JP2017051052A - 充電制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の劣化抑制および利用促進を図ること【解決手段】充電制御システム100の禁止部123は、劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dxが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合で、電圧計112によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合で、かつ、積算部によって算出された積算電気量Sxが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合に、充電装置による充電を禁止する。【選択図】図2

Description

本発明は、充電制御システムに関する。
例えば、特開2014−147197号公報には、メインバッテリと、サブバッテリと、電力移動手段とを備えたバッテリ制御装置が開示されている。メインバッテリは、通常のSOC使用域よりも狭い領域で使用される。サブバッテリは、通常のSOC使用域の上限値と下限値との間の範囲で使用される。電力移動手段は、メインバッテリとサブバッテリの間で電力を移動させる。SOCは、State of Chargeの略記であり、電池の残存容量とも称される。ここでは、メインバッテリが高SOC状態で放置されている場合、電力移動手段がメインバッテリの電力の一部をサブバッテリに移動させる。このことによって、メインバッテリのSOCは、劣化の少ないSOCの状態まで低下する。他方、メインバッテリが低SOC状態で放置されている場合、電力移動手段がサブバッテリの電力の一部をメインバッテリに移動させる。このことによって、メインバッテリのSOCの状態が上がり、低SOC状態でメインバッテリが劣化することを抑制することができる。
特開2014−147197号公報
ところで、リチウムイオン二次電池のような二次電池において、本発明者は、電池の劣化を抑制するべく、適切なタイミングで充電を禁止したいと考えている。また、劣化が抑えられる状況であれば、禁止を解除し、二次電池の利用を促進したいとも考えている。
ここで提案される充電制御システムは、充電装置と、充電装置に電気的に接続された電池の電圧を測定する電圧計と、電池に接続され、充電電流を測定する電流計と、電池の劣化量Dを算出する劣化量算出部と、電圧計によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合に、電流計によって測定された充電電流を積算して、単位期間当たりの積算電気量Sを算出する積算部と、禁止部とを備えている。禁止部は、劣化量算出部で算出された電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合で、電圧計によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合で、かつ、積算部によって算出された積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合に、充電装置による充電を禁止する。
この充電制御システムによれば、リチウムイオン二次電池の劣化が、予め定められた劣化量よりも進んでいない場合で、かつ、積算部によって算出された積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合に、高SOC時の充電が禁止される。このため、リチウムイオン二次電池の劣化が抑制される。さらに、電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きい場合には、高SOCの状態での充電が禁止されない。このため、リチウムイオン二次電池の使用域が拡大され、利用が促進される。
図1は、シャットダウン前後におけるリチウムイオン二次電池の挙動を模式的に示すグラフである。 図2は、ここで提案される充電制御システム100を模式的に示す模式図である。 図3は、リチウムイオン二次電池10の劣化率と温度との関係が模式的に示されたグラフである。 図4は、リチウムイオン二次電池10の温度履歴を模式的に示すグラフである。 図5は、温度と、その温度に滞在した時間をカウントした棒グラフの一例である。 図6は、時間経過に伴う電圧と充電電流との関係を模式的に示したグラフである。 図7は、かかる充電制御システム100のフローチャートである。
以下、ここで提案される充電制御システムについての一実施形態を説明する。ここで提案される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、各図は模式的に描かれており、例えば、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜に省略または簡略化する。
図1は、シャットダウン前後におけるリチウムイオン二次電池の挙動を模式的に示すグラフである。図1中のAは、使用を開始して間もない初期段階のリチウムイオン二次電池に関するグラフである。図1中のBは、ある程度使用されて劣化したリチウムイオン二次電池に関するグラフである。図1中のCは、Bよりもさらに使用され、劣化がさらに進んだリチウムイオン二次電池に関するグラフである。ここで、横軸は、シャットダウンが起きた時間を基準時0とし、前後の電池の温度変化が示されている。
本発明者の知見では、図1のグラフAに示されているように、使用を開始して間もない初期段階のリチウムイオン二次電池では、シャットダウン後に少し温度が上昇するものの、温度上昇は低く抑えられて徐々に温度は低下する傾向がある。図1のグラフBに示されているように、使用により劣化が少し進んだリチウムイオン二次電池では、シャットダウン後に温度が大きく上昇する場合がある。ただし、シャットダウン後にリチウムイオン二次電池の温度が大きく上昇する場合でも、他に組み込まれる機構によってリチウムイオン二次電池の安全性は確保されうる。図1のグラフCに示されているように、Bに比べて使用により劣化がさらに進んだリチウムイオン二次電池では、初期段階のリチウムイオン二次電池と同程度に、シャットダウン後の温度上昇は低く抑えられる傾向がある。
かかるシャットダウン後のリチウムイオン二次電池の温度上昇の傾向について、使用によって正極活物質が劣化することに起因していると、本発明者は推察している。本発明者の推察によれば、初期段階では正極活物質の結晶構造が比較的安定しているが、使用が進むと正極活物質の結晶構造が不安定となり、さらに使用が進むと正極活物質の結晶構造が再び安定する。正極活物質の結晶構造が安定である場合には、図1のA,Cに示すように、過充電によってリチウムイオン二次電池がシャットダウンした後に、リチウムイオン二次電池の温度はあまり高くならずに徐々に低下する傾向がある。正極活物質の結晶構造が不安定である場合には、図1のBに示すように、過充電によってリチウムイオン二次電池がシャットダウンした後に、リチウムイオン二次電池の温度が大きく上昇する場合がある。
かかる傾向は、例えば、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)を含むいわゆる三元系正極活物質が用いられたリチウムイオン二次電池において顕著に生じうる。
〈充電制御システム100〉
図2は、ここで提案される充電制御システム100を模式的に示す模式図である。充電制御システム100は、電池の充電状態を制御するシステムである。ここでは、本発明の電池は、車両などに搭載されるリチウムイオン二次電池10である。このリチウムイオン二次電池10は、複数の単電池を直列に接続した組電池であってもよいし、1つの単電池であってもよい。
図2に示された形態では、充電制御システム100は、充電装置111と、電圧計112と、電流計113と、温度計114と、劣化量算出部121と、積算部122と、禁止部123と、許可部124とを備えている。ここで、充電制御システム100は、電気的な演算処理装置と、記憶装置を組み合わせたコンピュータからなる制御装置20を備えている。積算部122、禁止部123および許可部124は、充電制御システム100の制御装置20において予め定められたプログラムに沿った演算処理によって具現化されている。ここでは、制御装置20は、演算を行う演算部21と、データや閾値などを記憶する記憶部22とを備えている。
〈充電装置111〉
充電装置111は、リチウムイオン二次電池10を充電する装置である。充電装置111は、リチウムイオン二次電池10の正極端子12と負極端子13に電気的に接続されている。ここでは、充電装置111には、スイッチング機構111aが設けられている。
〈電圧計112〉
電圧計112は、充電装置111に電気的に接続されたリチウムイオン二次電池10の電圧を測定する装置である。ここでは、電圧計112は、充電装置111に対して並列に接続されている。なお、電圧計112は、所定の時間(例えば、0.1秒)ごとにリチウムイオン二次電池10の電圧を測定する。電圧計112によって測定されたリチウムイオン二次電池10の電圧値は、測定時間の情報とともに、制御装置20の記憶部22に記憶される。
〈電流計113〉
電流計113は、充電装置111に電気的に接続されたリチウムイオン二次電池10に接続され、充電電流を測定する装置である。ここでは、電流計113は、充電装置111に直列に接続されている。なお、電流計113は、所定の時間(例えば、0.1秒)ごとに充電電流を測定する。電流計113によって測定されたリチウムイオン二次電池10の電圧値は、測定時間の情報とともに、制御装置20の記憶部22に記憶される。
〈温度計114〉
温度計114は、充電装置111に電気的に接続されたリチウムイオン二次電池10の温度を測定するものである。温度計114は、所定の時間(例えば、0.1秒)ごとにリチウムイオン二次電池10の温度を測定する。温度計114によって測定されたリチウムイオン二次電池10の温度は、測定時間の情報とともに、制御装置20の記憶部22に記憶される。
〈劣化量算出部121〉
劣化量算出部121は、リチウムイオン二次電池10の劣化量を算出する。この実施形態では、リチウムイオン二次電池10の劣化量は、電池温度に基づいて算出されうる。ここで算出されるリチウムイオン二次電池10の劣化量は、正極活物質の劣化度合いに応じた指標となり得る。つまり、正極活物質の結晶構造が変化する際には、発熱を伴う。このため、リチウムイオン二次電池10の温度に基づいて、正極活物質の劣化度合いに応じたリチウムイオン二次電池10の劣化の程度に相応する劣化量が算出されるとよい。
ここで、劣化量算出部121で算出される劣化量の算出例を説明する。図3は、リチウムイオン二次電池10の劣化率(縦軸)と、リチウムイオン二次電池10の温度(横軸)との関係が模式的に示されたグラフである。劣化率は、当該温度環境に単位時間置かれた場合にリチウムイオン二次電池10が劣化する割合である。リチウムイオン二次電池10の劣化は、正極活物質の結晶構造の変化に伴うものである。正極活物質の結晶構造が使用によって変化すると、例えば、リチウムイオン二次電池10の容量維持率が低下する(換言すると、劣化率が高くなる)。また、リチウムイオン二次電池10の温度が高いほど、正極活物質の結晶構造が変化しやすく、リチウムイオン二次電池10の容量維持率が低下しやすい。図3は、リチウムイオン二次電池10の温度と(単位時間当たりの)劣化率との関係を、予め試験によって得たものである。
図4は、リチウムイオン二次電池10の温度履歴を模式的に示すグラフである。つまり、時間経過に沿ってリチウムイオン二次電池10の温度変化を示すグラフである。図4では、縦軸には、リチウムイオン二次電池10の温度が示されており、横軸には時間が示されている。制御装置20では、温度計114で測定されたリチウムイオン二次電池10の温度の測定値の履歴がこれに相当する。
図5は、温度と、その温度に滞在した時間をカウントした棒グラフの一例である。図5のグラフは、例えば、図4の温度履歴に基づいて作成されうる。ここで例示される算出例では、温度毎に図3から求められる劣化率と、図5に示された滞在時間のカウント数とを乗算し、これを積算するとよい。なお、ここで挙げる劣化量の規定は、本発明者が検討している劣化量の一例であり、特に言及されない限りにおいて、劣化量の算出方法は、ここで例示するものに限定されない。
〈積算部122〉
積算部122は、リチウムイオン二次電池10が高SOC状態である場合、電流計113によって測定された充電電流を積算して、単位期間当たりの積算電気量Sを算出する。ここでは、高SOC状態は、電圧計112によって測定された電圧が予め定められた電圧値Vthよりも大きい状態として規定される。「予め定められた電圧値Vth」は、例えば、3.8V〜4.0Vの間の任意の1つの値で設定するとよい。予め定められた電圧値Vthは、充電装置111に接続されたリチウムイオン二次電池10ごとに設定されるものであってもよい。ここでは、予め定められた電圧値Vthは、記憶部22に記憶されている。
ここで、図6は、時間経過に伴うリチウムイオン二次電池10の電圧と充電電流との関係を模式的に示したグラフである。なお、図6において、グラフG1は、時間経過に伴うリチウムイオン二次電池10の電圧を表している。グラフG2は、時間経過に伴う充電電流を表している。以下の説明において、符号に括弧で囲んだ符号が添えられている場合、括弧で囲んだ符号が添えられた符号が表すものは、当該括弧内の符号で表される特定の時間におけるものである。図6では、例えば、時間t(i)において電圧計112によって測定された電圧は電圧V(i)と表され、時間t(i)において電流計113によって測定された充電電流は電流A(i)と表されている。この実施形態では、任意の時間において、測定した電圧と充電電流とを対応させた状態で、測定した電圧と充電電流とが記憶部22に記憶される。
ここでは、積算部122は、電流計113によって測定された充電電流を積算して積算電気量S(j)を算出する。積算電気量S(j)は、演算部21によって演算される。
図6では、時間t(i−2)および時間t(i−1)において、電圧V(i−2)および電圧V(i−1)は、それぞれ予め定められた電圧値Vth以下である。他方、時間t(i)、時間t(i+1)、時間t(i+2)、・・・、時間t(i+n−1)、時間t(i+n)において、それぞれの電圧V(i)、電圧V(i+1)、電圧V(i+2)、・・・、電圧V(i+n−1)、電圧V(i+n)は、予め定められた電圧値Vthよりも大きい。そこで、電圧計112によって測定された電圧が予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合の時間t(i)、時間t(i+1)、時間t(i+2)、・・・を順に、それぞれ時間t(1)、時間t(2)、時間t(3)、・・・に置き換える。このとき、時間t(j)における積算電気量S(j)は、以下の数式(1)で表すことができる。
Figure 2017051052
つまり、時間t(j)における積算電気量S(j)は、時間t(j)までに、高SOC状態で記録された充電電気量Aを積算したものである。
<単位期間当たりの積算電気量S
「単位期間当たりの積算電気量S」とは、使用期間中に積算された積算電気量S(j)を単位期間当たりに換算した積算電気量のことである。「単位期間」は、例えば、一日を単位期間として設定できる。一日を単位期間に設定した場合、単位期間当たりの積算電気量Sは、電池を使用した場合に当該使用期間中に積算された積算電気量S(j)を一日当たりで平準化した電気量である。例えば、電池が50日間使用された場合、50日間で積算された積算電気量S(j)が求められる。求められた積算電気量S(j)を、使用期間に相当する日数p(ここでは、50日)で割ることによって、一日当たりの積算電気量Sが求められる。ここで、一日を単位期間に設定した場合、単位期間当たりの積算電気量Sは、以下の数式(2)で表すことができる。数式(2)において、pは、使用期間である。また、mは、高SOC状態で充電電気量A(j)が記録された回数である。単位期間当たりの積算電気量Sは、適宜、積算電気量Sと称する。
Figure 2017051052
なお、上記の説明では、一日を単位期間として設定しており、数式(2)において、pは、使用期間に相当する日数である。なお、ここでは、「単位期間」は、一日単位でなくてもよい。例えば、単位期間は、一週単位であってもよい。この場合、上記pは、使用期間に相当する週数となる。また、単位期間は、一時間単位であってもよい。この場合、上記pは、使用期間に相当する時間となる。
<禁止部123>
禁止部123は、充電装置111によるリチウムイオン二次電池10への充電を禁止する処理部である。ここでは、禁止部123が、充電を禁止する条件は、以下の条件1、条件2および条件3が揃った場合である。
条件1:劣化量算出部(121)で算出されたリチウムイオン二次電池10の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない。つまり、リチウムイオン二次電池10の容量劣化が予め定められた劣化量Dthよりも進んでいない場合である。
条件2:電圧計112によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい。つまり、高SOC時に充電される場合である。
条件3:積算部によって算出された単位期間当たりの積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい。例えば、単位期間が一日である場合、一日の積算電気量Sが一日に対して予め定められたSlimよりも大きい場合であり、高SOCの状態で、一日に予め定められた電気量Slimよりも、過剰に充電される場合が該当しうる。
〈劣化量Dth
ここで「予め定められた劣化量Dth」は、リチウムイオン二次電池10の充電を禁止するか否かを判定するための閾値の1つであり、劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dに対して設定されている。劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dは、リチウムイオン二次電池10の劣化の程度を評価しうる。図1のCで示されるように、劣化がある程度以上に進んだリチウムイオン二次電池10は、過充電によってシャットダウンした後の発熱が小さく抑えられうる。この場合、本発明者は、リチウムイオン二次電池10の充電を過度に禁止する必要性が低くなり、反対に、リチウムイオン二次電池10の使用域を広げるためには、リチウムイオン二次電池10の充電が許容されることが望ましいと考えている。ここでは、上記の条件1において、リチウムイオン二次電池10の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きい場合には、充電は禁止されない。
〈電気量Slim
「予め定められた電気量Slim」は、充電を禁止するか否かを判定するための閾値の1つであり、単位期間当たりの積算電気量Sに対して設定されている。例えば、上記の説明のように、一日を単位期間として設定している場合には、電気量Slimは、高SOC状態で充電される電気量について、一日当たりに許容される電気量として設定される。これに対して、一週を単位期間として設定している場合には、電気量Slimは、高SOC状態で充電される電気量について、一週当たりに許容される電気量として設定される。また、一時間を単位期間として設定している場合には、予め定められた電気量Slimは、高SOC状態で充電される電気量について、一時間当たりに許容される電気量として設定される。
〈許可部124〉
図1に示すように、許可部124は、充電装置111によるリチウムイオン二次電池10への充電を許可する処理部である。許可部124は、例えば、劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きい場合に、充電装置111によるリチウムイオン二次電池10への充電を許可する。また、劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合であっても、積算部122によって算出された積算電気量Sが予め定められた電気量Slim以下である場合には、許可部124は、リチウムイオン二次電池10への充電を許可する。つまり、ここでは、許可部124は、禁止部123によってリチウムイオン二次電池10への充電が禁止されていない状況で、充電装置111によるリチウムイオン二次電池10への充電を許可する。
〈予め定められた電気量Slimの設定方法〉
次に、予め定められた電気量Slimの設定方法について説明する。予め定められた電気量Slimは、走行模擬試験または矩形波試験を行うことによって設定することができる。ここで、走行模擬試験および矩形波試験では、充電制御システム100の制御対象となる二次電池と同仕様の二次電池のサンプルを複数用意する。
走行模擬試験では、用意した二次電池をハイブリッド車両に搭載し、車両の駆動系統を駆動させるモーターの電源として用いる。ここで、搭載された二次電池は、車両の走行において回生エネルギーに応じて充電され、加速時などにおいて放電する充放電装置に組み込まれる。かかる充放電装置は、上述のように搭載された二次電池に対して、電圧計と電流計が取り付けられている。また、充放電装置には、積算電気量S(j)および積算電気量Sを演算する演算装置が組み込まれている。ここでは、上述した禁止部123のように、高SOC状態での過剰な充電が制限されるような制御は組み込まれていない。かかる走行模擬試験では、充放電が頻繁に行われる走行パターンによる走行が所定の時間(以下、走行時間という。)の間、車両を走行させる。そして、走行時間と走行パターンが異なる走行模擬試験を二次電池の複数のサンプル(例えば、サンプル1,2,3)に対して行う。次に、走行模擬試験で使用された二次電池の複数のサンプル(サンプル1,2,3)に対して過充電試験を行う。
かかる過充電試験では、高SOC状態での過剰な充電が制限されるような制御が組み込まれていないので、二次電池は、高SOC状態でも過剰な充電がされうる。したがって、過充電試験をし続けると、二次電池の正極活物質が次第に劣化する。そして、走行模擬試験を行った二次電池の複数のサンプル(サンプル1,2,3)のうち何れか(例えば、サンプル3)は、正極活物質の劣化に起因して、二次電池が発熱し、セパレータが溶解することによってシャットダウンする。この走行模擬試験および過充電試験では、シャットダウンした二次電池(サンプル3)に対して、車両の走行を開始してから二次電池がシャットダウンするまでの時間において記録された、高SOC状態での充電に応じて積算電気量S(j)を求める。その後、積算電気量S(j)を基に、単位期間当たりに平準化した積算電気量Sを求める。そして、積算電気量Sに対して安全率を考慮した十分に小さい電気量を、禁止部123での閾値としての電気量Slimとして設定する。
矩形波試験は、走行模擬試験と同様に、充電制御システム100の制御対象となる二次電池と同仕様の二次電池を用いて、実験室で行われる試験である。かかる矩形波試験では、用意された二次電池を充放電装置に組み込む。二次電池には、電圧計と電流計が取り付けられている。また、二次電池には、積算電気量S(j)および積算電気量Sを演算する演算装置が組み込まれている。ここでは、上述した禁止部123のように、高SOC状態での過剰な充電が制限されるような制御は組み込まれていない。
充電装置は、予め定められた充放電パターンによって、充電と放電を所定の時間(以下、充放電時間という。)の間、繰り返す。そして、充放電時間が異なる矩形波試験を異なる二次電池に対して行う。ここでの充放電パターンは、二次電池に対して充放電が頻繁に行われるように設定されている。また、充放電パターンは、例えば、所定の高SOC状態まで充電した後、一定の電流値で所定時間充電する充電と、一定の電流値で所定時間放電する放電とを、交互に行うとよい。ここで、一回の充電によって充電される充電電気量と、一回の放電で放電される放電電気量とが同じ電気量であるとよい。
次に、矩形波試験で使用された複数の二次電池に対して過充電試験を行う。かかる過充電試験では、高SOC状態での過剰な充電が制限されるような制御が組み込まれていないので、二次電池は、高SOC状態でも過剰に充電されうる。したがって、過充電試験をし続けると、二次電池の正極活物質が次第に劣化する。そして、矩形波試験を行った複数の二次電池の複数のサンプル(サンプル1,2,3)のうち何れか(例えば、サンプル3)は、正極活物質の劣化に起因して、二次電池が発熱し、セパレータが溶解することによってシャットダウンする。この矩形波試験および過充電試験では、シャットダウンした二次電池(サンプル3)に対して、充放電を開始してから二次電池がシャットダウンするまでの時間において、記録された高SOC状態での充電に応じて積算電気量Sを求める。その後、積算電気量Sを基に、単位期間当たりに平準化した積算電気量Sを求める。そして、積算電気量Sに対して安全率を考慮した十分に小さい電気量を、禁止部123での閾値としての電気量Slimとして設定する。
本発明者の知見によれば、走行模擬試験であっても矩形波試験であっても、同じ仕様の電池に対しては、概ね同じ値の電気量Slimが設定されうる。このように、禁止部123で用いられる電気量Slimは、予め行われる走行模擬試験や矩形波試験のような試験に基づいて設定されるとよい。例えば、正極発熱量が発火に至る不安全な値となる場合の高電圧状態における充電電気量をα(Ah)とする。この充電電気量αを基準として、例えば、電池が約10年間使用される場合を考慮した場合、使用期間に相当する日数p(ここでは、一月を31日として概算し、31×12×10=3720日)で割ることによって、一日当たりのSlimを設定してもよい。この場合、Slimは、α/3720(Ah/day)と設定されるとよい。例えば、本発明者が実施した試験では、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)からなるいわゆる三元系正極活物質が用いられたリチウムイオン二次電池の電池パックにおいて、Slimは0.278Ahと設定された。Slimは、α/3720(Ah/day)×使用日数で設定されてもよい。この場合、使用期間が10年目までは、使用日数に応じて一日ごとにSlimが拡大する。また、電池が10年を経過して使用される場合には、10年を経過した後、電池が約10年間使用される場合を考慮して設定されたSlimを、Slim=αで固定してもよい。
〈充電制御システム100のフローチャート〉
次に、図1に示される充電制御システム100のフローチャートについて説明する。図7は、かかる充電制御システム100のフローチャートである。なお、ここで例示するフローチャートは一実施例に過ぎず、特に言及されない限りにおいて、充電制御システム100を限定するものではない。
図7のフローチャートでは、リチウムイオン二次電池10の劣化量Dが算出される(S101)。劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも高いか否かが判定される(S102)。ここで、劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも高くない場合(N)に、リチウムイオン二次電池10の電圧Vが、予め定められた電圧値Vthよりも大きいか否かを判定する(S103)。リチウムイオン二次電池10の電圧Vが、予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合(Y)には、積算電気量Sを算出する(S104)。次に、積算電気量Sが、予め定められた電気量Slimよりも大きいか否かが判定される(S105)。そして、積算電気量Sが、予め定められた電気量Slimよりも大きい場合(Y)に充電が禁止される(S106)。
また、S105の判定において、積算電気量Sが、予め定められた電気量Slimよりも大きくない場合(N)に充電が許可される(S107)。また、S102の判定において、劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも高い場合(Y)には、充電が許可される(S108)。この場合、劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも高い場合(Y)には、図1の(C)で示すように、リチウムイオン二次電池10の劣化がある程度進み、過充電時にシャットダウンした後でも発熱が低く抑えられる。また、この場合、以後において、過充電時にシャットダウンした後でも発熱が低く抑えられるので、高SOC時の充電を制限する(S103)〜(S106)の一連の制御を実施する必要性がなくなる。このため、図7のフローチャートでは、S108で充電が許可された後で、充電制御システム100の処理フローが終了されている。
このように、この充電制御システム100では、上述のように、S102の判定において、劣化量算出部121で算出されたリチウムイオン二次電池10の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合(N)で、S103の判定において、電圧計112によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合(Y)で、かつ、積算部122によって算出された積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合(S105)に、禁止部123によって充電装置111による充電が禁止される。
つまり、リチウムイオン二次電池10の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合で、かつ、積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合には、電圧計112によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合(高SOC時)における充電は禁止される。また、その余の場合には、充電は許可される。
例えば、S102の判定において、リチウムイオン二次電池10の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合(N)であっても、S105の判定において、積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きくない場合(N)には、高SOC時の充電は許可される(S107)。また、S105の判定において、積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合(Y)には、高SOC時の充電は禁止される(S106)。その後、再び積算電気量Sが算出され(S104)、S105において積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きくないと判定された場合(N)には、上記禁止が解除され、高SOC時の充電は許可される(S107)。なお、図7は、充電制御システム100のフローチャートの一例を示しているが、特に言及されない限りにおいて、充電制御システム100の制御フローは、限定されない。例えば、図7における判定処理S102、S103、S105の順番は、適宜に変更できる。
以上のように、充電制御システム100によれば、禁止部123は、劣化量算出部121で算出された電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合で、電圧計112によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合で、かつ、積算部によって算出された積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合に、充電装置による充電を禁止する。これにより、高SOCの状態での充電が適宜に禁止され、電池10の劣化が抑えられる。さらに、電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きい場合で、電池10の劣化がある程度進み、過充電耐性が低下しない状態である場合には、高SOCの状態での充電が禁止されない。このため、電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きい場合には、高SOCの状態であっても充電されるので、リチウムイオン二次電池10の使用域が拡大する。このため、例えば、ハイブリッド車両に搭載された場合には燃費向上が図られる。
10 リチウムイオン二次電池(電池)
12 正極端子
13 負極端子
20 制御装置
21 演算部
22 記憶部
100 充電制御システム
111 充電装置
111a スイッチング機構
112 電圧計
113 電流計
114 温度計
121 劣化量算出部
122 積算部
123 禁止部
124 許可部

Claims (1)

  1. 充電装置と、
    前記充電装置に電気的に接続された電池の電圧を測定する電圧計と、
    前記電池に接続され、充電電流を測定する電流計と、
    前記電池の劣化量Dを算出する劣化量算出部と、
    前記電圧計によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合に、前記電流計によって測定された充電電流を積算して、単位期間当たりの積算電気量Sを算出する積算部と、
    禁止部と
    を備え、
    前記禁止部は、
    前記劣化量算出部で算出された電池の劣化量Dが予め定められた劣化量Dthよりも大きくない場合で、
    前記電圧計によって測定された電圧Vが予め定められた電圧値Vthよりも大きい場合で、かつ、
    前記積算部によって算出された前記積算電気量Sが予め定められた電気量Slimよりも大きい場合に、
    前記充電装置による充電を禁止する、充電制御システム。
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