JP2017048710A - Oil feeding member, and lubricating oil supply mechanism for engine including the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構の技術に関する。 The present invention relates to an oil supply member that supplies lubricating oil to a lubricating portion of a valve operating mechanism that opens and closes an intake / exhaust valve of an engine, and a technology of an engine oil supply mechanism that includes the oil supply member.
従来、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
2. Description of the Related Art Conventionally, a technique of an oil supply member that supplies lubricating oil to a lubricating portion of a valve operating mechanism that opens and closes an intake / exhaust valve of an engine is known. For example, as described in
特許文献1には、エンジンのカムキャップに取り付けられる給油部材が記載されている。給油部材には、潤滑油が供給されてくる給油口と、潤滑油を吐出する複数の吐出口と、給油口から複数の吐出口の近傍まで潤滑油を案内する根幹油路と、根幹油路からの潤滑油を複数の吐出口までそれぞれ案内する派生油路とが設けられる。給油部材には、シリンダヘッドのオイルギャラリー等の油路により案内された潤滑油が供給される。
このような構成において、オイルギャラリー等の油路から給油口を介して供給された潤滑油が、複数の吐出口を介して給油部材から吐出される。これにより、前記給油部材の下方に配置される動弁機構の潤滑部(カムシャフトのカム)へと潤滑油を供給することができる。 In such a configuration, lubricating oil supplied from an oil passage such as an oil gallery via an oil supply port is discharged from the oil supply member via a plurality of discharge ports. Thereby, lubricating oil can be supplied to the lubrication part (cam of a camshaft) of the valve operating mechanism arrange | positioned under the said oil supply member.
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、給油部材へと間欠的に潤滑油が供給される間欠給油を前提としている。したがって、例えば間欠給油ができない場合に、潤滑油が給油部材へ連続的に供給されると、動弁機構の潤滑部へと潤滑油を過剰に供給してしまうおそれがあった。
However, the technique described in
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構を提供するものである。 The present invention has been made in view of the situation as described above, and the problem to be solved is an oil supply member capable of preventing excessive supply of lubricating oil to a lubricating portion of a valve operating mechanism, and The present invention provides a lubricating oil supply mechanism for an engine equipped with the same.
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 The problem to be solved by the present invention is as described above. Next, means for solving the problem will be described.
即ち、請求項1においては、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給する、カムキャップに取り付けられた給油部材であって、潤滑油が供給されてくる給油口と、前記潤滑油を前記潤滑部へ吐出する吐出口と、前記潤滑油を前記給油口から前記吐出口まで案内する油路と、を具備し、前記油路は、前記給油口を介して供給される前記潤滑油を前記吐出口の近傍まで案内する根幹油路と、前記潤滑油を前記根幹油路から前記吐出口へ案内する派生油路と、を含み、前記根幹油路は、前記潤滑油に圧力損失を付与するよう屈曲する屈曲油路を含むものである。
That is, according to
請求項2においては、前記屈曲油路は、略直角に屈曲する部分を含むものである。 According to a second aspect of the present invention, the bent oil passage includes a portion that is bent substantially at a right angle.
請求項3においては、前記屈曲油路は、ジグザグ状に屈曲する部分を含むものである。 According to a third aspect of the present invention, the bent oil passage includes a portion bent in a zigzag shape.
請求項4においては、前記吐出口が複数形成され、前記根幹油路は、前記給油口を介して供給される前記潤滑油を前記複数の吐出口の近傍まで案内するように形成され、前記派生油路は複数形成されて、前記複数の派生油路は、前記潤滑油を前記根幹油路から前記複数の吐出口へそれぞれ案内するように形成され、前記屈曲油路は、前記根幹油路において前記複数の派生油路のうち2以上の前記派生油路よりも上流側に形成されているものである。 In Claim 4, The said discharge port is formed in multiple numbers, The said trunk oil path is formed so that the said lubricating oil supplied via the said oil supply port may be guided to the vicinity of these discharge ports, and the said derivative | guide_body A plurality of oil passages are formed, the plurality of derived oil passages are formed so as to guide the lubricating oil from the root oil passage to the plurality of discharge ports, respectively, and the bent oil passage is formed in the root oil passage. Of the plurality of derived oil passages, two or more derived oil passages are formed on the upstream side.
請求項5においては、前記屈曲油路は、前記根幹油路において前記派生油路との接続部によって区画される複数の部分のうち一つの部分にのみ形成され、前記給油口を介して供給される前記潤滑油は、まず前記一つの部分に案内されるものである。 In Claim 5, the said bending oil path is formed only in one part among the several parts divided by the connection part with the said derived oil path in the said root oil path, and is supplied via the said oil filler opening. The lubricating oil is first guided to the one part.
請求項6においては、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の給油部材を具備するものである。 In Claim 6, it comprises the oil supply member as described in any one of Claim 1-5.
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。 As effects of the present invention, the following effects can be obtained.
請求項1においては、動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the first aspect, it is possible to prevent the lubricating oil from being excessively supplied to the lubricating portion of the valve operating mechanism.
請求項2においては、潤滑油に付与する圧力損失をより大きくすることができ、ひいては動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the second aspect of the present invention, it is possible to further increase the pressure loss applied to the lubricating oil, and to prevent excessive supply of the lubricating oil to the lubricating portion of the valve operating mechanism.
請求項3においては、潤滑油に付与する圧力損失をより大きくすることができ、ひいては動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the third aspect of the present invention, it is possible to further increase the pressure loss applied to the lubricating oil, thereby preventing the excessive supply of the lubricating oil to the lubricating portion of the valve operating mechanism.
請求項4においては、1つ(1箇所)の屈曲油路で、2以上の吐出口から動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the fourth aspect of the present invention, it is possible to prevent the lubricating oil from being excessively supplied from two or more discharge ports to the lubricating portion of the valve operating mechanism with one (one place) bent oil passage.
請求項5においては、1つ(1箇所)の屈曲油路で、複数の吐出口から動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the fifth aspect of the present invention, it is possible to prevent the lubricating oil from being excessively supplied from the plurality of discharge ports to the lubricating portion of the valve operating mechanism with one (one place) bent oil passage.
請求項6においては、動弁機構の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。 According to the sixth aspect of the present invention, it is possible to prevent the lubricating oil from being excessively supplied to the lubricating portion of the valve operating mechanism.
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。 In the following, the directions indicated by arrow U, arrow D, arrow F, arrow B, arrow L and arrow R in the figure are defined as upward, downward, forward, backward, leftward and rightward, respectively. To explain.
まず、図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る給油部材100、及び潤滑油供給機構を具備するエンジン1の構成について説明する。
First, the structure of the
本実施形態に係るエンジン1は、直列4気筒8バルブのDOHCガソリンエンジンである。なお、本実施形態においては、便宜上(説明の簡素化のために)4気筒8バルブ(1気筒につき2バルブ)の構成を例示しているが、その他のマルチバルブ(1気筒につき3バルブ以上)の構成にも適宜適用することができる。エンジン1は、主としてシリンダヘッド10、シリンダヘッドカバー20、動弁機構30、カムキャップ50及び給油部材100を具備する。
The
図1及び図3に示すシリンダヘッド10は、シリンダブロック(不図示)と共にエンジン1の主たる構造体となるものである。シリンダヘッド10は、前記シリンダブロックの上部に固定される。シリンダヘッド10は、主として吸気側軸受部12、排気側軸受部14、オイルギャラリー16、カムジャーナル用油路18及び軸受部油路19を具備する。
The
図1に示す吸気側軸受部12は、後述する吸気側カムシャフト40を下方から回動可能に支持するものである。吸気側軸受部12は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、シリンダヘッド10の左部に形成される。吸気側軸受部12は、前後方向に3つ略等間隔に形成される。
The intake
図1及び図3に示す排気側軸受部14は、後述する排気側カムシャフト42を下方から回動可能に支持するものである。排気側軸受部14は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、シリンダヘッド10の右部に形成される。排気側軸受部14は、前後方向において吸気側軸受部12と同じ位置に、前後方向に3つ略等間隔に形成される。
The exhaust-side bearing
図1及び図3に示すオイルギャラリー16は、エンジン1の各部(例えば、後述するラッシュアジャスタ38等)へと潤滑油を案内するための油路である。オイルギャラリー16は、シリンダヘッド10の左右側壁近傍を前後方向に通るように形成される。
The
図3に示すカムジャーナル用油路18は、シリンダヘッド10の右部に形成され、排気側軸受部14へと潤滑油を案内するための油路である。カムジャーナル用油路18の一端は、オイルギャラリー16と連通される。カムジャーナル用油路18の他端は、排気側軸受部14に向けて左上方向に延びるように形成される。
The cam
図3に示す軸受部油路19は、オイルギャラリー16からカムジャーナル用油路18を介して供給される潤滑油を、後述するカムキャップ50の排気側連通油路66へと案内するための油路である。軸受部油路19は、排気側軸受部14の前後略中央部に形成される。軸受部油路19は、排気側軸受部14の右下部から左端まで、排気側軸受部14に沿って延びるように形成される。軸受部油路19の一端は、カムジャーナル用油路18と連通される。軸受部油路19の他端は、後述するカムキャップ50の排気側連通油路66と連通される。
The bearing
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、カムジャーナル用油路18はシリンダヘッド10の左部にも形成され、左側のオイルギャラリー16と吸気側軸受部12とを連通している。また、軸受部油路19は、吸気側軸受部12にも形成され、左側のカムジャーナル用油路18と後述するカムキャップ50の吸気側連通油路58とを連通している。
Although not shown in the present embodiment, the cam
図1に示すシリンダヘッドカバー20は、シリンダヘッド10の上部を覆うものである。シリンダヘッドカバー20はシリンダヘッド10の上部に載置され、ボルト等によって適宜固定される。
A
図1に示す動弁機構30は、エンジン1の吸気ポート及び排気ポート(不図示)を所定のタイミングで開閉させるためのものである。動弁機構30は、主として吸気バルブ32、排気バルブ34、ロッカアーム36・36、ラッシュアジャスタ38・38、吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を具備する。
A
吸気バルブ32は、エンジン1の吸気ポート(不図示)を開閉するものである。吸気バルブ32は、棒状のバルブステム32aの長手方向を、略上下方向に向けて配置される。吸気バルブ32の下端は、前記吸気ポートまで延設される。吸気バルブ32の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
The
排気バルブ34は、エンジン1の排気ポート(不図示)を開閉するものである。排気バルブ34は、棒状のバルブステム34aの長手方向を、略上下方向に向けて配置される。排気バルブ34の下端は、前記排気ポートまで延設される。排気バルブ34の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
The
ロッカアーム36・36は、吸気バルブ32及び排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。ロッカアーム36・36の一端は、それぞれ吸気バルブ32及び排気バルブ34の上端に上方から当接される。ロッカアーム36・36には、前後方向に向けた軸線を中心として回動可能なローラ36a・36aがそれぞれ設けられる。ローラ36a・36aは、後述するカム40a及びカム42aにそれぞれ上方から当接される。
The
ラッシュアジャスタ38・38は、バルブクリアランスを調整するためのものである。ラッシュアジャスタ38・38は、ロッカアーム36・36の他端にそれぞれ下方から当接される。
The lash
図1及び図2に示す吸気側カムシャフト40は、吸気側のロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、吸気バルブ32を開閉駆動させるためのものである。吸気側カムシャフト40は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の吸気側軸受部12に載置される。吸気側カムシャフト40は、主としてカム40aを具備する。
The
カム40aは、吸気バルブ32を駆動するためのものである。カム40aは、回転中心(吸気側カムシャフト40の中心)から外周までの長さが一定でない板状に形成される。カム40aは、1気筒につき1つ配置される。当該カム40aは、吸気側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a・36a)にそれぞれ上方から当接される。
The
図1から図3に示す排気側カムシャフト42は、排気側のロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。排気側カムシャフト42は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の排気側軸受部14に載置される。排気側カムシャフト42は、主としてカム42aを具備する。
The
カム42aは、排気バルブ34を駆動するためのものである。カム42aは、回転中心(排気側カムシャフト42の中心)から外周までの長さが一定でない板状に形成される。カム42aは、1気筒につき1つ配置される。当該カム42aは、排気側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a・36a)にそれぞれ上方から当接される。
The
図1から図3に示すカムキャップ50は、シリンダヘッド10の上部に固定され、当該シリンダヘッド10との間で吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を保持するものである。カムキャップ50は、長手方向を左右方向に向けた略直方体状に形成される。カムキャップ50は、平面視において吸気側軸受部12及び排気側軸受部14と対応する位置に、前後方向に3つ略等間隔に配置される。カムキャップ50は、主として吸気側軸受部52、吸気側凹部54、吸気側貫通孔56、吸気側連通油路58、排気側軸受部60、排気側凹部62、排気側貫通孔64及び排気側連通油路66を具備する。
The
図1に示す吸気側軸受部52は、吸気側カムシャフト40を上方から回動可能に支持するものである。吸気側軸受部52は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の左部に形成される。吸気側軸受部52は、シリンダヘッド10の吸気側軸受部12と対向する位置に形成され、当該吸気側軸受部52及び吸気側軸受部12の間に吸気側カムシャフト40が回動可能に支持(保持)される。
The intake
図1及び図2に示す吸気側凹部54は、カムキャップ50の上面の左部(左右方向において、吸気側軸受部52のすぐ右側)に形成される。吸気側凹部54は、その周囲よりも下方に所定深さだけ凹むように、かつ上方、前方及び後方が開放されるように形成される。
1 and 2 is formed in the left part of the upper surface of the cam cap 50 (right side of the intake
図1に示す吸気側貫通孔56は、カムキャップ50をシリンダヘッド10に固定するために後述するボルト180が挿通されるボルト穴である。吸気側貫通孔56は、吸気側凹部54の底面の右部からカムキャップ50の下面までを貫通するように形成される。こうして、吸気側貫通孔56の上端の周囲に、吸気側凹部54が形成される。吸気側貫通孔56の直径は、ボルト180の軸部の直径よりも大きく形成される。これによって、吸気側貫通孔56にボルト180の軸部を挿通した際に、当該吸気側貫通孔56とボルト180との間に隙間が形成される。
The intake side through
図1に示す吸気側連通油路58は、吸気側軸受部52及び左側の軸受部油路19(不図示)と吸気側貫通孔56とを連通する油路である。吸気側連通油路58は、カムキャップ50の下面の前後略中央部に形成される。吸気側連通油路58の一端は、吸気側軸受部52及び左側の軸受部油路19(不図示)と連通される。吸気側連通油路58の他端は、吸気側貫通孔56と連通される。
The intake-side
図1及び図3に示す排気側軸受部60は、排気側カムシャフト42を上方から回動可能に支持するものである。排気側軸受部60は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の右部に形成される。排気側軸受部60は、シリンダヘッド10の排気側軸受部14と対向する位置に形成され、当該排気側軸受部60及び排気側軸受部14の間に排気側カムシャフト42が回動可能に支持(保持)される。
The exhaust-
図1から図3に示す排気側凹部62は、カムキャップ50の上面の右部(左右方向において、排気側軸受部60のすぐ左側)に形成される。排気側凹部62は、その周囲よりも下方に所定深さだけ凹むように、かつ上方、前方及び後方が開放されるように形成される。
The exhaust-
図1及び図3に示す排気側貫通孔64は、カムキャップ50をシリンダヘッド10に固定するために後述するボルト180が挿通されるボルト穴である。排気側貫通孔64は、排気側凹部62の底面の左部からカムキャップ50の下面までを貫通するように形成される。こうして、排気側貫通孔64の上端の周囲に、排気側凹部62が形成されることになる。排気側貫通孔64の直径は、後述するボルト180の軸部の直径よりも大きく形成される。これによって、排気側貫通孔64にボルト180の軸部を挿通した際に、当該排気側貫通孔64とボルト180との間に隙間が形成される。
The exhaust side through
図1及び図3に示す排気側連通油路66は、排気側軸受部60及び右側の軸受部油路19と排気側貫通孔64とを連通する油路である。排気側連通油路66は、カムキャップ50の下面の前後略中央部に形成される。排気側連通油路66の一端は、排気側軸受部60及び右側の軸受部油路19と連通される。排気側連通油路66の他端は、排気側貫通孔64と連通される。
The exhaust side
本実施形態においては、上述の如く構成されたシリンダヘッド10及びカムキャップ50によって、動弁機構30の吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を回転可能に支持するカムハウジングが構成される。
In the present embodiment, the
以下では、図1から図5までを用いて、給油部材100の構成について説明する。
Below, the structure of the
図1から図5までに示す給油部材100は、動弁機構30の潤滑部(本実施形態においては、吸気側カムシャフト40のカム40a・40a・・及び排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・)へと潤滑油を供給するためのものである。給油部材100は、後述するように、1枚の板状の部材が半分に折り曲げられて形成される。給油部材100は、前後方向に並んだ4つの気筒に亘るように形成される。また、給油部材100には、後述するように、潤滑油が流通する油路が形成される。図1及び図2に示すように、給油部材100は、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するため、当該吸気側及び排気側にそれぞれ設けられる。こうして、エンジン1には、2つの給油部材100が設けられる。
The
なお、2つの給油部材100の構成の主たる相違点は、互いの形状が左右対称になる点である。したがって、以下では、特に断りがなければ、2つの給油部材100のうち、動弁機構30の排気側の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材100(図1に示す右側の給油部材100)の構成について説明し、動弁機構30の吸気側の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材100(図1に示す左側の給油部材100)の構成についての説明を適宜省略する。
The main difference between the configurations of the two
まず、図6及び図7を用いて、折り曲げられる前の給油部材100の構成について説明する。なお、図7(a)においては、上側屈曲油路122a及び下側屈曲油路132aを実線で示している。図7(b)においては、上側直線油路122b及び下側直線油路132bの一部、並びに前側から1番目と2番目の上側派生油路123及び下側派生油路133(及び吐出口135)を実線で示している。
First, the structure of the
図6に示すように、折り曲げられる前の給油部材100は、1枚の板状の部材である。なお、以下では、説明の便宜上、折り曲げられる前の給油部材100を単に「板材110」と称する。板材110は、主として上側本体部120、下側本体部130及び連結部140を具備する。
As shown in FIG. 6, the
上側本体部120は、給油部材100の上部を形成するものである。上側本体部120は、板材110が折り曲げられることで、給油部材100の上部に位置するように形成される(図4等参照)。上側本体部120は、細長い板状に形成される。上側本体部120は、板面を上下方向へ向けると共に、長手方向を前後方向へ向けて配置される。上側本体部120は、主として上側貫通孔121、上側根幹油路122及び上側派生油路123を具備する。
The upper
上側貫通孔121は、上側本体部120を上下方向に貫通する孔である。上側貫通孔121は、上側本体部120の右部に形成される。上側貫通孔121は、平面視円状に形成される。上側貫通孔121は、上側本体部120に3つ形成される。3つの上側貫通孔121は、前後方向に略等間隔に配置される。
The upper through
上側根幹油路122は、上側本体部120の前端近傍から後端近傍に亘って形成される油路である。上側根幹油路122は、上側本体部120の上面を下方に凹ませることで形成される。上側根幹油路122は、上側屈曲油路122a及び上側直線油路122bを具備する。
The upper
上側屈曲油路122aは、上側根幹油路122の前部を構成する部分である。上側屈曲油路122aは、平面視において略直角に屈曲する部分を連続して配置することによりジグザグ状に形成される。上側屈曲油路122aは、上側本体部120の右端近傍から左端近傍にかけて左右方向に延びる部分と、上側本体部120の右端近傍及び左端近傍を前後方向に延びる部分とから形成される。
The upper
最も前側の上側貫通孔121の周囲においては、上側屈曲油路122aは、当該上側貫通孔121の左側を前後方向へ延びると共に、当該上側貫通孔121の前側及び後側を左右方向へ延びるように形成される。上側屈曲油路122aの前端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において最も前側の吐出口135に対応する位置の近傍まで延びるように形成される。上側屈曲油路122aの後端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において前側から2番目の吐出口135に対応する位置の近傍まで延びるように形成される(図7(a)参照)。上側屈曲油路122aの前後方向の間隔は、給油口150の前側の方が給油口150の後側よりも狭くなるように形成される。
Around the foremost upper through-
上側直線油路122bは、上側根幹油路122の後部を構成する部分である。上側直線油路122bは、上側貫通孔121の左端部から所定距離だけ左方に離間した位置で、前後方向へ直線状に延びるように形成される。上側直線油路122bの前端は、上側屈曲油路122aの後端と連通するように形成される(図7(b)参照)。上側直線油路122bの後端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において最も後側の吐出口135に対応する位置の近傍まで延びるように形成される。
The upper
上側派生油路123は、上側根幹油路122から分岐して形成されるものである。上側派生油路123は、上側本体部120の上面を下方に凹ませることで形成される。上側派生油路123は、上側本体部120に4つ形成される。4つの上側派生油路123は、前後方向に略等間隔に配置される。
The upper derived
最も前側の上側派生油路123は、上側屈曲油路122aの前端と連通すると共に、当該上側屈曲油路122aの前端から左方へ延びるように形成される(図7(b)参照)。最も前側の上側派生油路123の左端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において最も前側の吐出口135に対応する位置まで延びるように形成される。
The foremost upper derived
前側から2番目の上側派生油路123は、上側屈曲油路122aの後端と連通するように形成される(図7(b)参照)。前側から2番目の上側派生油路123は、前記上側屈曲油路122aの後端から左方へ延びると共に、前方へ直角に屈曲するように形成される。前側から2番目の上側派生油路123の前端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において前側から2番目の吐出口135に対応する位置まで延びるように形成される。
The second upper derived
後側から2番目(前側から3番目)の上側派生油路123は、上側直線油路122bの前後方向中途部と連通すると共に、当該中途部から左方へ延びるように形成される。後側から2番目の上側派生油路123は、上側直線油路122bに対して垂直に接続される。後側から2番目の上側派生油路123の左端は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において後側から2番目の吐出口135に対応する位置まで延びるように形成される。
The second upper derived
最も後側の上側派生油路123は、上側直線油路122bの後端と連通すると共に、当該上側直線油路122bの後端から左後方へ延びるように形成される。最も後側の上側派生油路123は、上側直線油路122bに対して鈍角をなすように接続される。最も後側の上側派生油路123の左端(後端)は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において最も後側の吐出口135に対応する位置まで延びるように形成される。
The rearmost upper derived
下側本体部130は、給油部材100の下部を形成するものである。具体的には、下側本体部130は、板材110が折り曲げられることで、給油部材100の下部に位置するように形成される(図4等参照)。下側本体部130は、細長い板状に形成される。下側本体部130は、板面を上下方向へ向けると共に、長手方向を前後方向へ向けて配置される。下側本体部130は、主として下側貫通孔131、下側根幹油路132、下側派生油路133、切欠部134及び吐出口135を具備する。
The lower
下側貫通孔131は、下側本体部130を上下方向に貫通する孔である。下側貫通孔131は、下側本体部130の左部に形成される。下側貫通孔131は、平面視円状に形成される。下側貫通孔131は、下側本体部130に3つ形成される。3つの下側貫通孔131は、前後方向に略等間隔に配置される。下側貫通孔131は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において上側貫通孔121と重複する位置に形成される。下側貫通孔131は、上側貫通孔121と直径が同じとなるように形成される。
The lower through-
下側根幹油路132は、下側本体部130の前端近傍から後端近傍に亘って形成される油路である。下側根幹油路132は、下側本体部130の上面を下方に凹ませることで形成される。下側根幹油路132は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において上側根幹油路122と重複する位置に形成される。下側根幹油路132は、下側屈曲油路132a及び下側直線油路132bを具備する。
The lower
下側屈曲油路132aは、下側根幹油路132の前部を構成する部分である。下側屈曲油路132aは、平面視において略直角に屈曲する部分を連続して配置することによりジグザグ状に形成される。下側屈曲油路132aは、上側屈曲油路122aに対して概ね左右対称に形成される。但し、下側屈曲油路132aは、最も前側の下側貫通孔131の右側部分には位置しないように形成される。下側屈曲油路132aは、板材110が折り曲げられたときに、平面視において上側屈曲油路122aと重複する位置に形成される。
The lower
下側直線油路132bは、下側根幹油路132の後部を構成する部分である。下側直線油路132bは、下側貫通孔131の右端部から所定距離だけ右方に離間した位置で、前後方向へ直線状に延びるように形成される。下側直線油路132bの前端は、下側屈曲油路132aの後端と連通するように形成される(図7(b)参照)。下側直線油路132bの後端は、最も後側の吐出口135の近傍まで延びるように形成される。下側直線油路132bは、板材110が折り曲げられたときに、平面視において上側直線油路122bと重複する位置に形成される。
The lower
下側派生油路133は、下側根幹油路132から分岐して形成されるものである。下側派生油路133は、下側本体部130の上面を下方に凹ませることで形成される。下側派生油路133は、下側本体部130に4つ形成される。4つの下側派生油路133は、前後方向に略等間隔に配置される。下側派生油路133は、上側派生油路123と左右対称に形成される。下側派生油路133は、板材110が折り曲げられたときに、平面視において上側派生油路123と重複する位置に形成される。
The lower derived
切欠部134は、最も前側の下側貫通孔131の右端を、右方へ向けて所定長さだけ切り欠くように形成される。切欠部134の右端は、板材110が折り曲げられたときに、上側屈曲油路122a(の最も前側の上側貫通孔121の左側に位置する部分)に対応する位置まで延びるように形成される。
The
吐出口135は、給油部材100に供給された潤滑油を、当該給油部材100から排出するための口である。吐出口135は、下側本体部130を上下方向に貫通するように形成される。吐出口135は、平面視円状に形成される。吐出口135は、平面視において4つの下側派生油路133の終端部にそれぞれ形成される。吐出口135は、下側派生油路133の底面に形成される。
The
連結部140は、上側本体部120と下側本体部130とを連結する部分である。連結部140は、上側本体部120の右端部の一部分と下側本体部130の左端部の一部分とを、4個所で連結している。連結部140は、上側本体部120及び下側本体部130と一体的に形成される。
The
以下では、図4から図6までを用いて、給油部材100の製造方法、及び当該製造方法により製造された(板材110が折り曲げられた後の)給油部材100の構成について説明する。
Below, the structure of the manufacturing method of the
前述の如き構成の板材110は、一枚の板材をプレス加工で打ち抜くことによって、その外形や貫通孔等が形成される。そして、板材110は、次のプレス加工によって塑性変形して、上側根幹油路122や下側根幹油路132等が形成される(図6参照)。
The
そして、板材110は、連結部140を中心として、上側本体部120が下側本体部130の上に重なるように、半分に折り曲げられる。そして、板材110は、折り曲げられた状態で、プレス加工によるかしめや溶接が適宜施される。こうして、板材110は、上側本体部120と下側本体部130とが当接した状態に保持され、給油部材100として製造される(図4参照)。
Then, the
こうして、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図5(a)に示す如く、上側根幹油路122の上側直線油路122bの開放される側と下側根幹油路132の下側直線油路132bの開放される側とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上側直線油路122bと下側直線油路132bとにより区画形成された空間により、根幹油路160の直線油路160bが形成される。
Thus, when the
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図5(b)に示す如く、上側根幹油路122の上側屈曲油路122aの開放される側と下側根幹油路132の下側屈曲油路132aの開放される側とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上側屈曲油路122aと下側屈曲油路132aとにより区画形成された空間により、根幹油路160の屈曲油路160aが形成される。
When the
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図5(c)に示す如く、上側派生油路123の開放される側と下側派生油路133の開放される側とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上側派生油路123と下側派生油路133とにより区画形成された空間により、派生油路170が形成される。
Further, when the
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図5(d)に示す如く、最も前側の上側貫通孔121と最も前側の下側貫通孔131とが平面視で重なるように配置されることにより、給油口150が形成される。給油口150は、給油部材100を上下方向に貫通するように形成される。そして、給油口150は、切欠部134を介して屈曲油路160aと連通される。
Further, when the
このように構成される給油部材100は、長手方向を前後方向へ向けて、下側本体部130の板面と排気側凹部62の底面とが当接するように配置される。また、給油部材100は、平面視において上側貫通孔121及び下側貫通孔131(給油口150を含む)がカムキャップ50の排気側貫通孔64と重複する位置に配置される。上側貫通孔121及び下側貫通孔131にはボルト180が挿通され、当該ボルト180がシリンダヘッド10に形成された雌ねじ穴(不図示)に係合されることにより、給油部材100がカムキャップ50に固定される。給油部材100は、このように配置されることにより、吐出口135の開口部がカム42aへ向かうように配置される。
The
以下では、図3及び図8を用いて、エンジン1の潤滑油供給機構における、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・(動弁機構30の潤滑部)への潤滑油の供給態様について説明する。
In the following, referring to FIG. 3 and FIG. 8, how the lubricating oil is supplied to the
オイルギャラリー16を流通する潤滑油は、カムジャーナル用油路18を介して排気側軸受部14に供給される。排気側軸受部14に供給された潤滑油は、排気側カムシャフト42の回転に伴って排気側軸受部60にも供給され、排気側カムシャフト42と排気側軸受部14及び排気側軸受部60との摺動面を潤滑する。
The lubricating oil flowing through the
また、カムジャーナル用油路18から供給される潤滑油は、軸受部油路19及び排気側連通油路66を介して排気側貫通孔64へと供給される。なお、図3に示すように、排気側貫通孔64にはボルト180が挿通されているが、排気側貫通孔64とボルト180との間には隙間があるため、潤滑油は当該排気側貫通孔64内を流通することができる。排気側貫通孔64へと供給された潤滑油は、排気側貫通孔64内を上方へと流通し、給油部材100へと供給される。
The lubricating oil supplied from the cam
給油口150(最も前側の上側貫通孔121及び下側貫通孔131)へと供給された潤滑油は、切欠部134を介して屈曲油路160aへと案内される。屈曲油路160aへと案内された潤滑油は、当該屈曲油路160aに沿って給油口150の前方及び後方へと案内される。
Lubricating oil supplied to the oil supply port 150 (the foremost upper through
給油口150の前方へと案内された潤滑油は、屈曲油路160aに沿ってさらに前方へ流通し、最も前側の派生油路170へと案内される。当該潤滑油は、当該派生油路170に沿って流通し、最も前側の吐出口135から下方へ向けて吐出される。これにより、最も前側のカム42aに潤滑油が供給される。
The lubricating oil guided to the front of the
給油口150の後方へと案内された潤滑油は、屈曲油路160aに沿ってさらに後方へ流通し、前側から2番目の派生油路170及び直線油路160bに分岐する。
The lubricating oil guided to the rear of the
前側から2番目の派生油路170へと案内された潤滑油は、当該派生油路170に沿って流通し、前側から2番目の吐出口135から下方へ向けて吐出される。これにより、前側から2番目のカム42aに潤滑油が供給される。
The lubricating oil guided to the second derived
直線油路160bへと案内された潤滑油は、当該直線油路160bに沿ってさらに後方へ流通し、後側から2番目の派生油路170及び最も後側の派生油路170へと案内される。潤滑油はそれぞれ、後側から2番目の派生油路170及び最も後側の派生油路170に沿って流通し、後側から2番目の吐出口135及び最も後側の吐出口135から下方へ向けて吐出される。これにより、後側から2番目のカム42a及び最も後側のカム42aに潤滑油が供給される。
The lubricating oil guided to the
このように、給油口150から供給された潤滑油は、必ず屈曲油路160aを流通した後、吐出口135から吐出される。屈曲油路160aを流通する潤滑油には、屈曲する部分を流通する際に圧力損失が付与されることとなる。この圧力損失により、潤滑油は派生油路170及び吐出口135へと流通し難くなる。したがって、吐出口135から吐出される潤滑油の油量を制限することができる。また、給油部材100へと間欠的に潤滑油が供給される間欠給油ではなく、本実施形態のように潤滑油が給油部材100へ連続的に供給される連続給油であっても、動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
As described above, the lubricating oil supplied from the
また、屈曲油路160aの屈曲角度は略直角であるため、潤滑油に圧力損失を十分に付与することができる。また、屈曲油路160aがジグザグ状に屈曲するように形成されていることにより、潤滑油に圧力損失を十分に付与することができる。
In addition, since the bending angle of the bending
また、屈曲油路160aは、派生油路170ではなく根幹油路160に形成されている。また、屈曲油路160aは、全ての(4つの)派生油路170よりも上流側に形成されている。したがって、それぞれの派生油路170毎に屈曲油路160aを設けなくても、屈曲油路160aを1ヶ所設けることにより、全ての吐出口135から潤滑油が過剰に吐出されてしまうのを防止することができる。
Further, the
また、根幹油路160は、派生油路170との接続部Jによって3つの部分P1・P2・P3に区画されている。当該3つの部分のうち、屈曲油路160aは、最も前側の部分P1に設けられている。そして、給油口150を介して供給される潤滑油は、切欠部134によって当該部分P1に案内されている。よって、給油口150を介して供給された潤滑油は、まず最初に屈曲油路160aを流通することとなる。したがって、屈曲油路160aを1ヶ所設けることにより、全ての吐出口135から潤滑油が過剰に吐出されてしまうのを防止することができる。
Further, the
また、前側から2番目から4番目の派生油路170は、下流側に位置するものほど抵抗が小さくなるように形成されている。具体的には、前側から2番目の派生油路170は、直角に屈曲するように形成されている。前側から3番目(後側から3番目)の派生油路170は、根幹油路160の直線油路160bに対して垂直に接続されている。前から4番目(最も後側)の派生油路170は、根幹油路160の直線油路160bに対して鈍角をなすように(つまり、直線油路160bを流通する潤滑油が、前側から3番目の派生油路170よりも緩やかな角度で流れ込むように)接続されている。これにより、流路の長さの違いによる潤滑油の吐出量の差を低減することができる。
Further, the second to fourth derived
また、屈曲油路160aは、給油口150よりも前側の部分の方が、給油口150よりも後側の部分よりも前後方向の間隔が狭くなっている。このため、当該前側の部分を流通する潤滑油に付与される圧力損失は、当該後側の部分を流通する潤滑油に付与される圧力損失よりも大きくなる。これにより、吐出口135が1つ形成された当該前側の部分よりも、吐出口135が3つ形成された当該後側の部分へと潤滑油を多く供給することができる。したがって、最も前側の吐出口135から、他の吐出口135と比べて過剰に潤滑油が吐出されてしまうのを防止することができる。
Further, in the
以上のように、本発明の一実施形態に係る給油部材100は、エンジン1の吸気バルブ32及び排気バルブ34(吸排気バルブ)を開閉させる動弁機構30の潤滑部へと潤滑油を供給する、カムキャップ50に取り付けられた給油部材100であって、潤滑油が供給されてくる給油口150と、前記潤滑油を前記潤滑部へ吐出する吐出口135と、前記潤滑油を給油口150から前記吐出口135まで案内する油路と、を具備し、前記油路は、前記給油口150を介して供給される前記潤滑油を前記吐出口135の近傍まで案内する根幹油路160と、前記潤滑油を前記根幹油路160から前記吐出口135へ案内する派生油路170と、を含み、前記根幹油路160は、前記潤滑油に圧力損失を付与するよう屈曲する屈曲油路160aを含むものである。
このように構成することにより、動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
As described above, the
By comprising in this way, it can prevent that lubricating oil is supplied excessively to the lubrication part of the
また、前記屈曲油路160aは、略直角に屈曲する部分を含むものである。
このように構成することにより、潤滑油に付与する圧力損失をより大きくすることができ、ひいては動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
The
By configuring in this way, the pressure loss applied to the lubricating oil can be further increased, and as a result, the lubricating oil can be prevented from being excessively supplied to the lubricating portion of the
また、前記屈曲油路160aは、ジグザグ状に屈曲する部分を含むものである。
このように構成することにより、潤滑油に付与する圧力損失をより大きくすることができ、ひいては動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
The
By configuring in this way, the pressure loss applied to the lubricating oil can be further increased, and as a result, the lubricating oil can be prevented from being excessively supplied to the lubricating portion of the
また、本発明の一実施形態に係る給油部材100は、前記吐出口135が複数形成され、前記根幹油路160は、前記給油口150を介して供給される前記潤滑油を前記複数の吐出口135の近傍まで案内するように形成され、前記派生油路170は複数形成され、前記複数の派生油路170は、前記潤滑油を前記根幹油路160から前記複数の吐出口135へそれぞれ案内するように形成され、前記屈曲油路160aは、前記根幹油路160において前記複数の派生油路170のうち2以上の前記派生油路170よりも上流側に形成されているものである。
このように構成することにより、2以上の吐出口135から動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
In addition, the
By configuring in this way, it is possible to prevent excessive supply of lubricating oil from the two or
また、前記屈曲油路160aは、前記根幹油路160において前記派生油路170との接続部Jによって区画される複数の部分のうち一つの部分にのみ形成され、前記給油口150を介して供給される前記潤滑油は、まず前記一つの部分に案内されるものである。
このように構成することにより、複数の吐出口135から動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
In addition, the
With this configuration, it is possible to prevent excessive supply of lubricating oil from the plurality of
また、本発明に係るエンジン1の潤滑油供給機構は、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の給油部材100を具備するものである。
このように構成することにより、動弁機構30の潤滑部へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
Moreover, the lubricating oil supply mechanism of the
By comprising in this way, it can prevent that lubricating oil is supplied excessively to the lubrication part of the
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。 The embodiment of the present invention has been described above, but the present invention is not limited to the above-described configuration, and various modifications can be made within the scope of the invention described in the claims.
例えば、本実施形態に係る給油部材100においては、屈曲油路160aは略直角に屈曲する部分を含むものとしたが、当該屈曲する部分の屈曲角度は限定されるものではない。
For example, in the
また、本実施形態に係る給油部材100は、直列4気筒8バルブのDOHCガソリンエンジンに適用するものとしたが、給油部材100が適用されるエンジンの種類は限定されるものではない。給油部材100は、例えば直列4気筒16バルブのエンジンに適用される場合、1気筒につき派生油路170が2つ形成されて、2つの派生油路170それぞれに吐出口135が形成される構成とすればよい。あるいは、派生油路170が二股に分岐して、分岐先それぞれに吐出口135が形成される構成とすることも可能である。
Moreover, although the
また、本実施形態においては、屈曲油路160aは、根幹油路160に形成されるものとしたが、派生油路170に形成されていてもよい。
In the present embodiment, the
また、本実施形態においては、屈曲油路160aは、根幹油路160において派生油路170との接続部Jに区画される3つの部分P1・P2・P3のうち最も前側の部分P1に形成されるものとしたが、前記P2又はP3に形成されていてもよい。
Further, in the present embodiment, the
また、本実施形態においては、屈曲油路160aは、部分P1全体に形成されるものとしたが、部分P1の一部のみに形成されるものであってもよい。この場合、給油口150からの潤滑油は、まず最初に屈曲油路160aに案内されるものであってもよく、あるいは屈曲油路160aが形成されていない部分に案内されるものであってもよい。いずれにせよ、屈曲油路160aを流通した潤滑油が、2以上の派生油路170(及び吐出口135)に供給される構成とすることが好ましい。
In the present embodiment, the
また、本実施形態に係る給油部材100は、潤滑油が当該給油部材100へ連続的に供給される連続給油に適用されるものとしたが、当該給油部材100へと間欠的に潤滑油が供給される間欠給油に適用されるものであってもよい。
Further, the
また、本実施形態に係る給油部材100は、カムキャップ50に取り付けられるものとしたが、シリンダヘッドカバー20に取り付けられるものであってもよい。
In addition, the
1 エンジン
30 動弁機構
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
50 カムキャップ
100 給油部材
120 上側本体部
130 下側本体部
135 吐出口
150 給油口
160 根幹油路
160a 屈曲油路
170 派生油路
DESCRIPTION OF
Claims (6)
潤滑油が供給されてくる給油口と、
前記潤滑油を前記潤滑部へ吐出する吐出口と、
前記潤滑油を前記給油口から前記吐出口まで案内する油路と、を具備し、
前記油路は、
前記給油口を介して供給される前記潤滑油を前記吐出口の近傍まで案内する根幹油路と、
前記潤滑油を前記根幹油路から前記吐出口へ案内する派生油路と、を含み、
前記根幹油路は、
前記潤滑油に圧力損失を付与するよう屈曲する屈曲油路を含む、
給油部材。 An oil supply member attached to a cam cap that supplies lubricating oil to a lubrication part of a valve mechanism that opens and closes an intake / exhaust valve of an engine,
An oil supply port to which lubricating oil is supplied;
A discharge port for discharging the lubricating oil to the lubricating portion;
An oil passage for guiding the lubricating oil from the oil supply port to the discharge port,
The oil passage is
A trunk oil passage that guides the lubricating oil supplied through the oil supply port to the vicinity of the discharge port;
A derivative oil passage that guides the lubricating oil from the root oil passage to the discharge port,
The root oil passage is
Including a bent oil passage that bends to impart pressure loss to the lubricating oil;
Oiling member.
請求項1に記載の給油部材。 The bending oil passage includes a portion bent at a substantially right angle.
The oil supply member according to claim 1.
請求項1又は請求項2に記載の給油部材。 The bending oil passage includes a portion bent in a zigzag shape,
The oil supply member according to claim 1 or claim 2.
前記根幹油路は、前記給油口を介して供給される前記潤滑油を前記複数の吐出口の近傍まで案内するように形成され、
前記派生油路は複数形成され、前記複数の派生油路は、前記潤滑油を前記根幹油路から前記複数の吐出口へそれぞれ案内するように形成され、
前記屈曲油路は、前記根幹油路において前記複数の派生油路のうち2以上の前記派生油路よりも上流側に形成されている、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の給油部材。 A plurality of the discharge ports are formed,
The root oil path is formed to guide the lubricating oil supplied through the oil supply port to the vicinity of the plurality of discharge ports,
A plurality of the derived oil passages are formed, and the plurality of derived oil passages are formed so as to guide the lubricating oil from the root oil passage to the plurality of discharge ports, respectively.
The bent oil passage is formed on the upstream side of two or more of the plurality of derived oil passages in the root oil passage,
The oil supply member as described in any one of Claim 1- Claim 3.
前記給油口を介して供給される前記潤滑油は、まず前記一つの部分に案内される、
請求項4に記載の給油部材。 The bent oil passage is formed only in one portion among a plurality of portions partitioned by a connection portion with the derivative oil passage in the root oil passage,
The lubricating oil supplied through the oil filler port is first guided to the one part.
The oil supply member according to claim 4.
エンジンの潤滑油供給機構。 The oil supply member according to any one of claims 1 to 5 is provided.
Engine oil supply mechanism.
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