JP2017033302A - 採材支援装置および制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】立木の形状を示す座標情報を取得する円群データ処理部(20)と、立木から切り出し可能な丸太の採材位置を模擬的に指定する採材位置模擬部(22)と、丸太の最大矢高を算出する矢高算出部(23)と、最大矢高が最小となる丸太、または、最大矢高に基づいて評価された丸太の価値が最も高くなる丸太を切り出すための採材位置を、最適採材位置として決定する採材位置決定部(27)と、を備えている。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、適宜その説明を省略する。
本発明の説明において用いる用語を以下のように定義する。
「立木」・・・森林内に立っている状態の樹木全体。
「丸太」・・・伐り倒した立木の幹の部分を利用する長さに切ったもの。原木と呼ばれることもある。
「採材」・・・伐り倒した立木を丸太に切り分ける方法および作業。
「採材位置」・・・伐り倒した立木において、丸太を切り出す樹幹上の切断位置。
「木口」・・・丸太の長手方向に垂直に切断した横断面。
「元口」・・・丸太の根元側の木口。
「末口」・・・丸太の梢側の木口。
「末口径」・・・末口の直径。立木は根元から梢に向かうにしたがって細くなるため、丸太の末口側の直径が元口側よりも小さくなる。このことから末口側の直径を採材の際の直径の基準とすれば採材後に寸足らずになる危険性が回避できるため、丸太直径の基準として利用されている。
「末口半径」・・・末口の半径。末口径(直径)の半分の長さ。
「元玉」・・・立木から切り出される丸太のうち、立木の根元に最も近いもの。元玉より後は、根元に近いものから順に番号で、二番玉、三番玉…と呼ばれる。
「元玉元口高」・・・元玉の元口(根元)側の高さ。採材の出発点となる。伐採に際しては倒す方向をコントロールするために切断面に特殊な段差をつける。この段差は伐採後に切り落として木口面を平面にするが、その高さが元玉元口高となる。そのため、元玉元口高は伐採する高さ(伐採高)よりも高い位置となる。
「余尺」・・・立木から切り出される丸太(玉)と丸太との間に切りしろとして確保される立木の樹幹の長手方向の長さ。
「直材」・・・曲りが少なく(あるいは無く)、まっすぐな、あるいは、まっすぐとみなしてよい丸太を指す。何をもって「直材」と判定するのかについては、後述する判定規則による。例えば、図3に示す規格(判定規則)に基づいて曲り区分が判定される場合、「直材」とは、「A(直)」または「1等級」と判定される丸太を指す。上記規格に基づかないで、後述の許容矢高上限値のような特殊用途に応じた個別の曲り判定基準を用いる場合は、「直材」とは、算出された最大矢高が許容矢高上限値以内の丸太を指す。
「許容矢高上限値」・・・長尺材は、製材品としての梁・桁材のサイズから逆算される丸太の木取り(円錐台である丸太から直方体である角材や板材を効率よく切り出す位置および組み合わせのパターン)想定から個別に求められる最大矢高の上限値のこと。曲りの許容限度値として用いる。
図2の(a)は、立木101の幹の形状(外形)を円群データにより示す図である。円群データは、立木の幹の形状を示す三次元座標の情報であり、立木ごとに生成される。立木の形状は、図2の(a)に示すように、立木101の幹の高さ方向に任意の間隔(例えば10cm)ごとに輪切りにし、その木口形状を所定の規則で丸めることにより得られた円Cの集合で表される。円群データの取得方法の一例が、例えば、非特許文献3に開示されている。具体的には、これに限定されないが、レーザスキャナにより計測された立木の幹上の点(三次元座標化された点)の群である点群データから、内接円近似を行って各円が生成される。各円Cは、地表面からの高さを示すz座標と、円の中心座標(x、y座標)と、円の半径とによって定義される。各実施形態では、円Cを正円として説明するが、これに限定されず、例えば楕円であってもよい。あるいは、円に限定されず、上記木口形状が少なくとも3点の座標情報によって定義されていてもよい。円群データによれば、各円Cのz座標のうちの最大値によって、立木の幹の全長が示される。なお、円群データには、図示しないが、立木ごとに立木を一意に識別するための立木IDが関連付けられており、さらに、任意の土地(例えば林分)における当該立木の位置を示す相対位置座標が関連付けられていてもよい。
図3の(a)は、丸太の最大矢高に応じて、丸太の曲り区分A〜Dを判定するための判定規則の具体例を示す表である。同図の判定規則によれば、最大矢高が20mm以下の丸太は、曲りがほとんどない直材(A区分)と判定され、最大矢高が20mmより大きく45mm以下の丸太は、曲りの程度が小さい小曲り材(B区分)と判定され、最大矢高が45mmより大きく100mm未満の丸太は、曲り材(C区分)と判定され、最大矢高が100mm以上の丸太は、曲りの程度が大きすぎて製材品として活用できないため、チップ材(D区分)と判定される。なお、最大矢高の上記閾値は、丸太の材長に応じて変更されてもよい。例えば、丸太の材長が長くなるにつれて、最大矢高の基準を緩めて大きい値に設定してもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る採材支援装置1の要部構成を示すブロック図である。採材支援装置1は、少なくとも、制御部10および記憶部11を備え、好ましくは、さらに、操作部12および表示部13を備えている構成である。
円群データ処理部20が実行する欠損データ処理について説明する。立木の形状をレーザスキャナ等で計測する際、部分的に点群が欠損する場合がある。この場合、円群データにおいて一部の円が欠損し、最大矢高の算出ができないという問題が生じる。欠損データ補間処理では、欠損した円を補間して、上記問題を解決する。
円群データ処理部20が実行するスムージング処理について、図4の(a)〜(b)を参照しながら説明する。図4の(a)は、スムージング処理前の円群データに基づいての立木の横から見たときの外形ラインを再現した図であり、図4の(b)は、スムージング処理後の円群データに基づいて立木の外形ラインを再現した図である。図4の(a)に示すように、円群データは、1本の立木として不自然な形となる(幹が先細りの形にならない)位置または大きさを持つ円(外れ値)を含むことがある。このように円が不自然にばらつくのは、枝の形状に影響を受けた計測誤差が原因と考えられる。この円の不自然なばらつきを、外れ値の影響を受けにくい手法(スムージング処理)により平滑化する。本スムージング処理では、各円の中央値を求める手法を採用している。
矢高算出部23が実行する矢高算出方法について、図5の(a)〜(c)を参照しながら説明する。図5の(a)〜(c)は、丸太の最大矢高を算出する方法を説明する図である。図5の(a)に示すように、まず、1つの丸太における元口円Caと末口円Cbとの間に位置する複数の円の中から、矢高算出の対象として注目する注目円Cnを1つ選定する。そして、元口円Caの中心、末口円Cbの中心、および注目円Cnの中心の3点を通る平面αを特定する。
図6は、本発明の実施形態1に係る採材支援装置1が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、玉間の余尺および材長を固定値とし、元玉元口高を可変値として、林分単位の任意の数の立木について最適採材位置を決定する標準モードである。林分とは、立木の種類や大きさがほぼ一様であって森林の取り扱いの単位となる、まとまった広さの土地と立木の集団を合わせたものを指す。したがって、林分単位の立木とは、所定の林分における全ての立木であり、例えば、数ヘクタール〜数十ヘクタール林分を1単位として、当該土地に生えている立木の集団である。
図6に示すフローチャートでは、最適な元玉元口高Hを決定するために、S8において全立木の最大矢高の平均値を算出する場合について説明したが、本発明の方法はこれに限定されない。例えば、採材位置決定部27は、S8において、最大矢高の平均値に代えて、S6にて判定した曲り区分が直材となる丸太の個数の総数を算出してもよい。この場合、S9では、採材位置決定部27は、S8にて算出した1つの元玉元口高Hについての直材玉個数の総数が、これまでに算出した直材玉個数の総数を超えるか否かを判定する。なお、記憶部11に記憶される最適採材位置11aは、林分における各立木の直材玉個数の総数が最大となる元玉元口高Hを含んでいる。上記構成および方法によれば、市場で価値が高いとされる直材の丸太がより多く得られるように、元玉元口高を求めることができる。したがって、林分単位で立木の価値の合計が最も高くなる一律の採材位置で、立木から丸太を切り出すことが可能となる。
以下、本発明の他の実施の形態について詳細に説明する。本実施形態は、元玉の価値を評価するものであり、材長が可変値である点で実施形態1と異なる。
本実施形態に係る直材優先モードとは、直材となる元玉をできるだけ長く採ることを目的として最適採材位置を検索するモードである。より具体的には、根元により近い元玉元口高から模擬および評価が開始され、所定材長で直材として切り出せる元玉が見つかれば、当該元玉の材長を所定長延長し、その元玉が直材以外(曲材)であると判定されるまで、材長を延長しながら模擬および評価を繰り返すものである。
図7に示すフローチャートでは、できるだけ根元に近い位置からできるだけ長い直材を採るための採材位置を決定する方法について説明した。しかし、上記方法では、元玉元口高を上げればより長い直材が採れるような形状を持つ立木について、最も価値が高くなる採材位置を特定したことにはならない。そこで、本変形例では、1本の立木について、直材となる元玉を最も長く採りうる採材位置を決定する方法(以下、長尺材優先モード)を開示する。具体的には、本変形例では、低い元玉元口高にて長直材が採れると判断された後も、元玉元口高を上げて、材長がより長い直材が採れないかを探索する点で、図7に示す方法と異なる。
図8は、長尺材優先モードに係る処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すS41〜S49の処理は、図7に示すS21〜S29の処理とそれぞれ同様である。
以下に開示する本実施形態に係る採材支援装置は、元玉元口高、玉間の余尺および材長のすべてを可変値として扱い採材位置をシミュレートする(模擬する)。具体的には、これらの可変値の組み合わせから想定される採材位置の各々に対し、1つの立木から切り出され得るすべての丸太の評価を行う。これにより、上記立木の評価が最も高くなる切り方(採材位置)を特定することができ、これを最適採材位置として選択することができる。さらに、採材支援装置が採材位置のシミュレーション(模擬)を精度良くかつ効率的に実行することが可能な採材支援装置の制御方法を以下に開示する。なお、本実施形態において、余尺は、立木から切り出される丸太(玉)と丸太との間に切りしろとして確保される樹幹長手方向の長さであり、根元に近い玉の末口位置からその次の玉の元口位置までの長さで求まる。本実施形態では、この余尺を可変値として扱うことにより、最適採材位置の選択肢を広げ、より一層最適な採材位置を求めることが可能である。
本方法では、立木から玉を切り出す際の採材に係る制約が、採材位置の模擬に使用される条件として取得される。そして、取得された条件に基づいて、立木の根元から近い玉から順に、玉の採材位置の模擬と玉および立木の評価とが繰り返し実行される(以下、模擬評価処理)。そして、最後に、出力された評価に基づいて上記立木の価値が最も高まる切り方(以下、最適解)が決定される。本方法では、具体的には、可変値の組み合わせごとに、まず、元玉の採材位置が模擬され、元玉について可能性のある採材パターンが列挙される。採材パターンは、少なくとも、玉を切り出すための採材位置と、その採材位置にて採材された場合の玉の評価値とを含む情報である。1つの玉について列挙された、可能性のある採材パターンの集合をその玉の採材パターンリストと称する。次に本方法では、元玉の次に採れる丸太(すなわち二番玉)について、模擬評価処理が実行される。すなわち、採材パターンリストが生成される。ここで特筆すべきは、本方法では、二番玉以降については、模擬評価処理の対象の玉(以下、現行玉)よりも前に上記処理が完了している各玉、すなわち、現行玉よりも根元に近い各玉(以下、先行玉)について生成された採材パターンリストの内容を継承して、上記処理対象の玉の採材パターンが生成されるという点である。例えば、二番玉が現行玉である場合、二番玉の採材パターンは、当該二番玉の先行玉となる元玉の評価値と二番玉の個別の評価値との合計を、当該採材パターンの評価値として含む。また、3番玉が現行玉である場合、先行玉のうち、直前に上記処理が完了している二番玉の採材パターンが継承され、これにより、3番玉の採材パターンは、全先行玉(元玉および二番玉)の合計評価値(合計価値)に、3番玉の評価値が加算されたものを、当該採材パターンの評価値として含む。すなわち、N番玉の採材パターンは、N−1番玉の採材パターンを継承することにより、N番玉までの合計評価値(すなわち、全先行玉の評価値と現行玉の評価値の合計)を含むように生成される。結果的に、採材パターンは、その採材パターンが何番目の玉についてのものであるのかによらず、常に立木全体の価値を表す評価値を含むように生成される。結果として、何番玉についての採材パターンかを区別する必要なく、生成された全ての採材パターンの合計評価値を単純比較することにより、立木の価値が最も高くなる採材パターン、すなわち最適解、を精度良くかつ効率的に選択することが可能となる。以下では、模擬評価処理の対象となるN番玉(現行玉)に対して、現行玉の処理の直前に模擬評価処理が完了したN−1番玉、すなわち、現行玉よりも先に採材パターンの生成が完了している丸太のうち最新の丸太を親玉と称する。また、現行玉の次に模擬評価処理がなされる予定の玉(N+1番玉)を次玉と称する。
図9は、本発明の実施形態3に係る採材支援装置の要部構成を示すブロック図である。採材支援装置3は、少なくとも、制御部10および記憶部11を備え、好ましくは、さらに、操作部12および表示部13を備えている構成である。
図10は、本実施形態に係る採材支援装置が実行する処理の流れを示すフローチャートであり、図11の(a)〜(d)は、上記採材支援装置が上記処理において用いる情報のデータ構造を示す図である。フローチャートを参照して以下に開示された方法は、単なる例示の目的で特定の順序で実行される特定のステップに関して示されているが、本発明の方法はこれに限定されない。フローチャートにおいて連続的に記載された各ステップは、本発明の方法と同等の方法を達成するために、実施形態の教示から逸脱しない範囲で、組み合わせてもよいし、さらに、分割されてもよいし、並行して実行されてもよいし、記載されたものと違う順序で実行されてもよい。
・現行玉の玉番数N←1
・継承すべき親玉の採材パターン識別番号(親玉の玉番数、該親玉の採材パターンリスト中のパターン識別番号)(N−1、P)←(0、0)
と初期化する。玉番数1は、元玉を示し、最初に元玉の模擬評価処理が実行されることを意味する。元玉には親玉が存在し得ないので、元玉の模擬および評価のために、本実施形態では、架空の親玉採材パターンとして、採材パターン(0、0)を用意する(図11の(a))。元玉の親玉採材パターンは、元玉の模擬評価処理を例外処理としない目的で作成された架空のものであるので、元玉の採材パターンに影響を与えないように、図示のとおり、採材位置に係る情報および評価値には0の値が格納されている。採材パターンは、さらに、採材可能フラグを含むことが好ましい。採材可能フラグの「1」は、次玉が採材可能であることを意味し、図示の例では、架空の親玉の次に、元玉を採材することが可能であることを意味している。
・元玉元口高Hの下限値/上限値=0.5m/2.0m
・余尺Hの上限値/下限値=0.1m/2.9m
・材長L=3m、4mおよび6m
を取得する。
生成された採材パターンの一具体例を図11の(b)に示す。同図に示す採材パターンは現行玉の採材パターンリストにおける1レコードに相当する。同図に示すとおり、採材パターンは、玉を識別するための玉番数と、その玉の中で採材パターンのレコードを識別するためのパターン識別番号とを組み合わせた採材パターン識別番号(同図の例では、(1、0))によって一意に識別される。採材パターンは、採材位置に係る情報として、「末口位置」、「元玉元口高/余尺」、「材長」を含み、その採材位置で採材した場合の立木の価値を示す「評価値」の情報を含む。「評価値」は、元玉の場合、継承した親玉の評価値が0であるので、元玉個別の評価値がそのまま格納される。採材パターンは、さらに、「採材可能フラグ」を含む。現時点では、パターン生成部26は、採材可能フラグに「1」を格納しておく。また、採材パターンは、継承した親玉の採材パターンを識別する情報として「親パターン識別番号」を含む。
本実施形態では、説明の簡略化のために、模擬評価処理において、材長の可変値を、3m、4mおよび6mとして取り扱う。しかし、この数値は一例に過ぎず、本発明の模擬評価処理によれば、市場の需要に合わせて様々な材長について、最適採材位置の模擬および評価が可能である。また、例えば、3mの丸太を得るためには、実際は、切りしろを確保する必要があるため、切りしろを考慮した材長(3.1m、4.1mおよび6.1m)を可変値として取り扱ってもよい。また、元玉元口高の下限値/上限値を0.5m/2.0mとしたがこれは一例であってこれに限定されない。元玉元口高の下限値/上限値は、立木ごとに変更されてもよい。
採材位置模擬部22は、S304にて決定された現行玉の末口位置が、立木の樹幹全長を超えるか超えないかを判定し(図示しないS304’)、末口位置が全長を超える場合は、この可変値の組み合わせについて採材パターンを生成することなく、次の組み合わせの評価に進むようにしてもよい。末口位置が全長を超えるような採材パターンはあり得ない。実現不可能な採材パターンについて以降の無駄な処理を省くことができる。なお、S309およびS310を省略してもよい。このように採材可能フラグを活用しない場合は、上述のS304’は必須である。また、S317においては、現行玉の採材パターンリストに1つでも採材パターンが登録されたか?(Q>0?)に基づいて、次玉の採材可否を判断する。
本実施形態では、採材位置決定部27が、立木から切り出される全丸太の合計価格が最も高くなる採材パターンを最適採材位置として決定する構成について説明した。しかし、本発明の採材支援装置3の構成はこれに限定されない。採材位置決定部27は、矢高算出部23が丸太ごとに出力する最大矢高を用いて、立木から切り出される全丸太の合計最大矢高が最も小さくなる採材パターンを最適採材位置として決定してもよい。あるいは、採材位置決定部27は、曲り区分判定部24が丸太ごとに判定する曲り区分を用いて、曲り区分が直材となる丸太の総数が最大となる採材パターンを最適採材位置として決定してもよい。
採材支援装置1(3)の制御ブロック(特に、制御部10に含まれる各部)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
11a 最適採材位置、11b 曲り区分判定結果
11c 採材パターンリスト、11d 最適解リスト
20 円群データ処理部(座標取得部)、22 採材位置模擬部
23 矢高算出部、24 曲り区分判定部(評価部)、25 評価値算出部(評価部) 26 パターン生成部、27 採材位置決定部
Claims (10)
- 立木の形状を示す座標情報を取得する座標情報取得部と、
上記座標情報取得部によって取得された座標情報を用いて、上記立木から切り出し可能な丸太の採材位置を模擬的に指定する採材位置模擬部と、
上記採材位置模擬部によって指定された採材位置によって特定される丸太の曲りの程度を示す最大矢高を算出する矢高算出部と、
採材位置が指定された上記丸太のうち、上記矢高算出部により算出された最大矢高が最小となる丸太、または、上記最大矢高に基づいて評価された丸太の価値が最も高くなる丸太を切り出すための採材位置を、上記立木に適用する最適採材位置として決定する採材位置決定部と、を備えていることを特徴とする採材支援装置。 - 上記座標情報は、上記立木の幹の高さ方向において一定の間隔で該幹を輪切りにしたときの木口形状を丸めることにより得られた円を複数定義する円群データであり、
上記採材位置模擬部は、上記円群データにおいて根元側の元口円と梢側の末口円とを特定することによって丸太の採材位置を指定するものであり、
上記矢高算出部は、上記採材位置模擬部によって採材位置が指定された上記丸太について、
上記丸太の元口円、末口円、および、当該元口円と当該末口円との間に位置する注目円のそれぞれの中心3点を通る平面を特定し、
上記平面と上記元口円の円周との2交点のうち上記注目円から遠い位置にある第1交点と、上記平面と上記末口円の円周との2交点のうち上記注目円から遠い位置にある第2交点とを結ぶ線分を特定し、
上記平面と上記注目円の円周との2交点のうち上記線分に近い位置にある第3交点から、上記線分に下ろした垂線の長さを上記注目円における矢高として算出し、
上記元口円と上記末口円との間に位置する全ての注目円についてそれぞれ算出した矢高のうちの最大値を、上記丸太の最大矢高として算出することを特徴とする請求項1に記載の採材支援装置。 - 上記座標情報取得部は、林分に属する立木ごとに上記座標情報を取得し、
上記採材位置模擬部は、1の立木につき、想定されている元玉元口高ごとに、所定材長の1以上の丸太を採材するための採材位置を指定し、
上記矢高算出部は、立木ごとかつ元玉元口高ごとに指定された採材位置に基づいて、各丸太の最大矢高を算出し、
上記採材位置決定部は、1の元玉元口高につき立木ごとに算出された最大矢高の平均が最小となる元玉元口高、または、1の元玉元口高につき立木ごとに評価された価値の合計が最も高くなる元玉元口高を、上記林分に属する全ての立木に適用する最適採材位置として決定することを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の採材支援装置。 - 上記矢高算出部によって算出された上記最大矢高に基づいて、上記丸太が、曲りの程度が所定より小さい直材であるのか否かを判定する曲り区分判定部を備え、
上記採材位置模擬部は、上記曲り区分判定部により、上記丸太が直材であると判定されているうちは、元玉元口高を変更せずに、該丸太の材長を所定長延長して、採材位置を指定しなおし、
上記採材位置決定部は、上記元玉元口高について、材長が最長である直材の丸太を切り出すための最長の当該材長を、上記立木に適用する最適採材位置として決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の採材支援装置。 - 上記採材位置模擬部は、上記丸太が直材で無いと判定された場合に、上記元玉元口高を梢方向に所定量変更して、採材位置を指定しなおし、
上記採材位置決定部は、直材の丸太を切り出せると判定された元玉元口高と、該元玉元口高について、材長が最長である直材の丸太を切り出すための最長の当該材長を、上記立木に適用する最適採材位置として決定することを特徴とする請求項4に記載の採材支援装置。 - 上記採材位置模擬部は、上記曲り区分判定部により、上記丸太が直材であると判定されているうちは、元玉元口高を変更せずに、該丸太の材長を所定長延長して、採材位置を指定しなおし、上記丸太が直材で無いと判定された場合に、上記元玉元口高を梢方向に所定量変更して、採材位置を指定しなおすことにより、想定されている元玉元口高ごとに、採材位置を指定するものであり、
上記採材位置決定部は、材長が最長である直材の丸太を切り出すための元玉元口高および最長の当該材長を、上記立木に適用する最適採材位置として決定することを特徴とする請求項4に記載の採材支援装置。 - 上記採材位置模擬部は、根元に近い丸太から順に、丸太ごと、かつ、所定範囲で可変の元口位置および材長の組み合わせごとに採材位置を指定するものであり、
上記採材支援装置は、
上記採材位置模擬部によって指定された採材位置ごとに、上記矢高算出部によって算出された最大矢高、または、上記最大矢高に基づいて評価された価値を関連付けた採材パターンを生成するパターン生成部をさらに備え、
上記採材位置決定部は、上記パターン生成部によって生成された採材パターンのうち、最小の最大矢高または最も高い価値が関連付けられた採材パターンを選択することにより上記最適採材位置を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の採材支援装置。 - 上記採材位置模擬部は、先に採材パターンの生成が完了している最新の丸太である親玉について生成された採材パターンが示す該親玉の末口位置に応じて、該親玉の次に採材パターンが生成される現行玉の元口位置の範囲を決定して、さらに該親玉の採材パターンごとに、該現行玉の採材位置を指定するものであり、
上記パターン生成部は、上記親玉の採材パターンに関連付けられている、上記現行玉よりも先に採材パターンの生成が完了しているすべての丸太の合計価値に、上記現行玉の価値を加算することにより得られた合計価値を、上記現行玉の採材パターンに関連付けることを特徴とする請求項7に記載の採材支援装置。 - 上記採材位置模擬部によって指定された採材位置ごとに、上記パターン生成部によって生成された採材パターンを記憶する記憶部を備え、
上記パターン生成部は、
1の丸太について新規に生成した採材パターンが示す末口位置が、上記記憶部に既に記憶されている上記丸太についての採材パターンのいずれかが示す末口位置と一致する場合に、最大矢高が高い方または価値が低い方の採材パターンを破棄することを特徴とする請求項7または8に記載の採材支援装置。 - 請求項1に記載の採材支援装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、上記座標情報取得部、上記採材位置模擬部、上記矢高算出部および上記採材位置決定部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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