以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の実施形態に係る遊技機1について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
図1、2を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。図1は、遊技機1の概略正面図である。遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機1の斜視図である。図1に示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤102と、遊技盤102を囲むガラス枠150とを備えている。ガラス枠150は、遊技盤102と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤102とによって、遊技球が流下可能な遊技領域114が形成されている。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。また、遊技機1は、扉開放スイッチ1183を備えている。扉開放スイッチ1183は、ガラス枠開放スイッチ1183aと内枠開放スイッチ1183bとから構成される(図5参照)。ガラス枠開放スイッチ1183aは、ガラス枠150の所定位置に配置され、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのスイッチである。内枠開放スイッチ1183bは、内枠170の所定位置に配置され、内枠170が開放されたことを検出するためのスイッチである。
図2に示すように、内枠170には、遊技機1を構成する主要な機構や部品及び後述する様々な基板等が設けられると共に、遊技球が流下する遊技領域114が形成された遊技盤102が着脱自在に設けられている。遊技盤102には、下方(発射装置1134、図5参照)から発射された遊技球が遊技盤102の面に沿って上昇して遊技領域114の上部位置へ向かう通路を形成する図示しないレール部材と、上昇した遊技球を遊技領域114の右側に案内する図示しない案内部材とが備えられている。
遊技機1の前面となるガラス枠150には、上皿128、下皿129、ハンドル130、スピーカ138、枠ランプ141、演出ボタン142及び演出キー144(以下、演出ボタン142及び演出キー144を入力装置145とも呼ぶ)等が設けられている(図1参照)。
遊技機1は、隣接して設置された図示しないカード貸出ユニットを通信接続されており、遊技者が所有するカード(所謂プリペイドカードや会員カード等)をカード貸出ユニットに挿入し、遊技機1に設けられた図示しない貸出ボタンを操作することによって、その操作に応じた貸出要求信号がカード貸出ユニットから遊技機1に送信され、この貸出要求信号を受信した遊技機1は、後述する払出制御基板により所定数の遊技球を上皿128に払い出され、この払い出された遊技球を使用して遊技者は遊技を開始する。
遊技者がハンドル130を握ってダイヤル132を時計方向に回転させると、上皿128に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル130の回転角度に応じた打球力で遊技領域114へと発射される。この遊技領域114には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域114における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤102に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン134を操作することによって一時的に停止される。
また、上皿128と近接配置された玉抜きボタン135を遊技者が操作すると、上皿128の下面の一部が開口されて、上皿128に溜まった遊技球が上皿128の下方に配置された下皿129に落下する。また、玉抜きボタン136を遊技者が操作すると、下皿129に溜まった遊技球が下皿129の下方に配置された箱に落下する。
遊技者がハンドル130を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域114における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル130を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域114における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口116、第2始動口118、普通入賞口122、及び電動チューリップ117が設けられてい
る。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口118、大入賞口120、2つの普通入賞口122、ゲート112、上記電動チューリップ117、特定入賞口190、及び羽根部材189が設けられている。
遊技領域114に打ち出された遊技球は、遊技盤102に沿って流下する過程で、第1始動口116、第2始動口118、大入賞口120、及び普通入賞口122のいずれかに入賞可能である。入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿128に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口124を介して遊技領域114から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口116は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口118は、普通電動役物としての電動チューリップ117が作動しているときだけ開放される始動口である。遊技機1では、遊技球が第1始動口116を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口118を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器104に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口116への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口118への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口120は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口120の開口部には、大入賞口120を開閉するプレートが設けられている。大入賞口120は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器104に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口120を開放する特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中(大当たり遊技中)に右打ちを行うことで、特別遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器104に停止表示されると、後述する羽根部材189を作動させて特定入賞口190を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口(図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口120は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ117は、第2始動口118に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ117は、一対の羽根部材が第2始動口118を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口118を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口118は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ117によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート112を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口118を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口118を開放すると判定された場合、電動チューリップ117の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口118は、電動チューリップ117が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ117が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート112への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口122は、第1始動口116と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口116等とは異なり、普通入賞口122に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
遊技盤102の裏面側には、所定帯域における所定電界強度以上の電磁波を検知するための電波センサ1127(図5)、所定強度以上の磁力を検知するための磁気センサ1126(図5)、および、所定値以上の衝撃を検知する衝撃センサ1128(図5)が設けられている。これらのセンサの配置位置は、例えば、第1始動口116、第2始動口118、大入賞口120、特定入賞口190等、各種入賞口の近傍位置や、遊技盤面上に設けられたセンタ飾り、可動役物等の各種役物の裏面側などである。
メイン液晶表示装置108の右側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域109が設けられている。特定領域109は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口190には、特定入賞口190を開閉する羽根部材189が設けられている。特定領域109の内部には、V入賞口(図示せず)と、スライド部材(図示せず)と、ハズレ入賞口(図示せず)とが設けられている。スライド部材は、デフォルト時には、V入賞口を閉塞して、遊技球がV入賞口に入賞することを阻害し、スライド時には、遊技球がV入賞口に入賞することを可能とする部材である。V入賞口に入賞した遊技球は、V入賞口スイッチ1120を通過し、ハズレ入賞口に入賞した遊技球は、ハズレ入賞口スイッチ1121を通過する。
本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。この第1特別遊技として、本実施形態では、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊技が設けられている。
一方、第2特別図柄表示器202に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材189を作動させて特定領域109を開放する小当たり遊技が実行される。羽根部材189を介して特定入賞口190に流入した遊技球は、V入賞口スイッチ1120またはハズレ入賞口スイッチ1121のいずれかを通過する。V入賞口スイッチ1120に遊技球が通過した場合には、2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。第2特別遊技は、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される。
[表示器104の構成例]
図3は、図1における表示器104の拡大図である。表示器104は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に示されるように、第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202、第1特別図柄保留表示器203、普通図柄表示器205、普通図柄保留表示器206、及び遊技状態表示器204を有して構成されている。
第1特別図柄表示器201は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器201には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器202は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器202には、第2特別図柄判定の結
果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口116に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態における遊技機1は、第1始動口116に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器203は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、遊技機1では、第2始動口118に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口118に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器104には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器205は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器205における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート112を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器206は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器204は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。遊技機1の遊技状態については、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器205に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
本実施形態における遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口118を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口118を開放すると判定された場合の第2始動口118の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口118を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口118を開放すると判定された場合の第2始動口118の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口118が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤102の盤面構成上、遊技領域114の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口116に入賞可能であるのに対して、遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口116に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口118は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメ
リットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域114の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置108に表示されるメッセージやスピーカ138から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域114の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口116に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器201に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器201にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口120を開放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示器201に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技終了時に遊技状態が設定される。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口118が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口118に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たりが発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域114の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置108に表示されるメッセージやスピーカ138から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球がゲート112を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口118を開放すると判定された場合、第2始動口118の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域114の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口118に容易に入賞する。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤102又はガラス枠150には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置108、サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107、スピーカ138、枠ランプ141、リトラクタブル137と、および、カップ状可動役物196が設けられている。カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107は、可動する役物であるので、総称して可動役物とも呼ぶ。
リトラクタブル137は、所定の遊技状態になったときに、図1、2の矢印A、Bに示すように、枠ギミックとして、後述するリトラクタブルモータ1181により前方側に突出するように所定角度回転して開閉するようになっている。更に、リトラクタブル137の内部にはLEDで構成されるパトランプ139が内蔵されており、このパトランプ139は、リトラクタブル137が開いたときに、枠ギミックとして、後述するパトランプモータ1182により所定時間点灯しながら回転するようになっている。
メイン液晶表示装置108は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置108には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置106は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置108の上方に設けられている。サブ液晶表示装置106としては、メイン液晶表示装置108に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置108
で行われる演出に対応して、種々の演出が実行される。
ロゴ役物107は、サブ液晶表示装置106に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置106に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置106において種々の演出が行われるのに先立って振動するように動作することが可能となっている。
スピーカ138は、メイン液晶表示装置108又はサブ液晶表示装置106で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ141は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[遊技機1の操作手段の構成例]
ガラス枠150には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン142及び演出キー144が設けられている。演出ボタン142は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー144は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。遊技機1では、演出ボタン142又は演出キー144から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。演出ボタン142と演出キー144を総称して入力装置145とも呼ぶ。
[電源供給の説明]
図4は、複数台の遊技機1が設置された遊技機配置システムの模式図である。図4に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述した遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各遊技機1の各電源部1180(後述の図5参照)は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各遊技機1における電源部1180の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台の遊技機1を一斉に起動させることができる。本実施形態における遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全ての遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
[遊技機1の制御装置の構成]
図5は、遊技機1の各制御装置を説明するための機能ブロック図である。この図5において、「SW」とは「スイッチ」の略語である。遊技盤102の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御部1150へのコマンド送信処理等を制御するメイン制御部1100と、メイン制御部1100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部1150と、画像や音による演出を制御する画像音響制御部1160と、各種のランプやロゴ役物107による演出を制御するランプ制御部1170と、遊技球の払い出しを制御する払出制御部1140と、遊技球の発射を制御する発射制御部1130と備えている。
[メイン制御部1100の構成]
メイン制御部1100は、CPU1101、ROM1102、RAM1103、および、RAMクリアスイッチ1106を備えている。CPU1101は、ROM1102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM1103は、CPU1101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RAMクリアスイッチ1106は、遊技機1の電源投入時に所定の態様でオン操作(例えば、遊技機1の電源投入と同時にオン操作した後、再度オン操作)すると、RAMクリア信号をメイン制御部1100に出力することにより、RAM1103の記憶が消去されるようになっている。なお、メイン制御部1100には、遊技履歴が第三者によって消去されることを防止するためのRAMクリア規制ボタンを関係者のみが操作可能な態様で設
けるようにしてもよい。
メイン制御部1100には、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、電動チューリップ開閉部1112、ゲートスイッチ1113、大入賞口スイッチ1114、大入賞口制御部1115、普通入賞口スイッチ1116、特定入賞口スイッチ1117、特定領域開閉部1118、V入賞口スイッチ1120、ハズレ入賞口スイッチ1121、V入賞口開閉部1122、表示器104(各表示器201〜206)、磁気センサ1126、電波セン1127、衝撃センサ1128、枠カウントスイッチ1123、遊技情報出力端子1124、および、皿満タンスイッチ1125が接続されている。
なお、皿満タンスイッチ1125は、下皿129が遊技球で満タンになったことを検出するためのスイッチであり、下皿129の所定箇所(上皿128と下皿129を連通する玉通路等)に設けられている。また、枠カウントスイッチ1123は、各入賞装置、すなわち、始動口116,118、大入賞口120、および、普通入賞口122に入賞した遊技球(セーフ球)を計数するためのスイッチであり、ガラス枠150の背面側の下部に設けられている。この枠カウントスイッチ1123は、例えば電波による不正等で入賞装置の入賞を検出する入賞スイッチが誤作動したような場合、入賞スイッチが検出した遊技球の通過数と枠カウントスイッチ1123が検出した遊技球の通過数とを比較することにより、当該異常を検出するためのものである。
第1始動口スイッチ1110は、第1始動口116に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。第2始動口スイッチ1111は、第2始動口118に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。電動チューリップ開閉部1112は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、電動チューリップ117の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口118を開閉する。ゲートスイッチ1113は、遊技球がゲート112を通過したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。大入賞口スイッチ1114は、大入賞口120に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。大入賞口制御部1115は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、大入賞口120を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口120を開閉する。普通入賞口スイッチ1116は、遊技球が普通入賞口122に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。
特定入賞口スイッチ1117は、遊技球が特定入賞口190に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。特定領域開閉部1118は、メイン制御部1100からの制御信号に応じて、羽根部材189に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口190を開閉する。V入賞口スイッチ1120は、遊技球がV入賞口に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ1121は、遊技球がハズレ入賞口393に入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御部1100に出力する。
メイン制御部1100のCPU1101は、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、普通入賞口スイッチ1116、V入賞口スイッチ1120、又はハズレ入賞口スイッチ1121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部1140に指示すると共に、払出制御部1140からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
CPU1101は、第1始動口スイッチ1110からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行
する。また、CPU1101は、第2始動口スイッチ1111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部1115を介して大入賞口120を開閉する。
CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部1118を介して羽根部材189を作動させることで特定入賞口190を開閉する。そして、V入賞口スイッチ1120を遊技球が通過した場合、大入賞口制御部1115を介して大入賞口120を開閉する。
CPU1101は、ゲートスイッチ1113からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口118を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部1112を介して電動チューリップ117を作動させることによって、第2始動口118を一時的に開放する。
CPU1101は、表示器104を構成する各表示器201〜206に対して、図3に基づいて上述した処理を実行させる。
CPU1101は、第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、普通入賞口スイッチ1116、特定入賞口スイッチ1117における遊技球の検知状況を確認し、例えば、1分間に所定数以上の遊技球が検知された場合や、閉鎖中の入賞口において遊技球の検知が発生した場合等において、不正入賞が発生したと判定することによって、後述のエラー検知処理を実行する。また、CPU1101は、上述した磁気センサ1126、電波セン1127、衝撃センサ1128の状況に応じて、後述のエラー検知処理を実行する。
[払出制御部1140の構成]
この払出制御部1140は、遊技盤102の裏面側に設けられている球タンクから上皿128へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。払出制御部1140は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御部1140は、メイン制御部400に接続されると共に、玉貸接続基板等を介して図示しないカードユニットとも接続されている。また、払出制御部1140は、メイン制御部1100とカードユニット(玉貸接続基板)とに対して、双方向に通信可能に接続されている。
また、払出制御部1140の入力側には、払出制御部1140を内蔵するカウンターケースから払い出す遊技球が無くなった(不足している)ことを検出する球無スイッチ1145、カウンターケースから払い出された遊技球を計数する払出球計数スイッチ1146、払出モータ(図示せず)のローターの回転を検出するローター回転スイッチ1147、ガラス枠150が開放されたことを検出するためのガラス枠開放スイッチ1183a、内枠170が開放されたことを検出するための内枠開放スイッチ1183bが接続されている。
なお、上記した各種の入力スイッチは、メイン制御部1100と同様に、図示しない入力インターフェースICを介して払出制御部1140の入力側に接続されている。このインターフェースICには、入力スイッチの断線(未接続)や短絡等の異常を検出する異常検知処理回路が設けられており、入力スイッチにこのような異常が発生した場合には、スイッチ異常検知信号を払出制御部1140を介してメイン制御部1100に出力するようになっている。
また、払出制御部1140の出力側には、発射制御部1130と、入賞信号や球貸信号に基づいて所定数の遊技球を払い出すための払出駆動部1144が接続されている。しかして、これら球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ガラス枠開放スイッ
チ1183a、内枠開放スイッチ1183bから出力される検出信号は、払出制御部1140に入力された後、払出制御部1140からメイン制御部1100に入力される。ここで、ガラス枠開放スイッチ1183a及び内枠開放スイッチ1183bから払出制御部1140に入力された検出信号は、両者のうちの何れであっても払出制御部1140から扉開放の旨を示す単一の検出信号として出力されてメイン制御部1100に入力されるようになっている。
払出制御部1140は、メイン制御部1100から所定の入賞装置に遊技球が入賞したことを契機として生成された払出個数指定コマンドを受信すると、払出個数指定コマンドの内容に従った所定個数の遊技球を払い出す制御(賞球制御)を行い、払出駆動部1144を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
また、払出制御部1140は、図示しないカードユニットと接続確認を行った後、玉貸スイッチから玉貸信号を入力すると、カードユニットとの情報のやりとりを行いながら、規定個数の遊技球を払い出す制御(玉貸制御)を行い、払出駆動部1144を駆動させて所定の遊技球を払い出す。
発射制御部1130は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御部1130は、入力側には払出制御部1140の他、ダイアル132及び停止ボタン134が接続され、出力側には、発射装置1134が接続されている。発射制御部1130は、発射装置1134に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。
発射制御部1130は、ダイアル132の図示しないタッチセンサからのタッチ信号を入力すると共に、ダイアル132の図示しない発射ボリュームから供給された電圧に基づいて、発射装置1134を構成する図示しない発射用ソレノイドや玉送りソレノイドを通電させる制御を行う。
タッチセンサは、ハンドル130の内部に設けられ、遊技者がダイアル132に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成されている。タッチセンサは、遊技者がダイアル132に触れたことを検知すると、発射制御部1130に発射用ソレノイドの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部1130は、大前提としてタッチセンサからタッチ信号の入力がなければ、遊技球を遊技領域114に発射させないように構成されている。
停止ボタン134は、ダイアル132の回転操作中であっても遊技球の発射を停止できるボタンであって、発射制御部1130は、停止ボタン1134が押下された信号が出力された場合、発射装置1134の発射用ソレノイド及び玉送りソレノイドの動作を停止して遊技球の発射を停止させる。
[演出制御部1150の構成]
演出制御部1150は、CPU1151、ROM1152、RAM1153、RTC(リアルタイムクロック)1154、および、FRAM(登録商標,Ferroelectric Random Access Memory)1155を備えている。CPU1151は、ROM1152に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM1153は、CPU1151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC1154は、現時点の日時(日付及び時刻)を計時する。RTC1154は、遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されているときにはこの電力によって計時動作し、遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されていないときには遊技機1に内蔵されている不図示のコンデンサ等から構成されるバックアップ電源から供給さ
れる電力によって計時動作する。このため、RTC1154は、遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計時することができる。
なお、バックアップ電源に替えて内蔵電池を設けて、RTC1154をこの内蔵電池から供給される電力によって動作させるようにしてもよい。内蔵電池に替えることによって、バックアップ電源に比べて蓄積可能な放電容量を大きくするとこができるため、RTC1154は内蔵電池単独でも十分な寿命を維持することが可能である。この場合であっても、RTC1154は遊技機1の電源が供給されているときは、島電源供給装置500から供給されている電力により計測動作し、パチンコ機の電源が供給されていないときは、内蔵電池により計測動作するようにすることによって、内蔵電池のみを計測動作電源としたときに比べて寿命を延ばすことが可能となるとともに、遊技機1に電源が供給されている間は遊技機1に電源が供給されていない間に比べて計測動作が安定するため、計時のズレが少なくなる。
演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、演出ボタン142又は演出キー144からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、CPU1151は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信する。
FRAM1155は、強誘電体の不揮発性メモリである。このFRAM1155は、後述するエラー検知処理、リトライ処理、および、入力装置エラー検出処理などで生じるデータなどを記憶する。
演出制御部1150には、演出ボタン142、演出キー144、および、位置検出センサ1157が入力される。演出制御部1150は、遊技者の操作によって、入力装置145(演出ボタン142および演出キー144)から所定の入力信号を受信した場合には、当該入力信号に基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、所定の演出等を実行する。また、演出制御部1150は、後述するリトライ処理(図44)で、位置検出センサ1157からの入力信号に基づいて、異常判定を行う。さらには、演出制御部1150は、後述する入力装置エラー検出処理(図45)で、演出ボタン142または演出キー144からの入力信号に基づいて、異常判定を行う。
[ランプ制御部1170の構成]
ランプ制御部1170は、CPU1171、ROM1172、及びRAM1173を備えている。ランプ制御部1170は、入力側には演出制御部1150が接続され、出力側には、枠ランプ141、パトランプ139等の照明機器と、可動役物駆動部1191、リトラクタブルモータ1181、パトランプモータ482等の駆動装置が接続され、演出制御部1150から送られたコマンドに基づき、演出制御部1150にて設定される演出内容に応じて出力側に接続された各種機器・装置を制御する。
可動役物駆動部1191は、ロゴ役物107、サブ液晶表示装置106、および、カップ状可動役物196を駆動制御する。なお、本実施形態では、可動役物駆動部1191が駆動制御する3つの可動役物のうち、カップ状可動役物196の駆動制御について、後述の図6〜15−3を用いて詳細な説明を行う。
ランプ制御部1170は、枠ランプ141、パトランプ139等のLEDを点灯制御して、照明による演出を行う。また、ランプ制御部1170は、電動ソレノイドやモータ等で構成される可動役物駆動部1191を通電制御して、サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107、および、カップ状可動役物196などによる演出を実行する。
ランプ制御部1170は、リトラクタブルモータ1181やパトランプモータ482を通電制御して、リトラクタブル137を開閉制御させ、また、リトラクタブル137が開いたときにパトランプ139を回転駆動させる。
CPU1171は、照明機器や駆動装置等を制御する際の演算処理を行う。ROM1172は、CPU1171にて実行されるプログラムや各種データ(演出制御部450にて設定される演出内容に応じた照明機器の点灯/点滅パターンデータ及び発光色パターンデータ(発光パターンデータ))や、駆動装置の動作パターンデータ)等を記憶している。RAM1173は、CPU1171の作業用メモリ等として用いられる。CPU1171は、ROM1172に記憶されたパターンデータの中から、演出制御部1150から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出し、この読み出したパターンデータに基づいて、照明機器及び駆動装置を所定の照度及び動作で制御する。
[電源部1180の構成]
電源部1180は、遊技機1の各制御部(メイン制御部1100、発射制御部1130、払出制御部1140、演出制御部1150、画像音響制御部1160、および、ランプ制御部1170等)と接続され、これらの制御部に、島電源供給装置500から供給される電源(電力)を供給する。
[可動役物の動作]
図6、図7を用いて、カップ状可動役物196の動作について説明する。以下の説明における前後、上下、左右の方向は遊技者が当該遊技機1にて遊技を行う場合の遊技者を基準とした方向であり、遊技者が位置する側を遊技機1における前方として説明する。
図6は、カップ状可動役物196と可動役物駆動部1191とを示す図である。具体的には、図6(A)は、カップ状可動役物196が可動役物駆動部1191により駆動制御されて、上方向(以下では、進出位置方向とも呼ぶ)に移動し、メイン液晶表示装置108の前面に配置された状態を示している。図6(B)は、カップ状可動役物196が図6(A)の状態から、可動役物駆動部1191により駆動制御されて、下方向(以下では、原点位置方向とも呼ぶ)に移動し、原点位置(ホームポジション)に戻った状態を示している。
カップ状可動役物196は、意匠的に特徴を有する2つの第1装飾部材1501、第2装飾部材1502を有しており、これらが連動して移動する。本実施形態において、第1装飾部材1501はカップをイメージした形状であり、第2装飾部材1502はカップの台座をイメージした形状である。第2装飾部材1502は第1装飾部材1501の前側(遊技者側)に位置しており、第1装飾部材1501のカップの脚に一部が重なるように配置される。
可動役物駆動部1191は、複数の柱状のリンク部材によりカップ状可動役物196を支持する。可動役物駆動部1191の本体部には第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504が回動可能に連結されており、第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504の先端にはそれぞれ第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506の下端が回動可能に連結されている。
また第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506の上端近傍には第5リンク部材1507及び第6リンク部材1508が回動可能に連結されている(図6(B)参照)。第1装飾部材1501は第3リンク部材1505及び第4リンク部材1506に連結されている。第2装飾部材1502は第5リンク部材1507及び第6リンク部材1508により連結されている。
すなわち、カップ状可動役物196は、右側に位置する第1リンク部材1503、第3リンク部材1505、及び第5リンク部材1507と、左側に位置する第2リンク部材1504、第4リンク部材1506、及び第6リンク部材1508と、の左右二つのリンク機構により保持される。またそれら左右のリンク機構は、一端が可動役物駆動部1191の本体部を介して遊技盤100に連結され、他端がカップ状可動役物196に連結されるものであるといえる。
可動役物駆動部1191は、図6(A)、(B)では図示しないステッピングモータにより回転軸709、710を中心に第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504を回転駆動させることによりカップ状可動役物196の移動を実現する。
図6(A)の位置はカップ状可動役物196(第1装飾部材1501及び第2装飾部材1502)が最も上方に移動した進出位置である。この状態から回転軸709を中心に第1リンク部材1503を反時計回りに回転させると共に、回転軸710を中心に第2リンク部材1504を時計回りに回転させると、カップ状可動役物196は真っ直ぐに下方に移動して、図6(B)のように、カップ状可動役物196が最も下方に移動した原点位置まで移動する。同様に、原点位置にあるときに第1リンク部材1503及び第2リンク部材1504を上述したものとは反対向きに回転させると、カップ状可動役物196は真っ直ぐ上方に移動して進出位置まで移動する。
図7は、カップ状可動役物196の動作と位置検出センサ1157の位置関係を模式的に示す図である。具体的には、図7(A)は、カップ状可動役物196と位置検出センサ1157との位置関係の推移を遊技者側から見た図である。図7(B)は、位置検出センサ1157を側方から見た図である。なお、これらの図では、理解が容易になるように、カップ状可動役物196の形状を1つの板状のものとして示している。
図7(A)において、(1)は、カップ状可動役物196が原点位置に配置されている場合を表しており、(6)は、カップ状可動役物196が進出可能な限度である位置(以下では、最大進出位置とも呼ぶ)に配置されている場合を表している。すなわち、(1)にカップ状可動役物196がある場合には、遊技者からは、カップ状可動役物196がほとんど見えていない(図1参照)。(6)にカップ状可動役物196がある場合には、遊技者からは、カップ状可動役物196がメイン液晶表示装置108を覆い隠すように視認される。
位置検出センサ1157は、上側位置検出センサ1157aと下側位置検出センサ1157bとを備えている。上側位置検出センサ1157aは、下側位置検出センサ1157bよりも上側の位置に配置される。
上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bは、それぞれ照射器と受光器とから構成される。これら位置検出センサ1157の照射器及び受光器は間隔を空けて配置される。カップ状可動役物196(実際には遮光板)は、その間を移動する。図7(B)に示すように、照射器から受光器に向けて光が照射され、対の受光器が当該光を検知できる状態を受光状態とし、検知できない状態を遮光状態とする。
カップ状可動役物196が原点位置(1)にあるとき、及び、(1)から進出位置方向に少し移動した(2)の位置にあるときには、カップ状可動役物196によって遮光されいずれの上側位置検出センサ1157a,1157bも遮光状態となっている。さらに進出位置方向に移動して(3)の位置となると、下側位置検出センサ1157bが受光状態となる。この受光状態は、(3)から(4)の位置までの範囲にカップ状可動役物196
が位置する間は継続する。さらにカップ状可動役物196が進出位置方向に移動して(5)の位置となると、いずれの上側位置検出センサ1157a,1157bも受光状態となる。進出位置(6)においても同様である。このように、位置検出センサが受光状態であるか遮光状態であるかに基づいてカップ状可動役物196の位置を判別できる。特に受光状態と遮光状態とが切り替わったタイミングが、カップ状可動役物196が基準となる位置を通過したタイミングとして判断できる。
すなわち、上側位置検出センサ1157aと下側位置検出センサ1157bとの両方が、遮光状態の場合は、カップ状可動役物196が原点位置(ホームポジション)に位置していると判断することができる。一方、下側位置検出センサ1157bが、受光状態の場合は、カップ状可動役物196が原点位置に位置していないと判断することができる。このような考えを用いて、後述のリトライ処理(図30)において、異常判定(エラー判定とも呼ぶ)を実行する。また、他の可動役物(サブ液晶表示装置106、ロゴ役物107)についても、位置検出センサ1157が配置されており、この位置検出センサ1157に基づいて、上記同様の考え方で、可動役物が原点位置に位置しているのかいないのかを判断し、異常判定を実行することができる。
[メイン制御部1100によるメイン処理]
図8は、メイン制御部1100において実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、電源部1180がONの状態で島電源供給装置500(図4)から遊技機1への電源供給が開始されると、CPU1101にシステムリセットが発生し、CPU1101は、リセット信号の入力に伴って以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS600(以下、ステップSは、単に「S」とも表記する)の処理では、CPU1101は、今回の遊技機1への電源供給が、通常のRAMクリアスイッチ1106のオン操作(RAMクリア信号の入力)を伴う電源投入(遊技店における営業開始時の電源投入等)か、不測の電源断後に電源供給が開始されるRAMクリアスイッチ1106のオン操作(RAMクリア信号の入力)を伴わない電源復旧かを判定する。
S600では、CPU1101は、RAMクリアスイッチ1106のオン操作を伴う電源投入と判定した場合(S600:Yes)、S602の処理で、RAMクリア準備コマンドを演出制御部1150に送信する。なお、演出制御部1150は、RAMクリア準備コマンドを受信すると、画像音響制御部1160を制御して、再度RAMクリアスイッチ1106をオン操作させる旨の表示演出(以下では、RAMクリア準備中演出とも呼ぶ)をメイン液晶表示装置108で実行させたり、再度RAMクリアスイッチ1106をオン操作させる旨の音声出力演出をスピーカ138を実行させたりして、再度のRAMクリアスイッチ1106のオン操作を促すようになっている。このRAMクリア準備中演出は、再度RAMクリアスイッチ1106がオン操作されるまで、継続して行われる。
次に、S604の処理では、CPU1101は、RAMクリアスイッチ1106が再びオン操作されたか否かを判定する。
CPU1101は、RAMクリアスイッチ1106が再度オン操作されたと判定した場合(S604:Yes)、S608の処理で、電源投入時コマンドを演出制御部1150に送信する。この電源投入時コマンドは、演出制御部1150に電源が投入されて表示、音声、または、可動役物などの制御が可能となった旨を知らせるためのコマンドである。
CPU1101は、RAMクリアスイッチ1106が再度オン操作されていないと判定した場合(S604:No)には、RAMクリアスイッチ1106が再度オン操作されるまで待機する。
S610の処理では、CPU1101は、電源投入に応じて、ROM1102から起動
プログラムを読み込むと共に、RAM1103をアクセス許可状態とし、レジスタ及びRAM1103の記憶領域をクリアして、必要な設定を行う初期化処理を実行する。
S615の処理では、CPU1101は、演出制御部1150にエラー報知コマンドを送信するエラー報知コマンド送信処理を実行する。演出制御部1150は、エラー報知コマンドの受信の有無の確認を後述のコマンド受信処理(図41)で実行する。
S630の処理では、CPU1101は、初期乱数更新処理を実行する。すなわち、特定の乱数、例えば、後述の大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数の初期乱数値の更新を行い、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、S630の処理を繰り返し行う。ここで、初期乱数値とは、後述のタイマ割込み処理におけるS1601で更新される各乱数の初期値である。なお、S630の処理を行うことなく、次の割込み処理が行われるまで、処理を停止するようにしてもよい(HALT命令)。
一方、S600の処理で、CPU1101は、停電などによるRAMクリアスイッチ1106のオン操作を伴わない電源復旧と判定した場合(S600:No)、S620の処理で、電源復旧時コマンドを演出制御部1150に送信する。そして、S622の処理で、CPU1101は、所定の電源復旧処理を行う。この電源復旧処理では、例えば、上記電源投入時と同様にRAM1103をアクセス許可状態とし、RAM1103のバックアップRAM領域のデータチェック(例えば、電源断時にバックアップしたチェック用データを用いたパリティチェック)等を行う。S622の処理により、レジスタ及びRAM1103の記憶領域は不測の電源断時の状態に戻され、遊技状態は復旧する。CPU1101は、S622の処理を終えると、処理をS615に移行して、エラー報知コマンド送信処理を実行する。
[メイン制御部1100によるタイマ割込み処理]
図9は、メイン制御部1100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。メイン制御部1100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図9に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部1100の処理は、ROM1102に記憶されているプログラムに基づいてCPU1101が発行する命令に従って行われる。
まず、CPU1101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(S1601)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口118を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このS1601の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このS1601の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
S1601の処理に続いて、CPU1101は、各スイッチからの検知信号が入力され
た場合に、スイッチ処理を実行する(S1605)。このスイッチ処理については、図10〜図13に基づいて後に詳述する。
S1605の処理に続いて、CPU1101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(S1610)。この特別図柄処理については、図14に基づいて後に詳述する。
S1610の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(S1615)。この普通図柄処理については、図17に基づいて後に詳述する。
S1615の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口118を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部1112を介して電動チューリップ117を作動させる電動チューリップ処理を実行する(S1620)。この電動チューリップ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
S1620の処理に続いて、CPU1101は、S1610の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部1118を介して羽根部材189を作動させると共に、V入賞口開閉部1122を介してスライド部材394を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(S1625)。この特定領域開放制御処理については、図19及び図20に基づいて後に詳述する。
S1625の処理に続いて、CPU1101は、S1610において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部1115を制御して大入賞口120を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(S1630)。この大入賞口開放制御処理については、図21〜図24に基づいて後に詳述する。
S1630の処理に続いて、CPU1101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(S1635)。S1635の処理に続いて、CPU1101は、遊技機1のエラー検知を行うエラー検知処理を実行する(S1640)。このエラー検知処理は、図25〜図39に基づいて後に詳述する。
S1635の処理に続いて、CPU1101は、S1635以前の処理ステップにおいてRAM1103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御部1150に送信する送信処理を実行する(S1645)。このS1645の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する遊技情報が演出制御部1150に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンド、エンディングコマンド等である。
[メイン制御部1100によるスイッチ処理]
図10は、図9のS1605におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。S1601の処理に続いて、CPU1101は、図10に例示されるように、第1始動口スイッチ1110からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ1110からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(S1701)。この第1始動口スイッチ処理については、図11に基づいて後に詳述する。
次に、CPU1101は、第2始動口スイッチ1111からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ1111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(S1705)。この第2始動口スイッチ処理については、図12に基づいて後に詳述する。
そして、CPU1101は、ゲートスイッチ1113からの検知信号の入力の有無を監視して、S1601の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ1113からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(S1710)。このゲートスイッチ処理については、図13に基づいて後に詳述する。
[メイン制御部1100による第1始動口スイッチ処理]
図11は、図10のS1701における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図11に例示されるように、CPU1101は、S1601の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ1110からの検知信号(第1始動口スイッチ1110が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ1110が「ON」になったか否かを判定する(S1801)。ここで、第1始動口スイッチ1110が「ON」になったと判定した場合(S1801:YES)、RAM1103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(S1805)。
CPU1101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(S1805:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(S1810)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM1103の所定領域に格納し(S1815〜S1830)、第1特別図柄判定が保留されていることを画像音響制御部1160に通知する保留コマンドをRAM1103にセットする(S1835)。
なお、本実施形態における遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
また、この図11において図示していないが、前述した第1始動口スイッチ1110における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第1始動口スイッチ1110の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー1コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー1コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による第2始動口スイッチ処理]
図12は、図10のS1705における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図12に例示されるように、CPU1101は、S1701の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ1111からの検知信号(第2始動口スイッチ1111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ1111が「ON」になったか否かを判定する(S1901)。
CPU1101は、第2始動口スイッチ1111が「ON」になったと判定した場合(
S1901:YES)、例えば、RAM1103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S1905)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口120を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口120を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口190を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
CPU1101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(S1905:NO)、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S1910)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S1910:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM1103の所定領域に格納する(S1915〜S1935)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口118に遊技球が入賞した場合には、CPU1101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、RAM1103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口116に遊技球が入賞した場合には、CPU1101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をRAM1103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口118に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口118への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口116に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
なお、この図12において図示していないが、前述した第2始動口スイッチ1111における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第2始動口スイッチ1111の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー2コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー2コマンドが送信される。
[メイン制御部1100によるゲートスイッチ処理]
図13は、図10のS1710におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図13に例示されるように、CPU1101は、S22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ1113からの検知信号(ゲートスイッチ1113が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ1113が「ON」になったか否かを判定する(S2001)。
CPU1101は、ゲートスイッチ1113が「ON」になったと判定した場合(S2
001:YES)、RAM1103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、ROM1102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(S2005)。
CPU1101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(S2005:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(S2010)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、RAM1103に格納する(S2015)。
[メイン制御部1100による特別図柄処理]
次に、図14を参照しつつ、メイン制御部1100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図14は、図9のS1610における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図14に例示されるように、メイン制御部1100のCPU1101は、RAM1103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(S2101)。ここで、特別遊技中(大当たり遊技中)であると判定された場合(S2101:YES)、S1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(S2101:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(S2105)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S2105:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がRAM1103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(S2110)。具体的には、遊技球が第2始動口118に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(S2110:YES)、後述するS2130に処理が進められる。
CPU1101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(S2110:NO)、RAM1103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(S2115)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(S2115:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(S2120)。そして、RAM1103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(S2125)。具体的には、RAM1103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
CPU1101は、S2125の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(S2110:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(S2130)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がRAM1103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口スイッチ1120に遊技球が通過したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図15に基づいて後に詳述する。
S2130の処理に続いて、CPU1101は、変動パターン選択処理を実行する(S2135)。具体的には、ROM1102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、S2130における大当たり判定の判定結果、RAM1103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記S2130の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このS2135の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
S2135の処理に続いて、CPU1101は、S2130の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、S2135の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(S2140)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
これに対して、演出制御部1150は、メイン制御部1100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置108にどのような演出画像を表示するか、スピーカ138からどのような音を出力するか、枠ランプ141をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物107を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に実行させる。
S2140の処理に続いて、CPU1101は、S2140の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(S2145)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でS2130〜S2140の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器201を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でS2130〜S2140の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器202を用いて行われる。
S2145に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2150)。ここで、客待ちフラグは、遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
CPU1101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2150:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(S2155)。そして、S2155の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2150:NO)、変動時間の計測を開始する(S2160)。
CPU1101は、S2160の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(S2105:YES)、S2160における変動時間の計測開始から、S2135の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否
かを判定する(S2165)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(S2165:NO)、一連の特別図柄処理が終了してS1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、変動時間が経過したと判定した場合(S2165:YES)、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをRAM1103にセットする(S2170)。この図柄確定コマンドは、S1645における送信処理によって演出制御部1150に送信される。これにより、メイン液晶表示装置108に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
S2170の処理に続いて、CPU1101は、S2145の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(S2175)。その際、S2130の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
S2175の処理に続いて、CPU1101は、上記S2160の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(S2180)、大当たりである場合に第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(S2185)。この停止中処理については、図16に基づいて後に詳述する。
一方、CPU1101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(S2115:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2187)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(S2187:YES)、S1615の普通図柄処理に処理が進められる。
CPU1101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2187:NO)、遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをRAM1103にセットし(S2190)、客待ちフラグを「ON」に設定する(S2195)。この客待ちコマンドは、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出(デモンストレーション演出)が開始される。この客待ち演出中におけるメイン液晶表示装置108の画面を、以下では、デモ画面とも呼ぶ。
[メイン制御部1100による大当たり判定処理]
図15は、図14のS2130における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(S2110:YES)、又はS2125の処理を実行した場合、図15に例示されるように、大当たり判定を実行する(S2201)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはROM1102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはROM1102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。CPU1101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。CPU1101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、CPU1101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
CPU1101は、S2201の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(S2205)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(S2205:YES)、ROM1102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(S2210)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。CPU1101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き8R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し8R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」が例として挙げられる。
CPU1101は、S2210で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2215)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されて、第1特別遊技が実行されることになる。
一方、CPU1101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(S2205:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(S2220)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(S2220:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2223)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器201に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、CPU1101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(S2220:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、S2201における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(S2225)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(S2
225:NO)、上記S2223の処理を実行する。この場合、上記S2175の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、CPU1101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(S2225:YES)、ROM1102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(S2230)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてRAM1103にセットする(S2235)。これにより、上記S2175の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器202に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器202に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口スイッチ1120に遊技球が通過すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器202に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」、「時短無し8R当たり」が例として挙げられる。
[メイン制御部1100による停止中処理]
図16は、図14のS2185における停止中処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、上記S2180の処理によって変動時間をリセットした後、図16に例示されるように、上記S2201の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(S2301)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(S2301:YES)、1種大当たりに対して実行される第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(S2305)。具体的には、上記S2215の処理でRAM1103にセットされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
CPU1101は、長当たり遊技であると判定した場合には(S2305:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(S2310)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(S2305:NO)、短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(S2315)。
S2310の処理又はS2315の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2320)。この時短遊技フラグは、遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2320:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2325)。
一方、CPU1101は、1種大当たりではないと判定した場合(S2301:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2330)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2330:YES)、RAM1103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(S
2335)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
S2335に続いて、CPU1101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(S2340)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(S2340:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2345)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
CPU1101は、S2345の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(S2330:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(S2340:NO)、上記S2225の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(S2350)。そして、小当たりであると判定した場合(S2350:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(S2355)。
CPU1101は、S2325の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2320:NO)、又はS2355の処理を実行した場合、RAM1103にオープニングコマンドをセットする(S2360)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技或いは短当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口120が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口190が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
[メイン制御部1100による普通図柄処理]
図17は、図9のS1615における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図17に例示されるように、CPU1101は、S1610の特別図柄処理に続いて、RAM1103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ117が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
S2401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(S2401:YES)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2401:NO)、普通図柄表示器205における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(S2402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S2402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(S2403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(S2403:NO)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(S2403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(S2404)、当たり乱数判定処理を実行する(S2405)。具体的には、上記S2015(図13参照)に処理によってRAM1103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めROM1102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
S2405の処理に続いて、CPU1101は、S2405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(S2406)、当たりであると判
断した場合(S2406:YES)、普通図柄表示器205に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をRAM1103にセットする(S2407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(S2406:NO)、ハズレ図柄をRAM1103にセットする(S2408)。
S2407又はS2408の処理に続いて、CPU1101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(S2409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(S2409:YES)、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(S2410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(S2409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(S2411)。このようにしてS2410又はS2411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、RAM1103に一時的に記憶される。
S2410又はS2411の処理に続いて、CPU1101は、普通図柄表示器205による普通図柄の変動表示を開始させ(S2412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(S2413)。
一方、CPU1101は、普通図柄表示器205による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(S2402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(S2415)。具体的には、S2413の処理によって計測を開始した経過時間が、S2410又はS2411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(S2415:NO)、S1620の電動チューリップ処理に処理が進められる。
CPU1101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(S2415:YES)、普通図柄表示器205における普通図柄の変動表示を終了させて、S2407の処理でRAM1103にセットされた当たり図柄又はS2408の処理でRAM1103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(S2416)。そして、S2413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(S2417)。そして、上記S2406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(S2418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(S2418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(S2419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ117を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[メイン制御部1100による電動チューリップ処理]
図18は、図9のS1620における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。S4の普通図柄処理に続いて、CPU1101は、図18に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2501:NO)、S1625の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2501:YES)、電動チューリップ117が動作中であるか否かを判定する(S2502)。そして電動チューリップ117が動作中ではないと判定した場合(S2502:NO)、S2406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(S2503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(S2503:YES)、電動チューリップ117の動作パターンとして、第2始動口118を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをRAM1103にセットする(S25
04)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(S2503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ117の動作パターンとして、第2始動口118を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをRAM1103にセットする(S2505)。
CPU1101は、S2504又はS2505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ117の動作を電動チューリップ開閉部1112に開始させる(S2506)。
CPU1101は、S2506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ117の動作中であると判定した場合(S2502:YES)、S2506の処理で開始された電動チューリップ117の動作が完了したか否かを判定する(S2507)。ここで、電動チューリップ117の動作が完了したと判定した場合(S2507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(S2508)。これにより、補助遊技が終了される。
[メイン制御部1100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、S1625の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図19及び図20を参照しつつ、メイン制御部1100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図19及び図20は、図9のS1625における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
S1620の電動チューリップ処理に続いて、CPU1101は、図19及び図20に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2601:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2601:YES)、例えば上記S2360の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S2602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S2602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(S2603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S2603:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S2603:YES)、RAM1103に記憶されている特定入賞口190への遊技球の入賞数Xをリセットし(S2604)、特定領域開閉部1118による特定入賞口190の開放制御を開始し(S2605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(S2606)。このS2605の処理が行われることによって、羽根部材189が特定入賞口190を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、CPU1101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S2602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(S2608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S2608:NO)、特定入賞口スイッチ1117からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ1117が「ON」になったか否かを判定する(S2609)。ここで、特定入賞口スイッチ1117が「ON」になったと判定した場合(S2609:YES)、特定入賞口190に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(S261
0)。
CPU1101は、S2610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ1117が「ON」ではないと判定した場合(S2609:NO)、又はS2606の処理を実行した場合、S2606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(S2611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(S2611:YES)、V入賞口開閉部1122にスライド部材394を作動させてV入賞口を開放する処理を開始させる(S2612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
CPU1101は、S2612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(S2611:NO)、V入賞口スイッチ1120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ1120が「ON」になったか否かを判定する(S2613)。ここで、V入賞口スイッチ1120が「ON」になったと判定した場合(S2613:YES)、RAM1103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(S2614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
CPU1101は、S2614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ1120が「ON」になっていないと判定した場合(S2613:NO)、V入賞口の閉塞タイミングであるか否かを判定する(S2615)。具体的には、V入賞口が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(S2615:YES)、V入賞口開閉部1122にV入賞口を閉塞させる(S2616)。
CPU1101は、S2616の処理を実行した場合、又はV入賞口の閉塞タイミングではないと判定した場合(S2615:NO)、S2606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材189の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口190を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(S2618)。
CPU1101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(S2618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口190への遊技球の入賞数Xが、予めROM1102に記憶されている特定入賞口190の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(S2619)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(S2619:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(S2619:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(S2618:YES)、S2605の処理で開始した特定入賞口190の開放制御を終了させ(S2620)、S2606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(S2621)、エンディング時間の計測を開始する(S2622)。ここで、エンディングは、特定入賞口190の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
CPU1101は、上記S2608においてエンディング中であると判定した場合(S2608:YES)、図20に例示されるように、S2622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(S2725)。ここで、エン
ディング時間が経過していないと判定された場合(S2725:NO)、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
CPU1101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(S2725:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(S2726)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2727)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2727:NO)、小当たり遊技中にV入賞口に遊技球が入賞しなかったと判断されて、S1630の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、CPU1101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2727:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(S2728)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(S2729)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(S2730)。
なお、この図19において図示していないが、前述した特定入賞口スイッチ1117における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。特定入賞口スイッチ1117の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー3コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー3コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による大入賞口開放制御処理]
以下、図21を参照しつつ、メイン制御部1100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図21は、図9のS1630における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、S6の特定領域開放制御処理に続いて、図21に例示されるように、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2801)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2801:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(S2802)。この長当たり遊技制御処理については、図22に基づいて後に詳述する。
CPU1101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(S2801:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S2805)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(S2805:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(S2806)。この短当たり遊技制御処理については、図23に基づいて後に詳述する。
このS2806の処理が実行された場合、S2802の処理が実行された場合、又は短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S2805:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
[メイン制御部1100による長当たり遊技制御処理]
図22は、図21のS2802における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S2801:YES)、図22に例示されるように、例えば、図16のS2360の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S3021)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S3021:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(S3022)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S3022:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S3022:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部1115の動作パターン等を決定して、これらの情報をRAM1103に格納する(S3023)。このS3023の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
S3023の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている大入賞口120への遊技球の入賞数Yをリセットし(S3024)、同じくRAM1103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(S3025)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、S3025の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
S3025の処理に続いて、CPU1101は、大入賞口制御部1115による大入賞口120の開放制御を開始し(S3026)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(S3027)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをRAM1103にセットする(S3028)。
CPU1101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S3021:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(S3029)。ここで、エンディング中であると判定された場合(S3029:YES)、後述するS3044に処理が進められる。
CPU1101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S3029:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(S3030)。ここで、インターバル中であると判定した場合(S3030:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口120が閉塞してから、S3023の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S3031)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(S3031:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記S3024に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(S3031:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、インターバル中ではないと判定した場合(S3030:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ1114からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ1114が「ON」になったか否かを判定する(S3033)。ここで、大入賞口スイッチ1114が「ON」になったと判定した場合(S3033:YES)、大入賞口120に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(S3034)。
CPU1101は、S3028の処理を実行した場合、S3034の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ1114が「ON」ではないと判定した場合(S3033:NO)、大入賞口120の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(S3035)。具体的には、上記S3027の処理によって計測が開始された開放時間が、予めROM1102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
CPU1101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(S3035:NO)、RAM1103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めROM1102に記憶されている大入賞口120の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(S3036)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(S3036:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(S3036:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(S3035:YES)、大入賞口制御部1115に大入賞口120の開放制御を終了させる(S3037)。このとき、図示しないラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンドがセットされる。
S3037の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記S3023の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(S3038)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(S3038:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口120が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(S3039)。このS3039の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記S3031の処理に使用される。
一方、CPU1101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(S3038:YES)、エンディング時間の計測を開始し(S3040)、RAM1103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(S3041)、エンディングコマンドをRAM1103にセットする(S3042)。このエンディングコマンドは、大入賞口120の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
CPU1101は、S3042の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(S3029:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(S3044)。具体的には、上記S3040の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記S3023の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S3044:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S3044:YES)、長当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(S745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(S3046)。なお、遊技状態設定処理については、図24に基づいて後に詳述する。
なお、この図22において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ1114における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において実行されているものとする。大入賞口スイッチ1114の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4フラグがセットされる。
[メイン制御部1100による短当たり遊技制御処理]
図23は、図21のS2806における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。CPU1101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(図21:S2805:YES)、図23に例示されるように、例えば図16のS2360の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時
間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(S3161)。ここで、オープニング中であると判定した場合(S3161:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(S3162)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(S3162:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(S3162:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部1115の動作パターン等を決定して、これらの情報をRAM1103に格納する(S3163)。このS3023の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
S3163の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(S3164)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、S3164の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
S3164の処理に続いて、CPU1101は、大入賞口制御部1115による大入賞口120の開放制御を開始し(S3165)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(S3166)。
CPU1101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(S3161:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(S3167)。CPU1101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(S3167:NO)、例えばRAM1103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(S3168)。ここで、インターバル中であると判定した場合(S3168:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口120が閉塞してから、S3163の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S3169)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(S3169:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記S3164に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(S3169:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
一方、CPU1101は、インターバル中ではないと判定した場合(S3168:NO)、大入賞口120の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(S3171)。具体的には、上記S3166の処理によって計測が開始された開放時間が、予めROM1102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(S3171:NO)、S1635の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(S3171:YES)、大入賞口制御部1115に大入賞口120の開放制御を終了させる(S3172)。
S3172の処理に続いて、CPU1101は、RAM1103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記S3163の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(S3173)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(S3173:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口120が閉塞されてからの経過時間であるインターバ
ル時間の計測を開始する(S3174)。このS3174の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記S3169の処理に使用される。
一方、CPU1101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(S3173:YES)、エンディング時間の計測を開始し(S3175)、RAM1103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(S3176)、エンディングコマンドをRAM1103にセットする(S3177)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、S1645の送信処理によって演出制御部1150に送信される。
CPU1101は、S3177の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(S3167:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(S3179)。具体的には、上記S3175の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記S3163の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(S3179:NO)、S8の賞球処理に処理が進められる。
CPU1101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(S3179:YES)、短当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(S3180)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(S3181)。
なお、この図23において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ1114における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において図22と同様に実行されているものとする。大入賞口スイッチ1114の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4コマンドがセットされ、前述した送信処理によりCPU1151に不正入賞エラー4コマンドが送信される。
[メイン制御部1100による遊技状態設定処理]
図24は、図22のS3045と図23のS3180における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当たり遊技が終了した後の遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、CPU1101は、例えば長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(S3251)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(S3251:NO)、すなわち短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、S3252に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため、CPU1101は、S3252において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(S3253)。
一方、CPU1101は、長当たり遊技であると判定した場合(S3251:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(S3254)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、S2729(図20参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、S2310(図16参照)の処理によって長
当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
CPU1101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(S3254:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(S3255)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(S3254:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器202に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(S3256)。
そして、CPU1101は、S3255又はS3256の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(S3257)、時短ありと判定した場合には(S3257:YES)、上記S3252及びS3253の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから所定回数(例えば、100回)の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口118が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(S3257:NO)、S3252及びS3253の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口118が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはS3046(図22参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはS3181(図23参照)に処理が進められる。
[メイン制御部1100によるエラー検知処理]
図25〜図39に基づき、図9のS1640におけるエラー検知処理について説明する。図25は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるエラー検知処理の内容を示すフローチャートである。このエラー検知処理は、メイン制御部1100によって実行されるので、メイン系エラー検知処理とも呼ぶ。
CPU1101は、S3300において、後述の図26及び図27に示す異常入賞エラー処理を実行し、S3302において、後述の図28に示す皿満タンエラー処理を実行し、S3304において、後述の図29に示す扉開放エラー処理を実行し、S3306において、後述の図30及び図31に示す払出状態エラー処理を実行し、S3308において、後述の図32及び図33に示すスイッチ異常エラー処理を実行し、S3310において、後述の図34に示す磁気検知エラー処理を実行し、S3312において、後述の図35に示す排出エラー処理を実行し、S3314において、後述の図36に示す電波検知エラー処理を実行し、S3316において、後述の図37に示す排出球確認エラー処理を実行し、S3318において、後述の図37に示すソレノイドフォトセンサ異常エラー処理を実行し、S3320において、後述の図37に示す衝撃検知エラー処理を実行し、S3322において、後述の図38に示す異常V入賞エラー処理を実行する。
そして、各エラー処理を実行後、S3324において、メイン系エラー情報記憶処理を実行する。このメイン系エラー情報記憶処理の詳細は、各エラー処理を説明後に行う。
<メイン側の異常入賞エラー処理>
図26は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常入賞エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図27は、異常入賞エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図26を参照して、S3400において、CPU1101は、異常入賞エラーが発生したか否かを判定する。
図27を参照して、ここで、異常入賞エラーの発生条件について説明する。異常入賞エラーの発生条件は、図27に示すように、大別すると、以下のA〜Cの3種類がある。
A.大入賞口閉鎖時(大当り中のラウンド間のインターバルは除く)に大入賞口への入賞を検知した場合。
B.普通電動役物(チューリップ117)未作動時に普通電動役物に係る入賞装置(第2始動口118)への入賞を検知した場合。
C.各種スイッチに対する不正入賞を検知した場合。
具体的には、以下のC−1〜C−7の場合。
(C−1)第1始動口スイッチ1110が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−2)第2始動口スイッチ1111が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−3)普通入賞口スイッチ1116が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−4)大入賞口スイッチ1114が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−5)ハズレ入賞口スイッチ1121が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−6)特定入賞口スイッチ1117が1s以上のレベルオンになった場合。
(C−7)V入賞口スイッチ1122が1s以上のレベルオンになった場合。
図26に戻って、CPU1101は、異常入賞エラーが発生したと判定した場合(S3400:Yes)、処理をS3401に移し、異常入賞エラーが発生していないと判定した場合(S3400:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。なお、S3400の判定処理(図27におけるA、B、Cの判定処理)においては、大入賞口や普通電動役物が閉じた時点から各種のスイッチに遊技球が到達するまでの時間(タイムラグ)を考慮して判定される。
S3401において、CPU1101は、異常入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常入賞エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3402に移す。なお、S3401でセットされた異常入賞エラー開始指定コマンドは、演出制御部1150に送信される。また、演出制御部1150は、この送信された異常入賞エラー開始指定コマンドの回数をカウントし、該カウントした異常入賞エラー開始指定コマンドの回数に基づいて異常入賞エラーの報知態様を決定するようになっている。
S3402において、CPU1101は、外部情報出力用のタイマ(0.4秒)をスタートさせ、処理をS3403に移し、S3403において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)1124から異常入賞エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、CPU1101は、処理をS3404に移す。
S3404において、CPU1101は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから0.4秒経過したか否かを判定する。そして、CPU1101は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したと判定した場合(S3404:Yes)、処理をS3405に移し、外部情報出力用タイマが0.4秒経過していないと判定した場合(S3404:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。
S3405において、CPU1101は、外部情報出力用タイマが0.4秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板1124からの信号出力を停止する。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3302:皿満タンエラー処理)に戻す。
つまり、図26に示す異常入賞エラー処理においては、異常入賞エラーが発生した場合
に、その旨を、異常入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して所定期間(0.4秒)外部に報知(出力)するようになっている。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
なお、遊技情報出力端子板1124から0.4秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(0.4秒以内に新たに異常入賞エラーが発生した場合は、その時点から更に0.4秒出力)。
また、異常入賞エラー開始指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのCODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成された「FE70H」が設定されている。CODEデータが「FEH」のときはエラー開始指定コマンドを示しており、DATAデータはエラーの種別によって設定されている。以後に説明するエラー開始指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
<メイン側の皿満タンエラー処理>
図28に基づき、図25のS3302における皿満タンエラー処理について説明する。図28は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる皿満タンエラー処理の内容を示すフローチャートである。皿満タンエラー処理では、まず、S3407において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、満タンフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、満タンフラグは、下皿129が遊技球で満タンになって皿満タンスイッチ1125がオンになっている時に「ON」に設定され、下皿129が遊技球で満タンになっておらず皿満タンスイッチ1125がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、満タンフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3407:Yes)、処理をS3411に移し、満タンフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3407:No)、処理をS3408に移す。
S3408において、CPU1101は、皿満タンスイッチ1125がオンになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ1125がオンになったと判定した場合(S3408:Yes)、皿満タンエラーが発生したとして処理をS3409に移し、皿満タンスイッチ1125がオンになっていないと判定した場合(S3408:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。
S3409において、CPU1101は、満タンフラグを「ON」に設定し、処理をS3410に移し、S3410において、皿満タンエラーが発生した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3411に移す。なお、S3410でセットされた皿満タンエラー開始指定コマンドは、「FE00H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3411において、CPU1101は、皿満タンスイッチ1125がオフになったか否かを判定し、皿満タンスイッチ1125がオフになったと判定した場合(S3411:Yes)、皿満タンエラーが終了したとして処理をS3412に移し、皿満タンスイッチ1125がオフになっていないと判定した場合(S3411:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。
S3412において、CPU1101は、満タンフラグを「OFF」に設定し、処理をS3413に移し、S3413において、皿満タンエラーが終了した旨をサブ側に通知する皿満タンエラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3304:扉開放エラー処理)に戻す。なお、S3413でセットされた皿満タンエラー終了指定コマンドは、「FF00H」が設定され、演出制御部1150に送信される。CODEデータが「FFH」のときはエラー終了指定コマンドを示しており、以後に説明するエラー終了指定コマンドにおいても、これに準じて構成されている。
つまり、図28に示す皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、皿満タンエラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、皿満タンエラーが終了した場合に、その旨を、皿満タンエラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この皿満タンエラー処理においては、皿満タンエラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の扉開放エラー処理>
図29に基づき、図25のS3304における扉開放エラー処理について説明する。図29は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる扉開放エラー処理の内容を示すフローチャートである。扉開放エラー処理では、まず、S3414において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、扉開放フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、扉開放フラグは、扉が開放され扉開放スイッチ1183がオンになっている時(ガラス枠150が開放されガラス枠開放スイッチ1183aがオンになっている時、又は内枠170が開放され内枠開放スイッチ1183bがオンになっている時)に「ON」に設定され、扉が開放されておらず扉開放スイッチ1183がオフになっている時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、扉開放フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3414:Yes)、処理をS3418に移し、扉開放フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3414:No)、処理をS3415に移す。
S3415において、CPU1101は、扉開放スイッチ1183がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオンになったと判定した場合(S3415:Yes)、扉開放エラーが発生したとして処理をS3416に移し、扉開放スイッチ1183がオンになっていないと判定した場合(S3415:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。
S3416において、CPU1101は、扉開放フラグを「ON」に設定し、処理をS3417に移し、S3417において、扉開放エラーが発生した旨をサブ側に通知する扉開放エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3418に移す。なお、S3417でセットされた扉開放エラー開始指定コマンドは、「FE01H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3418において、CPU1101は、扉開放スイッチ1183がオフになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオフになったと判定した場合(S3418:Yes)、扉開放エラーが終了したとして処理をS3419に移し、扉開放スイッチ1183
がオフになっていないと判定した場合(S3418:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。
S3419において、CPU1101は、扉開放フラグを「OFF」に設定し、処理をS3420に移し、S3420において、扉開放エラーが終了した旨をサブ側に通知する扉開放エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3306:払出状態エラー処理)に戻す。なお、S3420でセットされた扉開放エラー終了指定コマンドは、演出制御部1150に送信される。
つまり、図29に示す扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、扉開放エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、扉開放エラーが終了した場合に、その旨を、扉開放エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この扉開放エラー処理においては、扉開放エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の払出状態エラー処理>
図30及び図31に基づき、図25のS3306における払出状態エラー処理について説明する。図30は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる払出状態エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図31は、払出状態エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図30を参照して、S3421において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、払出エラーフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、払出エラーフラグは、払出状態エラーが発生している時に「ON」に設定され、払出状態エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、払出エラーフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3421:Yes)、処理をS3425に移し、払出エラーフラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3421:No)、処理をS3422に移す。S3422において、CPU1101は、払出状態エラーが発生したか否かを判定する。
図31を参照して、ここで、払出状態エラーの発生条件について説明する。払出状態エラーの発生条件は、図31に示すように、大別すると、以下のA〜Eの5種類がある。
A.払出駆動部(払出モータ)の玉噛み・玉詰まりによるカウンターケースエラー
B.払出球計数スイッチ異常エラー
C.球無しエラー
D.払出超過エラー
E.払出コマンドエラー
以下、A〜Eの各項目について本実施形態の遊技機1に照らし合わせて具体的に説明する。
まず、Aについて説明する。Aに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(A−1)払出モータを駆動時に、ローター回転スイッチ1147がオフになった場合(カウンターケース内での玉噛みによりローターが回転できない玉噛みエラー)。
(A−2)ローター回転スイッチ1147オン時に払出球計数スイッチ1146がオフになった場合(カウンターケース内のローターが正常回転したにも拘わらず、払出球検出ができない玉詰まりエラー)。
次に、Bについて説明する。Bに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(B−1)払出球計数スイッチ1146に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部1100に入力された場合。
次に、Cについて説明する。Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(C−1)払い出す遊技球が無くなって(不足して)、球無スイッチ1145がオンになった場合。
次に、Dについて説明する。Dに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の2通りである。
(D−1)払出球計数スイッチ1146で予定の払出球数より多くの払出球を計数した場合。
(D−2)払出球計数スイッチ1146のチャタリング(例えば10回以上)
次に、Eについて説明する。Eに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の1通りである。
(E−1)払出制御部1140とメイン制御部1100との間で通信エラー(払出制御部1140における払出コマンドの取りこぼし、異常データの受信等)が発生した場合。
図30に戻って、CPU1101は、払出状態エラーが発生したと判定した場合(S3422:Yes)、処理をS3423に移し、払出状態エラーが発生していないと判定した場合(S3422:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S3423において、CPU1101は、払出エラーフラグを「ON」に設定し、処理をS3424に移し、S3424において、払出状態エラーが発生した旨をサブ側に通知する払出状態エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3425に移す。なお、S3424でセットされた払出状態エラー開始指定コマンドは、「FE02H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3425において、CPU1101は、払出状態エラーが解消されて終了したか否かを判定し、払出状態エラーが終了したと判定した場合(S3425:Yes)、処理をS3426に移し、払出状態エラーが終了していないと判定した場合(S3425:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。
S3426において、CPU1101は、払出エラーフラグを「OFF」に設定し、処理をS3427に移し、S3427において、払出状態エラーが終了した旨をサブ側に通知する払出状態エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3308:スイッチ異常エラー処理)に戻す。なお、S3427でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF02H」が設定され、演出制御部1150に送信される。
つまり、図30に示す払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、払出状態エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、払出状態エラーが終了した場合に、その旨を、払出状態エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この払出状態エラー処理においては、払出状態エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外
部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側のスイッチ異常エラー処理>
図32及び図33に基づき、図25のS3308におけるスイッチ異常エラー処理について説明する。図32は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるスイッチ異常エラー処理の内容を示すフローチャートであり、図33は、スイッチ異常エラーの発生条件を説明するための説明図である。まず、図32を参照して、S3428において、CPU1101は、RAM1103に記憶されているフラグ情報に基づいて、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。
ここで、スイッチ異常フラグは、スイッチ異常エラーが発生している時に「ON」に設定され、スイッチ異常エラーが発生していない時に「OFF」に設定されるフラグである。そして、CPU1101は、スイッチ異常フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3428:Yes)、処理をS3432に移し、スイッチ異常フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合(S3428:No)、処理をS3429に移す。S3429において、CPU1101は、スイッチ異常エラーが発生したか否かを判定する。
図33を参照して、ここで、スイッチ異常エラーの発生条件について説明する。スイッチ異常エラーの発生条件は、図33に示すように、大別すると、以下のA〜Dの4種類がある。
A.入力スイッチ異常エラー
B.磁気センサのみなし異常エラー
C.V領域フォトセンサのみなし異常エラー
D.衝撃センサのみなしエラー
以下、A〜Dの各項目について本実施形態の遊技機1に照らし合わせて具体的に説明する。
Aに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、ゲートスイッチ1113、大入賞口スイッチ1114、特定入賞口スイッチ1117、V入賞口スイッチ1120、ハズレ入賞口スイッチ1121、普通入賞口スイッチ1116、皿満タンスイッチ1125、枠カウントスイッチ1123、球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ローター回転スイッチ1147、扉開放スイッチ1183(ガラス枠開放スイッチ1183a、内枠開放スイッチ1183b)に断線(未接続)又は短絡等の異常が発生し、スイッチ異常検知信号がメイン制御部1100に入力された場合。なお、球無スイッチ1145、払出球計数スイッチ1146、ローター回転スイッチ1147、扉開放スイッチ1183のスイッチ異常検知信号は、払出制御部1140を介してメイン制御部1100に入力される。
Bに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
磁気センサ1126が1秒間オンになった場合。
Cに係る具体的な払出状態エラーの発生条件は、以下の通りである。
V入賞口開閉部1122のオフ時(スライド部材394の閉鎖時)に、V入賞口1120が10秒間オンになった場合。
Dに係る具体的なスイッチ異常エラーの発生条件は、以下の通りである。
扉開放スイッチ1183のオフ時(ガラス枠150及び内枠170閉鎖時)に、衝撃セ
ンサ1128が20秒間オンになった場合。
図32に戻って、CPU1101は、スイッチ異常エラーが発生したと判定した場合(S3429:Yes)、処理をS3430に移し、スイッチ異常エラーが発生していないと判定した場合(S3429:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。
S3430において、CPU1101は、スイッチ異常フラグを「ON」に設定し、処理をS3431に移し、S3431において、スイッチ異常エラーが発生した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3432に移す。なお、S3431でセットされたスイッチ異常エラー開始指定コマンドは、「FE03H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3432において、CPU1101は、スイッチ異常エラーが解消されて終了したか否かを判定し、スイッチ異常エラーが終了したと判定した場合(S3432:Yes)、処理をS3433に移し、スイッチ異常エラーが終了していないと判定した場合(S3432:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。
S3433において、CPU1101は、スイッチ異常フラグを「OFF」に設定し、処理をS3434に移し、S3434において、スイッチ異常エラーが終了した旨をサブ側に通知するスイッチ異常エラー終了指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3310:磁気検知エラー処理)に戻す。なお、S3434でセットされた払出状態エラー終了指定コマンドは、「FF03H」が設定され、演出制御部1150に送信される。
つまり、図32に示すスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知し、スイッチ異常エラーが終了した場合に、その旨を、スイッチ異常エラー終了指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、このスイッチ異常エラー処理においては、スイッチ異常エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の磁気検知エラー処理>
図34に基づき、図25のS3310における磁気検知エラー処理について説明する。図34は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる磁気検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。磁気検知エラー処理では、まず、S3435において、CPU1101は、磁気センサ1126がONとなって、磁気検知信号が500ms入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、磁気検知信号が500ms入力されたと判定した場合(S3435:Yes)、磁気検知エラーが発生したとして処理をS3436に移し、磁気検知信号が500ms入力されていないと判定した場合(S3435:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
S3436において、CPU1101は、磁気検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する磁気検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3437に移す。なお、S3436でセットされた磁気検知エラー開始指定コマンドは、「FE04H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この
場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3437において、CPU1101は、外部情報出力用のタイマ(300秒)をスタートさせ、処理をS3438移し、S3438において、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から磁気検知エラーが発生した旨を示す信号を出力する。その後、CPU1101は、処理をS3439に移す。
S3439において、CPU1101は、外部情報出力用タイマがタイムアップしたか否か、すなわち外部情報出力用タイマがスタートしてから300秒経過したか否かを判定する。そして、CPU1101は、外部情報出力用タイマが300秒経過したと判定した場合(S3439:Yes)、処理をS3440に移し、外部情報出力用タイマが300秒経過していないと判定した場合(S3439:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
S3440において、CPU1101は、外部情報出力用タイマが300秒経過したことに基づいて遊技情報出力端子板1124からの信号出力を停止する。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3312:排出エラー処理)に戻す。
つまり、図34に示す磁気検知エラー処理においては、磁気検知エラーが発生した場合に、その旨を、磁気検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して所定期間(300秒)外部に報知(出力)するようになっている。
なお、遊技情報出力端子板1124から300秒間出力される信号は、200ms間オン出力し、その後200ms間オフ出力される態様であり、複数回の出力契機がある場合には、繰り返し行われる(300秒以内に新たに磁気検知エラーが発生した場合は、その時点から更に300秒出力)。
<メイン側の排出エラー処理>
図35に基づき、図25のS3312における排出エラー処理について説明する。図35は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる排出エラー処理の内容を示すフローチャートである。排出エラー処理では、まず、S3441において、CPU1101は、各入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞スイッチ、すなわち遊技球の検出により賞球が払い出される第1始動口スイッチ1110、第2始動口スイッチ1111、大入賞口スイッチ1114、ハズレ入賞口スイッチ1121、特定入賞口スイッチ1117、普通入賞口スイッチ1116がオンになったか否かを判定する。そして、CPU1101は、各入賞スイッチの何れかがオンになったと判定した場合(S3441:Yes)、処理をS3442に移し、各入賞スイッチの何れもオンになっていないと判定した場合(S3441:No)、処理をS3443に移す。
S3442において、CPU1101は、各入賞スイッチのオンに応じてRAM1103に設けられた入賞カウンタNCを1加算(インクリメント)する。つまり、入賞カウンタNCは、各入賞スイッチの何れかがオンする毎に+1ずつカウントアップされる、各入賞口に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S3443において、CPU1101は、各入賞口に入賞した遊技球を纏めて計数する枠カウントスイッチ1123がオンになったか否かを判定する。そして、CPU1101は、枠カウントスイッチ1123がオンになったと判定した場合(S3443:Yes)、処理をS3444に移し、枠カウントスイッチ1123がオンになっていないと判定し
た場合(S3443:No)、処理をS3445に移す。
S3444おいて、CPU1101は、枠カウントスイッチ1123のオンに応じてRAM1103に設けられた枠カウンタWCを1加算(インクリメント)する。つまり、枠カウンタWCは、枠カウントスイッチ1123がオンする毎に+1ずつカウントアップされる、各入賞口に入賞した遊技球(セーフ球)の総数を計数するためのカウンタである。
S3445おいて、CPU1101は、入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値の差の絶対値が50以上であるか否かを判定する。そして、CPU1101は、差の絶対値が50以上であると判定した場合(S3445:Yes)、排出エラーが発生したとして処理をS3446に移し、差の絶対値が50未満であると判定した場合(S3445:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3314:電波検知エラー処理)に戻す。
S3446おいて、CPU1101は、排出エラーが発生した旨をサブ側に通知する排出エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理をS3447に移す。なお、S3446でセットされた排出エラー開始指定コマンドは、「FE05H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
S3447おいて、CPU1101は、遊技情報出力端子板(外部情報端子)424から排出エラーが発生した旨を示す信号を出力する。ここで、この排出エラーが発生した旨を示す遊技情報出力端子板1124から出力される信号は、遊技機1の電源投入の際にRAMクリアスイッチ1106がオン操作されてRAM1103の記憶がクリアされるまで継続してオン出力される。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3314:電波検知エラー処理)に戻す。
つまり、図35に示す排出エラー処理においては、本来であれば、同じ値になるはずの入賞カウンタNCの計数値と枠カウンタWCの計数値との差(絶対値)が50以上になった場合には、排出エラーが発生したとして、その旨を、排出エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知すると共に遊技情報出力端子板1124を介して次回のRAM1103の記憶がクリアされるまで、外部に報知(出力)するようになっている。
<メイン側の電波検知エラー処理>
図36に基づき、図25のS3314における電波検知エラー処理について説明する。図36は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる電波検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。電波検知エラー処理では、まず、S3448において、CPU1101は、電波センサ1127がONとなって、電波検知信号が入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、電波検知信号が入力されたと判定した場合(S3448:Yes)、電波検知エラーが発生したとして処理をS3449に移し、電波検知信号が入力されていないと判定した場合(S3448:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3316:排出球確認エラー処理)に戻す。
S3449において、CPU1101は、電波検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する電波検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3316:排出球確認エラー処理)に戻す。なお、S3449でセットされた電波検知エラー開始指定コマンドは、「FE06H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御
部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図36に示す電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、電波検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この電波検知エラー処理においては、電波検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の衝撃検知エラー処理>
図37に基づき、図25のS3320における衝撃検知エラー処理について説明する。図37は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる衝撃検知エラー処理の内容を示すフローチャートである。衝撃検知エラー処理では、まず、S3457において、扉開放スイッチ1183(ガラス枠開放スイッチ1183a又は内枠開放スイッチ1183b)がオンになったか否かを判定し、扉開放スイッチ1183がオンになったと判定した場合(S3457:Yes)、処理を図25のエラー検知処理(S3322:異常V入賞エラー処理)に戻し、扉開放スイッチ1183がオンになっていないと判定した場合(S3457:No)、処理をS3459に移す。
S3459において、CPU1101は、衝撃センサ1128がONとなって、衝撃検知信号が32ms入力されたか否かを判定する。そして、CPU1101は、衝撃検知信号が32ms入力されたと判定した場合(S3459:Yes)、衝撃検知エラーが発生したとして処理をS3460に移す。
一方、S3459において、CPU1101は、衝撃検知信号が32ms入力されていないと判定した場合(S3459:No)、処理を図25のエラー検知処理(S3316:S3322:異常V入賞エラー処理)に戻す。
S3460において、CPU1101は、衝撃検知エラーが発生した旨をサブ側に通知する衝撃検知エラー開始指定コマンドをRAM1103にセットする。その後、CPU1101は、処理を図25のエラー検知処理(S3316:S3322:異常V入賞エラー処理)に戻す。なお、S3460でセットされた衝撃検知エラー開始指定コマンドは、「FE09H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図37に示す衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、衝撃検知エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この衝撃検知エラー処理においては、衝撃検知エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
<メイン側の異常V入賞エラー処理>
図38に基づき、図25のS3322における異常V入賞エラー処理について説明する。図38は、メイン制御部1100のCPU1101によって行われる異常V入賞エラー処理の内容を示すフローチャートである。異常V入賞エラー処理では、まず、S3461において、遊技状態が大当り遊技状態になっているか否かを判定し、大当り遊技状態になっていると判定した場合(S3461:Yes)、図25のエラー検知処理を終了する。CPU1101は、大当り遊技状態になっていないと判定した場合(S3461:No)、処理をS3462に移す。
S3462において、CPU1101は、遊技球がV領域(条件口作動領域)204を通過したか否か、つまり、V入賞口スイッチ1120がオンしたか否かを判定し、V入賞口スイッチ1120がオンしたと判定した場合(S3462:Yes)、異常V入賞エラーが発生したとして処理をS3463に移し、V入賞口スイッチ1120がオンしなかったと判定した場合(S3462:No)、図25のエラー検知処理を終了する。
S3463において、CPU1101は、異常V入賞エラーが発生した旨をサブ側に通知する異常V入賞エラー開始指定コマンド(ランプ全消灯(第四図柄を除く)開始指定コマンド)をRAM1103にセットする。以上で、図25のS3322の異常V入賞エラー処理は終了し、エラー検知処理も終了して、処理は、図7のタイマ割り込み処理(S716:出力処理)に戻る。なお、S3463でセットされた異常V入賞エラー開始指定コマンドは、「FE72H」が設定され、演出制御部1150に送信される。この場合、演出制御部1150は、このコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて、画像音響制御部1160やランプ制御部1170を制御し、エラー報知を行う。
つまり、図38に示す異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、異常V入賞エラー開始指定コマンドによりメイン側からサブ側に通知するようになっている。なお、この異常V入賞エラー処理においては、異常V入賞エラーが発生した場合に、その旨を、遊技情報出力端子板1124を介して外部に報知する外部情報出力は行われない。
図39を用いて、図25のS3324におけるメイン系エラー情報記憶処理について説明する。図39は、FRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499Aを示す概要図である。このメイン系エラー情報記憶処理では、まず、メイン制御部1100のCPU1101は、各エラー処理でエラーが発生した場合には、当該エラーを表すエラー情報(以下では、メイン系エラー情報とも呼ぶ)を演出制御部1150に送信する。演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100のCPU1101からメイン系エラー情報を受け取ると、RTC1154から現在時刻情報を取得する。CPU1151は、受け取ったメイン系エラー情報と、取得した現在時刻情報(すなわち、えラーが発生した時刻を表すエラー発生時刻情報)とを対応付けて、メイン系エラー発生情報3499として、FRAM1155に記憶する。こうして、FRAM1155には、メイン系エラー発生情報3499を累積した累積メイン系エラー発生情報3499Aが記憶される。
例えば、図26に示す異常入賞エラー処理で、エラーが発生した場合、すなわち、S3400の処理で異常入賞エラーが発生したと判定された場合には、このエラー情報記憶処理において、CPU1101は、異常入賞エラーを表すエラー情報を演出制御部1150に送信する。一方、演出制御部1150のCPU1151は、メイン制御部1100のCPU1101から異常入賞エラーを表すメイン系エラー情報を受け取ると、RTC1154から現在時刻情報を取得し、FRAM1155に記憶されている累積メイン系エラー発生情報3499Aの未入力領域に、今回取得したエラー情報と現在時刻情報とを対応づけて書き込む。CPU1101およびCPU1151は、他のエラー検知処理で、エラーが発生した場合にも同様の処理を行う。
以上で、メイン制御部1100のCPU1101によって行われるタイマ割込み処理の説明を終了する。
[演出制御部1150によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御部1150のCPU1151は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、CPU1151は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期より
も短い所定周期で繰り返す。すなわち、CPU1151は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図40を参照しつつ、演出制御部1150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図40は、演出制御部1150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。CPU1151は、メイン制御部1100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図40に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図40以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部1150で行われる処理は、ROM1152に記憶されているプログラムに基づいてCPU1151が発行する命令に従って行われる。
CPU1151は、まず、メイン制御部1100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(S3501)。このコマンド受信処理の詳細については、図41〜図43に基づいて後に詳述する。
S3501の処理が終了後、S3505の処理では、CPU1151は、遊技者の遊技中の場合(稼働状態の場合)に、入力装置145(演出ボタン142又は演出キー144)から所定の操作情報の入力があったか否かを判定する(S3505)。ここで、CPU1151は、入力装置145から所定の操作情報の入力があったと判定した場合(S3505:YES)、その旨を通知するための所定の操作コマンドをRAM1153にセットする(S3510)。この操作コマンドが画像音響制御部1160及びランプ制御部1170へ送信されることによって、演出ボタン142又は演出キー144の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
なお、遊技者が遊技中の場合、すなわち、稼働状態の場合とは、保留記憶数が1以上、若しくは、特別図柄が変動中である場合の少なくともいずれか一方を満たす場合のことである。
S3515の処理では、CPU1151は、コマンド送信処理を実行する。具体的には、CPU1151は、S1645の処理によってCPU1101から送信されてきたコマンドに基づいて生成したコマンド(S1645の処理によってCPU1101から送信されてきたコマンド自体も含む)やS3510の処理によってRAM1153にセットされたコマンドを画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御部1160に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物107の動作による演出の実行がランプ制御部1170に対して指示される。
CPU1151は、入力装置145(演出ボタン142又は演出キー144)から所定の操作情報の入力がないと判定した場合(S3505:No)、S3515の処理に移行する。
なお、CPU1151は、遊技機1が待機状態(非稼働状態)の場合に、遊技者による演出ボタン142の操作を検知することにより、画像音響制御部1160に対し、各種メニューを表示するためのメニュー表示コマンドを送信する。このコマンドを受信した画像音響制御部1160は、各種メニューを表示するためのメニュー画面(図示なし)を全体領域において表示させる。例えば、画像音響制御部1160は、メニュー画面では、後述の非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理や非稼働状態におけるエラー発生情報の消去処理を実行するためのメニューなどを表示する。
[演出制御部1150によるコマンド受信処理]
以下、図41〜図50を参照しつつ、演出制御部1150において実行されるコマンド
受信処理について説明する。図41〜図43は、図40のS3501におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。
コマンド受信処理では、まず、CPU1151は、メイン制御部1100から送信されたエラー報知コマンドを受信したか否かを判定する(S3590)。CPU1151は、エラー報知コマンドを受信した場合(S3590:YES)には、エラー報知演出開始コマンドをセットする(S3600)。このエラー報知演出開始コマンドは、図40のコマンド送信処理(S3515)で、画像音響制御部1160とランプ制御部1170とに送信される。これに伴い、画像音響制御部1160は、受信したコマンドに従って、演出制御部1150のFRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499Aと、後述する累積可動役物エラー発生情報3698Aと、累積入力装置エラー発生情報3699Aとを読み出して、各エラー発生情報をメイン液晶表示装置108上で報知するエラー発生情報報知演出を実行する。この演出制御部1150(CPU1151)の指示に基づき画像音響制御部1160が実行するエラー発生情報報知演出についての詳細は、図47を用いて後述する。
続いて、CPU1151は、メイン制御部1100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(S3601)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(S3601:YES)、RAM1153に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(S3603)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをRAM1153にセットする(S3605)。この保留表示コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御部1160に送信される。
CPU1151は、S3605の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(S3601:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(S3607)。具体的には、例えば、メイン制御部1100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
CPU1151は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(S3607:NO)、メイン制御部1100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S3609)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S3609:YES)、リトライ処理を実行する(S3611)。このリトライ処理についての詳細は、図44を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置エラー検出処理を実行する(S3613)。この入力装置エラー検出処理についての詳細は、図45を用いて後述する。CPU1151は、入力装置エラー検出処理が終了すると、その変動開始コマンドを解析する(S3615)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、CPU1151は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(S3617)。
図には示されていないが、ROM1152には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、メイン制御部1100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。CPU1151は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、CPU1151は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。CPU1151は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示装置108を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物107を作動させるか否か、ロゴ役物107を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ141の発光パターン、変動演出に関してスピーカ138から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、メイン制御部1100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御部1150において設定される。
続いて、CPU1151は、S3617の処理で選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3619)。この変動演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、演出制御部1150において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御部1160及びランプ制御部1170によって実現されることになる。
S3619に続いて、CPU1151は、RAM1153に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(S3621)。
一方、CPU1151は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(S3607:YES)、メイン制御部1100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していないと判定された場合(S3623:NO)、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(S3623:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをRAM1153にセットする(S3625)。
この変動演出終了コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、上記S3619の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶
表示装置108に停止表示されることになる。
CPU1151は、S3621の処理を実行した場合、又は変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S3609:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、CPU1151は、図42に例示されるように、メイン制御部1100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S3627)。
CPU1151は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S3627:YES)、リトライ処理を実行する(S3629)。このリトライ処理についての詳細は、図44を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置エラー検出処理を実行する(S3631)。この入力装置エラー検出処理についての詳細は、図45を用いて後述する。
CPU1151は、入力装置エラー検出処理が終了すると、オープニングコマンドを解析する(S3633)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
CPU1151は、S3633の解析結果に基づいて、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(S3635)。ここで、長当たり遊技(図29(A)及び(C)参照)に係るものであると判定した場合(S3635:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(S3637)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3639)。
このオープニング演出開始コマンドは、S3515の送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
CPU1151は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(S3635:NO)、すなわち短当たり遊技(図29(B)参照)に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(S3641)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3643)。
この短当たり演出開始コマンドは、S3515の送信処理によって画像音響制御部1160及びランプ制御部1170に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回楽曲公演演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われるが、これを実現するために画像音響制御部1160で行われる処理についても後に詳述する。
CPU1151は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S3627:NO)、S3639の処理を実行した場合、又はS3643の処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時にメイン制御部1100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(S3649)。
CPU1151は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(S3649:NO)、ラウンド終了コマンドを受信したか否かを判定する(S3645)。
ラウンド終了コマンドを受信したと判定した場合(S3645:YES)、ラウンド中演出終了コマンドをセットする(S3647)。
一方、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(S3649:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(S3651)、その解析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開放ラウンド遊技(図29(C)における2R)であるか否かを判定する(S3653)。
CPU1151は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(S3653:YES)、画像音響制御部1160に対して楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選択画面表示コマンドをRAM1153にセットする(S3655)。ここで、楽曲選択画面は、長当たり遊技の3R目の開始からエンディング演出が開始されるまでの間に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出キー144を操作することによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信され、これにより、メイン液晶表示装置108に楽曲選択画面が表示されることになる。
CPU1151は、S3655の処理を実行した場合、又は最初の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(S3653:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドが、次の長開放ラウンド遊技(図29(C)における3R)の開始を通知するものであるか否かを判定する(S3657)。ここで、ラウンド開始コマンドが次の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(S3657:YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出キー144を操作して選択した楽曲の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをRAM1153にセットする(S3659)。
この楽曲再生コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3ラウンド目から再生されることになる。
CPU1151は、S3659の処理を実行した場合、又は次の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(S3657:NO)、特別遊技の継続回数(連チャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウンド中の演出パターンを選択し(S3661)、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御部1160に指示するラウンド中演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3663)。これにより、メイン液晶表示装置108に表示されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
CPU1151は、ラウンド終了コマンドを受信していないと判定した場合(S3645:NO)、又は、S3647の処理を実行した場合、又は、S3663の処理を実行した場合、図43に例示されるように、メイン制御部1100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S3665)。エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S3665:YES)には、リトライ処理を実行する(S3666)。このリトライ処理についての詳細は、図44を用いて後述する。また、CPU1151は、リトライ処理の後、入力装置エラー検出処理を実行する(S3667)。この入力装置エラー検出処理についての詳細は、図45を用いて後述する。
CPU1151は、入力装置エラー検出処理が終了すると、受信したエンディングコマンドを解析し(S3668)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否
かを判定する(S3669)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(S3669:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(S3670)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3671)。
このエンディング演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、後に詳述するが、オープニング演出で使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
一方、CPU1151は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(S3669:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場合、上記S3643の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをRAM1153にセットする(S3672)。
この短当たり演出終了コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、エンディング時間が経過してから短当たり演出が終了することになる。
CPU1151は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S3665:NO)、S3671の処理を実行した場合、又はS3672の処理を実行した場合、メイン制御部1100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(S3673)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(S3673:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(S3674)、RAM1153に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(S3675)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグである。
CPU1151は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(S3673:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(S3676)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(S3676:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(S3676:YES)、又はS3675の処理を実行した場合、客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(S3677)。具体的には、S3674の処理で計測を開始した経過時間が、ROM1152に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(S3677:NO)、S3505に処理が進められる。
CPU1151は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(S3677:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(S3678−1)、経過時間をリセットし(S3678−2)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをRAM1153にセットする(S3678−3)。この客待ち演出開始コマンドは、S3515のコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。これにより、メイン液晶表示装置108において客待ちの所定の客待ち演出(デモ画面の表示)が開始されることになる。
続いて、CPU1151は、エラー情報消去処理を実行する(S3680)。このエラー情報消去処理についての詳細は、図47を用いて後述する。このエラー情報消去処理が終了すると、図40に示すタイマ割り込み処理にリターンする。
なお、この図41〜図43のコマンド受信処理において、前述した不正入賞エラー1コ
マンドから不正入賞エラー4コマンドのうち何れかのコマンドを受信した場合には、各々の不正入賞エラーコマンドに対応して、不正入賞表示1コマンドまたは、不正入賞表示2コマンドまたは、不正入賞表示3コマンドまたは、不正入賞表示4コマンドがコマンド送信処理によって画像音響制御部1160に送信される。また、ランプ制御部1170に対して、エラー発光コマンドを送信し、このエラー発光コマンドを受信したランプ制御部1170のCPUは、このコマンドに応じたエラー発光制御を実行する。
[リトライ処理および入力装置エラー検出処理]
図44は、CPU1151によって行われるリトライ処理のフローチャートである。図45は、CPU1151によって行われる入力装置エラー検出処理のフローチャートである。図46は、FRAM1155に記憶される可動役物エラー発生情報3698と入力装置エラー発生情報3699を説明するための図である。まず、図44および図46を用いて、図41〜図43におけるコマンド受信処理のS3611、S3629、S3666にて実行されるリトライ処理について、以下に説明する。
まず、図44のS3681では、CPU1151は、エラー判定を行う。ここでは、位置検出センサ1157(上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157b)の出力に基づいて、全ての可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置(ホームポジション)にあるか否かチェックする原点位置検知を実行し、一つ以上の可動役物が原点位置にない場合はエラーと判定し、全ての可動役物が原点位置にある場合にはエラーでないと判定する。
具体的には、上述の図7を用いて説明したように、上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bの両方とも、遮光状態である場合には、カップ状可動役物196は、原点位置に配置されていると考えられる。また、上側位置検出センサ1157aが遮光状態であっても、下側位置検出センサ1157bが受光状態である場合には、カップ状可動役物196は、原点位置に配置されていないと考えられる。従って、CPU1151は、カップ状可動役物196の原点位置検知において、上側位置検出センサ1157aおよび下側位置検出センサ1157bから遮光状態を示す信号を受信した場合には、カップ状可動役物196が原点位置に配置されていると判断し、下側位置検出センサ1157bから受光状態を示す信号を受信した場合には、カップ状可動役物196が原点位置に配置されていないと判断する。同様に、CPU1151は、サブ液晶表示装置106とロゴ役物107についても、原点位置検知を行い、3つの可動役物の原点位置検知結果に基づいて、エラー判定を実行する。
CPU1151は、S3681にてエラーと判定していない場合、すなわち、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置にあると判断した場合(S3682:NO)には、S3683へ移行する。S3683では、CPU1151は、全ての可動役物の作動を許可する。具体的にはRAM1153に記憶される役物可動フラグを「ON」とする。その後、リトライ処理を終了する。
一方、CPU1151は、S3681にてエラーと判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3682:YES)、S3684へ移行する。
S3684では、CPU1151は、S3681にて原点位置にないと判定した可動役物について、復帰処理を行う。具体的には、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)を制御して、該当する可動役物を進出位置方向(図6参照)へ所定量駆動させた後、位置検出センサ1157からの入力値が原点位置である場合の入力値(すなわち、上側位置検出センサ1157a、下側位置検出センサ1157bともに遮
光状態)となるまで原点位置方向(図6参照)へ駆動させる。その後、S3685へ移行する。
S3685では、CPU1151は、再度、エラー判定を行う。すなわち、CPU1151は、S3681と同様に、位置検出センサ1157からの入力値に基づいて、一つでも可動役物が原点位置に無い場合にエラーと判定し、全ての可動役物が原点位置にある場合にエラーでないと判定する。
CPU1151は、S3685にてエラーと判定していない場合、すなわち、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)が原点位置にあると判断した場合(S3686:NO)には、S3683へ移行する。一方、CPU1151は、S3686にてエラーと判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3686:YES)、S3687へ移行する。
S3687では、CPU1151は、全ての可動役物の作動を禁止し、全可動役物を停止させる。具体的には、CPU1151は、RAM1153に記憶される役物可動フラグを「OFF」とする。なお、この場合、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)に対して、可動役物が最大の進出位置から原点位置まで移動する場合に必要な駆動量よりも多い駆動量で駆動させて、可動役物を進出方向から原点位置を超える位置で停止させる可動役物退避制御を行っても良い。言い換えれば、CPU1151は、ランプ制御部1170(可動役物駆動部1191)を制御して、可動役物の最大進出位置から原点位置までの距離以上の距離分、各可動役物を駆動させる可動役物退避制御を行っても良い。
なお、本実施形態の遊技機1では、S3686にて異常と判定した場合、すなわち一つ以上の可動役物が原点位置にないと判断した場合(S3686:YES)には、S3687の処理で、すべての可動役物の作動を禁止するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、可動役物の優先順位を設定し、上記可動役物の原点位置検知を実行した場合において、優先順位が比較的高い可動役物が原点位置にあり、優先順位が比較的低い可動役物が原点位置にないと判断した場合には、S3687の処理のごとく、全可動役物の作動を禁止するのではなく、当該優先順位が比較的低く原点位置にないと判断した可動役物のみを作動禁止するようにしてもよい。例えば、カップ状可動役物196が最も優先順が高く、サブ液晶表示装置106が次に優先順が高く、ロゴ役物107が最も優先順位が低いと設定し、これらの3つの可動役物のうちロゴ役物107のみが原点位置検知において原点位置にないと判断されたと仮定する。この場合、CPU1151は、カップ状可動役物196およびサブ液晶表示装置106には、作動の許可を実行し、ロゴ役物107のみ作動を禁止する。
続いて、S3688では、CPU1151は、可動役物エラー発生情報記憶処理を実行する。具体的には、CPU1151は、RTC1154から現在時刻情報を取得する。CPU1151は、取得した現在時刻情報(すなわち、可動役物にエラーが発生した時刻を表すエラー発生時刻情報)と、全可動役物(カップ状可動役物196、サブ液晶表示装置106、および、ロゴ役物107)のうち、原点位置検知で原点位置に戻らない可動役物があったことを表す可動役物エラー情報とを対応付けて、可動役物エラー発生情報3698として、FRAM1155に記憶する(図46参照)。こうして、FRAM1155には、可動役物エラー発生情報3698が累積した累積可動役物エラー発生情報3698Aが記憶される。このS3688の処理終了後、リトライ処理を終了する。
続いて、図45および図46を用いて、図41〜図43におけるコマンド受信処理のS3613、S3631、S3667にて実行される入力装置エラー検出処理について、以
下に説明する。まず、図45のS3689では、CPU1151は、エラー判定を行う。具体的には、CPU1151は、入力装置145(演出ボタン142または演出キー144)から所定時間(例えば、60秒)継続して入力信号があるか否かを判断する。CPU1151は、入力装置145から所定時間継続して入力信号がある場合には、入力信号があった入力装置145がエラーと判定する。例えば、CPU1151は、演出ボタン142から所定時間継続して入力信号があった場合には、演出ボタン142がエラーであると判定する。一方、CPU1151は、入力装置145から所定時間継続して入力信号がない場合には、エラーはないと判定する。
なお、この入力装置145のエラー判定を行う場合は、上記方法に限られず、以下のようにしてもよい。具体的には、CPU1151は、画像音響制御部1160を制御して、遊技者に演出ボタン142を押下することを促進する入力装置押下促進画像をメイン液晶表示装置108に表示させた場合に、演出ボタン142が遊技者によって押下されない回数(以下では、否押下回数とも呼ぶ)をカウントする。CPU1151は、入力装置押下促進画像を表示させて、演出ボタン142が遊技者によって押下された場合には、否押下回数をリセットして、初期値の0に戻す。一方、CPU1151は、否押下回数のカウント値が、所定回数となった場合に、演出ボタン142がエラーであると判定してもよい。すなわち、CPU1151は、所定の回数、入力装置押下促進画像を表示させたにも拘わらずに、遊技者によって連続して演出ボタン142が押下されなかった場合に、演出ボタン142がエラーであると判定してもよい。この手法は、演出キー144についても同様に適用することができる。この手法により演出キー144のエラー判定を行うようにしてもよい。
また、CPU1151は、入力装置押下促進画像をメイン液晶表示装置108に表示させていない期間である入力装置押下促進画像非表示期間に、演出ボタン142が遊技者によって押下された回数(以下では、ボタン押下回数とも呼ぶ)をカウントする。CPU1151は、ボタン押下回数が規定値となった場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。さらに、CPU1151は、入力装置押下促進画像非表示期間の長さ(例えば、時間)を測定し、測定した当該時間と、当該入力装置押下促進画像非表示期間におけるボタン押下回数とから、入力装置押下促進画像非表示期間内に演出ボタン142が遊技者によって押下された頻度を表すボタン押下頻度(回数/時間)を算出し、当該ボタン押下頻度が規定値以上である場合に、演出ボタン142が異常であると判定してもよい。この手法は、演出キー144についても同様に適用することができる。この手法により演出キー144の異常判定を行うようにしてもよい。なお、入力装置押下促進画像非表示期間は、例えば、画像音響制御部1160によって入力装置押下促進画像がメイン液晶表示装置108に表示されて所定時間(例えば、1分)経過してから、再度、入力装置押下促進画像がメイン液晶表示装置108に表示されるまでの期間としてもよい。
CPU1151は、S3689にてエラーと判定していない場合(S3690:NO)には、S3691へ移行する。S3691では、CPU1151は、入力装置の作動を許可する。具体的にはRAM1153に記憶される入力装置可動フラグを「ON」とする。その後、入力装置エラー検出処理を終了する。一方、CPU1151は、S3689にてエラーと判定した場合(S3690:YES)、S3692へ移行する。
S3692では、CPU1151は、入力装置145(演出ボタン142および演出キー144)の作動を禁止する。具体的には、CPU1151は、入力装置可動フラグを「OFF」とする。
続いて、S3693では、CPU1151は、入力装置エラー発生情報記憶処理を実行する。具体的には、CPU1151は、RTC1154から現在時刻情報を取得する。C
PU1151は、取得した現在時刻情報(すなわち、入力装置145にエラーが発生した時刻を表すエラー発生時刻情報)と、入力装置145のうち、S3689でエラーと判定された入力装置145のエラーを表す入力装置エラー情報とを対応付けて、入力装置エラー発生情報3699として、FRAM1155に記憶する(図46参照)。こうして、FRAM1155には、入力装置エラー発生情報3699が累積した累積入力装置エラー発生情報3699Aが記憶される。このS3693の処理終了後、入力装置エラー検出処理を終了する。
[電源投入時におけるエラー発生情報報知演出]
図47は、CPU1151によって行われるエラー発生情報報知演出を説明するための図である。このエラー発生情報報知演出は、島電源供給装置500から電源部1180に電圧がかけられた状態で電源部1180のスイッチがONされる、または、電源部1180のスイッチがONされた状態で、島電源供給装置500の電源供給スイッチをONにして島電源供給装置500から電源部1180に電力が供給されることによって、CPU1151がエラー報知演出開始コマンドを画像音響制御部1160に送信し、画像音響制御部1160が当該エラー報知演出開始コマンドを受信したことを契機として、画像音響制御部1160がメイン液晶表示装置108を制御することで実行される。言い換えれば、このエラー発生情報報知演出は、島電源供給装置500から電源部1180に電力が供給されることを条件として、実行される。
具体的には、画像音響制御部1160は、演出制御部1150からエラー報知演出開始コマンドを受信すると、演出制御部1150のFRAM1155から、累積メイン系エラー発生情報3499Aと、累積可動役物エラー発生情報3698Aと、累積入力装置エラー発生情報3699Aとを読み出す。次に、画像音響制御部1160は、図47に示すように、読み出した各累積エラー発生情報の中から、過去3日分に相当するエラー発生情報を選択し、それらをエラー発生情報ごとに区分して示すエラー発生情報画像4600を生成する。次に、画像音響制御部1160は、生成したエラー発生情報画像4600をメイン液晶表示装置108に表示する。このエラー発生情報画像4600は、エラー発生情報(過去3日分)を表示する画像であることを遊技者に認識させるためのタイトル表示領域4610と、メイン系エラー発生情報を表示するためのメイン系エラー発生情報表示領域4620と、可動役物エラー発生情報を表示するための可動役物エラー発生領域4630と、入力装置エラー発生情報を表示するための入力装置エラー発生情報表示領域4640とを含んでいる。
なお、上記遊技機1では、画像音響制御部1160は、読み出した各累積エラー発生情報の中から、過去3日分に相当するエラー発生情報を選択し、それらをエラー発生情報画像4600として、報知するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、画像音響制御部1160は、読み出した各累積エラー発生情報の中から、過去1日分、過去2日分、過去4日分以上、または、すべてのエラー発生情報に相当する情報を選択して、それらをエラー発生情報画像4600として、報知するようにしもよい。
上述したように、エラー発生情報報知演出(エラー発生情報画像4600の表示)は、メイン処理(図8)にて、遊技機1への電源が投入された場合に、エラー報知コマンド(S615)が演出制御部1150に送信され、コマンド受信処理(図41)にて、CPU1151がエラー報知演出開始コマンド(S3600)を画像音響制御部1160に送信し、画像音響制御部1160が当該エラー報知演出開始コマンドを受信することを契機として実行される。従って、このエラー発生情報報知演出は、遊技機1への電源の投入時に実行される。
また、ランプ制御部1170は、エラー報知演出開始コマンドを受信すると、枠ランプ141、リトラクタブルモータ1181、およびパトランプ139などを制御して、枠ラ
ンプ141を点滅させたり、リトラクタブルモータ1181を可動させたり、パトランプ139を光らせたりするなどして、エラーがあったことを周囲にアピールするエラー報知演出を実行する。
[非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理]
遊技機1の管理者や遊技者などが、遊技機1のエラー発生状況の確認を行いたい場合がある。そこで、本実施形態の遊技機1では、遊技機1が待機状態(非稼働状態)の場合に、管理者や遊技者が演出ボタン142や演出キー144を操作することにより、遊技機1の過去のエラー発生情報をメイン液晶表示装置108に表示することができる。演出制御部1150は、遊技機1が稼働状態か非稼働状態かの判定を行い、非稼働状態と判定し、入力装置145から所定の入力信号があったことを条件に、この非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行する。
なお、遊技機1の待機状態の場合、すなわち、非稼働状態の場合とは、保留記憶数が0のときにおける変動演出停止状態(具体的には、客待ちコマンドを受信することによって計測フラグ(図43:S3674参照)が「ON」に設定されている状態)、または、客待ち演出を実行している場合(具体的には、客待ち演出開始コマンドセット(図43:S3678−3)により、画像音響制御部1160が客待ち演出を開始した場合)のことである。
この非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理について、以下に説明する。以下では、遊技機1のエラー発生情報を確認する人を単に「「確認者」とも呼ぶ。
図48は、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理について説明する図である。図48(A)は、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行する場合のメイン液晶表示装置108の初期画面を示す図である。図48(B)は、メイン系エラー発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。図48(C)は、可動役物エラー発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。図48(D)は、入力装置エラー発生情報の一覧を表示した様子を示す図である。
演出制御部1150は、非稼働状態の場合において、確認者の操作により入力装置145から所定の信号が入力されると、図48(A)に示すように、報知対象とするエラー発生情報のカテゴリを選択するためのカテゴリ選択画像8700Aを、画像音響制御部1160を制御してメイン液晶表示装置108に表示させる。カテゴリ選択画像8700Aは、報知対象のカテゴリの選択を促す選択促進画像8701と、メイン系エラー発生情報タブ8703と、可動役物エラー発生情報タブ8705と、入力装置エラー発生情報タブ8707とを含んでいる。
確認者は、カテゴリ選択画像8700Aを視認し、入力装置145を操作することで、所望の情報に対応するタブ8703,8705,8707を選択する。
演出制御部1150は、確認者により特定のタブが選択されると、選択されたタブに対応する情報の一覧の表示を行う。演出制御部1150は、確認者によりメイン系エラー発生情報タブ8703が選択された場合には、図48(B)に示すように、FRAM1155から累積メイン系エラー発生情報3499Aを読み出して、メイン系エラー発生情報報知画像8700Bを表示させる。メイン系エラー発生情報報知画像8700Bは、メイン系エラー発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8709と、過去に発生した複数のメイン系エラー発生情報を示すメイン系エラー発生情報画像8711と、一覧には表示しきれなかったメイン系エラー発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Eとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499A(図39参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件のメイン系エラー発生情報3499をエラー発生情報画像8711として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Eが選択され
ると、累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち、次に新しい4件のメイン系エラー発生情報3499をメイン系エラー発生情報画像8711として表示させる。演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち、表示したメイン系エラー発生情報3499がなくなるまで、ネクストタブ8713Eが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
演出制御部1150は、確認者により可動役物エラー発生情報タブ8705が選択された場合には、図48(C)に示すように、FRAM1155から累積可動役物エラー発生情報3698Aを読み出して、可動役物エラー発生情報報知画像8700Cを表示させる。可動役物エラー発生情報報知画像8700Cは、可動役物エラー発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8713と、過去に発生した複数の可動役物エラー発生情報を示す可動役物エラー発生情報画像8715と、一覧には表示しきれなかった可動役物エラー発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Rとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積可動役物エラー発生情報3698A(図46参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の可動役物エラー発生情報3698を可動役物エラー発生情報画像8715として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Rが選択されると、エラー発生情報3698Aのうち、次に新しい4件の可動役物エラー発生情報3698を可動役物エラー発生情報画像8715として表示させる。演出制御部1150は、累積可動役物エラー発生情報3698Aのうち、表示した可動役物エラー発生情報3698がなくなるまで、ネクストタブ8713Rが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
演出制御部1150は、確認者により入力装置エラー発生情報タブ8707が選択された場合には、図48(D)に示すように、入FRAM1155から累積入力装置エラー発生情報3699Aを読み出して、入力装置エラー発生情報報知画像8700Dを表示させる。入力装置エラー発生情報報知画像8700Dは、入力装置エラー発生情報の一覧を表示していることを示唆する示唆画像8717と、過去に発生した複数の入力装置エラー発生情報を示す入力装置エラー発生情報画像8719と、一覧には表示しきれなかった入力装置エラー発生情報の表示を行うためのネクストタブ8713Nとを含む。この場合、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶される累積入力装置エラー発生情報3699A(図46参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の入力装置エラー発生情報3699を入力装置エラー発生情報画像8719として表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ8713Nが選択されると、累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち、次に新しい4件の入力装置エラー発生情報3699を入力装置エラー発生情報画像8719として表示させる。演出制御部1150は、累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち、表示した入力装置エラー発生情報3699がなくなるまで、ネクストタブ8713Nが選択される度に、この表示制御を繰り返す。
なお、本実施形態では、演出制御部1150は、カテゴリ選択画像8700Aを表示している場合に、メイン系エラー発生情報タブ8703が選択されると、メイン系エラー発生情報の報知を、メイン系エラー発生情報報知画像8700Bを用いて行っているが、これに限られず、メイン系エラー発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。同様に、演出制御部1150は、カテゴリ選択画像8700Aを表示している場合に、可動役物エラー発生情報タブ8705が選択されると、可動役物エラー発生情報の報知を、可動役物エラー発生情報報知画像8700Cを用いて行っているが、これに限られず、可動役物エラー発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。さらに、演出制御部1150は、カテゴリ選択画像8700Aを表示している場合に、入力装置エラー発生情報タブ8707が選択されると、入力装置エラー発生情報の報知を、入力装置エラー発生情報報知画像8700Dを用いて行っているが、これに限られず、入力装置エラー発生情報の報知を音声で行うようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、管理者や遊技者が演出ボタン142や演出キー144を操作することにより、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、IDやパスワードを設定して、当該IDやパスワードの入力がなされたことを必要条件として、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行するようにしてもよい。さらに、演出ボタン142や演出キー144を介して予め設定される特殊な操作(演出ボタン142を2回押下した後に演出キー144を2回押下しさらに演出ボタン142を1回押下など)が実行されたことを必要条件として、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者などが勝手にエラー発生情報を見ることを抑制することができる。
[非稼働状態におけるエラー発生情報の消去処理]
遊技機1の管理者などが、遊技機1のエラー発生情報を消去したい場合がある。そこで、本実施形態の遊技機1では、遊技機1が待機状態(非稼働状態)の場合に、管理者や遊技者が演出ボタン142や演出キー144を操作することにより、遊技機1の過去のエラー発生情報を消去することができる。演出制御部1150は、遊技機1が稼働状態か非稼働状態かの判定を行い、非稼働状態の場合に、この非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理を実行する。
この非稼働状態におけるエラー発生情報の消去処理について、以下に説明する。以下では、遊技機1のエラー発生情報を消去する人を単に「「消去者」とも呼ぶ。
図49は、非稼働状態におけるエラー発生情報の消去処理について説明する図である。図49(A)は、非稼働状態におけるエラー発生情報の消去処理を実行する場合のメイン液晶表示装置108の初期画面を示す図である。図49(B)は、消去対象とするメイン系エラー発生情報を選択するための選択画面を表示した様子を示す図である。図49(C)は、消去対象とする可動役物エラー発生情報を選択するための選択画面を表示した様子を示す図である。図49(D)は、消去対象とする入力装置エラー発生情報を選択するための選択画面を表示した様子を示す図である。
演出制御部1150は、非稼働状態において、消去者の操作により入力装置145から所定の信号が入力されると、図49(A)に示すように、消去対象とするエラー発生情報のカテゴリを選択するためのカテゴリ選択画像5300Aを、画像音響制御部1160を制御してメイン液晶表示装置108に表示させる。カテゴリ選択画像5300Aは、消去対象のカテゴリの選択を促す選択促進画像5310と、メイン系エラー発生情報タブ5320と、可動役物エラー発生情報タブ5330と、入力装置エラー発生情報タブ5350と、すべてのエラー発生情報を消去するための全消去タブ5350とを含んでいる。
消去者は、カテゴリ選択画像5300Aを視認し、入力装置145を操作することで、所望の情報に対応するタブ5320,5330,5340,5350を選択する。
演出制御部1150は、消去者により特定のタブが選択されると、選択されたタブに対応する情報の一覧の表示を行う。演出制御部1150は、消去者によりメイン系エラー発生情報タブ5320が選択された場合には、図49(B)に示すように、FRAM1155から累積メイン系エラー発生情報3499Aを読み出して、メイン系エラー発生情報消去画像5300Bを表示させる。メイン系エラー発生情報消去画像5300Bは、消去対象とするメイン系エラー発生情報の選択を促す選択促進画像5405と、すべてのメイン系エラー発生情報の消去を実行するためのメイン系エラー発生情報全消去タブ5410と、消去対象とするメイン系エラー発生情報を選択するための4つのメイン系エラー発生情報選択タブ5415,5420,5425,5430と、ネクストタブ5407と、消去タブ5409とを含む。この場合、演出制御部1150は、4つのメイン系エラー発生情報選択タブ5415,5420,5425,5430と、FRAM1155に記憶される
累積メイン系エラー発生情報3499A(図39参照)のうち、メイン系エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件のメイン系エラー発生情報3499とが、それぞれ対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ5407が選択されると、累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち、次に新しい4件のメイン系エラー発生情報3499と、4つのメイン系エラー発生情報選択タブ5415,5420,5425,5430とが対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち、メイン系エラー発生情報選択タブに対応付けしたメイン系エラー発生情報3499がなくなるまで、ネクストタブ5407が選択される度に、この表示制御を繰り返す。
消去者は、FRAM1155に記憶されるすべてのメイン系エラー発生情報(すなわち、累積メイン系エラー発生情報3499A)を消去したい場合には、メイン系エラー発生情報全消去タブ5410を選択する。演出制御部1150は、消去者によってメイン系エラー発生情報全消去タブ5410が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499Aを消去する。また、消去者は、FRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち所望のメイン系エラー発生情報3499を消去したい場合には、所望のメイン系エラー発生情報3499に対応付けられたメイン系エラー発生情報選択タブを表示させて、当該メイン系エラー発生情報選択タブを選択した状態で、消去タブ5409を選択する。演出制御部1150は、消去者によってメイン系エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5409が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積メイン系エラー発生情報3499Aのうち、当該選択されたメイン系エラー発生情報選択タブに対応付けらたメイン系エラー発生情報3499を消去する。なお、この場合、演出制御部1150は、消去者によって複数のメイン系エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5409が選択された場合には、当該選択された複数のメイン系エラー発生情報選択タブに対応付けらたメイン系エラー発生情報3499をそれぞれ消去する。
演出制御部1150は、消去者により可動役物エラー発生情報タブ5330が選択された場合には、図49(C)に示すように、FRAM1155から累積可動役物エラー発生情報3698Aを読み出して、可動役物エラー発生情報消去画像5300Cを表示させる。可動役物エラー発生情報消去画像5300Cは、消去対象とする可動役物エラー発生情報の選択を促す選択促進画像5435と、すべての可動役物エラー発生情報の消去を実行するための可動役物エラー発生情報全消去タブ5440と、消去対象とする可動役物エラー発生情報を選択するための4つの可動役物エラー発生情報選択タブ5445,5450,5455,5460と、ネクストタブ5437と、消去タブ5439とを含む。この場合、演出制御部1150は、4つの可動役物エラー発生情報選択タブ5445,5450,5455,5460と、FRAM1155に記憶される累積可動役物エラー発生情報3698A(図46参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の可動役物エラー発生情報3698とが、それぞれ対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ5437が選択されると、累積可動役物エラー発生情報3698Aのうち、次に新しい4件の可動役物エラー発生情報3698と、4つの可動役物エラー発生情報選択タブ5445,5450,5455,5460とが対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、累積可動役物エラー発生情報3698Aのうち、可動役物エラー発生情報選択タブに対応付けした可動役物エラー発生情報3698がなくなるまで、ネクストタブ5437が選択される度に、この表示制御を繰り返す。
消去者は、FRAM1155に記憶されるすべての可動役物エラー発生情報(すなわち、累積可動役物エラー発生情報3698A)を消去したい場合には、可動役物エラー発生情報全消去タブ5440を選択する。演出制御部1150は、消去者によって可動役物エ
ラー発生情報全消去タブ5440が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積可動役物エラー発生情報3698Aを消去する。また、消去者は、FRAM1155に記憶される累積可動役物エラー発生情報3698Aのうち所望の可動役物エラー発生情報3698を消去したい場合には、所望の可動役物エラー発生情報3698に対応付けられた可動役物エラー発生情報選択タブを表示させて、当該可動役物エラー発生情報選択タブを選択した状態で、消去タブ5439を選択する。演出制御部1150は、消去者によって可動役物エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5439が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積可動役物エラー発生情報3698Aのうち、当該選択された可動役物エラー発生情報選択タブに対応付けらた可動役物エラー発生情報3698を消去する。なお、この場合、演出制御部1150は、消去者によって複数の可動役物エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5439が選択された場合には、当該選択された複数の可動役物エラー発生情報選択タブに対応付けらた可動役物エラー発生情報3698をそれぞれ消去する。
演出制御部1150は、消去者により入力装置エラー発生情報タブ5340が選択された場合には、図49(D)に示すように、FRAM1155から累積入力装置エラー発生情報3699Aを読み出して、入力装置エラー発生情報消去画像5300Dを表示させる。入力装置エラー発生情報消去画像5300Dは、消去対象とする入力装置エラー発生情報の選択を促す選択促進画像5465と、すべての入力装置エラー発生情報の消去を実行するための入力装置エラー発生情報全消去タブ5470と、消去対象とする入力装置エラー発生情報を選択するための4つの入力装置エラー発生情報選択タブ5475,5480,5485,5490と、ネクストタブ5467と、消去タブ5469を含む。この場合、演出制御部1150は、4つの入力装置エラー発生情報選択タブ5475,5480,5485,5490と、FRAM1155に記憶される累積入力装置エラー発生情報3699A(図46参照)のうち、エラー発生時刻情報が表す時刻の新しい順の4件の入力装置エラー発生情報3699とが、それぞれ対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、遊技者によりネクストタブ5467が選択されると、累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち、次に新しい4件の入力装置エラー発生情報3699と、4つの入力装置エラー発生情報選択タブ5475,5480,5485,5490とが対応するように、これらのタブを表示させる。演出制御部1150は、累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち、入力装置エラー発生情報選択タブに対応付けした入力装置エラー発生情報3699がなくなるまで、ネクストタブ5437が選択される度に、この表示制御を繰り返す。
消去者は、FRAM1155に記憶されるすべての入力装置エラー発生情報(すなわち、累積入力装置エラー発生情報3699A)を消去したい場合には、入力装置エラー発生情報全消去タブ5470を選択する。演出制御部1150は、消去者によって入力装置エラー発生情報全消去タブ5470が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積入力装置エラー発生情報3699Aを消去する。また、消去者は、FRAM1155に記憶される累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち所望の入力装置エラー発生情報3699を消去したい場合には、所望の入力装置エラー発生情報3699に対応付けられた入力装置エラー発生情報選択タブを表示させて、当該入力装置エラー発生情報選択タブを選択した状態で、消去タブ5469を選択する。演出制御部1150は、消去者によって入力装置エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5469が選択された場合には、FRAM1155に記憶される累積入力装置エラー発生情報3699Aのうち、当該選択された入力装置エラー発生情報選択タブに対応付けらた入力装置エラー発生情報3699を消去する。なお、この場合、演出制御部1150は、消去者によって複数の入力装置エラー発生情報選択タブが選択された状態で、消去タブ5469が選択された場合には、当該選択された複数の入力装置エラー発生情報選択タブに対応付けらた入力装置エラー発生情報3699をそれぞれ消去する。
また、演出制御部1150は、図49(A)に示すカテゴリ選択画像5300Aにおいて、消去者により入力装置エラー発生情報タブ5350が選択された場合には、FRAM1155に記憶されるすべてのエラー発生情報(すなわち、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699A)を消去する。
[FRAM1155の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aを、FRAM1155に記憶しているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機1は、外部電源に依存しない記憶手段、例えば、コンデンサや電池から電源供給を受けるRAMを備えていてもよい。この場合、演出制御部1150は、このRAMに、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aを記憶するようにしてもよい。
[エラー検知の変形例]
上記遊技機1では、演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、累積入力装置エラー発生情報3699AをFRAM1155に記憶するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aに基づいて、メイン系エラーの発生頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)、可動役物エラーの発生頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)、および、入力装置エラーの発生頻度(例えば、1日あたりのエラー発生の回数)をそれぞれ計測し、計測した各エラーの発生頻度を、電源投入時におけるエラー発生情報報知演出で報知したり、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理で報知したりしてもよい。
[リトライ処理および入力装置エラー検出処理における変形例]
上記コマンド受信処理(図41〜図43)では、リトライ処理(図44)および入力装置エラー検出処理(図45)は、変動開始コマンド受信した場合(図41:S3609:YES)、オープニングコマンドを受信した場合(図42:S3627:YES)、または、エンディングコマンドを受信した場合(図43:S3665:YES)に実行するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。演出制御部1150は、リトライ処理(図44)および入力装置エラー検出処理(図45)をコマンド受信処理における他のタイミングで実行するようにしてもよい。例えば、リトライ処理(図44)および/または入力装置エラー検出処理(図45)を、コマンド受信処理の開始時に実行するようにしてもよい。また、演出制御部1150は、リトライ処理(図44)および入力装置エラー検出処理(図45)を、遊技者が遊技機1の遊技中でない場合、すなわち、特別図柄の変動中(図3:第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202のいずれかが変動中)、オープニング演出中、エンディング演出中、または、大当り遊技中のうち、いずれにも該当しない場合に、実行するようにしてもよい。さらには、演出制御部1150は、リトライ処理および入力装置エラー検出処理をコマンド受信処理においてエラー報知コマンドを受信した場合(図41:S3590:YES)に実行するようにしてもよい。
上記遊技機1では、演出制御部1150は、リトライ処理(図44)において、復帰処理(S3684)を実行した回数(以下では、復帰処理実行回数とも呼ぶ)をカウントし、復帰処理実行回数が所定回数(例えば、3回)となった場合には、当該復帰処理実行回数をFRAM1155に記憶するようにしてもよい。この場合、演出制御部1150は、エラー発生情報、可動役物異常発生情報、または、入力装置異常発生情報のごとく、上述した態様(例えば、図87を用いて説明した態様)で、FRAM1155に記憶した復帰処理実行回数を報知するようにしてもよい。
[エラー発生情報報知演出の実行タイミングの変形例]
変形例1:
上記実施形態では、遊技機1のメイン制御部1100は、メイン処理(図8)において、エラー報知コマンドを初期化処理(S610)後に送信するようにしているが、本発明はこれに限れるものではない。例えば、メイン制御部1100は、エラー報知コマンドを、RAMクリアスイッチ1106のオン操作を伴う電源投入と判定した場合(S600:Yes)、または、RAMクリア準備コマンド送信(S602)後に送信するようにしてもよい。このようにすれば、演出制御部1150は、エラー発生情報報知演出をRAMクリア準備中演出中に実行することが可能となる。なお、この場合も、エラー発生情報報知演出は、電源投入時に実行しているといえる。すなわち、演出制御部1150がエラー発生情報報知演出をRAMクリア準備中演出中に実行している場合であっても、エラー発生情報報知演出の実行タイミングは、電源投入時に含まれる。
変形例2:
上記実施形態では、遊技機1の演出制御部1150は、エラー発生情報報知演出を電源投入時に実行するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、RTC1154で計時した時刻が、所定時間(例えば、遊技場が閉店となる午後11時)となった場合に、エラー発生情報報知演出を実行するようにしてもよい。なお、遊技機1では、エラー発生情報報知演出が実行される所定時間を、遊技機1の管理者の都合のいい時間に設定することができる。
変形例3:
上記実施形態の遊技機1において、制御部1150は、メイン制御部1100側で処理されるメイン系エラー発生情報3499、および、演出制御部1150側で処理されるサブ系のエラー発生情報(可動役物エラー発生情報3698または入力装置エラー発生情報3699)を、エラー検知時とは異なるタイミングである電源投入時や非稼働状態時に報知するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、演出制御部1150は、メイン系エラー発生情報3499とサブ系のエラー発生情報との報知タイミングを異ならせるようにしてもよい。すなわち、演出制御部1150は、サブ系のエラー発生情報に関しては上記のように電源投入時や非稼働状態時などエラー検知のタイミングとは異なるタイミングで報知し、メイン系エラー発生情報3499に関してはエラー検知時に報知するようにしてもよい。
また、演出制御部1150は、メイン系エラー発生情報3499をエラー検知時にのみ報知するようにしてもよいし、メイン系エラー発生情報3499をエラー検知時、電源投入時、および、非稼働状態時のいずれでも報知するようにしてもよい。また、演出制御部1150は、サブ系のエラー発生情報をエラー検知時のみに報知するようにしてもよいし、サブ系のエラー発生情報をエラー検知時、電源投入時、および、非稼働状態時のいずれでも報知するようにしてもよい。
[エラー発生情報の消去処理の変形例]
変形例1:
上記実施形態では、遊技機1の演出制御部1150は、エラー発生情報の消去処理を、遊技機1の非稼働状態時に実行して、FRAM1155に記憶されるエラー発生情報であって、消去者の所望するエラー発生情報を消去するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機1は、FRAM1155に記憶されたデータを消去可能なクリア装置(クリアボタンなど)を備え、消去者によりクリアボタンがONされた場合には、FRAM1155に記憶された全データを消去可能とする構成であってもよい。
変形例2:
上記実施形態では、遊技機1の演出制御部1150は、エラー発生情報の消去処理を、
遊技機1の非稼働状態時に実行して、FRAM1155に記憶されるエラー発生情報であって、消去者の所望するエラー発生情報を消去するようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機1では、FRAM1155に記憶可能なエラー発生情報のデータ量が予め決められており、演出制御部1150は、FRAM1155に記憶したエラー発生情報のデータ量が予め決められた上限値に達すると、次に、エラー発生情報を記憶する場合には、古いエラー発生情報から順番に消去するFIFO方式で記憶と消去を実行するようにしてもよい。
[エラー発生情報の取り扱い手法の変形例]
上記実施形態では、遊技機1の演出制御部1150は、過去に発生したエラーを、FRAM1155に累積エラー発生情報として記憶しておき、電源投入時におけるエラー発生情報報知演出を実行する場合に、FRAM1155に記憶された累積エラー発生情報を用いるするようにしているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、遊技機1は、電源投入時(図8参照)において、メイン系エラー検知処理(図25)、リトライ処理(図44)、および、入力装置エラー検出処理(図45)を実行し、これらの処理で見つかったエラーを表すエラー発生情報を用いて、エラー発生情報報知演出を実行してもよい。
[その他の変形例]
上記実施形態では遊技機としてぱちんこ遊技機であるパチンコ機を例に挙げて説明したが、これに限らず他の遊技機としては、スロットマシン等の回動式遊技機やアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等でもよく、またこれらの遊技機は玉やメダル等の媒体を払出すための払出装置を搭載したものであっても、そうではないもの(例えば、所謂封入式)であってもよい。特に、遊技機1及び回胴式遊技機という具合に異なる種別の遊技機において、本実施形態の遊技システムを共有して採用することにより、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
上記実施形態では、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
◇[発明の効果]
[発明A]
従来の遊技機では、遊技者に入力装置(演出ボタンや演出キーなど)を操作させて演出に参加させたり、役物を多様に可動させて興趣性高い演出を実行したり、遊技機の不正を防止するために種々の制御を実行したりするなど、多種多様な演出や制御を行う遊技機が知られている。このような遊技機では、多種多様な演出および制御に伴い、様々なエラーが生じる得る。そして、このような遊技機では、このようなエラーの検知時に当該エラーを報知することで遊技機の管理者による当該エラーの是正を促進する。
しかしながら、このような遊技機では、エラーの検知時に当該エラーが報知されるため、遊技機の管理者が当該エラーを認知するためには、その現場にタイムリーに居合わせる必要があるが、遊技機の管理者が不在の場合などには、当該エラーの報知に気づかず、遊技機のエラーが是正されずに放置される可能性があった。
このように、遊技機のエラーが是正されずに放置されると、本来出現すべき演出が実現
されなくなったり、遊技演出への参加ができなくなったり、遊技者に不慮の不利益を生じさせたりする可能性がある。その結果、遊技者は、遊技意欲を喪失して、遊技の興趣が低下してしまう可能性がある。従って、遊技機の管理者は、エラーが生じた場合には、当該エラーに対して迅速な対応を行って、興趣の向上を図ることが求められる。
一方、発明Aの遊技機では、エラーを検知するエラー検知手段(メイン制御部1100、演出制御部1150)と、前記エラー検知手段が前記エラーを検知したタイミングとは異なるタイミングで、前記エラー検知手段によって検知されたエラーを表すエラー情報を報知するエラー報知手段(演出制御部1150)と、を備えることを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aを、エラーを検知したタイミングとは異なるタイミングである遊技機1への電源の投入時や遊技機1の非稼働状態の時に、報知するようにしている。
この構成によれば、当該エラーの検知をしたタイムリーなタイミングでエラー情報を報知するのではなく、遊技機1の管理者が立ち会い易いタイミングでエラー情報を報知することができる。その結果、遊技機1の管理者がエラーに気づいて当該エラーに対して迅速に対応することができ、興趣の向上を図ることが可能となる。
[発明B]
発明Aに記載の遊技機であって、前記エラー報知手段は、前記エラー検知手段が前記エラーを検知したタイミングとは異なるタイミングで、所定条件が成立した場合に、前記エラー情報を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、例えば、島電源供給装置500から電源部1180に電力が供給された場合、または、遊技機1が稼働状態か非稼働状態かの判定を行い、非稼働状態と判定し、入力装置145から所定の入力信号があった場合に、上記所定条件が成立したこととして、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aを報知するようにしている。
この構成によれば、上記のような条件が成立した場合に、エラー情報を報知するようにしているので、いたずらにエラー情報を報知することなく、遊技者が、不必要なエラー情報を認識することを抑制することができる。従って、遊技者は、遊技(遊技演出)に集中することが可能になり、その結果、興趣の向上を図ることができる。
[発明C]
発明Bまたは発明Cに記載の遊技機であって、前記エラー報知手段は、前記エラー検知手段が前記エラーを検知したタイミングとは異なるタイミングとして、電源投入時、または、前記遊技者によって遊技がなされていない非稼働状態時に、前記エラー情報を報知することを要旨とする。
すなわち、遊技機1では、演出制御部1150は、エラー情報として、累積メイン系エラー発生情報3499A、累積可動役物エラー発生情報3698A、および、累積入力装置エラー発生情報3699Aを、電源投入時におけるエラー発生情報報知処理、または、非稼働状態におけるエラー発生情報の報知処理で報知するようにしている。
この構成によれば、当該エラーの検知をしたタイムリーなタイミングよりも、遊技機1の管理者が立ち会う可能性の高い遊技機1の電源投入時、または、非稼働状態時に、エラー情報を報知するようにしているので、遊技機1の管理者がエラーに気付いて当該エラーに対して迅速に対応することができ、興趣の向上を図ることが可能となる。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。