JP2017040358A - エアステージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静圧気体軸受が3点支持されている場合において、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下を抑えることができるエアステージ装置を提供することを目的とする。【解決手段】定盤と、第1の支持部材、第2の支持部材および第3の支持部材を介して定盤の上に設けられ第1の領域と第2の領域とを有するステージベース部と、ステージベース部の上に設けられ移動体とガイド部とを有する静圧気体軸受と、移動体が移動したときに第2の領域と定盤との間の間隔の変化量が第1の領域と定盤との間の間隔の変化量よりも大きくなることを抑制するたわみ抑制部と、を備え、第1の支持部材、第2の支持部材および第3の支持部材は、定盤とステージベース部との間において互いに離間した3箇所においてステージベース部を支持し、定盤とステージベース部との間には、空間が存在することを特徴とするエアステージ装置が提供される。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、エアステージ装置に関する。
エアステージ装置は、例えば、半導体や液晶用の露光装置、及び検査装置や、高精度形状測定装置などに用いられる。半導体をメインとする超精密分野では、デバイスのスループットの向上やデバイスのコストダウンを図るため、半導体ウェーハのサイズアップが求められている。また、回路線幅の微細化が求められている。そのため、検査装置などは、従来の検査装置などと比較して、大きい光学系を搭載する必要がある。これにより、検査装置などは、大きくなる傾向にある。
エアステージ装置は、一般的に、定盤と、静圧気体軸受と、を備える。静圧気体軸受は、一般的に、定盤上に締結固定されたガイド部(固定子)と、ガイド部上を滑走する移動体(可動子)と、を有する。検査装置などが大きくなる傾向にあるため、エアステージ装置の定盤のサイズは、大きくなる傾向にある。しかし、定盤のサイズが大きくなると、定盤の面(基準面)の精度が、相対的に小さいサイズの定盤と比較して低下しやすい。静圧気体軸受のガイド部は定盤に固定されているため、定盤の面の精度が、ガイド部の精度に影響を及ぼし、移動体を有するステージの精度に影響を及ぼすという問題がある。
定盤の精度がステージの精度に及ぼす影響を抑える手段のひとつとして、一般的に、静圧気体軸受を定盤上に3点支持する手段が挙げられる。しかし、静圧気体軸受を定盤上に3点支持すると、一点側の静圧気体軸受の剛性が低下しやすいという問題がある。
半導体ウェーハのサイズアップによりエアステージ装置に搭載される物の重量が増加し、また、デバイスのスループットの向上のためにステージの加速度が高くなっている。そのため、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下が、より顕著になってきている。さらに、回路線幅が微細化しているため、より高いステージの精度が求められている。そのため、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下がエアステージ装置の性能に及ぼす影響は、無視できなくなっている。
一点側の静圧気体軸受の剛性の低下に対して、例えば、静圧気体軸受を支持する部材の厚さをより厚くする手段などが考えられる。しかし、検査装置などの光学系の設計などによりエアステージ装置の高さに制約がある場合には、静圧気体軸受を支持する部材の厚さを厚くすることができない。
特開2010−38239号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、静圧気体軸受が3点支持されている場合において、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下を抑えることができるエアステージ装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、定盤と、第1の支持部材、第2の支持部材および第3の支持部材を介して前記定盤の上に設けられ、前記第2の支持部材の一部と前記第3の支持部材の一部とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の支持部材の一部を通り前記第1の仮想線と平行な第2の仮想線と、の間の第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域と、を有するステージベース部と、前記ステージベース部の上に設けられ、移動体と、前記移動体と対向する位置に設けられたガイド部と、を有する静圧気体軸受と、前記移動体が移動したときに、前記第2の領域と前記定盤との間の間隔の変化量が前記第1の領域と前記定盤との間の間隔の変化量よりも大きくなることを抑制するたわみ抑制部と、を備え、前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材は、前記定盤と前記ステージベース部との間において互いに離間した3箇所において前記ステージベース部を支持し、前記定盤と前記ステージベース部との間には、空間が存在することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、ステージベース部が3箇所の支持点で定盤上に支持されている場合において、移動体が移動したときのステージベース部の変形が抑制される。これにより、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下を抑えることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記たわみ抑制部は、前記第1の支持部材が設けられた位置よりも外側の位置に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみを抑制することができる。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記ガイド部は、複数設けられ、前記前記ガイド部のうちの少なくとも一部よりも外側に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
複数のガイド部が設けられた場合には、ステージベース部の変形が、単数のガイド部が設けられた場合と比較して大きくなることがある。このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記ステージベース部の側面および前記ステージベース部の底面の少なくともいずれかと、前記定盤と、に固定されたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記第1の仮想線と前記第2の仮想線との間の中間に位置する中心線からみて前記第1の支持部材の側に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、複数設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第7の発明は、第1〜6のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線の上に存在することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第8の発明は、第1〜6のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線からみて前記第1の仮想線とは反対の側に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第9の発明は、第1〜6のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線からみて前記第1の仮想線の側に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第10の発明は、第1〜9のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部は、前記第1の支持部材の一部を通り前記第2の仮想線と直行する第3の仮想線の両側に設けられたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができる。
第11の発明は、第1〜10のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部の剛性は、前記第1の支持部材の剛性、前記第2の支持部材の剛性および前記第3の支持部材の剛性よりも低いことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができるとともに、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材は、ステージベース部をより安定的に支持することができる。
第12の発明は、第11の発明において、前記たわみ抑制部の剛性は、前記第1の支持部材の剛性、前記第2の支持部材の剛性および前記第3の支持部材の剛性のそれぞれの剛性の3%以上であることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、移動体が移動したときのステージベース部のたわみをより抑制することができるとともに、たわみ抑制部が支持点となり、5点支持やたわみ抑制部を含む3点支持となって、元の3点支持を崩してしまうことを抑制することができる。第1の支持部材と第2の支持部材と第3の支持部材とによって、ステージベース部を安定して3点支持することができる。
第13の発明は、第11または12の発明において、前記たわみ抑制部は、第1固定部と第2固定部とを有し、前記第1固定部は、前記定盤の上面に対して平行な方向に延び、前記定盤及び前記ステージベース部の一方に固定され、前記第2固定部は、前記第1固定部に接続され、前記定盤の前記上面に対して垂直な方向に延び、前記定盤及び前記ステージベース部の他方に固定され、前記第2固定部の前記第1固定部との接続部分を前記上面に投影した面積は、前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材のそれぞれの前記上面との接触部を前記上面に投影した面積よりも小さいことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、たわみ抑制部の剛性を、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材の剛性よりも低くしやすくすることができる。
第14の発明は、第1〜13の発明のいずれか1つにおいて、前記たわみ抑制部は、第1固定部と第2固定部とを有し、前記第1固定部は、前記定盤の上面に対して平行な方向に延び、締結部材を介して締結されることにより、前記定盤及び前記ステージベース部の一方に固定され、前記第2固定部は、前記第1固定部に接続され、前記定盤の前記上面に対して垂直な方向に延び、締結部材を介して締結されることにより、前記定盤及び前記ステージベース部の他方に固定され、前記第1固定部が前記締結部材によって締結される第1締結位置、及び前記第2固定部が前記締結部材によって締結される第2締結位置のそれぞれは、前記第1固定部と前記第2固定部との接続部分から離間していることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、たわみ抑制部の剛性を、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材の剛性よりも低くしやすくすることができる。
第15の発明は、第14の発明において、前記第1固定部は、前記定盤と前記ステージベース部との間に設けられることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、たわみ抑制部の剛性を、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材の剛性よりもより低くしやすくすることができる。
第16の発明は、第15の発明において、前記第1固定部から前記第2締結位置までの距離は、前記第1固定部から前記定盤及び前記ステージベース部の前記他方までの距離よりも長いことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、たわみ抑制部の剛性を、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材の剛性よりもより低くしやすくすることができる。
第17の発明は、第14〜16の発明のいずれか1つにおいて、前記第1締結位置と前記接続部分との間の距離は、前記第2締結位置と前記接続部分との間の距離よりも長いことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、たわみ抑制部の剛性を、第1の支持部材の剛性、第2の支持部材の剛性および第3の支持部材の剛性よりもより低くしやすくすることができる。
第18の発明は、第1〜17のいずれか1つの発明において、前記たわみ抑制部と、前記定盤と、の間、および前記たわみ抑制部と、前記ステージベース部と、の間の少なくともいずれかに設けられた第1の介在部材をさらに備えたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第19の発明は、第18の発明において、前記第1の介在部材は、凹面を有する第1の曲面体と、凸面を有する第2の曲面体と、を有することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第20の発明は、第19の発明において、前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径と同じであることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、凹面と凸面との間の接触形態は、面接触である。曲面に合わせて第1の介在部材の角度を変えることができるため、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第21の発明は、第19の発明において、前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径よりも小さいことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、凹面と凸面との間の接触形態は、凹面の縁部が凸面と接触する線接触である。曲面に合わせて第1の介在部材の角度を変えることができるため、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第22の発明は、第19の発明において、前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径よりも大きいことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、凹面と凸面との間の接触形態は、点接触である。曲面に合わせて第1の介在部材の角度を変えることができるため、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第23の発明は、第19〜22のいずれか1つの発明において、前記凹面は、球面であり、前記凸面は、球面であることを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、定盤とステージベース部との取付角度が多少ずれたときでも強固に固定することができる。定盤とステージベース部との間のねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第24の発明は、第1〜23のいずれか1つの発明において、前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材の少なくともいずれかは、前記定盤に対する前記ステージベース部の傾きを吸収する第2の介在部材を有することを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、定盤とステージベース部との間のねじれを低減し、エアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。
第25の発明は、第24の発明において、前記ステージベース部は、前記第2の介在部材を介して前記定盤に固定されたことを特徴とするエアステージ装置である。
このエアステージ装置によれば、ステージベース部を3箇所で支持するときに、定盤の精度がエアステージ装置の精度に及ぼす影響を低減することができる。また、ステージベース部を第2の介在部材を介して定盤に固定することで、固定しない場合と比較して、3箇所で支持する部分が安定する。
本発明の態様によれば、静圧気体軸受が3点支持されている場合において、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下を抑えることができるエアステージ装置が提供される。
本発明の実施の形態にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。 図1に表した領域A1を拡大した模式的拡大図である。 本実施形態の支持部材の設置形態の具体例を表す模式的斜視図である。 本実施形態の支持部材の設置形態の他の具体例を表す模式的斜視図である。 本実施形態の支持部材を説明する模式図である。 本実施形態の他の支持部材を説明する模式図である。 本実施形態の介在部材の具体例を表す模式的断面図である。 本実施形態の条件を説明する模式的斜視図である。 本実施形態における支持位置を表す模式的斜視図である。 本実施形態における他の支持位置を表す模式的斜視図である。 本実施形態におけるたわみ抑制部のモデルを表す模式的斜視図である。 本実施形態における移動体にかかる負荷と移動体の剛性と支持部材の剛性を表す表である。 本実施形態における各部材の物性値を表す表である。 図9に表した支持形態のときのエアステージ装置の変位量を表す模式的斜視図である。 図9に表した支持形態のときのエアステージ装置の振動モードを表す模式的斜視図である。 図10に表した支持形態のときのエアステージ装置の変位量を表す模式的斜視図である。 図10に表した支持形態のときのエアステージ装置の振動モードを表す模式的斜視図である。 図18(a)及び図18(b)は、エアステージ装置の変位量のシミュレーション結果の一例を模式的に表す斜視図である。 図19(a)及び図19(b)は、エアステージ装置の振動モードのシミュレーション結果の一例を模式的に表す斜視図である。 エアステージ装置のシミュレーション結果の一例を模式的に表す表である。 エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。 本実施形態のたわみ抑制部の設置形態の変形例を例示する模式的断面図である。 図23(a)〜図23(d)は、エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。 図24(a)及び図24(b)は、エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるエアステージ装置を表す模式的斜視図である。
本実施形態にかかるエアステージ装置100は、定盤110と、ステージベース部120と、静圧気体軸受140と、たわみ抑制部130と、を備える。
ステージベース部120は、支持部材(図3および図4参照)を介して定盤110の上面(基準面)111に設けられている。支持部材の詳細については、後述する。ステージベース部120の材料としては、例えばセラミックなどが挙げられる。
静圧気体軸受140は、ステージベース部120の上に設けられ、ガイド部150と、ステージ160と、を有する。ステージ160は、移動体161と、連結体163と、を有する。図1に表した静圧気体軸受140は、2つのガイド部150と、2つの移動体161と、を有する。一方の移動体161は、一方のガイド部150と対向する位置に設けられている。他方の移動体161は、他方のガイド部150と対向する位置に設けられている。連結体163は、2つの移動体161の上に設けられ、2つの移動体161を連結している。静圧気体軸受140は、ガイド部150と移動体161との間に加圧気体(例えば、空気)を送り込み、移動体161をガイド部150から浮上させた非接触型の軸受(例えば、エアスライド)である。
ガイド部150は、ステージベース部120の上に設けられ、移動体161の移動方向を1軸方向に規制する。すなわち、ガイド部150は、移動体161を1軸方向に案内するガイドの役目を果たす。本実施形態では、移動体161が移動する1軸方向を軸方向D1ということにする。ガイド部150は、セラミック製の上部材151と、セラミック製の下部材152と、を有する。上部材151及び下部材152は、軸方向D1に延在する。
上部材151の外形は、軸方向D1に延びた例えば直方体である。上部材151の上面は、移動体161と対向する面である。下部材152の外形は、軸方向D1に延びた例えば直方体である。上部材151は、下部材152と係合している。すなわち、上部材151は、下部材152と接触した状態で固定されている。上部材151は、例えばネジやボルトなどの図示しない締結部材により下部材152と締結結合されている。
下部材152は、ステージベース部120に固定されている。下部材152がステージベース部120に固定されることで、静圧気体軸受140の全体がステージベース部120および支持部材(図3および図4参照)を介して定盤110を基準として固定されている。静圧気体軸受140において、ガイド部150は、軸方向D1にみて例えばT型になっている。すなわち、図1に表したように、軸方向D1に垂直な方向であって定盤110の上面111に沿った方向(横方向D2)において、上部材151の寸法は、下部材152の寸法よりも大きい。上部材151を軸方向D1にみたときの中心は、下部材152を軸方向D1にみたときの中心と一致している。これにより、ガイド部150は、T型に設けられている。
移動体161は、ガイド部150の軸方向D1に移動可能に配設されている。移動体161は、例えば、第1部分161aと、第2部分161bと、第3部分161cと、を有する。第1部分161a、第2部分161b及び第3部分161cは、例えばセラミック製である。
第1部分161aは、ガイド部150の上部材151の上側に設けられている。第3部分161cは、ガイド部150の上部材151の下側に設けられている。第2部分161bは、第1部分161aと第3部分161cとの間に設けられている。第2部分161bは、ガイド部150の上部材151の側面側に設けられている。第2部分161bの厚さは、上部材151の厚さよりも僅かに厚い。
このような構造により、移動体161は、下部材152よりも横方向D2に張り出した上部材151の部分を囲むように配設されている。移動体161と、ガイド部150の上部材151と、の間には、僅かな隙間が設けられる。この隙間に気体が送り込まれることで、移動体161は、ガイド部150から浮上して、非接触型の軸受としてスライド可能になる。
ステージ160の軸方向D1の一端160aは、ガイド部150の軸方向D1の一端150aと略面一になる位置まで移動する。また、ステージ160の軸方向D1の他端160bは、ガイド部150の軸方向D1の他端150bと略面一になる位置まで移動する。このように、ステージ160の軸方向D1の可動範囲MRは、ガイド部150の軸方向D1の長さと実質的に同じである。静圧気体軸受140は、ガイド部150の軸方向D1の長さと実質的に同じ長さの可動範囲MR内においてステージ160をスライド移動させる。ステージ160は、軸方向D1において、ガイド部150の長さのフルストロークに移動可能である。
ステージ160の上には、例えばウェーハ211やミラー213などの搭載物210が搭載される。
たわみ抑制部130は、定盤110とステージベース部120とに固定されている。
図2は、図1に表した領域A1を拡大した模式的拡大図である。
図3は、本実施形態の支持部材の設置形態の具体例を表す模式的斜視図である。
図4は、本実施形態の支持部材の設置形態の他の具体例を表す模式的斜視図である。
図3および図4は、ステージベース部120の下面を定盤110の側からみた模式的斜視図であり、説明の便宜上、定盤110を省略している。
図3および図4に表したように、ステージベース部120は、第1の支持部材180aと、第2の支持部材180bと、第3の支持部材180cと、を介して定盤110の上面111に設けられている。第1の支持部材180aは、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180cと離間している。第2の支持部材180bは、第3の支持部材180cと離間している。つまり、ステージベース部120は、互いに離間した3箇所において定盤110の上に支持されている。たわみ抑制部130の剛性は、第1の支持部材180aの剛性、第2の支持部材180bの剛性および第3の支持部材180cの剛性よりも低い。
図3に表した具体例では、第2の支持部材180bの一部と第3の支持部材180cの一部とを結ぶ第1の仮想線L1は、移動体161が移動する方向(軸方向D1)と略垂直である。
図4に表した具体例では、第2の支持部材180bの一部と第3の支持部材180cの一部とを結ぶ第1の仮想線L1は、移動体161が移動する方向(軸方向D1)と略平行である。
ここで、半導体をメインとする超精密分野では、ウェーハ211のサイズアップが求められている。ウェーハ211のサイズアップによりエアステージ装置100に搭載される搭載物210の重量が増加し、また、デバイスのスループットの向上のためにステージ160の加速度が高くなっている。そのため、3箇所の支持点のうちの一点側のステージベース部の剛性の低下が、より顕著になってきている。さらに、回路線幅が微細化しているため、より高いエアステージ装置100の精度が求められている。そのため、3箇所の支持点のうちの一点側のステージベース部の剛性の低下がエアステージ装置の性能に及ぼす影響は、無視できなくなっている。
本願明細書において「一点側」とは、3箇所の支持点のうちの任意の2箇所の支持点を結んだ仮想線が移動体161が移動する方向(軸方向D1)と略垂直または略平行となる場合において、その任意の2箇所の支持点とは異なる他の1箇所の支持点をいう。
あるいは、本願明細書において「一点側」とは、3箇所の支持点を結んだ線が二等辺三角形を形成する場合において、その二等辺三角形の頂点に位置する支持点をいう。
図3および図4に表した具体例では、第1の支持部材180aが一点側の支持部材に相当する。
これに対して、本実施形態にかかるエアステージ装置100は、たわみ抑制部130を備える。図2に表したように、たわみ抑制部130は、定盤110とステージベース部120とに固定され、移動体161が移動したときの一点側のステージベース部120の変位を抑制する。
図2に表した例では、たわみ抑制部130は、第1固定部131と、第2固定部132と、を有する。第1固定部131は、定盤110の上面111に対して平行な方向に延び、定盤110に固定される。第2固定部132は、第1固定部131に接続され、定盤110の上面111に対して垂直な方向に延び、ステージベース部120に固定される。第1固定部131及び第2固定部132は、例えば、板状である。すなわち、たわみ抑制部130は、例えば、略L字状に屈曲した板状である。撓み抑制部130の形状は、これに限ることなく、定盤110及びステージベース部120に固定可能な任意の形状でよい。なお、「方向に延びる」とは、その方向に完全に一致する場合に限ることなく、少なくともその方向に延びる成分を有していればよい。第1固定部131及び第2固定部132は、上面111に対して傾斜していてもよい。たわみ抑制部130は、第1固定部131と、第2固定部132と、が互いに2分割されている部材でもよい。第1固定部131には、孔135が設けられている。孔135は、円形の孔ではなく、孔の形が長手方向を有するいわゆる長孔である。第2固定部132には、孔136が設けられている。図2に表した例では、2つの孔136が第2固定部132に設けられている。孔136は、円形の孔ではなく、孔の形が長手方向を有するいわゆる長孔である。
たわみ抑制部130は、例えばネジやボルトなどの図示しない締結部材が孔135を通して定盤110に締結されることにより、介在部材170(第1の介在部材)を介して定盤110の上面111に固定されている。また、たわみ抑制部130は、例えばネジやボルトなどの図示しない締結部材が孔136を通してステージベース部120に締結されることにより、ステージベース部120の側面121に固定されている。介在部材170の詳細については、後述する。
なお、図2に表した例では、介在部材170は、たわみ抑制部130と、定盤110の上面111と、の間に設けられている。但し、介在部材170は、たわみ抑制部130と、ステージベース部120の側面121と、の間に設けられていてもよい。あるいは、介在部材170は、たわみ抑制部130と定盤110の上面111との間、およびたわみ抑制部130とステージベース部120の側面121との間に設けられていてもよい。つまり、介在部材170は、たわみ抑制部130と定盤110の上面111との間、およびたわみ抑制部130とステージベース部120の側面121との間の少なくともいずれかに設けられている。
このように、本実施形態のたわみ抑制部130は、第1の支持部材180aが設けられた位置よりも外側の位置に設けられている。また、図3に表した具体例では、たわみ抑制部130は、ガイド部150の下部材152よりも外側に設けられている。図4に表した具体例では、たわみ抑制部130は、ガイド部150よりも外側に設けられている。つまり、本実施形態のたわみ抑制部130は、ガイド部150のうちの少なくとも一部よりも外側に設けられている。
図3および図4に表したように、ステージベース部120は、第1の領域A11と、第2の領域A12と、を有する。第1の領域A11は、ステージベース部120の領域のうちで、第1の仮想線L1と、第2の仮想線L2と、の間の領域である。第2の仮想線L2は、第1の支持部材180aの一部を通り第1の仮想線L1と平行である。第2の領域A12は、ステージベース部120の領域のうちで、第1の仮想線L1と、第2の仮想線L2と、の間の領域以外の領域である。言い換えれば、第2の領域A12は、ステージベース部120の領域のうちで、第1の領域A11以外の領域である。第2の領域A12は、第1の仮想線L1からみて第1の領域A11とは反対側の領域と、第2の仮想線L2からみて第1の領域A11とは反対側の領域と、を有する。
ステージベース部120は、第1の支持部材180aと、第2の支持部材180bと、第3の支持部材180cと、により定盤110の上に支持されている。そのため、定盤110と、ステージベース部120と、の間には、空間あるいは隙間が存在する。前述したように、ステージベース部が3箇所の支持点で定盤上に支持されている場合において、3箇所の支持点のうちの一点側のステージベース部の剛性の低下がエアステージ装置の性能に及ぼす影響は、無視できなくなっている。
より具体的に説明すると、移動体161が移動すると、定盤110と、ステージベース部120と、の間の間隔(隙間の寸法)が変化する。移動体161が移動したときにおいて、ステージベース部120の第2の領域A12と定盤110との間の間隔の変化量は、ステージベース部120の第1の領域A11と定盤110との間の間隔の変化量よりも大きい。これに対して、本実施形態のたわみ抑制部130は、移動体161が移動したときにおいて、ステージベース部120の第2の領域A12と定盤110との間の間隔の変化量がステージベース部120の第1の領域A11と定盤110との間の間隔の変化量よりも大きくなることを抑制する。
本実施形態によれば、ステージベース部120が3箇所の支持点で定盤110上に支持されている場合において、移動体161が移動したときのステージベース部120の変形が抑制される。
また、たわみ抑制部130は、第1の仮想線L1と第2の仮想線L2との間の中間に位置する中心線C1からみて第1の支持部材180aの側に設けられている。これにより、たわみ抑制部130は、中心線C1からみて第1の支持部材180aの側(一点側)のステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
図3および図4に表したように、たわみ抑制部130の一部は、第2の仮想線L2の上に設けられている。言い換えれば、第2の仮想線L2は、第1の支持部材180aの一部と、たわみ抑制部130の一部と、を通る。
これにより、たわみ抑制部130は、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
図3および図4に表した具体例では、2個のたわみ抑制部130が定盤110とステージベース部120とに固定されている。このように、複数のたわみ抑制部130が設けられている場合には、1個のたわみ抑制部130が設けられた場合と比較して、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみがより抑制される。
図3および図4に表した二点鎖線のたわみ抑制部130aのように、たわみ抑制部130aは、第1の領域A11に設けられていてもよい。言い換えれば、たわみ抑制部130aは、第2の仮想線L2からみて第1の仮想線L1とは反対側に設けられていてもよい。この場合においても、たわみ抑制部130aは、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
あるいは、図3および図4に表した二点鎖線のたわみ抑制部130bのように、たわみ抑制部130bは、第2の領域A12に設けられていてもよい。言い換えれば、たわみ抑制部130bは、第2の仮想線L2からみて第1の仮想線L1の側に設けられていてもよい。この場合においても、たわみ抑制部130bは、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
第1の支持部材180aの一部を通り第2の仮想線L2と直交する線を、第3の仮想線L3とする。このときに、たわみ抑制部130は、第3の仮想線L3からみて両側のステージベース部120の側面121に固定されている。
これにより、たわみ抑制部130は、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
図3および図4に表した具体例のように、複数のガイド部150が設けられた場合には、ステージベース部120の変形が、単数のガイド部150が設けられた場合と比較して大きくなることがある。これに対して、前述したように、本実施形態のたわみ抑制部130は、ガイド部150のうちの少なくとも一部よりも外側に設けられている。
これにより、たわみ抑制部130は、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみをより抑制することができる。
本実施形態の支持部材(第1の支持部材180a、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180c)および介在部材について、図面を参照しつつさらに説明する。
図5は、本実施形態の支持部材を説明する模式図である。
図6は、本実施形態の他の支持部材を説明する模式図である。
図7は、本実施形態の介在部材の具体例を表す模式的断面図である。
図5(a)および図6(a)は、ステージベース部120の上面に対して垂直方向にみたときの模式的平面図である。図5(b)は、図5(a)に表した切断面A1−A1における模式的断面図である。図5(c)は、図5(b)に表した領域A3を拡大した模式的拡大図である。図6(b)は、図6(a)に表した切断面A2−A2における模式的断面図である。図6(c)は、図6(b)に表した領域A5を拡大した模式的拡大図である。
ここでは、図3に関して前述した支持部材の設置形態を例に挙げ、本実施形態の支持部材について説明する。
ステージベース部120は、第1の支持部材180aと、第2の支持部材180bと、第3の支持部材180cと、を介して定盤110の上面111に設けられている。第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180cの構造は、第1の支持部材180aの構造と同様である。第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180cの周辺の構造は、第1の支持部材180aの周辺の構造と同様である。そのため、ここでは、第1の支持部材180aを例に挙げ、第1の支持部材180a構造およびその周辺の構造について説明する。
図5(a)〜図5(c)に表した具体例では、第1の支持部材180aは、介在部材181(第2の介在部材)を有する。介在部材181は、定盤110の上面111に対するステージベース部120の底面123の傾きを吸収する。介在部材181の材料としては、セラミックや金属などが挙げられる。なお、第1の支持部材180a、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180cの少なくともいずれかが介在部材181を有していてもよい。
図6(a)〜図6(c)に表した具体例では、第1の支持部材180aは、介在部材181と、支持体187と、を有する。介在部材181は、図5(a)〜図5(c)に表した具体例の介在部材181と同様である。支持体187の材料としては、例えばセラミックや金属などが挙げられる。図6(a)〜図6(c)に表した具体例では、2つの介在部材181が設けられている。支持体187は、一方の介在部材181と、他方の介在部材181と、の間に設けられている。
より具体的に説明すると、一方の介在部材181は、定盤110の上面111と接触した状態で設けられている。一方の介在部材181は、定盤110と支持体187との間に設けられている。他方の介在部材181は、ステージベース部120の底面123と接触した状態で設けられている。他方の介在部材181は、ステージベース部120と支持体187との間に設けられている。なお、第1の支持部材180a、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180cの少なくともいずれかが介在部材181を有していてもよい。
図5(b)、図5(c)、図6(b)および図6(c)に表したように、定盤110の上面111を含む部分には、タップ113が埋設されている。
図5(a)〜図5(c)に表した具体例では、例えばネジやボルトなどの締結部材221が介在部材181を通してタップ113と締結されることにより、ステージベース部120は、介在部材181を介して定盤110の上面111に固定されている。
図6(a)〜図6(c)に表した具体例では、締結部材221が一方の介在部材181と支持体187と他方の介在部材181とを通してタップ113と締結されることにより、ステージベース部120は、一方の介在部材181と支持体187と他方の介在部材181とを介して定盤110の上面111に固定されている。
定盤110とステージベース部120との間に設けられた介在部材181は、図2に関して前述した介在部材170と同様である。そのため、ここでは、図2に関して前述した介在部材170を例に挙げ、本実施形態の介在部材について説明する。
図7(a)〜図7(c)に表したように、本実施形態の介在部材170は、第1の曲面体171と、第2の曲面体172と、を有する。第1の曲面体171は、凹面173を有する。凹面173は、例えば球面である。第2の曲面体172は、凸面174を有する。凸面174は、例えば球面である。介在部材170が定盤110とたわみ抑制部130との間に取り付けられた状態では、第1の曲面体171は、第2の曲面体172と接触する。
これによれば、第1の曲面体171と、第2の曲面体172と、を組み合わせることで、締結によるねじれを低減し、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下がエアステージ装置100の精度に及ぼす影響を低減することができる。
図7(a)に表した具体例では、凹面173の曲率半径Rは、凸面174の曲率半径rと同じである。第1の曲面体171の底面175の幅Bは、第2の曲面体172の底面176の幅Aと同じであることがより好ましい。但し、第1の曲面体171の底面175の幅Bは、第2の曲面体172の底面176の幅Aよりも大きくともよいし、小さくともよい。
第1の曲面体171の底面175の幅Bおよび第2の曲面体172の底面176の幅Aのそれぞれは、たわみ抑制部130の幅D1(図2参照)よりも長い。第1の曲面体171の底面175の幅Bおよび第2の曲面体172の底面176の幅Aのそれぞれは、たわみ抑制部130の長さD2(図2参照)よりも長い。つまり、第1の曲面体171の底面の面積および第2の曲面体172の底面の面積のそれぞれは、たわみ抑制部130の第1固定部131が他の部材と接触する面(図2では、介在部材170の接触する面:締結面)の面積よりも大きい。
これによれば、たわみ抑制部130自体が変形することを抑制することができる。
なお、第1の曲面体171の底面175の幅Bおよび第2の曲面体172の底面176の幅Aは、たわみ抑制部130の幅D1の1.5倍以下であることがより好ましい。第1の曲面体171の底面175の幅Bおよび第2の曲面体172の底面176の幅Aは、たわみ抑制部130の長さD2の1.5倍以下であることがより好ましい。たわみ抑制部130の幅D1がたわみ抑制部130の長さD2と異なる場合には、第1の曲面体171の底面175の幅Bおよび第2の曲面体172の底面176の幅Aは、幅D1および長さD2のうちで長い方の寸法の1.5倍以下であることがより好ましい。
第1の曲面体171の底面175の幅Bは、凹面173の曲率半径Rの2倍以下である。第1の曲面体171の底面175の幅Bは、凹面173の曲率半径Rの1.2倍以上、凹面173の曲率半径Rの2倍以下であることがより好ましい。第2の曲面体172の底面176の幅Aは、凸面174の曲率半径rの2倍以下である。第2の曲面体172の底面176の幅Aは、凸面174の曲率半径rの1.2倍以上、凸面174の曲率半径rの2倍以下であることがより好ましい。
凹面173の曲率半径Rの上限値は、凸面174の高さGが1.5ミリメートル(mm)を確保可能な第1の曲面体171の底面175の幅Bを必要とする。凸面174の曲率半径rの上限値は、凸面174の高さGが1.5ミリメートル(mm)を確保可能な第2の曲面体172の底面176の幅Aを必要とする。
図7(a)に表した具体例によれば、凹面173と凸面174との間の接触形態は、面接触である。
図7(b)に表した具体例では、凹面173の曲率半径Rは、凸面174の曲率半径rよりも小さい。第1の曲面体171の底面175の幅Bは、第2の曲面体172の底面176の幅Aよりも小さい。その他の寸法関係は、図7(a)の具体例に関して前述した寸法関係と同様である。
図7(b)に表した具体例によれば、凹面173と凸面174との間の接触形態は、凹面173の縁部が凸面174と接触する線接触である。
図7(c)に表した具体例では、凹面173の曲率半径Rは、凸面174の曲率半径rよりも大きい。第1の曲面体171の底面175の幅Bは、第2の曲面体172の底面176の幅Aと同じであることがより好ましい。但し、第1の曲面体171の底面の175幅Bは、第2の曲面体172の底面176の幅Aよりも大きくともよいし、小さくともよい。その他の寸法関係は、図7(a)の具体例に関して前述した寸法関係と同様である。
図7(c)に表した具体例によれば、凹面173と凸面174との間の接触形態は、点接触である。
図7(a)〜図7(c)に表した具体例によれば、曲面に合わせて介在部材170の角度を変えることができるため、締結によるねじれを低減し、一点側の静圧気体軸受の剛性の低下がエアステージ装置100の精度に及ぼす影響を低減することができる。
凹面173および凸面174が球面である場合には、定盤110とステージベース部120との取付角度が多少ずれたときでも強固に固定することができる。
図2に関して前述したように、介在部材170は、たわみ抑制部130と定盤110の上面111との間、およびたわみ抑制部130とステージベース部120の側面121との間の少なくともいずれかに設けられている。
これにより、締結によるねじれを低減し、エアステージ装置100の精度に及ぼす影響を低減することができる。
このように、各支持部材180a〜180cは、例えば、定盤110及びステージベース部120とは別部材で形成される。これに限ることなく、各支持部材180a〜180cは、例えば、ステージベース部120と一体に形成してもよい。例えば、各支持部材180a〜180cとなる部分を残し、周囲を研削してステージベース部120の底面123を形成する。これにより、各支持部材180a〜180cをステージベース部120と一体に形成することができる。
各支持部材180a〜180cは、例えば、定盤110の上面111に一体に形成してもよい。例えば、各支持部材180a〜180cのいずれかをステージベース部120と一体に形成し、残りを定盤110と一体に形成してもよい。あるいは、各支持部材180a〜180cのいずれかを別体で形成し、残りを定盤110又はステージベース部120と一体に形成してもよい。例えば、各支持部材180a〜180cに上記のような介在部材170を用いる場合、第1の曲面体171をステージベース部120と一体に形成し、第2の曲面体172を定盤110と一体に形成してもよい。すなわち、各支持部材180a〜180cの一部をステージベース部120と一体に形成し、各支持部材180a〜180cの別の一部を定盤110と一体に形成してもよい。
次に、本発明者が実施した検討の結果の一例について、図面を参照しつつ説明する。
図8は、本実施形態の条件を説明する模式的斜視図である。
図9は、本実施形態における支持位置を表す模式的斜視図である。
図10は、本実施形態における他の支持位置を表す模式的斜視図である。
図11は、本実施形態におけるたわみ抑制部のモデルを表す模式的斜視図である。
図12は、本実施形態における移動体にかかる負荷と移動体の剛性と支持部材の剛性を表す表である。
図13は、本実施形態における各部材の物性値を表す表である。
本発明者は、3箇所の支持点で支持されたエアステージ装置100の一点側の支持点を固定することによる効果を確認するため、一点側の支持点の変形(たわみ)およびエアステージ装置100の固有振動数をシミュレーションにより取得した。
図8に表した矢印A21のように、本シミュレーションにおいては、自重負荷としてステージ160の上面に1G(重力加速度)を与えた。移動体161にかかる負荷と、移動体161の剛性と、支持部材(第1の支持部材180a、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180c)の剛性と、については、図12に表したように設定した。移動体161の剛性については、移動体161の剛性をばね要素でモデル化し配置した。移動体161の剛性の配置については、1面あたりの剛性を1/4倍した値をその面の四隅に配置した。
ステージベース部120と、ガイド部150と、たわみ抑制部130と、の物性値は、図13に表した通りである。搭載物の密度については、搭載物のモデルの体積を考慮し、搭載物の重量が100キログラム(kg)となるように設定した。
図9および図10に表したように、本シミュレーションでは、2通りの支持位置を設定した。図9に表した例では、第2の支持位置187bと第3の支持位置187cとを結ぶ第1の仮想線L1は、移動体161が移動する方向(軸方向D1)と垂直である。図10に表した例では、第2の支持位置187bと第3の支持位置187cとを結ぶ第1の仮想線L1は、移動体161が移動する方向(軸方向D1)と平行である。
図9に表した例では、たわみ抑制部130は、第1の支持位置187aを通り第1の仮想線L1と平行な第2の仮想線L2の上に設けられている。
図10に表した例では、たわみ抑制部130bは、第1の領域A11に設けられている。
図11に表したように、たわみ抑制部130の幅D1を、36ミリメートル(mm)に設定した。たわみ抑制部130の長さD2を、37mmに設定した。たわみ抑制部130の高さD3を、46.8mmに設定した。また、たわみ抑制部130がステージベース部120と接触した面(底面)を完全拘束に設定した。
第1の支持位置187a、第2の支持位置187bおよび第3の支持位置187cには、図7(a)〜図7(c)に関して前述した球面を有する支持部材(第1の支持部材180a、第2の支持部材180bおよび第3の支持部材180c)が設けられていることを想定した。より具体的には、第1の支持位置187a、第2の支持位置187bおよび第3の支持位置187cにおいて、ばね剛性による支持が実行される。
本シミュレーションの結果の一例は、図14(a)〜図17(b)に表した通りである。
図14は、図9に表した支持形態のときのエアステージ装置の変位量を表す模式的斜視図である。
図15は、図9に表した支持形態のときのエアステージ装置の振動モードを表す模式的斜視図である。
図16は、図10に表した支持形態のときのエアステージ装置の変位量を表す模式的斜視図である。
図17は、図10に表した支持形態のときのエアステージ装置の振動モードを表す模式的斜視図である。
図14(a)、図15(a)、図16(a)および図17(a)は、エアステージ装置100がたわみ抑制部130を備えた場合を表す。図14(b)、図15(b)、図16(b)および図17(b)は、エアステージ装置100がたわみ抑制部130を備えていない場合を表す。
図14(a)に表したように、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合には、ステージベース部120の端部の変位量の最大値は、0.17マイクロメートル(μm)であり、ガイド部150の端部の変位量の最大値は、0.15μmである。
一方で、図14(b)に表したように、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合には、ステージベース部120の端部の変位量の最大値は、2.70μmであり、ガイド部150の端部の変位量の最大値は、2.81μmである。
これにより、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のステージベース部120の端部の変位量の最大値は、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のステージベース部120の端部の変位量の最大値の0.06倍(2.53μmの低減)となった。図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のガイド部150の端部の変位量の最大値は、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のガイド部150の端部の変位量の最大値の0.05倍(2.66μmの低減)となった。
図15(a)に表したように、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合には、エアステージ装置100の振動モードは、第1の支持位置187aの側が第2の支持位置187bの側および第3の支持位置187cの側よりも大きく変形するモードである。この場合において、エアステージ装置100の固有振動数は、358ヘルツ(Hz)である。
一方で、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合には、エアステージ装置100の固有振動数は、193Hzである。
これにより、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のエアステージ装置100の固有振動数は、図9に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のエアステージ装置100の固有振動数に対して85パーセント(%)向上する。
図16(a)に表したように、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合には、ステージベース部120の端部の変位量の最大値は、0.25マイクロメートル(μm)であり、ガイド部150の端部の変位量の最大値は、0.32μmである。
一方で、図16(b)に表したように、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合には、ステージベース部120の端部の変位量の最大値は、3.79μmであり、ガイド部150の端部の変位量の最大値は、4.02μmである。
これにより、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のステージベース部120の端部の変位量の最大値は、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のステージベース部120の端部の変位量の最大値の0.07倍(3.54μmの低減)となった。図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のガイド部150の端部の変位量の最大値は、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のガイド部150の端部の変位量の最大値の0.07倍(3.70μmの低減)となった。
図17(a)に表したように、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合には、エアステージ装置100の振動モードは、第1の支持位置187aの側が第2の支持位置187bの側および第3の支持位置187cの側よりも大きく変形するモードである。この場合において、エアステージ装置100の固有振動数は、374ヘルツ(Hz)である。
一方で、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合には、エアステージ装置100の固有振動数は、256Hzである。
これにより、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられた場合のエアステージ装置100の固有振動数は、図10に表した支持形態の場合であってたわみ抑制部130が設けられていない場合のエアステージ装置100の固有振動数に対して46%向上する。
図18(a)及び図18(b)は、エアステージ装置の変位量のシミュレーション結果の一例を模式的に表す斜視図である。
図19(a)及び図19(b)は、エアステージ装置の振動モードのシミュレーション結果の一例を模式的に表す斜視図である。
図20は、エアステージ装置のシミュレーション結果の一例を模式的に表す表である。 図18(a)、図18(b)、図19(a)、図19(b)、及び図20は、たわみ抑制部130の厚さを変化させた時の、シミュレーション結果の一例を表す。換言すれば、たわみ抑制部130の剛性を変化させた時の、シミュレーション結果の一例を表す。
図18(a)は、厚さ1mmのたわみ抑制部130を設けた場合のエアステージ装置100の変位量のシミュレーション結果の一例を模式的に表す。
図18(b)は、たわみ抑制部130が設けられていない場合のエアステージ装置100の変位量のシミュレーション結果の一例を模式的に表す。
図19(a)は、厚さ1mmのたわみ抑制部130を設けた場合のエアステージ装置100の振動モードのシミュレーション結果の一例を模式的に表す。
図19(b)は、たわみ抑制部130が設けられていない場合のエアステージ装置100の振動モードのシミュレーション結果の一例を模式的に表す。
シミュレーションの条件は、たわみ抑制部130の厚さを除いて、図8〜図13に関して説明した条件と同じである。たわみ抑制部130の厚さとは、換言すれば、第1固定部131の厚さ及び第2固定部132の厚さである。より詳しくは、第1固定部131の上面111に対して垂直な方向の長さ、及び、第2固定部132の側面121に対して垂直な方向の長さである。
図18(a)、図18(b)、図19(a)、図19(b)、及び図20に表したように、厚さ1mmのたわみ抑制部130を設けることにより、ステージベース部120の1点支持側の変位量を約27%低減することができる。そして、固有値は、約24%向上させることができる。このように、厚さ1mmのたわみ抑制部130を設けることにより、静圧気体軸受140の1点支持側の剛性の低下を抑制することができる。
エアステージ装置100の固有値の設計値は、例えば、100Hz以上である。これは、0〜30Hzは、エアステージ装置100を組み付ける定盤を含めた床からの振動域であり、30Hz〜60Hzは、エアステージ装置100に取り付けられる制御系を含めた電気関係の周波数域であり、これらの周波数とエアステージ装置100の固有値が一致し、共振しないようにするためである。
エアステージ装置100の固有値は、組立精度や寸法のばらつきなどにより、実際のエアステージ装置100では、設計値に対して約20%程度ばらつく場合がある。従って、固有値の設計値を向上させるとき、24%以上向上させることは有用である。これにより、例えば、エアステージ装置100の実際の固有値が設計値に対してばらついた場合でも、固有値が設置環境の共振周波数域に入ってしまうことを抑制することができる。すなわち、エアステージ装置100の共振を抑制することができる。
図20に表したように、厚さ1mmのたわみ抑制部130の剛性は、約148N/μmである。一方、図12に表したように、各支持部材180a〜180cの剛性は、約5880/μmである。このように、厚さ1mmのたわみ抑制部130の剛性は、各支持部材180a〜180cの剛性よりも低い。厚さ1mmのたわみ抑制部130の剛性は、各支持部材180a〜180cの剛性の約3%である。
たわみ抑制部130の剛性が各支持部材180a〜180cの剛性よりも高い場合には、たわみ抑制部130が支持点となり、5点支持やたわみ抑制部130を含む3点支持となって、元の3点支持を崩してしまう虞が生じる。従って、たわみ抑制部130の剛性は、各支持部材180a〜180cの剛性よりも低くする。これにより、各支持部材180a〜180cによる3点支持を崩すことなく、安定してステージベース部120を3点支持することができる。
そして、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性の3%以上に設定する。これにより、静圧気体軸受140の1点支持側の剛性の低下を適切に抑制することができる。すなわち、たわみ抑制部130の剛性の好適な範囲は、各支持部材180a〜180cの剛性の3%以上、かつ各支持部材180a〜180cの剛性未満である。
また、図18(a)、図18(b)、図19(a)、及び図19(b)に表したように、上記の剛性を有するたわみ抑制部130を設けることにより、1点支持側の変形に伴う静圧気体軸受140の2点支持側の変形を抑えることもできる。
図21は、エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。
図21に表したように、たわみ抑制部130の第1固定部131と第2固定部132との接続部分133を定盤110の上面111に投影した形状は、例えば、長方形状である。一方、各支持部材180a〜180cの上面111との接触部180tを上面111に投影した形状は、例えば、円形である。
たわみ抑制部130の接続部分133の一辺は、例えば、36mmである。接続部分133の別の一辺(第2固定部132の厚さ)は、例えば、1mmである。従って、接続部分133の投影面積S1は、例えば、36mmである。
各支持部材180a〜180cの接触部180tの半径は、例えば、12.5mmである。従って、接触部180tの投影面積S2(接触部180tの外形の面積)は、例えば、491mmである。
このように、たわみ抑制部130の投影面積S1は、各支持部材180a〜180cの投影面積S2よりも小さい。このように、たわみ抑制部130の投影面積S1を、各支持部材180a〜180cの投影面積S2よりも小さくする。これにより、例えば、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性よりも低くし易くすることができる。
上記の例において、たわみ抑制部130の投影面積S1は、各支持部材180a〜180cの投影面積S2の約7.3%である。前述のように、たわみ抑制部130の厚さを1mmに設定した時に、たわみ抑制部130において適切な剛性を得ることができる。従って、たわみ抑制部130の投影面積S1の好ましい範囲は、例えば、投影面積S2の7.3%以上投影面積S2未満である。
図22は、本実施形態のたわみ抑制部の設置形態の変形例を例示する模式的断面図である。
図22は、図3に表した切断面A3−A3における模式的断面図に相当する。
本変形例では、たわみ抑制部130は、例えばネジやボルトなどの図示しない締結部材が定盤110に締結されることにより、定盤110の側面115に固定されている。また、たわみ抑制部130は、例えばネジやボルトなどの図示しない締結部材がステージベース部120に締結されることにより、介在部材170を介してステージベース部120の底面123に固定されている。
この例では、たわみ抑制部130の第1固定部131がステージベース部120に固定され、第2固定部132が定盤110に固定される。このように、第1固定部131は、定盤110とステージベース部120との一方に固定され、第2固定部132は、定盤110とステージベース部120との他方に固定される。
この変形例によれば、たわみ抑制部130は、移動体161が移動したときのステージベース部120のたわみを抑制することができる。
なお、本変形例では、介在部材170は、たわみ抑制部130と、ステージベース部120の底面123と、の間に設けられている。但し、介在部材170は、たわみ抑制部130と、定盤110の側面115と、の間に設けられていてもよい。あるいは、介在部材170は、たわみ抑制部130とステージベース部120の底面123との間、およびたわみ抑制部130と定盤110の側面115との間に設けられていてもよい。つまり、介在部材170は、たわみ抑制部130とステージベース部120の底面123との間、およびたわみ抑制部130と定盤110の側面115との間の少なくともいずれかに設けられている。
図23(a)〜図23(d)は、エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。
図23(a)及び図23(b)では、第1固定部131が、締結部材191を介して定盤110に締結され、第2固定部132が、締結部材192、193を介してステージベース部120に締結される。
図23(c)及び図23(d)では、第1固定部131が、締結部材191を介してステージベース部120に締結され、第2固定部132が、締結部材192、193を介して定盤110に締結される。
このように、第1固定部131は、締結部材191を介して定盤110及びステージベース部120の一方に締結される。そして、第2固定部132は、締結部材192、193を介して定盤110及びステージベース部120の他方に締結される。
また、図23(a)及び図23(c)では、第1固定部131が介在部材170を介して締結される場合を示している。図23(b)及び図23(d)では、第1固定部131が介在部材170を介さずに締結される場合を示している。
図23(a)〜図23(d)に表したように、第1固定部131は、第1締結位置FP1において、締結部材191に締結される。第2固定部132は、第2締結位置FP2において、締結部材192に締結される。第1締結位置FP1及び第2締結位置FP2は、第1固定部131と第2固定部132との接続部分133から離間している。
このように、第1締結位置FP1及び第2締結位置FP2を、接続部分133から離間させる。これにより、例えば、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性よりも低くし易くすることができる。
また、第1固定部131は、定盤110とステージベース部120との間に設けられる。これにより、例えば、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性よりもより低くし易くすることができる。
また、図23(a)及び図23(b)の例において、第1固定部131から第2締結位置FP2までの距離d11は、第1固定部131からステージベース部120までの距離d12よりも長い。そして、図23(c)及び図23(d)の例において、第1固定部131から第2締結位置FP2までの距離d21は、第1固定部131から定盤110までの距離d22よりも長い。
このように、各距離d11、d12、d21、d22を設定する。これにより、例えば、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性よりもより低くし易くすることができる。
図24(a)及び図24(b)は、エアステージ装置の一部を模式的に表す側面図である。
図24(a)及び図24(b)に表したように、この例において、第1締結位置FP1と接続部分133との間の距離d31は、第2締結位置FP2と接続部分133との間の距離d32よりも長い。
このように、各距離d31、32を設定する。これにより、例えば、たわみ抑制部130の剛性を、各支持部材180a〜180cの剛性よりもより低くし易くすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、エアステージ装置100などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などやステージベース部120およびたわみ抑制部130の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100 エアステージ装置、 110 定盤、 111 上面、 113 タップ、 115 側面、 120 ステージベース部、 121 側面、 123 底面、 130、130a、130b たわみ抑制部、 131 第1固定部、 132 第2固定部、 133 接続部分、 135、136 孔、 140 静圧気体軸受、 150 ガイド部、 151 上部材、 152 下部材、 160 ステージ、 161 移動体、 161a 第1部分、 161b 第2部分、 161c 第3部分、 163 連結体、 170 第1の介在部材、 171 第1の曲面体、 172 第2の曲面体、 173 凹面、 174 凸面、 175、176 底面、 180a 第1の支持部材、 180b 第2の支持部材、 180c 第3の支持部材、 181 第2の介在部材、 187 支持体、 187a 第1の支持位置、 187b 第2の支持位置、 187c 第3の支持位置、 191〜193 締結部材、 210 搭載物、 211 ウェーハ、 213 ミラー、 221 締結部材

Claims (25)

  1. 定盤と、
    第1の支持部材、第2の支持部材および第3の支持部材を介して前記定盤の上に設けられ、前記第2の支持部材の一部と前記第3の支持部材の一部とを結ぶ第1の仮想線と、前記第1の支持部材の一部を通り前記第1の仮想線と平行な第2の仮想線と、の間の第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域と、を有するステージベース部と、
    前記ステージベース部の上に設けられ、移動体と、前記移動体と対向する位置に設けられたガイド部と、を有する静圧気体軸受と、
    前記移動体が移動したときに、前記第2の領域と前記定盤との間の間隔の変化量が前記第1の領域と前記定盤との間の間隔の変化量よりも大きくなることを抑制するたわみ抑制部と、
    を備え、
    前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材は、前記定盤と前記ステージベース部との間において互いに離間した3箇所において前記ステージベース部を支持し、
    前記定盤と前記ステージベース部との間には、空間が存在することを特徴とするエアステージ装置。
  2. 前記たわみ抑制部は、前記第1の支持部材が設けられた位置よりも外側の位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載のエアステージ装置。
  3. 前記ガイド部は、複数設けられ、
    前記前記ガイド部のうちの少なくとも一部よりも外側に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のエアステージ装置。
  4. 前記たわみ抑制部は、前記ステージベース部の側面および前記ステージベース部の底面の少なくともいずれかと、前記定盤と、に固定されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  5. 前記たわみ抑制部は、前記第1の仮想線と前記第2の仮想線との間の中間に位置する中心線からみて前記第1の支持部材の側に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  6. 前記たわみ抑制部は、複数設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  7. 前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線の上に存在することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  8. 前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線からみて前記第1の仮想線とは反対の側に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  9. 前記たわみ抑制部は、前記第2の仮想線からみて前記第1の仮想線の側に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  10. 前記たわみ抑制部は、前記第1の支持部材の一部を通り前記第2の仮想線と直行する第3の仮想線の両側に設けられたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  11. 前記たわみ抑制部の剛性は、前記第1の支持部材の剛性、前記第2の支持部材の剛性および前記第3の支持部材の剛性よりも低いことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  12. 前記たわみ抑制部の剛性は、前記第1の支持部材の剛性、前記第2の支持部材の剛性および前記第3の支持部材の剛性のそれぞれの剛性の3%以上であることを特徴とする請求項11記載のエアステージ装置。
  13. 前記たわみ抑制部は、第1固定部と第2固定部とを有し、
    前記第1固定部は、前記定盤の上面に対して平行な方向に延び、前記定盤及び前記ステージベース部の一方に固定され、
    前記第2固定部は、前記第1固定部に接続され、前記定盤の前記上面に対して垂直な方向に延び、前記定盤及び前記ステージベース部の他方に固定され、
    前記第2固定部の前記第1固定部との接続部分を前記上面に投影した面積は、前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材のそれぞれの前記上面との接触部を前記上面に投影した面積よりも小さいことを特徴とする請求項11または12に記載のエアステージ装置。
  14. 前記たわみ抑制部は、第1固定部と第2固定部とを有し、
    前記第1固定部は、前記定盤の上面に対して平行な方向に延び、締結部材を介して締結されることにより、前記定盤及び前記ステージベース部の一方に固定され、
    前記第2固定部は、前記第1固定部に接続され、前記定盤の前記上面に対して垂直な方向に延び、締結部材を介して締結されることにより、前記定盤及び前記ステージベース部の他方に固定され、
    前記第1固定部が前記締結部材によって締結される第1締結位置、及び前記第2固定部が前記締結部材によって締結される第2締結位置のそれぞれは、前記第1固定部と前記第2固定部との接続部分から離間していることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  15. 前記第1固定部は、前記定盤と前記ステージベース部との間に設けられることを特徴とする請求項14記載のエアステージ装置。
  16. 前記第1固定部から前記第2締結位置までの距離は、前記第1固定部から前記定盤及び前記ステージベース部の前記他方までの距離よりも長いことを特徴とする請求項15記載のエアステージ装置。
  17. 前記第1締結位置と前記接続部分との間の距離は、前記第2締結位置と前記接続部分との間の距離よりも長いことを特徴とする請求項14〜16のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  18. 前記たわみ抑制部と、前記定盤と、の間、および前記たわみ抑制部と、前記ステージベース部と、の間の少なくともいずれかに設けられた第1の介在部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜17のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  19. 前記第1の介在部材は、
    凹面を有する第1の曲面体と、
    凸面を有する第2の曲面体と、
    を有することを特徴とする請求項18記載のエアステージ装置。
  20. 前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径と同じであることを特徴とする請求項19記載のエアステージ装置。
  21. 前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径よりも小さいことを特徴とする請求項19記載のエアステージ装置。
  22. 前記凹面の曲率半径は、前記凸面の曲率半径よりも大きいことを特徴とする請求項19記載のエアステージ装置。
  23. 前記凹面は、球面であり、
    前記凸面は、球面であることを特徴とする請求項19〜22のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  24. 前記第1の支持部材、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材の少なくともいずれかは、前記定盤に対する前記ステージベース部の傾きを吸収する第2の介在部材を有することを特徴とする請求項1〜23のいずれか1つに記載のエアステージ装置。
  25. 前記ステージベース部は、前記第2の介在部材を介して前記定盤に固定されたことを特徴とする請求項24記載のエアステージ装置。
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