JP2017036763A - 遠隔操作装置および該遠隔操作装置を備えた車椅子 - Google Patents

遠隔操作装置および該遠隔操作装置を備えた車椅子 Download PDF

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翔太 水野
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【課題】容易にクリック感の調整ができる遠隔操作装置を提供することを目的とする。【解決手段】遠隔操作装置は、従動側ピニオンギヤ21と、従動側ラックギヤ22とを有し、第1の操作対象に連結される従動部2と、主動側ピニオンギヤ31と、主動側ラックギヤ32とを有し、操作部材が取り付けられる主動部3と、一端が従動側ラックギヤ22に、他端が主動側ラックギヤ32に接続されたケーブル4とを備え、従動部2と主動部3との少なくとも一方は、操作によって操作部材が第一位置と第二位置との間を移動可能に切り替える切替機構6を有し、切替機構6は、ラックギヤ22、32に設けられた複数の凹部61a、61b、61cと、凹部61a、61b、61cのそれぞれと面接触して収納されることが可能な嵌合部材62と、嵌合部材62を付勢する付勢部材63と、付勢部材63の付勢力を調整可能な付勢力調整部7と、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、遠隔操作装置および該遠隔操作装置を備えた車椅子に関する。
操作部が操作されることにより発生する力を、操作部から離れた操作対象にケーブルを介して伝達することで、操作対象を駆動する遠隔操作装置が知られている。
例えば、特許文献1では、図6に示されるように、操作対象(図示せず)と連結した従動側ピニオンギヤ101と、従動側ピニオンギヤ101と噛合した従動側ラックギヤ102と、従動側ラックギヤ102に一端が接続されたインナーケーブル103と、操作対象を操作するために操作される操作レバー(操作部)104と、操作レバー104と連結した主動側ピニオンギヤ105と、主動側ピニオンギヤ105と噛合する主動側ラックギヤ106とを備えた遠隔操作装置100が開示されている。この遠隔操作装置100では、主動側ラックギヤ102にインナーケーブル103の他端が接続され、操作レバー104の旋回操作による主動側ラックギヤ106の直線運動がインナーケーブル103を介して、従動側ラックギヤ102に伝達される。特に、この遠隔操作装置100では、主動側ラックギヤ106の上面に設けられた非連続な係合凹部107と、板バネ108の先端に形成された半球状の突出部とが設けられ、主動側ラックギヤ106が移動する際に、係合凹部107が突出部に対して相対的に移動することで、操作レバー104の操作時にクリック感を得ることができる構成としている。
特開2012−252390号公報
クリック感の感じ方は、操作対象や操作部を操作する人によって異なることから、クリック感の調整を行うことができる遠隔操作装置が求められている。しかし、上記の遠隔操作装置100では、板バネ108の先端に形成された突出部と係合凹部107との係合により、クリック感を得ている。そのため、操作部104を操作した際のクリック感は、主として板バネ108のばね定数により決定され、装置に組み込んだ後の調整は、板バネ108を変更するしかなく、クリック感の調整を容易に行うことができない。
そこで、本発明は、容易にクリック感の調整ができる遠隔操作装置を提供することを目的とする。
本発明の遠隔操作装置は、従動側ピニオンギヤと、前記従動側ピニオンギヤと噛合される従動側ラックギヤとを有し、第1の操作対象に連結される従動部と、主動側ピニオンギヤと、前記主動側ピニオンギヤと噛合される主動側ラックギヤとを有し、前記第1の操作対象を操作するために操作される操作部材が取り付けられる主動部と、一端が前記従動側ラックギヤに、他端が前記主動側ラックギヤに接続されたケーブルと、を備え、前記操作部材の操作による主動部の動きが、前記従動部に前記ケーブルを介して伝達されることで、前記第1の操作対象が操作される遠隔操作装置であって、前記従動部と前記主動部との少なくとも一方は、前記操作によって前記操作部材が第一位置と第二位置との間を移動可能に切り替える切替機構を有し、前記切替機構は、前記主動側ラックギヤおよび前記従動側ラックギヤの少なくとも一方のラックギヤに設けられ、前記少なくとも一方のラックギヤの移動方向に対して垂直な方向に幅を有する曲面が底部に形成され、前記移動方向に沿って連続して設けられた複数の凹部と、前記移動方向に対して垂直な方向に幅を有する曲面が先端に設けられ、前記曲面が前記凹部のそれぞれと面接触して収納されることが可能な嵌合部材と、前記嵌合部材を前記凹部の延びる方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を調整可能な付勢力調整部と、を有し、前記嵌合部材は、前記少なくとも一方のラックギヤの移動に伴って、第一位置として収納された凹部から、第二位置としての凹部へと、前記嵌合部材の曲面が前記凹部の底部から頂部まで摺動しながら、前記付勢部材の付勢力に抗して移動することを特徴とする。
また、本発明の車椅子は、上記本発明の遠隔操作装置を備え、電動での駆動と手動での駆動とを切り替え可能な車椅子であって、前記第1の操作対象と第2の操作対象の少なくとも一方は、前記電動による駆動と前記手動による駆動とを切り替える切替部であることを特徴とする。
本発明の遠隔操作装置および車椅子によれば、クリック感の調整が容易となる。
本発明の一実施形態の遠隔操作装置を示す全体図である。 (A)は、図1の遠隔操作装置の主動部の内部構造を示す図であり、(B)は、図1の遠隔操作装置の従動部の内部構造を示す図である。 (A)は、図2(A)に示す遠隔操作装置の主動部において、主動側ピニオンギヤが回転し、主動側ラックギヤが移動した後の状態を示す図であり、(B)は、図2(B)に示す遠隔操作装置の従動部において、従動側ラックギヤが移動し、従動側ピニオンギヤが回転した後の状態を示す図である。 (A)は、図1の遠隔操作装置に用いられる付勢力調整部を示す図であり、(B)は、(A)の状態から、付勢力調整部の移動部材を移動させ、付勢部材が圧縮された状態を示す図である。 (A)は、図1の遠隔操作装置が取り付けられた車椅子を示す正面図であり、(B)は、(A)に示す車椅子の側面図である。 従来の遠隔操作装置を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の遠隔操作装置およびその遠隔操作装置を備えた車椅子を説明する。なお、遠隔操作装置については、後述する実施例では、車椅子に備えられた例として説明するが、車椅子以外にも、この遠隔操作装置の機能を発揮することが可能な形態で適用することができれば、調理器具、家電製品、車載装置などの装置に適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態の遠隔操作装置を示す全体図であり、図2(A)は、図1の遠隔操作装置の主動部の内部構造を示す図であり、図2(B)は、図1の遠隔操作装置の従動部の内部構造を示す図である。図1に示されるように、本実施形態の遠隔操作装置1は、第1の操作対象(図示せず)に連結される従動部2と、操作力が入力される主動部3と、従動部2と主動部3との間に配索されるケーブル4とを備えている。また、遠隔操作装置1は、ケーブル4を介して第1の操作対象を操作するために、主動部3に操作される操作部材Lが取り付けられている。
第1の操作対象は、たとえば、車椅子の車輪を回転させる駆動装置を電動・手動に切り替えるために接続・遮断されるクラッチ機構や、電源等のオン/オフを行うオン/オフスイッチ、出力などを段階的に調整する調整機構などとすることができる。しかし、第1の操作対象は、操作部材Lを操作することにより操作されるものであれば特に限定されない。なお、本実施形態では、第1の操作対象は、図5に示される従動部2側に設けられた、切替部C2であり、第1の操作対象は、伝動部材5を介して従動部2と間接的に連結されている。もちろん、第1の操作対象は、従動部2と直接的に連結されてもよい。すなわち、本実施形態においては、伝動部材5を第1の操作対象として考えることもできる。伝動部材5と切替部C2については後述する。
まず、主動部3について説明する。主動部3は、図2(A)に示されるように、主動側ピニオンギヤ31と、主動側ピニオンギヤ31と噛合される主動側ラックギヤ32とを有している。本実施形態では、主動部3は、図1および図2(A)に示されるように、主動側ケーシング33を備え、主動側ケーシング33には、主動側ピニオンギヤ31と、主動側ラックギヤ32とが動作可能に収容されている。
主動側ピニオンギヤ31は、本実施形態では、図2(A)に示されるように、主動側ケーシング33内のピニオン収容部33aに回転可能に配置されている。主動側ピニオンギヤ31は、操作部材Lと直接または間接的に接続され、操作部材Lの操作に応じて回転するように構成されている。本実施形態では、操作部材Lは、図1に示されるように、主動側ピニオンギヤ31の軸心と同軸の軸心を中心に回転する操作レバーとして示されているが、主動側ピニオンギヤ31を回転させることが可能であれば、操作部材Lの形状や構造は限定されない。
主動側ピニオンギヤ31は、その外周の少なくとも一部に、主動側ラックギヤ32と噛み合う歯31Tが形成されている。本実施形態では、図2(A)に示されるように、主動側ピニオンギヤ31が扇状の部分を有し、この扇状の部分に、主動側ラックギヤ32の移動範囲に対応して歯31Tが形成されている。しかし、主動側ピニオンギヤ31は、主動側ラックギヤ32を移動させることができれば、特にその形状は限定されず、たとえば、主動側ピニオンギヤ31の全周に歯が形成されていてもよい。
図2(A)に示されるように、主動側ラックギヤ32は、主動側ピニオンギヤ31と噛合している。主動側ラックギヤ32は、主動側ピニオンギヤ31が正逆回転することにより、往復移動するように構成され、主動側ピニオンギヤ31は、主動側ラックギヤ32が往復移動することにより、正逆回転するように構成されている。主動側ラックギヤ32は、主動側ラックギヤ32の主動側ピニオンギヤ31の歯31Tと対向する側に、歯列32Tが形成され、歯列32Tは主動側ピニオンギヤ31の歯31Tと噛み合っている。往復移動する主動側ラックギヤ32は、本実施形態では、図2(A)に示されるように、主動側ケーシング33のラックギヤ収容部33bに収容されている。主動側ラックギヤ32は、直線運動可能なようにラックギヤ収容部33b内の内壁と摺動してガイドされ、図2(A)中、左右方向に移動する(以下、主動側ラックギヤ32の移動方向を移動方向Dと呼ぶ)。なお、主動側ラックギヤ32は、本実施形態では、主動側ラックギヤ32の移動方向Dに沿って細長い略矩形状の部材として示されているが、主動側ラックギヤ32の形状は特に限定されるものではない。
なお、本実施形態では、操作部材Lは、図1に示すように、主動側ピニオンギヤ31に接続されるが、操作部材Lは、主動側ピニオンギヤ31を回動することができるように主動部3に設けることが可能であり、主動側ピニオンギヤ31および主動側ラックギヤ32のいずれか一方に直接または間接的に接続されていればよく、主動側ラックギヤ32に接続されていてもよい。
つぎに、従動部2について説明する。従動部2は、図2(B)に示されるように、従動側ピニオンギヤ21と、従動側ピニオンギヤ21と噛合される従動側ラックギヤ22とを有している。従動部2は、図1に示されるように、ケーブル4を介して主動部3に接続されており、主動部3側の操作により従動する。本実施形態では、ケーブル4は、図1に示されるように、主動部3と従動部2との間に延びるインナーケーブル41と、インナーケーブル41が挿通されるアウターケーシング42とを備えたコントロールケーブル(プッシュプルコントロールケーブル)として示されている。本実施形態では、インナーケーブル41の一端(ケーブルエンド)E1(図2(B)参照)が、従動側ラックギヤ22のケーブルエンド取付部22aに取り付けられている。一方、インナーケーブル41の他端(ケーブルエンド)E2(図2(A)参照)は、主動側ラックギヤ32のケーブルエンド取付部32aに取り付けられている。また、アウターケーシング42の一端(ケーシングキャップ)E3は、従動側ケーシング23のアウターケーシング取付部23cに取り付けられている。一方、アウターケーシング42の他端(ケーシングキャップ)E4は、主動側ケーシング33のアウターケーシング取付部33cに取り付けられている。
従動側ピニオンギヤ21は、本実施形態では、図2(B)に示されるように、従動側ケーシング23内のピニオン収容部23aに回転可能に配置されている。従動側ピニオンギヤ21は、本実施形態では、第1の操作対象に直接または間接的に接続されている。従動側ピニオンギヤ21は、後述するように、操作部材Lが操作されたときに、主動部3、ケーブル4、従動側ラックギヤ22を介して操作され、第1の操作対象に操作力を伝達する。本実施形態では、従動側ピニオンギヤ21から第1の操作対象への力の伝達は、図1に示されるように、伝動部材5を介して行われる。本実施形態では、伝動部材5は、従動側ピニオンギヤ21の軸心と同軸の軸心を中心に回転するレバー状の部材として示されているが、第1の操作対象との接続の中間部材として設けられた伝動部材5は、従動部2が操作されたときに、従動部2と連動して第1の操作対象へ操作力を伝動することができれば、特にその形状や構造は限定されない。たとえば、伝動部材は、従動側ピニオンギヤ21の軸心と同軸上に延びるロッド状の部材や、従動側ラックギヤ22とは別に従動側ピニオンギヤ21と噛合うギヤでもよい。また、伝動部材は、複数の部材から構成されて、第1の操作対象に操作力を伝達してもよい。なお、本実施形態では、第1の操作対象は、従動側ピニオンギヤ21に伝動部材5を介して連結されるが、従動側ラックギヤ22に伝動部材5を介して連結されていてもよい。
従動側ピニオンギヤ21は、その外周の少なくとも一部に、従動側ラックギヤ22と噛み合う歯21Tが形成されている。本実施形態では、図2(B)に示されるように、従動側ピニオンギヤ21が扇状の部分を有し、この扇状の部分に従動側ラックギヤ22の移動範囲に対応して歯21Tが形成されている。しかし、従動側ピニオンギヤ21は、従動側ラックギヤ22を移動させることができれば特にその形状は限定されず、たとえば、従動側ピニオンギヤ21の全周に歯が形成されていてもよい。従動側ピニオンギヤ21には、ギヤとしての回動軸中心部分に、挿入孔を有している。本実施形態においては、伝動部材5は、この挿入孔に挿入され、従動側ピニオンギヤ21と共に回転可能に従動側ピニオンギヤ21と係合しているので、主動部3の作動に伴う従動側ピニオンギヤ21の回転によって回転する。伝動部材5と従動側ピニオンギヤ21との係合については、本実施形態においては、前記挿入孔が長径を有し、従動側ピニオンギヤ21が回動した際に当該長径を形成する孔縁部が伝動部材5の挿入部分を押圧するように構成されているが、従動側ピニオンギヤ21の表面に伝動部材5との係合部を設けてもよい。このようにして、本実施形態においては、操作部材Lの回転運動は、主動側ピニオンギヤ31に伝えられ、ケーブル4を介して従動側ピニオンギヤ21に更に伝えられ、最終的には従動側ピニオンギヤ21より回転運動として伝動部材5に伝えられることとなる。
図2(B)に示されるように、従動側ラックギヤ22は、従動側ピニオンギヤ21と噛合している。従動側ピニオンギヤ21は、従動側ラックギヤ22が往復移動することにより、正逆回転するように構成され、逆に、従動側ラックギヤ22は、従動側ピニオンギヤ21が正逆回転することにより、往復移動するように構成されている。従動側ラックギヤ22は、従動側ラックギヤ22の従動側ピニオンギヤ21の歯21Tと対向する側に、歯列22Tが形成され、歯列22Tは従動側ピニオンギヤ21の歯21Tと噛み合っている。往復移動する従動側ラックギヤ22は、本実施形態では、図2(B)に示されるように、従動側ケーシング23のラックギヤ収容部23bに収容されている。従動側ラックギヤ22は、ラックギヤ収容部23b内でガイドされ、図2(B)中、左右方向に移動する(以下、従動側ラックギヤ22の移動方向を、主動側ラックギヤ32の移動方向と同様に、移動方向Dという)。なお、従動側ラックギヤ22は、本実施形態では、従動側ラックギヤ22の移動方向Dに沿って細長い略矩形状の部材として示されているが、従動側ラックギヤ22の形状は特に限定されるものではない。
なお、従動側ピニオンギヤ21は主動側ピニオンギヤ31と、従動側ラックギヤ22は主動側ラックギヤ32と、基本的に同様の構成とすることができる。しかし、従動側ピニオンギヤ21と主動側ピニオンギヤ31とを異なる形状、構造としてもよいし、従動側ラックギヤ22と主動側ラックギヤ32とを異なる形状、構造としても構わない。
上述したように、主動部3と従動部2とはケーブル4により接続されている。ケーブル4は、図2(A)および図2(B)に示されるように、ケーブル4の一端E1が従動側ラックギヤ22に、他端E2が主動側ラックギヤ32に接続されている。これにより、操作部材Lの操作による主動部3の動きが、従動部2にケーブル4を介して伝達されることで、第1の操作対象が操作される。より具体的には、操作部材Lが(たとえば図1中、時計回りに)操作されると、主動部3の主動側ピニオンギヤ31が(たとえば図2(A)中、時計回りに)回転する。主動側ピニオンギヤ31が回転すると、主動側ピニオンギヤ31と噛合される主動側ラックギヤ32が、一方に(図2(A)中、右側に)移動する。ケーブル4の他端E2が接続された主動側ラックギヤ32が図2(A)中、右側に移動すると、ケーブル4が主動部3側に引き操作され、従動部2側では、ケーブル4の一端E1が接続された従動側ラックギヤ22が主動部3側に向かって(図2(B)中、右側に向かって)移動する。従動側ラックギヤ22が移動すると、従動側ピニオンギヤ21が(図2(B)中、時計回りに)回転し、従動側ピニオンギヤ21(および伝動部材5)を介して第1の操作対象が操作される。
なお、図1に示されるように、主動側ピニオンギヤ31には、操作部材L以外に、主動側ピニオンギヤ31の回転に応じて操作される第2の操作対象が直接または間接的に接続されていてもよい。主動側ピニオンギヤ31に第2の操作対象が接続される場合、操作部材Lの操作により、第2の操作対象の操作も可能になり、操作部材Lの一度の操作で、第1の操作対象と第2の操作対象の両方の操作が可能になる。なお、本実施形態では、第2の操作対象は、図1に示されるように、第2伝動部材5bを介して主動側ピニオンギヤ31に接続されているが、主動側ラックギヤ32に接続されていてもよい。第2伝動部材5bは、第1伝動部材5と同様の構成とすることができる。また、第2の操作対象は、第1の操作対象と同様に、たとえば、車椅子の車輪を回転させる駆動装置を電動・手動に切り替えるために接続・遮断されるクラッチ機構や、電源等のオン/オフを行うオン/オフスイッチ、出力などを段階的に調整する調整機構などとすることができる。しかし、第2の操作対象は、操作部材Lを操作することにより操作されるものであれば特に限定されない。また、第2の操作対象は、第1の操作対象と同じ種類の機構であってもよいし、別の種類の機構としてもよい。また、従動部2側に、第2の操作部材を設けて、従動部2側から主動部3側を操作できるようにしても構わない。第2の操作部材は、操作部材Lと同様の構成としてもよいし、異なる構成としてもよい。なお、操作部材Lの主動側ピニオンギヤ31に対する接続構造は、従動側ピニオンギヤ21と伝動部材5との接続と同様の接続構造を用いることができ、また、主動側ピニオンギヤ31と第2の操作対象との両方に接続する構成とすることができる。操作部材Lが主動側ピニオンギヤ31と第2の操作対象との両方に接続する構成の場合には、主動側ピニオンギヤ31と第2の操作対象とは、操作部材Lを介して間接的に接続することとなる。
また、本実施形態の遠隔操作装置1において、従動部2と主動部3との少なくとも一方は、操作部材Lの操作によって操作部材Lが第一位置と第二位置との間を移動可能に切り替える切替機構6を有している。本実施形態では、図2(A)および図2(B)に示されるように、従動部2と主動部3の両方に切替機構6が設けられているが、切替機構6は、従動部2および主動部3のいずれか一方に設けられていればよい。
切替機構6は、図2(A)および図2(B)に示されるように主動側ラックギヤ32および従動側ラックギヤ22の少なくとも一方のラックギヤ(本実施形態では、両方のラックギヤ)に設けられた複数の凹部61a〜61f(以下、複数の凹部をまとめて凹部61という)と、凹部61に嵌合可能な嵌合部材62と、嵌合部材62を凹部61の延びる方向に付勢する付勢部材63とを有している。
凹部61は、図2(A)および図2(B)に示されるように、主動側ラックギヤ32および従動側ラックギヤ22(以下、単にまとめてラックギヤ22、32という)のそれぞれに複数(図2(A)および図2(B)ではそれぞれ3つ)設けられている。本実施形態では、従動側ラックギヤ22に3つの凹部61a、61b、61c、主動側ラックギヤ32に3つの凹部61d、61e、61fが設けられているが、凹部61の数は特に限定されず、複数段の切り替えなど、所望の切替数等に応じて適宜変更が可能である。本実施形態では、図2(A)および図2(B)に示されるように、複数の凹部61は、ラックギヤ22、32の歯列22T、32Tが形成された側縁とは反対側の側縁に形成されている。複数の凹部61は、ラックギヤ22、32の移動方向Dに沿って連続して設けられ、移動方向Dで隣接する2つの凹部61の間には、頂部Mが形成されている。
凹部61に嵌合する嵌合部材62は、バネ等の付勢部材63により凹部61の延びる方向、すなわち、嵌合部材62が凹部61に嵌り込む深さ方向(以下、付勢方向D2という)に付勢して、嵌合部材62を凹部61内に嵌合した状態で保持する。これにより、たとえば、使用者等が操作部材Lに不意に接触した場合などに、操作部材Lが誤って操作されて、ラックギヤ22、32が移動することを抑制することができる。なお、本実施形態では、付勢部材63は、図2(A)および図2(B)に示されるように、従動側ケーシング23および主動側ケーシング33にそれぞれ設けられた付勢部材収容部23d、33dに収容されている。本実施形態では、付勢部材収容部23d、33dは、ラックギヤ収容部23b、33bに対して略垂直方向に形成されており、付勢部材63の一端は、付勢部材収容部23d、33d内で後述する移動部材71に当接し、他端は嵌合部材62に当接している。なお、付勢部材63は、本実施形態では、コイルバネとして示されているが、嵌合部材62を凹部61に向けて付勢できるものであれば、コイルバネに限定されず、板バネ等、他の弾性部材であってもよい。
凹部61には、図4(A)および図4(B)に示されるように、少なくとも一方のラックギヤ22、32の移動方向Dに対して垂直な方向D3に幅を有する曲面が底部に形成されている。凹部61の底部の曲面は、図2(A)および図2(B)に示されるように、ラックギヤ22、32の移動方向Dに沿って湾曲している。一方、凹部61の底部は、図4(A)および図4(B)に示されるように、ラックギヤ22、32の移動方向Dと付勢部材63による嵌合部材62の付勢方向D2の両方に垂直な方向D3に幅を有している。本実施形態では、移動方向Dに垂直な面に沿って切断した断面において、図4(A)および図4(B)に示されるように、底部が直線状となるように形成されている。
また、嵌合部材62は、ラックギヤ22、32の移動方向Dに対して垂直な方向D3に幅を有する曲面が先端に設けられている。嵌合部材62は、凹部61と同様に、図2(A)および図2(B)に示されるように、ラックギヤ22、32の移動方向Dに沿って湾曲している。一方、嵌合部材62の先端は、図4(A)および図4(B)に示されるように、移動方向Dに対して垂直な方向D3に幅を有している。本実施形態では、移動方向Dに垂直な面に沿って切断した断面において、図4(A)および図4(B)に示されるように、直線状となるように形成されている。凹部61の底部と嵌合部材62の先端とが、ともに移動方向Dに対して垂直な方向D3に幅を有するように形成されているため、嵌合部材62の先端と、凹部61の底部とが対応した形状となっている。したがって、嵌合部材62の先端の曲面が凹部61のそれぞれと面接触して収納されることが可能となっている。
嵌合部材62が凹部61に嵌合した状態から操作部材Lを操作すると、図2(A)、図2(B)、図3(A)および図3(B)に示されるように、ラックギヤ22、32が移動する。嵌合部材62は、ラックギヤ22、32の移動に伴って、操作部材Lの第一位置に対応する嵌合部材62の第一位置として収納された凹部61bから、操作部材Lの第二位置に対応する嵌合部材62の第二位置としての凹部61aへと、嵌合部材62の曲面が凹部61の底部から頂部Mまで摺動しながら、付勢部材63の付勢力に抗して移動する。この点について、図1〜図3(B)を用いてより具体的に説明する。操作部材Lが図1に実線で示す第一位置にあるときは、嵌合部材62は、嵌合部材62の第一位置(図2(A)に示す位置)としての凹部61bに収納された状態であり、嵌合部材62の先端が凹部61bの底部に面接触した状態で付勢部材63により付勢されている。そのため、操作部材Lの操作に対して適度な抵抗感があり、操作部材Lの誤操作が抑制されている。嵌合部材62が凹部61bに収納された状態から、操作部材Lを図1に二点鎖線で示す第二位置側に向かって操作すると、主動側ラックギヤ32が図2(A)中、右側に移動する。主動側ラックギヤ32が図2(A)中、右側に移動すると、嵌合部材62の先端が凹部61bの底部と面接触した状態から、付勢部材63の付勢力に抗して凹部61bの頂部Mに向かって摺動して頂部Mに乗り上がる。嵌合部材62の先端が凹部61の頂部Mを乗り越えると、嵌合部材62の先端は、付勢部材63の付勢力により、図3(A)に示されるように、隣接した凹部61aに嵌り込み、操作部材Lの第一位置から第二位置への切り替えが完了する。
このように、本実施形態の遠隔操作装置1では、操作部材Lを操作するときに、嵌合部材62の先端と、凹部61の底部とが、面接触した状態から、嵌合部材62および凹部61の幅方向(垂直な方向D3)で接触しながら摺動する。したがって、操作部材Lを第一位置から第二位置へと切り替える際に、嵌合部材62と凹部61との間の接触抵抗が大きくなり、嵌合部材62が頂部Mを乗り越えるまでは抵抗を感じ、頂部Mを乗り越えた後の抵抗感が無くなるため、明確な節度感、クリック感を得ることができる。そのため、操作時の感覚だけで操作部材Lが第一位置から第二位置へと切り替わったことを認識することができる。このような抵抗感があることにより、遠隔操作装置1は、不用意な第一位置から第二位置への切り替えを抑制することができ、操作対象がクラッチである場合には不用意なクラッチ解除が抑制され、安全な操作が可能となる。
本実施形態では、図2(A)および図2(B)に示されるように、従動部2と主動部3の両方に切替機構6が設けられ、主動側ピニオンギヤ31が第2の操作対象と接続されている。この場合、従動部2および主動部3の両方で、明確な節度感、クリック感を得ることができるだけでなく、第1の操作対象側と第2の操作対象側とで、同期した切り替えを確実に行うことができる。
本実施形態の遠隔操作装置1の切替機構6は、図2(A)〜図4(B)に示されるように、付勢部材63の付勢力を調整可能な付勢力調整部7を有している。付勢力調整部7は、付勢部材63の付勢力を強める方向または弱める方向に操作が可能であり、付勢部材63の付勢力を調整することにより、容易にクリック感の調整が可能となる。付勢力調整部7は、付勢部材63の付勢力を調整することができれば、特にその構造は限定されないが、本実施形態では、付勢力調整部7は、付勢部材63の付勢方向D2に沿って進退可能な移動部材71を有している。本実施形態では、移動部材71が、主動側ケーシング33、従動側ケーシング23の付勢部材収容部23d、33dに対して付勢方向D2で移動して、移動後の位置で移動部材71が保持される。移動部材71を図4(A)の状態から図4(B)の状態へ移動させることにより、図4(B)に示されるように、付勢部材63が圧縮され、嵌合部材62を凹部61に向けてより強く押圧することができる。逆に、図4(B)の状態から図4(A)の状態へ移動部材71を移動させることにより、付勢部材63が伸長し、嵌合部材62の凹部61への押圧力を弱めることができる。これにより、付勢部材63の付勢力を容易に調整して、切替機構6の切替時のクリック感を容易に調整することができる。より具体的には、本実施形態では、図4(A)および図4(B)に示されるように、外周に雄ネジが形成された移動部材71が、内周に雌ネジが形成された付勢部材収容部23d、33dに螺合されている。移動部材71の自由端には、移動部材71を回転させて付勢部材収容部23d、33dに対して移動部材71を回転させるための操作穴72(たとえば六角穴)が形成されている。これにより、遠隔操作装置1の外側から、六角レンチ等の操作具(図示せず)により容易にクリック感の調整が可能となる。なお、移動部材71の付勢方向D2における進退動作は、螺合による進退だけでなく、付勢方向D2での移動部材71への押圧操作や引張操作により行っても構わない。また、本実施形態では、移動部材71を外部から操作具により操作可能に構成されているが、たとえば、付勢部材収容部23d、33dから突出する回転ツマミなど、移動部材71の操作を行う操作具を遠隔操作装置1に設けても構わない。また、本実施形態の付勢力調整部7は、図4(B)の状態からさらに移動部材71を付勢力を強める方向に移動させることにより、嵌合部材62が凹部61の頂部Mを乗り越えることができないようにして、ラックギヤ22、32の移動方向Dでの移動を規制するロック機構として機能させることもできる。
つぎに、図5(A)および図5(B)を用いて、本発明の一実施例である、遠隔操作装置1を備えた車椅子Wについて説明する。
図5(A)および図5(B)に示されるように、本実施例の車椅子Wは、使用者が腰掛ける座部Sと、座部Sの両側部に、手動で操作可能な一対の車輪Ta、Tbとを有している。本実施例の車椅子Wは、電動での駆動と手動での駆動とを切り替え可能であり、電動に切り替えられた際に、一対の車輪Ta、Tbを電動で駆動する駆動装置Dr(Dr1、Dr2)を有している。
駆動装置Drは、本実施形態では、車輪Ta、Tbの車軸部に設けられ、車椅子WのフレームF等に取り付けられるバッテリーBから給電されて、モータ等により車輪Ta、Tbを駆動する。駆動装置Drは、車椅子Wが電動の際に、フレームF等、車椅子Wに取り付けられるジョイスティックなどの操作部Jにより操作されて、駆動装置Drを制御して駆動することにより、前進、後進、回転などの車椅子Wの動作を行う。
また、第1の操作対象と第2の操作対象の少なくとも一方は、電動による駆動と手動による駆動とを切り替える切替部Cである。切替部Cについて、図5(A)および図5(B)において詳細な図示は省略しているが、切替部Cは、たとえば、駆動装置Drと車輪Ta、Tbとの間を接続・切断するクラッチ機構とすることができる。クラッチ機構が接続されると、車輪Ta、Tbは、電動による駆動が可能となり、クラッチ機構が切断されると、車輪Ta、Tbは手動による操作が可能となる。本実施例では、車椅子Wの両側の車輪Ta、Tbに、駆動装置Dr1、Dr2および切替部C1、C2(第1の操作対象および第2の操作対象)がそれぞれ設けられている。なお、本実施形態の車椅子Wでは、電動による駆動と手動よる駆動との切替の際には、両側の車輪Ta、Tbに設けられた切替部C1、C2の両方の状態が接続状態または切断状態に揃っている必要がある。もちろん、切替部C1,C2は、別々の機構を切り替えるものであってもよい。
また、本実施例では、車椅子Wの両側の切替部C1、C2をつなぐように、遠隔操作装置1が設けられている。より具体的には、主動部3が、一方の車輪Ta側のフレームF等に取り付けられ、従動部2が、他方の車輪Tb側のフレームF等に取り付けられている。主動部3から従動部2までは、ケーブル4が車椅子WのフレームFや座部Sなどに沿って配索され、主動部3と従動部2とを連結している。主動部3には、電動での駆動と手動での駆動とを切り替えるために操作される操作部材Lが設けられ、操作部材Lの操作により、両側の車輪Ta、Tbに設けられた切替部C1、C2の切替が可能となっている。なお、従動部2にも、電動での駆動と手動での駆動とを切り替えるために操作される第2の操作部材を設けてもよい。この場合、操作部材Lおよび第2の操作部材のいずれか一方の操作により、電動と手動との間の切り替えが可能となる。
また、主動部3および従動部2には、図1に示したように、操作部材Lが操作されたときに、主動側ピニオンギヤ31または従動側ピニオンギヤ21の回転に伴って操作される伝動部材5、第2伝動部材5bが設けられている。伝動部材5および第2伝動部材5bは切替部Cにそれぞれ接続され、操作部材Lが操作されることにより、切替部C1、C2が操作されて電動による駆動と手動による駆動との間の切り替え操作が可能となっている。
以下、本実施例の車椅子Wの電動での駆動と手動での駆動との間の切り替えについて説明する。たとえば、車椅子Wが手動での駆動状態(クラッチ機構である切替部Cが切断された状態)となっているときに、操作部材Lを操作すると、上述したように、主動部3の主動側ピニオンギヤ31が図2(A)中、時計回りに回転する。このとき、主動側ピニオンギヤ31の回転に応じて主動部3の第2伝動部材5b(図1参照)も操作される。第2伝動部材5bが操作されると、第2伝動部材5bを介して主動部3に連結された第2の操作対象である、主動部3側の車輪Taの切替部C1が接続状態となり、主動部3側の切替部C1が電動による駆動に切り替わる。それと同時に、主動側ピニオンギヤ31の回転により、主動側ピニオンギヤ31と噛合する主動側ラックギヤ32が図2(A)中、右側に移動して、ケーブル4を介して従動側ラックギヤ22が、図2(B)中、右側に移動する。従動側ラックギヤ22が移動すると、従動側ラックギヤ22と噛合う従動側ピニオンギヤ21が図2(B)中、時計回りに回転する。従動側ピニオンギヤ21が回転すると、従動側ピニオンギヤ21の回転に応じて従動部2の伝動部材5も操作される。伝動部材5が操作されると、伝動部材5を介して従動部2に連結された第1の操作対象である、従動部2側の車輪Tbの切替部C2が接続状態となり、従動部2側の切替部C2が電動による駆動に切り替わる。電動から手動に切り替える際には、上述した動作と逆方向に操作部材Lを操作すれば、両切替部C1、C2が同時に切断状態となり、電動から手動への切り替えが完了する。主動部3側と従動部2側とは、操作部材Lの操作により、ケーブル4を介して連動して動作し、左右の車輪Ta、Tbにおいて同期されているため、左右の車輪Ta、Tbの電動と手動との間の切り替え操作が容易となる。そのため、左右の車輪Ta、Tbのそれぞれにおいて切り替え動作を行う必要がなく、一度の操作で電動と手動との間の切り替えが完了する。また、第2の操作部材を設けた場合には、操作部材Lおよび第2の操作部材のいずれか一方の操作で、電動と手動との間の切り替えをすることができる。したがって、たとえば、片側の手が不自由な者などの場合であっても、操作部材Lおよび第2の操作部材のいずれか一方の操作で、左右の車輪Ta、Tb側において、切替部C1、C2の切断・接続を同期させることができるため、身体の不自由な者などでも操作が容易である。
また、上述したように、主動部3および従動部2には、それぞれ切替機構6が設けられているため、操作部材Lを操作したときに、車椅子Wの使用者はクリック感を得ることができ、電動から手動に、または、手動から電動に切り替わったことが明確に認識することができる。そのため、たとえば、坂道などで電動に切り替える場合など、切り替えミスによる事故などを防止することができる。
また、本実施例の車椅子Wは、付勢力調整部7を有しているため、付勢部材63の付勢力を調整することにより、操作部材Lの操作時のクリック感を容易に調整することができる。そのため、たとえば、手に力が入りにくいなど、手に障害がある者など、使用者の手の力に応じてクリック感の調整が可能となる。
なお、本実施例の車椅子Wは、主動部3と従動部2とがケーブル4により連結されており、遠隔操作装置1の設置位置の自由度が高いため、遠隔操作装置1と、駆動装置Drとを備えた電動ユニットとして、既存の手動の車椅子に取り付けることにより、電動と手動の切り替えが可能な車椅子とすることができる。
1 遠隔操作装置
2 従動部
21 従動側ピニオンギヤ
21T 従動側ピニオンギヤの歯
22 従動側ラックギヤ
22T 従動側ラックギヤの歯列
22a ケーブルエンド取付部
23 従動側ケーシング
23a ピニオン収容部
23b ラックギヤ収容部
23c アウターケーシング取付部
23d 付勢部材収容部
3 主動部
31 主動側ピニオンギヤ
31T 主動側ピニオンギヤの歯
32 主動側ラックギヤ
32a ケーブルエンド取付部
32T 主動側ラックギヤの歯列
33 主動側ケーシング
33a ピニオン収容部
33b ラックギヤ収容部
33c アウターケーシング取付部
33d 付勢部材収容部
4 ケーブル
41 インナーケーブル
42 アウターケーシング
5 伝動部材
5b 第2伝動部材
6 切替機構
61、61a、61b、61c、61d、61e、61f 凹部
62 嵌合部材
63 付勢部材
7 付勢力調整部
71 移動部材
72 操作穴
B バッテリー
C、C1、C2 切替部
D ラックギヤの移動方向
D2 付勢方向
D3 ラックギヤの移動方向に垂直な方向
Dr、Dr1、Dr2 駆動装置
E1 インナーケーブルの一端(ケーブルエンド)
E2 インナーケーブルの他端(ケーブルエンド)
E3 アウターケーシングの一端(ケーシングキャップ)
E4 アウターケーシングの他端(ケーシングキャップ)
F フレーム
J 操作部
L 操作部材
M 頂部
S 座部
Ta、Tb 車輪
W 車椅子

Claims (3)

  1. 従動側ピニオンギヤと、前記従動側ピニオンギヤと噛合される従動側ラックギヤとを有し、第1の操作対象に連結される従動部と、
    主動側ピニオンギヤと、前記主動側ピニオンギヤと噛合される主動側ラックギヤとを有し、前記第1の操作対象を操作するために操作される操作部材が取り付けられる主動部と、
    一端が前記従動側ラックギヤに、他端が前記主動側ラックギヤに接続されたケーブルと、を備え、
    前記操作部材の操作による主動部の動きが、前記従動部に前記ケーブルを介して伝達されることで、前記第1の操作対象が操作される遠隔操作装置であって、
    前記従動部と前記主動部との少なくとも一方は、前記操作によって前記操作部材が第一位置と第二位置との間を移動可能に切り替える切替機構を有し、
    前記切替機構は、
    前記主動側ラックギヤおよび前記従動側ラックギヤの少なくとも一方のラックギヤに設けられ、前記少なくとも一方のラックギヤの移動方向に対して垂直な方向に幅を有する曲面が底部に形成され、前記移動方向に沿って連続して設けられた複数の凹部と、
    前記移動方向に対して垂直な方向に幅を有する曲面が先端に設けられ、前記曲面が前記凹部のそれぞれと面接触して収納されることが可能な嵌合部材と、
    前記嵌合部材を前記凹部の延びる方向に付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材の付勢力を調整可能な付勢力調整部と、
    を有し、
    前記嵌合部材は、前記少なくとも一方のラックギヤの移動に伴って、第一位置として収納された凹部から、第二位置としての凹部へと、前記嵌合部材の曲面が前記凹部の底部から頂部まで摺動しながら、前記付勢部材の付勢力に抗して移動する、遠隔操作装置。
  2. 前記主動側ピニオンギヤが、第2の操作対象と接続され、
    前記切替機構が、従動部と主動部に設けられる請求項1に記載の遠隔操作装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遠隔操作装置を備え、電動での駆動と手動での駆動とを切り替え可能な車椅子であって、
    前記第1の操作対象と第2の操作対象の少なくとも一方は、前記電動による駆動と前記手動による駆動とを切り替える切替部である、車椅子。
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