JP2017044233A - 圧力脈動伝達抑制機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一次側から二次側への圧力脈動伝達抑制機構であって、雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスを備え、一次側から二次側への圧力脈動の伝達を抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、一次側から二次側への圧力脈動伝達抑制機構であって、簡便に形成された螺旋状オリフィスを備え、一次側から二次側への圧力脈動の伝達を抑制する圧力脈動伝達抑制機構を提供することを目的とする。
又本発明においては、一次側から二次側への圧力脈動伝達抑制機構であって、雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスを備え、一次側から二次側への圧力脈動の伝達を抑制することを特徴とする圧力脈動伝達抑制機構を提供する。
互いに螺合する雌螺子と雄螺子の何れか一方の山の頂部を切り取ることにより、両者の螺合によって螺旋状のオリフィスを形成することができる。螺子山の頂部の切削は、簡便に且つ精度良く行うことができる。又、一次圧を受けて独立気泡の発泡素材弾性体が雌螺子に食い込むことにより、螺旋状のオリフィスを簡便に形成することができる。
本発明の好ましい態様においては、圧力脈動伝達抑制機構は、雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスよりも一次側に、雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスを備える。
本発明の好ましい態様においては、圧力脈動伝達抑制機構は、雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスよりも二次側に、雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスを備える。
一次圧を受けて独立気泡の発泡素材弾性体が雌螺子に食い込むことにより形成された螺旋状のオリフィスにより一次圧の脈動が減圧され、次いで下流側の雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスにより更に圧力脈動が減圧されることにより、二次側への圧力脈動伝達抑制効果が増大する。
図1に示すように、圧力脈動伝達抑制機構1は、大径六角柱部2aと中径円柱部2bと小径円柱部2cとが、前記の順番で同心に配設されて一体化したケース2を備えている。
中径円柱部2bの外周には雄螺子3aが形成され、小径円柱部2cの外周には2条の環状突起3bが形成されている。
大径六角柱部2aには、小径円柱部2cから離隔する端面から延びる大径中心穴4aと、大径中心穴4aの奥端から延びる中径中心穴4bとが形成されている。中径中心穴4bは中径円柱部2b内へ延び、中径円柱部2bの小径円柱部側端部の近傍まで延在している。小径円柱部2cには、大径六角柱部2aから離隔する端面から延びる小径中心穴4cが形成されている。小径中心穴4cは、中径円柱部2b内へ延び、中径中心穴4bの奥端近傍まで延在している。中径円柱穴4bの奥端と小径円柱穴4cの奥端とは、微小径中心穴4dで連結されている。
中径中心穴4bには雌螺子5aが形成されている。
中径円柱部6bの大径円柱部6aに近接する部分の外周にはケース2の雌螺子5aに螺合する雄螺子7aが形成され、中径円柱部6bの大径円柱部6aから離隔する部分の外周には、ケース2の雌螺子5aに螺合する雄螺子の山の頂部を所定高さで切り取った雄螺子7bが形成されている。
大径円柱部6aには、中径円柱部6bから離隔する端面から延びる大径中心穴8aが形成されている。大径中心穴8aは中径円柱部6b内へ延びている。大径中心穴8aの奥端から微小径中心穴8bが同心に延び、微小径中心穴8bの奥端は、中径円柱部6bを径方向に貫通する小径横穴8cに連通している。小径横穴8cは、雄螺子7aと雄螺子7bの間の中径円柱部6b外周面に開口している。中径円柱部6bには、大径円柱部6aから離隔する端面から延びる端部中心穴8dが形成されている。端部中心穴8dは小径横穴8cの近傍まで延在している。
螺子6は、中径円柱部6bをケース2の大径中心穴4aへ差し向けて、ケース2の外側から大径中心穴4aを経由してケース2の中径中心穴4bへ螺子込まれ、雄螺子7a、7bがケース2の雌螺子5aと螺合し、大径円柱部6aがケース2の大径中心穴4aの奥端に当接した状態で、ケース2に螺着している。この状態で、中径円柱部6bの大径円柱部6aから離隔する端面と中径中心穴4bの奥端との間には隙間Sが形成されている。
図2に示すように、ケース2の雌螺子5aの谷と、螺子6の所定高さで山が切り取られた雄螺子7bの山とで、螺旋状オリフィス9が形成されている。
ケース2の大径六角柱部2aには、図示しない圧力計が取り付けられている。大径六角柱部2aの大径中心穴4aは図示しない圧力計の感圧部に連通している。
一次側流体圧は、ケース2の小径中心穴4c、微小径中心穴4d、隙間S、螺旋状オリフィス9、小径横穴8c、微小径中心穴8b、大径中心穴8a、大径中心穴4aで形成される圧力伝達経路を通って、二次側の図示しない圧力計の感圧部に伝達される。
一次側の圧力上昇は、前記圧力伝達経路を通って一次側から二次側へ微少量の流体が流れることにより、二次側に伝達される。
一次側の圧力上昇速度が小さい場合は、前記圧力伝達経路を流れる流体の流速が小さく、螺旋状オリフィス9の流動抵抗による圧力損失が少ないので、一次側の圧力上昇がそのまま二次側に伝達される。
一次側に圧力脈動が発生し、一次側の圧力が高速で上昇すると、前記圧力伝達経路を流れる流体の流速が大きくなり、螺旋状オリフィス9の流動抵抗による圧力損失が大きくなるので、一次側の圧力上昇が低減されて二次側に伝達される。この結果、一次側から二次側への圧力脈動の伝達が抑制され、圧力計の損傷等の事態の発生が抑制される。
雄螺子7bの螺子山の頂部の切削は、簡便に且つ精度良く行うことができるので、円柱体の外周面に螺旋溝を微細加工する場合に比べて簡便にオリフィスを形成することができる。
図3に示すように、圧力脈動伝達抑制機構11は、大径六角柱部12aと中径円柱部12bと小径円柱部12cとが、前記の順番で同心に配設されて一体化したケース12を備えている。
中径円柱部12bの外周には雄螺子13aが形成され、小径円柱部12cの外周には2条の環状突起13bが形成されている。
大径六角柱部12aには、小径円柱部12cから離隔する端面から延びる大径中心穴14aと、大径中心穴14aの奥端から延びる中径中心穴14bとが形成されている。中径中心穴14bは中径円柱部12b内へ延び、中径円柱部12bの小径円柱部側端部の近傍まで延在している。小径円柱部12cには、大径六角柱部12aから離隔する端面から延びる小径中心穴14cが形成されている。小径中心穴14cは、中径円柱部12b内へ延び、中径中心穴14bの奥端近傍まで延在している。中径円柱穴14bの奥端と小径円柱穴14cの奥端とは、微小径中心穴14dで連結されている。
中径中心穴14bには雌螺子15aが形成されている。
大径円柱部16aには、中径円柱部16bから離隔する端面から延びる大径中心穴18aが形成されている。大径中心穴18aは中径円柱部16b内へ延びている。大径中心穴18aの奥端から微小径中心穴18bが同心に延び、微小径中心穴18bの奥端は、中径円柱部16bを径方向に貫通する小径横穴18cに連通している。小径横穴18cは、中径円柱部16bの大径円柱部16aから離隔する端面の近傍に配設されており、雄螺子17aと前記端面の間の中径円柱部16b外周面に開口している。
圧力脈動伝達抑制機構11は、螺子16の中径円柱部16bの大径円柱部6aから離隔する端面に隣接して配設された独立気泡の発泡素材で形成された弾性円柱体19を備えている。
弾性円柱体19はケース12の中径中心穴14b内に挿入され、螺子16がケース12の中径中心穴14bに螺入している。弾性円柱体19の一方の端面19aはケース12の中径中心穴14bの奥端に対峙し、他方の端面19bは螺子16の中径円柱部16bの大径円柱部16aから離隔する端面に対峙し、周側面19cはケース12の雌螺子15aに対峙している。
ケース12の大径六角柱部12aには、図示しない圧力計が取り付けられている。大径六角柱部12aの大径中心穴14aは図示しない圧力計の感圧部に連通している。
一次側流体圧は、小径中心穴14c、微小径中心穴14d、弾性円柱体19の一方の端面19aとケース12の中径中心穴14bの奥端との間の隙間、弾性円柱体19の周側面19cとケース2の雌螺子15aの谷との間の螺旋状隙間、螺子16の中径円柱部16bの外周側面とケース12の雌螺子15aの谷との間の螺旋状隙間、小径横穴18c、微小径中心穴18b、大径中心穴18a、大径中心穴4aで形成される圧力伝達経路を通って、二次側の図示しない圧力計の感圧部に伝達される。
一次側の圧力上昇は、前記圧力伝達経路を通って一次側から二次側へ微少量の流体が流れることにより、二次側に伝達される。
一次側の圧力上昇速度が小さい場合は、弾性円柱体19が全体的に縮小変形するので、弾性円柱体19の周側面19cとケース12の雌螺子15aの谷との間の螺旋状隙間は縮小せず、また前記圧力伝達経路を流れる流体の流速も小さいので、前記螺旋状隙間による圧力損失が少なく、一次側の圧力上昇がそのまま二次側に伝達される。
一次側に圧力脈動が発生し、一次側の圧力が高速で上昇すると、一方の端面19aに一次側の高圧を瞬間的に受けた弾性円柱体19が長手軸方向に瞬間的に縮むと共にポアソン比で径方向に瞬間的に膨張する。この結果、弾性円柱体19の周側面19cがケース2の雌螺子15aに食い込み、周側面19cと雌螺子15aの谷との間の螺旋状隙間が縮小して、図4に示すように、螺旋状オリフィス20が形成される。螺旋状オリフィス20の流動抵抗により圧力損失が発生し、一次側の圧力上昇が低減されて二次側に伝達される。この結果、一次側から二次側への圧力脈動の伝達が抑制され、圧力計の損傷等の事態の発生が抑制される。
弾性円柱体19を配設することにより、円柱体の外周面に螺旋溝を微細加工する場合に比べて簡便にオリフィスを形成することができる。
図5に示すように、圧力脈動伝達抑制機構21は、大径六角柱部22aと中径円柱部22bと小径円柱部22cとが、前記の順番で同心に配設されて一体化したケース22を備えている。
中径円柱部22bの外周には雄螺子23aが形成され、小径円柱部22cの外周には2条の環状突起23bが形成されている。
大径六角柱部22aには、小径円柱部22cから離隔する端面から延びる大径中心穴24aと、大径中心穴24aの奥端から延びる中径中心穴24bとが形成されている。中径中心穴24bは中径円柱部22b内へ延び、中径円柱部22bの小径円柱部側端部の近傍まで延在している。小径円柱部22cには、大径六角柱部22aから離隔する端面から延びる小径中心穴24cが形成されている。小径中心穴24cは、中径円柱部22b内へ延び、中径中心穴24bの奥端近傍まで延在している。中径円柱穴24bの奥端と小径円柱穴24cの奥端とは、微小径中心穴24dで連結されている。
中径中心穴24bには雌螺子25aが形成されている。
大径円柱部26aには、中径円柱部26bから離隔する端面から延びる大径中心穴28aが形成されている。大径中心穴28aは中径円柱部26b内へ延びている。大径中心穴28aの奥端から微小径中心穴28bが同心に延び、微小径中心穴28bの奥端は、中径円柱部26bを径方向に貫通する小径横穴28cに連通している。小径横穴28cは、雄螺子27aと雄螺子27bの間の中径円柱部26b外周面に開口している。
圧力脈動伝達抑制機構21は、螺子26の中径円柱部26bの大径円柱部26aから離隔する端面に隣接して配設された独立気泡の発泡素材で形成された弾性円柱体29を備えている。
弾性円柱体29はケース22の中径中心穴24b内に挿入され、螺子26がケース22の中径中心穴24bに螺入している。弾性円柱体29の一方の端面29aはケース22の中径中心穴24bの奥端に対峙し、他方の端面29bは螺子26の中径円柱部26bの大径円柱部26aから離隔する端面に対峙し、周側面29cはケース22の雌螺子25aに対峙している。
図6に示すように、ケース2の雌螺子25aの谷と、螺子26の所定高さで山が切り取られた雄螺子27bの山とで、螺旋状オリフィス30が形成されている。
ケース22の大径六角柱部22aには、図示しない圧力計が取り付けられている。大径六角柱部22aの大径中心穴24aは図示しない圧力計の感圧部に連通している。
一次側流体圧は、小径中心穴24c、微小径中心穴24d、弾性円柱体29の一方の端面29aとケース22の中径中心穴24bの奥端との間の隙間、弾性円柱体29の周側面29cとケース22の雌螺子25aの谷との間の螺旋状隙間、螺旋状オリフィス30、小径横穴28c、微小径中心穴28b、大径中心穴28a、大径中心穴24aで形成される圧力伝達経路を通って、二次側の図示しない圧力計の感圧部に伝達される。
一次側の圧力上昇は、前記圧力伝達経路を通って一次側から二次側へ微少量の流体が流れることにより、二次側に伝達される。
一次側の圧力上昇速度が小さい場合は、弾性円柱体29が全体的に縮小変形するので、弾性円柱体29の周側面29cとケース22の雌螺子25aの谷との間の螺旋状隙間は縮小せず、また前記圧力伝達経路を流れる流体の流速も小さいので、前記螺旋状隙間と螺旋状オリフィス30による圧力損失が少なく、一次側の圧力上昇がそのまま二次側に伝達される。
一次側に圧力脈動が発生し、一次側の圧力が高速で上昇すると、一方の端面29aに一次側の高圧を瞬間的に受けた弾性円柱体29が長手軸方向に瞬間的に縮むと共にポアソン比で径方向に瞬間的に膨張する。この結果、弾性円柱体29の周側面29cがケース2の雌螺子25aに食い込み、周側面29cと雌螺子25aの谷との間の螺旋状隙間が縮小して、図7に示すように、螺旋状オリフィス31が形成される。一次側の圧力が高速で上昇すると、前記圧力伝達経路を流れる流体の流速が大きくなり、螺旋状オリフィス31、30の流動抵抗による圧力損失が大きくなるので、一次側の圧力上昇が低減されて二次側に伝達される。この結果、一次側から二次側への圧力脈動の伝達が抑制され、圧力計の損傷等の事態の発生が抑制される。
一次圧を受けて独立気泡の発泡素材弾性体29が雌螺子25aに食い込むことにより形成された螺旋状のオリフィス31により一次圧の脈動が減圧され、次いで下流側の雌螺子25aと山の頂部が切り取られた雄螺子27bとが螺合して形成された螺旋状のオリフィス30により更に圧力脈動が減圧されることにより、二次側への圧力脈動伝達抑制効果が増大する。 雄螺子27bの螺子山の頂部の切削は、簡便に且つ精度良く行うことができるので、円柱体の外周面に螺旋溝を微細加工する場合に比べて簡便にオリフィスを形成することができる。また弾性円柱体29を配設することにより、円柱体の外周面に螺旋溝を微細加工する場合に比べて簡便にオリフィスを形成することができる。
2、12、22 ケース
5a、15a、25a 雌螺子
6、16、26 螺子
7b、27b 雄螺子
9、20、30、31 螺旋状オリフィス
19、29 弾性円柱体
Claims (4)
- 一次側から二次側への圧力脈動伝達抑制機構であって、雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスを備え、一次側から二次側への圧力脈動の伝達を抑制することを特徴とする圧力脈動伝達抑制機構。
- 一次側から二次側への圧力脈動伝達抑制機構であって、雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスを備え、一次側から二次側への圧力脈動の伝達を抑制することを特徴とする圧力脈動伝達抑制機構。
- 雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスよりも一次側に、雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスを備えることを特徴とする請求項1に記載の圧力脈動伝達抑制機構。
- 雌螺子と一次圧を受けて雌螺子に食い込んだ独立気泡の発泡素材弾性体とにより形成された螺旋状のオリフィスよりも二次側に、雌螺子と山の頂部が切り取られた雄螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィス又は雄螺子と山の頂部が切り取られた雌螺子とが螺合して形成された螺旋状のオリフィスを備えることを特徴とする請求項2に記載の圧力脈動伝達抑制機構。
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