JP2017048238A - 抗微生物性組成物 - Google Patents

抗微生物性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017048238A
JP2017048238A JP2016221376A JP2016221376A JP2017048238A JP 2017048238 A JP2017048238 A JP 2017048238A JP 2016221376 A JP2016221376 A JP 2016221376A JP 2016221376 A JP2016221376 A JP 2016221376A JP 2017048238 A JP2017048238 A JP 2017048238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
composition according
acid
antimicrobial
ppm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016221376A
Other languages
English (en)
Inventor
レイチェル・ハースト
Hirst Rachel
リアノン・シアン・ハード
Sian Hurd Rhiannon
クリストファー・プラマー
Plummer Christopher
ティモシー・ジョン・ミルズ
Jon Mills Timothy
ステファニー・バーク
Burke Stephanie
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Byotrol PLC
Original Assignee
Byotrol PLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Byotrol PLC filed Critical Byotrol PLC
Publication of JP2017048238A publication Critical patent/JP2017048238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、硬質表面での使用に適している抗微生物性組成物を提供することである。【解決手段】前記課題は、(i)少なくとも1種の抗微生物性第四級アンモニウム化合物を含む抗微生物成分、(ii)親水性重合体、(iii)極性溶媒、(iv)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、および(v)キレートを含む抗微生物性組成物であって、前記重合体が、以下のタイプの単量体:(1)永久カチオン電荷を有する単量体またはプロトン付加によってカチオン電荷を形成することができる単量体;(2)アニオン電荷を有するまたはアニオン電荷を形成することができる酸性単量体;および(3)中性単量体のうち少なくとも2種を含む、組成物によって、解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、抗微生物性組成物および抗微生物性組成物を含む製剤に関する。
微生物は感染または混入により健康被害をもたらすことで知られている。微生物はまた、衣類などの品目の損傷および不快臭を引き起こすこともある。微生物は、基材の表面に存在すると急速に複製して、コロニーを形成することができる。
医療環境、産業環境、商業環境、家庭環境および海洋環境など広範囲の環境に存在する微生物を破壊することができる抗微生物剤が多数知られている。既知の抗微生物剤の多くが、以前は様々な用途および環境で使用するための組成物に含まれていた。
既知の抗微生物剤およびこれらの抗微生物剤を含有する組成物は、微生物を異なるいくつかの機序で破壊する。
例えば、多くの抗微生物剤は微生物にとって有毒であり、したがって微生物が接触するとその微生物を破壊する。このタイプの抗微生物剤の例としては、次亜塩素酸塩(漂白剤)、フェノールおよびその化合物、ならびに銅、スズおよびヒ素の塩が挙げられる。しかし、これらの抗微生物剤のなかには、微生物だけでなくヒトおよび動物への毒性も高いものがありうる。したがって、これらの抗微生物剤の取扱いは危険であり、したがって安全に取り扱うために専門的取扱い、処理および設備が必要とされる。したがって、このタイプの抗微生物剤を含む組成物の製造および処分には多くの問題がありうる。また、特に、指定された目的で使用されることを確実にすることが困難な消費材において、このタイプの抗微生物剤を含有する組成物の使用に関連した問題が存在しうる。
本明細書では、文脈から別段の指示がない限り、「毒性」は哺乳動物などの複合生物に対する毒性を指すよう意図されている。「毒性」を示す言葉はそれに従って解釈されるべきである。
抗微生物剤は環境に入ると、影響を及ぼすように意図されたものではなかった生活形の健康に影響を及ぼす可能性がある。さらに、抗微生物剤は極めて安定である場合が多く、環境問題を長期間引き起こす可能性がある。
現在使用されている他の抗微生物剤には、抗生物質タイプの化合物が含まれる。抗生物質は、微生物内の生化学的性質を乱すものである。抗生物質は有効ではあるが、抗生物質が使用される種の耐性株の発生を選択的に可能にすることができると考えられる。
微生物制御の別法は、次亜塩素酸塩または過酸化水素などの過酸化物を主成分とすることができる家庭用漂白剤などの物質における酸化剤の使用である。これらの物質は滅菌および清浄のための湿潤環境で有効であるが、乾燥直後に働きを止める。
明らかに先に公開された文献の本明細書における列挙または考察は、必ずしも、その文献が技術水準の一部または共通一般知識であることを認めるものと解釈されるべきではない。
米国特許第6,569,261号 米国特許第6,593,288号 米国特許第6,703,358号 米国特許第6,767,410号
殺生物性製品規則(Biocidal Products Regulations)(指令98/8/EC) EPA(米国環境保護庁)ListingおよびAnnex I
清浄用途など種々の用途および使用のための、抗微生物特性を有し、かつ上記の問題の1つまたは複数に対処する組成物を提供する必要がある。しかし、これを実現するのは簡単なことではない。使用されうる所与の抗微生物剤の性質と量の双方の点から抗微生物剤の使用を規制する殺生物性製品規則(Biocidal Products Regulations)(指令98/8/EC)などの規制がある。さらに、化学反応で不活性になる抗微生物剤もあるので、抗微生物剤が組成物中に存在するときの潜在的反応性が重要である。抗微生物剤は化学反応で不活化されない場合でさえ、その活性が組成物の他の成分で抑制されることがある。
驚くべきことに、本発明者らは前述の欠点が成分のある組合せによって克服されうることを見出した。成分のこれらの組合せを含有する組成物が驚くべき予想外の特性をいくつか有することができることも見出された。
特に、本発明は種々の消費者用途に適した抗微生物性組成物を提供する。本発明の組成物は、特に硬質表面での使用に適している。本発明のいくつかの組成物は硬質表面を清浄するのに適しており、残留抗微生物効果ももたらす。
本発明の組成物は様々な用途に使用することができ、特に硬質表面での使用に適している。本発明の組成物は、家庭的環境、事務所、もしくは病院などの公共建築物内でみられるものなどの屋内の硬質表面または屋外の硬質表面で使用することができる。
本明細書では、清浄という用語は、泥、石鹸かす、水あかなどの汚れの除去を意味する。
本発明の組成物は、(i)少なくとも1種の第四級アンモニウム化合物を含む抗微生物成分、(ii)以下に定義する重合体、(iii)極性溶媒、(iv)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、および(v)キレートを含む。抗微生物成分(i)は好ましくは、少なくとも2種の第四級アンモニウム化合物を含有する。
本発明の組成物は、以下に記載する追加の構成成分および当技術分野において標準的な他の構成成分を含有することができると想定されるが、上記の段落に列挙された成分からなってよく、またはそれらから本質的になってよい。
誤解を避けるために、本明細書では「含んでいる(comprising)」または「含む(comprises)」という用語が使用される場合、説明されている組成物または製剤または成分は列挙された構成成分を含有しなければならないが、追加の構成成分を場合によっては含有してもよいという意味である。「〜から本質的になっている(consisting essentially of)」または「〜から本質的になる(consists essentially of)」という用語が使用される場合、説明されている組成物または製剤または成分は列挙された構成成分を含有しなければならないが、いずれの追加構成成分も組成物、製剤または成分の本質的な特性に影響を及ぼさないことを条件として他の構成成分を少量(例えば、5重量%まで、または1重量%もしくは0.1重量%まで)含有してもよいという意味である。「〜からなっている(consisting of)」という用語が使用される場合、説明されている組成物または製剤または成分は列挙された構成成分しか含有してはならないという意味である。これらの用語は同様にプロセス、方法および使用に適用されうる。
「実質的に含まない」とは、説明されている組成物または製剤または成分が記載の構成成分を3重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.1重量%以下しか含有しないという意味である。例えば、アルコールを実質的に含まない本発明の組成物は、3重量%未満のアルコール、好ましくは1重量%未満のアルコール、より好ましくは0.1重量%以下のアルコールを含有する。
「抗微生物性」という用語は、微生物(microbe、microorganism)を殺滅するおよび/またはその増殖を抑制する化合物または組成物を意味する。「殺微生物性」という用語は、微生物を殺滅する化合物または組成物を指すのに使用される。本発明の組成物は、抗微生物性および/または殺微生物性である。
微生物(microorganismまたはmicrobe)は顕微鏡下でしか見えない(小さすぎて肉眼では見えない)有機体である。微生物の例としては、細菌、真菌、酵母、カビ、マイコバクテリウム、藻、芽胞、古細菌および原生生物が挙げられる。微生物は、一般に単一細胞または単細胞有機体である。しかし、本明細書では、「微生物」という用語はウイルスも包含する。
本発明の組成物は、抗細菌剤、抗真菌剤、抗藻剤、抗芽胞剤、抗ウイルス剤、抗酵母剤および抗カビ剤、ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の抗微生物剤を含む。より好ましくは、本発明の組成物は、少なくとも1種の抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤および/または抗カビ剤を含む。
本明細書では、抗細菌剤、抗真菌剤、抗藻剤、抗ウイルス剤、抗酵母剤および抗カビ剤という用語は、それぞれの微生物の増殖を抑制するが、必ずしも微生物を殺滅するわけではない作用剤およびそれぞれの微生物を殺滅する作用剤を指すよう意図されている。したがって、例えば抗細菌剤という用語の範囲内には、細菌の増殖を抑制するが、必ずしも細菌を殺滅するわけではない作用剤および細菌を確実に殺滅する殺細菌剤が包含される。
当業者が理解するように、例えば「殺細菌剤(bactericidal)」および「殺真菌剤(fungicidal)」で使用される語尾「cidal」は、言及している微生物を殺滅する作用剤を表すのに使用される。したがって、これらの例において、殺細菌剤は細菌を殺滅する作用剤を指し、殺真菌剤は真菌を殺滅する作用剤を指す。殺細菌剤の例としては、殺マイコバクテリウム剤および殺結核菌剤が挙げられる。好ましくは、本発明の組成物は、殺細菌剤、殺真菌剤、殺藻剤、殺芽胞剤、殺ウイルス剤、殺酵母剤および殺カビ剤、ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の作用剤を含む。より好ましくは、本発明の組成物は、少なくとも1種の殺細菌剤、殺ウイルス剤、殺真菌剤および/または殺カビ剤を含む。
本発明の組成物は、グラム陰性菌およびグラム陽性菌、真菌、酵母、ウイルスおよび一部の芽胞形成体を含めて広範囲の有機体に効果がある。
抗微生物成分(i)は、(a)抗微生物特性を有する少なくとも1種、好ましくは少なくとも2種の第四級アンモニウム化合物、および場合によっては(b)1種または複数の追加の抗微生物剤を含むことができる。抗微生物特性を有する第四級アンモニウム化合物の市販ブレンドを使用してよい。
本発明において使用される第四級アンモニウム抗微生物剤は、室温および室圧で典型的には水溶性である。
適切な抗微生物性第四級アンモニウム化合物としては、式(A)の化合物
[式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状非置換の中断されていないC8〜12アルキル基であり、X-は塩化物、臭化物、フッ化物、ヨウ化物などのハロゲン化物アニオンまたはスルホナート、サッカリナート(saccharinate)、カルボナートもしくはバイカルボナート(bicarbonate)である]および式(B)を有するベンザルコニウム化合物
[式中、mは8から18であり、X-は塩化物、臭化物、フッ化物、ヨウ化物などのハロゲン化物アニオン、スルホナート、サッカリナート、カルボナートまたはバイカルボナートである]が挙げられる。式(B)の化合物は一般にベンザルコニウム化合物と呼ばれる。塩化ベンザルコニウムは、C8〜18アルキル基の混合物、特に直鎖状非置換の中断されていないアルキル基n-C8H17からn-C18H37、主にn-C12H25(ドデシル)、n-C14H29(テトラデシル)、およびn-C16H33(ヘキサデシル)の混合物として提供および/または使用される。好ましくは、mは8、10、12、14および/または16である。最も好ましくは、mは12から16、例えば12、14および/または16である。
式(A)の化合物において、R1基およびR2基はそれぞれ独立して直鎖状非置換の中断されていないC8〜12アルキル基、例えば8個、9個、10個、11個または12個の炭素原子を含有するアルキル基である。一態様において、R1基およびR2基は同数の炭素原子を含有するが、これは本質的なことではなく、R1およびR2が異なる数の炭素原子を含有する化合物が使用されうる。
本発明の組成物中の各第四級アンモニウム化合物のアニオンは、同じでも異なってもよい。例えば、式(A)の化合物のアニオンは、式(B)の化合物のアニオンと同じでも異なってもよい。一態様において、各化合物のアニオンは塩化物アニオンである。
式(A)の第四級アンモニウム化合物の例としては、塩化ジ-n-デシルジメチルアンモニウム、塩化オクチルデシルジメチルアンモニウムおよび塩化ジオクチルジメチルアンモニウムが挙げられる。
式(A)の市販の化合物の例としては、Mason Chemical Company(米国)製のActicide DDQ 50、Bardac 2250、2280およびMaquat 4480Eが挙げられる。
式(B)の第四級アンモニウム化合物の例としては、塩化N,N-ベンジルジメチルオクチルアンモニウム、塩化N,N-ベンジルジメチルデシルアンモニウム、塩化N-ドデシル-N-ベンジル-N,N-ジメチルアンモニウム、塩化N-テトラデシル-N-ベンジル-N,N-ジメチルアンモニウム、塩化N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-N-ベンジルアンモニウム、塩化N,N-ジメチルN-ベンジルN-オクタデシルアンモニウム、およびそれらの混合物が挙げられる。
市販の塩化ベンザルコニウムは、様々なアルキル鎖長の化合物の混合物を含有することが多い。本発明において使用することができる市販の塩化ベンザルコニウムの例を以下の表に示す。他の市販のベンザルコニウム化合物が代わりにまたはさらに使用されうることを理解されたい。
1つのCAS番号がしばしば複数のブレンドまたは混合物を指すことを理解されたい。市販調製物のCAS分類は、典型的には、指定された化合物を定義された範囲内の量で含むブレンドを包含する。上記に引用されたCAS番号を有する組成物は、本発明において使用することができる所与のCAS番号を有する組成物の例にすぎない。
本発明の組成物における成分(i)の量は、組成物の所期の使用や成分(i)として使用される特定の化合物などいくつかの要因によって変わる。
式Aと式Bの第四級アンモニウム化合物の混合物が使用される場合、A対Bの重量比は限定されず、約1:10から約10:1、好ましくは1:5から5:1、または約2:1など約1:4から約4:1、または約3:2から約2:3とすることができる。
第四級アンモニウム成分の例は、塩化オクチルデシルジメチルアンモニウムおよび/または塩化ジデシルジメチルアンモニウムおよび/または塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、および塩化アルキル(C14、50%;C12、40%;C16、10%)ジメチルベンジルアンモニウムを含む混合物である。これらの化合物を適切な任意の比で一緒に使用してよい。1つのこのような重量比は約2:1:1:2.7である。適切な混合物はMason ChemicalからMaquat MQ 615Mとして市販されている。
成分(i)は、少なくとも1種もしくは少なくとも2種の式(A)の化合物から本質的になってよく、またはそれらからなってよく、あるいは少なくとも1種または少なくとも2種の式(B)の化合物から本質的になってよく、またはそれらからなってよい。
一態様において、成分(i)は少なくとも1種の式(A)の化合物および少なくとも1種の式(B)の化合物を含み、それらから本質的になり、またはそれらからなる。この態様において、式(A)の化合物対式(B)の化合物の重量比は、例えば10:1から1:10、または3:2もしくは2:3など4:1から1:4である。
一態様において、第四級アンモニウム抗微生物成分(i)は、(1)式(A)の単一化合物から本質的になる成分と(2)式(B)を有する少なくとも1種のベンザルコニウム化合物から本質的になる成分とからなってよく、(1)対(2)の重量比は10:1から1:10、または3:2もしくは2:3など4:1から1:4である。
本発明において使用される第四級アンモニウム化合物は典型的には重合されない。
本発明の組成物は、少なくとも2種など少なくとも1種の第四級アンモニウム抗微生物剤を含有しなければならない。これらは、EPA(米国環境保護庁)ListingおよびAnnex IならびにEC殺生物剤指令のAnnex 3に記載のものなど他の適切な任意の抗微生物剤(b)をさらに含んでよい。
適切な抗微生物剤(b)としては、第四級アンモニウム化合物ではない抗微生物剤が挙げられる。好ましくは、これらの追加の抗微生物剤は室温および室圧で水溶性である。
適切な追加の抗微生物剤の例としては、重合体ビグアニジン(例えば、ポリヘキサメチレンビグアニジン(PHMB))、非重合体ビグアニド(例えば、クロルヘキシジン)、銀、オクテニジンHCl、両性化合物、ヨードフォア、フェノール化合物、アミン抗微生物剤、および窒素をベースとしたヘテロ環式化合物、オルトフェニルフェノール(OPP)、ならびにニトロブロモプロパン(例えば、ブロノポール(INN)、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール)、天然由来の殺生物性化合物(例えば、メチルグリオキサールを含むものなどの蜂蜜および蜂蜜エキス、フラベノイドをベースとした抗微生物剤、精油および有機酸、例えば乳酸またはクエン酸)が挙げられるが、これらに限定されない。
一態様において、本発明の組成物は、銀を含むものなどの無機抗微生物剤を含まない。この態様において、追加の抗微生物剤は有機抗微生物剤である。
好ましい追加の抗微生物剤(b)としては、重合体ビグアニジンが挙げられる。好ましい1種の追加の抗微生物剤(b)はポリヘキサメチレンビグアニジン(PHMB)である。PHMBはArch BiocidesからVantocil(工業用グレード品質)またはCosmocil(化粧品用グレード品質、例えばThorから供給されるPHMB20)として市販されている。
本発明の組成物において使用することができるアミン抗微生物剤の例は、式(C)の化合物
[式中、Rは非置換C8〜C18アルキル基である。好ましくは、Rは非置換C10〜C14、例えばC12アルキル基である]である。式(C)の好ましい化合物は、LonzabacからLonzabac 12として市販されているドデシルジプロピレントリアミン(N,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミン、CAS番号2372-82-9)であり、Triameen YD12(Akzo Nobelから提供)とも呼ばれる。
一態様において、本発明の組成物はPHMBを含まず、または重合体ビグアニドを含まなくてもよく、または非重合体ビグアニジンを含まなくても、もしくはビグアニジンを含まなく(例えば、重合体ビグアニドおよび非重合体ビグアニドを含まない)てもよい。本発明の一態様において、抗微生物性組成物は、いずれのイソチアザロン(isothiazalone)、および/またはブロノポールなどのいずれのニトロブロモプロパン、および/またはいずれの次亜塩素酸塩も含まない。
特定の一態様において、式(C)の化合物、例えばN,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンを含む本発明の組成物はPHMBを含まず、あるいは重合体ビグアニジンを含まないまたはビグアニジンを含まない(例えば、重合体ビグアニジンおよび非重合体ビグアニジンを含まない)。しかし、式(C)の化合物、例えばN,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンおよび重合体ビグアニジンまたは非重合体ビグアニジンなどのビグアニジン、例えばPHMBを含む組成物も想定される。
本発明の組成物の例は、成分(i)が(a)少なくとも1種または少なくとも2種の上述された第四級アンモニウム化合物、例えば式(A)の化合物および/または式(B)の化合物、ならびに(b)唯一の追加の抗微生物成分(b)でありうるPHMBなど少なくとも1種の重合体ビグアニドであり、または成分(b)がさらなる抗微生物構成成分を含有しうる組成物である。
本発明の組成物の例は、成分(i)が(a)少なくとも1種または少なくとも2種の上述された第四級アンモニウム化合物、例えば式(A)の化合物および/または式(B)の化合物、ならびに(b)N,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンなど少なくとも1種の式(C)の化合物を含む組成物である。
本発明の組成物の例は、成分(i)が(a)少なくとも1種または少なくとも2種の上述された第四級アンモニウム化合物、例えば式(A)の化合物および/または式(B)の化合物を含むが、追加の抗微生物剤(b)を含まない組成物である。
一態様において、成分(b)はイソチアゾールを含まない。この態様において、本発明の組成物はイソチアゾールを含まない。
本発明の組成物は、使用前に希釈するように濃縮された形態またはすぐに使える形態で提供されうる。本発明の組成物はすぐに使える形態で提供されることが好ましく、別段の記述のない限り、本明細書に記載される(重量%またはppmなどの)量についてのデータはすぐに使える組成物に関する。
典型的に、本発明の組成物は成分(i)の濃度が約2000ppmから約10000ppmまたは3000ppmから8000ppmなど、約100ppmまたは500ppmから約20000ppmであるが、本質的なことではない。
本発明において使用するのに適した重合体は、以下のタイプの単量体:
(1)永久カチオン電荷を有する単量体またはプロトン付加によってカチオン電荷を形成することができる単量体;
(2)アニオン電荷を有するまたはアニオン電荷を形成することができる酸性単量体;および
(3)中性単量体
のうち少なくとも2種を含む親水性重合体である。
これらのタイプの単量体は任意の組合せで使用されうる。例えば、適切な重合体としては、タイプ(1)の少なくとも1種の単量体およびタイプ(2)の少なくとも1種の単量体を含み、それらからなり、またはそれらから本質的になるもの、ならびにタイプ(1)の少なくとも1種の単量体およびタイプ(3)の少なくとも1種の単量体を含む、それらからなる、またはそれらから本質的になる重合体、タイプ(2)の少なくとも1種の単量体およびタイプ(3)の少なくとも1種の単量体を含む重合体を含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体、ならびに3つのタイプの単量体それぞれの少なくとも1種を含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において使用される重合体は、電荷および表面吸着がpHによって決まるような両性高分子電解質構造を有することができる。例えば、重合体はアクリル酸アミン官能性重合体でありうる。適切な親水性重合体の例は、米国特許第6,569,261号、米国特許第6,593,288号、米国特許第6,703,358号および米国特許第6,767,410号に記載されており、これらの文献の開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。これらの文献には、(1)少なくとも1種のアミン官能性単量体、(2)少なくとも1種の酸性の親水性単量体、および(3)場合によっては、エチレン性不飽和を有する少なくとも1種の中性の親水性単量体を重合された単位の形態で含む水溶性共重合体または水分散性共重合体が記載されている。共重合体には、四級化アンモニウムアクリルアミド酸共重合体が含まれる。
カチオン単量体(1)の例としては、下記が挙げられるが、これらに限定されない:
塩化ジアリルジメチルアンモニウム(DADMAC)または対応する臭化物などのジアリルジメチルアンモニウムハライド。あるいは、対イオンはスルファートでもホスファートでもよい。CH3基の1個もしくは複数がC2〜12、例えばC2〜6アルキル基で置換されている単量体単位、またはCH2基の1個もしくは複数が2個から12個、例えば2個から6個の炭素原子を有するアルキル基で置換されている単量体単位など、同様の単量体単位を使用してよい。言い換えれば、他の同様の市販単量体またはこのような単量体を含有する重合体を使用してよい。
塩化物(塩化メタクリル-アミド(プロピル)-トリメチルアンモニウムとも呼ばれるMAPTAC)などのN,N,N-トリメチル-3-((2-メチル-1-オキソ-2-プロペニル)アミノ)-1-プロパンアミニウムハライド。
酸性単量体(2)の例としては、アクリル酸およびメチルアクリル酸が挙げられるが、これらに限定されない。
中性単量体(3)の例としては、下記が挙げられるが、これらに限定されない:
メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル(DMAEMA)、
N-ビニルピロリドン(NVP)、
N-ビニルイミダゾール、
アクリルアミド、および
メタクリルアミド。
本発明において使用するのに適した重合体の例は、DMAEMA、MAPTACおよびメチルアクリル酸を含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体である。
適切な重合体としては、Rhodia Novecareから入手可能な商標名Mirapolで、例えばMirapol Surf-S110、Mirapol Surf-S200またはMirapol Surf-S500として販売されているものが挙げられる。
他の適切な重合体としては、Surfacareから商標名Polyquat 7もしくはPQ7で販売されているものまたはLubrizolから商標名Merquat Sで販売されているものなど、DADMACおよびアクリルアミドを含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体が挙げられる。他の適切な重合体としては、DADMACおよびメタクリルアミドおよび/または、アクリル酸もしくはメタクリル酸を含み、それらからなり、あるいはそれらから本質的になる重合体が挙げられる。
MAPTACおよびアクリルアミドもしくはメタクリルアミドを含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体も本発明において使用するのに適している。Polyquat 28など、MAPTACおよびビニルピロリドンを含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体も適している。適切な重合体としては、BASFから商標名Polyquart Pro(polyquat 28にシリコーンを加えたものである)およびPolyquart Ampo 140で販売されているものが挙げられる。
他の適切な重合体としては、商標名Polyquat Amphoで販売されているもの、例えばPolyquat Ampho 149など、MAPTACおよびアクリル酸もしくはメタクリル酸を含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体が挙げられる。
DMAEMAおよびビニルピロリドンを含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体は、本発明において使用するのに適している。このような重合体の例は、BRB InternationalがPQ11の名称で販売しているものである。
他の適切な重合体としては、商標名Polyquat 5で販売されている重合体など、DMAEMAおよびアクリルアミドを含み、それらからなり、またはそれらから本質的になる重合体が挙げられる。
典型的には、本発明において使用される重合体は非修飾重合体である。これは、重合体が例えば官能化剤または疎水性物質を用いたグラフト化などの反応によって修飾されていないことを意味する。
第四級アンモニウム成分(a)対重合体(ii)の百万分率(PPM)で表した比は、1:1から20:1または10:1など典型的には200:1から1:20であり、例えば約2:1または約4:1である。特定の態様において、成分(a)のppmで表した量は、重合体の量以上である。例えば、成分(a)対重合体(ii)の比は、約5:1または約4:1または約3:1または約2:1または約1:1とすることができる。
例として、本発明の組成物は1000ppmから2500ppmまたは約2000ppmなど500ppmから3000ppmの重合体を含むことができる。
本発明の組成物は単一の重合体(単量体単位の唯一の組合せ)を含んでもよく、または2種以上の重合体が使用されてもよい(単量体単位の2種以上の組合せで構成されている重合体である)。
本発明の組成物のpHは広い制限内で変わりうる。典型的には、本発明の組成物のpHは、本発明の所与の組成物と同じ目的または同様の目的で使用されるよう意図されている公知組成物のpHと類似している。台所または浴室の清浄などの目的で使用される製剤は、3以下、例えば約2のpHなど低いpHを有することができ、または10以上、例えば11のpHなど高いpHを有することができる。
一態様において、本発明の組成物は、5から13のpH、例えば約pH 5からpH 9以上などの約pH 5から約pH 12など、2.5以上、例えば3.5以上または4以上または4.5以上のpHを有する。
本発明の組成物は、少なくとも1種の適切な非イオン性界面活性剤、または少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤の組合せを(例えば少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種のカチオン性界面活性剤および/もしくは両性界面活性剤とを場合によって組み合わせて)含む。界面活性剤の選択は組成物の性質および所期の目的に依存する。異なる目的用の製剤に使用するのに適切な界面活性剤は当業者の知識の範囲内である。同様に、界面活性剤の適量を選択することも当業者の知識の範囲内である。
本発明のいくつかの組成物は、両性界面活性剤を含む。両性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の組合せが使用される場合、この2つのタイプの界面活性剤の重量比は、例えば、界面活性剤の全重量に対して両性界面活性剤1%対非イオン性界面活性剤99%から両性界面活性剤99%対非イオン性界面活性剤1%まで広い制限内で変わりうる。例えば、両性界面活性剤と非イオン性界面活性剤は重量によりおよそ等量で使用されうる。
一態様において、組成物はア二オン性界面活性剤を実質的に含まない、または含まない。別の態様において、本発明の組成物は両性界面活性剤を含まない。
本発明の組成物は成分(iii)の極性溶媒を含む。適切な極性溶媒としては、水、アルコール、グリコールエーテル、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
適切なアルコールとしては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、プロパノール異性体の混合物、n-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、iso-ブタノール、ブタノール異性体の混合物、2-メチル-1-ブタノール、n-ペンタノール、ペンタノール異性体の混合物、およびアミルアルコール(異性体の混合物)、ならびにそれらの混合物など直鎖または分枝鎖のC1〜C5アルコールが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物において使用するのに好ましい極性溶媒としては、水、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテル、ブチルジグリコール(BDG)およびジプロピレングリコールメチルエーテル(商標名Dowanol DPM)、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一態様において、組成物は、水、または水と上述されたアルコールから選択される1種もしくは複数のアルコールとの混合物を含む。このような混合物において、水が主成分であることが好ましい。極性溶媒は水から本質的になることができ、または水からなることができる。
本発明の組成物がアルコールを含む場合、アルコールは、典型的にはアルコールが抗微生物効果をもたらすのに必要な量より少ない量で存在する。
一態様において、本発明の組成物はアルコールを実質的に含まない。例えば、組成物はアルコールを1重量%以下含有しうる。例えば、組成物はイソプロパノールなどのアルコールを1重量%未満または0.5重量%未満または0.1重量%以下含有しうる。例として、本発明の組成物はイソプロパノールを全く含まなくてもよく、またはアルコールを全く含まなくてもよい。
組成物は、水、または水と上述されたアルコールから選択される1種もしくは複数のアルコールとの混合物を含むことができる。このような混合物において、水が主成分であることが好ましい。
適切な非イオン性界面活性剤としては、アミンオキシド、アルキルポリグルコシド、線状および分枝状の第一級および第二級アルコールエトキシラート、ノニルフェノールエトキシラート、およびエトキシル化/プロポキシル化(EOPO)ブロック重合体が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において使用するのに適したアミンオキシドは、アルキル鎖長C8〜C16を有するものである。アミンオキシドは、いくつかの他の界面活性剤より清浄特性を向上させることができ、特定のプラスチックの表面に及ぼす劣化の影響を低減することができるので、本発明において使用するのに適している。
適切なアミンオキシド化合物の例としては、商標名Macat AO-8(Mason Chemical Company)で販売されているものなどのC8アミンオキシド界面活性剤;商標名Euroxide D40(EOC Group)およびMackamine C10(Rhodia Novecare)で販売されているものなどのC10アミンオキシド;C12アミンオキシドなどさらに長鎖のグルコシド、例えば商標名Euroxide LO/A(EOC Group)、Ammonyx LO(Stepan Chemicals)およびSurfac AO30(Surfachem)で販売されているもの;ならびに商標名Ammonyx C(Stepan Chemicals)で販売されているものなどのC10〜C16アミンオキシドが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において使用するのに適したアルコールアルコキシラートとしては、7個から12個のEO単位など2個から20個のEO単位を有するC6〜C18アルコールエトキシラートなどの線状および分枝状の第一級および第二級アルコールエトキシラートが挙げられる。好ましい線状第一級アルコールアルコキシラートとしては、7個から12個のEO単位などの5個から12個のEO単位を有するC911アルコールエトキシラートが挙げられる。これらの界面活性剤は商業上の名称Neodolシリーズ(Shell Chemical Company製)で提供されている。C12〜15第二級アルコールエトキシラートの例としては、Tergitolシリーズ(Dow)として提供されているもの、特にTergitol 15-Sシリーズとして提供されているものなど約3個から約10個のEO単位を有するものが挙げられる。適切な分枝状アルコールエトキシラートの例としては、Lutensol XLおよびXPシリーズ(BASFから提供)など3個から14個のEO単位を含むC10ゲルベアルコールが挙げられる。EOおよびPOの混合物を有するアルコールエトキシラートも好適であり、これらには、ECOSURF(商標)EH界面活性剤(DOW)やPlurafac D250(BASF)などPO-EO単位を有する線状および分枝状のアルコールエトキシラートが含まれる。アルキルフェノールエトキシラート(APE)界面活性剤も使用されうる。
使用することができる非イオン性界面活性剤の別の一群は、アルコキシブロック共重合体、特にエトキシ/プロポキシブロック共重合体をベースにした化合物である。重合体アルキレンオキシドのブロック共重合体としては、ブロック重合体C2〜4アルキレンオキシドで大部分が構成されている非イオン性界面活性剤が挙げられる。具体例としては、商標名Pluronic、特にPluronic Fシリーズ、Pluronic Lシリーズ、Pluronic PシリーズおよびPluronic Rシリーズで市販されている界面活性剤が挙げられる。
適切な非イオン性界面活性剤の別の一群は、アルキルポリグルコシドまたはグルコシドである。適切な例としては、Surfachemから提供されているカプリルグルコシドであるSurface APGおよびBASFから提供されているGlucoponシリーズ(Glucopon 425N/HH(C8-14)、Glucopon 215(C8-10)およびGlucopon 600(C12-14)アルキルポリグルコシド)が挙げられる。
本発明の一態様において、本発明の組成物はアルコールアルコキシラートを含まなくてよい。例えば、N,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンを含有するものなど本明細書に定義する式(C)の化合物を含有する本発明の組成物は、アルコールアルコキシラートを含まなくてよい。
本発明の組成物は、代わりにまたはさらにアルキルポリグルコシドを含まなくてよい。例えば、N,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンを含有するものなど本明細書に定義する式(C)の化合物を含有する本発明の組成物は、アルキルポリグルコシド(APG)を含まなくてよい。
典型的には、成分(iv)は本発明の組成物中に約500ppmから35000ppmの量で存在する。界面活性剤(iv)の量は、組成物のpHや組成物の所期の使用などいくつかの要因に依存する。典型的には、組成物のpHが高いほど、高い濃度の非イオン性界面活性剤が必要になる。8から10.5のpHを有する組成物における界面活性剤(iv)の量の好ましい範囲は2000ppmから13500ppmである。
適切な両性界面活性剤としては、C6〜C20アルキルアンホアセタートまたはアンホジアセタート(ココアンホアセタートなど)、C10〜C18アルキルジメチルベタイン、C10〜C18アルキルアミドプロピルジメチルベタインが挙げられるが、これらに限定されない。例としては、ヤシ油型両性界面活性剤であるココアミドプロピルベタイン(CAPB)(Surfac B4、CAS 61789-40-9)、ココイミダゾリンベタイン、オレオアミドプロピルベタイン、およびトール油イミダゾリンが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の理論に拘泥するものではないが、界面活性剤成分は本発明の組成物の特性にいくつかの影響を及ぼすことができることが明らかになった。非イオン性界面活性剤が存在すると、組成物の清浄能力が改善されうる、すなわち汚れおよび泥の除去が改善されうる。アルコールアルコキシラートをアミンオキシドと組み合わせて使用すると、状況によっては清浄性能が改善されうることが明らかになった。さらに、非イオン性界面活性剤を含めると、本発明の組成物の安定性が改善されうる。
驚くべきことに、本発明者らは、本明細書に記載される組合せを使用することによって、残留抗微生物性能を実現する安定な組成物が得られることを見出した。
一態様において、本発明の組成物は、グリコールエーテルを含まず、例えばプロピレングリコールn-ブチルエーテルを含まず、および/またはグリコールと線状第一級アルコールとの2成分系溶媒組合せを含まない。
本発明の組成物はキレートを含む。適切な任意のキレートが使用されうる。適切なキレートとしては、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、グルコナート、GLDA(グルタミン酸二酢酸)-商標名Dissolvine GL、EDDS(エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸)、DPTA(ジエチレントリアミン五酢酸)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸)、MGDA(メチルグリシン二酢酸)-商標名Trilon M、PDTA(1,3-プロピレンジアミン四酢酸)、およびEDG(エタノールジグリシン酸)、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。キレートが対イオンを含有する場合、その対イオンは金属性であることが好ましい。適切な金属対イオンとしては、Na、Ca、Fe、K、Zn、MgおよびMnが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましいキレートはGLDA(Dissolvine)およびEDTAである。
キレートは、典型的には約100ppmから10,000ppm、好ましくは約400ppmから3,000ppm、例えば約500ppmから2000ppmの量で存在する。
本発明の組成物は、当技術分野でよく使用される他の構成成分を含みうることを理解されたい。使用される他の何らかの構成成分の性質は、組成物の性質および所期の目的に依存する。当業者は、異なる用途の組成物においていずれの追加構成成分を使用するのが適しているか理解している。
本発明の組成物において使用することができる追加構成成分としては、緩衝剤が挙げられるが、これに限定されない。緩衝剤としては、シロキサンなどの疎水性物質、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸水素塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム、トリエチルアミン、トリエチレンテトラミンテトラエチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ピペラジン、ヒスチジン、イミダゾール、モルホリン、2-アミノエタノールや2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)やトリエタノールアミンなどのアミノアルコール、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、およびそれらの塩、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
錯化剤が使用されうる。例えば、錯化剤を使用して、本発明の組成物が硬水と一緒に使用される場合でさえ清澄な組成物が形成されるのを助けることができる。適切な錯化剤としては、メタンジホスホン酸、ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、1-アミノエタン-1,1-ジホスホン酸、アミノ-トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン-テトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン-ペンタ(メチレンホスホン酸)、2-ホスホノブタンブタン-1,2,4-トリカルボン酸、およびニトリロ三酢酸(NTA)のナトリウム塩、シトラートおよびグルコナート、またはグルタル酸、アジピン酸およびコハク酸の塩、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
pH調整剤が使用されうる。適切なpH調整剤としては、クエン酸、スルファミン酸、塩酸、リン酸、硝酸、乳酸、ギ酸、酢酸、グリコール酸、もしくはグルコン酸などの酸、または他の無機もしくは有機酸、あるいは水酸化ナトリウムまたはカリウムおよび炭酸ナトリウムまたはカリウムなどの塩基、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の組成物は、NaClまたはKClのようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属のハロゲン化物などの塩を代わりにまたはさらに含有してよい。状況によっては、塩の使用によって、安定な組成物の形成が容易になりうる。
本発明の組成物のなかには、酸もしくは塩基を含まないまたはそれらを実質的に含まないものもある。例えば、本発明の組成物のなかには、シトラートもしくはクエン酸または乳酸を含まないものもある。他の組成物は、それらの所期の使用に適した酸または塩基を含有しうる。本発明の一態様において、組成物はギ酸を0.5重量%以下しか含有しない、またはギ酸を含まない。
本発明において使用するのに適したシロキサンとしては、式(H3C)[SiO(CH3)2]nSi(CH3)3および式(H3C)[SiO(CH3)H]nSi(CH3)3を有するもの、およびそれらの混合物が挙げられ、式中、nは1から10、より好ましくは1から6、最も好ましくは1から4の整数であり、例えばnは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、特に1、2、3または4とすることができる。好ましい(ポリ)ジメチルシロキサンの例は、ヘキサメチルジシロキサン(CAS#107-46-0)、オクタメチルトリシロキサン(CAS#107-51-7)、デカメチルテトラシロキサン(CAS#141-62-8)、ドデカメチルペンタシロキサン(CAS#141-63-9)である。使用することができる市販のシロキサンとしては、Xiameterから商標名PMX 200およびPMX-1184で提供されているものが挙げられる。
本発明の特定の態様において、本発明の組成物は疎水性物質を含まない、または実質的に含まない。例えば、シロキサン、シリコーン、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサンを含まない、または実質的に含まない。
本発明の組成物は、着色剤、香料、軟化剤、酸化防止剤、増粘剤および腐食阻害剤、ならびにそれらの混合物など当技術分野において標準的な他の構成成分も含有してよい。
典型的には、成分(i)は、本発明の組成物中に組成物の約0.2重量%または約0.5重量%から約1.5重量%または約1.0重量%など約0.05重量%から約2重量%の量で存在する。
成分(a)対追加の抗微生物剤(b)の重量比は、典型的には約1:10もしくは約1:2もしくは約1:1から約50:1もしくは約30:1、例えば約1:1もしくは約2:1もしくは約3:1から約20:1もしくは約10:1もしくは約6:1、または約0.55:1から約3.16:1などの約0.4:1から約4:1、例えば約1:1もしくは約2:1もしくは約2.75:1もしくは約3:1もしくは4:1である。
典型的には、極性溶媒成分(iii)は、本発明の組成物中に組成物の約50重量%から約99.999重量%など約10重量%から約99.999重量%の量、例えば約80重量%から約99.99重量%、好ましくは約90重量%から約99.9重量%、より好ましくは約95重量%から約99.8重量%(例えば、97重量%から99.7重量%または97.5重量%から99.6重量%)の量で存在する。
典型的には、追加の抗微生物剤成分(b)は、組成物中に組成物の約0.005重量%から約5重量%など約0.001重量%から約10重量%の量、例えば約0.01重量%から約2重量%、好ましくは約0.05重量%から約1重量%(例えば、0.1重量%から0.5重量%)の量で存在する。
本発明の組成物の例は下記を含む組成物である:
(i)約1:10から10:1、例えば約4:1の重量比で存在しうる(C10H21)2(CH3)2N+Cl-と塩化ベンザルコニウム;
(ii)DMAEMA、MAPTACおよびメチルアクリル酸、またはDADMACおよびアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはMAPTACおよびアクリルアミドもしくはメタクリルアミド、またはMAPTACもしくはDMAEMAおよびビニルピロリドン、またはMAPTACおよびアクリル酸もしくはメタクリル酸、またはDMAEMAおよびアクリルアミドを含む重合体など上記に定義した重合体;
(iii)水;
(iv)アルコールエトキシラートもしくはアミンオキシドまたはそれらの混合物などの非イオン性界面活性剤;ならびに
(v)EDTAまたはGLDAなどのキレート。
本組成物は少なくとも3.5など少なくとも2.5のpHを有する。
重合体はDMAEMA、MAPTAおよびメチルアクリル酸を含むことが好ましく、その市販例は商標名Mirapol Surf-S 110で販売されている。
特定の理論に拘泥するものではないが、本発明者らは、本発明の組成物に関連した非常に顕著な利点があることを見出した。
使用中に、本発明の組成物は有利な抗微生物効果を示すことが明らかになった。例えば、このような組成物は、最初に表面に適用されると抗微生物効果を示し(いわゆる「湿式殺滅」)、表面における新たな微生物コロニーの形成を制御、低減または防止する(いわゆる「乾式殺滅」)という点で残留抗微生物効果も示すことができる。
また、本発明の組成物は水で洗浄することおよび拭くことに対して抵抗を示す。これによって、本発明の組成物は、処理された表面をその後拭き、かつ/または水で洗浄もしくはすすいだときでさえ残留抗微生物効果をもたらすことになる。
本発明の組成物は残留抗微生物効果をもたらし、本明細書に記載される残留有効性試験を受けた後でさえ抗微生物効果をもたらす。すなわち、これらの組成物は、非孔質ステンレス鋼、ガラスまたはプラスチックの基材において3回摩耗サイクル試験を受けたとき微生物の低減を実現し、典型的には24時間にわたって3log以上の低減を実現する。これは、本発明の組成物を表面に適用してから24時間後、(本発明の組成物または別の抗微生物剤をさらに追加することなく)微生物が表面に適用された場合、それらの微生物の少なくとも3logの低減が達成されることを意味する。
本発明の利点は、広範囲の微生物が表面に接着および付着するのを防止し、したがってバイオフィルムを形成するのを防止することが可能であるということである。大きな多数のコロニーの形成も実質的に防止される。したがって、コロニーの増殖能力が実質的に低減され、またはさらには妨げられる。本発明は、したがって微生物の制御において全般的である。
典型的には、本発明の組成物は哺乳動物への毒性が高い構成成分を含有する必要がない。抗微生物性組成物において使用される抗微生物剤は、典型的には周知であり、広く理解され、試験された抗微生物剤である。公知の抗微生物剤の有効性は本発明の製剤において増幅される。したがって、毒性の低い抗微生物剤が抗微生物性組成物中で使用されうる。逆に、衛生処理(sanitization)の公知技術では、多くの「新規」抗微生物剤に、「より強力」で、毒性がより高く、かつ/またはほとんど試験が行われていない物質が使用される。
本発明の抗微生物性組成物は、残留性の高い残渣もしくはすすぎ液を生成する物質、または重金属およびそれらの塩を含有する製品を含有しない。したがって、長期危険のリスクが大いに低減される。
本発明の抗微生物性組成物は、制御対象の微生物の生化学的生殖経路に干渉しない。したがって、耐性増強のリスクおよび耐性株の発生は少ない。
本発明の抗微生物性組成物は、使用中に抗微生物効果をもたらすだけでなく、組成物に対して保存効果も示すので二重の効果を示すことができる。これによって、典型的には、追加の保存剤を本発明の製剤に含める必要がなくなる。
本発明の組成物は、適用される表面にグリース感を通常与えない。
本発明の別の態様によれば、本発明の組成物を施した表面における微生物のコロニーの形成を制御、低減または防止するための本発明の組成物の使用が提供される。
本発明は、残留抗微生物効果を硬質表面または皮膚などの表面にもたらす方法であって、本明細書に定義する組成物をその表面に適用する工程を含む方法を提供する。組成物は、組成物を表面に噴霧することまたは組成物を表面に擦り込むことによって表面に適用することができる。本発明の一方法において、本方法は単に組成物を表面に適用する工程以外にいずれの工程も含む必要がない。したがって、組成物を表面に適用する工程から本質的になる方法またはその工程からなる方法が提供される。
清浄を実現するためにも、表面を拭きまたは擦って磨くことも必要でありうることを理解されたい。したがって、本発明は、本発明の組成物を表面に適用するとき表面を拭きまたは擦って磨く方法も提供する。
本発明の組成物は用意された形態で使用することができ、または使用前に水で希釈することができる。したがって、本発明は、上記に定義した方法などの方法であって、本発明の組成物が使用前に希釈される方法も提供する。
N,N-bis(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンなどの式(C)の化合物を含む本発明の組成物は、真菌の形成を制御または低減または防止するのに特に有用である。
本発明の抗微生物性組成物は、水に浸漬すると典型的には分解して、毒性が低く、環境における滞留時間が短いすすぎ液/浸出液を実現することができる。
製品の易動性により、洗浄またはすすぎが頻繁に行われる物質に、清浄またはメンテナンスの日常的な行為の間に抗微生物性組成物を「再補給(recharge)」することが可能になる。
典型的には、清浄時に抗微生物性組成物が単純な通常の洗剤溶液に組み込まれ、または「最終すすぎ液」に添加される。抗微生物性組成物は、疎水性要素の存在のために、「再補給」対象の製品の表面に引き込まれる。したがって、製剤の衛生処理特性は、再製造または困難な処理方法を必要とすることなく回復される。
このような再補給溶液および水で希釈された抗微生物性組成物または製剤を含有する洗浄廃液またはすすぎ液はいずれも、先に述べた生分解性成分に急速に分離する。
本発明の別の態様によれば、本発明の抗微生物性組成物を施した表面における微生物のコロニーの形成を低減または防止するための本発明の抗微生物性組成物の使用が提供される。
本発明の抗微生物性組成物は、典型的には以下に記載する方法で作製される。
1.水の大部分(水の全使用量の約50から75%)を適切な容器に秤量する。
2.その水にキレートを添加し、均質になるまで撹拌する。
3.場合によって、水に加えて極性溶媒を使用する場合、それを添加し、混合物を均質になるまで撹拌する。
4.別の容器に、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤(を使用する場合)および香料(を使用する場合)の組合せを調製し、次いで工程3で得られた混合物に添加し、混合物を均質になるまで撹拌する。
5.任意のカチオン性界面活性剤を使用する場合は、それらを添加し、混合物を均質になるまで撹拌する。
6.第四級アンモニウム化合物を添加し、混合物を均質になるまで撹拌する。
7.重合体を添加し、混合物を均質になるまで撹拌する。
8.水を100%になるまで添加し、混合物を撹拌する。
当業者であれば、組成物のpHの調整方法を理解している。例えば、高pH組成物を生成するのにこの方法をしている場合、炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素ナトリウムおよび/または他の適切なpH調整剤を工程2で添加することができる。低pH組成物を生成するのにこの方法をしている場合、酸を工程7と工程8の間で組成物に添加することによってpHを調整することができる。
組成物にPHMBなど追加の抗微生物剤を含めたい場合は、それを工程6と工程7の間で添加する。
組成物は、濃縮した(すなわち、極性溶媒をほとんどまたは全く含まない)形態で調製し、使用時に極性溶媒(例えば水)で希釈してよい。
本発明は上記の方法で得られる組成物を提供する。
実施例6で報告される清浄試験の結果を示す図である。 実施例7で報告される清浄試験の結果を示す図である。
次に、下記の非限定的実施例で本発明を例示する。
実験的残留有効性試験
目標: 抗微生物性生成物がある種の微生物に対して非孔質ステンレス鋼表面に及ぼす残留衛生処理有効性を、24時間にわたってアブレーション工程および微生物チャレンジを用いて決定する試験を実施した。
器具
ステンレス鋼切り取り試片、直径2cm、グレード304/1.4301、グレード2B仕上げ(EN13697:2001で確認)
トリプトンダイズ寒天(TSA)、抗細菌有効性試験用
麦芽エキス寒天(MEA)、抗真菌有効性試験用
トリプトン-生理食塩水希釈液(EN1276-2009で確認)
ウシアルブミン(画分V)
ボルテックス
バリデーション済みの中和溶液
無菌プラスチック容器、直径>3cmおよび<5cm
鉗子
50ml遠心管、重量約200gまで
無菌ペトリ皿
接種用ループ
70%(v/v)イソプロパノール
少なくとも小数点以下2桁までの天秤
LAFクラス2の生物学的安全キャビネット
脱イオン水
硬質表面ポリプロピレンワイプ
標準硬水(en1276:2009に記載)
37℃±1℃が可能なインキュベータ
方法
鋼切り取り試片の調製
鋼切り取り試片(ステンレス鋼円盤)を清浄な熱湯(水道水)でよくすすいで、汚染泥を表面から除去し、次いで新たな脱イオン水で数秒間すすいだ。清浄された切り取り試片を70%(v/v)イソプロパノールに15分間浸漬することによって衛生処理を行った。無菌鉗子を使用して、切り取り試片を無菌ペトリ皿に移し、蓋を若干開けて層流空気流下で蒸発乾燥させた。採取された各時点に加えて対照セットについて、5つの複製物を使用した。
アブレシブサイクル
50mlの遠心管を重量が約200g(±20g)になるように秤量した。専門家用ケアワイプを2回折り(4層)、遠心管の蓋全体に巻きつけ、滑らかな覆いとなるようにした。アブレシブサイクルは、乾式ワイプとその後に続く細菌チャレンジならびに湿式ワイプとその後に続く細菌チャレンジからなる(以下に詳述する)ものであった。
a)湿式ワイプ
これは、ポリプロピレン硬質表面ワイプを50mlの遠心管の蓋全体に巻きつけてアブレーションを構成した。トリガースプレーを使用して、標準無菌硬水のミストを噴霧することによって、ワイプを湿らせた(2回噴霧、ワイプから約50cmの距離)。遠心管を前後動でステンレス鋼切り取り試片全体にわたって2〜3秒かけて拭き、下方への圧力全部が遠心管の重量によって切り取り試片表面に加わることが可能になった。次いで、拭かれた円盤を乾燥させた後、乾式ワイプを実施した。
b)乾式ワイプ
湿式ワイプサイクルと同様の機構であるが、ワイプを湿らせなかった。
c)細菌チャレンジ
次いで、妨害物質を含む、必要とされた細菌懸濁液の濃度106CFU/ml(中間時点/摩耗時点)または濃度108CFU/ml(0および最終摩耗サイクル)を使用して、円盤を細菌チャレンジにかけた(細菌チャレンジ調製については下記を参照のこと)。
細菌チャレンジ調製
細菌懸濁液を、TSAでの2次継代培養物(EN13697:2001で確認されたように調製された継代培養物)から新たに調製した。必要に応じてトリプトン生理食塩水を使用して、細菌懸濁液を希釈して、細胞濃度約108CFU/mlの懸濁液が得られた。比色計を使用して、細菌懸濁液の濃度を決定した。懸濁液を使用前にウシアルブミン溶液(0.6%)と1:1で混合して、細菌懸濁液中に終濃度0.3%のウシアルブミン溶液が得られた。濃度108CFU/mlの細菌懸濁液を試験の最初と最後の細菌チャレンジに使用した。
(アブレーション工程に含まれている)再接種では、トリプトン生理食塩水溶液を使用して、108CFU/ml懸濁液をさらに106CFU/mlに希釈した。106CFU/ml懸濁液を使用前にウシアルブミン溶液(0.6%)と1:1で混合して、細菌懸濁液中に終濃度0.3%のウシアルブミン溶液が得られた。
試験方法(試験はすべて5つの複製物を使用して行われた)
1.時間0時間: 100μlの試験される生成物または無菌硬水(対照切り取り試片用)をピペットで無菌切り取り試片に移し、生成物を接種用ループで広げることによって表面全体が覆われるようにした。切り取り試片を生物学的安全キャビネットの水準面上で周囲温度(21〜23℃)で完全に乾燥するまで放置して乾燥させた。
2.(0摩耗)対照の鋼円盤を初期の抗細菌有効性について評価した- 0.3%ウシアルブミンを含有する細菌懸濁液(108CFU/ml)10μLを鋼円盤に添加し、接触時間5分後に、無菌ピンセットを使用して、10mlの中和剤溶液が入っているバイアルに円盤を投入した。バイアルを短時間振盪して、混合を行い、次いで5分間静置し、それからバイアルを30秒間ボルテックスした。次いで、段階希釈液(10-4)を中和溶液中で調製し、培養した。モルテンTSAをプレートに注ぎ込み、放置して固化させた後、37℃で48時間インキュベートした。
3.アブレーション試料
第1回アブレシブ摩耗サイクル- 100μlの生成物の完全な脱水(少なくとも3時間)後に、鋼切り取り試片を第1回アブレシブ摩耗サイクルにかけた。これは、濃度106CFU/mlの細菌懸濁液(0.3%ウシアルブミン濃度)を使用した、乾式ワイプとその後に続く細菌チャレンジならびに湿式ワイプとその後に続く細菌チャレンジからなるものであった。106CFU/mlの細菌/ウシアルブミン懸濁液10μlを円盤の中心に適用し、無菌の使い捨てループを使用して、穏やかに広げた。円盤を安全キャビネット中でペトリ皿に放置して乾燥させた。乾燥したら、蓋を取り替え、次回のアブレシブサイクルが必要とされるまで円盤を静置した。
第2回アブレシブ摩耗サイクル- 全く上記と同様
第3回アブレシブ摩耗サイクル(24時間)。乾式ワイプとその後に続く再接種を行った後、円盤に最終湿式ワイプを実施し、以下の通り108CFU/mlウシアルブミン細菌懸濁液を使用して初期活性(0摩耗)と同様にして抗細菌有効性を決定した。
108CFU/ml細菌/ウシアルブミン懸濁液10μlを円盤に添加し、接触時間5分後に、無菌ピンセットを使用して、10mlの中和剤溶液が入っている別のバイアルに円盤を投入した。バイアルを短時間振盪して、混合を行い、次いで5分間静置し、それからバイアルを30秒間ボルテックスした。次いで、(10-4までの)段階希釈液を中和溶液中で調製し、培養した。モルテンTSAをプレートに注ぎ込み、放置して固化させた後、37℃で48時間インキュベートした。
中和剤バリデーション
TSAでの2次培養物からトリプトン生理食塩水溶液で新しいバッチの細菌懸濁液を調製した(108CFU/ml)。懸濁液を0.6%ウシアルブミン溶液と1:1で混合して、細菌懸濁液中に終濃度0.3%のウシアルブミン溶液が得られた。
試験中の各生成物について、100μlの生成物をピペットで、10mlの中和剤が入っている無菌容器に移し、穏やかに混合し、5分間放置した。中和した後、円盤に108CFU/mlの抗微生物試験懸濁液10μlを接種し、バイアルに移し、十分混合し、バイアルを5分間静置し、30秒間ボルテックスした。10-4までの段階希釈液を中和溶液中で調製し、培養した。モルテンTSA(トリプトンダイズ寒天)をプレートに注ぎ込み、放置して固化させた後、37℃で48時間インキュベートした。生成物からTVC(寒天中で増殖した細菌の総生菌数)が得られ、対照として硬水で処理した円盤から、log 10の細菌の低減/が算出された。
試験された組成物は、この試験の終わりにlog 3以上の細菌の低減を示した場合、試験に合格し、残留抗微生物効果をもたらしたとみなされた。
単純製剤、重合体(Mirapol)を含むまたは含まないQuats/キレート/界面活性剤
これらの結果から、重合体(Mirapol Surf S110)を含有しない製剤はシュードモナス属(Pseudomonas)に対しても大腸菌に対しても残留抗微生物性能を実現しないことがわかる。これらの結果から、本発明の組成物の本質的な構成成分をすべて含有する製剤は、残留抗微生物性能を実現することもわかる。
実験の部
Quatブレンド濃縮物- RSH008/100A
適切なサイズの容器に、脱イオン水(760.00g)を添加し、続いてDDQ(Acticide DDQ40)(200.00g)を添加し、混合物を磁気撹拌器で10分間撹拌させた。次いで、BAC(Acticide BAC50M)(40.00g)を添加し、さらに30分間撹拌させた。
12Eの調製
適切なサイズの容器に、脱イオン水(90.00g)を添加し、続いてEDTA四ナトリウム(Surfac Na4 EDTA Liquor-Surfachem)(0.2g)を添加し、混合物を磁気撹拌器で15分間撹拌させた。次いで、C9〜11アルコールエトキシラート(Surfac UN9090-Surfachem)(0.11g)を添加し、混合物をさらに15分間撹拌させた。次いで、Quatブレンド(RSH008/100A-Byotrol)(7.00g)を添加し、さらに10分間撹拌させた。次いで、pHをチェックし、88%乳酸ゾル(Fisher)(0.1g)を使用して、約pH4に調整した。次いで、脱イオン水を、試料が100g(4.61g)になるまで添加し、次いでさらに15分間撹拌した。
低pH混合界面活性剤製剤
シュードモナス属に対する残留性能
これらの結果から、重合体を含まない組成物は、所望のレベルの残留抗微生物性能を実現しないことがわかる。第四級アンモニウム化合物の量に対して高レベルの界面活性剤を添加すると、組成物の抗微生物性能に影響を及ぼす可能性があることが知られている。しかし、Sharp 3Eの結果から、次の効果がわかる。成分(ii)の重合体およびキレート(v)を添加すると、望ましいレベルの残留抗微生物性能を示す製剤が生成する(>3log)。
Sharpシリーズ:Sharp 3Bの実験の部
適切なサイズの容器に、脱イオン水(約78.35g)を添加し、続いてDissolvine GL-47(Brenntag)(0.2g)を添加し、次いで混合物を磁気撹拌器で10分間撹拌させた。次いで、アルコールエトキシラート(Surfac UN9090-Surfachem)(0.50g)およびC10アミンオキシド(Euroxide D40-EOC)(1.0g)を添加し、さらに15分間撹拌した。この後、Quatブレンド(DDACとBACの4:1ブレンド)(14.0g)を添加し、混合物をさらに10分間撹拌した。次いで、Mirapol Surf S110(Rhodia)(0.95g)を添加し、さらに10分間撹拌した。次いで、pHをチェックし、8.8%乳酸ゾル(Fisher)(4.14g)を使用して、約pH 4に調整した。次いで、脱イオン水を100gになるまで添加し、次いでさらに15分間撹拌した。
表に指定する構成成分を省いた点以外はSharp 3Bの場合と同じ手順で、試料Sharp 3A、試料Sharp 3Cおよび試料Sharp 3Eを作製した。
様々なキレートを含む低pH混合界面活性剤製剤- シュードモナス属に対する残留性能
プロジェクトSharp 4: Sharp 4A
適切なサイズの容器に、脱イオン水(75g)を添加し、続いてアルコールエトキシラート(Surfac UN9090-Surfachem)(0.50g)を添加し、次いでC10アミンオキシド(Euroxide D40-EOC)(1.0g)を添加し、混合物を15分間撹拌させた。この後、Quatブレンド(DDACとBACの4:1ブレンド)(14.0g)を添加し、混合物をさらに10分間撹拌した。次いで、Mirapol Surf S110(Rhodia)(0.95g)を添加し、さらに10分間撹拌した。次いで、EDTA四ナトリウム(Surfac Na4EDTA Liquor)(0.4g)を添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。次いで、pHをチェックし、88%乳酸ゾル(Fisher)(0.5g)を使用して、約pH 4に調整した。次いで、脱イオン水(7.65g)を100gになるまで添加し、さらに15分間撹拌した。
他の製剤はすべて、代替キレートを使用してSharp 4Aと同じ方式で調製した。
高pH製剤- シュードモナス属に対する残留性能
これらの結果から、キレートは、高pHにおいて残留抗微生物性能の改善に加えて製剤の清澄性も改善できることがわかる。これは、美的に好ましい製品を実現する際に特に重要である。
本発明者らは、本明細書に記載されるタイプの重合体を用いて調合すると、単量体の化学的性質によっても、より高いpH(>4.5)において清澄性の問題を引き起こすことがありうることを見出した。界面活性剤、キレートおよびこれら構成成分の量の選択により、組成物の清澄性が改善されうる。
プロジェクトSharp 2: Sharp 2A(RSH008/96A)の実験の部
適切なサイズの容器に、脱イオン水(75g)を添加し、続いて炭酸ナトリウム(Fisher)(0.36g)および炭酸水素ナトリウム(Fisher)(0.10g)を添加し、混合物を磁気撹拌器で15分間撹拌させた。この後、アルコールエトキシラート(Surfac UN9090-Surfachem)(0.5g)およびC10アミンオキシド(Euroxide D40-EOC)(2.00g)を添加し、さらに30分間撹拌させた。次いで、Quatブレンド(DDAC:BACの4:1ブレンド)(14.00g)を添加し、さらに10分間撹拌した。次いで、Mirapol Surf S110(Rhodia)(0.95g)を添加し、さらに10分間撹拌した。溶液はこの時点で濁ってくる。次いで、キレート-EDTA四ナトリウム(Surfac Na4 EDTA Liquor- Surfachem)(0.4g)を添加し、さらに15分間撹拌した。溶液はEDTAの添加時に清澄になった。次いで、pHをチェックした。仕様pH 9.50〜10.00。次いで、脱イオン水(6.69g)を100gになるまで添加し、次いで混合物をさらに15分間撹拌した。キレートを省いて、同じ方式でSharp 2Fを作製した。
高pHにおいては、安定性と清澄性の問題が存在しうる。キレートを使用すると、組成物の清澄性およびその後の安定性を改善する助けとなりうる。キレート(EDTA)が存在しなければ、微生物学的性能に不利な効果がもたらされることがある。
これらの結果から、特に組成物が香料を含有する場合に、水に加えて極性溶媒を使用すると、組成物の安定性を改善する助けとなりうることがわかる。このような溶媒を含めると、残留抗微生物性能に有害な効果を及ぼさない。本実施例で試験された組成物のすべては、残留抗微生物効果の試験に合格した。
実験の部
界面活性剤の後に添加される溶媒を追加して、組成物Sharp 2Aに記載された方法で組成物Sharp 2E、組成物Sharp 2Gおよび組成物Sharp 2Hを作製した。
重合体(Mirapol)を含むまたは含まない、キレートを含むまたは含まない高pH製剤、シュードモナス属に対する残留性能
これらの結果から、キレートおよび/または重合体が存在しなければ、残留抗微生物有効性が低下する可能性があることがわかる。また、重合体とキレートの両方を含有する組成物が残留抗微生物効果の試験に合格することもわかる。製剤Sharp 11Bは界面活性剤を全く含有せず、その結果不透明な溶液であった。これは望ましいことではない。望ましい残留性能が実現されたが、界面活性剤を含有していなかった試料は清浄性能が低いため、望ましくない。製剤Sharp 2Aによって、本発明によって必要とされた4種の本質的な構成成分すべてを含む組成物が望ましい残留抗微生物性能および望ましい清浄能力を有することが明らかである(実施例6を参照のこと)。
実験の部
Sharp 2シリーズについて上述されたように組成物を調製した。
界面活性剤の有無による高pH製剤と低pH製剤の清浄特性の比較
この実験の結果を図1に示す。
ライン1-Sharp 2A-界面活性剤を含む高pH組成物
ライン2-Sharp 11B-界面活性剤を含まない高pH組成物
ライン3-Sharp 3A-界面活性剤を含まない低pH組成物
ライン4-Sharp 3B-界面活性剤を含む低pH組成物
結果から、界面活性剤は清浄するのに不可欠であること、および高pH組成物は低pH組成物より若干よい清浄を実現できることがわかる。混合界面活性剤は、特に広範囲の汚れに対する清浄性能を改善することができる。
清浄試験の手順(湿式アブレーションスクラブ試験機Re 903PGの使用)
疑似浴槽汚れの組成物(炭酸カルシウム、石鹸およびグリースの組合せ)を適用した白色アクリルパネルを、適用された面を上に向けて湿式アブレーションスクラブ試験機に載せた。1〜4のラベルを付けた4つのスポンジを冷水に浸漬し、次いで2枚のタイル間で絞った。各生成物について、2グラムをスポンジに添加し、どの生成物がどのスポンジに添加されたかを記録した。スポンジを湿式アブレーションスクラブ試験機のスポンジホルダー1〜4に配置した。300グラムの余分な重量を各スポンジホルダーに加えた。試験機を100摩耗サイクルに設定し、次いで始動させた。行程が完了したら、パネルを試験機から取り出し、汚れの除去レベルをトラック1〜4で評価した。次いで、トラックを0と10の間で採点した。0は汚れ除去なしに相当し、10は完全な汚れ除去に相当する。
シリーズ6: 高pHと界面活性剤の有無
シリーズ6: 界面活性剤を含むまたは含まない低pH
清浄性能
この実験の結果を図2に示す。
ライン1-Sharp 8A-重合体を含む低pH組成物、界面活性剤なし、キレートなし
ライン2-Sharp 8B-重合体およびキレートを含む低pH組成物、界面活性剤なし
ライン3-Sharp 8C-低pH組成物、界面活性剤なし、重合体なし、キレートなし
ライン4-Sharp 8D-界面活性剤、キレートおよび重合体を含む低pH組成物
結果から、界面活性剤が清浄しやすくすることがわかる。
実験の部: Sharp 8D
適切なサイズの容器に、脱イオン水(85g)を添加し、続いてQuatブレンド(RSH008/100A-Byotrol)(7.0g)を添加し、次いで混合物を磁気撹拌器で10分間撹拌させた。この後、Mirapol Surf S110(Rhodia)(0.95g)を添加し、さらに10分間撹拌させた。次いで、Dissolvine GL-47(Brenntag)(0.20g)を添加し、さらに10分間撹拌させた。次いで、C10アミンオキシド(Euroxide D40-EOC)(1.0g)およびC9-11アルコールエトキシラート(Surfac UN90 90-Surfachem)(0.5g)を添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。次いで、pHをチェックし、88%乳酸ゾル(Fisher)(0.60g)を使用して、約pH 3.5に調整した。次いで、脱イオン水(5.75g)を100gになるまで添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。
指示された構成成分を省いた点以外は同じ手順を使用して、組成物Sharp 8A、組成物Sharp 8Bおよび組成物Sharp 8Cを作製した。

Claims (26)

  1. 非孔質ステンレス鋼、ガラスまたはプラスチックの基材において3回摩耗サイクル試験を受けたとき、24時間後に微生物の3log以上の低減を実現する抗微生物性組成物であって、
    (i)式(A)の少なくとも1種の第四級アンモニウム化合物
    [式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状非置換の中断されていないC8〜12アルキル基であり、X-は塩化物、臭化物、フッ化物、ヨウ化物、スルホナート、サッカリナート、カルボナート、またはバイカルボナートである]
    および/または式(B)の少なくとも1種のベンザルコニウム化合物
    [式中、mは8から18であり、X-は塩化物、臭化物、フッ化物、ヨウ化物、スルホナート、サッカリナート、カルボナート、またはバイカルボナートである]
    を含む第四級アンモニウム成分(a)を含む抗微生物成分、
    (ii)親水性重合体、
    (iii)極性溶媒、
    (iv)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、および
    (v)キレートを含み、
    前記重合体が、以下のタイプの単量体:
    (1) ジアリルジメチルアンモニウムハライドもしくはN,N,N-トリメチル-3-((2-メチル-1-オキソ-2-プロペニル)アミノ)-1-プロパンアミニウムハライドまたはそれらの混合物から選択される単量体;
    (2)メチルアクリル酸;ならびに
    (3)メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル(DMAEMA)、N-ビニルピロリドン(NVP)、N-ビニルイミダゾール、もしくはアクリルアミド、またはそれらの混合物から選択される中性単量体
    のうち少なくとも2種を含み、
    成分(a)対重合体(ii)の百万分率(ppm)で表した比は、1:1から10:1であり、4以上のpHを有する、組成物。
  2. 成分(a)が少なくとも2種の抗微生物性第四級アンモニウム化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 親水性重合体が、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル(DMAEMA)、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(MAPTAC)、およびメチルアクリル酸、ならびにそれらの混合物から選択される単量体単位を含む、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 親水性重合体が請求項1に定義の単量体単位の2種または3種を含有する共重合体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 式(A)の化合物および式(B)の化合物を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 式(B)のベンザルコニウム化合物が、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンジルジメチル-n-テトラデシル-アンモニウム、塩化ベンジルジメチル-n-ドデシル-アンモニウム、塩化ベンジル-C12〜C16-アルキル-ジメチル-アンモニウム、または塩化ベンジル-ココアルキル-ジメチル-アンモニウムであり、および/または式(A)の化合物が、塩化ジ-n-デシルジメチルアンモニウム、塩化オクチルデシルジメチルアンモニウム、または塩化ジオクチルジメチルアンモニウムである、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. キレートが、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、グルコナート、GLDA(グルタミン酸二酢酸)、EDDS(エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸)、DPTA(ジエチレントリアミン五酢酸)、HEDTA(ヒドロキシエチル-エチレンジアミン三酢酸)、MGDA(メチルグリシン二酢酸)、PDTA(1,3-プロピレンジアミン四酢酸)、およびEDG(エタノールジグリシン酸)、ならびにそれらの混合物から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 非イオン性界面活性剤がアルコールアルキルオキシラートもしくはアミンオキシド、またはそれらの混合物である、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 4.5以上のpHを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 2000ppmから10000ppmの成分(i)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 500ppmから3000ppmの親水性重合体を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 400ppmから3000ppmのキレートを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 2000ppmから13500ppmの非イオン性界面活性剤を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 3重量%未満のアルコールを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 追加の抗微生物成分(b)を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 追加の抗微生物剤(b)が、重合体ビグアニジンおよび非重合体ビグアニジン、銀、オクテニジンHCl、両性化合物、ヨードフォア、フェノール化合物、イソチアザロン、ニトロブロモプロパン、窒素をベースとしたヘテロ環式化合物、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、アルギニンをベースとしたカチオン性界面活性剤、アニオン性アミノ酸をベースとした界面活性剤、およびアミン抗微生物剤、ならびにそれらの混合物から選択される、請求項15に記載の組成物。
  17. 追加の抗微生物剤がポリヘキサメチレンビグアニジンまたは式(C)の化合物
    [式中、Rは非置換C8〜C18アルキルである]である、請求項16に記載の組成物。
  18. 式(C)の化合物が、N,N-ビス(3-アミノプロピル)-ドデシルアミンである、請求項17に記載の組成物。
  19. 0.5重量%以下のギ酸を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 成分(a)対重合体(ii)の比が、1:1から4:1である、請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 清浄組成物でもある、請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 硬質表面で使用される、請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 硬質表面を清浄し、残留抗微生物効果をその硬質表面にもたらす方法であって、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物を硬質表面に適用する工程を含む方法。
  24. 硬質表面上または表面付近での微生物コロニーの形成を低減または制御するための、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  25. 硬質表面上または表面付近での微生物コロニーの形成を低減または制御する方法であって、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物をその表面に適用する工程を含む方法。
  26. 微生物の硬質表面への接着および/または付着を妨害、防止、または低減する方法であって、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物をその表面に適用する工程を含む方法。
JP2016221376A 2010-12-31 2016-11-14 抗微生物性組成物 Pending JP2017048238A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB1022132.3A GB201022132D0 (en) 2010-12-31 2010-12-31 Anti-microbial composition
GBPCT/GB2011/052592 2011-12-29
GBGB1122407.8A GB201122407D0 (en) 2010-12-31 2011-12-29 Anti-microbial compositon
GB2011052592 2011-12-29
GB1122407.8 2011-12-29

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014549531A Division JP6076374B2 (ja) 2011-12-29 2012-10-31 抗微生物性組成物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018196587A Division JP2019006832A (ja) 2010-12-31 2018-10-18 抗微生物性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017048238A true JP2017048238A (ja) 2017-03-09

Family

ID=43599136

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016221376A Pending JP2017048238A (ja) 2010-12-31 2016-11-14 抗微生物性組成物
JP2018196587A Pending JP2019006832A (ja) 2010-12-31 2018-10-18 抗微生物性組成物
JP2020173953A Pending JP2021008633A (ja) 2010-12-31 2020-10-15 抗微生物性組成物

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018196587A Pending JP2019006832A (ja) 2010-12-31 2018-10-18 抗微生物性組成物
JP2020173953A Pending JP2021008633A (ja) 2010-12-31 2020-10-15 抗微生物性組成物

Country Status (3)

Country Link
JP (3) JP2017048238A (ja)
ES (1) ES2699799T3 (ja)
GB (2) GB201022132D0 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021521136A (ja) * 2018-04-09 2021-08-26 ローディア オペレーションズ 長期間持続する殺菌のための組成物及び方法
CN113423807A (zh) * 2019-02-13 2021-09-21 罗地亚经营管理公司 持久的消毒清洁组合物及其使用方法
WO2022029421A1 (en) * 2020-08-05 2022-02-10 Byotrol Plc Anti-microbial composition

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060786A (ja) * 2000-08-23 2002-02-26 Kao Corp 硬質表面用殺菌防汚剤
JP2003505535A (ja) * 1999-07-15 2003-02-12 ロディア・シミ 硬質表面を処理するための両性重合体の使用法
JP2003096493A (ja) * 2001-09-19 2003-04-03 Kao Corp 硬質表面用殺菌防汚洗浄剤
JP2004509138A (ja) * 2000-09-20 2004-03-25 ロンザ ア−ゲ− 消毒剤
WO2011051175A1 (de) * 2009-10-30 2011-05-05 Henkel Ag & Co. Kgaa Antimikrobielles reinigungsmittel für harte oberflächen
JP6076374B2 (ja) * 2011-12-29 2017-02-08 バイオトロル・ピーエルシー 抗微生物性組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003505535A (ja) * 1999-07-15 2003-02-12 ロディア・シミ 硬質表面を処理するための両性重合体の使用法
JP2002060786A (ja) * 2000-08-23 2002-02-26 Kao Corp 硬質表面用殺菌防汚剤
JP2004509138A (ja) * 2000-09-20 2004-03-25 ロンザ ア−ゲ− 消毒剤
JP2003096493A (ja) * 2001-09-19 2003-04-03 Kao Corp 硬質表面用殺菌防汚洗浄剤
WO2011051175A1 (de) * 2009-10-30 2011-05-05 Henkel Ag & Co. Kgaa Antimikrobielles reinigungsmittel für harte oberflächen
JP6076374B2 (ja) * 2011-12-29 2017-02-08 バイオトロル・ピーエルシー 抗微生物性組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021521136A (ja) * 2018-04-09 2021-08-26 ローディア オペレーションズ 長期間持続する殺菌のための組成物及び方法
CN113423807A (zh) * 2019-02-13 2021-09-21 罗地亚经营管理公司 持久的消毒清洁组合物及其使用方法
JP2022520089A (ja) * 2019-02-13 2022-03-28 ローディア オペレーションズ 長期間持続する殺菌剤洗浄組成物及びその使用方法
WO2022029421A1 (en) * 2020-08-05 2022-02-10 Byotrol Plc Anti-microbial composition

Also Published As

Publication number Publication date
GB201122407D0 (en) 2012-02-08
GB201022132D0 (en) 2011-02-02
JP2019006832A (ja) 2019-01-17
JP2021008633A (ja) 2021-01-28
ES2699799T3 (es) 2019-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6076374B2 (ja) 抗微生物性組成物
JP5615708B2 (ja) 抗微生物組成物を含む製剤
TW201323603A (zh) 抗微生物組成物
JP2021008633A (ja) 抗微生物性組成物
WO2012038915A2 (en) Antimicrobial compositions containing cationic active ingredients and quaternary sugar derived surfactants
CN109561694B (zh) 抗微生物组合物
US20030109411A1 (en) Bactericidal cleaning wipe
WO2009117299A2 (en) Cleaning, sanitising and sterilising preparations
US6054139A (en) Cleaning and/or disinfecting composition
US20180084777A1 (en) Low Residue Disinfecting Wipes
US11576379B2 (en) Antimicrobial composition comprising alkylated polyvinylpyrrolidone polymer
WO2023275536A1 (en) Laundry sanitizing composition
US20240260571A1 (en) Anti-microbial composition
WO2011015881A2 (en) Biocidal composition
JP2023021253A (ja) 抗微生物性組成物
EP4112706A1 (en) Laundry sanitizing composition
KR20100125261A (ko) 제균·향균성 조성물
US20240352380A1 (en) Laundry sanitizing and softening compositions

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170703

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180528

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180827

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20181005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190218