JP2021047161A - モデル作成造材機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわちオペレータに依存することなく定量的に採材を行うことができるとともに、様々な需要に適応した採材を行うことができ、しかも採材のトレーサビリティを確保することができるモデル作成造材機械を提供することである。【解決手段】本願発明のモデル作成造材機械は、把持手段と送出手段、枝払い手段、切断手段、計測手段、モデル作成手段を備えたものである。このうち計測手段は、把持手段に取り付けられ、非接触で伐倒材表面の複数点の座標を計測する手段であり、モデル作成手段は、計測手段によって取得された計測点群に基づいて伐倒材の外形を表す3次元モデルを作成する手段である。なお計測手段は、送出手段で伐倒材を送り出しながら、枝払いされた部分の伐倒材表面を計測する。【選択図】図1

Description

本願発明は、伐倒された木材の枝払い、測尺、玉切り(鋸断)、及び積込みを行うプロセッサやハーベスタといった造材機械に関するものであり、より具体的には、伐倒された木材を計測して3次元モデルを作成したうえで玉切りを行うモデル作成造材機械に関するものである。
柱材や板材といった木材は、戸建て住宅をはじめとする木造建築物に欠かせない材料である。以前は、海外から大量に木材を輸入することができたが、1980年代から各国で森林減少に歯止めをかける動きが活発になったこともあり、昨今では国内における生産が注目されている。現在、木材の自給率は35%(2,700万m)といわれているが、今後さらに国産材の成熟化が進むことが予想され、林業は我が国の成長産業として期待されているところである。
柱材は、現地(山土場)で立木を伐倒し、伐倒された木材(以下、「伐倒材」という。)から採材し、そして採材された木材(以下、「素材」という。)を加工することによって得られる。ここで採材とは、伐倒材の寸法を測った(測尺した)うえで、伐倒材を切断(玉切り)して素材を得る作業であり、通常は山土場で行われる。従前、山土場における多くの作業は人力によって行われていたが、近時、プロセッサやハーベスタといった高性能の造材機械が開発されたことから、採材はこの造材機械を使用して行うのが主流となっている。山土場で得られた素材は、トラック等で輸送されて市場に流通し、素材を購入した者が加工して柱材を得る。
素材は、矢高(曲線の曲がり具合)や曲率といった軸の曲がり具合(以下、「軸線形」という。)と、幹径などによって市場価格は異なる。例えば、軸線形が直線に近いものほど、そして需要のある幹径のものほど、高い値が付けられるわけである。そのため、山土場における採材は重要であり、特に測尺はその素材の市場価格を左右する極めて重要な作業である。ところが、従来の採材は、オペレータの経験と勘によるところが大きかった。すなわち、オペレータのいわば主観によって軸線形と幹径が判断され、素材を得る切断位置が決定されていた。
このように、素材の品質がオペレータに依存する手法では、安定した品質の素材を継続的に提供することは難しい。特に、林業従事者が高齢化するなか、当然ながら熟練したオペレータも減少していくうえに、若い世代の林業従事者にその技術が伝承される機会も少なくなり、今後ますます高い品質の素材を安定的に得ることが難しくなっていくことが予想される。また現状の手法では、伐倒材から最適な採材が行われたか否かを確認する手段がない。つまり、最適な採材を検証することができず、今後の改善を検討することができないわけである。
そこで、安定した品質の素材を得るべく、山土場において客観的な評価を行うための種々の技術がこれまで提案されてきた。例えば特許文献1では、素材の品質を規定する一つの要素である含水率を、素材の体積と重量を測定することによって定量的に求めるという技術について提案している。
特開2013−29429号公報
ところで、需要者の多様化にともない、素材の品質の評価も多様化することが予想される。例えば、ある者は軸線形が直線に近いものを望む一方で、ある者はむしろ矢高が大きなものを望むことも考えらえるし、ある者は幹径が大きなものを望む一方で、ある者は幹径が極端に小さいものを望むことも考えらえる。実際、現状でも日本農林等級(JIS等級)が定められているにもかかわらず軸線形に関しては全国共通の基準は存在しない。
既述したとおり、素材の品質がオペレータに依存する従来手法では、高い品質の素材を安定的に提供することが難しい。そのうえ、素材の品質の評価が多様化すれば、従来手法で対応することはますます難しくなっていく。さらに、最適な採材の是非について事後的に第三者が検証し確認することができないという、いわゆるトレーサビリティ確保の問題も指摘することができる。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわちオペレータに依存することなく定量的に採材を行うことができるとともに、様々な需要に適応した採材を行うことができ、しかも採材のトレーサビリティを確保することができるモデル作成造材機械を提供することである。
本願発明は、伐倒材を送り出しながらその表面を非接触で計測し、枝払い後の伐倒材の3次元モデルを作成する、という点に着目したものであり、従来にはなかった発想に基づいてなされた発明である。
本願発明のモデル作成造材機械は、把持手段と送出手段、枝払い手段、切断手段、計測手段、モデル作成手段を備えたものである。このうち把持手段は、伐倒された木材(伐倒材)を把持する手段であり、送出手段は、把持手段で把持した伐倒材を送り出す手段、枝払い手段は、送出手段で送り出しながら伐倒材の枝払いを行う手段、切断手段は、伐倒材を切断して素材を得る手段である。また計測手段は、把持手段に取り付けられ、非接触で伐倒材表面の複数点の座標を計測する手段であり、モデル作成手段は、計測手段によって取得された計測点群に基づいて伐倒材の外形を表す3次元モデルを作成する手段である。なお計測手段は、送出手段で伐倒材を送り出しながら、枝払いされた部分の伐倒材表面を計測し、モデル作成手段は、枝払いされた後の伐倒材の3次元モデルを作成する。
本願発明のモデル作成造材機械は、2以上のレーザー測距装置で構成された計測手段を備えたものとすることもできる。
本願発明のモデル作成造材機械は、表示手段と採材位置指定手段をさらに備えたものとすることもできる。この表示手段は、3次元モデルに基づいて伐倒材の外形を表示する手段であり、採材位置指定手段は、オペレータが表示手段に表示された伐倒材の外形に対して採材位置(伐倒材を切断する位置)を指定する手段である。この場合、切断手段は、採材位置指定手段によって指定された採材位置で伐倒材を切断する。
本願発明のモデル作成造材機械は、素材等級記憶手段と採材位置決定手段をさらに備えたものとすることもできる。この素材等級記憶手段は、樹幹の曲がり具合(軸線形)と切断後の末口径を含んで決定される素材等級を記憶する手段であり、採材位置決定手段は、素材等級記憶手段から読み出した素材等級と3次元モデルに基づいて採材位置を決定する手段である。なお採材位置決定手段は、素材等級に合致する素材が最も多く得られるように採材位置を決定し、切断手段は、採材位置決定手段によって決定された採材位置で伐倒材を切断する。
本願発明のモデル作成造材機械は、等級単価記憶手段と採材位置決定手段をさらに備えたものとすることもできる。この等級単価記憶手段は、素材等級(軸線形と切断後の末口径を含んで決定される等級)と複数の素材等級ごとに設定された等級単価(単位体積当たりの金額)を関連づけて記憶する手段であり、採材位置決定手段は、等級単価記憶手段から読み出した素材等級及び等級単価と3次元モデルに基づいて採材位置を決定する手段である。なお採材位置決定手段は、得られる素材の総額が最も高くなるように採材位置を決定し、切断手段は、採材位置決定手段によって決定された採材位置で伐倒材を切断する。
本願発明のモデル作成造材機械は、運転室とブームを有する移動体をさらに備えたものとすることもできる。この場合、把持手段と送出手段、枝払い手段、切断手段はブーム先端に固定され、計測手段は運転室(あるいはブーム)に取り付けられる。そしてモデル作成手段は、把持手段に取り付けられた計測手段と、運転室に取り付けられた計測手段によって取得された計測点群に基づいて、伐倒材の外形を表す3次元モデルを作成する。
本願発明のモデル作成造材機械には、次のような効果がある。
(1)人の主観的な判断に依存することなく、定量的に最適な採材位置を決定することができ、熟練者でないオペレータでも高品質の素材を得ることができる。
(2)伐倒材の3次元モデルを作成したうえで採材位置を決定することから、採材のトレーサビリティを確保することができる。この結果、最適な採材を検証することができ、今後の改善を検討することもできる。
(3)様々な需要に適応した採材を行うことができ、すなわち需要者の多様化に応じた対応を行うことができる。
本願発明のモデル作成造材機械の主な構成を示すブロック図。 本体部を示す斜視図。 移動体と、この移動体に取り付けられた本体部を模式的に示すモデル図。 第1の形態におけるモデル作成造材機械の主な処理の流れを示すフロー図。 第2の形態におけるモデル作成造材機械の主な処理の流れを示すフロー図。 末口を模式的に示すモデル図。 第3の形態におけるモデル作成造材機械の主な処理の流れを示すフロー図。 3種類の素材等級と等級単価の組み合わせを説明するモデル図。
本願発明のモデル作成造材機械の実施形態の一例を、図を参照しながら説明する。
本願発明のモデル作成造材機械は、伐倒材(伐倒された木材)を採材して素材(伐倒材を切断した木材)を得るものであり、伐倒材の外形を表す3次元モデル(以下、「伐倒材3Dモデル」という。)を作成することがひとつの特徴である。そのため本願発明のモデル作成造材機械は、伐倒材を把持する手段(以下、「把持手段」という。)と、把持手段で把持した伐倒材を送り出す手段(以下、「送出手段」という。)、送出手段で送り出しながら伐倒材の枝払いを行う手段(以下、「枝払い手段」という。)、伐倒材を切断して素材を得る手段(以下、「切断手段」という。)、伐倒材の外形を計測する手段(以下、「計測手段」という。)、そして伐倒材3Dモデルを作成する手段(以下、「モデル作成手段」という。)を備えている。なお、把持手段と送出手段、枝払い手段、切断手段に関しては、専用のものとして製作してもよいし、プロセッサやハーベスタといった従来使用されている造材機械を利用することもできる。
図1は、本願発明のモデル作成造材機械100の主な構成を示すブロック図である。この図に示すようにモデル作成造材機械100は、本体部110とモデル作成手段120を含んで構成され、さらに表示手段130や採材位置指定手段140、採材位置決定手段150、移動体160、素材等級記憶手段170、等級単価記憶手段180、モデル記憶手段190などを含んで構成することもできる。
モデル作成造材機械100を構成するモデル作成手段120と採材位置指定手段140、採材位置決定手段150は、専用のものとして製造することもできるし、汎用的なコンピュータ装置を利用することもできる。このコンピュータ装置は、パーソナルコンピュータ(PC)や、iPad(登録商標)といったタブレット型PC、スマートフォンを含む携帯端末などによって構成することができる。コンピュータ装置は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリを具備しており、さらにマウスやキーボード等の入力手段やディスプレイを含むものもある。表示手段130は、このコンピュータ装置のディスプレイを利用するとよい。
素材等級記憶手段170と等級単価記憶手段180、モデル記憶手段190は、汎用的コンピュータの記憶装置を利用することもできるし、そのほかデータベースサーバに構築することもでき、この場合、ローカルなネットワーク(LAN:LocalAreaNetwork)に置くこともできるし、インターネット経由(つまり無線通信)で保存するクラウドサーバとすることもできる。
図2は、本体部110を示す斜視図である。この図に示すように本体部110は、把持手段111と送出手段112、枝払い手段113、切断手段114、計測手段115を含んで構成され、測尺装置MDなどを含んで構成することもできる。
本体部110を構成する把持手段111は、2つのグラップルからなり、それぞれ上端を中心に回転(図で示す矢印方向)することによって伐倒材を把持し、解放することができる。もちろん把持手段111は、伐倒材の断面方向(幹径方向)から把持する。
把持手段111によって把持された伐倒材は、送出手段112によって伐倒材の幹軸方向に送り出される。この送出手段112は、例えば回転体を利用したフィードローラーを利用することができる。伐倒材に当接した回転体が回転することによって、伐倒材を幹軸方向に送り出すわけである。
伐倒材は、送出手段112によって送り出されながら、枝払い手段113によって枝が切断されていく。この枝払い手段113は、例えばカッタなどを利用することができる。なお図2では、3個所に枝払い手段113が設置された本体部110を例示しているが、これに限らず1又は2個所に枝払い手段113を設置することもできるし、4個所以上に枝払い手段113を設置することもできる。また枝払い手段113は、幹軸方向に見てグラップルの両側(つまり、伐倒材の前進側とその反対側)に設置することもできるし、グラップルのどちらか一方側に設置することもできる。
枝払い後の伐倒材は、切断手段114によって切断され、その結果、複数の素材が得られる。具体的には、送出手段112によって切断すべき位置(以下、「採材位置」という。)まで伐倒材を移動し、切断手段114によって切断する。2カ所以上の採材位置が設定されている場合は、伐倒材の移動と切断手段114による切断を採材位の数だけ繰り返し行う。この切断手段114は、例えばチェーンソーなどを利用することができる。
送出手段112によって伐倒材が送り出される際、計測手段115が伐倒材の表面の複数点の座標(以下、「点群座標」という。)を取得する。この計測手段115は、非接触で伐倒材表面の点群座標を計測することができるもので、例えばレーザー測距装置を利用することができる。もちろん非接触で伐倒材表面の点群座標を計測できるものであれば、レーザー測距装置のほか音波測距装置を利用することもできるし、ステレオカメラによって伐倒材表面の座標を計測する仕組みを採用することもできる。
図2に示すように、計測手段115は把持手段111に設置される。なお、点群座標を計測するにあたっては枝払い後の状態の伐倒材が望ましく、そのため計測手段115は、把持手段111のうち後方側(送り出される伐倒材の後退側)に設置するとよい。計測手段115は、1個所のみ設置してもよいし、複数個所(図2では5個所)に設置することもできる。
計測手段115としてレーザー測距装置を利用する場合、把持手段111における設置位置と設置姿勢(つまりレーザー照射方向)は既知とし、これらの情報とレーザーの照射距離から伐倒材表面の点群座標を求めることができる。また、送り出されながら伐倒材を計測することから、ロータリーエンコーダといった測尺装置MDによって計測される伐倒材の移動距離もあわせて伐倒材表面の点群座標を求めるとよい。あるいは、伐倒材を送り出す速度に基づいて伐倒材表面の点群座標を求めることもできる。具体的には、伐倒材の送り出しの開始時刻と送り出す速度によって、レーザー照射時刻における伐倒材に対する計測手段115の相対位置を求めるとともに、この相対位置とレーザー照射時刻における計測結果を用いて伐倒材表面の点群座標を求めるわけである。
本体部110は、図3に示すように移動体160に取り付けるとよい。この移動体160は、例えばバックホウといった建設機械のベースマシンを利用することができ、運転室161とブーム162を備え、本体部110とともに移動することができるものである。なお図3では、クローラ形式の移動体160を例示しているが、山土場の状況に応じてタイヤ式の移動体160を採用することもできる。
移動体160を用いる場合、本体部110はブーム162の先端に取り付けるとよい。また、移動体160のうち運転室161に計測手段115(例えばレーザー測距装置)を取り付けることもできるし、運転室161に代えて(あるいは加えて)ブーム162に計測手段115を取り付けることもできる。さらに、モデル作成手段120や採材位置指定手段140、採材位置決定手段150を具備するコンピュータ装置は粉塵等から保護するため運転室161内に配置し、またオペレータが容易に確認できるよう表示手段130も運転室161内に配置しておくとよい。
本願発明のモデル作成造材機械100は、既述したとおり伐倒材3Dモデルを作成するものであり、この伐倒材3Dモデルに設定された採材位置で切断手段114が伐倒材を切断するものである。なおモデル作成造材機械100は、伐倒材3Dモデルに採材位置を設定する仕組みとして大きく3種類に分類することができる。すなわち、表示手段130に表示された伐倒材3Dモデルを目視しながらオペレータが採材位置を指定(入力)する仕様(以下、「第1の形態」という。)と、後述する素材等級と伐倒材3Dモデルに基づいて採材位置を算出する仕様(以下、「第2の形態」という。)、後述する素材等級及び等級単価と伐倒材3Dモデルに基づいて採材位置を算出する仕様(以下、「第3の形態」という。)の3種類である。以下、第1の形態、第2の形態、第3の形態それぞれについて順に説明する。
(第1の形態)
図4は、第1の形態におけるモデル作成造材機械100の主な処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように第1の形態の場合、まずは計測手段115によって伐倒材の計測を行う(Step101)。具体的には、既述したとおり把持手段111によって伐倒材を把持し、その把持した状態で枝払い手段113が枝を払いながら送出手段112が伐倒材を送り出していくとともに、計測手段115が枝を払い後の伐倒材表面の点群座標を計測する。ここで計測された結果は、無線(あるいは有線)の通信手段によってモデル作成手段120に送信される。
モデル作成手段120が計測手段115による計測結果を受信すると、モデル作成手段120が倒材表面の点群座標を算出するとともに、伐倒材3Dモデルを作成する(Step102)。点群座標から伐倒材3Dモデルを作成するにあたっては、ランダムデータで形成される不整三角網によって高さを求めるTIN(TriangulatedIrregularNetwork)による手法、最も近いレーザー計測点4を採用する最近隣法(NearestNeighbor)による手法のほか、逆距離加重法(IWD)、Kriging法、平均法など従来用いられている種々の手法を採用することができる。ここで作成された伐倒材3Dモデルは、モデル記憶手段190に記憶される(図1)。
伐倒材3Dモデルを作成すると、この伐倒材3Dモデルを表示手段130に表示し(Step103)、オペレータが採材位置指定手段140(図1)を用いて採材位置を指定する(Step104)。具体的には、オペレータが表示手段130に表示された伐倒材3Dモデルを確認しつつ、表示された伐倒材3Dモデルのうち所望の位置にクリック操作等によって採材位置を指定する。
採材位置を指定すると、切断手段114が採材位置に配置されるように送出手段112が伐倒材を送り出す(移動させる)。このとき、オペレータの操作によって(つまり手動で)伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできるし、伐倒材3Dモデルと採材位置に基づいて自動的に送出手段112が伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできる。そして切断手段114が、採材位置で伐倒材を切断する(Step105)。
(第2の形態)
図5は、第2の形態におけるモデル作成造材機械100の主な処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように第2の形態の場合も第1の形態と同様、まずは計測手段115によって伐倒材の計測を行う(Step201)。具体的には、既述したとおり把持手段111によって伐倒材を把持し、その把持した状態で枝払い手段113が枝を払いながら送出手段112が伐倒材を送り出していくとともに、計測手段115が枝払い後の伐倒材表面の点群座標を計測する。ここで計測された結果は、無線(あるいは有線)の通信手段によってモデル作成手段120に送信される。
モデル作成手段120が計測手段115による計測結果を受信すると、モデル作成手段120が伐倒材表面の点群座標を算出するとともに、伐倒材3Dモデルを作成する(Step202)。ここで作成された伐倒材3Dモデルは、モデル記憶手段190に記憶される(図1)。
伐倒材3Dモデルを作成すると、この伐倒材3Dモデルと素材等級に基づいて採材位置決定手段150(図1)が採材位置を決定する(Step203)。ここで素材等級とは、少なくとも樹幹の曲がり具合を示す「軸線形」と切断後の「末口径(図6)」を含んで決定されるいわば規格である。なお素材等級は、あらかじめ複数種類の素材等級(例えば、等級A、等級B、等級C、・・・)を設定しておくとよい。また素材等級は、軸線形が直線に近く末口径が大きいものほど高い等級とするなど標準的な価値で設定することもできるし、需要者の要望に応じて設定することもできる。例えば、需要者が適度な曲がり具合の素材を求める場合は、その要望に近い軸線形のものほど高い等級とし、需要者が末口を指定している場合は、その末口に近いものほど高い等級とするわけである。
採材位置決定手段150は、素材等級に合致する素材が最も多く得られるように採材位置を決定する。具体的には、採材位置決定手段150がモデル記憶手段190(図1)から伐倒材3Dモデルを読み出すとともに、素材等級記憶手段170(図1)からあらかじめ設定された複数種類の素材等級を読み出し、伐倒材3Dモデルと素材等級を照らし合わせながら採材位置を算出する。通常、素材の長さは決められていることから、素材等級に合致する素材が最も多く得られる、いわば最適解としての採材位置を決定することができるわけである。なお、素材等級に水準(高級/低級)が付与されている場合は、高水準の素材等級に合致する素材が最も多く得られるように採材位置を決定する仕様にするとよい。
採材位置が決定すると、切断手段114が採材位置に配置されるように送出手段112が伐倒材を送り出す(移動させる)。このとき、オペレータの操作によって(つまり手動で)伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできるし、伐倒材3Dモデルと採材位置に基づいて自動的に送出手段112が伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできる。そして切断手段114が、採材位置で伐倒材を切断する(Step204)。
(第3の形態)
図7は、第3の形態におけるモデル作成造材機械100の主な処理の流れを示すフロー図である。この図に示すように第3の形態の場合も第1の形態や第2の形態と同様、まずは計測手段115によって伐倒材の計測を行う(Step301)。具体的には、既述したとおり把持手段111によって伐倒材を把持し、その把持した状態で枝払い手段113が枝を払いながら送出手段112が伐倒材を送り出していくとともに、計測手段115が枝を払い後の伐倒材表面の点群座標を計測する。ここで計測された結果は、無線(あるいは有線)の通信手段によってモデル作成手段120に送信される。
モデル作成手段120が計測手段115による計測結果を受信すると、モデル作成手段120が倒材表面の点群座標を算出するとともに、伐倒材3Dモデルを作成する(Step302)。ここで作成された伐倒材3Dモデルは、モデル記憶手段190に記憶される(図1)。
伐倒材3Dモデルを作成すると、この伐倒材3Dモデルと素材等級及び等級単価に基づいて採材位置決定手段150(図1)が採材位置を決定する(Step303)。ここで等級単価とは、第2の形態で説明した素材等級ごとに設定された単位体積当たりの金額である。例えば図8では、等級Aと等級B、等級Cの3種類の素材等級が設定されており、等級Aには12,000円/mの等級単価、等級Bには8,000円/mの等級単価、等級Cには5,000円/mの等級単価が付与されている。
採材位置決定手段150は、素材の総額が最も高くなるように採材位置を決定する。具体的には、採材位置決定手段150がモデル記憶手段190(図1)から伐倒材3Dモデルを読み出すとともに、等級単価記憶手段180(図1)からあらかじめ複数種類の素材等級と等級単価を読み出し、伐倒材3Dモデルと素材等級を照らし合わせながら、等級単価に基づいて素材の総額を算出しつつ採材位置を求める。通常、素材の長さは決められていることから、素材の総額が最も高くなる、いわば最適解としての採材位置を決定することができるわけである。
採材位置が決定すると、切断手段114が採材位置に配置されるように送出手段112が伐倒材を送り出す(移動させる)。このとき、オペレータの操作によって(つまり手動で)伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできるし、伐倒材3Dモデルと採材位置に基づいて自動的に送出手段112が伐倒材を所定位置まで送り出す仕様とすることもできる。そして切断手段114が、採材位置で伐倒材を切断する(Step304)。
本願発明のモデル作成造材機械は、様々な樹種の伐倒材に対して利用することができ、山土場に限らず様々な場所に置かれた伐倒材に対して利用することができる。本願発明が、作業の客観性確保と効率化を図り、しかも慢性化した林業界の人手不足を解消することを考えれば、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明といえる。
100 モデル作成造材機械
110 (モデル作成造材機械の)本体部
111 (本体部の)把持手段
112 (本体部の)送出手段
113 (本体部の)枝払い手段
114 (本体部の)切断手段
115 (本体部の)計測手段
120 (モデル作成造材機械の)モデル作成手段
130 (モデル作成造材機械の)表示手段
140 (モデル作成造材機械の)採材位置指定手段
150 (モデル作成造材機械の)採材位置決定手段
160 (モデル作成造材機械の)移動体
170 (モデル作成造材機械の)素材等級記憶手段
180 (モデル作成造材機械の)等級単価記憶手段
190 (モデル作成造材機械の)モデル記憶手段
MD (モデル作成造材機械の)測尺装置

Claims (6)

  1. 伐倒された木材を把持する把持手段と、
    前記木材を前記把持手段で把持した状態で、該木材を送り出す送出手段と
    前記木材を前記送出手段で送り出しながら、該木材の枝払いを行う枝払い手段と、
    前記木材を切断して素材を得る切断手段と、
    前記把持手段に取り付けられた計測手段と、
    前記計測手段によって取得された計測点群に基づいて、前記木材の外形を表す3次元モデルを作成するモデル作成手段と、を備え、
    前記計測手段は、非接触で前記木材表面の複数点の座標を計測可能であり、
    さらに前記計測手段は、前記送出手段で前記木材を送り出しながら、枝払いされた部分の該木材表面を計測し、
    前記モデル作成手段は、枝払いされた後の前記木材の3次元モデルを作成する、
    ことを特徴とするモデル作成造材機械。
  2. 前記計測手段が、2以上のレーザー測距装置で構成された、
    ことを特徴とする請求項1記載のモデル作成造材機械。
  3. 前記3次元モデルに基づいて、前記木材の外形を表示する表示手段と、
    オペレータが、前記表示手段に表示された前記木材の外形に対して、該木材を切断する採材位置を指定する採材位置指定手段と、をさらに備え、
    前記切断手段は、前記採材位置指定手段によって指定された前記採材位置で、前記木材を切断する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のモデル作成造材機械。
  4. 樹幹の曲がり具合を示す軸線形と、切断後の末口径と、を含んで決定される素材等級を記憶する素材等級記憶手段と、
    前記素材等級記憶手段から読み出した前記素材等級と、前記3次元モデルと、に基づいて前記木材を切断する採材位置を決定する採材位置決定手段と、をさらに備え、
    採材位置決定手段は、前記素材等級に合致する前記素材が最も多く得られるように、前記採材位置を決定し、
    前記切断手段は、前記採材位置決定手段によって決定された前記採材位置で、前記木材を切断する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のモデル作成造材機械。
  5. 樹幹の曲がり具合を示す軸線形と、切断後の末口径と、を含んで決定される素材等級と、複数の該素材等級ごとに設定された単位体積当たりの金額である等級単価と、を関連づけて記憶する等級単価記憶手段と、
    前記等級単価記憶手段から読み出した前記素材等級及び前記等級単価と、前記3次元モデルと、に基づいて前記木材を切断する採材位置を決定する採材位置決定手段と、をさらに備え、
    前記採材位置決定手段は、得られる前記素材の総額が最も高くなるように、前記採材位置を決定し、
    前記切断手段は、前記採材位置決定手段によって決定された前記採材位置で、前記木材を切断する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のモデル作成造材機械。
  6. 運転室とブームを有する移動体を、さらに備え、
    前記把持手段、前記送出手段、前記枝払い手段、及び前記切断手段は、前記ブーム先端に固定され、
    前記計測手段は、前記運転室又は前記ブームに取り付けられ、
    前記モデル作成手段は、前記把持手段に取り付けられた前記計測手段と、前記運転室に取り付けられた前記計測手段と、によって取得された計測点群に基づいて、前記木材の外形を表す3次元モデルを作成する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のモデル作成造材機械。
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