JP2017055336A - 負荷変動およびパケット伝送損失があるlfn伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法 - Google Patents

負荷変動およびパケット伝送損失があるlfn伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN(長距離広帯域ネットワーク)伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法を提案する。【解決手段】(1)肯定応答(ACK)返信を所定の等時間間隔で行う事でLFNでの伝送遅延による影響を抑制し、かつ、(2)パケット伝送損失について、損失割合を求め、該損失割合から上記パケット伝送損失に対する再送要求を決定して上記LFNの負荷変動による影響を制御し、かつ、(3)パケット送信では、設定可能な最大伝送可能情報レートを探索し、そのレート以下の所定の伝送可能情報レートについて、パケット送信の送信レートを所定の伝送可能情報レートに収束させる送信レート制御を所定の時間間隔で行うことで輻輳制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、時間的に変動する伝送量の高信頼パケット通信を行う際のデータ通信制御方法で、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN(長距離広帯域ネットワーク)伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法に関する。
近年、ビッグデータの活用、災害対策経路の確保、災害に備えたデータ複製、高精細映像データの送受信、クラウド計算機リソース活用やDR(Disaster Recovery)型の分散ストレージシステムなど、ビジネス分野や防災分野をはじめとするさまざまな分野で信頼性の高い大規模データ通信の高速化ニーズが高まりつつある。対災害分野やストレージ分野などは、データ伝送の高速性だけではなく、データの信頼性が求められる分野である。動画像伝送が属するのは信頼性が確保されないUDP通信等による高速データ伝送が有効に活用されている分野であったが、最近の4K/8K画像伝送では、ノイズ等による画質劣化が問題になっており、映像伝送分野でも信頼性の高い高速データ通信が希求されつつある。これに伴い、単線のWAN(Wide Area Network)の実態的な通信帯域は10Gbpsから、40Gbps、100Gbps、近い将来の400Gbpsまたは1Tbpsへと急速に増速されてきている。一般に、10Gbps以上のWANである長距離伝送路をLFN(Long Fat Network)またはLFP(Long Fat Pipe)と呼ぶ。だが、LFNの実用化が進展しつつあるものの実態的な伝送路で高い信頼性を有するデータ通信プロトコルまたはアプリケーションはまだ少ない。
トランスポート層における高速データ通信制御方式(一般には通信プロトコルと呼ばれる)では、TCP(Transmission Control Protocol)が最も標準的で汎用的なデータ通信制御方式である。TCPは、パーソナルPCのほとんどすべてのOS(Operating System)に標準実装されており、利便性の点からは最も有利である。TCPは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)、NFSなど汎用性の高いアプリケーション層のデータ伝送方式の多くで採用されており、LAN(Local Area Network)等でパケットロスや遅延が少ない理想的な通信路においては、比較的高い通信性能を示すことが知られている。
しかし、実態的な通信路においては伝送遅延やパケットロスは不可避であり、これらは特にLFNのような長距離伝送路においてはTCP通信に深刻な影響を与える。また、LFNを実用的に利用する場合には、その伝送路上には複数データ通信が共存するため、通信端末間での輻輳や公平性の問題を無視することができない。これらの問題を解決するため、TCP Westwood、TCP Reno、TCP Newreno、TCP Vegas、HSTCP(High Speed TCP)、FastTCP、ScalableTCPなど、標準的なTCPの輻輳制御機能などを改良した発展的なTCP制御手順(Advanced TCP)がさまざまに提案されてきた。しかし、RFC1323のWindow ScaleやRFC2018のSACK(Selective Acknowledgement)などのTCP拡張ではLFNにおける現実的なパケットロスや遅延環境では通信性能を十分に達成することはできない。
そこで近年、LFNで十分な高速通信を実現するためにTCPをベースとした様々な工夫がなされている。たとえばクレアリンクテクノロジー社のxTCPは送受信サーバ間において独自パケット制御を行うことで高速化を試みるインターセプト型(通信介入型)のPEP(Performance Enhancement Proxy)のように動作する大規模ストレージ間の高速データ伝送(インターネットVPNなどベストエフォート型共有網を利用することを含む)や国際インターネットVPNの高速化、および、通信品質の安定化などの実利用分野で実績があるが、通信性能としては10Gbpsを超える性能を達成していない。他の手法による取り組みとして、送受信間でTCPコネクションを複数(大量)に張ることで高速化を目指す手法が提案されている。クレアリンクテクノロジー社のmTCPはその一つであり、xTCP同様のPEP構成を取りながら、複数のTCPコネクションを自由に複数経路に張る機構を備えるなど多機能化により用途や環境を特定したTCP完全互換、および、公平性を維持した通信高速化を目指している。LFNにおける性能としては数Gbps程度である。また、国立情報学研究所のMMCFTP(非特許文献1)はデータを小さな(256KB)サイズに分割し、約1Gbpsの狭帯域コネクションを数100本から数1000本以上張ることで、LFNで10Gbpsを超える実効通信性能を達成している。ただし、大量のコネクションを制御することは容易ではなくシステム規模、および、負荷も大きく、通信回線やシステム動作等の輻輳状態での公平性やインターネット上のファイアウォール(Firewall)やルータにおける負荷等の実用性の問題は今後の課題である。GridFTPはグリッドコンピューティングを背景に高速ファイル転送用に開発されたアプリケーションであるが、TCPをベースとした標準的なファイル伝送制御方式であるFTPをもとにしており、TCPが本質的に不利であるパケットロスや遅延への対応についてはFTPセッションを複数張ることで解決を試みており、LFNでの成果については報告されていない。また、東京大学では10Gbpsや100Gbpsのネットワークカードにオフロードエンジンを搭載するハードウェア依存型の高速伝送TCPを開発しており、10Gbpsを超える長距離データ伝送実験に成功しているが、FPGAによる100Gbpsデータ伝送に取り組んでいる段階である。なお、この手法はハードウェアに依存しているため、特定の環境でしか動作できないという制約がある。
一方、LFNにおける高速伝送への異なる取り組みとして、UDP(User Datagram Protocol)等による独自の高速データ通信制御方式の開発が挙げられる。UDP自身は信頼性が確保されないパケット通信制御方式であるため、これをもとにした高信頼データ通信制御方式が開発されてきた。UDP Liteを改良したUDP Literは信頼性の点で本議論の対象外である。TBSテレビ社のSTORM(登録商標)(特許文献1)はUDPに再送制御・レート制御・バケツリレー配送などを搭載した大容量ファイルの多拠点効率配信アプリケーションである。その主な特徴は以下の点にある。まず、全二重で帯域が上下対称となっている通信回線を利用し、転送・制御ともにUDPによる単一ポートで行うことで、通信回線の容量を最大限に使用する。最適な転送速度は、受信側が一定時間にどれだけのパケットを受信できたかにより算出する。転送したファイルが正しくサーバに届いたか、ファイルの整合性チェックを、ハッシュ値計算によるファイル検査で行なう。このファイル検査は、CRCやSHA検査で行い、検査なしの設定も可能である。また、通信回線の容量より速い速度でパケットを送信する。また、最大転送速度の設定や、帯域使用率の設定機能を有する。UDPの上位層に独自のフローコントロールを導入したという特徴もある。また、Skeed社のSSBP(SkeedSilverBullet Protocol)(特許文献2)は、UDPに再送制御・レート制御・セキュリティ機能などを搭載した高信頼データ通信制御方式である。このSSBPは、クライアント・サーバー型で動作するファイル転送ソフトで、遅延時間が大きい遠距離での通信を高速化するために開発されたものである。遅延時間の影響を受けずに通信できるようにするため、パケットの送出方法を工夫している。具体的には、受信側からのACKを待たずに、送信側が独自に判断したペースでパケットを送信する。さらに、輻輳を起こさない程度に転送レートを自動調整する。この輻輳は、パケットロス率ではなくRTT(Round-Trip Time)の変動によって判断する。
STORMやSSBPは高遅延環境でのTCPとの性能比較においての優位性が公開されているが、1Gを超えるようなLFNでの高速伝送やパケットロス環境に関する報告はない。
Aspera社のFASP(特許文献3)は、LFNでの10G超での高速伝送を目指すファイル伝送用の高信頼データ通信制御方式である。このFASPは、通信や回線の空き容量を予測し、データを通信回線の空き容量と回線速度に見合う量に自動調整してからデータ送出を行なうことで、回線遅延やパケットロスなどの影響を避けて利用可能な帯域幅を最大限に活用するものである。また、ファイル伝送用のバルク通信技術であり、リアルタイム通信用ではない。
UDT(UDP-based Data Transfer)(非特許文献2)プロトコルは、米国イリノイ大学が開発したUDPベースのトランスポート層の高信頼データ通信制御方式である。このUDTは、定期的に受信側が利用できる帯域幅を検出し、この結果によるウインドウ・サイズを送信側に伝える。送信側では、そのウインドウ・サイズの分だけパケットを送信するという特徴がある。後述の通り、UDTのソースコードの解析・分析等調査を行ったところ、2.5Gbpsを超える帯域ではLFN通信に適さない設計および実装が含まれていることが分かっている。
上に挙げた高信頼データ通信制御方式の多くはTCP/IPのアプリケーション層のツールとして提供されており、そのほとんどがデータファイルを対象とした伝送ツールである。これは、LFNの利活用においてはクラウドストレージに代表されるファイル伝送が最も求められているアプリケーションであることに起因している。言い換えると、改良型TCPおよびUDPを除くと、TCPのように使用できるソケットライブラリとして提供されるトランスポート層における高信頼性の高速データ通信制御方式は存在しない。また、上記で紹介したデータ通信制御方式にはハードウェアに依存したものやPEP(Performance Enhancing Proxy)のような中継機器を前提としたものも含まれている。したがって、これまでにはLFNでの高速伝送に適したユーザランドで動作する高信頼データ通信制御方式はまだ提供されていない。
現在、ビッグデータ時代を背景として、LFNにおける様々な高信頼・高速通信アプリケーションやシステムがファイル伝送以外の用途でも期待されている。例えば、信頼性の高い映像伝送システムやストリーム型のデータ伝送システムなどである。このような自由な用途のデータ通信アプリケーションを実装するには、LFNに適したトランスポート層の高信頼データ通信制御方式が必要である。
近年、高信頼性・高速通信を目的として、TCPおよびUDPをベースとした多数のトランスポート層におけるデータ通信制御方式が実装提供されている。これらのデータ通信制御方式の位置関係の概略を図7に示す。
ソフトウェアレベルのTCPベースの実装例としては、標準化HSTCP(RFC3649)、標準化SCTP(RFC4960)、米メンタット社XTP(SkyX)、クレアリンクテクノロジー社xTCPなどがあるが、これらは10Gbpsを超える実装例とはなっていない。TCPをベースとした10Gbpsを超える高速伝送アプリケーション例としては情報学研究所のMMCFTPがあるが、OSのユーザランド(ユーザ空間と同じ)で利用できるソケットタイプのライブラリではなく、また帯域保証を高精度に行うことはできない。
UDPベースのデータ通信制御方式としては、米アスペラ社のFASP、米イリノイ大学のUDT、TBSテレビ社のSTORM(登録商標)、Skeed社のSSBP(SkeedSilverBullet Protocol)などが著名である。
これらはいずれも国際的に用いられているが、高速伝送の視点で考えるとFASPが10Gbpsでの単純なリンク上でのファイル伝送に成功しているのみである。なお、ソケットタイプのライブラリとして提供されているのはUDTのみである。
特開2012−100165号公報 特開2013−38664号公報 米国特許出願公開第2012/0320732号明細書
大学共同利用機関法人・システム研究機構 国立情報学研究所、 NEWS RELEASE 「世界最速クラスの長距離データ転送に成功」、平成27年(2015年)5月13日 Gu, Yunhong, and Robert L. Grossman, "UDT: UDP-based data transfer for high-speed wide area networks", Computer Networks Vol. 51, No. 7. pp.1777-1799, May 2007.
今後の10Gbps超(さらには100Gbps超)という高速伝送路であるLFNを最大限活用する自由なアプリケーション開発を考えると、高速伝送可能な高信頼データ通信制御方式がトランスポート層のソケットライブラリで提供されることが望ましい。また、期待されるデータ通信制御方式は、特定の環境に依存しない一般的なOSのユーザランドで利用できる非カーネル依存型の通信制御方式であると思われる。TCPの特性を考えると、これらを実現することは容易ではなく、したがって、UDPベースでの方式設計が必要となる。
一般には、遅延やパケットロスがない理想環境において単一のTCPコネクションが達成できるデータ伝送速度は、汎用的なLinux(登録商標)OSが動作するサーバ計算機と40Gbps対応のネットワークカードを用いた場合で、10Gbps〜20Gbps程度である。ただし、遅延やパケットロスの環境下でも、単一コネクションでこの程度のスループットを達成するTCPソケットライブラリは存在しない。これらを鑑みて、本発明が目指すのは高遅延、高パケットロス環境でも単一コネクションで10Gbps以上を達成する。高信頼なデータ通信制御方式である。これが実現できると、サーバ・クライアント間でのマルチコネクションやマルチリンクにより、100G超のデータ通信が期待できる。
これらの視点から、我々は上記の背景技術で挙げたUDPベースのデータ通信制御方式のうち米イリノイ大学のUDTを用いて40Gbpsの性能を有するLFN環境でデータ伝送実験を行った。UDTは、上記の背景技術で唯一のUDPベースで開発されたトランスポート層のソケットライブラリで提供される高信頼データ通信制御方式である。
その結果、パラメータをいかに変更しても10Gbps以上の性能を達成することができなかった。例えば10GbE環境におけるUDTの単純送受信性能は単一インタフェースにおいて2Gbps程度にとどまった。さらに、10Gbpsを6本束ねた(Link Aggregation)環境下でサーバ、クライアントの各6プロセスの並列実行によっても7Gbps強が限界であった。
UDTのソースコードの解析・分析等調査を行ったところ、2.5Gbpsを超える帯域では、送信バッファにおける送信データの追加と、ACK応答確認による同データの削除に関わる処理、および受信ウィンドウ処理において、従来のものでは広帯域に適さない設計および実装が含まれていることがわかった。
10Gbps超の広帯域データ通信制御方式を、現実のLFNにおいて利用する際には、ネットワーク環境の品質や揺らぎが無視できない。つまり例えば、パケットロス率や輻輳があり、またそれらによるネットワーク帯域は常に変動する可能性がある。長距離伝送では伝送遅延の影響が無視できない。従って、実用的な広帯域データ伝送方式では、回線品質に影響を与える遅延、パケットロス、輻輳に強いだけではなく、それらの時間的変動に対してもすばやく応答する機能の実現が必須である。
本発明の負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法は、10Gbit毎秒以上の伝送帯域を持った長距離広帯域ネットワーク(LFN)で伝送量が時間的に変動する高信頼パケット通信を行う際のデータ通信制御方法であり、該LFNはそのLFNで送受信を行う使用者からみてパケット伝送損失が発生するものであって、
(1)肯定応答(ACK)返信を所定の等時間間隔で行う事で上記LFNネットワークでの伝送遅延による影響を抑制し、かつ、
(2)上記パケット伝送損失について、その損失割合を求め、該損失割合から上記パケット伝送損失に対する再送要求を決定して上記LFNネットワークの負荷変動による影響を制御し、かつ、
(3)パケット送信においては、設定可能な最大伝送可能情報レートを探索し、探索された上記最大伝送可能情報レート以下の所定の伝送可能情報レートについて、上記パケット送信の送信レートを上記所定の伝送可能情報レートに収束させる送信レート制御を所定の時間間隔で行うことで輻輳制御を行う、
ことを特徴とする。
なお、LFNネットワークでの上記高信頼通信は、リアルタイム性のあるデータ通信であってもよい。
また、上記送信レート制御手段は、データ送信において所定の目標スループット性能を実現するようにパケットの送信間隔を制御する制御手段である。
また、パケットの送信間隔を制御する上記制御手段は、所定の時点のスループット予測結果がその前回測定時のスループットより、(1)大きい場合は、目標値との差分値の小数(1未満の値)倍分を加算することで立ち上がりを急勾配にし、(2)小さい場合は、上記時点とその過去所定回分のスループット値を平均することで、目標スループットまでの到達時間を短くするものである。
また、上記パケット通信の送信側では、その受信側で使用可能なバッファの使用率閾値と該バッファの飽和時間閾値を設定し、上記受信側から取得した受信バッファの使用率からバッファが飽和するまでの時間を予測する計算手段を有し、上記バッファの使用率閾値あるいは上記で予測された時間が上記バッファの飽和時間閾値を超えた場合、送信側で上記送信レート制御手段を用いて送信レートを抑制するものである。
また、上記パケット通信の受信側は、パケット受信とは独立に周期的にACK送信を行うものであり、一方、送信側では、送信側で受信した上記ACKとは独立にパケット送信を行うものである。
また、上記最大伝送可能情報レート探索を行う探索手段は、分割禁止フラグをセットしたパケットを様々なセグメントサイズで送信し、応答が確認できた最大セグメントサイズから最大パケットサイズを見出して最大伝送ユニット(MTU、Maximum Transmission Unit)サイズとして用いるものである。
本発明の負荷変動およびパケット伝送損失があるLFNネットワークで高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法によって、負荷変動およびパケット伝送損失がある場合でも1コネクションで10Gbpsを超える高信頼性通信が実現できる。本発明のデータ通信制御方式により、単一コネクションで10Gps通信が可能であるため、既存の10Gbitイーサーネットネットワークインターフェイス(NIC)を有する対向アプリケーションでは、ほぼワイヤーレートでの通信が容易に実現できる。
従来のデータ通信制御方式(TCP系、UDP系)では、単一コネクションのスループットが数100Mbps〜数Gbps程度であり、さらにマルチリンク手法が確立されていなかった。そのためにLFN環境で高スループットのデータ通信(特にストリーム系データ通信)はほとんど実現していない。
また、本発明ではスループットの拡大、および、マルチ経路による経路冗長性の確保を行うことによりマルチリンク環境での動作が可能となる。その結果、単一サーバ間で数10Gbpsから100Gbps環境でのデータ通信が実現できる。たとえばLFNを使った8K画像通信などの広帯域データ伝送では、複数台の伝送系サーバで並列伝送し、データ同期するシステム(マルチポイント−マルチポイント)を用いることが多い。この場合、通信データの揺らぎやデータ通信パフォーマンスダウンが危惧される。本発明により、単一サーバ間(シングルポイント‐シングルポイント)で100Gbpsを達成できるため、高品質・広帯域での映像伝送ができる。
また、様々なインターネット環境において、本発明を帯域制御型伝送方式として利用することができる。既存のTCPに比べて立ち上がりが早く、また目標スループットを動的かつ自律的に調整することができる。これにより、クライアントに与えられたサーバからのネットワーク経路の帯域を十分に活用したアプリケーション製品の実現が可能となる。特に、パケットロスや遅延、輻輳が変動するネットワーク環境でも目的に応じたデータ通信が期待できる。
本発明の通信デバイスの送信側と受信側とにそれぞれのスレッドと適用するスレッド構成を示す図である。 図1の構成を拡張してマルチスレッド構成として用いる例を示す図である。 パケット送受信とそれとは独立に行われるACK受送信の時系列を示す図である。ACK受送信の間もパケット送受信は継続される。 (a)はシミュレータによる帯域変化(6⇒8⇒9Gbps)に対するデータ送出応答とスループット(遅延200ms)を示す図、(b)は受信バッファの使用状況を示す図である。 40Gbps環境で1コネクションの実測結果を示す図である。 パケット再送制御のシーケンス図である。 近年実装提供されている高信頼性と高速通信を目的としたTCPおよびUDPをベースとした多数のトランスポート層におけるデータ通信制御方式の位置関係の概略を示す図である。
本発明の特徴の1つは、シングルコネクションで10Gbps以上を達成し、同時に遅延、パケットロス、輻輳の環境においても帯域を使い切ることができる(つまりワイヤーレートを達成できる)データ通信制御方式をUDPベースで実現するものである。詳しくは、以下に示す。
本発明の、データ通信制御方式は、OSのカーネルには手を加えずに、OSのユーザランドにおけるアプリケーションから利用できる汎用的なライブラリ化によって、Linux(登録商標)、Windows(登録商標)、OS X(MacOS)(登録商標)やAndroid(登録商標)など様々な計算機環境で利用でき、さらにプログラミング負荷の抑制と通信レートの最適化を両立させる。
以下の記載で、上記のためのいくつかの基本的な考え方(アイデア)とアイデアを実現するための処理方法、および各処理のための制御技術に分けて説明する。まず、基本的な考え方について説明し、次に、そこで用いる処理方法について説明し、さらに、各処理の要素技術となる各制御技術について説明する。
<基本的な考え方>
コンピュータのOS上のユーザランドの実行権限で動作するアプリケーション(ソケットライブラリ)によって10Gbps超の性能を実現するために、本発明は、ネットワークI/OとコンピュータのCPU(コア)の効率化(オーバヘッドをなくす)と高精度アルゴリズムによる通信制御を行うデータ通信制御方式を、UDPベースで提案している。
UDPの場合、IPスタック(UDPセグメントヘッダ)には通信に必要な最小限の符号領域しか定義されていないので、UDPデータフィールドに独自のデータフィールドを定義する。さらにI/O効率化のため、ジャンボフレームのサポートを行い、IPスタックのフラグメンテーションを効率的に利用することでプロセッサ負荷をバランスさせる。具体的には、IPスタックをパケットのシーケンス管理を行う共通パケットヘッダと、同期(SYN)、確認応答(ACK)、Path MTU探索(以下の制御技術の説明E)、RTT(以下の制御技術の説明F)などの目的に合わせた追加パケットヘッダに分け、その都度最適なヘッダを送信する。送出制御(以下の制御技術の説明A)で決まるパケットサイズからこのパケットヘッダ分を引いたサイズを伝送データに割り当てる。
さらにCPUのマルチコアを効率よく使用することで、精度の高いユーザランドレベルでのペースコントロールによるUDP送出を実現する。具体的には、パケットの送信、受信に専用のスレッドを用意し、別々のコアを割り当てる(図1)。それ以外の処理(送信制御のパラメータ計算処理など)は、更に別のスレッド(管理スレッド)および別のコアで行い、必要に応じ送受信スレッド動作と送信制御のパラメータ計算処理用のデータの流れを同期する。送受信と制御の処理コアを分けることで送受信速度性能を確保しつつ高精度での制御計算を行う。
図1は、シングルコネクションでのデータ通信システムの構成例を示すブロック図である。上記の様に、パケットの送信、受信に専用のスレッドを用意し、別々のコアを割り当てる。この仕組みは、将来の100Gbps超通信でも有効である。また、図2は、図1をマルチコネクション化することにより実現した構成例である。これを拡張することにより、10本程度のマルチコネクション(すなわち10程度のマルチプロセス)で100Gbps超通信が実現できる。近年のチップ当たり10コアを超えるCPUにおいては、この数字は現実的な数字である。
送信間隔の制御精度とプロセッサ負荷などを考慮すると、10Gbps以上では高精度の送信速度の制御が必要である。最適なスループット確保のために、イーサネット(登録商標)フレーム送出の時間間隔を送信制御(ペーシング)する(以下の制御技術の説明A)。
通信の際には通信路上において性能劣化、信頼性の低下につながる様々な現象が発生する。例えばパケット遅延、パケット損失、RTTの揺らぎ、パケットの到着順序逆転や利用可能帯域の変動などであり、程度によってはデータ受信側の受信バッファが飽和する場合もある。本発明ではこれらの影響を最小化し、10Gbps以上の環境において安定したスループットを確保するために、輻輳制御(制御技術の説明B)・再送制御制御技術の説明(制御技術の説明C)・フロー制御(制御技術の説明D)の各制御手順を提案する。
通信開始時の測定および制御としては、RTT(制御技術の説明F)やPath MTU(制御技術の説明E)を測定し、回線状況をいち早く確認する。また、通信経路情報の記憶と再利用により、以前に別の通信が使用した経路・宛先と同じものを通信に使用するとき、パラメータ値(フロー制御値、RTT等)を引き継いで利用する。
通信中の測定および制御としては、定期的なRTTの測定(制御技術の説明F)、受信側から継続して送られるデータのロス率(制御技術の説明G)、受信バッファ使用率からのバッファ飽和時間予測(制御技術の説明D)、再送パケット情報(制御技術の説明C)をフィードバックとし、再送・輻輳・フロー制御を行いつつデータを送信する。
通信開始時の制御としては、RTT(制御技術の説明F)やPath MTU(制御技術の説明E)を測定し、回線状況をいち早く確認する。通信中の制御としては、受信側から継続して送られるデータのロス率(制御技術の説明G)、受信バッファの使用率(制御技術の説明D)、再送パケット情報(制御技術の説明C)をフィードバック情報とし、再送・輻輳・フロー制御を行いつつデータ送信を継続する。
また、データ通信においては、通信資源の分配に関する通信の公平性(fairness)がしばしば問題になる。しかし、本発明では目標スループットを設定でき、かつ目標値を高精度で高速に達成できる(制御技術の説明A)ため、この問題から解放される。さらに本発明では、他のトラフィックから影響を受けたスループットを観測値としてフィードバックする機構(制御技術の説明B)により、利用帯域獲得への積極性を決定するパラメータの調整によって、同時に流れる同プロトコルや他のTCP等のプロトコルパケットに対する公平性を担保できる。たとえば他のTCPと同程度、TCPよりも強く(つまり広帯域に)、TCPよりも弱く(つまり低帯域に)と自由な設定とその状態の維持が可能である。
<処理方法>
一般にTCP等で行われるデータ通信では、受信側で、送信側からのパケットに応じたACK送信を行うが、RTTが大きくなるに従い、通信性能が劣化することがよく知られている。本発明では、図3に示すように、受信側において送信側からのパケット受信とは独立に定期的にACK送信を行うことによって通信性能を高める。具体的には人の感応速度やTCP通信などで一般的にACK Delay値として利用される値(たとえば200ms)を固定送信間隔としてACK応答する。一方、送信側もACK確認とは独立にデータ送信を行うことで、通信性能の劣化を回避する。
本発明を用いた実験では、以下に述べる輻輳制御(制御技術の説明B)とフロー制御(制御技術の説明D)で説明するアルゴリズムの働きにより、4秒程度の遅延環境でもほぼワイヤーレートを達成することができた。
輻輳等が激しいなどのネットワークの状態によっては、パケット遅延時間が大きくなったり、パケット送出量が伝送路の一部でネットワークキャパシティを超えるために、パケットが破壊したり廃棄されたりすることがある。本発明では、これらの問題を回避するために、輻輳制御(制御技術の説明B)について、ネットワークの使用状態に応じて送信側のパケット送出量を自動制御する方式とする。このパケット送出自動制御方式では、システムの立ち上がり時や外乱に反応する輻輳制御(制御技術の説明B)の制御アルゴリズムにおける目標値追従機能と外乱抑制機能とが有効に機能することで、目標スループット値を即応制御することができる。
実験では、図4(a)に示す様に、通信帯域が6Gbpsから8Gbps、さらに9Gbpsと環境変化した場合に、数秒程度で目標スループットが達成されている。なお、パケットの破壊検知には、送受信パケットデータの整合性を検証するための伝送路ノイズ誤り検出手法のひとつであるCRC(Cyclic Redundancy Check)を使用する。CRCは、送信前に検査用の値を算出してパケットデータに付加し、受信後に同じ個所の値を算出しなおし、事前に付加された値に一致すれば誤りが無く、一致しなければ通信時にデータの一部が変化して誤りがあったことがわかることを用いたものである。
従来の確認応答手法では、送信側はACKを受信確認するまで受信側の状態が分からず、このため例えば、データ受信側の受信バッファが飽和した場合等に再送信を行う手間が発生する。このため、送信効率が悪い。この問題を改善するためのフロー制御(制御技術の説明D)として、本発明では、送信側が受信バッファの使用状況に応じて送信する情報量を制御するアルゴリズムを用いる。これにより受信バッファの飽和を防止してパケットロスを減らすことができるので、送信効率が向上する。
実測による図4(b)においては、受信バッファの使用状況に応じて送信側から送出される情報量を調整することにより、受信バッファの飽和が回避されていることが分かる。
従来の手法でのデータ送信時の問題の一つは、パケットロスやエラーによって損失したパケットの扱いである。特に送信側にACKが届かない場合はパケット損失(送信パケットが受信側に届かない)か、ACKエラー(受信側からのACKパケットが送信側に届かない)か、が判別できない。また、一般に、再送制御ではロストパケットの再送を常に優先的に行うとリアルタイム性が損なわれるという問題がある。
このため、本発明では通常パケットとパケットロスの送信割合を制御する。特にACKが送信側に届かない場合には大きな輻輳が発生したと判断して、一定時間だけタイムアウトによるパケットの再送信を行う再送制御(制御技術の説明C)を行う。
本発明では、以上の各制御を組み合わせることにより、従来のUDPで実現出来ない信頼性を確保し、さらにCRCによる信頼性確保の代償として生じる再送信が発生した場合の通信効率の低下を抑制し、高信頼・高速データ通信が可能となる。
<制御技術の説明>
(A)送出制御(ペーシング)
本発明では、データ送信において目標スループット性能を実現するようにパケットの送信間隔を制御する。輻輳制御のアルゴリズムに基づいて決定された目標スループット値とPath MTU探索により得られるセグメントサイズに従い、送出ペースをコントロールする。この値を用いて送信時間をスケジューリングし、使用する計算機の高精度な時刻取得関数で取得した時刻と比較して、送信すべき時刻になっていればパケットの送信を行い、そうでなければ待機する。目標とするスループットには、次項で説明する輻輳制御によって決定されるスループットを使用する。
例えば、目標10Gbps、セグメントサイズが8900Byteの際、ペーシング間隔は7120nsとなり現在の計算機では十分に達成可能なタイミングである。図5に示すように、本発明を試験的に実装し40Gbps環境において実測したところ、1コネクションで約14.5Gbpsを達成した。
より具体的には、輻輳制御のアルゴリズムに基づいて決定された目標スループット値を元に輻輳制御で計算される送信スループットに従い、送出ペースをコントロールする。制御変更間隔はフロー制御の実行間隔に従う。輻輳制御で得られる送信スループット(目標送信スループットを元にして求められる)と、セグメントサイズ(Path MTU探索が完了している場合はその値)から、送信すべき間隔(数us〜数百us)を次の式で算出する。
なお、OSによっては高精度時間計測を有していないため高精度のカウンタAPIを使用し、指定した間隔毎に送信する。送信後は、次の送信時刻までスリープする。
(B)輻輳制御
一般にフィードバックモデル等による自動制御方式では、最適なパラメータを設定しなければ制御対象や通信系全体によい応答を与えない場合がある。本発明では、送出する情報量に関しては、例えば、よく知られたPID(Proportional-Integral-Derivative)制御を行う。また、PID制御の伝達関数の係数は、ジーグラ・ニコルスのステップ応答法などにより決定する。ステップ応答法は制御対象にステップ信号を入力して応答特性を観測する方法で、一般に自動制御に使用される。この決定法による伝達関数の特性として、送信スループットの立ち上がりが緩やかで目標スループットに到達するのに時間がかかり、外乱などによって急激にスループットが下がった時にも回復に時間がかかる。
これに対して、本発明では、送信スループットの変化に俊敏に対応するための即応制御アルゴリズムの適用を提案する。具体的には、例えば、現在の送信スループット予測結果が前回測定時の送信スループットより大きい場合は目標値との差分値の小数(1未満の値)倍分を加算することで立ち上がりを急勾配にする。一方、現在の送信スループット予測結果が前回の送信スループット測定値より小さい場合は今回と過去数回分の送信スループット値を平均する。これによって目標送信スループットまで到達するに要する時間を短くする。
具体的には次の技術から構成される。
(イ)送信スループットを抑制してもパケットロス率に変化がない場合、ネットワーク状況が粗悪で送信スループットに依存しない一定のパケットロス域が存在していると判断し、送信スループットの抑制を休止する技術。具体的には1秒間パケットロス率に変化がない時、その時点での送信スループットを目標スループットとする。
(ロ)目標送信スループットに到達するためのネットワーク帯域が十分に用意されているにも関わらず、目標送信スループットに到達するまでに送信スループットの変化がなくなった場合、ネットワーク状況が粗悪であると判断して目標送信スループットを抑制する。具体的には、1秒間受信スループットに変化がない時、その受信スループット値を目標スループットとする。
(ハ)スループット評価(目標スループット値の設定)にプロセス制御技術(例えば上記PID制御技術)を用い、即応性、継続性、予見性を含めた予測を行う技術。具体的にはプロセス制御として上記PID制御を用い、その時刻までのスループット値の偏差(P)、偏差の累計(I)、前回の偏差との差(D)の総和により目標スループット値を求める。
(C)再送制御
図3に示すように、パケット受信側はパケット受信とは独立に定常的にACK送信を行う。また、パケット送信側もACK確認とは独立にデータ送信を行うことで、通信速度の劣化を回避する。図3はパケットロスがない場合を示すが、パケットロスがある場合には、図6に示す様に、パケット受信側が固定送信間隔で送信したACKをパケット送信側で受信した際に、パケット受信側でパケットロスが判明したパケットのシーケンス番号を、パケット受信側からのフィードバック情報のひとつとして、パケット送信側がデータロス率とともに取得する。パケット送信側は、このパケットのシーケンス番号に基づいて再送信を行う。その際、本発明では、通常送られるパケット(通常パケット)とパケットロスの送信の割合をデータロス率で決めて送信する。これにより、リアルタイム性を損なわない送信が実現できる。また、ACKパケットロスによりパケット受信側が送出したACKパケットがパケット送信側に届かない時は、過大な輻輳が発生したと判断して、一定時間タイムアウトによるパケットの再送信を行う。ACKパケットロス時の再送制御は、リアルタイム性よりもデータ修復を優先し、ロストパケットのみの再送を行う。
具体的には次の技術から構成される。
(イ)再送要求リストとデータロス率をACKパケットでサーバ側(受信側)からクライアント側(送信側)に送信する。
(ロ)サーバ側(受信側)において、到着パケットのシーケンス番号から再送要求リストを作成しパケットロス状態およびその再送要求を管理する技術。次の4つの技術から構成される。
(a)受信側が受信したパケットのシーケンス番号が連番でなく、かつ過去受信したパケットの最大シーケンス番号より大きい時、抜けたシーケンス番号のパケットがデータロスしたパケットであると判断する。
(b)ロスしたパケットのシーケンス番号が連番の場合、再送要求リストの開始番号と終了番号にロスしたパケットの連番開始番号と終了番号を格納する。
(c)ロスしたパケットのシーケンス番号が連番でない場合、再送要求リストの開始番号と終了番号にロスしたパケットのシーケンス番号を格納する。
(d)受信側が受信したパケットのシーケンス番号が過去受信したパケットの最大シーケンス番号より小さく、再送リストに載せられているシーケンス番号である時、受信したパケットのシーケンス番号を再送要求リストから削除する。
(ハ)クライアント側(送信側)からデータ送信する時、通常送られるパケットと再送するロスパケットの送信の割合を、ACKに記述されているデータロス率を元に決定する。具体的には、以下のそれぞれの状態に合わせて受信バッファが埋まる速度に応じた再送パケットの転送配分制御を行う(受信バッファの満杯までの時間に対して転送配分する)。
(a)通常状態には、ACKパケットで受け取ったパケットロス率からパケットロス率の3倍を全送信パケットの再送信転送配分にする。ただし、再送率は最低30%とする。
(b)受信バッファ飽和状態には、再送パケットを再優先で送信する。
(c)パケット送信時には、上記再送率を、例えば、「パケット100回送信ごとの再送パケット送信回数」に変換して送信する。
(ニ)ACKが送信側に届かない場合には、大きな輻輳が発生してデータパケットがサーバ側(受信側)に届かなかったと判断して一定時間タイムアウトによる再送信を行う。タイムアウトする一定時間は、RTO(Retransmission Time Out)として算出する。RTOは転送パケットのRTTからRTOを計算するが、ネットワークの状態によってRTT時間は大きく変動するのでRTT時間を平滑して用いる。例えば、以下の300msはACK送信間隔の1.5倍として経験的に定義した。
ここで、A(n)はRTTの平均値(Smoothed RTT)、また、gの推奨値は、例えばg=0.1である。
(ホ)送受信するパケットデータに対して伝送路ノイズの誤り検出によく使用されている例えばCRC技術を使用して整合性をとる。具体的には送信側(クライアント側)が送信前に検査用の値を算出してパケットデータに付加し、受信側(サーバ側)が受信後に同じ個所の値を算出し直す。算出値が事前に付加された値に一致しなければ整合性が取れないとして再度送信を行う。
(D)フロー制御
パケット送信側は、(1)パケット受信側で使用可能なバッファの使用率閾値と、そのバッファの使用率閾値に達するまでのバッファ飽和時間の閾値と、を設定し、(2)パケット受信側から取得した受信バッファの使用率からそのバッファが飽和するまでの予測時間を計算する。(3)受信バッファの使用率が上記使用率閾値を、あるいは、上記予測時間が上記バッファ飽和時間の閾値を、超えた場合、バッファが溢れると判断して送信側の送出する情報量を抑制する。
具体的には次の技術から構成される。
(イ)送信側が受信側から取得した受信バッファの使用率と現在の送信スループットから受信バッファが飽和するまでの時間を予測計算する。
(ロ)送信側が、受信バッファの使用状況(通常状態と受信バッファ飽和状態)を判断し、状況に応じて送信スループットを制御する。通常状態(例えば、受信バッファ使用率が70%未満かつ満杯までの時間がRTTの定数倍値以上のとき)では、輻輳制御で得た送信スループットでパケットを送信する。一方、受信バッファ飽和状態(受信バッファ使用率が70%以上か満杯までの時間がRTTの定数倍値未満のとき)には輻輳制御で得た送信スループットの小数倍のスループットでパケットを送信する(推奨小数値は0.9)。
(ハ)送信側が、受信側から取得した受信バッファの使用率が受信バッファの使用率閾値を超えた場合、現状の送信スループットを維持すると受信バッファがあふれると判断して送信側の送信スループットを抑制する。上記(b)に対応する。
(ニ)送信側が受信側から取得した受信バッファの使用率がバッファ飽和時間の閾値を超えた場合、現状スループットを維持するとバッファがあふれると判断して、送信側のスループットを抑制する。上記(b)に対応する。
(ホ)受信バッファ飽和時間を予測する。ACKパケット中のバッファ使用率データから、そのバッファ使用率が由来する受信バッファが飽和する時刻を予測する。例えば、直前1秒間のデータから飽和予想時間を算出する。
(E)UDP−based MTU探索
経路の許容する値で確認できる最大のMTUサイズを知り活用する(Path MTU Discovery)。UDPベースで実装するためDF(分割禁止)フラグ(IPヘッダに含まれる)によりICMP(Internet Control Message Protocol)実装におけるPath MTU Discovery 相当のMTU探索機構を実現できる。DFフラグをセットしたパケットを様々なセグメントサイズで送信することで、応答が確認できたサイズにより宛先に届く最大パケットサイズを確認する。この仕組みによってMTUサイズにほぼ近い単位でパケット送出を制御し、ヘッダオーバーヘッドによる帯域およびパケットカウントを無駄に消費せずに、パケット数の最小化とスループットの最大化を達成できる。近年のインターネット環境ではICMPを遮断したルータ設定(つまりファイアウォール)が多く、経路上のPath MTU Discovery 相当の探索が難しいが、本発明ではUDPを用いることでこの問題を解決する。
具体的には次の技術から構成される。
(イ)探索するMTUの区間を例えば10段階に分割し、DFフラグをセットして送信し、パケットの到達が確認できる最も大きなサイズを求める処理を再帰的に繰り返す。探索コストを抑えるため、正確なPath MTUを求めるのではなく誤差を最大で例えば10バイト許容する。
(F)RTT計測
経路上のRTTを定期的に測定し、これに応じてフロー制御を行うことで変動する様々な環境下での応答性能を確保する。具体的には、送信側は送信パケットにRTTフラグをセットし、RTT応答パケットが到着する時刻でRTTを求める。この手法そのものに新しさはないが、これを本発明に適用することにより即応性の高い輻輳制御を実現できる。
具体的には次の技術から構成される。
(イ)TCPでのコネクションの確立に使用されるスリーウェイハンドシェイク(3way-handshake)の期間中にRTTを測定する。具体的には、データ送受信開始前にRTTを測定しておく。
(ロ)また、通信中に定期的にRTTを測定する。具体的には、1秒毎にRTTを測定するパケットを送信する。
(G)パケットロスカウント
受信側(サーバ側)において、受信パケットを計測しパケットロス率を評価する。具体的には、ある時点で次に受信期待するシーケンス番号と受信したパケットのシーケンス番号とを比較し、番号の差をロスサイズ(バイト)として累積カウントする。ただし、期待するより一定区間前のシーケンス番号は到着順序の入れ替わりとみなし、既に累積カウントされたロスサイズからデータ長を差し引いてパケットロスとしては累積カウントしないようにする。シーケンス番号が進んだ分に対するロスサイズをパケットロス率とする。このパケットロス率から回線状態を測定し、パケットロス率が変化しない場合のフロー制御等に使用する。この様な算出自体は公知であるが、これにより本発明の再送制御において全送信量に対する再送量が決定され、効率のよい再送処理を実現できる。
本発明の負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法は、現在普及しているほぼすべてのプラットフォーム(Windows(登録商標)/Linux(登録商標)/Apple iOS(登録商標)/Android(登録商標)など)で提供されているUDP API(Application Programming Interface)により実装できる。したがって本データ通信制御方式は移植性が高く、プラットフォームの相互互換性・運用性が確保できる。すなわち、本データ通信制御方式はエッジレベルのSDN(Software Defined Networking)化やP2P(Peer to Peer)による最短ネットワークパスでのデータ伝送などに利点があり、インターネットベースのコンテンツ配信やスマートデバイスIoT(登録商標) BOX(Internet of Things BOX)、IoTデバイス、および、高精細カメラの遠隔伝送などを含むビッグデータの安定した集配信での利用が可能である。
また、本データ通信制御方式では10Gbpsを超えるLFNでの利用ができるため、大規模データ通信を必要とするさまざまなアプリケーションでの利用が可能である。たとえば、遠隔地間での4K/8K動画像通信では10Gbpsを超えるデータ通信となるが、これを実ネットワーク(パケットロスや遅延などが発生している)において高信頼に伝送することになる。このようなデータ通信をシングルコネクションで実現できるため、これまでよりもはるかにシンプルで安定したデータ通信システムを構築できる。
上記データ通信制御方式を組み込むことで、各種のアプライアンス製品開発も可能である。例えばピーク帯域を継続的に必要とするシンプルなスイッチに組み込む実アプリケーションには、中間ネットワーク機器の特性を利用して、端末間帯域を確保するための手法として有効に用いることが出来る。
1 AUSListen
2 AUSAccept
3 AUSSend
4 AUSRecv
5 AUSSend
6 AUSRecv
7 送信スレッド
8 送信バッファ
9 受信バッファ
10 送信スレッド
11 送信バッファ
12 受信バッファ
13 管理スレッド
14 受信スレッド
15 SOCKET API
16 NIC
100 ユーザスレッド
200 AUSOCK ライブラリ

Claims (6)

  1. 10Gbit毎秒以上の伝送帯域を持った長距離広帯域ネットワーク(LFN)で伝送量が時間的に変動する高信頼パケット通信を行う際のデータ通信制御方法であり、該LFNはそのLFNで送受信を行う使用者からみてパケット伝送損失が発生するものであって、
    (1)肯定応答(ACK)返信を所定の等時間間隔で行う事で上記LFNでの伝送遅延による影響を抑制し、かつ、
    (2)上記パケット伝送損失について、その損失割合を求め、該損失割合から上記パケット伝送損失に対する再送要求を決定して上記LFNの負荷変動による影響を制御し、かつ、
    (3)パケット送信においては、設定可能な最大伝送可能情報レートを探索し、探索された上記最大伝送可能情報レート以下の所定の伝送可能情報レートについて、上記パケット送信の送信レートを上記所定の伝送可能情報レートに収束させる送信レート制御を所定の時間間隔で行うことで輻輳制御を行う、
    ことを特徴とする、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
  2. 上記送信レート制御手段は、データ送信において所定の目標スループット性能を実現するようにパケットの送信間隔を制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載の、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
  3. パケットの送信間隔を制御する上記制御手段は、所定の時点のスループット予測結果がその前回測定時のスループットより、(1)大きい場合は、目標値との差分値の小数(1未満の値)倍分を加算することで立ち上がりを急勾配にし、(2)小さい場合は、上記時点とその過去所定回分のスループット値を平均することで、目標スループットまでの到達時間を短くするものであることを特徴とする請求項2に記載の、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
  4. 上記パケット通信の送信側では、その受信側で使用可能なバッファの使用率閾値と該バッファの飽和時間閾値を設定し、上記受信側から取得した受信バッファの使用率からバッファが飽和するまでの時間を予測する計算手段を有し、上記バッファの使用率閾値あるいは上記で予測された時間が上記バッファの飽和時間閾値を超えた場合、送信側で上記送信レート制御手段を用いて送信レートを抑制するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
  5. 上記パケット通信の受信側は、パケット受信とは独立に周期的にACK送信を行うものであり、一方、送信側では、送信側で受信した上記ACKとは独立にパケット送信を行うものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
  6. 上記最大伝送可能情報レート探索を行う探索手段は、分割禁止フラグをセットしたパケットを様々なセグメントサイズで送信し、応答が確認できた最大セグメントサイズから最大パケットサイズを見出して最大伝送ユニット(MTU)サイズとして用いるものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の、負荷変動およびパケット伝送損失があるLFN伝送路で高信頼通信を行うためのデータ通信制御方法。
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