JP2017052453A - ディスエンゲージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べ、分離時の移動量とバックラッシュを低減させるとともに、コンパクトなサイズで高トルクを伝達させる。【解決手段】ディスエンゲージ装置1は、自動操縦系統のリンケージを解除するものであり、軸方向に沿って並設されるとともに各後面にギア21,31を有し、互いの分離・結合によりリンケージを解除・成立させるローター2及びステーター3と、ローター2及びステーター3の後方に配置されて、その各ギア21,31と同時に噛合可能なギア41を前面に有し、当該ギア41の噛合によりローター2及びステーター3を互いに結合させるとともに、後方に移動可能に設けられたアーマチュア4と、アーマチュア4を後方に付勢するスプリング8と、スプリング8の付勢力以上の押圧力でアーマチュア4を前方に押圧するとともに、パイロットの操作に連動して当該押圧を解除可能に構成されたラッチ5とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、操縦系統のリンケージを解くディスエンゲージ装置に関する。
自動操縦(オートパイロット)機能を備える航空機においては、一般に、自動操縦と手動操縦とを切り替えるためのディスエンゲージ装置が搭載されている(例えば、特許文献1参照)。このディスエンゲージ装置は、自動操縦系統のリンケージ、つまり、舵面を駆動する自動操縦用の駆動装置と当該舵面との連結を解除・成立させるものであり、専ら当該リンケージを解除して自動操縦から手動操縦に切り替えるために用いられる。
この種のディスエンゲージ装置としては、いわゆるラッチ式のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。このラッチ式のディスエンゲージ装置は、電力を要しない点で電磁クラッチ式のものよりも好ましいが、コンパクトなサイズで高トルクを伝達させることが難しい。
この問題に対応し得る分離可能な動力伝達機構としては、自動車のクラッチやトランスミッションが考えられる。
このうち、クラッチは、図5に示すように、クラッチ板を軸方向に移動させてフライホイールから分離させることにより、フライホイールからのトルクの伝達が断たれる構造となっている。このクラッチの構造では、クラッチ板が軸方向に移動してもトルクが出力軸へ伝達されるように、クラッチ板と出力軸との連結部に、軸方向に沿ったキーとこれを受けるキー溝(いずれも図示省略)とが設けられている。
一方、トランスミッションは、図6に示すように、入力軸及び出力軸と嵌合したリテーナを軸方向に移動させて入出力軸の結合状態を解除することにより、入力軸から出力軸へのトルクの伝達が断たれる構造となっている。このトランスミッションの構造では、図7に示すように、入力軸及び出力軸の各周面にギアが形成されており、これらのギアに対応する各ギアが形成されたリテーナを軸方向に移動させて、当該ギアの噛合を解除するようになっている。
特開2005−8059号公報 特開2005−205989号公報
しかしながら、クラッチの構造では、クラッチ板と出力軸との連結部において、クラッチ板の軸方向への移動を可能にするために、キーとキー溝との間に周方向の隙間が設けられる。そのため、クラッチの構造を単純にディスエンゲージ装置に適用した場合には、この隙間がバックラッシュとなって操縦系統の制御精度を低下させてしまう。さらに、高トルクを伝達させるためにはクラッチ板を大きくする必要があるため、やはりコンパクトなサイズで高トルクを伝達させることが難しい。
また、トランスミッションの構造では、入力軸及び出力軸のギア面がそれぞれの周面であり、トルク量に応じてリテーナとの軸方向の噛み合わせ長さが伸びるため、これらの分離時にはリテーナを軸方向に大きく移動させなければならない。トランスミッションではトルク伝達方向が一方向であるため、ギアの噛み合わせ隙間を大きくして軸方向に嵌合させやすくすることが可能だが、ディスエンゲージ装置ではトルク伝達方向が両方向であるため、この対応がバックラッシュの要因となり採用することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、従来に比べ、分離時の移動量とバックラッシュを低減させるとともに、コンパクトなサイズで高トルクを伝達させることができるディスエンゲージ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、航空機における操縦系統のリンケージを解除するディスエンゲージ装置であって、
所定方向に沿って互いに並設されるとともに前記所定方向のうちの一方向側の各面にギアを有し、互いの分離・結合により前記リンケージを解除・成立させる2つのディスエンゲージ部材と、
前記2つのディスエンゲージ部材の前記一方向に配置されて、前記2つのディスエンゲージ部材の各ギアと同時に噛合可能なギアを前記一方向とは反対方向側の面に有し、当該ギアの噛合により前記2つのディスエンゲージ部材を互いに結合させるとともに、前記一方向に移動可能に設けられた結合部材と、
前記結合部材を前記一方向に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力以上の押圧力で前記結合部材を前記反対方向に押圧するとともに、前記航空機の操縦者の操作に連動して当該押圧を解除可能に構成された押圧部材と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のディスエンゲージ装置において、
前記押圧部材は、
前記結合部材の前記一方向に配置されて、前記所定方向に沿った面内で略中央部の支点回りに回転可能に構成され、
前記反対方向側の一端部で前記結合部材を押圧するとともに、当該一端部とは前記支点を介した反対側の他端部で前記支点回りの回転が規制されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のディスエンゲージ装置において、
前記押圧部材の前記他端部と当接して当該押圧部材の前記支点回りの回転を規制する規制部材を備え、
前記規制部材は、
前記一方向に移動可能に構成されるとともに、
当該移動に伴って、前記一端部が前記一方向側に移動する方向に前記押圧部材を回転させるように、前記押圧部材との当接位置が変化する段付き状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、結合部材が押圧部材によって一方向とは反対方向に押圧されることにより、当該結合部材の反対方向側の面のギアが、2つのディスエンゲージ部材の一方向側の各面のギアと同時に噛合して、これら2つのディスエンゲージ部材が互いに結合され、操縦系統のリンケージが成立する。
また、この状態から、操縦者の操作によって押圧部材による結合部材への押圧が解除されると、結合部材は、付勢部材の付勢力によってギアの噛合が解除される方向に移動する。そして、当該噛合が解除されて2つのディスエンゲージ部材が互いに分離され、操縦系統のリンケージが解除される。
これにより、結合時には、2つのディスエンゲージ部材と結合部材とを面状に接触させつつ互いのギアを噛合させてトルクを伝達させるので、ラッチ式のディスエンゲージ装置や自動車のクラッチに比べ、2つのディスエンゲージ部材を大型化させることなく高トルクの伝達が可能となる。
また、2つのディスエンゲージ部材自体は分離時に移動しないので、自動車のクラッチの構造と異なり、ディスエンゲージ部材を軸方向に移動させるための隙間が抑制され、この隙間によるバックラッシュが削減される。
さらに、自動車のトランスミッションの構造と異なり、2つのディスエンゲージ部材を結合させる結合部材は、ギアが形成されたギア面に対して略垂直に移動して当該ギアの噛合を解除させるので、分離時における当該結合部材の移動量はギアの高さ分だけで足りる。
したがって、従来に比べ、分離時の移動量とバックラッシュを低減させるとともに、コンパクトなサイズで高トルクを伝達させることができる。
実施形態における航空機の操縦系統の概略構成を示すブロック図である。 実施形態における航空機のうちディスエンゲージ装置周辺の構成を示す斜視図である。 実施形態におけるディスエンゲージ装置の斜視図である。 実施形態におけるディスエンゲージ装置の動作を説明するための図である。 自動車のクラッチの構造を説明するための概念図である。 自動車のトランスミッションの構造を説明するための概念図である。 図6のトランスミッションの嵌合部の構造を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるディスエンゲージ装置1が搭載された航空機100の操縦系統の概略構成を示すブロック図であり、図2は、航空機100のうちディスエンゲージ装置1周辺の構成を示す斜視図であり、図3は、ディスエンゲージ装置1の斜視図である。
図1に示すように、航空機100では、エルロン、ラダー、エレベータ等の舵面110が、操縦室120内に配置された操縦桿121と連結されており、この連結系統が手動操縦系統を構成している。
一方で、舵面110は、ディスエンゲージ装置1を介して自動操縦用のアクチュエータ130とも連結されており、この連結系統が自動操縦系統を構成している。航空機100は、この自動操縦系統のリンケージ(連結)が成立した状態でアクチュエータ130が舵面110を駆動制御することにより、自動操縦が可能となっている。
ディスエンゲージ装置1は、操縦室120内に配置されたディスエンゲージレバー122とケーブル140を介して接続されており、後述するように、パイロットによるディスエンゲージレバー122の操作を受けて、自動操縦系統のリンケージを機械的に分離させるように構成されている。
より詳しくは、図2に示すように、ディスエンゲージ装置1は、自動操縦用のアクチュエータ130に連結されたホーンアーム150と、ロッド160を介して舵面110に連結されたベルクランク170との間に設けられている。このうち、ホーンアーム150は、先端がアクチュエータ130の駆動軸131に固定されるとともに基端がディスエンゲージ装置1に固定されており、当該基端(後述の中心軸Ax)回りに回転可能に構成されている。一方、ベルクランク170は、先端がロッド160に取り付けられるとともに基端がディスエンゲージ装置1に固定されており、当該基端(後述の中心軸Ax)回りに回転可能に構成されている。
このディスエンゲージ装置1は、ホーンアーム150とベルクランク170との連結を機械的に分離させることにより、アクチュエータ130の駆動力を舵面110に伝達させる自動操縦系統のリンケージを解除する。
具体的には、図3に示すように、ディスエンゲージ装置1は、ローター2と、ステーター3と、アーマチュア4と、4つのラッチ5,…(図3では2つのみ図示)とを備えて構成されている。
ローター2及びステーター3は、本発明に係る2つのディスエンゲージ部材であり、互いの分離・結合により自動操縦系統のリンケージを解除・成立させるものである。これらローター2及びステーター3は、それぞれ円環板状に形成されており、互いの中心軸Axを一致させつつ、当該中心軸Axに沿った軸方向に並設されている。
なお、以下では、説明の簡単のために、中心軸Axに沿った軸方向のうちローター2側を「前側」(及びその方向を「前方」)といい、ステーター3側を「後側」(及びその方向を「後方」)ということとする。また、「径(方向)」や「周(方向)」との記載は、特に断りのない限り、中心軸Axを基準としたものを意味することとする。
このうち、ローター2は、ステーター3よりも一回り大きい円環板状に形成され、その最外周部がステーター3の外周を覆うように後方へ突出している。この最外周部の後面には、放射状の複数のギア21,…が全周に亘って形成されている。また、ローター2の前面は、図示は省略するが、ベルクランク170にボルト締結されている。さらに、ローター2には、軽量化のための4つの貫通孔2a,…(図3では3つのみ図示)が形成されている。
一方、ステーター3は、その後面がローター2の最外周部の後面と略面一となるように設けられている。このステーター3の後面のうち、内周側の略半部は、フィールド6に固定されている。フィールド6は、前後両端に円環板状の2つのフランジ61,61を有しており、このうち前側のフランジ61がステーター3の後面にボルト締結され、後側のフランジ61がホーンアーム150にボルト締結されている(図2参照)。フィールド6の内周側には、中心軸Ax回りに回転可能なシャフト7が挿通されており、このシャフト7がボス71を介してフィールド6の前側のフランジ61を支持している。シャフト7の後端は、図示は省略するが、ホーンアーム150の基端に支持されている。
ステーター3の後面のうち、外周側の略半部には、ローター2のギア21と同一の歯形に形成された放射状の複数のギア31,…が、全周に亘って形成されている。また、ステーター3の後面には、4つの凹部32,…が周上等配で形成されている。これら4つの凹部32,…には、軸方向に伸縮する4つのスプリング8,…(図3では3つのみ図示)の前半部が収容されている。また、ステーター3には、ローター2の4つの貫通孔2a,…と対応した軽量化のための4つの貫通孔3a,…(図3では3つのみ図示)が形成されており、4つの凹部32,…は、これら4つの貫通孔3a,…を避けた周方向位置に形成されている。
アーマチュア4は、本発明に係る結合部材であり、ローター2とステーター3とを互いに結合させるためのものである。具体的に、アーマチュア4は、円環板状に形成され、ローター2及びステーター3の後方であってフィールド6の前側のフランジ61の外周側に配置されている。
このアーマチュア4の前面には、ローター2の複数のギア21,…及びステーター3の複数のギア31,…と同時に噛合可能な複数のギア41,…が、全面に亘って形成されている。また、アーマチュア4の前面には、ステーター3の凹部32と対応する径方向位置に、4つの凹部42,…が周上等配で形成されている。これら4つの凹部42,…には4つのスプリング8,…の後半部が収容されるようになっており、アーマチュア4は、当該4つのスプリング8,…により後方に付勢されている。また、アーマチュア4には、ローター2の4つの貫通孔2a,…やステーター3の4つの貫通孔3a,…と対応した軽量化のための4つの貫通孔4a,…(図3では1つのみ図示)が形成されており、4つの凹部42,…は、これら4つの貫通孔4a,…を避けた周方向位置に形成されている。
また、アーマチュア4は、軸方向に沿って移動可能に設けられており、この軸方向への移動により、複数のギア41,…がローター2のギア21及びステーター3のギア31に噛合したギア噛合状態と、この噛合が解除された噛合解除状態とを取り得るように構成されている。
4つのラッチ5,…は、本発明に係る押圧部材であり、アーマチュア4の後面を前方に押圧するためのものである。各ラッチ5は、両細りの長尺な形成に形成されて、軸方向に沿いつつ中心軸Axを含む放射面内で回転可能に支持され、その長手方向の一端でアーマチュア4の後面を押圧するように設けられている。
より詳しくは、各ラッチ5は、フィールド6のうち2つのフランジ61,61間に周上等配で放射状に立設された4つのリブ62,…(図3では2つのみ図示)内にそれぞれ設けられている。各リブ62では、周方向に沿った支持軸63が外周側の前後中央部に挿通されており、ラッチ5は、この支持軸63回りに回転可能なように略中央部が支持されている。また、各ラッチ5は、外周側に向かって斜め前方向きに傾斜した状態でリブ62内に支持されている。
各ラッチ5のうち、リブ62内に位置する後側の内側端部51は、シャフト7に嵌合された略円筒状のリテーナ9と、支持軸63よりも後側の位置で当接するようになっている。リテーナ9は、互いに異なる外径の大径部91及び小径部92を有する段付き状に形成されており、小径部92が大径部91よりも前側に設けられている。また、リテーナ9は、シャフト7に直接嵌合されたスペーサ72の外周側に、軸方向に沿って摺動可能に嵌合されているとともに、図示は省略するが、後端部がケーブル140(図1参照)と接続されている。
そのため、各ラッチ5は、その内側端部51が支持軸63よりも後側の位置でリテーナ9と当接することにより、当該内側端部51がさらに内周側へ向かう方向への回転が規制される。また、各ラッチ5は、リテーナ9がスペーサ72上を軸方向に摺動して、内側端部51と当接するリテーナ9の外周面の外径が大径部91と小径部92とで変化することにより、回転の規制位置が2段階に変化する。
各ラッチ5のうち、リブ62から外周側に露出した前側の外側端部52は、アーマチュア4の後面と当接して押圧する部分である。この外側端部52は、内側端部51がリテーナ9の大径部91及び小径部92と当接して当該ラッチ5の回転が2段階に規制されることにより、ギア噛合状態と噛合解除状態との2つの状態で、当該アーマチュア4と当接する。
続いて、自動操縦系統のリンケージを解除するときのディスエンゲージ装置1の動作について説明する。
図4は、ディスエンゲージ装置1の動作を説明するための図であって、このうち(a)が、自動操縦系統のリンケージを成立させているときの図であり、(b)が、自動操縦系統のリンケージを解除させたときの図である。
まず、自動操縦系統のリンケージが成立しているときのディスエンゲージ装置1の状態について説明する。
図4(a)に示すように、自動操縦系統のリンケージが成立しているときには、ディスエンゲージ装置1では、ローター2とステーター3とがアーマチュア4によって互いに結合されている。
具体的に、このときには、4つのラッチ5,…の各内側端部51がリテーナ9の大径部91に当接しており、当該ラッチ5の外側端部52は、アーマチュア4が複数のギア41,…をローター2及びステーター3の各ギア21,31に噛合させたギア噛合状態を保持するように、当該アーマチュア4を前方に押圧している。このとき、4つのスプリング8,…がアーマチュア4を後方に付勢しているものの、4つのラッチ5,…がリテーナ9に回転を規制されることにより、当該4つのラッチ5,…が4つのスプリング8,…の付勢力以上の押圧力でアーマチュア4を前方に押圧している。
こうして、ローター2とステーター3とが一体的に回転可能なように互いに結合され、ディスエンゲージ装置1を介してホーンアーム150がベルクランク170と一体的に回転する状態、つまり、自動操縦用のアクチュエータ130の駆動力が舵面110まで伝達される、自動操縦系統のリンケージが成立した状態となっている。
次に、自動操縦系統のリンケージを解除させるときのディスエンゲージ装置1の状態について説明する。
自動操縦系統のリンケージを解除させるときには、まず航空機100のパイロットがディスエンゲージレバー122を操作することにより、当該ディスエンゲージレバー122に接続されたケーブル140が牽引される。
すると、図4(b)に示すように、ディスエンゲージ装置1では、ケーブル140と接続されたリテーナ9がスペーサ72上を後方に摺動し、4つのラッチ5,…の各内側端部51と当接する部分がリテーナ9の大径部91から小径部92に変化する。その結果、4つのラッチ5,…は、その回転の規制位置が変化して、アーマチュア4をギア噛合状態に保持するための前方への押圧力を失う。
これにより、アーマチュア4は、4つのスプリング8,…の付勢力により後方に移動し、ギア噛合状態から、複数のギア41,…とローター2及びステーター3の各ギア21,31との噛合が解除された噛合解除状態に移行する。4つのラッチ5,…は、アーマチュア4に押されるようにして、起立する方向にそれぞれ回転し、各内側端部51がリテーナ9の小径部92と当接した状態となる。
こうして、ローター2とステーター3とはトルクが伝達しないように互いに分離され、ホーンアーム150のトルクがベルクランク170に伝達しない状態、つまり、自動操縦用のアクチュエータ130の駆動力が舵面110に伝達されない、自動操縦系統のリンケージが解除された状態となる。
以上のように、本実施形態のディスエンゲージ装置1によれば、アーマチュア4が4つのラッチ5,…によって前方に押圧されることにより、当該アーマチュア4前面の複数のギア41,…がローター2及びステーター3の各後面のギア21,31と同時に噛合して、当該ローター2及びステーター3が互いに結合され、操縦系統のリンケージが成立する。
また、この状態から、パイロットの操作によって4つのラッチ5,…によるアーマチュア4への押圧が解除されると、アーマチュア4は、4つのスプリング8,…の付勢力によって各ギア21,31,41の噛合が解除される後方に移動する。そして、当該噛合が解除されてローター2及びステーター3が互いに分離され、操縦系統のリンケージが解除される。
これにより、結合時には、ローター2及びステーター3とアーマチュア4とを面状に接触させつつ互いのギアを噛合させてトルクを伝達させるので、ラッチ式のディスエンゲージ装置や自動車のクラッチに比べ、ローター2及びステーター3を大型化させることなく高トルクの伝達が可能となる。
また、ローター2及びステーター3自体は分離時に移動しないので、自動車のクラッチの構造と異なり、ローター2やステーター3を軸方向に移動させるための隙間が抑制され、この隙間によるバックラッシュが削減される。
さらに、自動車のトランスミッションの構造と異なり、ローター2及びステーター3を結合させるアーマチュア4は、複数のギア41,…が形成されたギア面に対して略垂直に移動して当該複数のギア41,…の噛合を解除させるので、分離時における当該アーマチュア4の移動量はギア41の高さ分だけで足りる。
したがって、従来に比べ、分離時の移動量とバックラッシュを低減させるとともに、コンパクトなサイズで高トルクを伝達させることができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ラッチ5やスプリング8が4つ設けられることとしたが、これらの数量は特に限定されない。但し、押圧力や付勢力を中心軸Ax回りに均等に分布させるためには、これらの数量は3つ以上であることが好ましい。
また、ディスエンゲージ装置1は、操縦系統のリンケージを解除するものであればよく、手動操縦系統のリンケージを解除するものであってもよい。
1 ディスエンゲージ装置
2 ローター(ディスエンゲージ部材)
21 ギア
3 ステーター(ディスエンゲージ部材)
31 ギア
4 アーマチュア(結合部材)
41 ギア
5 ラッチ(押圧部材)
51 内側端部(他端部)
52 外側端部(一端部)
6 フィールド
63 支持軸
8 スプリング(付勢部材)
9 リテーナ(規制部材)
91 大径部
92 小径部
100 航空機
110 舵面
122 ディスエンゲージレバー
130 アクチュエータ
150 ホーンアーム
170 ベルクランク
Ax 中心軸

Claims (3)

  1. 航空機における操縦系統のリンケージを解除するディスエンゲージ装置であって、
    所定方向に沿って互いに並設されるとともに前記所定方向のうちの一方向側の各面にギアを有し、互いの分離・結合により前記リンケージを解除・成立させる2つのディスエンゲージ部材と、
    前記2つのディスエンゲージ部材の前記一方向に配置されて、前記2つのディスエンゲージ部材の各ギアと同時に噛合可能なギアを前記一方向とは反対方向側の面に有し、当該ギアの噛合により前記2つのディスエンゲージ部材を互いに結合させるとともに、前記一方向に移動可能に設けられた結合部材と、
    前記結合部材を前記一方向に付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材の付勢力以上の押圧力で前記結合部材を前記反対方向に押圧するとともに、前記航空機の操縦者の操作に連動して当該押圧を解除可能に構成された押圧部材と、
    を備えることを特徴とするディスエンゲージ装置。
  2. 前記押圧部材は、
    前記結合部材の前記一方向に配置されて、前記所定方向に沿った面内で略中央部の支点回りに回転可能に構成され、
    前記反対方向側の一端部で前記結合部材を押圧するとともに、当該一端部とは前記支点を介した反対側の他端部で前記支点回りの回転が規制されることを特徴とする請求項1に記載のディスエンゲージ装置。
  3. 前記押圧部材の前記他端部と当接して当該押圧部材の前記支点回りの回転を規制する規制部材を備え、
    前記規制部材は、
    前記一方向に移動可能に構成されるとともに、
    当該移動に伴って、前記一端部が前記一方向側に移動する方向に前記押圧部材を回転させるように、前記押圧部材との当接位置が変化する段付き状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスエンゲージ装置。
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