以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」と称する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。
なお、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)や大入賞口(後述)などの入賞口を通過(進入)した遊技球が、夫々の入賞口に対応して設けられたスイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23(後述))によって検出されることを「入賞」と称する。「入賞」のうち、始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)への入賞を「始動入賞」と称し、特に、第1始動入賞口への入賞を第1始動入賞と称し、第2始動入賞口への入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞の発生(第1始動口スイッチ22Aによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)が成立する。
また、第2始動入賞の発生(第2始動口スイッチ22Bによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第2特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて実行される第2特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件(第2実行条件とも称する)が成立する。なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立する迄、保留データ(第1特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第2始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立する迄、保留データ(第2特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は、第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、通常、単に「特図保留記憶数」または「保留記憶数」と称するが、単に「特図保留記憶数」または「保留記憶数」と称した場合に、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数の何れか1つ又は2つを指すこともあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の下側部分(普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方)には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、遊技球が通過(進入)できない閉鎖状態と、遊技球が通過(進入)できる開放状態とに変化する大入賞口を形成する。具体的には、特別可変入賞球装置7は、例えば図2に示す大入賞口扉用のソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、大入賞口扉の開閉によって大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。
一例として、特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態とし、ソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態とする。開放状態となった大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。つまり、大入賞口を開放状態とすることによって、大入賞口への入賞が発生する。
大入賞口への入賞の発生(カウントスイッチ23による遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば12個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば12個)は、第1始動入賞の発生に基づいては払い出される賞球の個数(例えば3個)、第2始動入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば3個)よりも多い。つまり、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)が、遊技者にとって有利か否かに大きく影響する。すなわち、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて多くの賞球が期待できるので、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて遊技者にとって非常に有利である。
なお、遊技球が通過(進入)できない閉鎖状態に加えて、または代えて、遊技球が通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第2特図」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置4A(第2特別図柄表示装置4Bも同様)は、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。夫々の特別図柄には、夫々に対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す各数字には「0」〜「9」の各図柄番号が付され、「−」を示す記号には「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(例えば、アルファベットのLやEのような点灯パターン)を予め設定しておき、特別図柄として表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分(第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの上部)には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。例えば、第1保留表示器25Aは、点灯させるLEDの数によって、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
第2保留表示器25Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第2特図保留情報)に基づく第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。例えば、第2保留表示器25Bは、点灯させるLEDの数によって、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
遊技盤2における遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲーム(後述)を実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)とも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件(後述)が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データ(普図保留情報)として記憶(保留)される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。ゲートスイッチ21による遊技球の検出によって、普図ゲームを実行するための普図始動条件は成立した場合であっても、普図ゲームの開始を許容する普図開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した普図ゲームが実行中である場合)には、当該普図ゲームの実行は保留される(当該普図ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。装飾識別情報(飾り図柄)の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)、又は、第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)に対応して、表示領域(飾り図柄表示エリア)において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図1に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのうち何れかの特図ゲームの開始に対応して、すなわち、第1特図又は第2特図のうち何れかの特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームの終了に対応して、すなわち、特図の停止表示に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄、最終停止図柄とも称する)が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)では、第1特図ゲーム(又は第2特図ゲーム)と連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。
飾り図柄は、例えば9種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する9個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。夫々の飾り図柄には、夫々の飾り図柄に対応する図柄番号が付されている。一例として、「1」〜「9」を示す各英数字には「1」〜「9」の各図柄番号が付されていればよい。なお、飾り図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類、8種類、10種類など)。
なお、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果とも称する)である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄(最終停止図柄)を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果(普図表示結果とも称する)である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示(又は、単に「導出」)とも称する。なお、飾り図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングは、特別図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングと必ずしも一致していなくてもよく、特別図柄の変動時間(特図変動時間)内に、飾り図柄の変動時間が収まっていればよい。
すなわち、飾り図柄の変動開始タイミングが特別図柄の変動開始タイミングよりも遅くてもよいし、特別図柄の変動終了タイミング(確定特別図柄の停止表示タイミング)が飾り図柄の変動終了タイミング(確定飾り図柄の停止表示タイミング)よりも遅くてもよい。例えば、確定飾り図柄の停止表示後に所定演出の実行を開始し、当該所定演出の実行の終了時に確定特別図柄を停止表示させてもよい。
また、完全停止表示(最終停止表示、導出表示)とは異なる停止表示を行ってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示を開始してから確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中に飾り図柄を仮停止表示させてもよい。なお、仮停止表示には、変動速度が「0」となった飾り図柄が、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせつつ停留して表示させるものや、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間、微少な揺れや伸縮なども生じさせずに停止表示させるものなどが含まれる。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第1特図ゲームの数を特定可能に表示する。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第2保留表示器25Bと同様、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第2特図ゲームの数を特定可能に表示する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、例えば右詰めで、第1保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が増加したときは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第1特図保留情報に対応する保留表示として新たな第1保留表示を追加し、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示があれば、当該他の第1保留表示の左側(複数の他の第1保留表示があれば最も左側の第1保留表示の更に左側)に上記新たな第1保留表示を追加するようにしてもよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第1特図保留情報に対応する保留表示に相当する第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示(一番古くから表示されている第1保留表示)を消去し、他の第1保留表示の夫々を、消去した第1保留表示側(右側)に移動(シフト)する。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、例えば左詰めで、第2保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が増加したときは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HRの左側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第2特図保留情報に対応する保留表示として新たな第2保留表示を追加し、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示があれば、当該他の第2保留表示の右側(複数の他の第2保留表示があれば最も右側の第2保留表示の更に右側)に上記新たな第2保留表示を追加するようにしてもよい。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第2特図保留情報に対応する保留表示に相当する第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示(一番古くから表示されている第2保留表示)を消去し、他の第2保留表示の夫々を、消去した第2保留表示側(左側)に移動(シフト)する。なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
また、画像表示装置5の表示領域には、保留表示のエリアとして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRの他に、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRから消去された(移動された)保留表示(すなわち、第1開始条件の成立によって消化される第1特図保留情報や、第2開始条件の成立によって消化される第2特図保留情報に基づき実行される飾り図柄の可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)を含む情報を表した特別画像を表示するアクティブ表示エリアAHA(消化時表示領域、消化時表示エリア、今回保留表示領域、今回保留表示エリア、アクティブ保留表示領域、アクティブ保留表示エリア、アクティブ表示領域、今回表示領域、今回表示エリア、消化時表示部などとも称する。)が、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間が配置されている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、図1に示すように、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間にアクティブ表示エリアAHAを配置しているが、アクティブ表示エリアAHAは、画像表示装置5の表示領域の何れかの位置に配置されていればよい。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、アクティブ表示のほかには、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠、アクティブ表示またはアクティブ表示の周囲やアクティブ表示枠の周囲に表示される文字や画像などのアクティブ表示に応じた情報などが特別画像によって表示される。
遊技盤2における遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口の何れかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。例えば、スピーカ8は、遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音(効果音とも称する)を出力し、遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。演出音における検出音とは、例えば、スイッチやセンサによる検出結果(例えば、第1始動入賞口等への入賞の検出など)に応じて出力される音、声(セリフ、メッセージ)などである。演出音における応答音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される音、声などである。なお、プッシュボタン31Bへの操作行為は、プッシュセンサによって検出されるものでもあるため、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される応答音は検出音でもある。演出音における報知音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を要求するために報知する音、声や、リーチ状態(後述)の移行時にリーチ状態に移行する旨を報知する音、声や、大当り遊技状態への移行前に大当り遊技状態に移行する旨を予告又は示唆する音、声などである。
警告音の一例は、遊技球が下皿に過剰に保持(貯留)されているときに出力される警告音、ガラス扉(非図示)が開放しているときに出力される警告音などである。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)が設けられている。図1に示した一例では、画像表示装置5の上部位置に発光部材9CC、画像表示装置5の左右位置に発光部材9CL、発光部材9CRを設置し、遊技機用枠3の上部位置に発光部材9U、遊技機用枠3の左右位置に発光部材9SL、発光部材9SRを設置している。以下、発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRの夫々を特に区別しない場合には、総称してランプ9と称する。ランプ9は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。発光部材9Uは、回転部を有する回転灯(例えばパトランプ)であってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物(例えば、特別可変入賞球装置7等)の周囲などに、種々の発光部材を設置してもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
なお、各構成の配置位置(設置位置)は、一例であって、他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20が、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。また例えば、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cが、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、特定遊技状態である大当り遊技状態に制御される。パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を、所定の回数(所定のラウンド数)、実行する。ラウンドは、大入賞口の開放サイクルである。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、小当りを設けないが、小当りを設けてもよい。すなわち、確定特別図柄として所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるこにより、特図ゲームでの可変表示結果を「小当り」としてもよい。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態である小当り遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後の各ラウンド(各回のラウンド)において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉を開閉させて、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。例えば、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時に大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させ、その後、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時に大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態に維持し、その後、大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態に維持し、1回のラウンドを終了させる。
パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき1回、大入賞口を開放状態に変化させる(1回のラウンド中に、大入賞口を開放状態→閉鎖状態と変化させる)。なお、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき複数回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい。例えば、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき2回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい(1回のラウンド中に、大入賞口を開放状態→閉鎖状態→開放状態→閉鎖状態と変化させてもよい)。
大当り遊技状態においてラウンドが実行される所定の回数(所定のラウンド数)は、固定(一定)の回数(例えば、常に10回)でなくてもよい。例えば、大当り遊技状態においてラウンドが実行される所定の回数(所定のラウンド数)は、複数種類の回数(例えば、2回、8回、16回)のなかから選択(抽選)されたいずれかの回数であってもよい。
つまり、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、ラウンドの実行回数が上限回数(上述所定の回数が固定の回数である場合には当該固定の回数、上述の所定の回数が複数種類から選択される場合には選択された回数)に達するまで、ラウンドを繰り返し実行する。なお、パチンコ遊技機1は、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行を終了してもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、大入賞口扉を開いた後に所定の時間(開放期間)が経過するか、大入賞口への所定個数(例えば9個)の入賞が発生するか、のいずれかとなるまでの期間、開放状態に維持される。ラウンドにおいて大入賞口が開放状態に維持される所定の時間(開放期間)は、固定(一定)の時間(例えば、常に29秒間)でなくてもよい。例えば、ラウンドにおいて大入賞口が開放状態に維持される所定の時間(開放期間)は、複数種類の時間(例えば、0.1秒間、29秒間)のなかから選択(抽選)されたいずれかの時間であってもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、大入賞口扉を閉じた後に所定の時間(閉鎖期間)が経過するまでの期間、閉鎖状態(ラウンドにおける閉鎖状態)に維持される。ラウンドにおいて大入賞口が閉鎖状態に維持される所定の時間(閉鎖期間)は、固定(一定)の時間(例えば、常に3秒間)でなくてもよい。例えば、ラウンドにおいて大入賞口が閉鎖状態に維持される所定の時間(閉鎖期間)は、複数種類の時間(例えば、1秒間、3秒間)のなかから選択(抽選)されたいずれかの時間であってもよい。
以上から、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、例えば、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したり、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを16回実行したり、大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)→開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを2回実行したり、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行した後に大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したりすることもできる。
なお、大当り遊技状態におけるラウンドのうち、大入賞口を開放状態とする所定の時間(開放期間)が比較的長いラウンド(例えば、開放状態が29秒間であるラウンド)は通常開放ラウンドとも称され、大入賞口を開放状態とする所定の時間(開放期間)が比較的短いラウンド(例えば、開放状態が0.1秒間であるラウンド)は短期開放ラウンドとも称される。
また、大当り図柄である特別図柄のうち、通常開放ラウンドに対応する大当り図柄(後に通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に制御される大当り図柄)は、通常開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。大当り図柄である特別図柄のうち、短期開放ラウンドに対応する大当り図柄(後に短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に制御される大当り図柄)は、短期開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、通常開放ラウンドが所定の回数(所定のラウンド数)、実行される。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、短期開放ラウンドが所定の回数(所定のラウンド数)、実行される。なお、短期開放大当り状態に比べ通常開放大当り状態の方が通常開放ラウンドの実行回数が多くなるなどしていれば、通常開放大当り状態において通常開放ラウンドの他に短期開放ラウンドを実行し、短期開放大当り状態において短期開放ラウンドの他に通常開放ラウンドを実行してもよい。
以上のように、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、夫々の大当り遊技状態において遊技者が得る価値、すなわち、遊技者から見た有利度(例えば、賞球数(出玉数))を夫々異ならせた多様な大当り遊技状態を用意(実現)することができる。
例えば、通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、各ラウンドにおける出玉に差が無ければ、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態では、通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
また、通常開放ラウンドを8回実行した後に短期開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態(実質8ラウンドの大当り遊技状態)と、実質8ラウンドの大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、短期開放ラウンドで得られる出玉数が無視できる程度に少なければ、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態では、実質8ラウンドの大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
また、大入賞口扉を開いた後に所定の時間(開放期間)が経過していなくても大入賞口への所定個数の入賞が発生した場合には大入賞口は開放状態から閉鎖状態に変化するが、当該所定個数に差を設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、上記所定個数を5個とした通常開放ラウンド(開放時間は29秒間)を8回実行する大当り遊技状態と、上記所定個数を10個とした通常開放ラウンド(開放時間は29秒間)を8回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数に差をを設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、賞球数を6個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態と、賞球数を12個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、当該大当り遊技状態自体によって遊技者が得る価値(当該大当り遊技状態の期間において遊技者が得る価値)に加えて、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の状態の種類(例えば、通常状態、時短状態、確変状態の別)や、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の状態(例えば、時短状態、確変状態)が維持される期間(例えば、時短回数、ST回数)の長さなどを異ならせることにより、当該大当り遊技状態以降において遊技者が得る価値を異ならせてもよい。
なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、8R確変大当り(後述)となった後に制御される通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、16R確変大当り(後述)となった後に制御される通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意している。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が特定の可変表示の組み合わせの一部を構成する所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。なお、以下の説明において、リーチ状態となることをリーチが成立(リーチ成立)するとも称する。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出(又はリーチ演出表示)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、ランプ9などの発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、すなわち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出などが実行可能である。滑り演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの何れか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑り演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
なお、図5(詳細は後述)では、説明の便宜上、滑り演出が実行される変動パターンとして、ある1つの変動パターン(変動パターン「PA2−2」)を例示しているが、当該変動パターン(変動パターン「PA2−2」)に代えて、または加えて、他の1以上の変動パターン(例えば、図5に示した変動パターン「PA2−3」〜「PA5−3」、「PB3−1」〜「PB5−3」のうちの1以上の変動パターン)において、滑り演出を実行される場合がある。例えば、変動パターン「PA2−2」と変動パターン「PA3−2」とにおいて滑り演出が実行されるようにすれば、変動パターン「PA3−2」が実行されたときには滑り演出の実行後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になる一方、変動パターン「PA2−2」が実行されたときには滑り演出の実行後にリーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるようになる。なお、滑り演出が実行されたか否かに応じて当該滑り演出の実行後にリーチ状態になるか否かの割合が異なるようにしてもよい。また例えば、疑似連演出が実行される変動パターンなどにおいて滑り演出が実行される場合があってもよい。
擬似連演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、再び、全部の飾り図柄の可変表示を開始させる演出表示である再可変表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。
本実施形態では、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に(つまり擬似連演出を実行するときには)、「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの夫々には飾り図柄(図柄「1」〜図柄「9」の何れか)を仮停止表示させ、「中」の飾り図柄表示エリア5Cには擬似連チャンス図柄を一旦仮停止表示させるようにしている。より詳細には、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン(例えば、横に一直線)上の位置に、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄として図柄「1」〜図柄「9」の何れかの飾り図柄を仮停止表示させ、飾り図柄表示エリア5Cに表示する中図柄として擬似連チャン図柄を仮停止表示させ、飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄として図柄「1」〜図柄「9」の何れかの飾り図柄を仮停止表示させるようにしている。
擬似連チャンス図柄とは、再可変表示が行われること(擬似連演出が実行されること)を示唆する特殊図柄である。擬似連チャンス図柄が、有効ライン上の位置に停止したときには再可変表示が行われる(擬似連演出が実行される)。なお、本実施形態では、擬似連チャンス図柄は、文字「再」が表示されている図柄である(図28等参照)。
なお、擬似連チャンス図柄は特殊図柄の一例であって、特殊図柄は擬似連チャンス図柄に限定されない。突確チャンス図柄(後述)、保留変化図柄(後述)、アクティブ表示変化図柄(後述)なども特殊図柄に含まれる。
また、本実施形態では、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に、擬似連チャンス図柄を仮停止表示させる例、つまり、擬似連チャンス図柄を仮停止表示させた後に再可変表示が行われる例について説明するが、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に擬似連チャンス図柄を仮停止表示させないようにしてもよい。例えば、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に、左柄、中図柄、右図柄に、特定の組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させるようにしてもよい。つまり、特定の組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に再可変表示が行われるようにしてもよい。
本実施形態では、上述したように、再可変表示が行われるときには再可変表示が行われる前に擬似連チャンス図柄を仮停止表示させるので、再可変表示が行われるときには擬似連チャンス図柄を可変表示させることになるが(具体的には、中図柄として可変表示させることになるが)、擬似連チャンス図柄を可変表示するのは再可変表示が行われるときに限定されない。つまり、再可変表示が行われるときに加え、再可変表示が行われないときにも、擬似連チャンス図柄を可変表示させるようにしている。再可変表示が行われるときに擬似連チャンス図柄を可変表示させた場合には当該擬似連チャンス図柄は有効ライン上の位置に仮停止表示し、再可変表示が行われないときに擬似連チャンス図柄を可変表示させた場合には当該擬似連チャンス図柄は有効ライン上の位置に仮停止表示しないようにしている(擬似連チャンス図柄以外の図柄(飾り図柄)が有効ライン上の位置に停止するようにしている)。なお、本実施形態においては、再可変表示が行われないときに擬似連チャンス図柄を可変表示させる態様を擬似ガセとも称している。
再可変表示が行われないときに擬似連チャンス図柄を可変表示させる場合(擬似ガセの場合)には、可変表示の順序が当該擬似連チャンス図柄の1つ前(先)または1つ後の図柄(飾り図柄)が有効ライン上の位置に仮停止表示するようにしている。例えば、再可変表示が行われる場合において中図柄を「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「再」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…の順に可変表示させたときには有効ライン上の位置に「再」が仮停止表示するようにしているが、再可変表示が行われない場合において中図柄を「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「再」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…の順に可変表示させたときには有効ライン上の位置に「再」の1つ前の「7」または「再」の1つ後の「8」が仮停止表示するようにしている。
擬似連演出における再可変表示の回数(再可変表示回数)は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、全部の飾り図柄が最初に仮停止するまでの可変表示(初回可変表示)の回数(1回)と、全部の飾り図柄が最後に仮停止した後の再可変表示(最終可変表示)の回数(1回)と、初回可変表示と最終可変表示の間の再可変表示の回数X(Xは0又は1以上)と、を合算した回数(X+2)よりも1回少ない回数(X+1)として把握される。また、再可変表示回数は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて全部の飾り図柄が仮停止表示される回数(仮停止回数)と同数となる。なお、初回可変表示〜1回目の仮停止表示を1回目の擬似連とも称し、2回目の可変表示(1回目の再可変表示)〜2回目の仮停止表示を2回目の擬似連とも称し、3回目の可変表示(2回目の再可変表示)〜3回目の仮停止表示を3回目の擬似連とも称し、4回目の可変表示(3回目の再可変表示)〜4回目の仮停止表示を4回目の擬似連とも称する。また、擬似連演出における擬似連の回数を擬似連変動回数(又は、擬似連回数)とも称する。つまり、擬似連変動回数と再可変表示回数と仮停止回数は同数となる。なお、1回目、2回目、3回目、…と擬似連の回数が増えることを「擬似連が継続する」とも称する。
「擬似連」の可変表示演出において、再可変表示(再変動)が1回〜4回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜5回続けて開始されたかのように見せることができる。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、擬似連回数は1回であるものとする。
また、疑似連演出が実行される変動パターンにおいて滑り演出が実行される場合があってもよいと説明したが、例えば、滑り演出の実行後に擬似連演出が実行されるときと、滑り演出の実行後に擬似連演出が実行されないときとがあるようにしてもよい。詳細は後述するが、滑り演出が実行されたか否かに応じて当該滑り演出の実行後に擬似連演出が実行されるか否かの割合が異なるようにしてもよい。
なお、擬似連演出は、当該変動においてリーチが成立する前(リーチ状態となる前に)に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部または全部に擬似連チャンス図柄が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止させてもよいし、リーチが成立した後に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部に擬似連チャンス図柄が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止してもよい。つまり、擬似連演出における仮停止表示の演出態様には、少なくとも、リーチ状態となる前に仮停止表示させる演出態様と、リーチと状態となった後に擬似連チャンス図柄を仮停止表示させる演出態様とがあってもよい。なお、擬似連チャンス図柄はリーチ状態とならないときにも停止表示され得る。
滑り演出(擬似連演出も同様)は、何れかのリーチ演出、若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するものであってもよい。
以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するための演出を予告演出と総称する場合がある。予告演出は、滑り演出や擬似連演出の他にも、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示動作を利用するもであってもよい。また、予告演出は、可変表示動作を利用しないもの(例えば、保留演出(後述)、保留変化演出(後述)、保留作用演出(後述)、保留作用ガセ演出(後述)、アクティブ表示演出(後述)、アクティブ表示変化演出(後述)、アクティブ表示作用演出(後述)、アクティブ表示作用ガセ演出(後述)、背景画像による演出、メッセージウィンドウの表示による演出、音声出力、発光(点灯、点滅、消灯など)による演出など)であってもよい。
なお、予告演出は、当該予告演出が予告又は示唆する内容が実現されるか否かを遊技者が判別(実際に確認)できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。
以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する第1保留表示をターゲットの第1保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する第2保留表示をターゲットの第2保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。
本実施形態では、先読予告演出として、保留演出を実行する。保留演出は、第1始動入賞の発生時に第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する第1保留表示や第2始動入賞の発生時に第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する第2保留表示を、ターゲットの保留情報に基づいて、複数種類の表示態様(例えば、白色、青色、黄色、緑色、赤色など)のうちの何れかの表示態様で表示する演出である。
また、本実施形態では、先読予告演出として、保留変化演出を実行可能である。保留変化演出は、既に表示されている第1保留表示や第2保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させる演出である。
また、本実施形態では、先読予告演出として、保留作用演出を実行可能である。保留作用演出は、既に表示されている第1保留表示や第2保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させるときに実行する演出であって、画像表示装置5の表示領域において例えばキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出である。また、本実施形態では、先読予告演出として、保留作用ガセ演出を実行可能である。保留作用ガセ演出は、既に表示されている第1保留表示や第2保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させないときに実行する演出であって、画像表示装置5の表示領域において例えばキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出である。なお、保留作用演出が実行されたときには、作用対象である第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様は変化するが、保留作用ガセ演出が実行されたときには、第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様は変化しない。
なお、本実施形態では、予告演出として、アクティブ表示演出を実行可能である。アクティブ表示演出は、アクティブ表示エリアAHAに特別画像の一部として表示されるアクティブ表示を、ターゲットの保留情報に基づいて、複数種類の表示態様(例えば、白色、青色、黄色、緑色、赤色など)のうちの何れかの表示態様で表示する演出である。なお、アクティブ表示演出として、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠などを、ターゲットの保留情報に基づいて、複数種類の表示態様のうちの何れかの表示態様で表示してもよい。
また、本実施形態では、予告演出として、アクティブ表示変化演出を実行可能である。アクティブ表示変化演出は、既に表示されているアクティブ表示やアクティブ表示枠などの表示態様を他の表示態様に変化させる演出である。
また、本実施形態では、予告演出として、アクティブ表示作用演出を実行可能である。アクティブ表示作用演出は、既に表示されているアクティブ表示やアクティブ表示枠などを他の表示態様に変化させるときに実行する演出であって、画像表示装置5の表示領域において例えばキャラクタ等をアクティブ表示やアクティブ表示枠などに直接的に又は間接的に作用させる演出である。また、本実施形態では、予告演出として、アクティブ表示作用ガセ演出を実行可能である。アクティブ表示作用ガセ演出は、既に表示されているアクティブ表示やアクティブ表示枠などを他の表示態様に変化させないときに実行する演出であって、画像表示装置5の表示領域において例えばキャラクタ等をアクティブ表示やアクティブ表示枠などに直接的に又は間接的に作用させる演出である。なお、アクティブ表示作用演出が実行されたときには、作用対象であるアクティブ表示やアクティブ表示枠などの表示態様は変化するが、アクティブ表示作用ガセ演出が実行されたときには、作用対象であるアクティブ表示やアクティブ表示枠などの表示態様は変化しない。
なお、アクティブ表示演出やアクティブ表示変化演出やアクティブ表示作用演出やアクティブ表示作用ガセ演出などは、ターゲットの保留情報に対応する可変表示において実行されるが、保留情報の読み出しは、当該ターゲットの保留情報を記憶したときから当該ターゲットの保留情報に対応する可変表示を開始するときまでのいずれかのタイミングで行われるようにすればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
本実施形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄(「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄)のうち、「3」の数字を示す特別図柄または「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「8R確変大当り」となる。また、「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「16R確変大当り」となる。8R確変大当りとなったときに制御されるラウンドは通常開放ラウンドである。つまり、本実施形態では、「3」や「5」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄である。また、16R確変大当りとなったときに制御されるラウンドは通常開放ラウンドである。つまり、本実施形態では、「7」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄である。
なお、本実施形態では、上述のように「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には8R確変大当りとなるが、「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合に短期開放ラウンドが実行される「2R確変大当り(「突確」とも称する)」となるようにしてもよい。この場合の「5」の数字を示す特別図柄は、短期開放ラウンド大当り図柄となる。「大当り」における、「8R確変大当り」、「16R確変大当り」、「2R確変大当り」の別は、「大当り種別」と称する。
16R確変大当りとなる場合には、具体的には「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。16R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、所定の有効ライン上の位置に、図柄番号が奇数であって同一の飾り図柄が3個並んだもの(すなわち、「1」、「1」、「1」と並んだもの、「3」、「3」、「3」と並んだもの、「5」、「5」、「5」と並んだもの、「7」、「7」、「7」と並んだもの、「9」、「9」、「9」と並んだもの)である。
8R確変大当りとなる場合には、具体的には「3」の数字を示す特別図柄または「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。8R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン上の位置に、図柄番号が偶数であって同一の飾り図柄が3個並んだもの(すなわち、「2」、「2」、「2」と並んだもの、「4」、「4」、「4」と並んだもの、「6」、「6」、「6」と並んだもの、「8」、「8」、「8」と並んだもの)である。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設けたときに2R確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、または、リーチ状態になることなく、2R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されるようにすればよい。2R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン上の位置に、図柄番号が奇数であって異なる飾り図柄(少なくとも3個のうち1個が異なる飾り図柄)が3個並んだもの(例えば、「1」「3」「5」と並んだもの、「3」「5」「7」と並んだもの、「5」「5」「7」と並んだもの)や、突確チャンス図柄などを含む飾り図柄の組合せ(例えば、「1」「突確」「2」の組合せ。「突確」は突確チャンス図柄の一例)である。
なお、特図ゲームにおいて「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合と、表面上、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合とがあってもよい。
16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが16回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御(時間短縮制御)とともに確変制御(確率変動制御)が行われる。また、8R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが8回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われる。
確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定のST回数(確変回数とも称する)の特図ゲームが実行されるときと、可変表示結果が「大当り」となるときとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。従って、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了する。なお、所定のST回数は、例えば70回である。また、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常の遊技状態である。パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。
また、時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定の時短回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。従って、時短制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定の時短回数の特図ゲームを消化した場合には、時短制御は終了する。なお、所定の時短回数は、例えば70回である。
以上のように、本実施形態では、8R確変大当りまたは16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、所定のST回数(例えば70回)の確変制御が行われるとともに、所定の時短回数(例えば70回)の時短制御が行われる。
なお、本実施形態では、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった後の時短回数とST回数(確変回数)とが同一(共に70回)であるが、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった後の時短回数とST回数(確変回数)とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)と16R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)とが同一(共に70回)であるが、8R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)と16R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とが同一(共に70回)であるが、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とを異ならせてもよい。なお、以下の説明において、大当り遊技状態や、確変制御が行われる状態や、時短制御が行われる状態などを、有利状態と称することがある。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設けた場合には、2R確変大当りとなったことに基づいて、短期開放ラウンドが2回(ラウンド)実行される短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、16R確変大当りまたは8R確変大当りとなったときと同様、時短制御とともに確変制御が行われるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了するが、ST回数(確変回数)を設けずに可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御が終了しないようにしてもよい。このような態様とするときには、「大当り」の一態様として、終了後に確変制御が行われない通常大当りを設けるとよい。例えば、8R通常大当りを設けた場合には、8R通常大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが8回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、確変制御を行わない(時短制御は行っても行われなくてもよい)。
また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。このような態様とするときには、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化する迄は確変転落抽選を行わずに、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した後の各ゲームにおいて確変転落抽選を行うようにしてもよい。時短制御についても同様である。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御とがともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲーム(第2特図ゲーム)が頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)における可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
飾り図柄について、再抽選演出が実行されることがある。例えば、再抽選演出として、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄と、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄のうち何れかを、確定飾り図柄として最終停止表示させるようにしてもよい。
また、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、8回目のラウンドが終了するまでの期間(若しくは、8回目のラウンドの終了後、次の可変表示ゲームが開始されるまで期間)にて、当該大当りが16R確変大当りであることを報知するラウンド数昇格演出が実行されてもよい。
また、本実施形態では通常大当りを設けないが、通常大当りを設けたときに通常大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、最終のラウンドが終了するまでの期間(若しくは、最終のラウンドの終了後、次の可変表示ゲームが開始されるまで期間)にて、当該大当りが確変大当りであることを報知する確変昇格演出が実行されてもよい。
なお、ラウンド中に実行される昇格演出(ラウンド数昇格演出、確変昇格演出)を大当り中昇格演出(大当り中ラウンド数昇格演出、大当り中確変昇格演出)と称し、最終のラウンドが終了してから実行される昇格演出(ラウンド数昇格演出、確変昇格演出)をエンディング昇格演出(エンディングラウンド数昇格演出、エンディング確変昇格演出)と称することもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤2自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「16R確変大当り」であるか「8R確変大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、確定飾り図柄(最終停止図柄)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLなどにて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
例えば、保留記憶情報として送信されるコマンドは、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理(図14(A)のステップS220)において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するために用いられる乱数(遊技用乱数という)の乱数値を示す数値データをカウントするためのものである。つまり、主基板11の側では、乱数回路104により、各種の遊技用乱数の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。なお、遊技用乱数の乱数値を示す数値データをカウントする方法は、乱数回路104を用いる方法に限定されない。例えば、ソフトウェアによるカウンタ(ランダムカウンタ)を用いて、CPU103が、各種の遊技用乱数の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントしてもよい。なお、例えば、図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に、各種の遊技用乱数の乱数値を示す数値データをカウントするためのランダムカウンタを設けてもよい。
図4は、遊技用乱数を例示する説明図である。図4に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の遊技用乱数を用いてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」「非リーチ(ハズレ)変動パターン」とも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを「大当り当たり変動パターン」と称する。大当り変動パターンとして、大当り種別の夫々に対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。なお、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンを「小当り変動パターン」と称する。また、「大当り当たり変動パターン」と「小当り変動パターン」とを「当り変動パターン」と総称する場合がある。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、何れかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図5は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。図5において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−1」が属している。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2−1」〜「PA2−4」が属している。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」とが属している。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4−1」〜「PA4−3」が属している。変動カテゴリ「PA5」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5」には、変動パターン「PA5−1」〜「PA5−3」が属している。変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、変動パターン「PB3−1」と「PB3−2」とが属している。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」には、変動パターン「PB4−1」〜「PB4−3」が属している。変動カテゴリ「PB5」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5」には、変動パターン「PB5−1」〜「PB5−3」が属している。
変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターン「PA2−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−2」の特図変動時間は、滑り演出が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている(滑り演出が実行される他の変動パターンについても同様である)。
なお、変動パターン「PA2−2」に代えて、または加えて、他の1以上の変動パターンにおいて滑り演出を実行してもよい。例えば、変動パターン「PA2−2」と変動パターン「PA3−2」とにおいて滑り演出が実行してもよい。これにより、変動パターン「PA3−2」が実行されたときには滑り演出の実行後にリーチ状態になる一方、変動パターン「PA2−2」が実行されたときには滑り演出の実行後に非リーチ状態となる。また、リーチ状態になるか否かに応じて、変動パターン「PA2−2」と変動パターン「PA3−2」の決定割合を異ならせることにより、滑り演出が実行されたか否かに応じて当該滑り演出の実行後にリーチ状態になるか否かの割合が異なるようにしてもよい。
変動パターン「PA2−4」は、擬似連変動(演出)が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。具体的には、変動パターン「PA2−4」は、擬似連チャンス図柄を可変表示させ、かつ、当該擬似連チャンス図柄を有効ライン上の位置に仮停止表示させた後に、再可変表示が行われる非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−4」の特図変動時間は、擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている(擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である)。また、変動パターン「PA2−4」において滑り演出を実行してもよい(擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である)。
変動パターン「PA2−3」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。具体的には、変動パターン「PA2−3」は、擬似連チャンス図柄を可変表示させるが、当該擬似連チャンス図柄を有効ライン上の位置に仮停止表示させない非リーチ(ハズレ)変動パターンである。すなわち、変動パターン「PA2−3」は、擬似ガセの非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−3」の特図変動時間は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている(ガセとして擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である)。また、変動パターン「PA2−3」において滑り演出を実行してもよい(ガセとして擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である)。
なお、擬似連変動(演出)が実行される変動パターンと、ガセとして擬似連変動(演出)が実行される変動パターンとを設けることにより、可変表示されている擬似連チャンス図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示して再可変表示が行われる場合と、可変表示されている擬似連チャンス図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示せずに再可変表示が行われない場合とがあるので、擬似連チャンスが可変表示されたときに、当該擬似連チャンス図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示して再可変表示が行われるか否かに注目させることができる。
変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターン「PA1−1」は、変動パターン「PA2−1」よりも特図変動時間が短縮された非リーチ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターン「PA3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA3−2」は、擬似連変動(演出)が実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターン「PA4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターン「PA5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターン「PB3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB3−2」は、擬似連変動(演出)が実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターン「PB4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターン「PB5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合には、2R確変大当り(突確)用の変動カテゴリ「PC1」、「PC2」、「PC3」を設けてもよい。変動カテゴリ「PC1」には、変動パターン「PC1−1」〜「PC1−3」が属している。変動パターン「PC1−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC1−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC1−3」は、擬似連変動(演出)が実行される非リーチ(突確)変動パターンである。
変動カテゴリ「PC2」には、変動パターン「PC2−1」〜「PC2−3」が属している。変動パターン「PC2−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。
変動カテゴリ「PC3」には、変動パターン「PC3−1」〜「PC3−3」が属している。変動パターン「PC3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−3」は、擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)や、各種のテーブルを構成するデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果決定テーブルの構成例を示している。図6に示す表示結果決定テーブル130Aは、例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」として大当り遊技状態に制御するか否かや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、表示結果決定テーブル130Aでは、低確低ベース状態であるか、高確高ベース状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果決定テーブル130Aでは、遊技状態が高確高ベース状態であるときに、遊技状態が低確低ベース状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、低確低ベース状態では所定個数(具体的には190個)の決定値(「8000」〜「8189」の範囲の値)が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。一方、高確高ベース状態では所定個数よりも多い個数(具体的には819個)の決定値「8000」〜「8818」が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図用の特図表示結果決定テーブル、第2特図用の特図表示結果決定テーブル)を用いて、可変表示結果を決定してもよい。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では小当りを設けないが、小当りを設ける場合には、遊技状態が高確高ベース状態であるときと、遊技状態が低確低ベース状態であるときとで、「小当り」の特図表示結果に割り当てる決定値の数を異ならせてもよい。また、第1特図用の表示結果決定テーブルと、第2特図用の表示結果決定テーブルとで、「小当り」の特図表示結果に割り当てる決定値の数を異ならせてもよい。これにより、興趣を高めることができる。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類の何れかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)を実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)を実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、夫々の大当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り)に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、第1特図ゲームである場合、すなわち、変動させる特図(変動特図とも称する)が第1特図である場合には、所定個数(具体的には50個)の決定値(「0」〜「49」の範囲の値)が16R確変大当りに割り当てられている。一方、第2特図ゲームである場合、すなわち、変動特図が第2特図である場合には、所定個数よりも多い個数(具体的には80個)の決定値(「0」〜「79」の範囲の値)が16R確変大当りに割り当てられている。このような設定により、第2特図ゲームでは、第1特図よりも16R確変大当りとなりやすいので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態(高確高ベース状態。例えば、大当り終了後の70回転目迄)において、16R確変大当りとなる期待感を高めることができる。
なお、遊技状態に応じて異なる大当り種別決定テーブル(低確低ベース状態用の大当り種別決定テーブル、高確高ベース状態用の大当り種別決定テーブル)を用いて、大当り種別を決定してもよい。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合には、第1特図ゲームであるときと、第2特図ゲームであるときとで、「2R確変大当り(突確)」の大当り種別に割り当てる決定値の数を異ならせてもよい。また、低確低ベース状態用の大当り種別決定テーブルと、高確高ベース状態用の大当り種別決定テーブルとで、「2R確変大当り(突確)」の大当り種別に割り当てる決定値の数を異ならせてもよい。これにより、興趣を高めることができる。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。変動カテゴリ決定テーブルには、変動カテゴリの夫々に、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動カテゴリのうち少なくとも1つの変動カテゴリに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動パターン決定テーブルにおいて決定され得る変動パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。変動パターン決定テーブルには、変動パターンの夫々に、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、夫々の変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155と、を備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム)の保留データ(第1特図保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第1特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム)の保留データ(第2特図保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第2特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの保留データ(第1始動条件の成立に基づく第1特図保留情報)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの保留データ(第2始動入賞の成立に基づく第2特図保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データ(普図保留情報)を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データ(普図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、遊技制御フラグ設定部152には、確変フラグや時短フラグなどのそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータなどが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値などが記憶される。また、遊技制御カウンタ設定部154には、ST回数(確変回数)および時短回数の一方または両方を計数するための変動数カウンタの格納値である変動数カウント値、なども記憶される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
乱数回路124は、演出動作を制御するために用いられる乱数(演出用乱数という)の乱数値を示す数値データをカウントするためのものである。つまり、演出制御基板12の側では、乱数回路124により、各種の演出用乱数の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。なお、演出用乱数の乱数値を示す数値データをカウントする方法は、乱数回路124を用いる方法に限定されない。例えば、ランダムカウンタを用いて、演出制御用CPU120が、各種の演出用乱数の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントしてもよい。なお、例えば、図10に示す演出制御カウンタ設定部193に、各種の演出用乱数の乱数値を示す数値データをカウントするためのランダムカウンタを設けてもよい。
なお、本実施形態では、演出制御基板12の側において、飾り図柄決定用の乱数値MR6、飾り図柄決定用の乱数値MR7、飾り図柄決定用の乱数値MR8、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の演出用乱数を用いてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
具体的には、ROM121には、保留演出を実行するための各種のテーブルが記憶されている。例えば、ROM121には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示される第1保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される第1保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、当該第1保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の第1保留表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。なお、変動カテゴリなどに基づいて、複数の第1保留表示態様決定テーブルのなかから、使用する一の第1保留表示態様決定テーブルを選択してもよい。なお、複数の第1保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の第1保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
同様に、ROM121には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示される第2保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される第2保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、保留変化演出を実行するための各種のテーブルが記憶されていてもよい。例えば、ROM121には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに既に表示されている第1保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させるか否かを決定するために参照される第1保留変化有無決定テーブルや、他の表示態様に変化させると決定した場合に更に複数種類のうちのいずれの表示態様に変化させるかを決定するために参照される第1保留変化態様決定テーブルや、第1保留表示の保留変化演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、他の表示態様への変化あり、他の表示態様への変化なしの決定割合が互いに異なる複数の第1保留変化有無決定テーブルや、当該第1保留変化態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留変化態様決定テーブルや、当該第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の第1保留変化有無決定テーブルには、変化あり、変化なしの夫々に、変化有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。夫々の第1保留変化態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、変化後の第1保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。夫々の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、第1保留変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
なお、複数の第1保留変化有無決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化有無決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化有無決定テーブルをROM121に記憶してもよい。また、複数の第1保留変化態様決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。また、複数の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。第1保留表示態様決定テーブル、第1保留変化有無決定テーブル、第1保留変化態様決定テーブル、第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルのうちの2以上のテーブルの情報を含む、テーブルをROM121に記憶してもよい。
同様に、ROM121には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに既に表示されている第2保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させるか否かを決定するために参照される第2保留変化有無決定テーブルや、他の表示態様に変化させると決定した場合に更に複数種類のうちのいずれの表示態様に変化させるかを決定するために参照される第2保留変化態様決定テーブルや、第2保留表示の保留変化演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第2保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、保留作用演出を実行するための各種のテーブルが記憶されていてもよい。例えば、ROM121には、保留作用演出を実行するか否かを決定するために参照される作用演出実行有無決定テーブルや、保留作用演出を実行すると決定した場合に更に複数の演出態様のうちのいずれの演出態様とするかを決定するために参照される保留作用演出演出態様決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、実行あり、実行なしの決定割合が互いに異なる複数の作用演出実行有無決定テーブルや、当該保留作用演出演出態様決定テーブルにおいて決定され得る保留作用演出の演出態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留作用演出演出態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の作用演出実行有無決定テーブルには、実行あり、実行なしの夫々に、実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。夫々の保留作用演出演出態様決定テーブルには、演出態様の夫々に、保留作用演出の演出態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
また、ROM121には、保留作用ガセ演出を実行するための各種のテーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、アクティブ表示演出を実行するための各種のテーブルが記憶されていてもよい。例えば、ROM121には、アクティブ表示エリアAHAに表示される特別画像の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照されるアクティブ表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。また、ROM121には、アクティブ表示演出を実行するための各種のテーブルや、アクティブ表示変化演出を実行するための各種のテーブルや、アクティブ表示作用演出を実行するための各種のテーブルや、アクティブ表示作用ガセ演出を実行するための各種のテーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、飾り図柄の可変表示状態を非リーチ状態とする場合に、非リーチ組合せを決定するために参照される非リーチ組合せ決定テーブルが記憶されていてもよい。また、ROM121には、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする場合に、リーチ組合せを決定するために参照されるリーチ組合せ決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、特殊図柄の可変表示の有無(特殊図柄を可変表示するか否か)を決定するために参照される特殊図柄有無決定テーブルが記憶されていてもよい。特殊図柄には、擬似連チャンス図柄、突確チャンス図柄、保留変化図柄、アクティブ表示変化図柄などがある。
擬似連チャンス図柄は、再可変表示が行われること(擬似連演出が実行されること)を示唆する図柄であって、例えば、文字「再」が表示されている図柄である。擬似連チャンス図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示した場合には再可変表示が行われる。突確チャンス図柄は、突確(2R確変大当り」となることを示唆する図柄であって、例えば、文字「突確」が表示されている図柄である。突確チャンス図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合には突確となる。保留変化図柄は、保留変化演出が行われることを示唆する図柄であって、例えば、文字「変化」が表示されている図柄である。保留変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合には保留変化演出が実行される。アクティブ表示変化図柄は、アクティブ表示変化演出が行われることを示唆する図柄である。アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合にはアクティブ表示変化演出が実行される。
また、ROM121には、特殊図柄の可変表示有と決定した場合(特殊図柄を可変表示すると決定した場合)に、特殊図柄をどの2つの飾り図柄の間に挿入するかを決定するために参照される特殊図柄挿入位置決定テーブルが記憶されていてもよい。また、ROM121には、特殊図柄の可変表示有と決定した場合に、特殊図柄をどの飾り図柄に差し替えて可変表示するかを決定するために参照される特殊図柄差替位置決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出(先読予告演出を含む)などが実現される。
各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。例えば、演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出動作(例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示の表示態様に対する保留演出や、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける保留表示の表示態様に対する保留演出など)といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄や特殊図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9(発光体)の発光動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、演出制御フラグ設定部191には、確変フラグや時短フラグなどのそれぞれについて、確変フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータなどが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。また、演出制御カウンタ設定部193には、時短回数および確変回数の一方または両方を計数するための演出数カウンタの格納値である演出数カウント値を示すデータなども記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図10(B)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に受信した順番でコマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。第1始動入賞時には、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(B)に示す格納状態において第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされ、バッファ番号「3」に対応した領域に格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(C)に示すような第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第2始動入賞時に受信した順番でコマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bの空き領域における先頭から格納していく。第2始動入賞時には、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(C)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(C)では、バッファ番号「1」〜「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(C)に示す第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(C)に示す格納状態において第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(D)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。すなわち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(E)に示すような第2先読予告バッファ194Dを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2先読予告バッファ194Dには、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。すなわち、第2先読予告バッファ194Dには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図11のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、遊技用乱数(例えば、乱数値MR1〜MR5)を更新する遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。なお、乱数回路104を用いて遊技用乱数の乱数値を示す数値データを更新してもよいし、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタを用いて遊技用乱数の乱数値を示す数値データを更新してもよい。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図12は、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図13は、図12に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。図14(A)は、図13に示す始動入賞判定処理(ステップS101)のステップS208、ステップS211にて実行される始動入賞時処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す始動入賞判定処理(ステップS101)において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS207)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS202;YES)、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS203;YES)、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS204)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS204;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS210)。
ステップS207の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図14(A))を実行し(ステップS208)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS209)、ステップS203の処理に進む。ステップS210の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図14(A))を実行し(ステップS211)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS212)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
CPU103は、図14(A)に示した始動入賞時処理(ステップS208、S211)として、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS215の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS216)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS216の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS218の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS219の処理に続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。ステップS220の入賞時乱数値判定処理では、CPU103は、ステップS217にて抽出された乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定する。具体的には、CPU103は、表示結果決定テーブル130Aを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応するテーブルデータをセットし、セットされたテーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR1とを逐一比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよいし、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)と、乱数値MR1とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
なお、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態を確認することなどにより、現在の遊技状態を特定する。例えば、CPU103は、確変フラグがオン状態で時短フラグがオン状態である場合には、遊技状態が高確高ベース状態であると特定し、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態である場合には、遊技状態が高確低ベース状態であると特定し、確変フラグがオフ状態で時短フラグがオン状態である場合には、低確高ベース状態であると特定し、確変フラグと時短フラグとがともにオフ状態であるときには低確低ベース状態(通常状態)であると特定する。また、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図用の表示結果決定テーブル、第2特図用の表示結果決定テーブル)を用いる場合、始動口バッファ値が「1」である場合には、第1特図用の表示結果決定テーブルを使用し、始動口バッファ値が「2」である場合には、第2特図用の表示結果決定テーブルを使用すればよい。
ステップS220の入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、大当り判定範囲内であると判定した場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」又は「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから、変動特図に対応するテーブルデータをセットし、セットされたテーブルデータを参照することにより、大当り種別を判定する。また、CPU103は、上述の如く、大当り種別を判定した場合には、大当り種別の判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
また、ステップS220の入賞時乱数値判定処理においては、CPU103は、変動カテゴリを判定する。すなわち、変動カテゴリを図5に示す複数種類の何れかに決定する。具体的には、CPU103は、特図表示結果(乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かの判定結果など)や、保留記憶数(例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値など)に基づいて使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動カテゴリ決定テーブルと、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動カテゴリのなかから何れかの変動カテゴリを決定する。
図15は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。図16は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。図15は、図16(A)〜図16(D)の4種類の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL1」〜「C−TBL4」)のなかから何れかを選択する選択例である。
図16(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」(図16(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、図16(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、図16(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」も同様)は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数種類の変動カテゴリに割り当てられている。
図16(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、0個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、70個(「0」〜「69」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、27個(「70」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図16(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が0%(0÷100)、変動カテゴリ「PA2」が70%(70÷100)、変動カテゴリ「PA3」が27%(27÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図16(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、4個(「0」〜「3」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、85個(「4」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図16(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が4%(4÷100)、変動カテゴリ「PA2」が85%(85÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図16(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、64個(「0」〜「63」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、25個(「64」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図16(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が64%(64÷100)、変動カテゴリ「PA2」が25%(25÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図16(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、20個(「0」〜「19」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB3」に割り当てられ、40個(「20」〜「59」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB4」に割り当てられ、40個(「60」〜「99」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB5」に割り当てられている。つまり、図16(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、変動カテゴリ「PB3」が20%(20÷100)、変動カテゴリ「PB4」が40%(40÷100)、変動カテゴリ「PB5」が40%(40÷100)の割合で決定される。
図16(A)〜図16(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときに比べて、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA1」)の決定割合を高くしている。具体的には、特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「3」又「2」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「4%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。
また、図16(A)〜図16(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多くても少くても、スーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA4」又は変動カテゴリ「PA5」)の決定割合を一定にしている。具体的には、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」の決定割合「1%」とし、変動カテゴリ「PA4」の決定割合「2%」としている。
また、図16(A)〜図16(C)の設定例では、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一(共通)の変動カテゴリに対応する(同一の変動カテゴリが決定される)、乱数値MR3の決定値が存在するようにしている。つまり、乱数値MR3の決定値が、ある値であれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリが決定されるようにしている。例えば、乱数値MR3の決定値が「99」であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「97」〜「98」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA4」が決定されるようにしている。
また、乱数値MR3の決定値が「89」〜「96」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA3」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「64」〜「69」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA2」が決定されるようにしている。これにより、乱数値MR3の決定値がある値(上述の各範囲の値)であれば、リーチとなることや、スーパーリーチとなることや、スーパーリーチαやスーパーリーチβとなることを、あらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、それらを報知すること等もでき、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、図16(A)〜図16(C)の設定例では、乱数値MR3の決定値が「0」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA1」又は「PA2」が決定されるようにしている。これにより、少なくともリーチとならないかを、あらかじめ容易に判定することもできる。
CPU103は、上述の如く、変動カテゴリを判定した場合には、変動カテゴリの判定結果(決定結果)に応じて、図14(B)に示す変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
ステップS220の入賞時乱数値判定処理に続いて、CPU103は、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図12のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。変動パターンの設定については後述する。なお、ステップS111の変動パターン設定処理では、以下のように変動パターンを決定してもよい。すなわち、始動入賞時処理のステップS218において記憶した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて、入賞時乱数値判定処理と同様、変動カテゴリを判定する。続いて、判定結果である変動カテゴリに基づいて、ROM101に記憶されている複数の変動パターン決定テーブルのなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動パターン決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動パターン決定テーブルと、新たに抽出した変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動パターンのなかから何れかの変動パターンを決定してもよい。なお、始動入賞時処理において、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3などに加え、変動パターン決定用の乱数値MR5を抽出し、記憶しておくことにより、ステップS111の変動パターン設定処理において、始動入賞時処理において記憶した変動パターン決定用の乱数値MR5を用いて、変動パターンを決定してもよい。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)であるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。また、特別図柄停止処理には、遊技状態が低確低ベース状態(通常モード)以外である場合、すなわち、確変状態(高確状態)および時短状態(高ベース状態)の一方または両方である場合に、遊技制御カウンタ設定部154による変動数カウンタのカウンタ値を加算する処理やリセットする処理、確変状態(高確状態)での特図ゲームの実行回数や時短状態(高ベース状態)での特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば、70回)となったか否かを判定する処理、特図ゲームの実行回数が所定回数となったことに対応して確変制御や時短制御を終了するための設定を行う処理なども含まれている。
また、特別図柄停止処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオン状態となっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオン状態である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、大当りフラグがオフ状態である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「16R確変大当り」、「8R確変大当り」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「16R確変大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「8R確変大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「8回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図17は、図12に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。すなわち、CPU103は、第2特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2をそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。すなわち、CPU103は、第1特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
このように、ステップS235の処理を、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定したときに実行するようにしているため、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが保留されている場合に、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行されることになる。なお、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される態様に限定されず、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が進入(通過)して始動入賞(第1始動入賞、第2始動入賞)が発生した順に、特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)が実行されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれを実行するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図14(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS220)と同様、表示結果決定テーブルのデータをセットする(ステップS239)。なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図用の表示結果決定テーブル、第2特図用の表示結果決定テーブル)を用いる場合、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)では、始動口バッファ値(「1」又は「2」)を参照したが、ステップS239の処理では、変動特図指定バッファ値(「1」又は「2」)を参照すればよい。
続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定した場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類の何れかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「16R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「8R確変大当り」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定した場合(ステップS241;NO)やステップS245の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
ステップS110の特別図柄通常処理に続くステップS111の変動パターン設定処理では、CPU103は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR5を用いて、変動パターンを決定する。
なお、変動パターン設定処理(ステップS111)では、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)と同様に変動カテゴリを決定するが、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)の実行時と当該変動パターン設定処理(ステップS111)の実行時とで保留記憶数が大きく異なっていたとしても、図16に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」の具体例では、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「99」であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA5」が決定される。また、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「97」〜「98」の範囲であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA4」が決定される。
図18は、変動パターンの決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM101には、変動カテゴリに応じた8種類の変動パターン決定テーブルが記憶されているものとする。図18(A)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチハズレ)」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図18(B)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA2(非リーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図18(C)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA3(ノーマルリーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。以下、図18(D)〜図18(H)についても同様である。
以上のように、主基板11では、ステップS101の始動入賞判定処理において、演出制御基板12に対して、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための送信設定が行われ(ステップS219)、特図表示結果に応じた図柄指定コマンドを送信するための送信設定や、変動カテゴリに応じた変動カテゴリコマンドを送信するための送信設定(ステップS220)が行われ、保留記憶数通知コマンドを送信するための送信設定が行われる(ステップS221)。これらの処理が実行されてから、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)を実行することにより、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。
また、主基板11では、ステップS110の特別図柄通常処理において、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が決定され、ステップS111の変動パターン設定処理において、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR5などを用いて飾り図柄の変動パターンが決定される。
更に、ステップS111の変動パターン設定処理では、上述の如く決定された確定特別図柄を指定する可変表示結果通知コマンドや上述の如く決定された飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定が行われる。これらの処理が実行されてから、図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)のコマンド制御処理を実行することにより、可変表示を開始するときには、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなどが、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
つまり、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるタイミングで、特別図柄通常処理(ステップS110)にて特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われ、変動パターン設定処理(ステップS111)にて飾り図柄の具体的な可変表示態様(変動パターン)の決定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。また、これに先立って、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)により、「大当り」として大当り遊技状態に制御されるか否かの判定や、飾り図柄の大まかな可変表示態様(変動カテゴリ)の判定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。
また、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった場合には、ステップS117の大当り終了処理において、所定のST回数(例えば、70回数)および所定の時短回数(例えば、70回数)の高確高ベース状態に設定される。また、遊技状態が高確高ベース状態である場合には、ステップS113の特別図柄停止処理において変動数カウンタがカウントアップされ、変動数カウンタがST回数を超えたときに遊技状態が低確状態に設定され、変動数カウンタが時短回数を超えたときに遊技状態が低ベースに設定される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図19のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図19に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオン状態となっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフ状態であれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオン状態である場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数(例えば、飾り図柄決定用の乱数値MR6、飾り図柄決定用の乱数値MR7、飾り図柄決定用の乱数値MR8、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10)を更新する演出用乱数更新処理を実行する(ステップS76)。なお、乱数回路124を用いて演出用乱数の乱数値を示す数値データを更新してもよいし、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタを用いて演出用乱数の乱数値を示す数値データを更新してもよい。その後、ステップS72の処理に戻る。
図20は、図19に示す演出制御メイン処理のステップS74にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図20に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;YES)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;NO)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;YES)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;NO)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;NO)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;NO)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;NO)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第1保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
また、ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第2保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、第1変動開始コマンドとともに第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
また、第2変動開始コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。例えば、受信コマンドが遊技状態指定コマンドである場合、その遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を特定する。また、例えば、受信コマンドが当り終了指定コマンドである場合、その当り終了指定コマンドを解析して、時短であるか否かを特定する。
始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)のように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドや第1始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞指定コマンドは、保留記憶情報ともいう。また、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。
なお、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
また、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
図21は、図19に示す演出制御メイン処理のステップS75にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。入賞時演出決定処理では、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B)における記憶内容をチェックする処理や、受信コマンドとして、始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する処理や、始動入賞記憶表示エリア5Hに追加表示させる際の保留表示の表示態様を決定する処理などが実行される。
ステップS150の入賞時演出決定処理を実行した後には、例えば、演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理や、デモ演出(客待ちデモンストレーション表示)を実行する処理などを含んでいる。飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄を決定する処理や、第1保留表示又は第2保留表示をシフトさせてアクティブ表示エリアAHAに第1保留表示または第2保留表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像を表示する処理や、各種の演出(例えば、主予告演出)を決定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データ(プロセスデータ)に基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力してランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。
こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を完全停止表示させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理は、ST回数(確変回数)や時短回数をカウントする処理や、演出数カウンタの値を更新する処理や、演出数カウンタの値に応じて遊技状態を変更する処理などを含んできる。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、停止図柄が大当り図柄であるときは、ファンファーレ演出を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新し、停止図柄が大当り図柄でないときは、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り開始処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態となる前に実行され、ファンファーレ演出を実行する処理や、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS175のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このラウンド中処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態であるときに実行され、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときの演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を実行する処理や、特別可変入賞球装置7が閉鎖状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS176のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このラウンド後処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態であるときに実行される。主基板11からの大入賞口開放中通知コマンドを受信したときは、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。また、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したときは、エンディング演出を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS177の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。この大当り終了後処理は、特別可変入賞球装置7が閉鎖状態となる前に実行され、エンディング演出を実行する処理や、遊技状態を設定する処理や、ST回数(確変回数)や時短回数を設定する処理などを含んできる。その後、演出プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図22は、図21に示す演出制御プロセス処理(ステップS75)のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522において特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS522;YES)、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ(ハズレ)」とする場合に対応した非リーチ変動パターン(すなわち、図5の「PA1−1」「PA2−1」「PA2−2」「PA2−3」「PA2−4」)であるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523において非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せの最終停止図柄(非リーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄)を決定する(ステップS524)。一例として、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されている非リーチ組合せ決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した飾り図柄決定用の乱数値MR6、MR7及びMR8とに基づいて、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示する非リーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄を決定する。
(非リーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄の決定)
図23は、非リーチ組合せ決定テーブルによる非リーチ組合せの決定割合の設定例を示す図である。図23(A)は、左図柄の決定割合を示す図である。非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR6と比較される数値が、図23(A)に示すように、左図柄「1」:13(%)、左図柄「2」:13(%)、左図柄「3」:8(%)、左図柄「4」:13(%)、左図柄「5」:8(%)、左図柄「6」:13(%)、左図柄「7」:6(%)、左図柄「8」:13(%)、左図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。図23(A)によれば、非リーチ(ハズレ)であるときには、左図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
図23(B)は、左図柄が「1」の場合における右図柄の決定割合を示す図である。非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「1」である場合に飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、図23(B)に示すように、右図柄「1」:0(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。図23(B)によれば、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「1」とする場合には、右図柄に「1」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
図23(C)は、左図柄が「3」の場合における右図柄の決定割合を示す図である。非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「3」である場合に飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、図23(C)に示すように、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:0(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:10(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。図23(C)によれば、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「3」とする場合には、右図柄に「3」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」>「5」>「7」となっている。
図23(D)は、左図柄が「7」の場合における右図柄の決定割合を示す図である。非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「7」である場合に飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、図23(D)に示すように、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:11(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:11(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:0(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。図23(D)によれば、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「7」とする場合には、右図柄に「7」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」>「3」「5」となっている。
なお、図示を省略したが、非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「2」「4」「5」「6」「8」「9」の夫々である場合に飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」〜右図柄「9」の夫々に夫々の割合で割り当てられている。
例えば、左図柄が「2」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:0(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「2」とする場合には、右図柄に「2」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「4」、「6」、「8」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
また、左図柄が「4」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:0(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「4」とする場合には、右図柄に「4」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「6」、「8」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
また、左図柄が「5」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:0(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:10(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「5」とする場合には、右図柄に「5」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」>「3」>「7」となっている。
例えば、左図柄が「6」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:0(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「6」とする場合には、右図柄に「6」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「8」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
例えば、左図柄が「8」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:0(%)、右図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「8」とする場合には、右図柄に「8」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「9」>「3」、「5」>「7」となっている。
例えば、左図柄が「9」である場合に右図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR7と比較される数値が、右図柄「1」:13(%)、右図柄「2」:13(%)、右図柄「3」:12(%)、右図柄「4」:13(%)、右図柄「5」:12(%)、右図柄「6」:13(%)、右図柄「7」:11(%)、右図柄「8」:13(%)、右図柄「9」:0(%)の割合で割り当てられている。つまり、非リーチ(ハズレ)であって左図柄を「9」とする場合には、右図柄に「9」以外を割り当てている。また、右図柄の決定割合は、「1」、「2」、「4」、「6」、「8」>「3」、「5」>「7」となっている。
また、図示を省略したが、非リーチ組合せ決定テーブルにおいては、非リーチ組合せとなるときに飾り図柄表示エリア5Cに表示する中図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、右図柄「1」〜右図柄「9」の夫々に割合で割り当てられている。例えば、中図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、中図柄「1」:13(%)、中図柄「2」:13(%)、中図柄「3」:8(%)、中図柄「4」:13(%)、中図柄「5」:8(%)、中図柄「6」:13(%)、中図柄「7」:6(%)、中図柄「8」:13(%)、中図柄「9」:13(%)の割合で割り当てられている。
つまり、図22に示したステップS524の処理では、まず、演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄を決定する。本実施形態では、リーチ状態となったときのリーチ図柄別の信頼度は、「7」のリーチ状態>「3」のリーチ状態、「5」のリーチ状態>「1」のリーチ状態、「2」のリーチ状態、「4」のリーチ状態、「6」のリーチ状態、「8」のリーチ状態、「9」のリーチ状態としている(図24(A)参照)。つまり、図柄「7」の信頼度>図柄「3」、図柄「5」の信頼度>図柄「1」の信頼度、図柄「2」の信頼度、図柄「4」の信頼度、図柄「6」の信頼度、「8」の信頼度、図柄「9」の信頼度となっている。本実施形態では、非リーチとなるときには、信頼度の高い図柄は決定され難く、信頼度が低い図柄が決定され易くしている。つまり、演出制御用CPU120は、飾り図柄決定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの左図柄決定用のデータを参照することにより、図23(A)に示すような決定割合で左図柄を決定する。図23(A)によれば、図柄「1」〜「9」のうち、信頼度が最も高い図柄(図柄「7」)が最も決定され難く、信頼度が最も低い図柄(図柄「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)が最も決定され易なっている。
次に、演出制御用CPU120は、決定した左図柄に応じて、飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄を決定する。具体的には、左図柄とは異なる図柄を右図柄として決定するようにしている。また、左図柄とは異なる複数種類の図柄において、信頼度の高い図柄は決定され難く、信頼度が低い図柄が決定され易くしている。例えば、左図柄を「1」と決定した場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの左図柄「1」に対応する右図柄決定用のデータ(左図柄が「1」である場合に非リーチ組合せ決定テーブルにおいて右図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図23(B)に示すような決定割合で右図柄を決定する。図23(B)によれば、左図柄「1」とは異なる8種類の図柄(図柄「2」〜「9」)のうち、信頼度が最も高い図柄(図柄「7」)が最も決定され難く、信頼度が最も低い図柄(図柄「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)が最も決定され易なっている。また、左図柄を「3」と決定した場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの左図柄「3」に対応する右図柄決定用のデータ(左図柄が「3」である場合に非リーチ組合せ決定テーブルにおいて右図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図23(C)に示すような決定割合で右図柄を決定する。図23(C)によれば、左図柄「3」とは異なる8種類の図柄(図柄「1」、「2」、「4」〜「9」)のうち、信頼度が最も高い図柄(図柄「7」)が最も決定され難く、信頼度が最も低い図柄(図柄「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)が最も決定され易なっている。また、左図柄を「7」と決定した場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの左図柄「7」に対応する右図柄決定用のデータ(左図柄が「7」である場合に非リーチ組合せ決定テーブルにおいて右図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図23(D)に示すような決定割合で右図柄を決定する。図23(D)によれば、左図柄「7」とは異なる8種類の図柄(図柄「1」〜「6」、「8」。「9」)のうち、信頼度が高い図柄(図柄「3」「5」)が決定され難く、信頼度が低い図柄(図柄「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)が決定され易なっている。なお、左図柄を「2」や「4」や「5」や「6」や「8」や「9」と決定した場合にも、左図柄を「1」や「3」や「7」と決定した場合と同様、飾り図柄決定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの夫々の左図柄に対応する右図柄決定用のデータを参照することにより、右図柄を決定する。
続いて、演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5Cに表示する中図柄を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、飾り図柄決定用の乱数値MR8を示す数値データを抽出し、非リーチ組合せ決定テーブルの中図柄決定用のデータ(中図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、中図柄を決定する。
図22に示したステップS523において非リーチ変動パターンでないと判定した場合には(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せの最終停止図柄(リーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄)を決定する(ステップS525)。一例として、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されているリーチ組合せ決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した飾り図柄決定用の乱数値MR6及びMR8とに基づいて、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示するリーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄を決定する。
(リーチ(ハズレ)を構成する最終停止図柄の決定)
図24(A)は、リーチ組合せ決定テーブルによるリーチ組合せの決定割合の設定例を示す図である。図24(A)において、「ハズレ時」欄の各数値は、特図表示結果が「ハズレ」となる場合におけるリーチ状態となる図柄(リーチ(ハズレ)のリーチ図柄)の決定割合の設定例を表し、「大当り時」欄の各数値は、特図表示結果が「大当り」となる場合におけるリーチ状態となる図柄(リーチ(大当り)のリーチ図柄)の決定割合の設定例を表している。本実施形態では、図24(A)に示すように、リーチ状態となったときのリーチ図柄別の信頼度は、「7」のリーチ状態>「3」のリーチ状態、「5」のリーチ状態>「1」のリーチ状態、「2」のリーチ状態、「4」のリーチ状態、「6」のリーチ状態、「8」のリーチ状態、「9」のリーチ状態としている。
リーチ組合せ決定テーブルにおいては、特図表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態となる図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR6と比較される数値が、図24(A)の「ハズレ時」欄に示すように、「1」のリーチ状態:15(%)、「2」のリーチ状態:15(%)、「3」のリーチ状態:4(%)、「4」のリーチ状態:15(%)、「5」のリーチ状態:4(%)、「6」のリーチ状態:15(%)、「7」のリーチ状態:2(%)、「8」のリーチ状態:15(%)、「9」のリーチ状態:15(%)の割合で割り当てられている。なお、「1」のリーチ状態とは、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「1」、飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄が「1」となるリーチ状態である。「2」のリーチ状態とは、飾り図柄表示エリア5Lに表示する左図柄が「2」、飾り図柄表示エリア5Rに表示する右図柄が「2」となるリーチ状態である。「3」のリーチ状態〜「9」のリーチ状態についても同様である。図24(A)によれば、リーチ(ハズレ)であるときには、リーチ状態となる図柄の決定割合は、「1」のリーチ状態、「2」のリーチ状態、「4」のリーチ状態、「6」のリーチ状態、「8」のリーチ状態、「9」のリーチ状態>「3」のリーチ状態、「5」のリーチ状態>「7」のリーチ状態となっている。
なお、図示を省略したが、リーチ組合せ決定テーブルにおいては、リーチ(ハズレ)となるときに飾り図柄表示エリア5Cに表示する中図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、右図柄「1」〜右図柄「9」の夫々に割合で割り当てられている。
例えば、「1」のリーチ状態である場合に中図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、中図柄「1」:0(%)、中図柄「2」:30(%)、中図柄「3」:10(%)、中図柄「4」:5(%)、中図柄「5」:5(%)、中図柄「6」:5(%)、中図柄「7」:5(%)、中図柄「8」:20(%)、中図柄「9」:20(%)の割合で割り当てられている。つまり、「1」のリーチ(ハズレ)とする場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、中図柄「1」以外の図柄に割り当てられている。また、リーチ図柄である「1」から離れている図柄(「4」や「5」や「6」や「7」)に比べ、リーチ図柄である「1」から離れていない図柄(「8」や「9」や「2」や「3」)の方が、決定され易くなっている。
また、「2」のリーチ状態である場合に中図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、中図柄「1」:20(%)、中図柄「2」:0(%)、中図柄「3」:30(%)、中図柄「4」:10(%)、中図柄「5」:5(%)、中図柄「6」:5(%)、中図柄「7」:5(%)、中図柄「8」:5(%)、中図柄「9」:20(%)の割合で割り当てられている。つまり、「2」のリーチ(ハズレ)とする場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、中図柄「2」以外の図柄に割り当てられている。また、リーチ図柄である「2」から離れている図柄(「5」や「6」や「7」や「8」)に比べ、リーチ図柄である「2」から離れていない図柄(「9」や「1」や「3」や「4」)の方が、決定され易くなっている。
「3」のリーチ状態〜「9」のリーチ状態である場合に中図柄を決定するために参照されるデータについても同様である。つまり、飾り図柄決定用の乱数値MR8と比較される数値が、リーチ図柄以外の図柄に割り当てられている。また、リーチ図柄から離れている図柄に比べ、リーチ図柄から離れていない図柄の方が、決定され易くなっている。
なお、中図柄の決定割合は、当該リーチ図柄に応じて異なっていてもよい。例えば、「1」や「2」や「4」や「6」や「8」や「9」のリーチ図柄である場合には、リーチ図柄から離れている図柄もリーチ図柄から離れていない図柄も中図柄として決定されるようにする一方、「3」や「5」や「7」のリーチ図柄である場合には、リーチ図柄から離れている図柄は中図柄として決定されずにリーチ図柄から離れていない図柄が中図柄として決定されるようにしてもよい。
また、中図柄の決定割合は、リーチ(ハズレ)の種類に応じて異なっていてもよい。例えば、ノーマルリーチ(ハズレ)である場合には、リーチ図柄から離れている図柄もリーチ図柄から離れていない図柄も中図柄として決定されるようにする一方、スーパーリーチ(ハズレ)であるある場合には、リーチ図柄から離れている図柄は中図柄として決定されずにリーチ図柄から離れていない図柄が中図柄として決定されるようにしてもよい。
また、常に、リーチ図柄から離れていない図柄が決定されるようにしてもよい。例えば、リーチ図柄の前後の図柄を中図柄としてもよい(例えば、「7」がリーチ図柄であるときには図柄「6」や図柄「8」を中図柄としてもよい)。一例として、リーチ図柄の後の図柄が中図柄として決定され難く、リーチ図柄の前の図柄が中図柄として決定され易なるようにしてもよい。
なお、上記は、リーチ図柄に応じて中図柄の決定割合が異なる例であるが、リーチ図柄によらずに中図柄の決定割合を共通としてもよい。リーチ図柄によらずに中図柄の決定割合を共通とした場合には、飾り図柄決定用の乱数値MR8を示す数値データによっては、中図柄がリーチ図柄と同一になるが、中図柄がリーチ図柄と同一になったときには、中図柄を任意の数(例えば「1」「2」)前後にずらしてもよい(図柄番号を任意の数、加算又は減算してもよい)。なお、中図柄を前後にずらずときの任意の数は、リーチ図柄に応じて異なっていてもよいし、リーチ(ハズレ)の種類に応じて異なっていてもよい。
つまり、図22に示したステップS525の処理では、まず、演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5L及び飾り図柄表示エリア5Rに表示するリーチ図柄を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、飾り図柄決定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出し、リーチ組合せ決定テーブルの「ハズレ時」に対応するリーチ図柄決定用のデータ(特図表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態となる図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図24(A)の「ハズレ時」欄に示すような決定割合でリーチ図柄を決定する。
次に、演出制御用CPU120は、決定したリーチ図柄に応じて、飾り図柄表示エリア5Cに表示する中図柄を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、飾り図柄決定用の乱数値MR8を示す数値データを抽出し、リーチ組合せ決定テーブルの中図柄決定用のデータ(中図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、中図柄を決定する。
図22に示したステップS522において特図表示結果が「ハズレ」でないと判定した場合(ステップS522;NO)、すなわち、特図表示結果が「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」である場合、演出制御用CPU120は、大当り組合せの最終停止図柄(リーチ(大当り)を構成する最終停止図柄)を決定する(ステップS528)。一例として、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されているリーチ組合せ決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した飾り図柄決定用の乱数値MR6に基づいて、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示するリーチ(大当り)を構成する最終停止図柄を決定する。
(リーチ(大当り)を構成する最終停止図柄の決定)
リーチ組合せ決定テーブルにおいては、特図表示結果が「大当り」となる場合にリーチ状態となる図柄を決定するために参照されるデータとして、飾り図柄決定用の乱数値MR6と比較される数値が、図24(A)の「大当り時」欄に示すように、「1」のリーチ状態:7(%)、「2」のリーチ状態:7(%)、「3」のリーチ状態:14(%)、「4」のリーチ状態:7(%)、「5」のリーチ状態:14(%)、「6」のリーチ状態:7(%)、「7」のリーチ状態:30(%)、「8」のリーチ状態:7(%)、「9」のリーチ状態:7(%)の割合で割り当てられている。図24(A)によれば、リーチ(大当り)であるときには、リーチ状態となる図柄の決定割合は、「7」のリーチ状態>「3」のリーチ状態、「5」のリーチ状態>「1」のリーチ状態、「2」のリーチ状態、「4」のリーチ状態、「6」のリーチ状態、「8」のリーチ状態、「9」のリーチ状態となっている。
なお、図示を省略したが、リーチ(大当り)であるときには、リーチ図柄と同一の図柄が中図柄として決定される。つまり、リーチ図柄「1」(「1」のリーチ状態)を決定したときには中図柄として「1」を決定し、リーチ図柄「2」(「2」のリーチ状態)を決定したときには中図柄として「2」を決定する。「3」のリーチ状態〜「9」のリーチ状態についても同様である。
つまり、図22に示したステップS528の処理では、演出制御用CPU120は、飾り図柄決定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出し、リーチ組合せ決定テーブルの「大当り時」に対応するリーチ図柄決定用のデータ(特図表示結果が「大当り」となる場合にリーチ状態となる図柄を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図24(A)の「大当り時」欄に示すような決定割合でリーチ図柄を決定する。
なお、ステップS528においてリーチ図柄を決定するときには、演出制御用CPU120は、大当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り)がいずれであるかに応じて、リーチ図柄を決定してもよい。例えば、16R確変大当りであるときには8R確変大当りであるときに比べてリーチ図柄「7」が決定され易く、8R確変大当りであるときには16R確変大当りであるときに比べてリーチ図柄「3」「5」「7」以外のリーチ図柄(リーチ図柄「1」「2」「4」「6」「8」「9」)が決定され易くなるようにしてもよい。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合において、特図表示結果が「大当り(2R確変大当り(確変))」である場合、演出制御用CPU120は、2R確変大当り(突確)に対応した最終停止図柄を決定してもよい。
ステップS524の処理やステップS525の処理やステップS528の処理の何れかを実行した後には、演出制御用CPU120は、特殊図柄の可変表示の有無(特殊図柄を中図柄として可変表示するか否か)を決定するとともに、特殊図柄の可変表示有と決定した場合(特殊図柄を中図柄として可変表示すると決定した場合)における特殊図柄の挿入位置を決定する(ステップS529)。一例として、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されている特殊図柄有無決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9とに基づいて、特殊図柄の可変表示の有無を決定する。また、特殊図柄の可変表示を有と決定した場合には(特殊図柄を中図柄として可変表示すると決定した場合には)、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されている特殊図柄挿入位置決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10とに基づいて、特殊図柄の挿入位置を決定する。また、リーチの変動パターンについて、非リーチ状態における特殊図柄の煽り演出実行時の左図柄および右図柄を決定する。
(特殊図柄の可変表示の有無の決定)
図25は、特殊図柄有無決定テーブルによる特殊図柄の可変表示の有無の決定割合の設定例を示す図である。図25において、「擬似連変動無」は、擬似連変動無の変動パターン(変動パターン「PA1−1」、「PA2−1」、「PA2−2」、「PA3−1」、「PA4−1」、「PA5−1」、「PB3−1」、「PB4−1」、「PB5−1」)である場合を表し、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」は、擬似ガセの変動パターン(変動パターン「PA2−3」、「PA4−2」、「PA5−2」、「PB4−2」、「PB5−2」)である場合を表し、「擬似連変動有」は、擬似連変動有の変動パターン(変動パターン「PA2−4」、「PA3−2」、「PA4−3」、「PA5−3」、「PB3−2」、「PB4−3」、「PB5−3」)である場合を表している。
特殊図柄有無決定テーブルにおいては、「擬似連変動無」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9と比較される数値が、図25の「擬似連変動無」欄に示すように、特殊図柄無:100(%)、特殊図柄有:0(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄有無決定テーブルにおいては、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9と比較される数値が、図25の「擬似連変動無(擬似ガセ)」欄に示すように、特殊図柄無:0(%)、特殊図柄有:100(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄有無決定テーブルにおいては、「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9と比較される数値が、図25の「擬似連変動有」欄に示すように、特殊図柄無:0(%)、特殊図柄有:100(%)の割合で割り当てられている。
図25によれば、「擬似連変動無」であるときには、特殊図柄の可変表示を無と決定(特殊図柄を可変表示しないと決定)し、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」や「擬似連変動有」であるときには、特殊図柄の可変表示を有と決定(特殊図柄を中図柄として挿入し可変表示すると決定)している。
(非リーチ状態の場合における特殊図柄の挿入位置の決定)
図26は、特殊図柄挿入位置決定テーブルによる特殊図柄の挿入位置の決定割合の設定例(非リーチ状態の場合の設定例)を示す図である。図26において、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」は、擬似ガセの変動パターン(変動パターン「PA2−3」、「PA4−2」、「PA5−2」、「PB4−2」、「PB5−2」)である場合を表し、「擬似連変動有」は、擬似連変動有の変動パターン(変動パターン「PA2−4」、「PA3−2」、「PA4−3」、「PA5−3」、「PB3−2」、「PB4−3」、「PB5−3」)である場合を表している。図27、図29、図30においても同様である。
特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図26の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「9」と「1」の間:24(%)、「1」と「2」の間:24(%)、「2」と「3」の間:8(%)、「3」と「4」の間:4(%)、「4」と「5」の間:8(%)、「5」と「6」の間:4(%)、「6」と「7」の間:2(%)、「7」と「8」の間:2(%)、「8」と「9」の間:24(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図26の「擬似連変動有」欄に示すように、「9」と「1」の間:3(%)、「1」と「2」の間:3(%)、「2」と「3」の間:10(%)、「3」と「4」の間:14(%)、「4」と「5」の間:10(%)、「5」と「6」の間:12(%)、「6」と「7」の間:20(%)、「7」と「8」の間:25(%)、「8」と「9」の間:3(%)の割合で割り当てられている。
図26によれば、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるときには、特殊図柄の挿入位置の決定割合は、「9」と「1」の間、「1」と「2」の間、「8」と「9」の間>「2」と「3」の間、「4」と「5」の間>「3」と「4」の間、「5」と「6」の間>「6」と「7」の間>「7」と「8」の間となっている。また、非リーチ状態において「擬似連変動有」であるときには、特殊図柄の挿入位置の決定割合は、「7」と「8」の間>「6」と「7」の間>「3」と「4」の間>「5」と「6」の間>「2」と「3」の間、「4」と「5」の間>「9」と「1」の間、「1」と「2」の間、「8」と「9」の間となっている。
なお、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるときに特殊図柄を挿入して可変表示させたときには、特殊図柄以外の図柄(図柄「1」〜「9」)が有効ライン上の位置には停止する。つまり、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるときに特殊図柄を挿入して可変表示させたときには、当該特殊図柄は、有効ライン上の位置には停止せずに有効ライン上の位置以外の位置に停止すればよい。本実施形態では、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるときに特殊図柄を挿入して可変表示させたときには、当該特殊図柄は、有効ライン上の位置の前後の位置に停止するようにしている。
(リーチ状態の場合における特殊図柄の挿入位置の決定)
図27は、特殊図柄挿入位置決定テーブルによる特殊図柄の挿入位置の決定割合の設定例(リーチ状態の場合の設定例)を示す図である。図27(A)は、「1」のリーチ状態(リーチ図柄「1」)の場合における特殊図柄の挿入位置の決定割合を示す図である。図27(B)は、「2」のリーチ状態(リーチ図柄「2」)の場合における特殊図柄の挿入位置の決定割合を示す図である。図27(C)は、「7」のリーチ状態(リーチ図柄「7」)の場合における特殊図柄の挿入位置の決定割合を示す図である。図27(D)は、「8」のリーチ状態(リーチ図柄「8」)の場合における特殊図柄の挿入位置の決定割合を示す図である。図27(E)は、「9」のリーチ状態(リーチ図柄「9」)の場合における特殊図柄の挿入位置の決定割合を示す図である。
特殊図柄挿入位置決定テーブルによれば、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄(但し、リーチ図柄が「1」の場合には「9」。以下、同様。)と、リーチ図柄との間に60%の決定割合で特殊図柄が挿入され、リーチ図柄と、リーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄(但し、リーチ図柄が「9」の場合には「1」、以下、同様。)との間に40%の決定割合で特殊図柄が挿入される。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルによれば、リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合には、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄と、リーチ図柄との間に40%の決定割合で特殊図柄が挿入され、リーチ図柄と、リーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄との間に60%の決定割合で特殊図柄が挿入される。
具体的には、例えば、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「1」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(A)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「9」と「1」の間:60(%)、「1」と「2」の間:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「1」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(A)の「擬似連変動有」欄に示すように、「9」と「1」の間:40(%)、「1」と「2」の間:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「2」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(B)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「1」と「2」の間:60(%)、「2」と「3」の間:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「2」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(B)の「擬似連変動有」欄に示すように、「1」と「2」の間:40(%)、「2」と「3」の間:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「7」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(C)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「6」と「7」の間:60(%)、「7」と「8」の間:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「7」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(C)の「擬似連変動有」欄に示すように、「6」と「7」の間:40(%)、「7」と「8」の間:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「8」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(D)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「7」と「8」の間:60(%)、「8」と「9」の間:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「8」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(D)の「擬似連変動有」欄に示すように、「7」と「8」の間:40(%)、「8」と「9」の間:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「9」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(E)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「8」と「9」の間:60(%)、「9」と「1」の間:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄挿入位置決定テーブルにおいては、「9」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図27(E)の「擬似連変動有」欄に示すように、「8」と「9」の間:40(%)、「9」と「1」の間:60(%)の割合で割り当てられている。
なお、図示は省略したが、「3」のリーチ状態(リーチ図柄「3」)〜「6」のリーチ状態(リーチ図柄「6」)における挿入位置についても同様である。
なお、特殊図柄「再」を可変表示させるリーチの変動パターン(変動パターン「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PA5−2」、「PA5−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」、「PB5−2」、「PB5−3」)では、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合(図34参照)と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合(図35参照)がある。本実施形態では、変動パターン毎に、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかが予め決められている。具体的には、特殊図柄を可変表示させるノーマルリーチやスーパーリーチαの変動パターン(変動パターン「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」)では非リーチ状態において煽り演出を実行し、特殊図柄を可変表示させるスーパーリーチβの変動パターン(変動パターン「PA5−2」、「PA5−3」、「PB5−2」、「PB5−3」)ではリーチ状態において煽り演出を実行するようにしている。
リーチの変動パターンであって非リーチ状態において煽り演出を実行する変動パターン(変動パターン「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」)では、リーチ図柄(図24(A)に基づくリーチ組合せ)とは別に、煽り演出実行時の左図柄、右図柄を決定する。本実施形態においては、リーチの変動パターンであって非リーチ状態において煽り演出を実行する変動パターンでは、煽り演出実行時の左図柄を、例えば、図24(B)に示すような割合で決定する。また、本実施形態では、リーチの変動パターンであって非リーチ状態において煽り演出を実行する変動パターンでは、煽り演出実行時の右図柄を、例えば、図24(C)に示すような割合で決定する。なお、図24(C)は左図柄が「1」であるときを例示したものである。図24(B)によれば、図柄「1」〜「9」のうち、信頼度が最も高い図柄(図柄「7」)が最も決定され易く、信頼度が最も低い図柄(図柄「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)が最も決定され難くなっている。図24(C)によれば、左図柄「1」とは異なる8種類の図柄(図柄「2」〜「9」)のうち、信頼度が最も高い図柄(図柄「7」)が最も決定され易く、信頼度が最も低い図柄(図柄「2」、「4」、「6」、「8」、「9」)のうち左図柄「1」の前後の図柄(図柄「2」、「9」)ではない図柄(図柄「4」、「6」、「8」)が最も決定され難くなっている。
リーチの変動パターンであって非リーチ状態において煽り演出を実行する変動パターン(変動パターン「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」)のうち、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」である変動パターン(変動パターン「PA4−2」、変動パターン「PB4−2」)では、特殊図柄「再」を有効ライン上の位置に仮停止表示させないので(つまり、再可変表示を実行しないので)、煽り演出の実行後に左図柄、右図柄の少なくとも一方の図柄について滑り演出を実行し、図24(A)の決定割合に従って決定したリーチ状態になるようにすればよい。
また、本実施形態においては、リーチの変動パターンであってリーチ状態において煽り演出を実行する変動パターン(変動パターン「PA5−2」、「PA5−3」、「PB5−2」、「PB5−3」)では、煽り演出実行時の左図柄、右図柄を、リーチ図柄(図24(A)に基づくリーチ組合せ)としている。なお、リーチ図柄(図24(A)に基づくリーチ組合せ)とは別に、煽り演出実行時の左図柄、右図柄を決定してもよい。
図28は、可変表示する飾り図柄の順序、特殊図柄の位置を説明する説明図である。図28(A)は、特殊図柄無の場合における中図柄(夫々の飾り図柄)を表している。中図柄は、「1」の次に「2」、「2」の次に「3」というように数字が1つずつ大きくなるように可変表示され、「9」の次に「1」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→…と可変表示される。
図28(B)は、「1」と「2」の間に特殊図柄「再」を挿入した場合における中図柄を表している。特殊図柄「再」は、擬似連チャンス図柄の一例である。この場合、中図柄は、「1」の次に「再」、「再」の次に「2」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「再」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「再」→「2」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「再」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→…と可変表示される。
図28(C)は、「6」と「7」の間に特殊図柄「再」を挿入した場合における中図柄を表している。この場合、中図柄は、「6」の次に「再」、「再」の次に「7」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「再」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「再」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「再」→「7」→「8」→…と可変表示される。
図28(D)は、「7」と「8」の間に特殊図柄「再」を挿入した場合における中図柄を表している。この場合、中図柄は、「7」の次に「再」、「再」の次に「8」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「再」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「7」→「再」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「再」→「7」→「8」→…と可変表示される。図28(E)〜図28(G)については後述する。
つまり、図22に示したステップS529の処理では、演出制御用CPU120は、まず、特殊図柄の有無決定用の乱数値MR9を示す数値データを抽出し、特殊図柄有無決定テーブルを参照し、「擬似連変動無」、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」、「擬似連変動有」に応じて、特殊図柄の可変表示の有無(特殊図柄を中図柄として可変表示するか否か)を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、「擬似連変動無」となる場合には、特殊図柄有無決定テーブルの「擬似連変動無」に対応する可変表示の有無決定用のデータ(「擬似連変動無」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図25の「擬似連変動無」欄に示すように特殊図柄無を決定し、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、特殊図柄有無決定テーブルの「擬似連変動無(擬似ガセ有)」に対応する可変表示の有無決定用のデータ(「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図25の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように特殊図柄有を決定し、「擬似連変動有」となる場合には、特殊図柄有無決定テーブルの「擬似連変動有」に対応する可変表示の有無決定用のデータ(「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の可変表示の有無を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定する。
そして、図25の「擬似連変動有」欄の割合で特殊図柄の可変表示を有と決定した場合には(特殊図柄を中図柄として可変表示すると決定した場合)、演出制御用CPU120は、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10を示す数値データを抽出し、特殊図柄挿入位置決定テーブルを参照し、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」、「擬似連変動有」や、リーチ状態となるか非リーチ状態となるか、リーチ状態となる場合のリーチ図柄に応じて、図26に示すような割合で特殊図柄の挿入位置を決定する。
具体的には、演出制御用CPU120は、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、特殊図柄挿入位置決定テーブルの非リーチ状態における「擬似連変動無(擬似ガセ有)」に対応する特殊図柄の挿入位置決定用のデータ(非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図26の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すような決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定し、非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合には、特殊図柄挿入位置決定テーブルの非リーチ状態における「擬似連変動有」に対応する可変表示の特殊図柄の挿入位置決定用のデータ(非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図26の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定する。
つまり、本実施形態では、図柄「7」の信頼度>図柄「3」、図柄「5」の信頼度>図柄「1」の信頼度、図柄「2」の信頼度、図柄「4」の信頼度、図柄「6」の信頼度、「8」の信頼度、図柄「9」の信頼度となっているが(図24(A)参照)、図柄の信頼度に応じて、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合の特殊図柄の挿入位置の決定割合や、非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合の特殊図柄の挿入位置の決定割合を異ならせている。具体的には、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、信頼度の高い図柄の前後(例えば、「6」と「7」の間、「7」と「8」の間など)は特殊図柄の挿入位置として決定され難く、信頼度が低い図柄の前後(例えば、「9」と「1」の間、「1」と「9」の間など)は特殊図柄の挿入位置として決定され易くしている。また、非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合には、信頼度が低い図柄の前後(例えば、「9」と「1」の間、「1」と「9」の間など)は特殊図柄の挿入位置として決定され難く、信頼度が高い図柄の前後(例えば、「6」と「7」の間、「7」と「8」の間など)は特殊図柄の挿入位置として決定され易くしている。これにより、非リーチ状態において特殊図柄がどの位置に挿入されているかに応じて当該特殊図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示される割合が異なるので、非リーチ状態において特殊図柄がどの位置に挿入されているかに注目させることができる。
また、演出制御用CPU120は、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、特殊図柄挿入位置決定テーブルのリーチ状態における「擬似連変動無(擬似ガセ有)」に対応する特殊図柄の挿入位置決定用のデータ(リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図27の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄とリーチ図柄との間に60%の決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定し、リーチ図柄とリーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄との間に40%の決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定する。
また、演出制御用CPU120は、リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合には、特殊図柄挿入位置決定テーブルのリーチ状態における「擬似連変動有」に対応する特殊図柄の挿入位置決定用のデータ(リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータ)を参照することにより、図27の「擬似連変動有」欄に示すように、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄とリーチ図柄との間に40%の決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定し、リーチ図柄とリーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄との間に60%の決定割合で特殊図柄の挿入位置を決定する。
つまり、本実施形態では、図柄「7」の信頼度>図柄「3」、図柄「5」の信頼度>図柄「1」の信頼度、図柄「2」の信頼度、図柄「4」の信頼度、図柄「6」の信頼度、「8」の信頼度、図柄「9」の信頼度となっているが(図24(A)参照)、図柄の信頼度に応じて、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合の特殊図柄の挿入位置の決定割合や、リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合の特殊図柄の挿入位置の決定割合を異ならせている。具体的には、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合もリーチ状態において「擬似連変動有」となる場合もリーチ図柄の直前かリーチ図柄の直後のいずれかを特殊図柄の挿入位置として決定するが、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合にはリーチ図柄の直前の方がリーチ図柄の直後よりも決定され易く、リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合にはリーチ図柄の直後の方がリーチ図柄の直前よりも決定され易くしている。これにより、リーチ状態において特殊図柄がリーチ図柄の直前に挿入されているか直後に挿入されているかに応じて当該特殊図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示される割合が異なるので、リーチ状態において特殊図柄がリーチ図柄の直前に挿入されているか直後に挿入されているかに注目させることができる。
ステップS529の処理の後には、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS530)。具体的には、当該変動に対応する保留表示に応じたアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(換言すれば、当該変動に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。例えば、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。
より詳細には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに移動させてアクティブ表示を表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる。なお、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は、保留表示と同じ態様で表示してもよいし、保留表示に対応するが保留表示とは異なる表示態様で表示されてもよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、ステップS530の処理では、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、消化する保留表示(アクティブ表示)の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいてシフトし、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、アクティブ表示の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいてシフトする。
ステップS530の保留消化処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、当該変動の変動パターン等に対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする(ステップS532)。すなわち、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。
なお、特殊図柄「再」を可変表示させる非リーチの変動パターン(変動パターン「PA2−3」、「PA2−4」)では、非リーチ状態において煽り演出を実行する。具体的には、特殊図柄「再」を可変表示させる非ノーマルリーチの変動パターンでは非リーチ状態において煽り演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。
特殊図柄「再」を可変表示させるリーチの変動パターンでは、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合(図34参照)と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合(図35参照)がある。本実施形態では、上述した様に、変動パターン毎に、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかが予め決められているので、夫々に応じた演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。具体的には、特殊図柄を可変表示させるノーマルリーチやスーパーリーチαの変動パターン(変動パターン「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」)では非リーチ状態において煽り演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットし、特殊図柄を可変表示させるスーパーリーチβの変動パターン(変動パターン「PA5−2」、「PA5−3」、「PB5−2」、「PB5−3」)ではリーチ状態において煽り演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。
また、煽り演出の実行後に左図柄、右図柄の少なくとも一方の図柄について滑り演出を実行する変動パターン(変動パターン「PA4−2」、変動パターン「PB4−2」)では、当該滑り演出を実行する演出制御パターンについても使用パターンとしてセットする。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS532においてセットした演出制御パターンのプロセスデータの演出制御プロセスタイマの初期値を設定し(ステップS534)、演出制御プロセスタイマをスタートさせて(ステップS535)、プロセスデータの内容に従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS536)。続いて、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間(図5に示した特図変動時間)に相当する値を設定する(ステップS537)。
続いて、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドを消化する(ステップS538)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、ステップS538の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS539)、可変表示開始設定処理を終了する。
なお、図22に示したステップS529の処理では、特殊図柄の可変表示の有無(特殊図柄を中図柄として可変表示するか否か)を決定するとともに、特殊図柄の可変表示有と決定した場合(特殊図柄を中図柄として可変表示すると決定した場合)における特殊図柄の挿入位置を決定しているが、ステップS529の処理は、これに限定されない。例えば、ステップS529の処理では、特殊図柄の可変表示の有無を決定するとともに、特殊図柄の可変表示有と決定した場合における特殊図柄の差替位置を決定しもよい。
一例として、演出制御用CPU120は、特殊図柄の可変表示有と決定した場合(特殊図柄を中図柄として可変表示すると決定した場合)に、ROM121に記憶されている特殊図柄差替位置決定テーブルと、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10とに基づいて、特殊図柄の差替位置を決定してもよい。
(非リーチ状態の場合における特殊図柄の差替位置の決定)
図29は、特殊図柄差替位置決定テーブルによる特殊図柄の差替位置の決定割合の設定例(非リーチ状態の場合の設定例)を示す図である。特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置(特殊図柄と差し替えられる差替図柄)を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図29の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「1」:17(%)、「2」:7(%)、「3」:17(%)、「4」:4(%)、「5」:17(%)、「6」:2(%)、「7」:17(%)、「8」:2(%)、「9」:17(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、非リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の挿入位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図29の「擬似連変動有」欄に示すように、「1」:8(%)、「2」:10(%)、「3」:8(%)、「4」:14(%)、「5」:8(%)、「6」:17(%)、「7」:8(%)、「8」:19(%)、「9」:8(%)の割合で割り当てられている。
図29によれば、非リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるときには、特殊図柄の差替位置の決定割合は、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」>「2」>「4」>「6」、「8」となっている。また、非リーチ状態において「擬似連変動有」であるときには、特殊図柄の差替位置の決定割合は、「6」、「7」>「4」>「2」>「1」、「3」、「5」、「7」、「9」となっている。
(リーチ状態の場合における特殊図柄の差替位置の決定)
図30は、特殊図柄差替位置決定テーブルによる特殊図柄の差替位置の決定割合の設定例(リーチ状態の場合の設定例)を示す図である。図30(A)は、「1」のリーチ状態(リーチ図柄「1」)の場合における特殊図柄の差替位置の決定割合を示す図である。図30(B)は、「2」のリーチ状態(リーチ図柄「2」)の場合における特殊図柄の差替位置の決定割合を示す図である。図30(C)は、「7」のリーチ状態(リーチ図柄「7」)の場合における特殊図柄の差替位置の決定割合を示す図である。図30(D)は、「8」のリーチ状態(リーチ図柄「8」)の場合における特殊図柄の差替位置の決定割合を示す図である。図30(E)は、「9」のリーチ状態(リーチ図柄「9」)の場合における特殊図柄の差替位置の決定割合を示す図である。
特殊図柄差替位置決定テーブルによれば、リーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合には、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄と60%の決定割合で特殊図柄が差し替えられ、リーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄と40%の決定割合で特殊図柄が差し替えられる。また、特殊図柄差替位置決定テーブルによれば、リーチ状態において「擬似連変動有」となる場合には、リーチ図柄よりも数字が1つ小さい図柄と40%の決定割合で特殊図柄が差し替えられ、リーチ図柄よりも数字が1つ大きい図柄と60%の決定割合で特殊図柄が差し替えられる。
具体的には、例えば、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「1」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(A)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「9」:60(%)、「2」:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「1」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(A)の「擬似連変動有」欄に示すように、「9」:40(%)、「2」:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「2」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(B)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「1」:60(%)、「3」:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「2」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(B)の「擬似連変動有」欄に示すように、「1」:40(%)、「3」:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「7」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(C)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「6」:60(%)、「8」:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「7」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(C)の「擬似連変動有」欄に示すように、「6」:40(%)、「8」:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「8」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(D)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「7」:60(%)、「9」:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「8」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(D)の「擬似連変動有」欄に示すように、「7」:40(%)、「9」:60(%)の割合で割り当てられている。
また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「9」のリーチ状態において「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(E)の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように、「8」:60(%)、「1」:40(%)の割合で割り当てられている。また、特殊図柄差替位置決定テーブルにおいては、「9」のリーチ状態であって「擬似連変動有」となる場合に特殊図柄の差替位置を決定するために参照されるデータとして、特殊図柄の位置決定用の乱数値MR10と比較される数値が、図30(E)の「擬似連変動有」欄に示すように、「8」:40(%)、「1」:60(%)の割合で割り当てられている。
なお、図示は省略したが、「3」のリーチ状態(リーチ図柄「3」)〜「6」のリーチ状態(リーチ図柄「6」)における差替位置についても同様である。
図28(E)は、「2」と特殊図柄「再」とを差し替えた場合における中図柄を表している。この場合、中図柄は、「1」の次に「再」、「再」の次に「3」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「再」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「再」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「再」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→…と可変表示される。
図28(F)は、「7」と特殊図柄「再」とを差し替えた場合における中図柄を表している。この場合、中図柄は、「6」の次に「再」、「再」の次に「8」が可変表示される。例えば、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「1」であるときには、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「再」→「8」→「9」→「1」→→「2」→「3」→「4」→…と可変表示され、前回の可変表示における中図柄の最終停止図柄が「5」であるときには、「5」→「6」→「再」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「再」→「8」→…と可変表示される。
なお、ある図柄に差し替えて特殊図柄を可変表示させる態様は、次の可変表示が開始される迄の間において差替図柄を表示させない態様(例えば、ある保留情報に基づく変動として図柄「8」に替えて特殊図柄「再」を可変表示するときには、次の保留情報に基づく変動が開始される迄の間において図柄「8」を表示させない態様)に限定されない。
例えば、ある図柄に差し替えて特殊図柄を可変表示させる態様として、差替図柄に特殊図柄をかぶせる態様(差替図柄が背面になるように特殊図柄を差替図柄の前面に表示する態様)としてもよいし、差替図柄の表示内容(画像)を特殊図柄の表示内容(画像)に変化させる態様(差替図柄の表示内容の一部または全部を特殊図柄用の表示内容に変化させる態様)としてもよい。つまり、差替図柄に特殊図柄をかぶせる態様や、差替図柄の表示内容を特殊図柄の表示内容に変化させる態様においては、次の保留情報に基づく変動が開始される迄の間において差替図柄を表示する場合があってもよい。
また、上記では、特殊図柄として、擬似連チャンス図柄(特殊図柄「再」)を、2つの飾り図柄の間に挿入して可変表示させる例や、ある1つの飾り図柄に差し替えて可変表示させる例を説明したが、2つの飾り図柄の間に挿入して可変表示させる特殊図柄や、ある1つの飾り図柄に差し替えて可変表示させる特殊図柄は、擬似連チャンス図柄に限定されない。
例えば、特殊図柄として、保留変化図柄を、2つの飾り図柄の間に挿入し可変表示させてもよいし、ある1つの飾り図柄に差し替えて可変表示させてもよい。保留変化図柄は、所定の位置(有効ライン)上に停止表示した場合に、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている保留表示の表示態様を変化させる図柄である。つまり、保留変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合には、保留変化演出が実行される。なお、保留変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合に、保留作用演出が実行されるようにしてもよい。なお、図28(G)は、「1」と「2」の間に特殊図柄「変化」を挿入した場合における中図柄を表している。特殊図柄「変化」は、保留表示の表示態様を変化させる保留変化図柄の一例である。
また例えば、特殊図柄として、アクティブ表示変化図柄や突確チャンス図柄などを、2つの飾り図柄の間に挿入し可変表示させてもよいし、ある1つの飾り図柄に差し替えて可変表示させてもよい。なお、上述した様に、アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合にはアクティブ表示変化演出が実行され、突確チャンス図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合には突確となる。なお、アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止表示した場合に、アクティブ表示作用演出が実行されるようにしてもよい。
図31および図32は、特殊図柄が可変表示する変動の一例を示すタイムチャートである。図31(A)は、特殊図柄「再」の煽り演出が実行されるが、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずにハズレとなる、非リーチ(ハズレ)の変動を表している。具体的には、図31(A)は、左図柄、右図柄の順に停止して非リーチ状態となり、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行される。煽り演出では特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに、非リーチ状態のままハズレとなる(つまり、特殊図柄「再」以外の図柄が有効ライン上の位置に停止してハズレとなる)変動を表している。
図31(A)に示すような変動は、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」の非リーチ(ハズレ)の変動パターン「PA2−3」において行われる。つまり、変動パターン「PA2−3」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図26の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の挿入位置を決定する。あるいは、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図29の「擬似連変動無(擬似ガセ有)」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の差替位置を決定する。これにより、ステップS172の可変表示中演出処理やステップS173の特図当り待ち処理において、図31(A)に示すような変動が行われる。
図31(B)は、特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、再変動においてハズレとなる、非リーチ(ハズレ)の変動を表している。具体的には、図31(B)は、左図柄、右図柄の順に停止してリーチ状態となり、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行される。煽り演出では特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、続いて再変動が開始し、再変動において非リーチ状態でハズレとなる変動を表している。
図31(B)に示すような変動は、「擬似連変動有」の非リーチ(ハズレ)の変動パターン「PA2−4」において行われる。つまり、変動パターン「PA2−4」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図26の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の挿入位置を決定する。あるいは、「擬似連変動有」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図29の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の差替位置を決定する。これにより、ステップS172の可変表示中演出処理やステップS173の特図当り待ち処理において、図31(B)に示すような変動が行われる。
図32(A)は、特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、再変動において大当りとなる、スーパーリーチα(大当り)の変動を表している。具体的には、図32(A)は、左図柄、右図柄の順に停止して非リーチ状態となり、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行される。煽り演出では特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、続いて再変動が開始し、再変動においてリーチ状態となり、スーパーリーチαに発展して大当りとなる変動を表している。
図32(A)に示すような変動は、「擬似連変動有」のスーパーリーチα(大当り)の変動パターン「PB4−3」において行われる。つまり、変動パターン「PB4−3」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図27の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の挿入位置を決定する。あるいは、「擬似連変動有」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図30の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の差替位置を決定する。また、ステップS171の可変表示開始設定処理では、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。これにより、ステップS172の可変表示中演出処理やステップS173の特図当り待ち処理において、図32(A)に示すような変動が行われる。
図32(B)は、特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、再変動において大当りとなる、スーパーリーチβ(大当り)の変動を表している。具体的には、図32(B)は、左図柄、右図柄の順に停止してリーチ状態となり、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行される。煽り演出では特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止し、続いて再変動が開始し、再変動において再度リーチ状態となり、スーパーリーチβに発展して大当りとなる変動を表している。
図32(B)に示すような変動は、「擬似連変動有」のスーパーリーチβ(大当り)の変動パターン「PB5−3」において行われる。つまり、変動パターン「PB4−3」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図27の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の挿入位置を決定する。あるいは、「擬似連変動有」の場合には、演出制御用CPU120は、図25の「擬似連変動有」欄に示すように特殊図柄有を決定し、図30の「擬似連変動有」欄に示すような決定割合で特殊図柄「再」の差替位置を決定する。また、ステップS171の可変表示開始設定処理では、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。これにより、ステップS172の可変表示中演出処理やステップS173の特図当り待ち処理において、図32(B)に示すような変動が行われる。
なお、本実施形態では、特殊図柄「再」を可変表示させるリーチの変動パターンでは、変動パターン毎に、非リーチ状態において煽り演出を実行(図32(A)参照)するか、リーチ状態において煽り演出を実行(図32(B)参照)するかが予め決めていると説明したが、これに限定されない。例えば、スーパーリーチαの変動パターン(変動パターン「PA4−2」、「PA4−3」、「PB4−2」、「PB4−3」)であってもスーパーリーチβの変動パターン(変動パターン「PA5−2」、「PA5−3」、「PB5−2」、「PB5−3」)であっても、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合とがあり、スーパーリーチβの変動パターンであるときには、スーパーリーチαの変動パターンであるときに比べ、リーチ状態において煽り演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
また、最終停止図柄に基づいて、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを決定してもよい。例えば、最終停止図柄が「7」「7」「7」以外であるときは非リーチ状態において煽り演出を実行し、最終停止図柄が「7」「7」「7」であるときにはリーチ状態において煽り演出を実行してもよい。また、最終停止図柄が「7」「7」「7」であっても「7」「7」「7」以外であっても、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合とがあり、最終停止図柄が「7」「7」「7」であるときは、最終停止図柄が「7」「7」「7」以外であるときに比べ、リーチ状態において煽り演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
また、大当り種別に基づいて、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを決定してもよい。例えば、8R確変大当りであるときには非リーチ状態において煽り演出を実行し、16R確変大当りであるときにはリーチ状態において煽り演出を実行してもよい。また、8R確変大当りであっても16R確変大当りであっても、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合とがあり、16R確変大当りであるときは、8R確変大当りであるときに比べ、リーチ状態において煽り演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
また、当該変動時の保留記憶数に基づいて、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを決定してもよい。例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときには非リーチ状態において煽り演出を実行し、保留記憶数が所定数未満であるときにはリーチ状態において煽り演出を実行してもよい。また、保留記憶数が所定数以上であっても保留記憶数が所定数未満であっても、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合とがあり、保留記憶数が所定数未満であるときは、保留記憶数が所定数以上であるときに比べ、リーチ状態において煽り演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
また、特殊図柄「再」の位置に基づいて、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを決定してもよい。例えば、信頼度が高い図柄(例えば、「7」)の近くに(例えば、「6」と「7」の間や「7」と「8」の間に)、特殊図柄「再」がないときは、非リーチ状態において煽り演出を実行し、信頼度が高い図柄の近くに特殊図柄「再」があるときにはリーチ状態において煽り演出を実行してもよい。また、信頼度が高い図柄の近くに特殊図柄「再」がなくても信頼度が高い図柄の近くに特殊図柄「再」があっても、非リーチ状態において煽り演出を実行する場合と、リーチ状態において煽り演出を実行する場合とがあり、信頼度が高い図柄の近くに特殊図柄「再」があるときは、信頼度が高い図柄の近くに特殊図柄「再」がないときに比べ、リーチ状態において煽り演出を実行する割合が高くなるようにしてもよい。
また、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを、変動パターンや最終停止図柄や大当り種別や保留記憶数や特殊図柄「再」の位置の組み合わせに応じて異なる割合で決定してもよい。また、非リーチ状態において煽り演出を実行するか、リーチ状態において煽り演出を実行するかを、変動パターンや最終停止図柄や大当り種別や保留記憶数や特殊図柄「再」の位置とは無関係に、乱数値(非図示)によりランダムに決定してもよい。
図33〜図36は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。
図33は、図31(A)に示した変動(変動パターン「PA2−3」の変動)の一例を示した表示動作例である。図33の(a)→図33の(b)→図33の(c)→図33の(d)→図33の(e)→図33の(f)の順に表示される。また、図33の(b)、(c)における下矢印は、飾り図柄が可変表示中である旨を表している。
図33の(a)は、変動が開始される前の場面(最終停止図柄(左図柄「4」、中図柄「2」、右図柄「3」)が表示されている場面)を表している。図33の(b)は、変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図33の(c)は、非リーチ状態(左図柄「1」、右図柄「2」)となった場面を表している。図33の(d)(e)は、非リーチ状態において、特殊図柄「再」が有効ライン(左図柄と右図柄とを結んだ直線)上に停止するか否かの煽り演出が実行されている場面である。なお、特殊図柄「再」は、図柄「1」と図柄「2」の間に表示(挿入)されている。図33の(f)は、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに図柄「2」が有効ライン上の位置に停止し、ハズレ(最終停止図柄(左図柄「1」、中図柄「2」、右図柄「3」)となった場面を表している。
図34は、図32(A)に示した変動(変動パターン「PB4−3」の変動)の一例を示した表示動作例である。図34の(a)→図34の(b)→図34の(c)→図34の(d)→図34の(e)→図34の(f)→図34の(g)→図34の(h)→図34の(i)の順に表示される。また、図34の(b)、(c)、(f)、(g)、(h)における下矢印は、飾り図柄が可変表示中である旨を表している。図35も同様である。
図34の(a)は、変動が開始される前の場面(最終停止図柄(左図柄「4」、中図柄「2」、右図柄「3」)が表示されている場面)を表している。図34の(b)は、変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図34の(c)は、非リーチ状態(左図柄「7」、右図柄「8」)となった場面を表している。図34の(d)(e)は、非リーチ状態において、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止するか否かの煽り演出が実行され、有効ライン上の位置に停止した場面を表している。なお、特殊図柄「再」は、図柄「7」の次に表示されている(例えば、図柄「7」と図柄「8」の間に表示、または、図柄「8」に替えて表示されている)。図34の(f)は、再変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図34の(g)は、リーチ状態(左図柄「7」、右図柄「7」)となった場面を表している。図34の(h)(i)は、スーパーリーチαに発展して、大当り(最終停止図柄(左図柄「7」、中図柄「7」、右図柄「7」)となった場面を表している。
図35は、図32(B)に示した変動(変動パターン「PB5−3」の変動)の一例を示した表示動作例である。
図35の(a)は、変動が開始される前の場面(最終停止図柄(左図柄「4」、中図柄「2」、右図柄「3」)が表示されている場面)を表している。図35の(b)は、変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図35の(c)は、リーチ状態(左図柄「7」、右図柄「7」)となった場面を表している。図35の(d)(e)は、リーチ状態において、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止するか否かの煽り演出が実行され、有効ライン上の位置に停止した場面を表している。なお、特殊図柄「再」は、図柄「7」の次に表示されている(例えば、図柄「7」と図柄「8」の間に表示、または、図柄「8」に替えて表示されている)。図35の(f)は、再変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図35の(g)は、リーチ状態(左図柄「7」、右図柄「7」)となった場面を表している。図35の(h)(i)は、スーパーリーチβに発展して、大当り(最終停止図柄(左図柄「7」、中図柄「7」、右図柄「7」)となった場面を表している。
変動パターン「PA2−3」の変動では、図33に示したように、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずにそのまま(非リーチ状態のまま)ハズレとなる。左図柄の「1」は、図23(A)の非リーチ組合せ決定テーブルによる設定例(右図柄)の決定割合に従って決定されたものである。図33の(f)に示した最終停止図柄における、右図柄の「3」は、図23(B)の非リーチ組合せ決定テーブルによる設定例(右図柄、左図柄「1」の場合)の決定割合に従って決定されたものである。中図柄の「2」は、非図示の非リーチ組合せ決定テーブルによる設定例(中図柄)の決定割合に従って決定されたものである。特殊図柄「再」の挿入位置は、図26の特殊図柄挿入位置決定テーブルによる設定例の決定割合に従って決定されたものである。
変動パターン「PB4−3」の変動では、図34に示したように、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に仮停止表示し、再変動においてスーパーリーチαに発展して大当りとなる。図34の(i)に示した最終停止図柄における、リーチ図柄(左図柄の「7」及び右図柄の「7」)は、図24(A)のリーチ組合せ決定テーブルによる設定例の決定割合に従って決定されたものである。中図柄の「7」は、リーチ図柄と同一の図柄として決定されたものである。特殊図柄「再」の挿入位置は、図27の特殊図柄挿入位置決定テーブルによる設定例(「7」のリーチ状態の場合)の決定割合に従って決定されたものである。図34に示した特殊図柄「再」が他の図柄と差し替えられたものであるならば、特殊図柄「再」の差替位置は、図30の特殊図柄差替位置決定テーブルによる設定例(「7」のリーチ状態の場合)の決定割合に従って決定されたものである。
変動パターン「PB5−3」の変動では、図34に示したように、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に仮停止表示し、再変動においてスーパーリーチβに発展して大当りとなる。図35の(i)に示した最終停止図柄における、リーチ図柄(左図柄の「7」及び右図柄の「7」)や、中図柄の「7」や、特殊図柄「再」の挿入位置(または、特殊図柄「再」の差替位置)については、変動パターン「PB4−3」の変動の場合と同様に決定されたものである。
なお、図示は省略したが、変動パターン「PA3−2」の変動では、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に仮停止表示し、再変動においてリーチ状態となった後にハズレとなる。変動パターン「PB3−2」の変動では、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に仮停止表示し、再変動においてリーチ状態となった後に大当りとなる。
また、変動パターン「PA4−2」の変動では、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに、スーパーリーチαに発展してハズレとなる。変動パターン「PB4−2」の変動では、非リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに、スーパーリーチαに発展して大当りとなる。
なお、変動パターン「PA4−2」や変動パターン「PB4−2」の変動では、非リーチ状態において実行する特殊図柄「再」の煽り演出において、特殊図柄「再」を有効ライン上の位置に仮停止表示させないので(つまり、再可変表示を実行しないので)、煽り演出の実行後には、以下のようにしてリーチ状態となるようにすればよい。
例えば、中図柄における煽り演出の終了後に中図柄を高速変動させるとともに、中図柄を高速変動させているときに、左図柄、又は、右図柄の一方又は両方を滑らせてリーチ状態とし、スーパーリーチαに発展するようにしてもよい。具体例を挙げると、図24(B)の決定割合に従って決定した左図柄に図柄「1」を停止し、図24(C)の決定割合に従って決定した右図柄に図柄「4」を停止(仮停止表示)させている状態において特殊図柄「再」の煽り演出を実行し、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置を通過する迄は低速で中図柄を可変表示し(煽り演出)、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置を通過した後は高速で中図柄を可変表示するとともに、左図柄の図柄「1」や右図柄「4」を滑らせて(滑り演出)、図24(A)の決定割合に従って決定したリーチ図柄のリーチ状態とし、スーパーリーチαに発展するようにしてもよい。なお、これらの動作は、可変表示開始設定処理(図22)のステップS532にて演出制御パターンとしてセットされていればよい。
また、変動パターン「PA5−2」の変動では、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに、スーパーリーチβに発展してハズレとなる。変動パターン「PB5−2」の変動では、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行され、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずに、スーパーリーチβに発展して大当りとなる。
なお、変動パターン「PA5−2」や変動パターン「PB5−2」の変動では、リーチ状態において特殊図柄「再」の煽り演出が実行されるので、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止せずにそのまま(リーチ状態のまま)、スーパーリーチβに発展させればよい。例えば、中図柄における煽り演出の終了後に中図柄を高速変動させて、スーパーリーチβに発展させればよい。
なお、変動パターン「PA2−3」の変動では、非リーチ状態において実行する特殊図柄「再」の煽り演出において、特殊図柄「再」を有効ライン上の位置に仮停止表示させずに、中図柄として決定した図柄を有効ライン上の位置に停止させる。なお、中図柄として決定した図柄に差し替えて特殊図柄「再」を可変表示させるときには、例えば、特殊図柄「再」の煽り演出の後に、中図柄を高速で変動させた後に、中図柄として決定した図柄を有効ライン上の位置に停止させてもよい。また、中図柄として決定した図柄以外の図柄(例えば、特殊図柄の前後の図柄、すなわち、中図柄として決定した図柄の前後の図柄)を煽り演出において有効ライン上の位置に停止させてもよい。
図36は、非リーチ状態において特殊図柄「変化」の煽り演出が実行され、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止し、保留変化演出が実行される変動を表している。なお、図36の(a)→図36の(b)→図36の(c)→図36の(d)→図36の(e)→図36の(f)の順に表示される。また、図36の(b)、(c)における下矢印は、飾り図柄が可変表示中である旨を表している。図35も同様である。
図36の(a)は、変動が開始される前の場面(最終停止図柄(左図柄「4」、中図柄「2」、右図柄「3」)が表示されている場面)を表している。図36の(b)は、変動が開始され左図柄が停止される前の場面を表している。図36の(c)は、非リーチ状態(左図柄「7」、右図柄「9」)となった場面を表している。図36の(d)(e)(f)は、非リーチ状態において、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止するか否かの煽り演出が実行され、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止し、保留変化演出が実行される変動を表している。図36の(e)(f)は、2つの第1保留表示のうちの1つの第1保留表示(先に消化される右側の第1保留表示)の表示態様が、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止した後に、ある表示態様(図中、白丸にて図示)から他の表示態様(図中、網掛け丸にて図示)に変化した旨を表している。特殊図柄「変化」は、図柄「7」の次に表示されている(例えば、図柄「7」と図柄「8」の間に表示、または、図柄「8」に替えて表示されている)。
なお、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止した場合に、保留変化演出に加えて保留作用演出が実行されてもよい。図36の(e)(f)は、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止した後に保留作用演出(図中、特殊図柄「変化」から網掛け丸に延びる稲妻にて図示)が実行される旨も表している。
なお、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止し保留表示が変化した後(図36の(fの後)は、特殊図柄「変化」を有効ライン上の位置に表示したまま次の変動を開始してもよいし、特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させた後に次の変動を開始してもよい。
特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止し保留表示が変化した後に、特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させる方法について説明する。
2つの飾り図柄の間に挿入した特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、中図柄を数コマ(例えば1コマ)分動かして特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させてもよい。例えば、図柄「7」と図柄「8」の間に挿入した特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、中図柄を1コマ分動かして図柄「8」を有効ライン上の位置に表示させてもよい。
ある図柄と差し替えて可変表示させた特殊図柄が特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、中図柄を数コマ(例えば1コマ)分動かして特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させてもよい。例えば、図柄「8」に替えて可変表示させた特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、中図柄を1コマ分動かして図柄「9」を有効ライン上の位置に表示させてもよい。
また、ある図柄と差し替えて可変表示(差替図柄の前面にかぶせて可変表示)させた特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、差替図柄の前面にある特殊図柄「変化」を消して特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させてもよい。例えば、図柄「8」の前面にかぶせて可変表示させた特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、前面にある特殊図柄「変化」をフェードアウトさせて(特殊図柄「変化」の透過率を漸次100%に変化させて)、背面にあった図柄「8」を有効ライン上の位置に表示させてもよい。なお、背面にある図柄を表示させる態様は、前面にある特殊図柄「変化」がフェードアウトする態様に限定されない。例えば、前面にある特殊図柄「変化」が、紙の如くはがれたり、焼けたり、溶けたりする態様であってもよいし、壁面の如く崩れたり、破壊されたりする態様であってもよい。
また、ある図柄と差し替えて可変表示(差替図柄の表示内容を特殊図柄の表示内容に変化させて可変表示)させた特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、特殊図柄の表示内容を差替図柄の表示内容に戻して特殊図柄「変化」以外の図柄を有効ライン上の位置に表示させてもよい。例えば、図柄「8」の表示内容(例えば文字「8」等)を特殊図柄「再」の表示内容(例えば、文字「再」等)に変化させて可変表示させた特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止したときは、保留表示の変化後に、特殊図柄「再」の表示内容を、漸次、図柄「8」の表示内容に変化させて、図柄「8」として有効ライン上の位置に表示させてもよい。
なお、保留変化演出や保留作用演出を実行するか否かは、例えば、始動入賞時(例えば、図21の入賞時演出決定処理)において決定してもよい。つまり、表示態様を変化させると判定した保留表示が始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されているか否かに基づいて、特殊図柄「変化」を有効ライン上の位置に停止させるか否かを決定してもよい。
また、保留変化図柄(特殊図柄「変化」)が有効ライン上の位置に停止した場合に保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがあってもよい。すなわち、保留変化図柄(特殊図柄「変化」)が有効ライン上の位置に停止した場合に、図36に示すように保留作用演出も保留変化演出も実行する場合と、保留作用演出を実行せずに保留変化演出を実行する場合と、保留作用ガセ演出を実行する場合と、保留作用演出も保留変化演出も保留作用ガセ演出も実行しない場合とがあってもよい。これにより、保留変化図柄(特殊図柄「変化」)が有効ライン上の位置に停止したときの興趣を高めることができる。
また、アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止した場合にアクティブ表示やアクティブ表示枠の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがあってもよい。すなわち、アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止した場合に、アクティブ表示作用演出もアクティブ表示変化演出も実行する場合と、アクティブ表示作用演出を実行せずにアクティブ表示変化演出を実行する場合と、アクティブ表示作用ガセ演出を実行する場合と、アクティブ表示作用演出もアクティブ表示変化演出もアクティブ表示作用ガセ演出も実行しない場合とがあってもよい。これにより、アクティブ表示変化図柄が有効ライン上の位置に停止したときの興趣を高めることができる。
なお、アクティブ表示変化図柄と保留変化図柄とを共通(同一)の表示態様(例えば、特殊図柄「変化」)としてもよい。つまり、有効ライン上の位置に特殊図柄「変化」が停止した場合には、保留作用演出と保留変化演出とを実行する場合と、保留作用演出を実行せずに保留変化演出を実行する場合と、保留作用ガセ演出を実行する場合と、アクティブ表示作用演出とアクティブ表示変化演出とを実行する場合と、アクティブ表示作用演出を実行せずにアクティブ表示変化演出を実行する場合と、アクティブ表示作用ガセ演出を実行する場合と、上記のいずれの演出も実行しない場合とがあってもよい。
なお、アクティブ表示変化図柄と保留変化図柄と同様、他の2以上の特殊図柄についても、共通の表示態様としてもよい。一例として、擬似連チャンス図柄と保留変化図柄とを共通の表示態様(例えば、特殊図柄「好機」)としてもよい。つまり、有効ライン上の位置に特殊図柄「好機」が停止した場合には、保留表示の変化に関する演出(保留変化演出、保留作用演出、保留作用ガセ演出)が実行される場合と、再可変表示に関する演出(擬似連演出)が実行される場合とが場合とがあってもよい。
以上、パチンコ遊技機1の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1では、特殊図柄が可変表示するときに、特殊図柄がいずれの飾り図柄の間に挿入されているかに応じて、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が異なる。また、パチンコ遊技機1では、特殊図柄が可変表示するときに、特殊図柄がいずれの飾り図柄に替えて可変表示するかに応じて、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が異なる。以下、特殊図柄が挿入される場合について割合が異なることについて具体例を用いて説明する。
(非リーチ状態の場合)
非リーチ状態となるときは、図26に示すように、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」であるか、「擬似連変動有」であるかに応じて特殊図柄の挿入位置の決定割合が異なる。「擬似連変動有」は特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する変動であり、「擬似連変動無(擬似ガセ有)」は特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない変動であるので、図26は、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止するか、停止しないか応じて特殊図柄の挿入位置の決定割合が異なるということを表している。例えば、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となるときは、特殊図柄の挿入位置が、「1」と「2」の間に決定される割合は24(%)、「7」と「8」の間に決定される割合は2(%)となっているのに対し、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する「擬似連変動有」となるときは、特殊図柄の挿入位置が、「1」と「2」の間に決定される割合は3(%)、「7」と「8」の間に決定される割合は25(%)となっている。
換言すれば、特殊図柄が「1」と「2」の間に挿入されているときには「7」と「8」の間に挿入されているときに比べ、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない割合が高く、特殊図柄が「7」と「8」の間に挿入されているときには「1」と「2」の間に挿入されているときに比べ、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が高くなっている。図26によれば、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合は、特殊図柄の挿入位置が、「7」と「8」の間>「6」と「7」の間>「3」と「4」の間>「5」と「6」の間>「2」と「3」の間、「4」と「5」の間>「9」と「1」の間、「1」と「2」の間、「8」と「9」の間となっている。
(リーチ状態の場合)
リーチ状態となるときは、図24(A)に示すように、「リーチ(ハズレ)」であるか、「大当り」であるかに応じてリーチ組合せ(リーチ図柄)の決定割合が異なる。例えば、「リーチ(ハズレ)」となるときは、「1」のリーチ状態(リーチ図柄)に決定される割合は15(%)、「7」のリーチ状態(リーチ図柄)に決定される割合は2(%)となっているのに対し、「大当り」となるときは、「1」のリーチ状態(リーチ図柄)に決定される割合は7(%)、「7」のリーチ状態(リーチ図柄)に決定される割合は30(%)となっている。
換言すれば、「1」のリーチ状態となるときには「7」のリーチ状態となるときに比べ、「リーチ(ハズレ)」となる割合が高く、「7」のリーチ状態となるときには「1」のリーチ状態となるときに比べ、「大当り」となる割合が高くなっている。図24(A)によれば、「大当り」となる割合は、「7」のリーチ状態>「3」、「5」のリーチ状態>「1」、「2」、「4」、「6」、「8」、「9」のリーチ状態となっている。
また、図27によれば、いずれのリーチ状態となるかに応じて、特殊図柄の挿入位置が異なる。例えば、「1」のリーチ状態となるときには図27(A)に示すように、「1」の前後(「9」と「1」の間、「1」と「2」の間)に特殊図柄の挿入位置が決定される。また、例えば、「7」のリーチ状態となるときには図27(C)に示すように、「7」の前後(「6」と「7」の間、「7」と「8」の間)に特殊図柄の挿入位置が決定される。従って、「1」の前後に特殊図柄が挿入されているときには「7」の前後に特殊図柄が挿入されているときに比べ、「リーチ(ハズレ)」となる割合が高く、「7」の前後に特殊図柄が挿入されているときには「1」の前後に特殊図柄が挿入されているときに比べ、「大当り」となる割合が高くなっている。つまり、特殊図柄の挿入位置に応じて、「大当り」となるか「リーチ(ハズレ)」となるかの割合が異なっている。
また、図16、図18によれば、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合は、「大当り」となるときには「リーチ(ハズレ)」となるときに比べ、高くなっている。つまり、「大当り」となるか「リーチ(ハズレ)」となるかに応じて、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が異なっている。以下、具体的に説明する。
「大当り」となるときの「擬似連変動無(擬似ガセ有)」の変動パターンは、変動パターン「PB4−2」、「PB5−2」の2つである。「大当り」となるときに変動パターン「PB4−2」が決定される割合は、図16(D)の変動カテゴリ「PB4」の決定割合(40(%))に、図18(G)の変動パターン「PB4−2」の決定割合(20(%))を乗じて算出され、8(%)である。また、「大当り」となるときに変動パターン「PB5−2」が決定される割合は、図16(D)の変動カテゴリ「PB5」の決定割合(40(%))に、図18(H)の変動パターン「PB5−2」の決定割合(10(%))を乗じて算出され、4(%)である。従って、「大当り」となるときに「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる割合は、12(%)である。
一方、「大当り」となるときの「擬似連変動有」の変動パターンは、変動パターン「PB3−2」、「PB4−3」、「PB5−3」の3つである。「大当り」となるときに変動パターン「PB3−2」が決定される割合は、図16(D)の変動カテゴリ「PB3」の決定割合(20(%))に、図18(F)の変動パターン「PB3−2」の決定割合(40(%))を乗じて算出され、8(%)である。また、「大当り」となるときに変動パターン「PB4−3」が決定される割合は、図16(D)の変動カテゴリ「PB4」の決定割合(40(%))に、図18(G)の変動パターン「PB4−3」の決定割合(60(%))を乗じて算出され、24(%)である。また、「大当り」となるときに変動パターン「PB5−3」が決定される割合は、図16(D)の変動カテゴリ「PB5」の決定割合(40(%))に、図18(H)の変動パターン「PB5−3」の決定割合(80(%))を乗じて算出され、32(%)である。従って、「大当り」となるときに「擬似連変動有」となる割合は、64(%)である。以上から、「大当り」となるときに、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合は、64÷(12+64)=約84(%)となる。
「ハズレ」となるときの変動パターンの決定割合は、図15および図16に示すように保留記憶数に依存する。従って、保留記憶数「1」である場合(図16(A)のC−TBL1によって変動カテゴリを決定する場合)を例として、「リーチ(ハズレ)」となるときに、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を算出する。「リーチ(ハズレ)」となるときの「擬似連変動無(擬似ガセ有)」の変動パターンは、変動パターン「PA4−2」、「PA5−2」の2つである。変動パターン「PA4−2」が決定される割合は、図16(A)の変動カテゴリ「PA4」の決定割合(2(%))に、図18(D)の変動パターン「PA4−2」の決定割合(10(%))を乗じて算出され、0.2(%)である。また、変動パターン「PA5−2」が決定される割合は、図16(A)の変動カテゴリ「PA5」の決定割合(1(%))に、図18(E)の変動パターン「PA5−2」の決定割合(10(%))を乗じて算出され、0.1(%)である。従って、「リーチ(ハズレ)」となるときに「擬似連変動無(擬似ガセ有)」となる割合は、0.3(%)である。
一方、「リーチ(ハズレ)」となるときの「擬似連変動有」の変動パターンは、変動パターン「PA3−2」、「PA4−3」、「PA5−3」の3つである。変動パターン「PA3−2」が決定される割合は、図16(A)の変動カテゴリ「PA3」の決定割合(27(%))に、図18(C)の変動パターン「PA3−2」の決定割合(3(%))を乗じて算出され、0.81(%)である。また、変動パターン「PA4−3」が決定される割合は、図16(A)の変動カテゴリ「PA4」の決定割合(2(%))に、図18(D)の変動パターン「PA4−3」の決定割合(5(%))を乗じて算出され、0.1(%)である。変動パターン「PA5−3」が決定される割合は、図16(A)の変動カテゴリ「PA5」の決定割合(1(%))に、図18(E)の変動パターン「PA5−3」の決定割合(5(%))を乗じて算出され、0.05(%)である。従って、「リーチ(ハズレ)」となるときに「擬似連変動有」となる割合は、0.96(%)である。以上から、「リーチ(ハズレ)」となるときに、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合は、0.96÷(0.3+0.96)=約76(%)となる。
なお、保留記憶数「2」「3」である場合(図16(B)のC−TBL2によって変動カテゴリを決定する場合)において、「リーチ(ハズレ)」となるときに、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を同様に算出すると、約56%となる。また、保留記憶数「4」である場合(図16(C)のC−TBL3によって変動カテゴリを決定する場合)においても同様に、約56%となる。
以上のように、特殊図柄の挿入位置に応じて「大当り」となるか「リーチ(ハズレ)」となるかの割合が異なっており、かつ、「大当り」となるか「リーチ(ハズレ)」となるかに応じて特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が異なっている。従って、特殊図柄の挿入位置に応じて、特殊図柄が可変表示する場合において特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合が異なっているということがわかる。
以下、大当り確率(1/65536)などを考慮して、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入される場合と、「7」と「8」の間に特殊図柄が挿入される場合とにおける比較を行う。なお、保留記憶数は1であるものとする(ハズレの場合の値の算出において図16(A)のC−TBL1を用いるものとする)。
「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合(擬似連となる割合)は、以下の(1a)〜(13a)の各割合を合計して求められる。
(1a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、ノーマルリーチ(ハズレ)の擬似連変動有(PA3−2)となる割合
(2a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(ハズレ)の擬似連変動有(PA4−3)となる割合
(3a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(ハズレ)の擬似連変動有(PA5−3)となる割合
(4a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、ノーマルリーチ(大当り)の擬似連変動有(PB3−2)となる割合
(5a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(大当り)の擬似連変動有(PB4−3)となる割合
(6a)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(大当り)の擬似連変動有(PB5−3)となる割合
(7a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、ノーマルリーチ(ハズレ)の擬似連変動有(PA3−2)となる割合
(8a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(ハズレ)の擬似連変動有(PA4−3)となる割合
(9a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(ハズレ)の擬似連変動有(PA5−3)となる割合
(10a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、ノーマルリーチ(大当り)の擬似連変動有(PB3−2)となる割合
(11a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(大当り)の擬似連変動有(PB4−3)となる割合
(12a)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(大当り)の擬似連変動有(PB5−3)となる割合
(13a)非リーチ(ハズレ)の擬似連(PA2−4)であって「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入される割合
例えば、上記(1a)の割合は、ハズレとなる割合(65535/65536)と、変動パターン「PA3−2」が決定される割合(0.27×0.03)と、リーチ(ハズレ)であるときに「1」のリーチ状態が決定される割合(0.15)と、「1」のリーチ状態(擬似連変動有)において「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.6)とを乗じて算出される。
また、上記(4a)の割合は、大当りとなる割合(1/65536)と、変動パターン「PB3−2」が決定される割合(0.2×0.4)と、「大当り」であるときに「1」のリーチ状態が決定される割合(0.07)と、「1」のリーチ状態(擬似連変動有)において「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.6)とを乗じて算出される。
また、上記(12a)の割合は、大当りとなる割合(1/65536)と、変動パターン「PB5−3」が決定される割合(0.4×0.8)と、「大当り」であるときに「2」のリーチ状態が決定される割合(0.07)と、「2」のリーチ状態(擬似連変動有)において「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.4)とを乗じて算出される。
また、上記(13a)の割合は、ハズレとなる割合(65535/65536)と、変動パターン「PA2−4」が決定される割合(0.7×0.01)と、擬似連変動有のときに「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.03)とを乗じて算出される。
上記から、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合(上記(1a)〜(13a)の各割合の合計)は、約0.165(%)となる。
「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない割合(擬似ガセとなる割合)は、以下の(1b)〜(9b)の各割合を合計して求められる。(1b)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(ハズレ)の擬似ガセ(PA4−2)となる割合
(2b)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(ハズレ)の擬似ガセ(PA5−2)となる割合
(3b)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(大当り)の擬似ガセ(PB4−2)となる割合
(4b)リーチ図柄「1」の後に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(大当り)の擬似ガセ(PB5−2)となる割合
(5b)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(ハズレ)の擬似ガセ(PA4−2)となる割合
(6b)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(ハズレ)の擬似ガセ(PA5−2)となる割合
(7b)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチα(大当り)の擬似ガセ(PB4−2)となる割合
(8b)リーチ図柄「2」の前に特殊図柄が挿入され、スーパーリーチβ(大当り)の擬似ガセ(PB5−2)となる割合
(9b)非リーチ(ハズレ)の擬似ガセ(PA2−3)であって「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入される割合
例えば、上記(1b)の割合は、ハズレとなる割合(65535/65536)と、変動パターン「PA4−2」が決定される割合(0.02×0.1)と、リーチ(ハズレ)であるときに「1」のリーチ状態が決定される割合(0.15)と、「1」のリーチ状態(擬似連変動無(擬似ガセ有))において「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.6)とを乗じて算出される。
また、上記(9b)の割合は、ハズレとなる割合(65535/65536)と、変動パターン「PA2−3」が決定される割合(0.7×0.01)と、擬似連変動無(擬似ガセ有)のときに「1」と「2」の間に特殊図柄の挿入位置が決定される割合(0.24)とを乗じて算出される。
上記から、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない割合(上記(1b)〜(9b)の各割合の合計)は、約0.213(%)となる。
以上から、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合と、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入され特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない割合とから、「1」と「2」の間に特殊図柄が挿入されたときに特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を求めると、0.00165/(0.00165+0.00213)から、約44%となる。同様に、「7」と「8」の間に特殊図柄が挿入され特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合と、「7」と「8」の間に特殊図柄が挿入され特殊図柄が有効ライン上の位置に停止しない割合とから、「7」と「8」の間に特殊図柄が挿入されたときに特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を求めると、約87%となる。
以上、上記実施形態による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、複数種類の識別情報(例えば、「1」〜「9」の飾り図柄など)を所定の順序(例えば、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…の順序など)で可変表示する可変表示手段(例えば、画像表示装置5において飾り図柄を可変表示させるステップS172の可変表示中演出処理など)と、演出(例えば、大当りの可能性を示唆するなど遊技者の興趣を高める様々な演出など)を実行する演出実行手段(例えば、可変表示とともに演出を実行するステップS172の可変表示中演出処理など)とを備え、前記演出実行手段は、特別識別情報(例えば、特殊図柄「再」や特殊図柄「変化」など)が特定の表示位置(例えば、有効ライン上の位置など)に表示されたときに特殊演出(例えば、擬似連演出や保留変化演出など)を実行し、前記特別識別情報は、前記可変表示手段により複数種類の識別情報を所定の順序で可変表示するときに、いずれの識別情報と識別情報の間に挿入されるかに応じて、特定の表示位置に表示される割合が異なる。例えば、飾り図柄「1」と飾り図柄「2」の間に特殊図柄が挿入されたときに当該特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合と、飾り図柄「7」と飾り図柄「8」の間に特殊図柄が挿入されたときに当該特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合とは異なる。
このような構成によれば、特殊図柄を含む態様が表示されることに対する期待感を高められる。
また、上記実施形態による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、複数種類の識別情報(例えば、「1」〜「9」の飾り図柄など)を所定の順序(例えば、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「1」→「2」→「3」→「4」→…の順序など)で可変表示する可変表示手段(例えば、画像表示装置5において飾り図柄を可変表示させるステップS172の可変表示中演出処理など)と、演出(例えば、大当りの可能性を示唆するなど遊技者の興趣を高める様々な演出など)を実行する演出実行手段(例えば、可変表示とともに演出を実行するステップS172の可変表示中演出処理など)とを備え、前記演出実行手段は、特別識別情報(例えば、特殊図柄「再」や特殊図柄「変化」など)が特定の表示位置(例えば、有効ライン上の位置など)に表示されたときに特殊演出(例えば、擬似連演出や保留変化演出など)を実行し、前記特別識別情報は、前記可変表示手段により複数種類の識別情報を所定の順序で可変表示するときに、いずれの識別情報に代えて可変表示されるかに応じて、特定の表示位置に表示される割合が異なる。例えば、非リーチ状態の場合には、図29に示すように、飾り図柄「1」に替えて特殊図柄が可変表示されるときと、飾り図柄「8」に替えて特殊図柄が可変表示されるときとでは、特殊図柄が特定の表示位置に表示される割合が異なる。また、リーチ状態の場合には、図30に示すように、リーチ図柄の前の図柄に替えて特殊図柄が可変表示されるときと、リーチ図柄の後の図柄に替えて特殊図柄が可変表示されるときとでは、特殊図柄が特定の表示位置に表示される割合が異なる。なお、上述したように、ある飾り図柄に替えて特殊図柄を可変表示させることには、差し替え対象の図柄に特殊図柄をかぶせる態様や、差し替え対象の図柄の表示内容(画像)を特殊図柄の表示内容(画像)に変化させる態様も含まれる。
このような構成によれば、特殊図柄を含む態様が表示されることに対する期待感を高められる。
また、上記実施形態による遊技機は、未だ開始されていない識別情報の可変表示について保留情報を記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B、第1先読予告バッファ194C、第2先読予告バッファ194Dなど)を備え、前記特殊演出は、前記保留記憶手段に記憶される前記保留情報に基づく可変表示において前記特別識別情報が特定の表示位置に表示されたときに、当該保留情報に基づく可変表示として、再度、識別情報の可変表示を実行させる演出(擬似連演出)である。なお、図34や図35では、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に停止した場合に、特殊演出として、擬似連演出が実行される例を表している。
このような構成によれば、擬似連演出が実行されることに対する期待感を高められる。
また、上記実施形態による遊技機は、未だ開始されていない識別情報の可変表示について保留情報を記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B、第1先読予告バッファ194C、第2先読予告バッファ194Dなど)と、前記保留記憶手段に記憶される前記保留情報に基づいて識別情報の可変表示が特定表示結果となるか否かを該保留情報に対応する可変表示が開始される以前に判定する事前判定手段(例えば、図14の入賞時乱数値判定処理など)とを備え、前記特殊演出は、前記事前判定手段の判定結果に基づいて、前記事前判定手段の判定の対象となった保留情報に対応する可変表示が実行される前に実行される可変表示において前記保留記憶手段に特定表示結果となる前記保留情報があるか否かを示唆する予告演出(例えば、保留変化演出)である。なお、図36では、特殊図柄「変化」が有効ライン上の位置に停止した場合に、特殊演出として、保留変化演出が実行される例を表している。
このような構成によれば、予告演出が実行されることに対する期待感を高められる。
また、上記実施形態による遊技機において、前記特別識別情報は、識別情報の表示態様がリーチ態様になった後に特定の表示位置に表示されることがあり(例えば、図35に示すように、「7」のリーチ状態になった後に、特殊図柄「再」が有効ライン上の位置に表示されることがあり(図35の(c)、図35の(e))、前記特別識別情報は、当該リーチ状態を構成する識別情報と、当該リーチ状態を構成する識別情報よりも前記所定の順序において1つ前に可変表示される識別情報との間に挿入され、または、当該リーチ状態を構成する識別情報よりも前記所定の順序において1つ前に可変表示される識別情報に代えて可変表示されることがある。
このような構成によれば、当りとなるかとともに特殊演出が実行されるかどうかの期待を煽ることができる。
また、上記実施形態による遊技機において、前記特別識別情報は、リーチ状態を構成する識別情報と、リーチ状態を構成する識別情報よりも前記所定の順序において1つ後に可変表示される識別情報との間に挿入され、または、当該リーチ状態を構成する識別情報よりも前記所定の順序において1つ後に可変表示される識別情報に代えて可変表示されることもある。なお、図35では、「7」のリーチ状態になった後に、特殊図柄「再」が、リーチ状態を構成する「7」と、リーチ状態を構成する「7」よりも所定の順序において1つ後に可変表示される「8」との間に挿入される例を表している。
上記実施形態による遊技機では、リーチ図柄の1つ前に特殊図柄を表示する場合(例えば、「7」のリーチ状態であるときに「7」の前に特殊図柄「再」を表示する場合)と、、リーチ図柄の1つ後に特殊図柄を表示する場合(例えば、「7」のリーチ状態であるときに「7」の後に特殊図柄「再」を表示する場合)とがあるので(図27、図30)、つまり、あるリーチ図柄に対し挿入位置や差替位置が前後2通りあるので、興趣を高めることができる。なお、リーチ図柄の1つ前に特殊図柄を表示する場合には、リーチ図柄が有効ライン上の位置に停止するか否か(当りとなるか否か)の前に、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止するか否か(特殊演出が実行されるか否か)の期待を煽ることができる。一方、リーチ図柄の1つ後に特殊図柄を表示する場合には、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止するか否か(特殊演出が実行されるか否か)の前に、リーチ図柄が有効ライン上の位置に停止するか否か(当りとなるか否か)の期待を煽ることができる。
なお、上記実施形態では、非リーチ状態となるときは、図26、図29に示すように、擬似連変動無(擬似ガセ有)であるか擬似連変動有であるかに応じて特殊図柄の位置(挿入位置、差替位置)を決定し、リーチ状態となるときは、図27、図30に示すように、擬似連変動無(擬似ガセ有)であるか擬似連変動有であるかに加えて、いずれの図柄のリーチ状態であるかに応じて特殊図柄の位置を決定しているが、特殊図柄の位置の決定方法はこれに限定されない。例えば、リーチ状態であるときも非リーチ状態であるときと同様に、擬似連変動無(擬似ガセ有)であるか擬似連変動有であるかに応じて特殊図柄の位置を決定(すなわち、いずれのリーチ図柄であっても共通に特殊図柄の位置を決定)してもよい。これによれば、処理を簡素化することができる。なお、特殊図柄との差替図柄がリーチ図柄となった場合には、差替図柄を前後にずらすようにすればよい。例えば、「7」のリーチ状態にとなる場合に特殊図柄との差替図柄がリーチ図柄である「7」となった場合には、差替図柄を「6」(又は「8」)とすればよい。
また、上記実施形態においては、特殊図柄を可変表示させるか否かを決定し、特殊図柄を可変表示させると決定した場合に特殊図柄の位置(挿入位置、差替位置)を決定しているが、特殊図柄を可変表示させるか否かと特殊図柄の位置(挿入位置、差替位置)とを纏めて決定してもよい。つまり、例えば、特殊図柄の可変表示の有無および位置を決定用の乱数値と比較される数値が、特殊図柄の可変表示無、特殊図柄の可変表示有(「1」と「2」の間)、特殊図柄の可変表示有(「2」と「3」の間)、特殊図柄の可変表示有(「3」と「4」の間)、…、特殊図柄の可変表示有(「9」と「1」の間)に所定の割合で割り当てるようにしてもよい。これによれば、処理を簡素化することができる。
なお、特殊図柄を飾り図柄の間に挿入する場合(または飾り図柄と差し替える場合)、特殊図柄は、変動開始時点(高速に変動している時点)から可変表示させてもよいし、煽り演出開始時(低速に変動し始めた時点)から可変表示してもよい。例えば、煽り演出開始時から特殊図柄を可変表示させることにより、煽り演出が実行されるか否かに注目させることができる。
なお、特殊図柄を飾り図柄の間に挿入する場合(または飾り図柄と差し替える場合)、煽り演出を実行しなくてもよい。例えば、煽り演出を実行する場合と実行しない場合とがあってもよい。また、いずれの位置に特殊図柄が挿入されるかに加えて(または、いずれの図柄に替えて可変表示されるかに加えて)、煽り演出を実行したか否かによって、特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を異ならせてもよい。
なお、図5では、変動パターン「PA2−2」にのみに滑り演出を例示したが、上述した様に、他の変動パターンにおいても滑り演出を実行してもよい。例えば、変動パターン「PA2−3」、「PA2−4」、「PA3−2」、「PA4−2」、「PA4−3」、「PA5−2」、「PA5−3」、「PB3−2」、「PB4−2」、「PB4−3」、「PB5−2」、「PB5−3」などにおいて滑り演出を実行してもよい。すなわち、滑り演出を実行した後に、擬似連チャンス図柄を可変表示させてもよい。また、滑り演出を実行した後に擬似連チャンス図柄を可変表示させる場合と、滑り演出を実行せずに擬似連チャンス図柄を可変表示させる場合とで、当該擬似連チャンス図柄が有効ライン上の位置に仮停止表示する割合を異ならせてもよい。これにより、滑りがあるか否かに着目させることができる。
また、上記実施形態では、擬似連回数が1回の擬似連演出について説明したが、擬似連回数が2回以上の擬似連演出を実行してもよい。例えば、擬似連が継続するか否かを示唆するために、1回目の擬似連(初回可変表示〜1回目の仮停止表示)、2回目の擬似連(1回目の再可変表示〜2回目の仮停止表示)、…、において、特殊図柄の挿入位置(又は差替位置)を異ならせてもよい。これにより、擬似連が継続するか否かに関し、特殊図柄の位置に注目させることができる。なお、擬似連回数が2回以上の擬似連演出を実行する非リーチの変動パターンでは、非リーチ状態において、各回の特殊図柄「再」の煽り演出を実行するとよい。
また、上記実施形態では、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止する例を説明したが、左図柄、中図柄、右図柄の停止順序はこれに限定されない。例えば、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止してもよいし、中図柄が、左図柄や右図柄よりも先に停止してもよい。また、左図柄、中図柄、右図柄のうちの2つ(例えば、左図柄と右図柄)が最初に同時に停止し、続いて残る図柄(例えば、中図柄)が停止してもよい。なお、特殊図柄は、最後に停止する図柄として可変表示してもよいし、最後に停止する図柄以外の図柄として可変表示してもよい。例えば、上記実施形態の如く、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止する場合に、左図柄や右図柄として可変表示してもよいし、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止する場合において、左図柄や中図柄として可変表示してもよい。
特殊図柄が、左図柄、中図柄、右図柄のいずれとして可変表示するかに応じて、当該特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を異ならせてもよい。また、特殊図柄を可変表示している中図柄(または左図柄や右図柄)が、何番目に停止するかに応じて、当該特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を異ならせてもよい。例えば、パチンコ遊技機1における、左図柄、中図柄、右図柄の停止順序として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止する態様と、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止する態様がある場合に、他の条件(例えば、リーチ図柄や挿入位置など)が同一であったとしても、左図柄→右図柄→中図柄の停止順において最後の停止図柄(中図柄)に特殊図柄が挿入される場合と、左図柄→右図柄→中図柄の停止順において2番目の停止図柄(右図柄)に特殊図柄が挿入される場合と、左図柄→中図柄→右図柄の停止順において最後の停止図柄(右図柄)に特殊図柄が挿入される場合と、左図柄→中図柄→右図柄の停止順において2番目の停止図柄(中図柄)に特殊図柄が挿入される場合とで、当該特殊図柄が有効ライン上の位置に停止する割合を異ならせてもよい。
また、上記実施形態では、図28、図33〜図36などにおいて説明したように、飾り図柄は、画像表示装置5の上側から下側に向かって縦に可変表示しているが、飾り図柄の可変表示の表示態様はこれに限定されない。例えば、画像表示装置5の右側から左側に向かって横に可変表示してもよいし、画像表示装置5の奥側から手前側に向かってくるように可変表示してもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1は、いわゆるST機であるが、ST機でなくてもよい。また、パチンコ遊技機1は、ST機であるか否かにかかわらず、確変大当りの他に非確変大当りを設けるようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1において、確変大当りと、非確変大当りとを設ける場合には、例えば、確変大当りとなるときは奇数図柄(例えば、図柄「1」、「3」、「5」、「7」、「9」など)とし、非確変大当りとなるときは偶数図柄(例えば、図柄「2」、「4」、「6」、「8」など)となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1において、確変大当りとなるときは奇数図柄とし、非確変大当りとなるときは偶数図柄となるようにした場合には、特殊図柄が、確変大当りに対応する奇数図柄の前(後)に挿入されるか、非確変大当りに対応する偶数図柄の前(後)に挿入されるかに応じて、または、確変大当りに対応する奇数図柄に替えて可変表示されるか、非確変大当りに対応する偶数図柄に替えて可変表示されるかに応じて、当該特殊図柄が、有効ライン上の位置に停止する割合を異ならせてもよい。
なお、特殊演出は、遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り、確変、時短など)が付与されるかを示唆する演出(有利な価値が付与されるか否かの決定結果に基づいて実行される演出)であってもよいし、有利な価値とは無関係な演出(有利な価値が付与されるか否かの決定結果に基づかないで実行される演出)であってもよい。有利な価値とは無関係な演出は、例えば、特別の映像や音楽を再生する演出であってもよいし、特別の映像や音楽の再生を選択可能にする情報(例えば、チケットなど)を付与(例えば、選択可能である旨のフラグのオン)する演出であってもよいし、特別の映像や音楽を遊技者の携帯端末(例えば、スマートフォンやタブレット端末など)にダウンロードするために必要となる情報(例えば、2次元コードなど)を画像表示装置5に表示する演出であってもよい。
なお、上記実施形態においては、第1特図保留記憶部151Aおよび第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されている場合、第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データを優先して消化する一例について説明したが、第1特図保留記憶部151Sおよび第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データのうち、入賞順が早いものから保留データを消化するようにしてもよいし、振り分け装置を設け、第1始動入賞口および第2始動入賞口に交互に入賞させて入賞順に保留データを消化するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ラウンド数は、8ラウンド、16ラウンドの2種類としているが、ラウンド数は3種類以上であってもよい。例えば、4R確変大当り、8R確変大当り、16R確変大当りの3種類であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御基板12側では2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
つまり、本発明に係る遊技機は、上述のようなスロット機であって、複数種類の識別情報を所定の順序で可変表示する可変表示手段(例えば、スロット機が備える液晶表示部やサブ液晶表示部に図柄等を可変表示させる手段)と、演出(例えば、役の成立や特典の付与などを示唆したり報知したりする演出など)を実行する演出実行手段とを備え、前記演出実行手段は、特別識別情報が特定の表示位置に表示されたときに特殊演出(例えば、押し順ナビの演出、特定の図柄の目押しを指示する演出、ボーナス等(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ART、AT)に当選したことの報知演出、ARTなどにおけるゲーム数や残獲得枚数の上乗せ演出、特殊ゾーン(例えば、ボーナス等の当選の高確率ゾーン、上乗せ特化ゾーン)に移行する演出、特殊ゾーンが継続中である旨の演出など)を実行し、前記特別識別情報は、前記可変表示手段により複数種類の識別情報を所定の順序で可変表示するときに、いずれの識別情報と識別情報の間に挿入されるかに応じて、特定の表示位置に表示される割合が異なるものであってもよい。また、前記特別識別情報は、前記可変表示手段により複数種類の識別情報を所定の順序で可変表示するときに、いずれの識別情報に代えて可変表示されるかに応じて、特定の表示位置に表示される割合が異なるものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。