とを兼用させた管は排出管としての機能を有する。
詳細な図示を省略するが、塗布ローラ14は円筒形状を有している。塗布ローラ14は回転軸14Aと平行方向が長手方向となっている。塗布ローラ14は塗布ローラ14の長手方向の全長が、記録媒体11の幅方向における全長を超える長さを有している。
記録媒体11の搬送方向について、塗布ローラ14に対して記録媒体11を一回だけ相対移動させることで、記録媒体11の塗布可能領域の全域に対して塗布液を塗布することが可能である。図1では記録媒体11の搬送方向を矢印線により図示する。
記録媒体11の幅方向は、記録媒体11の搬送方向と直交する方向である。記録媒体11の幅方向は、塗布ローラ14の長手方向と平行方向である。
また、詳細な図示を省略するが、計量ローラ16は円筒形状を有している。計量ローラ16は回転軸16Aと平行方向が長手方向となっている。計量ローラ16の長手方向は、塗布ローラ14の長手方向と平行である。計量ローラ16の長手方向の全長は、塗布ローラ14の長手方向の全長に対応する長さを有している。図4に符号Xを用いて計量ローラ16の長手方向を図示する。
記録媒体11の搬送形態は、圧胴の外周面などの曲面に沿って搬送される形態でもよいし、ベルトなどの平面に沿って搬送される形態でもよい。
<塗布液供給部の説明>
図2は塗布液供給部の概略構成を示す説明図である。以下の説明では、先に説明した構成と同一の構成には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図2に示すように、塗布液槽18は、第一液槽50と第二液槽52に区分されている。換言すると、塗布液槽18は、第一液槽50と第二液槽52が仕切板54により仕切られた構造を有している。
塗布液槽18は、第二液槽52と第一液槽50とを連通させる連通流路22を備えている。塗布液槽18は、図1に示した供給ポンプ38、又は回収ポンプ46を介して貯蔵槽32と塗布液のやりとりを行う。
連通流路22の一例として、円筒形状の管であり、一方の端から重力方向の下方向に向かう管が重力方向の上方向へ向かって折り返される構造を有する円筒形状の管が挙げられる。
図2に示すように塗布液槽18を第一液槽50と第二液槽52とに区分する理由は以下のとおりである。
第一に、図1に示した供給ポンプ38、又は回収ポンプ46にロータリーポンプが適用されると、塗布液は連続的な流れではなく脈動した流れとなり、塗布液槽18における塗布液19の液面を波立たせてしまい、塗布むらの原因となるので、第一液槽50における液面の変動を第二液槽52に伝搬させないためである。
第二に、塗布液槽18に供給された塗布液19に泡19Aが発生することがあり、泡19Aが図1に示した塗布ローラ14に付着すると塗布むらの原因となるので、第二液槽52への泡19Aの侵入を防止するためである。
第三に、塗布液を記録媒体11に転写する際に、紙片やごみを塗布ローラ14が巻き取ってしまい、紙片やごみが塗布液槽18を経由して貯蔵槽32の側へ流れてしまうことを防止するためである。
すなわち、第一液槽50において発生した塗布液の変化の第二液槽52への影響を小さくするために、第一液槽50と第二液槽52とは限られた流路である連通流路22により連通されている。
連通流路22の一方の端である第一液流口58は、第一液槽50の底面50Aと接続される。連通流路22の他方の端である第二液流口56は、第二液槽52の底面52Aと接続される。
そして、第一液槽50、及び第二液槽52に、第一液槽50、及び第二液槽52よりも重力方向における下の位置で塗布液を流通させる連通流路22であり、第一液流口58、及び第二液流口56の重力方向の下に配置される連通流路を備える。塗布液槽18は、連通流路22以外の位置、又は領域では、第一液槽50と第二液槽52との間で塗布液の流通ができない非流通構造とされる。
図2に示した連通流路22は、第一液槽50の底面50Aよりも低い位置に配置される。同様に、図2に示した連通流路22は第二液槽52の底面52Aよりも低い位置に配置される。
また、図2に示した連通流路22は、第一液槽50の側と第二液槽52の側とが仕切部54Aによって仕切られた構造を有している。仕切部54Aは、連通流路22の重力方向の下端に達しない長さ、及び配置を有しているので、塗布液19は連通流路22における仕切部54Aの重力方向の下端54Bの更に下側を通過することができる。
連通流路22、及び仕切部54Aは、第一液槽50と連通される連通部であり、第二液槽52と連通される連通部を構成する。
図3は本実施形態に係る塗布装置の作用効果の説明図である。第一液槽50の塗布液を排出口18Cから排出させた場合、又は回収口18Bから塗布液を回収して塗布液を循環させる場合、第一液槽50の塗布液19の液面が下がる。ここでいう塗布液19の液面は塗布液19の水位と同義である。
図3に示すように、第一液槽50の塗布液19が全て排出されたとしても、連通流路22に塗布液19が残っているので、泡19Aは連通流路22に進むことができない。つまり、連通流路22は、第一液槽50と第二液槽52との間を流通する塗布液を一時的に貯留させる機能を有する。そのため、泡19Aは連通流路22を経由して第一液槽50から第二液槽52へ進むことができない。同様に、第二液槽52へ流れ込んだ紙片やごみもまた、連通流路22に進むことができず、第一液槽50へ進むことができない。
第二液流口56の開口面積は、第二液槽52の底面の面積に対して非常に小さい。同様に第一液流口58の開口面積は、第一液槽50の底面の面積に対して非常に小さい。そうすると、第一液槽50から第二液槽52への塗布液19の移動が制限されるので、第一液槽50の塗布液19に生じた波は、第二液槽52への伝搬が制限される。
図4は塗布液供給部を塗布液供給部の上方向から見た平面図である。図4では、図1に示した回収管42、及び排出管48の図示を省略する。
図4に示すように、塗布液槽18は、第一液槽50と第二液槽52との境界に沿って、複数の連通流路22が設けられている。第一液槽50と第二液槽52との境界は、計量ローラ16の回転軸16Aと平行方向に沿っている。
図4に示した例では、第一液槽50と第二液槽52との境界に沿って、三つの連通流路22が等間隔に配置されている。
先に説明したように、塗布液槽18から塗布液を排出させた場合、連通流路22の中に塗布液が残ってしまう。塗布液の入れ換えを行う場合に塗布液槽18に残る塗布液はできる限り少ないことが好ましい。したがって、第一液槽50と第二液槽52との境界について、塗布液槽18の全域に連通流路22が配置されるのではなく、連通流路22は限られた位置に限定的に配置される。
一方、連通流路22を複数設けることで、第一液槽50と第二液槽52との間における塗布液の流通、又は攪拌が促進される。具体的には、供給管34と接続される供給口18Aに近い連通流路22では、第一液槽50から第二液槽52への塗布液の流れが形成される。一方、回収管42と接続される排出口18Cに近い連通流路22では、第二液槽52から第一液槽50への塗布液の流れが形成される。
図4に示した符号Xは、塗布液槽18の長手方向を表す。塗布液槽18の長手方向は、計量ローラ16の回転軸16Aと平行方向であり、計量ローラ16の長手方向と平行である。また、符号Xが示す方向は、第一液槽50と第二液槽52との境界に沿う方向と平行である。
図4に示した符号Yは、塗布液槽18の端手方向である。塗布液槽18の端手方向は、符号Xを付した塗布ローラの回転軸16Aと直交する方向である。また、塗布液槽18の端手方向は、図1に示した記録媒体11の搬送方向と平行方向である。
図5は貯蔵槽の構造を示す断面図である。図5は図2の5−5線に沿う断面図である。図5に示すように、第一液槽50の底面50Aは、供給口18Aの側から回収口18B、及び排出口18Cの側ヘ向かい、重力方向の上から下への成分である、重力方向の下方向に向かう成分を有する傾斜した構造を有している。図示を省略するが、図4に示した第二液槽52の底面52Aも、図5に示した第一液槽50の底面50Aと同様の傾斜構造を有している。
図5に示した第一液槽50は、底面50Aが傾斜構造を有することで、供給口18Aの側から回収口18Bの側へ向かう塗布液の流れが形成される。したがって、第一液槽50から塗布液を排出させる際の塗布液の残留が抑制される。
図5に示した連通流路22は、塗布液槽18の長手方向について、傾斜面である第一液槽50の底面50Aに沿って配置されるので、塗布液槽18に設けられる複数の連通流路22は、塗布液槽18の長手方向について、供給口18Aの側から回収口18Bの側へ向かって順に低くなる配置を有している。
<制御系の説明>
図6は塗布装置の制御系のブロック図である。塗布装置10は、システム制御部100によって各部が統括的に制御される。システム制御部100は、中央演算装置、及び中央演算装置の処理領域、又は記憶領域として機能するメモリから構成される。
塗布装置10は、塗布ローラ制御部102を備えている。塗布ローラ制御部102は、システム制御部100から送出される指令信号に応じて塗布ローラ駆動部103の動作を制御する。
図6に示した塗布ローラ駆動部103は、図1に示した塗布ローラ14の駆動源であるモータ、モータと連結される駆動機構が含まれる。駆動機構の例として、ボールねじ、ベルト、ギアなどが挙げられる。
塗布装置10は、計量ローラ制御部104を備えている。計量ローラ制御部104は、システム制御部100から送出される指令信号に応じて計量ローラ駆動部105の動作を制御する。
図6に示した計量ローラ駆動部105は、図1に示した計量ローラ16の駆動源であるモータ、モータと連結される駆動機構が含まれる。駆動機構の構成要素の例として、ボールねじ、ベルト、ギアなどが挙げられる。
塗布装置10は、ポンプ制御部106を備えている。ポンプ制御部106は、システム制御部100から送出される指令信号に応じて、ポンプ107の動作を制御する。図6に示したポンプ107は、図1に示した供給ポンプ38、回収ポンプ46、及び不図示の排出ポンプが含まれる。
塗布装置10は、バルブ制御部108を備えている。バルブ制御部108は、システム制御部100から送出される指令信号に応じて、バルブ109の動作を制御する。図6に示したバルブ109は、図1に示した、供給弁40、回収弁44、及び不図示の排出弁が含まれる。
ポンプ制御部106、及びバルブ制御部108の制御例として、塗布液の消費により、液量検出センサ128によって塗布液の水位が予め決められた水位を下回った場合に、図1に示した供給弁40を開き、供給ポンプ38を動作させて塗布液槽18へ塗布液を補給する例が挙げられる。上述した制御例における液量検出センサ128として、図1に示した第一液量検出センサ21を適用することができる。
図6に示した塗布装置10は、温度調整制御部110を備えている。温度調整制御部110は、システム制御部100から送出される指令信号に応じて、温度調整部111の動作を制御して、塗布液の温度を設定された温度範囲に保つ。
すなわち、温度センサ112によって検出された塗布液の温度に応じて、塗布液に加熱処理、又は冷却処理が施される。ここでいう加熱処理は、塗布液の検出温度が設定温度範囲の下限値未満の場合に冷却処理を停止させる態様が含まれる。同様に、冷却処理は、塗布液の検出温度が設定温度範囲の上限値を超える場合に、加熱処理を停止させる態様が含まれる。
塗布装置10は、表示部120を備えている。表示部120はモニタ装置が適用される。表示部120は、塗布装置10の動作状態、動作パラメータの設定、又はエラーの発生など表示させる表示手段として機能する。
塗布装置10は、操作部122を備えている。操作部122は、マウス、キーボードなどの操作部材が適用される。オペレータが操作部122を操作して、各種情報を入力することが可能である。表示部120にタッチパネル方式のディスプレイ装置を適用して、表示部120と操作部122とを一体構成とすることも可能である。
塗布装置10は、入力部124を備えている。入力部124の例として、外部入力端子、入力インターフェースなどが挙げられる。
塗布装置10は、記憶部126を備えている。記憶部126は各種データ、又は各種パラメータなどが記憶される記憶手段として機能する。記憶部126として、電気的記憶装置、又は磁気的記憶装置を適用することができる。もちろん、両者を併用してもよい。
また、図6に示した記憶部126は、複数の記憶装置や複数の記憶素子から構成されていてもよい。なお、図6に示した塗布装置10の制御系は、適宜構成の追加、削除、又は変更が可能である。
<作用効果>
上記の如く構成された塗布装置10によれば、第一液槽50と第二液槽52とは、限られた流路である連通流路22によってのみ連通される。連通流路22は、第一液槽50、及び第二液槽52よりも重力方向の下に配置される。第一液槽50から第二液槽52へ移動する塗布液19が連通流路22に一時的に溜められる。
図3に示すように、第一液槽50における塗布液19の水位が下げられた場合でも、第一液槽50に発生した泡19Aは、連通流路22に溜められた塗布液19によって第一液槽50から第二液槽52への移動が阻止される。
また、回収口18B、又は排出口18Cが設けられる第一液槽50の底面50Aは、供給口18Aの側が重力方向の上方向とされ、回収口18B、又は排出口18Cが重力方向の方向であり、最も低い位置とされる。回収口18B、又は排出口18Cを介して塗布液を排出させる際の塗布液19の残留が防止される。
さらに、連通流路22を複数備え、複数の連通流路22が第一液槽50と第二液槽52との境界に沿って配置される。供給口18Aに近い連通流路22では、第一液槽50から第二液槽52への塗布液の流れができ、回収口18B、及び排出口18Cに近い連通流路22では、第二液槽52から第一液槽50への塗布液の流れができる。第一液槽50と第二液槽52との間で塗布液の循環、又は攪拌が促進される。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態において、先に説明した第一実施形態と同一の構成については、説明を適宜省略する。
<課題の説明>
図7は液量検出センサにおける課題の説明図である。図7(A)は液量検出センサにより液有りと検出する場合の模式図である。図7(B)は液量検出センサにより液なしと検出される場合の模式図である。
図7(A)、及び図7(B)に示した液量検出センサは、図1から4、及び図6に示した第一液量検出センサ21である。第一液量検出センサ21は、塗布液19の液面の高さをコントロールするために設けられている。塗布液19の液面の高さは塗布液19の水位と同義である。第一液量検出センサ21は塗布液19が接触しているか否かによって塗布液の有無を検出している。
すなわち、塗布装置10は、第一液量検出センサ21によって検出された塗布液19の水位に応じて、塗布液の供給、回収、又は排出が実行され、塗布液19の水位が予め決められた範囲内に保たれる。塗布液19の水位の検出は、塗布液19の体積の検出ともいえる。塗布液19の体積は塗布液19の液量と同義である。
図7(A)に示すように、第一液量検出センサ21に塗布液19が接触していると、塗布液19の水位が予め決められた範囲内であると判断される。一方、図7(B)に示すように、第一液量検出センサ21に塗布液19が接触していない場合である、第一液量検出センサ21と塗布液19が非接触の場合、塗布液19の水位が予め決められた範囲の下限未満であると判断される。
図7(C)は泡の付着により誤検出される場合の模式図である。図7(C)に示すように、第一液量検出センサ21に泡19Aが接触すると、第一液量検出センサ21と塗布液19との間でブリッジを起こし、第一液量検出センサ21と塗布液19が非接触であるにもかかわらず、第一液量検出センサ21と塗布液19が接触している場合と同様に、塗布液19の水位が予め決められた範囲内であると判断されてしまう。
<液量検出センサにおける泡対策の説明>
図8は被覆部材を備えた液量検出センサの効果の説明図である。図8(A)は被覆部材を備えた液量検出センサにより液有りと検出される場合の模式図である。図8(B)は被覆部材を備えた液量検出センサにより液なしと検出される場合の模式図である。
以下の説明では、第一液量検出センサ21は電気抵抗の変化によって、塗布液の接触、又は非接触が検出される方式であるとする。なお、第一液量検出センサ21として、他の検出方式を適用してもよい。
第二実施形態に係る塗布装置では、図8(A)及び図8(B)に示すように、第一液量検出センサ21の周囲であり、泡19Aが接触する可能性がある領域を被覆する第一被覆部材200が備えられている。第一被覆部材200の内面と第一液量検出センサ21との間には隙間があり、第一被覆部材200の内面と第一液量検出センサ21と非接触である。
図8(A)及び図8(B)に示した第一被覆部材200は、塗布液19が通過可能な構造であり、かつ、泡が通過不能である構造を有している。第一被覆部材200は不図示の支持部材によって固定される。
図8(A)、及び図8(B)に示した第一被覆部材200によって、第一液量検出センサ21の周囲の少なくとも一部を覆うことで、塗布液が第一液量検出センサ21に接触可能であるものの、泡が第一液量検出センサ21に接触することができないので、泡19Aの接触による第一液量検出センサ21の誤検出が防止される。
ここでいう第一液量検出センサ21の周囲の少なくとも一部は、泡19Aが接触する可能性がある領域である。
<被覆部材の具体例>
図9は被覆部材の概略構成を示す斜視図である。図9に示した第一被覆部材200は、円筒形状を有している。第一被覆部材200は、外周面202に複数の穴204が形成されている。第一被覆部材200は、上面が開口206となっており、図8(A)、及び図8(B)に示すように第一液量検出センサ21を内挿することができる。
第一被覆部材200の底面208は、外周面202と同様に穴が形成されていてもよいし、穴が非形成でもよい。第一被覆部材200の材料は、金属を適用することができる。第一被覆部材200の材料は、塗布液によって腐食しない材料であり、複数の穴204が形成可能な材料であれば、金属に限定されない。第一被覆部材200は、第一液量検出センサ21が内挿可能であれば、大きさは特に限定されない。
第一被覆部材200の例として、1ミリメートルの穴が無数に空けられたパンチングメタルが挙げられる。第一被覆部材200は、材料、又は穴の直径が塗布液の種類、第一液量検出センサ21の種類に応じて適宜決められる。
<被覆部材の応用例>
図10は図9に示した被覆部材を備えた液量検出センサを廃液槽に適用した例の模式図である。図10は廃液槽49の内部を透視した図である。図10に示すように、廃液槽49に第二液量検出センサ221が備えられる態様において、第二液量検出センサ221に第二被覆部材222が備えられている。第二液量検出センサ221は不図示の支持部材によって支持されている。
図10に示した第二被覆部材222は、図9に示した第一被覆部材200と同様の構造、機能を有している。第二液量検出センサ221に、塗布液槽18に具備される第一被覆部材200と同様の構造、及び機能を有する第二被覆部材222を備えることで、廃液槽49についても、泡19Aによる誤検出が防止される。
<作用効果>
上記の如く構成された第二実施形態に係る塗布装置によれば、塗布液の水位を検出する第一液量検出センサ21に被覆部材が備えられることで、第一液量検出センサ21への泡の付着が防止され、第一液量検出センサ21の誤検出が防止される。
廃液槽49に具備される第二液量検出センサ221に、塗布液槽18に具備される第一被覆部材200と同様の構造、及び機能を有する第二被覆部材222を備えることで、廃液槽49についても、泡19Aによる誤検出が防止される。
本実施形態では、塗布液槽18に具備される第一液量検出センサ21、及び廃液槽49に具備される第二液量検出センサ221を例示したが、図1に示した貯蔵槽32などに具備される液量検出センサに、図9に示した第一被覆部材200と同様の構造、及び機能を有する被覆部材を備えてもよい。
第一実施形態、及び第二実施形態では、塗布液供給部12の構成として、塗布ローラ14、及び計量ローラ16を備える態様を例示したが、計量ローラ16に代わり、他の構成によって塗布液を計量する態様も可能である。
また、第一実施形態、及び第二実施形態では、塗布ローラ14を用いたローラ塗布方式の塗布装置を例示したが、ブラシによる塗布など、他の塗布方式の適用も可能である。
[回収管、及び排出管の変形例]
図11は塗布液槽の塗布液を吸い上げて回収、又は排出させる態様の模式図である。図11に示した塗布液槽218は、塗布液19を吸い上げて、塗布液19を回収、又は排出させる構造を有している。
図11に示した塗布液槽218は、回収管242が第一液槽50の内部に入り込み、回収管242の端である回収口218Bが重力方向の下向きに開口している。また、塗布液槽218は、排出管248が第一液槽50の内部であり、連通流路22の内部に入り込み、排出管248の端である排出口218Cが重力方向の下向きに開口している。
さらに、排出管248は、第一液槽50の底面50Aの重力方向の下端よりも下に排出口218Cが配置され、連通流路22の内部に排出口218Cが配置される、長さ、及び配置を有している。
図12(A)は液を吸い上げる場合の模式図である。図12(B)は空気を吸い上げる場合の模式図である。図12(A)、及び図12(B)に示すように、回収管242、又は排出管248によって、第一液槽50の中の塗布液19を重力方向の下から上へ吸い上げる場合、図12(A)に示すように、液を吸い上げるだけでなく、図12(B)に示すように空気を吸い上げてしまうことがある。
すなわち、塗布液19の液面の揺れや、波打ちの状態によって、回収口218B、又は排出口218Cに塗布液19が接触する場合と、塗布液19が非接触の場合が起こりうる。
図13は太径化された排出管の例を示す模式図である。図13に示すように、回収管242、及び排出管248を太径化しておくことで、回収口218Bの少なくとも一部、及び排出口218Cの少なくとも一部に塗布液19の液面を接触させることで空気の吸い上げが抑制され、泡の発生が抑制される。
回収口218B、及び排出口218Cの直径は、塗布液19の粘度等の物性、吸い上げの圧力等に応じて適宜決められる。塗布液19として、インクジェット方式の画像形成に適用される処理液が適用される場合、回収口218B、及び排出口218Cの直径は、15ミリメートル以上、30ミリメートル以下とすることで、泡の発生を抑制しうる。
[連通流路の変形例]
次に、連通流路の変形例について、説明する。
<第一変形例>
図14は連通流路の第一変形例の説明図である。図15(A)、及び図15(B)は第一変形例の効果の説明図である。図14に示した塗布液槽258は、重力方向について、第一液槽50の底面50A、及び第二液槽52の底面52Aの上に連通流路252が配置されている。図14に示した連通流路252は、第一補助仕切板252A、及び第二補助仕切板252Bによって仕切られた領域である。
図14では、詳細な図示を省略するが、第一補助仕切板252A、及び第二補助仕切板252Bは、符号Xを付して図示した塗布液槽258の長手方向に対応する長さを有している。
連通流路252は、仕切板54の重力方向の下端に設けられた仕切部54Aによって、第一液槽50の側と、第二液槽52の側に区分された構造を有している。仕切部54Aの重力方向の下端54Bと、連通流路252の底面252Cとの間には、塗布液槽258の長手方向について、複数の隙間252Dが設けられている。
詳細な図示は省略するが、隙間252Dは、図4に示した連通流路22のように、塗布液槽258の長手方向について、仕切板54の全長よりも十分に短い長さを有している。
第一液槽50と連通流路252とは、第一補助仕切板252Aの重力方向における上端の上側で連通する。同様に、第二液槽52と連通流路252とは、第二補助仕切板252Bの重力方向における上端の上側で連通する。
第一補助仕切板252Aの重力方向における上端と仕切部54Aの重力方向における上端の間が第一液流口に相当する。第二補助仕切板252Bの重力方向における上端と仕切部54Aの重力方向における上端の間が第二液流口に相当する。
図14に示した連通流路252は、重力方向について、第一液流口、及び第二液流口の下に配置される構造を有している。また、図14に示した連通流路252は、重力方向について、排出口の上側に第一液流口が配置される構造を有している。
第一液槽50から第二液槽52へ、又は第二液槽52から第一液槽50へ、隙間252Dを介して塗布液19を流通させることが可能である。
図15(A)に示すように、塗布液槽258は、第一液槽50の水位が第一補助仕切板252Aの重力方向の上端よりも下がった場合、又は図15(B)に示すように第一液槽50の塗布液19が全て排出された場合でも、連通流路252に溜められている塗布液19によって、泡19Aが連通流路252へ移動しない。
一方、図14に示すように、塗布液19は、第一補助仕切板252Aの重力方向の上端の上側、仕切部54Aの重力方向の下端の下側、第二補助仕切板252Bの重力方向の上端の上側を経由して、第一液槽50から第二液槽52への移動が可能である。
図14に示した塗布液槽258は、第一実施形態に示した塗布液槽18と同様に、第一液槽50の塗布液19の水位が下がったとしても、連通流路252に貯蔵される塗布液19によって、第一液槽50の塗布液19の泡19Aは、第一液槽50から第二液槽52へ移動しない。
<第二変形例>
図16は連通流路の第二変形例の説明図である。以下に説明する第二変形例に係る塗布液槽268は、重力方向について第一液槽50の下、及び第二液槽52の下に連通流路262が配置される点で、第一実施形態に示した塗布液槽18と構造が共通している。
一方、図16に示した塗布液槽268は、第一液槽50と第二液槽52が隔壁53によって区分されている。図16に示した連通流路262は、隔壁53における、第一液槽50の底面50A、及び第二液槽52の底面52Aの重力方向における下端の凸部53Aによって第一液槽50の側と第二液槽52の側に区分されている。
換言すると、図16に示した塗布液槽268は、第一液槽50と第二液槽52とを区分する隔壁53が、図2に示した仕切板54として機能している。また、図16に示した隔壁53の重力方向の下端の凸部53Aが、図2に示した仕切部54Aとして機能している。
なお、図16に示した隔壁53、及び凸部53Aを空間としてもよい。すなわち、連通流路262は、第一液槽側部262A、第二液槽側部262B、及び連通部262Cから構成され、第一液槽側部262Aと連通部262Cが交差し、かつ、第二液槽側部262Bと連通部262Cが交差することで、第一液槽側部262Aと第二液槽側部262Bが、凸部53Aに相当する空間によって区分される構造を採用することができる。
図16には、第一液槽側部262A、及び第二液槽側部262Bが重力方向と平行方向であり、連通部262Cが重力方向と直交する水平方向であり、第一液槽側部262A、及び第二液槽側部262Bが重力方向に開口される態様を例示した。
図16に示した塗布液槽268は、第一実施形態に示した塗布液槽18と同様に、第一液槽50の塗布液19の水位が下がったとしても、連通流路262に貯蔵される塗布液によって、第一液槽50の塗布液19の泡19Aは、第一液槽50から第二液槽52へ移動しない。
<第三変形例>
図17は塗布液槽の第三変形例の説明図である。図17に示した塗布液槽278は、第一液槽270、及び第二液槽272と、連通流路274が一体構造となっている。
すなわち、第一液槽270の底面270Aは、仕切板54に向かって重力方向の下向きに傾斜した傾斜面である。また、第一液槽270の底面270Aは連通流路274を構成する。
同様に、第二液槽272の底面272Aは、仕切板54に向かって重力方向の下方きに傾斜した傾斜面である。また、第二液槽272の底面272Aは連通流路274を構成する。
第一液槽270の底面270Aは、回収口278B、排出口278Cが設けられている。回収口278B、又は排出口278Cから塗布液を排出させると、第一液槽270の塗布液19の水面が下がる。一方、連通流路274における排出口278Cよりも重力方向の下側は塗布液19が貯蔵されるので、第一液槽270の泡19Aは連通流路274を介して第二液槽272へ移動しない。
本変形例では、第一液槽270の底面270Aにおける回収口278B、又は排出口278Cの重力方向の下側が連通流路274の機能を有している。また、第一液槽270の底面270Aにおける回収口278B、又は排出口278Cの重力方向の上側が第一液槽270としての機能を有している。仕切部54Aと排出口278Cとの間が第一液流口に相当し、仕切部54Aと第二液槽272の底面272Aにおける排出口278Cの位置に相当する位置までの領域が第二液流口に相当する。なお、図17に示した符号278Aは、第一液槽270の供給口を示している。
図18は塗布液槽の第三変形例の他の態様の説明図である。図18に示した塗布液槽288は、第一液槽280の底面280A、及び第二液槽282の底面282Aが曲面となっている点で、図18に示した塗布液槽278と相違している。
図18に示した塗布液槽288は、図17に示した塗布液槽278と同様に、第一液槽280の底面280Aにおける回収口288B、又は排出口288Cの重力方向の下側が連通流路284の機能を有している。また、第一液槽280の底面280Aにおける回収口288B、又は排出口288Cの重力方向の上側が第一液槽280としての機能を有している。仕切部54Aと排出口288Cとの間が第一液流口に相当し、仕切部54Aと第二液槽282の底面282Aにおける排出口288Cの位置に相当する位置までの領域が第二液流口に相当する。なお、図18に示した符号288Aは、第一液槽280の供給口を示している。
図17に示した塗布液槽278は、重力方向について第一液槽270、及び第二液槽272の下に連通流路274が配置され、連通流路274は、仕切部54Aによって第一液槽270の側と、第二液槽272の側に区分された塗布液槽の一態様である。
同様に、図18に示した塗布液槽288は、重力方向について、第一液槽280、及び第二液槽282の下に連通流路284が配置され、連通流路284は、仕切部54Aによって第一液槽280の側と、第二液槽282の側に区分された塗布液槽の他の一態様である。
ここで説明した、第一変形例、第二変形例、及び第三変形例は、第一実施形態、及び第二実施形態のいずれにも適用することが可能である。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
[装置適用例]
次に、上述した塗布装置の装置適用例について説明する。以下に示す装置適用例は、インクジェット記録装置における、描画前に処理液を塗布する処理液付与部への適用例である。処理液は塗布液の一態様である。処理液付与部は塗布液付着部の一態様である。
図19は、先に説明した塗布装置が適用されるインクジェット記録装置の全体構成図である。先に説明した塗布装置は、処理液付与部314の処理液付与ユニット344に適用される。
同図に示すインクジェット記録装置300は、枚葉の用紙Pに水性媒体を使用したUV硬化型インクである、水性UVインクを用いてインクジェット方式で画像を記録するインクジェット記録装置である。
なお、UVは紫外線を表すultravioletの省略後である。また、図19の用紙Pは記録媒体の一態様である。
インクジェット記録装置300は、用紙Pを給紙する給紙部312と、給紙部312から給紙された用紙Pの表面に処理液を付与する処理液付与部314と、処理液付与部314で処理液が付与された用紙Pの乾燥処理を行う処理液乾燥処理部316と、処理液乾燥処理部316で乾燥処理が施された用紙Pの表面に水性UVインクを用いてインクジェット方式で画像を記録する画像形成部318と、画像形成部318で画像が記録された用紙Pの乾燥処理を行うインク乾燥処理部320と、インク乾燥処理部320で乾燥処理された用紙PにUV光の照射を行って画像を定着させるUV照射処理部322と、UV照射処理部322でUV照射処理された用紙Pを排紙する排紙部324と、を含んで構成される。
なお、UV光は紫外線と同義である。UV光、及び紫外線は活性光線の一態様である。
<給紙部>
給紙部312は、給紙台330と、サッカー装置332と、給紙ローラ対334と、フィーダボード336と、前当て338と、給紙ドラム340を含んで構成され、給紙台330に積載された用紙Pを1枚ずつ処理液付与部314へ給紙する。
給紙台330の上に積載された用紙Pは、サッカー装置332のサクションフィット332Aによって上から順に1枚ずつ引き上げられて、給紙ローラ対334の上下一対のローラ334A、及びローラ334Bの間に給紙される。
給紙ローラ対334に給紙された用紙Pは、上下一対のローラ334A、及びローラ334Bによって前方に送り出され、フィーダボード336の上に載置される。フィーダボード336の上に載置された用紙Pは、フィーダボード336の搬送面に設けられたテープフィーダ336Aによって搬送される。
そして、その搬送過程でリテーナ336B、及びガイドローラ336Cによってフィーダボード336の搬送面に押し付けられ、凹凸が矯正される。フィーダボード336によって搬送された用紙Pは、先端が前当て338に当接されることにより、傾きが矯正され、その後、給紙ドラム340に受け渡される。そして、給紙ドラム340のグリッパ340Aにより先端部を把持されて処理液付与部314へと搬送される。
<処理液付与部>
処理液付与部314は、用紙Pを搬送する処理液付与胴342と、処理液付与胴342によって搬送される用紙Pの表面に所定の処理液を付与する処理液付与ユニット344と、を含んで構成され、用紙Pの表面に処理液を供給する。なお、本明細書において、用紙Pの表面への処理液の供給は、用紙Pの表面への処理液の塗布と同義である。
用紙Pの表面に塗布される処理液は、後段の画像形成部318で用紙Pに打滴される水性UVインク中の色材を凝集させる機能を有する処理液が塗布される。用紙Pの表面に処理液を塗布して水性UVインクを打滴することにより、汎用の印刷用紙を用いても着弾干渉等を起こすことなく、高品位な印刷を行うことができる。
給紙部312の給紙ドラム340から受け渡された用紙Pは、処理液付与胴342に受け渡される。処理液付与胴342は、用紙Pの先端をグリッパ342Aで把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けて搬送する。なお、本明細書では、把持は咥えると同義である。
この搬送過程で、処理液槽344Bから計量ローラ344Cにより一定量に計量された処理液が付与された塗布ローラ344Aを用紙Pの表面に押圧当接させることで、用紙Pの表面に処理液が塗布される。なお、処理液を塗布する形態はローラ塗布に限定されず、インクジェット方式、ブレードによる塗布など、他の形態を適用することも可能である。
<処理液乾燥処理部>
処理液乾燥処理部316は、用紙Pを搬送する処理液乾燥処理胴346と、用紙Pの裏面を支持する用紙搬送ガイド348と、処理液乾燥処理胴346によって搬送される用紙Pの表面に熱風を吹き当てて乾燥させる処理液乾燥処理ユニット350と、を含んで構成され、表面に処理液が付与された用紙Pに対して乾燥処理を施す。
処理液付与部314の処理液付与胴342から処理液乾燥処理胴346へ受け渡された用紙Pは、処理液乾燥処理胴346に具備されるグリッパ346Aによって先端を把持される。
また、用紙Pは、処理液が塗布された面である表面を内側に向けた状態で裏面を用紙搬送ガイド348によって支持される。この状態で処理液乾燥処理胴346を回転させることにより用紙Pを搬送させる。
処理液乾燥処理胴346によって搬送される過程で、処理液乾燥処理胴346の内側に設置された処理液乾燥処理ユニット350から熱風が用紙Pの表面に吹き当てられて、用紙Pに乾燥処理が施され、処理液中の溶媒成分が除去されて、用紙Pの表面にインク凝集層が形成される。
<画像形成部>
画像形成部318は、主として、用紙Pを搬送する描画胴352と、描画胴352によって搬送される用紙Pを押圧して、用紙Pを描画胴352の周面に密着させる用紙押さえローラ354と、用紙PにC,M,Y,Kの各色のインク液滴を吐出するインクジェットヘッド356C,356M,356Y,356Kと、用紙Pに記録された画像を読み取るインラインセンサ358と、インクミストを捕捉するミストフィルタ360と、ドラム冷却ユニット362と、を含んで構成され、処理液層が形成された用紙Pの表面にC,M,Y,Kの各色のインクの液滴を打滴して、用紙Pの表面にカラー画像を描画する。
本例に適用されるインクジェットヘッドには、圧電素子のたわみ変形を利用してインクを吐出させる圧電方式、インクを加熱して膜沸騰現象を発生させてインクを吐出させるサーマル方式、帯電させたインクを静電気力によって記録媒体へ着弾させる静電方式など、様々な吐出方式を適用することができる。
また、本例に適用されるインクジェットヘッドは、用紙Pの全幅である、用紙Pの搬送方向と直交する主走査方向の全長に対応する長さにわたってノズルが形成されるライン型ヘッドが適用される。
処理液乾燥処理部316の処理液乾燥処理胴346から描画胴352へ受け渡された用紙Pは、描画胴352に具備されるグリッパ352Aによって先端を把持される。さらに、用紙Pを用紙押さえローラ354の下を通過させることで、用紙Pは描画胴352の周面に密着する。
描画胴352の周面に密着させた用紙Pは、描画胴352の周面に形成された吸着穴に発生させた負圧によって吸着されて、描画胴352の周面に吸着保持される。
描画胴352の周面に吸着保持され搬送される用紙Pは、各インクジェットヘッド356C,356M,356Y,356Kの直下のインク打滴領域を通過する際に、各インクジェットヘッド356C,356M,356Y,356KからC,M,Y,Kの各色のインクの液滴が表面に打滴されて、表面にカラー画像が描画される。
インクジェットヘッド356C,356M,356Y,356Kは、液体吐出ヘッドの一態様である。
用紙Pの表面に打滴されたインクは、用紙Pの表面に形成されたインク凝集層と反応し、フェザリングやブリーディング等を起こすことなく用紙Pの表面に定着し、用紙Pの表面には高品位な画像が形成される。
インクジェットヘッド356C,356M,356Y,356Kによって画像が形成された用紙Pは、インラインセンサ358の読取領域を通過する際に、表面に形成された画像が読み取られる。
インラインセンサ358による画像の読み取りは必要に応じて行われ、画像の読取データから吐出不良、濃度むら等の画像欠陥の検査を含む画像異常の検査が行われる。インラインセンサ358の読取領域を通過した用紙Pは、吸着が解除された後、ガイド359の下を通過して、インク乾燥処理部320へと受け渡される。
<インク乾燥処理部>
インク乾燥処理部320は、チェーングリッパ364によって搬送される用紙Pに対して乾燥処理を施すインク乾燥処理ユニット368を含んで構成され、画像形成後の用紙Pに対して乾燥処理を施し、用紙Pの表面に残存する液体成分を除去する。
インク乾燥処理ユニット368の構成例として、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ等の熱源と、熱源によって熱せられた空気、気体、又は流体を用紙Pへ吹き付けるファンと、を具備する態様が挙げられる。
画像形成部318の描画胴352からチェーングリッパ364へ受け渡された用紙Pは、チェーングリッパ364に具備されるグリッパ364Dによって先端を把持される。
チェーングリッパ364は、第1スプロケット364A、及び第2スプロケット364Bに一対の無端状のチェーン364Cが巻き掛けられた構造を有している。
また、用紙Pの後端の裏面は、チェーングリッパ364との間の一定の距離を離して配置されたガイドプレート372の用紙保持面に吸着保持される。
<UV照射処理部>
活性光線照射手段として機能するUV照射処理部322は、UV照射ユニット374を含んで構成され、水性UVインクを用いて記録された画像に紫外線を照射して、用紙Pの表面に画像を定着させる。
UV照射ユニット374の構成例として、UV光を発生させる紫外線光源と、UV光を集光する手段、UV光を偏向させる手段等として機能する光学系と、を含む態様が挙げられる。
チェーングリッパ364によって搬送される用紙PがUV照射ユニット374のUV光照射領域に到達すると、チェーングリッパ364の内部に設置されたUV照射ユニット374によりUV照射処理が施される。
すなわち、先端をグリッパによって把持され、後端の裏面を用紙保持面に吸着保持されてチェーングリッパ364によって搬送される用紙Pは、用紙Pの搬送経路において用紙Pの表面と対応する位置に配置されたUV照射ユニット374からUV光が照射される。UV光が照射された画像は、硬化反応が発現して用紙Pの表面に定着する。
UV照射処理が施された用紙Pは、傾斜搬送経路370Bを経由して排紙部324へ送られる。傾斜搬送経路370Bを通過する用紙Pに対して、冷却処理を施す冷却処理部を備えてもよい。
<排紙部>
一連の画像形成処理が行われた用紙Pを回収する排紙部324は、用紙Pを積み重ねて回収する排紙台376を含んで構成される。
チェーングリッパ364のグリッパ364Dは、排紙台376の上で用紙Pを開放し、排紙台376の上に用紙Pをスタックさせる。排紙台376は、チェーングリッパ364から開放された用紙Pを積み重ねて回収する。排紙台376には、用紙Pが整然と積み重ねられるように、不図示の用紙当てが備えられる。用紙当ての例として、前用紙当て、後用紙当て、及び横用紙当てが挙げられる。
また、排紙台376は、図示しない排紙台昇降装置によって昇降可能に設けられる。排紙台昇降装置は、排紙台376にスタックされる用紙Pの増減に連動して、その駆動が制御され、最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さに位置するように、排紙台376を昇降させる。
図19に図示したインクジェット記録装置300の制御系の構成例として、装置各部を統括的に制御するシステム制御部、システム制御部から送出される指令信号に基づいて装置各部を個別に制御する制御部、入力画像データに対して色変換、濃度補正、ハーフトーン等の画像処理を施してドットデータを生成する画像処理部、ドットデータに基づいてインクジェットヘッドの駆動電圧を生成する駆動電圧生成部、インクジェットヘッドに対して駆動電圧を供給してインクジェットヘッドを動作させるヘッド駆動部等を備える構成が挙げられる。
また、図19の処理液付与ユニット344の制御系として、図6の構成を適用することができる。
本明細書では、液体吐出装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、液体吐出装置は、グラフィック用途のインクジェット記録装置に限定されず、工業用途である電気配線形成、マスクパターン形成を行うインクジェット方式のパターン形成装置に対しても広く適用することが可能である。
10…塗布装置、12…塗布液供給部、14、344A…塗布ローラ、16,344C…計量ローラ、18,218,258,268,278,288,344B…塗布液槽、18A…供給口、18B…回収口、18C…排出口、19…塗布液、21…第一液量検出センサ、22,252,262,274,284…連通流路、48…回収流路、50,270,280…第一液槽、50A,270A,280A…底面、52,272,282…第二液槽、52A,272A,282A…底面、53…隔壁、54…仕切板、54A…仕切部、56…第二液流口、58…第一液流口、200,222…被覆部材、204…穴、300…インクジェット記録装置、344…処理液付与ユニット

Claims (12)

  1. 記録媒体に塗布液を供給する塗布液供給部と、
    前記塗布液の貯蔵槽から供給された塗布液を貯蔵可能な構造を有する第一液槽と、
    前記第一液槽と連通される連通部と、
    前記第一液槽と仕切板によって区分される構造を有する第二液槽であり、前記塗布液供給部の少なくとも一部が内包され、塗布液を貯蔵可能な構造を有し、前記連通部と連通される第二液槽と、
    を備え、
    前記連通部は、前記第一液槽と前記第二液槽とを連通させ、かつ、前記第一液槽と前記第二液槽との間を流通する塗布液を一時的に貯留させる連通流路であり、前記連通流路の一方の端である第一液流口、及び前記連通流路の他方の端である第二液流口の重力方向の下に配置される連通流路、及び前記連通流路を前記第一液槽の側と前記第二液槽の側に区分する仕切部を備えた塗布装置。
  2. 前記連通流路は、重力方向について前記第一液槽の下に配置される請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記連通流路は、前記第一液流口が前記第一液槽の底面に接続され、前記第二液流口が前記第二液槽の底面に接続される請求項1又は2に記載の塗布装置。
  4. 前記第一液槽と前記第二液槽との境界に沿って複数の前記連通部を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の塗布装置。
  5. 塗布液を排出させる排出口を備え、
    前記第一液槽は、重力方向の上方向から重力方向の下方向へ向かう成分を有する傾斜面を含む底面を有し、
    前記排出口は、前記第一液槽の底面に配置され、かつ、前記第一液槽の底面の重力方向の最も低い位置に配置される請求項1から4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  6. 前記塗布液供給部は、塗布液が塗布される記録媒体の搬送方向に直交する前記記録媒体の幅方向における前記記録媒体の全長を超える長さを有する請求項1から5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  7. 前記第一液槽と前記第二液槽とは、前記仕切部の重力方向の下端に形成された仕切板により区分される請求項1から6のいずれか一項に記載の塗布装置。
  8. 前記連通流路は、円筒形状の管であり、一方の端から重力方向の下方向に向かう管が重力方向の上方向へ向かって折り返される構造を有する請求項1から7のいずれか一項に記載の塗布装置。
  9. 前記塗布液供給部は、記録媒体に塗布液を塗布する塗布ローラと、
    前記塗布ローラに供給される塗布液を計量する計量ローラであり、前記第二液槽から前記塗布ローラへ計量された塗布液を供給する計量ローラと、
    を備え、
    前記計量ローラは、前記第二液槽に内包される構造を有する請求項1から8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 前記第二液槽に貯留される塗布液の量を検出する第一液量検出センサであり、前記第二液槽に内包される第一液量検出センサと、
    複数の穴が形成された第一被覆部材であり、前記第一液量検出センサを被覆する第一被覆部材を備える請求項1から9のいずれか一項に記載の塗布装置。
  11. 前記第一液槽から排出された塗布液が収容される廃液槽と、
    前記廃液槽の塗布液の量を検出する第二液量検出センサであり、前記廃液槽に内包される第二液量検出センサと、
    複数の穴が形成された第二被覆部材であり、前記第二液量検出センサを被覆する第二被覆部材と、
    を備える請求項1から10のいずれか一項に記載の塗布装置。
  12. 記録媒体に塗布液を付着させる塗布液付着部と、
    前記塗布液付着部によって塗布液を付着させた記録媒体に対して液体を吐出させる液体吐出ヘッドと、
    を備え、
    前記塗布液付着部は、請求項1から11のいずれか一項に記載の塗布装置を備える液体吐出装置。
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