以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置1の全体構成を示すブロック図である。
磁気共鳴イメージング装置1は、磁石架台100、寝台500、制御キャビネット300、コンソール400、及びRF(Radio Frequency)コイル20を備える。
磁石架台100は、静磁場磁石10、傾斜磁場コイル11、及びWB(Whole Body)コイル12、を有しており、これらの構成品は円筒状の筐体に収納されている。寝台500は、寝台本体50と天板51を有している。
制御キャビネット300は、静磁場用電源30、傾斜磁場電源31(X軸用31x、Y軸用31y、Z軸用31z)、RF受信器32、RF送信器33、シーケンスコントローラ34を備えている。
コンソール400は、処理回路40、記憶回路41、入力デバイス42、及びディスプレイ43を備えている。コンソール400は、ホスト計算機として機能する。
磁石架台100の静磁場磁石10は、概略円筒形状をなしており、被検体、例えば患者、が搬送されるボア内に静磁場を発生させる。ボアとは、磁石架台100の円筒内部の空間のことである。静磁場磁石10は、超電導コイルを内蔵し、液体ヘリウムによって超電導コイルが極低温に冷却されている。静磁場磁石10は、励磁モードにおいて静磁場用電源30から供給される電流を超電導コイルに印加することで静磁場を発生する。その後、永久電流モードに移行すると、静磁場用電源30は切り離される。一旦永久電流モードに移行すると、静磁場磁石10は、長時間、例えば1年以上に亘って、大きな静磁場を発生し続ける。
傾斜磁場コイル11は、静磁場磁石10と同様に概略円筒形状をなし、静磁場磁石10の内側に固定されている。傾斜磁場コイル11は、傾斜磁場電源(31x、31y、31z)から供給される電流によりX軸,Y軸,Z軸の方向に傾斜磁場を被検体に印加する。
WBコイル12は、全身用コイルとも呼ばれ、傾斜磁場コイル11の内側に被検体を取り囲むように概略円筒形状に固定されている。WBコイル12は、RF送信器33から伝送されるRFパルスを被検体に向けて送信する。一方、WBコイル12は、水素原子核の励起によって被検体から放出される磁気共鳴信号、即ちMR(Magnetic Resonance)信号を受信する。
磁気共鳴イメージング装置1は、WBコイル12の他、図1に示すようにRFコイル20を備える。RFコイル20は、被検体の体表面に近接して載置されるコイルである。RFコイル20は、後述するように複数のコイル要素を備えている。これら複数のコイル要素は、RFコイル20の内部でアレイ状に配列されるため、PAC(Phased Array Coil)と呼ばれることもある。RFコイル20には幾つかの種別がある。例えば、RFコイル20には、図1に示すように被検体の胸部や腹部、或いは脚部に設置されるボディコイル(Body Coil)や、被検体の背側に設置されるスパインコイル(Spine Coil)といった種別がある。この他、RFコイル20には、被検体の頭部を撮像するための頭部コイル(Head Coil)や、足を撮像するためのフットコイル(Foot Coil)といった種別もある。また、RFコイル20には、手首を撮像するためのリストコイル(Wrist Coil)、膝を撮像するためのニーコイル(Knee Coil)、肩を撮像するためのショルダーコイル(Shoulder Coil)といった種別もある。RFコイル20の多くは受信専用のコイルであるが、頭部コイルの中には、送信と受信を双方行う種別のものもある。
図2(a),(b)は、RFコイル20のうちボディコイルを例示する図である。
RFコイル20のうちボディコイルは、図1及び図2(a)に示すように、例えば、被検体の胸部領域をカバーするように設置されるが、被検体の腹部領域や脚部領域をカバーするように設置することもできる。或いは、2個又は3個のボディコイルを、被検体の頭足方向に並べて配置することもできる。
ボディコイルは、図2(b)に示すように、複数のコイル要素200、即ち、複数のループコイルを具備している。コイル要素200は、例えば、被検体の頭足方向、即ちZ方向と、被検体の左右方向、即ちX方向に、面アレイ状に配列されている。
図2(a),(b)に示す例では、コイル要素200は、被検体の頭足方向に4列、また、被検体の左右方向に4列配列されている。したがって、図2(a),(b)に例示するボディコイルは、16個のコイル要素を有している。
複数のコイル要素200は、頭足方向の配列単位に分割することができる。この配列単位を、コイルセクション、或いは単にセクションと呼ぶものとする。1個のコイルセクションは、被検体の左右方向に配列された複数のコイル要素200を有する。
図2(a),(b)に例示するボディコイルは、頭足方向に配列された4個のコイルセクション、即ち、コイルセクションA〜Dを有している。また、各コイルセクションは、被検体の左右方向に配列された4個のコイル要素200を、それぞれ具備している。
図3(a),(b)は、RFコイル20のうちスパインコイルを例示する図である。
RFコイル20のうちスパインコイルは、図1及び図3(a)に示すように、被検体の背中と天板51との間に設置される。
スパインコイルも、図3(b)に示すように、複数のコイル要素200、即ち、複数のループコイルを具備している。コイル要素200は、例えば、被検体の頭足方向、即ちZ方向と、被検体の左右方向、即ちX方向に、面アレイ状に配列されている。図3(a),(b)に示す例では、コイル要素200は、被検体の頭足方向に8列、また、被検体の左右方向に4列配列されている。したがって、図3(a),(b)に例示するスパインコイルは、合計32個のコイル要素を有している。なお、図2(a),(b)に示したボディコイルでは、全て同じ大きさのコイル要素200が配列されている。これに対して、図3(a),(b)に示したスパインコイルでは、被検体の左右方向の中央2列のコイル要素200は、外側2列のコイル要素200よりも小さな形状となっている。
スパインコイルも、複数のコイル要素200が、頭足方向の配列単位、即ち、コイルセクションに分割されている。図3(a),(b)に示す例では、32個のコイル要素200が、コイルセクションE〜Lの8つのコイルセクションに分割されている。
また、RFコイル20は、内部に電源装置を備え、無線でMR信号を送信可能な無線RFコイル20a(図4に図示)と、ケーブルを介してRF受信器33にMR信号を送信可能な有線RFコイル(図示しない)とに分類できる。実施形態の磁気共鳴イメージング装置1が具備するRFコイル20は、少なくも1個のコイルが無線RFコイル20aである。例えば、RFコイル20としてのボディコイルとスパインコイルとが無線RFコイル20aであり、RFコイル20としての他の全てのコイル(例えば、頭部コイル)が有線RFコイルである。また、RFコイル20の全てのコイルが無線RFコイル20aであってもよい。
図4は、無線RFコイル20aの構成例を示す図である。
図4に示すように、無線RFコイル20aは、コイル要素201、前置増幅回路202、AD(Analog to digital)変換回路203、無線通信回路204、及び電源装置205を備える。図4に示す例では、無線RFコイル20aは、2個のコイルセクションを備え、コイルセクションごとに、3個のコイル要素201、3個の前置増幅回路202、3個のAD変換回路203を備える。コイル要素201がMR信号を受信すると、MR信号は前置増幅回路202によって増幅され、AD変換回路203によってデジタル変換される。デジタル変換されたMR信号は、無線通信回路204からワイヤレス、即ち、無線通信を介してコンソール400に送信される。
電源装置205は、無線通信回路204などの無線RFコイル20aの構成要素をワイヤレスで動作させるために、電池Mを有する。例えば、電池Mは、再充電不可能な一次電池であってもよいし、再充電可能な二次電池であってもよい。以下では、電池MをバッテリMとも記載する。電源装置205は、バッテリMのバッテリ残量を検出することができ、バッテリ残量に関する情報を保持している。
無線RFコイル20aは、それら自体に設けられる電源スイッチを操作者がONに切り替えることで、又は、遠隔操作で電源がONに切り替えられることで、無線通信可能な状態に移行することができる。無線通信可能な状態の無線RFコイル20aは、電源装置205の制御により、MR信号の受信などを行う撮像中は、全てのコイルセクションに係る回路ブロックにバッテリMから電力を供給する。ここで、回路ブロックとは、前置増幅回路202、AD変換回路203、及び無線通信回路204等の各回路の単位のことである。
無線通信可能な状態の無線RFコイル20aは、MR信号の受信などを行う撮像中は、電源装置205の制御により、コンソール400の無線通信回路44(図1に図示)からの通知に基づいて、一部のコイルセクションにのみバッテリMから電力を供給することができる。このように、電源装置205が、撮像中に使用予定の一部のコイルセクションにのみ電力を供給することで、無線RFコイル20aのバッテリMの電力消費量を低減させることで、省電力化を実現することができる。さらに、撮像を開始する前、即ちMR信号を受信しない状態においては、無線RFコイル20aの電源装置205は、無線通信に必要な回路ブロック(例えば、無線通信回路204)にのみ電源を供給し、MR信号の受信に関わる前置増幅回路202やAD変換回路203等の回路ブロックへの電源の供給を停止することもできる。このように、電源装置205が、非撮像中に無線RFコイル20aのバッテリMの電力消費量を低減させることで、省電力化を実現することができる。
図1の説明に戻って、RF送信器33は、シーケンスコントローラ34からの指示に基づいてRFパルスを生成する。生成したRFパルスはWBコイル12に伝送され、被検体に印加される。RFパルスの印加によって被検体からMR信号が発生する。このMR信号をRFコイル20又はWBコイル11が受信する。
RFコイル20の有線RFコイル(図示しない)で受信したMR信号、より具体的には、有線RFコイル内の各コイル要素で受信したMR信号は、RF受信器32に有線で伝送される。また、RFコイル20の無線RFコイル20a(図4に図示)で受信したMR信号、より具体的には、無線RFコイル20a内の各コイル要素で受信したMR信号は、コンソール400に無線送信される。各コイル要素の出力経路や、WBコイル12の出力経路はチャネルと呼ばれる。このため、各コイル要素やWBコイル12から出力される夫々のMR信号をチャネル信号と呼ぶこともある。WBコイル12で受信したチャネル信号もRF受信器32に伝送される。
RF受信器32は、有線RFコイルやWBコイル12からのチャネル信号、即ちMR信号をAD変換して、シーケンスコントローラ34に出力する。デジタルに変化されたMR信号は、生データ(Raw Data)と呼ばれることもある。
シーケンスコントローラ34は、コンソール400による制御のもと、傾斜磁場電源31、RF送信器33およびRF受信器32をそれぞれ駆動することによって被検体の撮像を行う。撮像によってRF受信器32から生データを受信すると、シーケンスコントローラ34は、その生データをコンソール400に送信する。
シーケンスコントローラ34は、処理回路(図示を省略)を具備している。この処理回路は、例えば所定のプログラムを実行するプロセッサや、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで構成される。
寝台500の寝台本体50は、天板51を上下方向及び水平方向に移動することができる。撮像前に天板51に載置された被検体を所定の高さまで移動させる。その後、撮影時には天板51を水平方向に移動させて被検体をボア内に移動させる。
コンソール400は、処理回路40、記憶回路41、ディスプレイ42、入力デバイス43、及び無線通信回路44を備える。
処理回路40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、専用又は汎用のプロセッサを備える回路である。プロセッサは、記憶回路41に記憶した各種のプログラムを実行することによって、後述する各種の機能を実現する。処理回路40は、FPGAやASICなどのハードウェアで構成してもよい。これらのハードウェアによっても後述する各種の機能を実現することができる。また、処理回路40は、プロセッサとプログラムによるソフトウェア処理と、ハードウェア処理とを組わせて、各種の機能を実現することもできる。
記憶回路41は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスク、及び光ディスク等を備える。記憶回路41は、USB(Universal Serial bus)メモリ及びDVD(Digital Video Disk)などの可搬型メディアを備えてもよい。記憶回路41は、処理回路40において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(Operating System)なども含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータや、医用画像や、消費電力情報(図5に図示)をデータベースとして記憶する。また、OSに、操作者に対するディスプレイ42への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力デバイス43によって行うことができるGUI(Graphical User Interface)を含めることもできる。
図5は、無線RFコイル20aの消費電力情報の一例を示す図である。
図5に示すように、記憶回路41に予め記憶される無線RFコイル20aの消費電力情報は、無線RFコイル20aの種別ごと、かつ、コイルセクションの種別ごとの消費電力[W]を含む。図5に示す例では、無線RFコイル20aとしてのボディコイルは、図2(a),(b)に示す4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションAの消費電力PA[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションBの消費電力PB[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションCの消費電力PC[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションDの消費電力PD[W]と、を含む。
また、図5に示す例では、無線RFコイル20aとしてのスパインコイルは、図3(a),(b)に示す4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションEの消費電力PE[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションFの消費電力PF[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションGの消費電力PG[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションHの消費電力PH[W]と、を含む。また、無線RFコイル20aとしてのスパインコイルは、図3(a),(b)に示す4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションIの消費電力PI[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションJの消費電力PJ[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションKの消費電力PK[W]と、4個のコイル要素によって形成されるコイルセクションLの消費電力PL[W]と、を含む。
図1の説明に戻って、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、及び有機ELパネル等の表示デバイスである。
入力デバイス43は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、及びタッチパネルなどであり、各種の情報やデータを操作者が入力するための種々のデバイスを含む。
無線通信回路44は、無線RFコイル20aの無線通信回路204(図4に図示)から、無線RFコイル20aで受信したMR信号、より具体的には、無線RFコイル20a内の各コイル要素で受信したMR信号を受信する。また、無線通信回路44は、無線RFコイル20aの無線通信回路204(図4に図示)から、バッテリM(図4に図示)のバッテリ残量情報を受信する。例えば、無線通信回路44及び無線通信回路204の間の無線通信は、bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、又は低強度無線周波数(RF)波などを利用できる。
図6は、磁気共鳴イメージング装置1の機能を示すブロック図である。
処理回路40がプログラムを実行することによって、磁気共鳴イメージング装置1は、通信制御機能401、判定機能402、報知機能403、設定機能404、及び撮像機能405を実現する。なお、以下の説明では、機能401〜405をプログラムによるソフトウェア処理によって実現するものとして説明するが、これらの機能401〜405の一部又は全部を、ASICやFOGA等によるハードウェア処理によって実現してもよい。
図6に示す例は、無線RFコイル20aがボディコイル、スパインコイル、及び頭部コイルである場合を示す。また、ボディコイル、スパインコイル、及び頭部コイルのうち、ボディコイル及びスパインコイルのみが電源オンとなっている、即ち、バッテリMによって電力が供給されている状態である。
通信制御機能401は、無線通信回路44を制御して、無線RFコイル20aのバッテリMによって電力が供給されている無線通信回路204と無線通信を行ない、無線RFコイル20aによって受信されたMR信号や、無線RFコイル20aのバッテリMのバッテリ残量情報を受信する機能である。図6に示す例では、通信制御機能401は、ボディコイル及びスパインコイルの無線通信回路204とそれぞれ無線通信を行ない、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリMのバッテリ残量情報をそれぞれ受信する。
判定機能402は、記憶回路41に予め記憶された消費電力情報(図5に図示)と、通信制御機能401によって受信された無線RFコイル20aのバッテリ残量情報とに基づいて、無線RFコイル20aのバッテリ残量の判定を行う機能である。図6に示す例では、判定機能402は、ボディコイル及びスパインコイルの消費電力情報と、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリ残量情報とに基づいて、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリ残量の判定をそれぞれ行う。
又は、判定機能402は、記憶回路41に予め記憶された消費電力情報(図5に図示)と、通信制御機能401によって受信された無線RFコイル20aのバッテリ残量情報と、後述する撮像機能405によって設定された撮像条件とに基づいて、無線RFコイル20aのバッテリ残量の判定を行う機能である。図6に示す例では、判定機能402は、ボディコイル及びスパインコイルの消費電力情報と、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリ残量情報と、撮像条件とに基づいて、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリ残量の判定を行う。
判定機能402は、検査に係る撮像開始前に、1度だけバッテリ残量の判定を行うことができるし、段階的にバッテリ残量の判定を行うこともできる。
報知機能403は、判定機能402によって無線RFコイル20aのバッテリ残量が十分でないと判定された場合、無線RFコイル20aのバッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する機能である。図6に示す例では、報知機能403は、ボディコイル及びスパインコイルの少なくとも一方のバッテリ残量が十分でないと判定された場合、バッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する。報知機能403による報知は、ワーニングメッセージをディスプレイ42に表示することで行われてもよいし、音声によって行われてもよい。
報知機能403によって無線RFコイル20aのバッテリ残量が不十分であると報知された操作者は、バッテリ残量が不十分である無線RFコイル20aのバッテリMを再充電するか、一次電池に交換するか、他のバッテリに交換する。又は、当該操作者は、バッテリ残量が不十分である無線RFコイル20aをバッテリ残量が十分である他の無線RFコイルに交換してもよい。
設定機能404は、撮像条件を設定する機能である。撮像条件には、使用するRFコイル20の種類や、RFコイル20内で使用するコイルセクションに関する情報が含まれる。また、撮像条件には、スピンエコー法やグラジエントエコー法などのパルスシーケンスの種類や、これらのシーケンスが実行される順序や、各シーケンスの所要時間を含む。また、撮像条件には、各シーケンス内のパラメータ、例えば、RFパルスのフリップ角、繰り返し時間TR(Repetition Time)、スライス数、位相エンコード数等を含む。また、後述するバッテリ残量判定の観点からは、撮像条件は、前記無線RFコイルの種別、撮像に使用するパルスシーケンスの種別、及びパルスシーケンスの実行時間の少なくとも1個を含む。
撮像機能405は、シーケンスコントローラ34を制御して、設定機能404によって設定された撮像条件に従って、1又は複数のシーケンスを含む検査を実行してMRI画像を生成する機能である。また、撮像機能405は、生成されたMRI画像を記憶回路41に記憶したり、ディスプレイ42に表示したりする機能である。
続いて、図6及び図7を用いて磁気共鳴イメージング装置1の動作を説明する。
図7は、磁気共鳴イメージング装置1の動作を示すフローチャートである。
磁気共鳴イメージング装置1は、無線RFコイル20aの消費電力及び撮像条件に基づく予測消費電力量と、バッテリ残量とを比較することで、バッテリ残量の判定を行う。これにより、無線RFコイル20aに搭載されるバッテリのバッテリ残量で仮に撮像を行った場合の電池の状態を、効率的に、かつ、効果的に予測できる。その結果、磁気共鳴イメージング装置1によると、検査中に無線RFコイル20aのバッテリ残量が不足して検査が中止される事態が回避できるので、検査のやり直しを防止することができる。さらに、一次判定、即ちステップST3を採用すれば、長時間を要する撮像条件の設定より前の段階でバッテリ残量の不足を判定できる。
図7に示すフローチャートでは、バッテリ残量の判定を、一次判定〜四次判定のように、無線RFコイルとの通信を開始した時点から、実際に撮像を開始するまでの間に複数回実施するようにしている。これにより、先ずは、早い段階で、過去の実績等から予測又は仮定した撮像条件で、粗い判定する。例えば、バッテリ残量がほとんど無いようなコイルが存在する場合、撮像条件の設定を開始する前に、一次判定において、アラームを出してバッテリの再充電や交換を操作者に促す。その後、撮像条件の設定する途中で、二次判定及び三次判定等を行うことで、バッテリ残量の判定の精度を上げていくことができ、また、バッテリ残量の不足による撮像条件の設定のやり直しを未然に防ぐことができる。
通信制御機能401は、無線通信回路44を制御して、バッテリMによって電力が供給されており無線通信回路44と無線通信可能な状態である無線RFコイル20aと接続確認を行い、無線通信可能な状態である無線RFコイル20aを認識する(ステップST1)。図6に示す例を用いると、通信制御機能401は、ステップST1において、無線RFコイル20aとしてのボディコイル、スパインコイル、及び頭部コイルのうち、無線通信回路44と無線通信可能な状態のボディコイル及びスパインコイルを認識する。ボディコイル及びスパインコイルは、それら自体に設けられる電源スイッチを操作者がONに切り替えることで、又は、遠隔操作で電源がONに切り替えられることで、無線通信可能な状態に移行する。以下、無線RFコイル20aのうち、無線通信可能な状態の無線RFコイルを「通信可能コイル20a」と呼ぶ。
通信制御機能401は、無線通信回路44を制御して、ステップST1によって認識された通信可能コイル20aからバッテリ残量情報を受信する(ステップST2)。判定機能402は、ステップST2によって受信された通信可能コイル20aのバッテリ残量情報と、記憶回路41に記憶された消費電力情報(図5に図示)とに基づいて、通信可能コイル20aの全てのバッテリMのバッテリ残量が十分であるか否かの判定を行う(ステップST3)。ステップST3、即ち、無線RFコイル20aのうち通信可能コイル20aの認識のタイミングにおけるバッテリ残量の判定を、一次判定と呼ぶ。図6に示す例を用いると、判定機能402は、ステップST3において、ボディコイル及びスパインコイルのそれぞれのバッテリ残量情報と、記憶回路41に記憶された消費電力情報とに基づいて、ボディコイル及びスパインコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であるか否かの判定をそれぞれ行う。
図8は、バッテリ残量の一次判定を説明するための図である。
図8に示すように、ボディコイル及びスパインコイルが通信可能コイル20aである。各コイルセクションに対応する消費電力[W]は、図5に示す消費電力情報から得られるものである。全てのコイルセクションに対応する時間[h]は、任意に設定されるT1[h]である。例えば、時間T1[h]は、所要時間が最小となる検査に要する時間として設定される。ボディコイル及びスパインコイルにそれぞれ対応するバッテリ残量N1,Q1[W・h]は、図7のステップST2によって無線通信によりボディコイル及びスパインコイルからそれぞれ受信されるものである。ボディコイル及びスパインコイルには、それぞれ閾値R1,S2[W・h]が設定される。
図7のステップST3において、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとに、消費電力[W]と時間T1[h]とから予測消費電力量[W・h]が算出される。ボディコイルのバッテリ残量N1[W・h]から、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとの予測消費電力量[W・h]を引いた差[W・h]が得られる。ボディコイルの差[W・h]と、閾値R1[W・h]とが比較される。そして、ボディコイルの差[W・h]が閾値R1[W・h]より大きい場合、ボディコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であると判定される。
同様に、図7のステップST3において、スパインコイルの差[W・h]と、閾値S1[W・h]とが比較される。そして、スパインコイルの差[W・h]が閾値S1[W・h]より大きい場合、スパインコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であると判定される。
ここで、閾値R1及び閾値S1は、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、閾値R1及び閾値S1の少なくとも一方は、「0」であってもよい。
さらに、ボディコイルなどの差[W・h]の算出について、全てのコイルセクションを対象としているが、使用頻度が高い一部のコイルセクションのみを対象としてもよい。例えば、ボディコイルの差[W・h]は、N1−(PA+PB+PC+PD)・T1でもよいが、N1−(PA+PB)・T1でもよい。
図6及び図7の説明に戻って、ステップST3の判定でNO、すなわち、判定機能402が、通信可能コイル20aの少なくとも1個のバッテリ残量が不十分であると判定する場合、報知機能403は、通信可能コイル20aのバッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する(ステップST4)。ステップST4による報知は、ワーニングメッセージをディスプレイ42に表示することで行われてもよいし、音声によって行われてもよい。ステップST4の後は、詳細な判定を行うべくステップST5に進むものとするが、ステップST1に戻ってもよい。
ステップST3の判定でYES、すなわち、判定機能402が、通信可能コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であると判定する場合と、設定機能404は、通信可能コイル20aのうち、使用予定の通信可能コイルを選択する(ステップST5)。以下、通信可能コイル20aのうち、選択された使用予定の通信可能コイルを「選択コイル20a」と呼ぶ。
通信制御機能401は、無線通信回路44を制御して、ステップST5によって選択された選択コイル20aからバッテリ残量情報を受信する(ステップST6)。判定機能402は、ステップST6によって受信された選択コイル20aのバッテリ残量情報と、記憶回路41に記憶された消費電力情報とに基づいて、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であるか否かの判定を行う(ステップST7)。ステップST7、即ち、通信可能コイル20aのうち選択コイル20aの選択のタイミングにおけるバッテリ残量の判定を、二次判定と呼ぶ。
図9は、バッテリ残量の二次判定を説明するための図である。
図9に示すように、ボディコイルが選択コイル20aである。二次判定が図8に示す一次判定と異なるのは、判定の対象がボディコイルに絞られた点と、ボディコイルのバッテリ残量N2[W・h]である。ボディコイルに対応するバッテリ残量N2[W・h]は、図7のステップST6によって無線通信によりボディコイルから受信されるものである。バッテリ残量N2[W・h]は、図8に示すバッテリ残量N1[W・h]と比較して、図7のステップST2〜ST6におけるバッテリの実際の消費電力量の分だけ小さくなっている(N2<N1)。
図7のステップST7において、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとに、消費電力[W]と時間T1[h]とから予測消費電力量[W・h]が算出される。ボディコイルのバッテリ残量N2[W・h]から、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとの予測消費電力量[W・h]を引いた差[W・h]が得られる。ボディコイルの差[W・h]と、閾値R2[W・h]とが比較される。そして、ボディコイルの差[W・h]が閾値R2[W・h]より大きい場合、ボディコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であると判定される。
ここで、閾値R2は、閾値R1(図8に図示)と同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、閾値R2は、「0」であってもよい。
さらに、ボディコイルの差[W・h]の算出について、全てのコイルセクションを対象としているが、使用頻度が高い一部のコイルセクションのみを対象としてもよい。
図10は、図9に示すバッテリ残量の二次判定の変形例を説明するための図である。
図10に示す例では、ボディコイルのコイルセクションの種別のうち、使用頻度が高い一部のコイルセクションA〜Cを対象としてバッテリ残量の二次判定が行われている。この場合、ボディコイルの差[W・h]は、N2−(PA+PB+PC)・T1となる。図10に示す斜線部は、ボディコイルのうち使用頻度が低いコイルセクションDの部分を示す。以下、図10ではなく図9に示すように、全てのコイルセクションA〜Dを対象としてバッテリ残量の二次判定が行われる場合について説明する。
図6及び図7の説明に戻って、ステップST7の判定でNO、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの少なくとも1個のバッテリ残量が不十分であると判定する場合、報知機能403は、選択コイル20aのバッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する(ステップST8)。ステップST8による報知は、ワーニングメッセージをディスプレイ42に表示することで行われてもよいし、音声によって行われてもよい。
ステップST7の判定でYES、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であると判定する場合、設定機能404は、入力デバイス43からの操作者の指示に従って撮像条件としてのシーケンスを選択する(ステップST9)。
判定機能402は、ステップST6によって受信された選択コイル20aのバッテリ残量と、記憶回路41に記憶された消費電力と、ステップST9によって選択されたシーケンスとに基づいて、ステップST9によって設定されたシーケンスにおいて、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であるか否かの判定を行う(ステップST10)。ステップST10、即ち、シーケンスの選択のタイミングにおけるバッテリ残量の判定を、三次判定と呼ぶ。
図11は、バッテリ残量の三次判定を説明するための図である。
図11に示すように、ボディコイルが選択コイル20aである。三次判定が図8に示す二次判定と異なるのは、時間T3[h]である。ボディコイルのコイルセクションに対応する時間[h]は、ステップST9によって設定されたシーケンスの組み合わせに基づいて求められたT3[h]である。
図7のステップST10において、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとに、消費電力[W]と時間T3[h]とから予測消費電力量[W・h]が算出される。ボディコイルのバッテリ残量N2[W・h]から、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとの予測消費電力量[W・h]を引いた差[W・h]が得られる。ボディコイルの差[W・h]と、閾値R3[W・h]とが比較される。そして、ボディコイルの差[W・h]が閾値R3[W・h]より大きい場合、ボディコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であると判定される。
ここで、閾値R3は、閾値R1(図8に図示)及び閾値R2(図9に図示)と同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、閾値R3は、「0」であってもよい。
また、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとの予測消費電力量[W・h]の消費電力[W]は、消費電力情報(図5に図示)から得られるものとして説明したが、設定されたシーケンスごとに決定される値であってもよい。
図6及び図7の説明に戻って、ステップST10の判定でNO、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの少なくとも1個のバッテリ残量が不十分であると判定する場合、報知機能403は、選択コイル20aのバッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する(ステップST8)。
ステップST10の判定でYES、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であると判定する場合、設定機能404は、ステップST9によって設定されたシーケンスを確定するか否かを判定する(ステップST11)。
ステップST10の判定でNO、すなわち、設定機能404が、シーケンスを確定しないと判定する場合、設定機能404は、再び、シーケンスを選択する(ステップST9)。
図12(a),(b)は、シーケンスの選択画面の一例を示す図である。
図12(a)の選択画面は、その上段に、選択コイル20aとしてのボディコイルのバッテリ残量を示す。バッテリ残量は、フル充電時のバッテリの容量に対する残量の割合を示すパーセント表示とすることが好適である。バッテリ残量が75%である場合において、位置決め画像を得るための撮像を示す「Locator」のシーケンスと、RFコイルの感度マップを生成するための「Map」のシーケンスと、T1強調画像を得るための撮像を示す「T1W」のシーケンスとが選択されている。
図12(a)の選択画面は、その中段に、選択された各シーケンスに対応する所要時間「Time」と、予測消費電力量とを示す。各シーケンスの予測消費電力量も、バッテリ残量と同様に、フル充電時のバッテリの容量[W・h]に対する予測消費電力量[W・h]の割合を示すパーセント表示とすることが好適である。また、各シーケンスの選択された全てのシーケンスの所要時間を積算した時間「2分20秒」と、予測消費電力量[%]を積算した値「12%」とが示される。
図12(a)の選択画面は、その下段に、3個のシーケンスに係る検査後のバッテリ残量と、撮像可能時間とを示す。検査後のバッテリ残量は、選択画面の上段のバッテリ残量「75%」から選択画面の中段の積算された予測消費電力量「12%」を引いた値「63%」である。検査後の撮像可能時間は、検査後のバッテリ残量[W・h]と、ボディコイルを用いて行われる標準的な予測消費電力量[W・h]とに基づいて算出される概略時間である。
図12(a)示す選択画面において3個のシーケンスが選択された状態で「Scan」ボタンがクリックされると、図7のステップST11において、検査のための3個のシーケンスが確定されてステップST12に進む。
図12(b)は、図12(a)に示す選択画面において、「T2W」、即ちT1強調画像を撮像するためのシーケンスがさらに選択され、図7のステップST11からステップST9に戻った後の選択画面を示す。各シーケンスには、所要時間「Time」と、電力消費量とが示される。また、全てのシーケンスの所要時間を積算した時間と、電力消費量を積算した値とが示される。図12(b)示す選択画面において「Scan」ボタンがクリックされると、図7のステップST11において、検査のための4個のシーケンスが確定されてステップST12に進む。
検査に含まれるシーケンスごとに、選択コイル20aの所要時間が異なるので、選択されるシーケンスごとに、所要時間に応じた予測消費電力量が算出されることになる。そして、複数のシーケンスにそれぞれ対応する予測消費電力量が積算されて、検査全体の選択コイル20aの予測消費電力量が算出される。
操作者は、図12(a),(b)に示す選択画面を操作しながら、図7のステップST6によって無線通信によりボディコイルから受信されるバッテリ残量と、選択されたシーケンスの組み合わせに係る予測消費電力量との関係を視認できる。また、操作者は、図12(a),(b)に示す選択画面を操作しながら、図7のステップST6によって無線通信によりボディコイルから受信されるバッテリ残量の範囲で実行できるシーケンスの組み合わせを選択することもできる。
図6及び図7の説明に戻って、通信制御機能401は、無線通信回路44を制御して、ステップST5によって選択された選択コイル20aからバッテリ残量を受信する(ステップST12)。判定機能402は、ステップST12によって受信された選択コイル20aのバッテリ残量と、記憶回路41に記憶された消費電力と、ステップST11によって確定されたシーケンスとに基づいて、ステップST11によって確定されたシーケンスにおいて、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であるか否かの判定を行う(ステップST13)。ステップST13におけるバッテリ残量の判定を四次判定と呼ぶ。
図13は、バッテリ残量の四次判定を説明するための図である。
図13に示すように、ボディコイルが選択コイル20aである。四次判定が図9に示す三次判定と異なるのは、ボディコイルのバッテリ残量N4[W・h]である。ボディコイルに対応するバッテリ残量N4[W・h]は、図7のステップST12によって無線通信によりボディコイルから受信されるものである。バッテリ残量N4[W・h]は、図11に示すバッテリ残量N2[W・h]と比較して、図7のステップST6〜ST12におけるバッテリの実際の消費電力量の分だけ小さくなっている(N4<N2)。
図7のステップST13において、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとに、消費電力[W]と時間T3[h]とから予測消費電力量[W・h]が算出される。ボディコイルのバッテリ残量N4[W・h]から、ボディコイルのコイルセクションの種別ごとの予測消費電力量[W・h]を引いた差[W・h]が得られる。ボディコイルの差[W・h]と、閾値R4[W・h]とが比較される。そして、ボディコイルの差[W・h]が閾値[W・h]より大きい場合、ボディコイルのバッテリMのバッテリ残量が十分であると判定される。
ここで、閾値R4は、閾値R1(図8に図示)、閾値R2(図9に図示)、及び閾値R3(図11に図示)と同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、閾値R4は、「0」であってもよい。
図7のステップST6〜ST12に長時間を要してしまい、その間にバッテリを大きく消費してしまうこともありうる。バッテリ残量の四次判定によると、図7のステップST6〜ST12におけるバッテリの実際の消費電力量を考慮して、検査直前のバッテリ残量N4[W・h]により検査の可否を判定することができる。
図6及び図7の説明に戻って、ステップST13の判定でNO、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの少なくとも1個のバッテリ残量が不十分であると判定する場合、報知機能403は、選択コイル20aのバッテリ残量が不十分であるため撮像を実行できない旨を操作者に報知する(ステップST8)。
ステップST13の判定でYES、すなわち、判定機能402が、選択コイル20aの全てのバッテリ残量が十分であると判定する場合、撮像機能405は、確定されたシーケンスに従って撮像を実行する(ステップST14)。撮像機能405は、選択コイル20aを用いた撮像により選択コイル20aで受信され無線送信されたMR信号に基づいて、T1W画像及びT2W画像などのMRI画像を生成して、MRI画像を記憶回路41に記憶したり、ディスプレイ42に表示したりする。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の磁気共鳴イメージング装置によれば、判定機能402及び設定機能404を持つことにより、無線RFコイルに搭載される電池の電池残量で仮に撮像を行った場合の電池の状態を、効率的に、かつ、効果的に予測できる。
なお、各実施形態の説明における、判定機能、報知機能、設定機能、及び撮像機能は、夫々、特許請求の範囲の記載における判定部、報知部、設定部、及び撮像部の一例である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、磁気共鳴イメージング装置1のバッテリが無線RFコイル20aの単位で無線RFコイル20aに1個搭載されるものとして説明した。しかしながら、その場合に限定されるものではなく、無線RFコイル20aのコイルセクションの単位で無線RFコイル20aに複数搭載されていてもよい。また、例えば、磁気共鳴イメージング装置1が無線RFコイル20aに具備される各コイルセクションについて消費電力情報を保有し(図5参照)、磁気共鳴イメージング装置1がコイルセクションごとに予測消費電力量とバッテリ残量との差を閾値と比較するものとして説明した。しかしながら、その場合に限定されるものではなく、磁気共鳴イメージング装置1が無線RFコイル20aに具備される代表的な1個のコイルセクションについて消費電力情報を保有し、磁気共鳴イメージング装置1が当該1個のコイルセクションについて予測消費電力量とバッテリ残量との差を閾値と比較してもよい。