JP2017032604A - 楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラム - Google Patents

楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することが可能な楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラムを提供する。【解決手段】楽曲データ取得部1は、楽曲データを取得する。第1の仮位置取得部2は、素材データの暫定開始位置および暫定終了位置を取得する。第2の仮位置取得部3は、暫定開始位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置および暫定終了位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置をそれぞれゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置として取得する。抽出範囲決定部9は、暫定開始位置およびゼロクロス開始位置から選択された本開始位置と、暫定終了位置およびゼロクロス終了位置から選択された本終了位置との間の範囲を、素材データの抽出範囲に決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、楽音信号の編集を行うための楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラムに関する。
自動伴奏機能を備えた電子楽器では、自動伴奏データを用いてユーザの演奏に合わせた自動伴奏を行うことができる。自動伴奏データは伴奏スタイルデータと呼ばれ、ジャズ、ロック、クラシック等の音楽ジャンルごとに複数種類の自動伴奏データが用意されている。各自動伴奏データには、イントロセクション、メインセクション、エンディングセクション等の複数のセクションが用意され、各セクションは雰囲気の異なる複数のバリエーションタイプを有する。さらに、各セクションは、コードトラック、ベーストラック、ドラムトラック、フレーズトラック等の複数のトラック(パート)により構成される。各トラックには、自動伴奏データの基となる伴奏パターンデータが対応付けられている。各伴奏パターンデータは、あるコードを基準とした1小節から数小節の長さのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式の音符列またはオーディオ形式のフレーズデータである。
ユーザの演奏に伴って供給されたコード情報に適合するように、各伴奏パターンデータが読み出され、必要に応じて音高変換が行われることにより、自動伴奏が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−203216号公報
伴奏パターンデータは使用者の演奏が続く間に何度も繰り返し読み出されるため、伴奏パターンデータの作成者は、演奏の録音または演奏データの打ち込み等により伴奏パターンデータの最終部分と開始部分とが自然につながるように音符列またはフレーズデータを作成し、編集する必要がある。楽曲データの一部を切り出すことにより伴奏パターンデータを作成する場合には、伴奏パターンデータの最終部分と開始部分とが自然につながるような位置で切り出しを行う必要がある。そのため、伴奏パターンデータの作成および編集には、専門的な知識および熟練を要する。
本発明の目的は、専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することが可能な楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラムを提供することである。
(1)第1の発明に係る楽音信号編集補助装置は、楽音信号から伴奏パターンデータに用いる素材データを抽出するための楽音信号編集補助装置であって、楽音信号を取得する楽音信号取得手段と、取得された楽音信号において暫定的に指定された素材データの開始位置および終了位置をそれぞれ第1の仮開始位置および第1の仮終了位置として取得する第1の仮位置取得手段と、取得された楽音信号のゼロクロス位置のうち第1の仮開始位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置および第1の仮終了位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置をそれぞれ第2の仮開始位置および第2の仮終了位置として取得する第2の仮位置取得手段と、第1および第2の仮開始位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本開始位置と、第1および第2の仮終了位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本終了位置との間の範囲を、素材データの抽出範囲に決定する決定手段と、決定された抽出範囲に基づいて、取得された楽音信号から素材データを抽出する抽出手段とを備える。
この楽音信号編集補助装置においては、暫定的に指定された第1の仮開始位置が取得されるとともに、その第1の仮開始位置を基準に定められる範囲内のゼロクロス位置が第2の仮開始位置として取得される。また、暫定的に指定された第2の仮開始位置が取得されるとともに、その第2の仮終了位置を基準に定められる範囲内のゼロクロス位置が第2の仮終了位置として取得される。取得された第1および第2の仮開始位置からループ再生に適した本開始位置が選択され、取得された第1および第2の仮終了位置からループ再生に適した本終了位置が選択される。選択された本開始位置と本終了位置との間の範囲が素材データの抽出範囲に決定され、楽音信号から素材データが抽出される。
この場合、ユーザは、例えば試聴と選択という単純作業の繰り返しのみにより素材データの適切な開始位置および終了位置を決定することができる。それにより、波形編集の専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することができる。一方、専門的な知識および熟練を有するユーザにとっても、作業効率の向上を図ることができる。
(2)楽音信号編集補助装置は、取得された楽音信号の拍点を取得する拍点取得手段と、取得された拍点と一致するように、第1の仮開始位置および第1の仮終了位置をそれぞれ補正する補正手段とをさらに備えてもよい。この場合、素材データの開始位置および終了位置としての第1の仮開始位置および第1の仮終了位置の適性が高くなる。それにより、第1および第2の仮開始位置ならびに第1および第2の仮終了位置から本開始位置および本終了位置を選択しやすくなる。
(3)楽音信号編集補助装置は、第1および第2の仮終了位置のいずれかを判定対象終了位置に選択する選択手段と、取得された楽音信号の無音区間を検出する無音区間検出手段をさらに備え、決定手段は、選択された判定対象終了位置が、検出された無音区間にある場合に、当該判定対象終了位置を本終了位置に決定してもよい。
素材データの終了位置が無音区間にある場合、素材データのループ再生の連続性が良好となる可能性が高い。そこで、上記構成により、判定対象終了位置が素材データの終了位置として適切であるか否かを自動的に判定することができる。
(4)第2の発明に係る楽音信号編集補助プログラムは、楽音信号から伴奏パターンデータに用いる素材データを抽出するための楽音信号編集補助プログラムであって、楽音信号を取得するステップと、取得された楽音信号において暫定的に指定された素材データの開始位置および終了位置をそれぞれ第1の仮開始位置および第1の仮終了位置として取得するステップと、取得された楽音信号のゼロクロス位置のうち第1の仮開始位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置および第1の仮終了位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置をそれぞれ第2の仮開始位置および第2の仮終了位置として取得するステップと、第1および第2の仮開始位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本開始位置と、第1および第2の仮終了位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本終了位置との間の範囲を、素材データの抽出範囲に決定するステップと、決定された抽出範囲に基づいて、取得された楽音信号から素材データを抽出するステップとを、コンピュータに実行させる。
この楽音信号編集補助プログラムによれば、ユーザは、例えば試聴と選択という単純作業の繰り返しのみにより素材データの適切な開始位置および終了位置を決定することができる。それにより、波形編集の専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することができる。一方、専門的な知識および熟練を有するユーザにとっても、作業効率の向上を図ることができる。
本発明によれば、波形編集の専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することが可能となる。
楽音信号編集補助装置の機能的な構成を示すブロック図である。 楽音信号編集補助装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。 素材データの開始位置および終了位置の決定例について説明するための図である。 素材データの開始位置および終了位置の決定例について説明するための図である。 楽音信号編集補助処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る楽音信号編集補助装置および楽音信号編集補助プログラムについて図面を用いて詳細に説明する。
[1]楽音信号編集補助装置の構成
図1は、楽音信号編集補助装置の機能的な構成を示すブロック図である。図1の楽音信号編集補助装置100は、楽曲データ取得部1、第1の仮位置取得部2、第2の仮位置取得部3、仮位置提示部4、選択部5、拍点取得部6、仮位置補正部7、無音区間検出部8、抽出範囲決定部9および素材データ抽出部10を含む。
楽曲データ取得部1は、楽曲データを取得する。楽曲データは、楽曲の少なくとも一部を表すオーディオデータである。本実施の形態においては、楽曲データが楽音信号に相当する。第1の仮位置取得部2は、楽曲データ取得部1により取得された楽曲データにおいて暫定的に指定された素材データの開始位置および終了位置をそれぞれ暫定開始位置および暫定終了位置として取得する。暫定開始位置は、第1の仮開始位置に相当し、暫定終了位置は、第1の仮終了位置に相当する。ここで、位置とは、時間軸上の位置を意味する。
第2の仮位置取得部3は、楽曲データにおいて暫定開始位置を基準に定められる範囲(以下、開始位置範囲と呼ぶ)内にある1または複数のゼロクロス位置および暫定終了位置を基準に定められる範囲(以下、終了位置範囲と呼ぶ)内にある1または複数のゼロクロス位置をそれぞれゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置として取得する。ゼロクロス位置とは、波形の変位が0になる位置を意味する。ゼロクロス開始位置は、第2の仮開始位置に相当し、ゼロクロス終了位置は、第2の仮終了位置に相当する。開始位置範囲は、例えば暫定開始位置を中心とする一定長さ(例えば1小節)の範囲であり、終了位置範囲は、例えば暫定終了位置を中心とする一定長さ(例えば1小節)の範囲である。また、開始位置範囲は、暫定開始位置を終端とする一定長さの範囲であってもよく、終了位置範囲は、暫定終了位置を始端とする一定長さの範囲であってもよい。また、音の切れ目を開始位置範囲および終了位置範囲の始端または終端としてもよい。また、開始位置範囲および終了位置範囲の長さおよび設定条件は、ユーザが適宜変更可能であってもよい。
仮位置提示部4は、第2の仮位置取得部3により取得されたゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置をユーザに提示する。選択部5は、暫定開始位置およびゼロクロス開始位置のいずれかを判定対象開始位置に選択するとともに、暫定終了位置およびゼロクロス終了位置のいずれかを判定対象終了位置に選択する。本例では、ユーザの操作に基づいて判定対象開始位置および判定対象終了位置が選択される。
拍点取得部6は、楽曲データの拍点を取得する。仮位置補正部7は、拍点取得部6により取得された拍点と一致するように、第1の仮位置取得部2により取得された暫定開始位置および暫定終了位置を補正する。無音区間検出部8は、楽曲データの無音区間を検出する。例えば、楽曲データにおいて振幅が一定のしきい値よりも小さい区間が無音区間として検出される。
抽出範囲決定部9は、暫定開始位置およびゼロクロス開始位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本開始位置と、暫定終了位置およびゼロクロス終了位置から素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本終了位置との間の範囲を、素材データの抽出範囲に決定する。ループ再生の連続性とは、素材データをループ再生(繰り返し再生)した場合の素材データの終端部分と始端部分との聴感上のつながりの円滑さを意味する。本例では、選択部5により判定対象開始位置および判定対象終了位置が順次選択され、選択された判定対象開始位置および判定対象終了位置についてループ再生の連続性が良好であるか否かの判定が順次行われる。その判定結果に基づいて、最もループ再生に適した本開始位置および本終了位置が選択される。
素材データ抽出部10は、抽出範囲決定部9により決定された抽出範囲に基づいて楽曲データから素材データを抽出し、抽出された素材データから伴奏パターンデータを生成する。
このようにして生成される複数の伴奏パターンデータをセクション毎に組み合わせて自動伴奏データが生成される。自動伴奏データは、イントロセクション、メインセクションおよびエンディングセクション等の複数のセクションからなり、各セクションに1または複数の伴奏パターンデータが対応付けられる。ユーザは、演奏を行う際に複数のセクションのうち1つを選択する。この場合、ユーザの演奏テンポに合わせて、選択されたセクションに対応付けられた1または複数の伴奏パターンデータが繰り返し再生され、自動伴奏が出力される。なお、自動伴奏データは、各セクションに対応する複数の伴奏パターンデータの実体の代わりに、記憶場所を示す情報のみを含んでもよい。その場合、自動伴奏データは複数の伴奏パターンデータと異なる場所に記憶される。
図2は、図1の楽音信号編集補助装置100のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。楽音信号編集補助装置100は、例えば、パーソナルコンピュータまたはタブレット端末からなる。楽音信号編集補助装置100は、CPU(中央演算処理装置)110、ROM(リードオンリメモリ)120、RAM(ランダムアクセスメモリ)130、記憶装置140、表示装置150、入力装置160および出力装置170を含む。
ROM120は、例えば不揮発性メモリからなり、システムプログラムおよび楽音信号編集補助プログラム等のコンピュータプログラムを記憶する。RAM130は、例えば揮発性メモリからなり、CPU110の作業領域として用いられるとともに、各種データを一時的に記憶する。CPU110は、ROM120に記憶された楽音信号編集補助プログラムをRAM130上で実行することにより後述の楽音信号編集補助処理を行う。これにより、図1の各構成要素の機能が実現される。なお、図1の各構成要素の一部または全てが電子回路等のハードウエアにより構成されてもよい。
記憶装置140は、ハードディスク、光学ディスク、磁気ディスクまたはメモリカード等の記録媒体を含む。記憶装置140には、例えば、上記の楽曲データおよび素材データ等が記憶される。また、上記の楽音信号編集補助プログラムが記憶装置140に記憶されてもよい。また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納された楽音信号編集補助プログラムまたは通信網に接続されたサーバから配信された楽音信号編集補助プログラムがROM120または記憶装置140にインストールされてもよい。さらに、サーバに格納された楽音信号編集補助プログラムがRAM130上で実行されてもよい。
表示装置150は、液晶表示装置または有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置等からなる。入力装置160は、マウス、キーボード、マイクまたは電子楽器等を含む。ユーザは、表示装置150による表示を参照しつつ入力装置160のマウスまたはキーボード等を操作することにより、各種の入力および設定等を行うことができる。また、ユーザは、マイクまたは電子楽器を用いて楽曲データを入力することができる。表示装置150および入力装置160は、タッチパネルディスプレイとして一体化されてもよい。出力装置170は、スピーカまたはヘッドフォン等の音声出力装置を含む。
楽音信号編集補助装置100は、CPU110の代わりにDSP(Digital Signal Processor)を備えてもよく、またはCPU110に加えてDSPを備えてもよい。また、楽音信号編集補助装置100が電子楽器または音響機器等の電子音楽装置に設けられてもよい。
[2]素材データの開始位置および終了位置の決定
図3および図4は、素材データの開始位置および終了位置の決定例について説明するための図である。図3には、楽曲データに対応する波形データの一例が示される。図4は、図3の波形データの部分拡大図である。横軸は時間を示し、縦軸は変位を示す。例えば、図2の表示装置150の画面上に図3の波形データWDが表示され、ユーザが、表示装置150の画面上で、波形データWDの暫定開始位置P1および暫定終了位置P2を指定する。あるいは、波形データWDが再生され、その再生音が図2の出力装置170により出力される。ユーザは、出力される音を聞きながら、所望のタイミングで特定の操作(例えば、マウスのクリック操作)を行う。当該操作のタイミングに基づいて、暫定開始位置P1および暫定終了位置P2が指定される。または、波形データWDの構造解析が行われ、その結果から自動的に暫定開始位置P1および暫定終了位置P2が指定される。なお、後述のように、ユーザにより指定された暫定開始位置および暫定終了位置が自動的に補正されてもよい。
図1の第1の仮位置取得部2は、指定された暫定開始位置P1および暫定終了位置P2を取得する。第2の仮位置取得部3は、暫定開始位置P1を基準に開始位置範囲R1を設定し、暫定終了位置P2を基準に終了位置範囲R2を設定する。本例において、開始位置範囲R1は、暫定開始位置P1を中心とする一定長さの範囲であり、終了位置範囲R2は、暫定終了位置P2を中心とする一定長さの範囲である。また、第2の仮位置取得部3は、開始位置範囲R1内にある複数のゼロクロス開始位置を取得し、終了位置範囲R2内にある複数のゼロクロス終了位置を取得する。
図4は、開始位置範囲R1の拡大図である。図4の例では、開始位置範囲R1の上昇方向のゼルクロス位置のみがゼロクロス開始位置Zsとして取得される。これに代えて、上昇方向および下降方向の両方のゼロクロス位置が取得されてもよく、または下降方向のゼロクロス位置のみが取得されてもよい。あるいは、ユーザがゼロクロス位置の取得条件を設定可能であってもよい。終了位置範囲R2においても同様にしてゼロクロス終了位置が取得される。
ユーザは、入力装置160を操作することにより、暫定開始位置P1またはいずれかのゼロクロス開始位置を指定するとともに、暫定終了位置P2またはいずれかのゼロクロス終了位置を指定する。図1の選択部5は、指定された暫定開始位置またはゼロクロス開始位置を判定対象開始位置に選択し、指定された暫定終了位置またはゼロクロス終了位置を判定対象終了位置に選択する。
例えば、特定の操作(クリック操作等)によって暫定開始位置P1および複数のゼロクロス開始位置が順に判定対象開始位置に選択されてもよく、同様に暫定終了位置P2および複数のゼロクロス終了位置が順に判定対象終了位置に選択されてもよい。また、判定対象開始位置および判定対象終了位置が直接的に指定可能であってもよい。あるいは、判定対象開始位置および判定対象終了位置の一方のみを変更可能とする等、判定対象開始位置および判定対象終了範囲の選択条件をユーザが適宜設定可能であってもよい。
図1の仮位置提示部4は、図2の表示装置150の画面上に、例えば、波形データWDとともにゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置を表示する。この場合、図4のような拡大図が表示されてもよい。また、表示装置150の画面に、判定対象開始位置および判定対象終了位置を示すカーソルAR(図4)等が表示されてもよい。あるいは、現時点の判定対象開始位置および判定対象終了位置のみが表示されてもよい。さらに、各ゼロクロス開始位置および各ゼロクロス終了位置に関して、暫定開始位置もしくは暫定終了位置からの相対位置、または現時点の判定対象開始位置もしくは判定対象終了位置からの相対位置を示す情報(例えば、10msec前等)が順次または選択肢として一括で表示されてもよい。
ユーザは、選択された判定対象開始位置および判定対象終了位置が、ループ再生にそれぞれ適しているか否かを判定する。例えば、波形データWDの判定対象開始位置から判定対象終了位置までの範囲がループ再生され、その再生音が図2の出力装置170により出力される。この場合、ユーザは、再生音を試聴しながら、ループ再生の連続性が良好であるか否かを判定する。あるいは、波形編集に関する専門的な知識を有するユーザは、表示装置150の画面上で、波形データWD、判定対象開始位置および判定対象終了位置を確認することにより、ループ再生の連続性が良好であるか否かを判定することができる。なお、後述のように、ループ再生の連続性が良好であるか否かの判定が自動的に行われてもよい。
良好でない場合には、選択された判定対象開始位置および判定対象終了位置がループ再生にそれぞれ適していないとして、ユーザは、入力装置160を操作することにより判定対象開始位置および判定対象終了位置の少なくとも一方を変更する。良好である場合には、選択された判定対象開始位置および判定対象終了位置がループ再生にそれぞれ適しているとして、ユーザは、入力装置160を操作することによりそれらの判定対象開始位置および判定対象終了位置をそれぞれ本開始位置および本終了位置に選択する。図1の抽出範囲決定部9は、選択された本開始位置と本終了位置との間の範囲を素材データの抽出範囲に決定する。
素材データの開始位置および終了位置がそれぞれゼロクロス位置である場合、ループ再生時に雑音が生じにくい。そこで、本実施の形態では、素材データの開始位置および終了位置の候補として、ゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置が自動的に取得される。これにより、ユーザは、サンプリング単位での波形編集等の専門的な作業を行うことなく、例えば試聴と選択という単純作業の繰り返しのみにより素材データの適切な開始位置および終了位置を決定することができる。一般には波形の分割はビートやオンセット(音の切れ目)を境界に指定すれば問題ないことが多いが、オンセット検出では精度が十分でないこともあるため、波形をより精密に調べることにより高い精度で波形を分割することができる。波形をより精密に調べる、すなわち、波形を拡大して調べることによって見出された分割に適する位置が、ゼロクロス位置である。
[3]楽音信号編集補助処理
図5は、図1の楽音信号編集補助装置100による楽音信号編集補助処理の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、図1の楽曲データ取得部1が、楽曲データを取得する(ステップS1)。楽曲データは、通信網を介して取得されてもよく、CD(コンパクトディスク)等の記憶媒体から取得されてもよく、またはユーザの演奏が録音(サンプリング)されることにより取得されてもよい。
次に、第1の仮位置取得部2が、楽曲データの暫定開始位置および暫定終了位置を取得する(ステップS2)。上記のように、暫定開始位置および暫定終了位置は、ユーザによって指定されてもよく、楽曲データ(波形データ)の構造解析に基づいて取得されてもよい。
次に、拍点取得部6が、楽曲データの拍点を取得する(ステップS3)。拍点は、楽曲データに対応付けられて予め記憶される情報(例えば、過去に検出された拍点の情報)を参照することによって取得されてもよく、特開2009−265493号公報または特開2014−178394号公報等に記載される公知の技術を用いて楽曲データを分析することにより取得されてもよい。あるいは、ユーザが楽曲データを試聴して拍点を指定してもよい。
次に、仮位置補正部7が、ステップS2で取得された暫定開始位置および暫定終了位置がステップS3で取得された拍点と一致しているか否かを判定する(ステップS4)。暫定開始位置および暫定終了位置がそれぞれ拍点と一致している場合、仮位置補正部7は、暫定開始位置および暫定終了位置の補正を行うことなく、ステップS6に進む。一方、暫定開始位置または暫定終了位置が拍点と一致していない場合、仮位置補正部7は、最も近い拍点と一致するように、暫定開始位置または暫定終了位置を補正する(ステップS5)。なお、拍点の代わりにオンセット位置が楽曲データから検出され、そのオンセット位置と一致するように、暫定開始位置または暫定終了位置が補正されてもよい。
次に、第2の仮位置取得部3が、暫定開始位置および暫定終了位置を基準に開始位置範囲および終了位置範囲をそれぞれ設定し、開始位置範囲内にあるゼロクロス開始位置および終了位置範囲内にあるゼロクロス終了位置を取得する(ステップS6)。次に、仮位置提示部4が、ゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置をユーザに提示する(ステップS7)。具体的には、図2の表示装置150の画面上にゼロクロス開始位置およびゼロクロス終了位置を表示する。
次に、選択部5が、ユーザの操作に基づいて、暫定開始位置およびゼロクロス開始位置のいずれかを判定対象開始位置に選択するとともに暫定終了位置およびゼロクロス終了位置のいずれかを判定対象終了位置に選択する(ステップS8)。次に、抽出範囲決定部9が、判定対象開始位置および判定対象終了位置が本開始位置および本終了位置に選択されたか否かを判定する(ステップS9)。例えば上記のように、ユーザが試聴または波形の確認を行うことによってループ再生の連続性が良好であるか否かを判定し、良好である場合にはその判定対象開始位置および判定対象終了位置を本開始位置および本終了位置に選択する。その場合、抽出範囲決定部9は、選択された本開始位置と本終了位置との間の範囲を抽出範囲に決定する(ステップS10)。一方、ループ再生の連続性が良好でない場合、ステップS8に戻り、他の判定対象開始位置または判定対象終了位置が選択される。
判定対象開始位置および判定対象終了位置がループ再生に適しているか否かの判定が自動的に行われてもよい。例えば、無音区間検出部8が楽曲データの無音区間を検出し、その検出結果に基づいて、抽出範囲決定部9が、判定対象終了位置が無音区間にあるか否かを判定する。判定対象終了位置が無音区間にある場合には、ループ再生の連続性が良好となる可能性が高いので、抽出範囲決定部9は、その判定対象終了位置を本終了位置に決定する。同様にして、判定対象開始位置が無音区間にある場合、その判定対象開始位置が本開始位置に決定されてもよい。
ステップS10で抽出範囲が決定されると、素材データ抽出部10が、決定された抽出範囲に基づいて、楽曲データから素材データを抽出する(ステップS11)。これにより、楽音信号編集補助処理が終了する。
[4]実施の形態の効果
上記実施の形態に係る楽音信号編集補助装置100においては、暫定開始位置が取得されるとともに、その暫定開始位置を基準に定められる開始位置範囲内のゼロクロス位置がゼロクロス開始位置として取得される。また、暫定終了位置が取得されるとともに、その暫定終了位置を基準に定められる終了位置範囲内のゼロクロス位置がゼロクロス終了位置として取得される。取得された暫定開始位置およびゼロクロス開始位置からループ再生に適した本開始位置が選択され、取得された暫定終了位置およびゼロクロス終了位置からループ再生に適した本終了位置が選択される。選択された本開始位置と本終了位置との間の範囲が素材データの抽出範囲に決定され、楽曲データから素材データが抽出される。
この場合、ユーザは、例えば試聴と選択という単純作業の繰り返しのみにより素材データの適切な開始位置および終了位置を決定することができる。それにより、波形編集の専門的な知識および熟練を有さないユーザであっても、ループ再生に適した伴奏パターンデータを容易に生成することができる。一方、専門的な知識および熟練を有するユーザにとっても、作業効率の向上を図ることができる。
また、上記実施の形態では、暫定開始位置および暫定終了位置が拍点と一致するように補正されるので、素材データの開始位置および終了位置としての暫定開始位置および暫定終了位置の適性が高くなる。それにより、本開始位置および本終了位置を選択しやすくなる。
[5]請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
上記実施の形態では、楽音信号編集補助装置100が楽音信号編集補助装置の例であり、楽曲データ取得部1が楽音信号取得手段の例であり、第1の仮位置取得部2が第1の仮位置取得手段の例であり、第2の仮位置取得部3が第2の仮位置取得手段の例であり、抽出範囲決定部9が決定手段の例であり、素材データ抽出部10が抽出手段の例であり、仮位置補正部7が補正手段の例であり、選択部5が選択手段の例であり、無音区間検出部8が無音区間検出手段の例である。
本発明は、楽音信号の編集等に有効に利用可能である。
1…楽曲データ取得部,2…第1の仮位置取得部,3…第2の仮位置取得部,4…仮位置提示部,5…選択部,6…拍点取得部,7…仮位置補正部,8無音区間検出部,9…抽出範囲決定部,10…素材データ抽出部,100…楽音信号編集補助装置,110…CPU120…ROM,130…RAM,140…記憶装置,150…表示装置,160…入力装置,170…出力装置

Claims (4)

  1. 楽音信号から伴奏パターンデータに用いる素材データを抽出するための楽音信号編集補助装置であって、
    楽音信号を取得する楽音信号取得手段と、
    取得された楽音信号において暫定的に指定された前記素材データの開始位置および終了位置をそれぞれ第1の仮開始位置および第1の仮終了位置として取得する第1の仮位置取得手段と、
    前記取得された楽音信号のゼロクロス位置のうち前記第1の仮開始位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置および前記第1の仮終了位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置をそれぞれ第2の仮開始位置および第2の仮終了位置として取得する第2の仮位置取得手段と、
    前記第1および第2の仮開始位置から前記素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本開始位置と、前記第1および第2の仮終了位置から前記素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本終了位置との間の範囲を、前記素材データの抽出範囲に決定する決定手段と、
    決定された抽出範囲に基づいて、取得された楽音信号から素材データを抽出する抽出手段とを備える、楽音信号編集補助装置。
  2. 前記取得された楽音信号の拍点を取得する拍点取得手段と、
    取得された拍点と一致するように、前記第1の仮開始位置および前記第1の仮終了位置をそれぞれ補正する補正手段とをさらに備える、請求項1記載の楽音信号編集補助装置。
  3. 前記第1および第2の仮終了位置のいずれかを判定対象終了位置に選択する選択手段と、
    前記取得された楽音信号の無音区間を検出する無音区間検出手段をさらに備え、
    前記決定手段は、選択された判定対象終了位置が、検出された無音区間にある場合に、当該判定対象終了位置を前記本終了位置に決定する、請求項1または2記載の楽音信号編集補助装置。
  4. 楽音信号から伴奏パターンデータに用いる素材データを抽出するための楽音信号編集補助プログラムであって、
    楽音信号を取得するステップと、
    取得された楽音信号において暫定的に指定された前記素材データの開始位置および終了位置をそれぞれ第1の仮開始位置および第1の仮終了位置として取得するステップと、
    前記取得された楽音信号のゼロクロス位置のうち前記第1の仮開始位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置および前記第1の仮終了位置を基準に定められる範囲内にあるゼロクロス位置をそれぞれ第2の仮開始位置および第2の仮終了位置として取得するステップと、
    前記第1および第2の仮開始位置から前記素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本開始位置と、前記第1および第2の仮終了位置から前記素材データのループ再生の連続性に基づいて選択された本終了位置との間の範囲を、前記素材データの抽出範囲に決定するステップと、
    決定された抽出範囲に基づいて、取得された楽音信号から素材データを抽出するステップとを、
    コンピュータに実行させる、楽音信号編集補助プログラム。
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