以下、本実施の形態を、図1乃至図9に沿って説明する。まず、図1に沿って、本実施の形態のハイブリッド車両の一例を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るハイブリッド車両100は、リヤモータ式ハイブリッド車両であり、前方側に内燃エンジン(E/G)(駆動源)2を搭載し、該内燃エンジン2と前側の左右の車輪80fl,80frとの間の伝達経路上にハイブリッド車両用自動変速機(以下、単に「自動変速機」という)10が搭載された、いわゆるFF(フロントエンジン、フロントドライブ)タイプの車両のように構成されていると共に、後側の左右の車輪80rl,80rrに駆動連結されるリヤモータ(Rear Motor)(回転電機)20を備えており、つまりエンジン走行時には前輪駆動、EV走行時には後輪駆動、ハイブリッド走行時には四輪駆動が可能となるように構成されている。
詳細には、内燃エンジン2には、ベルト式統合型スタータ・ジェネレータ(Belt Integrated Starter Generator)3Aが接続されており、該内燃エンジン2が始動自在に構成されている。ベルト式統合型スタータ・ジェネレータ(BISG)3Aは、インバータ(Inverter)23を介して高電圧バッテリ(Hi−V Battery)24から電力が供給されることで、内燃エンジン2を高出力で始動し得ると共に、内燃エンジン2の始動中(駆動中)は、高電圧バッテリ24に対する充電も可能に構成されている。
一方のスタータ(Starter)3Bは、一般的な低電圧バッテリ(Lo−V Battery)26(いわゆる12V型電源)で駆動するようなスタータである。本ハイブリッド車両100では、常温(例えば0度以上)ではベルト式統合型スタータ・ジェネレータ(BISG)3Aを用いてアイドル回転数よりも高い回転数まで内燃エンジン2の回転数を上昇した後に該内燃エンジン2の点火を行い、低温時(例えば0度未満)ではスタータ3Bを用いて内燃エンジン2の通常始動を行う。
上記内燃エンジン2には、詳しくは後述する自動変速機10が接続されている。自動変速機10は、大まかに、トルクコンバータ(T/C)4、自動変速機構(T/M)5、油圧制御装置(V/B)6などを有して構成されており、内燃エンジン2にはトルクコンバータ4が駆動連結されている。該トルクコンバータ4には自動変速機構(T/M)5が駆動連結されており、該自動変速機構5は、詳しくは後述するようにディファレンシャル装置D(図2参照)を介して左右車軸81l,81rに接続され、前側の左右の車輪80fl,80frに駆動連結されている。
また、該自動変速機構5には、後述の変速用の摩擦係合要素(クラッチやブレーキ)を油圧制御するための油圧制御装置(V/B)6が付設されており、該油圧制御装置6は、制御部(ECU:Electric Control Unit)(制御装置)1からの電子指令に基づき、内蔵されたソレノイドバルブ等が電子制御される。また、油圧制御装置6には、詳しくは後述するように、内燃エンジン2とは独立して駆動される(即ち機械式オイルポンプの停止中に駆動し得る)電動オイルポンプ16が付設されており、該電動オイルポンプ16から油圧制御装置6に対して油圧供給し得るように構成されている。即ち、上記変速用の摩擦係合要素の各油圧サーボに供給される係合圧は、電動オイルポンプ16及び不図示の機械式オイルポンプの発生する油圧に基づき油圧制御装置6で調圧自在に調圧される。
なお、電動オイルポンプ16や制御部1は、低電圧バッテリ26の電力を用いて駆動される。該低電圧バッテリ26は、DC/DCコンバータ(降圧回路)25を介して高電圧バッテリ24に接続されており、該高電圧バッテリ24から電力が供給されるように構成されている。
一方、上記リヤモータ20は、インバータ23を介して高電圧バッテリ24に接続されており、制御部1からの駆動指令に基づきインバータ23から電力制御されることにより力行・回生自在に構成されている。該リヤモータ20は、モータ切離しクラッチCMを介してギヤボックス(Gear Box)21に駆動連結されている。ギヤボックス21には、図示を省略した所定減速比の減速ギヤ機構及びディファレンシャル装置が内蔵されており、モータ切離しクラッチCMの係合時には、該リヤモータ20の回転を、ギヤボックス21の減速ギヤ機構で減速しつつ、かつディファレンシャル装置で左右車軸82l,82rの差回転を吸収しつつ、後側の左右の車輪80rl,80rrに伝達する。つまり、リヤモータ20は、内燃エンジン2から自動変速機10を介して前側の左右の車輪80fl,80frまでの動力伝達経路L(図2参照)を介さずに車輪80rl,80rrを駆動可能である。
続いて、自動変速機10の構成について図2に沿って説明する。本自動変速機10は、内燃エンジン2(図1参照)と前側の左右の車輪80fl,80frとの間の動力伝達経路L上に配置されており、内燃エンジン2のクランク軸に接続し得る自動変速機の入力軸8を有していると共に、該入力軸8の軸方向を中心として上述のトルクコンバータ4と自動変速機構5とを備えている。
トルクコンバータ4は、自動変速機10の入力軸8に接続されたポンプインペラ4aと、作動流体を介して該ポンプインペラ4aの回転が伝達されるタービンランナ4bと、タービンランナ4bからポンプインペラ4aに戻るオイルを整流しつつトルク増大作用を生じさせるステータ4cとを有していると共に、該タービンランナ4bは、上記入力軸8と同軸上に配設された上記自動変速機構5の入力軸(入力部材)12に接続されている。また、該トルクコンバータ4には、ロックアップクラッチ7が備えられており、該ロックアップクラッチ7が係合されると、上記自動変速機10の入力軸8の回転が自動変速機構5の入力軸12に直接伝達される。
なお、ステータ4cは、ワンウェイクラッチFによって、ポンプインペラ4aの回転よりタービンランナ4bの回転が下回る状態で回転が固定されて、オイルの流れの反力を受圧してトルク増大作用を生じさせ、タービンランナ4bの回転が上回る状態になると空転して、オイルの流れが負方向に作用しないように構成されている。
また、ポンプインペラ4aは、その自動変速機構5側が、ミッションケース9に固定された隔壁内に配設された機械式オイルポンプに駆動連結されており、つまり機械式オイルポンプは、入力軸8を介して内燃エンジン2に連動されるように駆動連結されている。
上記自動変速機構5には、入力軸12上において、プラネタリギヤSPと、プラネタリギヤユニットPUとが備えられている。上記プラネタリギヤSPは、サンギヤS1、キャリヤCR1、及びリングギヤR1を備えており、該キャリヤCR1に、サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合するピニオンP1を有している、いわゆるシングルピニオンプラネタリギヤである。
また、該プラネタリギヤユニットPUは、4つの回転要素としてサンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2、及びリングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合するロングピニオンPLと、サンギヤS3に噛合するショートピニオンPSとを互いに噛合する形で有している、いわゆるラビニヨ型プラネタリギヤである。
上記プラネタリギヤSPのサンギヤS1は、ミッションケース9に一体的に固定され、回転が固定されている。また、上記リングギヤR1は、上記入力軸12の回転と同回転(以下「入力回転」という。)になっている。更に上記キャリヤCR1は、該固定されたサンギヤS1と該入力回転するリングギヤR1とにより、入力回転が減速された減速回転になると共に、第1クラッチ(係合要素)C1及び第3クラッチ(係合要素)C3に接続されている。
上記プラネタリギヤユニットPUのサンギヤS2は、バンドブレーキからなる第1ブレーキ(係合要素)B1に接続されてミッションケース9に対して固定自在となっていると共に、上記第3クラッチC3に接続され、該第3クラッチC3を介して上記キャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。また、上記サンギヤS3は、第1クラッチC1に接続されており、上記キャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。
更に、上記キャリヤCR2は、入力軸12の回転が入力される第2クラッチ(係合要素)C2に接続され、該第2クラッチC2を介して入力回転が入力自在となっており、また、ワンウェイクラッチF1及び第2ブレーキ(係合要素)B2に接続されて、該ワンウェイクラッチF1を介してミッションケースに対して一方向の回転が規制されると共に、該第2ブレーキB2を介して回転が固定自在となっている。そして、上記リングギヤR2は、カウンタギヤ11に接続されており、該カウンタギヤ11は、カウンタシャフト(出力部材)15、ディファレンシャル装置Dを介して車輪80fl,80frに接続されている。
以上のように構成されたハイブリッド車両100は、内燃エンジン2の駆動力を用いたエンジン走行にあっては、図1に示すモータ切離しクラッチCMが解放されて、リヤモータ20が車輪80rl,80rrから切離された状態にされる。そして、自動変速機10において、シフトレンジ、車速、アクセル開度に応じて制御部1により最適な変速段が判断されることで油圧制御装置6が電子制御され、その変速判断に基づき形成される前進1速段〜前進6速段及び後進段で内燃エンジン2の駆動力を変速して、車輪80fl,80frに該内燃エンジン2の駆動力を伝達する。なお、自動変速機10の前進1速段〜前進6速段及び後進段は、図3に示す作動表のように、第1クラッチC1〜第3クラッチC3、第1ブレーキB1〜第2ブレーキB2、ワンウェイクラッチF1が作動(係合制御)されることにより、自動変速機構5の回転伝達状態が変更されて達成される。
また、上記エンジン走行モードからハイブリッド走行に移行する際は、図1に示すモータ切離しクラッチCMが係合されて、リヤモータ20が車輪80rl,80rrに駆動連結される。これにより、上記内燃エンジン2の駆動力に加え、アクセル開度(運転者の駆動力要求)に基づき、リヤモータ20の駆動力が適宜にアシスト或いは回生され、つまり内燃エンジン2の駆動力とリヤモータ20の駆動力とを用いてハイブリッド車両100が走行される。
尚、本実施の形態のハイブリッド車両100は、車両用駆動装置101を備えている。車両用駆動装置101は、自動変速機10と、係合要素に対して油圧を給排可能なリニアソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)40を有する油圧制御装置6と、リニアソレノイドバルブ40を電気的に制御するECU1と、を備えている。
ECU1は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、油圧制御装置6の各ソレノイドバルブへの制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力する。ECU1は、図4に示すように、ソレノイド選択部30と、モード判定部31と、カウンタ32と、許可条件判定部33と、強制排出モード実行部34と、強化排出モード実行部35と、通常排出モード実行部36とを有している。また、ECU1には、入力軸12の回転速度を検出する入力軸回転速度センサ37が接続され、後述する強制排出モードを実行する際に接続される外部コントローラ38が接続可能である。更に、ECU1には、他の不図示のECUから送信されたエンジン回転速度信号Ne及び走行距離信号Leが入力される
油圧制御装置6は、例えばバルブボディにより構成されており、機械式オイルポンプや電動オイルポンプ16から供給された油圧からライン圧PL等を生成する不図示のプライマリレギュレータバルブ(調圧バルブ)等を有し、ECU1からの制御信号に基づいて第1クラッチC1〜第3クラッチC3、第1ブレーキB1〜第2ブレーキB2をそれぞれ制御するための油圧を給排可能になっている。
油圧制御装置6は、各係合要素に油圧を給排するためのリニアソレノイドバルブ40を有している。リニアソレノイドバルブ40は、図5に示すように、ソレノイド部41とバルブ部42とによって構成されている。即ち、このリニアソレノイドバルブ40は、係合要素に対して油圧を給排可能なコントロールバルブ機能と、このコントロールバルブ機能を制御するための信号圧を供給可能なソレノイドバルブ機能と、を一体に有するダイレクトリニアソレノイドバルブである。
バルブ部42は、バルブボディの油路に連通可能な複数のポートを設けられた中空円筒状のスリーブ43と、スリーブ43の内部を軸方向に摺動して開弁と閉弁とを行うスプール44と、スリーブ43とスプール44との間に設けられるスプリング45と、を有している。
スリーブ43には、バルブ部42に近い側から順に、ドレーンポートP1、出力ポートP2、入力ポートP3、フィードバックポートP4、及び排出口43bが形成されている。これらのうち、入力ポートP3にはライン圧等の入力圧が供給され、出力ポートP2からはバルブ部42の内部で調圧された出力圧が出力される。また、出力ポートP2とフィードバックポートP4とは、バルブボディ内部の油路を介して連通される。
スリーブ43に摺動自在に支持されるスプール44は、スリーブ43に摺接するランド部として、ソレノイド部41に近い側から順に第1ランドL1、第2ランドL2、及び第3ランドL3を有し、これらが小径部46,48によって接続された略円柱形状の一体部材として設けられている。このスプール44は、軸方向にソレノイド部41に近い側の端部である当接部においてソレノイド部41のシャフト41aに当接している。
スプリング45は、スプール44の当接部とは反対側の端部において凹形状に形成された凹部49と、スリーブ43の底部をなすエンドキャップ43aとの間に縮設され、スプール44を軸方向にソレノイド部41の側へ付勢している。リニアソレノイドバルブ1は、ソレノイド部41へ電力が供給されない非通電状態(図5の状態)において、スプリング45の付勢力によってスプール44が入力ポートP3と出力ポートP2とを遮断する位置(閉弁位置)に保持される所謂ノーマルクローズタイプの電磁弁である。
次に、上述した車両用駆動装置101の異物排出制御について、図6に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。
内燃エンジン2が駆動されると、ECU1のモード判定部31は、強制排出モードを実行する条件を具備するか否かを判定する(ステップS1)。ここでの強制排出モードを実行する条件としては、例えば、外部コントローラ38が接続されて、ECU1に対して強制排出モードの実行指令が発せられた場合がある。ECU1のモード判定部31が、強制排出モードを実行する条件を具備していないと判定した場合は、ソレノイド選択部30は、強化排出モード又は通常排出モードを実行するためのリニアソレノイドバルブを選択する(ステップS2)。ここで、リニアソレノイドバルブは、例えば、第3のクラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブ→第1のブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブ→第1のクラッチC1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブ→第2のクラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブという順番で選択されるものとする。尚、本実施の形態では、第1のクラッチC1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブは他のリニアソレノイドバルブに比べて大型で、バルブクリアランスも広めに形成されており、異物が排出されやすいので、異物排出制御を実行しないものとしている。
また、ソレノイド選択部30は、強化排出モードでは、リニアソレノイドバルブを選択する際に、各リニアソレノイドバルブでの異物排出制御が完了した後、例えば1秒間は選択せずに、1秒以内である場合はスキップして次のリニアソレノイドバルブを選択するようにする。尚、ソレノイド選択部30は、通常排出モードでは、リニアソレノイドバルブを選択する際に、各リニアソレノイドバルブでの異物排出制御が完了した後、例えば5分間は選択せずに、5分以内である場合はスキップして次のリニアソレノイドバルブを選択するようにできる。
ECU1は、選択した係合要素が解放状態であるか否かを判断する(ステップS3)。ECU1は、選択した係合要素が解放状態であると判断した場合は、ECU1のモード判定部31は、強化排出モードを実行する条件を具備するか否かを判定する(ステップS4)。ここでの強化排出モードを実行する条件としては、例えば、選択されたリニアソレノイドバルブについて、カウンタ32を参照して異物排出制御が実行された総回数が所定の回数(例えば、10000回)以下であること、あるいは走行距離信号Leを参照して総走行距離が所定の距離(例えば、1000km)以下であることがある。
ECU1のモード判定部31が、強化排出モードを実行する条件を具備していると判定した場合は、強化排出モードを実行するために、ECU1の許可条件判定部33は、許可条件を具備するか否かを判定する(ステップS5)。ここでは、許可条件としては、例えば、ロックアップクラッチ7の差回転数が所定の範囲外であることとしている。即ち、ECU1は、ロックアップクラッチ7の差回転速度を制御するスリップ制御を実行していない場合は、許可条件を具備するものとする。但し、許可条件としては、これには限られず、例えば、車両100のアイドルコーストを実行していないこと等としてもよい。
ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備すると判断した場合は、ECU1の強化排出モード実行部35は、強化排出モードとして第1解放パターンによって第2の異物排出制御を実行する(ステップS6)。第1解放パターンとしては、例えば、選択した係合要素に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに与えられる指令値を、係合要素にトルク容量(滑り)が生じない係合圧となる非係合指令値と、係合圧を発生しない完全解放指令値と、の間で昇降する短時間の油圧供給を8回実行する。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップし(ステップS7)、処理を終了する。
ステップ4において、ECU1のモード判定部31が、強化排出モードを実行する条件を具備していないと判定した場合、あるいは、ステップ5において、ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備しないと判断した場合、即ちロックアップクラッチ7の差回転速度を制御するスリップ制御を実行すると判断した場合は、通常排出モードを実行するために、ECU1の強化排出モード実行部35は、強化排出モードとして第2解放パターンによって第2の異物排出制御を実行する(ステップS8)。第2解放パターンとしては、例えば、選択した係合要素に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに与えられる指令値を、第1解放パターンより低圧の非完全係合指令値と、係合圧を発生しない完全解放指令値と、の間で昇降する第1解放パターンより長時間の油圧供給を10回実行する。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップすることなく、処理を終了する。
ステップ3において、ECU1が、選択した係合要素が解放状態でないと判断した場合は、ECU1のモード判定部31は、強化排出モードを実行する条件を具備するか否かを判定する(ステップS9)。ECU1のモード判定部31が、強化排出モードを実行する条件を具備していると判定した場合は、強化排出モードを実行するために、ECU1の許可条件判定部33は、許可条件を具備するか否かを判定する(ステップS10)。ここでも、許可条件としては、例えば、ロックアップクラッチ7の差回転数が所定の範囲外であることとしている。
ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備すると判断した場合は、ECU1の強化排出モード実行部35は、強化排出モードとして第1係合パターンによって第1の異物排出制御を実行する(ステップS11)。第1係合パターンとしては、例えば、選択した係合要素に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに与えられる指令値を、係合要素に滑りが生じない係合圧となる第1の指令値と、係合圧より高圧でライン圧PLより大きくなる第2の指令値と、の間で昇降する短時間の油圧供給を3回実行する。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップし(ステップS12)、処理を終了する。
ステップ10において、ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備しないと判断した場合は、ECU1の強化排出モード実行部35は異物排出制御を実行しない(ステップS13)。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップすることなく、処理を終了する。
ステップ9において、ECU1のモード判定部31が、強化排出モードを実行する条件を具備していないと判定した場合は、通常排出モードを実行するために、ECU1の許可条件判定部33は、許可条件を具備するか否かを判定する(ステップS14)。ここでも、許可条件としては、例えば、ロックアップクラッチ7の差回転数が所定の範囲外であることとしている。
ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備すると判断した場合は、ECU1の強化排出モード実行部35は、通常排出モードとして第2係合パターンによって第1の異物排出制御を実行する(ステップS15)。第2係合パターンとしては、例えば、選択した係合要素に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに与えられる指令値を、係合要素に滑りが生じない係合圧となる第1の指令値と、係合圧より高圧でライン圧PLより大きくなる第2の指令値と、の間で昇降する短時間の油圧供給を1回実行する。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップし(ステップS16)、処理を終了する。
ステップ14において、ECU1の許可条件判定部33が、許可条件を具備しないと判断した場合は、ECU1の強化排出モード実行部35は異物排出制御を実行しない(ステップS13)。その後、選択した係合要素について、異物排出制御の実行回数をカウントアップすることなく、処理を終了する。
一方、ステップS1において、ECU1のモード判定部31が、強制排出モードを実行する条件を具備すると判定した場合は、強制排出モード実行部34は、後述する強制排出モードを実行する(ステップS17)。
次に、上述した車両用駆動装置101の異物排出制御の各モードについて、図7〜図9に示すタイムチャートに沿って詳細に説明する。
図7に示すように、強化排出モードでは、まず内燃エンジン2が始動することで(t0)、エンジン回転速度信号Ne、入力軸12の回転速度信号N1、ライン圧PLが上昇する。そして、シフトレンジがPレンジからRレンジに切り換えられることで(t0)、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2の係合圧指令値が上昇し、Rレンジが達成される(t1)。更に、シフトレンジがRレンジからNレンジに切り換えられることで(t2)、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2の係合圧指令値が0に向かい、Nレンジが達成される(t3)。
ここで、ECU1のソレノイド選択部30は、第2ブレーキB2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1係合パターンとする。
そして、シフトレンジがNレンジからDレンジに切り換えられることで(t4)、第1クラッチC1の係合圧指令値が上昇し、N制御が開始される(t5)。ECU1のソレノイド選択部30は、次に第2クラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。
そして、第1クラッチC1が係合し、前進1速段が形成されると(t6)、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第2ブレーキB2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1係合パターンとする。更に、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第1ブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。
そして、変速段が前進1速段から前進2速段にアップシフトされることで(t7)、第1ブレーキB1の係合圧指令値が上昇し、前進2速段が形成される(t8)。ECU1のソレノイド選択部30は、次に第2クラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。更に、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第3クラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。
そして、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第1ブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1係合パターンとする。
そして、変速段が前進2速段から前進3速段にアップシフトされることで(t9)、第1ブレーキB1の係合圧指令値が0に向かい、第3クラッチC3の係合圧指令値が上昇し、前進3速段が形成される(t10)。ECU1のソレノイド選択部30は、次に第2クラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。更に、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第3クラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1係合パターンとする。
そして、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第1ブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第1解放パターンとする。
上述したように、ソレノイド選択部30により、リニアソレノイドバルブは、第3のクラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブ→第1のブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブ→第2のクラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブという順番で選択され、それぞれについて異物排出制御が実行される。
次に、図8に示すように、通常排出モードでは、係合状態にある係合要素が許可条件を具備する場合に第2係合パターンによって異物排出制御が実行される点で、第1係合パターンが実行される強化排出モードとは異なる。それ以外の点では、強化排出モードと同様であるので、詳細な説明を省略する。
通常排出モードでは、シフトレンジがRレンジからNレンジに切り換えられることで(t2)、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2の係合圧指令値が0に向かい、Nレンジが達成される(t3)。ここで、ECU1のソレノイド選択部30は、第2ブレーキB2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第2係合パターンとする。
また、第1クラッチC1が係合し、前進1速段が形成されると(t6)、ECU1のソレノイド選択部30は、次に第2ブレーキB2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第2係合パターンとする。
更に、変速段が前進1速段から前進2速段にアップシフトされることで(t7)、第1ブレーキB1の係合圧指令値が上昇し、前進2速段が形成される(t8)。ECU1のソレノイド選択部30は、次に第1ブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第2係合パターンとする。
また、変速段が前進2速段から前進3速段にアップシフトされることで(t9)、第1ブレーキB1の係合圧指令値が0に向かい、第3クラッチC3の係合圧指令値が上昇し、前進3速段が形成される(t10)。ECU1のソレノイド選択部30は、次に第3クラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを選択し、強化排出モード実行部35は、そのリニアソレノイドバルブに異物排出制御を実行する。ここでの異物排出制御は、変速時ではなく許可条件が具備されているので、第2係合パターンとする。
次に、図9に示すように、強制排出モードでは、異物排出制御の総回数や走行距離には関係なく実行される。例えば、第1クラッチC1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブを常時係合し(t0)、第3クラッチC3に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに係合圧指令値を短時間与え(t1〜t2)、次に第1ブレーキB1に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに係合圧指令値を短時間与え(t2〜t3)、更に第2クラッチC2に油圧を供給するリニアソレノイドバルブに係合圧指令値を短時間与え(t3〜t4)、これを繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態の車両用駆動装置101によると、リニアソレノイドバルブ40において、係合要素が係合している場合に、ライン圧PLより低く、かつ係合要素に滑りが生じない係合圧となる第1の指令値と、前記係合圧がライン圧より高圧となるような第2の指令値との間で指令値を昇降させるので、リニアソレノイドバルブ40における異物排出制御を係合要素の係合時にも実現することができる。しかも、リニアソレノイドバルブ40の調圧領域上限までを利用しているので、効率よく異物排出を実行することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置101によれば、ECU1のモード判定部31は、強化排出モードを実行する条件としては、異物排出制御の車両製造時からの総実行回数及び総走行距離を採用している。このため、総実行回数を採用することにより、各リニアソレノイドバルブやクラッチ・ブレーキへの過剰な負荷を減らして長寿命化を図ることができ、また、総走行距離を採用することにより、油圧制御装置6が全体的にこなれた状態であることを判断することができ、適切な制御を選択することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置101によれば、係合要素が解放状態である場合に、許可条件を具備しない場合には、許可条件を具備した場合に比べて、ソレノイドバルブからの油圧の供給頻度及び供給圧の少なくとも一方を低くする。このため、許可条件の具備不具備によらず一定の供給頻度及び供給圧で実行する場合に比べて、異物排出の効率を高めることができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置101によれば、ECU1は、図6に示すように、係合要素が係合している場合に、許可条件を具備した場合には(ステップS10のYES、ステップS14のYES)、異物排出制御を実行し(ステップS11、ステップS15)、許可条件を具備しない場合には(ステップS10のNO、ステップS14のNO)、異物排出制御を実行しない(ステップS13)。このため、許可条件が、例えばロックアップクラッチ7の差回転に基づく場合は、異物排出制御の実行によりライン圧PLが脈動し、セカンダリ圧が不安定になってロックアップクラッチの滑り係合及び差回転の制御が困難になることを回避できる。また、許可条件が、例えばアイドルコーストしていないことであれば、アイドルコーストでEV走行する際に機械式オイルポンプを使用せずに小出力の電動式オイルポンプのみを使用する場合に、異物排出制御の実行を回避することができる。これにより、異物排出制御の実行により油圧系が不安定になって他の部位の動作に影響してしまうことを抑制できる。
尚、上述した本実施の形態の車両用駆動装置101では、自動変速機構5として前進6速段の有段変速機構を適用した場合について説明したが、これには限られない。例えば、前進8速段等の他段数の有段変速機構を適用してもよく、あるいは有段変速機構にも限られず無段変速機構を適用してもよい。
また、上述した本実施の形態の車両用駆動装置101では、車両用駆動装置101をハイブリッド車両100に適用した場合について説明したが、これには限られない。例えば、駆動源として電動機を使用せず内燃エンジン2のみで走行する車両に適用しても良い。
尚、本実施の形態は、以下の構成を少なくとも備える。本実施の形態の車両用駆動装置(101)は、駆動源(2)に駆動連結された入力部材(12)と、車輪(80fl,80fr)に駆動連結された出力部材(15)と、前記入力部材(12)から前記出力部材(15)までの動力伝達経路上に設けられ、油圧の給排により係脱し、係合により前記動力伝達経路を形成可能な係合要素(C1,C2,C3,B1,B2)と、を有する自動変速機構(5)と、前記係合要素に対して油圧を給排可能なソレノイドバルブ(40)と、ライン圧(PL)を生成する調圧バルブと、を有する油圧制御装置(6)と、前記ソレノイドバルブ(40)を電気的に制御する制御装置(1)と、を備え、前記制御装置(1)は、前記係合要素が係合している場合に、前記ソレノイドバルブ(40)に与えられる指令値を、ライン圧(PL)より低く、かつ前記係合要素に滑りが生じない係合圧となる第1の指令値と、前記係合圧がライン圧(PL)より高圧となる第2の指令値と、の間で昇降する第1の異物排出制御(ステップS11,ステップS15)を実行可能である。この構成によれば、コントロールバルブ(40)において、係合要素が係合している場合に、ライン圧(PL)より低く、かつ係合要素に滑りが生じない係合圧となる第1の指令値と、ライン圧(PL)より高く、かつ第1の指令値による油圧より大きい第2の指令値との間で指令値を昇降させるので、コントロールバルブ(40)における異物排出制御を係合要素の係合時にも実現することができる。しかも、コントロールバルブ(40)の調圧領域上限までを利用しているので、効率よく異物排出を実行することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記駆動源(2)と前記自動変速機構(5)との間に介在されるロックアップクラッチ(7)を備え、前記制御装置(1)は、前記ロックアップクラッチ(7)の差回転速度を制御するスリップ制御の実行中には前記第1の異物排出制御(ステップS11,ステップS15)を禁止する。この構成によれば、第1の異物排出制御(ステップS11,ステップS15)の実行によりライン圧(PL)が脈動し、セカンダリ圧が不安定になってロックアップクラッチ(7)の滑り係合及び差回転の制御が困難になることを回避できる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記制御装置(1)は、前記第1の異物排出制御(ステップS11,ステップS15)の総実行回数が所定回数以上である場合は、前記総実行回数が前記所定回数未満である場合に比べて、前記ソレノイドバルブ(40)からの油圧の供給頻度を低くする。この構成によれば、ソレノイドバルブ(40)への過剰な負荷を減らして、ソレノイドバルブ(40)の長寿命化を図ることができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記制御装置(1)は、前記係合要素が解放している場合に、前記ソレノイドバルブ(40)に与えられる指令値を、前記係合要素に滑りが生じない係合圧となる非係合指令値と、係合圧を発生しない完全解放指令値と、の間で昇降する第2の異物排出制御(ステップS6,ステップS8)を実行可能である。この構成によれば、係合要素が解放している場合にも異物排出制御を実行することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記駆動源(2)と前記自動変速機構(5)との間に介在されるロックアップクラッチ(7)を備え、前記ロックアップクラッチ(7)の差回転を制御するスリップ制御を行う場合は、行わない場合に比べて、前記ソレノイドバルブ(40)からの油圧の供給頻度及び供給圧の少なくとも一方を低くする。この構成によれば、一定の供給頻度及び供給圧で実行する場合に比べて、ロックアップクラッチ(7)のスリップ制御を行う場合には油圧の供給頻度及び供給圧の少なくとも一方を高くできるので、異物排出の効率を高めることができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記制御装置(1)は、前記第2の異物排出制御(ステップS6,ステップS8)の総実行回数が所定回数未満であるときは、前記ロックアップクラッチ(7)のスリップ制御を行う場合は、行わない場合に比べて、前記ソレノイドバルブ(40)からの油圧の供給頻度及び供給圧の少なくとも一方を低くした前記第2の異物排出制御(ステップS8)を実行し、前記第2の異物排出制御(ステップS6,ステップS8)の総実行回数が所定回数以上であるときは、スリップ制御の実行に関わらず前記ソレノイドバルブ(40)からの油圧の供給頻度及び供給圧の少なくとも一方を低くした前記第2の異物排出制御(ステップS8)を実行する。この構成によれば、ソレノイドバルブ(40)への過剰な負荷を減らして、ソレノイドバルブ(40)の長寿命化を図ることができる。また、本実施の形態では、第1の異物排出制御の総実行回数と、第2の異物排出制御の総実行回数は独立して制御を行うものとしたが、第1の異物排出制御と第2の異物排出制御で共通の総実行回数として制御してもよい。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記係合要素は複数あり、前記制御装置(1)は、前記異物排出制御の対象となる係合要素を順番に選択し、選択した係合要素の係脱状態を判定し、前記選択した係合要素が係合状態であると判定した場合は、前記第1の異物排出制御(ステップS11,ステップS15)を実行可能であり、前記選択した係合要素が解放状態であると判定した場合は、前記第2の異物排出制御(ステップS6,ステップS8)を実行可能である。この構成によれば、順番に選択した係合要素が係合状態であるか解放状態であるかによって、適した異物排出制御を選択して実行でき、より効果的な異物排出を実現することができる。
また、本実施の形態の車両用駆動装置(101)では、前記ソレノイドバルブ(40)は、前記係合要素に対して油圧を給排可能なコントロールバルブ機能と、前記コントロールバルブ機能を制御するための信号圧を供給可能なソレノイドバルブ機能と、を一体に有するダイレクトリニアソレノイドバルブである。この構成によれば、1つのソレノイドバルブ(40)により、コントロールバルブ機能及びソレノイドバルブ機能の両方を有するようにできるので、油圧制御装置(6)の小型化を図ることができる。