JP2017031317A - 熱可塑性樹脂用接着剤 - Google Patents

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浩 澤田
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂成形品への溶剤浸透を抑制することにより、必要な接着力を保持しつつ、熱可塑性樹脂成形品の変形を抑制して外観の向上を図ることができる熱可塑性樹脂用接着剤を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂成形品と被接着物とを接着する熱可塑性樹脂用接着剤であって、バインダー樹脂(A)と、熱可塑性樹脂成形品を溶解することができる溶剤(B)と、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である界面活性剤(C)とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂用接着剤に関する。
従来より、熱可塑性樹脂用接着剤は、多様な用途の広範な場面で用いられている。例えば、建築の分野においても、住居用の建材表面への熱可塑性樹脂シートの貼付や、水廻り、排水に用いられる塩化ビニルパイプ(塩ビ管)と塩化ビニル継手(塩ビ継手)などの熱可塑性樹脂成形品相互の接合に用いられている。
このような熱可塑性樹脂用接着剤では、従来より、その用途や所望の性能等を考慮して、接着剤の組成や使用態様等についての改良や工夫が様々に行われてきている。
例えば、これまでに、充填剤の種類を変えても、貼付可能時間を長く保つことができる熱可塑性樹脂用接着剤が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載された熱可塑性樹脂用接着剤では、非アスベスト系充填剤を用いた場合において界面活性剤を含有させることにより、被接着物への接着強度および初期接着強度に優れ、さらに高温多湿時の貼付可能時間が長く塗布作業性にも優れているとされている。
しかしながら、このような従来の様々な工夫された組成の熱可塑性樹脂用接着剤であっても、熱可塑性樹脂成形品、例えば、塩ビ管と塩ビ継手を接着する場合、接着部位からはみ出した余剰の接着剤が、接着部位の端面の近傍部分に集中し、この集中した熱可塑性樹脂用接着剤から多量の溶剤が塩ビ管の内部に浸透することが多かった。そして、塩ビ管の厚さが薄い場合、浸透した溶剤によって塩ビ管が軟化・膨潤し、溶剤が揮発した後に軟化・膨潤した箇所に凹みが生じて、塩ビ管の外観が損なわれることがあった。
特開2001−207153号公報
特許文献1に記載された熱可塑性樹脂用接着剤では、このような接着部位からはみ出した余剰の接着剤に含有されている溶剤が塩ビ管の内部に多量に浸透することによって生じる、塩ビ管の軟化・膨潤および変形による外観の低下については、全く考慮がなされてはいなかった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、熱可塑性樹脂成形品への溶剤浸透を抑制することにより、必要な接着力を保持しつつ、熱可塑性樹脂成形品の変形を抑制して外観の向上を図ることができる熱可塑性樹脂用接着剤を提供することを課題としている。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂用接着剤に、カチオン基を有する界面活性剤を配合することによって、塩ビ管への溶剤の浸透を抑制することができるという知見を得た。本発明は、このような知見に基づくものである。
本発明の熱可塑性樹脂用接着剤は、熱可塑性樹脂成形品と被接着物とを接着する熱可塑性樹脂用接着剤であって、バインダー樹脂(A)と、前記熱可塑性樹脂成形品を溶解することができる溶剤(B)と、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である界面活性剤(C)とを含むことを特徴とする。
本発明の熱可塑性樹脂用接着剤によれば、熱可塑性樹脂成形品への溶剤浸透を抑制することにより、必要な接着力を保持しつつ、熱可塑性樹脂成形品の変形を抑制して外観の向上を図ることができる。
以下に、本発明の熱可塑性樹脂用接着剤について、詳細に説明する。
熱可塑性樹脂用接着剤は、熱可塑性樹脂成形品と被接着物とを接着する熱可塑性樹脂用接着剤であって、バインダー樹脂(A)と、前記熱可塑性樹脂成形品を溶解することができる溶剤(B)(以下、溶剤(B)と表記)と、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である界面活性剤(C)(以下、界面活性剤(C)と表記)とを含むことを特徴とする。
熱可塑性樹脂用接着剤を用いて接着する熱可塑性樹脂成形品としては、例えば、塩化ビニルシート(塩ビシート)、塩化ビニルパイプ(塩ビ管)、塩化ビニル継手(塩ビ継手)などが例示される。また、被接着物としては、上記の熱可塑性樹脂成形品に加えて、例えば、木質ボードや樹脂製マット、金属部材なども例示される。
以下の実施形態においては、特に、熱可塑性樹脂成形品として、塩ビ管を用い、被接着物として塩ビ継手を用いる場合を具体例として説明するが、本発明は実施形態の記載によって何ら限定されるものではない。
熱可塑性樹脂用接着剤においては、前記熱可塑性樹脂成形品を構成する前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂であり、かつ、前記熱可塑性樹脂を溶解することができる前記溶剤(B)として、シクロヘキサノンを含有することが好ましい。
バインダー樹脂(A)は、熱可塑性樹脂の一種であり、熱可塑性樹脂用接着剤に配合することにより、接着強度が良好であって、かつ塗布作業性も良好な熱可塑性樹脂用接着剤を得ることができる。
このようなバインダー樹脂(A)としては、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、メタクリル(アクリル)樹脂などの熱可塑性樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルを共重合させることによって得られる共重合樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂などが例示される。これらのバインダー樹脂(A)は、単独または2種類以上を併用することができる。
バインダー樹脂(A)の配合量としては、(A)(B)の総量100質量部に対して、例えば、10質量部以上40質量部以下の範囲が例示される。バインダー樹脂(A)の配合量が上記の範囲内であれば、接着強度が良好であって、かつ塗布作業性も良好な熱可塑性樹脂用接着剤を得ることができる。
溶剤(B)は、熱可塑性樹脂用接着剤の主剤である。溶剤(B)は、前記熱可塑性樹脂を溶解することができるため、熱可塑性樹脂用接着剤を塗布した前記熱可塑性樹脂成形品の表面を溶解させ、この溶解した熱可塑性樹脂と被接着物を接合させて、接着可能とする。
このような溶剤(B)としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、アセトン、ジイソプロピルケトン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、酢酸ブチルなどが例示される。これらの溶剤(B)は、単独または2種類以上を併用することができる。溶剤(B)は、バインダー樹脂(A)および熱可塑性樹脂成形品を溶解させることができるものであれば特に制限されないが、溶解性や接着剤の初期乾燥性の観点から、テトラヒドロフラン、アセトン、シクロヘキサノン、ジイソプロピルケトン、トルエンが好ましく、入手のしやすさとコスト面を考慮するとシクロヘキサノンであることが特に好ましく考慮される。
溶剤(B)の配合量としては、例えば、(A)(B)の総量100質量部に対して、60質量部以上80質量部以下の範囲が例示される。溶剤(B)の配合量が上記の範囲内であれば、熱可塑性樹脂用接着剤の粘性やハンドリング性、および生産性が良好となる。
また、溶剤(B)として、シクロヘキサノンを単独ではなく、他の溶媒と混合して用いる場合、シクロヘキサノンの配合量としては、例えば、(A)(B)の総量100質量部に対して、30質量部以上60質量部以下の範囲が例示される。シクロヘキサノンの配合量が上記の範囲内であれば、熱可塑性樹脂用接着剤の粘性やハンドリング性、および生産性がより良好となる。
界面活性剤(C)は、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である。前記熱可塑性樹脂成形品および被接着物として、塩ビ管や塩ビ継手を用いた場合、一般的に、これらの塩化ビニル樹脂成形品はマイナスに帯電しやすい。そのため、熱可塑性樹脂用接着剤中に陽イオン界面活性剤が存在すれば、塩ビ管および塩ビ継手の表面に陽イオン界面活性剤のカチオン性親水基が吸着すると考えられる。一方、陽イオン界面活性剤の疎水基は、熱可塑性樹脂用接着剤側に配向すると考えられるため、塩ビ管および塩ビ継手の表面に界面活性剤(C)の膜が形成されたような状態となり、溶剤(B)の塩ビ管および塩ビ継手内部への浸透を抑制することができると考えられる。このような溶剤(B)の塩ビ管および塩ビ継手内部への浸透性は、熱可塑性樹脂用接着剤中における陽イオン界面活性剤の配合量を調節することによって制御可能である。このため、塩ビ管と塩ビ継手との接着に必要な接着力を確保しつつ、塩ビ管の膨潤を低減させて変形を抑制することができる熱可塑性樹脂用接着剤が実現できる。
なお、界面活性剤(C)が、両性界面活性剤であっても、両性界面活性剤中のカチオン性親水基が塩ビ管表面に吸着すると考えられるため、陽イオン界面活性剤を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
陽イオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、ラウリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、パルミチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパラトルエンスルホネート、ステアリルジメチルアミノプロピルアミド、トリブチルベンジルアンモニウムクロライドなどが例示される。また、両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、オクタン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイドなどが例示される。これらの陽イオン界面活性剤または両性界面活性剤は、単独または2種類以上を併用することができる。
界面活性剤(C)の配合量は、(A)(B)の総量100質量部に対して、0.2質量部以上5質量部以下の範囲であることが好ましい。界面活性剤(C)の配合量が上記の範囲内であれば、前記熱硬化性樹脂成形品および被接着物への溶剤(B)の浸透を抑制し、熱硬化性樹脂成形品の膨潤を低減することにより、変形を抑制することができる。界面活性剤(C)の配合量が5質量部を超える場合、前記熱硬化性樹脂成形品および被接着物の変形を抑制することができるものの、相対的に溶剤濃度が減少するため接着力が低下してしまう。
このような熱硬化性樹脂用接着剤には、バインダー樹脂(A)、溶剤(B)および界面活性剤(C)以外に、必要に応じて、添加剤を加えることができる。
添加剤としては、本発明の目的や効果を損なわない限り特に制限されないが、例えば、増粘剤、無機充填剤、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、熱光安定剤、分散剤、帯電防止剤、重合禁止剤、消泡剤、硬化促進剤、無機蛍光体などが例示される。また、老化防止剤、ラジカル禁止材、接着性改良剤、難燃剤、保存安定性改良剤、オゾン老化防止剤、可塑剤、放射線遮断剤、核剤、シランカップリング剤などが例示される。また、導電性付与剤、リン系過酸化物分解剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整材などが例示される。
増粘剤としては、熱可塑性樹脂用接着剤の接着力を損なわない限り特に制限されず、例えば、シリカ、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウム、水添ひまし油、脂肪酸アマイドなどが例示される。これらの増粘剤は、単独または2種類以上を併用することができる。前記増粘剤の配合量は、熱可塑性樹脂用接着剤の接着力を損なわない範囲で適宜設定することができるが、例えば、(A)(B)の総量100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下の範囲が例示される。前記増粘剤の配合量が上記の範囲内であれば、熱可塑性樹脂用接着剤の接着力を確保しつつ、溶剤(B)の浸透を抑制することができる。
以上の、バインダー樹脂(A)、溶剤(B)および界面活性剤(C)とを含有する熱可塑性樹脂用接着剤の使用方法としては、前記熱可塑性樹脂成形品と被接着物との接合面に塗布し、接着・硬化させることが例示される。
塗布方法としては、従来公知の方法を適用することができる。例えば、フローコーター、ロールコーター、カーテンコート、ナイフコート、スピンコート、テーブルコート、シートコート、枚葉コート、ダイコート、バーコートなどが例示される。また、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り、コテ塗り、浸漬法、引き上げ法などが例示される。これらの塗布方法は、自動化してもよく、手動にて塗布してもよい。
このようにして得られた熱可塑性樹脂用接着剤を用いて接着した塩ビ管と塩ビ継手は、配水管として使用する以外に、雨樋と接合して雨水を排水するための竪樋として用いたり、床下や屋根裏に配管して換気や効率的な冷暖房を実現するための通気管、送風管などに幅広く適用することができる。また、得られた熱可塑性樹脂用接着剤を用いて、木質ボード、樹脂製マット、金属部材などの被接着物と、塩ビシートなどの熱可塑性樹脂成形品を接着する際にも適用することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
バインダー樹脂(A)として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を30質量部、溶剤(B)としてシクロヘキサノン40質量部、メチルイソブチルケトン20質量部およびトルエン10質量部、界面活性剤(C)として、陽イオン界面活性剤であるアルキルトリメチルアンモニウムクロライド1質量部を混合して、熱可塑性樹脂用接着剤を調製した。
次に、得られた熱可塑性樹脂用接着剤を約0.005g/cmの塗布量で塗布して、塩ビ管(長さ30cm、厚み1mm)と塩ビ継手を接着して試験体を得た。
(実施例2)
界面活性剤(C)として、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりに、両性界面活性剤であるラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン2質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして試験体を得た。
(実施例3)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を25質量部、溶剤(B)としてシクロヘキサノン42質量部、メチルイソブチルケトン21質量部およびトルエン10.5質量部、界面活性剤(C)として、陽イオン界面活性剤であるアルキルトリメチルアンモニウムクロライド1質量部と、両性界面活性剤であるラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン0.5質量部を併用したこと以外は、実施例1と同様にして試験体を得た。
(比較例1)
界面活性剤(C)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして試験体を得た。
(比較例2)
界面活性剤(C)に代えて、陰イオン界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム1質量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして試験体を得た。
実施例1〜3および比較例1、2で得られた試験体について、外観の変形、接着強さおよび総合評価を以下の基準により評価した。
<外観の変形>
実施例および比較例で得られた試験体の接着剤を塗布した部分における塩ビ管の膨潤、変形の発生状況について、施工後常温にて1ヶ月放置した試験体の表面を目視にて確認し、以下の基準で評価した。
◎:膨潤、変形がない
○:膨潤、変形がわずかに発生
×:膨潤、変形が顕著に発生
<接着強さ>
実施例および比較例で得られた試験体の接着強さについて、以下の基準で評価した。
◎:施工翌日に塩ビ管が外れない
○:施工翌日に塩ビ管が容易に外れない
×:施工翌日に塩ビ管が容易に外れる
<総合評価>
実施例および比較例で得られた試験体について、以下の基準で総合評価した。
◎:外観の変形および接着強さのいずれの点においても極めて良好である
○:外観の変形および接着強さのいずれかの点において良好である
×:外観の変形および接着強さのいずれか、または両方について良好ではない
評価結果を表1に示す。なお、表1に示す配合量は質量部を表す。
Figure 2017031317
表1に示すように、実施例1〜3と比較例1の比較から、界面活性剤(C)を添加していない比較例1の試験体では、接着強さには優れているものの、塩ビ管の膨潤が低減されず、外観の変形が著しいことが確認された。
また、実施例1〜3と比較例2の比較から、界面活性剤(C)の代わりに、陰イオン界面活性剤を添加した比較例2の試験体では、接着強さには優れているものの、塩ビ管の膨潤が低減されず、外観の変形が著しいことが確認された。
これらの結果から、バインダー樹脂(A)と、熱可塑性樹脂成形品を溶解することができる溶剤(B)と、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である界面活性剤(C)とを含む熱可塑性樹脂用接着剤は、必要な接着力を保持できることが確認された。また、熱可塑性樹脂用接着剤は、熱可塑性樹脂成形品への溶剤浸透を抑制することにより、熱可塑性樹脂成形品の変形を抑制して外観の向上を図ることができることが確認された。

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂成形品と被接着物とを接着する熱可塑性樹脂用接着剤であって、バインダー樹脂(A)と、前記熱可塑性樹脂成形品を溶解することができる溶剤(B)と、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤のうちのいずれか一方または両方である界面活性剤(C)とを含むことを特徴とする熱硬化性樹脂用接着剤。
  2. 前記熱可塑性樹脂成形品を構成する前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂であり、かつ、前記熱可塑性樹脂を溶解することができる前記溶剤(B)として、シクロヘキサノンを含有することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂用接着剤。
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