〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
パチンコ機10は、遊技機の一種であるパチンコ遊技機である。このパチンコ機10は、図1に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方(正面側)に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。
遊技機本体12は、左右両側部のうち一方を支持側として回動可能となるように外枠11に支持される内枠(図示略)と、内枠の前方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能となるように内枠に支持される前扉枠13と、内枠の後方に配置されるとともに、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能となるように内枠に支持される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
なお、遊技機本体12は、その回動先端部に設けられた施錠装置(図示略)を備えている。この施錠装置は、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠13を内枠に対して開放不能な施錠状態とする機能を有している。これらの施錠状態は、パチンコ機10の前面に露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことによって解除される。
前扉枠13は、内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた略楕円形状の窓部21と、窓部21に嵌め込まれた窓パネル22とを有している。なお、本実施形態では、窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、合成樹脂などによって無色透明に形成されていてもよい。
また、前扉枠13は、窓部21の周囲に設けられた各種ランプ部等にて構成される発光手段の一部として窓部21の上方に設けられた表示ランプ部23と、表示ランプ部23の左右両側に設けられるとともに、遊技状況に応じた効果音などを出力するスピーカ部24と、窓部21の下方に設けられた上側膨出部25および下側膨出部26とを備えている。
上側膨出部25および下側膨出部26は、上下に並設されるとともに、共に前方へ膨出するように設けられている。
上側膨出部25は、上方に開口するようにして内側に設けられた上皿25aと、上皿25aの中央部に設けられた押ボタン25bとを有している。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置71(図5参照)にて払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構81(図5参照)側へ導くための機能を有している。
下側膨出部26は、同じく上方に開口するようにして内側に設けられた下皿26aを有している。下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
さらに、前扉枠13は、下皿26aの右方に設けられた発射手段としての発射ハンドル27を備えている。この発射ハンドル27は、パチンコ機10の遊技者に操作されることによって、内枠の下方に設けられた遊技球発射機構81から内枠の上方に設けられた遊技領域に向けて遊技球を発射する。発射ハンドル27は、その回転操作量を変更することによって、遊技領域に向けて発射する遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いを変更する。
また、発射ハンドル27は、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行する部位である。具体的には、発射ハンドル27は、その周縁に沿って内部に設けられた複数の発光素子27aを有している。
発光素子27aは、発射ハンドル27の内部に設けられた発光素子駆動部27bに連結されている。この発光素子27aは、発光素子駆動部27bにて駆動されることによって、点灯状態および消灯状態のいずれかに設定される。ここで、発射ハンドル27は、半透明となっているので、遊技者は、発光素子27aの点灯を視認することができる。なお、期待演出については後に詳細に説明する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤31は、図2に示すように、その表面に取り付けられた内レール部32および外レール部33を有し、内枠に搭載されている。前述した遊技領域は、内レール部32および外レール部33によって区画されるようにして遊技盤31に形成されている。この遊技領域は、窓部21を介して略全域を前方から視認することができる。
内レール部32および外レール部33は、遊技領域への遊技球の誘導レール34を構成し、この誘導レール34は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことによって遊技球発射機構81から発射された遊技球を遊技領域の上部に案内する。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部に配置されるとともに、遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。このため、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、本実施形態では、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側部に設けられている。
遊技盤31は、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように形成された大小複数の開口部を遊技領域に有している。また、遊技盤31は、各開口部に設けられた一般入賞口35、上作動口(第1始動入球部)36、下作動口(第2始動入球部)37、可変入賞装置38、およびアウト口39を有している。また、遊技盤31は、中央部左側および中央部右側のそれぞれに設けられたスルーゲート41と、上部右側に設けられた主表示装置42と、中央部に設けられた可変表示ユニット43等とを有している。さらに、遊技盤31は、遊技球の落下方向を適宜分散させるために、または調整等するために植設された多数の釘44や、風車等の各種部材(役物)を遊技領域に有している。
一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口のそれぞれは、遊技球の入球を検知する検知センサ50a〜50d(図5参照)を備え、これらの検知センサ50a〜50dは、遊技盤31の背面側に配設されている。具体的には、一般入賞口35は、検知センサ50aを備え、上作動口36は、検知センサ50bを備え、下作動口37は、検知センサ50cを備え、可変入賞装置38は、検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、検知センサ50a〜50dの検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。なお、検知センサ50a〜50dは、遊技球の入賞を個別に検知できるものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、電磁誘導型の近接センサなどを採用することができる。
具体的には、パチンコ機10は、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、上作動口36への入球が発生した場合および下作動口37への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しを実行する。パチンコ機10は、可変入賞装置38への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しを実行する。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、各作動口36,37の賞球個数を相違させてもよい。
アウト口39は、遊技盤31の遊技領域の最下部に設けられている。各種入賞口等に入球しなかった遊技球は、このアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、アウト口39は、遊技球の入球を検知する検知センサ50e(図5参照)を備え、この検知センサ50eは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、アウト口39への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
各スルーゲート41は、遊技球の入球を検知する検知センサ50f(図5参照)を備え、この検知センサ50fは、遊技盤31の背面側に配設されている。なお、パチンコ機10は、各スルーゲート41への入球が発生した場合には、各種入賞口への入球が発生した場合と異なり、賞球の払い出しを実行しない。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することをいい、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続する態様も含む。ただし、以下の説明では、アウト口39への遊技球の入球と明確に区別するために、各種入賞口への遊技球の入球を入賞とも表現する。また、スルーゲート41への入球とは、遊技領域に設けられたゲートを通過した後に遊技領域から排出されずに遊技領域の流下を継続することをいう。このスルーゲート41への入球についても各種入賞口への入球と同様に入賞とも表現する。
上作動口36および下作動口37は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。各作動口36,37は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく共に上向きに開口するとともに、上作動口36を上方に配置し、下作動口37を下方に配置するようにして鉛直方向に並設されている。下作動口37は、左右一対の可動片によって構成されたガイド片(サポート片)としての電動役物37aを有している。
電動役物37aは、遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部37bに連結されている。この電動役物37aは、電動役物駆動部37bにて駆動されることによって、閉鎖状態(非サポート状態または非ガイド状態)および開放状態(サポート状態またはガイド状態)のいずれかに設定される。閉鎖状態は、電動役物37aの上端を左右方向に近接させることによって、下作動口37を閉鎖した状態である。開放状態は、電動役物37aの上端を左右方向に離間させることによって、下作動口37を開放した状態である。
ここで、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも狭くなる。また、電動役物37aを開放状態に設定した場合には、この電動役物37aの上端と、上作動口36の底面部との間隔は、遊技球1個分よりも広くなる。したがって、遊技球は、電動役物37aを閉鎖状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができず、開放状態に設定した場合には、下作動口37に入賞することができる。
なお、電動役物37aは、前述した閉鎖状態および開放状態に代えて、下作動口37に遊技球が入賞しにくい状態(閉鎖状態とは異なり遊技球の入球は可能な状態)と、下作動口37に遊技球が入賞しやすい状態とを切り換える構成としてもよい。また、下作動口37は、このような切り換えを電動役物37aの設定によって行うのではなく、下作動口37の変位によって行う構成としてもよく、このように構成した場合には、下作動口37は、電動役物37aを備えていなくてもよい。
可変入賞装置38は、遊技領域を流下する遊技球を入球可能とすべく上向きに開口する大入賞口38aと、大入賞口38aを開閉するための開閉扉38bと、開閉扉38bを駆動する可変入賞駆動部38cとを備えている。
なお、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を最大とし、遊技領域の上部における遊技球の到達位置を誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトさせることによって、可変表示ユニット43等を避けて可変入賞装置38に遊技球を導くことができる。
ここで、遊技盤31は、可変入賞装置38の前面側を覆うようにして設けられたカバー381を備えている。このカバー381は、可変入賞装置38を前面側から視認可能とすべく透明(または半透明)に形成された透明パネル381aと、この透明パネル381aの周囲に設けられるとともに、不透明に形成された不透明パネル381bとを備えている。
したがって、遊技者は、透明パネル381aおよび窓部21を介して可変入賞装置38を前方から視認することができる。
大入賞口38aは、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通するように遊技領域に形成された開口部に設けられている。この大入賞口38aは、前述したように、遊技球の入球を検知する検知センサ50dを備えている。パチンコ機10は、その検知結果に基づいて、所定数の賞球の払い出しを実行する。
開閉扉38bは、矩形板状に形成されるとともに、大入賞口38aの開口を閉鎖するようにして遊技盤31に設けられている。この開閉扉38bは、窓パネル22に向かって前進して遊技盤31から突出することによって、大入賞口38aの開口を閉鎖する閉鎖状態と、遊技盤31の内部に向かって後退して遊技盤31に埋没することによって、大入賞口38aの開口を開放する開放状態とを有している。
可変入賞駆動部38cは、開閉扉38bを駆動することによって、開閉扉38bを開放状態および閉鎖状態のいずれかに設定する。
具体的には、開閉扉38bは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態に設定されている。そして、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉38bは、遊技球が入賞できる開放状態に設定される。
なお、開閉実行モード(特定制御状態)とは、開閉扉38bを開放状態に設定し、大入賞口38aに遊技球を入球可能とするモードをいう。また、開閉実行モードにおいて、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでを1回のラウンド遊技という。
主表示装置42は、メイン表示部45と、役物用表示部46とを有し、複数のセグメント発光部を所定の態様で配列したセグメント表示器や、ドット表示器などの複数の表示装置を配置して構成されている。
なお、主表示装置42は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして遊技盤31に設けられている。すなわち、主表示装置42は、窓パネル22を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。また、主表示装置42と、窓パネル22との間の距離は、遊技球1個分よりも狭くなっている。これによって、パチンコ機10は、主表示装置42と、窓パネル22との間を遊技球が落下していくのを防止している。換言すれば、パチンコ機10は、主表示装置42の前方を遊技球が落下していくのを防止している。
メイン表示部45は、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第1結果表示部45aと、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示するための第2結果表示部45bとを備えている(図5参照)。なお、メイン表示部45は、開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)に、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部を更に備えていてもよい。
第1結果表示部45aは、上作動口36への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部45aは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部45bは、下作動口37への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。この内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部45bは、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、開閉実行モードへ移行する。
役物用表示部46は、各スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。役物用表示部46は、内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した結果であった場合には、所定の停止結果を表示する。その後、パチンコ機10は、電役開放状態へ移行する。この電役開放状態では、下作動口37に設けられた電動役物37aは、所定の態様で開放状態となる。
なお、本実施形態では、メイン表示部45および役物用表示部46は、セグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等の他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部45および役物用表示部46に変動表示させる絵柄としては、複数種の文字を変動表示させる構成、複数種の記号を変動表示させる構成、複数種のキャラクタを変動表示させる構成、または複数種の色を切り換えて表示させる構成などを採用できる。
可変表示ユニット43は、絵柄の一種である図柄を変動表示(可変表示または切換表示)する図柄表示装置51を備えている。また、可変表示ユニット43は、図柄表示装置51を囲むようにして配設されたセンターフレーム52を備えている。このセンターフレーム52の上部は、その前面側に設けられた窓パネル22に向かって膨出するようにして設けられている。これによって、パチンコ機10は、図柄表示装置51の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのを防止し、遊技球の落下によって表示画面Gの視認性が低下するといった不都合を生じない構成となっている。
図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。この図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて図柄の変動表示を開始する。すなわち、図柄表示装置51は、メイン表示部45の第1結果表示部45aにて変動表示を実行する場合およびメイン表示部45の第2結果表示部45bにて変動表示を実行する場合には、それに合わせて変動表示を実行する。
なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRT等の他の表示装置であってもよい。
センターフレーム52は、図柄表示装置51の左下側の領域に設けられた第1保留ランプ部53と、図柄表示装置51の右下側の領域に設けられた第2保留ランプ部54と、図柄表示装置51の上側の領域に設けられた第3保留ランプ部55と、図柄表示装置51の右側の領域に設けられたロゴランプ部56と、遊技盤31と直交する軸回りに回動自在となるように図柄表示装置51の左下の領域に設けられたタッチセンサ57とを備えている。
第1保留ランプ部53は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第1保留ランプ部53は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第1結果表示部45aおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
第2保留ランプ部54は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第2保留ランプ部54は、遊技球を最大4個まで保留することができ、第2結果表示部45bおよび図柄表示装置51の変動表示に対応している。
第3保留ランプ部55は、各スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数を表示する部位であり、保留個数に応じて点灯する。この第3保留ランプ部55は、遊技球を最大4個まで保留することができ、役物用表示部46の変動表示に対応している。
なお、各保留ランプ部53〜55は、後述する図柄表示装置51の一部に画像として表示される等の他の構成であってもよい。
ロゴランプ部56は、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行する部位である。
タッチセンサ57は、遊技者に操作されることによって、入力を受け付ける操作手段であり、遊技盤31の背面側に搭載されたタッチセンサ駆動部57aに連結されている。このタッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、時計回り、または反時計回りに回動する。
図3は、タッチセンサの検出範囲を示す図である。
タッチセンサ57は、図3に示すように、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図3(A)参照)と、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態(図3(B)参照)と、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態(図3(C)参照)とを段階的に変更することができるように構成されている。
具体的には、タッチセンサ57は、中央検出状態では、図3(A)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR1を有している。そして、タッチセンサ57は、中央検出状態では、この検出範囲AR1内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57は、左上検出状態では、図3(B)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から左上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR2を有している。そして、タッチセンサ57は、左上検出状態では、この検出範囲AR2内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、反時計回りに回動し(図中矢印参照)、中央検出状態から左上検出状態へと変更することができる。
さらに、タッチセンサ57は、右下検出状態では、図3(C)に示すように、図柄表示装置51の左下の領域から右下の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR3を有している。そして、タッチセンサ57は、右下検出状態では、この検出範囲AR3内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。ここで、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、時計回りに回動し(図中矢印参照)、中央検出状態から右下検出状態へと変更することができる。
ここで、タッチセンサ57は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR1〜AR3内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
したがって、タッチセンサ57は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる3つの検出状態を備えている。
なお、本実施形態では、タッチセンサ57は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる3つの検出状態を備えているが、2つの検出状態を備えていてもよく、4つ以上の検出状態を備えていてもよい。要するに、操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の検出状態を備えていればよい。
また、本実施形態では、タッチセンサ駆動部57aは、タッチセンサ57を回動させることによって、タッチセンサ57の検出状態を変更しているが、例えば、タッチセンサ57の位置を移動させることによって、タッチセンサ57の検出状態を変更してもよい。要するに、タッチセンサ駆動部57aは、タッチセンサ57の検出状態を変更することができればよい。
図4は、図柄表示装置の表示画面を示す図である。
図柄表示装置51の表示画面Gは、図4に示すように、3列の表示領域に区画されており、各表示領域には、左から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、および右図柄列Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3は、「1」〜「8」の数字からなる8種類の図柄を下方から上方に向かって昇順となるとともに、「8」の次は「1」となるように配列して構成されている。なお、図4では、各表示領域の中心線を一点鎖線で示している。
図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向き(本実施形態では上向き)に周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行する。この遊技回用の演出は、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から停止表示に切り換わり、最終的には、有効ラインL上に所定の図柄を停止表示した状態で終了する。
すなわち、遊技回とは、各作動口36,37への入賞に基づいて、メイン表示部45および図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示するまでをいう。
なお、図柄表示装置51における図柄の変動表示の態様は、これに限定されることはなく任意である。例えば、図柄列の列数、各図柄列のスクロールの方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、各図柄列の図柄は、数字のみの態様に代えて、絵と数字とを組み合わせた態様としてもよく、絵のみの態様としてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図5に示すように、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備え、これらの装置は、内枠の背面側に搭載されている。また、パチンコ機10は、前述した払出装置71に遊技球の払い出しをさせる払出制御を実行する払出制御装置70と、前述した遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する電源・発射制御装置80とを備え、これらの装置は、裏パックユニットに搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御(主制御)を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65とを備えている。なお、主制御装置60は、主制御基板61などを収容する基板ボックスを備えている。この基板ボックスは、その開放に際して痕跡を残す痕跡手段を備えていてもよく、その開放に際して痕跡を残す痕跡構造を備えていてもよい。具体的には、痕跡手段としては、複数のケース体を結合することによって基板ボックスを構成し、各ケース体の分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)を設ける構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成などを採用することができる。また、痕跡構造としては、これらのケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成などを採用することができる。
主制御基板61は、主制御基板61に実装されたMPU62と、このMPU62を構成しているROM63およびRAM64とを備えている。ここで、MPU62は、ROM63およびRAM64の他、CPU、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、および乱数発生器としてのカウンタ回路などを複合的にチップ化した素子である。
なお、本実施形態では、ROM63およびRAM64は、MPU62に対して1チップ化されているが、個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の他の制御装置のMPUについても同様である。
ROM63は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM63は、当否テーブル記憶エリア63aや、振分テーブル記憶エリア63bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM64は、ROM63に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM64は、各種カウンタエリア64aや、保留球格納エリア64bや、電役保留エリア64cなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU62は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU62の入力ポートは、主制御装置60に設けられた停電監視基板65と、複数の検知センサ50a〜50fとに接続されている。MPU62の出力ポートは、停電監視基板65と、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とに接続されている。また、MPU62の出力ポートは、下作動口37の電動役物37aを開閉動作させる電動役物駆動部37bと、可変入賞装置38の開閉扉38bを開閉動作させる可変入賞駆動部38cと、メイン表示部45と、役物用表示部46とに接続されている。
なお、主制御基板61は、ドライバ回路を有している。MPU62は、このドライバ回路を通じて各種駆動部などの駆動制御を実行する。具体的には、電役開放状態では、MPU62は、電動役物駆動部37bの駆動制御を実行して電動役物37aを開閉させる。また、開閉実行モードでは、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行して大入賞口38aを開閉させる。また、各遊技回では、MPU62は、メイン表示部45の表示制御を実行して各作動口36,37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。さらに、MPU62は、役物用表示部46の表示制御を実行して各スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示する。
停電監視基板65は、主制御基板61と、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置80とを中継し、電源・発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。したがって、MPU62は、停電監視基板65を介して電力を受給する。
検知センサ50a〜50fは、一般入賞口35、上作動口36、下作動口37、および可変入賞装置38の各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41に1対1で対応して設けられている。MPU62は、検知センサ50a〜50fの検知結果に基づいて、各種入賞口や、アウト口39や、各スルーゲート41への入賞判定(入球判定)を行っている。なお、MPU62は、上作動口36または下作動口37への入賞判定に基づいて、内部抽選を実行する。
払出制御装置70は、主制御装置60から送信されるコマンド(制御命令)に基づいて、払出装置71に賞球や貸し球(遊技に際して遊技者に貸し出す遊技球)の払い出しをさせる払出制御を実行する。
電源・発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、電源・発射制御装置80は、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。なお、電源・発射制御装置80は、バックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部を備えている。この電断時用電源部は、パチンコ機10への電力供給が遮断された電断時においても主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力を供給する。
また、電源・発射制御装置80は、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる発射制御を実行する。ここで、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドとを備えている。電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、このソレノイドに対して駆動信号(発射許可信号)を供給し、遊技球を発射させる。
<主制御装置60のMPU62にて内部抽選を実行するための電気的構成>
図6は、内部抽選に用いられる各カウンタの内容を示す図である。
MPU62は、図6に示すように、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4の値(情報)を用いることによって、内部抽選などを実行する。具体的には、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用し、リーチ表示を発生させるか否かの抽選にリーチ乱数カウンタC3を使用する。また、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に乱数初期値カウンタCINIを使用し、メイン表示部45および図柄表示装置51における表示継続時間の決定に変動種別カウンタCSを使用する。さらに、MPU62は、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選に電動役物開放カウンタC4を使用する。なお、各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64a(図5参照)に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64b(図5参照)に格納される。また、抽選カウンタ用バッファに格納された値のうち、電動役物開放カウンタC4の値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64c(図5参照)に格納される。
保留球格納エリア64bは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として上作動口36への遊技球の入賞に合わせて各エリアRa1〜Ra4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、上作動口36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第1結果表示部用保留エリアRaは、4つの記憶エリアを備えているので、上作動口36への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaは、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、上作動口36に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を格納可能な記憶容量に設定されている。MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を保留情報として下作動口37への遊技球の入賞に合わせて各エリアRb1〜Rb4に時系列的に格納していく。具体的には、MPU62は、下作動口37への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に保留情報を時系列的に格納していく。
このように、第2結果表示部用保留エリアRbは、4つの記憶エリアを備えているので、下作動口37への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留個数を書き込むための記憶エリアを備えている。
なお、下作動口37に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部45a,45bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa、または第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報を移動させるためのエリアである。
電役保留エリア64cは、第1結果表示部用保留エリアRaおよび第2結果表示部用保留エリアRbと同様に4つの記憶エリアを備えている。したがって、各スルーゲート41への遊技球の入賞は、最大4個まで保留されるようになっている。
なお、各スルーゲート41に係る保留個数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個、または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
<各カウンタの詳細な説明>
以下、各カウンタの詳細について説明する。
まず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値250に達した後、0に戻ることによって、0〜250の範囲内でループするループカウンタとなっている。
電動役物開放カウンタC4は、定期的に更新され、その更新された値は、各スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の電役保留エリア64cに格納される。
そして、MPU62は、電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、下作動口37の電動役物37aを電役開放状態とするか否かの抽選(電動役物開放抽選)を実行する。
ここで、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定することによって、下作動口37への遊技球の入賞を可能とする頻度が互いに異なる複数のサポートモードを有している。具体的には、パチンコ機10は、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に低い低頻度サポートモード(低頻度ガイド状態)と、電動役物37aを開放状態に設定する頻度が相対的に高い高頻度サポートモード(高頻度ガイド状態)とを有している。
低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選において、電役開放状態に当選する確率は同一(例えば、共に4/5)となっている。しかしながら、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電役開放状態に当選した際に、電動役物37aを開放状態に設定する回数が多く、電動役物37aを開放状態に設定する1回の開放時間も長くなっている。また、高頻度サポートモードでは、1回の電役開放状態における各回の開放の間に、電動役物37aを閉鎖状態に設定する閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短くなっている。さらに、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、電動役物開放抽選を終えてから次回の電動役物開放抽選を行うまでに待機する時間として最低限確保される確保時間(役物用表示部46における1回の変動表示の継続時間)が短くなっている。
したがって、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードと比較して、遊技球は、下作動口37に入賞しやすくなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、遊技球は、下作動口37よりも上作動口36に入賞する確率が高くなる。また、高頻度サポートモードでは、遊技球は、上作動口36よりも下作動口37に入賞する確率が高くなる。
そして、下作動口37への入賞を検知した場合には、所定数の賞球の払い出しが実行されるので、高頻度サポートモードでは、遊技者は、遊技球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードの構成は、これに限定されることはない。例えば、高頻度サポートモードは、電動役物開放抽選にて電役開放状態に当選する確率を低頻度サポートモードと比較して高くするように構成してもよい。また、例えば、複数種類の確保時間を用意し、高頻度サポートモードは、低頻度サポートモードと比較して、短い確保時間を選択し易いように構成してもよく、選択される確保時間の平均を短くするように構成してもよい。さらに、電動役物37aを開放状態に設定する回数、開放時間、および確保時間の各条件を組み合わせることによって、高頻度サポートモードは、電動役物37aを開放状態に設定する頻度を低頻度サポートモードと比較して相対的に高くするように構成してもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値599に達した後、0に戻ることによって、0〜599の範囲内でループするループカウンタとなっている。また、大当たり乱数カウンタC1は、1周ループするごとに、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値を初期値として読み込む。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様に0〜599の範囲内でループするループカウンタである。
大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり発生の抽選(当否抽選)を実行する。
図7は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルを示す図である。
大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たり発生に当選する乱数の値は、図7に示すように、当否情報群記憶手段として設けられたROM63の当否テーブル記憶エリア63a(図5参照)に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。
ここで、パチンコ機10は、大当たり発生に当選しにくい低確率モード(低確率状態)と、大当たり発生に当選しやすい高確率モード(高確率状態)との2つの当否抽選モードを有している。また、当否テーブルは、図7(a)に示す低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図7(b)に示す高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行する。
これらの当否テーブルは、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」の複数の大当たり発生の抽選の結果(当否結果)を有している。
具体的には、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(a)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は2個である。
これに対して、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、図7(b)に示すように、「大当たり当選」となる乱数の値は21個である。ここで、低確率モード用の当否テーブルに記憶された大当たり当選となる乱数の値は、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値に含まれている。
なお、各当否テーブルに記憶される乱数の値や個数は任意であり、高確率モードは、低確率モードと比較して「大当たり当選」となる確率が高くなっていればよい。また、高確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値は、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値を含んでいなくてもよく、低確率モード用の当否テーブルに記憶された「大当たり当選」となる乱数の値の一部を含んでいてもよい。
また、各当否抽選モードにおいて、「大当たり当選」となる乱数の値以外は、大当たり発生に当選せずに外れ結果となる。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、「特別外れ結果(小当たり結果)」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有している。これらの外れ結果は、いずれも当否抽選モードや、サポートモードの移行契機とはならない点で共通している。しかしながら、「特別外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、「通常外れ結果」は、開閉実行モードへの移行契機とはならない点で異なっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値29に達した後、0に戻ることによって、0〜29の範囲内でループするループカウンタとなっている。
大当たり種別カウンタC2は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選(振分抽選)を実行する。
図8は、大当たりの種別の振分先に係る乱数の値を記憶した振分テーブルを示す図である。
大当たりの種別の振分先に係る乱数の値は、図8に示すように、振分情報群記憶手段として設けられたROM63の振分テーブル記憶エリア63b(図5参照)に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルは、図8(a)に示す第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図8(b)に示す第2振分テーブル(第2振分情報群)とを備えている。
MPU62は、これらの振分テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり種別カウンタC2の値とを比較することによって、大当たりの種別の抽選を実行する。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち上作動口36への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第1振分テーブルは、図8(a)に示すように、「低確結果(低確率対応の特別振分結果)」、「非明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の潜伏高確率結果)」、「明示少ラウンド高確結果(少ラウンド対応の高確率結果)」、および「最有利結果(高確率対応の特別振分結果)」の複数の振分結果を振分先としている。具体的には、第1振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜14」を「非明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「15〜19」を「明示少ラウンド高確結果」に振り分け、「20〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
第2振分テーブルは、第2結果表示部用保留エリアRbから実行エリアAEにシフトされた大当たり種別カウンタC2の値、すなわち下作動口37への入賞に基づく大当たり種別カウンタC2の値に対して大当たりの種別の抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
第2振分テーブルは、図8(b)に示すように、「低確結果」および「最有利結果」の2つの振分結果を振分先としている。具体的には、第2振分テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値「0〜29」のうち、「0〜9」を「低確結果」に振り分け、「10〜29」を「最有利結果」に振り分けている。
各振分結果は、以下の(1)〜(3)の条件の少なくともいずれかに差異を有している。
(1)開閉実行モード終了後の当否抽選モード
(2)開閉実行モード終了後のサポートモード
(3)開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様
まず、(1)の当否抽選モードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが低確率モードに設定される振分結果である。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前の当否抽選モードに関わらず開閉実行モード終了後に当否抽選モードが高確率モードに設定される振分結果である。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
次に、(2)のサポートモードの相違について説明する。
「低確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行する。
「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードをそのまま維持する振分結果である。ここで、開閉実行モード終了前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合には、高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
「明示少ラウンド高確結果」および「最有利結果」は、開閉実行モード終了前のサポートモードに関わらず開閉実行モード終了後にサポートモードが高頻度サポートモードに設定される振分結果である。この高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
なお、(3)の開閉実行モードにおける可変入賞装置38の開閉制御の態様の相違については後に詳細に説明する。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値238に達した後、0に戻ることによって、0〜238の範囲内でループするループカウンタとなっている。
リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、その更新された値は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファを介してRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。具体的には、リーチ乱数カウンタC3の値は、上作動口36に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口37に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
そして、MPU62は、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、リーチ表示を発生させるか否かの抽選(リーチ発生抽選)を実行する。
リーチ表示は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に発生する期待演出である。
具体的には、MPU62は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合に、リーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ表示を発生させるか否かの抽選を実行し、この抽選においてリーチ表示を発生させるとなった場合にリーチ表示を発生させる。なお、リーチ用テーブルは、リーチ表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリア(図示略)に記憶されている。
ここで、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」に振り分けられた場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。さらに、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合には、図柄表示装置51は、停止結果として、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせを有効ラインL上に停止表示する。
リーチ表示は、同一の数字を有する図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「最有利結果」または「低確結果」に振り分けられた場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生する。また、リーチ表示は、特別な図柄の組み合わせを最終的に停止表示させる場合(当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」に振り分けられた場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合)には、リーチ乱数カウンタC3の値に関わらず発生しない。
リーチ表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、一部の図柄列(例えば、図柄列Z1および図柄列Z3)を有効ラインL上に停止表示させることによって、同一の図柄の組み合わせを表示して停止結果を示唆し、その状態で残りの図柄列(例えば、図柄列Z2)を変動表示する。
したがって、パチンコ機10は、リーチ表示を発生させることによって、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において「低確結果」または「最有利結果」に振り分けられたのではないかと遊技者に期待させることができる。
なお、リーチ表示の態様は、これに限定されることはなく、一部の図柄列を停止表示させた上で残りの図柄列を変動表示させるとともに、所定のキャラクタなどを動画として背景に表示してもよく、各図柄列を縮小表示または非表示にした上で所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gの略全体に表示してもよい。
ここで、パチンコ機10は、図柄表示装置51の変動表示の一種として期待演出を有している。期待演出とは、図柄表示装置51にて変動表示が開始された後、所定の停止結果を表示する前に、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させるような演出をいう。具体的には、パチンコ機10は、前述したリーチ表示と、予告表示との2種類の期待演出を有している。
予告表示は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合や、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「特別外れ結果」となった場合に、当否抽選において「大当たり当選」となることなく「通常外れ結果」となった場合よりも演出を発生しやすくする期待演出である。この予告表示は、演出を発生しやすくする代わりに、出現率の低い演出を選択しやすくするようにしてもよく、これらを組み合わせるようにしてもよい。
なお、リーチ表示を発生させるか否かの抽選は、主制御装置60にて実行されていたのに対し、予告表示を発生させるか否かの抽選は、音声発光制御装置90にて実行される。
予告表示の態様は、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列Z1〜Z3のうち、全ての図柄列Z1〜Z3を変動表示させている、または一部の図柄列(例えば、図柄列Z1)を有効ラインL上に停止表示させた上で複数の図柄列(例えば、図柄列Z2,Z3)を変動表示させている状況において、所定のキャラクタなどを動画として表示画面Gに表示する。この予告表示は、リーチ表示を発生させる場合およびリーチ表示を発生させない場合のいずれの場合においても発生するが、リーチ表示を発生させない場合よりもリーチ表示を発生させる場合に発生しやすくなるように設定されている。
これらの予告表示のうち、遊技者にタッチセンサ57が操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような予告表示については後に詳細に説明する。
なお、予告表示は、これに限定されることはなく、例えば、背景を変更して表示してもよく、図柄列Z1〜Z3の形態を変更して表示してもよい。
最後に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値198に達した後、0に戻ることによって、0〜198の範囲内でループするループカウンタとなっている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理の実行ごとに少なくとも1回更新され、その更新の都度、抽選カウンタ用バッファに格納される。
そして、MPU62は、抽選カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値に基づいて、メイン表示部45における絵柄の表示継続時間と、図柄表示装置51における図柄の表示継続時間とを決定する。なお、これらの表示継続時間については後に詳細に説明する。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
主制御装置60のMPU62は、遊技を進行させるタイマ割込み処理および通常処理や、電源投入に伴って起動するメイン処理を実行する。以下、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理について順に説明する。
なお、MPU62は、タイマ割込み処理、通常処理、およびメイン処理の他、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力によって起動するNMI割込み処理を実行するが、この処理についての説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
図9は、タイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
タイマ割込み処理では、MPU62は、図9に示すように、ステップS101〜S105を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS101では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50fの読み込み処理を実行する。この読み込み処理では、MPU62は、複数の検知センサ50a〜50fの状態を読み込み、その状態を判定して入賞検知情報としてRAM64に保存する。MPU62は、各種入賞口に対応した検知センサ50a〜50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定し、この設定したコマンドを払出制御装置70に送信する。例えば、MPU62は、可変入賞装置38に対応した検知センサ50dが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。
なお、払出制御装置70は、MPU62から送信される賞球コマンドに基づいて、払出装置71に賞球の払い出しを実行させる払出制御を行う。
ステップS102では、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、乱数初期値カウンタCINIの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、乱数初期値カウンタCINIの値を0に戻してクリアする。
ステップS103では、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の前回値にそれぞれ1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、各カウンタC1〜C4の前回値にそれぞれ1を加算する際に最大値に達していた場合には、各カウンタC1〜C4の値を0に戻してクリアする。
ステップS104では、MPU62は、スルー用の入賞処理を実行する。このスルー用の入賞処理では、MPU62は、各スルーゲート41に対応した検知センサ50fが遊技球の入賞を検知していると判定した場合には、ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、MPU62は、第3保留ランプ部55を点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第3保留ランプ部55を点灯させる。また、スルーゲート41に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第3保留ランプ部55は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
ステップS105では、MPU62は、作動口用の入賞処理を実行する。
以下、作動口用の入賞処理について詳細に説明する。
<作動口用の入賞処理>
図10は、作動口用の入賞処理のフローチャートを示す図である。
作動口用の入賞処理では、MPU62は、図10に示すように、ステップS201〜S207を実行する。
ステップS201では、MPU62は、上作動口36に対応した検知センサ50bが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、上作動口36に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS202において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第1始動保留記憶数RaNとして第1結果表示部用保留エリアRaにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS201にて上作動口36に遊技球が入賞していないと判定した場合には、ステップS203において、下作動口37に対応した検知センサ50cが遊技球の入賞を検知したか否かを判定することによって、下作動口37に遊技球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞していないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS203にて下作動口37に遊技球が入賞したと判定した場合には、ステップS204において、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数を把握し、その保留個数を第2始動保留記憶数RbNとして第2結果表示部用保留エリアRbにおける所定の記憶エリアにセットする。その後、MPU62は、ステップS205以降の処理を実行する。
ステップS202またはステップS204の処理を実行した後、MPU62は、ステップS205において、ステップS202またはステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaNまたはRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満でないと判定した場合には、作動口用の入賞処理を終了する。また、MPU62は、ステップS205にて始動保留記憶数Nが上限値未満であると判定した場合には、ステップS206において、その始動保留記憶数Nの値に1を加算して更新する。
ステップS207では、MPU62は、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を結果表示部用保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した始動保留記憶数Nと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。
例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS202にて第1始動保留記憶数RaNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRa4に保留情報を格納する。
また、例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNをセットした場合には、タイマ割込み処理のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の組を第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに保留情報として格納する。例えば、MPU62は、ステップS204にて第2始動保留記憶数RbNに「3」をセットした場合には、ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNの「4」と対応する記憶エリアである第4エリアRb4に保留情報を格納する。
また、ステップS207では、MPU62は、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54を点灯させるためのコマンドを設定し、この設定したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、作動口用の入賞処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるコマンドに基づいて、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54を点灯させる。また、上作動口36または下作動口37に入賞した遊技球の保留個数は、前述したように、最大4個であり、第1保留ランプ部53または第2保留ランプ部54は、この保留個数と対応する数だけ点灯する。
<通常処理>
図11は、通常処理のフローチャートを示す図である。
MPU62は、電源投入に伴って起動する後述のメイン処理を実行した後、遊技を進行させるための主要な処理である通常処理を実行する。この通常処理では、MPU62は、図11に示すように、ステップS301〜S314を実行する。具体的には、MPU62は、ステップS301〜S309を4msec周期で定期的に実行し、残余時間が発生した場合にステップS308〜S311を繰り返し実行し、ステップS308の判定結果に応じてステップS312以降を実行する。
ステップS301では、MPU62は、タイマ割込み処理または前回の通常処理で設定したコマンドをサブ側の各制御装置に送信するための外部出力処理を実行する。この外部出力処理では、例えば、MPU62は、賞球コマンドが設定されているか否かを判定し、賞球コマンドが設定されていると判定した場合には、その賞球コマンドを払出制御装置70に送信する。また、例えば、MPU62は、遊技回用の演出に対応したコマンドや、開閉実行モード用の演出に対応したコマンドなどの演出用のコマンドが設定されているか否かを判定し、演出用のコマンドが設定されていると判定した場合には、その演出用のコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
ステップS302では、MPU62は、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、MPU62は、前述したように、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算して更新するとともに、更新後の値をRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに格納する。なお、MPU62は、変動種別カウンタCSの前回値に1を加算する際に最大値に達していた場合には、変動種別カウンタCSの値を0に戻してクリアする。
ステップS303では、MPU62は、遊技回を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、MPU62は、当否抽選および振分抽選を実行するとともに、図柄表示装置51に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定およびメイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報の決定などを実行する。
ステップS304では、MPU62は、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、MPU62は、開閉実行モード、高確率モード、および高頻度サポートモードなどの各遊技状態への移行処理を実行する。
なお、ステップS303の遊技回制御処理およびステップS304の遊技状態移行処理については後に詳細に説明する。
ステップS305では、MPU62は、デモ表示実行判定処理を実行する。このデモ表示実行判定処理では、MPU62は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過したか否かを判定し、開始待ち期間を経過していると判定した場合には、デモ表示を開始させるためのデモコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるデモコマンドに基づいて、デモ表示実行処理を開始する。このデモ表示実行処理については後に詳細に説明する。
ここで、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントすることによって開始待ち期間が経過したか否かを判定する。例えば、開始待ち期間を3secとし、ステップS305の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントして3000回に達したときに開始待ち期間を経過したと判定する。なお、開始待ち期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて開始待ち期間を測定してもよい。また、MPU62は、ステップS305の処理の実行回数をカウントしているときに新たな遊技回を開始した場合には、そのカウントの値をリセットする。
ステップS306では、MPU62は、下作動口37に設けられた電動役物37aの駆動制御を実行するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、MPU62は、RAM64の電役保留エリア64cに格納された電動役物開放カウンタC4の値に基づいて、電動役物開放抽選を実行するとともに、電動役物開放抽選に当選した場合には、電動役物37aの開閉処理を実行する。また、MPU62は、電動役物開放抽選の結果を表示するように、役物用表示部46の表示制御を実行する。
ステップS307では、MPU62は、遊技球発射制御処理を実行する。この遊技球発射制御処理では、MPU62は、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことに基づいて、電源・発射制御装置80に遊技球を発射させる発射制御を実行させる。具体的には、電源・発射制御装置80は、所定の周期(本実施形態では0.6sec)で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。なお、ソレノイドは、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球を発射するように励磁される。また、電源・発射制御装置80は、所定の発射条件が整っている場合に、遊技球発射機構81のソレノイドに対して駆動信号を供給し、遊技球を発射させる。
ステップS308では、MPU62は、RAM64の停電フラグ格納エリア(図示略)に停電フラグがセットされているか否かを判定する。この停電フラグは、MPU62のNMI端子に対して停電監視基板65から停電信号が入力されることによってRAM64にセットされる。停電監視基板65は、停電の発生を確認した場合に、この停電信号を出力する。なお、この停電フラグは、次回のメイン処理の実行時にクリアされる。
ここで、パチンコ機10は、RAM64等の所定のエリアに1を代入することによって各種のフラグをセットし、0を代入することによって各種のフラグをクリアする。例えば、パチンコ機10は、RAM64の停電フラグ格納エリアに1を代入することによって停電フラグをセットし、RAM64の停電フラグ格納エリアに0を代入することによって停電フラグをクリアする。
MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS309以降の処理を実行することなく、ステップS312以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS312では、MPU62は、タイマ割込み処理の発生を禁止する。ステップS313では、MPU62は、RAM判定値(RAM64のチェックサム)を算出して保存する。ステップS314では、MPU62は、RAM64へのアクセスを禁止する。その後、MPU62は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
これに対して、MPU62は、ステップS308にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS309において、次回の通常処理を実行するタイミングに至ったか否か、すなわち現在の通常処理を開始したときから所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至っていないと判定した場合、すなわち残余時間が発生した場合には、ステップS310において、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、ステップS311において、変動種別カウンタCSの更新を実行する。なお、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定するまでステップS308〜S311を繰り返し実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS309にて次回の通常処理を実行するタイミングに至ったと判定した場合、すなわち残余時間が発生していない場合には、ステップS301を再び実行することによって、次回の通常処理を開始する。
<メイン処理>
図12は、メイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理では、MPU62は、図12に示すように、ステップS401〜S412を実行する。
ステップS401では、MPU62は、電源投入に伴って立ち上げ処理を実行する。この立ち上げ処理では、MPU62は、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために、電源投入後、所定の時間(例えば、500msec程度)が経過するまで待機する。
ステップS402では、MPU62は、許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。MPU62は、ステップS402にて1secが経過していないと判定した場合には、ステップS402の処理を繰り返し実行する。また、MPU62は、ステップS402にて1secが経過したと判定した場合には、ステップS403以降の処理を実行する。
ここで、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントすることによって1secが経過したか否かを判定する。例えば、ステップS402の処理を繰り返し実行する間隔が0.1msecである場合には、MPU62は、ステップS402の処理の実行回数をカウントして10000回に達したときに1secが経過したと判定する。なお、許可禁止用期間を測定する構成は任意であり、例えば、リアルタイムクロックを用いて許可禁止用期間を測定してもよい。
ステップS403では、MPU62は、RAM64へのアクセスを許可する。
ステップS404では、MPU62は、電源・発射制御装置80に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)がオンになっているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていないと判定した場合には、ステップS405において、RAM64の停電フラグ格納エリアに停電フラグがセットされているか否かを判定する。
そして、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS405にて停電フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS406において、RAM判定値を算出する。
ステップS407では、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認する。具体的には、MPU62は、ステップS406にて算出したRAM判定値と、通常処理のステップS313(電断時処理)にて保存されたRAM判定値とを比較し、これらが一致した場合には、RAM判定値は正常であると判定し、一致しない場合には、RAM判定値は異常であると判定する。
そして、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS407にてRAM判定値が正常であると判定した場合には、ステップS408において、RAM64の停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。
なお、RAM64に記憶されたデータの有効性は、RAM判定値の整合性を確認する方法とは異なる方法によって判定してもよく、例えば、電断時処理にてRAM64の所定のエリアにキーワードを書き込み、このキーワードが正常に書き込まれているか否かをメイン処理にて判定することによって、RAM64に記憶されたデータの有効性を確認してもよい。
前述したように、MPU62は、ステップS404にてRAM消去スイッチがオンになっていると判定した場合、ステップS405にて停電フラグがセットされていないと判定した場合、またはステップS407にてRAM判定値が正常でないと判定した場合には、ステップS409以降の処理を実行する。
具体的には、MPU62は、ステップS409において、RAM64の作業領域をクリアし、ステップS410において、RAM64の初期化を実行する。
したがって、例えば、遊技場の管理者は、遊技場の営業開始時にRAM消去スイッチを押下しながらパチンコ機10の電源を投入することによって、RAM64に記憶されたデータを初期化することができる。また、パチンコ機10は、停電監視基板65にて停電の発生を確認していない場合や、RAM判定値が異常であった場合には、RAM64に記憶されたデータを初期化する。
ステップS408またはステップS410の処理を実行した後、MPU62は、ステップS411において、サブ側の制御基板(音声発光制御装置90の制御基板等)に対して初期コマンドを送信し、ステップS412において、タイマ割込み処理の発生を許可し、前述した通常処理に移行する。
なお、サブ側の制御基板は、ステップS411にて送信された初期コマンドを受信することによって、主制御基板61との通信が正常に行われていることを認識するとともに、自己の初期化を実行する。
<遊技回制御処理>
図13は、遊技回制御処理のフローチャートを示す図である。
遊技回制御処理では、MPU62は、図13に示すように、ステップS501〜S509を実行する。
ステップS501では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS502以降の処理を実行することなく、遊技回制御処理を終了する。したがって、開閉実行モード中であると判定した場合には、MPU62は、各作動口36,37への遊技球の入賞を検知しているか否かに関わらず遊技回の進行を開始しない。
なお、MPU62は、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグを参照することによって、開閉実行モード中であるか否かを判定している。以下の各処理においても同様である。MPU62は、開閉実行モードへの移行時に開閉実行モード中フラグをセットし、開閉実行モードの終了時に開閉実行モード中フラグをクリアする。
これに対して、MPU62は、ステップS501にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否か、すなわち遊技回を進行中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS502にてメイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
まず、ステップS503〜S505の遊技回開始用処理について説明する。
ステップS503では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留個数と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留個数とを把握し、これらの保留個数の合計数CRNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下であると判定した場合には、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS503にて合計数CRNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS504において、第1結果表示部用保留エリアRaまたは第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報を遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行する。その後、MPU62は、ステップS505において、メイン表示部45および図柄表示装置51に変動表示を開始させて遊技回を消化するための変動開始処理を実行し、遊技回制御処理を終了する。
以下、ステップS504のデータ設定処理およびステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。
図14は、データ設定処理のフローチャートを示す図である。
データ設定処理では、MPU62は、図14に示すように、ステップS601〜S611を実行する。
ステップS601では、MPU62は、作動口用の入賞処理のステップS204にてセットされた第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下であると判定した場合には、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
このように、データ設定処理は、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第1結果表示部用のデータ設定処理と、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を遊技回の消化用に設定する第2結果表示部用のデータ設定処理とを有している。
そして、MPU62は、ステップS601にて第2始動保留記憶数RbNが「0」以下でないと判定した場合には、第1結果表示部用のデータ設定処理を実行することなく、第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。換言すれば、MPU62は、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報があると判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報があるか否かに関わらず第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定する。
まず、ステップS602〜S606の第1結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS602では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNの値に1を減算して更新する。
ステップS603では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS604では、MPU62は、第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRa1〜Ra4に格納されている保留情報を第1エリアRa1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRa2の保留情報を第1エリアRa1にシフトし、第3エリアRa3の保留情報を第2エリアRa2にシフトし、第4エリアRa4の保留情報を第3エリアRa3にシフトする。
ステップS605では、MPU62は、RAM64に記憶された第2結果表示部フラグをクリアする。この第2結果表示部フラグは、遊技回の消化に際して第1結果表示部45aおよび第2結果表示部45bのうち、どちらのメイン表示部45に変動表示を開始させているかを特定するためのフラグである。このステップS605では、MPU62は、第2結果表示部フラグをクリアしているので、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示している。
ステップS606では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第1保留ランプ部53の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、上作動口36に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第1保留ランプ部53の点灯個数を減少させる。
次に、ステップS607〜S611の第2結果表示部用のデータ設定処理について説明する。
ステップS607では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNの値に1を減算して更新する。
ステップS608では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの第2エリアRb1に格納された保留情報を実行エリアAEに移動する。
ステップS609では、MPU62は、第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された保留情報をシフトするデータシフト処理を実行する。このデータシフト処理は、各エリアRb1〜Rb4に格納されている保留情報を第1エリアRb1側に順にシフトする処理である。具体的には、MPU62は、第2エリアRb2の保留情報を第1エリアRb1にシフトし、第3エリアRb3の保留情報を第2エリアRb2にシフトし、第4エリアRb4の保留情報を第3エリアRb3にシフトする。
ステップS610では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグをセットする。このステップS610では、MPU62は、第2結果表示部フラグをセットしているので、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示している。
ステップS611では、MPU62は、保留情報のシフトを実行したことを認識させるためのシフト時コマンドを設定し、この設定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90に送信し、データ設定処理を終了する。このシフト時コマンドは、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて第2結果表示部用保留エリアRbに記憶された保留情報を対象として保留情報のシフトを実行したことを音声発光制御装置90に認識させるための情報を含んでいる。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるシフト時コマンドに基づいて、第2保留ランプ部54の点灯状態を変更する。具体的には、音声発光制御装置90は、下作動口37に入賞した遊技球の保留個数の減少に伴って、第2保留ランプ部54の点灯個数を減少させる。
図15は、変動開始処理のフローチャートを示す図である。
変動開始処理では、MPU62は、図15に示すように、ステップS701〜S718を実行する。
ステップS701では、MPU62は、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードでないと判定した場合には、ステップS702において、低確率モード用の当否テーブル(図7(a)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出し、ステップS701にて当否抽選モードが高確率モードであると判定した場合には、ステップS703において、高確率モード用の当否テーブル(図7(b)参照)をROM63の当否テーブル記憶エリア63aから読み出す。
ステップS702またはステップS703の処理を実行した後、MPU62は、ステップS704において、当否判定処理を実行する。この当否判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり乱数カウンタC1の値と、ステップS702またはステップS703にて読み出した当否テーブルとを比較することによって、当否抽選の結果(当否結果)を判定する。なお、前述したように、当否結果は、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」のいずれかであり、当否抽選モードが低確率モードであっても高確率モードであっても同様である。
ステップS705では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「大当たり当選」であるか否かを判定する。MPU62は、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS706以降の処理を実行し、ステップS705にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ステップS712以降の処理を実行する。
まず、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」であると判定された場合の処理(ステップS706以降の処理)について説明する。
ステップS706では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、上作動口36への遊技球の入賞に基づく第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS707において、第1振分テーブル(図8(a)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
これに対して、MPU62は、ステップS706にてRAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、下作動口37への遊技球の入賞に基づく第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、ステップS708において、第2振分テーブル(図8(b)参照)をROM63の振分テーブル記憶エリア63bから読み出す。
ステップS707またはステップS708の処理を実行した後、MPU62は、ステップS709において、振分判定処理を実行する。この振分判定処理では、MPU62は、実行エリアAEに格納された大当たり種別カウンタC2の値と、ステップS707またはステップS708にて読み出した振分テーブルとを比較することによって、振分抽選の結果(振分結果)を判定する。
ステップS710では、MPU62は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。この大当たり結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報をステップS709にて判定した振分結果に応じて決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果と、ROM63に予め記憶された大当たり結果用の停止結果テーブルとを比較することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この大当たり結果用の停止結果テーブルは、メイン表示部45に停止表示させる絵柄の態様を振分結果ごとに相違させて規定している。
ステップS711では、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果に応じたフラグをRAM64にセットする。具体的には、MPU62は、振分結果が「低確結果」であることを特定した場合には、低確結果フラグをセットし、「非明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、非明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「明示少ラウンド高確結果」であることを特定した場合には、明示少ラウンド高確結果フラグをセットし、「最有利結果」であることを特定した場合には、最有利結果フラグをセットする。その後、MPU62は、ステップS716以降の処理を実行する。
なお、以下の各処理において、MPU62は、これらのフラグを参照することによって、振分結果の判定を実行する。
次に、ステップS705において、MPU62にて当否結果が「大当たり当選」でないと判定された場合の処理(ステップS712以降の処理)について説明する。
ステップS712では、MPU62は、ステップS704にて判定した当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS713以降の処理を実行し、ステップS712にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS715以降の処理を実行する。
ステップS713では、MPU62は、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この特別外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された特別外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS714では、MPU62は、特別外れフラグをRAM64にセットする。
なお、以下の各処理において、MPU62は、この特別外れフラグを参照することによって、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かの判定を実行する。
これに対して、ステップS715では、MPU62は、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。この通常外れ結果用の停止結果設定処理では、MPU62は、メイン表示部45の第1結果表示部45aまたは第2結果表示部45bに最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定し、その決定した情報をRAM64に記憶させる。ここで、MPU62は、ROM63に予め記憶された通常外れ結果用の停止結果テーブルを参照することによって、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報を決定する。この通常外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様は、大当たり結果用の停止結果テーブルおよび特別外れ結果用の停止結果テーブルに設定された絵柄の態様とは異なっている。
ステップS711、ステップS714、およびステップS715のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS716において、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
表示継続時間の設定処理では、MPU62は、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納された変動種別カウンタCSの値を取得する。
また、表示継続時間の設定処理では、MPU62は、図柄表示装置51にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、MPU62は、ステップS709にて判定した振分結果が「低確結果」または「最有利結果」である場合、並びにステップS704にて判定した当否結果が「通常外れ結果」であるとともに、リーチ発生抽選に当選した場合には、リーチ表示が発生すると判定する。なお、MPU62は、ROM63に予め記憶されたリーチ用テーブルと、保留球格納エリア64bに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値とを比較することによって、リーチ発生抽選を実行する。
MPU62は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されたリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
これに対して、MPU62は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されたリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって、変動種別カウンタ用バッファから取得した変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間を決定し、その決定した表示継続時間をRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。
具体的には、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を短くするように設定されている。したがって、上作動口36に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、上作動口36に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。そして、下作動口37に係る保留情報を消化する際の表示継続時間は、下作動口37に係る保留個数が多くなるほど短くなるように設定されている。また、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、低頻度サポートモードである場合と比較して、表示継続時間を短くするように設定されている。換言すれば、保留個数が同じであれば、高頻度サポートモードである場合の表示継続時間は、低頻度サポートモードである場合のそれよりも短い。
さらに、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間は、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは異なっている。
なお、リーチ非発生用表示継続時間テーブルは、保留個数が多くなるほど表示継続時間を長くなる等のように前述した関係とは逆の関係に設定されていてもよく、保留個数やサポートモードに応じて変動しない構成としてもよい。また、リーチ発生用表示継続時間テーブルおよびリーチ非発生用表示継続時間テーブルは同一であってもよい。さらに、当否結果および振分結果のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルを設定してもよい。
ステップS717では、MPU62は、変動用コマンドおよび種別コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS717にて設定した変動用コマンドおよび種別コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
変動用コマンドは、表示継続時間に係る情報を含んでいる。また、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を含んでいない。
ここで、前述したように、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間と、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照することによって決定される表示継続時間とは互いに異なっている。
したがって、リーチ表示が発生するか否かの情報を変動用コマンドに含めなかったとしても、表示継続時間に係る情報に基づいて、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90にてリーチ表示が発生するか否かを判定することは可能である。この意味では、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を間接的に含んでいるとも言える。なお、変動用コマンドは、リーチ表示が発生するか否かの情報を直接的に含んでいてもよい。
種別コマンドは、当否結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、当否結果に係る情報として、「大当たり当選」、「特別外れ結果」、および「通常外れ結果」に係る各情報を含んでいる。また、種別コマンドは、振分結果に係る情報を含んでいる。換言すれば、種別コマンドは、振分結果に係る情報として、「低確結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、および「最有利結果」に係る各情報を含んでいる。
なお、以下の説明では、当否結果および振分結果を総称して遊技結果とする。換言すれば、種別コマンドは、遊技結果に係る情報を含んでいる。
ステップS718では、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定し、その判定結果に基づいてメイン表示部45に変動表示を開始させる。その後、MPU62は、変動開始処理を終了する。
具体的には、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていないと判定した場合には、遊技回の消化に際し、上作動口36への遊技球の入賞に基づいて、第1結果表示部45aに変動表示を開始させることを示しているので、第1結果表示部45aに変動表示を開始させる。
これに対して、MPU62は、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていると判定した場合には、遊技回の消化に際し、下作動口37への遊技球の入賞に基づいて、第2結果表示部45bに変動表示を開始させることを示しているので、第2結果表示部45bに変動表示を開始させる。
遊技回制御処理の説明に戻り、図13を参照してステップS506〜S509の遊技回進行用処理について説明する。
MPU62は、ステップS502において、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定し、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には、ステップS506〜S509の遊技回進行用処理を実行する。
ステップS506では、MPU62は、変動開始処理のステップS716にてセットした表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU62は、RAM64の表示継続時間カウンタにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。なお、この表示継続時間カウンタの値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。
MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していないと判定した場合には、ステップS507において、変動表示用処理を実行する。この変動表示用処理では、MPU62は、変動表示中のメイン表示部45の表示を更新する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS506にて表示継続時間が経過していると判定した場合には、ステップS508において、変動終了処理を実行する。この変動終了処理では、MPU62は、メイン表示部45に変動表示を開始させる際に実行された変動開始処理のステップS710、ステップS713、およびステップS715のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報(メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄に係る情報)を特定する。そして、MPU62は、遊技回の終了に際し、この特定した情報に対応した絵柄を変動表示中のメイン表示部45に表示させるようにメイン表示部45の表示制御を実行する。
ここで、メイン表示部45に最終的に停止表示させる絵柄は、遊技結果の種類ごとに異なっている。したがって、遊技場の管理者などは、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することによって、遊技結果を確認することができる。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
また、メイン表示部45は、図柄表示装置51の表示画面Gと比較して表示領域が狭く、メイン表示部45に停止表示させる絵柄は、図柄表示装置51の表示画面Gに停止表示させる図柄列Z1〜Z3と比較して遊技者にとって認識しにくいものとなっている。したがって、遊技者は、遊技回の終了に際し、メイン表示部45ではなく図柄表示装置51の表示画面Gを確認することによって、大当たり発生に当選したか否か等を判断することになるので、表示画面Gへの注目度を高めることができる。
ステップS509では、MPU62は、変動終了コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS509にて設定した変動終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、遊技回制御処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される変動終了コマンドに基づいて、その遊技回の演出を終了させるための処理を実行する。ここで、音声発光制御装置90は、変動終了コマンドの受信を必要とすることなく、独自に遊技回の演出を終了するように構成されていてもよい。
<遊技状態移行処理>
図16は、遊技状態移行処理のフローチャートを示す図である。
遊技状態移行処理では、MPU62は、図16に示すように、ステップS801〜S814を実行する。
ステップS801では、MPU62は、開閉実行モード中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中でないと判定した場合には、ステップS802以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS801にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS811以降の処理を実行する。
まず、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中でないと判定された場合の処理(ステップS802以降の処理)について説明する。
ステップS802では、MPU62は、メイン表示部45の変動表示が終了したか否かを判定する。MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了していないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS802にてメイン表示部45の変動表示が終了したと判定した場合には、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、MPU62は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、RAM64に開閉実行モード中フラグをセットした後、ステップS804以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS803にて当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものでないと判定した場合(当否結果が「通常外れ結果」であると判定した場合)には、遊技状態移行処理を終了する。
ステップS804では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS805において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。この開閉カウンタSOCは、開閉実行モードへの移行に際して可変入賞装置38の大入賞口38aを開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
これに対して、MPU62は、ステップS804にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS806において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、ステップS807において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットする。また、MPU62は、ステップS806にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合、すなわち振分結果が「低確結果」または「最有利結果」であると判定した場合には、ステップS808において、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。このラウンドカウンタRCは、開閉実行モードへの移行に際してラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
ここで、パチンコ機10は、終了条件が互いに異なる複数の開閉実行モードを有している。具体的には、パチンコ機10は、開閉実行モードとして、当否結果が「大当たり当選」である場合に移行するラウンド数規定モードと、当否結果が「特別外れ結果」である場合に移行する開閉数規定モードとを有している。
ラウンド数規定モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を実行したことを条件として終了する。ここで、ラウンド遊技の回数は、ラウンドカウンタRCにセットした値に対応している。
開閉数規定モードは、予め定められた総回数の大入賞口38aの開閉を実行したこと、または予め定められた個数の遊技球が大入賞口38aに入賞したことを条件として終了する。ここで、大入賞口38aの開閉の総回数は、開閉カウンタSOCにセットした値に対応している。この開閉数規定モードは、ラウンド遊技の実行回数を条件として終了することはない。
なお、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行する。また、1回のラウンド遊技は、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすまで継続する。換言すれば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、以下の2つの条件のうち、いずれかの条件を満たすことによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定する。
(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること
(2)大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること
ステップS805、ステップS807、およびステップS808のいずれかの処理を実行した後、MPU62は、ステップS809において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなる。なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
このように、MPU62は、ステップS803において、当否結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には、遊技結果の種類に関わらずタイマカウンタTにオープニング用の待機時間をセットする。換言すれば、オープニング用の待機時間は、遊技結果の種類に関わらず同一である。
なお、オープニング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、オープニング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS810では、MPU62は、オープニングコマンドを設定する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドは、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果の情報を含んでいる。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS810にて設定したオープニングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードへの移行を認識し、所定の処理を実行する。この処理については、後に詳細に説明する。
次に、ステップS801において、MPU62にて開閉実行モード中であると判定された場合の処理(ステップS811以降の処理)について説明する。
ステップS811では、MPU62は、大入賞口開閉処理を実行する。
図17は、大入賞口開閉処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開閉処理では、MPU62は、図17に示すように、ステップS901〜S924を実行する。
ステップS901では、MPU62は、大入賞口38aが開放中であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中でないと判定した場合には、ステップS902以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS901にて大入賞口38aが開放中であると判定した場合には、ステップS906以降の処理を実行する。
まず、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中でないと判定された場合の処理(ステップS902以降の処理)について説明する。
ステップS902では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS902にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、ステップS903において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下ではないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS903にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS904において、大入賞口開放処理を実行する。
以下、ステップS904の大入賞口開放処理について詳細に説明する。
図18は、大入賞口開放処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放処理では、MPU62は、図18に示すように、ステップS1001〜S1007を実行する。
ステップS1001では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1001にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1002において、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1003において、タイマカウンタTに「85」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は0.17secとなる。
これに対して、MPU62は、ステップS1001にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS1004において、入賞カウンタPCに「8」をセットし、ステップS1005において、振分結果が少ラウンド高確結果(「非明示少ラウンド高確結果」または「明示少ラウンド高確結果」)であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1005にて振分結果が少ラウンド高確結果であると判定した場合には、前述したステップS1003において、タイマカウンタTに「85」をセットする。
これに対して、MPU62は、ステップS1005にて振分結果が少ラウンド高確結果でないと判定した場合には、ステップS1006において、タイマカウンタTに「15000」をセットする。前述したように、タイマカウンタTは、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、タイマカウンタTにセットされた時間は30secとなる。
ステップS1003またはステップS1006の処理を実行した後、MPU62は、ステップS1007において、大入賞口38aの開放実行処理を実行する。この開放実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを開放状態に設定する。その後、MPU62は、大入賞口開放処理を終了する。
なお、ステップS1002またはステップS1004にて入賞カウンタPCにセットされた値は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を規定している。
また、ステップS1003またはステップS1006にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定するまでの上限継続時間を規定している。したがって、MPU62は、前述したように、タイマカウンタTに「85」または「15000」をセットすることによって、長さの異なる2種類の上限継続時間を設定している。具体的には、MPU62は、上限継続時間を30secに設定した長時間態様(長期間態様)と、上限継続時間を長時間態様のそれよりも短い0.17secに設定した短時間態様(短期間態様)とを設定している。
ここで、パチンコ機10は、前述したように、0.6secの周期で遊技球発射機構81のソレノイドを励磁することによって、遊技球発射機構81に遊技球を発射させる。また、MPU62は、前述したように、入賞カウンタPCに「8」をセットすることによって、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限を8個に設定している。
したがって、長時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも十分に長いので、上限である8個の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは容易である。
これに対して、短時間態様の上限継続時間は、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数の上限と、遊技球の発射周期との積よりも短い(更に言及すれば遊技球の発射周期よりも短い)ので、遊技球を大入賞口38aに入賞させることは困難である。なお、タイミングによっては1個程度の遊技球を大入賞口38aに入賞させることは可能である。
大入賞口開閉処理の説明に戻り、図17を参照してステップS905以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS904の大入賞口開放処理を実行した後、ステップS905において、開放コマンドを設定する。また、MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS905にて設定した開放コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される開放コマンドに基づいて、開閉扉38bを開放状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS901において、MPU62にて大入賞口38aが開放中であると判定された場合の処理(ステップS906以降の処理)について説明する。
ステップS906では、MPU62は、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。すなわち、MPU62は、大入賞口開放処理のステップS1003またはステップS1006にてタイマカウンタTにセットされた上限継続時間が経過したか否かを判定する。
MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS907以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS906にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS918以降の処理を実行する。
まず、ステップS906において、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定された場合の処理(ステップS907以降の処理)について説明する。
ステップS907では、MPU62は、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かを判定する。なお、大入賞口38aへの入賞が発生したか否かの判定は、大入賞口38aに対応した検知センサ50dの検知結果に基づいて実行される。
MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生していないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS907にて大入賞口38aへの入賞が発生したと判定した場合には、ステップS908において、入賞カウンタPCの値に1を減算して更新する。
ステップS909では、MPU62は、入賞カウンタPCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下でないと判定した場合には、大入賞口開閉処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS909にて入賞カウンタPCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS910において、閉鎖実行処理を実行する。この閉鎖実行処理では、MPU62は、可変入賞駆動部38cの駆動制御を実行することによって、開閉扉38bを閉鎖状態に設定する。
ステップS911では、MPU62は、閉鎖コマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS911にて設定した閉鎖コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信される閉鎖コマンドに基づいて、開閉扉38bを閉鎖状態に設定したことを認識し、所定の処理を実行する。
ステップS912では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、後述するステップS923以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS912にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合には、ステップS913以降の処理を実行する。
ステップS913では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新し、ステップS914において、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、ステップS915において、タイマカウンタTの値に「500」をセットする。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
ここで、ステップS915にてタイマカウンタTにセットされた値は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、再び閉鎖状態に設定してから再び開閉扉38bを開放状態に設定するまでの開放待機時間を規定している。なお、本実施形態では、開放待機時間は1secである。この開放待機時間は、開閉実行モードの種類や進行状況に関わらず同一である。
これに対して、MPU62は、ステップS914にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS916以降の処理を実行する。
ステップS916では、MPU62は、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。このタイマカウンタTにセットされた値は、前述したように、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、エンディング用の待機時間は4secとなる。なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
エンディング用の待機時間は、オープニング用の待機時間と同様に、遊技結果の種類に関わらず同一である。すなわち、このエンディング用の待機時間は、開閉実行モードの種類に関わらず同一である。
なお、エンディング用の待機時間は、これに限定されることはなく、例えば、遊技者には同様と認識される程度に遊技結果の種類に応じて微妙に相違させる構成としてもよい。また、例えば、エンディング用の待機時間は、「低確結果」または「最有利結果」の遊技結果である場合と、これら以外の遊技結果である場合とで大きく相違する等のように、遊技結果の種類に応じて大きく相違させる構成としてもよい。
ステップS917では、MPU62は、エンディングコマンドを設定する。MPU62は、通常処理のステップS301において、ステップS917にて設定したエンディングコマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、MPU62は、大入賞口開閉処理を終了する。
なお、音声発光制御装置90は、MPU62から送信されるエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了を認識し、所定の処理を実行する。
次に、ステップS906おいて、MPU62にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定された場合の処理(ステップS918以降の処理)について説明する。
ステップS918では、MPU62は、前述したステップS910と同様に閉鎖実行処理を実行する。
ステップS919では、MPU62は、前述したステップS911と同様に閉鎖コマンドを設定する。
ステップS920では、MPU62は、当否結果が「特別外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定した場合、すなわち当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ステップS921以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS920にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合には、ステップS923以降の処理を実行する。
まず、ステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」でないと判定された場合の処理(ステップS921以降の処理)について説明する。
ステップS921では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値に1を減算して更新する。
ステップS922では、MPU62は、ラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS922にてラウンドカウンタRCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
次に、ステップS912またはステップS920において、MPU62にて当否結果が「特別外れ結果」であると判定された場合の処理(ステップS923以降の処理)について説明する。
ステップS923では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値に1を減算して更新する。
ステップS924では、MPU62は、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下でないと判定した場合には、前述したステップS915以降の処理を実行する。
また、MPU62は、ステップS924にて開閉カウンタSOCの値が「0」以下であると判定した場合には、前述したS916以降の処理を実行する。
遊技状態移行処理の説明に戻り、図16を参照してステップS812以降の処理について説明する。
MPU62は、ステップS811の大入賞口開閉処理を実行した後、ステップS812において、開閉カウンタSOCの値が「0」以下であり、かつラウンドカウンタRCの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS812にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の少なくともいずれか一方が「0」以下ではないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS812にて開閉カウンタSOCの値およびラウンドカウンタRCの値の双方が「0」以下であると判定した場合には、ステップS813において、タイマカウンタTの値が「0」以下であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS813にてタイマカウンタTの値が「0」以下でないと判定した場合には、遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS813にてタイマカウンタTの値が「0」以下であると判定した場合には、ステップS814において、RAM64に記憶された開閉実行モード中フラグをクリアした後、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。その後、MPU62は、遊技状態移行処理を終了する。
以下、開閉実行モード終了時の移行処理について詳細に説明する。
図19は、開閉実行モード終了時の移行処理のフローチャートを示す図である。
開閉実行モード終了時の移行処理では、MPU62は、図19に示すように、ステップS1101〜S1112を実行する。
ステップS1101では、MPU62は、振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1102以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1101にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1105以降の処理を実行する。
まず、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1102以降の処理)について説明する。
ステップS1102では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1103では、MPU62は、RAM64に記憶された回数制限フラグをクリアする。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされていない場合には、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
ステップS1104では、MPU62は、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
なお、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する際には、MPU62は、振分結果に応じてRAM64にセットしたフラグ(低確結果フラグ、非明示少ラウンド高確結果フラグ、明示少ラウンド高確結果フラグ、および最有利結果フラグ)や、特別外れフラグをクリアする。また、前述した変動開始処理のステップS701では、MPU62は、RAM64に高確率モードフラグがセットされているか否かを判定することによって、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定している。
次に、ステップS1101において、MPU62にて振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1105以降の処理)について説明する。
ステップS1105では、MPU62は、振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、ステップS1106以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1105にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」でないと判定した場合には、ステップS1108以降の処理を実行する。
まず、ステップS1105において、MPU62にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」であると判定された場合の処理(ステップS1106以降の処理)について説明する。
ステップS1106では、MPU62は、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1106にてRAM64に高頻度サポートフラグがセットされていると判定した場合には、前述したステップS1103以降の処理を実行する。
これに対して、MPU62は、ステップS1106にてRAM64に高頻度サポートフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1107において、高確率モードフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高確率モードフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、当否抽選モードを高確率モードに設定する。この高確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
次に、ステップS1105において、MPU62にて振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」でないと判定された場合の処理(ステップS1108以降の処理)について説明する。
ステップS1108では、MPU62は、振分結果が「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU62は、ステップS1108にて振分結果が「低確結果」でないと判定した場合(当否結果が「特別外れ結果」であると判定した場合)には、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
これに対して、MPU62は、ステップS1108にて振分結果が「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1109以降の処理を実行する。
ステップS1109では、MPU62は、高確率モードフラグをクリアする。これによって、MPU62は、当否抽選モードを低確率モードに設定する。この低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となって、振分結果が「低確結果」以外になるまで継続する。
ステップS1110では、MPU62は、高頻度サポートフラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に高頻度サポートフラグがセットされている場合には、これを維持する。これによって、MPU62は、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ステップS1111では、MPU62は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた遊技回数カウンタの値に「100」をセットする。
ステップS1112では、MPU62は、回数制限フラグをRAM64にセットする。MPU62は、RAM64に既に回数制限フラグがセットされている場合には、これを維持する。その後、MPU62は、開閉実行モード終了時の移行処理を終了する。
ここで、高頻度サポートモードは、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているとともに、回数制限フラグがセットされている場合には、遊技回数カウンタにセットされた終了基準回数である100回の遊技回を消化するまで継続する。MPU62は、100回の遊技回を消化した場合には、高頻度サポートフラグおよび回数制限フラグをクリアする。これによって、MPU62は、サポートモードを低頻度サポートモードに設定する。
なお、MPU62は、これらの処理を通常処理のステップS306において、電役サポート用処理として実行するが、詳細な説明は省略する。
このように、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「最有利結果」または「明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
これに対して、現在のサポートモードが低頻度サポートモードであるときに当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「非明示少ラウンド高確結果」となった場合には、遊技状態は、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードに移行するとともに、低頻度サポートモードに移行する。高確率モードおよび低頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続する。
また、当否抽選において「大当たり当選」となって、振分抽選において振分結果が「低確結果」となった場合には、遊技状態は、現在の遊技状態に関わらず開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードに移行するとともに、高頻度サポートモードに移行する。低確率モードは、少なくとも当否抽選において「大当たり当選」となるまで継続し、高頻度サポートモードは、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した場合には、低頻度サポートモードに移行する。
また、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合、すなわち当否抽選において当否結果が「特別外れ結果」または「通常外れ結果」となった場合には、遊技状態は移行しない。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図20は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
音声発光制御装置90は、図20に示すように、音声発光制御基板91と、この音声発光制御基板91に実装されたMPU92と、このMPU92を構成しているROM93およびRAM94とを備えている。ここで、MPU92は、ROM93およびRAM94の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。
ROM93は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このROM93は、予告テーブル記憶エリア93aや、予告データ記憶エリア93bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
RAM94は、ROM93に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このRAM94は、各種カウンタエリア94aや、各種フラグ格納エリア94bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備えている。MPU92の入力ポートは、前述したように、主制御装置60に接続されている。また、MPU92の入力ポートは、押ボタン25bと、タッチセンサ57とに接続されている。MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,27a,53〜56と、スピーカ部24と、発光素子駆動部27bと、タッチセンサ駆動部57aと、表示制御装置100とに接続されている。
MPU92は、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、各種ランプ部23,27a,53〜56や、スピーカ部24や、発光素子駆動部27bや、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行する。
また、MPU92は、これらのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。なお、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、表示制御基板101と、MPU102と、このMPU102を構成しているプログラムROM103およびワークRAM104と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とを備えている。ここで、MPU102は、プログラムROM103およびワークRAM104の他、CPU、割込回路、タイマ回路、およびデータ入出力回路などを複合的にチップ化した素子である。なお、MPU102、VDP105、キャラクタROM106、およびビデオRAM107は、表示制御基板101に実装されている。
MPU102は、音声発光制御装置90から送信されるコマンドを解析するとともに、このコマンドに基づいて所定の演算処理を行ってVDP105の制御を実行する。具体的には、MPU102は、VDP105に対するコマンドを生成することによってVDP105の制御を実行する。
プログラムROM103は、各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要としない不揮発性記憶手段である。このプログラムROM103は、予告データ記憶エリア103aなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
ワークRAM104は、プログラムROM103に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を必要とする揮発性記憶手段である。このワークRAM104は、各種カウンタエリア104aや、各種フラグ格納エリア104bなどの各種エリアを有している。これらのエリアについては後に詳細に説明する。
VDP105は、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105は、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。このVDP105は、MPU102にて生成されたコマンドの内容に基づいて、キャラクタROM106から画像データを読み出し、この画像データをビデオRAM107に記憶させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置51に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとして機能する。このキャラクタROM106は、各種図柄のビットマップ形式画像データや、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等を保持している。
ビデオRAM107は、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、図柄表示装置51の表示内容は、このビデオRAM107の内容を書き替えることによって変更される。
<音声発光制御装置90にて実行されるタイマ割込み処理について>
図21は、音声発光制御装置にて実行されるタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技を進行させるタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理では、MPU92は、図21に示すように、ステップS1201〜S1207を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1201では、MPU92は、コマンド格納処理を実行する。このコマンド格納処理では、MPU92は、MPU62からコマンドを受信した場合に、そのコマンドをRAM94に格納する。具体的には、RAM94は、MPU62から受信したコマンドの格納および読み出しをするためのリングバッファを有し、MPU92は、MPU62から受信した順序にしたがってコマンドをリングバッファに格納していく。なお、MPU92は、リングバッファに格納した順序にしたがってリングバッファからコマンドを読み出す。
ステップS1202では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいて演出決定処理を実行する。演出決定処理では、MPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行する。
ステップS1203では、MPU92は、MPU62から受信したコマンドに基づいてデモ表示実行処理を実行する。デモ表示実行処理では、MPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行する。
ステップS1204では、MPU92は、操作位置設定処理を実行する。操作位置設定処理では、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置を設定する。
なお、ステップS1202の演出決定処理、ステップS1203のデモ表示実行処理、およびステップS1204の操作位置設定処理については後に詳細に説明する。
ステップS1205では、MPU92は、ステップS1202の演出決定処理およびステップS1203のデモ表示実行処理の内容に基づいて、各種ランプ部23,27a,53〜56の発光制御をするための発光制御処理を実行する。
ステップS1206では、MPU92は、ステップS1202の演出決定処理およびステップS1203のデモ表示実行処理の内容に基づいて、スピーカ部24の音声制御をするための音声制御処理を実行する。
ステップS1207では、MPU92は、ステップS1202の演出決定処理およびステップS1203のデモ表示実行処理の内容に基づいて、発光素子27aを駆動する発光素子駆動部27bや、タッチセンサ57を駆動するタッチセンサ駆動部57aの駆動制御をするための駆動制御処理を実行する。
その後、MPU92は、タイマ割込み処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
図22は、演出決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回用の演出や、開閉実行モード用の演出などを実行するために演出決定処理を実行する。この演出決定処理では、MPU92は、図22に示すように、ステップS1301〜S1313を実行する。
ステップS1301では、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1301にて各コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1302において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」であると判定した場合には、ステップS1303において、遊技結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。この図柄決定処理では、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定し、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、奇数および偶数の数字は、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、ステップS1302にて遊技結果が「最有利結果」または「低確結果」でないと判定した場合には、ステップS1304において、種別コマンドの内容に基づいて、遊技結果が「通常外れ結果」であるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「通常外れ結果」でないと判定した場合、すなわち遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、ステップS1305において、共通用の図柄決定処理を実行する。この共通用の図柄決定処理では、MPU92は、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせではなく、当否抽選において「通常外れ結果」となった場合に選択されることのない互いに異なる数字を有する特別な図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)を決定する。なお、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一である。
これに対して、MPU92は、ステップS1304にて遊技結果が「通常外れ結果」であると判定した場合には、ステップS1306において、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。この通常外れ用の図柄決定処理では、MPU92は、変動用コマンドの内容に基づいて、リーチ表示が発生するか否かを判定する。
MPU92は、リーチ表示が発生すると判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果としてリーチ表示の図柄の組み合わせに係る情報を決定する。なお、リーチ表示の図柄の組み合わせは、抽選などによってランダムに決定される。
これに対して、MPU92は、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として前述した各図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせに係る情報を決定する。具体的には、MPU92は、同一の数字を有する図柄の組み合わせ、特別な図柄の組み合わせ、およびリーチ表示の図柄の組み合わせのいずれとも異なる組み合わせの図柄を抽選などによってランダムに決定する。
ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、ステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、ROM93に予め記憶された演出用のテーブルを参照することによって、変動用コマンドおよび種別コマンドに対応する演出パターンを選択する。具体的には、MPU92は、演出パターンとして、演出継続時間(演出継続期間)および演出の内容を選択する。また、MPU92は、選択した演出パターンに基づいて、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。なお、ステップS1307では、MPU92は、予告表示を発生させるか否かの抽選も実行する。この予告表示については後に詳細に説明する。
ステップS1308では、MPU92は、ステップS1303、ステップS1305、およびステップS1306のいずれかの処理にて決定した停止結果に係る情報を含む停止結果コマンドと、ステップS1307にて選択した演出パターンを含むパターンコマンドとを表示制御装置100に送信する。
なお、MPU92は、ステップS1308において、後述のデモ表示実行処理を終了させるためのデモ表示終了処理と、後述の操作位置設定処理を終了させるための操作位置設定終了処理とを実行する。デモ表示終了処理および操作位置設定終了処理については、後述のデモ表示実行処理および操作位置設定処理の説明に際して詳細に説明する。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された停止結果コマンドおよびパターンコマンドに基づいて、遊技回用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された演出パターンに基づく遊技回用の演出を実行するとともに、MPU92にて決定された停止結果を有効ラインL上に最終的に停止表示させる。
MPU92は、ステップS1308の処理を実行した後、またはステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1309以降の処理を実行する。
ステップS1309では、MPU92は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1313以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1309にてオープニングコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1310において、オープニングコマンドの内容に基づいて、遊技結果の種類を判定する。
ステップS1311では、MPU92は、ステップS1310にて判定した遊技結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。開閉実行モード用の演出の決定処理では、MPU92は、ステップS1310にて遊技結果が「特別外れ結果」または「非明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Bを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「最有利結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cまたは演出Dを選択する。また、MPU92は、遊技結果が「低確結果」であると判定した場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
なお、演出Aおよび演出Bの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を短時間態様で2回実行する場合の時間と対応している。また、演出Cおよび演出Dの継続時間は、開閉実行モードに際して大入賞口38aの開閉を長時間態様で15回実行する場合の時間と対応している。
さらに、ステップS1311では、MPU92は、演出A〜演出Dの選択結果に基づいて、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1312では、MPU92は、ステップS1311にて選択した開閉実行モード用の演出に係る情報を含む開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。
表示制御装置100のMPU102は、MPU92から送信された開閉実行モード用コマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、音声発光制御装置90のMPU92にて選択された開閉実行モード用の演出を実行する。
MPU92は、ステップS1312の処理を実行した後、またはステップS1309にてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1313以降の処理を実行する。
ステップS1313では、MPU92は、その他の処理を実行する。その他の処理では、MPU92は、例えば、MPU62から送信された開放コマンド、閉鎖コマンドおよびエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、MPU92は、演出決定処理を終了する。
<遊技結果と遊技状態等との関係について>
以下、遊技結果と、各種処理の実行に基づく遊技状態等との関係について説明する。
図23は、遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図である。具体的には、図23は、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係を示す図であり、遊技結果を列方向に並べ、遊技状態等を行方向に並べている。
パチンコ機10は、図23に示すように、「通常外れ結果」を除く遊技結果として、「大当たり当選」および「特別外れ結果」の当否結果と、「非明示少ラウンド高確結果」、「明示少ラウンド高確結果」、「最有利結果」、および「低確結果」の振分結果とを有している。
ここで、「特別外れ結果」は、図23の表2列目に示すように、当否抽選において「大当たり当選」とならなかった場合(図中記号×)に選択される遊技結果である。また、振分結果は、当否抽選において「大当たり当選」となった場合(図中記号○)に選択される遊技結果である。
以下、「通常外れ結果」を除く遊技結果と、遊技状態等との関係について説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10は、遊技結果と、遊技状態等との関係を以下のように設定しているが、遊技結果と、遊技状態等との組み合わせ、遊技結果の内容、および遊技状態等の内容については任意である。
「特別外れ結果」では、開閉実行モードは、ラウンド数規定モードではなく、開閉数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「特別外れ結果」では、当否抽選モードは移行しない。
「非明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「非明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。
このように、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」は、開閉実行モードの種類は異なるが、大入賞口38aの開閉が短時間態様で2回実行される点においては共通している。
また、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Aとなる。さらに、「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは移行しない。また、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「特別外れ結果」および「非明示少ラウンド高確結果」のいずれであるかを把握することはできない。換言すれば、振分抽選において「非明示少ラウンド高確結果」となって高確率モードに移行した場合であっても、図柄表示装置51は、開閉実行モード終了後の遊技回では、当否抽選モードは移行していないかのごとく偽装を施す。
このため、遊技者は、当否抽選モードが高確率モードに移行したか否かの予測を楽しみながら遊技を行うことができる。
「明示少ラウンド高確結果」では、開閉実行モードは、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、短時間態様で2回実行される。また、「明示少ラウンド高確結果」では、当否抽選モードは、高確率モードに移行する。また、「明示少ラウンド高確結果」では、停止結果は、特別な図柄の組み合わせとなるとともに、開閉実行モード用の演出は、演出Bとなる。また、「明示少ラウンド高確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。さらに、開閉実行モード終了後の遊技回では、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。
したがって、遊技者は、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「明示少ラウンド高確結果」であることを把握することができる。
「最有利結果」および「低確結果」では、開閉実行モードは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、大入賞口38aの開閉は、長時間態様で15回実行される。
ここで、「最有利結果」では、停止結果は、同一の奇数の数字または同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、高確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Cまたは演出Dとなる。具体的には、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Cとなり、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。
また、「低確結果」では、停止結果は、同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなるとともに、当否抽選モードは、低確率モードに移行し、開閉実行モード用の演出は、演出Dとなる。さらに、「最有利結果」および「低確結果」では、サポートモードは、高頻度サポートモードに移行する。
したがって、遊技者は、停止結果が同一の奇数の数字を有する図柄の組み合わせとなって、開閉実行モード用の演出が演出Cとなった場合には、遊技結果が「最有利結果」であることを把握することができる。しかしながら、遊技者は、停止結果が同一の偶数の数字を有する図柄の組み合わせとなった場合には、停止結果や、開閉実行モード用の演出を確認することによって、遊技結果が「最有利結果」および「低確結果」のいずれであるかを把握することはできない。
そして、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示しない。
具体的には、図柄表示装置51は、高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示することなく、高頻度サポートモードは、遊技回が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合には低頻度サポートモードに移行することを報知する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、振分抽選において「最有利結果」となった場合であっても、図柄表示装置51は、開閉実行モード終了後の遊技回では、開閉実行モード用の演出が最終的に演出Dであれば、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく偽装を施す。
そして、振分結果が「最有利結果」であった場合には、図柄表示装置51は、当否抽選において「大当たり当選」となることなく、100回の遊技回を消化した後に高確率モードであることを明示する画像を表示画面Gに表示する。換言すれば、図柄表示装置51は、遊技結果が「低確結果」であったかのごとく施していた偽装を解除する。
<演出パターンの決定処理>
図24は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図24に示すように、ステップS1401〜S1409を実行することによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容および結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
本実施形態では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57に関連した予告表示についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチセンサ57に関連した予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ここで、タッチセンサ57に関連した予告表示は、タッチセンサ57の操作位置を遊技者に示唆する操作予告パートと、操作予告パートにて示唆したタッチセンサ57の操作位置に応じてタッチセンサ57が操作されたときに予告表示の結果を遊技者に報知する予告結果報知パートとの2つのパートで構成されている。
具体的には、MPU92は、操作予告パートにおいて、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態(図3(A)参照)と、図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態(図3(B)参照)と、図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態(図3(C)参照)とを段階的に変更するとともに、各検出状態に対応したタッチセンサ57の操作位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。また、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置に応じて異なる内容の予告表示を実行する。
図25は、各操作位置の予告表示の操作予告パートを示す図である。図26は、中央操作位置の予告表示の予告結果報知パートを示す図である。図27は、左上操作位置の予告表示の予告結果報知パートを示す図である。図28は、右下操作位置の予告表示の予告結果報知パートを示す図である。
中央操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
具体的には、中央操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図25(A)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、この画像GB1Aの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
また、中央操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの右側(ロゴランプ部56の近傍)にロゴランプ部56が発光するのではないかと遊技者に期待させるようなエフェクトEFを表示する。ここで、中央操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gを暗転させる。
そして、中央操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合には、図26(A)に示すように、ロゴランプ部56を発光させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。また、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選していない場合には、図26(B)に示すように、ロゴランプ部56を発光させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
なお、本実施形態では、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、ロゴランプ部56を発光させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知していた。これに対して、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合にロゴランプ部56を駆動させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合にロゴランプ部56を駆動させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。また、中央操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選していた場合にロゴランプ部56を発光および駆動させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合にロゴランプ部56を発光および駆動させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。
左上操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
具体的には、左上操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図25(B)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを示す画像GB1Bと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Bとを表示し、この画像GB1Bの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
そして、左上操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、図27(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。また、左上操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、図27(B)に示すように、天使の群れを出現させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。なお、本実施形態では、左上操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、天使の群れを出現させる代わりに煙を出現させている。
なお、本実施形態では、左上操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知していた。これに対して、左上操作位置の予告表示は、大当たり発生に当選している場合および大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合の他、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合に一定確率の抽選を更に実行し、これに当選した場合には、天使の群れを出現させるようにしてもよい。
右下操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、予告表示の結果を遊技者に報知する。
具体的には、右下操作位置の予告表示は、操作予告パートにおいて、図25(C)に示すように、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態に変更するとともに、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを示す画像GB1Cと、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2Cとを表示し、この画像GB1Cの下側に「タッチして!」の文字を表示する。
そして、右下操作位置の予告表示は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合には、図28(A)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させることによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。また、右下操作位置の予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、図28(B)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないことによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
図29は、各操作位置の予告表示を発生させるタイミングを示す図である。
各操作位置の予告表示は、図29に示すように、遊技回の開始から終了までの多様なタイミングで発生する。例えば、各操作位置の予告表示は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、リーチ表示を発生させるまでのタイミングTM1や、図柄表示装置51にてリーチ表示を発生させた後、通常のリーチ表示(ノーマルリーチ)よりも長い表示継続時間のリーチ表示(スーパーリーチ)を発生させるまでのタイミングTM2や、図柄表示装置51にてスーパーリーチを発生させた後、図柄の変動表示を停止させるまでのタイミングTM3などの多様なタイミングで発生する。
本実施形態では、タイミングTM1において、各操作位置の予告表示が発生する場合についてのみ説明し、その他のタイミングにおいて、各操作位置の予告表示が発生する場合についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タイミングTM1〜TM3のいずれかのタイミングにおいて、各操作位置の予告表示を1回だけ発生させるが、各タイミングTM1〜TM3において、複数回にわたって各操作位置の予告表示を発生させるようにしてもよい。
演出パターンの決定処理の説明に戻り、図24を参照してステップS1401以降の処理について説明する。
ステップS1401では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示カウンタの値を用いることによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
予告表示カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、各操作位置の予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS1402では、MPU92は、ステップS1401にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1402にて各操作位置の予告表示を発生させないと判定した場合には、ステップS1403以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1402にて各操作位置の予告表示を発生させると判定した場合には、ステップS1403〜S1409の予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグを参照することによって、予告表示の操作位置(中央操作位置、左上操作位置、および右下操作位置)と、その予告表示の結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
ここで、各操作位置フラグは、予告表示の操作位置と、予告表示の結果とを特定するためのフラグである。各操作位置フラグは、中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグの3つのフラグを有している。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグを示す3つのエリアを参照することによって、予告表示の操作位置と、その予告表示の結果とを特定することができる。
なお、本実施形態では、MPU92は、各操作位置フラグのうち、いずれか1つのフラグのみをセットするが、複数のフラグをセットするようにしてもよい。
そして、MPU92は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた中央操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、左上操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた左上操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、左上操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、右下操作位置の予告表示を発生させる場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた右下操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、右下操作位置フラグをセットする。なお、各操作位置フラグは、後述のデモ表示実行処理にてセットされる。このデモ表示実行処理については後に詳細に説明する。
以下、ステップS1403〜S1409の予告表示設定処理について説明する。
ステップS1403では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1403にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1404において、中央操作位置の予告表示の設定処理を実行する。
中央操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように中央操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように設定することによって中央操作位置の予告表示の結果を設定する。
また、MPU92は、ステップS1404において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイミングカウンタTMBに予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として中央操作位置の予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「200」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって中央操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
ステップS1405では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示当選フラグをセットする。
ここで、予告表示当選フラグは、各操作位置の予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示当選フラグをクリアする。
これに対して、MPU92は、ステップS1403にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1406において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1406にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1407において、左上操作位置の予告表示の設定処理を実行する。その後、MPU92は、前述したステップS1405を実行する。
左上操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように左上操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、左上操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように(煙を出現させるように)設定することによって左上操作位置の予告表示の結果を設定する。
また、MPU92は、ステップS1407において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイミングカウンタTMBに予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として左上操作位置の予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「200」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって左上操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
これに対して、MPU92は、ステップS1406にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1408において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに右下操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1408にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに右下操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1409において、右下操作位置の予告表示の設定処理を実行する。その後、MPU92は、前述したステップS1405を実行する。
右下操作位置の予告表示の設定処理では、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように右下操作位置の予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、右下操作位置の予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように設定することによって右下操作位置の予告表示の結果を設定する。
また、MPU92は、ステップS1409において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイミングカウンタTMBに予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)として右下操作位置の予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「200」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって右下操作位置の予告表示の結果を決定してもよい。
これに対して、MPU92は、ステップS1408にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに右下操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、演出パターンの決定処理を終了する。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに全ての操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1402にて各操作位置の予告表示を発生させないと判定した場合と同様に、各操作位置の予告表示設定処理(ステップS1404,S1407,S1409)を実行することなく、RAM94に予告表示当選フラグをセットすることなく、演出パターンの決定処理を終了する。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果に係る情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定していた。これに対して、MPU92は、表示継続時間などの他の情報に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を設定してもよい。要するに、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置の予告表示の結果を設定すればよい。
具体的には、中央操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、ロゴランプ部56を発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように設定してもよい。
また、左上操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定し、長くないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように設定してもよい。
さらに、右下操作位置の予告表示では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように設定してもよい。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側予告表示実行処理について>
図30は、音声発光側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、演出パターンの決定処理にて決定された各操作位置の予告表示を実行するために音声発光側予告表示実行処理を実行する。この音声発光側予告表示実行処理では、MPU92は、図30に示すように、ステップS1501〜S1509を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1501では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1501にて各操作位置の予告表示を発生させないと判定した場合には、ステップS1502以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1501にて各操作位置の予告表示を発生させると判定した場合には、ステップS1502において、予告表示発生中であるか否かを判定する。
なお、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。MPU92は、各操作位置の予告表示を発生させる時にRAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットし、各操作位置の予告表示の結果を報知した時にRAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
MPU92は、ステップS1502にて予告表示発生中であると判定した場合には、ステップS1505以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1502にて予告表示発生中でないと判定した場合には、ステップS1503において、ステップS1404,S1407,S1409にて設定した各操作位置の予告表示を発生させるタイミング、すなわちタイミングTM1に至ったか否かを判定する。
ここで、MPU92は、ステップS1404,S1407,S1409にてRAM94の各種カウンタエリア94aにセットしたタイミングカウンタTMBの値が「0」以下であると判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、タイミングカウンタTMBの値が「0」以下でないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
換言すれば、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、予告表示発生タイミング用の待機時間(本実施形態では1sec)を経過したと判定した場合には、タイミングTM1に至ったと判定し、予告表示発生タイミング用の待機時間を経過していないと判定した場合には、タイミングTM1に至っていないと判定する。
MPU92は、ステップS1404,S1407,S1409にて設定した各操作位置の予告表示を発生させるタイミングTM1に至っていないと判定した場合には、ステップS1504以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1404,S1407,S1409にて設定した各操作位置の予告表示を発生させるタイミングTM1に至ったと判定した場合には、ステップS1504において、予告表示発生処理を実行する。
図31は、予告表示発生処理のフローチャートを示す図である。
予告表示発生処理では、MPU92は、図31に示すように、ステップS1601〜S1606を実行する。この予告表示発生処理では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるとともに、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに前述した予告表示発生中フラグをセットする。
ステップS1601では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1602において、中央操作位置の予告表示発生処理を実行する。
中央操作位置の予告表示発生処理では、MPU92は、中央操作位置の予告表示を発生させる。具体的には、MPU92は、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更する。また、MPU92は、中央操作位置の予告表示に対応する表示ランプ部23およびロゴランプ部56の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS1603では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに前述した予告表示発生中フラグをセットする。
また、ステップS1603では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタッチセンサ用の待機時間は、各操作位置の予告表示を発生させた後、操作予告パートを終了するまでの操作予告パートの継続時間(継続期間)を規定している。このタイマカウンタTBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、タッチセンサ用の待機時間は5secとなる。なお、タッチセンサ用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。また、本実施形態では、タッチセンサ用の待機時間は、各操作位置の予告表示で同一に設定しているが、各操作位置の予告表示で異なっていてもよい。
さらに、ステップS1603では、MPU92は、予告表示発生処理を実行したことを認識させるための予告表示発生コマンドを表示制御装置100に送信する。予告表示発生コマンドは、この予告表示発生処理にて発生させた各操作位置の予告表示の内容および結果に係る情報を含んでいる。また、予告表示発生コマンドは、各操作位置フラグおよびタイマカウンタTBに係る情報を含んでいる。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告表示発生コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
これに対して、MPU92は、ステップS1601にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに中央操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1604において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1605において、左上操作位置の予告表示発生処理を実行する。その後、MPU92は、前述したステップS1603を実行する。
左上操作位置の予告表示発生処理では、MPU92は、左上操作位置の予告表示を発生させる。具体的には、MPU92は、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態に変更する。また、MPU92は、左上操作位置の予告表示に対応する表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1604にてRAM94の各種フラグ格納エリア94bに左上操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1606において、右下操作位置の予告表示発生処理を実行する。その後、MPU92は、前述したステップS1603を実行する。
右下操作位置の予告表示発生処理では、MPU92は、右下操作位置の予告表示を発生させる。具体的には、MPU92は、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態に変更する。また、MPU92は、右下操作位置の予告表示に対応する表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
したがって、本実施形態では、各種フラグ格納エリア94bは、複数の検出状態(中央検出状態、左上検出状態、および右下検出状態)のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報(中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグ)を記憶する検出状態記憶部として機能する。
また、本実施形態では、タッチセンサ駆動部57aは、各種フラグ格納エリア94bに記憶された選択情報に基づいて、タッチセンサ57の検出状態を変更する検出状態変更部として機能する。このタッチセンサ駆動部57aは、タッチセンサ57を回動させることによって、タッチセンサ57の検出状態を変更する。
そして、予告表示発生処理は、各種フラグ格納エリア94bに記憶された選択情報(中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグ)に基づいて、複数の検出状態(中央検出状態、左上検出状態、および右下検出状態)のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出(中央操作位置の予告表示、左上操作位置の予告表示、および右下操作位置の予告表示)を発生させる期待演出発生部として機能する。
また、前述したように、MPU92は、選択情報が各種フラグ格納エリア94bに記憶されていなかったときに、RAM94に予告表示当選フラグをセットしないので、予告表示発生処理は、選択情報が各種フラグ格納エリア94bに記憶されていなかったときに、期待演出を発生させない。
なお、本実施形態では、予告表示発生処理は、選択情報が各種フラグ格納エリア94bに記憶されていなかったときに、期待演出を発生させないが、期待演出を発生させてもよい。例えば、予告表示発生処理は、中央操作位置の予告表示、左上操作位置の予告表示、および右下操作位置の予告表示のうち、いずれかの期待演出を固定で発生させてもよく、いずれかの期待演出をランダムで発生させてもよい。
これによれば、予告表示発生処理は、選択情報が各種フラグ格納エリア94bに記憶されていなかったときに、複数の検出状態ごとに異なる期待演出のうち、いずれかの期待演出を発生させるので、遊技者は、複数の検出状態のいずれも選択しなかった場合であっても、複数の検出状態ごとに異なる期待演出のうち、いずれかの期待演出を発生させるようにすることができる。したがって、遊技機は、利便性を向上させることができる。
音声発光側予告表示実行処理の説明に戻り、図30を参照してステップS1505以降の処理について説明する。
MPU92は、ステップS1504の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS1502にて予告表示発生中であると判定した場合には、ステップS1505以降の処理を実行する。
ステップS1505では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、各操作位置の予告表示を発生させた後、タッチセンサ用の待機時間である5secが経過したか否かを判定する。
MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定した場合には、ステップS1506以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定した場合には、ステップS1509以降の処理を実行する。
まず、ステップS1505において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリア94aのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になっていないと判定された場合の処理(ステップS1506以降の処理)について説明する。
ステップS1506では、MPU92は、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1506にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしていないと判定した場合には、ステップS1507以降の処理を実行することなく、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1506にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定した場合には、ステップS1507において、予告結果報知処理を実行する。この予告結果報知処理では、MPU92は、ステップS1504にて発生させた各操作位置の予告表示の結果を遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告結果報知処理を実行したことを認識させるための予告結果報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
したがって、本実施形態では、予告結果報知処理は、タッチセンサ57が遊技者に操作されることによって、予告表示発生処理にて発生させた期待演出の結果を遊技者に報知する期待演出報知部として機能する。
ステップS1508では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bにセットされた予告表示発生中フラグをクリアする。具体的には、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。その後、MPU92は、音声発光側予告表示実行処理を終了する。
次に、ステップS1505において、MPU92にてRAM94の各種カウンタエリア94aのタイマカウンタTBにセットされた値が「0」以下になったと判定された場合の処理(ステップS1509以降の処理)について説明する。
ステップS1509では、MPU92は、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。その後、MPU92は、前述したステップS1508以降の処理を実行する。
具体的には、MPU92は、各操作位置の予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、予告失敗報知処理を実行したことを認識させるための予告失敗報知コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
<表示制御装置100にて実行される表示側予告表示実行処理について>
図32は、表示側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
表示制御装置100のMPU102は、音声発光制御装置90の演出パターンの決定処理にて決定された各操作位置の予告表示を実行するために表示側予告表示実行処理を実行する。この表示側予告表示実行処理では、MPU102は、図32に示すように、ステップS1701〜S1708を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1701では、MPU102は、MPU92から送信された予告表示発生コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1701にて予告表示発生コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1703以降の処理を実行する。
これに対して、MPU102は、ステップS1701にて予告表示発生コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1702において、予告表示発生処理を実行する。
この予告表示発生処理では、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、各操作位置の予告表示の内容および結果を特定し、前述したRAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTBと対応するように、ワークRAM104の各種カウンタエリア104aに設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)をセットする。また、MPU102は、前述したRAM94の各種フラグ格納エリア94bにセットされた各操作位置フラグと対応するように、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに各操作位置フラグをセットする。
また、MPU102は、ステップS1702の予告表示発生処理において、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた各操作位置フラグを示すエリアを参照することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU102は、各操作位置の予告表示を発生させると判定した場合には、各操作位置の予告表示を発生させるとともに、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットする。
なお、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。MPU102は、各操作位置の予告表示の結果を報知した時にワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
具体的には、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに中央操作位置フラグをセットした場合には、中央操作位置の予告表示を発生させる。また、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに左上操作位置フラグをセットした場合には、左上操作位置の予告表示を発生させる。さらに、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに右下操作位置フラグをセットした場合には、右下操作位置の予告表示を発生させる。
そして、MPU102は、各操作位置の予告表示の発生や、タッチセンサ57を遊技者に操作させるための示唆を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の予告データ記憶エリア103aから読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、各操作位置の予告表示の発生や、タッチセンサ57を遊技者に操作させるための示唆を実行する。
具体的には、MPU102は、中央操作位置の予告表示を発生させる場合(ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに中央操作位置フラグをセットした場合)には、操作予告パートにおいて、図25(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、図26に示すように、ロゴランプ部56を発光させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
また、MPU102は、左上操作位置の予告表示を発生させる場合(ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに左上操作位置フラグをセットした場合)には、操作予告パートにおいて、図25(B)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、図27に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
さらに、MPU102は、右下操作位置の予告表示を発生させる場合(ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに右下操作位置フラグをセットした場合)には、操作予告パートにおいて、図25(C)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、図28に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知する。
MPU102は、ステップS1702の予告表示発生処理を実行した後、またはステップS1701にて予告表示発生コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1703以降の処理を実行する。
ステップS1703では、MPU102は、予告表示発生中であるか否かを判定する。ここで、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。
MPU102は、ステップS1703にて予告表示発生中でないと判定した場合には、ステップS1704以降の処理を実行することなく、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1703にて予告表示発生中であると判定した場合には、ステップS1704において、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1704にてMPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1705において、予告失敗報知処理を実行する。この予告失敗報知処理では、MPU102は、MPU92から送信された予告失敗報知コマンドの内容に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の予告データ記憶エリア103aから読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、各操作位置の予告表示の結果を報知することができなかったことを遊技者に報知する。
ステップS1706では、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bにセットされた各種フラグをクリアする。具体的には、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた各操作位置フラグおよび予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、各種フラグをクリアする。その後、MPU102は、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1704にてMPU92から送信された予告失敗報知コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1707において、MPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1707にてMPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1708以降の処理を実行することなく、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1707にてMPU92から送信された予告結果報知コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1708において、予告結果報知処理を実行する。
予告結果報知処理では、MPU102は、MPU92から送信された予告結果報知コマンドの内容に基づいて、各操作位置の予告表示の結果を遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の予告データ記憶エリア103aから読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、各操作位置の予告表示の結果を遊技者に報知する。その後、MPU102は、前述したステップS1706以降の処理を実行する。
ここで、予告結果報知処理にて期待演出の結果を報知する位置は、タッチセンサ57が遊技者に操作される位置の近傍となっている。具体的には、中央操作位置の予告結果報知処理は、ロゴランプ部56を発光させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、左上操作位置の予告結果報知処理は、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知し、右下操作位置の予告結果報知処理は、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるか否かによって、予告表示の結果を遊技者に報知している。
なお、本実施形態では、予告結果報知処理にて期待演出の結果を報知する位置は、タッチセンサ57が遊技者に操作される位置の近傍となっているが、近傍となっていなくてもよい。
また、本実施形態では、複数の検出状態は、遊技者の操作を検出する検出範囲をパチンコ機10の上方側とする中央検出状態および左上検出状態(上方側検出状態)と、遊技者の操作を検出する検出範囲をパチンコ機10の下方側とする右下検出状態(下方側検出状態)とを有している。そして、右下検出状態に関連付けられた期待演出は、中央検出状態および左上検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たない。
なお、本実施形態では、右下検出状態に関連付けられた期待演出は、中央検出状態および左上検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないようにしているが、目立つようにしてもよい。要するに、期待演出発生部は、複数の検出状態のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出を検出状態記憶部に記憶された選択情報に基づいて発生させればよく、期待演出報知部は、期待演出発生部にて発生させた期待演出の結果を遊技者に報知すればよい。換言すれば、複数の検出状態と、期待演出との関連付けは自由に設定すればよい。
<中央操作位置の予告表示の流れについて>
図33は、中央操作位置の予告表示の流れを示す図である。具体的には、図33(A),(B)は、操作予告パートを示す図であり、図33(C)〜(E)は、予告結果報知パートを示す図である。また、図33(C),(D)は、予告結果報知処理に対応し、図33(E)は、予告失敗報知処理に対応している。
中央操作位置の予告表示が発生する場合には、MPU102は、ステップS1702の予告表示発生処理において、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに中央操作位置フラグをセットしているので、図33(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの右側(ロゴランプ部56の近傍)にロゴランプ部56が発光するのではないかと遊技者に期待させるようなエフェクトEFを表示する。そして、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gを暗転させる。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB1Aと、タッチセンサ用の待機時間を示すタイマゲージGB2Aとを表示し、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを遊技者に示唆する。
そして、MPU102は、図33(B)に示すように、ステップS1702の予告表示発生処理にてセットしたタイマカウンタTBの値に対応させてタイマゲージGB2Aを減少させる。なお、タイマカウンタTBにセットされたタッチセンサ用の待機時間(待機期間)は、5secであるので、中央操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過するとタイマカウンタTBの値は0となり、このタイマゲージも0となる。
MPU102は、ステップS1702にて中央操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、中央操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざしたときに、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像(図示略)を図柄表示装置51に表示させる。このとき、MPU92は、図33(C)に示すように、ロゴランプ部56を発光させる。
これに対して、MPU102は、ステップS1702にて中央操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、中央操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざしたときに、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。このとき、MPU92は、図33(D)に示すように、ロゴランプ部56を発光させない。
また、MPU102は、中央操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざさなかったときに、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。このとき、MPU92は、図33(E)に示すように、ロゴランプ部56を発光させない。
<左上操作位置の予告表示の流れについて>
図34は、左上操作位置の予告表示の流れを示す図である。具体的には、図34(A),(B)は、操作予告パートを示す図であり、図34(C)〜(E)は、予告結果報知パートを示す図である。また、図34(C),(D)は、予告結果報知処理に対応し、図34(E)は、予告失敗報知処理に対応している。
左上操作位置の予告表示が発生する場合には、MPU102は、ステップS1702の予告表示発生処理において、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに左上操作位置フラグをセットしているので、図34(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを示す画像GB1Bと、タッチセンサ用の待機時間を示すタイマゲージGB2Bとを表示し、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを遊技者に示唆する。
そして、MPU102は、図34(B)に示すように、ステップS1702の予告表示発生処理にてセットしたタイマカウンタTBの値に対応させてタイマゲージGB2Bを減少させる。なお、タイマカウンタTBにセットされたタッチセンサ用の待機時間(待機期間)は、5secであるので、左上操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過するとタイマカウンタTBの値は0となり、このタイマゲージも0となる。
MPU102は、ステップS1702にて左上操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、左上操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざしたときに、図34(C)に示すように、天使の群れを出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させる。
これに対して、MPU102は、ステップS1702にて左上操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、左上操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざしたときに、図34(D)に示すように、煙を出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させる。
また、MPU102は、左上操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざさなかったときに、図34(E)に示すように、天使の群れおよび煙を出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。
<右下操作位置の予告表示の流れについて>
図35は、右下操作位置の予告表示の流れを示す図である。具体的には、図35(A),(B)は、操作予告パートを示す図であり、図35(C)〜(E)は、予告結果報知パートを示す図である。また、図35(C),(D)は、予告結果報知処理に対応し、図35(E)は、予告失敗報知処理に対応している。
右下操作位置の予告表示が発生する場合には、MPU102は、ステップS1702の予告表示発生処理において、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに右下操作位置フラグをセットしているので、図35(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを示す画像GB1Cと、タッチセンサ用の待機時間を示すタイマゲージGB2Cとを表示し、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを遊技者に示唆する。
そして、MPU102は、図35(B)に示すように、ステップS1702の予告表示発生処理にてセットしたタイマカウンタTBの値に対応させてタイマゲージGB2Cを減少させる。なお、タイマカウンタTBにセットされたタッチセンサ用の待機時間(待機期間)は、5secであるので、右下操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過するとタイマカウンタTBの値は0となり、このタイマゲージも0となる。
MPU102は、ステップS1702にて右下操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、右下操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざしたときに、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる場合に対応した画像(図示略)を図柄表示装置51に表示させる。このとき、MPU92は、図35(C)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる。
これに対して、MPU102は、ステップS1702にて右下操作位置の予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、右下操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざしたときに、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。このとき、MPU92は、図35(D)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させない。
また、MPU102は、右下操作位置の予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざさなかったときに、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。このとき、MPU92は、図35(E)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させない。
したがって、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、タッチセンサ57が遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行する期待演出実行手段として機能する。
<音声発光制御装置90にて実行されるデモ表示実行処理について>
図36は、デモ表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行するためにデモ表示実行処理を実行する。このデモ表示実行処理では、MPU92は、図36に示すように、ステップS1801〜S1810を実行する。
ステップS1801では、MPU92は、MPU62から送信されたデモコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1801にてデモコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1804以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1801にてデモコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1802において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられたデモ表示中フラグを示すエリアに1を代入することによって、デモ表示中フラグをセットする。なお、MPU92は、デモ表示を終了する時にRAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられたデモ表示中フラグを示すエリアに0を代入することによって、デモ表示中フラグをクリアする。
ステップS1803では、MPU92は、デモ表示を開始することを認識させるためのデモ表示開始コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信されたデモ表示開始コマンドに基づいて、デモ表示の開始を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、デモ表示の開始を実行する。
図37は、デモ表示を示す図である。
デモ表示を開始した場合には、MPU102は、図37に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gにデモ表示用の映像GB11を表示する。また、MPU102は、押ボタン25bを押下することによって、タッチセンサ57の操作位置を設定できることを示唆する画像GB12を、この映像GB11に重ね合せて表示する。
このデモ表示は、遊技者にパチンコ機10の説明や紹介などをするために予め用意された音声や映像等であり、所定の時間(例えば、60sec)にまとめられている。
デモ表示実行処理の説明に戻り、図36を参照してステップS1804以降の処理について説明する。
MPU92は、ステップS1803の処理を実行した後、またはステップS1801にてデモコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1804以降の処理を実行する。
ステップS1804では、MPU92は、RAM94にデモ表示中フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1804にてRAM94にデモ表示中フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1805以降の処理を実行することなく、デモ表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1804にてRAM94にデモ表示中フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1805において、押ボタン25bの押下を検知したか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置を設定するために遊技者が押ボタン25bを押下したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1805にて押ボタン25bの押下を検知したと判定した場合には、ステップS1806以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1805にて押ボタン25bの押下を検知していないと判定した場合には、ステップS1810以降の処理を実行する。
まず、ステップS1805において、MPU92にて押ボタン25bの押下を検知したと判定された場合の処理(ステップS1806以降の処理)について説明する。
ステップS1806では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた操作位置設定フラグを示すエリアに1を代入することによって、操作位置設定フラグをセットする。MPU92は、この操作位置設定フラグを参照することによって、後述の操作位置設定処理にて操作位置の設定を開始する。なお、MPU92は、操作位置の設定を終了する時にRAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた操作位置設定フラグを示すエリアに0を代入することによって、操作位置設定フラグをクリアする。
ステップS1807では、MPU92は、操作位置設定初期化処理を実行する。この操作位置設定初期化処理では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグをクリアし、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTSに操作位置設定用の待機時間(待機期間)として「0」をセットして初期化する。この操作位置設定用の待機時間については後に詳細に説明する。
ステップS1808では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに格納されているデモ表示中フラグをクリアする。
ステップS1809では、MPU92は、デモ表示を終了することを認識させるためのデモ表示終了コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、MPU92は、デモ表示実行処理を終了する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信されたデモ表示終了コマンドに基づいて、デモ表示の終了を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、デモ表示の終了を実行する。
次に、ステップS1805において、MPU92にて押ボタン25bの押下を検知していないと判定された場合の処理(ステップS1810以降の処理)について説明する。
ステップS1810では、MPU92は、デモ表示を終了するか否かを判定する。具体的には、MPU92は、デモ表示の時間(例えば、60sec)を経過したときにデモ表示を終了すると判定し、これを経過していないときにデモ表示を終了しないと判定する。また、MPU92は、演出決定処理のステップS1308において、デモ表示終了処理を実行したときに(演出決定処理のステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合に)デモ表示を終了すると判定し、これを実行していないときにデモ表示を終了しないと判定する。
MPU92は、ステップS1810にてデモ表示を終了すると判定した場合には、前述したステップS1808以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1810にてデモ表示を終了しないと判定した場合には、デモ表示実行処理を終了する。
<音声発光制御装置90にて実行される操作位置設定処理について>
図38は、操作位置設定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、タッチセンサ57の操作位置を設定するために操作位置設定処理を実行する。この操作位置設定処理では、MPU92は、図38に示すように、ステップS1901〜S1914を実行する。
ステップS1901では、MPU92は、RAM94に操作位置設定フラグがセットされているか否かを判定する。
なお、操作位置設定フラグは、前述したように、デモ表示実行処理のステップS1805において、MPU92にて押ボタン25bの押下を検知したと判定された場合にRAM94にセットされる。
MPU92は、ステップS1901にてRAM94に操作位置設定フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1802以降の処理を実行することなく、操作位置設定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1901にてRAM94に操作位置設定フラグがセットされていると判定した場合には、ステップ1802において、デモ表示実行処理のステップS1807にてセットした操作位置設定用の待機時間が経過したか否かを判定する。具体的には、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTSにセットされた値が「0」以下になったか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1902にて操作位置設定用の待機時間が経過していると判定した場合には、ステップS1903以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1902にて操作位置設定用の待機時間が経過していないと判定した場合には、ステップS1907以降の処理を実行する。
まず、ステップS1902において、MPU92にて操作位置設定用の待機時間が経過していると判定した場合の処理(ステップS1903以降の処理)について説明する。
ステップS1903では、MPU92は、RAM94に各操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。具体的には、MPU92は、中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグのいずれかの操作位置フラグがRAM94にセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップ1803にてRAM94に各操作位置フラグがセットされていないと判定した場合(中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグの全ての操作位置フラグがセットされていないと判定した場合)には、ステップS1904以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップ1803にてRAM94に各操作位置フラグがセットされていると判定した場合(中央操作位置フラグ、左上操作位置フラグ、および右下操作位置フラグのいずれかの操作位置フラグがセットされていると判定した場合)には、ステップS1910以降の処理を実行する。
まず、ステップS1903において、MPU92にてRAM94に各操作位置フラグがセットされていないと判定した場合の処理(ステップS1904以降の処理)について説明する。
ステップS1904では、MPU92は、RAM94に中央操作位置フラグをセットする。
ステップS1905では、MPU92は、操作位置変更処理を実行する。この操作位置変更処理では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグを参照することによって、タッチセンサ57の検出状態を変更する。具体的には、MPU92は、RAM94に中央操作位置フラグがセットされている場合には、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の中央の領域を検出範囲AR1とする中央検出状態に変更する。また、MPU92は、RAM94に左上操作位置フラグがセットされている場合には、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の左上の領域を検出範囲AR2とする左上検出状態に変更する。MPU92は、RAM94に右下操作位置フラグがセットされている場合には、タッチセンサ駆動部57aの駆動制御を実行することによって、タッチセンサ57を回動させて図柄表示装置51の右下の領域を検出範囲AR3とする右下検出状態に変更する。
また、MPU92は、操作位置変更処理を実行したことを認識させるための操作位置変更コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された操作位置変更コマンドに基づいて、操作位置の変更を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、操作位置の変更を実行する。
ステップS1906では、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTSに操作位置設定用の待機時間(待機期間)として「5000」をセットする。このタイマカウンタTSにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。したがって、操作位置設定用の待機時間は10secとなる。なお、操作位置設定用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
ステップS1906の処理を実行した後、またはステップS1902において、MPU92にて操作位置設定用の待機時間が経過していないと判定した場合には、MPU92は、ステップS1907において、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。
また、MPU92は、演出決定処理のステップS1308において、操作位置設定終了処理を実行したときに(演出決定処理のステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合に)タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定し、これを実行していないときにタッチセンサ57に遊技者が手をかざしていないと判定する。換言すれば、ステップS1907では、MPU92は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて変動表示を開始する場合には、タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたものとして判定する。
MPU92は、ステップS1907にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしていないと判定した場合には、ステップS1908以降の処理を実行することなく、操作位置設定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1907にてタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定した場合には、ステップS1908において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに格納されている操作位置設定フラグをクリアする。
ステップS1909では、MPU92は、操作位置設定報知処理を実行する。この操作位置設定報知処理では、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置を設定したことを遊技者に報知する。ここで、MPU92は、演出決定処理のステップS1308において、操作位置設定終了処理を実行したときにタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定した場合には、これを契機としてタッチセンサ57の操作位置を設定したことを遊技者に報知する。具体的には、MPU92は、タッチセンサ57の操作位置を設定したことを遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。また、MPU92は、操作位置設定報知処理を実行したことを認識させるための操作位置設定報知コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、MPU92は、操作位置設定処理を終了する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された操作位置設定報知コマンドに基づいて、タッチセンサ57の操作位置を設定したことを遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、タッチセンサ57の操作位置を設定したことを遊技者に報知するための演出を実行する。
次に、ステップS1903において、MPU92にてRAM94に各操作位置フラグがセットされていると判定した場合の処理(ステップS1910以降の処理)について説明する。
ステップS1910では、MPU92は、RAM94に中央操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1910にてRAM94に中央操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1911において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに格納されている中央操作位置フラグをクリアし、RAM94に左上操作位置フラグをセットする。その後、MPU92は、前述したステップS1905以降の処理を実行する。
これに対して、ステップS1910にてRAM94に中央操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1912において、RAM94に左上操作位置フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1912にてRAM94に左上操作位置フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1913において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに格納されている左上操作位置フラグをクリアし、RAM94に右下操作位置フラグをセットする。その後、MPU92は、前述したステップS1905以降の処理を実行する。
これに対して、ステップS1912にてRAM94に左上操作位置フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1914において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグ(右下操作位置フラグ)をクリアする。その後、MPU92は、前述したステップS1908以降の処理を実行する。
<操作位置の設定の流れについて>
図39は、操作位置の設定の流れを示す図である。具体的には、図39(A)は、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を中央検出状態に変更した場合を示す図であり、図39(B)は、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を左上検出状態に変更した場合を示す図であり、図39(C)は、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を右下検出状態に変更した場合を示す図である。
まず、デモ表示の実行中において(図37参照)、押ボタン25bの押下を検知すると、MPU92は、ステップS1807の操作位置設定初期化処理を実行することによって、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた各操作位置フラグをクリアし、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTSに操作位置設定用の待機時間(待機期間)として「0」をセットして初期化する。これによって、MPU92は、ステップS1904にてRAM94に中央操作位置フラグをセットした後、ステップS1905の操作位置変更処理にてタッチセンサ57を中央検出状態に変更する。
操作位置変更処理にてタッチセンサ57を中央検出状態に変更した場合には、図39(A)に示すように、MPU92は、ロゴランプ部56を発光させる。また、この場合には、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことを示す画像GB21Aと、図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に手をかざすことによって、タッチセンサ57の操作位置を図柄表示装置51の表示画面Gの中央位置に設定できることを示唆する画像GB22Aとを表示する。
この場合において、タッチセンサ57に遊技者が手をかざすと(上作動口36または下作動口37への入賞が発生すると)、MPU92は、前述したように、ステップS1909の操作位置設定報知処理を実行するので、RAM94に中央操作位置フラグをセットすることになる。
次に、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を中央検出状態に変更した後、ステップS1906にてタイマカウンタTSにセットした操作位置設定用の待機時間(10sec)を経過すると、MPU92は、ステップS1910にてRAM94に記憶された中央操作位置フラグをクリアし、RAM94に左上操作位置フラグをセットした後、ステップS1905の操作位置変更処理にてタッチセンサ57を左上検出状態に変更する。
操作位置変更処理にてタッチセンサ57を左上検出状態に変更した場合には、図39(B)に示すように、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させる。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことを示す画像GB21Bと、図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に手をかざすことによって、タッチセンサ57の操作位置を図柄表示装置51の表示画面Gの左上位置に設定できることを示唆する画像GB22Bとを表示する。
この場合において、タッチセンサ57に遊技者が手をかざすと(上作動口36または下作動口37への入賞が発生すると)、MPU92は、前述したように、ステップS1909の操作位置設定報知処理を実行するので、RAM94に左上操作位置フラグをセットすることになる。
次に、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を左上検出状態に変更した後、ステップS1906にてタイマカウンタTSにセットした操作位置設定用の待機時間(10sec)を経過すると、MPU92は、ステップS1912にてRAM94に記憶された左上操作位置フラグをクリアし、RAM94に右下操作位置フラグをセットした後、ステップS1905の操作位置変更処理にてタッチセンサ57を右下検出状態に変更する。
操作位置変更処理にてタッチセンサ57を右下検出状態に変更した場合には、図39(C)に示すように、MPU92は、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる。また、MPU102は、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことを示す画像GB21Cと、図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に手をかざすことによって、タッチセンサ57の操作位置を図柄表示装置51の表示画面Gの右下位置に設定できることを示唆する画像GB22Cとを表示する。
この場合において、タッチセンサ57に遊技者が手をかざすと(上作動口36または下作動口37への入賞が発生すると)、MPU92は、前述したように、ステップS1909の操作位置設定報知処理を実行するので、RAM94に右下操作位置フラグをセットすることになる。
そして、操作位置変更処理にてタッチセンサ57を右下検出状態に変更した後、ステップS1906にてタイマカウンタTSにセットした操作位置設定用の待機時間(10sec)を経過すると、MPU92は、ステップS1914にてRAM94に記憶された各操作位置フラグをクリアした後、ステップS1909の操作位置設定報知処理を実行するので、RAM94に全ての操作位置フラグをセットしないことになる。
したがって、デモ表示実行処理は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち時間を経過した場合にデモ表示を実行するデモ表示実行部として機能する。
また、操作位置設定処理は、デモ表示にてタッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、タッチセンサ57を操作させることによって(上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として)、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定する検出状態設定部として機能する。
さらに、操作位置設定処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定したことを遊技者に報知する。
なお、本実施形態では、操作位置設定処理は、デモ表示にてタッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、タッチセンサ57を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定しているが、遊技回の実行中などのデモ表示とは異なるときに設定するようにしてもよい。要するに、検出状態設定部は、検出状態変更部に操作手段の検出状態を変更させた後、操作手段を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を検出状態記憶部に記憶させて設定すればよい。
なお、本実施形態では、操作位置設定処理は、デモ表示にてタッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、演出決定処理のステップS1308において、操作位置設定終了処理を実行したときに(演出決定処理のステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合に)タッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定することによって、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定していた。
これに対して、操作位置設定処理は、演出決定処理のステップS1308において、操作位置設定終了処理を実行したときにタッチセンサ57に遊技者が手をかざしたと判定することによって、タッチセンサ57の検出状態を選択するための選択情報を抽選などによってランダムに決定して各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定してもよい。
これによれば、操作位置設定処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報をランダムに決定して各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定するので、遊技者は、タッチセンサ57を操作する代わりに、上作動口36または下作動口37に遊技球を入球させることによって、タッチセンサ57の検出状態を抽選などによってランダムに決定することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)期待演出実行手段は、各種フラグ格納エリア94bと、タッチセンサ駆動部57aと、操作位置設定処理とを備え、操作位置設定処理は、タッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、タッチセンサ57を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定するので、遊技者は、所望の検出状態を選択することができ、タッチセンサ57の検出範囲を確実に認識することができる。したがって、パチンコ機10は、タッチセンサ57の検出範囲を遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)期待演出実行手段は、予告表示発生処理と、予告結果報知処理とを備え、予告表示発生処理は、複数の検出状態のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出を各種フラグ格納エリア94bに記憶された選択情報に基づいて発生させるので、遊技者は、所望の検出状態を選択することによって、異なる期待演出を選択することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)予告表示発生処理は、選択情報が各種フラグ格納エリア94bに記憶されていなかったときに、期待演出を発生させないので、遊技者は、複数の検出状態のいずれかも選択しないことによって、期待演出を発生させないようにすることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の選択肢を広げることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)予告結果報知処理にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、タッチセンサ57が遊技者に操作される位置の近傍であるので、遊技者は、複数の検出状態と、複数の検出状態ごとに異なる期待演出とを対応して覚えやすくなる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(5)右下検出状態は、中央検出状態および左上検出状態と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、タッチセンサ57を操作することができる。したがって、遊技者は、タッチセンサ57を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
(6)右下検出状態に関連付けられた期待演出は、中央検出状態および左上検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないので、遊技者は、右下検出状態を選択することによって、遊技中のパチンコ機10にて発生する期待演出を他人に覗かれにくくすることができる。
(7)操作位置設定処理は、デモ表示にてタッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、タッチセンサ57を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定するので、遊技者は、遊技を開始する前などの遊技中以外の状況において、落ち着いて所望の検出状態を選択することができ、タッチセンサ57の検出範囲を確実に認識することができる。
(8)操作位置設定処理は、デモ表示にてタッチセンサ駆動部57aにタッチセンサ57の検出状態を変更させた後、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として、この検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定するので、遊技者は、タッチセンサ57を操作する代わりに、上作動口36または下作動口37に遊技球を入球させることによって、タッチセンサ57の検出状態を決定することができる。したがって、パチンコ機10は、利便性を向上させることができる。
(9)操作位置設定処理は、上作動口36または下作動口37への遊技球の入球を契機として、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報を各種フラグ格納エリア94bに記憶させて設定したことを遊技者に報知するので、遊技者は、上作動口36または下作動口37に遊技球が入球したことによって、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態が選択されたことを認識することができる。したがって、遊技機は、利便性を向上させることができる。
(10)タッチセンサ駆動部57aは、タッチセンサ57の位置を移動させることなく、タッチセンサ57を回動させることによって、タッチセンサ57の検出状態を変更するので、タッチセンサ57を設置するスペースを小さくすることできる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第1実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、演出パターンの決定処理およびデモ表示実行処理の各処理は、前記第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における各処理の内容について順を追って説明する。
<演出パターンの決定処理>
図40は、本発明の第2実施形態に係る演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
演出パターンの決定処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1401〜S1409の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図40に示すように、ステップS1403の処理を実行する前にステップS1410Aの操作位置選択処理を実行し、その他のステップを前記第1実施形態と同様に実行する。
ステップS1401では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示カウンタの値を用いることによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
予告表示カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値に基づいて、予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、各操作位置の予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、各操作位置の予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS1402では、MPU92は、ステップS1401にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1402にて各操作位置の予告表示を発生させないと判定した場合には、ステップS1410A以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1402にて各操作位置の予告表示を発生させると判定した場合には、ステップS1410Aにおいて、操作位置選択処理を実行する。この操作位置選択処理では、MPU92は、各操作位置のうち、いずれか1つの操作位置を抽選などによってランダムに選択する。
そして、MPU92は、中央操作位置の予告表示を選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた中央操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、中央操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、左上操作位置の予告表示を選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた左上操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、左上操作位置フラグをセットする。また、MPU92は、右下操作位置の予告表示を選択した場合には、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた右下操作位置フラグを示すエリアに1を代入することによって、右下操作位置フラグをセットする。
なお、本実施形態では、MPU92は、各操作位置フラグのうち、いずれか1つのフラグのみをセットするが、複数のフラグをセットするようにしてもよい。
ステップS1410Aの操作位置抽選処理を実行した後、MPU92は、前記第1実施形態と同様にステップS1403〜S1409の予告表示設定処理を実行する。
したがって、本実施形態では、操作位置選択処理は、複数の検出状態(中央検出状態、左上検出状態、および右下検出状態)のうち、いずれか1つの検出状態を選択する検出状態選択部として機能する。
また、タッチセンサ駆動部57aは、操作位置選択処理にて選択された検出状態にタッチセンサ57の検出状態を変更する検出状態変更部として機能する。
そして、予告表示発生処理は、操作位置選択処理にて選択された検出状態に関連付けられた期待演出を発生させる期待演出発生部として機能する。
<音声発光制御装置90にて実行されるデモ表示実行処理について>
図41は、デモ表示実行処理のフローチャートを示す図である。
デモ表示実行処理では、MPU92は、前記第1実施形態と略同様に、ステップS1801〜S1809の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図41に示すように、ステップS1801〜S1804の処理を前記第1実施形態と同様に実行し、ステップS1804にてRAM94にデモ表示中フラグがセットされていると判定した場合に、前記第1実施形態におけるステップS1805〜S1807,S1810の処理に代えてステップS1810Aの処理を実行する。換言すれば、本実施形態では、MPU92は、操作位置設定処理を実行しない点で前記第1実施形態と異なる。
具体的には、音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間(例えば、3sec)を経過した場合にデモ表示を実行するためにデモ表示実行処理を実行する。このデモ表示実行処理では、MPU92は、ステップS1801〜S1809を定期的に(例えば、2msec周期で)実行する。
ステップS1801では、MPU92は、MPU62から送信されたデモコマンドを受信しているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1801にてデモコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1804以降の処理を実行する。
これに対して、MPU92は、ステップS1801にてデモコマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1802において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられたデモ表示中フラグを示すエリアに1を代入することによって、デモ表示中フラグをセットする。なお、MPU92は、デモ表示を終了する時にRAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられたデモ表示中フラグを示すエリアに0を代入することによって、デモ表示中フラグをクリアする。
ステップS1803では、MPU92は、デモ表示を開始することを認識させるためのデモ表示開始コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信されたデモ表示開始コマンドに基づいて、デモ表示の開始を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、デモ表示の開始を実行する。
図42は、デモ表示を示す図である。
デモ表示を開始した場合には、MPU102は、図42に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gにデモ表示用の映像GB11を表示する。なお、本実施形態では、MPU102は、押ボタン25bを押下することによって、タッチセンサ57の操作位置を設定できることを示唆する画像GB12(図37参照)を表示しない。
このデモ表示は、遊技者にパチンコ機10の説明や紹介などをするために予め用意された音声や映像等であり、所定の時間(例えば、60sec)にまとめられている。
デモ表示実行処理の説明に戻り、図41を参照してステップS1804以降の処理について説明する。
MPU92は、ステップS1803の処理を実行した後、またはステップS1801にてデモコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1804以降の処理を実行する。
ステップS1804では、MPU92は、RAM94にデモ表示中フラグがセットされているか否かを判定する。
MPU92は、ステップS1804にてRAM94にデモ表示中フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1810A以降の処理を実行することなく、デモ表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1804にてRAM94にデモ表示中フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1810Aにおいて、デモ表示を終了するか否かを判定する。具体的には、MPU92は、デモ表示の時間(例えば、60sec)を経過したときにデモ表示を終了すると判定し、これを経過していないときにデモ表示を終了しないと判定する。また、MPU92は、演出決定処理のステップS1308において、デモ表示終了処理を実行したときに(演出決定処理のステップS1301にて変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合に)デモ表示を終了すると判定し、これを実行していないときにデモ表示を終了しないと判定する。
MPU92は、ステップS1810Aにてデモ表示を終了しないと判定した場合には、ステップS1808以降の処理を実行することなく、デモ表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS1810にてデモ表示を終了すると判定した場合には、ステップS1808において、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに格納されているデモ表示中フラグをクリアする。
ステップS1809では、MPU92は、デモ表示を終了することを認識させるためのデモ表示終了コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、MPU92は、デモ表示実行処理を終了する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信されたデモ表示終了コマンドに基づいて、デモ表示の終了を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、デモ表示の終了を実行する。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)期待演出実行手段は、操作位置選択処理と、タッチセンサ駆動部57aと、予告表示発生処理と、予告結果報知処理とを備え、予告表示発生処理にて発生させる期待演出は、複数の検出状態ごとに異なるので、タッチセンサ57の検出状態の数に応じて多様な期待演出を関連付けて発生させることができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)予告結果報知処理にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、タッチセンサ57が遊技者に操作される位置の近傍であるので、遊技者は、複数の検出状態と、複数の検出状態ごとに異なる期待演出とを対応して覚えやすくなる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(3)右下検出状態は、中央検出状態および左上検出状態と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、タッチセンサ57を操作することができる。したがって、予告表示発生処理にて右下検出状態に関連付けられた期待演出を発生させた場合に、遊技者は、タッチセンサ57を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
(4)右下検出状態に関連付けられた期待演出は、中央検出状態および左上検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないので、予告表示発生処理にて右下検出状態に関連付けられた期待演出を発生させた場合に、遊技者は、遊技中のパチンコ機10にて発生する期待演出を他人に覗かれにくくすることができる。
(5)タッチセンサ駆動部57aは、タッチセンサ57の位置を移動させることなく、タッチセンサ57を回動させることによって、タッチセンサ57の検出状態を変更するので、タッチセンサ57を設置するスペースを小さくすることできる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図43は、本発明の第3実施形態に係るタッチセンサの検出範囲を示す図である。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
前記第2実施形態では、センターフレーム52は、タッチセンサ57を備え、タッチセンサ57は、タッチセンサ駆動部57aにて駆動されることによって、時計回り、または反時計回りに回動していた。
これに対して、本実施形態では、センターフレーム52は、図43に示すように、2つのタッチセンサ57B1,57B2を備え、各タッチセンサ57B1,57B2は、回動しないように固定されている。
具体的には、タッチセンサ57B1は、前記第2実施形態におけるタッチセンサ57と同様に図柄表示装置51の左下の領域に固定されている。このタッチセンサ57B1は、図柄表示装置51の左下の領域から右上の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR21を有している。そして、タッチセンサ57B1は、この検出範囲AR21内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57B2は、図柄表示装置51の右上の領域に固定されている。このタッチセンサ57B2は、図柄表示装置51の右上の領域から左下の領域に向かって幅広となるように設定された検出範囲AR22を有している。そして、タッチセンサ57B1は、この検出範囲AR22内に遊技者が手をかざした場合に、これを検出することができる。
また、タッチセンサ57B1,57B2は、図柄表示装置51の中央の領域に設定された検出範囲AR23を有している。具体的には、この検出範囲AR23は、検出範囲AR21,AR22の重畳部位である。換言すれば、タッチセンサ57B1,57B2のそれぞれは、この検出範囲AR23内に遊技者が手をかざしした場合に、これを検出することができる。
ここで、タッチセンサ57B1,57B2は、光学方式を採用しているので、その検出範囲AR21〜AR23内に遊技者が手をかざす行為を窓パネル22越しに検出することができる。
したがって、タッチセンサ57B1,57B2は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる3つの操作位置を備えている。
具体的には、検出範囲AR23内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B1,57B2のそれぞれが検出する中央操作位置と、検出範囲AR21から検出範囲AR23を差し引いた検出範囲AR24内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B1のみが検出する右下操作位置と、検出範囲AR22から検出範囲AR23を差し引いた検出範囲AR25内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B2のみが検出する左上操作位置とを備えている。
なお、本実施形態では、タッチセンサ57B1,57B2は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる3つの操作位置を備えているが、4つ以上の操作位置を備えていてもよい。要するに、操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の操作位置を備えていればよい。
また、本実施形態では、複数の操作位置は、タッチセンサ57B1,57B2の検出範囲AR21,AR22の重畳部位(中央操作位置)を含んでいるが、重畳部位を含まなくてもよい。要するに、複数の操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の操作位置を備えていればよい。
<音声発光制御装置90および表示制御装置100の電気的構成>
図44は、音声発光制御装置および表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
前記第2実施形態では、MPU92は、入力ポートおよび出力ポートを備え、MPU92の入力ポートは、主制御装置60と、押ボタン25bと、タッチセンサ57とに接続され、MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,27a,53〜56と、スピーカ部24と、発光素子駆動部27bと、タッチセンサ駆動部57aと、表示制御装置100とに接続されていた。
これに対して、本実施形態では、MPU92は、図44に示すように、入力ポートおよび出力ポートを備え、MPU92の入力ポートは、主制御装置60と、押ボタン25bと、タッチセンサ57B1,57B2とに接続され、MPU92の出力ポートは、各種ランプ部23,27a,53〜56と、スピーカ部24と、発光素子駆動部27bと、表示制御装置100とに接続されている。
本実施形態では、音声発光制御装置90および表示制御装置100は、前記第2実施形態とは異なる処理を実行する。具体的には、本実施形態では、演出パターンの決定処理および音声発光側予告表示実行処理の各処理は、前記第2実施形態とは異なっている。以下、本実施形態における各処理の内容について順を追って説明する。
<演出パターンの決定処理>
図45は、演出パターンの決定処理のフローチャートを示す図である。
音声発光制御装置90のMPU92は、前述したように、演出決定処理のステップS1307において、演出パターンの決定処理を実行する。この演出パターンの決定処理では、MPU92は、図45に示すように、ステップS2001〜S2004を実行することによって、予告表示を発生させるか否かの抽選を実行するとともに、その予告表示の内容および結果と、その予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
本実施形態では、演出パターンの決定処理にて抽選を実行する予告表示のうち、タッチセンサ57B1,57B2に関連した予告表示(以下、タッチ予告表示とする)についてのみ説明し、その他の予告表示についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選と、その他の予告表示を発生させるか否かの抽選とを実行しているが、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選のみを実行してもよい。
ここで、タッチ予告表示は、タッチセンサ57B1,57B2に手をかざすことを遊技者に示唆する操作予告パートと、操作予告パートの示唆に応じてタッチセンサ57B1,57B2が操作されたときにタッチ予告表示の結果を遊技者に報知する予告結果報知パートとの2つのパートで構成されている。
図46は、タッチ予告表示の操作予告パートを示す図である。
タッチ予告表示は、操作予告パートにおいて、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆し、予告結果報知パートにおいて、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知する。
具体的には、タッチ予告表示は、操作予告パートにおいて、図46に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを示す画像GB1と、操作予告パートの継続時間を示すタイマゲージGB2とを表示し、この画像GB1の下側に「タッチして!」の文字を表示する。
そして、タッチ予告表示は、タッチセンサ57B1,57B2に遊技者が手をかざしたときに予告結果報知パートに移行し、予告結果報知パートにおいて、遊技者が手をかざした位置に応じたタッチ予告表示の結果を遊技者に報知する。
具体的には、タッチ予告表示は、中央操作位置に遊技者が手をかざすとともに、大当たり発生に当選している場合には、ロゴランプ部56を発光させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し(図26(A)参照)、大当たり発生に当選していない場合には、ロゴランプ部56を発光させないことによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知する(図26(B)参照)。
なお、本実施形態では、タッチ予告表示は、予告結果報知パートにおいて、ロゴランプ部56を発光させるか否かによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知していた。これに対して、タッチ予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合にロゴランプ部56を駆動させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合にロゴランプ部56を駆動させないことによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。また、タッチ予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選していた場合にロゴランプ部56を発光および駆動させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し、大当たり発生に当選していない場合にロゴランプ部56を発光および駆動させないことによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知してもよい。
また、タッチ予告表示は、左上操作位置に遊技者が手をかざすとともに、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し(図27(A)参照)、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、天使の群れを出現させないことによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知する(図27(B)参照)。なお、本実施形態では、タッチ予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、天使の群れを出現させる代わりに煙を出現させている。
なお、本実施形態では、タッチ予告表示は、予告結果報知パートにおいて、大当たり発生に当選している場合、または大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知していた。これに対して、タッチ予告表示は、大当たり発生に当選している場合および大当たり発生に当選することなく特別外れ結果となっている場合の他、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合に一定確率の抽選を更に実行し、これに当選した場合には、天使の群れを出現させるようにしてもよい。
さらに、タッチ予告表示は、右下操作位置に遊技者が手をかざすとともに、大当たり発生に当選している場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させることによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し(図28(A)参照)、大当たり発生に当選することなく通常外れ結果となっている場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないことによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知する(図28(B)参照)。
タッチ予告表示は、図29に示すように、遊技回の開始から終了までの多様なタイミングで発生する。例えば、タッチ予告表示は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、リーチ表示を発生させるまでのタイミングTM1や、図柄表示装置51にてリーチ表示を発生させた後、通常のリーチ表示(ノーマルリーチ)よりも長い表示継続時間のリーチ表示(スーパーリーチ)を発生させるまでのタイミングTM2や、図柄表示装置51にてスーパーリーチを発生させた後、図柄の変動表示を停止させるまでのタイミングTM3などの多様なタイミングで発生する。
本実施形態では、タイミングTM1において、タッチ予告表示が発生する場合についてのみ説明し、その他のタイミングにおいて、タッチ予告表示が発生する場合についての説明を省略する。
なお、本実施形態では、MPU92は、タイミングTM1〜TM3のいずれかのタイミングにおいて、タッチ予告表示を1回だけ発生させるが、各タイミングTM1〜TM3において、複数回にわたってタッチ予告表示を発生させるようにしてもよい。
演出パターンの決定処理の説明に戻り、図45を参照してステップS2001以降の処理について説明する。
ステップS2001では、MPU92は、予告表示抽選処理を実行する。この予告表示抽選処理では、MPU92は、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。
MPU92は、予告表示カウンタの値を用いることによって、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示カウンタは、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられている。
予告表示カウンタは、その更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後、0に戻るループカウンタとなっている。予告表示カウンタは、定期的に更新され、その更新された値は、RAM94の所定領域に設定された予告表示カウンタ用バッファに適宜格納される。
そして、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値に基づいて、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選(予告表示抽選)を実行する。具体的には、MPU92は、予告表示カウンタ用バッファに格納された予告表示カウンタの値を取得するとともに、この値を予告表示用テーブルと比較することによって、タッチ予告表示を発生させるか否かの抽選を実行する。なお、予告表示用テーブルは、タッチ予告表示の発生に係る乱数の値を記憶したテーブルであり、ROM93の予告テーブル記憶エリア93aに記憶されている。
ステップS2002では、MPU92は、ステップS2001にて予告表示抽選に当選したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2002にてタッチ予告表示を発生させないと判定した場合には、ステップS2003以降の処理を実行することなく、演出パターンの決定処理を終了する。
これに対して、MPU92は、ステップS2002にてタッチ予告表示を発生させると判定した場合には、ステップS2003において、予告表示設定処理を実行する。この予告表示設定処理では、MPU92は、各操作位置(中央操作位置、左上操作位置、および右下操作位置)に応じたタッチ予告表示の結果と、タッチ予告表示を発生させるタイミングとを設定する。
ここで、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定する。具体的には、MPU92は、MPU62から送信された変動用コマンドおよび種別コマンドの内容に基づいて、表示継続時間や、当否結果に係る情報を特定する。そして、MPU92は、これらの特定した情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、各操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定する。
具体的には、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように設定することによって中央操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定する。
また、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように(煙を出現させるように)設定することによって左上操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定する。
さらに、MPU92は、当否結果に係る情報に基づいて、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように設定することによって右下操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定する。
また、MPU92は、ステップS2003において、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイミングカウンタTMBに予告表示発生タイミング用の待機時間(待機期間)としてタッチ予告表示を発生させるタイミングに対応した値をセットする。具体的には、MPU92は、図柄表示装置51にて図柄の変動表示を開始した後、タイミングTM1に至るまでの時間に対応する値として「200」をセットする。このタイミングカウンタTMBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、予告表示発生タイミング用の待機時間は1secとなる。なお、予告表示発生タイミング用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように中央操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように中央操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって中央操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を決定してもよい。
また、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように左上操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定し、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように左上操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」であると判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」または「特別外れ結果」でないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって左上操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を決定してもよい。
さらに、本実施形態では、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように右下操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定し、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように右下操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定している。
これに対して、例えば、MPU92は、当否結果が「大当たり当選」であると判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定する確率を高くし、当否結果が「大当たり当選」でないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定する確率を低くし、この確率に基づいて抽選することによって右下操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を決定してもよい。
ステップS2004では、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示当選フラグをセットする。
ここで、予告表示当選フラグは、タッチ予告表示を発生させることを特定するためのフラグである。換言すれば、MPU92は、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアを参照することによって、タッチ予告表示を発生させるか否かを判定する。そして、MPU92は、タッチ予告表示の結果を報知したときに、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに設けられた予告表示当選フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示当選フラグをクリアする。
なお、本実施形態では、MPU92は、当否結果に係る情報と、ROM93の予告データ記憶エリア93bに記憶された情報とに基づいて、各操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定していた。これに対して、MPU92は、表示継続時間などの他の情報に基づいて、各操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定してもよい。要するに、MPU92は、当否抽選の結果と関連性を有するように各操作位置に応じたタッチ予告表示の結果を設定すればよい。
具体的には、中央操作位置に応じたタッチ予告表示の結果では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、ロゴランプ部56を発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、ロゴランプ部56を発光させないように設定してもよい。
また、左上操作位置に応じたタッチ予告表示の結果では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、図柄表示装置51の表示画面Gの左上から右下に向かって天使の群れを出現させるように設定し、長くないと判定した場合には、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させないように設定してもよい。
さらに、右下操作位置に応じたタッチ予告表示の結果では、MPU92は、表示継続時間に係る情報に基づいて、リーチ表示が発生するとともに、当否抽選において「大当たり当選」となったのではないかと遊技者に期待させる程度に表示継続時間が長いと判定した場合(例えば、スーパーリーチが発生する場合)には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるように設定し、長くないと判定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないように設定してもよい。
<音声発光制御装置90にて実行される音声発光側予告表示実行処理について>
図47は、音声発光側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
音声発光側予告表示実行処理では、MPU92は、前記第2実施形態と略同様に、ステップS1501〜S1509の処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU92は、図47に示すように、前記第2実施形態のステップS1504に代えてステップS1504Bを実行し、前記第2実施形態のステップS1507に代えてステップS1507Bを実行し、その他のステップを前記第2実施形態と同様に実行する。
ステップS1504Bでは、MPU92は、ステップS1503にて設定したタッチ予告表示を発生させるタイミングTM1に至ったと判定した場合には、予告表示発生処理を実行する。この予告表示発生処理では、MPU92は、タッチ予告表示を発生させるとともに、RAM94の各種フラグ格納エリア94bに前述した予告表示発生中フラグをセットする。具体的には、MPU92は、タッチ予告表示に対応する表示ランプ部23およびロゴランプ部56の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
また、ステップS1504Bでは、MPU92は、RAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。このタッチセンサ用の待機時間は、タッチ予告表示を発生させた後、操作予告パートを終了するまでの操作予告パートの継続時間(継続期間)を規定している。このタイマカウンタTBにセットされた値は、タイマ割込み処理の実行の都度、前回値に1を減算して更新される。このタイマ割込み処理では、MPU92は、定期的に(例えば、2msec周期で)所定の処理を実行するので、タッチセンサ用の待機時間は5secとなる。なお、タッチセンサ用の待機時間は、これに限定されることはなく任意である。
さらに、ステップS1504Bでは、MPU92は、予告表示発生処理を実行したことを認識させるための予告表示発生コマンドを表示制御装置100に送信する。予告表示発生コマンドは、この予告表示発生処理にて発生させたタッチ予告表示の結果に係る情報を含んでいる。また、予告表示発生コマンドは、タイマカウンタTBに係る情報を含んでいる。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された予告表示発生コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
したがって、本実施形態では、予告表示発生処理は、複数の操作位置に共通の期待演出を発生させる期待演出発生部として機能する。
ステップS1507Bでは、MPU92は、予告結果報知処理を実行する。この予告結果報知処理では、MPU92は、ステップS1504Bにて発生させたタッチ予告表示の結果を遊技者に報知する。
図48は、予告結果報知処理のフローチャートを示す図である。
予告結果報知処理では、MPU92は、図48に示すように、ステップS2101〜S2108を実行する。
ステップS2101では、MPU92は、中央操作位置に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、検出範囲AR23内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B1,57B2のそれぞれが検出したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2101にて中央操作位置に遊技者が手をかざしたと判定した場合には、ステップS2102において、中央操作位置の予告結果報知処理を実行する。この中央操作位置の予告結果報知処理では、MPU92は、中央操作位置のタッチ予告表示の結果を遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2103では、MPU92は、中央操作位置の予告結果報知処理を実行したことを認識させるための中央操作位置コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された中央操作位置コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
これに対して、MPU92は、ステップS2101にて中央操作位置に遊技者が手をかざしていないと判定した場合には、ステップS2104において、左上操作位置に遊技者が手をかざしたか否かを判定する。換言すれば、MPU92は、検出範囲AR25内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B2のみが検出したか否かを判定する。
MPU92は、ステップS2104にて左上操作位置に遊技者が手をかざしたと判定した場合には、ステップS2105において、左上操作位置の予告結果報知処理を実行する。この左上操作位置の予告結果報知処理では、MPU92は、左上操作位置のタッチ予告表示の結果を遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2106では、MPU92は、左上操作位置の予告結果報知処理を実行したことを認識させるための左上操作位置コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された左上操作位置コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
これに対して、MPU92は、ステップS2104にて左上操作位置に遊技者が手をかざしていないと判定した場合(検出範囲AR24内に遊技者が手をかざし、これをタッチセンサ57B1のみが検出した場合)には、ステップS2107において、右下操作位置の予告結果報知処理を実行する。この右下操作位置の予告結果報知処理では、MPU92は、右下操作位置のタッチ予告表示の結果を遊技者に報知するために、表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の音声制御を実行する。
ステップS2108では、MPU92は、右下操作位置の予告結果報知処理を実行したことを認識させるための右下操作位置コマンドを表示制御装置100に送信する。
なお、表示制御装置100は、MPU92から送信された右下操作位置コマンドに基づいて、所定の処理を実行する。この処理については後に詳細に説明する。
ステップS2103,S2106,S2108のいずれかの処理を実行した後、MPU92は、予告結果報知処理を終了する。
したがって、本実施形態では、ステップS2101,S2104の処理は、複数の操作位置のうち、いずれの操作位置にてタッチセンサ57B1,57B2が遊技者に操作されたかを検出する操作位置検出部として機能する。
また、本実施形態では、各操作位置の予告結果報知処理は、ステップS2101,S2104にて検出された操作位置に応じた期待演出の結果を遊技者に報知する期待演出報知部として機能する。
<表示制御装置100にて実行される表示側予告表示実行処理について>
図49は、表示側予告表示実行処理のフローチャートを示す図である。
表示側予告表示実行処理では、MPU102は、前記第2実施形態と略同様に、ステップS1701〜S1708Bの処理を実行する。なお、本実施形態では、MPU102は、図49に示すように、前記第2実施形態のステップS1702,S1706〜S1708に代えてステップS1702B,S1706B〜S1708Bを実行し、その他のステップを前記第2実施形態と同様に実行する。
ステップS1702Bでは、MPU102は、予告表示発生処理を実行する。この予告表示発生処理では、MPU102は、予告表示発生コマンドの内容に基づいて、タッチ予告表示の結果を特定し、前述したRAM94の各種カウンタエリア94aに設けられたタイマカウンタTBと対応するように、ワークRAM104の各種カウンタエリア104aに設けられたタイマカウンタTBにタッチセンサ用の待機時間(待機期間)をセットする。
また、MPU102は、ステップS1702Bの予告表示発生処理において、タッチ予告表示を発生させるとともに、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに1を代入することによって、予告表示発生中フラグをセットする。
なお、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアを参照することによって、予告表示発生中であるか否かを判定している。MPU102は、タッチ予告表示の結果を報知した時にワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。
そして、MPU102は、タッチ予告表示の発生や、タッチセンサ57B1,57B2を遊技者に操作させるための示唆を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の予告データ記憶エリア103aから読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、タッチ予告表示の発生や、タッチセンサ57B1,57B2を遊技者に操作させるための示唆を実行する。
具体的には、MPU102は、タッチ予告表示を発生させる場合には、操作予告パートにおいて、図46に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する。
ステップS1706Bでは、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bにセットされた各種フラグをクリアする。具体的には、MPU102は、ワークRAM104の各種フラグ格納エリア104bに設けられた予告表示発生中フラグを示すエリアに0を代入することによって、予告表示発生中フラグをクリアする。その後、MPU102は、表示側予告表示実行処理を終了する。
ステップS1707Bでは、MPU102は、MPU92から送信された各操作位置コマンド(中央操作位置コマンド、左上操作位置コマンド、および右下操作位置コマンド)のいずれかを受信しているか否かを判定する。
MPU102は、ステップS1707BにてMPU92から送信された各操作位置コマンドのいずれも受信していないと判定した場合には、ステップS1708B以降の処理を実行することなく、表示側予告表示実行処理を終了する。
これに対して、MPU102は、ステップS1707BにてMPU92から送信された各操作位置コマンドのいずれかを受信していると判定した場合には、ステップS1708Bにおいて、予告結果報知処理を実行する。
予告結果報知処理では、MPU102は、MPU92から送信された各操作位置コマンドの内容に基づいて、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知するための演出を図柄表示装置51にて実行するためのデータテーブルをプログラムROM103の予告データ記憶エリア103aから読み出す。そして、MPU102は、予め定められた画像更新タイミング(例えば、20msec周期)となる度に、このデータテーブルに基づいてVDP105に対してコマンドを出力する。これによって、図柄表示装置51は、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知する。その後、MPU102は、前述したステップS1706B以降の処理を実行する。
ここで、予告結果報知処理にて期待演出の結果を報知する位置は、タッチセンサ57B1,57B2が遊技者に操作される位置の近傍となっている。具体的には、中央操作位置に遊技者が手をかざした場合の予告結果報知処理は、ロゴランプ部56を発光させるか否かによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し、左上操作位置に遊技者が手をかざした場合の予告結果報知処理は、図柄表示装置51の表示画面Gに天使の群れを出現させるか否かによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知し、右下操作位置に遊技者が手をかざした場合の予告結果報知処理は、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させるか否かによって、タッチ予告表示の結果を遊技者に報知している。
なお、本実施形態では、予告結果報知処理にて期待演出の結果を報知する位置は、タッチセンサ57が遊技者に操作される位置の近傍となっているが、近傍となっていなくてもよい。
また、本実施形態では、複数の操作位置は、遊技者の操作を検出する検出範囲をパチンコ機10の上方側とする中央操作位置および左上操作位置(上方側操作位置)と、遊技者の操作を検出する検出範囲をパチンコ機10の下方側とする右下操作位置(下方側操作位置)とを有している。そして、右下操作位置に関連付けられた期待演出は、中央操作位置および左上操作位置に関連付けられた期待演出よりも目立たない。
なお、本実施形態では、右下操作位置に関連付けられた期待演出の結果は、中央操作位置および左上操作位置に関連付けられた期待演出の結果よりも目立たないようにしているが、目立つようにしてもよい。要するに、期待演出報知部は、複数の操作位置のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出の結果を遊技者に報知すればよい。換言すれば、複数の操作位置と、期待演出との関連付けは自由に設定すればよい。
<タッチ予告表示の流れについて>
図50は、タッチ予告表示の流れを示す図である。具体的には、図50(A),(B)は、操作予告パートを示す図であり、図50(C)〜(F)は、予告結果報知パートを示す図である。また、図50(C)〜(E)は、予告結果報知処理に対応し、図50(F)は、予告失敗報知処理に対応している。
タッチ予告表示が発生する場合には、MPU102は、図50(A)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを示す画像GB1と、タッチセンサ用の待機時間を示すタイマゲージGB2とを表示し、図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざすことを遊技者に示唆する。
そして、MPU102は、図50(B)に示すように、ステップS1702Bの予告表示発生処理にてセットしたタイマカウンタTBの値に対応させてタイマゲージGB2を減少させる。なお、タイマカウンタTBにセットされたタッチセンサ用の待機時間(待機期間)は、5secであるので、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過するとタイマカウンタTBの値は0となり、このタイマゲージも0となる。
MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの中央操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像(図示略)を図柄表示装置51に表示させる。このとき、MPU92は、図50(C)に示すように、ロゴランプ部56を発光させる。
これに対して、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの中央操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにする。このとき、MPU92は、ロゴランプ部56を発光させない(図33(D)参照)。
また、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの左上操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、図50(D)に示すように、天使の群れを出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させる。
これに対して、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの左上操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、煙を出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させる(図34(D)参照)。
さらに、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの右下操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていると特定した場合には、図50(E)に示すように、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させる。
これに対して、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gの右下操作位置に手をかざしたときに、ステップS1702Bにてタッチ予告表示の結果が遊技者にとって良好な結果となっていないと特定した場合には、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させない(図35(D)参照)。
そして、MPU102は、タッチ予告表示を発生させた後、5secを経過する前に、遊技者が図柄表示装置51の表示画面Gに手をかざさなかったときに、図50(F)に示すように、ロゴランプ部56を発光させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにし、天使の群れおよび煙を出現させる場合に対応した画像を図柄表示装置51に表示させないようにし、発射ハンドル27の発光素子27aを発光させないようにする。このとき、MPU92は、ロゴランプ部56を発光させない。
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)期待演出実行手段は、予告表示発生処理と、予告結果報知処理と、各操作位置の予告結果報知処理とを備え、各操作位置の予告結果報知処理にて報知する期待演出の結果は、複数の操作位置ごとに異なるので、タッチセンサ57B1,57B2の操作位置の数に応じて多様な期待演出の結果を関連付けて報知することができる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(2)複数の操作位置は、タッチセンサ57B1,57B2の検出範囲の重畳部位を含むので、複数の操作位置の数は、タッチセンサ57B1,57B2の数よりも多くすることができる。したがって、パチンコ機10は、タッチセンサ57B1,57B2を設置する数を削減することができ、ひいてはタッチセンサ57B1,57B2を設置するスペースを小さくすることできる。
(3)各操作位置の予告結果報知処理にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、タッチセンサ57B1,57B2が遊技者に操作される位置の近傍であるので、遊技者は、複数の操作位置と、複数の操作位置ごとに異なる期待演出の結果とを対応して覚えやすくなる。したがって、パチンコ機10は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
(4)右下操作位置は、中央操作位置および左上操作位置と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、タッチセンサ57B1,57B2を操作することができる。したがって、遊技者は、右下操作位置にてタッチセンサ57B1,57B2を操作することによって、タッチセンサ57B1,57B2を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
(5)右下操作位置に関連付けられた期待演出の結果は、中央操作位置および左上操作位置に関連付けられた期待演出の結果よりも目立たないので、遊技者は、右下操作位置にてタッチセンサ57B1,57B2を操作することによって、遊技中のパチンコ機10にて報知される期待演出の結果を他人に覗かれにくくすることができる。
〔各実施形態の変形例〕
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(1)前記各実施形態では、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、1回の大入賞口38aの開閉を実行していた。これに対して、パチンコ機10は、1回のラウンド遊技につき、複数回の大入賞口38aの開閉を実行してもよい。
(2)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、または大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、上限個数は、上限継続時間に応じて変動するようにしてもよく、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定するための条件は任意である。
(3)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数である8個に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、上限個数を8個以外の任意の個数に設定してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、振分結果に応じて上限個数を相違させて設定してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、1回の開閉実行モード中におけるラウンドごとに上限個数を相違させて設定してもよい。
(4)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、遊技球が入球したことを契機として開閉扉38bを閉鎖状態に設定する終了契機口を備え、予め定められた時間が経過することによって、この終了契機口への入球を可能とするように構成されていてもよい。
(5)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、大入賞口38aへの入賞が発生したときから予め定められた時間が経過することによって、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定してもよい。
(6)前記各実施形態では、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定していた。これに対して、例えば、パチンコ機10は、開閉扉38bを開放状態に設定した後、開閉扉38bを再び閉鎖状態に設定することなく、次回のラウンド遊技に移行するようにしてもよい。
(7)前記各実施形態では、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期よりも短く設定されていた。これに対して、例えば、短時間態様の上限継続時間は、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期のn倍(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されていてもよい。
(8)前記各実施形態では、パチンコ機10は、2種類の開閉実行モードを有していた。具体的には、パチンコ機10は、短時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を2回実行する開閉実行モードと、長時間態様の上限継続時間でラウンド遊技を15回実行する開閉実行モードとを有していた。これに対して、パチンコ機10は、上限継続時間の態様や、ラウンド遊技の実行回数について、これらとは相違する開閉実行モードを有していてもよい。また、パチンコ機10は、上限継続時間の態様を相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成に代えて、半開や全開といったように開閉扉38bの開放の度合いを相違させることによって、複数種類の開閉実行モードを設定する構成としてもよい。さらに、上限継続時間の態様は、遊技者からは同一の態様に見えるものの正確な上限継続時間は相違するように設定してもよい。
(9)前記各実施形態では、遊技結果と、開閉実行モード用の演出とは、1対1で対応するように予め設定されていた。これに対して、例えば、開閉実行モード用の演出は、遊技結果に対応させることなく、複数種類の演出からランダムに選択して設定するようにしてもよく、複数種類の演出から抽選などによって選択して設定し、その選択率を遊技結果に応じて相違させるようにしてもよい。
(10)前記各実施形態では、MPU92は、遊技結果が「特別外れ結果」、「非明示少ラウンド高確結果」、および「明示少ラウンド高確結果」のいずれかである場合には、有効ラインL上に最終的に停止表示させる停止結果として特別な図柄の組み合わせに係る情報を決定し、この特別な図柄の組み合わせは、遊技結果の種類に関わらず同一であった。これに対して、MPU92は、停止結果に係る情報をランダムに決定し、いずれの遊技結果であるかを遊技者に把握しにくいようにしてもよい。
(11)前記各実施形態では、MPU62は、大当たり発生の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用し、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり種別カウンタC2を使用していた。これに対して、MPU62は、大当たり発生に際し、その大当たりの種別の抽選に大当たり乱数カウンタC1を使用してもよい。この場合には、大当たり種別カウンタC2は、RAM64の各種カウンタエリア64aに設けられていなくてもよい。
(12)前記各実施形態では、パチンコ機10は、「特別外れ結果」と、「通常外れ結果」との2種類の外れ結果を有し、MPU62は、大当たり発生に当選する乱数の値を記憶した当否テーブルと、保留球格納エリア64bに格納された大当たり乱数カウンタC1の値とを比較することによって、大当たり発生の抽選を実行していた。換言すれば、MPU62は、大当たり乱数カウンタC1の値を使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行していた。これに対して、MPU62は、「特別外れ結果」に係る抽選を実行するためにRAM64の各種カウンタエリア64aに設けられた大当たり乱数カウンタC1とは異なる新たなカウンタを使用することによって、「特別外れ結果」に係る抽選を実行してもよい。
(13)前記各実施形態では、大当たり発生の抽選に際して低確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は2個であり、大当たり発生の抽選に際して高確率モード用の当否テーブルを参照することになる遊技状態下では、「特別外れ結果」となる乱数の値は1個であった。換言すれば、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも高くなるように設定されていた。これに対して、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードでは、高確率モードよりも低くなるように設定されていてもよく、低確率モードおよび高確率モードで同一となるように設定されていてもよい。また、「特別外れ結果」となる確率は、低確率モードおよび高確率モードの少なくともいずれかで0となるように設定されていてもよい。
(14)前記各実施形態では、パチンコ機10は、当否抽選モードおよびサポートモードを設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出していたが、これら以外の遊技状態を設定することによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードに移行させるか否かによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、開閉実行モードの終了後に高確率モードを継続させる遊技回の回数を相違させることによって、遊技者にとって有利な遊技状態と、不利な遊技状態とを作り出してもよい。
(15)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報を第1結果表示部用保留エリアRaに格納し、下作動口37に係る保留情報を第2結果表示部用保留エリアRbに格納することによって、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを別々に格納していた。これに対して、パチンコ機10は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを一緒に格納してもよい。
(16)前記各実施形態では、MPU62は、上作動口36に係る保留情報があるか否かに関わらず下作動口37に係る保留情報を優先的に遊技回の消化用に設定していた。これに対して、MPU62は、上作動口36に係る保留情報と、下作動口37に係る保留情報とを、それぞれの保留情報の入賞順に遊技回の消化用に設定してもよい。
(17)前記各実施形態では、主制御装置60は、音声発光制御装置90にコマンドを送信し、音声発光制御装置90は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信することによって、表示制御装置100の制御を実行していた。これに対して、主制御装置60は、表示制御装置100にコマンドを送信し、表示制御装置100は、そのコマンドを解析した結果のコマンドを音声発光制御装置90に送信することによって、音声発光制御装置90の制御を実行してもよい。なお、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドや、音声発光制御装置90から表示制御装置100に送信されるコマンドは、前記各実施形態に記載したコマンドに限らず任意である。
(18)前記各実施形態では、パチンコ機10は、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを別々の制御装置として備えていた。これに対して、例えば、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを同一の制御装置として備えていてもよく、音声発光制御装置90および表示制御装置100の少なくともいずれかの制御装置を主制御装置60と同一の制御装置として備えていてもよい。
(19)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、遊技回用の演出は、前記各実施形態に記載した演出に限らず任意である。例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた可動式の装飾部材を動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。また、例えば、パチンコ機10は、遊技盤31に設けられた発光手段を発光させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。さらに、例えば、パチンコ機10は、図柄表示装置51と、これらの装飾部材および発光手段とを組み合わせて動作させることによって、遊技回用の演出を実行してもよい。
(20)前記各実施形態では、パチンコ機10は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、内部抽選(当否抽選および振分抽選)を実行し、その後、メイン表示部45および図柄表示装置51は、変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45および図柄表示装置51は、内部抽選を実行する前に変動表示を開始し、その変動表示の停止結果として、変動表示を開始した後に行われた内部抽選の結果を表示してもよい。この場合には、変動表示を開始した後、その変動表示を停止する前に、内部抽選を実行するとともに、停止結果等の設定を実行すればよい。
(21)前記各実施形態では、パチンコ機10は、メイン表示部45を備え、メイン表示部45は、絵柄の変動表示を実行するとともに、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果を表示していた。これに対して、例えば、メイン表示部45は、その変動表示の停止結果として、内部抽選の結果に関わらず同一の停止結果を表示してもよく、ランダムに停止結果を表示することによって、内部抽選の結果を識別できないようにしてもよい。また、例えば、パチンコ機10は、メイン表示部45を備えていなくてもよい。
(22)前記各実施形態では、図柄表示装置51は、上作動口36または下作動口37への入賞に基づいて、各図柄列Z1〜Z3の図柄を所定の向きに周期的にスクロールさせるようにして図柄の変動表示を開始することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行していた。これに対して、図柄表示装置51は、内部抽選の結果を明示する図柄(絵柄)を表示することによって、表示画面Gにおいて遊技回用の演出を実行してもよい。
例えば、図柄表示装置51は、各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域よりも狭い領域および各図柄列Z1〜Z3の図柄を表示する領域の周縁の領域の少なくともいずれかに所定の領域を設定し、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示を停止する際に、この所定の領域に内部抽選の結果を明示する図柄を表示してもよい。この所定の領域に表示する図柄は、各図柄列Z1〜Z3の図柄の変動表示中には、変動表示を実行していてもよく、非表示となっていてもよい。
ここで、所定の領域に表示する図柄は、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様を採用してもよく、これらの組み合わせを採用してもよい。また、遊技者にとって識別しにくい文字や、色や、模様ではなくても、相互に類似する図柄や、その組み合わせを採用することによって、遊技者にとって識別しにくいようにしてもよい。これによれば、遊技場の管理者などは、例えば、遊技回の終了に際してメイン表示部45を目視することなく、図柄表示装置51を目視することによって、大当たり発生の抽選に当選した場合と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことができる。
(23)前記各実施形態では、パチンコ機10は、単独で動作するように構成されていたが、携帯電話機などの外部機器と連動させることによって、情報を送受信するように構成されていてもよい。例えば、遊技者が遊技機に設けられたボタン等を操作することによって、光学コードを出力することができるように遊技機を構成するとともに、この光学コードの情報を携帯電話等に設けられたカメラにて撮像して読み取り、ウェブサイトにアクセスすることによって、遊技機の情報をウェブサーバーに送信できるように遊技機を構成してもよい。また、遊技者がウェブサイトにアクセスすることによって発行されたパスワードを遊技機に設けられたボタン等を操作して遊技機に入力することによって、ウェブサーバーの情報を受信できるように遊技機を構成してもよい。
(24)前記各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ機10を例示して説明していた。これに対して、本発明の遊技機は、パチンコ機10とは異なる他のタイプのパチンコ機であってもよく、例えば、本発明の遊技機は、特定の領域に遊技球が入球すると、電動役物を所定の回数だけ開放させるパチンコ機や、特定の領域に遊技球が入球すると、大当たりの権利を発生させるパチンコ機などであってもよい。また、本発明の遊技機は、アレンジボール機や、雀球等の他のタイプの遊技機であってもよい。
〔各実施形態から抽出される発明群〕
以下、前記各実施形態から抽出される発明群の特徴を説明する。なお、本発明群の特徴のうち、前記各実施形態において対応する構成を括弧書きで示すが、本発明群の特徴は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明群の特徴の目的を達成できる範囲での変形、改良等や、各特徴の組み合わせは本発明群の特徴に含まれるものである。
<特徴A群>
特徴A1.
遊技者に操作されることによって、入力を受け付ける操作手段(タッチセンサ57)と、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告表示)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の検出状態(中央検出状態、左上検出状態、および右下検出状態)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報を記憶する検出状態記憶部(各種フラグ格納エリア94b)と、
前記検出状態記憶部に記憶された選択情報に基づいて、前記操作手段の検出状態を変更する検出状態変更部(タッチセンサ駆動部57a)と、
前記検出状態変更部に前記操作手段の検出状態を変更させた後、前記操作手段を遊技者に操作させることによって、当該検出状態を選択するための選択情報を前記検出状態記憶部に記憶させて設定する検出状態設定部(操作位置設定処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A1によれば、期待演出実行手段は、検出状態記憶部と、検出状態変更部と、検出状態設定部とを備え、検出状態設定部は、検出状態変更部に操作手段の検出状態を変更させた後、操作手段を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を検出状態記憶部に記憶させて設定するので、遊技者は、所望の検出状態を選択することができ、操作手段の検出範囲を確実に認識することができる。したがって、本発明群の特徴A1によれば、遊技機は、操作手段の検出範囲を遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A2.
本発明群の特徴A1に記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
前記複数の検出状態のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出を前記検出状態記憶部に記憶された選択情報に基づいて発生させる期待演出発生部(予告表示発生処理)と、
前記操作手段が遊技者に操作されることによって、前記期待演出発生部にて発生させた期待演出の結果を遊技者に報知する期待演出報知部(予告結果報知処理)とを備えることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A2によれば、期待演出実行手段は、期待演出発生部と、期待演出報知部とを備え、期待演出発生部は、複数の検出状態のそれぞれに関連付けられた互いに異なる期待演出を検出状態記憶部に記憶された選択情報に基づいて発生させるので、遊技者は、所望の検出状態を選択することによって、異なる期待演出を選択することができる。したがって、本発明群の特徴A2によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A3.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記期待演出発生部は、前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報が前記検出状態記憶部に記憶されていなかったときに、期待演出を発生させないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A3によれば、期待演出発生部は、選択情報が検出状態記憶部に記憶されていなかったときに、期待演出を発生させないので、遊技者は、複数の検出状態のいずれかも選択しないことによって、期待演出を発生させないようにすることができる。したがって、本発明群の特徴A3によれば、遊技機は、遊技者の選択肢を広げることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A4.
本発明群の特徴A2に記載された遊技機において、
前記期待演出発生部は、前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報が前記検出状態記憶部に記憶されていなかったときに、前記複数の検出状態ごとに異なる期待演出のうち、いずれかの期待演出を発生させることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A4によれば、期待演出発生部は、選択情報が検出状態記憶部に記憶されていなかったときに、複数の検出状態ごとに異なる期待演出のうち、いずれかの期待演出を発生させるので、遊技者は、複数の検出状態のいずれも選択しなかった場合であっても、複数の検出状態ごとに異なる期待演出のうち、いずれかの期待演出を発生させるようにすることができる。したがって、本発明群の特徴A4によれば、遊技機は、利便性を向上させることができる。
特徴A5.
本発明群の特徴A2から特徴A4のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出報知部にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、前記操作手段が遊技者に操作される位置の近傍であることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A5によれば、遊技者は、複数の検出状態と、複数の検出状態ごとに異なる期待演出とを対応して覚えやすくなる。したがって、本発明群の特徴A5によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A6.
本発明群の特徴A1から特徴A5のいずれかに記載された遊技機において、
前記複数の検出状態は、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の上方側とする上方側検出状態(中央検出状態および左上検出状態)と、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の下方側とする下方側検出状態(右下検出状態)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A6によれば、下方側検出状態は、上方側検出状態と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、操作手段を操作することができる。したがって、本発明群の特徴A6によれば、遊技者は、操作手段を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
特徴A7.
本発明群の特徴A6に記載された遊技機において、
前記下方側検出状態に関連付けられた期待演出は、前記上方側検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A7によれば、下方側検出状態に関連付けられた期待演出は、上方側検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないので、遊技者は、下方側検出状態を選択することによって、遊技中の遊技機にて発生する期待演出を他人に覗かれにくくすることができる。
特徴A8.
本発明群の特徴A1から特徴A7のいずれかに記載された遊技機において、
前記期待演出実行手段は、
遊技回の終了後に新たな遊技回が開始されることなく予め定められたデモ開始用の開始待ち期間を経過した場合にデモ表示を実行するデモ表示実行部(デモ表示実行処理)を備え、
前記検出状態設定部は、前記デモ表示にて前記検出状態変更部に前記操作手段の検出状態を変更させた後、前記操作手段を遊技者に操作させることによって、当該検出状態を選択するための選択情報を前記検出状態記憶部に記憶させて設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A8によれば、検出状態設定部は、デモ表示にて検出状態変更部に操作手段の検出状態を変更させた後、操作手段を遊技者に操作させることによって、この検出状態を選択するための選択情報を検出状態記憶部に記憶させて設定するので、遊技者は、遊技を開始する前などの遊技中以外の状況において、落ち着いて所望の検出状態を選択することができ、操作手段の検出範囲を確実に認識することができる。
特徴A9.
本発明群の特徴A8に記載された遊技機において、
遊技盤に形成された遊技領域に向かって遊技球を発射する発射手段(発射ハンドル27)と、前記遊技領域に設けられるとともに、前記遊技領域を流下する遊技球を入球させる入球手段(上作動口36および下作動口37)とを備え、
前記検出状態設定部は、前記デモ表示にて前記検出状態変更部に前記操作手段の検出状態を変更させた後、前記入球手段への遊技球の入球を契機として、当該検出状態を選択するための選択情報を前記検出状態記憶部に記憶させて設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A9によれば、検出状態設定部は、デモ表示にて検出状態変更部に操作手段の検出状態を変更させた後、入球手段への遊技球の入球を契機として、この検出状態を選択するための選択情報を検出状態記憶部に記憶させて設定するので、遊技者は、操作手段を操作する代わりに、入球手段に遊技球を入球させることによって、操作手段の検出状態を決定することができる。したがって、遊技機は、利便性を向上させることができる。
特徴A10.
本発明群の特徴A9に記載された遊技機において、
前記検出状態設定部は、前記入球手段への遊技球の入球を契機として、前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報をランダムに決定して前記検出状態記憶部に記憶させて設定することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A10によれば、検出状態設定部は、入球手段への遊技球の入球を契機として、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報をランダムに決定して検出状態記憶部に記憶させて設定するので、遊技者は、操作手段を操作する代わりに、入球手段に遊技球を入球させることによって、操作手段の検出状態を抽選などによってランダムに決定することができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A11.
本発明群の特徴A9または特徴A10に記載された遊技機において、
前記検出状態設定部は、前記入球手段への遊技球の入球を契機として、前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報を前記検出状態記憶部に記憶させて設定したことを遊技者に報知することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A11によれば、検出状態設定部は、入球手段への遊技球の入球を契機として、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択するための選択情報を検出状態記憶部に記憶させて設定したことを遊技者に報知するので、遊技者は、入球手段に遊技球が入球したことによって、複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態が選択されたことを認識することができる。したがって、遊技機は、利便性を向上させることができる。
特徴A12.
本発明群の特徴A1から特徴A11のいずれかに記載された遊技機において、
前記検出状態変更部は、前記操作手段を回動させることによって、前記操作手段の検出状態を変更することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴A12によれば、検出状態変更部は、操作手段の位置を移動させることなく、操作手段を回動させることによって、操作手段の検出状態を変更するので、操作手段を設置するスペースを小さくすることできる。
このような本発明の特徴A群によれば、タッチセンサの検出範囲を遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機は、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、図柄表示装置は、遊技機の広い範囲を占有しており、遊技者は、タッチセンサの検出範囲を視認できないので、図柄表示装置のどの位置に手をかざせばよいのかを認識しにくいという問題がある。また、遊技機は、図柄表示装置の周辺に多数の役物を配置しているので、タッチセンサは、これらの役物を避けるようにして配置しなければならない。さらに、タッチセンサは、検出範囲の狭い(指向性の高い)センサであるので、図柄表示装置の全域を検出範囲とすることはできない。したがって、タッチセンサは、図柄表示装置の一部の領域しか検出範囲とすることはできず、タッチセンサの検出範囲外に遊技者が手をかざした場合には、これを検出することができないという問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.
遊技者に操作されることによって、入力を受け付ける操作手段(タッチセンサ57)と、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告表示)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の検出状態(中央検出状態、左上検出状態、および右下検出状態)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数の検出状態のうち、いずれか1つの検出状態を選択する検出状態選択部(操作位置選択処理)と、
前記検出状態選択部にて選択された検出状態に前記操作手段の検出状態を変更する検出状態変更部(タッチセンサ駆動部57a)と、
前記検出状態選択部にて選択された検出状態に関連付けられた期待演出を発生させる期待演出発生部(予告表示発生処理)と、
前記操作手段が遊技者に操作されることによって、前記期待演出発生部にて発生させた期待演出の結果を遊技者に報知する期待演出報知部(予告結果報知処理)とを備え、
前記期待演出発生部にて発生させる期待演出は、前記複数の検出状態ごとに異なることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B1によれば、期待演出実行手段は、検出状態選択部と、検出状態変更部と、期待演出発生部と、期待演出報知部とを備え、期待演出発生部にて発生させる期待演出は、複数の検出状態ごとに異なるので、操作手段の検出状態の数に応じて多様な期待演出を関連付けて発生させることができる。したがって、本発明群の特徴B1によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B2.
本発明群の特徴B1に記載された遊技機において、
前記期待演出報知部にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、前記操作手段が遊技者に操作される位置の近傍であることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B2によれば、遊技者は、複数の検出状態と、複数の検出状態ごとに異なる期待演出とを対応して覚えやすくなる。したがって、本発明群の特徴B2によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴B3.
本発明群の特徴B1または特徴B2に記載された遊技機において、
前記複数の検出状態は、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の上方側とする上方側検出状態(中央検出状態および左上検出状態)と、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の下方側とする下方側検出状態(右下検出状態)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B3によれば、下方側検出状態は、上方側検出状態と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、操作手段を操作することができる。したがって、本発明群の特徴B3によれば、期待演出発生部にて下方側検出状態に関連付けられた期待演出を発生させた場合に、遊技者は、操作手段を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
特徴B4.
本発明群の特徴B3に記載された遊技機において、
前記下方側検出状態に関連付けられた期待演出は、前記上方側検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B4によれば、下方側検出状態に関連付けられた期待演出は、上方側検出状態に関連付けられた期待演出よりも目立たないので、期待演出発生部にて下方側検出状態に関連付けられた期待演出を発生させた場合に、遊技者は、遊技中の遊技機にて発生する期待演出を他人に覗かれにくくすることができる。
特徴B5.
本発明群の特徴B1から特徴B4のいずれかに記載された遊技機において、
前記検出状態変更部は、前記操作手段を回動させることによって、前記操作手段の検出状態を変更することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴B5によれば、検出状態変更部は、操作手段の位置を移動させることなく、操作手段を回動させることによって、操作手段の検出状態を変更するので、操作手段を設置するスペースを小さくすることできる。
このような本発明の特徴B群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機は、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、遊技機は、1つのタッチセンサに対して1つの期待演出を関連付けて発生させるので、タッチセンサを操作したときの遊技機の挙動は単調になってしまい、遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.
遊技者に操作されることによって、入力を受け付ける複数の操作手段(タッチセンサ57B1,57B2)と、前記操作手段が遊技者に操作されることによって、遊技者にとって有利な特定制御状態に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出(予告表示)を実行する期待演出実行手段(音声発光制御装置90および表示制御装置100)とを備える遊技機(パチンコ機10)であって、
前記複数の操作手段は、遊技者の操作を検出する検出範囲の異なる複数の操作位置(中央操作位置、左上操作位置、および右下操作位置)を備え、
前記期待演出実行手段は、
前記複数の操作位置に共通の期待演出を発生させる期待演出発生部(予告表示発生処理)と、
前記複数の操作位置のうち、いずれの操作位置にて前記操作手段が遊技者に操作されたかを検出する操作位置検出部(予告結果報知処理)と、
前記操作位置検出部にて検出された操作位置に応じた期待演出の結果を遊技者に報知する期待演出報知部(各操作位置の予告結果報知処理)とを備え、
前記期待演出報知部にて報知する期待演出の結果は、前記複数の操作位置ごとに異なることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C1によれば、期待演出実行手段は、期待演出発生部と、操作位置検出部と、期待演出報知部とを備え、期待演出報知部にて報知する期待演出の結果は、複数の操作位置ごとに異なるので、操作手段の操作位置の数に応じて多様な期待演出の結果を関連付けて報知することができる。したがって、本発明群の特徴C1によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C2.
本発明群の特徴C1に記載された遊技機において、
前記複数の操作位置は、前記複数の操作手段の検出範囲の重畳部位(中央操作位置)を含むことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C2によれば、複数の操作位置の数は、操作手段の数よりも多くすることができる。したがって、本発明群の特徴C2によれば、遊技機は、操作手段を設置する数を削減することができ、ひいては操作手段を設置するスペースを小さくすることできる。
特徴C3.
本発明群の特徴C1または特徴C2に記載された遊技機において、
前記期待演出報知部にて期待演出の結果を遊技者に報知する位置は、前記操作手段が遊技者に操作される位置の近傍であることを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C3によれば、遊技者は、複数の操作位置と、複数の操作位置ごとに異なる期待演出とを対応して覚えやすくなる。したがって、本発明群の特徴C2によれば、遊技機は、遊技者の遊技への注目度を向上させることができる。
特徴C4.
本発明群の特徴C1から特徴C3のいずれかに記載された遊技機において、
前記複数の操作位置は、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の上方側とする上方側操作位置(中央操作位置および左上操作位置)と、
遊技者の操作を検出する検出範囲を前記遊技機の下方側とする下方側操作位置(右下操作位置)とを有することを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C4によれば、下方側操作位置は、上方側操作位置と比較して遊技者の手元に近いので、遊技者は、大きな動作をすることなく、操作手段を操作することができる。したがって、本発明群の特徴C4によれば、遊技者は、下方側操作位置にて操作手段を操作することによって、操作手段を操作している動作を他人に覗かれにくくすることができる。
特徴C5.
本発明群の特徴C4に記載された遊技機において、
前記下方側操作位置に関連付けられた期待演出の結果は、前記上方側操作位置に関連付けられた期待演出の結果よりも目立たないことを特徴とする遊技機。
本発明群の特徴C5によれば、下方側操作位置に関連付けられた期待演出の結果は、上方側操作位置に関連付けられた期待演出の結果よりも目立たないので、遊技者は、下方側操作位置にて操作手段を操作することによって、遊技中の遊技機にて報知される期待演出の結果を他人に覗かれにくくすることができる。
このような本発明の特徴C群によれば、遊技者の遊技への注目度を向上させることができるので、次のような課題を解決することができる。
従来、遊技者に操作されることによって、入力を受け付けるタッチセンサ等の操作手段を備えた遊技機が知られている。例えば、従来の遊技機は、図柄表示装置に遊技者の手をかざさせるように示唆し、これをタッチセンサにて検出することによって、遊技者にとって有利な特定制御状態(大量の遊技球を払い出す状態)に遊技状態を移行するのではないかと遊技者に期待させるような期待演出を実行している。
しかしながら、遊技機は、1つのタッチセンサに対して1つの期待演出を関連付けて発生させるので、タッチセンサを操作したときの遊技機の挙動は単調になってしまい、遊技者の遊技への注目度は低下してしまうという問題がある。