JP2017052757A - ピレスロイド化合物、それを含む育毛剤と育毛剤組成物 - Google Patents

ピレスロイド化合物、それを含む育毛剤と育毛剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】発毛効果のあるピレスロイド化合物の提供。【解決手段】下記一般式(1)で示されるピレスロイド化合物。【化1】[一般式(1)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アジド基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、および炭素原子数1〜4のアルキル基から選ばれるものであり、R2はメチル基、エチル基およびイソプロピル基から選ばれるものであり、R3は−C≡N、−C≡CH、−C≡C−CH3および−CH=CH2から選ばれるものであり、R4はメチル基、フェニル基、2−メトキシエチル基、メトキシメチル基、およびプロパルギル基から選ばれるものである。]【選択図】なし

Description

本発明は、新規なピレスロイド化合物、前記ピレスロイド化合物を含む育毛剤と育毛剤組成物に関する。
除虫菊(Chrysanthemum cinerariaefolium Bocquilon)に含まれる天然ピレスロイドおよびその誘導体である合成ピレスロイドは、従来、殺虫剤として広く利用されてきたが、特定の合成ピレスロイドは哺乳類に対する発毛作用を有することが明らかとなった。
特許文献1には、特定の構造式で表されるピレスロイドが発毛作用を有することが記載されており、実施例では3種のピレスロイド(シペルメトリン、デルタメトリン、フェンバレレート)がマウスに対する発毛作用を有することが示されている。
特許文献2には、所定の構造式で表されるフェンバレレート誘導体がマウスに対する発毛作用を有することが記載されており、さらにこのラセミ体を構成する4種類の光学異性体のうち、S,R体が発毛作用を有する(S,S体、R,R体、R,S体は発毛作用を有さない)ことが示されている。
米国特許第6,288,112号明細書 国際公開第2013/111393号
本発明は、新規なピレスロイド化合物、前記ピレスロイド化合物を含む育毛剤と育毛剤組成物を提供することを課題とする。
本発明は、下記一般式(I)で示されるピレスロイド化合物、前記ピレスロイド化合物を有効成分として含む育毛剤および育毛剤組成物を提供する。
Figure 2017052757
1は水素原子、ハロゲン原子、アジド基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、および炭素原子数1〜4のアルキル基から選ばれるものであり、R2はメチル基、エチル基およびイソプロピル基から選ばれるものであり、R3は−C≡N、−C≡CH、−C≡C−CH3および−CH=CH2から選ばれるものであり、R4はメチル基、フェニル基、2−メトキシエチル基、メトキシメチル基、およびプロパルギル基から選ばれるものである。
本発明の一般式(1)で示されるピレスロイド化合物は発毛作用を有しており、育毛剤として使用することができる。
<新規なピレスロイド化合物>
本発明の新規なピレスロイド化合物は、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 2017052757
1は水素原子、ハロゲン原子、アジド基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、および炭素原子数1〜4のアルキル基から選ばれるものであり、R2はメチル基、エチル基およびイソプロピル基から選ばれるものであり、R3は−C≡N、−C≡CH、−C≡C−CH3および−CH=CH2から選ばれるものであり、R4はメチル基、フェニル基、2−メトキシエチル基、メトキシメチル基、およびプロパルギル基から選ばれるものである。
1のハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子から選ばれるものであり、好ましくは塩素原子であり、より好ましくは4位に結合した塩素原子である。
一般式(1)のピレスロイド化合物は、製薬学的に許容される塩を形成していてもよく、中和に用いられる物質としては、特に制限されるものではないが、例えば、次のような酸性物質が挙げられる。またこれらの酸性物質は1種または2種以上を混合して用いても構わない。
酸性物質としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、ケイ酸、炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイヒ酸、サリチル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルタル酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、メシル酸、メリト酸、トシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、ソルビン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸等が挙げられる。
<新規なピレスロイド化合物の製造方法>
本発明の一般式(1)で示されるピレスロイド化合物は、下記反応式で示される製造方法により得ることができる。
Figure 2017052757
上記反応式で示される製造方法は、
式(2)で表される化合物であるフェニル酢酸誘導体から式(3)のα位アルキル化カルボン酸を得る工程A、
式(4)のベンズアルデヒド誘導体から式(5)の2級アルコール体を得る工程B、
さらに工程Aで得た式(3)のα位アルキルカルボン酸と工程Bで得た式(5)の2級アルコール体のエステル化を含む工程Cにより、式(1)のピレスロイド化合物を得る方法である。
(工程A)
工程Aは、カルボニル基のα位アルキル化反応である。例えば実施例に記載の反応条件の下、式(2)で表される化合物のカルボキシル基をメチルエステル等に誘導した後、式(1)中の官能基R2に対応した適切なハロゲン化アルキルR2Xを反応させ、最後にエステルを加水分解し、カルボキシル基とすることにより行うことができる。
2Xは、ハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化イソプロピルから選ばれるものである。
Xのハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子から選ばれるものである。
(工程B)
工程Bは、式(4)で表されるアルデヒド化合物から、式(5)の2級アルコール体への反応である。例えば実施例に記載の反応条件の下、式(4)のベンズアルデヒド誘導体に、式(1)中の官能基R3に対応した適切なシアノ化試薬ないしはグリニャール試薬を反応させることにより行うことができる。
(工程C)
工程Cは、エステル化の反応である。例えば実施例に記載の反応条件の下、式(3)のα位アルキル化カルボン酸を酸塩化物に誘導した後に式(5)のアルコール体と反応させることで行うことができる。
エステル化の方法は酸塩化物を経由する方法に限らず、一般に使用される方法を用いることができる。
他の一般的な反応としては、酸性触媒による加熱脱水、カルボジイミド誘導体等の縮合剤を用いた反応等が挙げられる。その他にも、ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体を用いる反応、酸アジドを用いる反応等が利用できる。
<新規なピレスロイド化合物を含む育毛剤>
本発明の育毛剤は、一般式(1)で示されるピレスロイド化合物を有効成分として含んでいるものである。
本発明の育毛剤は、発毛を促進させ、かつ成長させるように作用するものであり、発毛剤や養毛剤としても使用することができるものである。
本発明の育毛剤は、有効量の一般式(1)で示されるピレスロイド化合物と、必要に応じて配合されるその他の製薬学的な成分を含有することができる。
その他の製薬学的な成分としては、発毛効果および育毛効果を有する公知の成分を挙げることができる。
本発明の育毛剤は、ヒトのほか、愛玩動物等の他のほ乳類に対しても適用することができる。
一般式(1)で示されるピレスロイド化合物の有効量は、前記化合物の純度のほか、育毛剤を適用する対象の各種の要素(動物種、年齢、性別、体重、体調、適用部位およびその面積等)、育毛剤の適用方法や剤型、併用する薬剤等に応じて変動しうるので、それらを考慮しながら適切な範囲に調整すればよい。
一般式(1)で示されるピレスロイド化合物の有効量は、例えば、ヒトの場合には、0.01〜25mg/kg体重/日とすることができる。
本発明の育毛剤は、一般的には非経口的、好ましくは局所的な塗布に適した剤型として調製することができる。
例えば、必要に応じて溶解助剤等を添加した適切な水性溶媒(水、または水とエタノールの混合溶媒等)に一般式(1)で示されるピレスロイド化合物を含む成分を溶解させた水溶液の形態にすることができる。
<育毛剤組成物>
本発明の育毛剤組成物は、一般式(1)で示されるピレスロイド化合物と他の成分を含む、クリーム、軟膏、ジェル、ローション、シャンプー、エアゾール等の皮膚への使用に適した公知の形態の組成物である。
前記他の成分は、クリーム、軟膏、ジェル、ローション、シャンプー、エアゾール等において使用される成分である。
これらの組成物における一般式(1)で示されるピレスロイド化合物の含有量は、前記有効量や育毛剤の態様に応じて適宜調整することができるが、例えば0.01〜5質量%が好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲がこれらに限定されるものではない。
以下の測定装置を用いて、化合物の測定および確認作業を行った。
(測定装置)
核磁気共鳴スペクトル(NMR):日本電子社製JEOL JNM-AL 400 NMR spectrometer system
核磁気共鳴スペクトル(NMR):Bruker社製 Avance DRX 500 NMR spectrometer
薄層クロマトグラフィー:TLC Aluminium sheets Silica gel 60 F254
カラムクロマトグラフィー:関東化学社製(Silica gel 60 N 63-270μm)
(溶媒)
ジエチルエーテル、メタノール、ヘキサン、酢酸エチルは、和光純薬社製の有機合成用反応溶媒をそのまま用いた。テトラヒドロフラン、トルエンは金属ナトリウムを加え、2時間還流後に常圧蒸留にて精製したものを使用した。
<実施例1>
ピレスロイド化合物(1a)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1a)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸1−(3−フェノキシフェニル)アリル[1-(3-Phenoxyphenyl)allyl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程B1:アルデヒド(4a)からアルコール(5a)を得る工程>
30mL二口フラスコに3-フェノキシベンズアルデヒド(4a)(0.973g,4.91mmol)とテトラヒドロフラン(7.5mL)を入れ・℃で撹拌した。
1.0Mビニルマグネシウムブロミド/テトラヒドロフラン(7.5mL)溶液をゆっくり加えて4時間撹拌した後、飽和塩酸アンモニウム水溶液(15mL)を加えて30分撹拌した。ジエチルエーテルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧濃縮し、得られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相 ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で分離精製し、アルコール体(5a)を黄色液体として得た(0.827g,収率75%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm) =7.38-6.85(m, 9H), 6.05-5.97(m, 1H), 5.33(d, 1H, J =17.1 Hz), 5.18(d, 1H, J =10.7 Hz), 5.16(d, 1H, J =7.3 Hz), 2.06(s, 1H)。
<工程C1:α位アルキル化カルボン酸(3a)とアルコール体(5a)からピレスロイド化合物(1a)を得る工程>
30mL二口フラスコに、2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブタン酸(3a)(東京化成工業より購入)(0.149g,0.70mmol)、トルエン(5.8 mL)、塩化チオニル(3.5mL)を入れ125℃で1時間還流した。
減圧濃縮した反応液を、アルコール体(5a)(0.078g,0.350mmol)、トルエン(4.6mL)、N・N‐ジメチル4‐アミノピリジン(DMAP)(0.420g,3.44mmol)、トリエチルアミン (0.148g,1.47mmol)の入った30mL二口フラスコに加え、室温で17時間撹拌した。
反応終了を薄層クロマトグラフィーで確認した後、トルエンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、得られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で分離精製し、ピレスロイド化合物(1a)を黄色液体として得た(0.132g,収率90%)。
(R*,R*)1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm) =7.36-6.80(m, 13H), 6.18(d, 1H, J =6.3 Hz), 5.93(ddd, 1H, J =6.3, 10.7, 17.1 Hz), 5.24(dd, 1H, J =1.5, 17.1 Hz), 5.22(dd, 1H, J =1.5, 10.7 Hz), 3.19(d, 1H, J =10.2 Hz), 2.36-2.25(m, 1H), 1.01(d, 3H, J =6.3 Hz), 0.70(d, 3H, J =6.8 Hz)
(R*,S*)1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm) =7.40-6.88(m, 13H), 6.18(d, 1H, J =5.9 Hz), 5.87(ddd, 1H, J =6.3, 10.7, 17.1 Hz), 5.15(dd, 1H, J =1.5, 10.7 Hz), 5.11(dd, 1H, J =1.5, 17.1 Hz), 3.18(d, 1H, J =10.7 Hz), 2.36-2.24(m, 1H), 0.94(d, 3H, J =6.8 Hz), 0.68(d, 3H, J =6.8 Hz)
<実施例2>
ピレスロイド化合物(1b)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1b)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)プロピオン酸シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル[Cyano(3-phenoxyphenyl)methyl 2-(4-chlorophenyl) propanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<カルボン酸(2b)からメチルエステル(2bMe)を得る工程>
500 mL三口フラスコに2−(4−クロロフェニル)酢酸(2b)(5.12g,30.0mmol)とメタノール(150mL)を入れ0℃で撹拌した。硫酸(30mL)をゆっくり加えて70℃で一晩撹拌した。
反応終了を薄層クロマトグラフィーで確認した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧濃縮し、得られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相 ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で分離精製し、2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル(2bMe)を透明液体として得た(4.75g,収率86%)。
1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.30(d,2H,J=8.5Hz),7.21(d,2H,J=8.5Hz),3.70(s,3H),3.60(s,2H).
<工程A2:メチルエステル(2bMe)からα位アルキル化エステル(3bMe)を得る工程>
窒素置換した30mL二口フラスコにジイソプロピルアミン(0.39mL,2.78mmol)とTHF(5.0mL)を入れ-78℃で撹拌した。1.58M n−ブチルリチウム/シクロヘキサン溶液(1.8mL)をゆっくり加え30分撹拌した。
この溶液に、メチルエステル(2bMe) (0.467g,2.53mmol)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液を加えて-78℃で45分撹拌し、0℃で30分撹拌した。-78℃でヨウ化メチル(0.34mL,5.46mmol)を加えて室温で一晩撹拌した。
反応終了を薄層クロマトグラフィーで確認した後、塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧濃縮し、得られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相 ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で分離精製し、α位アルキル化エステル(3bMe)を透明液体として得た(0.487g,収率97%)。
1H NMR (400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.29(d,2H,J=8.8Hz),7.22(d,2H,J=8.8Hz),3.70(q,3H,J=7.3Hz),3.66(s,3H),1.48(d,1H,J=7.3Hz).
<α位アルキル化エステル(3bMe)からα位アルキル化カルボン酸(3b)を得る工程>
30mL二口フラスコにα位アルキル化エステル(3bMe)(0.240g,1.21mmol)とメタノール(1.7mL)を入れ、水酸化カリウム水溶液(4M,3mL)をゆっくり加えて85℃で3時間撹拌した。
反応終了を薄層クロマトグラフィーで確認した後、塩酸(3M,15mL)を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、α位アルキル化カルボン酸(3b)を白色固体として得た(0.214g,収率96%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.30(d,2H,J=8.6Hz),7.25(d,2H,J=8.6Hz),3.71(q,1H,J=7.3Hz),1.49(d,3H,J=7.3Hz).
<工程B2:アルデヒド(4a)からシアノヒドリン(5b)を得る工程>
次に、窒素置換した別の30mL二口フラスコに、テトラブチルアンモニウムブロミド[tetrabutylammonium bromide](5.3mg,0.016mmol)、3−フェノキシベンズアルデヒド[3-pheoxybenzaldehyde](0.09mL,0.524mmol)、シアン化ナトリウム(25.2 mg)水溶液(0.5mL)、トルエン(0.3 mL)を入れて0℃で1時間撹拌し、シアノヒドリン(5b)を得た。この溶液は精製することなく工程C2の反応に用いた。
<工程C2:α位アルキル化カルボン酸(3b)とシアノヒドリン(5b)からピレスロイド化合物(1b)を得る工程>
窒素置換した30mL二口ナシ型フラスコに、α位アルキル化カルボン酸(3b)[2-(4-chlorophenyl)propanoic acid](103.9mg,0.563mmol)と塩化チオニル(0.3mL,4.16mmol)を加え、65℃で1時間撹拌した後、減圧濃縮した。
この反応液にトルエン(0.2 mL)を混和したものを、工程Bで製造したシアノヒドリン(5b)反応液全量にゆっくり加えて室温で2時間撹拌した。
反応終了後炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、トルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧濃縮し、得られた化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相 ヘキサン:酢酸エチル=49:1)で分離精製し、ピレスロイド化合物(1b)を透明液体として得た(0.0526g,収率26%)。
Major isomer 1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm)=7.40-6.93(m,13H),6.34(s,1H),3.79(q,1H,J=7.2Hz),1.52(d,3H,J=7.2Hz).
Minor isomer 1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.40-6.93(m,13H),6.33(s,1H),3.77(q,1H,J=7.2Hz),1.50(d,3H,J=7.2Hz).
<実施例3>
ピレスロイド化合物(1c)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1c)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)酪酸シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル[Cyano(3-phenoxyphenyl)methyl 2-(4-chlorophenyl)butanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程A3:カルボン酸(2b)からα位アルキル化カルボン酸(3c)を得る工程>
カルボン酸(2b)と臭化エチルを使用して、実施例2の工程Aと同様の方法で、α位アルキル化カルボン酸(3c)を得た(総工程収率59%)
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.30(d,2H,J=8.8Hz),7.24(d,2H,J=8.8Hz),3.43(t,1H,J=7.8Hz),2.09(m,1H),1.78(m,1H),0.90(t,3H,J=7.3Hz).
<工程B3:アルデヒド(4a)からシアノヒドリン(5b)を得る工程>
実施例2の工程A2と同様の方法で、シアノヒドリン(5b)を得た。この溶液は精製することなく工程C3の反応に用いた。
<工程C3:α位アルキル化カルボン酸(3c)とシアノヒドリン(5b)からピレスロイド化合物(1c)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3c)とシアノヒドリン(5b)を用いて、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1c)を製造した(総工程収率 28%)。
Major isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.39-6.91(m, 13H), 6.63(s, 1H), 3.59(t, 1H, J =7.7 Hz), 2.19-2.08(m, 1H), 1.85-1.75(m, 1H), 0.92(t, 3H, J =7.4 Hz)。
Minor isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.39-6.91(m, 13H), 6.65(s, 1H), 3.57(t, 1H, J =7.7 Hz), 2.19-2.08(m, 1H), 1.85-1.75(m, 1H), 0.89(t, 3H, J =7.4 Hz)。
<実施例4>
ピレスロイド化合物(1d)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1d)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸シアノ(3−メトキシフェニル)メチル[Cyano(3-methoxyphenyl)methyl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程B4:アルデヒド(4d)からシアノヒドリン(5d)を得る工程>
o・メトキシベンズアルデヒドとシアン化ナトリウムを用い、実施例2の工程Aと同様の方法で、シアノヒドリン(5d)を得た。この溶液は精製することなく工程C4の反応に用いた。
<工程C4:α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5d)からピレスロイド化合物(1d)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)(東京化成工業より購入)とシアノヒドリン(5d)を用い、実施例1の工程C1と同様の方法で、淡黄色液体であるピレスロイド化合物(1d)を得た。(総工程収率 85%)
Major isomer 1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm) =7.40-6.91(m, 13H), 6.32(s, 1H), 3.75(s, 1H), 3.24(d, J =10.2 Hz, 1H), 2.42-2.25(m, 1H), 1・07(d, J =6.8 Hz, 3H), 0.73(d, J =6.8 Hz, 3H)
Minor isomer 1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.40-6.91(m, 13H), 6.36(s, 1H), 3.81(s, 1H), 3.23(d, J =10.7 Hz, 1H), 2.42-2.25(m, 1H), 0.97(d, J =6.8 Hz, 3H), 0.71(d, J =6.8 Hz, 3H)
<実施例5>
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1e)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル酪酸シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル[Cyano(3-phenoxyphenyl)methyl 2-(4- methoxyphenyl)-3-methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程A5:カルボン酸(2e)からα位アルキル化カルボン酸(3e)を得る工程>
カルボン酸(2e)とヨウ化イソプロピルを使用して、実施例2の工程A2と同様の方法で、α位アルキル化カルボン酸(3e)を無色(白色)結晶として得た。(総工程収率 30%)
1H NMR(400 MHz, CDCl3) : δ\och(ppm)=7.24(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.85(d, J=8.8 Hz, 2H), 3.79(s, 3H), 3.08(d, J=10.7 Hz, 1H), 2.32-2.23(m, 1H), 1.06(d, J=6.3 Hz, 3H), 0.70(d, J=6.8 Hz, 3H)
<工程B5:アルデヒド(4a)からシアノヒドリン(5b)を得る工程>
実施例2の工程A2と同様の方法で、シアノヒドリン(5b)を得た。この溶液は精製することなく工程C5の反応に用いた。
<工程C5:α位アルキル化カルボン酸(3e)とシアノヒドリン(5b)からピレスロイド化合物(1e)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3e)とシアノヒドリン(5b)を用いて、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1e)を透明液体として得た。(総工程収率 74%)
Major isomer 1H NMR(400 MHz, CDCl3) : δ\och(ppm)=7.38-6.96(m, 13H), 6.35(s, 1H), 3.78(s, 3H), 3.20(d, J=10.2 Hz, 1H), 2.38-2.25(m, 1H), 0.94(d, J=6.8 Hz, 3H), 0.71(d, J=6.8 Hz, 3H)
Minor isomer 1H NMR(400 MHz, CDCl3) : δ\och(ppm)=7.38-6.96(m, 14H), 6.30(s, 1H), 3.76(s, 3H), 3.18(d, J=10.2 Hz, 1H), 2.38-2.25(m, 1H), 1.04(d, J=6.8 Hz, 3H), 0.73(d, J=6.8 Hz, 3H)
<実施例6>
ピレスロイド化合物(1f)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1f)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸1−(3−メトキシフェニル)プロパギル[1-(3-Methoxyphenyl)propagyl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程B6:アルデヒド(4d)からアルコール(5f)を得る工程>
アルデヒド(4d)と0.5Mエチニルマグネシウムブロミド/テトラヒドロフラン溶液を用いて、実施例1の工程B1と同様の方法で、アルコール体(5f)を製造した(収率 97%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.32(t, 1H, J =7.9 Hz), 7.23-7.02(m, 2H), 6.96-6.86(m,1H), 5.50-5.48(m, 1H), 3.84(s, 3H), 2.68(d, 1H, J =2.3 Hz), 2.21(brs, 1H)
<工程C6:α位アルキル化カルボン酸(3a)とアルコール体(5f)からピレスロイド化合物(1f)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)とアルコール体(5f)を用いて、実施例1の工程C1と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1f)を製造した(収率 29%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.32-6.88(m, 8H), 6.39(d, 0.5H, J =2.3 Hz), 6.37(d, 0.5H, 2.3 Hz), 3.79(s, 1.5H), 3.73(s, 1.5H), 3.21(d, 0.5H, J =10.5 Hz), 3.19(d, 0.5H, 10.5 Hz), 2.64(d, 0.5H, J =2.3 Hz), 2.58(d, 0.5H, J =2.3 Hz), 2.37-2.26(m, 1H), 1.05(d, 1.5H, J =6.5 Hz), 0.96(d, 1.5H, J =6.5 Hz), 0.71(d, 1.5H, 6.7 Hz), 0.69(d, 1.5H, J =6.7 Hz)
<実施例7>
ピレスロイド化合物(1g)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1g)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸1−(3−フェノキシフェニル)−2−ブチン−1−イル[1-(3-Phenoxyphenyl)-2-butyn-1-yl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程B7:アルデヒド(4a)からアルコール(5g)を得る工程>
アルデヒド(4a)と0.5M1−プロピニルマグネシウムブロミド/テトラヒドロフラン溶液を用いて、実施例1の工程B1と同様の方法で、アルコール体(5g)を製造した(収率 83%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.36-6.92(m, 9H), 5.42(q, 1H, J =2.3 Hz), 2.2(brs, 1H), 1.9(d, 3H, J =2.3 Hz)
<工程C7:α位アルキル化カルボン酸(3a)とアルコール体(5g)からピレスロイド化合物(1g)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)とアルコール体(5g)を用いて、実施例1の工程C1と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1g)を製造した(収率 22%)。
Major isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.76-6.88(m, 13H), 6.34(q, 1H, J =2.3 Hz), 3.16(t, 1H, J =10.8 Hz), 2.33-2.22(m, 1H), 1.82(d, 3H, J =2.3 Hz), 0.93(d, 3H, J =6.5 Hz), 0.67(d, 3H, J =6.7 Hz)
Minor isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.76-6.88(m, 13H), 6.32(q, 1H, J =2.3 Hz), 3.18(t, 1H, J =10.9 Hz), 2.33-2.22(m, 1H), 1.87(d, 3H, J =2.3 Hz), 1.04(d, 3H, J =6.5 Hz), 0.69(d, 3H, J =6.7 Hz)
<実施例8>
ピレスロイド化合物(1h)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1h)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸シアノ[3−(2−メトキシエトキシ)フェニル]メチル{Cyano[3-(2-methoxyethoxy)phenyl]methyl 2-(4-chlorophenyl)-3-methylbutanoate}を製造した。
Figure 2017052757
<工程B8:アルデヒド(4h)からシアノヒドリン(5h)を得る工程>
定法により合成したアルデヒド(4h)とシアン化ナトリウムを用い、実施例2の工程B2と同様の方法で、シアノヒドリン(5h)を製造した。この溶液は精製することなく工程C8の反応に用いた。
<工程C8:α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5h)からピレスロイド化合物(1h)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5h)を用い、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1h)を製造した。(総工程収率 87%)
Major isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.38-6.84(m, 8H), 6.35(s, 1H), 4.12-4.08(m, 2H), 3.78-3.75(m, 2H), 3.47(s, 3H), 3.22(d, J =10.5 Hz, 1H), 2.42-2.24(m, 1H), 0.97(d, J =6.5 Hz, 3H), 0.71(d, J =6.7 Hz, 3H)
Minor isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.38-6.84(m, 8H), 6.32(s, 1H), 4.04-4.01(m, 2H), 3.76-3.73(m, 2H), 3.81(s, 3H), 3.24(d, J =10.5 Hz, 1H), 2.42-2.24(m, 1H), 1.07(d, J =6.5 Hz, 3H), 0.73(d, J =6.7 Hz, 3H)
<実施例9>
ピレスロイド化合物(1i)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1i)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸シアノ(3−メトキシメトキシフェニル)メチル[Cyano(3-methoxymethoxyphenyl)methyl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate]を製造した。
Figure 2017052757
<工程B9:アルデヒド(4i)からシアノヒドリン(5i)を得る工程>
定法により合成したアルデヒド(4i)とシアン化ナトリウムを用い、実施例2の工程B2と同様の方法で、シアノヒドリン(5i)を製造した。この溶液は精製することなく工程C9の反応に用いた。
<工程C9:α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5i)からピレスロイド化合物(1i)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5i)を用い、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1i)を製造した。(総工程収率 53%)
Major isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) =7.41-6.92(m, 8H), 6.36(s, 1H), 5.17(d, J =1.9 Hz, 2H), 3.48(s, 3H), 3.24(d, J =10.5 Hz, 1H), 2.42-2.24(m, 1H), 0.97(d, J =6.5 Hz, 3H), 0.71(d, J =6.7 Hz, 3H)
Minor isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ(ppm) = 7.41-6.92(m, 8H), 6.31(s, 1H), 5.13(d, J =3.4 Hz, 2H), 3.46(s, 3H), 3.25(d, J =10.5 Hz, 1H), 2.42-2.24(m, 1H), 1.07(d, J =6.5 Hz, 3H), 0.73(d, J =6.7 Hz, 3H)
<実施例10>
ピレスロイド化合物(1j)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1j)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸シアノ[3−プロパギルオキシフェニル]メチル{Cyano[3-propagyloxyphenyl]methyl 2-(4-chlorophenyl)-3- methylbutanoate}を製造した。
Figure 2017052757
<工程B10:アルデヒド(4j)からシアノヒドリン(5j)を得る工程>
定法により合成したアルデヒド(4j)とシアン化ナトリウムを用い、実施例2の工程B2と同様の方法で、シアノヒドリン(5j)を製造した。この溶液は精製することなく工程C10の反応に用いた。
<工程C10:α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5j)からピレスロイド化合物(1j)を得る工程>
α位アルキル化カルボン酸(3a)とシアノヒドリン(5j)を用い、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1j)を製造した。(総工程収率 88%)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm) =7.42-6.85(m, 8H), 6.36(s, 0.5H), 6.33(s, 0.5H), 4.70(d, 1H, 2.3 Hz), 4.65(d, 1H, 2.3 Hz), 3.24(d, 0.5H, J =10.5 Hz), 3.23(d, 0.5H, 10.4 Hz), 2.54(t, 0.5H, J =2.3 Hz), 2.52(t, 0.5H, J =2.3 Hz), 2.42-2.23(m, 1H), 1.07(d, 1.5H, J =6.5 Hz), 0.97(d, 1.5H, J =6.5 Hz), 0.73(d, 1.5H, 6.8 Hz), 0.71(d, 1.5H, J =6.7 Hz)
<実施例11>
ピレスロイド化合物(1k)の製造方法
下記反応式で示される製造方法によって、一般式(1k)で示されるピレスロイド化合物である2−(4−アジドフェニル)−3−メチル酪酸シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル[Cyano(3-phenoxyphenyl)]methyl 2-(4-azidophenyl)-3-methylbutanoateを製造した。
Figure 2017052757
<工程B11:アルデヒド(4a)からシアノヒドリン(5b)を得る工程>
実施例2の工程A2と同様の方法で、シアノヒドリン(5b)を製造した。この溶液は精製することなく工程C11の反応に用いた。
<工程C11:α位アルキル化カルボン酸(3k)とシアノヒドリン(5b)からピレスロイド化合物(1k)を得る工程>
J. B. Adam Jr., U.S. patent 4311696, A, 1982に記載された方法で合成して得られたα位アルキル化カルボン酸(3k)とシアノヒドリン(5b)を用いて、実施例2の工程C2と同様の方法で、ピレスロイド化合物(1k)を製造した。(総工程収率 59%)
Major isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm)=7.40-6.94 (13H, m), 6.31 (1H, s), 3.24 (1H, d, J = 10.5 Hz), 2.38-2.27 (1H, m), 1.06 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.73 (3H, J = 6.7 Hz)
Minor isomer 1H NMR (500 MHz, CDCl3) : δ(ppm)=7.40-6.94 (13H, m), 6.35 (1H, s), 3.22 (1H, d, J = 10.5 Hz), 2.38 -2.27 (1H, s), 0.96 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.71 (3H, d, J = 6.7 Hz)
<実施例12>
育毛剤の皮膚刺激性試験
1.試験方法
マウス(C3H/HeNCrl/Crlj、♀、9.5週齢、n=5/グループ)の背部左右2〜3か所ずつ計4〜6か所を電気バリカンにて剪毛した(直径約1cm)。
ここに、実施例1のピレスロイド化合物(1a)(5%、1%、0.1%エタノール溶液)、実施例2〜11の各ピレスロイド化合物(1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k)(0.01M、0.001M、0.0001Mエタノール溶液)、およびエタノールを使用し、1日1回、5μLを5日間連続塗布した。
塗布開始24、48、72、96、120時間後の皮膚反応を評価した。
実施例1〜11の各ピレスノイド化合物(1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k)は、ジアステレオマーの混合物を分離させずに用いた。
2.皮膚反応の評価基準:
紅斑 紅斑なし・・・・・・・・・0
わずかな紅斑・・・・・・・1
明らかな紅斑・・・・・・・2
中等度〜高度な紅斑・・・・3
高度の紅斑〜痂皮を伴う・・4
(評点 紅斑のスコアの合計/用いたマウス数)
3.結果
24〜120時間後のいずれの判定時間においても、ピレスロイド化合物(1a)(5%、1%、0.1%エタノール溶液)、各ピレスロイド化合物(1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k)(0.01M、0.001M、0.0001Mエタノール溶液)、及びエタノールに紅斑は認められず、いずれも評点は0であった。
<実施例13>
育毛剤の発毛試験
1.試験方法
マウス(C3H/HeNCrl/Crlj、♀、9.5週齢、n=5 or 6/グループ)の背部左右2〜3か所ずつ計4〜6か所を電気バリカンにて剪毛した(直径約1cm)。
ここにピレスロイド化合物(1a)(5%、1%、0.1%エタノール溶液)、各ピレスロイド化合物(1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k)(0.01M、0.001M、0.0001Mエタノール溶液)及びエタノールを1日1回、5μL、週5日、計6週間連続塗布した。
これらの部位の発毛程度を毎週観察した。
2.発毛の評価基準
発毛の有無を肉眼的に観察した(皮膚色が黒くなり、数日内には発毛が期待できる場合は発毛ありと判断した)。
3.被験物質の発毛の判断
エタノール塗布部に比べ被験物質塗布部の発毛が明らかな場合に被験物質に発毛ありと判断し、そのような発毛を認めたマウス数を計測した。
4.結果
各ピレスロイド化合物(1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k)の発毛試験結果を表1に示す。
ピレスロイド化合物(1a)は、5%濃度において塗布4、5、6週時点で5匹中3匹に、1%濃度において塗布5、6週時点で10匹中1匹に発毛を認めたが、0.1%濃度においては6週時点でも発毛を認めなかった。
ピレスロイド化合物(1b)は、0.01M濃度において塗布3週時点で10匹中2匹に、6週時点で4匹に、0.001M濃度において4週時点で10匹中1匹に、6週時点で4匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1c)は、0.01M濃度において塗布2週時点で9匹中2匹に、6週時点で8匹に、0.0001M濃度において4、5、6週時点で10匹中1匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1d)は、0.01M濃度において塗布2週時点で10匹中1匹に、6週時点で6匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1e)は、0.01M濃度において塗布2週時点で10匹中3匹に、3、4、5、6週時点で9匹に、0.001M濃度において3、4、5、6週時点で10匹中5匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1f)は、0.01M濃度において塗布3週時点で10匹中1匹に、6週時点で7匹に、0.001M濃度において塗布3,4,5週時点で10匹中1匹に、6週時点で2匹に、0.0001M濃度において塗布3週時点で10匹中1匹に、4、5、6週時点で10匹中3匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1g)は、0.01M濃度において塗布3週時点で10匹中6匹に、5、6週時点で10匹に、0.001M濃度において塗布3週時点で10匹中3匹に、6週時点で10匹中5匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1h)は、0.01M濃度において塗布1週時点で10匹中1匹に、6週時点で10匹に、0.001M濃度において塗布2、3、4週時点で10匹中1匹に、5、6週時点で2匹に、0.0001M濃度において塗布6週時点で10匹中1匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1i)は、0.01M濃度において塗布2週時点で10匹中2匹に、4、5、6週時点で9匹に、0.001M濃度において塗布4週時点で10匹中3匹に、6週時点で10匹中5匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1j)は、0.01M濃度において塗布2週時点で10匹中2匹に、6週時点で10匹に、0.001M濃度においては3週時点で10匹中1匹に、6週時点で4匹に発毛を認めた。
ピレスロイド化合物(1k)は、0.01M濃度において塗布2週時点で10匹中3匹に、5、6週時点で10匹に発毛を認めたが、0.001M濃度においては6週時点でも発毛を認めなかった。
Figure 2017052757
<実施例14>
育毛ローション処方
(A)本発明品(ピレスロイド化合物1c) 0.5(質量%)
エタノール 50.0
ポリオキシエチレン硬化ひまし油(PEG−40) 0.6
L‐メントール 0.1
メチルパラベン 0.2
(B)1,3−ブチレングリコール 3.0
水で全量100.0質量%に調整
調製方法:Aを40℃に加熱し、均一に溶解する。Bを撹拌しながら、Aを加えて均一にする。脱泡後、容器に充填する。
<実施例15>
育毛シャンプー処方
(A)本発明品(ピレスロイド化合物1e) 0.2(質量%)
エタノール 5.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
セバシン酸ジエチル 1.0
L−メントール 0.5
メチルパラベン 0.2
(B)ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル
硫酸ナトリウム(27%水溶液) 20.0
ラウリル硫酸トリエタノールアミン(43%水溶液)20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(35%水溶液)5.0
エデト酸二ナトリウム 0.1
水で全量100.0質量%に調整
調製方法:A、Bを60℃に加温溶解し、BをAに加え撹拌混合する。均一になれば35℃まで冷却し、脱泡後、容器に充填する。
本発明のピレスロイド化合物は、育毛剤として使用することができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で示されるピレスロイド化合物。
    Figure 2017052757
    [一般式(1)中、
    1は水素原子、ハロゲン原子、アジド基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、および炭素原子数1〜4のアルキル基から選ばれるものであり、
    2はメチル基、エチル基およびイソプロピル基から選ばれるものであり、
    3は−C≡N、−C≡CH、−C≡C−CH3および−CH=CH2から選ばれるものであり、
    4はメチル基、フェニル基、2−メトキシエチル基、メトキシメチル基、およびプロパルギル基から選ばれるものである。]
  2. 請求項1記載の一般式(1)で示されるピレスロイド化合物を有効成分として含む育毛剤。
  3. 請求項1記載の一般式(1)で示されるピレスロイド化合物を含む育毛剤組成物。
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