JP2017050581A - 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 移動局と固定局を用いてマルチホップネットワークが構成されている場合であっても安定的に通信を行う無線通信システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、マルチホップネットワークを構成する無線通信装置を複数備える無線通信システムに関する。そして、本発明の無線通信装置は、自装置から接続先の無線通信装置までの経路ごとに、それぞれの経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された電波の受信強度、及びそれぞれの経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を含む情報を取得する手段と、取得した受信強度及び判定値に基づいて、それぞれの経路に係る経路強度を算出する手段と、算出された経路強度を考慮して、接続先の無線通信装置と通信する際の経路を決定する手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラムに関し、例えば、移動局及び固定局が混在したマルチホップネットワークに適用し得る。
従来、移動局及び固定局によりマルチホップネットワークを構成した無線通信システムでは、受信電界強度、ホップ数、パケットエラーレート等により経路の選択を行うものであった(特許文献1参照)。
国際公開WO/2003/101132
固定局のみのマルチホップネットワークであれば、固定局としての無線通信装置が最低限取得できる受信電界強度やホップ数、パケットエラーレートより、ネットワークが安定して構築できる経路を選択することで問題はない。しかしながら、移動局を含んだネットワークの場合は、受信電界強度が良好かつホップ数が少ない場合でも移動局がその場所に留まっている保障が無く、移動局の移動により通信が不可能になった場合には、再度経路選択を行う必要があった。
これは、無線通信装置の機能のみで取得できる情報では、移動して不安定な状態であるかもしくはその確率が高いか判断できないことを意味している。さらに、移動局としての無線通信装置の移動によって通信が不安定になり、お互いに中継し合って情報をやり取りするマルチホップネットワークにおいてはネットワーク全体に影響が波及してしまう。
そのため、移動局と固定局とが混在するマルチホップネットワークであっても、安定的に通信を行うことができる無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラムが望まれている。
第1の本発明は、マルチホップネットワークを構成する無線通信装置において、(1)自装置から接続先の無線通信装置までの経路ごとに、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された電波の受信強度、及びそれぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を含む情報を取得する情報取得手段と、(2)それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された受信強度と、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された判定値とに基づいて、それぞれの前記経路に係る経路強度を算出する経路強度算出手段と、(3)前記経路強度算出手段により算出された経路強度を考慮して、前記接続先の無線通信装置と通信する際の経路を決定する経路決定手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明の無線通信プログラムは、マルチホップネットワークを構成する無線通信装置に搭載されたコンピュータを、(1)自装置から接続先の無線通信装置までの経路ごとに、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された電波の受信強度、及びそれぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を含む情報を取得する情報取得手段と、(2)それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された受信強度と、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された判定値とに基づいて、それぞれの前記経路に係る経路強度を算出する経路強度算出手段と、(3)前記経路強度算出手段により算出された経路強度を考慮して、前記接続先の無線通信装置と通信する際の経路を決定する経路決定手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明は、マルチホップネットワークを構成する無線通信装置を複数備える無線通信システムにおいて、前記無線通信装置として第1の本発明の無線通信装置を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、移動局と固定局を用いてマルチホップネットワークが構成されている場合であっても安定的に通信を行う無線通信システムを提供することができる。
第1の実施形態に係る無線通信装置の機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係る無線通信システムの全体構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係る無線通信システムを構成する各無線通信装置の動作について示した説明図(その1)である。 第1の実施形態に係る無線通信システムを構成する各無線通信装置の動作について示した説明図(その2)である。 第1の実施形態に係る無線通信システムを構成する各無線通信装置の動作について示した説明図(その3)である。 第1の実施形態に係る無線通信装置が有するバッファの構成例について示した説明図である。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、この実施形態の無線通信システム1の全体構成を示すブロック図である。
無線通信システム1は、複数の無線通信装置10をノードとするマルチホップネットワークNを有するシステムである。図2では、マルチホップネットワークN上に4つの無線通信装置10(10−A、10−B−1、10−B−2、10−C)が配置されている。なお、無線通信システム1(マルチホップネットワークN)に配置される無線通信装置10の数は限定されないものである。
この実施形態では、無線通信装置10−A、10−B−1、10−B−2、10−Cはすべて同じ構成であるものとして説明するが、一部のノード(通信装置)について異なる構成(本発明の無線通信装置とはことなる種々の無線通信装置)に置き換えるようにしてもよい。また、各無線通信装置10は移動局であるか固定局であるかは限定されないものである。
図1は、それぞれの無線通信装置10の機能的構成の例について示したブロック図である。
図1に示すように、無線通信装置10は、無線部11、経路決定部12、受信感度測定部13、経路情報送受信部14、センサ15、移動局判断部16、及びメモリ17を有している。
無線部11は、他の無線通信装置10と無線信号を送受信するための無線インタフェースである。無線部11としては、例えば、種々の無線LANインタフェース等を適用することができる。
受信感度測定部13は、無線部11で受信した無線信号の受信感度(受信強度、電界強度)を測定するものである。受信感度測定部13は、例えば、無線部11で無線信号を受信した際の電界強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)値等の受信強度)を測定する。
センサ15は、自装置の移動を識別するセンサである。センサ15の検知方式については限定されないものであるが、例えば、種々の振動センサや加速度センサ等の移動を検知することができるセンサを適用することができる。
移動局判断部16は、センサ15の検知結果を利用して、自装置が移動局であるか(又は固定局であるか)に係る判断を行う。具体的には、移動局判断部は、センサ15の検知結果を利用して、現在自装置が移動局であることの確率(又は固定局であるかの確率)を計算する。以下では、移動局判断部16の判断結果(判定値)を「移動体情報」と呼ぶものとする。移動体情報Xは例えば、1≧X≧0の範囲内の値で示されるパラメータとなるものとする。例えば、移動体情報Xが0.5の場合、自装置が移動局である確率が50%であることを示すものとする。
メモリ17は、移動局判断部16が判断した移動体情報等のデータを保持するものである。
経路情報送受信部14は、は、マルチホップネットワークN上の経路情報を他のノード(無線通信装置10)と送受信して保持する。
経路決定部12は、経路情報送受信部14で取得した経路情報(ルーティングテーブル)等を用いて、自装置に係る経路決定(ルーティング処理)を行う機能を担っている。経路決定部12で保持する経路情報(ルーティングテーブル)には、接続先の無線通信装置10へ到達するまでに中継する経路の情報(例えば、当該経路で中継する無線通信装置10のMACアドレス等)と、当該経路に係る種々のパラメータ(以下、「経路パラメータ」と呼ぶ)と、当該経路上のそれぞれの無線通信装置10(ノード)に係る種々の情報(以下、「通信装置情報」と呼ぶ)とが記録されているものとする。
そして、経路情報送受信部14は、経路決定部12で保持されている経路情報を他の無線通信装置10に送信することになる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の無線通信システム1を構成する各無線通信装置10の動作について説明する。
以下では、当初4つの無線通信装置10−A、10−B−1、10−B−2、10−Cは、図2のように配置されているものとする。
図2の例では、無線通信装置10−Aは、無線通信装置10−B−1、10−B−2とは直接通信可能であるが、無線通信装置10−Cとは直接通信することができない状態となっている。したがって、図2の例では、無線通信装置10−Aは、無線通信装置10−Cと通信する際には、無線通信装置10−B−1を経由する経路(ルート)、又は無線通信装置10−B−2を経由する経路のいずれかを選択(決定)する必要がある。
以下では、無線通信装置10−Aが電源投入され、無線通信装置10−Cと通信する際の動作について説明する。
無線通信装置10−Aは、電源投入されたときに周囲の無線通信装置を探索した結果、直接無線通信可能な無線通信装置として無線通信装置10−B−1、10−B−2(B群の無線通信装置)と接続できたものとする。
そして、無線通信装置10−A(経路決定部12、経路情報送受信部14)は、無線通信装置10−B−1、10−B−2と接続する決定を行い、無線通信装置10−B−1、10−B−2と経路情報(ルーティングテーブル)を交換する。これにより、無線通信装置10−A(経路決定部12、経路情報送受信部14)は、無線通信装置10−B−1、10−B−2を介して無線通信装置10−Cへ接続する経路を取得する。すなわち、このとき、無線通信装置10−A(経路決定部12)は、無線通信装置10−Cへ到達する経路として、無線通信装置10−B−1を経由する経路と無線通信装置10−B−2を経由する経路を取得することになるため、無線通信装置10−Cへの経路として、いずれかを選択する必要がある。
上述の通り、この実施形態の経路決定部12で保持する経路情報(ルーティングテーブル)には、接続先の無線通信装置10へ到達するまでに中継する経路の情報と、当該経路に係る経路パラメータと、各経路上のそれぞれの無線通信装置10(ノード)に係る通信装置情報とが記録されている。経路パラメータには、当該経路上で測定された電界強度、及び当該経路上で取得された移動体情報を考慮した当該経路を用いて通信する際の強度(安定性)を示すパラメータ(以下、「経路強度」と呼ぶ)が含まれているものとする。また、通信装置情報には、当該経路の各無線通信装置10で得られた電界強度(当該経路上のリンクに係る電界強度)及び移動体情報が含まれているものとする。
次に、経路強度の詳細について説明する。
図2を用いて、無線通信装置10−A(経路決定部12)が無線通信装置10−Cに至るまでの経路ごとの経路強度を計算する例について説明する。
経路強度は例えば、以下の(1)式の計算式により求めることができる。
以下の(1)式では、自装置から接続先までの中継数をIとしている。
また、以下の(1)式では、iは中継する無線通信装置10の識別番号(i=0は接続先の無線通信装置10を示し、i=1は経路上で接続先の1つ手前の無線通信装置10を示している)。
さらに、以下の(1)式においてXは、識別番号iに対応する無線通信装置10で取得される移動体情報を示すものとする。
さらにまた、以下の(1)式において、αは移動体情報に対する重み計数(以下、「移動体重み」と呼ぶ;単位はdB)を示すものとする。
また、以下の(1)式においてPは識別番号iの無線通信装置10で測定される電界強度を示している。例えば、識別番号iの無線通信装置に係るPは、識別番号iの無線通信装置で計測された識別番号i−1の無線通信装置から受信した電波の電界強度を示している。
さらに、以下の(1)式において、Pmaxは、電界強度の正規化に用いる最大電界強度(定数)である。
さらにまた、以下の(1)式において、識別番号iの無線通信装置に係る正規化電界強度は以下の(2)式のように示すことができる。
Figure 2017050581
また、以下では、図2に示すように、無線通信装置10−Aで測定される無線通信装置10−B−1からの電波の電界強度が−60dBm、無線通信装置10−Aで測定される無線通信装置10−B−2からの電波の電界強度が−40dBm、無線通信装置10−B−1で測定される無線通信装置10−Cからの電波の電界強度が−31dBm、無線通信装置10−B−2で測定される無線通信装置10−Cからの電波の電界強度が−30dBmであるものとする。
また、図2に示すように、無線通信装置10−Cで算出された移動体情報が0.5、無線通信装置10−B−1で算出された移動体情報が0.1、無線通信装置10−B−2で算出された移動体情報が0.8であるものとする。
このとき、α=40[dB]、Pmax=0[dBm]であるものとすると、無線通信装置10−Aで算出される無線通信装置10−B−1経由のルートに係る経路強度は、以下の(3)式のように−115となる。また、同様に、無線通信装置10−Aで算出される無線通信装置10−B−2経由のルートに係る経路強度は、以下の(4)式のように−122となる。
Figure 2017050581
したがって、無線通信装置10−Aから見た場合、単純に電界強度だけであれば、無線通信装置10−B−2を経由するルートの方が優位(低コスト)であるが、無線通信装置10−B−2は移動しており移動体情報が0.8と大きな値となっている。したがって、移動体情報を移動体重みαで重みづけして考慮した経路強度を比較した場合、無線通信装置10−B−2を経由するルートよりも無線通信装置10−B−1を経由するルートの方が優位(低コスト)となる。
以上の通り、経路強度は、移動体情報を移動体重みαで重みづけして考慮した値となるため、移動体重みαを増減する調整を行うことで、経路強度に対する移動体情報の影響度合を調整することができる。例えば、移動体重みαを増やした場合、経路強度に対する移動体情報の影響度合が大きくなる。基本的には、無線通信装置10−Aにおいて、以下の(5)式の計算をリンクごとに行って加算すれば、経路強度を算出することができる。
Figure 2017050581
次に、以上のような無線通信装置10−Aにおける経路強度に基づいた経路選択の処理の詳細について図2〜図5を用いて説明する。ここでは、経路強度算出の各条件は上述の図2の状態であるものとする。無線通信装置10−Aは、無線通信装置10−B−1、10−B−2から取得した経路情報に基づいて、無線通信装置10−B−1で測定される無線通信装置10−Cからの電波の電界強度(−31dBm)と、無線通信装置10−B−2で測定される無線通信装置10−Cからの電波の電界強度(−30dBm)とを取得できる。また、無線通信装置10−Aは、無線通信装置10−B−1、10−B−2から取得した経路情報に基づいて、無線通信装置10−Cで算出された移動体情報(0.5)と、無線通信装置10−B−1で算出された移動体情報(0.1)と、無線通信装置10−B−2で算出された移動体情報(0.8)とが取得できる。さらに、無線通信装置10−Aは、受信感度測定部13を用いた測定により、無線通信装置10−B−1からの電波の電界強度(−60dBm)と、無線通信装置10−B−2からの電波の電界強度(−40dBm)とが取得できる。
まず、図3に示すように、無線通信装置10−Aの経路決定部12では、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−1までの経路強度と、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−2までの経路強度が算出される。図3に示すように、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−1までの経路強度を計算すると、その経路強度は「−31−0−40・0.5=−51」となる。また、図3に示すように、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−2までの経路強度を計算すると、その経路強度は「−30−0−40・0.5=−50」となる。
次に、図4に示すように、無線通信装置10−Aの経路決定部12では、無線通信装置10−B−1から無線通信装置10−Aまでの経路強度と、無線通信装置10−B−2から無線通信装置10−Aまでの経路強度が算出される。図4に示すように、無線通信装置10−B−1から無線通信装置10−Aまでの経路強度を計算すると、その経路強度は「−60−0−40・0.1=−64」となる。また、図4に示すように、無線通信装置10−B−2から無線通信装置10−Aまでの経路強度を計算すると、その経路強度は「−40−0−40・0.8=−72」となる。
次に、図5に示すように、無線通信装置10−Aの経路決定部12では、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−1を経由して無線通信装置10−Aに到達するまでの経路強度(経路上の各リンクの経路強度の加算値)と、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−2を経由して無線通信装置10−Aに到達するまでの経路強度(経路上の各リンクの経路強度の加算値)とが算出される。図5に示すように、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−1を経由して無線通信装置10−Aに到達するルートの経路強度は、「−51−64=−114」となる。一方、図5に示すように、無線通信装置10−Cから無線通信装置10−B−2を経由して無線通信装置10−Aに到達するルートの経路強度は、「−50−72=−122」となる。
以上のように、無線通信装置10−Aは、経路(ルート)ごとの経路強度を経路情報(ルーティングテーブル)に保持する。
各無線通信装置10の移動局判断部16は、搭載されたセンサ15の検知結果に基づいて移動体情報(移動体である確率)を計算し、自装置の移動体情報を隣接する無線通信装置10に送信して、当該隣接する無線通信装置10にルーティングテーブルの情報を更新してもらうことになる。
次に、無線通信装置10の移動局判断部16がセンサ15の測定結果に基づいて自装置の移動体情報を決定する処理について説明する。
移動局判断部16は、例えば、一定時間移動していない無線通信装置10であれば、固定局又は固定局に近い移動局である可能性が高いため、通信が安定したノード(局)だと判断し、移動体情報の値(確率)を下げるようにしてもよい。一方、移動局判断部16は、一定時間内に頻繁に移動していると判断した場合、自装置は移動局であり、同じ場所に留まる可能性が低いと判断し、移動体情報の値(確率)を上げるようにしてもよい。
移動局判断部16は、例えば、一定時間センサ15の測定値の情報を蓄え、一定時間内中に移動していた割合を計算し、その割合を移動体情報とするようにしてもよい。
経路決定部12では、この移動体情報をルーティングの際のコスト計算に用いることで、できるだけ移動体を含まない経路の決定(ルーティング)を行うことができる。ただし、経路決定部12は、移動体情報のみで経路決定を行うと、特定の経路でループしたり、ホップ数が多くなったりする可能性があるため、上記経路情報を総合的に見て最も接続コスト(すなわち、経路強度)が低いルートを選択するようにしてもよい。
次に、無線通信装置10の移動局判断部16がセンサ15の測定結果に基づいて自装置の移動体情報を決定する処理の詳細の一例について図6を用いて説明する。
センサ15が加速度センサであるか振動センサであるかで使用手順が異なるが、ここでは、センサ15は加速度センサであるものとして説明する。
ここでは、移動局判断部16は自装置が移動しているか否かを判断することできればよいため、センサ15としては、3軸低G加速度センサを適用することができる。
ここでは、センサ15(加速度センサ)は、あらかじめ停止状態でキャリプレーションされているものとする。また、移動局判断部16では、予めセンサ15の出力に基づいて移動しているか否かを検知するための閾値thが保持されているものとする。
閾値thはセンサ15(加速度センサ)の精度によっても変わるが、例えば1Gとするようにしてもよい。移動局判断部16は、常に、センサ15から3軸のセンサ値を取得し、この3ベクトルからスカラー量を求めてこれを加速度として取得する。そして、移動局判断部16は取得した加速度が閾値thを超えるか否かを判断し、取得した加速度が閾値thを超えた場合、自装置が移動していると判断する。
移動局判断部16は、例えば、図6に示すように、センサはサンプリング周期Ts秒で取得し、バッファMに最新の所定数n個のサンプルデータを常に保持しておく。
バッファMのサンプル数は限定されないものであるが、この実施形態の例ではn=500とする。また、センサ15のサンプリング周期Tsは、例えば、0.5秒程度とする。さらに、図6に示すように、バッファMは、ファーストインファーストアウト(FIFO;玉突き)で時系列順に各サンプルデータをバッファリングするものとする。バッファリングの際は、取得した加速度が閾値を超えた場合は1、超えていない場合は0を保持するようにする。
そして、移動局判断部16は、500サンプル内で閾値thを超えた割合を常に計算し、その割合を移動体情報とするようにしてもよい。そして、移動体情報の値が、1.0(100%)の場合には、当該無線通信装置10は常に動いている状態を示している。また、移動体情報の値が0.0(0%)の場合、当該無線通信装置10は常に停止している状態であることを示している。n=500とした場合に移動局判断部16が移動体情報の値を算出する計算式は例えば、以下の(6)式のようになる。
また、移動体情報の値を、500*Ts秒内で動いていた割合にすることで、移動頻度は低いが移動時間が長い場合や、移動時間は短いが移動頻度は高い場合等であっても、マルチホップネットワークN内で接続優先度(経路強度に基づく優先度)を連続的に決定することができる。
Figure 2017050581
また、センサ15は、加速度センサ以外に限定されず、常に移動しているかどうかが判断できるセンサであればよい。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
無線通信システム1では、以上のように、マルチホップネットワークNを構築する際に、無線通信装置10毎に、固定局、移動局の判断ができれば、経路選択時に固定局もしくは固定局に相当する移動局を選択することが可能となり、経路の再構築回数を減少させると共に、マルチホップネットワークN全体の不安定性を減らすことが期待できる。
さらに、無線通信システム1では、移動可能であっても、一時的に固定局とみなせるノード(無線通信装置10)についても積極的に経路に組み込めるため、あらかじめノード毎に固定局と移動局を決めておくシステムに比べて、利用効率が高く実質的に固定局を減らすことができる。
上述のような効果により、この実施形態の無線通信システム1(無線通信装置10)は、例えば、ネットワーク構築後に、無線機の場所が頻繁に移動する可能性がある場合に好適である。具体的には、例えば、災害時のインフラ設備故障時等に、一時的な移動局を含めたマルチホップネットワークを構築する場合に、この実施形態の無線通信システム1(無線通信装置10)は、好適である。また、この実施形態の無線通信システム1(無線通信装置10)は、IoT(Internet of Things)社会において移動端末と固定端末が混在するマルチホップネットワークを構築する際に好適である。
なお、従来の無線通信装置においては、経路選択に用いる情報を参照して悪い条件の経路はできるだけ通らないような経路が選択されるが、この情報は基本的に通常無線通信装置が有する必要最低限の機能のみで取得できる情報だけで、外部のセンサ(例えば、本実施形態の加速度センサ等に相当するセンサ)などを使用して取得した情報を用いた経路選択の事例はない。また、特許文献1においても、中継局と受信局とが受信するそれぞれの信号の干渉レベルに基づいて最も通信速度が大きい経路、又は要求された回線品質を満たす通信経路を決定する技術が記載されている。しかしながら、特許文献1では中継局は固定局であることを前提として通信経路が決定されており、中継局に移動しうる局が含まれる場合の対処方法については特に言及されていない。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による無線通信システム、無線通信装置及び無線通信プログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(B−1)第2の実施形態の構成及び動作
第2の実施形態の無線通信システム1及び無線通信装置10の構成についても第1の実施形態と同様に図1、図2を用いて示すことができる。以下では、第2の実施形態について第1の実施形態との差異を説明する。
第1の実施形態では、無線通信装置10の起動時や新たな接続が発生して経路を選択する場合のマルチホップネットワークNの構築に関するものであった。これに対して、第2の実施形態では、一端経路が決定(収束)したマルチホップネットワークNにおいて、移動していた無線通信装置10が移動を停止したり、停止していた無線通信装置10が移動を開始したりする場合に、移動体情報の変化に伴う動的な経路選択が行われる。
第2の実施形態の無線通信装置10では、移動局判断部16がセンサ15の検知結果に基づいて移動の判定を行い、移動体情報の値(移動局である確率)が上がった場合や下がった場合に、周囲の無線通信装置10に対して自装置の経路優先度が変化したことを通知すると共に経路情報の更新を促すパケット(以下、「経路更新要求パケット」と呼ぶ)を送信する。これにより、経路更新要求パケットを受信した周囲の無線通信装置10は、経路更新要求パケットの送信元の無線通信装置10に関わる経路のコストを再計算する。経路更新要求パケットを受信した無線通信装置10は、複数のルート選択が可能な接続については、よりコストの低いルート(例えば、経路強度の低い経路)にルートを変更する。
そして、経路更新要求パケットを受信して経路変更を行った無線通信装置は、さらに周囲の無線通信装置に、経路更新要求パケット送信する。
無線通信装置10において、上述のような経路変更や経路更新要求パケット送信に係る処理は、経路決定部12が行うようにしてもよい。その場合は経路決定部12は移動局判断部16から移動体情報を取得する必要がある。
具体的には、経路決定部12は、例えば、メモリ17で保持される移動体情報が所定よりも短時間で20%(ポイント)以上高くなった場合や、20%(ポイント)以上低くなった場合に、経路更新要求パケットを送信するようにしてもよい。この閾値20%(ポイント)は一例であり、移動体情報の変化に対して過敏に経路更新をしたい場合は閾値を下げ、一方、経路更新要求パケットを頻繁に送信したくない場合は閾値を上げるようにしてもよい。具体的には、所定時間Trより短い期間に、移動体情報が20%から43%に上がった場合、60%から90%に上がった場合、70%から30%に下がった場合等に、経路決定部12は、経路更新要求パケットを送信すると判断する。
この場合の所定時間Trは、その時間内に移動体情報の変化が観測できる程度に十分長くすることが望ましい。例えば、移動体情報を計算するためのバッファMの全サンプル500のうち半数以上に相当する時間であることが望ましい。例えばTs=0.5秒であれば、時間Trは、125秒程度とすることが望ましい。
ただし、無線通信装置10(経路決定部12)では、常に移動体情報の値を監視して適宜経路変更の命令(経路更新要求パケット)を出力するため、本当に移動しているかを判定できなければ、経路再選択が頻発してマルチホップネットワークNの経路が不安定になってしまう。無線通信装置10において、センサ15として、加速度センサや振動センサを使用する場合、センサ15の検出結果のみを用いて移動体情報を判断すると、実質的に固定局であっても周りの環境の影響(振動など)の除外ができない可能性がある。そこで、第2の実施形態の無線通信装置10(経路決定部12)では、センサ15の検知結果だけでなく、受信感度測定部13で測定される電界強度(受信感度;受信強度)の計測結果も考慮して経路更新要求パケットを出力するか否か判断するようにしてもよい。例えば、無線通信装置10(経路決定部12)は、所定時間Trより短い期間にセンサ15の検知結果のみに基づいて移動体情報が20%以上変動した場合、受信感度測定部13の測定結果も利用して経路更新要求パケットの送信要否を判断するようにしてもよい。例えば、無線通信装置10(経路決定部12)は、所定時間Trより短い期間にセンサ15の検知結果のみに基づいて移動体情報が20%以上変動した場合、受信感度測定部13の測定結果が変動している場合に、経路更新要求パケットを送信すると判断するようにしてもよい。例えば、無線通信装置10において、移動局判断部16は常に移動体情報を更新し、接続先の無線通信装置10ごと(直接通信可能な無線通信装置10ごと)に受信感度も一定時間保持するようにしてもよい。そして、当該無線通信装置10の経路決定部12は、例えば、所定時間Trより短い期間に移動体情報が20%から50%に上昇し、複数の接続先のうち2機以上で電界強度の過去の平均と一定以上の差がある場合、接続先の無線通信装置10に経路更新要求パケットを送信すると判断するようにしてもよい。
(B−2)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を奏することができる。
第2の実施形態では、各無線通信装置10が、自装置の移動に伴う変化(例えば、移動体情報の変化)を認識し、周囲の無線通信装置10に通知する(経路更新要求パケットを送信する)ことで、マルチホップのルートが切断される前に別の経路を探索し構築することが可能となる。これにより、無線通信システム1では、マルチホップネットワークN上の経路が不安定となる前に、安定的な経路に切り替えることができる。
(C)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(C−1)上記の各実施形態において、無線通信装置10(経路決定部12)は、経路選択する際のコストは経路強度をそのまま用いて強度が高い経路を選ぶだけでもよい。
一方、遅延時間やその他経路情報を加味する必要がある場合、無線通信装置10(経路決定部12)は、経路強度の逆数をとり、その値に対してほかの要素の数値を加算したコスト計算を行うようにしてもよい。
1…無線通信システム、N…マルチホップネットワーク、10−A、10−B−1、10−B−2、10−C…無線通信装置、11…無線部、12…経路決定部、13…受信感度測定部、14…経路情報送受信部、15…センサ、16…移動局判断部、17…メモリ、M…バッファ。

Claims (5)

  1. マルチホップネットワークを構成する無線通信装置において、
    自装置から接続先の無線通信装置までの経路ごとに、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された電波の受信強度、及びそれぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を含む情報を取得する情報取得手段と、
    それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された受信強度と、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された判定値とに基づいて、それぞれの前記経路に係る経路強度を算出する経路強度算出手段と、
    前記経路強度算出手段により算出された経路強度を考慮して、前記接続先の無線通信装置と通信する際の経路を決定する経路決定手段と
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 直接通信可能な他の無線通信装置から送信された電波の受信強度を測定する受信強度測定手段と、
    自装置の移動に係る状態を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を利用して、自装置が移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を求めて取得する判定値取得手段と、
    前記受信強度測定手段で測定された受信強度と、前記判定値取得手段で取得された判定値を直接通信可能な他の無線通信装置に送信する情報送信手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記情報送信手段は、前記情報取得手段が取得した情報を、直接無線通信可能な他の無線通信装置に転送することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. マルチホップネットワークを構成する無線通信装置に搭載されたコンピュータを、
    自装置から接続先の無線通信装置までの経路ごとに、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された電波の受信強度、及びそれぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された移動局であるか又は固定局であるかの度合を示す判定値を含む情報を取得する情報取得手段と、
    それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で測定された受信強度と、それぞれの前記経路上のそれぞれの無線通信装置で取得された判定値とに基づいて、それぞれの前記経路に係る経路強度を算出する経路強度算出手段と、
    前記経路強度算出手段により算出された経路強度を考慮して、前記接続先の無線通信装置と通信する際の経路を決定する経路決定手段と
    して機能させることを特徴とする無線通信プログラム。
  5. マルチホップネットワークを構成する無線通信装置を複数備える無線通信システムにおいて、前記無線通信装置として請求項1〜3のいずれかの無線通信装置を適用したことを特徴とする無線通信システム。
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