JP2017034371A - 電子機器及び情報通知プログラム - Google Patents

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明彦 奥津
勇 志田
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勇 志田
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和幸 ▲高▼木
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Abstract

【課題】電子機器の処理負荷及び消費電力を抑制する。
【解決手段】ジオフェンス監視部30は、通常ジオフェンスの情報及びマスクジオフェンス又はネガジオフェンスの情報を記憶するジオフェンス登録情報DB36を備える。また、ジオフェンス判定部42は、自装置と通常ジオフェンスとの位置関係を表す位置関係情報に基づき、自装置が通常ジオフェンス内へ進入した場合及び自装置が通常ジオフェンス外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する。また、ジオフェンス監視部30は、自装置がマスクジオフェンス内に位置している間、ジオフェンス判定部42を停止させる。若しくは、ジオフェンス監視部30は、自装置がネガジオフェンス内に位置している間、位置関係情報を自装置が通常ジオフェンス外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器及び情報通知プログラムに関する。
仮想的な地理的領域を設定しておき、ユーザに所持されている電子機器により、設定した領域内への進入及び領域外への退出を検出する技術がある。このような仮想的な地理的領域の具体例としてジオフェンスが知られている。ジオフェンスを利用した技術の一例として、ユーザが繰り返し移動する移動経路に応じてジオフェンスを管理する技術が提案されている。
特表2014−527664号公報
ジオフェンスを利用した技術において、電子機器ではジオフェンス内への進入及びジオフェンス外への退出を検出する度に通知する処理が行われる。このため、ジオフェンスの数や密度が増加するに従い、電子機器の処理負荷及び消費電力が増大する。特に、単純な形状のジオフェンスを組み合わせて複雑な形状のジオフェンスを形成しようとした場合、組み合わせるジオフェンスの数が嵩むことになる。そして、このような複雑な形状が設定された地域を移動する電子機器では、組み合わせた個々のジオフェンスの境界を通過する度に通知処理が行われることになる。従って、電子機器の処理負荷及び消費電力が大幅に増大する。
本開示の技術は一つの側面として、電子機器の処理負荷及び消費電力を抑制することを目的とする。
1つの態様では、第1領域の情報及び第2領域の情報を記憶する記憶部を備える。また、自装置と前記第1領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第1領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第1領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する通知部を備える。また、自装置が前記第2領域内に位置している間、前記通知部を停止させるか、または、前記位置関係情報を前記自装置が前記第1領域外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う制御部を備える。
一つの側面として、電子機器の処理負荷及び消費電力を抑制することができる、という効果を有する。
ジオフェンスの設定を説明する図である。 第1実施形態の電子機器のうちジオフェンス監視機能に係わる部分の概略構成の一例を表すブロック図である。 第1実施形態のジオフェンス登録情報DBの構成の具体例を示す図である。 第1実施形態のジオフェンス管理情報DB37の構成の具体例を示す図である。 第1実施形態に係る電子機器を実現する携帯情報端末装置の概略構成の一例をあらすブロック図である。 マスクジオフェンスを説明するための図である。 第1実施形態のAPで実行されるマスク定義処理の一例のフローチャートである。 第1実施形態のジオフェンス監視部で実行されるマスク登録処理の一例のフローチャートである。 第1実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 第1実施形態における滞在状態の判定方法について説明する図である。 第1実施形態のジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入及び通常ジオフェンスからの退出について説明する図である。 第1実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理のその他の一例のフローチャートである。 図12に示したジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入及び通常ジオフェンスからの退出について説明する図である。 第1実施形態のAPで実行されるジオフェンス動作の一例のフローチャートである。 第2実施形態のジオフェンス登録情報DBの構成の具体例を示す図である。 第2実施形態のジオフェンス管理情報DB37の構成の具体例を示す図である。 第2実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 第3実施形態のジオフェンス登録情報DBの構成の具体例を示す図である。 第3実施形態のジオフェンス管理情報DB37の構成の具体例を示す図である。 第3実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 第4実施形態のジオフェンス登録情報DBの構成の具体例を示す図である。 第4実施形態のジオフェンス管理情報DB37の構成の具体例を示す図である。 ネガジオフェンスを説明するための図である。 第4実施形態のジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入及び通常ジオフェンスからの退出について説明する図である。 第4実施形態のAPで実行されるネガ定義処理の一例のフローチャートである。 第4実施形態のジオフェンス監視部で実行されるネガ登録処理の一例のフローチャートである。 第4実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 第4実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理のその他の一例のフローチャートである。 第5実施形態のジオフェンス判定部で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 複雑な形状を通常ジオフェンスとして設定する場合について説明する図である。 ジオフェンス判定部で実行される、マスクジオフェンスへの進入及び退出を検出して通知する場合のジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 マスクジオフェンス及びネガジオフェンスを用いたジオフェンス判定処理の一例のフローチャートである。 アプリケーションプロセッサがジオフェンスの監視を行う場合の電子機器を実現する携帯情報端末装置の概略構成の一例をあらすブロック図である。
以下、図面を参照して開示の技術の一例を詳細に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態では、開示の技術の領域の具体例としてジオフェンスを適用した場合について説明する。
ジオフェンスとは仮想的な地理的境界を意味しており、ジオフェンス外からジオフェンス内への進入や、ジオフェンス内からジオフェンス外への退出は、ユーザに所持されて移動される電子機器によって検出される。以下、ジオフェンスに対する出入りを電子機器が検出する機能をジオフェンス監視機能という。
電子機器のジオフェンス監視機能を利用することにより、ユーザに対して多様なサービスの提供等が行われている。ジオフェンス監視機能を利用したサービス例としては、例えば、店舗を中心としたジオフェンスを設定し、ジオフェンス内に進入したユーザ(電子機器)に対して、当該店舗の案内を提示するサービスが挙げられる。また例えば、会社を中心としたジオフェンスを設定し、ユーザ(電子機器)がジオフェンス外に退出すると、当該ユーザの自宅にユーザの退勤を知らせるメールを送るサービスが挙げられる。
このようなジオフェンスは、ジオフェンス監視機能を利用するアプリケーションソフトウエア(以下、アプリともいう)、ユーザ、及びユーザが所持する電子機器と接続(通信)可能なサーバ等の何れかにより設定することができる。なお、ジオフェンスの形状は円形に限らず、矩形状の場合もある。
本実施形態では、上述のジオフェンス(以下、「通常ジオフェンス」という)に、マスクジオフェンスを加えた2種類のジオフェンスが存在する(詳細後述)。なお、通常ジオフェンス及びマスクジオフェンスを総称する場合は、単に「ジオフェンス」という。また、図示上では簡略化のため、通常ジオフェンスを「GF」と記載し、マスクジオフェンスを「MGF」と記載する場合がある。
図1を参照して、ジオフェンスの設定を説明する。通常、ジオフェンスGFが円形の場合、ジオフェンスGFの中心位置及び半径を設定することにより、ジオフェンスGFを設定する。中心位置の指定方法は特に限定されないが、例えば、中心位置の緯度及び経度により指定してもよいし、中心位置となる建物やランドマークを指定してもよい。また例えば、ユーザインタフェース22(図2参照)に表示された地図上でユーザが指定した位置を中心位置としてもよい。半径の指定方法も特に限定されないが、例えば、半径の距離を指定してもよいし、ユーザインタフェース22(図2参照)に表示された地図上でユーザが半径を指定してもよい。
図2には、本実施形態の電子機器のうちジオフェンス監視機能に係わる部分の概略構成の一例を示す。本実施形態の電子機器10は、アプリケーションプロセッサ20、ユーザインタフェース22、通信部24、及びジオフェンス監視部30を備える。
ユーザインタフェース22は、ユーザに対して各種情報を提示すると共に、ユーザの操作により各種指示を受け付ける機能を有する。ユーザインタフェース22の具体例としては、タッチディスプレイ、スピーカ、及びマイク等が挙げられる。
アプリケーションプロセッサ(以下、「AP」という)20は、各種アプリケーションソフトウエアを実行する機能を有する。また、AP20は、ジオフェンス監視部30へジオフェンス情報(詳細後述)を出力し、ジオフェンス監視部30のジオフェンス登録情報DB(Data Base)36にジオフェンス情報を登録させる。
通信部24は、外部装置と通信を行う機能を有しており、本実施形態では、無線通信により外部装置と通信を行う。
測位部34は、自装置の現在位置を測位する機能を有する。本実施形態では、具体例としてGPS(Global Positioning System)により現在位置を測位する機能を有しているが、測位方法は特に限定されず、例えば、携帯電話の基地局との通信を利用した測位方法を用いてもよい。なお、本実施形態は、ジオフェンス監視部30が測位部34を備える場合について示しているが、測位部34は、ジオフェンス監視部30の外部に設けられていてもよい。
ジオフェンス監視部30は、ジオフェンス登録情報DB36に登録されたジオフェンス情報が表すジオフェンスに対する自装置の出入りを監視し、ジオフェンスへの進入及びジオフェンスからの退出をAP20に通知する。
ジオフェンス監視部30は、ジオフェンス運用部32、測位部34、及びジオフェンス登録情報DB36を備える。ジオフェンス運用部32は、ジオフェンス管理部40及びジオフェンス判定部42を有する。
ジオフェンス管理部40は、AP20からの指示に応じて、ジオフェンス登録情報DB36にジオフェンス情報を登録したり、不要になったジオフェンス情報をジオフェンス登録情報DB36から削除する。
ジオフェンス登録情報DB36は、AP20からの指示によりジオフェンス管理部40によってジオフェンス情報が登録される。
図3には、本実施形態のジオフェンス登録情報DB36の構成の具体例を示す。ジオフェンス登録情報DB36は、個々のジオフェンス毎にGFID(Identification)、中心位置の緯度、中心位置の経度、監視半径、通知種別、滞在状態、及びGF種別が対応付けて登録されている。
GFIDは、個々の通常ジオフェンスを識別するためのものであり、個々を識別可能な識別子であれば、数字、文字、及びこれらの組み合わせ等いずれであってもよい。なお、本実施形態では、図3に示すようにGFIDは、通常ジオフェンスに付与されており、マスクジオフェンスには付与されていない。
中心位置の緯度、中心位置の経度、及び監視半径は、上述したように設定されたジオフェンスに関する情報である。また、通知種別は、AP20に出力する通知が進入(ジオフェンスに進入)、及び退出(ジオフェンスから退出)のいずれ(両方も含む)であるかを表す情報である。
滞在状態は、自装置が、ジオフェンスの中及び外のいずれに滞在しているかを表す情報である。滞在状態は、電子機器10(ユーザ)の位置に応じて変化する。
GF種別は、ジオフェンスの種別を表すものである、本実施形態では、ジオフェンスの種別として、上述したように「通常」及び「マスク」の2種類がある。
なお、ジオフェンス登録情報DB36に対して電子機器10には、図4に示したジオフェンス管理情報DB37が記憶されている。本実施形態のジオフェンス管理情報DB37は、GFID、中心位置の緯度、中心位置の経度、監視半径、通知種別、定義元アプリ、及びGF種別が対応付けられて管理されている。
GFID、中心位置の緯度、中心位置の経度、監視半径、通知種別、及びGF種別は、上述したジオフェンス登録情報DB36と同様である。一方、定義元アプリは、ジオフェンスを定義(設定)したアプリを表す情報である。
ジオフェンス判定部42は、測位部34の測位結果に基づいて、ジオフェンス登録情報DB36を参照し、登録されている各ジオフェンスへの進入や退出を検出する。そして、ジオフェンス監視部30は、ジオフェンス判定部42が何れかのジオフェンスについて進入または退出を検出する度に越境アラーム(進入アラーム及び退出アラーム)をAP20に出力する。ジオフェンス監視部30からAP20へ出力される越境アラームには、越境したジオフェンスを表すGFID、越境状態(進入または退出)を含む。なお、越境アラームはその他の情報を含んでいてもよい。例えば、緯度、経度、対地速度、水平移動方向、標高、誤差円半径HDOP(Horizontal Dilution Of Precision)、歩行時間、及び測位方法等の少なくとも1つが挙げられる。
本実施形態の電子機器10は、例えば図5に示す携帯情報端末装置50により実現することができる。
携帯情報端末装置50は、メインプロセッサ52、無線部54、オーディオ入出力部56、記憶部58、メモリ60、タッチセンサ部62、表示部64、GPS部66、サブプロセッサ68、及び副記憶部72を備える。
メインプロセッサ52は、携帯情報端末装置50の全体的な動作を司る機能を有し、上述のAP20に対応する。メインプロセッサ52には、無線部54、オーディオ入出力部56、記憶部58、メモリ60、タッチセンサ部62、表示部64、GPS部66、及びサブプロセッサ68が接続されている。
無線部54は、上述した通信部24に対応する。無線部54は、アンテナが接続されており、アンテナを介して受信した無線信号を電気信号に変換してメインプロセッサ52に出力する。また、無線部54は、メインプロセッサ52から入力された電気信号を無線信号に変換してアンテナを介して送信する。
オーディオ入出力部56は、図示を省略したマイクロフォン及びスピーカが接続されている。オーディオ入出力部56は、マイクロフォンから入力された音声信号を電気信号に変換してメインプロセッサ52に出力する。また、オーディオ入出力部56は、メインプロセッサ52から入力された電気信号を音声信号に変換してスピーカに出力する。
GPS部66は、上述した測位部34に対応している。GPS部66は、自装置(ユーザ)の現在位置(緯度及び経度)を検出してメインプロセッサ52及びサブプロセッサ68に出力する。
記憶部58は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等によって実現することができる。記憶媒体の記憶部58はメインプロセッサ52に内蔵されていてもよく、外付けされていてもよい。記憶部58には、マスク定義処理やジオフェンス動作を行うための制御プログラムが記憶されている。メインプロセッサ52は、上記制御プログラムを記憶部58から読み出してメモリ60に展開し、制御プログラムが有するプロセスを実行する。
タッチセンサ部62及び表示部64は、上述のユーザインタフェース22に対応している。また、本実施形態では、タッチセンサ部62及び表示部64を一体化した、いわゆるタッチディスプレイとされている。表示部64は、メインプロセッサ52による制御に応じて各種情報を表示する。表示部64の具体例としては、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が挙げられる。タッチセンサ部62は、表示部64上で行われたユーザの操作を検出し、メインプロセッサ52に出力する。
サブプロセッサ68には、GPS部66が接続されており、GPS部66から、自装置の現在位置を表す情報が入力される。また、サブプロセッサ68には、副記憶部72が接続されている。
副記憶部72もまた、HDDやフラッシュメモリ等によって実現することができる。副記憶部72には、携帯情報端末装置50を電子機器10の一部であるジオフェンス運用部32として機能させるためのジオフェンス監視プログラム74が記憶されている。サブプロセッサ68は、ジオフェンス監視プログラム74を副記憶部72から読み出して、内蔵されているメモリ70に展開し、ジオフェンス監視プログラム74が有するプロセスを順次実行する。ジオフェンス監視プログラム74は、開示の技術の情報通知プログラムの一例である。
ジオフェンス監視プログラム74は、管理プロセス76及び判定プロセス78を有する。サブプロセッサ68は、管理プロセス76を実行することで、図1に示したジオフェンス管理部40として動作する。また、サブプロセッサ68は、判定プロセス78を実行することで、図2に示したジオフェンス判定部42として動作する。これにより、ジオフェンス監視プログラム74を実行したサブプロセッサ68が、ジオフェンス運用部32として機能する。なお、ジオフェンス監視プログラム74は、開示の技術の情報通知プログラムの一例である。
また、副記憶部72には、ジオフェンス登録情報DB36を記憶するジオフェンス登録情報記憶領域80が設けられている。
なお、電子機器10は、可搬型のパーソナルコンピュータ、またはPDA(Personal Digital Assistant)の機能を搭載した携帯型の端末であるスマート端末等であってもよい。また、例えば、いわゆるデスクトップ型のパーソナルコンピュータや、ラップトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。また、電子機器10は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
次に、本実施形態に係る電子機器10の作用について説明する。電子機器10のジオフェンス監視部30は、通常ジオフェンス及びマスクジオフェンスを設定し、運用する。マスクジオフェンスは、他の通常ジオフェンスに対する進入及び退出を無効化するルールを適用するジオフェンスである。本実施形態の通常ジオフェンスが開示の技術の第1領域の一例である。また、マスクジオフェンスが開示の技術の第2領域の一例である。
図6(1)に示すように、通常ジオフェンスGF1〜GF10が設定されている一帯をユーザが移動した場合、ジオフェンスに対する進入または退出が頻繁に通知される可能性がある。このため、例えば、図6(1)に示すような状況で、通常ジオフェンスGF1〜GF10に対する、進入及び退出のいずれもジオフェンス監視部30からAP20へ通知しないようにしたい場合がある。
このような場合に、本実施形態の電子機器10では、図6(2)に示すように通常ジオフェンスGF1〜GF10全てを領域内に含むようにマスクジオフェンスMGFを設定する。マスクジオフェンスMGF内では、通常ジオフェンスに対する、進入及び退出の検出を無効化するルールが適用される。そのため、図6(2)に示す例において、ジオフェンス監視部30は、マスクジオフェンスMGFに含まれる通常ジオフェンスGF1〜GF10の全てについてジオフェンス監視部30は、進入及び退出のいずれもAP20へ通知しない。
次に、上述したマスクジオフェンスの登録処理を説明する。ジオフェンス監視部30にマスクジオフェンスを登録する場合、AP20では、登録したいマスクジオフェンスの定義を通知(マスク情報を出力)するマスク定義処理が実行される。また、ジオフェンス監視部30では、AP20から通知された定義に基づいてジオフェンス登録情報DB36にマスクジオフェンスのジオフェンス情報を登録するマスク登録処理が実行される。
図7に示すマスク定義処理のステップS100で、AP20は、マスクジオフェンスのジオフェンス情報(以下、「マスク情報」という)をユーザインタフェース22等から取得する。マスクジオフェンスは、上述した通常ジオフェンスと同様に設定されるため、設定されたマスク情報を取得する。
次のステップS102でAP20は、マスク情報をジオフェンス管理情報DB37に登録(図4参照)する。
次のステップS104でAP20は、マスク情報をジオフェンス監視部30に出力した後、マスク定義処理を終了する。
一方、ジオフェンス監視部30では、マスク定義処理が実行される。図8には、本実施形態のジオフェンス監視部30で実行されるマスク登録処理の一例を示す。
ステップS120でジオフェンス管理部40は、AP20からマスク情報が入力されたか否かを判断する。入力されるまで否定判定となり、本ステップを繰り返す。一方、マスク情報が入力された場合は、ステップS122へ移行する。
ステップS122でジオフェンス管理部40は、マスク情報をジオフェンス登録情報DB36(図3参照)に登録した後、マスク登録処理を終了する。なお、ジオフェンスの種別は、マスクジオフェンスに関しては、マスクジオフェンスの位置等を設定する際にユーザ等による指示に基づいて設定される。また、通常ジオフェンスに関しては、種別が指示されずに、設定されたジオフェンスの種別を通常ジオフェンスとみなして設定している。
このようにして、ジオフェンス登録情報DB36にマスク情報が登録された後、ジオフェンス監視部30のジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36に基づいて、ジオフェンス判定処理を実行する。図9には、本実施形態のジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートを示す。図9に示したジオフェンス判定処理は、電子機器10に電源が投入されると実行される。
ステップS200でジオフェンス判定部42は、測位部34から自装置の現在位置を取得する。
次のステップS202でジオフェンス判定部42は、現在位置がマスクジオフェンス内であるか否かを判断する。具体的には、ジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36のマスクジオフェンスのジオフェンス情報を参照して、現在位置の滞在状態がマスクジオフェンスの「中」であるか「外」であるかを判断する。
図10を参照して、本実施形態における滞在状態の判定方法について説明する。なお、以下の判定方法はジオフェンスが通常ジオフェンスの場合にも適用される。図10(1)は滞在状態が「中」と判定される場合を示している。また、図10(2)は滞在状態が「外」と判定される場合を示している。現在位置を判断する場合、誤差を考慮するため、誤差円半径HDOPを設け、検出した現在位置を中心位置として誤差円半径HDOP内を現在位置として推定する。
図10(1)に示すように、誤差円半径HDOPで表される円が全てジオフェンス内に入った状態の場合を、滞在状態が「中」であると判定する。ジオフェンス判定部42は、ジオフェンスの半径をr、ジオフェンスの中心位置と、誤差円の中心位置との距離をyとすると以下の(1)式を満たす場合に、滞在状態が「中」であると判定する。
半径r>距離y+HDOP ・・・(1)
一方、図10(2)に示すように、誤差円半径HDOPで表される円が全てジオフェンス外に出た状態の場合を、滞在状態が「外」であると判定する。ジオフェンス判定部42は、以下の(2)式を満たす場合に、滞在状態が「外」であると判定する。
半径r<距離y−HDOP ・・・(2)
現在位置がマスクジオフェンス内であるとジオフェンス判定部42が判定した場合は、肯定されてステップS218へ移行する。この場合、ステップS204〜S216がスキップされることで、通常ジオフェンスに対する進入及び退出の判定、アラームの出力は行わない。
一方、現在位置がマスクジオフェンス内ではないと判定した場合は、否定されてステップS204へ移行する。なお、ジオフェンス登録情報DB36にマスクジオフェンスの情報が未登録の場合は、マスクジオフェンス内ではないと判定する。また、ジオフェンス登録情報DB36にマスクジオフェンスの情報が複数登録されている場合は、個々のマスクジオフェンス毎に、ステップS202〜S218の処理を繰り返す。
ステップS204でジオフェンス判定部42は、現在位置が通常ジオフェンス内(滞在状態が「中」)であるか否かを判断する。現在位置が通常ジオフェンス内である場合は、肯定判定となり、ステップS206へ移行する。
ステップS206でジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36の滞在状態を「中」にする。
そして次のステップS208でジオフェンス判定部42は、前回の滞在状態が「外」であったか否かを判断する。前回の滞在状態が「外」である場合は、滞在状態が「外」から「中」に変化したため、通常ジオフェンスへの進入を表している。そのため、ステップS208で否定判定となった場合はステップS218へ移行し、肯定判定となった場合はステップS210へ移行する。
ステップS210でジオフェンス判定部42は、進入アラーム(通常ジオフェンスへの進入を表す通知)をAP20へ出力した後、ステップS218へ移行する。
図11を参照して本実施形態のジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入について説明する。図11(1)に示すように、具体例として、通常ジオフェンスGF1〜GF3の3つが設定されており、通常ジオフェンスGF1、GF2の一部及びGF3の全体を覆うようにマスクジオフェンスMGFが設定されているものとする。
通常ジオフェンスGF3は、全体がマスクジオフェンスMGFと重なっている。そのため、通常ジオフェンスGF3内に滞在している間は、前述のステップS202の判定が肯定されることで、通常ジオフェンスGF3に対する進入及び退出のいずれも検出されない。通常ジオフェンスGF1、GF2は、マスクジオフェンスMGFと重なっていない領域では、それぞれの境界位置で、進入及び退出が検出される。一方、本実施形態のジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンスMGF内であるため、滞在状態の判定を行わない。そのため、通常ジオフェンスGF1又はGF2とマスクジオフェンスMGFとが重複する領域では、マスクジオフェンスMGFの境界位置で進入及び退出が検出される。
すなわち、マスクジオフェンスMGF内から通常ジオフェンスGF1内に進入する場合、通常ジオフェンスGF1内に滞在しており、かつマスクジオフェンスMGFを退出したタイミングで、通常ジオフェンスGF1への進入が検出される。そのため、通常ジオフェンスGF1への進入が検出される位置の連なりで形成される検出境界線は、図11(2)に示したようになる。検出境界線は、通常ジオフェンスGF1からマスクジオフェンスMGFと重なっている部分を除去した領域の外縁に相当する形状になる。
一方、ステップS204で否定判定となった場合は、ステップS212へ移行する。ステップS212でジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36の滞在状態を「外」にする。
そして次のステップS214でジオフェンス判定部42は、前回の滞在状態が「中」であったか否かを判断する。前回の滞在状態が「中」である場合は、滞在状態が「中」から「外」に変化したため、通常ジオフェンスからの退出を表している。そのため、ステップS214で否定判定となった場合はステップS218へ移行し、肯定判定となった場合はステップS216へ移行する。
ステップS216でジオフェンス判定部42は、退出アラーム(通常ジオフェンスからの退出を表す通知)をAP20へ出力した後、ステップS218へ移行する。
図11の例では、マスクジオフェンスMGF内から通常ジオフェンスGF1外へ退出する場合、通常ジオフェンスGF1を退出し、更にマスクジオフェンスMGFを退出したタイミングで通常ジオフェンスGF1からの退出が検出される。そのため、通常ジオフェンスGF1からの退出が検出される際の位置の連なりで形成される検出境界線は、図11(3)に示したようになる。すなわち、検出境界線は、通常ジオフェンスGF1とマスクジオフェンスMGFのor(論理和)をとった領域の外縁に相当する形状になる。
そして、ステップS218でジオフェンス判定部42は、ジオフェンスの監視を終了するか否かを判断する。終了しない場合は、否定判定となりステップS200に戻り、ジオフェンス判定処理を繰り返す。一方、例えば、電子機器10の電源がオフにされた場合や所定の終了条件を満たした場合は、ジオフェンス判定処理を終了する。
なお、通常ジオフェンスが複数登録されている場合は、ステップS204〜S216の処理を、通常ジオフェンス毎に実行すればよい。
なお、ジオフェンス判定処理は上述の処理(図9参照)に限らない。上記ジオフェンス判定処理では、滞在状態を判定する前に、マスクジオフェンス内である場合は、滞在状態の判定及び進入または退出の検出を行わなかった。しかしながら、滞在状態の判定及び進入または退出の検出を行った後に、越境アラーム(通知)をAP20へ出力しないようにしてもよい。
図12には、上記の態様において、ジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例を示す。
図12に示すジオフェンス判定処理は、図9に示す処理と比較して、ステップS202が省略されており、ステップS200の後にステップS204へ移行する。
また、図12に示すジオフェンス判定処理は、ステップS208とステップS210との間にステップS209が追加されている。ステップS209でジオフェンス判定部42は、現在位置がマスクジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置がマスクジオフェンス内である場合は、判定が肯定されてステップS218へ移行する。一方、現在位置がマスクジオフェンス内ではない場合は、判定が否定されてステップS210へ移行する。
また、図12に示すジオフェンス判定処理は、ステップS214とステップS216との間にステップS215が追加されている。ステップS215でジオフェンス判定部42は、現在位置がマスクジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置がマスクジオフェンス内である場合は、肯定されてステップS218へ移行する。一方、現在位置がマスクジオフェンス内ではない場合は、否定されてステップS216へ移行する。
図13を参照し、図12に示したジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入及び通常ジオフェンスからの退出について説明する。なお、図13は、図11と同様に通常ジオフェンスGF1〜GF3及びマスクジオフェンスMGFが設定されている場合を示している。
通常ジオフェンスGF3は、進入及び退出のいずれも検出されるが、いずれの場合もAP20へ越境アラームが出力されない。通常ジオフェンスGF1、GF2は、マスクジオフェンスMGFと重なっていない領域では、それぞれの境界位置で、進入及び退出が検出され、AP20に越境アラームが出力される。一方、通常ジオフェンスGF1、GF2とマスクジオフェンスMGFとが重複する領域では、各通常ジオフェンスGF1、GF2の境界位置で進入及び退出が検出されるもののAP20へ越境アラームは出力されない。従って、マスクジオフェンスMGF内において通常ジオフェンスGF1へ進入した場合、及びマスクジオフェンスMGF内において通常ジオフェンスGF1から退出する場合は、いずれも越境アラームがAP20に出力されないことになる。
このように、図13に示したジオフェンス判定処理においても、マスクジオフェンスMGF内では、越境アラームがAP20に出力されない。
このように、ジオフェンス監視部30のジオフェンス判定部42によりジオフェンス判定処理が行われ、越境アラーム(通知)がAP20に出力されると、AP20では、ジオフェンス動作が開始される。本実施形態では、AP20は、アイドル時にはスリープ状態になる。スリープ状態においてジオフェンス監視部30からWake−up信号として越境アラーム(通知)が入力されると、AP20はスリープ状態から復帰してジオフェンス動作を実行する。
図14には、AP20で実行されるジオフェンス動作の一例を示す。
ステップS250でAP20は、越境アラームを受信したことによりウェイクアップ(スリープ状態からの復帰)したか否かを判断する。越境アラームの受信以外の理由でウェイクアップをした場合は否定判定となり、ジオフェンス動作処理を終了する。
一方。肯定判定となった場合は、ステップS252へ移行する。ステップS252でAP20は、ジオフェンス管理情報DB37を参照し、受信した越境アラームに含まれるGFIDと紐付けられたアプリがあるか否かを判断する。紐付けられたアプリが無い場合は、否定判定となりステップS258へ移動する。一方、肯定判定となった場合は、ステップS254へ移行する。
ステップS254でAP20は、紐付けられたアプリにGFID、及び越境状態が進入または退出のいずれであるかを通知する。当該通知を受けた各種アプリは、アプリに定義された処理を実行する。例えば、コンビニクーポン配信アプリでは、ジオフェンスへの進入アラームの通知を受けた場合に、配信先からクーポンを受信する処理を実行する。また例えば、帰宅お知らせメールアプリでは、ジオフェンスからの退出アラームの通知を受けた場合に、指定先にユーザの帰宅を知らせるメールを配信する処理を実行する。また例えば、禁煙エリアお知らせアプリでは、ジオフェンスへの進入アラームの通知を受けた場合は喫煙不可のメッセージを、ジオフェンスからの退出アラームの通知を受けた場合は喫煙可のメッセージを表示する処理を実行する。また例えば、徘徊お知らせアプリでは、ジオフェンスからの退出アラームの通知を受けた場合に、指定先にユーザが徘徊している可能性があることを知らせるメールを配信する処理を実行する。
なお、ステップS254における通知の対象はアプリに限られるものではなく、電子機器10がジオフェンスの境界を通過したことをトリガとして、電子機器10に所定のウエブサービスを提供するサーバを通知対象としても良い。
そこで、ステップS256でAP20は、アプリの処理が終了したか否かを判断する。アプリの処理が終了するまでは否定判定となり、本処理を繰り返す。一方、アプリの処理が終了した場合は肯定判定となり、ステップS258へ移行する。
ステップS258でAP20は、AP20をスリープ状態に移行した後、ジオフェンス動作を終了する。
[第2実施形態]
上記実施形態では、マスクジオフェンス内に領域の一部または全部が含まれる全ての通常ジオフェンスを無効化し、越境アラームをAP20へ通信しないでいた。これに対して、本実施形態では、マスクジオフェンス内に含まれる一部の通常ジオフェンスを無効化する場合について説明する。
図6(3)に示したように、マスクジオフェンス内に含まれる通常ジオフェンスGF1〜GF10のうち、通常ジオフェンスGF1、GF4、GF5、GF6、及びGF9を選択的に無効化したい場合がある。このような場合、本第2実施形態では、マスクジオフェンスにより無効化する対象となる通常ジオフェンスのGFIDを、マスクジオフェンスのジオフェンス情報に対応付けて登録及び管理する。
図15には、本実施形態のジオフェンス登録情報DB36の具体例を示す。また、図16には、本実施形態のジオフェンス管理情報DB37の具体例を示す。いずれも、マスクジオフェンスの無効化対象となる通常ジオフェンスのIDが対象GFIDとして対応付けられている。図15及び図16に示した具体例では、マスクジオフェンスにGFID1及びGFID3が対応付けられた状態を示している。なお、上述した図6(3)の例では、マスクジオフェンスMGFの対象GFIDとして、GF1、GF4、GF5、GF6、及びGF9が対応付けられる。
本第2実施形態の電子機器10の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略し、本第2実施形態に係る電子機器10の作用について説明する。
図17には、本実施形態のジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例のフローチャートを示す。なお、第1実施形態のジオフェンス判定処理(図9参照)と同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態のジオフェンス判定処理は、ステップS202が省略されており、ステップS200の後にステップS204へ移行する。
ステップS204で肯定判定となった場合は、ステップS205Aへ移行する。ステップS205Aでジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36を参照してマスクジオフェンスの対象か否かを判断する。マスクジオフェンスの対象ではない場合は、否定判定となりステップS206へ移行する。
一方、マスクジオフェンスの対象である場合は、肯定判定となりステップS205Bへ移行する。ステップS205Bでジオフェンス判定部42は、現在位置がマスクジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置がマスクジオフェンス内である場合は、肯定されてステップS218へ移行する。一方、現在位置がマスクジオフェンス内ではない場合は、否定されてステップS206へ移行する。
一方、ステップS204で否定判定となった場合は、ステップS211Aへ移行する。ステップS211Aでジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36を参照してマスクジオフェンスの対象か否かを判断する。マスクジオフェンスの対象ではない場合は、否定判定となりステップS212へ移行する。
一方、マスクジオフェンスの対象である場合は、肯定判定となりステップS211Bへ移行する。ステップS211Bでジオフェンス判定部42は、現在位置がマスクジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置がマスクジオフェンス内である場合は、肯定されてステップS218へ移行する。一方、現在位置がマスクジオフェンス内ではない場合は、否定されてステップS212へ移行する。
本実施形態のジオフェンス監視部30では、通常ジオフェンスについて、マスクジオフェンスの対象か否かを判断し、対象であり、かつマスクジオフェンス内の場合は、滞在状態の判定及び越境アラームのAP20への出力を行わない。
そのため、本実施形態の電子機器10では、マスクジオフェンス内の特定の通常ジオフェンスのみを無効化することができる。
[第3実施形態]
本実施形態では、マスクジオフェンス内に含まれる一部の通常ジオフェンスを無効化しない場合について説明する。
図6(4)に示したように、マスクジオフェンス内に含まれる通常ジオフェンスGF1〜GF10のうち、通常ジオフェンスGF2については無効化したくない場合がある。このような場合、本実施形態では、マスクジオフェンスの適用を除外する通常ジオフェンスのGFIDを、マスクジオフェンスのジオフェンス情報に対応付けて登録及び管理する。
図18には、本実施形態のジオフェンス登録情報DB36の具体例を示す。また、図19には、本実施形態のジオフェンス管理情報DB37の具体例を示す。いずれも、マスクジオフェンスの適用が除外される通常ジオフェンスのIDが適用除外GFIDとして対応付けられている。図18及び図19に示した具体例では、マスクジオフェンスにGFID2及びGFID4が対応付けられた状態を示している。なお、上述した図6(4)の例では、マスクジオフェンスMGFの適用が除外される通常ジオフェンスのGFIDとして、GF2が対応付けられる。
本第3実施形態の電子機器10の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略し、本第3実施形態に係る電子機器10の作用について説明する。
図20には、本第3実施形態のジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例を示す。なお、第1実施形態のジオフェンス判定処理(図9参照)と同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略する。
本第3実施形態のジオフェンス判定処理は、ステップS203A及びステップS203Bが追加されている。
ステップS202で肯定判定となった場合は、ステップS203Aへ移行する。ステップS203Aでジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36を参照してマスクジオフェンスの適用が除外される通常ジオフェンスがあるか否かを判断する。マスクジオフェンスに適用除外GFIDが対応付けられていない場合は、否定判定となりステップS218へ移行する。
一方、マスクジオフェンスに適用除外GFIDが対応付けられている場合は、肯定判定となりステップS203Bへ移行する。ステップS203Bでジオフェンス判定部42は、現在位置が、適用が除外される通常ジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置が、適用が除外される通常ジオフェンス内である場合は、肯定されてステップS206へ移行する。この場合、ステップS206では、適用が除外される通常ジオフェンスにおける滞在状態を「中」にする。
一方、現在位置が、マスクジオフェンスの適用が場外される通常ジオフェンス内ではない場合は、否定されてステップS212へ移行する。この場合、ステップS212では、適用が除外される通常ジオフェンスにおける滞在状態を「外」にする。
このように、本実施形態のジオフェンス監視部30では、マスクジオフェンスの適用を除外する通常ジオフェンスの有無を判断し、適用を除外する通常ジオフェンスについては、越境検出時に越境アラームをAP20に出力する。
そのため、本実施形態の電子機器10では、マスクジオフェンス内の特定の通常ジオフェンスについてマスクジオフェンスの適用を除外して越境アラームを出力することができる。
このように、第1〜第3実施形態では、ジオフェンス監視部30のジオフェンス管理部40が通常ジオフェンス及び通常ジオフェンスを無効化するマスクジオフェンスをジオフェンス登録情報DB36に登録して管理する。そして、ジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンス内では、除外対象等、特定の条件を除き、通常ジオフェンスに対する越境状態の検出を行わないか、検出を行っても越境アラームをAP20へ出力しない。
そのため、マスクジオフェンス内では、越境アラームがAP20に出力されることが抑制されるため、AP20がスリープ状態から復帰するのを抑制することができる。従って、第1〜第3実施形態の電子機器10によれば、消費電力を抑制することができる。特に、電子機器10のようにプロセッサが複数設けられた構成では、待機電力削減のため、待機気に動作するプロセッサ(本実施形態ではサブプロセッサ68)が低消費電力に設計される。このため、メインプロセッサ52で実行されるAP20への越境アラームの出力を抑制することで、メインプロセッサ52の動作時間が短くなり、電子機器10の消費電力効果的に削減できる。
また、マスクジオフェンスにより一括して複数の通常ジオフェンスを無効化することができる。そのため、第1〜第3実施形態の電子機器10によれば、通常ジオフェンス毎に無効化する処理を行う場合に比べて、処理負荷が抑制されるため、消費電力を抑制することができ、設定操作の煩雑さも抑制される。
[第4実施形態]
上記各実施形態では、通常ジオフェンスを無効化する(越境アラームをAP20へ通信しない)マスクジオフェンスを設定していた。これに対して、本実施形態では、マスクジオフェンスに代わり、通常ジオフェンスの外側として機能するネガジオフェンスを設定する場合について説明する。なお、本実施形態では、ネガジオフェンスが、開示の技術の第2領域の一例である。
本第4実施形態の電子機器10の構成は、上記各実施形態と同様であるため、説明を省略する。
なお、本第4実施形態の電子機器10では、ジオフェンス登録情報DB36に登録されているジオフェンス情報が上記各実施形態と異なっている。図21には、本実施形態のジオフェンス登録情報DB36の構成の具体例を示す。図21に示すように、本実施形態のジオフェンス登録情報DB36は、第1実施形態のジオフェンス登録情報DB36(図3参照)のマスクジオフェンスに代わりジオフェンスの種別が「ネガ」であるネガジオフェンスが登録されている。
また、AP20には、図22に示したジオフェンス管理情報DB37が記憶されている。図22に示すように、本実施形態のジオフェンス管理情報DB37は、第1実施形態のジオフェンス管理情報DB37(図4参照)とマスクジオフェンスに代わりネガジオフェンスが登録されている点で異なっている。
次に、本実施形態に係る電子機器10の作用について説明する。本実施形態の電子機器10のジオフェンス監視部30は、通常ジオフェンス及びネガジオフェンスを設定し、運用する。ネガジオフェンスとは、他の通常ジオフェンスにおいて「外」側として機能する。図23には、ネガジオフェンスの一例を示す。図23(1)に示すように、通常ジオフェンスGF1が設定されている場合、通常ジオフェンスGF1の領域内に、通常ジオフェンスGF1外となる領域を設けたい場合がある。例えば、禁煙領域として通常ジオフェンスGF1が設定されているが、通常ジオフェンスGFの中に喫煙領域が含まれている場合がある。そのような場合、本実施形態の電子機器10では、通常ジオフェンスの中に、通常ジオフェンス外となる領域をネガジオフェンスとして設ける。図23(1)に示した場合では、通常ジオフェンスGF1内に設けられたネガジオフェンスNGF1及びNGF2内は、通常ジオフェンスGF1外として扱われる。
さらに図24を参照して本実施形態のジオフェンス判定処理における、通常ジオフェンスへの進入及び通常ジオフェンスからの退出について説明する。図24に示すように、具体例として、通常ジオフェンスGF1〜GF3の3つが設定されており、通常ジオフェンスGF1、GF2の一部及びGF3の全体を覆うようにネガジオフェンスNGFが設けられているものとする。
通常ジオフェンスGF3は、全体がネガジオフェンスNGFに覆われているため、実際の現在位置が通常ジオフェンスGF3の内か外かにかかわらず、通常ジオフェンスGF3の「外」として扱われる。
通常ジオフェンスGF1、GF2では、ネガジオフェンスNGFと重なっていない領域では、それぞれの境界位置で、進入及び退出が検出される。一方、通常ジオフェンスGF1、GF2とネガジオフェンスNGFとが重複する領域では、ネガジオフェンスNGFの境界位置で進入及び退出が検出される。
AP20からジオフェンス監視部30へネガジオフェンスを登録する場合、AP20では、登録したいネガジオフェンスの定義を通知するためのネガ定義処理が実行される。また、ジオフェンス監視部30では、AP20から入力されたネガ定義(ネガ情報)に基づいてジオフェンス登録情報DB36にネガジオフェンスのジオフェンス情報を登録するネガ登録処理が実行される。
図25には、本実施形態のAP20で実行されるネガ定義処理の一例を示す。
ステップS150でAP20は、ユーザインタフェース22等からネガジオフェンスのジオフェンス情報(以下、「ネガ情報」という)を取得する。ネガジオフェンスは、上述した通常ジオフェンスと同様に設定されるため、設定されたネガ情報を取得する。
次のステップS152でAP20は、ネガ情報をジオフェンス管理情報DB37に登録(図22参照)する。
次のステップS154でAP20は、ネガ情報をジオフェンス監視部30に出力した後、マスク定義処理を終了する。なお、ジオフェンスの種別は、ネガジオフェンスに関しては、ネガクジオフェンスの位置等を設定する際にユーザ等による指示に基づいて設定される。また、通常ジオフェンスに関しては、種別が指示されずに、設定されたジオフェンスの種別を通常ジオフェンスとみなして設定している。
一方、ジオフェンス監視部30では、ネガ定義処理が実行される。図26には、本実施形態のジオフェンス監視部30で実行されるネガ登録処理を示す。
ステップS170でジオフェンス管理部40は、AP20からネガ情報が入力されたか否かを判断する。入力されるまで否定判定となり、本ステップを繰り返す。一方、ネガ情報が入力された場合は、ステップS172へ移行する。
ステップS172でジオフェンス管理部40は、ネガ情報をジオフェンス登録情報DB36(図21参照)に登録した後、ネガ登録処理を終了する。
このようにして、ジオフェンス登録情報DB36にネガ情報が登録された後、ジオフェンス監視部30のジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36に基づいて、ジオフェンス判定処理を実行する。図27には、本第4実施形態のジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例を示す。図27に示したジオフェンス判定処理は、電子機器10に電源が投入されると実行される。
なお、本第4実施形態のジオフェンス判定処理は、上記各実施形態のジオフェンス判定処理と同様の処理を含むため、同様の処理については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本第4実施形態のジオフェンス判定処理では、ステップS200の後にステップS204へ移行する。
また、本第4実施形態のジオフェンス判定処理では、ステップS204で肯定判定となった場合は、ステップS300へ移行する。ステップS300でジオフェンス判定部42は、現在位置がネガジオフェンス内であるか否かを判断する。ネガジオフェンス内の場合は、肯定判定となり、ステップS212へ移行する。一方、現在位置がネガジオフェンス内ではない場合は、否定判定となり、ステップS206へ移行する。
通常ジオフェンスが複数登録されている場合は、ステップS204〜S216、S300の処理を、通常ジオフェンス毎に実行すればよい。
なお、ジオフェンス判定処理は上述の処理(図27参照)に限らない。例えば、現在位置がネガジオフェンス内であるか否かを判定する順番は、上述の処理の順番に限らない。
図28には、ジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理のその他の一例を示す。
本実施形態のジオフェンス判定処理は、上述のジオフェンス判定処理(図27参照)のステップS300が省略されており、代わりにステップS200とステップS204との間にステップS301が追加されている。
ステップS301でジオフェンス判定部42は、現在位置がネガジオフェンス内であるか否かを判断する。現在位置がネガジオフェンス内である場合は、肯定されてステップS212へ移行する。一方、現在位置がネガジオフェンス内ではない場合は、否定されてステップS204へ移行する。
このように、図28に示したジオフェンス判定処理においても、ネガジオフェンス内は、全ての通常ジオフェンスの「外」側として扱われる。
なお、AP20で実行されるジオフェンス動作は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[第5実施形態]
本第5実施形態では、ネガジオフェンス内にネガジオフェンスの適用対象外となる通常ジオフェンスが含まれる場合について説明する。
図23(2)に示したように、ネガジオフェンスNGF1内に通常ジオフェンスGF2のうち、通常ジオフェンスGF2については無効化したくない場合がある。例えば、禁煙領域として通常ジオフェンスGF1、GF2が設定されており、その中に喫煙領域としてネガジオフェンスNGF1、NGF2が設定されているが、通常ジオフェンスGF2は、ネガジオフェンスNGF1内である場合がある。
そのような場合、本実施形態の電子機器10では、ネガジオフェンスの中に、ネガジオフェンスの適用を除外する通常ジオフェンスのGFIDを、ネガジオフェンスのジオフェンス情報に対応付けて登録及び管理する。例えば、適用を除外するマスクジオフェンスを登録及び管理するためのジオフェンス登録情報DB36(図18参照)及びジオフェンス管理情報DB37(図19参照)と同様に登録及び管理すればよい。
本第5実施形態の電子機器10の構成は、上記各実施形態と同様であるため、説明を省略し、本第5実施形態に係る電子機器10の作用について説明する。
図29には、本実施形態のジオフェンス判定部42で実行されるジオフェンス判定処理の一例を示す。なお、第4実施形態のジオフェンス判定処理(図27参照)と同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態のジオフェンス判定処理は、ステップS305が追加されている。
ステップS300で肯定判定となった場合は、ステップS305へ移行する。ステップS305でジオフェンス判定部42は、ジオフェンス登録情報DB36を参照して、ステップS204の判断対象となった通常ジオフェンスが、ネガジオフェンスの適用対象外であるか否かを判断する。
適用が除外される通常ジオフェンスである場合は、肯定されてステップS206へ移行する。一方、適用が場外される通常ジオフェンスではない場合は、否定されてステップS212へ移行する。
このように、本実施形態のジオフェンス監視部30では、マスクジオフェンスの適用を除外する通常ジオフェンスの有無を判断し、適用を除外する通常ジオフェンスについては、越境アラームをAP20に出力する。
そのため、本実施形態の電子機器10では、マスクジオフェンス内の特定の通常ジオフェンスについて適用を除外して越境アラームを出力することができる。
このように、第4及び第5実施形態では、ジオフェンス監視部30のジオフェンス管理部40が通常ジオフェンス及び通常ジオフェンスの外側として扱うネガジオフェンスをジオフェンス登録情報DB36に登録して管理する。そして、ジオフェンス判定部42は、ネガジオフェンス内では、除外対象等、特定の条件を除き、滞在状態を通常ジオフェンス外として扱う。
通常ジオフェンスのみでは、単純な円形や矩形等の形状以外の複雑な形状を通常ジオフェンスとして設定しようとした場合、処理や設定が複雑になったり、消費電力が多くなったりする場合がある。
複雑な形状を通常ジオフェンスとして設定する場合について図30を参照して説明する。図30(1)は、リング状の領域を通常ジオフェンスとして実現する場合を示している。通常ジオフェンスのみを用いて、リング状の領域を通常ジオフェンスとして実現する場合、通常ジオフェンスGF1への進入を、通常ジオフェンスGF2からの退出と読み替える必要がある。また、通常ジオフェンスGF1からの退出を、通常ジオフェンスGF2への進入と読み替える必要がある。このように、越境アラームを読み替える必要があるため、通常ジオフェンスの管理が繁雑になると共に、越境アラームを読み替える処理が追加されてしまう。
一方、上記実施形態のように通常ジオフェンス及びネガジオフェンスを用いて、リング状の領域を通常ジオフェンスとして実現する場合、通常ジオフェンスGF2内にネガジオフェンスNGF1を設ければよい。
また、図30(2)は、C字状に、矩形の一部が欠けた形状を通常ジオフェンスとして実現する場合を示している。通常ジオフェンスのみを用いて、リング状の領域を通常ジオフェンスとして実現する場合、通常ジオフェンスGF3から退出して通常ジオフェンスGF4へ進入した場合を無視する必要がある。また、通常ジオフェンスGF4から退出して通常ジオフェンスGF3へ進入した場合も無視する必要がある。また同様に、通常ジオフェンスGF4から退出して通常ジオフェンスGF5へ進入した場合、及び通常ジオフェンスGF5から退出して通常ジオフェンスGF4へ進入した場合も無視する必要がある。このように、越境状態(越境位置)に応じて越境アラームを無視する必要があるため、通常ジオフェンスの管理が繁雑になると共に、越境アラームを無視する処理により処理負荷が重くなってしまい、消費電力も増加する。また、越境アラームを無視する処理をAP20が行う場合、頻繁にAP20が起動することになり、さらに消費電力が多くなる。
一方、第4及び第5実施形態のように通常ジオフェンス及びネガジオフェンスを用いて、同様の形状の領域を通常ジオフェンスとして実現する場合、通常ジオフェンスGF3内にネガジオフェンスNGF2を設ければよい。
このように、第4及び第5実施形態のジオフェンス監視部30では、ネガジオフェンスを用いて監視を行うため、複雑な形状の領域を通常ジオフェンスとして実現することができる。また、ジオフェンスの監視に係る処理の負荷を抑制することができ、消費電力も抑制することができる。
なお、ネガジオフェンスについても、上記第2実施形態と同様に、ネガジオフェンスの適用対象となる通常ジオフェンスのIDを対象GFIDとして対応付けておき、ジオフェンス判定処理を行ってもよい。
以上説明したように、上記各実施形態の電子機器10のジオフェンス監視部30は、通常ジオフェンスの情報及びマスクジオフェンス又はネガジオフェンスの情報を記憶するジオフェンス登録情報DB36を備える。また、ジオフェンス判定部42は、自装置と通常ジオフェンスとの位置関係を表す位置関係情報に基づき、自装置が通常ジオフェンス内へ進入した場合及び自装置が通常ジオフェンス外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する。また、ジオフェンス監視部30は、自装置がマスクジオフェンス内に位置している間、ジオフェンス判定部42を停止させる。若しくは、ジオフェンス監視部30は、自装置がネガジオフェンス内に位置している間、位置関係情報を自装置が通常ジオフェンス外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う。
従って、上記各実施形態の電子機器10によれば、ジオフェンスの判定にかかる処理負荷が削減されるため、消費電力を抑制することができる。また、複雑な形状の領域をジオフェンスとして簡便な処理で実現することができる。
なお、上記各実施形態の電子機器10では、マスクジオフェンスまたはネガジオフェンスへの進入及び退出の検出は行っていなかったが、マスクジオフェンスまたはネガジオフェンスへの進入及び退出も検出してもよい。これらの検出結果をジオフェンス監視部30で記憶しておいてもよいし、ジオフェンス監視部30からAP20へ通知するようにしてもよい。
具体例として、第1実施形態の電子機器10(ジオフェンス監視部30)において、マスクジオフェンスへの進入及び退出を検出して検出結果をAP20へ通知する場合について説明する。図31には、ジオフェンス判定部42で実行される、マスクジオフェンスへの進入及び退出を検出して通知する場合のジオフェンス判定処理の一例のフローチャートを示す。なお、第1実施形態のジオフェンス判定処理(図9参照)と同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図示を省略したが、この場合は、ジオフェンス登録情報DB36にマスクジオフェンスの滞在状態が追加される。
図31に示すように、ステップS202で肯定判定となった場合は、ステップS400へ移行する。ステップS400でジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンスの滞在状態を「外」にする。そして次のステップS402でジオフェンス判定部42は、前回の滞在状態が「中」であったか否かを判断する。否定判定となった場合はステップS204へ移行し、肯定判定となった場合はステップS404へ移行する。ステップS404でジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンスから退出したことを表す通知をAP20へ出力した後、ステップS204へ移行する。
一方、ステップS202で否定判定となった場合は、ステップS406へ移行する。ステップS406でジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンスの滞在状態を「中」にする。そして次のステップS408でジオフェンス判定部42は、前回の滞在状態が「外」であったか否かを判断する。否定判定となった場合はステップS218へ移行し、肯定判定となった場合はステップS410へ移行する。ステップS410でジオフェンス判定部42は、マスクジオフェンスへ進入したことを表す通知をAP20へ出力した後、ステップS218へ移行する。
マスクジオフェンスへの進入及び退出の通知を受けたAP20は、その旨をジオフェンス管理情報DB37に関連付けて記憶しておいてもよいし、ユーザインタフェース22に表示させる等してもよい。
なお、上記各実施形態を組み合わせてもよいことは言うまでもない。具体例として、第1実施形態と第4実施形態とを組み合わせることにより、マスクジオフェンス及びネガジオフェンスを用いたジオフェンス判定処理について説明する。図32には、マスクジオフェンス及びネガジオフェンスを用いたジオフェンス判定処理の一例のフローチャートを示す。なお、第1実施形態のジオフェンス判定処理(図9参照)及び第4実施形態のジオフェンス判定処理(図27参照)と同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図示を省略したが、この場合は、ジオフェンス登録情報DB36及びジオフェンス管理情報DB37にはマスクジオフェンス及びネガジオフェンスが登録される。
図32に示したように第1実施形態のジオフェンス判定処理と同様にステップS202で現在位置がマスクジオフェンス内か否かを判定する。また、第4実施形態のジオフェンス判定処理と同様にステップS204で肯定判定となった場合は、ステップS300に移行し、現在位置がネガジオフェンス内か否かを判定する。
このように、図32に示したジオフェンス判定処理によれば、マスクジオフェンス及びネガジオフェンスの両方を用いてジオフェンスの監視を行うことができる。そのため、電子機器10では、より消費電力を抑制することができ、また複雑な形状のジオフェンスを簡便な処理で実現することができる。
なお、上記各実施形態では、ジオフェンスの監視をAP20とは別個に設けられたジオフェンス監視部30で行っていたが、ジオフェンスの監視をAP20で行ってもよい。図33には、AP20がジオフェンスの監視を行う場合の電子機器10を実現する携帯情報端末装置50の概略構成の一例を表すブロック図を示す。上記各実施形態の携帯情報端末装置50(図5参照)と異なり、サブプロセッサ68及び副記憶部72が省略されている。また、図33に示した携帯情報端末装置50では、記憶部58がジオフェンス監視プログラム74及びジオフェンス登録情報記憶領域80を備えている。メインプロセッサ52は、ジオフェンス監視プログラム74を記憶部58から読み出して、メモリ60に展開し、ジオフェンス監視プログラム74が有するプロセスを順次実行する。これにより、メインプロセッサ52が、ジオフェンス運用部32として機能する。
なお、上記各実施形態では、ジオフェンス監視プログラム74が携帯情報端末装置50の副記憶部72に予め記憶(インストール)されている状態を説明した。しかしながら、ジオフェンス監視プログラム74を記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。記憶媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等が挙げられる。また、インターネット等の通信回線を介して、外部装置等からジオフェンス監視プログラム74をダウンロードすることも可能である。
以上の上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1領域の情報及び第2領域の情報を記憶する記憶部と、
自装置と前記第1領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第1領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第1領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する通知部と、
自装置が前記第2領域内に位置している間、前記通知部を停止させるか、または、前記位置関係情報を前記自装置が前記第1領域外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う制御部と、
を備えた電子機器。
(付記2)
前記制御部は、自装置が第3領域内に位置している場合は、前記制御を行わない、
付記1に記載の電子機器。
(付記3)
前記第1領域が複数設けられており、
前記制御部は、複数の前記第1領域のうち、予め前記第2領域に対応付けられている第1領域と自装置との位置関係情報に基づき前記通知部が前記通知を行う場合に、前記制御を行う、
付記1または付記2に記載の電子機器。
(付記4)
前記通知部は、さらに、自装置と第3領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第3領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第3領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する、
付記1から付記3のいずれか1つに記載の電子機器。
(付記5)
前記第1領域及び前記第2領域は、仮想的な地理的領域である、
付記1から付記4のいずれか1つに記載の電子機器。
(付記6)
コンピュータに、
自装置と第1領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第1領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第1領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知し、
自装置が第2領域内に位置している間、前記通知を停止させるか、または、前記位置関係情報を前記自装置が前記第1領域外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う、
ことを含む処理を実行させる情報通知プログラム。
(付記7)
自装置が第3領域内に位置している場合は、前記制御を行わない、
付記6に記載の情報通知プログラム。
(付記8)
前記第1領域が複数設けられており、
複数の前記第1領域のうち、予め前記第2領域に対応付けられている第1領域と自装置との位置関係情報に基づき前記通知を行う場合に、前記制御を行う、
付記6または付記7に記載の情報通知プログラム。
(付記9)
さらに、自装置と第3領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第3領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第3領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する、
付記6から付記8のいずれか1つに記載の情報通知プログラム。
(付記10)
前記第1領域及び前記第2領域は、仮想的な地理的領域である、
付記6から付記9のいずれか1つに記載の情報通知プログラム。
10 携帯情報端末装置
20 アプリケーションプロセッサ
30 ジオフェンス監視部
32 ジオフェンス運用部
34 測位部
36 ジオフェンス登録情報DB
40 ジオフェンス管理部
42 ジオフェンス判定部
50 携帯情報端末装置
52 メインプロセッサ
58 記憶部
60 メモリ
68 サブプロセッサ
70 メモリ
74 ジオフェンス監視プログラム
80 ジオフェンス登録情報記憶領域

Claims (5)

  1. 第1領域の情報及び第2領域の情報を記憶する記憶部と、
    自装置と前記第1領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第1領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第1領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する通知部と、
    自装置が前記第2領域内に位置している間、前記通知部を停止させるか、または、前記位置関係情報を前記自装置が前記第1領域外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う制御部と、
    を備えた電子機器。
  2. 前記制御部は、自装置が第3領域内に位置している場合は、前記制御を行わない、
    請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記第1領域が複数設けられており、
    前記制御部は、複数の前記第1領域のうち、予め前記第2領域に対応付けられている第1領域と自装置との位置関係情報に基づき前記通知部が前記通知を行う場合に、前記制御を行う、
    請求項1または請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記通知部は、さらに、自装置と第3領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第3領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第3領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. コンピュータに、
    自装置と第1領域との位置関係を表す位置関係情報に基づき、前記自装置が前記第1領域内へ進入した場合及び前記自装置が前記第1領域外へ退出した場合の少なくとも一方の場合に通知し、
    自装置が第2領域内に位置している間、前記通知を停止させるか、または、前記位置関係情報を前記自装置が前記第1領域外に位置していることを表す情報に設定する制御を行う、
    ことを含む処理を実行させる情報通知プログラム。
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