JP2017047299A - 遊技機 - Google Patents

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Takashi Miyazaki
崇 宮嵜
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Abstract

【課題】遊技機の状態を容易に確認することができる遊技機を提供すること。【解決手段】主制御手段と、主制御手段からの指示に基づいて遊技演出を制御する副制御手段と、エラーを報知するエラー報知手段と、を備え、主制御手段は、主制御手段に関わる主制御系エラーを検知する主制御系エラー検知手段を備え、副制御手段は、副制御手段に関わる副制御系エラーを検知する副制御系エラー検知手段を備え、エラー報知手段は、主制御系エラー及び副制御系エラーのうち、少なくとも主制御系エラーの情報を外部へ出力可能であり、主制御系エラーに関しては、当該エラーを検知するとエラーを報知し、副制御系エラーに関しては、少なくとも電源投入を行うことによりエラーを報知する。【選択図】図88

Description

本発明は、遊技機の異常検知を実行可能な遊技機に関する。
従来、種々の異常を検知可能な遊技機が知られている。特許文献1には、所定の異常を検知可能な遊技機が開示されている。
特開2014−113395号公報
しかしながら、上記遊技機では、遊技機の状態を容易に確認することができない可能性があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技機の状態を容易に確認することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
主制御手段と、
前記主制御手段からの指示に基づいて遊技演出を制御する副制御手段と、
エラーを報知するエラー報知手段と、
を備え、
前記主制御手段は、
前記主制御手段に関わる主制御系エラーを検知する主制御系エラー検知手段を備え、
前記副制御手段は、
前記副制御手段に関わる副制御系エラーを検知する副制御系エラー検知手段を備え、
前記エラー報知手段は、
前記主制御系エラー及び前記副制御系エラーのうち、少なくとも前記主制御系エラーの情報を外部へ出力可能であり、
前記主制御系エラーに関しては、当該エラーを検知するとエラーを報知し、
前記副制御系エラーに関しては、少なくとも電源投入を行うことによりエラーを報知することを要旨とする。
上記構成の遊技機によれば、遊技機の状態を容易に確認することができる。
遊技機1の概略正面図である。 外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機1の斜視図である。 図1−1における表示器104の拡大図である。 特定領域109の内部構造を示す模式図である。 大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。 複数台の遊技機1が設置された遊技機配置システムの模式図である。 メイン液晶表示装置108を用いて行われる演出の流れについて説明するための図である。 特定の条件下でメイン液晶表示装置108に表示されている特別演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。 遊技機1で行われる楽曲公演演出の流れの一例について説明するための説明図である。 サブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図である。 全ての新曲が公演された後に遊技機1で行われる全曲開放状態における楽曲公演演出の流れについて説明するための説明図である。 遊技機1の各制御装置を説明するための機能ブロック図である。 画像音響制御部1160の構成例を示すブロック図である。 通常演出モード時の描画処理である描画処理1について説明するための説明図である。 特別演出モードにおける描画処理である描画処理2について説明するための説明図である。 特別演出モードにおける描画処理である描画処理3および描画処理4について説明するための説明図である。 カップ状可動役物196と可動役物駆動部1191とを示す図である。 カップ状可動役物196の動作と位置検出センサ1157の位置関係を模式的に示す図である。 メイン制御部1100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 図16のS1605におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。 図17のS1701における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。 図17のS1705における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。 図17のS1710におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。 図16のS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。 図21のS2130における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。 図21のS2185における停止中処理の詳細フローチャートである。 図16のS1615における普通図柄処理の詳細フローチャートである。 図16のS1620における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。 図16のS1625における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。 図16のS1625における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。 図16のS1630における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。 大入賞口120の開放パターンと特別遊技中の演出について説明する説明図である。 図28のS2802における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。 図28のS2806における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。 図30のS3045と図31のS3180における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われるエラー検知処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常入賞エラー処理の内容を示すフローチャートである。 異常入賞エラーの発生条件を説明するための説明図である。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる皿満タンエラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる扉開放エラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる払出状態エラー処理の内容を示すフローチャートである。 払出状態エラーの発生条件を説明するための説明図である。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われるスイッチ異常エラー処理の内容を示すフローチャートである。 スイッチ異常エラーの発生条件を説明するための説明図である。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる磁気検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる排出エラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる電波検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる衝撃検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。 メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常V入賞エラー処理の内容を示すフローチャートである。 FRAM1155に記憶されるエラー発生情報3499を示す概要図である。 演出制御部1150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 図35のS3501におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。 図35のS3501におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。 図35のS3501におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。 CPU1151によって行われるリトライ処理のフローチャートである。 CPU1151によって行われる装置異常検知処理のフローチャートである。 FRAM1155に記憶される可動役物異常発生情報3698と入力装置異常発生情報3699を説明するための図である。 画像音響制御部1160の制御用ROM1244の構成例を示すブロック図である。 画像音響制御部1160において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 図38のS3805における計測処理の詳細フローチャートである。 公演管理テーブルについて説明するための説明図である。 図38のS3810における状態制御処理の詳細フローチャートである。 楽曲公演演出許可状態について説明するための説明図である。 楽曲公演演出順管理テーブルについて説明するための説明図である。 図38のS3815における告知演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3820における公演告知演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3820における公演告知演出制御処理の詳細フローチャートである。 公演告知演出の開始時間と長開放ラウンド遊技に要する時間との関係について説明するための説明図である。 公演告知演出の開始時間と短当たり遊技に要する時間との関係について説明するための説明図である。 図38のS3825における楽曲公演演出開始処理の詳細フローチャートである。 通常演出モードにおいて特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われていないときに公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。 通常演出モードにおいて特別図柄の変動表示に伴う変動演出中に特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。 変動演出である図柄変動と大当たり演出と特別演出とのタイミングチャートについて説明するための説明図である。 特別演出モードにおいて装飾図柄P22が揃うときの演出を説明するための説明図である。 通常演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。 特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。 図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。 デフォルトテーブルの概略図である。 新曲Aメインテーブルの概略図である。 新曲Bメインテーブルの概略図である。 新曲Cメインテーブルの概略図である。 新曲Dメインテーブルの概略図である。 新曲Eメインテーブルの概略図である。 新曲Lメインテーブルの概略図である。 背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明図である。 各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図である。 図38のS3835における楽曲公演演出終了処理の詳細フローチャートである。 図38のS3840における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。 図38のS3845における音声出力制御処理の詳細フローチャートである。 公演告知演出の開始時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するための説明図である。 S3810の状態制御処理の変形例を説明するための図である。 オールモードテーブルの概略図である。 他の実施形態1の特別演出モード中における大当たり遊技中の画面構成を示す説明図である。 他の実施形態2の通常演出モードと特別演出モードとの画面構成を示す説明図である。 遊技システム7800の概略構成図である。 情報管理装置7850のブロック図である。 本実施形態の遊技システム7800のログイン遊技モードにおける遊技機ログイン処理の流れを示すフローチャートである。 演出制御部1150のFRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101とジャックポット用遊技ポイント情報8103とを説明するための図である。 本実施形態の遊技システム7800のログイン遊技モードにおける履歴保存処理の流れを示すフローチャートである。 遊技履歴情報置換処理の流れを示すフローチャートである。 メイン液晶表示装置108において実行される遊技ポイント付与演出を示す図である。 ジャックポット用演出について説明するための図である。 ジャックポット非当選報知演出を示す図である。 遊技機1のエラーまたは異常の発生情報の報知について説明する図である。 遊技機1のエラーまたは異常の発生情報の、情報端末への取り込みについて説明する図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の実施形態に係る遊技機1について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
図1−1、1−2を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。図1−1は、遊技機1の概略正面図である。遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1−2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機1の斜視図である。図1−1に示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤102と、遊技盤102を囲むガラス枠150とを備えている。ガラス枠150は、遊技盤102と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤102とによって、遊技球が流下可能な遊技領域114が形成されている。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。また、遊技機1は、扉開放スイッチ1183を備えている。扉開放スイッチ1183は、ガラス枠開放スイッチ1183aと内枠開放スイッチ1183bとから構成される(図11参照)。ガラス枠開放スイッチ1183aは、ガラス枠150の所定位置に配置され、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのスイッチである。内枠開放スイッチ1183bは、内枠170の所定位置に配置され、内枠170が開放されたことを検出するためのスイッチである。
図1−2に示すように、内枠170には、遊技機1を構成する主要な機構や部品及び後述する様々な基板等が設けられると共に、遊技球が流下する遊技領域114が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。遊技盤102には、下方(発射装置1134、図11参照)から発射された遊技球が遊技盤102の面に沿って上昇して遊技領域114の上部位置へ向かう通路を形成する図示しないレール部材と、上昇した遊技球を遊技領域114の右側に案内する図示しない案内部材とが備えられている。
遊技機1の前面となるガラス枠150には、上皿128、下皿129、ハンドル130、スピーカ138、枠ランプ141、演出ボタン142及び演出キー144(以下、演出ボタン142及び演出キー144を入力装置145とも呼ぶ)等が設けられている(図1−1参照)。
遊技機1は、隣接して設置された図示しないカード貸出ユニットを通信接続されており、遊技者が所有するカード(所謂プリペイドカードや会員カード等)をカード貸出ユニットに挿入し、遊技機1に設けられた図示しない貸出ボタンを操作することによって、その操作に応じた貸出要求信号がカード貸出ユニットから遊技機1に送信され、この貸出要求信号を受信した遊技機1は、後述する払出制御基板により所定数の遊技球を上皿128に払い出され、この払い出された遊技球を使用して遊技者は遊技を開始する。
遊技者がハンドル130を握ってダイヤル132を時計方向に回転させると、上皿128に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル130の回転角度に応じた打球力で遊技領域114へと発射される。この遊技領域114には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域114における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤102に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン134を操作することによって一時的に停止される。
また、上皿128と近接配置された玉抜きボタン135を遊技者が操作すると、上皿128の下面の一部が開口されて、上皿128に溜まった遊技球が上皿128の下方に配置された下皿129に落下する。また、玉抜きボタン136を遊技者が操作すると、下皿129に溜まった遊技球が下皿129の下方に配置された箱に落下する。
遊技者がハンドル130を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域114における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル130を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域114における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口116、第2始動口118、普通入賞口122、及び電動チューリップ117が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口118、大入賞口120、2つの普通入賞口122、ゲート112、上記電動チューリップ117、特定入賞口190、及び羽根部材189が設けられている。
遊技領域114に打ち出された遊技球は、遊技盤102に沿って流下する過程で、第1始動口116、第2始動口118、大入賞口120、及び普通入賞口122のいずれかに入賞可能である。入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿128に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口124を介して遊技領域114から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口116は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口118は、普通電動役物としての電動チューリップ117が作動しているときだけ開放される始動口である。遊技機1では、遊技球が第1始動口116を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口118を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器104に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口116への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口118への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口120は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口120の開口部には、大入賞口120を開閉するプレートが設けられている。大入賞口120は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器104に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口120を開放する特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中(大当たり遊技中)に右打ちを行うことで、特別遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器104に停止表示されると、後述する羽根部材189を作動させて特定入賞口190を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口392(図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口392に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口120は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ117は、第2始動口118に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ117は、一対の羽根部材が第2始動口118を閉塞する閉姿勢(図1−1参照)と、第2始動口118を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口118は、図1−1に示されるように、通常は電動チューリップ117によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート112を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口118を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口118を開放すると判定された場合、電動チューリップ117の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口118は、電動チューリップ117が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ117が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート112への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口122は、第1始動口116と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口116等とは異なり、普通入賞口122に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
遊技盤102の裏面側には、所定帯域における所定電界強度以上の電磁波を検知するための電波センサ1127(図11)、所定強度以上の磁力を検知するための磁気センサ1126(図11)、および、所定値以上の衝撃を検知する衝撃センサ1128(図11)が設けられている。これらのセンサの配置位置は、例えば、第1始動口116、第2始動口118、大入賞口120、特定入賞口190等、各種入賞口の近傍位置や、遊技盤面上に設けられたセンタ飾り、可動役物等の各種役物の裏面側などである。
メイン液晶表示装置108の右側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域109が設けられている。この特定領域109については、図3に基づいて後に詳述する。
[表示器104の構成例]
図2は、図1−1における表示器104の拡大図である。表示器104は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202、第1特別図柄保留表示器203、普通図柄表示器205、普通図柄保留表示器206、及び遊技状態表示器204を有して構成されている。
第1特別図柄表示器201は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器201には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器202は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器202には、第2特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口116に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態における遊技機1は、第1始動口116に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器203は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、遊技機1では、第2始動口118に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口118に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器104には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器205は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器205における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート112を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器206は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器204は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。遊技機1の遊技状態については、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器205に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域109の構成例]
図3は、特定領域109の内部構造を示す模式図である。特定領域109は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口190には、特定入賞口190を開閉する羽根部材189が設けられている。
本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。
本実施形態では、第1特別遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊技が設けられている。
長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口120への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口120が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口120を開放した状態を維持した後に大入賞口120を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実行される8R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技との2種類の長当たり遊技が設けられている。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口120を複数の遊技球が入球可能に長開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口120を開閉するものであってもよい。
短当たり遊技は、大入賞口120を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過するまで大入賞口120を開放した状態を維持した後に大入賞口120を閉塞する短開放ラウンド遊技を規定回数(例えば15回)実行する15R短当たり遊技である。なお、規定回数は、複数であれば15回に限定されるものではない。また、短開放ラウンド遊技は、大入賞口120を遊技球が入球困難に短開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口120を開閉するものであってもよい。
一方、第2特別図柄表示器202に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材189を作動させて特定領域109を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域109を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域109を開放した状態を維持した後に特定領域109を閉塞する羽根部材189の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域109への遊技球の進入が可能になる。
図3に示されるように、特定領域109には、案内部材391、V入賞口392、ハズレ入賞口393、及びスライド部材394が設けられている。案内部材391は、特定入賞口190から特定領域109に進入した遊技球をV入賞口392又はハズレ入賞口393へと案内するものである。V入賞口392又はハズレ入賞口393に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口393が常時開放されているのに対して、V入賞口392は、通常はスライド部材394によって閉塞されており、特定入賞口190が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口190が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材394がスライドしてV入賞口392が開放され、V入賞口392の開放から0.2秒が経過するとスライド部材394が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口392が閉塞される。
そして、このV入賞口392の開放期間にV入賞口392に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。すなわち、2種大当たりが発生した場合、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される。具体的には、特定領域109を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞口120を長開放する7回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、又は大
入賞口120を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち、1回/分の小当たり遊技と7回/分の長開放ラウンド遊技とを含む計8Rの特別遊技、又は1回/分の小当たり遊技と14回/分の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの特別遊技が実行される。
このように、1種大当たりによる特別遊技では大入賞口120のみを開放するラウンド遊技から構成される第1特別遊技が実行されるのに対して、2種大当たりによる特別遊技では特定領域109を開放する小当たり遊技と大入賞口120を開放するラウンド遊技とから構成される第2特別遊技が実行される。なお、V入賞口392の開放期間中に遊技球がV入賞口392に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続いて大入賞口120が開放されることはないため、第2特別遊技は小当たり遊技のみの1Rで終了することになる。
なお、本実施形態では、V入賞口392がスライド部材394によって開閉される場合について説明するが、遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口392を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材189の動作パターン(特定入賞口190を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。[遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態における遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口118を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口118を開放すると判定された場合の第2始動口118の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口118を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口118を開放すると判定された場合の第2始動口118の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口118が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤102の盤面構成上、遊技領域114の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口116に入賞可能であるのに対して、遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口116に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口118は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域114の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置108に表示されるメッセージやスピーカ138から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域114の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口116に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器201に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器201にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口120を開放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示器201に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第1特別遊技終了後に50%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%については「通常遊技状態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
本実施形態では、第1特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、7回の長開放ラウンド遊技が行われた後に通常遊技状態となる時短無し7R当たりが設けられており、1種大当たりの50%がこの時短無し7R当たりとなる。また、第1特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、4回の長開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる時短付き8R当たり、15回の短開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる突然時短当たりの2種類が設けられており、1種大当たりの50%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口118が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口118に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たりが発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域114の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置108に表示されるメッセージやスピーカ138から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球がゲート112を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口118を開放すると判定された場合、第2始動口118の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口118に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ特別遊技中でないときに第2始動口118に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器202に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器202にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域109及びV入賞口392を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口392に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器202に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第2特別遊技終了後に70%の割合で「時短遊技状態」が継続される一方で、残りの30%については「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
本実施形態では、第2特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、1回の小当たり遊技と7回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に通常遊技状態となる時短無し8R当たりが設けられており、2種大当たりの30%がこの時短無し8R当たりとなる。また、第2特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き15R当たり、1回の小当たり遊技と7回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き8R当たりの2種類が設けられており、2種大当たりの70%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合にも、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1−1に示されるように、遊技盤102又はガラス枠150には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置108、サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107、スピーカ138、枠ランプ141、リトラクタブル137と、および、カップ状可動役物196が設けられている。カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107は、可動する役物であるので、総称して可動役物とも呼ぶ。
リトラクタブル137は、所定の遊技状態になったときに、図1、1−2の矢印A、Bに示すように、枠ギミックとして、後述するリトラクタブルモータ1181により前方側に突出するように所定角度回転して開閉するようになっている。更に、リトラクタブル137の内部にはLEDで構成されるパトランプ139が内蔵されており、このパトランプ139は、リトラクタブル137が開いたときに、枠ギミックとして、後述するパトランプモータ1182により所定時間点灯しながら回転するようになっている。
メイン液晶表示装置108は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置108には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、後述するジャックポット時のポイント付与、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置106は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置108の上方に設けられている。サブ液晶表示装置106としては、メイン液晶表示装置108に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置108で行われる演出に対する公演告知演出に使用される。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置108及びサブ液晶表示装置106が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物107は、サブ液晶表示装置106に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置106に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置106において公演告知演出が行われるのに先立って振動するように動作する。
スピーカ138は、メイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ141は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[遊技機1の操作手段の構成例]
ガラス枠150には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン142及び演出キー144が設けられている。演出ボタン142は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー144は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。遊技機1では、演出ボタン142又は演出キー144から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、図5〜図10を参照しつつ、遊技機1において行われる演出の主な特徴について説明する。
図5は、複数台の遊技機1が設置された遊技機配置システムの模式図である。図5に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述した遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台の遊技機1を一斉に起動させることができる。後に詳述するが、本実施形態における遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全ての遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
図6は、メイン液晶表示装置108を用いて行われる演出の流れについて説明するための図である。具体的には、図6(A)、(D)は、通常演出を表す画面構成を示す図である。図6(B)は、特別演出である公演告知演出を表す画面構成を示す図である。図6(C)は、特別演出である楽曲公演演出を表す画面構成を示す図である。
本実施形態における遊技機1は、遊技に係る演出モードとして、特別図柄の変動表示に伴って実行される変動演出や大当たり中演出等の通常演出が主体となる通常演出モードと、予め定められた日時になると通常演出とは異なる特別演出が主体となる特別演出モードとを備えている。
[通常演出モードの画面構成]
図6(A)に示すように、通常演出モードでは、メイン液晶表示装置108(表示画面)には、背景P11、装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。そして、この遊技演出画像を用いて、抽選の結果による遊技の進行に基づいて予め定められた演出時間を伴って順次行われる遊技演出を行う。この遊技演出においては、大当たりの期待度が高いことを示唆する予告である大当たり予告や、大当たりが確定したことを示唆する大当たり確定演出などが実行され得る。
背景P11は、画面全体にわたって形成される。そして、背景P11は、他の要素画像の背後の光景やメイン液晶表示装置108の表示画面の枠などを構成する。装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などは、この背景P11上に重ねて表示される。
装飾図柄P12は、3つの図柄により構成される。各図柄には、例えば「1」〜「9」の1桁の数字が可変表示される。装飾図柄の変動時には、例えば、各図柄の数値が上から下へ循環的に順送りされ、メイン液晶表示装置108の表示画面上でスクロールするような表示が行われる。そして、停止図柄において各図柄の数値が確定し、この数値の組み合わせにより特別図柄抽選の抽選結果が提示される。通常、同じ数字が3つ揃うような停止図柄が当たりを表す図柄とされる。そして、遊技演出の装飾図柄P12は、数字に装飾を施したり、数字に歌手グループのメンバーの顔画像を併せて表示したりする。なお、図示の例では各図柄において数字を表示したが、数字以外の文字や記号、マークなど種々の図柄を表示しても良い。
保留球表示P13は、例えば4つのマークによって構成される。各マークは、保留数の数に応じて増減する。例えば保留数が一つであれば1つのマークを表示し、保留数が4つあれば4つのマークを表示する。本実施形態の遊技機1のテーマが歌手グループであるため、遊技演出の保留球表示P13は、記録ディスクをモチーフにしたマークによって構成している。
キャラクタP14は、メイン液晶表示装置108の表示画面において動作することで、遊技者に対して情報を提供したりする。本実施形態では、歌手グループのファンを模した画像をキャラクタP14として表示している。また、本実施形態では、キャラクタP14と保留球表示P13とを用いて、例えば抽選結果の予告演出としての事前判定処理の結果を表示する。例えば、キャラクタP14がハートを投げるように動作する。さらに、一定の条件下で、投げられた「ハート」が保留球表示P13を構成する特定のマークにキャッチされるようにする。このように、「ハート」と供に表示される特定のマークの保留球の抽選結果は、例えば大当りになる可能性が高いといった示唆を行うようにしている。
アイテムP15は、一定の条件の下、メイン液晶表示装置108の表示画面に表示する画像である。本実施形態では、例えば、アイテムP15を出現させることによって、例えば現在の図柄変動における抽選結果の大当たりの信頼度などの示唆を行う。
[特別演出モードの画面構成]
本実施形態の特別演出は、公演告知演出と、公演告知演出の後に行う楽曲公演演出とを含む。公演告知演出(例えば1分間)は、例えば、楽曲公演演出に先立って行われ、楽曲公演演出の告知を行う。楽曲公演演出(例えば5分間)は、例えば、公演告知演出で告知された楽曲を歌手グループが歌う歌唱ステージである。また、楽曲公演演出は、次回公演告知演出を含んでいる。この次回公演告知演出(例えば5秒間)は、例えば、楽曲公演演出の終了後に続けて次回行われる楽曲公演演出の告知を行う。次回公演告知演出は、図10を用いて後述する。
図6(B)および図6(C)に示すように、特別演出モードでは、メイン液晶表示装置108において、背景P21、装飾図柄P22および保留球表示P23などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。そして、特別演出モードにおいては遊技演出画像を用いて遊技演出を行う。さらに、メイン液晶表示装置108には、公演告知演出画像P47および楽曲公演演出画像P48の要素画像によって構成される特別演出データである特別演出画像を表示する。そして、特別演出モードではこの特別演出画像を用いて特別演出を行う。
また、特別演出モードでは、特別演出画像を表示する領域(以下、「上部領域」と呼ぶ)と、遊技演出画像を表示する領域(以下、「下部領域」と呼ぶ)とにメイン液晶表示装置108の表示画面の領域が分割された領域分割画面を表示する。この上部領域は、特別演出を行う領域であり、下部領域は、通常演出を行う領域である。なお、本実施形態では、下部領域A2は、上部領域A1よりも面積が小さくなるようにしている。特別演出モードでは、図6(B)および図6(C)に示すように、領域分割画面に、上部領域A1に特別演出画像を、下部領域A2に遊技演出画像をそれぞれ表示することで、特別演出画像と遊技演出画像とをメイン液晶表示装置108に同時に表示させる。
背景P21は、図6(B)および図6(C)に示すように、画面全体にわたって形成される。背景P21は、上部領域A1と下部領域A2とにそれぞれ表示されて背後の光景を構成する。また、背景P21は、領域分割画面における上部領域A1と下部領域A2との境を表示する画像も構成する。
装飾図柄P22は、図6(B)に示すように、下部領域A2に表示される。装飾図柄P22は、遊技演出の装飾図柄P12よりも小さく表示される。また、特別演出モードにおける装飾図柄P22は、遊技演出の装飾図柄P12よりも簡略化している。本実施形態では、装飾図柄P22は、複数のドットの集合によって構成されるドット表示によって表現する。このように、特別演出モードの装飾図柄P22は、通常演出モードの装飾図柄P12とは異なり、数字の装飾やキャラクタ画像の表示を伴わない単純な表示によって構成している。
保留球表示P23は、図6(B)に示すように、下部領域A2に表示される。保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13よりも小さく表示される。また、保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13よりも簡略化している。例えば、保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13とは異なって、装飾が施されない単純な円によって構成している。
本実施形態では、下部領域A2は、上部領域A1よりも領域面積が小さくなるように設定している。これに伴って、装飾図柄P22や保留球表示P23の表示も比較的に小さくなる。そこで、本実施形態では、小さく表示される装飾図柄P22や保留球表示P23が遊技者にとって認識し易くなるように、装飾図柄P22や保留球表示P23の表示を複雑にせず簡略化している。
なお、特別演出モードでは、通常演出モードにおいて表示していたキャラクタP14やアイテムP15の表示を禁止している。特別演出モードでは、下部領域A2は、上部領域A1よりも領域面積を小さく設定している。そこで、本実施形態では、遊技者にとって重要な情報であるかの優先度に基づき、通常演出モードにおいてメイン液晶表示装置108の表示画面に表示される遊技演出画像を構成する要素画像のうち一部の情報だけを表示するようにしている。
例えば、装飾図柄P22などは、遊技における抽選の結果そのものを表示するものであり遊技者にとって重要な情報である。また、保留球表示P23は、保留された抽選の数を報知する情報であり遊技者にとって優先度が高いと考えられる。一方で、例えばキャラクタP14などは、抽選結果そのものを表示する装飾図柄P22と比較した場合に遊技者にとっての重要な情報としての優先度が低い。そして、本実施形態では、この特別演出においては、遊技演出画像のうち優先度がより高い装飾図柄P22および保留球表示P23だけを表示するようにしている。
公演告知演出画像P47は、図6(B)に示すように、特別演出モードにおける公演告知演出の演出画像である。そして、公演告知演出画像P47は、上部領域A1に表示する。公演告知演出画像P47は、公演する楽曲名(図では「初冬のメモリー」)を表示するとともに、公演告知演出を開始するまでの残り時間(図の例では「48秒」)を表示する。
公演告知演出画像P47を用いた公演告知演出を行うことで、遊技を行っている遊技者に対して、抽選の結果に従って進行する遊技とは別の特別な演出が行われることを予め知ることができる。また、遊技が行われていない遊技機1においては、公演告知演出によって、その遊技機1に遊技者を呼び込むことも期待できる。
楽曲公演演出画像P48は、図6(C)に示すように、特別演出モードの楽曲公演演出の演出画像である。楽曲公演演出画像P48は、上部領域A1に表示する。本実施形態では、楽曲公演演出画像P48は、歌手グループによる歌唱ステージによって構成される画像である。なお、この楽曲公演演出画像P48の表示に同期して、スピーカ138(図1−1参照)からは楽曲が流される。
また図6(C)の楽曲公演演出画像P48の右下には常時、楽曲公演演出が終了するまでの残時間がカウントダウン表示されており、遊技者は楽曲公演演出を楽しみながらも、楽曲公演演出が終了するまでの残り時間を認識することができる。この公演告知演出において表示される60秒間のカウントダウン表示は、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第3の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
このように、通常演出モードでは、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表示装置108やスピーカ138、枠ランプ141等を用いた通常演出が実行される。ここで、通常演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、特別遊技に伴う当たり演出の両方を含むものである。なお、この通常演出モードの画像は、通常演出のみが行われているときには、本実施形態では、全体領域に表示される。
一方、遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理が行われており、電源投入から第1設定時間(本実施形態では約59分)が経過した後に、楽曲公演演出(図6(C)参照)に先立って、楽曲公演演出が行われることを予告する公演告知演出が実行される。この公演告知演出は、楽曲公演演出と演出内容が関連するものであって、本実施形態では、楽曲公演演出で再生される新曲のドキュメント映像のムービーを再生する演出である。加えて、本実施形態における公演告知演出では、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示される(図6(B)参照)。この公演告知演出の画像は、本実施形態では、全体領域のうちの一部の領域である上部領域A1に表示される。なお、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示は、サブ液晶表示装置106においても行われる(図9(C)参照)。
なお、本実施形態では、公演告知演出が新曲のドキュメント映像のムービー再生によって実現される場合について説明するが、公演告知演出は、楽曲公演演出と内容が関連するものであれば、例えば楽曲公演演出の演出内容を示唆する演出として、新曲を歌うメンバーが楽屋で準備している風景を撮影したムービーを再生する演出などの他の演出であってもよい。
次に、電源投入から第2設定時間(本実施形態では1時間)が経過したタイミングで、未公演コンテンツとしての新曲を公演する楽曲公演演出(本実施形態では新曲のムービー再生)が開始される(図6(C)参照)。この楽曲公演演出は、公演告知演出とは異なり、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第2設定時間が経過すると強制的に開始される。このため、島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台の遊技機1を一斉に起動させることで、これらの遊技機1において同時に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
ところで、特別演出モードにおいて実行される特別演出である公演告知演出及び楽曲公演演出は、遊技球を用いた遊技とは無関係に行われる演出であるが、公演告知演出及び楽曲公演演出が行われている間も遊技球を用いた遊技が継続されるため、この遊技に対する通常演出を公演告知演出又は楽曲公演演出と並行させる必要がある。このため、遊技機1では、公演告知演出が開始されてからそれに続く楽曲公演演出が終了するまでの間、上部領域A1を用いて公演告知演出と楽曲公演演出とが行われる一方で、メイン液晶表示装置108の表示画面の下部領域A2を用いて通常演出が行われる(図6(B)及び(C)参照)。
このように、公演告知演出の画像が表示されていたのと同じ上部領域A1に楽曲公演演出の画像が表示されるのに対して、通常演出の画像は、公演告知演出が開始されるまでは全体領域に表示される一方で、公演告知演出が開始されて以降は上部領域A1の下方に位置する下部領域A2に表示される。なお、本実施形態では、公演告知演出及び楽曲公演演出を際立たせるために、下部領域A2には、通常演出の装飾図柄等がドット表示される。
また特別演出モードにおいては、公演告知演出中又は楽曲公演演出中に通常演出モードとは異なる特別演出モード特有の大当たり予告や大当たり確定演出が実行される。
楽曲公演演出が終了すると、通常演出モードに移行され、下部領域A2を用いて通常演出が行われていた状態から、全体領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る(図6(D)参照)。そして、楽曲公演演出が行われた後の通常演出モードにおける通常演出では、楽曲公演演出で公演された新曲に基づく演出が行われることになる。すなわち、楽曲公演演出開始前の通常演出では使用されていなかった新曲に関する演出データが、楽曲公演演出が実行されたことで使用可能となる。
なお、楽曲公演演出は、遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときにだけ実行される訳ではなく、本実施形態では、遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過する毎に実行される。すなわち、遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときに例えば新曲Aである「初冬のメモリー」の楽曲公演演出が実行された場合、1時間おきに、新曲Aである「初冬のメモリー」の楽曲公演演出が行われる。また、1つの新曲に対する楽曲公演演出は、その新曲の初回の楽曲公演演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では、他の新曲の楽曲公演演出が1時間おきに実行される。本実施形態における遊技機1では、このような処理が繰り返されることによって、約3ヶ月間にわたって全12曲の新曲に対する楽曲公演演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えて行く。
なお、以下の説明では、メイン液晶表示装置108の表示画面における全体領域を単に「全体領域」と呼び、メイン液晶表示装置108の表示画面における上部領域A1を単に「上部領域A1」と呼び、メイン液晶表示装置108の表示画面における下部領域A2を単に「下部領域A2」と呼ぶものとする。
図7は、特定の条件下でメイン液晶表示装置108に表示されている特別演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。公演告知演出の開始時間から楽曲公演演出の開始時間までの間に、全体領域に特別図柄判定の結果として装飾図柄が停止表示された場合、この特別図柄判定の次の特別図柄判定の実行に伴って装飾図柄の変動表示を開始する際に通常演出の表示態様を下部領域A2におけるドット表示に切り替えるようにすれば、通常演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することができる。これに対して、遊技球を用いた遊技に対して必要な情報を適切に報知しなければ、公演告知演出及び楽曲公演演出が遊技の妨げになってしまうおそれがある。
このため、例えば図7(A)に例示されるように、公演告知演出中または楽曲公演演出中に大当たりが発生して遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合には、通常演出データである遊技演出画像であるオープニング画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)をオープニング画像に重畳するように縮小表示することとしている。
また、例えば図7(B)に例示されるように、大当たり中であり、かつ公演告知演出中または楽曲公演演出中に、時短にするか否かの演出である「チャレンジチャンス」が行われるラウンドにおいて、遊技者に「チャレンジチャンス」が行われることの報知を行う必要があるような場合には、遊技演出画像であるチャレンジチャンス画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)をP48チャレンジチャンス画像に重畳するように縮小表示することとしている。
また、例えば図7(C)に例示されるように、大当たり中であり、かつ公演告知演出中または楽曲公演演出中に、時短状態にすることが決定されたことを報知する演出が行われるラウンドにおいて、遊技者に時短状態が決定されたことの報知を行う必要があるような場合には、遊技演出画像である時短状態決定画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)を時短状態決定画像に重畳するように縮小表示することとしている。
なお、図7(A)〜(C)では、縮小表示されている楽曲公演演出画像P48においても、楽曲公演演出が終了するまでの楽曲公演演出残時間がカウントダウン表示されている。
図8は、遊技機1で行われる楽曲公演演出の流れの一例について説明するための説明図である。なお、楽曲公演演出の流れを分かり易く示すために、図8においては、午前9時ちょうどに遊技機1の電源を投入した場合の時刻が示されている。また、説明の便宜上、楽曲公演演出に先立って実行される公演告知演出の図示を省略している。
図8(A)に示されるように、遊技機1が例えば11/23の土曜日にパチンコホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、デフォルトの通常演出が行われる。例えば、楽曲公演演出が1回も行われていない状態でメイン液晶表示装置108に表示される背景画像として、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2種類の背景画像が予め記憶されており、新曲Aである「初冬のメモリー」の初回楽曲公演演出が実行されるまでは、メイン液晶表示装置108に第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像のどちらか一方が表示される。
そして、遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した11/30の土曜日に、遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、特別演出モードにおいて新曲A(「初冬のメモリー」)の初回楽曲公演演出が実行される(図8(B)参照)。図8(B)には、午前9時ちょうどに遊技機1の電源が投入されているため、正午ちょうどに新曲Aの初回楽曲公演演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が実行される例が示されている。
新曲Aの初回楽曲公演演出が実行されると、通常演出モードにおいて新曲Aに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2つの背景画像しか使用できなかったのが、楽曲公演演出で再生される新曲Aのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲A背景画像が新たに使用可能となる。この新曲A背景画像は、新曲Aの楽曲公演演出が行われる1週間は、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置108に表示されることになる。
続いて、新曲Aの初回楽曲公演演出が実行されてから1週間が経過した12/7の土曜日に、遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、特別演出モードにおいて新曲Bである「冬のバケーション」の初回楽曲公演演出が実行される(図8(C)参照)。
新曲Bである「冬のバケーション」の初回楽曲公演演出が実行されると、通常演出モードにおいて新曲Bに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像、第2デフォルト背景画像、及び新曲A背景画像の3つの背景画像が使用可能であったのが、第1デフォルト背景画像が使用できなくなり、代わりに、楽曲公演演出で再生される新曲Bのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲B背景画像が新たに使用可能となる。この新曲B背景画像は、新曲Bの楽曲公演演出が行われる1週間は、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置108に表示されることになる。
このように、各新曲の初回楽曲公演演出が実行される毎に使用可能な背景画像が増えて行き、且つ最新の新曲に関する背景画像が最も高い割合でメイン液晶表示装置108に表示される。
なお、図8に例示された楽曲公演演出のスケジュールは一例であって、遊技機1の導入初日に新曲Aの初回楽曲公演演出を行ったり、同じ新曲の楽曲公演演出が実行される時間間隔を1時間以外の時間や一定でない時間にしたりするといった変更を行ってもよい。
図9は、サブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図である。例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる11/30の土曜日の前日には、図9(A)に例示されるように、初回楽曲公演演出日までの残り日数を告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置106に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる11/30の土曜において、初回楽曲公演演出が開始されるまでに、図9(B)に例示されるように、初回楽曲公演演出が本日行われることを告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置106に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの楽曲公演演出の開始時間までの残り時間が所定時間未満となった場合には、図9(C)に例示されるように、サブ液晶表示装置106に残り時間をカウントダウン表示させる告知演出画像P49により告知演出が実行される。また、図9(D)に例示されるように、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が終了する際には、1週間後に次の新曲Bの初回楽曲公演演出が行われることを告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置106に表示させる告知演出が行われる。このように、サブ液晶表示装置106では、楽曲公演演出に関する様々な告知演出が実行される。
図10は、全ての新曲が公演された後に遊技機1で行われる、全曲開放状態における楽曲公演演出の流れについて説明するための説明図である。図8(D)に示されるように12曲目の新曲Lの初回楽曲公演演出が行われると、その日から1週間が経過した2/22の土曜日からは、1時間毎に行われる楽曲公演演出で公演される新曲の種類が順次変化していく(図10参照)。そして、図10(A)〜(D)に例示されるように、2/22の土曜日には電源投入から1時間が経過したときに新曲Aの楽曲公演演出が行われるのに対して、2/23の日曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの楽曲公演演出が行われ、2/24の月曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの楽曲公演演出が行われるというように、同じ時間帯であっても、日によって公演される新曲の種類が変化する。
このため、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Lの1週間の楽曲公演演出が完了するまでは毎週遊技しなければ楽しむことができなかった全曲の楽曲公演演出を、1日で楽しむことができる。また、2/22の土曜日の新曲Aからは楽曲公演演出が終了すると、続いて次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出を告知するための次回公演告知演出が楽曲公演演出の一環をして実行されるようになる。この次回公演告知演出は、図10(A)を例に挙げて説明すると、10:00に新曲Aの楽曲公演演出が開始されこの楽曲公演演出が終了すると、続いて次回は新曲Bの楽曲公演演出が行われることを告知する次回公演告知演出を実行する。そして、11:00に新曲Bの楽曲公演演出が開始されこの楽曲公演演出が終了すると、続けて次回は新曲Cの楽曲公演演出が行われることを告知する次回公演告知演出を実行する。このように次回公演告知演出が実行されるようになる。
また、同じ時間帯であっても日によって公演される新曲の種類が変化するので、ある時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な種類の新曲の楽曲公演演出を楽しむことができる。
[遊技機1の制御装置の構成]
図11は、遊技機1の各制御装置を説明するための機能ブロック図である。この図11において、「SW」とは「スイッチ」の略語である。
遊技盤102の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図11に例示されるように、遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御部1150へのコマンド送信処理等を制御するメイン制御部1100と、メイン制御部1100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部1150と、画像や音による演出を制御する画像音響制御部1160と、各種のランプやロゴ役物107による演出を制御するランプ制御部1170と、遊技球の払い出しを制御する払出制御部1140と、遊技球の発射を制御する発射制御部1130と備えている。
[メイン制御部1100の構成]
メイン制御部1100は、CPU1101、ROM1102、RAM1103、および、RAMクリアスイッチ1105を備えている。CPU1101は、ROM1102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM1103は、CPU1101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RAMクリアスイッチ1105は、遊技機1の電源投入時に所定の態様でオン操作(例えば、遊技機1の電源投入と同時にオン操作した後、再度オン操作)すると、RAMクリア信号をメイン制御部1100に出力することにより、RAM1103の記憶が消去されるようになっている。なお、メイン制御部1100には、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのRAMクリア規制ボタンを関係者のみが操作可能な態様で設けるようにしてもよい。
メイン制御部1100には、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、電動チューリップ開閉部1112、ゲートスイッチ1113、大入賞口スイッチ1114、大入賞口制御部1115、普通入賞口スイッチ1116、特定入賞口スイッチ1117、特定領域開閉部1118、V入賞口スイッチ1120、ハズレ入賞口スイッチ1121、V入賞口開閉部1122、表示器104(各表示器201〜206)、磁気センサ1126、電波セン1127、衝撃センサ1128、枠カウントスイッチ1123、遊技情報出力端子1124、および、皿満タンスイッチ1125が接続されている。
なお、皿満タンスイッチ1125は、下皿129が遊技球で満タンになったことを検出するためのスイッチであり、下皿129の所定箇所(上皿128と下皿129を連通する玉通路等)に設けられている。また、枠カウントスイッチ1123は、各入賞装置、すなわち、始動口116,118、大入賞口120、および、普通入賞口122に入賞した遊技球(セーフ球)を計数するためのスイッチであり、ガラス枠150の背面側の下部に設けられている。この枠カウントスイッチ1123は、例えば電波による不正等で入賞装置の入賞を検出する入賞スイッチが誤作動したような場合、入賞スイッチが検出した遊技球の通過数と枠カウントスイッチ1123が検出した遊技球の通過数とを比較することにより、当該異常を検出するためのものである。
第1始動口スイッチ1110は、第1始動口116に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。第2始動口スイッチ1111は、第2始動口118に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。電動チューリップ開閉部1112は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、電動チューリップ117の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口118を開閉する。ゲートスイッチ1113は、遊技球がゲート112を通過したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。大入賞口スイッチ1114は、大入賞口120に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。大入賞口制御部1115は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、大入賞口120を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口120を開閉する。普通入賞口スイッチ1116は、遊技球が普通入賞口122に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。
特定入賞口スイッチ1117は、遊技球が特定入賞口190に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。特定領域開閉部1118は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、羽根部材189に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口190を開閉する。V入賞口スイッチ1120は、遊技球がV入賞口392に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ1121は、遊技球がハズレ入賞口393に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。V入賞口開閉部1122は、スライド部材394に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口392を開閉する。
メイン制御部1100のCPU1101は、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、普通入賞口スイッチ1116、V入賞口スイッチ1120、又はハズレ入賞口スイッチ1121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部1140に指示すると共に、払出制御部1140からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
CPU1101は、第1始動口スイッチ1110からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、CPU1101は、第2始動口スイッチ1111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部1115を介して大入賞口120を開閉する。
CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部1118を介して羽根部材189を作動させることで特定入賞口190を開閉すると共に、V入賞口開閉部1122を介してスライド部材394を作動させることでV入賞口392を開閉する。そして、スライド部材394の作動中にV入賞口392に遊技球が入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部1115を介して大入賞口120を開閉する。
CPU1101は、ゲートスイッチ1113からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口118を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部1112を介して電動チューリップ117を作動させることによって、第2始動口118を一時的に開放する。
CPU1101は、表示器104を構成する各表示器201〜206に対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
CPU1101は、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、普通入賞口スイッチ1116、特定入賞口スイッチ1117における遊技球の検知状況を確認し、例えば、1分間に所定数以上の遊技球が検知された場合や、閉鎖中の入賞口において遊技球の検知が発生した場合等において、不正入賞が発生したと判定することによって、後述のエラー検知処理を実行する。
CPU1101は、上述した磁気センサ1126、電波セン1127、衝撃センサ1128の状況に応じて、後述のエラー検知処理を実行する。
[払出制御部1140の構成]
この払出制御部1140は、遊技盤102の裏面側に設けられている球タンクから上皿128へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。払出制御部1140は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御部1140は、メイン制御部400に接続されると共に、玉貸接続基板等を介して図示しないカードユニットとも接続されている。また、払出制御部1140は、メイン制御部1100とカードユニット(玉貸接続基板)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御部1140の入力側には、払出制御部1140を内蔵するカウンターケースから払い出す遊技球が無くなった(不足している)ことを検出する球無スイッチ1145、カウンターケースから払い出された遊技球を計数する払出球計数スイッチ1146、払出モータ(図示せず)のローターの回転を検出するローター回転スイッチ1147、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのガラス枠開放スイッチ1183a、内枠170が開放されたことを検出するための内枠開放スイッチ1183bが接続されている。
なお、上記した各種の入力スイッチは、メイン制御部1100と同様に、図示しない入力インターフェースICを介して払出制御部1140の入力側に接続されている。このインターフェースICには、入力スイッチの断線(未接続)や短絡等の異常を検出する異常検知処理回路が設けられており、入力スイッチにこのような異常が発生した場合には、スイッチ異常検知信号を払出制御部1140を介してメイン制御部1100に出力するようになっている。
また、払出制御部1140の出力側には、発射制御部1130と、入賞信号や球貸信号に基づいて所定数の遊技球を払い出すための払出駆動部1144が接続されている。しかして、これら球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ガラス枠開放スイッチ1183a、内枠開放スイッチ1183bから出力される検出信号は、払出制御部1140に入力された後、払出制御部1140からメイン制御部1100に入力される。ここで、ガラス枠開放スイッチ1183a及び内枠開放スイッチ1183bから払出制御部1140に入力された検出信号は、両者のうちの何れであっても払出制御部1140から扉開放の旨を示す単一の検出信号として出力されてメイン制御部1100に入力されるようになっている。この構成により、後述する異常処理のシステム構成や配線の簡素化を図ることができ、コストダウンになる。
払出制御部1140は、メイン制御部1100から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出駆動部1144を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出制御部1140は、図示しないカードユニットと接続確認を行った後、玉貸スイッチから玉貸信号を入力すると、カードユニットとの情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出駆動部1144を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
発射制御部1130は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御部1130は、入力側には払出制御部1140の他、ダイアル132及び停止ボタン134が接続され、出力側には、発射装置1134が接続されている。発射制御部1130は、発射装置1134に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。
発射制御部1130は、ダイアル132の図示しないタッチセンサからのタッチ信号を入力すると共に、ダイアル132の図示しない発射ボリュームから供給された電圧に基づいて、発射装置1134を構成する図示しない発射用ソレノイドや玉送りソレノイドを通電させる制御を行う。
タッチセンサは、ハンドル130の内部に設けられ、遊技者がダイアル132に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。タッチセンサは、遊技者がダイアル132に触れたことを検知すると、発射制御部1130に発射用ソレノイドの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部1130は、大前提としてタッチセンサからタッチ信号の入力がなければ、遊技球を遊技領域114に発射させないように構成されている。
停止ボタン134は、ダイアル132の回転操作中であっても遊技球の発射を停止できるボタンであって、発射制御部1130は、停止ボタン1134が押下された信号が出力された場合、発射装置1134の発射用ソレノイド及び玉送りソレノイドの動作を停止して遊技球の発射を停止させる。
[演出制御部1150の構成]
演出制御部1150は、CPU1151、ROM1152、RAM1153、RTC(リアルタイムクロック)1154、および、FRAM(登録商標,Ferroelectric Random Access Memory)1155を備えている。CPU1151は、ROM1152に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM1153は、CPU1151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC1154は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC1154は、遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されているときにはこの電力によって計時動作し、遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されていないときには遊技機1に内蔵されている不図示のコンデンサ等から構成されるバックアップ電源から供給される電力によって計時動作する。このため、RTC1154は、遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することができる。
なお、バックアップ電源に替えて内蔵電池を設けて、RTC1154をこの内蔵電池から供給される電力によって動作させるようにしてもよい。内蔵電池に替えることによって、バックアップ電源に比べて蓄積可能な放電容量を大きくするとこができるため、RTC1154は内蔵電池単独でも十分な寿命を維持することが可能である。この場合であっても、RTC1154は遊技機1の電源が供給されているときは、島電源供給装置500から供給されている電力により計測動作し、パチンコ機の電源が供給されていないときは、内蔵電池により計測動作するようにすることによって、内蔵電池のみを計測動作電源としたときに比べて寿命を延ばすことが可能となるとともに、遊技機1に電源が供給されている間は遊技機1に電源が供給されていない間に比べて計測動作が安定するため、計時のズレが少なくなる。
後に詳述するが、画像音響制御部1160の統括CPU1241(図12参照)は、このRTC1154から現在の日付及び時刻を示す情報(以下「RTC情報」という。)を取得して、上述した公演告知演出や楽曲公演演出等を制御する。
演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、演出ボタン142又は演出キー144からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、CPU1151は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信する。なお、上述した公演告知演出や楽曲公演演出の演出内容の設定は、本実施形態では、演出制御部1150ではなく画像音響制御部1160において行われる。
FRAM1155は、強誘電体の不揮発性メモリである。このFRAM1155は、後述するエラー検知処理、リトライ処理、入力装置異常検出処理、および、遊技履歴情報置換処理などで生じるデータなどを記憶する(図34−14、図36−6、図81参照)。
演出制御部1150には、演出ボタン142、演出キー144、および、位置検出センサ1157が入力される。演出制御部1150は、遊技者の操作によって、入力装置145(演出ボタン142および演出キー144)から所定の入力信号を受信した場合には、当該入力信号に基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、所定の演出等を実行する。また、演出制御部1150は、後述するリトライ処理(図36−4)で、位置検出センサ1157からの入力信号に基づいて、異常判定を行う。さらには、演出制御部1150は、後述する入力装置異常検出処理(図36−5)で、演出ボタン142または演出キー144からの入力信号に基づいて、異常判定を行う。
[ランプ制御部1170の構成]
ランプ制御部1170は、CPU1171、ROM1172、及びRAM1173を備えている。ランプ制御部1170は、入力側には演出制御部1150が接続され、出力側には、枠ランプ141、パトランプ139等の照明機器と、可動役物駆動部1191、リトラクタブルモータ1181、パトランプモータ482等の駆動装置が接続され、演出制御部1150から送られたコマンドに基づき、演出制御部1150にて設定される演出内容に応じて出力側に接続された各種機器・装置を制御する。
可動役物駆動部1191は、ロゴ役物107、サブ液晶表示装置106、および、カップ状可動役物196を駆動制御する。なお、本実施形態では、可動役物駆動部1191が駆動制御する3つの可動役物のうち、カップ状可動役物196の駆動制御について、後述の図15−1〜15−3を用いて詳細な説明を行う。
ランプ制御部1170は、枠ランプ141、パトランプ139等のLEDを点灯制御して、照明による演出を行う。また、ランプ制御部1170は、電動ソレノイドやモータ等で構成される可動役物駆動部1191を通電制御して、サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107、および、カップ状可動役物196などによる演出を実行する。
ランプ制御部1170は、リトラクタブルモータ1181やパトランプモータ482を通電制御して、リトラクタブル137を開閉制御させ、また、リトラクタブル137が開いたときにパトランプ139を回転駆動させる。
CPU1171は、照明機器や駆動装置等を制御する際の演算処理を行う。ROM1172は、CPU1171にて実行されるプログラムや各種データ(演出制御部450にて設定される演出内容に応じた照明機器の点灯/点滅パターンデータ及び発光色パターンデータ(発光パターンデータ))や、駆動装置の動作パターンデータ)等を記憶している。RAM1173は、CPU1171の作業用メモリ等として用いられる。CPU1171は、ROM1172に記憶されたパターンデータの中から、演出制御部1150から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出し、この読み出したパターンデータに基づいて、照明機器及び駆動装置を所定の照度及び動作で制御する。
[画像音響制御部1160の構成]
図12は、画像音響制御部1160の構成例を示すブロック図である。画像音響制御部1160は、メイン液晶表示装置108及びサブ液晶表示装置106の画像表示制御と、スピーカ138からの音声出力制御とを行う。この画像音響制御部1160は、統括CPU1241、VDP(Video Display Processor)1242、音響DSP(Digital Signal Processor)1243、制御用ROM1244、制御用RAM1245、音響用ROM1246、SDRAM1247、及びVRAM1249を備えている。
統括CPU1241は、制御用ROM1244に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御部1150から受信したコマンド、RTC1154から取得したRTC情報に基づいて、VDP1242に対して、CGROM1248に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。このディスプレイリストを作成する処理については、後に詳述する。
統括CPU1241は、音響DSP1243に対しても、音響用ROM1246に記憶されている音響データをスピーカ138から出力させる指示を行う。
制御用ROM1244は、マスクROMで構成されており、統括CPU1241の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル(図37参照)等が記憶されている。
制御用RAM1245は、統括CPU1241が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM1248は、通常演出、公演告知演出、楽曲公演演出、告知演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM1248は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM1248は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
このCGROM1248には、楽曲公演演出及び公演告知演出を行うためのデータとして、楽曲公演演出用ムービーデータ及び公演告知演出用ムービーデータがそれぞれの新曲に対して個別に記憶されている。
VDP1242は、統括CPU1241によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの新曲の公演告知演出及び楽曲公演演出の実行が指示されたかを特定し、特定した新曲の公演告知演出用ムービーデータ及び楽曲公演演出用ムービーデータをCGROM1248から読み出して再生する。
また、CGROM1248には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、通常演出データ及び特別演出データを記憶している。通常演出データは、楽曲公演演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデフォルトデータであり、第1デフォルト背景画像や第2デフォルト背景画像の画像データがこれに該当する。これに対して、特別演出データは、初回の楽曲公演演出行われることではじめて使用可能になるスプライトデータ(例えば新曲A背景画像や新曲B背景画像の画像データ)であり、それぞれの新曲に対して個別に記憶されている。この特別演出データは、楽曲公演演出用ムービーデータを構成する画像データを編集する形で予め生成されたものである。
なお、本実施形態では、新たに使用可能となった特別演出データを用いた通常演出の出現率をできるだけ高くするために、使用可能な特別演出データが増える毎に通常演出データを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させていき、通常演出データを用いた通常演出の出現率が最終的にゼロとなるように、新曲の初回楽曲公演演出が行われる毎にディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択が実行される。この特別選択については、後に詳述する。
VDP1242は、統括CPU1241によって作成されたディスプレイリストに基づいて通常演出データ又は特別演出データをCGROM1248から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。初回楽曲公演演出が1度も行われていないときには、特別演出データが読み出されることはないため、通常演出データを用いた描画処理が行われて、例えばデフォルトの背景画像がメイン液晶表示装置108に表示される。これに対して、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われると、新曲Aに対する特別演出データが読み出されるようになり、この特別演出データを用いた描画処理が行われて、例えば新曲Aの背景画像がメイン液晶表示装置108に表示されるようになる。このように、本実施形態における遊技機1では、新曲の初回楽曲公演演出の実行を契機として、当該新曲の特別演出データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM1248に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM1249は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1291、展開記憶領域1292、全画面用フレームバッファ1293、縮小画像用フレームバッファ1294、メイン液晶用フレームバッファ1295、サブ液晶用フレームバッファ1296を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1291は、統括CPU1241から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1292は、CGROM1248から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッファ1293は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ1294は、メイン液晶表示装置108に縮小表示される遊技演出画像(図7参照)および、メイン液晶表示装置108に縮小表示される特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を描画するための描画用フレームバッファである。メイン液晶用フレームバッファ1295は、全画面用フレームバッファ1293(及び縮小画像用フレームバッファ1294)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1296は、サブ液晶表示装置106に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP1242は、CGROM1248に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1292に格納する。また、VDP1242は、ディスプレイリスト記憶領域1291に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1293、縮小画像用フレームバッファ1294、又はサブ液晶用フレームバッファ1296を用いて描画処理を行う。また、VDP1242は、VRAM1249内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1295又はサブ液晶用フレームバッファ1296)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106に出力する。
音響DSP1243には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM1246と、音響DSP1243によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM1247が接続されている。音響DSP1243は、統括CPU1241からの指示に対応する音響データを音響用ROM1246からSDRAM1247に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ138に出力させる。[VDP1242の描画処理]
次に、図13、図14−1、図14−2を参照しつつ、VDP1242によって実行される描画処理とメイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106に表示される画像とについて説明する。
図13は、通常演出モード時の描画処理である描画処理1について説明するための説明図である。上述した公演告知演出及び楽曲公演演出を行わないときには、ディスプレイリスト記憶領域1291に格納されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP1242によって以下のような描画処理1がフレーム単位で実行される。すなわち、図13に例示されるように、VDP1242は、例えば、装飾図柄及びキャラクタを示す第1画像と、装飾図柄等の背景を示す背景画像としての第2画像と、文字画像としての第3画像とをCGROM1248から読み出して展開記憶領域1292に格納し、Zバッファ法などを用いてこれらの画像を合成した遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1293に描画する。
なお、縮小画像用フレームバッファ1294は、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出中や楽曲公演演出中において特定の条件下で遊技演出画像を縮小表示する必要があるとき、および、遊技演出画像による演出中において特定の条件下で公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示する必要があるとき、および、公演告知演出中や楽曲公演演出中において特定の条件下で遊技演出画像を全体領域で表示させ、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示する必要があるとき、に使用されるフレームバッファであるため、公演告知演出又は楽曲公演演出が行われていない通常演出モードのときには使用されない。
このため、公演告知演出や楽曲公演演出が行われていない通常演出モードでは、VDP1242は、全画面用フレームバッファ1293に描画した遊技演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置108に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1295内の画像がメイン液晶表示装置108に出力されている間に、次のフレームの遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1293に描画する。
また、VDP1242は、ディスプレイリスト記憶領域1291に格納されたサブ液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、楽曲公演演出に関する告知演出画像をCGROM148から読み出して展開記憶領域1292に格納し、この告知演出画像と、初回の楽曲公演演出が実行される日までの残り日数や楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間を示す文字画像とをZバッファ法などを用いてサブ液晶用フレームバッファ1296に合成描画する。そして、合成描画した告知演出画像P49を所定の表示タイミングでRGB信号としてサブ液晶表示装置106に出力する。
なお、描画処理を効率良く実行するために、描画処理で頻繁に使用される画像データを展開記憶領域1292にバッファリングしておくようにしてもよい。
図14−1は、特別演出モードにおける描画処理である描画処理2について説明するための説明図である。特別演出モード中では、上述した公演告知演出又は楽曲公演演出が行われるため、この特別演出モードでは、ディスプレイリスト記憶領域1291に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP1242によって以下のような描画処理2がフレーム単位で実行される。すなわち、図14−1に示されるように、VDP1242は、例えば、プリレンダリングされた特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)と、遊技演出画像をドット表示するためのドット演出画像とをCGROM1248から読み出して展開記憶領域1292に格納し、これらの画像を全画面用フレームバッファ1293に一緒に描画する。その際、特別演出画像を上部領域A1に対応する領域に描画し、ドット演出画像を下部領域A2に対応する領域に描画する。
なお、ドット演出画像による通常演出が行われている場合には、全体領域表示されていた遊技演出画像を縮小表示する必要はないため、縮小画像用フレームバッファ1294はここでも未使用である。
このため、公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときには、VDP1242は、全画面用フレームバッファ1293に描画した特別演出画像及びドット演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置108に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1295内の画像がメイン液晶表示装置108に出力されている間に、次のフレームの特別演出画像及びドット演出画像を全画面用フレームバッファ1293に描画する。
また、VDPU142は、公演告知演出及び楽曲公演演出が行われていないときと同様に、告知演出画像P49をサブ液晶用フレームバッファ1296に描画してサブ液晶表示装置106に出力する。なお、メイン液晶表示装置108を用いて楽曲公演演出が行われているときには楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間をカウントダウン表示するといった処理は必ずしも必要ではないため、カウントダウン表示を行う告知演出画像P49の代わりに、メイン液晶表示装置108で行われている楽曲公演演出に関する演出画像をサブ液晶表示装置106に表示させるための描画処理を行うようにしてもよい。
図14−2は、特別演出モードにおける描画処理である描画処理3および描画処理4について説明するための説明図である。まず、これらの描画処理を用いる場面について説明する。
一例として、特別演出モード中において公演告知演出中または楽曲公演演出中に大当たりが発生して、遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合に、前述した描画処理4を用いてドット演出画像により右打ちを促す報知を行うと、遊技者に右打ちを促す報知が伝わり難い可能性が高い。そこで、本実施形態では、このような問題が生じるのを防止するために、例えば楽曲公演演出中において、右打ちを促す報知を行う必要がある場合には、遊技演出画像である右打ち報知画像を表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48を縮小して右打ち報知画像に重畳表示させている。
また他の例として、通常演出モード中に特別図柄の変動時間が例えば2分といった長尺の特別図柄の変動表示に伴う変動演出(通常演出)が行われ、特別演出モード中の演出である公演告知演出又は楽曲公演演出が開始されてからもこの特別図柄の変動表示に伴う変動演出が継続するような場合、特別図柄の変動表示に伴う変動演出(通常演出)が終了する前に遊技演出画像をドット表示に切り替えてしまうと、通常演出である特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣が損なわれてしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了するまで遊技演出画像の全体領域表示を継続させることが考えられるが、この場合、特別演出画像である公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48の表示が遅れてしまう(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48の途中画像から表示が開始される)という別の問題が生じることになる。そこで、本実施形態では、これらの問題が生じるのを防止するために、例えば通常演出モードから特別演出モードに移行され、公演告知演出が開始されるタイミング又は楽曲公演演出が開始されるタイミングにおいて、まだ変動表示が終了していない場合には、特別演出画像(公演告知演出画像P47、楽曲公演演出画像P48)を縮小して遊技演出画像に重畳表示し、特別図柄の変動表示が終了した後に、楽曲公演演出画像P48を上部領域A1に表示させるとともに、ドット演出画像を用いた変動表示(通常演出)を下部領域A2で開始させることとしている。他の例も含め、詳細は図50および図51を用いて後述する。
上述した特別演出モードにおける公演告知演出中又は楽曲公演演出中に、遊技演出画像を縮小表示するときには、ディスプレイリスト記憶領域1291に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP1242によって以下のような描画処理3がフレーム単位で実行される。すなわち、図14−2に示されるように、VDP1242は、上述したように、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を全画面用フレームバッファ1293に描画する。また、VDP1242は、第1画像、第2画像、及び第3画像からなる遊技演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1294に描画する。
次に、VDP1242は、全画面用フレームバッファ1293に描画した特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1294に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送する。そして、VDP1242は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1295に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置108に一緒に出力する。加えて、特別演出画像(告知演出画像又は楽曲公演演出に関する演出画像)をサブ液晶用フレームバッファ1296に描画してサブ液晶表示装置106に出力する。
また、本実施形態では、特別演出モード中に遊技演出画像が縮小表示するときには、全体領域で表示する場合と同様の遊技演出画像を全体領域における左下に縮小表示することとしている。このため、全画面用フレームバッファ1293における左下の領域には、通常演出が縮小表示されるように描画される。
一方、上述した通常演出モード中に特別演出モードに移行し、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を縮小表示するときには、ディスプレイリスト記憶領域1291に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP1242によって以下のような描画処理4がフレーム単位で実行される。すなわち、図14−2に示されるように、VDP1242は、上述したように、遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1293に描画する。また、VDP1242は、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1294に描画する。
次に、VDP1242は、全画面用フレームバッファ1293に描画した遊技演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1294に描画した縮小画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をメイン液晶用フレームバッファ1295に転送する。そして、VDP1242は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1295に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置108に一緒に出力する。加えて、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)の各々に応じたサブ特別演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1296に描画してサブ液晶表示装置106に出力する。
また、本実施形態では、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されているときには、全体領域で表示する場合と同様の特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を全体領域における左下に縮小表示することとしている。このため、全画面用フレームバッファ1293における左下の領域には、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されるように描画される。
なお、サブ液晶用フレームバッファ1296と同様のフレームバッファを別途設けて、描画用フレームバッファと表示用フレームバッファとに交互に切り替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、VDP1242がメイン液晶表示装置108及びサブ液晶表示装置106に表示される2つの演出画像の描画処理を行う場合について説明するが、メイン液晶表示装置108用のVDPとサブ液晶表示装置106用のVDPとを個別に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン液晶用のディスプレイリストとサブ液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291に格納する場合について説明するが、これらのディスプレイリストを個別に格納するために、ディスプレイリスト記憶領域を2つ設けてもよい。
[省電力機能]
ここで遊技機1の省電力機能について説明する。
演出制御部1150のCPU1151は、後述する客待ち演出開始コマンドを送信後、180秒の間、CPU1101から何れのコマンドも受信しないとき又は演出ボタン142や演出キー144の操作を検知しない場合に、遊技機1の消費電力を通常電力モードから省電力化するための省電力モードに移行させるための省電力モード移行コマンドを、画像音響制御部1160の統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU1171に送信する。
この省電力モード移行コマンドを受信した画像音響制御部1160の統括CPU1241は、液晶表示装置5のバックライトの輝度を通常電力モードの輝度から50%低下させるとともに、サブ液晶表示装置106のバックライトは消灯させる。そして、統括CPU1241は、VDP1242に省電力モード専用画像の描画指示を行う。なお省電力モード専用画像は、できるだけ電力消費を抑えたいため、全体領域の中央領域において「節電中 公演開始まで○○分○○秒」というように、節電中である旨および次回の楽曲公演演出の開始までの残時間を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。
そして、統括CPU1241は、音響DSP1243に対してスピーカの音量を0にする指示を行う。これにより省電力モードでは基本的には音声出力しない状態となる。
また省電力モード移行コマンドを受信したランプ制御部1170のCPUは、全ての発光素子を消灯させる。これにより省電力モードでは基本的には発光素子は発光しない状態となる。
省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、統括CPU1241は、VDP1242にブランク画像の描画指示(何も表示しない)を行うとともに、音響DSP1243に対してスピーカの音量を通常電力モードの50%にする指示を行う。よって省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、通常電力モードに対して50%低下させた音量で音声出力が行われる。
そして統括CPU1241は、演出制御部1150のCPU1151に特別演出モードに移行する旨を送信し、これを受信したCPU1151はランプ制御部1170のCPUに対して、特別演出モードに移行した旨を送信することにより、ランプ制御部1170のCPUでは、通常演出モードで使用される発光素子の数を70%間引いた数の発光素子により発光出力が行われる。
このように省電力モードにおいて特別演出モードとなり特別演出を実行する場合には、液晶表示装置5を使用しない特別演出が実行される。なお、音声出力および発光出力の何れか一方のみによって省電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。
また、省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合に液晶表示装置5に省電力公演画像を表示するようにしてもよい。この場合、統括CPU1241は、VDP1242に省電力公演画像の描画指示を行う。この省電力公演画像は全体領域の中央領域において公演告知演出を実行中は、「公演開始まであと○○秒」というように楽曲公演演出開始までの残時間、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさで表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。そして楽曲公演演出を実行中は、「ただいま△△△公演中 終了まで○○分○○秒」というように、楽曲公演演出中である旨および楽曲公演演出終了までの残時間を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。また、後述する全曲開放状態では、楽曲公演演出が終了すると、続けて「次回△△△公演」というように次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出の告知を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。
なお、省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、通常電力モードに移行させて、通常電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。
また、省電力モード中の特別演出を実行中において、通常電力モードに移行させて通常電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、省電力モード中の特別演出を実行中において遊技が開始されたことにより、第1始動口116又は第2始動口118において遊技球が入賞したことに応じて、CPU1101から送信された変動開始コマンドをCPU1151が受信し、CPU1151によって変動開始コマンドに応じた演出内容が選択され、CPU1151から統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを受信した統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPUにより受信したコマンドに応じた制御が実行されたときである。
また、例えば演出ボタン142又は演出キー144の操作を検知した場合であり、この場合については、操作を検知したCPU1151から統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU11711171に対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、メインCPUは関与しない点が上記と異なる。
特別演出開始時はまだ客待ち演出中ではなかった(遊技が行われていた)が、特別演出開始後に客待ち演出開始コマンドを受信し、180秒経過してもまだ特別演出が実行中であるときに省電力モードに移行する場合は、180秒が経過した時点で、上述した通常電力モードに対して50%低下させた音量で音声出力が行われるとともに、通常演出モードで使用される発光素子の数を70%間引いた数の発光素子により発光出力が行われる。
なおこの場合においても、音声出力および発光出力の何れか一方のみによって省電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよく、また前述したように、液晶表示装置5に省電力公演画像を表示するようにしてもよい。
また、特別演出開始時はまだ客待ち演出中ではなかった(遊技が行われていた)が、特別演出開始後に客待ち演出開始コマンドを受信し、180秒経過してもまだ特別演出が実行中である場合に省電力モードに移行する場合は、180秒が経過した時点ではまだ省電力モードに移行せず、特別演出終了後に省電力モードに移行するようにしてもよい。
省電力モードから通常電力モードへの移行は、CPU1101から何等かのコマンドを受信した場合又は演出ボタン142や演出キー144の操作を検知した場合に行われる。
そして、省電力モードから通常電力モードへの移行する際には、CPU1101から送信された何等かのコマンドを受信したCPU1151によって、統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU11711171に対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPUが受信することにより、各々のCPUによって省電力モードから通常電力モードへの移行が行われる。
省電力モードから通常電力モードへの移行する例としては、省電力モード中に遊技が開始され、第1始動口116又は第2始動口118において遊技球が入賞したことに応じて、CPU1101から送信された変動開始コマンドをCPU1151が受信し、CPU1151によって変動開始コマンドに応じた演出内容が選択され、CPU1151から統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU1171に対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを受信した統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU1171により受信したコマンドに応じた制御が実行されたときである。また、例えば演出ボタン142又は演出キー144の操作を検知した場合であり、演出ボタン142又は演出キー144の操作を検知した場合については、操作を検知したCPU1151から統括CPU1241およびランプ制御部1170のCPU1171に対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、メインCPUは関与しない点が上記と異なる。
この省電力モードを運用するかしないかは遊技場側の判断によるところがあるため、遊技機1の裏面側には省電力モードを運用するかしないかを遊技場の係員が設定するための切替えスイッチが設けられており、CPU1151はこの切替えスイッチの状態を検出することによって前述した省電力モードの運用、非運用を判断する。なお、切替えスイッチを設ける場所はこれに限定されないとともに、切替えスイッチは物理的なスイッチや電気的なスイッチ(例えばタッチパネルの操作でON/OFF)でもよい。
[可動役物の動作]
図15−1、図15−2を用いて、カップ状可動役物196の動作について説明する。以下の説明における前後、上下、左右の方向は遊技者が当該遊技機1にて遊技を行う場合の遊技者を基準とした方向であり、遊技者が位置する側を遊技機1における前方として説明する。
図15−1は、カップ状可動役物196と可動役物駆動部1191とを示す図である。具体的には、図15−1(A)は、カップ状可動役物196が可動役物駆動部1191により駆動制御されて、上方向(以下では、進出位置方向とも呼ぶ)に移動し、メイン液晶表示装置108の前面に配置された状態を示している。図15−1(B)は、カップ状可動役物196が図15−1(A)の状態から、可動役物駆動部1191により駆動制御されて、下方向(以下では、原点位置方向とも呼ぶ)に移動し、原点位置(ホームポジション)に戻った状態を示している。
カップ状可動役物196は、意匠的に特徴を有する2つの第1装飾部材1501、第2装飾部材1502を有しており、これらが連動して移動する。本実施形態において、第1装飾部材1501はカップをイメージした形状であり、第2装飾部材1502はカップの台座をイメージした形状である。第2装飾部材1502は第1装飾部材1501の前側(遊技者側)に位置しており、第1装飾部材1501のカップの脚に一部が重なるように配置される。
可動役物駆動部1191は、複数の柱状のリンク部材によりカップ状可動役物196を支持する。可動役物駆動部1191の本体部には第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504が回動可能に連結されており、第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504の先端にはそれぞれ第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506の下端が回動可能に連結されている。
また第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506の上端近傍には第5リンク部材1507及び第6リンク部材1508が回動可能に連結されている(図15−1(B)参照)。
第1装飾部材1501は第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506に連結されている。第2装飾部材1502は第5リンク部材1507及び第6リンク部材1508により連結されている。
すなわち、カップ状可動役物196は、右側に位置する第1リンク部材1503、第3リンク部材1505、及び第5リンク部材1507と、左側に位置する第2リンク部材1504、第4リンク部材1506、及び第6リンク部材1508と、の左右二つのリンク機構により保持される。またそれら左右のリンク機構は、一端が可動役物駆動部1191の本体部を介して遊技盤100に連結され、他端がカップ状可動役物196に連結されるものであるといえる。
可動役物駆動部1191は、図15−1(A)、(B)では図示しないステッピングモータにより回転軸709、710を中心に第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504を回転駆動させることによりカップ状可動役物196の移動を実現する。
図15−1(A)の位置はカップ状可動役物196(第1装飾部材1501及び第2装飾部材1502)が最も上方に移動した進出位置である。この状態から回転軸709を中心に第1リンク部材1503を反時計回りに回転させると共に、回転軸710を中心に第2リンク部材1504を時計回りに回転させると、カップ状可動役物196は真っ直ぐに下方に移動して、図15−1(B)のように、カップ状可動役物196が最も下方に移動した原点位置まで移動する。同様に、原点位置にあるときに第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504を上述したものとは反対向きに回転させると、カップ状可動役物196は真っ直ぐ上方に移動して進出位置まで移動する。
図15−2は、カップ状可動役物196の動作と位置検出センサ1157の位置関係を模式的に示す図である。具体的には、図15−2(A)は、カップ状可動役物196と位置検出センサ1157との位置関係の推移を遊技者側から見た図である。図15−2(B)は、位置検出センサ1157を側方から見た図である。なお、これらの図では、理解が容易になるように、カップ状可動役物196の形状を1つの板状のものとして示している。
図15−2(A)において、(i)は、カップ状可動役物196が原点位置に配置されている場合を表しており、(vi)は、カップ状可動役物196が進出可能な限度である位置(以下では、最大進出位置とも呼ぶ)に配置されている場合を表している。すなわち、(i)にカップ状可動役物196がある場合には、遊技者からは、カップ状可動役物196がほとんど見えていない(図1−1参照)。(vi)にカップ状可動役物196がある場合には、遊技者からは、カップ状可動役物196がメイン液晶表示装置108を覆い隠すように視認される。
位置検出センサ1157は、上側位置検出センサ1157aと下側位置検出センサ1157bとを備えている。上側位置検出センサ1157aは、下側位置検出センサ1157bよりも上側の位置に配置される。
上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bは、それぞれ照射器と受光器とから構成される。これら位置検出センサ1157の照射器及び受光器は間隔を空けて配置される。カップ状可動役物196(実際には遮光板)は、その間を移動する。図15−2(B)に示すように、照射器から受光器に向けて光が照射され、対の受光器が当該光を検知できる状態を受光状態とし、検知できない状態を遮光状態とする。
カップ状可動役物196が原点位置(i)にあるとき、及び、(i)から進出位置方向に少し移動した(ii)の位置にあるときには、カップ状可動役物196によって遮光されいずれの上側位置検出センサ1157a,1157bも遮光状態となっている。さらに進出位置方向に移動して(iii)の位置となると、下側位置検出センサ1157bが受光状態となる。この受光状態は、(iii)から(iv)の位置までの範囲にカップ状可動役物196が位置する間は継続する。さらにカップ状可動役物196が進出位置方向に移動して(v)の位置となると、いずれの上側位置検出センサ1157a,1157bも受光状態となる。進出位置(vi)においても同様である。このように、位置検出センサが受光状態であるか遮光状態であるかに基づいてカップ状可動役物196の位置を判別できる。特に受光状態と遮光状態とが切り替わったタイミングが、カップ状可動役物196が基準となる位置を通過したタイミングとして判断できる。
すなわち、上側位置検出センサ1157aと下側位置検出センサ1157bとの両方が、遮光状態の場合は、カップ状可動役物196が原点位置(ホームポジション)に位置していると判断することができる。一方、下側位置検出センサ1157bが、受光状態の場合は、カップ状可動役物196が原点位置に位置していないと判断することができる。このような考えを用いて、後述のリトライ処理(図34−5)において、異常判定を実行する。また、他の可動役物(サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107)についても、位置検出センサ1157が配置されており、この位置検出センサ1157に基づいて、上記同様の考え方で、可動役物が原点位置に位置しているのかいないのかを判断し、異常判定を実行することができる。
[メイン制御部1100によるタイマ割込み処理]
次に、図16を参照しつつ、メイン制御部1100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図16は、メイン制御部1100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。メイン制御部1100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図16に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図16以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部1100の処理は、ROM1102に記憶されているプログラムに基づいてCPU1101が発行する命令に従って行われる。
まず、CPU1101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(S1601)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口118を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このS1601の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このS1601の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
S1601の処理に続いて、CPU1101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(S1605)。このスイッチ処理については、図17〜図20に基づいて後に詳述する。
S1605の処理に続いて、CPU1101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(S1610)。この特別図柄処理については、図21に基づいて後に詳述する。
S1610の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(S1615)。この普通図柄処理については、図24に基づいて後に詳述する。
S1615の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口118を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部1112を介して電動チューリップ117を作動させる電動チューリップ処理を実行する(S1620)。この電動チューリップ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
S1620の処理に続いて、CPU1101は、S1610の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部1118を介して羽根部材189を作動させると共に、V入賞口開閉部1122を介してスライド部材394を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(S1625)。この特定領域開放制御処理については、図26及び図27に基づいて後に詳述する。
S1625の処理に続いて、CPU1101は、S1610において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部1115を制御して大入賞口120を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(S1630)。この大入賞口開放制御処理については、図28〜図32に基づいて後に詳述する。
S1630の処理に続いて、CPU1101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(S1635)。
S1635の処理に続いて、CPU1101は、遊技機1のエラー検知を行うエラー検知処理を実行する(S1640)。このエラー検知処理は、図33、図34−1〜図34−14に基づいて後に詳述する。
S1635の処理に続いて、CPU1101は、S1635以前の処理ステップにおいてRAM1103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御部1150に送信する送信処理を実行する(S1645)。このS1645の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する遊技情報が演出制御部1150に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンド、エンディングコマンド等である。
[メイン制御部1100によるスイッチ処理]
図17は、図16のS1605におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。S1601の処理に続いて、CPU1101は、図17に例示されるように、第1始動口スイッチ1110からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ1110からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(S1701)。この第1始動口スイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
次に、CPU1101は、第2始動口スイッチ1111からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ1111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(S1705)。この第2始動口スイッチ処理については、図19に基づいて後に詳述する。
そして、CPU1101は、ゲートスイッチ1113からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ1113からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(S1710)。このゲートスイッチ処理については、図20に基づいて後に詳述する。
[メイン制御部1100による第1始動口スイッチ処理]
図18は、図17のS1701における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、CPU1101は、S1601の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ1110からの検知信号(第1始動口スイッチ1110が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ1110が「ON」になったか否かを判定する(S1801)。ここで、第1始動口スイッチ1110が「ON」になったと判定した場合(S1801:YES)、RAM1103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(S1805)。
CPU1101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(S1805:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(S1810)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM1103の所定領域に格納し(S1815〜S1830)、第1特別図柄判定が保留されていることを画像音響制御部1160に通知する保留コマンドをRAM1103にセットする(S1835)。
なお、本実施形態における遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
また、この図18において図示していないが、前述した第1始動口スイッチ1110における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第1始動口スイッチ1110の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー1コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー1コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による第2始動口スイッチ処理]
図19は、図17のS1705における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、CPU1101は、S1701の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ1111からの検知信号(第2始動口スイッチ1111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ1111が「ON」になったか否かを判定する(S1901)。
CPU1101は、第2始動口スイッチ1111が「ON」になったと判定した場合(S1901:YES)、例えば、RAM1103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S1905)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口120を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口120を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口190を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
CPU1101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(S1905:NO)、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S1910)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S1910:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM1103の所定領域に格納する(S1915〜S1935)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口118に遊技球が入賞した場合には、CPU1101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、RAM1103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口116に遊技球が入賞した場合には、CPU1101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をRAM1103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口118に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口118への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口116に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
なお、この図19において図示していないが、前述した第2始動口スイッチ1111における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第2始動口スイッチ1111の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー2コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー2コマンドが送信される。
[メイン制御部1100によるゲートスイッチ処理]
図20は、図17のS1710におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、CPU1101は、S22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ1113からの検知信号(ゲートスイッチ1113が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ1113が「ON」になったか否かを判定する(S2001)。
CPU1101は、ゲートスイッチ1113が「ON」になったと判定した場合(S2001:YES)、RAM1103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、ROM1102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(S2005)。
CPU1101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(S2005:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(S2010)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、RAM1103に格納する(S2015)。
[メイン制御部1100による特別図柄処理]
次に、図21を参照しつつ、メイン制御部1100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図21は、図16のS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図21に例示されるように、メイン制御部1100のCPU1101は、RAM1103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S2101)。ここで、特別遊技中(大当たり遊技中)であると判定された場合(S2101:YES)、S1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(S2101:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S2105)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S2105:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がRAM1103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(S2110)。具体的には、遊技球が第2始動口118に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(S2110:YES)、後述するS2130に処理が進められる。
CPU1101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(S2110:NO)、RAM1103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(S2115)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(S2115:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(S2120)。そして、RAM1103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(S2125)。具体的には、RAM1103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
CPU1101は、S2125の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(S2110:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(S2130)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がRAM1103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
S2130の処理に続いて、CPU1101は、変動パターン選択処理を実行する(S2135)。具体的には、ROM1102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、S2130における大当たり判定の判定結果、RAM1103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記S2130の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このS2135の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
S2135の処理に続いて、CPU1101は、S2130の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、S2135の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(S2140)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
これに対して、演出制御部1150は、メイン制御部1100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置108にどのような演出画像を表示するか、スピーカ138からどのような音を出力するか、枠ランプ141をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物107を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に実行させる。
S2140の処理に続いて、CPU1101は、S2140の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(S2145)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でS2130〜S2140の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器201を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でS2130〜S2140の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器202を用いて行われる。
S2145に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2150)。ここで、客待ちフラグは、遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
CPU1101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2150:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(S2155)。そして、S2155の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2150:NO)、変動時間の計測を開始する(S2160)。
CPU1101は、S2160の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(S2105:YES)、S2160における変動時間の計測開始から、S2135の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(S2165)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(S2165:NO)、一連の特別図柄処理が終了してS1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、変動時間が経過したと判定した場合(S2165:YES)、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをRAM1103にセットする(S2170)。この図柄確定コマンドは、S1645における送信処理によって演出制御部1150に送信される。これにより、メイン液晶表示装置108に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
S2170の処理に続いて、CPU1101は、S2145の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(S2175)。その際、S2130の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
S2175の処理に続いて、CPU1101は、上記S2160の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(S2180)、大当たりである場合に第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(S2185)。この停止中処理については、図23に基づいて後に詳述する。
一方、CPU1101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(S2115:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2187)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(S2187:YES)、S1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2187:NO)、遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをRAM1103にセットし(S2190)、客待ちフラグを「ON」に設定する(S2195)。この客待ちコマンドは、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[メイン制御部1100による大当たり判定処理]
図22は、図21のS2130における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(S2110:YES)、又はS2125の処理を実行した場合、図22に例示されるように、大当たり判定を実行する(S2201)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはROM1102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはROM1102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。CPU1101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。CPU1101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、CPU1101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
CPU1101は、S2201の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(S2205)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(S2205:YES)、ROM1102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(S2210)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。CPU1101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き8R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し8R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
CPU1101は、S2210で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2215)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されて、第1特別遊技が実行されることになる。
一方、CPU1101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(S2205:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(S2220)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(S2220:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2223)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器201に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、CPU1101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(S2220:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、S2201における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(S2225)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(S2225:NO)、上記S2223の処理を実行する。この場合、上記S2175の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(S2225:YES)、ROM1102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(S2230)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2235)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器202に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器202に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」、「時短無し8R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
[メイン制御部1100による停止中処理]
図23は、図21のS2185における停止中処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、上記S2180の処理によって変動時間をリセットした後、図23に例示されるように、上記S2201の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(S2301)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(S2301:YES)、1種大当たりに対して実行される第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(S2305)。具体的には、上記S2215の処理でRAM1103にセットされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
CPU1101は、長当たり遊技であると判定した場合には(S2305:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(S2310)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(S2305:NO)、短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(S2315)。
S2310の処理又はS2315の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2320)。この時短遊技フラグは、遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2320:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2325)。
一方、CPU1101は、1種大当たりではないと判定した場合(S2301:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2330)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2330:YES)、RAM1103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(S2335)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
S2335に続いて、CPU1101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(S2340)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(S2340:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2345)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
CPU1101は、S2345の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(S2330:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(S2340:NO)、上記S2225の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(S2350)。そして、小当たりであると判定した場合(S2350:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(S2355)。
CPU1101は、S2325の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2320:NO)、又はS2355の処理を実行した場合、RAM1103にオープニングコマンドをセットする(S2360)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技或いは短当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口120が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口190が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
[メイン制御部1100による普通図柄処理]
図24は、図16のS1615における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図24に例示されるように、CPU1101は、S3の特別図柄処理に続いて、RAM1103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ117が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
S2401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(S2401:YES)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2401:NO)、普通図柄表示器205における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(S2402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S2402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(S2403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(S2403:NO)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(S2403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(S2404)、当たり乱数判定処理を実行する(S2405)。具体的には、上記S2015(図20参照)に処理によってRAM1103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めROM1102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
S2405の処理に続いて、CPU1101は、S2405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(S2406)、当たりであると判断した場合(S2406:YES)、普通図柄表示器205に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をRAM1103にセットする(S2407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(S2406:NO)、ハズレ図柄をRAM1103にセットする(S2408)。
S2407又はS2408の処理に続いて、CPU1101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(S2409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(S2409:YES)、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(S2410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(S2409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(S2411)。このようにしてS2410又はS2411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、RAM1103に一時的に記憶される。
S2410又はS2411の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄表示器205による普通図柄の変動表示を開始させ(S2412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(S2413)。
一方、CPU1101は、普通図柄表示器205による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(S2402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(S2415)。具体的には、S2413の処理によって計測を開始した経過時間が、S2410又はS2411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(S2415:NO)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(S2415:YES)、普通図柄表示器205における普通図柄の変動表示を終了させて、S2407の処理でRAM1103にセットされた当たり図柄又はS2408の処理でRAM1103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(S2416)。そして、S2413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(S2417)。そして、上記S2406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(S2418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(S2418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(S2419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ117を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[メイン制御部1100による電動チューリップ処理]
図25は、図16のS1620における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。S4の普通図柄処理に続いて、CPU1101は、図25に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2501:NO)、S1625の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2501:YES)、電動チューリップ117が動作中であるか否かを判定する(S2502)。そして電動チューリップ117が動作中ではないと判定した場合(S2502:NO)、S2406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(S2503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(S2503:YES)、電動チューリップ117の動作パターンとして、第2始動口118を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM1103にセットする(S2504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(S2503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ117の動作パターンとして、第2始動口118を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをRAM1103にセットする(S2505)。
CPU1101は、S2504又はS2505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ117の動作を電動チューリップ開閉部1112に開始させる(S2506)。
CPU1101は、S2506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ117の動作中であると判定した場合(S2502:YES)、S2506の処理で開始された電動チューリップ117の動作が完了したか否かを判定する(S2507)。ここで、電動チューリップ117の動作が完了したと判定した場合(S2507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(S2508)。これにより、補助遊技が終了される。
[メイン制御部1100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、S1625の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図26及び図27を参照しつつ、メイン制御部1100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図26及び図27は、図16のS1625における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
S1620の電動チューリップ処理に続いて、CPU1101は、図26及び図27に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2601:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2601:YES)、例えば上記S2360の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S2602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S2602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(S2603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S2603:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S2603:YES)、RAM1103に記憶されている特定入賞口190への遊技球の入賞数Xをリセット
し(S2604)、特定領域開閉部1118による特定入賞口190の開放制御を開始し(S2605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(S2606)。このS2605の処理が行われることによって、羽根部材189が特定入賞口190を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、CPU1101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S2602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(S2608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S2608:NO)、特定入賞口スイッチ1117からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ1117が「ON」になったか否かを判定する(S2609)。ここで、特定入賞口スイッチ1117が「ON」になったと判定した場合(S2609:YES)、特定入賞口190に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(S2610)。
CPU1101は、S2610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ1117が「ON」ではないと判定した場合(S2609:NO)、又はS2606の処理を実行した場合、S2606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(S2611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(S2611:YES)、V入賞口開閉部1122にスライド部材394を作動させてV入賞口392を開放する処理を開始させる(S2612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
CPU1101は、S2612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(S2611:NO)、V入賞口スイッチ1120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ1120が「ON」になったか否かを判定する(S2613)。ここで、V入賞口スイッチ1120が「ON」になったと判定した場合(S2613:YES)、RAM1103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(S2614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口392に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口392に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
CPU1101は、S2614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ1120が「ON」になっていないと判定した場合(S2613:NO)、V入賞口392の閉塞タイミングであるか否かを判定する(S2615)。具体的には、V入賞口392が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(S2615:YES)、V入賞口開閉部1122にV入賞口392を閉塞させる(S2616)。
CPU1101は、S2616の処理を実行した場合、又はV入賞口392の閉塞タイミングではないと判定した場合(S2615:NO)、S2606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材189の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口190を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(S2618)。
CPU1101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(S2618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口190への遊技球の入賞数Xが、予めROM1102に記憶されている特定入賞口190の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(S2619)。ここで、入賞数Xが遊
技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(S2619:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(S2619:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(S2618:YES)、S2605の処理で開始した特定入賞口190の開放制御を終了させ(S2620)、S2606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(S2621)、エンディング時間の計測を開始する(S2622)。ここで、エンディングは、特定入賞口190の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
CPU1101は、上記S2608においてエンディング中であると判定した場合(S2608:YES)、図27に例示されるように、S2622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(S2725)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S2725:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(S2725:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(S2726)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2727)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2727:NO)、小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞しなかったと判断されて、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、CPU1101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2727:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(S2728)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(S2729)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2730)。
なお、この図26において図示していないが、前述した特定入賞口スイッチ1117における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。特定入賞口スイッチ1117の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー3コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー3コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による大入賞口開放制御処理]
以下、図28を参照しつつ、メイン制御部1100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図28は、図16のS1630における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、S6の特定領域開放制御処理に続いて、図28に例示されるように、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2801)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2801:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(S2802)。この長当たり遊技制御処理については、図30に基づいて後に詳述する。
CPU1101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2801:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2805)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(S2805:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(S2806)。この短当たり遊技制御処理については、図31に基づいて後に詳述する。
このS2806の処理が実行された場合、S2802の処理が実行された場合、又は短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2805:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
[大入賞口120の開放パターンと特別遊技中の演出の概要]
図29は、大入賞口120の開放パターンと特別遊技中の演出について説明する説明図である。図29(A)は、「時短無し8R当たり」又は「時短付き8R当たり」に対して8R長当たり遊技が行われる際の大入賞口120の開放パターンと8R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの長当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御部1150に送信されると、図29(A)に例示されるように、オープニング演出が開始される。そして、大入賞口120を最長で29秒間長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行されるのに伴って、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出が実行される。このラウンド中演出には、例えば、時短遊技状態から通常遊技状態に戻されるまでに特別遊技が継続して行われた継続回数を表示する演出や、現在のラウンド数を報知する演出が含まれる。そして、全ての長開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが演出制御部1150に送信されると、所定のエンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が実行される。
図29(B)は、「突然時短当たり」に対して15R短当たり遊技が行われる際の大入賞口120の開放パターンと15R短当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの短当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御部1150に送信されると、短当たり演出が開始される。この場合、大入賞口120を0.2秒間開放する短開放ラウンド遊技が所定の時間間隔(例えば1秒間隔)で15回実行されるが、短当たり遊技に要する時間が相対的に短いため、全ての短開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが送信されて所定のエンディング時間が経過するまで、一連の上記短当たり演出が実行される。
図29(C)は、「時短付き15R当たり」に対して15R長当たり遊技が行われる際の大入賞口120の開放パターンと15R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。小当たり遊技中にV入賞口392に遊技球が入賞すると、2ラウンド目からは、大入賞口120を長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行される。この15R長当たり遊技中には、図29(A)に基づいて説明したラウンド中演出の他に、楽曲演出が行われる。具体的には、2ラウンド目(小当たり遊技終了後の最初の長開放ラウンド遊技中)において、メイン液晶表示装置108に不図示の楽曲選択画面が表示される。そして、3ラウンド目が開始されるまでに遊技者が演出キー144を用いて選択した楽曲が、3ラウンド目以降のラウンド中に継続して再生される。すなわち、遊技者が選択した楽曲がスピーカ138から出力されると共に、その楽曲の映像がメイン液晶表示装置108において再生される。このようにして遊技者が選択した楽曲再生は、15R長当たり遊技が終了して時短遊技状態で遊技が制御されるときにも行われる場合がある。
本実施形態においては、このように長当たり遊技の2ラウンド目に楽曲選択が行われる場合について説明するが、長当たり遊技中であればいつでも楽曲選択が行えるような構成を採用してもよいし、或いは、時短遊技状態で遊技が制御されているときに楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。また、短当たり遊技中に楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。
なお、本実施形態における遊技機1は、初回楽曲公演演出が行われる毎に遊技者が選択可能な楽曲が増えて行くといった特徴も有している。具体的には、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる前の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲のみを選択可能な楽曲選択画面が表示される。これに対して、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲又は新曲Aを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。そして、新曲Bの初回楽曲公演演出が行われると、デフォルトの楽曲、新曲A、又は新曲Bを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。なお、遊技者が楽曲を選択したにも拘わらず、楽曲公演演出が開始されてしまったために選択された楽曲を直ちに再生できない場合や、楽曲の再生が中断されてしまった場合には、楽曲公演演出が終了した後に、選択された楽曲が最初から再生される。
[メイン制御部1100による長当たり遊技制御処理]
図30は、図28のS2802における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2801:YES)、図30に例示されるように、例えば、図23のS2360の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S3021)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S3021:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(S3022)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S3022:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S3022:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部1115の動作パターン等を決定して、これらの情報をRAM1103に格納する(S3023)。このS3023の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
S3023の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている大入賞口120への遊技球の入賞数Yをリセットし(S3024)、同じくRAM1103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(S3025)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、S3025の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
S3025の処理に続いて、CPU1101は、大入賞口制御部1115による大入賞口120の開放制御を開始し(S3026)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(S3027)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをRAM1103にセットする(S3028)。
CPU1101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S3021:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(S3029)。ここで、エンディング中であると判定された場合(S3029:YES)、後述するS744に処理が進められる。
CPU1101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S3029:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(S3030)。ここで、インターバル中であると判定した場合(S3030:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口120が閉塞してから、S3023の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S3031)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(S3031:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記S3024に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(S3031:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、インターバル中ではないと判定した場合(S3030:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ1114からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ1114が「ON」になったか否かを判定する(S3033)。ここで、大入賞口スイッチ1114が「ON」になったと判定した場合(S3033:YES)、大入賞口120に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(S3034)。
CPU1101は、S3028の処理を実行した場合、S3034の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ1114が「ON」ではないと判定した場合(S3033:NO)、大入賞口120の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(S3035)。具体的には、上記S3027の処理によって計測が開始された開放時間が、予めROM1102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
CPU1101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(S3035:NO)、RAM1103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めROM1102に記憶されている大入賞口120の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(S3036)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(S3036:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(S3036:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(S3035:YES)、大入賞口制御部1115に大入賞口120の開放制御を終了させる(S3037)。このとき、図示しないラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンドがセットされる。
S3037の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記S3023の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(S3038)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(S3038:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口120が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(S3039)。このS3039の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記S3031の処理に使用される。
一方、CPU1101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(S3038:YES)、エンディング時間の計測を開始し(S3040)、RAM1103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(S3041)、エンディングコマンドをRAM1103にセットする(S3042)。このエンディングコマンドは、大入賞口120の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
CPU1101は、S3042の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(S3029:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(S3044)。具体的には、上記S3040の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記S3023の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S3044:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S3044:YES)、長当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(S745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(S3046)。なお、遊技状態設定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
なお、この図30において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ1114における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において実行されているものとする。大入賞口スイッチ1114の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4フラグがセットされる。
[メイン制御部1100による短当たり遊技制御処理]
図31は、図28のS2806における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(図28:S2805:YES)、図31に例示されるように、例えば図23のS2360の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S3161)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S3161:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(S3162)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S3162:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S3162:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部1115の動作パターン等を決定して、これらの情報をRAM1103に格納する(S3163)。このS3023の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
S3163の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(S3164)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、S3164の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
S3164の処理に続いて、CPU1101は、大入賞口制御部1115による大入賞口120の開放制御を開始し(S3165)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(S3166)。
CPU1101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S3161:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(S3167)。CPU1101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S3167:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(S3168)。ここで、インターバル中であると判定した場合(S3168:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口120が閉塞してから、S3163の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S3169)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(S3169:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記S3164に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(S3169:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、インターバル中ではないと判定した場合(S3168:NO)、大入賞口120の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(S3171)。具体的には、上記S3166の処理によって計測が開始された開放時間が、予めROM1102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(S3171:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(S3171:YES)、大入賞口制御部1115に大入賞口120の開放制御を終了させる(S3172)。
S3172の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記S3163の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(S3173)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(S3173:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口120が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(S3174)。このS3174の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記S3169の処理に使用される。
一方、CPU1101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(S3173:YES)、エンディング時間の計測を開始し(S3175)、RAM1103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(S3176)、エンディングコマンドをRAM1103にセットする(S3177)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
CPU1101は、S3177の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(S3167:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(S3179)。具体的には、上記S3175の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記S3163の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S3179:NO)、S8の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S3179:YES)、短当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(S3180)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(S3181)。
なお、この図31において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ1114における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において図30と同様に実行されているものとする。大入賞口スイッチ1114の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー4コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による遊技状態設定処理]
図32は、図30のS3045と図31のS3180における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当たり遊技が終了した後の遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、CPU1101は、例えば長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(S3251)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(S3251:NO)、すなわち短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、S3252に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため、CPU1101は、S3252において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(S3253)。
一方、CPU1101は、長当たり遊技であると判定した場合(S3251:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(S3254)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、S2729(図27参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、S2310(図23参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
CPU1101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(S3254:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(S3255)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(S3254:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器202に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(S3256)。
そして、CPU1101は、S3255又はS3256の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(S3257)、時短ありと判定した場合には(S3257:YES)、上記S3252及びS3253の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口118が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(S3257:NO)、S3252及びS3253の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口118が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはS3046(図30参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはS3181(図31参照)に処理が進められる。
[メイン制御部1100によるエラー検知処理]
図33〜図34−14に基づき、図16のS1640におけるエラー検知処理について説明する。図33は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるエラー検知処理の内容を示すフローチャートである。
CPU1101は、S3300において、後述の図34−1及び図34−2に示す異常入賞エラー処理を実行し、S3302において、後述の図34−3に示す皿満タンエラー処理を実行し、S3304において、後述の図34−4に示す扉開放エラー処理を実行し、S3306において、後述の図34−5及び図34−6に示す払出状態エラー処理を実行し、S3308において、後述の図34−7及び図34−8に示すスイッチ異常エラー処理を実行し、S3310において、後述の図34−9に示す磁気検知エラー処理を実行し、S3312において、後述の図34−10に示す排出エラー処理を実行し、S3314において、後述の図34−11に示す電波検知エラー処理を実行し、S3316において、後述の図34−12に示す排出球確認エラー処理を実行し、S3318において、後述の図34−12に示すソレノイドフォトセンサ異常エラー処理を実行し、S3320において、後述の図34−12に示す衝撃検知エラー処理を実行し、S3322において、後述の図34−13に示す異常V入賞エラー処理を実行する。
そして、各エラー処理を実行後、S3324において、エラー情報記憶処理を実行する。エラー情報記憶処理の詳細は、各エラー処理を説明後に行う。
<メイン側の異常入賞エラー処理>
図34−1は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常入賞エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図34−2は、異常入賞エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図34−1を参照して、S3400において、CPU1101は、異常入賞エラーが発生したか否かを判定する。
図34−2を参照して、ここで、異常入賞エラーの発生条件について説明する。異常入賞エラーの発生条件は、図34−2に示すように、大別すると、以下のA〜Cの3種類がある。
A.大入賞口閉鎖時(大当り中のラウンド間のインターバルは除く)に大入賞口への入賞を検知した場合。
B.普通電動役物(チューリップ117)未作動時に普通電動役物に係る入賞装置(第2始動口118)への入賞を検知した場合。
C.各種スイッチに対する不正入賞を検知した場合。
具体的には、以下のC−1〜C−7の場合。
(C−1)第1始動口スイッチ1110が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−2)第2始動口スイッチ1111が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−3)普通入賞口スイッチ1116が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−4)大入賞口スイッチ1114が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−5)ハズレ入賞口スイッチ1121が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−6)特定入賞口スイッチ1117が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−7)V入賞口スイッチ1122が1s以上のレベルオンになった場合。
図34−1に戻って、CPU1101は、異常入賞エラーが発生したと判定した場合(S3400:Yes)、処理をS3401に移し、異常入賞エラーが発生していないと判定した場合(S3400:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。なお、S3400の判定処理(図34−2におけるA、B、Cの判定処理)においては、大入賞口や普通電動役物が閉じた時点から各種のスイッチに遊技球が到達するまでの時間(タイムラグ)を考慮して判定される。
S3401において、CPU1101は、異常入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常入賞エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3402に移す。なお、S3401でセットされた異常入賞エラー開始指定コマンドは、演出制御部1150に送信される。また、演出制御部1150は、この送信された異常入賞エラー開始指定コマンドの回数をカウントし、該カウントした異常入賞エラー開始指定コマンドの回数に基づいて異常入賞エラーの報知態様を決定するようになっている。
S3402において、CPU1101は、外部情報出力用のタイマ(0.4秒)をスタートさせ、処理をS3403に移し、S3403において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)1124から異常入賞エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、CPU1101は、処理をS3404に移す。
S3404において、CPU1101は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから0.4秒経過したか否かを判定する。そして、CPU1101は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したと判定した場合(S3404:Yes)、処理をS3405に移し、外部情報出力用タイマが0.4秒経過していないと判定した場合(S3404:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。
S3405において、CPU1101は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板1124からの信号出力を停止する。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。
つまり、図34−1に示す異常入賞エラー処理においては、異常入賞エラーが発生した場合に、その旨を、異常入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して所定期間(0.4秒)外部に報知(出力)するようになっている。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
なお、遊技情報出力端子板1124から0.4秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(0.4秒以内に新たに異常入賞エラーが発生した場合は、その時点から更に0.4秒出力)。
また、異常入賞エラー開始指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのCODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成された「FE70H」が設定されている。CODEデータが「FEH」のときはエラー開始指定コマンドを示しており、DATAデータはエラーの種別によって設定されている。以後に説明するエラー開始指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
<メイン側の皿満タンエラー処理>
図34−3に基づき、図33のS3302における皿満タンエラー処理について説明する。図34−3は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる皿満タンエラー処理の内容を示すフローチャートである。皿満タンエラー処理では、まず、S3407において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、満タンフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、満タンフラグは、下皿129が遊技球で満タンになって皿満タンスイッチ1125がオンになっている時に「ON」に設定され、下皿129が遊技球で満タンになっておらず皿満タンスイッチ1125がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、満タンフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3407:Yes)、処理をS3411に移し、満タンフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3407:No)、処理をS3408に移す。
S3408において、CPU1101は、皿満タンスイッチ1125がオンになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ1125がオンになったと判定した場合(S3408:Yes)、皿満タンエラーが発生したとして処理をS3409に移し、皿満タンスイッチ1125がオンになっていないと判定した場合(S3408:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。
S3409において、CPU1101は、満タンフラグを「ON」に設定し、処理をS3410に移し、S3410において、皿満タンエラーが発生した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3411に移す。なお、S3410でセットされた皿満タンエラー開始指定コマンドは、「FE00H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3411において、CPU1101は、皿満タンスイッチ1125がオフになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ1125がオフになったと判定した場合(S3411:Yes)、皿満タンエラーが終了したとして処理をS3412に移し、皿満タンスイッチ1125がオフになっていないと判定した場合(S3411:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。
S3412において、CPU1101は、満タンフラグを「OFF」に設定し、処理をS3413に移し、S3413において、皿満タンエラーが終了した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。なお、S3413でセットされた皿満タンエラー終了指定コマンドは、「FF00H」が設定され、演出制御部1150に送信される。CODEデータが「FFH」のときはエラー終了指定コマンドを示しており、以後に説明するエラー終了指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
つまり、図34−3に示す皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、皿満タンエラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、皿満タンエラーが終了した場合に、その旨を、皿満タンエラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の扉開放エラー処理>
図34−4に基づき、図33のS3304における扉開放エラー処理について説明する。図34−4は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる扉開放エラー処理の内容を示すフローチャートである。扉開放エラー処理では、まず、S3414において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、扉開放フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、扉開放フラグは、扉が開放され扉開放スイッチ1183がオンになっている時(ガラス枠150が開放されガラス枠開放スイッチ1183aがオンになっている時、又は内枠170が開放され内枠開放スイッチ1183bがオンになっている時)に「ON」に設定され、扉が開放されておらず扉開放スイッチ1183がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、扉開放フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3414:Yes)、処理をS3418に移し、扉開放フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3414:No)、処理をS3415に移す。
S3415において、CPU1101は、扉開放スイッチ1183がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオンになったと判定した場合(S3415:Yes)、扉開放エラーが発生したとして処理をS3416に移し、扉開放スイッチ1183がオンになっていないと判定した場合(S3415:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。
S3416において、CPU1101は、扉開放フラグを「ON」に設定し、処理をS3417に移し、S3417において、扉開放エラーが発生した旨をサブ側に通知する扉開放エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3418に移す。なお、S3417でセットされた扉開放エラー開始指定コマンドは、「FE01H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3418において、CPU1101は、扉開放スイッチ1183がオフになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオフになったと判定した場合(S3418:Yes)、扉開放エラーが終了したとして処理をS3419に移し、扉開放スイッチ1183がオフになっていないと判定した場合(S3418:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。
S3419において、CPU1101は、扉開放フラグを「OFF」に設定し、処理をS3420に移し、S3420において、扉開放エラーが終了した旨をサブ側に通知する扉開放エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。なお、S3420でセットされた扉開放エラー終了指定コマンドは、演出制御部1150に送信される。
つまり、図34−4に示す扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、扉開放エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、扉開放エラーが終了した場合に、その旨を、扉開放エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の払出状態エラー処理>
図34−5及び図34−6に基づき、図33のS3306における払出状態エラー処理について説明する。図34−5は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる払出状態エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図34−6は、払出状態エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図34−5を参照して、S3421において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、払出エラーフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、払出エラーフラグは、払出状態エラーが発生している時に「ON」に設定され、払出状態エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、払出エラーフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3421:Yes)、処理をS3425に移し、払出エラーフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3421:No)、処理をS3422に移す。S3422において、CPU1101は、払出状態エラーが発生したか否かを判定する。
図34−6を参照して、ここで、払出状態エラーの発生条件について説明する。払出状態エラーの発生条件は、図34−6に示すように、大別すると、以下のA〜Eの5種類がある。
A.払出駆動部(払出モータ)の玉噛み・玉詰まりによるカウンターケースエラー
B.払出球計数スイッチ異常エラー
C.球無しエラー
D.払出超過エラー
E.払出コマンドエラー
以下、A〜Eの各項目について本実施形態の遊技機1に照らし合わせて具体的に説明する。
まず、Aについて説明する。Aに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(A−1)払出モータを駆動時に、ローター回転スイッチ1147がオフになった場合(カウンターケース内での玉噛みによりローターが回転できない玉噛みエラー)。
(A−2)ローター回転スイッチ1147オン時に払出球計数スイッチ1146がオフになった場合(カウンターケース内のローターが正常回転したにも拘わらず、払出球検出ができない玉詰まりエラー)。
次に、Bについて説明する。Bに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(B−1)払出球計数スイッチ1146に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部1100に入力された場合。
次に、Cについて説明する。Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(C−1)払い出す遊技球が無くなって(不足して)、球無スイッチ1145がオンになった場合。
次に、Dについて説明する。Dに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(D−1)払出球計数スイッチ1146で予定の払出球数より多くの払出球を計数した場合。
(D−2)払出球計数スイッチ1146のチャタリング(例えば10回以上)
次に、Eについて説明する。Eに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(E−1)払出制御部1140とメイン制御部1100との間で通信エラー(払出制御部1140における払出コマンドの取りこぼし、異常データの受信等)が発生した場合。
図34−5に戻って、CPU1101は、払出状態エラーが発生したと判定した場合(S3422:Yes)、処理をS3423に移し、払出状態エラーが発生していないと判定した場合(S3422:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S3423において、CPU1101は、払出エラーフラグを「ON」に設定し、処理をS3424に移し、S3424において、払出状態エラーが発生した旨をサブ側に通知する払出状態エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3425に移す。なお、S3424でセットされた払出状態エラー開始指定コマンドは、「FE02H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3425において、CPU1101は、払出状態エラーが解消されて終了したか否かを判定し、払出状態エラーが終了したと判定した場合(S3425:Yes)、処理をS3426に移し、払出状態エラーが終了していないと判定した場合(S3425:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S3426において、CPU1101は、払出エラーフラグを「OFF」に設定し、処理をS3427に移し、S3427において、払出状態エラーが終了した旨をサブ側に通知する払出状態エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。なお、S3427でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF02H」が設定され、演出制御部1150に送信される。
つまり、図34−5に示す払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、払出状態エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、払出状態エラーが終了した場合に、その旨を、払出状態エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側のスイッチ異常エラー処理>
図34−7及び図34−8に基づき、図33のS3308におけるスイッチ異常エラー処理について説明する。図34−7は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるスイッチ異常エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図34−8は、スイッチ異常エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図34−7を参照して、S3428において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、スイッチ異常フラグは、スイッチ異常エラーが発生している時に「ON」に設定され、スイッチ異常エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3428:Yes)、処理をS3432に移し、スイッチ異常フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3428:No)、処理をS3429に移す。S3429において、CPU1101は、スイッチ異常エラーが発生したか否かを判定する。
図34−8を参照して、ここで、スイッチ異常エラーの発生条件について説明する。スイッチ異常エラーの発生条件は、図34−8に示すように、大別すると、以下のA〜Dの4種類がある。
A.入力スイッチ異常エラー
B.磁気センサのみなし異常エラー
C.V領域フォトセンサのみなし異常エラー
D.衝撃センサのみなしエラー
以下、A〜Dの各項目について本実施形態の遊技機1に照らし合わせて具体的に説明する。
Aに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、ゲートスイッチ1113、大入賞口スイッチ1114、特定入賞口スイッチ1117、V入賞口スイッチ1120、ハズレ入賞口スイッチ1121、普通入賞口スイッチ1116、皿満タンスイッチ1125、枠カウントスイッチ1123、球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ローター回転スイッチ1147、扉開放スイッチ1183(ガラス枠開放スイッチ1183a、内枠開放スイッチ1183b)に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部1100に入力された場合。なお、球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ローター回転スイッチ1147、扉開放スイッチ1183のスイッチ異常検知信号は、払出制御部1140を介してメイン制御部1100に入力される。
Bに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
磁気センサ1126が1秒間オンになった場合。
Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の通りである。
V入賞口開閉部1122のオフ時(スライド部材394の閉鎖時)に、V入賞口1120が10秒間オンになった場合。
Dに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
扉開放スイッチ1183のオフ時(ガラス枠150及び内枠170閉鎖時)に、衝撃センサ1128が20秒間オンになった場合。
図34−7に戻って、CPU1101は、スイッチ異常エラーが発生したと判定した場合(S3429:Yes)、処理をS3430に移し、スイッチ異常エラーが発生していないと判定した場合(S3429:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。
S3430において、CPU1101は、スイッチ異常フラグを「ON」に設定し、処理をS3431に移し、S3431において、スイッチ異常エラーが発生した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3432に移す。なお、S3431でセットされたスイッチ異常エラー開始指定コマンドは、「FE03H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3432において、CPU1101は、スイッチ異常エラーが解消されて終了したか否かを判定し、スイッチ異常エラーが終了したと判定した場合(S3432:Yes)、処理をS3433に移し、スイッチ異常エラーが終了していないと判定した場合(S3432:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。
S3433において、CPU1101は、スイッチ異常フラグを「OFF」に設定し、処理をS3434に移し、S3434において、スイッチ異常エラーが終了した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。なお、S3434でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF03H」が設定され、演出制御部1150に送信される。
つまり、図34−7に示すスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、スイッチ異常エラーが終了した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、このスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の磁気検知エラー処理>
図34−9に基づき、図33のS3310における磁気検知エラー処理について説明する。図34−9は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる磁気検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。磁気検知エラー処理では、まず、S3435において、CPU1101は、磁気センサ1126がONとなって、磁気検知信号が500ms入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、磁気検知信号が500ms入力されたと判定した場合(S3435:Yes)、磁気検知エラーが発生したとして処理をS3436に移し、磁気検知信号が500ms入力されていないと判定した場合(S3435:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
S3436において、CPU1101は、磁気検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する磁気検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3437に移す。なお、S3436でセットされた磁気検知エラー開始指定コマンドは、「FE04H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3437において、CPU1101は、外部情報出力用のタイマ(300秒)をスタートさせ、処理をS3438移し、S3438において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から磁気検知エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、CPU1101は、処理をS3439に移す。
S3439において、CPU1101は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから300秒経過したか否かを判定する。そして、CPU1101は、外部情報出力用タイマが300秒経過したと判定した場合(S3439:Yes)、処理をS3440に移し、外部情報出力用タイマが300秒経過していないと判定した場合(S3439:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
S3440において、CPU1101は、外部情報出力用タイマが300秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板1124からの信号出力を停止する。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
つまり、図34−9に示す磁気検知エラー処理においては、磁気検知エラーが発生した場合に、その旨を、磁気検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して所定期間(300秒)外部に報知(出力)するようになっている。
なお、遊技情報出力端子板1124から300秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(300秒以内に新たに磁気検知エラーが発生した場合は、その時点から更に300秒出力)。
<メイン側の排出エラー処理>
図34−10に基づき、図33のS3312における排出エラー処理について説明する。図34−10は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる排出エラー処理の内容を示すフローチャートである。排出エラー処理では、まず、S3441において、CPU1101は、各入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞スイッチ、すなわち遊技球の検出により賞球が払い出される第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、ハズレ入賞口スイッチ1121、特定入賞口スイッチ1117、普通入賞口スイッチ1116がオンになったか否かを判定する。そして、CPU1101は、各入賞スイッチの何れかがオンになったと判定した場合(S3441:Yes)、処理をS3442に移し、各入賞スイッチの何れもオンになっていないと判定した場合(S3441:No)、処理をS3443に移す。
S3442において、CPU1101は、各入賞スイッチのオンに応じてRAM1103に設けられた入賞カウンタNCを1加算(インクリメント)する。つまり、入賞カウンタNCは、各入賞スイッチの何れかがオンする毎に+1ずつカウントアップされる、各入賞口に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S3443において、CPU1101は、各入賞口に入賞した遊技球を纏めて計数する枠カウントスイッチ1123がオンになったか否かを判定する。そして、CPU1101は、枠カウントスイッチ1123がオンになったと判定した場合(S3443:Yes)、処理をS3444に移し、枠カウントスイッチ1123がオンになっていないと判定した場合(S3443:No)、処理をS3445に移す。
S3444おいて、CPU1101は、枠カウントスイッチ1123のオンに応じてRAM1103に設けられた枠カウンタWCを1加算(インクリメント)する。つまり、枠カウンタWCは、枠カウントスイッチ1123がオンする毎に+1ずつカウントアップされる、各入賞口に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S3445おいて、CPU1101は、入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値の差の絶対値が50以上であるか否かを判定する。そして、CPU1101は、差の絶対値が50以上であると判定した場合(S3445:Yes)、排出エラーが発生したとして処理をS3446に移し、差の絶対値が50未満であると判定した場合(S3445:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3314:電波検知エラー処理)に戻す。
S3446おいて、CPU1101は、排出エラーが発生した旨をサブ側に通知する排出エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3447に移す。なお、S3446でセットされた排出エラー開始指定コマンドは、「FE05H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3447おいて、CPU1101は、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から排出エラーが発生した旨を示す信号を出力する。ここで、この排出エラーが発生した旨を示す遊技情報出力端子板1124から出力される信号は、遊技機1の電源投入の際にRAMクリアスイッチ405がオン操作されてRAM1103の記憶がクリアされるまで継続してオン出力される。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3314:電波検知エラー処理)に戻す。
つまり、図34−10に示す排出エラー処理においては、本来であれば、同じ値になるはずの入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値との差(絶対値)が50以上になった場合には、排出エラーが発生したとして、その旨を、排出エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して次回のRAM1103の記憶がクリアされるまで、外部に報知(出力)するようになっている。
<メイン側の電波検知エラー処理>
図34−11に基づき、図33のS3314における電波検知エラー処理について説明する。図34−11は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる電波検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。電波検知エラー処理では、まず、S3448において、CPU1101は、電波センサ1127がONとなって、電波検知信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、電波検知信号が入力されたと判定した場合(S3448:Yes)、電波検知エラーが発生したとして処理をS3449に移し、電波検知信号が入力されていないと判定した場合(S3448:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3316:排出球確認エラー処理)に戻す。
S3449において、CPU1101は、電波検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する電波検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3316:排出球確認エラー処理)に戻す。なお、S3449でセットされた電波検知エラー開始指定コマンドは、「FE06H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図34−11に示す電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、電波検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の衝撃検知エラー処理>
図34−12に基づき、図33のS3320における衝撃検知エラー処理について説明する。図34−12は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる衝撃検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。衝撃検知エラー処理では、まず、S3457において、扉開放スイッチ1183(ガラス枠開放スイッチ1183a又は内枠開放スイッチ1183b)がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオンになったと判定した場合(S3457:Yes)、処理を図33のエラー検知処理(S3322:異常V入賞エラー処理)に戻し、扉開放スイッチ1183がオンになっていないと判定した場合(S3457:No)、処理をS3459に移す。
S3459において、CPU1101は、衝撃センサ1128がONとなって、衝撃検知信号が32ms入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、衝撃検知信号が32ms入力されたと判定した場合(S3459:Yes)、衝撃検知エラーが発生したとして処理をS3460に移す。
一方、S3459において、CPU1101は、衝撃検知信号が32ms入力されていないと判定した場合(S3459:No)、処理を図33のエラー検知処理(S3316:S3322:異常V入賞エラー処理)に戻す。
S3460において、CPU1101は、衝撃検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する衝撃検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図33のエラー検知処理(S3316:S3322:異常V入賞エラー処理)に戻す。なお、S3460でセットされた衝撃検知エラー開始指定コマンドは、「FE09H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図34−12に示す衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、衝撃検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の異常V入賞エラー処理>
図34−13に基づき、図33のS3322における異常V入賞エラー処理について説明する。図34−13は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常V入賞エラー処理の内容を示すフローチャートである。異常V入賞エラー処理では、まず、S3461において、遊技状態が大当り遊技状態になっているか否かを判定し、大当り遊技状態になっていると判定した場合(S3461:Yes)、図33のエラー検知処理を終了する。CPU1101は、大当り遊技状態になっていないと判定した場合(S3461:No)、処理をS3462に移す。
S3462において、CPU1101は、遊技球がV領域(条件口作動領域)204を通過したか否か、つまり、V入賞口スイッチ1120がオンしたか否かを判定し、V入賞口スイッチ1120がオンしたと判定した場合(S3462:Yes)、異常V入賞エラーが発生したとして処理をS3463に移し、V入賞口スイッチ1120がオンしなかったと判定した場合(S3462:No)、図33のエラー検知処理を終了する。
S3463において、CPU1101は、異常V入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常V入賞エラー開始指定コマンド(ランプ全消灯(第四図柄を除く)開始指定コマンド)をRAM1103にセットする。以上で、図33のS3322の異常V入賞エラー処理は終了し、エラー検知処理も終了して、処理は、図7のタイマ割り込み処理(S716:出力処理)に戻る。なお、S3463でセットされた異常V入賞エラー開始指定コマンドは、「FE72H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図34−13に示す異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、異常V入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
図34−14を用いて、図33のS3324におけるエラー情報記憶処理について説明する。図34−14は、FRAM1155に記憶される累積エラー発生情報3499を示す概要図である。このエラー情報記憶処理では、まず、メイン制御部1100のCPU1101は、各エラー処理でエラーが発生した場合には、当該エラーを表すエラー情報を演出制御部1150に送信する。演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100のCPU1101からエラー情報を受け取ると、図34−14に示すように、RTC1154から現在時刻情報を取得する。CPU1151は、受け取ったエラー情報と、取得した現在時刻情報(すなわち、えラーが発生した時刻を表すエラー発生時刻情報)とを対応付けて、エラー発生情報3499として、FRAM1155に記憶する。こうして、FRAM1155には、エラー発生情報3499が累積した累積エラー発生情報3499Aが記憶される。
例えば、図34−1に示す異常入賞エラー処理で、エラーが発生した場合、すなわち、S3400の処理で異常入賞エラーが発生したと判定された場合には、このエラー情報記憶処理において、CPU1101は、異常入賞エラーを表すエラー情報を演出制御部1150に送信する。一方、演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100のCPU1101から異常入賞エラーを表すエラー情報を受け取ると、RTC1154から現在時刻情報を取得し、FRAM1155に記憶されている累積エラー発生情報3499の未入力領域に、今回取得したエラー情報と現在時刻情報とを対応づけて書き込む。CPU1101およびCPU1151は、他のエラー検知処理で、エラーが発生した場合にも同様の処理を行う。
以上で、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
[演出制御部1150によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御部1150のCPU1151は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、CPU1151は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、CPU1151は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図35を参照しつつ、演出制御部1150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図35は、演出制御部1150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。CPU1151は、メイン制御部1100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図35に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図35以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部1150で行われる処理は、ROM1152に記憶されているプログラムに基づいてCPU1151が発行する命令に従って行われる。
CPU1151は、まず、メイン制御部1100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(S3501)。このコマンド受信処理の詳細については、図36−1〜図36−3に基づいて後に詳述する。
S3501の処理に続いて、CPU1151は、演出ボタン142又は演出キー144からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン142又は演出キー144が操作されたか否かを判定する(S3505)。ここで、演出ボタン142又は演出キー144が操作されたと判定した場合(S3505:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをRAM1153にセットする(S3510)。この操作コマンドが画像音響制御部1160及びランプ制御部1170へ送信されることによって、演出ボタン142又は演出キー144の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
CPU1151は、S3505で「NO」と判定した場合、又はS3510の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(S3515)。具体的には、S3501やS3510の処理によってRAM1153にセットされたコマンドを画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御部1160に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物107の動作による演出の実行がランプ制御部1170に対して指示される。
CPU1151は、保留記憶数が0のときにおける変動演出停止中、または客待ち演出中において、演出ボタン142の操作を検知することにより、統括CPU1241に対し、各種メニューを表示するためのメニュー表示コマンドを送信する。このコマンドを受信した統括CPU1241は、各種メニューを表示するためのメニュー画面(図示なし)を全体領域において表示させる。
メニュー画面に表示されるメニューには、遊技履歴(本日、1週間、1カ月間)表示、遊技説明表示、リーチ期待度表示、楽曲公演スケジュール表示(カレンダー表示により本日の楽曲公演スケジュールが確認できる)、音量調整表示、ミニゲーム表示(占いやおみくじ)、ログイン表示、ログアウト表示があり、遊技者は演出ボタン142および演出キー144を操作することで所望のメニューの選択し、各種表示内容の閲覧等ができる。
CPU1151は演出ボタン142又は演出キー144の操作を検知する度に統括CPU1241に対して、演出ボタン操作コマンド又は演出キー操作コマンドを送信し、統括CPU1241は、その時のメニュー表示の場面に応じて表示を切替えたり、文字等を表示させたりする。
このメニュー画面においては、遊技履歴表示、遊技説明表示、リーチ期待度表示、楽曲公演スケジュール表示、ログイン表示、ログアウト表示の何れを表示(第1のメニュー表示)している間、メニュー画面の右上には常時、前回の楽曲公演が終了から次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間がカウントダウン表示されており、遊技者はこれらの表示を閲覧(又はログイン操作、ログアウト操作)等している状態であっても、次回の楽曲公演演出の開始時間を認識することができる。
一方で、音量調整表示やミニゲーム表示(占いやおみくじ)の何れかを表示(第2のメニュー表示)している間は、残時間のカウントダウン表示はされない。その理由としては、遊技者がこれら第2のメニュー表示をさせている時間というのは、第1のメニュー表示をさせている時間に比べて短時間であるため、この第2メニュー表示を表示させる前に遊技者が認識している時間からは、時間がさほど経過していないからである。
このメニュー画面において表示される次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間表示(カウントダウン表示)は、後述する客待ち演出の残時間表示とともに、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第2の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
なお本実施形態の遊技機1には、遊技機1に関連して運営される外部サーバにて、予め遊技者が携帯端末により登録をすることによって外部サーバから発行される遊技者コードを入手し、この入手した遊技者コードを遊技機に入力することにより、遊技開始から遊技終了までの個人遊技履歴が閲覧できたり、遊技内容に応じた遊技ポイントが加算されたり、遊技者の嗜好に合わせた変動演出等のカスタマイズを行うことができる。
メニューにおけるログイン表示とは、入手した遊技者コードを遊技機に入力するための入力画面表示であり、ログアウト表示とは、遊技者が遊技を終了する際に終了する旨を遊技機に入力するための入力画面表示である。
ログインすることにより、遊技演出のカスタマイズが可能となり、個人遊技履歴の収集が開始されるとともに、遊技ポイントの蓄積が行われ、ログアウトにより個人遊技履歴および遊技ポイントに応じて生成された情報(例えば2次元コード情報)が出力され、この情報を携帯端末により受信することによって、個人遊技履歴および遊技ポイントの閲覧ができる。この詳細については、後述の図78〜図84を用いて詳細に説明する。
[演出制御部1150によるコマンド受信処理]
以下、図36−1〜図36−3を参照しつつ、演出制御部1150において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図36−1〜図36−3は、図35のS3501におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。CPU1151は、メイン制御部1100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(S3601)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(S3601:YES)、RAM1153に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(S3603)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをRAM1153にセットする(S3605)。この保留表示コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御部1160に送信される。
CPU1151は、S3605の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(S3601:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(S3607)。具体的には、例えば、メイン制御部1100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
CPU1151は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(S3607:NO)、メイン制御部1100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S3609)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S3609:YES)、リトライ処理を実行する(S3611)。このリトライ処理についての詳細は、図36−4を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置異常検出処理を実行する(S3613)。この入力装置異常検出処理についての詳細は、図36−5を用いて後述する。CPU1151は、入力装置異常検出処理が終了すると、その変動開始コマンドを解析する(S3615)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、CPU1151は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(S3617)。
図には示されていないが、ROM1152には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、メイン制御部1100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。CPU1151は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、CPU1151は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。CPU1151は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示装置108を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物107を作動させるか否か、ロゴ役物107を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ141の発光パターン、変動演出に関してスピーカ138から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、メイン制御部1100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御部1150において設定される。これに対して、上述した楽曲公演演出において再生される新曲(楽曲)の種類、楽曲公演演出が行われる時間、楽曲公演演出中又は公演告知演出中のメイン液晶表示装置108の画面構成などは、上記遊技情報とは無関係に、画像音響制御部1160において設定される。この画像音響制御部1160における処理については、後に詳述する。
続いて、CPU1151は、S3617の処理で選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3619)。
この変動演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、演出制御部1150において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御部1160及びランプ制御部1170によって実現されることになる。
S3619に続いて、CPU1151は、RAM1153に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(S3621)。
一方、CPU1151は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(S3607:YES)、メイン制御部1100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していないと判定された場合(S3623:NO)、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(S3623:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをRAM1153にセットする(S3625)。
この変動演出終了コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、上記S3619の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置108に停止表示されることになる。
CPU1151は、S3621の処理を実行した場合、又は変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S3609:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、CPU1151は、図36−2に例示されるように、メイン制御部1100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S3627)。
CPU1151は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S3627:YES)、リトライ処理を実行する(S3629)。このリトライ処理についての詳細は、図36−4を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置異常検出処理を実行する(S3631)。この入力装置異常検出処理についての詳細は、図36−5を用いて後述する。
CPU1151は、入力装置異常検出処理が終了すると、オープニングコマンドを解析する(S3633)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
CPU1151は、S3633の解析結果に基づいて、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(S3635)。ここで、長当たり遊技(図29(A)及び(C)参照)に係るものであると判定した場合(S3635:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(S3637)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3639)。
このオープニング演出開始コマンドは、S3515の送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
なお、本実施形態における遊技機1では、このオープニング演出として、楽曲公演演出において公演された最新曲を利用した演出が行われる。具体的には、例えば新曲Aの楽曲公演演出は既に行われているものの新曲Bの楽曲公演演出は未だ行われていない場合、楽曲公演演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。また、例えば新曲Dの楽曲公演演出は既に行われているものの新曲Eの楽曲公演演出は未だ行われていない場合、楽曲公演演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。
このように、通常演出とは無関係に行われた楽曲公演演出において再生された新曲の映像に基づいてオープニング演出が構成されるので、遊技者は、初回楽曲公演演出が行われる毎にオープニング演出の内容が変化していくのを見て楽しむことができる。このようなオープニング演出の変化を実現するために画像音響制御部1160で行われる処理については後に詳述する。
CPU1151は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(S3635:NO)、すなわち短当たり遊技(図29(B)参照)に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(S3641)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3643)。
この短当たり演出開始コマンドは、S3515の送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回楽曲公演演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われるが、これを実現するために画像音響制御部1160で行われる処理についても後に詳述する。
CPU1151は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S3627:NO)、S3639の処理を実行した場合、又はS3643の処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時にメイン制御部1100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(S3649)。
CPU1151は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(S3649:NO)、ラウンド終了コマンドを受信したか否かを判定する(S3645)。
ラウンド終了コマンドを受信したと判定した場合(S3645:YES)、ラウンド中演出終了コマンドをセットする(S3647)。
一方、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(S3649:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(S3651)、その解析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開放ラウンド遊技(図29(C)における2R)であるか否かを判定する(S3653)。
CPU1151は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(S3653:YES)、画像音響制御部1160に対して楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選択画面表示コマンドをRAM1153にセットする(S3655)。ここで、楽曲選択画面は、長当たり遊技の3R目の開始からエンディング演出が開始されるまでの間に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出キー144を操作することによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信され、これにより、メイン液晶表示装置108に楽曲選択画面が表示されることになる。
CPU1151は、S3655の処理を実行した場合、又は最初の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(S3653:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドが、次の長開放ラウンド遊技(図29(C)における3R)の開始を通知するものであるか否かを判定する(S3657)。ここで、ラウンド開始コマンドが次の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(S3657:YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出キー144を操作して選択した楽曲の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをRAM1153にセットする(S3659)。
この楽曲再生コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3ラウンド目から再生されることになる。
CPU1151は、S3659の処理を実行した場合、又は次の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(S3657:NO)、特別遊技の継続回数(連チャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウンド中の演出パターンを選択し(S3661)、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御部1160に指示するラウンド中演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3663)。これにより、メイン液晶表示装置108に表示されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
CPU1151は、ラウンド終了コマンドを受信していないと判定した場合(S3645:NO)、又は、S3647の処理を実行した場合、又は、S3663の処理を実行した場合、図36−3に例示されるように、メイン制御部1100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S3665)。エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S3665:YES)には、リトライ処理を実行する(S3666)。このリトライ処理についての詳細は、図36−4を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置異常検出処理を実行する(S3667)。この入力装置異常検出処理についての詳細は、図36−5を用いて後述する。
CPU1151は、入力装置異常検出処理が終了すると、受信したエンディングコマンドを解析し(S3668)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(S3669)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(S3669:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(S3670)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3671)。
このエンディング演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、後に詳述するが、オープニング演出で使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
一方、CPU1151は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(S3669:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場合、上記S3643の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをRAM1153にセットする(S3672)。
この短当たり演出終了コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、エンディング時間が経過してから短当たり演出が終了することになる。
CPU1151は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S3665:NO)、S3671の処理を実行した場合、又はS3672の処理を実行した場合、メイン制御部1100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(S3673)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(S3673:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(S3674)、RAM1153に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(S3675)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグである。
CPU1151は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(S3673:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S3676)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S3676:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3676:YES)、又はS3675の処理を実行した場合、客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(S3677)。具体的には、S3674の処理で計測を開始した経過時間が、ROM1152に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(S3677:NO)、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(S3677:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(S3678)、経過時間をリセットし(S3679)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3680)。
この客待ち演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、客待ちの所定のデモ画面表示が開始されることになる。
なお、この図36−1〜図36−3のコマンド受信処理において、前述した不正入賞エラー1コマンドから不正入賞エラー4コマンドのうち何れかのコマンドを受信した場合には、各々の不正入賞エラーコマンドに対応して、不正入賞表示1コマンドまたは、不正入賞表示2コマンドまたは、不正入賞表示3コマンドまたは、不正入賞表示4コマンドがコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。また、ランプ制御部1170に対して、エラー発光コマンドを送信し、このエラー発光コマンドを受信したランプ制御部1170のCPUは、このコマンドに応じたエラー発光制御を実行する。
[リトライ処理および入力装置異常検出処理]
図36−4は、CPU1151によって行われるリトライ処理のフローチャートである。図36−5は、CPU1151によって行われる入力装置異常検出処理のフローチャートである。図36−6は、FRAM1155に記憶される可動役物異常発生情報3698と入力装置異常発生情報3699を説明するための図である。まず、図36−4および図36−6を用いて、図36−1〜図36−3におけるコマンド受信処理のS3611、S3629、S3666にて実行されるリトライ処理について、以下に説明する。
まず、S3681では、CPU1151は、異常判定を行う。ここでは、位置検出センサ1157(上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157b)の出力に基づいて、全ての可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置(ホームポジション)にあるか否かチェックする原点位置検知を実行し、一つ以上の可動役物が原点位置にない場合は異常と判定し、全ての可動役物が原点位置にある場合には異常でないと判定する。
具体的には、上述の図15−2を用いて説明したように、上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bの両方とも、遮光状態である場合には、カップ状可動役物196は、原点位置に配置されていると考えられる。また、上側位置検出センサ1157aが遮光状態であっても、下側位置検出センサ1157bが受光状態である場合には、カップ状可動役物196は、原点位置に配置されていないと考えられる。従って、CPU1151は、カップ状可動役物196の原点位置検知において、上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bから遮光状態を示す信号を受信した場合には、カップ状可動役物196が原点位置に配置されていると判断し、下側位置検出センサ1157bから受光状態を示す信号を受信した場合には、カップ状可動役物196が原点位置に配置されていないと判断する。同様に、CPU1151は、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107についても、原点位置検知を行い、3つの可動役物の原点位置検知結果に基づいて、異常判定を実行する。
なお、本実施形態の遊技機1では、位置検出センサ1157の出力値に基づいて、全ての可動役物が原点位置にあるか否かをチェックする原点位置検知を実行し、一つ以上の可動役物が原点位置にない場合は異常と判定し、全ての可動役物が原点位置にある場合には異常でないと判定するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、3つの可動役物に優先順位を予め設定しておき、優先順が低い可動役物は、S3681の原点位置チェックの対象から外すようにしてもよい。すなわち、CPU1151は、S3681の処理で、3つの可動役物のうち優先順位の高い可動役物に対して原点位置チェックを行い、これら原点位置チェックを行った可動役物のうち、一つ以上の可動役物が原点位置にない場合には異常と判定し、原点位置チェックを行った優先順位の高い可動役物すべてが原点位置にある場合には異常でないと判定するようにしてもよい。言い換えれば、優先順位が低い可動役物については、異常があっても、FRAM1155に記憶しないようにしていると言える。例えば、カップ状可動役物196が最も優先順が高く、サブ液晶表示装置106が次に優先順が高く、ロゴ役物107が最も優先順位が低いと設定したと仮定する。この場合、CPU1151は、S3681の処理では、優先順位が比較的高いカップ状可動役物196とロゴ役物107の原点位置チェックを行い、これらのうちどちらか一方の可動役物が原点位置にない場合には異常と判定し、2つとも原点位置にある場合には異常でないと判定する。ロゴ役物107については、原点位置チェックを行わない。
上記可動役物の優先順位の高低は、可動役物が不具合によって停止した場合に、遊技演出への影響の高低で予め設定するようにしてもよい。例えば、カップ状可動役物196が遊技者から見てメイン液晶表示装置108と重なる位置で停止した場合には、メイン液晶表示装置108の大部分を覆うように停止し得る(図15−1参照)。一方、ロゴ役物107が遊技者から見てメイン液晶表示装置108と重なる位置で停止した場合には、メイン液晶表示装置108のほとんどが露出した状態となる(図53参照)。従って、上記観点でみた場合、遊技演出への影響は、ロゴ役物107よりもカップ状可動役物196の方が高いと考え得る。その結果、カップ状可動役物196は、ロゴ役物107よりも当該観点において優先順位が高いとして設定され得る。
CPU1151は、S3681にて異常と判定していない場合、すなわち、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置にあると判断した場合(S3682:NO)には、S3683へ移行する。S3683では、CPU1151は、全ての可動役物の作動を許可する。具体的にはRAM1153に記憶される役物可動フラグを「ON」とする。その後、リトライ処理を終了する。
一方、CPU1151は、S3681にて異常と判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3682:YES)、S3684へ移行する。
S3684では、CPU1151は、S3681にて原点位置にないと判定した可動役物について、復帰処理を行う。具体的には、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)を制御して、該当する可動役物を進出位置方向(図15−1参照)へ所定量駆動させた後、位置検出センサ1157からの入力値が原点位置である場合の入力値(すなわち、上側位置検出センサ1157a、下側位置検出センサ1157bともに遮光状態)となるまで原点位置方向(図15−1参照)へ駆動させる。その後、S3685へ移行する。
S3685では、CPU1151は、再度、異常判定を行う。すなわち、CPU1151は、S3681と同様に、位置検出センサ1157からの入力値に基づいて、一つでも可動役物が原点位置に無い場合に異常と判定し、全ての可動役物が原点位置にある場合に異常でないと判定する。
CPU1151は、S3685にて異常と判定していない場合、すなわち、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置にあると判断した場合(S3686:NO)には、S3683へ移行する。
一方、CPU1151は、S3686にて異常と判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3686:YES)、S3687へ移行する。
S3687では、CPU1151は、全ての可動役物の作動を禁止し、全可動役物を停止させる。具体的には、CPU1151は、RAM1153に記憶される役物可動フラグを「OFF」とする。なお、この場合、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)に対して、可動役物が最大の進出位置から原点位置まで移動する場合に必要な駆動量よりも多い駆動量で駆動させて、可動役物を進出方向から原点位置を超える位置で停止させる可動役物退避制御を行っても良い。言い換えれば、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)を制御して、可動役物の最大進出位置から原点位置までの距離以上の距離分、各可動役物を駆動させる可動役物退避制御を行っても良い。
なお、本実施形態の遊技機1では、S3686にて異常と判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3686:YES)には、S3687の処理で、すべての可動役物の作動を禁止するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、上述したように可動役物の優先順位を設定し、上記可動役物の原点位置検知を実行した場合において、優先順位が比較的高い可動役物が原点位置にあり、優先順位が比較的低い可動役物が原点位置にないと判断した場合には、S3687の処理のごとく、全可動役物の作動を禁止するのではなく、当該優先順位が比較的低く原点位置にないと判断した可動役物のみを作動禁止するようにしてもよい。例えば、カップ状可動役物196が最も優先順が高く、サブ液晶表示装置106が次に優先順が高く、ロゴ役物107が最も優先順位が低いと設定し、これらの3つの可動役物のうちロゴ役物107のみが原点位置検知において原点位置にないと判断されたと仮定する。この場合、CPU1151は、カップ状可動役物196およびサブ液晶表示装置106には、作動の許可を実行し、ロゴ役物107のみ作動を禁止する。
続いて、S3688では、CPU1151は、可動役物異常発生情報記憶処理を実行する。具体的には、CPU1151は、RTC1154から現在時刻情報を取得する。CPU1151は、取得した現在時刻情報(すなわち、可動役物に異常が発生した時刻を表す異常発生時刻情報)と、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)のうち、原点位置検知で原点位置に戻らない可動役物があったことを表す可動役物異常情報とを対応付けて、可動役物異常発生情報3698として、FRAM1155に記憶する(図36−6参照)。こうして、FRAM1155には、可動役物異常発生情報3698が累積した累積可動役物異常発生情報3698Aが記憶される。このS3688の処理終了後、リトライ処理を終了する。
なお、上記遊技機1では、CPU1151は、可動役物異常発生情報記憶処理で、可動役物異常発生情報3698として記憶する情報の数を制限するようにしてもよい。すなわち、CPU1151は、可動役物異常発生情報記憶処理で、記憶した可動役物異常発生情報3698の数が所定値以上となった場合には、可動役物異常発生情報3698の記憶を行わないようにしてもよい。このようにすれば、FRAM1155の容量の圧迫を抑制することができる。
続いて、図36−5および図36−6を用いて、図36−1〜図36−3におけるコマンド受信処理のS3613、S3631、S3667にて実行される入力装置異常検出処理について、以下に説明する。
まず、S3689では、CPU1151は、異常判定を行う。具体的には、CPU1151は、入力装置145(演出ボタン142または演出キー144)から所定時間(例えば、60秒)継続して入力信号があるか否かを判断する。CPU1151は、入力装置145から所定時間継続して入力信号がある場合には、入力信号があった入力装置145が異常と判定する。例えば、CPU1151は、演出ボタン142から所定時間継続して入力信号があった場合には、演出ボタン142が異常であると判定する。一方、CPU1151は、入力装置145から所定時間継続して入力信号がない場合には、異常はないと判定する。
CPU1151は、S3689にて異常と判定していない場合(S3690:NO)には、S3691へ移行する。S3691では、CPU1151は、入力装置の作動を許可する。具体的にはRAM1153に記憶される入力装置可動フラグを「ON」とする。その後、入力装置異常検出処理を終了する。
一方、CPU1151は、S3689にて異常と判定した場合(S3690:YES)、S3692へ移行する。
S3692では、CPU1151は、入力装置145(演出ボタン142および演出キー144)の作動を禁止する。具体的には、CPU1151は、入力装置可動フラグを「OFF」とする。
続いて、S3693では、CPU1151は、入力装置異常発生情報記憶処理を実行する。具体的には、CPU1151は、RTC1154から現在時刻情報を取得する。CPU1151は、取得した現在時刻情報(すなわち、入力装置145に異常が発生した時刻を表す異常発生時刻情報)と、入力装置145のうち、S3689で異常と判定された入力装置145の異常を表す入力装置異常情報とを対応付けて、入力装置異常発生情報3699として、FRAM1155に記憶する(図36−6参照)。こうして、FRAM1155には、入力装置異常発生情報3699が累積した累積入力装置異常発生情報3699Aが記憶される。このS3693の処理終了後、入力装置異常検出処理を終了する。
なお、上記遊技機1では、CPU1151は、入力装置異常発生情報記憶処理で、入力装置異常発生情報3699として記憶する情報の数を制限するようにしてもよい。すなわち、CPU1151は、入力装置異常発生情報記憶処理で、記憶した入力装置異常発生情報3699の数が所定値以上となった場合には、入力装置異常発生情報3699の記憶を行わないようにしてもよい。このようにすれば、FRAM1155の容量の圧迫を抑制することができる。
[制御用ROM1244の構成例]
図37は、画像音響制御部1160の制御用ROM1244の構成例を示すブロック図である。制御用ROM1244には、図37に示されるように、統括CPU1241によって実行されるプログラムの他に、公演管理テーブル、楽曲公演演出順管理テーブル、ディスプレイリスト作成テーブル、優先度管理テーブルが記憶されている。
公演管理テーブルは、新曲の初回の楽曲公演演出の実行を許可する状態に移行させる日付及び時刻を新曲毎に規定したテーブルである。この公演管理テーブルについては、図40に基づいて後に詳述する。
楽曲公演演出順管理テーブルは、1週間ずつ行われる全ての新曲の楽曲公演演出が完了した後に、1時間毎に曲を切り替えながら楽曲公演演出を行うために参照されるテーブルである。この楽曲公演演出順管理テーブルについては、図43に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明では、この楽曲公演演出順管理テーブルが使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶものとする。
ディスプレイリスト作成テーブルは、メイン液晶表示装置108やサブ液晶表示装置106に実行させる演出の演出パターンを決定する処理に使用される演出パターンテーブルである。ここでの演出パターンを決定する処理とは、演出制御部1150において決定された演出内容の演出を実行するに際して、実際にどのような画像データを使用してその演出を実現するか等を決定する処理である。
ディスプレイリスト作成テーブルは、ディスプレイリスト記憶領域1291に格納されるディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、主に、メイン液晶表示装置108を用いて行われる通常演出とサブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出とを制御するために参照される。このディスプレイリスト作成テーブルは、本実施形態では、デフォルトテーブル、新曲Aメインテーブル、新曲Bメインテーブル、新曲Cメインテーブル、新曲Dメインテーブル、新曲Eメインテーブル、新曲Fメインテーブル、新曲Gメインテーブル、新曲Hメインテーブル、新曲Iメインテーブル、新曲Jメインテーブル、新曲Kメインテーブル、新曲Lメインテーブル、及びドット演出用テーブルから構成されている。
デフォルトテーブルは、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる前に使用されるテーブルである。新曲Aメインテーブルは、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Bメインテーブルは、新曲Bの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Cの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Cメインテーブルは、新曲Cの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Dの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Eメインテーブルは、新曲Eの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Fの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Fメインテーブルは、新曲Fの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Gの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Gメインテーブルは、新曲Gの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Hの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Hメインテーブルは、新曲Hの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Iの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Iメインテーブルは、新曲Iの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Jの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Jメインテーブルは、新曲Jの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Kの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Kメインテーブルは、新曲Kの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Lの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Lメインテーブルは、新曲Lの初回楽曲公演演出が行われてから全曲開放状態となるまでの1週間使用されるテーブルである。このように、新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルは、それぞれ、予め規定された1週間使用されるテーブルである。なお、全曲開放状態においては、これらのディスプレイリスト作成テーブルを1時間毎に切り替えながら通常演出が行われる。
ドット演出用テーブルは、下部領域A2においてドット表示で通常演出を行う際に使用されるテーブルである。すなわち、ドット演出用テーブルは、公演告知演出中や楽曲公演演出中に使用されるテーブルである。
統括CPU1241は、全曲開放状態となる前は、公演管理テーブル及びディスプレイリスト作成テーブルを構成する14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。そして、全曲開放状態においては、楽曲公演演出順管理テーブル及び14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリストの作成方法については、後に詳述する。
図37に示す優先度管理テーブルは、特別演出モード中(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されるモード)において実行される各種演出(又は各種表示)について優先度を設定することにより、優先度が最も高い演出(又は表示)が、他の演出又は報知に比べて優先して実行されるようにすることによって、遊技者(場合により遊技場係員)に対して、その時点で最適であると思われる演出(又は表示)を優先して実行するために使用されるテーブルである。
この優先度管理テーブルは、図71で後述する画像出力制御処理、および図72で後述する音声出力制御処理、およびランプ制御部1170のCPUによる各種発光素子の発光制御処理およびロゴ役物の動作制御処理において使用される。
なお、ランプ制御部1170のCPUは、統括CPU1241とは直接通信接続されていないため、演出制御部1150のCPU1151を通じて優先度を示すデータを送信し、優先度を示すデータを受信したCPU1151は、S3515のコマンド送信処理とは別のデータ送信処理によりランプ制御部1170のCPUにこの優先度を示すデータを送信するようにしている。
この優先度管理テーブルは、最も優先度が低い最下位レイヤである第1レイヤから、最も優先度が高い最上位レイヤである第8レイヤまでの8階層のレイヤから構成されており、各レイヤに対応付けて各レイヤに属する演出又は表示が規定されたテーブルである。
基本的に、優先度はその時期において遊技者(場合により遊技場係員)に一番注目して欲しい演出又は表示に基づいて規定されている。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく画像の優先出力処理について説明する。優先度管理テーブルに基づき実行される画像出力制御処理として、以下に示す画像出力制御パターンがある。この処理が、優先度判定手段に相当する。
まず、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像のみを画像出力制御する画像出力制御パターン1。
次に、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を遊技者(場合によっては遊技場係員)から見て目立つように表示させるとともに、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像ついてはドット画像による簡素化画像により画像出力制御する画像出力制御パターン2。
そして、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を遊技者(場合によっては遊技場係員)から見て目立つように表示させるとともに、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像については、縮小画像又は最低限の画像のみの表示による簡素化画像により出力制御する出力制御パターン3。
したがって、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を表示する時期が重複する場合においては、選択された各レイヤの優先度を比較することによって、その中で最も優先度が高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像については、遊技者からは目立つように表示される一方、優先度が低いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は全く表示されない場合(画像出力制御パターン1)もあれば、簡素化画像で表示される場合(画像出力制御パターン2および3)もある。
なお、ドット画像による簡素化画像および、縮小画像又は最低限の画像のみの表示による簡素化画像は、第2態様に相当し、第2態様以外の態様が第1態様に相当する。
図37に示す優先度管理テーブルは、第1レイヤに属する演出(又は表示)内容として、
[1]客待ち演出
[2]保留記憶数が0のときの変動演出停止表示
があり、[1]に係る画像、および、[2]に係る画像ともに基本的には、上位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)。しかし[2]に係る画像については、後述する第4レイヤ(特別演出)に属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合、下部領域A2にてドット画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン2)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
第2レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]通常演出モードのメニュー画面表示
があり、上位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)が、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合におけるメニュー画面画像については所定条件下で第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)よりも上位レイヤとなる場合がある。この場合については後述する。
第3レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]特別演出開始後に変動を開始した変動演出と、そのときの保留記憶数表示
[2]大当たり遊技中の昇格演出を含まないラウンド中演出があり、[1]に係る画像については、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合、下部領域A2にてドット画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン2)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
[2]に係る画像については、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合、最低限の情報(ラウンド数画像)の画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。なお、このときに画像出力制御パターン1を採用するようにしてもよい。
第4レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]公演告知演出
[2]楽曲公演演出
があり、[1]に係る画像、および、[2]に係る画像は基本的には上部領域A1において表示される。しかし、後述する第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合は、第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)。
また、後述する第6レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合は、縮小画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。
本実施形態では、これら特別演出モード中の演出である特別演出(公演告知演出、楽曲公演演出)に係る特別演出画像(公演告知演出画像、楽曲公演演出画像)は、特別演出モード中に実行される演出であっても優先度が常に最上位に設定されているわけではない。
第5レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]特別演出モード中、かつ変動演出停止中のメニュー画面表示
であり、同じメニュー画面表示であっても前述したように通常演出モードでは、下位の第2レイヤに設定される一方、特別演出モード中であり、かつ変動停止中(保留記憶数0)の場合では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)よりも上位のレイヤに設定されているため、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像が重複する場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)は表示されない(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
第6レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]大当たり遊技中のオープニング演出
[2]大当たり遊技中の昇格演出を含むラウンド中演出
[3]特別演出開始前に変動を開始した変動演出+保留記憶数表示
があり、これら第6レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は、これよりも下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像の中では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)とのみ実行時期が重複することがある。
このなかで[1]に係る画像および[2]に係る画像と重複した場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)は縮小画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。
また[3]に係る画像と重複した場合、[3]に係る画像に後述する区切りが設定されている場合は、その区切り以降において第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)は縮小画像により簡素化画像で表示され(画像出力制御パターン3)、一方、区切りが設定されていない場合は、[3]に係る画像表示が終了するまで第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)は表示されない(画像出力制御パターン1)。
なお、この第6レイヤに属する演出(又は表示)は、第2の演出に相当する。
第7レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]大当たり確定演出
[2]大当たり遊技中のエンディング演出における大当たり終了表示
[3]大当たり遊技中のエンディング演出におけるCI表示
[4]大当たり遊技中のエンディング演出におけるカード返却促進表示
があり、この第7レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像の中では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)とのみ実行時期が重複することがある。
この場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)
は、第7レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像表示が終了するまで表示されない(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
なお、この第7レイヤに属する演出(又は表示)は、第2の演出に相当する。
第8レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]電波検知、磁気検知、不正入賞等による各種エラー表示
があり、この第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は全てレイヤの中で最優先され、下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は、第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像表示が終了するまで表示されないことになる(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
このように第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は各種エラー表示に係る画像であるために、最上位レイヤに属している。
なお、簡素化画像としては前述したドット画像、または、縮小画像、または、最小限の情報画像を表示する方法以外に例えば、通常演出モード中に表示される遊技演出画像の一部(例えば背景画像や各種予告画像等)を間引いた画像(例えば装飾図柄P12のみ)を簡素化画像として表示させるようにしてもよい。
[画像音響制御部1160によるタイマ割込み処理]
次に、図38を参照しつつ、画像音響制御部1160において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図38は、画像音響制御部1160において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御部1160は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図38に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御部1160の統括CPU1241は、演出制御部1150のRTC1154からRTC情報を取得して制御用RAM1245に格納するRTC情報取得処理を実行する(S3801)。制御用RAM1245に格納されたRTC情報は、このS3801の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
S3801の処理に続いて、統括CPU1241は、遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(S3805)。統括CPU1241は、このS3805の計測結果に基づいて、公演告知演出と楽曲公演演出とを開始させる。この計測処理については、図39に基づいて後に詳述する。
S3805の処理に続いて、統括CPU1241は、各新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可するか否かを決定するための状態制御処理を実行する(S3810)。この状態制御処理については、図41に基づいて後に詳述する。
S3810の処理に続いて、統括CPU1241は、サブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(S3815)。この告知演出制御処理については、図44に基づいて後に詳述する。
S3815の処理に続いて、統括CPU1241は、メイン液晶表示装置108を用いて楽曲公演演出に先立って行われる公演告知演出を制御するための公演告知演出制御処理を実行する(S3820)。この公演告知演出制御処理については、図45及び図46に基づいて後に詳述する。
S3820の処理に続いて、統括CPU1241は、メイン液晶表示装置108を用いて行われる楽曲公演演出を開始させるための楽曲公演演出開始処理を実行する(S3825)。この楽曲公演演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変動演出や特別遊技に伴う当たり演出)を実行中のメイン液晶表示装置108に、メイン制御部1100からの遊技情報とは別の制御用ROM1244に予め記憶されている情報に基づいて、上述した楽曲公演演出を開始させるための処理である。この楽曲公演演出開始処理については、図49に基づいて後に詳述する。
S3825の処理に続いて、統括CPU1241は、メイン液晶表示装置108を用いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(S3830)。この通常演出制御処理は、メイン制御部1100からの遊技情報に基づいて、メイン制御部1100によって制御される遊技に伴って、メイン液晶表示装置108に通常演出を実行させるための処理である。この通常演出制御処理については、図57〜図60に基づいて後に詳述する。
S3830の処理に続いて、統括CPU1241は、S3825の楽曲公演演出開始処理に応じて開始された楽曲公演演出を終了させるための楽曲公演演出終了処理を実行する(S3835)。この楽曲公演演出終了処理については、図70に基づいて後に詳述する。
S3835の処理に続いて、統括CPU1241は、S3815〜S3835の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリスト及び/又はサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1291にセットする画像出力制御処理を実行する(S3840)。この画像出力制御処理については、図71に基づいて後に詳述する。
S3840の処理に続いて、統括CPU1241は、メイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106において行われる表示演出と同期するようにスピーカ138から楽曲や音声などを出力させるための音声出力制御処理を実行する(S3845)。この音声出力制御処理については、図72に基づいて後に詳述する。
S3845の処理に続いて、統括CPU1241は、データ送信制御処理を実行する(S3850)。具体的には、画像音響制御部1160において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御部1150に送信する。これに対して、演出制御部1150は、画像音響制御部1160から受信したデータをランプ制御部1170に転送する。これにより、メイン液晶表示装置108、サブ液晶表示装置106、及びスピーカ138によって行われている演出と同期するように、枠ランプ141やロゴ役物107が制御されることとなる。
[画像音響制御部1160による計測処理]
図39は、図38のS3805における計測処理の詳細フローチャートである。S3801のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU1241は、図39に例示されるように、制御用RAM1245に記憶されている画像音響制御部1160における割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(S3901)。画像音響制御部1160において割込み処理が行われる毎にこのS3901の処理が行われることによって、遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることになる。
S3901に続いて、統括CPU1241は、公演告知演出の開始時間であるか否かを判定する(S3905)。具体的には、本実施形態では、楽曲公演演出の開始時間の所定時間前(本実施形態では1分前)であるか否かを判定するための第1設定時間が59分に設定されているので、画像音響制御部1160における割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ秒)に制御用RAM1245に記憶されている割込み処理回数Nを乗算して経過時間を算出し、算出した経過時間が59分に達したか否かに基づいて、公演告知演出の開始時間であるか否かを判定する。
なお、ここでの公演告知演出の開始時間は、必ずしも公演告知演出が開始される時間ではなく、公演告知演出の開始を許可する時間である。すなわち、公演告知演出は、その開始時間になったら直ちに開始される場合もあれば、通常演出の実行状況に応じて、例えば開始時間から40秒が経過してから開始される場合もある。また、通常演出の実行状況によっては、公演告知演出が行われない場合もある。このような公演告知演出を制御するための公演告知演出制御処理については、後に詳述する。
統括CPU1241は、公演告知演出の開始時間であると判定した場合(S3905:YES)、制御用RAM1245に記憶されている公演告知フラグを「ON」に設定する(S3910)。この公演告知フラグは、公演告知演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、公演告知演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲公演演出が開始されるときに「OFF」に設定される。
統括CPU1241は、S3910の処理を実行した場合、又は公演告知演出の開始時間ではないと判定した場合(S3905:NO)、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定する(S3915)。具体的には、本実施形態では、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定するための第2設定時間が1時間に設定されているので、上記S3905の処理と同様の方法で算出した経過時間が1時間に達したか否かに基づいて、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定する。ここで、楽曲公演演出の開始時間ではないと判定された場合(S3915:NO)、S3810の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、楽曲公演演出の開始時間であると判定した場合(S3915:YES)、制御用RAM1245に記憶されている楽曲公演フラグを「ON」に設定する(S3920)。ここで、楽曲公演フラグは、楽曲公演演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、楽曲公演演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲公演演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、統括CPU1241は、メイン制御部1100から送信される各種コマンドとは無関係に、計測中の経過時間が楽曲公演演出の開始タイミングを規定する第2設定時間(本実施形態では1時間)になったか否かに基づいて楽曲公演演出の開始タイミングを決定し、決定した開始タイミングで楽曲公演フラグを「ON」に設定することによって、メイン液晶表示装置108やスピーカ138に楽曲公演演出を開始させる。この楽曲公演演出を開始させるための楽曲公演演出開始制御処理については、後に詳述する。
S3920の処理に続いて、統括CPU1241は、制御用RAM1245に記憶されている割込み処理回数Nをリセットする(S3925)。このように、本実施形態では、S3901の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が1時間に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間が計測される。このため、楽曲公演演出が1時間おきに実行されることになる。
なお、本実施形態では、第2設定時間が1時間に設定されている場合について説明したが、第2設定時間は1時間以外の時間であってもよい。また、第2設定時間は必ずしも1つである必要はなく、例えば楽曲公演演出に使用される新曲の種類に応じて相異なる第2設定時間が設定されていてもよい。この構成を採用することにより、楽曲公演演出が行われる時間間隔を新曲毎に異ならせることができる。また、第1設定時間についても、59分以外の時間であってもよい。
S3925に続いて、統括CPU1241は、全曲開放状態であるか否かを判定する(S3930)。具体的には、最後に楽曲公演演出される新曲Lの初回楽曲公演演出が行われる2014年2月15日(図40参照)から1週間が経過した同年2月22日に全曲開放状態に移行するので、RTC1154から取得したRTC情報が示す現在の日付が、全曲開放状態への移行開始日である2月22日以降の日付であるか否かを判定する。ここで、全曲開放状態ではないと判定された場合(S3930:NO)、S3810の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、全曲開放状態であると判定した場合(S3930:YES)、制御用RAM1245に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更新する(S3935)。このリセット処理回数Pは、S3925のリセット処理が行われた回数を示すものである。なお、本実施形態では、電源投入時を基準として1時間が経過する毎にS3925の処理が行われるので、リセット処理回数Pは、リセット処理回数Pが更新されたタイミングにおいては、遊技機1の電源投入からの経過時間と一致することになる。このため、例えばリセット処理回数Pが「1」になれば電源が投入されてから1時間が経過したと判断することができ、「2」になれば2時間が経過したと判断することができる。このリセット処理回数Pは、全曲開放状態において1時間おきに開始される楽曲公演演出に使用される新曲の種別を決定するために、S3825の楽曲公演演出開始処理において使用される。
[公演管理テーブル]
図40は、公演管理テーブルについて説明するための説明図である。図40に例示されるように、公演管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の楽曲公演演出を行う日付である初回楽曲公演演出日と、初回楽曲公演演出日において対応する新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可する状態に移行させる時刻である初回楽曲公演演出許可時刻とが、新曲毎に対応付けられて記憶されている。
例えば新曲Aについては、2013年11月30日の12時(正午)になると楽曲公演演出に関する内部状態を楽曲公演演出許可状態に移行させ、その後、新曲Aの初回の楽曲公演演出を開始させることが規定されている。また、例えば新曲Bについては、2013年12月7日の12時(正午)になると楽曲公演演出に関する内部状態を楽曲公演演出許可状態に移行させ、その後、新曲Bの初回の楽曲公演演出を開始させることが規定されている。本実施形態では、遊技機1の電源投入時を基準として1時間おきに楽曲公演フラグが「ON」に設定されるので、新曲Aの楽曲公演演出許可状態となる2013年11月30日の12時から新曲Bの楽曲公演演出許可状態となる同年の12月7日の12時までの1週間は、電源投入時を基準として1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が繰り返されることになる。このことは、楽曲公演演出許可状態となる期間が相異なる点を除いて、新曲B〜新曲Lについても同様である。
なお、本実施形態における遊技機1は、初回の楽曲公演演出が行われたことを契機として、メイン液晶表示装置108を用いて行われる通常演出と公演告知演出、サブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出の演出内容が変化するという特徴を有している。
例えば新曲Aの初回の楽曲公演演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変化する。すなわち、図40に例示されるように、メイン液晶表示装置108に表示される背景画像として、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現しなかったのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データを用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。これは、新曲B以降の新曲についても同様である。
また、長当たり遊技のオープニングにおいて、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトのオープニング演出が行われていたのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまでは、新曲Aに関する画像データや音響データを用いたオープニング演出が行われる。これは、長当たり遊技のエンディング演出についても同様である。このように、長当たり遊技におけるオープニング演出及びエンディング演出は、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでは、現在の楽曲公演演出に使用されている新曲に基づくものに固定される。すなわち、例えば新曲Cの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Dの初回楽曲公演演出が行われるまでの間は、新曲C仕様のオープニング演出及びエンディング演出が行われる。
また、15Rの長当たり遊技において再生される楽曲の楽曲選択では、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトの楽曲しか選択できなかったのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、新曲Aを選択可能になる。これは、新曲B以降の新曲についても同様であり、初回楽曲公演演出が行われる毎に、楽曲選択において遊技者が選択可能な新曲が増えて行くことになる。このため、例えば新曲Bの初回楽曲公演演出が行われてから1週間は選択可能な楽曲がデフォルトの楽曲、新曲A、及び新曲Bの3曲だけであったのが、新曲Lの初回楽曲公演演出が行われた後は、デフォルトの楽曲、及び新曲A〜新曲Lの全ての新曲を含む13曲の楽曲を選択可能になる。
また、新曲Aの初回楽曲公演演出開始時までは公演告知演出が行われていなかったのが、当該開始時の直前から新曲Bの初回楽曲公演演出開始時までは、新曲Aのドキュメント映像を再生する公演告知演出が、新曲Aの楽曲公演演出が行われる毎に、楽曲公演演出に先立って実行される。このことは、新曲G以降の新曲についても同様であり、楽曲公演演出が行われるに際して、この楽曲公演演出に使用される新曲に対応する公演告知演出が行われる。
また、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから1週間は1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が行われると共に、1週間が経過すると新曲Bの楽曲公演演出が行われるようになる。このため、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまでの間は、サブ液晶表示装置106では、新曲Aの楽曲公演演出に関する告知演出(例えば図9(C)参照)、又は新曲Bの楽曲公演演出に関する告知演出(図9(D)参照)が行われる。このことは、新曲C以降の新曲についても同様である。
ここまで初回楽曲公演演出を契機として演出がどのように変化するかについて簡単に説明したが、これらの演出の変化は、本実施形態では、ディスプレイリストを作成するために使用するディスプレイリスト作成テーブル(図37参照)を切り替えることによって実現される。
なお、本実施形態では初回楽曲公演演出日から次の新曲の初回楽曲公演演出日までの間隔が全て1週間に設定されている場合について説明するが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし、複数種の間隔が設定されてもよい。また、本実施形態では初回楽曲公演演出許可時刻が全ての新曲に関して12時に統一されている場合について説明するが、新曲毎に異なる初回楽曲公演演出許可時刻を設定してもよい。また、新曲の楽曲公演演出順についても、公演管理テーブルに例示されている楽曲公演演出順以外の公演順であってもよい。
また、2013年11月30日には楽曲公演演出(新曲A)が楽曲公演演出許可状態となり、2013年12月7日には楽曲公演演出(新曲B)が楽曲公演演出許可状態となるというように、その週によって特別演出の内容が異なっているため、遊技者を飽きさせ難くなっている。
[画像音響制御部1160による状態制御処理]
図41は、図38のS3810における状態制御処理の詳細フローチャートである。S3805の計測処理に続いて、統括CPU1241は、上記S3930の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(S4101)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(S4101:YES)、S3815における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、全曲開放状態ではないと判定した場合(S4101:NO)、現在の日付が初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(S4102)。具体的には、RTC情報が示す現在の日付が、公演管理テーブルに規定されている新曲A〜新曲Lの初回楽曲公演演出日のいずれかと一致するか否かを判定する。ここで、初回楽曲公演演出日ではないと判定された場合(S4102:NO)、すなわちいずれの新曲の初回楽曲公演演出日でもない場合、S3815における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(S4102:YES)、現在の時刻が初回楽曲公演演出許可時刻になったか否かを判定する(S4103)。具体的には、いずれかの新曲の初回楽曲公演演出日に相当する現在の日付に対応する初回楽曲公演演出許可時刻を公演管理テーブルから読み出し、RTC情報が示す現在の時刻が読み出した初回楽曲公演演出許可時刻になったか否かを判定する。なお、本実施形態では、全ての新曲に対して初回楽曲公演演出許可時刻が12時に設定されているので、このS4103においては、RTC情報が示す時刻が12時になったか否かが判定されることになる。このS4103において、初回楽曲公演演出許可時刻になっていないと判定された場合(S4103:NO)、S3815における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、初回楽曲公演演出許可時刻になったと判定した場合(S4103:YES)、制御用RAM1245に記憶されている楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定する(S4104)。この楽曲公演演出許可フラグは、現在公演されている新曲の次に公演される新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可する楽曲公演演出許可状態になっているか否かを示すフラグであり、公演管理テーブルに規定されているいずれかの初回楽曲公演演出日の初回楽曲公演演出許可時刻になると「ON」に設定され、「ON」に設定された状態で楽曲公演演出が開始される際に「OFF」に設定される。
[楽曲公演演出許可状態]
図42は、楽曲公演演出許可状態について説明するための説明図である。本実施形態における遊技機1では、上述したように、電源投入時を基準として経過時間の計測が行われる。そこで、遊技機1の電源が午前8時頃に投入され且つパチンコホールが午前10時にオープンすると想定して、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出に関して、初回楽曲公演演出日である7月7日において、上記S3925(図39参照)のリセット処理の回数をカウントし、カウントした回数が「4」に達したこと(電源投入から4時間が経過したこと)を契機として新曲Aの初回楽曲公演演出を開始させるといった構成を採用することで、12時(正午)頃に新曲Aの初回楽曲公演演出を行うことが可能である(図42(A)参照)。
しかしながら、この構成では、以下のような問題が生じてしまう。すなわち、図42(B)に例示されるように、ホール店員が午前5時頃に電源を投入した場合、パチンコホールがオープンする午前10時よりも前の午前9時頃に新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてしまい、その結果、新曲Aに関する各種演出を新たに出現させるトリガとなる新曲Aの初回楽曲公演演出を遊技者が楽しむことができないという問題が生じてしまう。また、初回楽曲公演演出日の前日から遊技機1の電源が投入されたままの状態であるような場合にも、同様の問題が生じてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、RTC情報が示す現在時刻が予め設定された時刻(初回楽曲公演演出許可時刻)になったことを条件として楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定し、楽曲公演演出許可フラグが「ON」になった状態で楽曲公演フラグが「ON」になったことを条件として初回楽曲公演演出を実行させる一方で、楽曲公演演出許可フラグが「OFF」の状態で楽曲公演フラグが「ON」になった場合には初回楽曲公演演出を実行させない(既に公演されている新曲があればその新曲の楽曲公演演出を実行させる)構成を採用している。
この構成により、図42(C)に例示されているように、たとえ想定とは異なる午前5時頃に遊技機1の電源が投入されたとしても、12時頃(正確には12時以降に最初に楽曲公演フラグが「ON」になるとき)に新曲Aの初回楽曲公演演出を開始させることが可能になる。なお、このような楽曲公演演出許可状態の制御は、新曲A以外の新曲についても同様に行われる。
[楽曲公演演出順管理テーブル]
図43は、楽曲公演演出順管理テーブルについて説明するための説明図である。楽曲公演演出順管理テーブルは、全曲開放状態における楽曲公演演出に使用される新曲の種別を管理するためのテーブルである。楽曲公演演出順管理テーブルでは、図43に例示されるように、全曲開放状態の初日である2/22以降のそれぞれの日付に関して、遊技機1の電源投入からの経過時間と、楽曲公演演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。なお、本実施形態では、楽曲公演演出順管理テーブルが、遊技機1の電源が午前8時頃に投入されることを想定して構成されている場合を例に説明する。
全曲開放状態になると、各曲の楽曲公演演出が行われる期間が1週間から1時間に短縮される。その結果、全曲開放状態となる前に84日間(=1週間×12曲)かけて行われた新曲A〜新曲Lの楽曲公演演出が、1日で行われるようになる。
例えば、2月22日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10時頃に新曲Aの楽曲公演演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの楽曲公演演出が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの楽曲公演演出が行われる。そして、11時間後の19時頃に新曲Jの楽曲公演演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの楽曲公演演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの楽曲公演演出が行われる。
ところで、2月23日以降について、2月22日と同じスケジュールで楽曲公演演出を行うようにした場合、遊技者がどの日に遊技を行ったとしても、パチンコホールのオープンからクローズまで遊技を続けていれば、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことができる。しかしながら、遊技者の中には特定の時間帯にしか遊技できない人もおり、これに対して、上述したような同一スケジュールで楽曲公演演出を行ってしまうと、たとえ毎日遊技し続けたとしても、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことができないという問題が生じてしまう。例えば、2月22日に関して、遊技者が18時頃から遊技を始めると、新曲I〜新曲Lの楽曲公演演出は楽しむことができるが、新曲A〜新曲Hの楽曲公演演出を楽しむことはできない。
このため、本実施形態では、図43に例示されるように、楽曲公演演出に使用される新曲の曲順を1曲ずつ規則的にシフトさせていくように新曲の曲順が予め規定されている。このため、例えば、2月22日の午前中にしか楽しむことができなかった新曲Aや新曲Bの楽曲公演演出が、2月24日には18時以降に行われるようになる。このため、上述したように特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、ある程度継続してパチンコホールに通い続けることにより、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことが可能になる。このような全曲開放状態における楽曲公演演出の制御については、図49に基づいて後に詳述する。
以上、図43で説明したように、2/22になり全曲開放状態となった場合は、楽曲公演演出順管理テーブルに基づいて毎回楽曲公演演出で公演される新曲が変更されていくようになる。したがって特別演出が毎回変更されていくことになる。
なお、楽曲公演演出順管理テーブルにおいては新曲の内容を楽曲公演演出の公演の度に変更するようにしたが、これに限らず、例えば、2/22は毎回新曲Aの楽曲公演演出を行い、2/23は毎回新曲Bの楽曲公演演出を行い、…というように日替わりで楽曲公演演出の演出内容を変更するようにしてもよい。また、2/22は楽曲公演演出において、毎回新曲Aが流れるが新曲Aの画像をA−1、A−2…というように、楽曲公演演出のうちの一部の演出だけを変更するようにしてもよい。また、新曲が毎回変更されていくが画像は新曲Aの画像が毎回表示されるようにしてもよい。
また、2/22は、最初の楽曲公演演出は新曲Aから始まり、最後の楽曲公演演出は新曲Lで終わり、2/23は、最初の楽曲公演演出は新曲Bから始まり、最後の楽曲公演演出は新曲Aで終わるというように、全曲開放状態となった場合であっても日付によって特別演出の内容(スケジュール)が異なっているため、遊技者を飽きさせ難くなっている。
また全曲開放状態になると、楽曲公演演出が終了した後、続いて次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出を告知するための次回公演告知演出が楽曲公演演出の一環として5秒間実行されるようになる。したがって遊技者は、今回の楽曲公演演出終了後に次回の楽曲公演演出の演出内容を認識できる。
[画像音響制御部1160による告知演出制御処理]
図44は、図38のS3815における告知演出制御処理の詳細フローチャートである。告知演出制御処理は、サブ液晶表示装置106を用いて行われる告知演出を制御するための処理である。
S3810の状態制御処理に続いて、統括CPU1241は、図44に例示されるように、上記S3930の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(S4401)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(S4401:YES)、告知演出を実行させるための具体的な処理は行われず、S3820の公演告知演出制御処理に処理が進められる。これは、全曲開放状態においては、楽曲公演演出が1時間おきに行われ、その都度使用される新曲が切り替わっていき、且つ、未公演の新曲が存在しないため、図9に例示されているような告知演出を必ずしも行う必要がないためである。
統括CPU1241は、全曲開放状態ではないと判定した場合(S4401:NO)、例えばVDP1242の処理状況に基づいて、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S4402)。ここで、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S4402:NO)、例えばVDP1242の処理状況に基づいて、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示を含む告知演出(図9(C)参照)の実行中であるか否かを判定する(S4403)。ここで、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中であると判定された場合(S4403:YES)、S3820における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中ではないと判定した場合(S4403:NO)、例えばS3901の処理でカウントアップされる割込み処理回数Nに基づいて、楽曲公演演出の開始時時間の所定時間前(例えば15分前)であるか否かを判定する(S4404)。
統括CPU1241は、所定時間前であると判定した場合(S4404:YES)、カウントダウン表示を含む告知演出をサブ液晶表示装置106に開始させるための設定情報(残り時間を示す情報などを含む)を制御用RAM1245にセットする(S4405)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1291に格納されることで、楽曲公演演出される新曲のタイトルが報知され、且つその新曲の楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示されることになる(図9(C)参照)。
統括CPU1241は、楽曲公演演出の所定時間前ではないと判定した場合(S4404:NO)、現時点での最新曲の次に公演される新曲に関する告知演出を行うために、以下の処理を実行する。すなわち、統括CPU1241は、S4102(図41参照)の処理と同様に、初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(S4406)。
統括CPU1241は、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合(S4406:NO)、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出日までの残り日数を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置106に実行させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4407)。具体的には、まず、RTC情報に基づいて現在の日付を特定する。そして、公演管理テーブル(図40参照)を参照し、現在の日付よりも後の日付であって現在の日付に最も近い初回楽曲公演演出日を特定する。このようにして特定した初回楽曲公演演出日が、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出日である。例えば、現在の日付が2013年11月29日である場合、上述した条件に該当する初回楽曲公演演出日は2013年11月30日であり、次に公演される新曲が新曲Aであると判断することができる。統括CPU1241は、このようにして初回楽曲公演演出日を特定すると、現在の日付から特定した初回楽曲公演演出日までの日数を算出する。ここで説明した例では、日数「1」が算出される。このように、統括CPU1241は、RTC情報と公演管理テーブルとに基づいて、次に公演される新曲の種別(ここでは曲名)と、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの日数とを取得する。そして、取得したこれらの情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1291に格納されることで、次に公演される新曲のタイトルとその新曲の初回楽曲公演演出日までの残り日数とが報知されることになる(図9(A)参照)。
統括CPU1241は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(S4406:YES)、未公演の楽曲公演演出である初回楽曲公演演出が本日行われることを報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置106に実行させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4408)。具体的には、上述したS4406と同様に処理を行って次に公演される新曲の種別(曲名)を取得し、この情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1291に格納されることで、未公演曲のタイトルとその未公演曲の楽曲公演演出が本日行われることが報知されることになる(図9(B)参照)。
一方、統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S4402:YES)、例えばVDP1242の処理状況に基づいて、楽曲公演演出が終了したか否かを判定する(S4410)。ここで、楽曲公演演出が終了していないと判定された場合(S4410:NO)、S3820における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、楽曲公演演出が終了したと判定した場合(S4410:YES)、その終了した楽曲公演演出が、初回の楽曲公演演出であったか否かを判定する(S4411)。具体的には、初回の楽曲公演演出の開始時には楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるので、楽曲公演演出の開始時に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていたか否かに基づいて、初回の楽曲公演演出であるか否かを判定する。ここで、初回の楽曲公演演出ではなかったと判定された場合(S4411:NO)、S3820における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、初回の楽曲公演演出であったと判定した場合(S4411:YES)、例えば楽曲公演演出管理テーブルを参照して次に公演される新曲を特定し、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの残り日数(本実施形態では新曲の種類に関わらず7日)を報知する演出を含む告知演出画像P47をサブ液晶表示装置106に実行させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4412)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1291に格納されることで、未公演曲のタイトルと、その未公演曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの日数とが報知されることになる(図9(D)参照)。
なお、本実施形態では、サブ液晶表示装置106が告知演出のみに使用される場合について説明したが、例えばメイン液晶表示装置108において行われる演出と同期する演出をサブ液晶表示装置106に行わせるというように、告知演出以外の用途にサブ液晶表示装置106を使用してもよい。
[画像音響制御部1160による公演告知演出制御処理]
図45及び図46は、図38のS3820における公演告知演出制御処理の詳細フローチャートである。S3815の告知演出制御処理に続いて、統括CPU1241は、図45に例示されるように、制御用RAM1245に記憶されている公演告知フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4501)。この公演告知フラグは、上述したS3910(図39参照)が行われることによって「ON」に設定される。ここで、公演告知フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S4501:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、公演告知フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4501:YES)、公演告知フラグを「ON」に設定したことに応じて公演告知に係る設定情報を制御用RAM1245にセットする処理が既に完了しているか否かを判定する(S4502)。ここで、設定情報をセットする処理が完了していると判定された場合(S4502:YES)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、設定情報をセットする処理が完了していないと判定した場合(S4502:NO)、例えば演出制御部1150からの特別遊技に係るコマンドの受信状況に基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S4503)。ここで、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(S4503:NO)、客待ち演出中であるか否かを判定する(S4504)。具体的には、演出制御部1150からの客待ち演出開始コマンドを受信してから変動演出開始コマンドを受信するまでの間は客待ち演出が行われるので、例えば、客待ち演出開始コマンドを受信した後であって、変動演出開始コマンドを受信する前であるか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定する(S4504)。
ところで、客待ち演出中は、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていない状態である。このため、通常演出とは無関係な公演告知演出を行ったとしても、通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、統括CPU1241は、客待ち演出中であると判定した場合(S4504:YES)、楽曲公演演出で公演される新曲を特定する(S4505)。具体的には、RTC情報に基づいて、現在日時(日付及び時刻)を特定し、特定した現在日時に基づいて、今回の公演告知演出に続いて行われる楽曲公演演出の開始時間を特定する。より詳細には、楽曲公演フラグが「ON」に設定されるときの割込み処理回数Nから現時点での割込み処理回数Nを減算し、この減算によって得られた値を割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ)に乗算して楽曲公演演出の開始時間までの残り時間を算出する。そして、上記特定した現在日時に算出した残り時間を加算することによって、楽曲公演演出の開始時間を特定する。統括CPU1241は、楽曲公演演出の開始時間を特定すると、テーブルを参照して楽曲公演演出に使用される新曲を特定する。すなわち、現在の状態が全曲開放状態ではない場合、公演管理テーブル(図40参照)を参照し、特定した楽曲公演演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。一方、現在の状態が全曲開放状態である場合には、楽曲公演演出順管理テーブル(図43参照)を参照して、特定した楽曲公演演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。
S4505の処理に続いて、統括CPU1241は、特定した新曲に関する公演告知演出を開始させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4506)。設定情報がセットされると、この設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されて、作成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1291に格納される。これにより、公演告知演出が開始されることになる。
このようにして、統括CPU1241は、楽曲公演演出の開始時間の所定時間(本実施形態では1分)前、すなわち公演告知演出の開始時間となったときに客待ち演出中である場合には、公演告知演出を直ちに開始させる。
一方、統括CPU1241は、客待ち演出中ではないと判定した場合(S4504:NO)、例えば特別図柄の変動表示に伴う通常演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S4507)。
統括CPU1241は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(S2407:YES)、制御用RAM1245に記憶されている発展時開始フラグ、禁止フラグ、及び終了後開始フラグのいずれかのフラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、フラグ設定処理が完了しているか否かを判定する(S4508)。なお、これら3つのフラグについては後述する。
統括CPU1241は、フラグ設定処理が完了していないと判定した場合(S4508:NO)、すなわち上記3つのフラグがいずれも「OFF」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示が終了するまでの残り時間を算出する(S4509)。具体的には、例えば、演出制御部1150から受信した変動演出開始コマンドに基づいて特別図柄の変動時間を特定し、変動演出開始コマンドを受信してから現時点までの経過時間を特定した変動時間から減算することによって、残り時間を算出する。
ところで、楽曲公演演出の開始時間となる前に特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了する場合、今回の変動演出が終了する終了タイミング、或いは次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始される開始タイミングといった変動演出の切替タイミングが、楽曲公演演出の開始時間よりも前に存在することとなる。このような場合、上記終了タイミングや上記開始タイミングで公演告知演出を開始させるようにすれば、公演告知演出によって変動演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することが可能である。
このため、統括CPU1241は、上記S4509の処理に続いて、現在の時間に算出した残り時間を加算した時間が楽曲公演演出の開始時間よりも前の時間であるか否かに基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行している変動演出が、楽曲公演演出が開始されるよりも前に終了するか否かを判定する(S4510)。ここで、楽曲公演演出が開始されるよりも前に終了すると判定した場合(S4510:YES)、終了後開始フラグを「ON」に設定する(S4511)。この終了後開始フラグは、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させるか否かを示すフラグである。このため、終了後開始フラグが「ON」に設定されることにより、今回の変動演出が終了するタイミング、又は次回の変動演出が開始されるタイミングで公演告知演出が開始されることになる。
一方、統括CPU1241は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しないと判定した場合(S4510:NO)、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあるか否かを判定する(S4512)。具体的には、演出制御部1150から受信した変動演出開始コマンドを解析し、特別図柄の変動表示に伴って実行中である変動演出において、例えばノーマルリーチからスーパーリーチに発展するといった発展タイミングが存在するか否かを判断する。そして、発展タイミングが存在すると判断した場合、その発展タイミングに相当する時間が、上記特定した楽曲公演演出の開始時間よりも前であるか否かを判定する。
ところで、公演告知演出が今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制するためには、変動演出が終了してから公演告知演出を開始させることが好ましい。しかしながら、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合にこのような構成を採用すると、楽曲公演演出中に公演告知演出が行われてしまうという問題が生じる。このため、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合には、公演告知演出を行わないようにするのが好ましい。これに対して、特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの間に行われる1回の変動演出が発展タイミング、すなわち演出の切替タイミングを有している場合、その発展タイミングで変動演出画像を縮小表示に切り替えると共に公演告知演出を開始させるようにすれば、公演告知演出が変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制することが可能である。
そこで、統括CPU1241は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあると判定した場合(S4512:YES)、発展時開始フラグを「ON」に設定する(S4513)。ここで、発展時開始フラグは、変動演出における演出の発展タイミングで公演告知演出を開始させるか否かを示すフラグである。
一方、統括CPU1241は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがないと判定した場合(S4512:NO)、公演告知演出の開始時間から楽曲公演演出の開始時間までの間に変動演出の発展(区切り)タイミングが存在しないので、公演告知演出が行われて変動演出の興趣が損なわれるのを防止するために、禁止フラグを「ON」に設定する(S4514)。ここで、禁止フラグは、公演告知演出の実行を禁止するか否かを示すフラグである。
統括CPU1241は、S4511の処理を実行した場合、S4513の処理を実行した場合、S4514の処理を実行した場合、又はフラグ設定処理が完了していると判定した場合(S4508:YES)、禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4517)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(S4517:YES)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。このように、禁止フラグが「ON」に設定された場合には上述したS4505及びS4506に処理が進められないので、公演告知演出が行われないこととなる。
一方、統括CPU1241は、禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S4517:NO)、発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4518)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S4518:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4518:YES)、今回の通常演出に係る変動演出開始コマンドの解析結果等に基づいて、発展タイミングになったか否かを判定する(S4519)。ここで、発展タイミングになっていないと判定された場合(S4519:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、発展タイミングになったと判定した場合(S4519:YES)、上述したS4505及びS4506の処理を実行する。
このように、統括CPU1241は、演出制御部1150から受信した変動演出開始コマンドに基づいて変動演出の発展タイミング(演出の切替タイミング)を特定し、公演告知演出の開始時間になったと判定してから楽曲公演演出の開始時間となるまでに、特定した発展タイミングで、上部領域A1における公演告知演出を開始させる。
一方、今回の特別図柄の変動表示が終了した後には、以下のような処理が行われる。すなわち、統括CPU1241は、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S4507:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4521)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S4521:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4521:YES)、例えば演出制御部1150からの保留表示コマンド及び変動演出開始コマンドの受信状況に基づいて、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(S4522)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(S4522:NO)、演出制御部1150から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S4523)。ここで、変動演出終了コマンドを受信していないと判定された場合(S4523:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
一方、変動演出終了コマンドを受信したと判定された場合(S4523:YES)、上述したS4505及びS4506に処理が進められる。今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了時に第1特別図柄判定が保留されていない場合は、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了タイミングが演出の切替タイミングとなる。このため、このような場合には、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了するタイミングで、公演告知演出が開始されることになる。
統括CPU1241は、第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(S4522:YES)、演出制御部1150から変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(S4524)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S4524:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した直後に変動演出開始コマンドが受信される場合、これに応じて次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始されることになる。このため、特別図柄の変動表示が終了してから次に特別図柄の変動表示が開始されるタイミング、すなわち変動演出開始コマンドに応じて次の変動演出が開始されるタイミングも、演出の切替タイミングとなる。このため、統括CPU1241は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(S4524:YES)、上述したS4505及びS4506の処理を実行する。
このように、統括CPU1241は、公演告知演出の開始時間に特別図柄が変動表示されている場合には、この変動表示の終了後に、メイン液晶表示装置108に公演告知演出を開始させる。
一方、統括CPU1241は、特別遊技中(大当たり遊技中)であると判定した場合(S4503:YES)、図46に例示されるように、長当たり遊技中であるか否かを判定する(S4626)。長当たり遊技が行われる場合、長当たり遊技に伴う当たり演出の実行を指示するコマンドとして、オープニング演出開始コマンド、ラウンド中演出開始コマンド、及びエンディング演出開始コマンドが演出制御部1150から送信される。これに対して、短当たり遊技が行われる場合、短当たり演出開始コマンド及び短当たり演出終了コマンドが演出制御部1150から送信される。このため、統括CPU1241は、これらのコマンドのうちのいずれのコマンドに応じた当たり演出を実行しているかに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する。
統括CPU1241は、長当たり遊技中であると判定した場合(S4626:YES)、最終ラウンドの開始前であるか否かを判定する(S4627)。ここで、最終ラウンドの開始前ではないと判定された場合(S4627:NO)、後述するS4635に処理が進められる。
ところで、長当たり遊技中は、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出開始コマンドが演出制御部1150から送信されて、各ラウンドのラウンド中演出が行われる。このラウンド中演出においては、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御部1160によって受信される毎にその表示内容の少なくとも一部(例えば現在のラウンド数を示す表示)が更新される。すなわち、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御部1160によって受信される毎に、長当たり遊技に伴う当たり演出が切り替えられることになる。
そこで、統括CPU1241は、最終ラウンド開始前であると判定した場合(S4627:YES)、演出制御部1150からラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(S4628)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(S4628:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
これに対して、統括CPU1241は、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定した場合(S4628:YES)、楽曲公演演出で公演される新曲を特定し(S4629)、特定した新曲に関する公演告知演出を開始させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4630)。このS4629及びS4630の処理は、上述したS4505及びS4506の処理と同様に行われる。
このように、統括CPU1241は、長開放ラウンド遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技が終了した後に、メイン液晶表示装置108に公演告知演出を開始させる。なお、本実施形態では、公演告知演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了してから次の長開放ラウンド遊技が開始されるタイミングで公演告知演出を開始させる場合について説明するが、例えば、公演告知演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了するタイミングで公演告知演出を開始させるようにしてもよい。
ここで、図47を参照しつつ、公演告知演出の開始時間と長開放ラウンド遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、公演告知演出の開始時間となってから楽曲公演演出の開始時間となるまでの時間である開始時間が1分に設定されている。これに対して、図47(A)に例示されるように、仮に開始時間が20秒に設定されている場合、公演告知演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が、楽曲公演演出の開始時間よりも後に終了する場合がある。すなわち、開始時間において、長当たり遊技に伴う当たり演出の切替タイミングが存在しないため、開始時間中のどこかで公演告知演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、公演告知演出の開始時間が、1回の長開放ラウンド遊技を消化するのに要する時間(最長29秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、公演告知演出の開始時間が、1回のラウンド中演出が実行される時間の最長時間よりも長い時間に設定されている。このため、図47(B)に例示されるように、公演告知演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に終了して次のラウンドのラウンド中演出が開始されることになる。そして、本実施形態ではこのラウンド中演出の開始時に公演告知演出が開始されるので、楽曲公演演出の興趣を損なうことなく公演告知演出を開始させることができる。
ところで、本実施形態における遊技機1では、長当たり遊技中に遊技者によって選択された楽曲が再生される場合がある。このような楽曲の再生中に公演告知演出又は楽曲公演演出を開始させることとなった場合、楽曲の再生を中止させる必要がある。しかしながら、遊技者が所望の楽曲を選択したにも拘わらずその楽曲が最後まで再生されないとなれば、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、楽曲の再生中に公演告知演出や楽曲公演演出が開始された場合、その楽曲の再生を中止すると共に、楽曲公演演出が終了してからその楽曲の再生を初めからやり直すこととしている。このような制御を実現するために、S4630の処理に続いて、以下の処理が行われる。
すなわち、S4630に続いて、統括CPU1241は、例えばVDP1242が楽曲再生に係る描画処理の実行中であるか否かに基づいて、選択された楽曲の再生中であるか否かを判定する(S4631)。ここで、楽曲の再生中ではないと判定された場合(S4631:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、楽曲の再生中であると判定した場合(S4631:YES)、VDP1242及び音響DSP1243に楽曲の再生を中止させる(S4632)。そして、再生を中止した楽曲の種別を特定可能な楽曲情報を制御用RAM1245に保存し(S4633)、制御用RAM1245に記憶されているリプレイフラグを「ON」に設定する(S4634)。このリプレイフラグは、楽曲公演演出が終了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生を改めて開始させるか否かを示すフラグである。
ところで、長当たり遊技における最終ラウンド開始後に公演告知演出の開始時間となった場合、この長当たり遊技が終了する前にラウンド中演出開始コマンドを受信してラウンド中演出を変化させる処理が行われることはない。このため、このような場合には、長当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、公演告知演出を開始させることとしている。
また、短当たり遊技に伴う短当たり演出は、この短当たり遊技のオープニング開始からエンディング終了まで一連のものであって、その途中に演出の切替タイミングが存在しない。このため、短当たり遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、短当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、公演告知演出を開始させることとしている。
このため、統括CPU1241は、長当たり遊技中ではないと判定した場合(S4626:NO)、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(S4627:NO)、例えばエンディング演出開始コマンド(又は短当たり演出終了コマンド)を受信してからの経過時間に基づいて、長当たり遊技(又は短当たり遊技)のエンディングが終了したか否かを判定する(S4635)。ここで、エンディングが終了していないと判定された場合(S4635:NO)、S3825の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。逆に、エンディングが終了したと判定された場合(S4635:YES)、S4629に処理が進められて公演告知演出が開始されることになる。
このように、長当たり遊技における最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が開始されてから公演告知演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技のエンディングが終了した後に、公演告知演出を開始させる。また、短当たり遊技における短開放ラウンド遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、この短開放ラウンド遊技と連続して実行される全ての短開放ラウンド遊技が終了した後に、公演告知演出を開始させる。
ここで、図48を参照しつつ、公演告知演出の開始時間と短当たり遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、公演告知演出に係る開始時間が1分に設定されている。これに対して、図48(A)に例示されるように、仮に開始時間が20秒に設定されている場合、公演告知演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が、楽曲公演演出の開始時間よりも後に終了することになる。すなわち、開始時間において、短当たり遊技に伴う短当たり演出の切替タイミングが存在しないため、開始時間中のどこかで公演告知演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、公演告知演出の開始時間が、1回の短当たり遊技を消化するのに要する時間(例えば30秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、公演告知演出の開始時間が、連続する複数(本実施形態では15回)の短開放ラウンド遊技を消化するのに要する合計時間よりも十分に長い時間に設定されている。このため、図48(B)に例示されるように、公演告知演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に終了することになる。そして、本実施形態ではこの短当たり遊技に伴う短当たり演出が終了した後に再開された特別図柄の変動表示の開始に伴って公演告知演出が開始されるので、当たり演出や変動演出の興趣を損なうことなく公演告知演出を開始させることができる。
[画像音響制御部1160による楽曲公演演出開始処理]
図49は、図38のS3825における楽曲公演演出開始処理の詳細フローチャートである。S3820の公演告知演出制御処理に続いて、統括CPU1241は、図49に例示されるように、楽曲公演フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4901)。ここで、楽曲公演フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S4901:NO)、S3830の通常演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、楽曲公演フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4901:YES)、公演告知演出に関する全てのフラグを「OFF」に設定する(S4902)。ここで、公演告知演出に関する全てのフラグとは、具体的には、図45に示されている公演告知フラグ、終了後開始フラグ、発展時開始フラグ、及び禁止フラグである。
S4902の処理に続いて、統括CPU1241は、制御用RAM1245に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(S4903)、S3930の処理と同様に、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(S4904)。
統括CPU1241は、全曲開放状態ではないと判定した場合(S4904:NO)、制御用ROM1244に記憶されている公演管理テーブル(図40参照)を制御用RAM1245にセットし(S4905)、現在の日付に対応する新曲を選択する(S4906)。例えば現在の日付が2013年12月3日である場合、この日付が新曲Aの初回楽曲公演演出日である2013年11月30日と新曲Bの初回楽曲公演演出日である2013年12月7日との間の日付であるので、新曲Aを選択する。また、例えば現在の日付が2013年12月7日である場合、この日付が新曲Bの初回楽曲公演演出日である2013年12月7日であるので、新曲Bを選択する。
ところで、楽曲公演演出を実行する日付が初回楽曲公演演出日以外の日である場合、その日の楽曲公演演出に使用される新曲は1種類である。これに対して、楽曲公演演出を実行する日付が初回楽曲公演演出日に該当する日である場合、楽曲公演演出許可状態に移行する前後で新曲の種類が変化するので、その日の楽曲公演演出に使用される新曲は2種類である。このため、現在の日付が初回楽曲公演演出日である場合には、2種類の新曲のどちらを使用するかを決定する必要がある。
そこで、統括CPU1241は、S4906の処理に続いて、現在の日付が公演管理テーブルに規定されている初回楽曲公演演出日のいずれかに該当するか否かに基づいて、初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(S4907)。ここで、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合(S4907:NO)、S4906の処理で選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4908)。このようにして楽曲公演演出に係る設定情報が制御用RAM1245にセットされると、その設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1291にセットされる。これにより、S4906の処理で選択された楽曲公演演出が開始されることになる。
一方、統括CPU1241は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(S4907:YES)、制御用RAM1245に記憶されている楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4907)。
図40に例示されるように、現在の日付が例えば新曲Bの初回楽曲公演演出日に該当する2013年12月7日であり且つ楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されている場合、新曲Bの初回の楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。これに対して、現在の日付が例えば新曲Bの初回楽曲公演演出日に該当する2013年12月7日であり且つ楽曲公演演出許可フラグが「OFF」に設定されている場合、新曲Bではなく新曲Bの1つ前の新曲Aの楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。
そこで、統括CPU1241は、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4909:YES)、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合と同様に、S4906の処理で選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする(S4908)。逆に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S4909:NO)、すなわち楽曲公演演出許可フラグが「OFF」に設定されている場合、S4906の処理で選択した新曲の1つ前の新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4910)。
このように、統括CPU1241は、公演管理テーブルに規定されている初回楽曲公演演出許可時刻を過ぎたと判定して楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定した後に、経過時間が1時間に達するという時間条件を満たすと判定した場合には、新曲(上述した例では新曲B)の初回楽曲公演演出をメイン液晶表示装置108に開始させる。逆に、初回楽曲公演演出許可時刻を過ぎたと判定していない状態で上記時間条件を満たすと判定した場合には、新曲の初回楽曲公演演出を実行させずに、既に公演されている1つ前の新曲の楽曲公演演出を実行させる。
S4908に続いて、統括CPU1241は、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S4911)。ここで、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S4911:YES)、楽曲公演演出許可フラグを「OFF」に設定する(S4912)。
一方、統括CPU1241は、全曲開放状態であると判定した場合(S4904:YES)、楽曲公演演出順管理テーブル(図43参照)を制御用RAM1245にセットする(S4914)。そして、制御用RAM1245に記憶されているリセット処理回数Pに基づいて、遊技機1の電源投入からの経過時間を特定する(S4915)。ここで、リセット処理回数Pは、遊技機1の電源投入時には「0」に設定されており、S3935(図39参照)の処理が行われる毎に「1」加算される。このため、統括CPU1241は、楽曲公演フラグが「ON」に設定されたと判定した直後のリセット処理回数Pを経過時間として特定する。例えばリセット処理回数が「1」に更新された場合にはその更新タイミングで1時間が経過したと判断することができ、「3」に更新された場合にはその更新タイミングで3時間が経過したと判断することができる。
S4915の処理に続いて、統括CPU1241は、S4903の処理で特定した現在の日付、及びS4915の処理で特定した経過時間に対応する新曲を選択する(S4916)。具体的には、特定した現在の日付及び電源投入時からの経過時間に対応する新曲の種別を楽曲公演演出順管理テーブルから読み出す。例えば現在の日付が2月23日であり電源投入から3時間が経過している場合、新曲Cを選択する。また、例えば現在の日付が2月27日であり電源投入から10時間が経過している場合、新曲Bを選択する。
そして、S4916の処理に続いて、統括CPU1241は、上記S4908の処理と同様に、選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S4917)。これらのS4914〜S4917の処理は、全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過する毎に行われる。
S4911の処理において楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合、または、S4912の処理実行後、または、S4917の処理実行後、楽曲公演フラグが「OFF」に設定(S4918)した後、S3830の通常演出制御処理に処理が進められる。
このように、統括CPU1241は、現在の日付における新曲A〜新曲Lのそれぞれの楽曲公演演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各新曲の楽曲公演演出を実行させる。
なお、本実施形態では、図43に例示された楽曲公演演出順管理テーブルを用いて全曲開放状態における各新曲の楽曲公演演出の実行タイミングを設定する場合について説明したが、他の実施形態として、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、全ての新曲の実行タイミングを楽曲公演演出順管理テーブルに規定しておく場合について説明したが、実行日とその実行日において最初に実行される楽曲公演演出に使用される新曲の種別とを対応付けて予め記憶しておき、その新曲を基準として、例えば新曲D、新曲E、新曲Fというように規則的に選曲していくようにしてもよい。
また、前日の最初の楽曲公演演出に使用された新曲(例えば新曲F)を示す情報を保持しておき、翌日はその次の曲(例えば新曲G)から順に選曲していくといった構成を採用してもよい。
また、楽曲公演演出順管理テーブルなどの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代わりに、例えば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、楽曲公演演出に使用する新曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の楽曲公演演出が2回以上行われないように、楽曲公演演出で既に使用された新曲の種別を示す情報を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成を更に追加してもよい。
このように、統括CPU1241は、経過時間の計測結果、RTC情報、公演管理テーブル、及び楽曲公演演出順管理テーブルに基づいて楽曲公演演出の開始タイミグや使用される新曲の種別を制御する。すなわち、特別図柄表示器41,42によって特別図柄が変動表示されているか否か、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かに関わらず、メイン液晶表示装置108に楽曲公演演出を実行させる。
以上、図49で説明したように、S4904で全曲開放状態であると判断された場合は、S4914で楽曲公演管理テーブルがセットされ、S4916により毎回楽曲公演演出で公演される新曲が変更されていくようになる。したがって特別演出が毎回変更されていくことになる。
[通常演出モードから特別演出モードに移行するときの各演出の流れ]
次に、図50〜図55を参照しつつ、通常演出モードから特別演出モード(公演告知演出および楽曲公演演出)に移行するとき各演出の流れについて説明する。
[変動演出が行われていないときに特別演出モードに移行した場合]
図50は、通常演出モードにおいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われていないときに、公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(A)は、前述した省電力モードが非運用である通常電力モードにおける通常演出モードにおいて客待ち状態のときに、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(A)に示すように、メイン制御部1100から客待ちコマンドが送信されてから所定時間(例えば30秒)が経過すると、客待ち状態に移行する。この客待ち状態のときには客待ち演出が実行され、図50(A)に例示されるように、遊技機1の機種名や本機種の宣伝映像からなる、客待ち演出画像が全体領域に表示される(図50(A−1)参照)。
またこの客待ち演出においては、客待ち演出画像の上部には常時、前回の楽曲公演が終了から次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間がカウントダウン表示されており、これから遊技を行う遊技者に対して、次回の楽曲公演演出の開始時間をアピールする。よってこれから遊技を行う遊技者は、次回の楽曲公演演出の開始時間を認識することができる。なお、この次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間を表示しているときに併せて次回の公演される新曲を紹介すると、これから遊技を行う遊技者に対するアピール効果がより高まる。
この客待ち演出において表示される次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間表示(カウントダウン表示)は、前述したメニュー画面の残時間表示とともに、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第2の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
このような客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われていないので、公演告知演出を直ちに開始させても通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、全体領域表示から領域分割表示に移行させ、領域分割表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示することで、公演告知演出が直ちに開始される(図50(A−2)参照)。
この場合、公演告知演出の開始時間と実際の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、公演告知演出の開始時に客待ち状態であったため、下部領域A2には、前回変動演出における停止表示状態の装飾図柄P22がドット表示される。
なお、この客待ち状態においては、下部領域A2において客待ち状態であることを遊技者が認識できる表示をするようにしてもよい。
この公演告知演出において表示される60秒間のカウントダウン表示は、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第1の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
その後、楽曲公演演出の開始時間になると、それまで公演告知演出に使用されていた上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示することで、楽曲公演演出が開始される(図50(A−3)参照)。そして、この楽曲公演演出終了時間となってもなお特別図柄判定の権利が発生しない場合には、全体領域を用いた客待ち演出画像の表示が再開される(図50(A−4)参照)。
なお、図50(A)について、省電力モードにおける通常演出モードにおいて客待ち状態のときに、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れは、前述したように、「節電中 公演開始まで○○分○○秒」(客待ち演出)→「公演開始まであと○○秒」(公演告知演出)→「ただいま△△△公演中 終了まで○○分○○秒」(楽曲公演演出)「→「節電中 公演開始まで○○分○○秒」(客待ち演出)となる。
図50(B)は、変動演出が停止表示中のときに公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(B)に示すように、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)判定の権利が保留されていない状態(保留記憶が0個であり、かつ特別図柄の変動表示に伴う変動演出が停止表示している状態)のときには、前回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動停止画像が全体領域に表示される(図50(B−1)参照)。
このような状態で公演告知演出の開始時間となった場合、遊技球を用いた遊技に伴う変動演出が行われていないので、公演告知演出を直ちに開始させても変動演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、全体領域表示から領域分割表示に移行させ、領域分割表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示することで、上部領域A1を用いた公演告知演出が直ちに開始される(図50(B−2)参照)。
この場合、公演告知演出の開始時間と実際の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、公演告知演出の開始時に停止表示状態であったため、下部領域A2には、前回変動演出における停止表示状態の装飾図柄P22がドット表示される。
その後、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)判定の権利が発生すると、下部領域A2に停止表示されているドット表示された装飾図柄P22により、特別図柄の変動表示に伴う変動演出を開始させる(図50(B−3)参照)。
そして、公演告知演出に変動開始された変動演出中に楽曲公演演出の開始時間となった場合、上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示することで、上部領域A1を用いた楽曲公演演出が開始される(図50(B−4)参照)。
そして、この楽曲公演演出の終了時間となったときに、下部領域A2において楽曲公演演出の終了時間以前に変動開始された装飾図柄P22の変動演出が行われている場合、この変動演出が終了するまでは、領域分割表示を行い(図50(B−5)参照)、この変動演出が終了した後、通常演出モードにおける全体領域を用いた変動演出に移行させる(図50(B−6)参照)。
なお、図50(B−6)に示すように、領域分割表示から全体領域表示に切り替える場合は、以下に示す4つの方法がある。
1つめの方法は、CPU1101から送信された図柄確定コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、通常演出モードに移行させて、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(CPU1101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法1)。
2つめの方法は、楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合、記憶されている全ての保留記憶に対する変動演出が終了するまでは、領域分割表示を継続させ、この全ての保留記憶のうち最後の保留記憶に対する変動演出において、CPU1101から送信された図柄確定コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(CPU1101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法2)。
3つめの方法は、CPU1101から送信された次回の変動開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(CPU1101から送信された変動開始コマンドに基づく方法1)。
4つめの方法は、楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合、記憶されている全ての保留記憶に対する変動演出が終了するまでは、領域分割表示を継続させ、この全ての保留記憶のうち最後の変動演出が停止表示された後、CPU1101から送信された次回の変動開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(CPU1101から送信された変動開始コマンドに基づく方法2)。
これら方法の何れを用いることにより、変動演出の終了後に、領域分割表示から全体領域表示に移行することができる。
以上のように、変動演出の終了後に、領域分割表示から全体領域表示に切り替える場合、全体領域表示で表示するタイミングは、変動演出の終了後においてCPU1101から送信された新たなコマンドをCPU1151が受信したことに基づくものである。
上記2つめの方法および4つめの方法を採用した場合において、楽曲公演演出が終了したときに第1特別図柄または第2特別図柄に係る保留記憶数が保留記憶されている場合、保留記憶されている全ての保留記憶数に対する変動演出が停止表示されるまでは、特別演出モードを延長させて、この特別演出モード延長期間においては、特別演出モード延長期間特有の特別演出である第2特別演出を実行するようにしてもよい。またこの特別演出モード延長期間においては、変動演出とは関係のないミニゲームを行うようにしてもよい。このようにすることによって、遊技性を向上させることができる。
なお、この特別演出モード延長期間は、通常演出モードの一環の中に設けるようにしてもよい。つまり、通常演出モードは、第1通常演出モードと第2通常演出モードとを設け、上記特別演出モード延長期間は第2通常演出モードとしてもよい。この場合、特別演出モード終了後、保留記憶数が保留記憶されていれば、第2通常演出モードに移行し、この保留記憶数全ての変動演出が終了したとき第1通常演出モードに移行することになる。
なお、上記2つめの方法および4つめの方法において、「楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合」を、「楽曲公演演出が終了したときに第1特別図柄または第2特別図柄に係る保留記憶数が保留記憶されている場合」というようにすることも考えられる。
[変動演出中に特別演出モードに移行する場合]
図51は、通常演出モードにおいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出中に特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図51(A)は、楽曲公演演出開始時間までに特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了するが、公演告知演出開始時間までには、この変動演出が終了しない場合の説明図である。
図51(A)に示すように、公演告知演出の開始時間以前に変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(A−1)参照)が、公演告知演出の開始時間までに終了せず、楽曲公演演出の開始時間以前に終了する場合には、その変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる。
そして、分割領域表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示し、ドット表示された装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(A−2)参照)。その後、楽曲公演演出の開始時間となった段階で、分割領域表示の特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示する(図51(A−3)参照)。
なお、図51(A−2)において、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる場合は、2つの方法がある。
1つめの方法は、CPU1101から送信された図柄確定コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(CPU1101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、CPU1101から送信された次回の変動開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングで、全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(CPU1101から送信された変動開始コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行することができる。
以上のように、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行する場合、領域分割表示で表示するタイミングは、変動演出の終了後においてCPU1101から送信された新たなコマンドをCPU1151が受信したことに基づくものである。
図51(B)は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が楽曲公演演出の開始時間となっても終了しない場合であり、この変動演出中に区切りが楽曲公演演出の開始時間まで設けられている場合の説明図である。例えば、通常演出モード中において特別図柄の変動時間が1分を超えるようなロング変動に伴う変動演出の実行中に公演告知演出の開始時間になると、楽曲公演演出の開始時間になっても変動演出が終了しない場合がある。
なお、変動演出中に設けられる区切りの一例としては、大当たりの期待度が比較的に低いノーマルリーチから、大当たりの期待度が比較的に高い所謂スーパーリーチに発展する一連の特別図柄の変動表示に伴う変動演出における場面の切り替わりの時点などが挙げられる。
例えば、[変動開始→疑似連続予告(大当たり予告)→ノーマルリーチ(期待度:低)→SPリーチ(期待度:中)→SPSPリーチ(期待度:高)→停止表示(当否結果)]という変動演出の場合、「→」で示した箇所のうちの何れか1箇所もしくは複数箇所について、変動演出の区切りに設定することができる。付言するまでもなく、この変動演出のようにSPSPリーチまで発展しない変動演出であれば、そこまでに設けられた区切りであれば、そのうちの何れか1箇所もしくは複数箇所でもよく、SPSPリーチ以上発展する変動演出であれば、そこまでに設けられた区切りであれば、そのうちの何れか1箇所もしくは複数箇所でもよい。また変動演出の内容は、この例示の変動演出には限られない。
図51(B)に示すように、公演告知演出の開始時間以前である通常演出モードにおいて変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(B−1)参照)が、楽曲公演演出の開始時間までに終了しない場合であって、楽曲公演演出の開始時間までにこの変動演出に区切りがある場合、変動演出の区切りのタイミング(例えば、リーチに発展するタイミングや、リーチの中でも大当たり期待度が高いスーパーリーチに発展するタイミング等)にて、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47を重畳表示させる(図51(B−2)参照)。
その後、楽曲公演演出の開始時間で、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47に代えて縮小させた楽曲公演演出画像P48を重畳表示する(図51(B−3)参照)。
さらにその後、変動演出が終了したタイミングで、表示画面を全体領域表示から領域分割表示に移行させる。そして、特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、ドット表示させた装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(B−4)参照)。
なお、楽曲公演演出の開始以降においても、特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了しないが、変動演出に区切りがある(図51(B−3)から(B−4)間に区切りが設定されている)場合は、この区切りのタイミングで、表示画面を全体領域表示から領域分割表示に移行させ、特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、継続中の変動演出をドット表示させた装飾図柄P22を下部領域A2に表示するようにしてもよい。
図51(C)は、公演告知演出の開始時間以前である通常演出モードにおいて変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(C−1)参照)が、楽曲公演演出の開始時間までに特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了せず、変動演出の区切りもない場合の説明図である。
図51(C)に示すように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が楽曲公演演出の開始時間までに終了せず、その変動演出に区切りがない場合には、公演告知演出画像P47の表示は行わない(図51(C−1)参照)。
そして、楽曲公演演出の開始時間で、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた楽曲公演演出画像P48を重畳表示させる(図51(C−2)参照)。
その後、変動演出が終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる。そして、分割領域表示の上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、ドット表示された装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(C−3)参照)。
図51(B)、(C)において、全体領域表示から領域分割表示に移行させるタイミングとしては、CPU1101により送信された図柄確定コマンドをCPU1151が受信したことに基づくタイミング、または、CPU1101により送信された次回の変動開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づくタイミングが考えられる。
以上のように、特別演出モードの設定時間までに変動演出が終了しない場合には、その変動演出が終了するまで、特別演出モードに移行する前の通常演出モードにおいて表示される装飾図柄P12などの遊技演出画像をそのまま継続して表示する。これによって、変動演出を途切れなく表示することができるため、遊技者は抽選の遊技を楽しむことができる。一方で、特別演出画像の表示も合わせて行われるため、遊技者は両方の演出を楽しむことができる。
また、本実施形態では、楽曲公演演出は予め定めた時間に必ず開始するように構成している。一方で、公演告知演出は、楽曲公演演出の告知を行うものであり、楽曲公演演出と比較して実行する演出としての優先度を低く設定している。そのため、公演告知演出は、図柄変動の終了後、あるいは図柄変動の区切りのタイミングから行うなど、図柄変動の演出に対する影響がない範囲で出来る限り実行するようにしている。このように、本実施形態では、遊技者が遊技演出と特別演出と両方のバランス良く楽しめるようにしている。
また、図51(B)、(C)おいては区切りがある場合、変動演出の区切りのタイミング(例えば、リーチに発展するタイミングや、リーチの中でも大当たり期待度が高いスーパーリーチに発展するタイミング等)にて、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)を重畳表示させる(図51(B−2)、(C−2)参照)ようにしていたが、このような場合、リーチ等の変動演出のほうを楽しみたい遊技者にとっては興趣が低下する場合ある。
この場合の一例として、あるレベル以上の大当たり期待度である変動演出(例えばスーパーリーチ以上、疑似連続予告3回以上、期待度の高い予告等)が先に実行されている状態で公演告知演出(又は楽曲公演演出)が開始された場合には、この変動演出が終了するまで公演告知演出(又は楽曲公演演出)を実行しない(中断する)もしくは、画像の表示をしないようにしてもよい。
そして他の例として、CPU1101から受信した変動開始コマンドから特定される変動パターンが、あるレベル以上の大当り期待度である場合に選択される変動演出には、区切り設定を設けないようにしてもよい。これによってあるレベル以上の大当り期待度の変動演出が先に実行されている場合は、この変動演出が終了するまで公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)が表示されることが無くなり、この変動演出が終了後に公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)が表示されるようになる。
これら例示した方法を採用することによって、リーチ等の変動演出のほうを楽しみたい遊技者の興趣が低下することが無くなる。
[特別演出モードに移行しているときに行う遊技演出の処理]
続いて、特別演出モードに移行しているときに行われる遊技演出について説明する。
図52は、変動演出である図柄変動と大当たり演出と特別演出とのタイミングチャートについて説明するための説明図である。
本実施形態では、特別演出モードにおいて特別演出が実行されるときでも、特別演出と遊技演出とを行う。そして、この特別演出モードに移行しているときに、装飾図柄P22の図柄が揃って停止し(図中矢印「ア」の時点)、大当たり遊技の演出が発生(図中矢印「イ」の時点)する場合がある。
この局面は、遊技者にとっての利益が大きく演出として優先度の高いものである。従って、本実施形態では、これらの局面においては、特別演出よりも遊技演出をより優先させる。
以下では、図52における矢印アの時点で行う演出、および、図52における矢印イの時点に基づく演出について順に説明する。
[特別演出モードに移行しているときに行う遊技演出の処理]
図53は、特別演出モードにおいて装飾図柄P22が揃うときの演出を説明するための説明図である。なお、図53(A)には比較のために通常演出モードにおいて装飾図柄P12が揃った場合の演出態様を表示し、図53(B)には特別演出モードにおいて装飾図柄P12が揃った場合の演出態様を表示する。
図53(A)に示すように、通常演出モードでは、装飾図柄P12が揃う5秒前になると、操作有効期間3秒間をカウントダウン表示させるとともに、遊技者に対して演出ボタン142の操作を促す遊技者参加演出を行う。操作有効期間内に遊技者に演出ボタン142が操作されたとき又は、演出ボタン142が操作されずに操作有効期間が経過したときに、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107から構成される可動役物が画像表示部114の前面に移動する。さらに、本実施形態の遊技機1では、メイン液晶表示装置108に、可動役物を強調するように可動役物の周囲を明るく表示するエフェクト画像P51を表示する。
一方、図53(B)に示すように、特別演出モードでも通常演出モードと同様に、装飾図柄P12が揃う5秒前になると、操作有効期間3秒間をカウントダウン表示させるとともに、遊技者に対して演出ボタン142の操作を促す遊技者参加演出を行う。操作有効期間内に遊技者に演出ボタン142が操作されたとき又は、演出ボタン142が操作されずに操作有効期間が経過したときに、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107から構成される可動役物が画像表示部114の前面に移動する。さらに、特別演出モードにおいても、メイン液晶表示装置108に、可動役物を強調するように可動役物の周囲を明るく表示するエフェクト画像P51を表示する。このとき、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48に重なるようにして、エフェクト画像P51を表示させる。すなわち、このタイミングにおいては、特別演出画像よりも遊技演出画像を優先させて表示する。
上述したように、特別演出モードに移行すると、装飾図柄P22などの遊技演出画像は、通常演出モードに表示される装飾図柄P12などの遊技演出画像に比べて小さく表示される。一方で、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48などの特別演出画像が比較的に大きく表示される。そのため、特別演出モードにおいて、遊技者は、装飾図柄P22の揃いに気づき難くなっている。
そこで、本実施形態では、特別演出モードに移行した後においても、通常演出モードと同様に、可動役物を動作させ、さらに可動役物を強調するエフェクト画像P51を画像表示部114の画面表示に表示することで、装飾図柄P22が揃ったことを遊技者に分かりやすく演出する。
なお、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107から構成される可動役物は大当たり確定演出用の可動役物であり、上述のように装飾図柄P22が揃うときの演出に使用され、この可動役物が画像表示部114の前面に移動すると大当たりが確定する。
そして、この大当たり確定演出は、可動役物の動作についてはランプ制御部1170のCPUによって動作制御処理され、大当たり確定演出に伴うエフェクト画像P51は、統括CPU1241により画像出力制御処理される、第7レイヤに属する演出内容である。
遊技機1で実行される他の大当り確定演出としては、発光素子による大当たり確定発光パターンと音声による大当たり確定音とからなる大当たり確定音演出があり、この大当たり確定音演出は、変動演出が開始されてから変動演出が停止表示されるまでの間における複数ポイントで実行される演出である。
続いて、図52の矢印イの時点に基づいて演出として、特別演出モードに移行しているときに大当たり遊技状態に移行している場合の演出について説明する。
図54は、通常演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。また、図55は、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。
なお、以下の説明において、大当たり遊技状態の演出に用いる画像を総称して「大当たり遊技画像」と呼ぶ。また、大当たり遊技画像は、ラウンド表示画像P61、情報画像P62、盛上げ画像P63およびゲーム演出画像P64によって構成される。これらの画像については、後に具体的に説明する。
まず、図54を参照しながら、比較のために、通常演出モードにおける大当たり遊技画像について説明する。なお、図54は、時短付き8R当たりが発生した場合を例としている。
図54に示すように、各ラウンドにおいてラウンド数の表示を行うラウンド表示画像P61を表示する。ここでは、「ラウンド1」〜「ラウンド8」のように表示するラウンド表示画像P61をラウンドごとに順次表示する。
大当たりになることで、最初に、オープニングの表示が行われる。図54の例では、「大当たり!!」の文字によって抽選結果が大当たりであること、および、遊技領域114の右半分側に向けて遊技球を発射することを遊技者に伝えるために「右打ち」の指示情報を報知する情報画像P62を表示する。
そして、ラウンド1からラウンド3までは、大当たりしたことを盛り上げる内容の盛上げ画像P63を用いた演出を行う。図54の例において、盛上げ画像P63は、キャラクタによる大当たりを祝うメッセージを表示する。
また、ラウンド4からラウンド7にかけて、大当たりの種類を報知するという内容のゲームを実行する。このゲームは、ゲーム演出画像P64を用いて行われる。例えば、ゲーム演出画像P64は、ラウンド4において「チャレンジチャンス」を表示し、これからゲームを開始することを報知する。また、ゲーム演出画像P64は、ラウンド5において「ボタンを押してクリアせよ!!」のメッセージを表示して、本実施形態では演出ボタン142(図1−1参照)を押すことでゲームを行うという内容の説明を行う。そして、ゲーム演出画像P64は、ラウンド6において実際にゲームを行わせる。さらに、ゲーム演出画像P64は、ラウンド7において「時短確定」といった表示によりこの例では“時短遊技状態が発生する大当たり”であることを報知する。
そして、最終のラウンド8において、大当たり遊技終了後に時短遊技状態となる時短モードに移行することを明示する情報画像P62が表示され、ラウンド8終了後、エンディングの情報画像P62の表示を行う。
このエンディング情報画像P62には、大当たり遊技が終了することを報知するための大当たり終了報知情報画像と、この情報に続けて遊技機1の製造元又は販売元のメーカー名等のCI(コーポレート・アイデンティティ)表示情報画像と、この情報に続けて遊技者にカードの返却を促すためのカード返却促進表示情報画像から構成されている。
そして、エンディング演出が終了することにより大当たり演出が終了する。大当たり演出終了後においても特別演出モード中である場合は、図51(A−3)等に示す分割領域表示となる。
[特別演出モードに移行しているとき大当たり遊技状態となった場合]
一方、特別演出モードに移行しているときに大当たり遊技が行われる場合、メイン液晶表示装置108には、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48の特別演出画像の表示が行われている。
そこで、本実施形態の遊技機1では、特別演出モードに移行しているときに大当たり演出を行う場合には、予め定めた条件に従って、大当たり遊技画像を構成する画像のうち特定の画像をメイン液晶表示装置108の全体的に表示したり、大当たり遊技画像を構成する画像のうち特定の画像の表示を省略したりする。また、大当たり遊技画像の表示態様に応じて、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示させたり、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を全体的に表示したりする。
ここで、大当たり遊技画像を構成する画像のうち、全体的に表示したり省略したりする特定の画像の選択の条件は、例えば、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含む画像(右打ち報知画像等)であるか、遊技にアクセントを持たせる情報や遊技状態が変更されることを示す情報含む画像(大当たり中の時短決定ゲーム演出、オープニング、エンディング画像等)であるか否かに基づいて設定する。
図55は、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。図55は、例えば、特別演出モードに移行しているときに大当たり(長当たり)遊技状態となり、大当たり(長当たり)演出を行う場合を示している。
まず、オープニング演出において、情報画像P62は、「大当たり!!」の文字によって抽選結果が大当たりであることを報知する。また、情報画像P62は、遊技領域114の右半分側に向けて遊技球を発射することを遊技者に伝えるために「右打ち」の情報を提示する。
これらのオープニング演出の情報画像P62は、大当たり遊技状態であり大入賞口120が開放されること、また、遊技領域114の右側に位置する大入賞口120に向けて遊技球を発射するという、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものである。そのため、情報画像P62は、メイン液晶表示装置108において全体的に大きく表示する。一方、楽曲公演演出画像P48は、縮小させて情報画像P62に重畳させて表示する。
なお、このオープニング演出において、発生した大当たりの種類や大当たりの名称を表示するようにしてもよい。
なお、オープニング演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示したオープニング演出が表示される。
オープニング演出に続いて、長開放ラウンド演出中は、各ラウンドにおいてラウンド中ラウンド表示画像P61の表示が行われる。ラウンド表示画像P61は、大入賞口120が開放するラウンド数を示すものであり、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものである。従って、ラウンド表示画像P61は、メイン液晶表示装置108に表示させる。
しかし、長開放ラウンド演出中のラウンド1〜ラウンド3においては、通常演出モードでは表示していた大当たりを盛り上げる盛上げ画像P63(図54参照)の表示は行わない。遊技者は、既にオープニング演出によって大当たり遊技状態に移行していることを認識し、また、ラウンド表示画像P61や大入賞口120が一定時間開放されることも直接的に確認できる。そのため、単に大当たりを盛り上げる盛上げ画像P63は、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものではない。
すなわち、盛上げ画像P63の表示の優先度は、他の大当たり遊技画像と比較して低いと考えられる。従って、本実施形態では、盛上げ画像P63の表示を省略する。このとき、逆に、楽曲公演演出画像P48は、メイン液晶表示装置108において全体的に大きく表示させる。
なお、長開放ラウンド演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示した各長開放ラウンドに応じた各長開放ラウンド演出が表示される。
また、ある長開放ラウンド演出中に特別演出モードに移行した(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行された)場合は、次回の長開放ラウンド演出の開始タイミングから図55に示す長開放ラウンド演出に切り替える。
また、長開放ラウンド演出における、ラウンド4からラウンド7にかけて行う昇格演出としての「チャレンジチャンス」ゲーム演出におけるゲーム演出画像P64(昇格演出画像)と、ラウンド8にて行う時短状態となることを報知する情報画像P62(時短報知演出画像)は、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものであると考えられる。従って、本実施形態において、ゲーム演出画像P64および情報画像P62は、メイン液晶表示装置108に全体的に表示する。一方で、楽曲公演演出画像P48は、縮小させてゲーム演出画像P64に重畳させて表示する。
なお、「チャレンジチャンス」ゲーム演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示した「チャレンジチャンス」ゲーム演出が表示される。
また、ある長開放ラウンドにおける「チャレンジチャンス」ゲーム演出中に特別演出モードに移行した(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行された)場合は、次回の長開放ラウンド演出の開始タイミングから、図55に示す長開放ラウンドにおける「チャレンジチャンス」ゲーム演出に切り替える。
そして、最終のラウンド8の終了後、大当たり遊技が終了することを報知するための大当たり終了報知情報画像と、この情報に続けて遊技機1の製造元又は販売元のメーカー名等のCI(コーポレート・アイデンティティ)表示情報画像と、この情報に続けて遊技者にカードの返却を促すためのカード返却促進表示情報画像から構成された、エンディング情報画像P62をメイン液晶表示装置108の全体領域に表示される。
このエンディング演出の情報画像P62は、大当たり遊技状態が終了し、この後の遊技状態(時短遊技状態(又は非時短遊技状態))、を遊技者に報知するという、遊技状態の変更を報知する情報を含み、そして、CI表示というメーカーを遊技者に印象付けるための情報を含み、そして、カード返却促進表示というカードの盗難防止のための情報を含む、遊技者にとってもメーカーにとっても重要度が高い情報であるため、楽曲公演演出画像P48の表示は行わないようにしている。
大当たり遊技状態が終了した後(エンディングの終了後)は、楽曲公演演出画像P48を上部領域A1に表示させ、下部領域A2に装飾図柄P22を表示させる。
なお、エンディング演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示したエンディング演出が表示される。また、図55において、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示(ラウンド1〜3)又は領域分割表示(ラウンド4〜8)で表示する場合には、2つの方法がある。
1つめの方法は、CPU1101から送信された次回のラウンドに係るラウンド開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信されたラウンド中演出開始コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングから全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(CPU1101から送信されたラウンド開始コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、CPU1101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングから全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(CPU1101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示又は領域分割表示で表示することができる。
以上のように、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示(ラウンド1〜3)又は領域分割表示(ラウンド4〜8)で表示するタイミングは、このラウンド終了後においてCPU1101から送信された新たなコマンドをCPU1151が受信したことに基づくものである。
また、図55において、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示する場合には、3つの方法がある。
1つめの方法は、CPU1101から送信された次回のラウンドに係るラウンド開始コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信されたラウンド中演出開始コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(CPU1101から送信されたラウンド開始コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、CPU1101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(CPU1101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
3つめの方法は、CPU1101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをCPU1151が受信したことに基づいて、CPU1151から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU1241が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(CPU1101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示することができる。
また別の方法として、図55のエンディング演出が終了することによって大当たり演出が終了するが、大当たり演出が終了する前に特別演出が終了する場合において、この特別演出が終了するまでに記憶された保留記憶(又は大当たり演出終了までに記憶された保留記憶でもよい)がある場合は、これら保留記憶全ての変動演出が終了するまで特別演出モードを延長し、この延長した特別演出モード特有の特別演出である第2特別演出を実行するようにしてもよい。第2特別演出としては、例えば、変動演出が大当たりとなる変動演出である場合、通常の大当たり確定演出とは異なる特殊大当たり確定演出を行ったり、遊技とは関係のないミニゲームを行ったりしてもよい。このようにすることによって、遊技性を向上させることができる。
なお、この場合おいて通常演出モードに移行させる場合は、延長された特別演出モードにおける最後の変動演出に対する図柄確定コマンドを受信したことに基づき移行させるようにしてもよいし、また、次の変動開始コマンドを受信したことに基づき移行させるようにしてもよい。
以上のように、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示する場合、全体領域表示で表示するタイミングは、特別演出モード終了後においてCPU1101から送信された新たなコマンドをCPU1151が受信したことに基づくものである。
ここで図55に示した、特別演出モード中であり公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときに大当たり(長当たり)が発生した場合、および図55では示していない、特別演出モード中であり公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときに短当たりが発生した場合、における演出の表示態様について整理しておく。
[1]長当たり演出のオープニング中にはオープニング演出が行われるが、このオープニング演出は、大当たりの種類を報知する演出画像や右打ちを促す演出画像の表示を含むものである。このため、オープニング演出中に公演告知演出又は楽曲公演演出を行う場合には、オープニング演出の画像を上部領域A1に大きく表示しつつ、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小してオープニング演出の画像に重畳表示させる。
[2]長当たり演出の長開放ラウンド演出中にはラウンド中演出が行われるが、このラウンド中演出が昇格演出を含まない通常のラウンド中演出である場合、長開放ラウンド遊技中は、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を全体領域に大きく表示すると共に、これら2つの画像のいずれかにラウンド中演出の画像を重畳表示させる。
[3]長開放ラウンド中演出が昇格演出を含むものである場合、昇格演出を含まないラウンド中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における昇格演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して重畳表示させる。
[4]長開放ラウンド中演出が時短報知演出を含むものである場合、時短報知演出を含まないラウンド中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における時短報知演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して重畳表示させる。
[5]短当たり遊技の短開放ラウンド演出中には、短当たり演出として、時短遊技状態に突入することに対する遊技者の期待感を煽る時短突入煽り演出が行われるが、この時短突入煽り演出も遊技者にとって重要度が高いものであるため、短開放ラウンド遊技中は、時短突入煽り演出の画像を上部領域A1に大きく表示しつつ、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して時短突入煽り演出の画像に重畳表示する。
[6]エンディング演出中は、このエンディング中に行われるエンディング演出は遊技者およびメーカーにとって重要度が高いものであるため、エンディング演出の画像を全体領域で表示し、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像の表示は行わない。
以上のように、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行する場合には、基本的には、大当たり遊技画像を全体的に表示し、特別演出画像を縮小表示させる。また、大当たり遊技画像を構成する画像の内容によっては、通常演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合に表示する大当たり遊技画像を構成する画像の一部の表示を省略し、特別演出画像を全体的に表示するようにした。これによって、遊技者は遊技演出および特別演出の両方を適宜楽しむことができる。また、遊技球を用いた遊技に対して必要な情報が適切に報知されるため、公演告知演出及び楽曲公演演出が遊技の妨げになってしまうことが無くなるため、遊技者は円滑に遊技を行うことができる。
なお、上述の説明において、特別演出モードにおいて実行される遊技演出として大当たり演出を例に説明したがこれに限定されるものではない。例えば、特別演出モードに移行している状態で行われる確変報知などの遊技演出を行う場合にも適用することができる。すなわち、例えばミニゲームを行ってゲームの結果に応じて確変状態を報知するなどの遊技演出を行う場合、遊技演出画面は全体的に表示しながら特別演出画像を縮小表示させる。また、ゲームおよび確変報知が行われていない状態においては特別演出を全体的に表示する。このように構成することによっても、遊技者は遊技演出および特別演出の両方を適宜楽しむことができる。
なお、図55のオープニングおよび、ラウンド4〜ラウンド8において、情報画像P62又はゲーム演出画像P64をメイン液晶表示装置108に全体的に表示する。一方で、楽曲公演演出画像P48は、縮小させてゲーム演出画像P64に重畳させて表示するようにしていたが、昇格演出等を楽しみたい遊技者にとっては興趣が低下する場合あるため、オープニング中や昇格演出中においては、楽曲公演演出(又は公演告知演出)を実行しない(中断する)もしくは、画像の表示をしないようにしてもよい。
これによって昇格演出等楽しみたい遊技者の興趣が低下することが無くなる。
[画像音響制御部1160による通常演出制御処理]
図56〜図60は、図38のS3830における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。この通常演出制御処理では、通常演出に係る設定情報が制御用RAM1245にセットされる。そして、この設定情報に基づいて作成されたメイン液晶用のディスプレイリストに基づいてメイン液晶表示装置108の表示が制御されることにより、通常演出が実現される。
S3825の楽曲公演演出開始処理に続いて、統括CPU1241は、図56に示されるように、演出制御部1150からのコマンドを受信したか否かを判定する(S5601)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(S5601:NO)、S3835の楽曲公演演出終了処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドを受信したと判定した場合(S5601:YES)、そのコマンドが客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する(S5602)。ここで、客待ち演出開始コマンドであると判定した場合(S5602:YES)、所定客待ち演出画像の表示を開始させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5603)。ただし、画像音響制御部1160が客待ち演出開始コマンドを受信したタイミングで公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されている場合には、統括CPU1241は、楽曲公演演出が終了してから客待ち演出に係る設定情報をセットする。
なお、本実施形態では、所定の客待ち演出を実行する場合について説明したが、長当たり遊技のオープニング演出やエンディング演出と同様に、新曲の初回楽曲公演演出が行われる毎に、客待ち演出に使用される映像を最新曲に基づくものに適宜変更していくようにしたり、客待ち演出中に最新曲をスピーカ138から出力したりするようにしてもよい。これにより、遊技者が遊技を開始する前に、どの新曲まで楽曲公演演出が行われたかを把握したり、次に公演される新曲を予測したりすることが可能になる。
統括CPU1241は、S5603の処理を実行した場合、又は演出制御部1150からのコマンドが客コマンドではないと判定した場合(S5602:NO)、演出制御部1150からのコマンドが保留表示コマンドであるか否かを判定する(S5605)。
本実施形態における変動演出は、公演告知演出や楽曲公演演出が行われていないときには全体領域を用いて行われ、これらの演出が行われているときには下部領域A2を用いて行われる。このため、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像は、これらの演出が行われていないときには全体領域に表示され(例えば図51(A)参照)、これらの演出が行われているときには下部領域A2に表示される(例えば図51(A−2)及び(A−3)参照)。また、特別遊技中は特別図柄判定が行われないため、保留表示画像は、特別遊技中には表示されない(例えば図55参照)。このような保留表示画像の表示制御を実現するために、統括CPU1241は、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが保留表示コマンドであると判定した場合(S5605:YES)、例えばVDP1242の処理状況に基づいて、公演告知演出中であるか否かを判定する(S5606)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップ2606:NO)、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S5607)。ここで、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S5607:NO)、全体領域に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5608)。
統括CPU1241は、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S5606:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S5607:YES)、例えば演出制御部1150からの特別遊技に係るコマンドの受信状況やそのコマンドを受信してからの経過時間などに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(S5609)。
統括CPU1241は、特別遊技中ではないと判定した場合(S5609:NO)、下部領域A2に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5610)。
統括CPU1241は、S5608の処理を実行した場合、S5610の処理を実行した場合、演出制御部1150からのコマンドが保留表示コマンドではないと判定した場合(S5605:NO)、又は特別遊技中であると判定した場合(S5609:YES)、演出制御部1150からのコマンドが変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(S5612)。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(S5612:YES)、楽曲公演演出が一度も行われていない未公演状態であるか否かを判定する(S5613)。具体的には、RTC情報が示す現在の日時が、公演管理テーブル(図40参照)に規定されている新曲Aの初回楽曲公演演出日及び初回楽曲公演演出時刻よりも前の日時であるか否かに基づいて、未公演状態であるか否かを判定する。
統括CPU1241は、未公演状態であると判定した場合(S5613:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、デフォルトテーブルを制御用RAM1245にセットする(S5614)。
一方、統括CPU1241は、未公演状態ではないと判定した場合(S5613:NO)、上記S5606の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(S5615)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(S5615:NO)、S5607の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S5616)。
統括CPU1241は、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S5615:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S5616:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、ドット演出用テーブルを制御用RAM1245にセットする(S5617)。
統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S5616:NO)、前回の楽曲公演演出に使用された新曲を特定する(S5618)。例えば、楽曲公演演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM1245に保持しておき、楽曲公演演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の楽曲公演演出に使用された新曲を特定することが可能である。
S5618の処理に続いて、統括CPU1241は、特定した新曲に対応するメインテーブルを制御用RAM1245にセットする(S5619)。具体的には、図37に例示されるように、本実施形態では制御用ROM1244に新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルの12個のメインテーブルが記憶されているので、これら12個のメインテーブルの中から、S5618の処理で特定した新曲のメインテーブルを選択して制御用RAM1245にセットする。
統括CPU1241は、S5617の処理を実行した場合、S5614の処理を実行した場合、又はS5619の処理を実行した場合、選択用乱数を取得する(S5620)。具体的には、画像音響制御部1160においては割込み処理が行われるよりも短い所定周期で選択用乱数等を更新する乱数更新処理が行われており、統括CPU1241は、選択用乱数について、演出制御部1150からの変動演出開始コマンドを受信した時点の値を取得する。
そして、統括CPU1241は、取得した選択用乱数とセットしたディスプレイリスト作成テーブルとに基づいて、通常演出における表示内容を決定する(S5621)。ディスプレイリスト作成テーブルにおいては、特別図柄の変動パターンと、通常演出の複数の演出パターンとが対応付けられている。そして、通常演出の複数の演出パターンのそれぞれに関して、通常演出を構成する各演出(装飾図柄演出、背景画像演出、キャラクタ演出など)の画像を生成する際に素材として使用する画像データの種別と、選択用乱数とが対応付けられている。統括CPU1241は、まず、変動演出開始コマンドを解析して今回の通常演出の演出パターンを特定する。そして、特定した演出パターンに対して、S5620の処理で取得した選択用乱数に対応する画像データの種別を特定することによって、通常演出に使用する画像データの種別を決定する。この画像データの種別としては、デフォルト、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D、新曲E、新曲F、新曲G、新曲H、新曲I、新曲J、新曲K、新曲Lが挙げられる。例えば、背景画像演出の画像データの種別としてデフォルトが選択された場合、デフォルトの画像データを使用して生成されたデフォルト背景画像がメイン液晶表示装置108に表示され、新曲Aが選択された場合、新曲Aの画像データを使用して生成された新曲A背景画像がメイン液晶表示装置108に表示される。
統括CPU1241は、S5621の処理で決定した表示内容の遊技演出画像の表示を開始するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5622)。この設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1291にセットされることにより、メイン液晶表示装置108を用いた通常演出としての変動演出が開始される。
このように、統括CPU1241は、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202によって特別図柄が変動表示されているときに、メイン液晶表示装置108に通常演出を実行させる。その際、メイン液晶表示装置108によってどの新曲の楽曲公演演出が実行されたか否かを判定し、その判定結果に基づいてディスプレイリスト作成テーブルを選択する。
ここで、各ディスプレイリスト作成テーブルと楽曲公演演出を契機とする通常演出中の背景画像の変化について説明する。なお、ここでは楽曲公演演出を契機とする背景画像の変化を例に通常演出の変化を説明するが、メイン液晶表示装置108の表示画面に表示されるキャラクタやスピーカ138から出力されるBGMなども楽曲公演演出を契機として変化していく。
図61は、デフォルトテーブルの概略図である。図61に例示されるように、デフォルトテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の2種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、デフォルトテーブルでは、これら2種類の背景に対して、それぞれ50個の相異なる選択用乱数が割り当てられる。このため、上記S5621においては、それぞれ50%の割合で選択される。このデフォルトテーブルは、遊技機1がパチンコホールに導入されてから新曲Aの初回の楽曲公演演出が行われるまで使用され、その後は、全曲開放状態においても使用されることはない。
図62は、新曲Aメインテーブルの概略図である。図62に例示されるように、新曲Aメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Aメインテーブルでは、第1デフォルト背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、第2デフォルト背景に対しては同じく25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記S5621においては、50%の割合で新曲A背景が選択され、25%の割合で第2デフォルト背景が選択され、残り25%の割合で第1デフォルト背景が選択される。
この新曲Aメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Aの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Bの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Aの初回楽曲公演演出が行われると1週間は新曲Aの背景画像が50%と最も出現し易くなるので、遊技者は、新曲Aの楽曲公演演出が行われた後も新曲Aの演出を楽しむことができ、また、新曲Aの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Aメインテーブルは、新曲A背景が新たに選択可能になっている点でデフォルトテーブルと異なる。ここで、例えば第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の選択率を同じに設定してしまうと、新曲Aに基づく通常演出の出現率が低くなってしまう。その結果、遊技者が新曲Aに基づく通常演出を楽しめる機会が減ると共に、新曲Aの初回楽曲公演演出によって通常演出が切り替わった(新曲Aに関する演出が新たに加わった)ということを明確に認識できなくなってしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、デフォルトテーブルに比べて第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲A背景の選択率を高くしている。
ここまでの説明から明らかなように、統括CPU1241は、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトテーブルを選択して、CGROM1248に記憶されている通常演出データを使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置108に実行させる。一方、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率がデフォルトテーブルに比べて低く設定されると共に、その代わりに、新曲A背景の選択率が最も高く設定された新曲Aメインテーブルを選択する。これにより、CGROM148に記憶されている特別演出データ(ここでは新曲Aの画像データ)を使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置108に実行させる。
図63は、新曲Bメインテーブルの概略図である。図63に例示されるように、新曲Bメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Bメインテーブルでは、第2デフォルト背景に対しては15個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては35個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記S5621においては、50%の割合で新曲B背景が選択され、35%の割合で新曲A背景が選択され、残り15%の割合で第2デフォルト背景が選択される。
この新曲Bメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Cの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Bの初回楽曲公演演出が行われると新曲Bの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Bの楽曲公演演出が行われた後も新曲Bの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Bメインテーブルは、新曲Bが新たに選択可能になっている点と、第1デフォルト背景が除外されている点で新曲Aメインテーブルと異なる。ここで、仮に第1デフォルト背景を除外しなかった場合、選択可能な背景が第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の4種類となり、最も多く出現させたい新曲B背景の選択率をあまり高く設定できないという問題が生じてしまう。また、新曲B背景の選択率を更に高くしようとした場合、デフォルト背景だけでなく新曲A背景の選択率も低くせざるを得ないという問題が生じてしまう。そこで、本実施形態では、新曲Aメインテーブルには含まれていた第1デフォルト背景を除外する(選択率を「0」にする)と共に第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲B背景の選択率を高くすると共に、新曲A背景の選択率が必要以上に低くなってしまうのを抑制している。
図64は、新曲Cメインテーブルの概略図である。図64に例示されるように、新曲Cメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、及び新曲C背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Cメインテーブルでは、新曲A背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記S5621においては、50%の割合で新曲C背景が選択され、30%の割合で新曲B背景が選択され、残り20%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Cメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Dの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Cの初回楽曲公演演出が行われると新曲Cの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Cの楽曲公演演出が行われた後も新曲Cの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Cメインテーブルは、新曲Cが新たに選択可能になっている点と、第2デフォルト背景が除外されている点で新曲Bメインテーブルと異なる。すなわち、新曲C背景画像の出現率を最も高くすると共に新曲A及び新曲Bの出現率もできるだけ高く設定するために、第2デフォルト背景を除外している。すなわち、この新曲Cメインテーブルが使用されるようになった段階で、CGROM1248に記憶されている通常演出データは使用されなくなり、特別演出データのみが使用されるようになる。
図65は、新曲Dメインテーブルの概略図である。図65に例示されるように、新曲Dメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、及び新曲D背景の4種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Dメインテーブルでは、新曲A背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記S5621においては、40%の割合で新曲D背景が選択され、30%の割合で新曲C背景が選択され、20%の割合で新曲B背景が選択され、残り10%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Dメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Eの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Dの初回楽曲公演演出が行われると新曲Cの背景画像が40%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Dの楽曲公演演出が行われた後も新曲Dの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Dメインテーブルは、新曲Dが新たに選択可能になっている点で新曲Cメインテーブルと異なる。また、選択率で比較すると、どちらのメインテーブルも第1デフォルト背景と第2デフォルト背景の選択率が0%に設定されているので、新曲Dメインテーブルでは、デフォルト背景の出現率を低下させるといった方法ではなく、先に公演された新曲(ここでは新曲A〜C)の選択率を低下させることによって、新曲Dの選択率を最も高い値に設定するようにしている。これは、新曲Eメインテーブル以降のテーブルについても同様である。
図66は、新曲Eメインテーブルの概略図である。図66に例示されるように、新曲Eメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、新曲D背景、及び新曲E背景の5種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Eメインテーブルでは、新曲A背景に対しては5個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲E背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記S5621においては、40%の割合で新曲E背景が選択され、25%の割合で新曲D背景が選択され、20%の割合で新曲C背景が選択され、10%の割合で新曲B背景が選択され、残り5%の割合で新曲A背景が選択される。
図67は、新曲Lメインテーブルの概略図である。図67に例示されるように、新曲Lメインテーブルでは、新曲A背景〜新曲L背景の12種類が規定されており、他のメインテーブルと同様に、最新曲の選択率が最も高くなるように選択用乱数が割り当てられている(図67に示される例では20%)。この新曲Lメインテーブルでは、楽曲公演演出に使用される全ての新曲の背景画像が規定されているので、新曲Lの初回の楽曲公演演出が行われてから1週間が経過するまでは、遊技者は、新曲Lを使用する通常演出を中心に、全ての新曲の通常演出を楽しむことができる。
図68は、背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明図である。図69は、各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図である。図68及び図69において、「◎」は最も出現し易い背景を示し、「○」は出現率が最も高い訳ではないものの出現する可能性がある背景を示し、「×」は出現する可能性がない背景を示している。
遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過するまでの間は、通常演出に関して、上述したデフォルトテーブル(図61参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入から1週間が経過するまでの通常演出において出現する背景画像は、第1デフォルト背景又は第2デフォルト背景である。導入2週目は、上述した新曲Aメインテーブル(図62参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入2週目の通常演出においては、新曲A背景が最も出現し易く、第2デフォルト背景が次に出現し易く、第1デフォルト背景が最も出現し難い。
導入3週目は、新曲Bメインテーブル(図63参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入3週目の通常演出においては、新曲B背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第1デフォルト背景が出現しなくなる。また、導入4週目は、新曲Cメインテーブル(図64参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入4週目の通常演出においては、新曲C背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第2デフォルト背景も出現しなくなる。その後、1週間が経過する毎に新たな新曲の背景画像が追加されていって背景画像の種類が最終的には12種類となるので、通常演出のバリエーションが増大していくことになる。
ここまで、全曲開放状態となる前の通常演出における背景画像について説明したが、全曲開放状態になると、電源投入を基準として1時間毎に行われる楽曲公演演出の新曲の種類が、楽曲公演演出が行われる毎に変更されるようになる(図43参照)。このため、全曲開放状態となる前は1週間毎にディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が行われていたのが、全曲開放状態になると、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。
ところで、全曲開放状態となる前において最後の方の楽曲公演演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(例えば新曲Lメインテーブルや新曲Kメインテーブル)では、初期の楽曲公演演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(新曲Aメインテーブルや新曲B面にテーブル)に比べて、初期の新曲の背景画像の出現率が極めて低くなっている(例えば図62及び図67参照)。このため、例えば新曲Lの初回楽曲公演演出が行われてからの1週間は、新曲Aや新曲Bの背景画像は極めて出現し難く、これらの背景画像を見ることができない遊技者が出てくることも考えられる。
これに対して、全曲開放状態においては、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。このため、例えば新曲Aメインテーブルや新曲Bメインテーブルが使用されるようになる。その結果、1日のうちの1時間だけという期限付きではあるものの、あまり目にすることができなくなっていた背景画像を楽しむことができるようになる。
ところで、上述したように、特別図柄の変動表示に伴う1回の変動演出に要する時間が公演告知演出の開始時間よりも長く、且つその変動演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に発展する場合には、その発展タイミングにおいて変動演出画像は全体領域表示のままで、公演告知演出画像P47を縮小表示し全体領域表示に重畳させて開始させる(図51(B)参照)。また、特別図柄の変動表示に伴う1回の変動演出に要する時間が公演告知演出の開始時間よりも長く、且つその変動演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に発展しない場合には、公演告知演出は行われず、楽曲公演演出が開始されるタイミングで、変動演出画像は全体領域表示のままで、楽曲公演演出画像P48を縮小表示し全体領域表示に重畳させて開始させる(図51(C)参照)。統括CPU1241は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、S5622の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(S5612:NO)、図57に例示されるように、変動演出における演出の発展タイミングで公演告知演出を開始させるか否かを示す発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S5726)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S5726:YES)、S4519(図45参照)の処理と同様に、発展タイミングであるか否かを判定する(S5727)。
統括CPU1241は、発展(区切り)タイミングであると判定した場合(S5727:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5728)。このS5728によってセットされた設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1291にセットされることで図14−2に基づいて上述したような描画処理が行われる。
統括CPU1241は、S5728の処理を実行した場合、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S5726:NO)、又は発展タイミングではないと判定された場合(S5727:NO)、例えば楽曲公演フラグが「ON」に設定されたか否かに基づいて、楽曲公演演出の開始タイミングであるか否かを判定する(S5729)。
統括CPU1241は、楽曲公演演出の開始タイミングであると判定した場合(S5729:YES)、公演告知演出の実行を禁止するか否かを示す禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S5730)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S5730:YES)、上記S5728の処理と同様に、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5731)。これにより、図51(C)に例示されるように、楽曲公演演出の開始と同時に特別演出画像が縮小表示されることになる。
統括CPU1241は、S5731の処理を実行した場合、楽曲公演演出の開始タイミングではないと判定した場合(S5729:NO)、又は禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S5730:NO)、演出制御部1150からのコマンドが変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(S5733)。ここで、変動演出終了コマンドであると判定した場合(S5733:YES)、メイン液晶表示装置108及びスピーカ138に実行させている変動演出を終了させる(S5734)。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させるか否かを示す終了後開始フラグが「ON」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させる必要がある。これに対して、本実施形態では、第1特別図柄判定が保留されていない場合には、今回の特別図柄の変動表示の次の特別図柄の変動が直ちに開始されないので、今回の特別図柄の変動表示が終了するタイミングで、公演告知演出を開始させると同時に下部領域A2に停止表示状態の装飾図柄を含む変動演出画像をドット表示させることとしている。統括CPU1241は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、S5734の処理に続いて、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S5735)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S5735:YES)、上記S4522(図45参照)の処理と同様に、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(S5736)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(S5736:NO)、下部領域A2に停止状態の装飾図柄を含む変動演出画像をドット表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5737)。
統括CPU1241は、S5737の処理を実行した場合、演出制御部1150からのコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(S5733:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S5735:NO)、又は第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(S5736:YES)、長当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、図58に例示されるように、演出制御部1150からのコマンドが長当たり遊技に係るオープニング演出開始コマンドであるか否かを判定する(S5840)。ここで、オープニング演出開始コマンドであると判定した場合(S5840:YES)、上記S5613(図57参照)の処理と同様に、楽曲公演演出が一度も行われていない未公演状態であるか否かを判定する(S5841)。ここで、未公演状態であると判定した場合(S5841:YES)、デフォルトのオープニング演出画像を選択し(S5842)、逆に、未公演状態ではないと判定した場合(S5841:NO)、最後の楽曲公演演出に使用された新曲に基づくオープニング演出画像を選択する(S5843)。
次に統括CPU1241は、S5842又はS5843の処理で選択したオープニング演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5844)。
次に、統括CPU1241は、上記S5606(図57参照)の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(S5845)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(S5845:NO)、上記S5607(図57参照)の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S5846)。
そして、統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S5846:NO)、S5849の処理に進む。一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S5845:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S5846:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5847)。
これにより、図55のオープニング表示に例示されるように、オープニング演出画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されオープニング演出画像に重畳表示されることになる。
続いて、統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(S5840:NO)、演出制御部1150からのコマンドが長当たり遊技に係るラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(S5849)。
なお、このS5849の判定処理は、「演出制御部1150からのコマンドがラウンド中演出終了コマンドであるか否かを判定する(S5849)。」と置き換えることもできる。
ここで、ラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(S5849:YES)、上記S5845の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(S5849−1)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(S5849−1:NO)、上記S5846の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S5849−2)。
そして、統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S5849−2:NO)、ラウンド数に応じたラウンド中演出画像を表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5850)。
一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S5849−1:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S5849−2:YES)は、ラウンド演出開始コマンドにより示されたラウンド数が4〜8であるか否かを判定する(S5849−3)。ラウンド数が4〜8であると判定した場合(S5849−3:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5849−4)。
これにより、図55のR4表示〜R8表示に例示されるように、遊技演出画像であるチャレンジチャンスゲーム演出画像や、時短確定(または非時短確定)画像や、時短突入画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されこれらの遊技演出画像に重畳表示されることになる。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(S5849:NO)、又はS5849−4、又はS5849−5、又はS5850の処理を実行した場合、演出制御部1150からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドであるか否かを判定する(S5951)。ここで、楽曲選択画面表示コマンドであると判定した場合(S5951:YES)、最新曲を特定する(S5952)。例えば、楽曲公演演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM1245に保持しておき、楽曲公演演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の楽曲公演演出に使用された新曲(最新曲)を特定することが可能である。
S5952の処理に続いて、統括CPU1241は、S5952の処理で特定した最新曲を含めて既に公演されている全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面を表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5953)。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドではないと判定した場合(S5951:NO)、又はS5953の処理を実行した場合、演出制御部1150からのコマンド楽曲再生コマンドであるか否かを判定する(S5954)。ここで、楽曲再生コマンドであると判定した場合(S5954:YES)、選択された新曲の楽曲を開始させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5955)。なお、どの楽曲が選択されているかは、S3510(図35参照)の処理でRAM1153にセットされてS3515の送信処理によって演出制御部1150から送信される操作コマンドに基づいて特定することが可能である。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが楽曲再生コマンドではないと判定した場合(S5954:NO)、又はS5955の処理を実行した場合、図60に例示されるように、演出制御部1150からのコマンドが長当たり遊技に係るエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(S5958)。ここで、エンディング演出開始コマンドであると判定した場合(S5958:YES)、オープニング演出に使用したのと同じ新曲に基づくエンディング演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5959)。
次に統括CPU1241は、上記S5849−1の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(S5959−1)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(S5959−1:NO)、上記S5849−2の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S5959−2)。
そして、統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S5959−2:NO)、S6060の処理に進む。
一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S5959−1:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S5959−2:YES)は、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S5959−3)。
これにより、図55のエンディング表示に例示されるように、遊技演出画像であるエンディング演出画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されエンディング演出画像に重畳表示されることになる。
統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドがエンディング演出開始コマンドではないと判定した場合(S5958:NO)、又はS5959−2、又はS5959−3の処理を実行した場合、短当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが短当たり演出開始コマンドであるか否かを判定する(S6060)。ここで、短当たり演出開始コマンドであると判定した場合(S6060:YES)、上記S5613の処理と同様に、未公演状態であるか否かを判定する(S6061)。ここで、未公演状態であると判定した場合(S6061:YES)、デフォルトの短当たり演出画像を選択する(S6062)。逆に、未公演状態ではないと判定した場合(S6061:NO)、最後の楽曲公演演出に使用された新曲に基づく短当たり演出画像を選択する(S6063)。
統括CPU1241は、S6062の処理を実行した場合、又はS6063の処理を実行した場合、S5606の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(S6064)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(S6064:NO)、上記S5607の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(S6065)。
統括CPU1241は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(S6065:NO)、S6062の処理又はS6063の処理で選択した短当たり演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S6066)。一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(S6064:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(S6065:YES)、S6062の処理又はS6063の処理で選択した短当たり演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S6067)。
次に、統括CPU1241は、演出制御部1150からのコマンドが短当たり演出開始コマンドではないと判定した場合(S6060:NO)、S6066の処理を実行した場合、又はS6067の処理を実行した場合、演出制御部1150からのコマンドが短当たり演出終了コマンドであるか否かを判定する(S6068)。ここで、短当たり演出終了コマンドであると判定した場合(S6068:YES)、実行中の短当たり演出を終了させる(S6069)。このS6069の処理が行われた場合、又は演出制御部1150からのコマンドが短当たり演出終了コマンドではないと判定された場合(S6068:NO)、S3835の楽曲公演演出終了処理に処理が進められる。
なお、この図56〜図60の通常演出制御処理の詳細フローチャートにおいて図示していないが、前述したCPU1151によるコマンド送信処理によって送信された不正入賞表示1コマンド、または、不正入賞表示2コマンド、または、不正入賞表示3コマンド、または、不正入賞表示4コマンドの何れかを統括CPU1241は受信することにより、不正入賞表示1コマンドであれば第1始動口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示2コマンドであれば第2始動口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示3コマンドであれば特定入賞口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示4コマンドであれば大入賞口エラー表示を開始するための設定情報をセットする。
[画像音響制御部1160による楽曲公演演出終了処理]
図70は、図38のS3835における楽曲公演演出終了処理の詳細フローチャートである。S3830の通常演出制御処理に続いて、統括CPU1241は、図70に例示されるように、例えば楽曲公演演出が開始されてからの経過時間がその楽曲公演演出に要する時間に達したか否かに基づいて、楽曲公演演出が終了したか否かを判定する(S2701)。ここで、楽曲公演演出が終了していないと判定された場合(S2701:NO)、S3840の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、楽曲公演演出が終了したと判定した場合(S2701:YES)、遊技演出画像や客待ち演出画像を全体領域表示に戻すための楽曲公演演出の終了処理が完了しているか否かを判定する(S7001)。ここで、終了処理が完了していないと判定した場合(S7001:NO)、例えば演出制御部1150から客待ち演出開始コマンドを受信した後に変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち状態であるか否かを判定する(S7003)。ここで、客待ち状態であると判定した場合(S7003:YES)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S7004)。
一方、統括CPU1241は、客待ち状態ではないと判定した場合(S7003:NO)、例えば演出制御部1150からの特別遊技に係るコマンドの受信状況などに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する(S7005)。ここで、長当たり遊技中ではないと判定した場合(S7005:NO)、開始コマンド(例えば変動演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する(S7006)。ここで、開始コマンドを受信していないと判定された場合(S7006:YES)、S3840の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、開始コマンドを受信したと判定した場合(S7006)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S7007)。
すなわち、楽曲公演演出が終了したときに客待ち状態である場合にはS7004の処理が行われて直ちに通常画面態様に戻され、楽曲公演演出が終了したときに客待ち状態ではなく且つ特別遊技中でもない場合には、例えば変動演出開始コマンドの受信に応じて変動演出が開始されるタイミングで、通常画面態様に戻されることになる。
S7007の処理に続いて、統括CPU1241は、楽曲再生に係るリプレイフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S7008)。ここで、リプレイフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S7008:NO)、S3840の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU1241は、リプレイフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S7008:YES)、制御用RAM1245に記憶されている楽曲情報が示す新曲の再生を開始させるための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S7009)。これにより、長当たり遊技中に遊技者が選択したにも拘わらず公演告知演出又は楽曲公演演出の割込みにより最後まで再生されなかった新曲が、最初から再生されることになる。そして、統括CPU1241は、S7009の処理に続いて、リプレイフラグを「OFF」に設定する(S7010)。
一方、統括CPU1241は、長当たり遊技中であると判定した場合(S7005:YES)、演出制御部1150から最終ラウンドのラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、最終ラウンド開始前か否かを判定する(S7011)。ここで、最終ラウンド開始前であると判定された場合(S7011:YES)、上記S7006に処理が進められる。そして、この場合、開始コマンドとしてラウンド中演出開始コマンドを受信したタイミングで、上記S7007に処理が進められることになる。
これに対して、統括CPU1241は、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(S7011:NO)、例えばエンディング演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、エンディング演出が終了したか否かを判定する(S7012)。ここで、エンディング演出が終了していないと判定された場合(S7012:NO)、S3840の画像出力制御処理に処理が進められる。逆に、エンディング演出が終了したと判定された場合(S7012:YES)、上記S7007に処理が進められる。
ところで、本実施形態における遊技機1では、楽曲公演演出が終了すると、メイン液晶表示装置108において、次に公演される新曲(未公演曲)を用いた楽曲公演演出が行われることを予告する次曲予告演出を行うこととしている。例えば新曲Aの楽曲公演演出が終了したら次に公演される未公演曲である新曲Bに関する次曲予告演出を行い、例えば新曲Fの楽曲公演演出が終了したら次に公演される新曲Gに関する次曲予告演出を行う。このような次曲予告演出を実現するために、楽曲公演演出の終了処理が完了すると、以下のような処理が行われる。
すなわち、統括CPU1241は、楽曲公演演出の終了処理が完了したと判定した場合(S7001:YES)、未公演曲があるか否かを判定する(S7014)。具体的には、公演管理テーブル(図40参照)を参照して、今回行われた楽曲公演演出に使用された新曲よりも初回楽曲公演演出日が後である新曲の有無を判定する。
統括CPU1241は、未公演曲があると判定した場合(S7014:YES)、次曲予告演出が完了しているか否かを判定する(S7015)。ここで、次曲予告演出が完了していないと判定した場合(S7015:NO)、次曲予告演出を実行するための設定情報を制御用RAM1245にセットする(S7016)。具体的には、各未公演曲の初回楽曲公演演出日を比較し、初回楽曲公演演出日が最も先である新曲を次に公演される新曲として特定し、例えば、特定した新曲のタイトル、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの残り日数などを含む演出画像をメイン液晶表示装置108に表示するための設定情報を制御用RAM1245にセットする。なお、新曲のタイトルや残り日数は、公演管理テーブルに格納されている情報、及びRTC情報に基づいて判断することが可能である。
[画像音響制御部1160による画像出力制御処理]
図71は、図38のS3840における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。S3835の楽曲公演演出終了処理に続いて、統括CPU1241は、制御用RAM1245にメイン液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(S7101)。本実施形態では、通常演出(変動演出又は当たり演出)、公演告知演出、楽曲公演演出、及び楽曲再生演出、エラー表示がメイン液晶表示装置108を用いて行われるので、このS7101において、通常演出を実行させるための設定情報、公演告知演出を実行させるための設定情報、楽曲公演演出を実行させるための設定情報、楽曲再生を開始させるための設定情報の少なくともいずれか1つが記憶されているか否かを判定する。
統括CPU1241は、メイン液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(S7101:YES)、記憶されている設定情報および、前述した優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの画像を優先表示するか、そして出力制御パターン1〜3のうち、何れの出力制御パターンで画像出力制御を実行するかを判断し、どのような画面構成を構築すべきかを判断し、その判断結果に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストを作成する(S7102)。そして、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291にセットする(S7103)。
統括CPU1241は、S7103の処理を実行した場合、又はメイン液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定した場合(S7101:NO)、制御用RAM1245にサブ液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(S7104)。本実施形態では、楽曲公演演出に関する告知演出がサブ液晶表示装置106を用いて行われるので、このS7104において、告知演出を実行させるための設定情報が記憶されているか否かを判定する。
統括CPU1241は、サブ液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(S7104:YES)、サブ液晶用のディスプレイリストを作成し(S7105)、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291にセットする(S7106)。このS7106の処理が実行された場合、又はサブ液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定された場合(S7104:NO)、S3845の音声出力制御処理に処理が進められる。
[画像音響制御部1160による音声出力制御処理]
図72は、図38のS3845における音声出力制御処理の詳細フローチャートである。S3840の画像出力制御処理に続いて、統括CPU1241は、スピーカ138から出力される音を画像出力制御処理に応じてメイン液晶表示装置108によって実行される演出と同期させるために、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU1241は、例えば上記S7103の処理において変動演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291にセットしたか否かに基づいて、変動演出に係る変動演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(S7201)。
なおS7201の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU1241は、変動演出画像の表示を開始させたと判定した場合(S7201:YES)、その変動演出画像が下部領域A2にドット表示されるものであるか否かを判定する(S7202)。ここで、ドット表示されるものではないと判定した場合(S7202:NO)、すなわち変動演出画像の全体領域表示が開始される場合、変動演出画像表示に同期させて変動演出画像に関する音声出力を音響DSP1243に開始させる(S7203)。一方、ドット表示されるものであると判定された場合(S7202:YES)、上部領域A1を用いて行われる公演告知演出又は楽曲公演演出に関する音声出力を優先させるため、S7203の処理が行われずに後述するS7204に処理が進められる。
統括CPU1241は、S7203の処理を実行した場合、変動演出画像の表示を開始させていないと判定した場合(S7201:NO)、又は変動演出画像がドット表示されるものであると判定した場合(S7202:YES)、変動演出画像の縮小表示を開始させるか否かを判定する(S7204)。例えば上記S5728(図58参照)の処理によって制御用RAM1245にセットされた設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成された場合には、縮小表示を開始させると判定されることになる。
なおS7204の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU1241は、変動演出画像の縮小表示を開始させると判定した場合(S7204:YES)、例えば制御用RAM1245にセットされている変動演出に関する設定情報に基づいて、その変動演出がリーチ以上の演出であるか否かを判定する(S7205)。そして、リーチ以上であると判定した場合(S7205:YES)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に高い場合、変動演出画像に関する音声を下げて変動演出の音声出力を継続する処理を音響DSP1243に実行させる(S7206)。逆に、リーチ以上ではないと判定した場合(S7205:NO)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に低い場合、或いは音声出力の必要性が低い場合、音響DSP1243に変動演出画像に関する音声出力を中止させる(S7207)。
統括CPU1241は、変動演出の縮小表示を開始させないと判定した場合(S7204:NO)、S7206の処理を実行した場合、又はS7207の処理を実行した場合、例えば上記S7103の処理において公演告知演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291にセットしたか否かに基づいて、公演告知演出に係る公演告知演出画像P47の表示を開始させたか否かを判定する(S7208)。ここで、公演告知演出画像P47の表示を開始させたと判定した場合(S7208:YES)、公演告知演出画像P47の表示に同期させて公演告知演出画像P47に関する音声出力を音響DSP1243に開始させる(S7209)。
なおS7208の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU1241は、公演告知演出画像P47の表示を開始させないと判定した場合(S7208:NO)、又はS7209の処理を実行した場合、例えば上記S7103の処理において楽曲公演演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1291にセットしたか否かに基づいて、楽曲公演演出に係る楽曲公演演出画像P48の表示を開始させたか否かを判定する(S7210)。ここで、楽曲公演演出画像P48の表示を開始させたと判定した場合(S7210:YES)、楽曲公演演出画像P48表示に同期させて楽曲公演演出画像P48に関する音声出力を音響DSP1243に開始させる(S7211)。
なおS7210の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
一方、楽曲公演演出画像P48の表示を開始させないと判定された場合(S7210:NO)、又はS7211の処理が実行された場合、S3850のデータ送信制御処理(図38参照)に処理が進められる。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく音声の優先出力処理について説明する。優先度管理テーブルに基づき実行される音声出力制御処理として、以下に示す音声出力制御パターンがある。この処理が、優先度判定手段に相当する。
まず、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声のみを出力制御(優先度が低いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声はミュートをかけるのも含む)する音声出力制御パターン1。
この音声出力制御パターン1は、一のレイヤが第7レイヤ又は8レイヤの場合、または、一のレイヤが第4レイヤであり、他のレイヤが第3レイヤである場合に採用され、一のレイヤと他のレイヤとの音声出力比率は、10:0となる。なお、第3レイヤの変動演出において大当たり確定音を出力する場合の音声は第7レイヤに属しているため、この大当たり確定音を出力するときは音声出力の優先度が高くなる。
次に、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を遊技者(場合によっては遊技場係員)によく聞こえるように音声出力し、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声については優先度が最も高いレイヤよりも聞き難く出力制御する出力制御パターン2。
この音声出力制御パターン2は、一のレイヤが第6レイヤであり、他のレイヤが第4レイヤの場合、または、一のレイヤが第5レイヤであり、他のレイヤが第4レイヤである場合に採用され、一のレイヤと他のレイヤとの音声出力比率は、7:3となる。
[ランプ制御部1170のCPUによる発光制御処理]
ランプ制御部1170のCPUにおける発光制御処理については、図示しないが、このランプ制御部1170のCPUにおける発光制御処理は、統括CPU1241によって制御される音声出力制御処理によってスピーカ138から出力される音と同期させて発光制御を行う必要がある。
そのため、ランプ制御部1170のCPUにおける発光制御処理は、図72の音声出力制御処理と同様の詳細フローチャートにおいてS7203、S7206、S7209、S7211における「音声出力」を「発光出力」に置き換え、S7206における「音声を下げて音声出力を継続」を「発光出力を中止」と置き換え、S7207における「音声出力を中止」を「発光出力を中止」と置き換えることで各種発光素子の発光制御処理を行うことができる。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく各種発光素子における発光の優先出力処理について説明する。この処理が、優先度判定手段に相当する。
優先度管理テーブルに基づき実行される発光出力制御処理としては、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る各種発光素子の発光出力と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る各種発光素子の発光出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子のみを発光出力制御するのものである。
ただし、優先度が低いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子が、優先度が最も高いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子と重複しない場合には、優先度が低いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子の発光出力制御処理についても実行される。
そしてランプ制御部1170のCPUにおける動作制御処理のうち、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、前述したようにメイン制御部1100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御部1150において設定されるため、CPU1151により選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドに基づいてランプ制御部1170のCPUはロゴ役物107または、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107から構成される可動役物の動作制御処理を実行される。
また特別演出モードで実行される公演告知演出や楽曲公演演出において、ロゴ役物107を動作させる動作制御処理を行う場合には、CPUは発光制御処理と同期させて動作制御処理を行うことにより、特別演出モードで実行される公演告知演出中や楽曲公演演出特別演出中にロゴ役物107を動作させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、本来であれば通常演出に使用されているために他の演出に使用できないメイン液晶表示装置108やスピーカ138を用いて、メイン制御部1100からの各種コマンド(遊技情報)を演出制御部1150が受信するタイミングやこれらのコマンドが示す情報とは無関係な内容の楽曲公演演出が実行される。したがって、遊技を制御するメイン制御部1100による大きな制約を受けることなく、自由度の高い演出を実行することができる。
また、楽曲公演演出が行われると、楽曲公演演出が行われる前には使用されなかった特別演出データを使用する通常演出の実行が可能となるので、楽曲公演演出が、通常演出においてこれまで出現しなかった演出が出現するようになるという通常演出の演出状態の変化を報知する機能を果たすこととなる。このため、自由度が高いだけではなく、効果的な演出を実行することができる。
また、本実施形態では、特別図柄の変動表示に伴う通常演出にメイン液晶表示装置108が使用されているとしても特別図柄の変動表示の影響を受けずにメイン液晶表示装置108を用いて楽曲公演演出が行われるので、通常演出によって楽曲公演演出の興趣が損なわれることがないという利点がある。
また、本実施形態では、パチンコホールにおける同一の島に設置された複数の遊技機1に関して、各遊技機1に設けられた個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500(図5参照)の電源を投入することで、これら複数の遊技機1を同時に起動させることが可能である。このため、本実施形態で説明したように、複数の遊技機1に関して電源投入からの経過時間に基づく時間条件(本実施形態では1時間が経過したか否か)を同一に設定しておくことによって、複数の遊技機1で一斉に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
また、本実施形態では、未公演コンテンツとしての新曲を公演するという楽曲公演演出が行われるので、公知のコンテンツを用いて特別演出を実行する場合に比べて、より興趣性が高い演出を行うことが可能である。
[公演告知演出の開始時間に関する変形例]
図73は、公演告知演出の開始時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するための説明図である。上記実施形態では、図73(A)に例示されるように、公演告知演出の開始時間が1分に設定されており、1分よりも長い変動演出が行われているときに公演告知演出の開始時間となり、且つ楽曲公演演出の開始時間となるまでのその変動演出が発展しない場合には、公演告知演出を行わない場合について説明した。これに代えて、公演告知演出の開始時間を特別図柄の変動時間の最長時間よりも長い時間に設定しておくようにしてもよい。
この構成により、変動演出が行われているときに公演告知演出の開始時間となった場合に、その変動演出が楽曲公演演出の開始時間となるよりも前に必ず終了ようになるので、公演告知演出を行うための時間を確実に確保することができる。
[S3810の状態制御処理の変形例]
ところで、上記実施形態では、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定された状態で楽曲公演フラグが「ON」に設定されたときに初回の楽曲公演演出を実行する場合について説明したが、この構成では、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、楽曲公演演出許可フラグの制御にはRTC情報が使用されるため、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるタイミングに関して、機体間で誤差が生じる可能性がある。これに対して、例えば8時ちょうどに島電源供給装置500の電源が投入された場合、図74(A)に例示されるように、48番台では電源投入から4時間が経過する前に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過した後に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるといった状況が生じる可能性がある。そして、このような状況が生じた場合、48番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Bの初回の楽曲公演演出が開始されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Aの楽曲公演演出が開始されるというように、機体間で曲ずれが発生してしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、楽曲公演演出許可フラグの代わりに、RTC情報が示す時刻が例えば12時ちょうどになると「ON」に設定される楽曲公演演出許可フラグと同様の第1許可フラグと、RTC情報が示す時刻が例えば12時15分になると「ON」に設定される第2許可フラグとを設け、これら2つのフラグが両方とも「ON」に設定されたことを条件として、初回の楽曲公演演出の実行を許可するようにしてもよい。図74(A)に基づいて上述した例にこの構成を適用した場合、48番台及び49番台の両方ともが、電源投入から4時間が経過した後に、第1許可フラグ及び第2許可フラグが「ON」に設定されることになる(図74(B)参照)。このため、電源投入から4時間が経過したときには両方の台で例えば新曲Aの楽曲公演演出が開始され、電源投入から5時間が経過したときには両方の台で新曲Bの初回の楽曲公演演出が開始されることとなり、曲ずれの発生を防止することが可能になる。
[ディスプレイリスト作成テーブルに関する変形例]
図75は、オールモードテーブルの概略図である。上記実施形態では、新曲の初回楽曲公演演出が行われると、通常演出においてその新曲に基づく演出を新たに出現させるために、使用するディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択を全曲開放状態においても同様に実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態として、全曲開放状態において、図75に例示されるように全ての新曲の演出パターンの選択率が等しく設定されたオールモードテーブルを使用してディスプレイリストを作成するようにしてもよい。これにより、各新曲に基づく通常演出をバランスよく出現させることが可能になる。
以下、他の実施形態について説明する。
上述した発明に係る実施形態1では、遊技演出画像を主として画像表示部114のメイン液晶表示装置108に表示するものである。一方、以下に説明する他の実施形態が適用される遊技機1では、特別演出画像をメイン液晶表示装置108において主に表示するものである。
なお、他の実施形態の説明において発明の係る実施形態と同様のものについては、同一の符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
[他の実施形態1]
図76は、他の実施形態1の特別演出モード中における大当たり遊技中の画面構成を示す説明図である。
発明の実施形態では、例えば図7に例示されるように、特別演出画像を必要に応じて縮小表示し、遊技演出画像を全体領域表示する場合について説明したが、これに限らず遊技演出画像が例えば大当たりオープニングで右打ちを促す報知等の遊技者にとって比較的重要な情報を含むものである場合、下部領域A2にてドット表示すると遊技者に情報が伝わり難くなるため、不都合が生じる可能性があるものの、大当たりオープニングで右打ちを促す報知等の遊技演出画像を、遊技者に情報が伝わる範囲で縮小して表示するとは考えられる。
この場合は、特別演出である公演告知演出または楽曲公演演出による画像を遊技者は十分楽しみつつ、これら遊技者にとって比較的重要な情報を遊技者に伝えることが可能である。
そこで、他の実施形態1では、特別演出モード中において大当たりが発生したときに、特別演出画像であるP47又は楽曲公演演出画像P48は上部領域A1に表示させたままで、遊技演出画像を縮小して特別演出画像に重畳表示する場合について説明する。
なお、他の実施形態1においては、発明の実施形態に係る遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、発明の実施形態と異なる点について説明する。
図76(A)は、特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置108に表示されているオープニング演出が縮小表示される様子を示す画面図である。図76(A)に例示されるように、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す装飾図柄が停止表示されると、大当たりの種類を報知すると共に大入賞口120の開放に先立って遊技者に対して右打ちを促す報知を含むオープニング演出が行われる。この図76(A)のオープニング演出を、図55に示したオープニング演出に替えて実行してもよい。
このように、遊技者にとって比較的重要度が高い情報を報知する通常演出中においては、楽曲公演演出画像P48を全体領域に表示し続けると共に、遊技演出画像を縮小して遊技演出画像に重畳表示する。これは、公演告知演出画像P47を表示する場合も同様である。
なお、図76(A)には、遊技演出画像であるオープニング演出画像がメイン液晶表示装置108の表示画面の左下に縮小表示された状態が例示されているが、オープニング演出画像を縮小表示する画面上の位置は、他の位置であってもよい。ただし、オープニング演出画像を画面の中央部に表示したり、これらの画像の表示サイズが小さ過ぎたりすると、オープニング演出が見え難くなり、遊技者に情報が伝わり難い。このため、これらの遊技演出画像の表示位置及び表示サイズは、各種メッセージが把握できる表示位置、表示サイズを考慮して、適切なものとすることが望ましい。
なお、この図76(A)〜(C)においても楽曲公演演出画像P48には、楽曲公演演出が終了するまでの楽曲公演演出残時間がカウントダウン表示されており、この楽曲公演演出残時間を確認することにより、遊技者は、楽曲公演演出が終了するまでの残り時間を把握することができる。
図76(B)は特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置108に表示されているチャレンジチャンスゲーム演出が縮小表示される様子を示す画面図であり、図55に示したチャレンジチャンスゲーム演出(R4)に替えて実行してもよい。
また図76(C)は特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置108に表示されている時短確定演出が縮小表示される様子を示す画面図あり、図55に示した時短確定演出(R7)に替えて実行してもよい。
なお、これら図76(B)、(C)の説明については上記図76(A)と同様であるため省略する。
そして図76(A)〜(C)は一例であり、この図55におけるオープニング、R4〜R8、エンディングの演出場面において、一部または全部の場面で適用可能である。
また、これらの描画処理については、上述した描画処理4が用いられる。
[他の実施形態2]
図77は、他の実施形態2の通常演出モードと特別演出モードとの画面構成を示す説明図である。
なお、他の実施形態2においては、発明の実施形態に係る遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、発明の実施形態と異なる点について説明する。
図77(A)に示すように、通常演出モードでのメイン液晶表示装置108には、背景P11、装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などの要素画像から構成される変動演出画像(遊技演出画像)が表示される。そして、他の実施形態2が適用される通常演出モードにおいても、これらの要素画像を用いて、抽選の結果による遊技の進行に基づいて予め定められた演出時間を伴って順次行う遊技演出を行う。
図77(B)に示すように、特別演出モードでのメイン液晶表示装置108には、背景P21、装飾図柄P22および保留球表示P23などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。さらに、特別演出モードでのメイン液晶表示装置108には、公演告知画像P47または楽曲公演画像P48である特別演出画像を表示する。
そして、特別演出モードでは、図77(B)に示すように、領域分割画面に、特別演出領域A1に特別演出画像を、遊技演出領域A2に遊技演出画像をそれぞれ表示することで、特別演出画像と遊技演出画像とをメイン液晶表示装置108に同時に表示させる。
以上のように、他の実施形態2においても、基本的には、発明に係る実施形態と同様に通常演出モードから特別演出モードに移行した後は、分割領域表示を用いて遊技演出画像と特別演出画像とを同時に表示するようにしている。
ここで、特別演出モードの設定時間までに、図77(A)に示す通常演出モードにおける変動演出(通常演出)おいてメイン液晶表示装置108に表示される装飾図柄P12の変動である図柄変動が終了しない場合がある。このような場合に、特別演出モードに移行した時点で、例えば図77(B)に示す分割領域画面に画面の表示を切り替えてしまうと、変動演出の結果が遊技者にとって分かりづらくなってしまう。
そこで、他の実施形態2では、特別演出モードの設定時間までに図柄変動が終了しないような一定の条件下においては、特別演出画像に、縮小した遊技演出画像を重畳表示する。
例えば、図77(D)に示すように、公演告知画像P47をメイン液晶表示装置108に全体的に表示し、通常演出モードから継続して表示される装飾図柄P12を縮小させて公演告知画像P47に重畳して表示させる。また、図77(C)に示すように、楽曲公演画像P48をメイン液晶表示装置108に全体的に表示し、通常演出モードから継続して表示される装飾図柄P12を縮小させて楽曲公演画像P48に重畳して表示させる。
以上のように、他の実施形態2において、特別演出モードの設定時間までに変動演出が終了しなければ、その変動演出を表示する装飾図柄P12は、通常演出モードにて表示していた内容をそのまま縮小させて特別演出画像に重畳して表示させる。
また、他の実施形態2において、保留球表示P13は、図77(A)に示す通常演出モードにおいて表示する保留球表示P13の表示サイズを維持し、図77(C)および図77(D)に示すように特別演出モードにおいてもそのまま表示を行う。保留球表示P13は、メイン液晶表示装置108において大きく表示されるものではない。従って、特別演出モードの設定時間になることで、装飾図柄P12と同様に縮小してしまうと、遊技者にとって保留球の表示内容が分かりづらくなる可能性が高い。そこで、他の実施形態2では、保留球表示P13については、通常演出モードのときから表示内容を変えず特別演出モードにおいてもそのままのサイズでの表示を継続するように構成している。
この図77(C)の画面構成は、図51の(B−3)および(C−3)に示したような画面構成に替えて適用可能な表示であり、図77(D)の画面構成は、図51の(B−2)に示したような画面構成に替えて適用可能な表示である。
さらに、他の実施形態2では、特別演出モードの設定時間になると、キャラクタP14およびアイテムP15の表示を禁止する。キャラクタP14やアイテムP15に関しても、装飾図柄P12と同様に単に縮小表示してしまうと、内容が分かりづらくなるおそれがある。また、キャラクタP14およびアイテムP15は、装飾図柄P12や保留球表示P13と比較して、抽選の結果を表示する情報としての優先度が低い。また、一方で、通常演出モードにおける表示サイズのままキャラクタP14およびアイテムP15を表示すると、特別演出モードにおける特別演出画像が隠れる面積が増えてしまう。
そこで、他の実施形態2が適用される遊技機1において、特別演出モードでは、メイン液晶表示装置108におけるキャラクタP14およびアイテムP15の表示を禁止している。
また、上記実施形態では、電源投入からの経過時間に基づいて、楽曲公演演出を開始するか否かを決定する場合について説明したが、楽曲公演演出を開始するか否かを他の方法で決定するようにしてもよい。例えば、制御用ROM1244に設定時刻を記憶しておき、RTC1154が計測する現在時刻が設定時刻になったか否かを判定し、設定時刻になったと判定した場合に楽曲公演演出を開始させるようにしてもよい。この構成によれば、複数の遊技機1に関して同一の設定時刻を設定しておくことによって、各遊技機1のそれぞれのRTC1154が計測する現在時刻にズレが生じなければ、複数の遊技機1が同一の島に設置されているか否かに関わらず、複数の遊技機1で一斉に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
また、上記実施形態では、メイン液晶表示装置108を用いて通常演出と公演告知演出と楽曲公演演出とを実行する場合について説明したが、サブ液晶表示装置106を用いてこれらの演出の少なくとも1つを実行したり、或いはメイン液晶表示装置108及びサブ液晶表示装置を用いて実行したりしてもよい。
また、上記実施形態では、特別演出が未公演コンテンツとしての新曲を公演する楽曲公演演出である場合について説明したが、特別演出は、新曲以外の未公演コンテンツ(例えばキャラクタ)を発表する演出であってもよいし、既知のコンテンツを使用した演出であってもよい。
また、所謂確率変動の機能を搭載したパチンコ遊技機において、前述した昇格演出である「チャレンジチャンス」を、確率変動となるか否かの昇格演出として実行させるようにしてもよい。
また、特別演出モード終了後は、通常演出モードに移行するが、通常演出モード移行後の所定期間(例えば、20回変動演出が実行されるまで、又は3分間等)の間は、大当たり確定演出の選択率が通常よりも高確率(例えば通常よりも10倍選択され易い)となっている。そのため、この所定期間は大当たり確定演出が選択され易くなっているため、この所定期間に実行された変動演出が大当たりとなる変動演出である場合には、遊技者は通常であるとあまり見ることができない大当たり確定演出をこの所定期間では見ることができる。また、この通常演出モード移行後の所定期間では、この所定期間以外における通常演出モード中で実行される変動演出とは異なるこの所定期間特有の変動演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、遊技性を向上させることができる。
[遊技システムの概略構成]
続いて、本実施形態の遊技機1を備える遊技システム7800について説明する。図78は、遊技システム7800の概略構成図である。遊技システム7800は、遊技機1と、情報管理装置7850と、情報端末7810と、遊技場管理コンピュータ7830と、を備えている。情報端末7810は、遊技者の操作によって、インターネット7815を介して、情報管理装置7850と双方向の通信が可能である。本実施形態の遊技システム7800は、ログイン遊技モードと、不ログイン遊技モードとを有している。
本実施形態の遊技機1は、遊技を進行することで、所定条件を満たすごとに、遊技ポイントが付与され、その遊技ポイントを貯留することが可能となっている。この詳細については、後述する。
不ログイン遊技モードは、遊技者が、情報端末7810を用いて情報管理装置7850にアクセスせず、言い換えれば、遊技機1にログインせず、遊技機1で遊技を実行するモードである。一方、ログイン遊技モードは、過去の遊技履歴に基づいた遊技を実行可能なモードであり、遊技機ログイン処理と、履歴保存処理とが実行され得る。
遊技機ログイン処理は、遊技者が、情報端末7810を用いて、情報管理装置7850にアクセスし、パスワードを取得して、遊技機1にログインする処理である。
また、履歴保存処理は、遊技機ログイン処理後に行う処理であり、遊技者が遊技を終了する場合に、遊技中に貯留した遊技ポイントなど含む遊技履歴情報を、情報管理装置7850で保存させるための処理である。この履歴保存処理では、他の遊技者が貯留した遊技ポイントを還元するための抽選(以下では、ジャックポット抽選とも呼ぶ)が実行され、ジャックポット抽選に当選した場合(以下では、ジャックポット当選とも呼ぶ)には、遊技者が自身で貯留した遊技ポイントと、他の遊技者が貯留した遊技ポイントとを合算した遊技ポイントを、ジャックポット抽選に当選した際に遊技していた遊技者の遊技履歴情報として、情報管理装置7850で保存することが可能となっている。
なお、本実施形態の遊技機1では、ジャックポット抽選は、上述した公演告知演出や楽曲公演演出と重ならない時間であって、1日1回の所定時間(例えば、PM8:30)に実行されるようになっている。このジャックポット抽選が行われる時間を以下では、ジャックポットタイムとも呼ぶ。また、ジャックポット抽選で当選した場合に還元される遊技ポイント、すなわち、他の遊技者が貯留した遊技ポイントを、以下では、ジャックポット用遊技ポイントとも呼ぶ。
ここで、上述のように、ジャックポットタイムとなって、ジャックポット抽選に当選し、遊技者が自身で貯留した遊技ポイントと、ジャックポット用遊技ポイントとを合算した遊技ポイントを、ジャックポット抽選に当選した際に遊技していた遊技者の遊技履歴情報として、情報管理装置7850で保存するシステムのことを、以下では、をジャックポットシステムとも呼ぶ。
本遊技システム7800の情報端末7810は、カメラ(図示せず)を内蔵しており、当該カメラを使ってコード情報7820を撮像し、コード情報7820を読み取り可能な機能を備える。本実施例では、コード情報として、QRコード(登録商標)を用いている。しかしながら、これに限られず、コード情報7820としては、QRコード(登録商標)とは異なる2次元マトリックス型コードを用いてもよいし、バーコードや、英数字等の文字列などを直接用いるようにしてもよい。情報端末7810としては、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンなど、種々のデバイスを用いることができる。
遊技システム7800では、情報端末7810と情報管理装置7850とがインターネット7815を介して接続可能である。例えば、遊技者は、遊技機1に表示されたコード情報7820を、情報端末7810で読み取り、読み取ったコード情報に基づいて、情報管理装置7850にアクセスすることが可能である。
本遊技システム7800における情報管理装置7850は、Webサーバ7851と、アプリケーションサーバ7852と、データベースサーバ7853とから構成される。情報管理装置7850は、これらの各サーバによって、情報送受信制御部7910と、情報管理制御部7920と、情報記憶部7930と、パスワード生成部7940と、を実現する。これら各機能ブロックの詳細については、後述の図79を用いて説明を行う。
本遊技システム7800において、遊技機1は、遊技場内に設置される遊技場管理コンピュータ7830と接続されている。具体的には、遊技機1では、所定の遊技情報を示す各種信号を外部に出力する上述の遊技情報出力端子板1125が、遊技場管理コンピュータ7830に接続されている。この遊技情報出力端子板1125が出力する各種信号としては、例えば、大当たり、小当たり、リーチ、スタート(特別図柄、普通図柄の変動回数)、入賞(一般入賞口128への入賞回数やゲート126の通過回数)、確率変動、時短、発射球(アウト玉)、賞球(セーフ玉)等に係る信号が挙げられる。つまり、遊技場管理コンピュータ7830には、各遊技機1の遊技情報出力端子板1125から、遊技機1の稼働データを表す様々な信号が入力されている。そして、遊技場管理コンピュータ7830は、各遊技機1から出力される遊技情報の収集・演算・分析等を行うことにより、遊技場の経営に役立つ有益な情報を生成し、報知する。
図78では、各遊技機1(遊技情報出力端子板1125)と遊技場管理コンピュータ7830とが直接接続されているが、各遊技機1(遊技情報出力端子板1125)と遊技場管理コンピュータ7830との間に中継装置(例えば、遊技機1を設置する図示しない島台の上部に、遊技機1と1対1で対応して設けられる呼出表示装置)を設け、遊技情報出力端子板1125が出力する遊技情報を、この中継装置を介して遊技場管理コンピュータ7830に出力するようにしてもよい。このようにすれば、中継装置に、遊技者にとって有益な情報を表示させることができ、遊技場のサービス向上につながる。
[情報管理装置の機能的構成]
図79を用いて、情報管理装置7850の機能的構成について説明する。図79は、情報管理装置7850のブロック図である。情報管理装置7850は、情報送受信制御部7910と、情報管理制御部7920と、情報記憶部7930と、パスワード生成部7940と、を備えている。
情報送受信制御部7910は、通信インターフェースである。特に、情報端末7810からのアクセス要求を受け付けて、当該アクセス要求に関する情報を情報管理制御部7920へ出力する。また、情報送受信制御部7910は、情報端末7810からのアクセス要求に対する応答として情報管理装置7850の複数の構成部から出力された情報を入力し、情報端末7810へ転送する。
情報管理制御部7920は、情報管理装置7850の基本動作を制御する演算処理装置である。情報管理制御部7920は、情報送受信制御部7910から出力された上記アクセス要求に関する情報の要求内容を判断して、情報端末7810の要求内容に応じた応答の処理制御を行う。
情報記憶部7930は、情報管理装置7850が管理する各種情報の記憶装置である。情報記憶部7930は、遊技者情報、遊技履歴情報、および、当該遊技者が遊技した機種情報を対応付けて記憶する。詳しくは、情報記憶部7930は、遊技者情報、遊技履歴情報、および、当該遊技者が遊技した機種情報など各種情報を、遊技者個人単位でデータベース化して記憶している。また、情報記憶部7930は、情報管理装置7850が管理するWeb専用サイトの表示画面情報(後述する利用画面情報など)やWeb専用サイトのURL情報(以下では、単にURL情報とも呼ぶ。)を含む各種情報を記憶している。
本実施形態における「遊技履歴情報」とは、過去の遊技の日時を表す遊技日時情報、過去の累積の大当たり回数を表す大当り回数情報、過去の累積の特別図柄の変動回数を表す回転数情報、過去の遊技において出現した演出の種類を表す演出出現情報、および、過去の遊技によって獲得した遊技ポイントの累積値を表す累積遊技ポイント情報を含む。ここで、遊技履歴情報のうち、累積遊技ポイント情報を除くその他の遊技履歴情報を、以下では、単に「その他の遊技履歴情報」とも呼ぶ。
また、本実施形態における「遊技者情報」とは、遊技者を識別するための識別情報であり、遊技者が設定したIDとパスワードと、情報端末7810に内蔵された端末IDとを含む。しかし、これに限られず、遊技者情報は、遊技者が所有する情報端末7810の電話番号等を基に作成した情報、情報端末7810のネットワーク基板に記録されるマックアドレスなどを用いるようにしてもよい。
パスワード生成部7940は、遊技者がログイン要求を伴う遊技を開始するべく情報端末7810からパスワードの発行を要求すると、当該要求に応答して、情報管理制御部7920から出力された情報に基づき、パスワードを生成する処理を行う。パスワード生成部7940は、生成したパスワードを情報送受信制御部7910へ出力する。これにより、パスワードは、情報端末7810に転送される。
情報管理装置7850において、情報管理制御部7920と、情報記憶部7930とは、遊技者情報、遊技履歴情報、および、機種情報を管理する管理機能を有する。情報管理制御部7920と、情報記憶部7930と、パスワード生成部79400とは、パスワードを管理する管理機能を有する。なお、本実施形態では、上述したように情報管理装置7850は、Webサーバ7851、アプリケーションサーバ7852、および、データベースサーバ7853とから構成したが、これに限られず、1つのサーバであってもよいし、他の機能を有するサーバを含んでいてもよい。
[ログイン遊技モードにおける遊技機ログイン処理]
図80は、本実施形態の遊技システム7800のログイン遊技モードにおける遊技機ログイン処理の流れを示すフローチャートである。なお、この遊技機ログイン処理が完了せずに、ログイン処理の途中に遊技者がハンドル130を操作して遊技球を発射して、始動口116,118に入賞した場合には、直ちに遊技機ログイン処理が中止され、不ログイン遊技モードに移行する。
まず、遊技機ログイン処理のS8003の処理では、情報端末7810は、遊技者の操作に基づいて、情報管理装置7850が管理するWeb専用サイトへアクセスする。
S8005の処理では、情報端末7810からのアクセスに伴い、情報管理装置7850は、情報端末7810で表示するための専用のWebサイト画面(以下では、利用画面とも呼ぶ)を表す利用画面情報を情報端末7810へ送信する。この利用画面情報によって表される利用画面は、必要に応じて遊技者の操作により情報の入力が可能となっており、情報管理装置7850が有する遊技者情報、遊技履歴情報、および、機種情報などの管理機能を遊技者が利用するための画面である。
そして、遊技者は、情報端末7810に送信された利用画面情報が表す利用画面に、予め登録しておいた遊技者情報(ID、および、パスワード)を入力する。
S8010の処理では、情報端末7810は、遊技者情報を情報管理装置7850へ送信することによって、情報管理装置7850の管理機能へのアクセス要求を行う。なお、ここで、情報端末7810が情報管理装置7850に送信する遊技者情報は、遊技者の操作で入力されたIDおよびパスワードと、情報端末7810の端末IDとを含む。
なお、情報端末7810の情報管理装置7850の管理機能へのアクセス要求は、情報端末7810の端末IDや情報端末7810のネットワーク基板に記録されるマックアドレスなどのみを送信することによって行ってもよい。
S8015の処理では、情報管理装置7850は、情報端末7810からのアクセス要求に含まれる遊技者情報を用いて認証処理を行う。具体的には、情報管理装置7850の情報管理制御部7920は、情報端末7810から遊技者情報を受信すると、受信した遊技者情報と、情報記憶部7930に記憶される遊技者情報とを比較し、受信した遊技者情報と一致する遊技者情報が、情報記憶部7930に記憶されている場合には、認証を許可する。認証の許可がなされると、S8018の処理で、情報送受信制御部7910は、情報端末7810に、遊技機1の機種情報の取得を促す機種情報取得促進画像を含む利用画面を表す利用画面情報を送信する。
一方、情報管理装置7850の情報管理制御部7920は、受信した遊技者情報と一致する遊技者情報が、情報記憶部7930に記憶されていない場合には、認証を不許可とし、情報端末7810に、遊技者情報の登録を促す登録促進画像を含む利用画面を表す利用画面情報を送信する。情報端末7810は、この利用画面情報に基づいた登録促進画像を表示し、遊技者に遊技者情報の入力を促す。遊技者によって、情報端末7810に遊技者情報が入力された場合には、情報端末7810は、遊技者情報を情報管理装置7850に送信する。情報管理装置7850が情報端末7810からの遊技者情報を受信すると、情報管理制御部7920は、情報記憶部7930に遊技者情報を登録する。登録がなされると、S8018の処理で、情報送受信制御部7910は、情報端末7810に、登録完了の通知行うと共に、機種情報取得促進画像を含む利用画面を表す利用画面情報を送信する。
本実施形態の機種情報取得促進画像には、遊技者に対して、遊技機1のメイン液晶表示装置108に、第1コード情報を表示させることが示唆されている。この第1コード情報は、機種情報と、URL情報と、パスワードの発行要求と、を含む情報である。
S8020の処理では、情報端末7810は、機種情報取得促進画像を含む利用画面を表す利用画面情報を受信し、機種情報取得促進画像を含む利用画面を表示する。遊技者は、この機種情報取得促進画像を見ることにより、遊技機1の演出ボタン142や演出キー144を操作して、メイン液晶表示装置108に、第1コード情報を表示させる指示を出す。
S8023の処理では、遊技機1の演出制御部1150は、遊技者によって演出ボタン142と演出キー144とを操作され、第1コード情報をメイン液晶表示装置108に表示させる指示がなされたか否かを判断している。具体的には、演出制御部1150は、遊技者によって演出ボタン142と演出キー144とが操作され、演出ボタン142と演出キー144とから所定の入力信号があると、第1コード情報をメイン液晶表示装置108に表示させる指示がなされたと判断する。演出制御部1150は、演出ボタン142と演出キー144とから所定の入力信号がない場合には、第1コード情報をメイン液晶表示装置108に表示させる指示がなされていないと判断する。
遊技機1の演出制御部1150は、第1コード情報をメイン液晶表示装置108に表示させる指示がなされていない場合(S8023:NO)には、当該指示がなされるまで待機する。
遊技機1の演出制御部1150は、遊技者によって第1コード情報をメイン液晶表示装置108に表示させる指示がなされた場合(S8023:YES)には、S8025の処理にて、メイン液晶表示装置108に第1コード情報を表示する。なお、第1コード情報は、ROM1152に予め記憶されている。遊技者は、情報端末7810の内蔵カメラで第1コード情報を撮像することで、情報端末7810に第1コード情報に含まれる機種情報と、URL情報と、パスワードの発行要求とを取り込むことができる。
S8030の処理では、情報端末7810は、パスワード発行処理の実行を要求する。具体的には、遊技者によって第1コード情報がメイン液晶表示装置108に表示され、情報端末7810の内蔵カメラを用いて第1コード情報が撮像されると、情報端末7810は、第1コード情報に基づいて、情報管理装置7850へアクセスし、遊技者情報(情報端末7810の端末ID等)、機種情報、および、パスワードの発行要求を送信する。
S8035の処理では、情報管理装置7850は、パスワード発行処理を行う。具体的には、情報管理装置7850のパスワード生成部7940は、情報記憶部7930に記憶された遊技者情報のうち、パスワード発行要求を行った情報端末7810に対応する遊技者情報(情報端末7810の端末ID等)と、当該遊技者情報に対応付けられた遊技履歴情報(累積遊技ポイント情報を含む)とを用いて、所定の演算処理を行い、パスワードを生成する。情報管理装置7850の情報送受信制御部7910は、生成されたパスワードを情報端末7810に送信する。
本実施形態では、このパスワードは、ひらがな12文字から構成されている。なお、これに限られず、このパスワードは、例えば、ローマ字、漢字、カタカナ、数字、および、これらの組み合わせなどから構成されていてもよい。また、パスワードの文字数も12文字に限られず、例えば、13文字以上の文字数であってもよい。
S8040の処理では、情報端末7810は、情報管理装置7850から送信されたパスワードを受信し、利用画面に表示する。遊技者は、この利用画面を見ることで、パスワードを認識することができる。そして、遊技者は、遊技機1の演出ボタン142や演出キー144を操作して、メイン液晶表示装置108にパスワード入力画面を表示し、さらに演出ボタン142や演出キー144を操作して、情報端末7810の利用画面に表示されたパスワードを入力する。
S8045の処理では、遊技機1の演出制御部1150は、遊技者によって演出ボタン142や演出キー144を操作されることにより、情報端末7810の利用画面に表示されたパスワードが入力されたか否かを判断する。遊技機1の演出制御部1150は、情報端末7810の利用画面に表示されたパスワードが入力されていない場合(S8045:NO)には、当該入力がなされるまで待機する。
遊技機1の演出制御部1150は、情報端末7810の利用画面に表示されたパスワードが入力された場合(S8045:YES)には、S8050の処理で、パスワードが適合するか否かを判断する。遊技機1の演出制御部1150は、パスワードが適合しない場合(S8050:NO)には、S8055の処理で、パスワードが不適合である旨をメイン液晶表示装置108に表示し、S8045の処理にリターンする。
図81は、演出制御部1150のFRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101とジャックポット用遊技ポイント情報8103とを説明するための図である。遊技機1の演出制御部1150は、パスワードが適合する場合(S8050:YES)には、S8055の処理で、情報置換処理を実行する。この情報置換処理について、図81を用いて説明する。図81に示されるように、FRAM1155には、遊技履歴情報8101が記憶されている。遊技履歴情報8101は、遊技者情報と、過去遊技ポイント情報と、本日遊技ポイント情報と、累積遊技ポイント情報と、その他の本日遊技履歴情報と、機種情報とが対応付けて記憶される。なお、図81に示されるジャックポット用遊技ポイント情報8103についての説明は後述する。
S8055の情報置換処理では、まず、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶されている遊技履歴情報8101のうちの遊技者情報を、S8050で適合したパスワードに基づいて得られる遊技者情報(情報端末7810の端末IDなど)に書き換える。次に、演出制御部1150は、遊技履歴情報8101のうちの過去遊技ポイント情報の表す値を、S8050で適合したパスワードに基づいて得られる累積遊技ポイント情報に書き換える。さらに、演出制御部1150は、本日遊技ポイント情報を初期化する(すなわち、本日遊技ポイント情報の表す値を「0」に書き換える)。また、演出制御部1150では、RTC1154から現在時刻情報を取得し、その他の本日遊技履歴情報(遊技日時情報、大当り回数情報、回転数情報、演出出現情報)のうち、遊技日時情報を現在時刻情報に書き換えると共に、その他の本日遊技履歴情報のうち、大当り回数情報、回転数情報、および、演出出現情報を初期化する。
なお、演出制御部1150は、FRAM1155の遊技履歴情報8101の過去遊技ポイント情報の値と、本日遊技ポイント情報の値との合計値を算出し、その合計値を累積遊技ポイント情報の値として記憶する。演出制御部1150は、過去遊技ポイント情報と、本日遊技ポイント情報とのうちのいずれかが書き換えられた場合には、その度に、累積遊技ポイント情報を算出しなおして、算出値を新たな累積遊技ポイント情報として遊技履歴情報8101に記憶する。従って、S8055の情報置換処理では、演出制御部1150は、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報の値を、過去遊技ポイント情報の値と同じ値として記憶する。
この情報置換処理により、遊技機1にログインする遊技者の累積遊技ポイント情報を過去遊技ポイント情報として遊技機1にセットすることができる。
以上により、遊技機1へのログインが完了し、遊技機ログイン処理を終了する。
[ログイン遊技モードにおける履歴保存処理]
図82は、本実施形態の遊技システム7800のログイン遊技モードにおける履歴保存処理の流れを示すフローチャートである。演出制御部1150は、ログイン処理が終了すると、以下の履歴保存処理を実行する。
まず、S8210の処理では、遊技機1の演出制御部1150は、遊技履歴情報置換処理を実行する。
図83は、遊技履歴情報置換処理の流れを示すフローチャートである。まず、遊技履歴情報置換処理では、演出制御部1150は、S8301の処理で、遊技中か否か判断する。具体的には、演出制御部1150は、特別図柄の変動中(図2:第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202のいずれかが変動中)、オープニング演出中、エンディング演出中、または、大当り遊技中のうち、いずれかに該当する場合には、遊技中であると判断し、これらのうちのいずれでもない場合には、遊技中でないと判断する。
演出制御部1150は、遊技中でないと判断した場合(S8301:NO)には、S8330の処理に移行する。一方、演出制御部1150は、遊技中であると判断した場合(S8301:YES)には、S8305の処理に移行する。
S8305の処理では、演出制御部1150は、特別図柄の変動が終了したタイミングであるか否かを判断する。演出制御部1150は、特別図柄の変動が終了したタイミングでない場合(S8305:NO)には、S8330の処理に移行する。
一方、演出制御部1150は、特別図柄の変動が終了したタイミングの場合(S8305:YES)には、S8310の処理に移行する。
S8310の処理では、演出制御部1150は、その他本日遊技履歴情報の更新処理を行う。具体的には、演出制御部1150は、まず、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101のその他本日遊技履歴情報のうち、回転数情報を表す値を1つ加算する。次に、演出制御部1150は、当該変動において、大当りに当選した場合には、大当り回数情報を表す値を1つ加算する。続いて、演出制御部1150は、当該変動において、所定の演出が出現した場合には、対応する演出出現情報の値を1つ加算する。このようにして、演出制御部1150は、遊技履歴情報8101におけるその他本日遊技履歴情報の更新処理を行う。
ここで、遊技ポイントの付与の制御と遊技ポイント付与演出について説明する。図84は、メイン液晶表示装置108において実行される遊技ポイント付与演出を示す図である。図84(A)は、激アツアイテムが出現した際の表示演出を示している。図84(B)は、滅多に出現しないプレミアム演出が出現した際の表示演出を示している。なお、遊技機1は、激アツアイテムが出現する表示演出が選択された場合には、選択されなかった場合と比較して、当該変動で大当り報知がなされる可能性が高くなるように設定されている。また、プレミアム演出は、当該変動で大当り報知がなされる場合のみ選択されるように設定されている。
本実施形態の遊技機1では、演出制御部1150は、所定条件(以下では、遊技ポイント発生条件とも呼ぶ)が成立すると、遊技ポイントの付与を決定する。例えば、演出制御部1150は、当該変動において所定の激アツアイテムの出現演出を行う場合には、200ポイント(200P)の遊技ポイントの付与を決定する。この場合、演出制御部1150は、図84(A)に示すように、激アツアイテム8477の出現演出と並行して、遊技ポイント付与理由と付与する遊技ポイントとを表す示唆画像(遊技ポイント示唆画像とも呼ぶ)8403と、遊技者の累積遊技ポイントを表す示唆画像(累積遊技ポイント示唆画像とも呼ぶ)8401とを表示させる。なお、この時点では、累積遊技ポイントには、激アツアイテム8477の出現により付与される遊技ポイントは加算されて表示されていない。
演出制御部1150は、累積遊技ポイント示唆画像8401を表示させる場合、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報の値を、累積遊技ポイント示唆画像8401に含まれる累積遊技ポイントとして表示させる。すなわち、図84(A)の累積遊技ポイント示唆画像8401が表示される時点で、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報の値が11350であるため、図84(A)の累積遊技ポイント示唆画像8401は、「累積P:11350P」と表示されている。
また、演出制御部1150は、当該変動において所定のプレミアム演出を行う場合には、1000ポイント(1000P)の遊技ポイントの付与を決定する。この場合、演出制御部1150は、図84(B)に示すように、プレミアム演出8499の出現と並行して、遊技ポイント示唆画像8410と、累積遊技ポイント示唆画像8401とを表示させる。なお、この時点では、累積遊技ポイント示唆画像8401が表す累積遊技ポイントには、プレミアム演出8499の出現により付与される遊技ポイントは加算されて表示されていない。
なお、遊技ポイント発生条件は、激アツアイテム出現やプレミアム演出出現の他、「スーパーリーチへ発展した場合」、「激アツキャラクターの出現した場合」、「カップ状可動役物196やサブ液晶表示装置106が可動した場合」、「遊技機1の導入開始からの累計大当り回数が所定値に到達した場合」、または、「FRAM1155に記憶している遊技履歴情報8101の遊技履歴情報に基づいて遊技者の累計大当り回数、回転数、または、演出出現回数が所定値以上となった場合」などに成立してもよい。
また本実施形態では、激アツアイテムの出現演出を行う場合は200ポイントの遊技ポイントの付与を行い、プレミアム演出出現演出を行う場合は1000ポイントの遊技ポイントの付与を行うこととしているが、これに限られるものではなく、遊技ポイントの付与割合は、適宜設定することが可能である。
図83のS8315の処理では、演出制御部1150は、当該変動において、遊技ポイント発生条件成立か否かを判断する。演出制御部1150は、当該変動において、遊技ポイント発生条件が成立していない場合(S8315:NO)には、S8330の処理に移行する。
演出制御部1150は、当該変動において、遊技ポイント発生条件が成立した場合(S8315:YES)には、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101における本日遊技ポイント情報を更新する。具体的には、演出制御部1150は、本日遊技ポイント情報が表す値に、当該変動において付与すると決定した遊技ポイント(すなわち、遊技ポイント示唆画像に表示する遊技ポイント)の値を加算した合計値を、新たな本日遊技ポイント情報として書き換える。例えば、本日遊技ポイント情報が表す値が11350であった場合に、当該変動において付与すると決定した遊技ポイントが200であった場合には、新たな本日遊技ポイント情報の値は、11550となる。
ここで、FRAM1155に記憶されるジャックポット用遊技ポイント情報8103(図81参照)について説明する。ジャックポット用遊技ポイント情報8103は、前回のジャックポット当選から累積されている遊技ポイントを表す情報である。すなわち、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の表す値は、ジャックポット当選以外では、初期化されずに、ジャックポット当選がなされるまで、累積される。
S8325の処理では、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101のジャックポット用遊技ポイント情報8103を更新する。具体的には、演出制御部1150は、ジャックポット用遊技ポイント情報8103が表す値に、当該変動において決定した遊技ポイント(すなわち、遊技ポイント示唆画像に表示する遊技ポイント)の値を加算した合計値を、新たなジャックポット用遊技ポイント情報8103として書き換える。
S8330の処理では、演出制御部1150は、RTC1154の現在時刻情報に基づいて、ジャックポットタイムとなったか否かを判断する。上述したように、本実施形態の遊技機1では、ジャックポットタイムが上述した公演告知演出や楽曲公演演出と重ならないPM8:30に設定されている。演出制御部1150は,ジャックポットタイムとなっていない場合(S8330:NO)には、S8355の処理に移行する。
一方、演出制御部1150は,ジャックポットタイムとなった場合(S8330:YES)には、S8335の処理に移行する。S8335の処理では、演出制御部1150は、ジャックポット抽選を実行する。具体的には、演出制御部1150は、所定の乱数テーブルから、一つの乱数値を取得し、当該乱数値が所定の値(ジャックポット当選値とも呼ぶ)である場合に当選と判断し、取得した乱数値がジャックポット当選値でない場合には、落選と判断する。なお、本実施形態において、このジャックポット抽選の当選確率は、50%に設定されている。しかし、これに限られず、ジャックポット当選確率は、50%より高い確率(例えば、70%)としてもよいし、50%より低い確率(例えば、30%)としてもよい。
S8340の処理では、演出制御部1150は、ジャックポット当選が否かを判断する。演出制御部1150は、ジャックポット当選の場合(S8340:YES)には、S8345の処理に移行する。
S8345の処理では、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101において、本日遊技ポイント情報の値に、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の値を加算して得られる値を、新たな本日遊技ポイント情報として記憶する。なお、これに伴い、演出制御部1150は、累積遊技ポイント情報も更新する。
S8350の処理では、演出制御部1150は、ジャックポイント用遊技ポイント情報の初期化を行う。すなわち、演出制御部1150は、ジャックポイント用遊技ポイント情報の値を「0」に書き換える。
S8355の処理では、演出制御部1150は、ジャックポット抽選が当選した場合のジャックポット用演出を開始する。演出制御部1150は、このジャックポット用演出(当選パターン)を、所定時間(本実施例では、5分)行う。このジャックポット用演出(当選パターン)について、図85を用いて説明する。
図85は、ジャックポット用演出(当選パターン)について説明するための図である。具体的には、図85の(A)は、ジャックポットタイム突入演出を示す図である。図85(B)は、ジャックポット抽選の当否を占うジャックポットゲーム演出を示す図である。図85(C)は、ジャックポット当選報知演出を示す図である。本実施形態では、ジャックポット用演出(当選パターン)は、サブ液晶表示装置106で実行される。
演出制御部1150は、ジャックポット用演出(当選パターン)として、まず、ジャックポットタイムに突入したことを示唆するジャックポットタイム突入演出を行う。例えば、演出制御部1150は、図85(A)に示すように、サブ液晶表示装置106に、ジャックポットタイムの突入を表す突入示唆画像8505と、ジャックポットの当選期待度を示す当選期待度画像8510と、累積遊技ポイント示唆画像8401と、ジャックポット遊技ポイントを示唆するジャックポット遊技ポイント示唆画像8515とを表示させる。
演出制御部1150は、当選期待度画像8510の表示に先立ち、S8335のジャックポット抽選の抽選結果に基づいて、当選期待度画像8510の星の数を決定し、当選期待度画像8510を表示させる。この場合、当選期待度画像8510の星の数が多いほど当選期待度が高いことを表し、星の数が少ないほど当選期待が低いことを表している。
また、演出制御部1150は、ジャックポット遊技ポイント示唆画像8515の表示に先立ち、FRAM1155に記憶されるジャックポット用遊技ポイント情報8103の値を、ジャックポット遊技ポイント示唆画像8515に含まれるジャックポット遊技ポイントとして表示させる。すなわち、図85(A)のジャックポット遊技ポイント示唆画像8515が表示される時点で、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の値が3500であるため、図85(A)のジャックポット遊技ポイント示唆画像8515は、「ジャックポット遊技ポイント:3500P」と表示されている。
次に、演出制御部1150は、ジャックポット用演出(当選パターン)として、ジャックポット抽選の当否を占うジャックポットゲーム演出を行う。例えば、演出制御部1150は、図85(B)に示すように、サブ液晶表示装置106に、ジャックポットゲームを行っていることを示唆するゲーム示唆画像8525と、ジャックポットゲーム演出を表すゲーム演出画像8530と、累積遊技ポイント示唆画像8401と、ジャックポット遊技ポイント示唆画像8515とを表示させる。
図85(B)では、演出制御部1150は、ルーレットゲームを進行させるゲーム演出画像8530を表示させている。この場合には、ゲーム演出画像8530のルーレットにおいて、「Jack pot」「当」と記載されたゾーンにルーレットボール8530aが入ればジャックポット抽選に当選となる。演出制御部1150は、ジャックポットゲーム演出を、ルーレットゲームの他、輪投げゲーム、射的ゲームまたはビンゴゲームなど種々のゲーム演出で実行することが可能である。
続いて、演出制御部1150は、ジャックポット用演出(当選パターン)として、ジャックポット当選報知演出を行う。例えば、演出制御部1150は、図85(C)に示すように、サブ液晶表示装置106に、ジャックポット抽選に当選したことを示唆する当選示唆画像8535と、累積遊技ポイント示唆画像8401と、今回獲得したジャックポットポイントを示唆する獲得示唆画像8540とを表示させる。この場合、累積遊技ポイント示唆画像8401の累積遊技ポイントは、FRAM1155の遊技履歴情報8101における最新の累積遊技ポイント情報の値(ジャックポット用遊技ポイントを加算した値)となっている。すなわち、ジャックポットタイム突入時の累積遊技ポイントが13500Pであったので、図85(C)の累積遊技ポイント示唆画像8401の累積遊技ポイントは、ジャックポット当選によって獲得した3500Pを加算した17000Pとなっている。
一方、演出制御部1150は、ジャックポット当選でない場合(S8340:NO)には、S8360の処理に移行する。S8360の処理では、演出制御部1150は、ジャックポット抽選が当選でない場合のジャックポット用演出を開始する。演出制御部1150は、このジャックポット用演出(非当選パターン)を、所定時間(本実施例では、5分)行う。このジャックポット用演出(非当選パターン)について、図86を用いて説明する。
図86は、ジャックポット非当選報知演出を示す図である。本実施形態では、ジャックポット用演出(非当選パターン)についても、サブ液晶表示装置106で実行される。
演出制御部1150は、ジャックポット用演出(非当選パターン)として、まず、ジャックポットタイムに突入したことを示唆するジャックポットタイム突入演出を行う。この場合、演出制御部1150は、図85(A)に示すジャックポット用演出(当選パターン)のごとく、ジャックポットタイム突入演出を行う。
次に、演出制御部1150は、ジャックポット用演出(非当選パターン)として、ジャックポット抽選の当否を占うジャックポットゲーム演出を行う。この場合、演出制御部1150は、図85(B)に示すジャックポット用演出(当選パターン)のごとく、ジャックポットゲーム演出を行う。
続いて、演出制御部1150は、ジャックポット用演出(非当選パターン)として、ジャックポット非当選報知演出を行う。例えば、演出制御部1150は、図86に示すように、サブ液晶表示装置106に、ジャックポット抽選に当選しなかったことを示唆する非当選示唆画像8601と、累積遊技ポイント示唆画像8401と、を表示させる。この場合、累積遊技ポイント示唆画像8401の累積遊技ポイントは、ジャックポットタイム突入時の累積遊技ポイントのままである。
S8365の処理では、演出制御部1150は、RTC1154の現在時刻情報に基づいて、ジャックポット用演出の終了タイムとなったか否かを判断する。本実施形態では、ジャックポットタイムが、PM8:30に設定されており、ジャックポット用演出の開始タイミングも同様に、当該時間であり、さらに、ジャックポット用演出の演出時間は、5分である。従って、制御部1150は、RTC1154の現在時刻が、PM8:35となった場合に、ジャックポット用演出の終了タイムとなったと判断する。演出制御部1150は、ジャックポット用演出の終了タイムとなっていない場合(S8365:NO)には、図82の履歴保存処理にリターンする。
一方、演出制御部1150は、ジャックポット用演出の終了タイムとなった場合(S8365:YES)には、上述のジャックポット用演出の終了画面(図85(C)のジャックポット当選報知演出の画面、または、図86のジャックポット非当選報知演出の画面)を表示して、ジャックポット用演出を終了する。その後、図82の履歴保存処理にリターンする。
図82のS8215の処理では、演出制御部1150は、遊技者によって、第2コード情報の表示の指示がなされたか否かを判断する。遊技者は、遊技を終了して、遊技履歴を保存することを望む場合には、ハンドル130を放して遊技球の発射を停止し、メイン液晶表示装置108が待機状態の際に、遊技機1の演出ボタン142や演出キー144を操作して、メイン液晶表示装置108に、第2コード情報を表示させる指示を出す。この場合、演出制御部1150は、遊技者によって遊技機1の演出ボタン142と演出キー144とが操作され、入力装置145からの所定の入力信号があると、第2コード情報の表示の指示がなされたと判断する。一方、演出制御部1150は、入力装置145から所定の入力信号がない場合には、第2コード情報の表示の指示がなされていないと判断する。
演出制御部1150は、遊技者によって、第2コード情報の表示の指示がなされていない場合(S8215:NO)には、S8210の処理にリターンする。
演出制御部1150は、遊技者によって、第2コード情報の表示の指示がなされた場合(S8215:YES)には、S8220の処理で、FRAM1155に記憶されている遊技履歴情報8101のうちの、遊技者情報(情報端末7810の端末ID等)と累積遊技ポイント情報とその他本日遊技履歴情報と機種情報と、ROM1152に記憶されているURL情報と、に基づいて、第2コード情報を生成し、メイン液晶表示装置108に表示する。なお、演出制御部1150は、第2コード情報を生成した場合、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101をすべて初期化する。
ところで、不ログイン遊技モードでは、演出制御部1150は、遊技ポイント発生条件が成立した場合には、FRAM1155に記憶される遊技履歴情報8101の更新はしないが、上述の図83:S8325の処理のごとくジャックポット用遊技ポイント情報8103の更新は実行する。これにより、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の値は、遊技者が不ログインモードで遊技していても、増加していく。
一方、演出制御部1150は、ログイン遊技モードにおいて、遊技ポイント発生条件が成立した場合には、図83:S8325の処理でFRAM1155に記憶されるジャックポット用遊技ポイント情報8103の値を更新し、S8220の処理で第2コード情報を生成した場合であっても、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の初期化を行わず、そのままの状態をキープする。
従って、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の値は、ジャックポット抽選に当選して初期化されない限り、ログイン遊技モード中の遊技と、不ログイン遊技モード中の遊技との両方によって加算されることとなり、遊技ポイントがどんどん増加していく。
遊技者は、第2コード情報がメイン液晶表示装置108に表示されると、情報端末7810の内蔵カメラを用いて第2コード情報を撮像する。そこで、S8225の処理では、情報端末7810は、撮像によって第2コード情報を取得し、第2コード情報に含まれるURL情報に基づいて、情報管理装置7850にアクセスし、第2コード情報に含まれる遊技履歴情報、すなわち、遊技者情報と、累積遊技ポイント情報と、その他本日遊技履歴情報と、機種情報とを情報管理装置7850に送信する。
S8230の処理では、情報管理装置7850の情報管理制御部7920は、情報端末7810から送信されてきた遊技者情報(情報端末7810の端末ID等)を用いて、認証処理を行う。具体的には、情報管理制御部7920は、情報端末7810から送信されてきた遊技者情報と、情報記憶部7930に一致する遊技者情報があるか否かを判断し、一致する遊技者情報がある場合には、認証を許可し、一致する遊技者情報がない場合には、認証許可しない。
情報管理制御部7920は、認証を許可しない場合には、情報端末7810に、遊技者情報が一致しないことを示唆する遊技者情報不一致示唆画像を含む利用画面を表す利用画面情報を送信し、後述するS8235、S8240の処理を実行せずに、待機する。
情報管理制御部7920は、認証を許可した場合には、S8235の処理に移行し、遊技履歴情報更新処理を実行する。具体的には、情報管理制御部7920は、情報記憶部7930に記憶される遊技履歴情報のうち、情報端末7810から送信されてきた遊技者情報(情報端末7810の端末ID等)に対応する遊技履歴情報において、記憶されている累積遊技ポイント情報の値を、情報端末7810から送信されてきた累積遊技ポイント情報の値に、書き換えて、新たな累積遊技ポイント情報として記憶する。また、情報管理制御部7920は、情報記憶部7930に記憶されているその他遊技履歴情報の値と、情報端末7810から送信されてきたその他本日遊技履歴情報の値との合計値を算出する。そして、情報管理制御部7920は、情報記憶部7930に記憶されているその他遊技履歴情報の値を、算出した合計値に書き換えて、新たなその他遊技履歴情報として記憶する。
S8240の処理では、情報管理装置7850は、情報記憶部7930に記憶した遊技者情報と、遊技履歴情報(累積遊技ポイント情報、その他遊技履歴情報)と、機種情報とを情報端末7810に送信する。
S8245の処理では、情報端末7810は、情報管理装置7850から送信されてきた遊技者情報と遊技履歴情報(累積遊技ポイント情報、その他遊技履歴情報)と機種情報とを表示する。遊技者は、情報端末7810に表示された遊技履歴情報を見て、今回、ログイン遊技モードで遊技した遊技結果が反映された総合的な遊技履歴を確認することができる。なお、遊技者は、情報端末7810を用いて、情報管理装置7850にアクセスすることにより、いつでも、遊技履歴を確認することができる。
[エラーまたは異常の発生情報の報知]
遊技機1の管理者、または、遊技機1を修理する修理工場の修理士担当者などが、遊技機1のエラーや異常の確認を行いたい場合がある。そこで、本実施形態の遊技機1では、遊技機1が待機状態(非遊技状態)の場合に、管理者や修理担当者が演出ボタン142や演出キー144を操作することにより、遊技機1の過去のエラーや異常をメイン液晶表示装置108に表示することができる。この詳細について、以下に説明する。以下では、遊技機1のエラーや異常を確認する人を単に「「確認者」とも呼ぶ。
図87は、遊技機1のエラーまたは異常の発生情報の報知について説明する図である。図87(A)は、遊技機1の調査をする場合のメイン液晶表示装置108の初期画面を示す図である。図87(B)は、エラー発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。図87(C)は、可動役物異常発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。図87(D)は、入力装置異常発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。
演出制御部1150は、確認者が操作することにより、入力装置145から所定の信号が入力されると、図87(A)に示すように、エラーまたは異常の発生情報などの調査対象を選択するための調査対象選択画像8700Aを、メイン液晶表示装置108に表示させる。調査対象選択画像8700Aは、調査対象の選択を促す選択促進画像8701と、エラー発生情報タブ8703と、可動役物異常発生情報タブ8705と、入力装置異常発生情報タブ8707とを含んでいる。
確認者は、調査対象選択画像8700Aを視認し、入力装置145を操作することで、所望の情報に対応するタブ8703,8711,8719を選択する。
演出制御部1150は、確認者により特定のタブが選択されると、選択されたタブに対応する情報の一覧の表示を行う。演出制御部1150は、確認者によりエラー発生情報タブ8703が選択された場合には、図87(B)に示すように、エラー発生情報報知画像8700Bを表示させる。エラー発生情報報知画像8700Bは、エラー発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8709と、過去に発生した複数のエラー発生情報を示すエラー発生情報画像8711と、一覧には表示しきれなかったエラー発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Eとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積エラー発生情報3499A(図34−14参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件のエラー発生情報3499をエラー発生情報画像8711として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Eが選択されると、累積エラー発生情報3499Aのうち、次に新しい4件のエラー発生情報3499をエラー発生情報画像8711として表示させる。演出制御部1150は、累積エラー発生情報3499Aのうち、表示したエラー発生情報3499がなくなるまで、ネクストタブ8713Eが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
演出制御部1150は、確認者により可動役物異常発生情報タブ8705が選択された場合には、図87(C)に示すように、可動役物異常発生情報報知画像8700Cを表示させる。可動役物異常発生情報報知画像8700Cは、可動役物異常発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8713と、過去に発生した複数の可動役物異常発生情報を示す可動役物異常発生情報画像8715と、一覧には表示しきれなかった可動役物異常発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Rとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積可動役物異常発生情報3698A(図36−6参照)のうち、異常発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の可動役物異常発生情報3698を可動役物異常発生情報画像8715として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Rが選択されると、累積可動役物異常発生情報3698Aのうち、次に新しい4件の可動役物異常発生情報3698を可動役物異常発生情報画像8715として表示させる。演出制御部1150は、累積可動役物異常発生情報3698Aのうち、表示した可動役物異常発生情報3698がなくなるまで、ネクストタブ8713Rが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
演出制御部1150は、確認者により入力装置異常発生情報タブ8707が選択された場合には、図87(D)に示すように、入力装置異常発生情報報知画像8700Dを表示させる。入力装置異常発生情報報知画像8700Dは、入力装置異常発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8717と、過去に発生した複数の入力装置異常発生情報を示す入力装置異常発生情報画像8719と、一覧には表示しきれなかった入力装置異常発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Nとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積入力装置異常発生情報3699A(図36−6参照)のうち、異常発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の入力装置異常発生情報3699を入力装置異常発生情報画像8719として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Nが選択されると、累積入力装置異常発生情報3699Aのうち、次に新しい4件の入力装置異常発生情報3699を入力装置異常発生情報画像8719として表示させる。演出制御部1150は、累積入力装置異常発生情報3699Aのうち、表示した入力装置異常発生情報3699がなくなるまで、ネクストタブ8713Nが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
なお、本実施形態では、演出制御部1150は、調査対象選択画像8700Aを表示している場合に、エラー発生情報タブ8703が選択されると、エラー発生情報の報知を、エラー発生情報報知画像8700Bを用いて行っているが、これに限られず、エラー発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。同様に、演出制御部1150は、調査対象選択画像8700Aを表示している場合に、可動役物異常発生情報タブ8705が選択されると、可動役物異常発生情報の報知を、可動役物異常発生情報報知画像8700Cを用いて行っているが、これに限られず、可動役物異常発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。さらに、演出制御部1150は、調査対象選択画像8700Aを表示している場合に、入力装置異常発生情報タブ8707が選択されると、入力装置異常発生情報の報知を、入力装置異常発生情報報知画像8700Dを用いて行っているが、これに限られず、入力装置異常発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。
[コード情報に基づく情報端末への取り込み]
確認者(遊技機1の管理者、または、修理士担当者など)が、遊技機1のエラーや異常の情報を情報端末に取り込みたい場合がある。そこで、本実施形態の遊技機1は、遊技機1の過去のエラーや異常を管理者や修理担当者の所持する情報端末に取り込むための機能を有している。この詳細について、以下に説明する。以下では、遊技機1のエラーや異常の情報を取り込む人を単に「「情報取得者」とも呼ぶ。なお、情報取得者が所持する情報端末は、内蔵カメラを備えていることとする。
図88は、遊技機1のエラーまたは異常の発生情報の、情報端末への取り込みについて説明する図である。演出制御部1150は、情報取得者が操作することにより、入力装置145から所定の信号が入力されると、FRAM1155に記憶される累積エラー発生情報3499A、累積可動役物異常発生情報3698A、および、累積入力装置異常発生情報3699Aについて、それぞれの情報を表すコード情報(QRコード(登録商標))を生成する。そして、演出制御部1150は、図88に示すように、生成したコード情報を選択するためのコード情報選択画像8800Aを、メイン液晶表示装置108に表示させる。具体的には、コード情報選択画像8800Aは、エラー発生情報を示唆する示唆画像8810と、エラー発生情報を表すコード情報(以下では、第3コード情報とも呼ぶ)8811と、可動役物異常発生情報を示唆する示唆画像8820と、可動役物異常発生情報を表すコード情報(以下では、第4コード情報とも呼ぶ)8821と、入力装置異常発生情報を示唆する示唆画像8830と、入力装置異常発生情報を表すコード情報(以下では、第5コード情報とも呼ぶ)8831と、を含んでいる。
情報取得者は、所望の情報に対応するコード情報を、所持する情報端末の内蔵カメラで撮像することにより、素早く、所望の情報を情報端末に取り込むことができる。例えば、情報取得者は、エラー発生情報を取り込みたい場合には、所持する情報端末の内蔵カメラで第3コード情報8811に照準を合わせて撮像することで、エラー発生情報を素早く取り込むことができる。
[異常報知の実行タイミングの変形例]
上記実施形態の遊技機1のCPU1151は、遊技機1の待機状態(非遊技状態)の場合、確認者が入力装置145を操作することで、メイン液晶表示装置108で異常報知を実行するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、CPU1151は、遊技機1の電源投入時に、異常を報知するようにしてもよい。例えば、電源投入時として、CPU1151は、メイン制御部1100のRAM1103のRAMクリアの準備中であるRAMクリア準備中に、異常を報知するようにしてもよい。また、CPU1151は、RTC1154で計時した時刻が、所定時間(例えば、遊技場が閉店となる午後11時)となった場合に、異常を報知するようにしてもよい。
[異常発生情報の消去手段の変形例]
上記実施形態の遊技機1のCPU1151は、遊技機1が待機状態(非稼働状態)の場合に、消去を希望する消去者(遊技機1の管理者等)が演出ボタン142や演出キー144を操作することにより、FRAM1155に記憶される過去のエラー発生情報や異常発生情報を消去可能としてもよい。この場合、FRAM1155に記憶されるエラー発生情報や異常発生情報を一斉に消去可能としてもよいし、消去者の所望するエラー発生情報および/または異常発生情報を選択的に、消去可能としてもよい。また、遊技機1ではFRAM1155に記憶可能なエラー発生情報や異常発生情報のデータ量が予め決められており、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶したエラー発生情報や異常発生情報のデータ量が予め決められた上限値に達すると、次に、エラー発生情報を記憶する場合には、古いエラー発生情報や異常発生情報から順番に消去するFIFO方式で記憶と消去を実行するようにしてもよい。
[入力装置の異常判定手法の変形例]
上記実施形態の遊技機1のCPU1151は、入力装置異常検出処理(図36−5)において、入力装置145の異常判定を入力装置145から所定時間継続して入力信号があった場合に、異常と判定するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、CPU1151は、画像音響制御部1160を制御して、遊技者に演出ボタン142を押下することを促進する入力装置押下促進画像をメイン液晶表示装置108に表示させた場合に、演出ボタン142が遊技者によって押下されない回数(以下では、ボタン否押下回数とも呼ぶ)をカウントする。CPU1151は、メイン液晶表示装置108に入力装置押下促進画像を表示させて、演出ボタン142が遊技者によって押下された場合には、ボタン否押下回数をリセットして、初期値の0に戻す。一方、CPU1151は、ボタン否押下回数のカウント値が、所定回数となった場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。すなわち、CPU1151は、所定の回数、入力装置押下促進画像を表示させたにも拘わらずに、遊技者によって連続して演出ボタン142が押下されなかった場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。この手法は、演出キー144についても同様に適用することができる。この手法により演出キー144の異常判定を行うようにしてもよい。
また、CPU1151は、入力装置押下促進画像をメイン液晶表示装置108に表示させていない期間である入力装置押下促進画像非表示期間に、演出ボタン142が遊技者によって押下された回数(以下では、ボタン押下回数とも呼ぶ)をカウントする。CPU1151は、ボタン押下回数が規定値となった場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。さらに、CPU1151は、入力装置押下促進画像非表示期間の長さ(例えば、時間)を測定し、測定した当該時間と、当該入力装置押下促進画像非表示期間におけるボタン押下回数とから、入力装置押下促進画像非表示期間内に演出ボタン142が遊技者によって押下された頻度を表すボタン押下頻度(回数/時間)を算出し、当該ボタン押下頻度が規定値以上である場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。この手法は、演出キー144についても同様に適用することができる。この手法により演出キー144の異常判定を行うようにしてもよい。なお、入力装置押下促進画像非表示期間は、例えば、画像音響制御部1160によって入力装置押下促進画像がメイン液晶表示装置108に表示されて所定時間(例えば、1分)経過してから、再度、入力装置押下促進画像がメイン液晶表示装置108に表示されるまでの期間としてもよい。
[FRAM1155の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、累積エラー発生情報3499A、累積可動役物異常発生情報3698A、累積入力装置異常発生情報3699A、遊技履歴情報8101、および、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を、FRAM1155に記憶しているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機1は、外部電源に依存しない記憶手段、例えば、コンデンサや電池から電源供給を受けるRAMを備えていてもよい。この場合、演出制御部1150は、このRAMに、累積エラー発生情報3499A、累積可動役物異常発生情報3698A、累積入力装置異常発生情報3699A、遊技履歴情報8101、および、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を記憶するようにしてもよい。
[エラー検知処理の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、図33のS3324のエラー情報記憶処理で、累積エラー発生情報3499AをFRAM1155に記憶するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、累積エラー発生情報3499Aに基づいて、エラーの発生の頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)を計測するようにしてもよい。遊技機1の管理者や修理担当者などが入力装置145を操作することによって、エラーの発生頻度の報知を遊技機1に指示する場合がある。演出制御部1150は、入力装置145から所定の入力信号があると、メイン液晶表示装置108に計測したエラーの発生頻度を表す発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。この場合、エラーの種類ごとに発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。
[リトライ処理の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、図36−4のリトライ処理で、累積可動役物異常発生情報3698AをFRAM1155に記憶するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、累積可動役物異常発生情報3698Aに基づいて、可動役物(カップ状可動役物196など)の異常の発生頻度(例えば、1日あたりの異常発生の回数)を計測するようにしてもよい。遊技機1の管理者や修理担当者などが入力装置145を操作することによって、可動役物の発生頻度の報知を遊技機1に指示する場合がある。演出制御部1150は、入力装置145から所定の入力信号があると、メイン液晶表示装置108に計測した可動役物の異常の発生頻度を表す発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。この場合、エラーの種類ごとに発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。
上記遊技機1では、演出制御部1150は、図36−4のリトライ処理において、復帰処理(S3684)を実行した回数(以下では、復帰処理実行回数とも呼ぶ)をカウントし、復帰処理実行回数が所定回数(例えば、3回)となった場合には、当該復帰処理実行回数をFRAM1155に記憶するようにしてもよい。この場合、演出制御部1150は、エラー発生情報、可動役物異常発生情報、または、入力装置異常発生情報のごとく、上述した態様(例えば、図87を用いて説明した態様)で、FRAM1155に記憶した復帰処理実行回数を報知するようにしてもよい。
[入力装置異常検出処理の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、図36−4のリトライ処理で、累積入力装置異常発生情報3699AをFRAM1155に記憶するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、累積入力装置異常発生情報3699Aに基づいて、入力装置145の異常の発生頻度(例えば、1日あたりの異常発生の回数)を測定するようにしてもよい。遊技機1の管理者や修理担当者などが入力装置145を操作することによって、入力装置145の発生頻度の報知を遊技機1に指示する場合がある。演出制御部1150は、入力装置145から所定の入力信号があると、メイン液晶表示装置108に計測した入力装置145の異常の発生頻度を表す発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。この場合、エラーの種類ごとに発生頻度情報を表示させるようにしてもよい。
[リトライ処理および入力装置異常検出処理における変形例]
上記コマンド受信処理(図36−1〜図36−3)では、リトライ処理(図36−4)および入力装置異常検出処理(図36−5)は、変動開始コマンド受信した場合(図36−1:S3609:YES)、オープニングコマンドを受信した場合(図36−2:S3627:YES)、または、エンディングコマンドを受信した場合(図36−3:S3665:YES)に実行するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。演出制御部1150は、リトライ処理(図36−4)および入力装置異常検出処理(図36−5)をコマンド受信処理における他のタイミングで実行するようにしてもよい。例えば、リトライ処理(図36−4)および/または入力装置異常検出処理(図36−5)を、コマンド受信処理の開始時に実行するようにしてもよい。また、演出制御部1150は、リトライ処理(図36−4)および入力装置異常検出処理(図36−5)を、遊技者が遊技機1の遊技中でない場合、すなわち、特別図柄の変動中(図2:第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202のいずれかが変動中)、オープニング演出中、エンディング演出中、または、大当り遊技中のうち、いずれにも該当しない場合に、実行するようにしてもよい。
[ジャックポットシステムの変形例]
変形例1:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、ジャックポット用遊技ポイント情報8103でジャックポット用遊技ポイントを加算していき、ジャックポット抽選に当選した場合には、当該ジャックポット用遊技ポイントを遊技者の遊技履歴情報8101に加算するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、遊技ポイントの代わりに、所定のアイテムを貯留していき、ジャックポット抽選に当選した場合には、貯留したアイテムを遊技者の遊技履歴情報に加算するようにしてもよい。
変形例2:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、現在時刻がジャックポットタイムになると、ジャックポット抽選を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、現在時刻がジャックポットタイムとなれば、ジャックポット抽選を行わずに、ジャックポット用遊技ポイントを、遊技者の遊技履歴情報8101に加算するようにしてもよい。
変形例3:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、1日1回のジャックポットタイムになると、ジャックポット抽選を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、1日複数回(PM1:30、PM5:30、PM8:30の3回など)ジャックポットタイムが設定され、演出制御部1150は、それぞれのジャックポットタイムとなると、ジャックポット抽選を行うようにしもよい。
変形例4:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、1日1回のジャックポットタイムになると、ジャックポット抽選を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、第1ジャックポットタイムになった場合と、第2ジャックポットタイムになった場合の両方で、ジャックポット抽選を行うようにしてもよい。この場合、第1ジャックポットタイムは、第2ジャックポットタイムよりも出現頻度が高く設定されており、例えば、第1ジャックポットタイムは、遊技機1の電源ONから3時間ごととし、第2ジャックポットタイムは、PM8:30の1回としてもよい。そして、第1ジャックポットタイムとなった場合のジャックポット抽選の当選確率は、第2ジャックポットタイムとなった場合のジャックポット抽選の当選確率よりも低い設定としてもよい。
変形例5:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、現在時刻がジャックポットタイムになった場合に、ジャックポット抽選を行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、現在時刻がジャックポットタイムになった場合ではなく、所定の演出が出現した場合(例えば、図84(B)のようなプレミア演出が出現した場合)や、遊技機1が設置してからの稼働状況が一定の条件を満たした場合(例えば、遊技機1を設置してからの累計大当り回数が所定値を超えた場合)に、ジャックポット抽選を行うようにしてもよい。
変形例6:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、図83の遊技履歴情報置換処理に示すように、遊技中でない場合であってもジャックポットタイムとなれば、ジャックポット抽選を行うようにしているが、本発明は、これに限られず、演出制御部1150は、遊技中でない場合には、ジャックポットタイムとなっても、ジャックポット抽選を行わないようにしてよい。
変形例7:
上記ジャックポットシステムでは、演出制御部1150は、図83の遊技履歴情報置換処理に示すように、特別図柄の変動が終了した場合であって、遊技ポイント発生条件が成立した場合に、遊技ポイントを、ジャックポット用遊技ポイント情報8103および遊技履歴情報8101に加算するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、特別図柄の変動が終了した場合でなく、変動中、大当り遊技中、エンディング中、または、オープニング中のいずれかの場合であっても、遊技ポイント発生条件が成立した場合には、遊技ポイントを、ジャックポット用遊技ポイント情報8103および遊技履歴情報8101に加算するようにしてもよい。
変形例8:
上記演出制御部1150は、ジャックポット用演出(図85)を、サブ液晶表示装置106で行うようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、ジャックポット用演出(図85)を、メイン液晶表示装置108で行うようにしてもよい。この場合、演出制御部1150は、ジャックポット用演出を、上述の公演告知演出や楽曲公演演出のごとく、メイン液晶表示装置108の特別演出領域A1で行い、通常演出(図柄変動演出)を下部領域A2で行うようにしてもよい。また、演出制御部1150は、ジャックポット用演出と、上述の公演告知演出や楽曲公演演出との演出タイミングが重なる場合には、以下の4つの態様を取ることも可能である。すなわち、一つ目の態様として、演出制御部1150は、ジャックポット用演出をサブ液晶表示装置106で行い、通常演出(図柄変動演出)と上述の公演告知演出や楽曲公演演出とを上述の実施形態のごとくメイン液晶表示装置108で行うようにしてもよい。二つ目の態様として、演出制御部1150は、ジャックポット用演出と通常演出(図柄変動演出)とをメイン液晶表示装置108(上部領域A1および下部領域A2)で行い、上述の公演告知演出や楽曲公演演出をサブ液晶表示装置106で行うようにしてもよい。三つめの態様として、演出制御部1150は、ジャックポット用演出と、上述の公演告知演出や楽曲公演演出と、通常演出(図柄変動演出)とを、メイン液晶表示装置108で行うようにしてもよい。四つめの態様として、演出制御部1150は、通常演出(図柄変動演出)をメイン液晶表示装置108で行い、ジャックポット用演出と上述の公演告知演出や楽曲公演演出とをサブ液晶表示装置106で行うようにしてもよい。
[その他の変形例]
上記実施形態では遊技機としてぱちんこ遊技機であるパチンコ機を例に挙げて説明したが、これに限らず他の遊技機としては、スロットマシン等の回動式遊技機やアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等でもよく、またこれらの遊技機は玉やメダル等の媒体を払出すための払出装置を搭載したものであっても、そうではないもの(例えば、所謂封入式)であってもよい。特に、遊技機1及び回胴式遊技機という具合に異なる種別の遊技機において、本実施形態の遊技システムを共有して採用することにより、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
上記実施形態では、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
◆〔ジャックポットシステムの効果〕
[発明A1]
従来、遊技者は、大当り遊技、確率変動遊技、または、電動チューリップによる連続サポート遊技などの遊技者に有利な特典(遊技者有利特典)を得ることを目的として遊技する。これらの遊技者有利特典は、大当り後に生じ得る特典であり、言い換えれば、遊技者は、大当りしなければ、これらの遊技者有利特典を享受できず、遊技を進行していても、なかなか大当りが得られない場合などは、遊技に退屈してしまう場合があった。
従って、遊技中の遊技者を退屈させないために、近年の遊技機では、種々の工夫がなされている。例えば、遊技で生じたアクション(スーパーリーチへの移行や特定のキャラクタの登場など)などの発生に応じてポイントを累積していき、遊技者有利特典とは異なる特典として、累積したポイントを特典として遊技者に還元する遊技機が知られている。具体的には、この遊技機では、累積ポイントを表す累積ポイント情報(例えば、QRコード(登録商標))を遊技者に対して報知可能とし、遊技者は、所持する情報端末に累積ポイント情報を取得することで、累積ポイントを享受することができる。
しかしながら、このような遊技機では、不慮の停電が生じた場合や遊技機のリセットがなされた場合など電源がオフになると、上記累積ポイント情報も消去されてしまい、遊技者が遊技の進行に伴い頑張って累積させた累積ポイント情報を享受することが困難になる可能性があった。
一方、発明A1の遊技機では、外部電源に依存しない記憶手段(FRAM1155)と、遊技者に有利な遊技者有利特典であって、大当たり遊技を含む前記遊技者有利特典(S1620、S1625)を実行する有利特典実行手段(メイン制御部1100)と、前記遊技者有利特典とは異なる特典であって遊技の進行に伴って発生する遊技進行特典を表す遊技進行特典情報を累積して、累積遊技進行特典情報として前記記憶手段に記憶する特典情報累積手段(演出制御部1150)と、前記記憶手段に記憶された前記累積遊技進行特典情報(遊技履歴情報8101)を遊技者に還元するための特典還元情報(図82:S8220)を、前記遊技者に報知する報知手段(メイン液晶表示装置108)と、を備えることを要旨とする。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、演出制御部1150は、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報をFRAM1125に記憶し、FRAM1155に累積して記憶された累積遊技ポイント情報に基づいて第2コード情報を生成し、この第2コード情報をメイン液晶表示装置108で報知するようにしている。
この構成によれば、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報がFRAM1125に記憶されるので、遊技によって、累積遊技ポイント情報の値が増加していても、累積遊技ポイント情報は、不慮の停電時や閉店によるリセットがなされた場合など電源のオフ時においても消去されない。従って、停電時やリセット後であっても当該累積遊技ポイント情報に基づく第2コード情報を生成し、遊技者に報知することができる。その結果、遊技者は、頑張って累積させた累積遊技ポイント情報を無駄にすることなく、享受することが可能であり、遊技意欲を向上させることができる。言い換えれば、遊技機の興趣性を向上させることができる。
[発明A2]
発明A1に記載の遊技機であって、前記特典情報累積手段は、遊技進行特典情報を累積して、第1累積遊技進行特典情報として前記記憶手段に記憶する第1累積手段と、前記遊技進行特典情報を累積して、前記第1累積遊技進行特典情報とは異なる第2累積遊技進行特典情報として、前記記憶手段に記憶する第2累積手段と、を備え、前記特典情報累積手段は、所定条件が満たされた場合には、前記第1累積遊技進行特典情報に、前記第2累積遊技進行特典情報を加えることにより得られる前記第3累積遊技進行特典情報を前記記憶手段に記憶し、前記報知手段は、前記第3累積遊技進行特典情報を遊技者に還元するための前記特典還元情報を、前記遊技者に報知する、ことを要旨とする。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、演出制御部1150は、遊技ポイント発生条件(S8315:YES)が成立すると、FRAM1155に、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイントを記憶する(S8320)と共に、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を記憶する(S8325)。演出制御部1150は、ジャックポット抽選に当選した場合には(S8340:YES)、遊技履歴情報8101の本日遊技ポイント情報の値にジャックポット用遊技ポイント情報8103の値を加算し、すなわち、遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報の値に、ジャックポット用遊技ポイント情報8103の値を加算する(S8350)。演出制御部1150は、加算後の遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報に基づく第2コード情報をメイン液晶表示装置108で報知するようにしている(S8215)。
この構成によれば、遊技者は、ジャックポット抽選に当選することにより、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を加えた遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報を、第2コード情報を介して、情報端末7810に取り込むことができる。従って、遊技者は、大当り遊技などの遊技者有利特典だけでなく、ジャックポット抽選を新たな楽しみにすることができ、遊技機1の興趣性を向上させることができる。
[発明A3]
発明A2に記載の遊技機であって、時間を測定可能な時間測定手段を備え、前記特典情報累積手段は、前記時間測定手段によって測定された前記時間が特定の時間にとなった場合に、前記第1累積遊技進行特典情報に、前記第2累積遊技進行特典情報を加えることにより得られる前記第3累積遊技進行特典情報を前記記憶手段に記憶する、ことを要旨とする。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、演出制御部1150は、RTC1154の計測時刻がジャックポットタイムとなった場合に(S8330:YES)、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を加えた遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報を記憶するようにしている。
この構成によれば、遊技者は、予め決められたジャックポットタイムを楽しみにすることができ、遊技機1の興趣性を向上させることができる。
[発明A4]
発明A2またはA3に記載の遊技機であって、
前記特典情報累積手段は、抽選に当選した場合に、前記第1累積遊技進行特典情報に、前記第2累積遊技進行特典情報を加えることにより得られる前記第3累積遊技進行特典情報を前記記憶手段に記憶する、ことを要旨とする。
すなわち、本実施形態の遊技機1では、演出制御部1150は、ジャックポット抽選に当選した場合に(S8340:YES)、ジャックポット用遊技ポイント情報8103を加えた遊技履歴情報8101の累積遊技ポイント情報を記憶するようにしている。
この構成によれば、遊技者は、ジャックポット抽選を楽しみにすることができ、遊技機1の興趣性を向上させることができる。
[発明A5]
発明A2から発明A4のいずれかに記載の遊技機であって、時間を測定可能な時間測定手段を備え、前記特典情報累積手段は、前記時間測定手段によって測定された前記時間が第1の特定時間にとなった場合に、第1の抽選を実行して、当該第1の抽選に当選した場合に、前記第1累積遊技進行特典情報に、前記第2累積遊技進行特典情報を加えることにより得られる前記第3累積遊技進行特典情報を前記記憶手段に記憶し、前記時間測定手段によって測定された前記時間が第2の特定時間にとなった場合に、第2の抽選を実行して、当該第2の抽選に当選した場合に、前記第1累積遊技進行特典情報に、前記第2累積遊技進行特典情報を加えることにより得られる前記第3累積遊技進行特典情報を前記記憶手段に記憶し、前記第1の特定時間の出現頻度は、前記第2の特定時間の出現頻度よりも高く、前記第1の抽選の当選確率は、前記第2の抽選の当選確率よりも低い、ことを要旨とする。
すなわち、本実施形態の遊技機1(ジャックポットシステム:変形例4)では、演出制御部1150は、第1ジャックポットタイムになった場合と、第2ジャックポットタイムになった場合の両方で、ジャックポット抽選を行う。この場合、第1ジャックポットタイムは、第2ジャックポットタイムよりも出現頻度が高く設定されており、第1ジャックポットタイムとなった場合のジャックポット抽選の当選確率は、第2ジャックポットタイムとなった場合のジャックポット抽選の当選確率よりも低く設定されている。
この構成によれば、ジャックポットタイムが複数回あるので、遊技者は、定期的にジャックポット抽選を受けることができると共に、比較的当選確率の高い第2ジャックポットタイムが出現した場合には、ジャックポットの当選に大きな期待を持つことができる。その結果、遊技機1の興趣性を向上させることができる。
◇[エラー検知処理の効果]◇
[発明B1]
従来の遊技機では、エラー検知がなされると、検知されたエラー情報が、例えば、遊技機のRAMに記憶され、その場でエラー報知が行われる場合がある。
しかしながら、このような遊技機では、不慮の停電が生じた場合や遊技機のリセットがなされた場合など電源がオフになると、上記エラー情報も消去されてしまい、遊技機の管理者や工場などの修理担当者が、当該遊技機のエラー情報を確認しようとしてもできない可能性があった。その結果、管理者や修理担当者が遊技機の状態を容易に把握することができない可能性があった。
また、管理者や修理担当者が遊技機のエラー情報を取得できないことによって、不正行為を抑制できなかったり、遊技機の修理箇所を特定できなかったり、遊技の続行が中止されたりするなどの不具合が生じる可能性があり、遊技者の遊技意欲が減退する可能性があった。
一方、発明B1の遊技機では、外部電源に依存しない記憶手段(FRAM1155)と、現在の時間を測定可能な現在時間測定手段(RTC1154)と、前記遊技機におけるエラーを表すエラー情報と、前記現在時間測定手段が測定する時間であって前記エラーが発生した場合の時間と、が対応付けられたエラー発生情報(エラー発生情報3499)を、前記記憶手段に記憶する記憶制御手段(演出制御部1150)と、を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、エラー情報と、RTC1154が測定する時間に基づくエラー発生時刻情報とが対応付けられたエラー発生情報3499を、FRAM1155に記憶するようにしている。
この構成によれば、エラー発生情報3499が外部電源に依存しないFRAM1155に記憶されるので、不慮の停電時や遊技機のリセットがなされた場合などの電源がオフになった後でも消去されない。したがって、停電や遊技機のリセット後であっても、エラー発生情報3499を遊技機の管理者や修理担当者に報知することができる。このため、遊技機の管理者や修理担当者は、電源オフ後でもエラー発生情報3499を取得可能であるので、遊技機の状態を容易に把握することができる。
また、遊技機の管理者や修理担当者が、電源オフ後でもエラー発生情報3499を取得可能であるので、不正行為を抑制することができ、また、修理箇所の特定を容易にすることができ、さらには、遊技の続行が中止されることなく円滑に遊技を進めることが可能となる。その結果、遊技者の遊技意欲が減退することを抑制することができる。
さらには、エラー発生情報3499は、エラー情報とエラー発生時刻とが対応付けられているので、管理者や修理担当者はエラーの発生原因の特定を素早く実行することができる。
[発明B2]
発明B1に記載の遊技機であって、前記記憶制御手段によって記憶された前記エラー発生情報を報知する報知手段(メイン液晶表示装置108)を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、入力装置145が遊技機の管理者や修理担当者によって操作させることにより、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶されたエラー発生情報3499をメイン液晶表示装置108で報知するようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、電源オフ後でもエラー発生情報3499を取得可能であるので、遊技機の状態を容易に把握することができる。
[発明B3]
発明B1またはB2に記載の遊技機であって、前記累積エラー発生情報に基づいて、前記遊技機の前記エラーの発生頻度を測定するエラー頻度測定手段を備え、前記報知手段は、前記エラー頻度測定手段によって測定された前記エラーの発生頻度を表す発生頻度情報を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、累積エラー発生情報3499Aに基づいて、エラーの発生の頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)を測定し、入力装置145から所定の入力信号があると、メイン液晶表示装置108に測定したエラーの発生頻度を表す発生頻度情報を表示させるようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、エラーの発生頻度を認知することができるので、修理が必要か否かを素早く判断することができる。
[発明B4]
発明B1ないしB3のいずれかに記載の遊技機であって、前記報知手段は、遊技者によって遊技が行われていない状態である待機状態である場合に、前記エラー発生情報を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、遊技機1が待機状態(非遊技状態)の場合に、FRAM1155に記憶されるエラー発生情報3499を、メイン液晶表示装置108に表示するようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、遊技者の邪魔をすることなく、エラー発生情報を認知することが可能である。
★[リトライ処理および入力装置異常検出処理の効果]
[発明C1]
近年の遊技機では、遊技演出に用いられる可動体(駆動役物など)や、遊技者によって操作可能な入力装置(ボタンやキーなど)の異常を検知可能な遊技機が知られている。これらの異常検知がなされると、その故障情報を、例えば、遊技機のRAMに記録して、修理の際に利用する場合があった。
しかしながら、このような遊技機では、不慮の停電が生じた場合や遊技機のリセットがなされた場合など電源がオフになると、上記異常情報も消去されてしまい、遊技機の管理者や修理工場の修理担当者などが、当該遊技機の異常情報を確認しようとしても確認できず、遊技機の異常をすぐに発見できない可能性があった。そのため、遊技機で、不具合を抱えたままの遊技が実行されることとなり、所定の演出などに影響がでる可能性があった。その結果、遊技機の興趣性が低下する可能性があった。
一方、発明C1では、
遊技機であって、主制御手段(メイン制御部1100)と、前記主制御手段からの指示に基づいて遊技演出を制御する副制御手段(演出制御部1150)と、を備え、前記副制御手段は、外部電源に依存しない記憶手段(FARAM1155)と、時間を測定可能な時間測定手段(RTC1154)と、前記遊技演出に用いられる可動体を駆動する駆動手段(可動役物駆動部1191)と、前記可動体が正常に動作しているか否かを検出する可動体検出手段(演出制御部1150)と、前記可動体検出手段によって前記可動体が正常に動作していないことを表す可動体異常情報が検出された場合に、当該可動体異常情報と、前記時間測定手段が測定する前記時間であって前記可動体異常情報の検出に対応する前記時間と、が対応付けられた可動体異常発生情報(可動役物異常発生情報3698)を、前記記憶手段に記憶する記憶制御手段(演出制御部1150)と、を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、可動役物異常情報と、RTC1154が測定する時間に基づく異常発生時刻情報とが対応付けられた可動役物異常発生情報3698を、FRAM1155に記憶するようにしている。
この構成によれば、可動役物異常発生情報3698が外部電源に依存しないFRAM1155に記憶されるので、不慮の停電時や遊技機のリセットがなされた場合などの電源がオフになった後でも消去されない。したがって、停電や遊技機のリセット後であっても、可動役物異常発生情報3698を遊技機の管理者や修理担当者に報知することができる。このため、遊技機の管理者や修理担当者は、電源オフ後でも可動役物異常発生情報3698を取得可能であるので、遊技機の状態を素早く容易に把握することができる。その結果、遊技機で、不具合を抱えたままの遊技が実行されることが減少し、所定の演出などへの影響を軽減でき、遊技機の興趣性を向上させることができる。
また、可動役物異常発生情報3698は、可動役物異常情報と異常発生時刻とが対応付けられているので、管理者や修理担当者は可動役物の異常発生原因の特定を素早く実行することができる。
[発明C2]
発明C1に記載の遊技機であって、前記記憶制御手段によって記憶された前記可動体異常発生情報を報知する報知手段(メイン液晶表示装置108)を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、入力装置145が遊技機の管理者や修理担当者によって操作させることにより、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶された可動役物異常発生情報3698をメイン液晶表示装置108で報知するようにしている。
この構成によれば、遊技機1の管理者や修理担当者は、電源オフ後でも可動役物異常発生情報3698を取得可能であるので、遊技機1の状態を容易に把握することができる。[発明C3]
遊技機であって、主制御手段(メイン制御部1100)と、前記主制御手段からの指示に基づいて遊技演出を制御する副制御手段(演出制御部1150)と、を備え、前記副制御手段は、外部電源に依存しない記憶手段(FARAM1155)と、時間を測定可能な時間測定手段(RTC1154)と、遊技者によって操作可能な入力装置(入力装置145)と、前記入力装置が正常に動作しているか否かを検出する入力装置検出手段(演出制御部1150)と、前記入力装置検出手段によって前記入力装置が正常に動作していないことを表す入力装置異常情報が検出された場合に、当該入力装置異常情報と、前記時間測定手段が測定する前記時間であって前記入力装置異常情報の検出に対応する前記時間と、が対応付けられた入力装置異常発生情報(入力装置異常発生情報3699)を、前記記憶手段に記憶する記憶制御手段(演出制御部1150)と、を備えることを要旨とする。
この構成によれば、入力装置異常情報3699が外部電源に依存しないFRAM1155に記憶されるので、不慮の停電時や遊技機のリセットがなされた場合などの電源がオフになった後でも消去されない。したがって、停電や遊技機のリセット後であっても、入力装置異常情報3699を遊技機の管理者や修理担当者に報知することができる。このため、遊技機の管理者や修理担当者は、電源オフ後でも入力装置異常情報3699を取得可能であるので、遊技機の状態を素早く容易に把握することができる。その結果、遊技機で、不具合を抱えたままの遊技が実行されることが減少し、所定の演出などへの影響を軽減でき、遊技機の興趣性を向上させることができる。
また、入力装置異常情報3699は、入力装置異常情報と異常発生時刻とが対応付けられているので、管理者や修理担当者は入力装置の異常発生原因の特定を素早く実行することができる。
[発明C4]
発明C3に記載の遊技機であって、
前記記憶制御手段によって記憶された前記入力装置異常発生情報を報知する報知手段(メイン液晶表示装置108)を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、入力装置145が遊技機の管理者や修理担当者によって操作させることにより、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶された入力装置異常発生情報3699をメイン液晶表示装置108で報知するようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、電源オフ後でも入力装置異常発生情報3699を取得可能であるので、遊技機の状態を容易に把握することができる。
[発明C5]
発明C1ないしC4のいずれかに記載の遊技機であって、
可動役物および/または入力装置の前記累積異常発生情報に基づいて、可動役物または/および入力装置の前記異常の発生頻度を測定する異常頻度測定手段を備え、前記報知手段は、前記異常頻度測定手段によって測定された前記異常の発生頻度を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、累積可動役物異常発生情報3698Aおよび/または累積入力装置異常発生情報3699Aに基づいて、可動役物(カップ状可動役物196など)および/または入力装置145の異常の発生頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)を測定し、入力装置145から所定の入力信号があると、メイン液晶表示装置108に測定した異常の発生頻度を表す発生頻度情報を表示させるようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、可動役物(カップ状可動役物196など)および/または入力装置145の発生頻度を認知することができるので、修理が必要か否かを素早く判断することができる。
[発明C6]
発明B1ないしB5のいずれかに記載の遊技機であって、前記報知手段は、遊技者によって遊技が行われていない状態である待機状態である場合に、前記可動役物異常発生情報および/または入力装置異常発生情報を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、遊技機1が待機状態(非遊技状態)の場合に、FRAM1155に記憶される可動役物異常発生情報3698および/または入力装置異常発生情報3699を、メイン液晶表示装置108に表示するようにしている。
この構成によれば、遊技機の管理者や修理担当者は、遊技者の邪魔をすることなく、可動役物異常発生情報3698および/または入力装置異常発生情報3699を認知することが可能である。
[遊技機1の種々な態様]
本実施形態の遊技機1は、以下のようなD1〜D4のような態様で表すことが可能である。
[態様D1]
時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果に基づいて、予め定められた時間になったか否かを判定する時間判定手段と、抽選の結果により実行される通常演出、および、前記時間判定手段により予め定められた時間になったと判定された場合に実行される前記通常演出とは異なる特別演出を実行するとともに、前記特別演出を実行しているときには、当該特別演出が終了するまでの残時間を特定可能な残時間情報を表示する演出制御手段と、を含み、前記演出制御手段は、前記特別演出を実行していないときに前記通常演出を実行する場合は、第1の態様により通常演出を実行し、前記特別演出を実行しているときに前記通常演出を実行する場合は、前記第1の態様とは異なる第2態様により通常演出を実行する、ことを特徴とする遊技機。
[態様D2]
時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果に基づいて、予め定められた時間になったか否かを判定する時間判定手段と、抽選の結果により実行される通常演出、および、前記時間判定手段により予め定められた開始時間になったと判定された場合に開始され、前記時間判定手段により予め定められた終了時間になったと判定された場合に終了する特別演出を実行する演出制御手段と、を含み、前記演出制御手段は、前記特別演出を実行していないときに前記通常演出を実行する場合は、第1の態様により通常演出を実行し、前記特別演出を実行しているときに前記通常演出を実行する場合は、前記第1の態様とは異なる第2態様により通常演出を実行する、ことを特徴とする遊技機。
[態様D3]
時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果に基づいて、予め定められた時間になったか否かを判定する時間判定手段と、前記時間判定手段により予め定められた時間になったと判定された場合に実行される特別演出、および、複数の通常演出からなる第1の演出と、前記第1の演出とは異なる第2の演出と、を実行する演出制御手段と、前記第1の演出における各演出の優先度を示す優先度情報を記憶する優先度記憶手段と、を含み、前記特別演出は、第1の特別演出と、当該第1の特別演出に続いて実行される第2の特別演出と、から構成され、前記演出制御手段は、前記第1の演出として前記特別演出を実行しているときに、前記複数の通常演出の何れかを実行する場合、前記優先度記憶手段に記憶されている優先度情報に基づいて、前記通常演出の優先度が実行中の前記特別演出よりも高いか否かを判定する優先度判定手段と、前記通常演出の優先度が実行中の当該特別演出よりも高いと前記優先度判定手段によって判定された場合には、実行中の当該特別演出よりも当該通常演出を優先して実行し、当該通常演出の優先度が実行中の当該特別演出よりも低いと前記優先度判定手段によって判定された場合には、実行中の当該特別演出を継続して実行させる第1演出制御と、前記第2の演出を実行する場合に、前記第1演出制御により何れの第1の演出を優先して実行させているかに関わらず、前記第2の演出を実行させる第2演出制御と、を備える、ことを特徴とする、遊技機。
[態様D4]
時間を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果に基づいて、予め定められた時間になったか否かを判定する時間判定手段と、予め定められたエラーが発生したか否かを判定するためのエラー判定手段と、前記時間判定手段により予め定められた時間になったと判定された場合に実行される特別演出、および、複数の通常演出からなる第1の演出と、前記第1の演出とは異なる第2の演出と、前記エラー判定手段によりエラーが発生したと判定されたことを報知するエラー報知と、を実行する演出制御手段と、前記第1の演出における各演出の優先度を示す優先度情報を記憶する優先度記憶手段と、を含み、前記演出制御手段は、前記第1の演出として前記特別演出を実行しているときに、前記複数の通常演出の何れかを実行する場合、前記優先度記憶手段に記憶されている優先度情報に基づいて、前記通常演出の優先度が実行中の前記特別演出よりも高いか否かを判定する優先度判定手段と、前記通常演出の優先度が実行中の当該特別演出よりも高いと前記優先度判定手段によって判定された場合には、実行中の当該特別演出よりも当該通常演出を優先して実行し、当該通常演出の優先度が実行中の当該特別演出よりも低いと前記優先度判定手段によって判定された場合には、実行中の当該特別演出を継続して実行させる第1演出制御と、前記第2の演出を実行する場合に、前記第1演出制御により何れの第1の演出を優先して実行させているかに関わらず、前記第2の演出を実行させる第2演出制御と、を備え、前記エラー報知は、前記第2の演出が実行されているかに関わらず実行される、ことを特徴とする、遊技機。
また、遊技機1は、以下のようなE1〜E16のような種々な態様で表すことも可能である。
[態様E1]
時間を測定可能な時間測定手段と、
遊技機の設置位置を表す設置位置情報を用いる第1演出と、前記設置位置情報を用いない第2演出とを実行可能な演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記時間測定手段が測定する時間が所定時間となった場合に、第3演出を実行可能であり、
前記第3演出は、第1演出と第2演出とを含むことを特徴とする、遊技機。
なお、設置位置情報は、遊技機1が導入された遊技場内での遊技機1の位置を表す情報である。しかしこれに限られず、設置位置情報は、遊技機1が導入された地域の位置を表す情報であってもよい。
[態様E2]
所定の演出を実行可能な演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、遊技機の設置位置を表す設置位置情報に基づいて、前記所定の演出の開始タイミング変化をさせることを特徴とする、遊技機、
または、
所定の演出を第1のタイミングで実行可能な演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、前記所定の演出を実行する場合に、遊技機の設置位置を表す設置位置情報に基づいて、前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで実行することを特徴とする、遊技機、
[態様E3]
所定の演出を第1のタイミングで実行する第1演出パターンと、遊技機の設置位置を表す設置位置情報に基づいて、前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで前記所定の演出を実行する第2演出パターンと、を実現可能な演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2演出パターンを実現した場合であって、特定の条件が満たされた場合(例えば、大当たり遊技が実行される保留がある場合)には、特別遊技(例えば、遊技ポイントの付与)を実行することを特徴とする遊技機。
[態様E4]
時間を測定可能な時間測定手段と、
前記所定の演出を実行するための演出データを記憶する演出データ記憶手段と、
第1の演出パターンと第2の演出パターンとを実現可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第1の演出パターンとして、前記時間測定手段によって測定される時間が所定の時間となった場合に、前記演出データ記憶手段に記憶される前記演出データに基づく演出を再生開始し、、前記第2の演出パターンとして、前記設置位置情報に応じて、前記所定の時間とは異なるタイミングで、前記演出データ記憶手段に記憶される前記演出データに基づく演出を再生開始する、ことを特徴とする遊技機。
[態様E5]
時間を測定可能な時間測定手段と、
遊技媒体を用いた遊技に基づいて、当たり遊技を行うか否かを抽選する抽選手段と、
前記抽選手段で行う抽選を、保留することが可能な抽選保留手段と、
前記抽選保留手段によって保留されている前記抽選の抽選結果を、当該保留されている抽選が前記抽選手段によって抽選されるよりも前に、判別する抽選である先読み抽選を実行可能な先読み判別手段と、
前記先読み抽選の前記抽選結果に基づいて行う先読み演出であって、前記先読み判別手段による前記先読み抽選が行われてから、前記先読み抽選の判別対象の前記抽選が、前記抽選手段によって実行されるまでに行われる先読み演出を実現する先読み演出実現手段と、を備え、
前記先読み演出実現手段は、
前記時間測定手段によって測定される時間が所定の時間となった場合に実行する先読み演出である第1の先読み演出パターンと、前記時間測定手段によって測定される時間が所定の時間以外の時間である場合に実行する第2の先読み演出パターンとを実現可能であることを特徴とする遊技機。
[態様E6]
遊技機の設置位置を表す設置位置情報に基づく演出を実行可能な演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、第1の演出を実行する第1演出パターンと、前記第1の演出のうちの一部が異なる第2の演出を実行する第2演出パターンとを、実現可能であることを特徴とする遊技機。
[態様E7]
時間を測定可能な時間測定手段と、
前記時間測定手段によって測定された時間が所定の時間となった場合に行う計時演出であって、第1のサイクルで変化する第1変化演出と、第1のサイクルとは異なる第2のサイクルで変化する第2変化演出と、を含む計時演出を実行可能な演出制御手段を備えることを特徴とする遊技機。
[態様E8]
時間を測定可能な時間測定手段と、
前記時間測定段によって測定された時間に基づき所定時刻から開始される計時演出を行う演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、前記計時演出として、第1種演出と前記第1種演出とは種類が異なる第2種演出を実行する第1演出パターンと、前記第1種演出と前記第2種演出とを実行する第2種演出パターンであって、当該第1種演出の演出時間が、前記第1演出パターンで実行される前記第1種演出の演出時間とは異なる、前記第2種演出パターンと、を実現可能なことを特徴とする遊技機。
[態様E9]
時間を測定可能な時間測定手段と、
所定の演出手段を介し、前記時間測定段によって測定された時間に基づき所定時刻から開始される計時演出を行う演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、前記計時演出として、演出時間が固定された演出を行い、当該演出時間における演出内容を異ならせることを特徴とする遊技機。
[態様E10]
前記演出制御手段は、所定時間間隔で前記計時演出として、複数の演出を実行可能となっており、電力供給後には、前記複数の演出の中の特定の演出を最初に実行することを特徴とする遊技機。
[態様E11]
前記演出制御手段は、前記計時演出として、計時演出開始から次の計時演出開始までの実行間隔が一定の第1計時演出と、前記実行間隔が不定の第2計時演出とを実行することを特徴とする遊技機。
[態様E12]
前記演出制御手段は、一連の計時演出における特定演出を異なるものとすることで、演出に要する時間の異なる計時演出を実行することを特徴とする遊技機。
[態様E13]
前記演出制御手段は、前記時間測定段によって測定された時間に基づき稼働日が異なるときには、演出に要する時間の異なる計時演出を実行することを特徴とする遊技機。
[態様E14]
前記演出制御手段は、演出内容が変化する第1セクション、当該第1セクションの後に実行されて演出内容が固定されている第2セクション、及び、当該第2セクションの後に実行されて演出内容が変化する第3セクションから少なくとも構成される一連の計時演出を実行することを特徴とする遊技機。
[態様E15]
前記演出制御手段は、演出内容が固定されている第1セクション、当該第1セクションの後に実行されて演出内容が変化する第2セクション、及び、当該第2セクションの後に実行されて演出内容が固定されている第3セクションから少なくとも構成される一連の計時演出を実行することを特徴とする遊技機。
[態様E16]
前記演出制御手段は、前記計時演出として、前記時間測定手段によって測定された時間に基づく時間経過とともに所定数まで増加する複数の楽曲から一つの楽曲を選択して演出を行う楽曲演出を実行し、
前記演出制御手段にて選択可能な楽曲が所定数に達すると、特典を付与する特典付与手段をさらに備えていることを特徴とする遊技機。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
1…遊技機
108…メイン液晶表示装置(報知手段)
145…入力装置(入力装置)
1100…メイン制御部(主制御手段)
1150…演出制御部(副制御手段、可動体検出手段、記憶制御手段、入力装置検出手段)
1191…可動役物駆動部(駆動手段)
1154…RTC(現在時間測定手段)
1155…FRAM(記憶手段)

Claims (1)

  1. 主制御手段と、
    前記主制御手段からの指示に基づいて遊技演出を制御する副制御手段と、
    エラーを報知するエラー報知手段と、
    を備え、
    前記主制御手段は、
    前記主制御手段に関わる主制御系エラーを検知する主制御系エラー検知手段を備え、
    前記副制御手段は、
    前記副制御手段に関わる副制御系エラーを検知する副制御系エラー検知手段を備え、
    前記エラー報知手段は、
    前記主制御系エラー及び前記副制御系エラーのうち、少なくとも前記主制御系エラーの情報を外部へ出力可能であり、
    前記主制御系エラーに関しては、当該エラーを検知するとエラーを報知し、
    前記副制御系エラーに関しては、少なくとも電源投入を行うことによりエラーを報知することを特徴とする遊技機。
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