JP2017038817A - 噴霧装置 - Google Patents

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政次 谷岡
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克則 佐藤
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稔夫 池田
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Abstract

【課題】高い殺菌能力を容易に確保し且つメンテナンスフリーを実現した空間殺菌用の噴霧装置を提供する。【解決手段】噴霧装置10は、タンク11と、霧化機構12と、案内管13と、送風機30とを備える。タンク11は、機能液11Aを貯留する。機能液11Aは、次亜塩素酸を含み、その水素イオン指数(pH)は、6.4〜6.6である。霧化機構12は、タンク11から供給された機能液11Aを、超音波により粒径3μmの霧に変化させる。案内管13は、上下方向に配置されており、上記発生した霧を閉じ込める。送風機30は、案内管13の内部に下から上に向かって空気を送る。【選択図】図2

Description

本発明は、殺菌成分を含む液体を霧化して空間に放出する噴霧装置に関する。
従来より「空間殺菌」という概念が知られている。空間殺菌とは、たとえば水耕栽培工場や食品工場、あるいは医療施設など衛生管理が重要な建物内の特定の空間内を殺菌することをいう。空間殺菌に用いられる装置として、殺菌成分(典型的には次亜塩素酸)を含む液体(以下、「機能液」ともいう。)を霧化して特定の空間内に放出する噴霧装置が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に記載された噴霧装置は、機能液に超音波振動を与える。これにより、機能液が霧化されて霧が発生する。超音波振動により霧化された機能液の粒径はすべて一定ではなく、さまざまな粒径が含まれる。粒径が大きい機能液は空間に拡がりにくく、殺菌効果を奏しにくい。そのため、噴霧装置は多孔質フィルタを備えており、発生した霧は、多孔質フィルタに送られ、粒径の大きい機能液が除去される。これにより、粒径が均一化された機能液が霧状態で噴霧装置の外部に放出される。
特開2014−57952号公報 特開2009−34361号公報
前述のように、噴霧装置から放出された霧の粒径は、当該空間内での拡散領域の大小に大きく影響する。すなわち、霧の粒径は、殺菌可能な空間の広さに大きく影響する。粒径が大きすぎると、霧が短時間で空間内を落下するために拡散領域が小さくなり、殺菌可能空間が狭くなる。反対に、粒径が小さすぎると、霧が短時間で気化するために、殺菌作用が奏される領域が小さくなり、この場合にも殺菌可能空間が狭くなる。したがって、殺菌可能な空間の広さが最大化するためには、噴霧装置の全運転期間中において、放出される霧の粒径が最適な粒径に保たれることが重要である。
従来の噴霧装置は、多孔質フィルタにより霧の粒径を均一化するが、このことは、発生した霧が多孔質フィルタに衝突することを意味する。すなわち、多孔質フィルタは、発生した霧の一部を捕捉するものであるが、このとき、最適な粒径を有する霧も一定の割合で捕捉されてしまう。したがって、噴霧装置から外部に放出される霧の量が少なくなり、殺菌可能空間が小さくなる。また、発生した霧が多孔質フィルタに衝突するため、噴霧装置の運転継続時間が長くなるに伴って多孔質フィルタに含まれる水分が増大する。すなわち、フィルタに捕捉され得る霧の粒径が小さくなり、したがって、噴霧装置から外部に放出される霧の量及び粒径がしだいに小さくなる。その結果、殺菌可能空間がより小さくなる。さらに、多孔質フィルタは定期的な清掃又は交換を要するものである。このため、噴霧装置のメンテナンスが煩雑化する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い殺菌能力(すなわち広い殺菌可能空間の確保)を容易に発揮し、且つメンテナンスフリーを実現した噴霧装置を提供することである。
(1) 本発明に係る噴霧装置は、殺菌成分を含む液体を貯留するタンクと、当該タンクから供給された液体を霧化して粒径が3μm〜4μmの霧の発生量が最大となるように上記液体を所定周波数の超音波で振動させる霧化機構と、当該霧化機構に立設され、上記霧化した液体を囲繞し且つ上端が開放された筒と、当該筒に接続され、当該筒に沿って空気を下から上に向かって給送する送風機とを備える。
この構成によれば、タンクに貯留された殺菌成分を含む液体が霧化機構に供給され、この液体が所定周波数の超音波で振動されて霧化される。霧化機構は、主として粒径が3μm〜4μmの霧を発生させる。もっとも、霧化機構は超音波振動により霧を発生させるから、その構造上、粒径が3μm〜4μmの霧の発生量が最大となるものの、他の粒径の霧も発生させる。発生した霧は、霧化機構に立設された筒により囲繞される。この筒に送風機が接続されている。送風機は、空気を上記筒の内部に送給し、下から上に向かって流す。上記筒内の霧は、送風機により送られる空気に伴って下から上に移動し、当該筒の上端から外部に放出される。このとき、比較的に粒径の大きい霧は質量が大きく、その自重の大きさ故に当該筒の上端まで到達せず、たとえば当該筒内を落下するかあるいは当該筒の内壁に付着し、滴下する。
ところで、上記筒の長さ及び上記送風機の送風量が適当に調整されることによって、比較的に粒径の大きい霧(たとえば、粒径が5μmよりも大きい霧)は、噴霧装置から放出されずに上記筒内に留まり、粒径の小さい霧のみが放出される。粒径が一定以下の霧は、ドライミストやドライフォグと呼ばれ、「物を濡らさない霧」として知られている。上記噴霧装置は、上記液体をドライミスト化することが可能であり、上記筒から空間に放出された霧が当該空間内に存在する物を濡らすことがない。
上記筒から放出される霧の粒径は小さい(たとえば5μm以下)ので、この霧は空間内を短時間で落下することがなく、長時間に亘って空間内を漂う。つまり、この霧は、空間内の広い領域に拡散する。しかも、粒径が非常に小さい霧は水分の含有量が少ないために短時間で乾燥(気化)してしまうが、粒径が3μm〜4μmの粒径の霧は、短時間で気化することはない。したがって、広い殺菌可能空間が容易に確保される。さらに、本発明では、従来の噴霧装置に使用されていた多孔質フィルタが不要であるので、フィルターの定期的な清掃又は交換が不要であり、メンテナンスフリーが実現される。
(2) 上記殺菌成分が次亜塩素酸であり、上記液体の水素イオン指数が5.0〜6.6であることが好ましい。
この構成によれば、上記液体(機能液)の殺菌能力が極大化し、しかも、人体やペットなどの動物及び植物に対する安全性も確保される(「次亜塩素酸の科学、基礎と応用」(福崎智司、米田出版、初版)の67〜70頁参照)。より好ましい液体の水素イオン指数は5.5〜6.6であり、さらに好ましくは、6.0〜6.6である。液体の水素イオン指数が中性に近いほど、次亜塩素酸の必要量が少なくなるので、噴霧装置のランニングコストが低減される。
(3) 上記筒は、上記送風機から供給される空気を取り入れる4つの取入部を有し、これら取入部は、上記筒の下部に周方向に均等に配置されているのが好ましい。
この構成によれば、送風機から送られた空気は、4つの取入部を介して上記筒の下部に供給され、当該筒に沿って上方に流れる。4つの取入部は、上記筒の周方向に均等に配置されているから、一対の取入部が上記筒の一の径方向に沿って対向配置され、他の一対の取入部が上記一の径方向と直交する径方向に沿って対向配置されている。このため、上記空気は、上記筒の内部に均等に流入し、スムーズに上方に流れる。その結果、最適な粒径(3μm〜4μm)の霧が安定的に放出される。
(4) 上記取入部は、上記筒内に突出するパイプを備えているのが好ましい。
上記構成によれば、上記空気は、パイプにより上記筒の中心側に案内される。これにより、上記筒の内壁を伝って滴下する液体が、当該筒内に供給された空気によって当該筒内に飛び散るおそれがない。仮に、上記液体が上記空気により筒内に飛び散ると、上記霧の上昇(すなわち、好ましい粒径の霧の発生)が妨げられるおそれがあるが、本発明では、そのような不具合がない。
本発明によれば、超音波振動により霧化された液体が、上下に延びる筒に囲繞され且つ当該筒の内部を下から上に流れる空気に乗せて送られるだけで、上記霧化された液体に作用する重力により粒径の大きな霧が除去され、拡散性の高い霧のみが外部空間に放出される。したがって、本発明に係る噴霧装置は、高い殺菌能力を容易に発揮し、且つメンテナンスフリーを実現することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る噴霧装置10の外観を示す斜視図である。 図2は、噴霧装置10の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、噴霧装置10の制御系統を模式的に示す機能ブロック図である。 図4は、本発明の効果確認試験を示す写真である。同図は、送風路13の下端から10cm〜25cmの部分の様子を示す。 図5は、本発明の効果確認試験を示す写真である。同図は、送風路13の下端から25cm〜50cmの部分の様子を示す。 図6は、本発明の効果確認試験を示す写真である。同図は、送風路13の下端から55cm〜70cmの部分の様子を示す。 図7は、本発明の効果確認試験を示す写真である。同図は、送風路13の下端から65cm〜72cmの部分を拡大して示す。
以下、適宜図面が参照されつつ本発明の実施形態が詳細に説明される。なお、本実施形態に係る噴霧装置10は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で本実施形態が適宜変更され得る。以下の説明において「上下方向」とは、噴霧装置10が使用可能な状態で床に設置された際の上下方向をいい、一般に鉛直方向に沿う方向である。
[噴霧装置10の概要]
図1は噴霧装置10の外観斜視図、図2は噴霧装置10の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
この噴霧装置10は、いわゆる空間殺菌を行うためのものであり、後述のように殺菌成分を含む液体(以下、適宜「機能液」と称される。)11Aを微細粒子の霧状にして噴射することができる。
図1及び図2が示すように、噴霧装置10は、機能液11Aを貯留する円筒形のタンク11と、霧化機構12と、霧化された機能液11Aを囲繞する案内管13(特許請求の範囲に記載された「筒」に相当)と、タンク11の上部に設けられたヘッド15とを備えている。霧化機構12は、噴霧装置10の脚を兼ねており、案内管13は、タンク11に内蔵されている。
タンク11の軸方向は、上下方向に沿っている。タンク11の下端は、霧化機構12に載置され、両者が連結されている。霧化機構12の詳細については後に詳述される。前述のように、タンク11の内部に案内管13が配置されており、タンク11の中心軸と案内管13の中心軸は一致している。この案内管13は、霧化機構12により霧化された液体(以下、単に「霧」とも称される。)を、後述の要領にて空気と共に上方へ案内する。タンク11の上端にヘッド15が連結されている。ヘッド15の上面は後述のように開口されており、案内管13と連通している。上記霧は、ヘッド15の上面から外部に放出されるようになっている。ヘッド15は、タンク11と同様に円筒形を呈し、操作パネル14が配置されている。操作パネル14は、後述の制御部14Aを内蔵している。
[タンク11]
タンク11は、アクリル樹脂からなる。本実施形態では、タンク11の内径は154mm、タンク11の高さは650mmに設定されている。もっとも、タンク11の形状、容量は特に限定されるものではなく、十分な量の機能液11Aを貯留することができるものであればよい。機能液11Aに含まれる殺菌成分は、本実施形態では次亜塩素酸(HOCL)である。次亜塩素酸は、酸化力が強く反応性に富んだ物質であり、人体においては、血液中の白血球によって生産され、生体を防御する働きをしている。また、次亜塩素酸は飲用水の消毒のためにも使用される。本実施形態では、機能液11Aは次亜塩素酸を含んでおり、遊離有効塩素(Free available chlorine:FAC)濃度は、50ppm〜80ppmである。機能液11Aの水素イオン指数(pH)は、本実施形態においては6.4〜6.6である。機能液11Aの水素イオン指数をこのような値に設定することによって、細菌を洗い流す等の単なる除菌ではなく、効果的な殺菌効果を得ることができる(「次亜塩素酸の「次亜塩素酸の科学、基礎と応用」(福崎智司、米田出版、初版)の67〜70頁参照)。
[霧化機構12]
霧化機構12は、既知の構造を有する。霧化機構12は、所定周波数の超音波を発する振動板20と、これを駆動する駆動機構20A(図3参照)とを備えている。図3が示すように、駆動機構20Aは、振動板20を所定周波数で振動させる。振動板20は、たとえば圧電セラミックスから構成される。この振動板20は、駆動機構20Aから所定周波数の交流電圧が印加されて、超音波を発する。振動板20が発する超音波の周波数は、たとえば2.4MHzに設定される。振動板20が2.4MHzの超音波を発することによって、霧化機構12は、主として粒径が3μm〜4μmである霧を発生させる。つまり、この霧化機構12は、粒径が3μm〜4μmである霧の発生量を最大化する。
図2が示すように、霧化機構12は、円筒形の筐体22を有しており、この筐体22内に上記振動板20、駆動機構20A及び振動板20を支持するサポータ23が配置されている。サポータ23は筐体22の底部に配置され、サポータ本体23aを備えている。振動板20は、振動面21を上に向けた姿勢でサポータ本体23aに取り付けられている。サポータ本体23aの上にリテーナ24が配置されている。このリテーナ24は、タンク11から供給される機能液11Aを一時的に溜めておく容器である。本実施形態では、タンク11内の機能液11Aは、電磁弁26を備えた輸液管25を介してリテーナ24に運ばれる。リテーナ24は、円筒形状を有しており、その軸方向は上下方向に沿っている。リテーナ24の下端はサポータ本体23aにより閉塞され、上端は開放されている。すなわち、機能液11Aは、サポータ本体23a及びリテーナ24により区画された空間に溜められ、振動板20が発する超音波により霧化される。リテーナ24の上端に上記案内管13が接続されている。霧化された機能液11Aは、リテーナ24から案内管13の下端部に進入する。
リテーナ24の内部に水位センサ27が配置されている。水位センサ27は、リテーナ24における機能液11Aの最高水位と最低水位とを検出する。水位センサ27の機能については、後述される。
筐体22の側壁に送風機30が取り付けられている。この送風機30は、筐体22の外から内へ空気を取り込む。案内管13の下部に取入部31が配置されている。取入部31は、筐体22内部の空気を案内管13の内部に取り入れる開口である。取入部31を通じて案内管13の内部に取り入れられた空気は、案内管13の内部を下から上に移動する。本実施形態では、4個の取入部31が案内管13の周方向に等間隔で均等に配置されている。前述のように振動板20が発生させた機能液11Aの霧は、案内管13の内部の空気の移動に伴って下から上に移動する。
本実施形態では、取入部31にパイプ32が設けられている。このパイプ32は、案内管13の内壁面に突設されており、案内管13の内方に延びる。取入部31を通過した空気は、パイプ32を通って案内管13の中心に向かって流入する。上記パイプ32が設けられていることによる作用効果については、後述される。
[ヘッド15]
ヘッド15は、上部に機能液注入皿15A及び上記複数の放出口16を有すると共に、操作パネル14を備えている。機能液注入皿15Aの底部はパイプ15Bと接続されている。機能液注入皿15Aに注がれた機能液11Aは、パイプ15Bを介してタンク11に送られる。ヘッド15は、マニホールド16Aを備えている。マニホールド16Aは、案内管13の上端に接続されている。マニホールド16Aは複数の分岐路を備えており、各分岐路の開口が上記各放出口16を構成している。
[操作パネル14]
操作パネル14は、噴霧装置10の起動及び停止、運転継続時間の設定などの各種操作を行うボタンを有している。前述のように、操作パネル14は、振動板20、電磁弁26及び送風機30を制御する制御部14A(図3参照)を内蔵している。
[噴霧装置10の制御系統]
図3が示すように、制御部14Aは、CPU(Central Processing Unit)14B、RAM(Random Access Memory)14C及びROM(Read Only Memory)14Dを主とするマイクロコンピュータとして構成されている。制御部14Aは、バス18を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)19に接続されている。水位センサ27は、ASIC19を介して制御部14Aと相互に接続されている。
振動板20、電磁弁26及び送風機30の各種動作を制御するためのプログラム等がROM14Dに格納されている。RAM14Cは、CPU14Bが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。
ASIC19は、CPU14Bからの指令にしたがい、駆動機構20Aに振動板20を振動させる信号、駆動機構26Aに電磁弁26を開閉させる信号及び駆動機構30Aに送風機30を駆動させる信号を生成する。これらの信号は、各駆動機構20A、26A及び30Aに付与される。各駆動機構20A、26A及び30Aは、ASIC19から付与された信号に基づいて、それぞれ、振動板20を所定周波数で振動させ、電磁弁26を駆動して輸液管25を開閉し、送風機30を駆動して所定風量の空気を送給する。
噴霧装置10は、商用電源と接続可能な電源装置17を備えている(図2参照)。電源装置17は、操作パネル14及び制御部14Aに直流電圧を供給する。制御部14Aは、駆動機構20A、26A及び30Aに直流電圧を供給する。
[噴霧装置10の動作]
前述のように、水位センサ27が制御部14Aに接続されている。機能液11Aが最低水位を下回ると、水位センサ27は、最低水位信号を出力し、この信号を受信した制御部14Aは、電磁弁26を駆動する信号を出力する。この信号により上記輸液管25が開放され、機能液11Aがリテーナ24に流れ込む。他方、機能液11Aが最高水位を上回ると、水位センサ27は、最高水位信号を出力し、この信号を受信した制御部14Aは、電磁弁26を駆動する信号を出力する。この信号により上記輸液管25が閉塞され、機能液11Aのリテーナ24への流入が停止される。
操作パネル14におけるボタン操作により噴霧装置10が起動されると、水位センサ27が作動する。前述のように機能液11Aの水位が最低水位を下回っているならば、水位センサ27は最低水位信号を出力し、CPU14Bがこれを受信する。CPU14Bからの指令にしたがい、ASIC19から電磁弁26を駆動して輸液管25を開かせる信号が駆動機構26Aに付与され、タンク11からリテーナ24に機能液11Aが供給される。他方、機能液11Aが最高水位を上回ると、水位センサ27は、最高水位信号を出力し、CPU14Bがこれを受信する。CPU14Bからの指令にしたがい、ASIC19から電磁弁26を駆動して輸液管25を閉じる信号が駆動機構26Aに付与され、タンク11からリテーナ24への機能液11Aの供給が停止される。その状態で、CPU14Bから振動板20の駆動開始を指示する指令と、送風機30による送風開始を指示する指令とが発せられる。
振動板20の駆動開始を指示する指令に基づいて、ASIC19から駆動機構20Aに対して、振動板20に所定周波数の交流電圧を印加させる信号が発せられる。その信号を受信した駆動機構20Aは、電源装置17から供給される直流電圧を所定周波数(本実施形態では、2.4MHz)の交流電圧に変換し、振動板20に印加する。これにより、振動板20が所定周波数の超音波を発し、その超音波によりリテーナ24内部の機能液11Aが霧化され、霧が発生する。この霧の粒径は主として3μmである。ただし、超音波振動により機能液11Aを振動させているため、その構造上、発生する霧の粒径は主として3μm〜4μmの範囲であるが、これ以外の粒径の霧も一定割合で発生する。
送風機30による送風開始を指示する指令に基づいて、ASIC19から駆動機構30Aに対して、所定風量で送風機30を駆動させる信号が発せられる。その信号を受信した駆動機構30Aは、電源装置17から供給される直流電圧を所定電圧値に調整し、送風機30に供給する。これにより、送風機30は、図2が示すように筐体22の外から内に所定風量の空気を送る。筐体22の内部に送られた空気は、取入部31から案内管13の内部に流入し、案内管13に沿って下から上に移動する。その空気の移動に伴って、上記霧は、案内管13の内部を下から上に移動する。このとき、比較的に粒径が大きい霧(例えば粒径が5μmを超える霧)は自重が大きいために案内管13の上端まで上昇せずに、案内管13の内壁面に付着したり、落下したりする。一方、粒径が3μm〜4μmの霧は、案内管13の上端に達するまで上昇し、マニホールド16Aを経て、放出口16から噴霧装置10の外部に放出される。
案内管13の内壁面に付着した霧は水滴となり、案内管13の内壁面を伝って滴下し、リテーナ24に集められる。前述のように機能液11Aが霧化されることによってリテーナ24内の水位が最低水位を下回ると、水位センサ27は、最低水位信号を出力する。この信号に基づいて、前述のようにタンク11からリテーナ24への機能液11Aの供給が開始される。なお、噴霧装置10が長期間使用されない場合には、たとえばユーザーは、排水コック40を開き、排水管41を通してタンク11内の機能液11Aを外部に排出することができる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態に係る噴霧装置10によれば、振動板20により発生された霧が、上下に延びる案内管13に取り囲まれ、この案内管13の内部を下から上に流れる空気に乗せて送られるだけで、上記霧に作用する重力によって粒径の大きな霧が簡単に除去される。すなわち、空間への拡散性の高い粒径の霧のみが放出されることになり、その結果、噴霧装置10は、高い殺菌能力を容易に発揮する。しかも、粒径の大きな霧が除去されるために、従来のように噴霧装置10がフィルター等を備える必要はない。したがって、噴霧装置10は、メンテナンスフリーを実現することが可能である。
上記振動板20の霧化能力に合わせて案内管13の長さ及び送風機30の送風量が適当に調整されることによって、比較的に粒径の大きい霧(例えば、粒径が5μmよりも大きい霧)は、噴霧装置10から放出されずに案内管13内に確実に溜まり、粒径の小さい霧(本実施形態では、3μm〜4μm)のみが放出される。この霧は、空間内を短時間で落下することがなく、長時間に亘って空間内を漂う。しかも、粒径が3μ〜4μmの霧は、短時間で気化することはない。したがって、噴霧装置10は、きわめて広い範囲の空間を殺菌することができる。
粒径が3μ〜4μmの霧は、いわゆるドライミストであり、したがって、噴霧装置10から空間に放出された霧は、広範囲に拡散すると共に当該空間内に存在する物を濡らすことがないという利点がある。
機能液11Aに含まれる殺菌成分が次亜塩素酸であり、機能液11Aの水素イオン指数が6.4〜6.6に設定されているので、機能液11Aの殺菌能力が極大化する。しかも、人体やペットなどの動物、及び植物に対する安全性も確保される。また、機能液11Aは中性に近いので、次亜塩素酸の必要量が少なくなり、噴霧装置のランニングコストが低減される。なお、機能液11Aの水素イオン指数は、5.0〜6.6の範囲内で設定されれば、有効な殺菌効果が奏される。
4つの取入部31が、案内管13の下部に周方向に均等に配置されている。すなわち、一対の取入部31が案内管13の一の径方向に沿って対向配置され、他の一対の取入部31が上記一の径方向と直交する径方向に沿って対向配置されている。このため、送風機30により送られた空気は、案内管13の内部に均等に流入し、当該空気がスムーズに上方に流れる。その結果、上記粒径(3μm〜4μm)の霧が安定的に放出される。
さらに、取入部31にパイプ32が備えられているので、上記空気は、パイプ32により案内管13の中心側に案内される。したがって、上記空気と共に上記霧は、案内管13の中心付近に主流ないし本流を形成して上昇することになるので、本来的に案内管13の内壁に補足されるべきでない粒径(3μm〜4μm)の霧が当該内壁に補足されることが防止される。
また、案内管13の内壁に補足された機能液11Aは、当該内壁を伝って滴下するが、上記霧が案内管13の中心付近に主流ないし本流を形成して上昇することにより、上記滴下する機能液11Aが、案内管13に供給された空気によって当該案内管13内に飛び散るおそれがない。もし、案内管13を伝う機能液11Aが当該案内管13に流入する空気の勢いで当該案内管13内に飛び散ると、振動板20から連続して発生している霧の上昇が妨げられ、当然に粒径3μm〜4μmの霧の上昇も妨げられるおそれがある。しかし、本実施形態に係る噴霧装置10では、そのような不具合が避けられるという利点がある。
なお、本実施形態では、パイプ32は、互いに十字を形成するように配置されているが、パイプ32のレイアウトはこれに限定されるものではない。たとえば、4つのパイプが案内管13の径方向に対して傾斜した状態で配置されていてもよい。その場合、パイプ32の数は特に限定されない。このようにパイプ32が配置されることにより、上記空気は、案内管13の内側を渦巻き状に上昇することができる。これにより、当該空気と共に移動する霧は、特に粒径の大きいものは、遠心力の影響も受けて効果的に案内管13の内壁に付着する。
[効果確認試験]
以下、図4ないし図7が参照されつつ本発明に係る効果の確認試験について説明される。この試験は、霧化機構12により発生された霧を囲繞する案内管13に対して、送風機30により下から上に空気が給送されることにより、比較的に粒径が大きい霧(例えば粒径が5μm以上の霧)の放出が抑制されて、広い殺菌可能空間が確保されることを確認するものである。
この試験においては、送風機30として、株式会社ミスミ製C8025X24BPLB-7が採用された。案内管13はアクリル樹脂からなり、その内径は54mm、その長さは75cmに設定された。送風機30の駆動電圧は24Vであり、理論上の風速は1m/sに設定された。機能液11Aは、比重が1.0である次亜塩素酸水である。機能液11Aの水素イオン指数は6.5である。振動板20の振動数は2.4MHzに設定され、これにより、発生する霧の粒径(定格粒径)は3μmである。ただし、他の粒径の霧も一定割合で発生する。
図4から図6は、霧の発生を開始してから10分後の案内管13の状態を示している。図7は、案内管13の内部の視認性を確保するために、霧の発生が開始されてから20分後に分後に霧の発生が停止され、案内管13の内部の霧が消滅した状態を示している。
図4が示すように、案内管13の下端からの距離が10cm〜25cmである部分に比較的に多くの水滴が付着していることが認められる。このことは、霧化機構12において発生した霧のうち、粒径が5μmを超える霧が、案内管13のこの部分において案内管13の内壁面に付着することを示している。
図5が示すように、案内管13の下端からの距離が25cm〜50cmである部分に更に大量の水滴が付着していることが認められる。このことは、霧化機構12において発生した霧のうち、粒径が5μmを超える霧の大部分が、案内管13のこの部分において案内管13の内壁面に付着することを示している。
図6が示すように、案内管13の下端からの距離が55cm〜65cmである部分にも少量の水滴の付着が認められ、それよりも上の部分においては水滴がほとんど付着していないことが認められる。このことは、当該試験の条件においては、霧化機構12から発生した霧のうち、粒径が5μmを超える霧のほとんどは、案内管13の下端から65cmまでの領域の内壁に付着することを示している。案内管13の下端から65cm以上の部分に水滴の付着がないことは、図7によっても確認可能である。
以上の結果により、霧を囲繞する案内管13に送風機30により下から上に空気を給送するというきわめて簡単な手法により、比較的に粒径が大きい霧(例えば粒径が5μm以上の霧)の放出が効果的に抑えられることが確かめられた。したがって、本発明に係る噴霧装置によれば、粒径が3μmの霧(ドライミスト状態)が多く放出されるので、空間における霧の浮遊時間が長くなる。その結果、広い殺菌可能空間が確保される。
10…噴霧装置
11…タンク
11A…機能液
12…霧化機構
13…送風管(筒)
14…操作パネル
14A…制御部
20…振動板
30…送風機
31…取入部
32…パイプ


Claims (4)

  1. 殺菌成分を含む液体を貯留するタンクと、
    当該タンクから供給された液体を霧化して粒径が3〜4μmの霧の発生量が最大となるように上記液体を所定周波数の超音波で振動させる霧化機構と、
    当該霧化機構に立設され、上記霧化した液体を囲繞し且つ上端が開放された筒と、
    当該筒に接続され、当該筒に沿って空気を下から上に給送する送風機とを備えた噴霧装置。
  2. 上記殺菌成分は次亜塩素酸であり、上記液体の水素イオン指数は5.0〜6.6である請求項1に記載の噴霧装置。
  3. 上記筒は、上記送風機から供給される空気を取り入れる4つの取入部を有し、
    これら取入部は、上記筒の下部に周方向に均等に配置されている請求項1又は2に記載の噴霧装置。
  4. 上記取入部は、上記筒内に突出するパイプを備えている請求項3に記載の噴霧装置。

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