JP2017053789A - 速度計測装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、計測精度の高い速度計測装置を提供する。【解決手段】速度計測装置は、物体10に光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサ1と、照射角を変化させることが可能な照射角可変機構2と、照射角可変機構2によって位置決めされた照射角を基準として設定角度だけ照射角を変化させることが可能な照射角可変機構3と、照射角可変機構2によって照射角が位置決めされたときの速度ベクトルと照射角可変機構3によって照射角が変更された後の速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算部5と、比の絶対値に基づいて、照射角可変機構2によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出部6と、照射角可変機構2によって照射角が位置決めされたときの速度ベクトルと照射角θ0の値から、物体10の表面速度を算出する速度演算部7とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、物体の表面速度を計測する速度計測装置および方法に関するものである。
従来、一般的な表面速度計測方法においては、図8に示すように移動する物体100に対して光を照射し、例えばドップラー速度計101によって光軸方向の速度ベクトルV・sinθを計測し、この速度ベクトルV・sinθと光の照射角θの情報から物体の表面速度Vを求めるようにしていた。図8の例では、物体100は、例えば紙、フィルム、セロファン、金属箔、ゴムなどの帯状の物体である。送出側ロール102を回転させると、送出側ロール102に巻かれた物体100が繰り出され、受取側では、受取側ロール103を回転させることにより、受取側ロール103が物体100を巻き取る。
図8で説明した表面速度計測方法では、照射角θが小さいほど、照射角θのずれによる表面速度Vの算出誤差が大きくなる。照射角θ=5°と設定したときに照射角θにずれが生じた場合の表面速度Vの算出誤差を表1に示す。表1の例では表面速度V=1m/sで移動している物体の場合で計算している。
Figure 2017053789
表1によれば、照射角θに−1°のずれが生じ、θ=4°になると、表面速度Vに約−20%の算出誤差が生じる。反対に、照射角θに+1°のずれが生じ、θ=6°になると、表面速度Vに約+20%の算出誤差が生じる。このように、照射角θが小さいほど、照射角θの僅かなずれによる表面速度Vの算出誤差が大きくなるので、照射角θを大きくすることが望ましい。しかしながら、照射角θを大きくすると、ドップラー速度計101への戻り光の光量が低下し、速度ベクトルV・sinθの計測が難しくなるという問題点があった。
そこで、照射角の相対的な差を用いることで、照射角θを使わずに表面速度Vを算出する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1、特許文献2に開示された技術は、2ビーム法による表面速度算出方法である。2ビーム法は、2つのレーザ光を物体に照射し、この2つのレーザ光の照射により得られた2つのドップラーシフト周波数f1,f2と、2つのレーザ光の成す角Δθとから、物体の表面速度Vを算出する方法である。例えば特許文献1によれば、表面速度Vは以下のようになる。式(1)におけるλはレーザ光の波長である。
Figure 2017053789
特開2012−098169号公報 特開2006−220466号公報
従来の2ビーム法による表面速度算出方法では、1つのレーザ光を分割して物体に照射するための光学部品あるいは2つの独立したドップラー速度計が必要になるため、コストがかかるという問題点があった。また、1つのレーザ光を分割して2つのレーザ光にする方式では、正反射成分、拡散反射成分によるドップラーが混在するため、不用意なノイズが混入する可能性があり、表面速度の計測精度が低下する可能性があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、低コストで、計測精度の高い速度計測装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の速度計測装置は、測定対象の物体に光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサと、前記物体の法線と前記センサから放射され前記物体に入射する光の光軸とのなす角である照射角を変化させることが可能な第1の照射角可変機構と、この第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角を変化させることが可能な第2の照射角可変機構と、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測された速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算手段と、この比率演算手段が算出した比の絶対値に基づいて、前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出手段と、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと前記照射角導出手段が導出した照射角θ0の値、あるいは前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測された速度ベクトルと予め規定された設定角度θ1の値と前記照射角導出手段が導出した照射角θ0の値とから、前記物体の表面速度を算出する速度演算手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記照射角導出手段は、変更前の照射角θ0の正弦値と変更後の照射角θ0+θ1の正弦値との比の絶対値|sinθ0/sin(θ0+θ1)|と、変更前の照射角θ0との関係から、前記比率演算手段が算出した比の絶対値に最も近い|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を探索し、この探索した|sinθ0/sin(θ0+θ1)|に対応するθ0の値を求めることを特徴とするものである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記第1、第2の照射角可変機構は、前記センサからの光が照射される物体の面に対して平行な軸を回動軸として前記センサを回動させることにより、前記照射角を変化させることを特徴とするものである。
また、本発明の速度計測装置の1構成例において、前記第1の照射角可変機構は、前記センサからの光が照射される物体の面に対して平行な軸を回動軸として前記センサを回動させることにより、前記照射角を変化させ、前記第2の照射角可変機構は、前記センサからの光の光軸の角度が設定角度θ1だけ変化するように光を反射することにより、前記照射角を変化させることを特徴とするものである。
また、本発明の速度計測方法は、測定対象の物体の法線と前記物体に入射する光の光軸とのなす角である照射角を第1の照射角可変機構によって位置決めする照射角設定ステップと、前記物体に光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサにより、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときの速度ベクトルを計測する第1の計測ステップと、前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角を変化させることが可能な第2の照射角可変機構により、前記照射角を変更する照射角変更ステップと、前記センサにより、前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後の速度ベクトルを計測する第2の計測ステップと、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測した速度ベクトルと前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測した速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算ステップと、この比率演算ステップで算出した比の絶対値に基づいて、前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出ステップと、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測した速度ベクトルと前記照射角導出ステップで導出した照射角θ0の値、あるいは前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測した速度ベクトルと予め規定された設定角度θ1の値と前記照射角導出ステップで導出した照射角θ0の値とから、前記物体の表面速度を算出する速度演算ステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の照射角可変機構によって照射角を厳密に合わせなくても、第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角θ0の正確な値を知ることができ、照射角θ0の値を使って物体の表面速度を算出することができる。したがって、本発明では、照射角調整の手間を削減することができ、ユーザビリティを向上させることができる。また、本発明では、2ビーム法による表面速度算出方法を用いる必要がなくなる。その結果、本発明では、1つの光を分割して物体に照射するための大掛かりな光学部品あるいは2つの独立したセンサが不要になるため、装置のコストを低減することができる。また、本発明では、1つの光で物体の表面速度を計測するため、2つの光を用いることによるノイズの混入を回避することができ、表面速度の計測精度を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る物体搬送装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る速度計測方法を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における照射角の変更を説明する図である。 変更前の照射角の正弦値と変更後の照射角の正弦値との比の絶対値と、変更前の照射角との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る照射角可変機構について説明する図である。 従来の表面速度計測方法を説明する図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、搬送装置によって送出側から受取側まで搬送中の帯状の物体(紙、フィルム、セロファン、金属箔、ゴムなどのロール状に巻き取った物体)の表面速度を計測する例で説明する。
図1の速度計測装置は、測定対象の物体10にレーザ光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサ1と、物体10の法線(垂線)とセンサ1から放射され物体10に入射するレーザ光の光軸とのなす角である照射角θを変化させることが可能な照射角可変機構2と、照射角可変機構2によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角を変化させることが可能な照射角可変機構3と、センサ1が計測した速度ベクトルを記憶する記憶部4と、照射角可変機構2によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと照射角可変機構3によって照射角が変更された後に計測された速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算部5と、比率演算部5が算出した比の絶対値に基づいて、照射角可変機構2によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出部6と、照射角可変機構2によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと照射角導出部6が導出した照射角θ0の値から、物体10の表面速度を算出する速度演算部7と、速度演算部7の算出結果を表示する表示部8とを有する。
図2は本実施の形態の速度計測装置を適用する物体搬送装置の構成を示すブロック図である。物体搬送装置は、送出側ガイド軸200と、受取側ガイド軸201と、送出側ガイド軸200に装着される送出側ロール202と、受取側ガイド軸201に装着される受取側ロール203と、送出側ガイド軸200を駆動し、送出側ロール202を回転させる送出側モータ駆動部(不図示)と、受取側ガイド軸201を駆動し、受取側ロール203を回転させる受取側モータ駆動部(不図示)とを有する。
送出側モータ駆動部が送出側ロール202を回転させると、送出側ロール202に巻かれた物体10が繰り出される。受取側では、受取側モータ駆動部が受取側ロール203を回転させることにより、受取側ロール203が物体10を巻き取る。こうして、物体10が送出側から受取側へと搬送される。
センサ1は、図2に示すように送出側ガイド軸200と受取側ガイド軸201間の物体10上に配置され、物体10に対してレーザ光を斜方照射する。レーザ光を斜方照射するのは、物体10の表面速度Vを計測するためである。センサ1の例としては、ドップラー速度計がある。ドップラー速度計には、上記のとおり2つのレーザ光を物体10に照射する方式のドップラー速度計もあるが、本実施の形態では、1つのレーザ光を物体10に照射する方式のドップラー速度計を用いる。センサ1としてドップラー速度計を用いる場合、センサ1は、物体10からの反射光(散乱光)とセンサ内部の参照光との干渉から得られるドップラーシフト周波数に基づいて光軸方向の速度ベクトルを計測する。このようなドップラー速度計については周知であるので、詳細な説明は省略する。
照射角可変機構2は、図2に示すように水平方向の軸21(レーザ光が照射される物体10の面に対して平行且つ物体10の進行方向に対して垂直な軸)を回動軸としてセンサ1を回動させることにより、センサ1の照射角θを変化させることができるようになっている。照射角可変機構3は、照射角可変機構2と同様に水平方向の軸21を回動軸としてセンサ1を回動させることができるが、照射角可変機構2によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角θを変化させることができるようになっている。
次に、本実施の形態の速度計測方法について説明する。図3は本実施の形態の速度計測方法を説明するフローチャートである。
まず、速度計測装置を使用するユーザは、照射角可変機構2を操作してセンサ1を回動させ、照射角θを適当な値に設定する(図3ステップS1)。このとき、照射角θを厳密に計測・設定する必要はなく、図2に示した測定環境において速度ベクトルの計測に適していることが予め判明している所望の照射角θ付近の値になるように設定すればよい。ここでは、設定された照射角θをθ0とする。ただし、本実施の形態では、照射角θ0を厳密に測定できる手段は設けられていないので、ステップS1の段階では、例えば目視により照射角θ0の凡その値が判明しているだけである。
センサ1は、照射角θ=θ0、すなわち照射角可変機構2によって照射角θが位置決めされたときの光軸方向の速度ベクトルV1を計測する(図3ステップS2)。速度ベクトルV1の計測結果は記憶部4に記憶される。
続いて、ユーザは、照射角可変機構3を操作して、図4に示すようにセンサ1を回動させ、照射角θ=θ0を基準として設定角度θ1だけ照射角θを変化させ、θ=θ0+θ1とする(図3ステップS3)。ただし、本実施の形態では、反時計回りの角度を正とし、時計回りの角度を負としている。
センサ1は、照射角θ=θ0+θ1、すなわち照射角可変機構3によって照射角θが変更された後の光軸方向の速度ベクトルV2を計測する(図3ステップS4)。速度ベクトルV2の計測結果は記憶部4に記憶される。
物体10の表面速度をVとすると、速度ベクトルV1,V2は次式のように表すことができる。
V1=V・sinθ0 ・・・(2)
V2=V・sin(θ0+θ1) ・・・(3)
変更前の照射角θ=θ0の正弦値と変更後の照射角θ=θ0+θ1の正弦値との比の絶対値|sinθ0/sin(θ0+θ1)|と、変更前の照射角θ0との関係を図5に示す。図5の例では、設定角度θ1=−10°の場合で計算している。図5における代表的な数値を表2に示す。
Figure 2017053789
式(2)、式(3)より、速度ベクトルV1とV2との比の絶対値|V1/V2|は|sinθ0/sin(θ0+θ1)|となる。変更前の照射角θ=θ0=6°であった場合、速度ベクトルV1は速度ベクトルV2の約1.5倍になる。言い換えると、角度θ1が−10°と既知である場合に、速度ベクトルの比の絶対値|V1/V2|が約1.5(正確には1.498477)になれば、変更前の照射角θ=θ0が6°であったことが分かる。つまり、速度ベクトルV1,V2の計測結果から、照射角θ=θ0を正確に求めることができる。
以上の原理に基づき、比率演算部5は、ステップS2で計測された速度ベクトルV1とステップS4で計測された速度ベクトルV2との比の絶対値|V1/V2|を算出する(図3ステップS5)。
記憶部4には、変更前の照射角θ=θ0の正弦値と変更後の照射角θ=θ0+θ1の正弦値との比の絶対値|sinθ0/sin(θ0+θ1)|と、変更前の照射角θ0とを対応付けて記憶するデータテーブルが予め登録されている。このようなデータテーブルを作成するには、設定角度θ1を規定の値(本実施の形態ではθ1=−10°)に固定して、照射角θ0を変更しながら、|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を計算することを繰り返せばよい。
照射角導出部6は、記憶部4に記憶されているデータテーブルの中から、比率演算部5が算出した比の絶対値|V1/V2|に最も近い|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を探索し、この探索した|sinθ0/sin(θ0+θ1)|に対応するθ0の値をデータテーブルから取得することにより、変更前の照射角θ=θ0を導出する(図3ステップS6)。
速度演算部7は、ステップS2で計測された速度ベクトルV1と照射角導出部6が導出した照射角θ=θ0とから、物体10の表面速度Vを算出する(図3ステップS7)。式(2)において、V1とθ0が既知であれば、物体10の表面速度Vを算出できることは言うまでもない。
表示部8は、速度演算部7の算出結果を表示する(図3ステップS8)。
ステップS1〜S6の処理終了後、ユーザは照射角可変機構3を操作して、センサ1を−θ1だけ回動させることにより、ステップS3で変更した照射角θをθ0に戻す。ステップS6の処理により照射角θ=θ0の値は判明しているので、以後の計測では、センサ1で速度ベクトルV1を計測するだけで、速度演算部7は物体10の表面速度Vを算出することができる。
以上のように、本実施の形態では、照射角可変機構2,3による照射角θの保持精度と照射角可変機構3による照射角θの変更精度を確保できていれば、最初のステップS1の処理で照射角θ0を厳密に合わせなくても、照射角θ0の正確な値を知ることができ、この照射角θ0の値を使って物体の表面速度Vを算出することができる。したがって、本実施の形態では、照射角調整の手間を削減することができ、ユーザビリティを向上させることができる。
また、本実施の形態では、2ビーム法による表面速度算出方法を用いる必要がなくなる。その結果、本実施の形態では、1つのレーザ光を分割して物体に照射するための大掛かりな光学部品あるいは2つの独立したセンサが不要になるため、装置のコストを低減することができる。また、本実施の形態では、1つのレーザ光で物体の表面速度Vを計測するため、2つのレーザ光を用いることによるノイズの混入を回避することができ、表面速度Vの計測精度を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、センサ自体を回動させることで照射角θを変更していたが、別の手段で照射角θを変更することも可能である。図6は本発明の第2の実施の形態に係る速度計測装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の速度計測装置は、センサ1と、照射角可変機構2と、記憶部4と、比率演算部5と、照射角導出部6と、速度演算部7と、表示部8と、照射角可変機構9とを有する。
本実施の形態においても処理の流れは第1の実施の形態と同様であるので、図3の符号を用いて説明する。
図7(A)、図7(B)は照射角可変機構9について説明する図である。照射角可変機構2については、第1の実施の形態で説明したとおりである。照射角可変機構9は、図7(A)に示すようにセンサ1の筐体に固定された固定台90を介してセンサ1に取り付けられている。そして、照射角可変機構9は、水平方向の軸91(レーザ光が照射される物体10の面に対して平行且つ物体10の進行方向に対して垂直な軸)を回動軸として回動できるようになっている。
照射角可変機構9には、後述のように照射角可変機構9を回動させたときに、センサ1からのレーザ光が入射する位置に反射面92が設けられている。この反射面92には、ミラー(不図示)が取り付けられている。あるいは、反射面92に金属からなる反射膜を形成したり、金属からなる照射角可変機構9を鏡面加工したりして、反射面92がミラーとして機能するようにしてもよい。
図3のステップS1,S2の処理は第1の実施の形態と同様であるが、速度計測装置を使用するユーザは、ステップS1において照射角θ=θ0に設定する際に、図7(A)に示すように照射角可変機構9を回動させてレーザ光の光路から退避させた状態で固定する。これにより、センサ1からのレーザ光が照射角可変機構9の反射面92に入射することはない。
次に、ユーザは、図3のステップS3において照射角可変機構9をステップS1と反対の方向に回動させて、図7(B)に示すようにセンサ1からのレーザ光を照射角可変機構9の反射面92に入射させる。このとき、照射角可変機構9の動きはストッパ93によって制限されるようになっており、予め定められた角度を超えて回動しないようになっている。ストッパ93で照射角可変機構9の動きが抑えられた状態で、センサ1からのレーザ光は光軸の角度が設定角度θ1だけ変化するように反射面92で反射して物体10に入射する。こうして、照射角をθ=θ0からθ=θ0+θ1に変更することができる。照射角を変更した場合は、物体10からの反射光(散乱光)が、センサ1に直接入射するか、あるいは照射角可変機構9の反射面92を介してセンサ1に入射することになる。
ステップS4〜S8の処理は第1の実施の形態で説明したとおりである。ステップS1〜S6の処理終了後、ユーザは照射角可変機構9を回動させて図7(A)の状態に戻すことにより、ステップS3で変更した照射角θをθ0に戻す。
本実施の形態では、照射角可変機構2による照射角θの保持精度と照射角可変機構9による照射角θの変更精度を確保できていれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1、第2の実施の形態では、設定角度θ1=−10°として説明したが、これに限るものではない。角度θ1は、任意の角度に設定すればよいが、変更前の照射角θ=θ0の絶対値と変更後の照射角θ=θ0+θ1の絶対値とが概ね等しくなる程度に設定されていることが望ましい。
また、第1、第2の実施の形態では、ステップS1〜S6の処理終了後、ステップS3で変更した照射角θをθ0に戻しているが、照射角θ=θ0+θ1のまま戻さなくてもよい。この場合、速度演算部7は、センサ1が計測した速度ベクトルV2と、予め規定された設定角度θ1と、照射角導出部6が導出した照射角θ=θ0とから、物体10の表面速度Vを算出すればよい。式(3)において、V2とθ0+θ1が既知であれば、物体10の表面速度Vを算出できることは言うまでもない。
また、第1、第2の実施の形態において、照射角導出部6は、設定角度θ1を規定の値に固定して、照射角θ0を変更しながら、|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を計算することを繰り返し、比率演算部5が算出した比の絶対値|V1/V2|に最も近い|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を探索するようにしてもよい。この場合には、データテーブルを用意する必要がなくなる。
第1、第2の実施の形態において少なくとも記憶部4と比率演算部5と照射角導出部6と速度演算部7とは、例えばCPU(Central Processing Unit)、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
第1、第2の実施の形態では、物体搬送装置によって送出側から受取側まで搬送される物体を例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、他の物体に本発明を適用することも可能である。
本発明は、物体の表面速度を測定する技術に適用することができる。
1…センサ、2,3,9…照射角可変機構、4…記憶部、5…比率演算部、6…照射角導出部、7…速度演算部、8…表示部、10…物体、21,91…回動軸、90…固定台、92…反射面、93…ストッパ、200…送出側ガイド軸、201…受取側ガイド軸、202…送出側ロール、203…受取側ロール。

Claims (5)

  1. 測定対象の物体に光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサと、
    前記物体の法線と前記センサから放射され前記物体に入射する光の光軸とのなす角である照射角を変化させることが可能な第1の照射角可変機構と、
    この第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角を変化させることが可能な第2の照射角可変機構と、
    前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測された速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算手段と、
    この比率演算手段が算出した比の絶対値に基づいて、前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出手段と、
    前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測された速度ベクトルと前記照射角導出手段が導出した照射角θ0の値、あるいは前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測された速度ベクトルと予め規定された設定角度θ1の値と前記照射角導出手段が導出した照射角θ0の値とから、前記物体の表面速度を算出する速度演算手段とを備えることを特徴とする速度計測装置。
  2. 請求項1記載の速度計測装置において、
    前記照射角導出手段は、変更前の照射角θ0の正弦値と変更後の照射角θ0+θ1の正弦値との比の絶対値|sinθ0/sin(θ0+θ1)|と、変更前の照射角θ0との関係から、前記比率演算手段が算出した比の絶対値に最も近い|sinθ0/sin(θ0+θ1)|の値を探索し、この探索した|sinθ0/sin(θ0+θ1)|に対応するθ0の値を求めることを特徴とする速度計測装置。
  3. 請求項1または2記載の速度計測装置において、
    前記第1、第2の照射角可変機構は、前記センサからの光が照射される物体の面に対して平行な軸を回動軸として前記センサを回動させることにより、前記照射角を変化させることを特徴とする速度計測装置。
  4. 請求項1または2記載の速度計測装置において、
    前記第1の照射角可変機構は、前記センサからの光が照射される物体の面に対して平行な軸を回動軸として前記センサを回動させることにより、前記照射角を変化させ、
    前記第2の照射角可変機構は、前記センサからの光の光軸の角度が設定角度θ1だけ変化するように光を反射することにより、前記照射角を変化させることを特徴とする速度計測装置。
  5. 測定対象の物体の法線と前記物体に入射する光の光軸とのなす角である照射角を第1の照射角可変機構によって位置決めする照射角設定ステップと、
    前記物体に光を照射して光軸方向の速度ベクトルを計測するセンサにより、前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときの速度ベクトルを計測する第1の計測ステップと、
    前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角を基準として設定角度θ1だけ照射角を変化させることが可能な第2の照射角可変機構により、前記照射角を変更する照射角変更ステップと、
    前記センサにより、前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後の速度ベクトルを計測する第2の計測ステップと、
    前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測した速度ベクトルと前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測した速度ベクトルとの比の絶対値を算出する比率演算ステップと、
    この比率演算ステップで算出した比の絶対値に基づいて、前記第1の照射角可変機構によって位置決めされた照射角θ0の値を求める照射角導出ステップと、
    前記第1の照射角可変機構によって照射角が位置決めされたときに計測した速度ベクトルと前記照射角導出ステップで導出した照射角θ0の値、あるいは前記第2の照射角可変機構によって照射角が変更された後に計測した速度ベクトルと予め規定された設定角度θ1の値と前記照射角導出ステップで導出した照射角θ0の値とから、前記物体の表面速度を算出する速度演算ステップとを含むことを特徴とする速度計測方法。
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