JP2017027939A - 電子増倍検出器を用いた小型四重極アレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】対象のガスイオンを、低い濃度で検出することができる小型四重極アレイガスセンサを提供する。【解決手段】四重極アレイガスセンサ100は、電圧が印加されて、第1チャンバ102内のガスイオン118を第1チャンバの第1端部114から第1チャンバの第2端部116に向かう方向に移動させる複数の等間隔のロッド112a〜nを収容する第1チャンバと、第1チャンバの第2端部に連結されて、少なくとも1つのイオン検出器を有する第2チャンバ104とを含んでおり、イオンは、第1チャンバから、第1チャンバと第2チャンバとの間の複数のチャンネルを通って、第2チャンバを通過して、少なくとも1つのイオン検出器124で検出される。ロッドに印加される電圧は、ロッドの第1サブセットに印加される第1電圧と、ロッドの第2サブセットに印加される第2電圧とを含んでもよく、第1及び第2の電圧のそれぞれがDC成分及びAC成分を含む。【選択図】図1
Description
本出願は四重極質量フィルタの分野に関し、より具体的には小型四重極質量フィルタアレイの分野に関する。
四重極残留ガスセンサは周知であり、真空状態、例えば1×10−5Torr以下の圧力のチャンバ内の特定のガスの存在を検出し、その量を測定するために使用される。従来の四重極残留ガスセンサは、正方形構成のセラミック製の基台に精密に配置されて取り付けられている長さの等しい4本の平行なロッドを含み、そのためロッドの中心が開口又はチャンネルになって、ロッドの全長に延びている四重極を形成する。電子源は、四重極の一端で、チャンバ内の雰囲気ガス分子の一部と衝突してイオン化する電子を生成する。その後、これらのイオンの一部は質量分析のためにチャンネルに入射してから、四重極の他端に位置するコレクタに到達する。コレクタに衝突するイオンは、イオンの数に比例して、そのためチャンバ内のガス分子の個数に比例して、コレクタで電位を生成する。コレクタを外部回路に接続すると、それによりコレクタに衝突するイオンの量に比例する電流が発生する。
チャンネル内では、対角に向かい合うロッドに同じ極性のAC電圧及びDC電圧の組み合わせを印加することによって、その質量電荷比に応じてイオンがフィルタリングされる。同じ振幅であるが反対極性のAC電圧及びDC電圧が、他方の対角に向かい合うロッドに印加される。四重極の4本の平行なロッドに印加される電圧は、チャンネル内の4本のロッド間に、特定の質量電荷比を有するイオンのみがチャンネルの全長を進んでコレクタまで行きつける電場を発生するように調整される。他の質量電荷比を有するイオンは電場によってチャンネルから4本の平行なロッドの1つに引き寄せられて、中和される。そのため、ロッドの電圧を異なる質量電荷比に合わせて調整し、その電圧でコレクタに衝突するイオンによって発生する電流を分析することにより、四重極を低圧又は真空状態のチャンバ内の異なるガスの存在を検出するために使用することができる。これらのガスを感知できることは、惑星探査、半導体チップの製造、工業加工、環境モニタリング、石油化学製品及びシェールガスのアプリケーションを含め、多様なアプリケーションに有用である。
チャンバ内にどのガスが存在するかを判断する必要がある多くのアプリケーションでは、チャンバ内の圧力は先行技術のセンサを操作するために必要な圧力よりも実質的に高い。例えば、半導体デバイスの製造で使用される薄膜形成法では、前述した先行技術のセンサを操作するために必要な圧力よりも圧力が2桁も大きいチャンバで、膜を形成させることが多い。しかし、センサの感度を最大化するには、イオンがチャンネルでコレクタまで進まなければならない長さは、イオンの平均自由行程よりも短くなければならない。イオンの平均自由行程とは、イオンが別の分子粒子に衝突するまでにその環境を直線状に進む平均距離である。チャンネル長さは、好ましくは、粒子の平均自由行程よりも短くし、それによって調整した質量電荷比を有するイオンが別の粒子に衝突し、チャンネルから逸れ、又は中和される確率を最小化しなければならない。このように逸れた調整イオンはコレクタに衝突しないため、コレクタで検出される電流は低くなる。イオンなどの粒子の平均自由行程は、平均自由行程が粒子が置かれる環境の雰囲気圧力に反比例するよく知られた公式で計算することができる。そのため、従来の4本のロッド(各ロッドは長さ約15cmで、1cm径である)の四重極残留ガスセンサは、イオン源とコレクタとの間のチャンネルの長さよりも大きい平均自由行程を得ることができるように、比較的低い圧力、例えば5×10−5Torrで操作する。
より高い圧力での操作を可能にする四重極フィルタを提供する1つの方法は、イオンが進む距離を短くするためにフィルタのコンポーネントを小型化することである。小型化することにより、質量分析するイオンの受容面積が小さくなるため、必然的に計器の感度が低下することになる。平行に操作するように四重極のアレイを組み立てることは、小型化により失われた感度をある程度回復させる1つの方法である。これは数十年前に提案されたが、従来の製作手法を使用して四重極のアレイを組み立てるのは難しかった。これはFerranに付与された米国特許第5,613,294号に記載されるように、ロッドをガラス製筐体に保持し、フォトエッチング加工した薄いプレートを用いて反対極性の電圧をロッドへ交互に接続するコストの安いガラス−金属封止技術を使用して対処してきた。この特許は、4×4アレイのロッド(平均して長さ15mmで、1mm径)、合計16本をマトリックス状のパターンに配置することにより形成される四重極のアレイ(そのうち9個)を有するガスセンサを開示している。
Ferranが開示する四重極アレイは、ファラデーカップを用いて、ロッドを含むチャンバの端部に到達する対象イオンを検出する。ファラデーカップによる検出は多くの状況で有用であるが、電子増倍管など、より感度の高い別の検出器を使用することがより望ましい場合もある。電子増倍管及びマイクロチャンネルプレートなどの電子増倍型の検出器は、その内面に高抵抗性のコーティングを含む。入射する荷電粒子(例、イオン及び電子)の光子(例、UV及びX線)は表面に衝突すると電子を放出し、二次電子放出プロセスにより、それが更に多くの電子を放出する電子雪崩をトリガする。これらの電子は、検出器の入口と出口との間の高い電圧バイアスにより、出口に向かって運ばれる。ゲインとも呼ばれる電子イオン変換は、印加される電圧に応じて数桁の大きさを達成することができる。
しかし、小型化とセンサ筐体の端部に装着される複数のロッドのために、Ferranが開示する四重極アレイは電子増倍管に対応していない。
したがって、対象のガスイオンを、できればはるかに低い濃度で検出するために電子増倍管を使用することができ、Ferranが教示したもののような小型四重極アレイを提供することが望ましい。
本明細書に説明されるシステムによると、ガスセンサは、第1チャンバ内のガスイオンを第1チャンバの第1端部から第1チャンバの第2端部へ移動させる電圧が印加される複数の等間隔のロッドを収容する第1チャンバと、第1チャンバの第2端部に連結され、少なくとも1つのイオン検出器を有する第2チャンバと、を含み、イオンは、第1チャンバから第1チャンバと第2チャンバとの間の複数のチャンネルを通って第2チャンバへ向かって移動し、少なくとも1つのイオン検出器によって検出される。ロッドに印加される電圧は、ロッドの第1サブセットに印加される第1電圧と、ロッドの第2サブセットに印加される第2電圧とを含んでもよく、第1及び第2の電圧はそれぞれDC成分及びAC成分を含む。第1及び第2の電圧のDC成分は同じでもよく、第1及び第2の電圧のAC成分は同じ周波数及び大きさ並びに180度の相対位相を有し、AC成分の大きさはDC成分の大きさの約6倍にしてもよい。少なくとも1つのイオン検出器は電子増倍管又はマイクロチャンネルプレートを含んでもよい。少なくとも1つのイオン検出器はオンアクシス又はオフアクシスでもよい。ガスセンサは第2チャンバに設けられるファラデーカップも含んでもよい。少なくとも1つのイオン検出器はオフアクシスにしてもよい。
以下の通り述べられる図面のいくつかの図を参照して、システムの実施形態を説明する。
図1は、本明細書で説明するシステムのある実施形態による2つのチャンバとともに使用する小型四重極質量フィルタアレイを示す模式図である。
図2は、本明細書で説明するシステムのある実施形態による電子増倍管及び検出器を使用する小型四重極質量フィルタアレイを示す模式図である。
図3は、本明細書で説明するシステムのある実施形態による、電子の流れに対してオンアクシスで設けられる電子増倍管及び検出器を使用する小型四重極質量フィルタアレイを示す模式図である。
図4は、本明細書で説明するシステムのある実施形態によるマイクロチャンネルプレート及び電子検出器を使用する小型四重極質量フィルタアレイを示す模式図である。
図5は、本明細書で説明するシステムのある実施形態による、電子の流れに対してオフアクシスで設けられるマイクロチャンネルプレート及び電子検出器を使用する小型四重極質量フィルタアレイを示す模式図である。
図1を参照すると、四重極アレイガスセンサ100は、第1チャンバ102と第2チャンバ104とを有する。本明細書で説明するように、チャンバ102、104はイオンの検出を容易にするために、真空(例:1.5×10−2Torr以下)で維持される。チャンバ102、104は気密スリーブ105a、105bで接続してもよい。チャンバ102は、参照により本明細書に組み込まれるFerranに付与された米国特許第5,613,294号の四重極アレイガスセンサとともに使用されるチャンバと同様なものであるが、ロッド、及び、一定の電極の機械的な支持を提供し、それに適切な電圧を印加するように意図された金属ピンを含む他のコンポーネントを支持するために使用される同じガラス筐体に埋め込まれている新たなイオン搬送チャンネルを特徴とする。センサ100で分析するガスの進入を制御するためにインレット106を使用してもよい。インレット106のバルブ108を開くとガスがチャンバ102に進入し、閉じるとチャンバ102を密閉する。
チャンバ102は四重極アレイを形成する複数の埋め込みロッド112a〜112nを含む。本明細書の実施形態では、4×4のアレイで等間隔に離間している16本のロッド112a〜112nがあるが、当然、本明細書で説明するシステムは任意の数のロッドで実施してもよい。本明細書の実施形態では、第1電圧を受ける第1バス(図示せず)及び第2電圧を受ける第2バス(図示せず)をそれぞれ16本のロッド112a〜112nのうちの8本にそれぞれ接続して、どの1つの四重極アレイエレメント(ロッド112a〜112nのうち四角形を形成する4つの隣接するもののグループ)でも、ロッド112a〜112nのうち互いに対角に取り付けられているものに同じ電圧が印加されるようにする。
本明細書の実施形態では、チャンバ102、104のそれぞれは、内部に中実のガラスシールが形成されて気密シールを提供する中空円筒形の金属体又はケーシングから構成してもよい。チャンバ102、104のそれぞれは、およそ5/8インチの直径を有してもよく、長さは約1/2インチから5/8インチであってもよい。ガラスシールのために選択される材料は、センサ100の組み立て後に、ガラスシールがロッド112a〜112n及び他のコンポーネントを構造的に安定な位置及び向きにしっかりと保持するように選択することができる。また、ガラスシールのために使用される材料は、ロッド112a〜112n及び他のコンポーネント並びにケーシングの内壁に真空気密シールを提供するように選択することもできる。ガラスシールを形成するために使用される材料は、円盤形で、ロッド112a〜112n及び他のコンポーネントのそれぞれのための穴を有する予備成形されたガラスブランク又はガラスビードであってもよい。予備成形されたガラスビードは加熱して、ガラスを溶融させて、ロッド112a〜112n及び他のコンポーネント並びにケーシングの内壁にしっかりと接合する強化ガラスシールにしてもよい。強化ガラスシールを形成するために使用されるガラスビードは、ベースケーシングの熱係数と同様な熱係数を有し、オーブンで加熱したときに適切な挙動を有するように選択してもよい。センサ100の他の材料によって、またセンサ100の予想される使用の温度範囲によって、ガラスビードには様々な種類のガラスを使用してもよい。例えば、ある実施形態では、ケーシングはステンレススチールでもよく、ガラスビードはステンレススチールの温度係数に近い比較的高い温度係数を有するバリウムアルカリガラスであってもよい。
ロッド112a〜112nに印加される電圧は、AC成分及びDC成分の両方を有してもよい。第1及び第2の電圧のDC成分は、四重極アレイエレメント(前述したロッド112a〜112nのうち4本のグループ)によって形成されるチャンネルの中心で、例えば、DC55ボルトの一定のDC電位を供給することができる。第1及び第2の電圧のAC成分は同じ振幅及び周波数を有してもよいが、第1及び第2の電圧は互いに180度の位相差を有してもよい。このように、どの時点でも、第1電圧及び第2電圧のAC成分の合計はゼロに等しくなる。また、AC電圧及びDC電圧は、AC成分のピークトゥピーク値がDC成分の値の約6倍になるように選択してもよい。本明細書の実施形態では、AC成分及びDC成分は、各四重極エレメントで形成されるチャンネルの中心でDC55ボルトがなお維持され、AC電圧がDC成分の6倍になる限り、それぞれ変えることができる。近似比6:1を維持しながらAC電圧及びDC電圧の両方をスキャンすると、原子質量単位(AMU)でイオン存在量対質量電荷比のスペクトルを生成することができる。
チャンバ102は、チャンバ102の第1端部114に、又はその付近に、電子エミッタ113a、113bを含む。エミッタ113a、113bは、タングステン又は白金などの適切なフィラメント材料から、従来のフィラメントワインディング法により形成されるフィラメントコイルとすることができる。フィラメントコイルは、電子エミッタとして作用する、二酸化イットリウムなどのコーティングを施した、イリジウムなどのベースメタルからなることができる。当然、適切な電子源を使用してもよい。電子エミッタ113a、113bは電子源を提供して、センサ100によって検出するために、チャンバ102内のガス分子をイオン化する。
外部回路(図示せず)は、バス(前述)を介してロッド112a〜112nに電圧を供給して、四重極エレメントのそれぞれを、特定の原子質量単位(AMU)及び質量電荷比を有する特定のイオンに合わせて調整させる。これにより特定のイオン(存在する場合)をチャンバ102の第2端部116に向かって進ませる。一般に、チャンバ102内に存在する可能性があるが、同じAMU及び質量電荷比をもたない他のイオンは、電場によってチャンネルからロッド112a〜112nの1つに引き寄せられて、中和される。
所望のAMU及び質量電荷比をもち、チャンバ102の第2端部118に到達する複数のイオン116は第2端部116で複数のチャンネル122a〜122nを通過して、第2チャンバ104に入る。本明細書の実施形態では、チャンネル122a〜122nは、イオン118をチャンネル122a〜122nに通過させてチャンバ104に入らせるように偏向されている金属管を含む。本明細書の他の箇所でより詳細に説明するように、チャンバ104に入るイオン118は検出器124で検出される。ロッド112a〜112nの電圧が適切に調整されるときに、特定のAMU及び質量電荷比をもち、検出器124に衝突するイオンの数は、当初チャンバ102内にあり、対応するAMU及び質量電荷比をもつガス分子の数に正比例する。そのため、センサ100に接続される外部電子機器を適切に較正することにより、センサ100の使用者はチャンバ102内にどの特定のガスが存在するかだけでなく、特定のガスがどれくらい存在するかも判定することができる。
図2を参照すると、チャンバ104の検出器124が電子増倍管202及びコレクタ204によって提供される実施形態が示されている。電子増倍管202は、例えば真空管構造を利用する従来の電子増倍管であってもよい。電子増倍管は、光子、例えば、UV及びイオン源からの他の浮遊粒子によって生じるノイズの低減に寄与するオフアクシス構成で取り付けられている。電子増倍管202はチャンネル122a〜122nを通過するイオン118を受け取り、その結果として、電子をコレクタ204に供給する。コレクタ204に供給される電子の量は、電子増倍管202によって受け取られるイオンの量に比例する。電子増倍管202及びコレクタ204はどちらも当業界で周知の従来のコンポーネントである。コレクタ204はチャンバ104の外側部分に張り出して、コレクタ204によって受け取られる電子の数の表示を供給する従来の回路(図示せず)に接続してもよい。回路は、ディスプレイ、コンピュータ等など、オペレータに表示できる、及び/又は、コレクタ204の出力に対応する値を保存/記録できる受信機(図示せず)に信号を供給してもよい。
いくつかの実施形態では、チャンバ104は、電子増倍管202をオフに調整しているときに、イオン118を検出するファラデーカップ206を含んでもよい。この二重検出法は、ファラデーカップ信号を使用して電子増倍管202のゲインを較正するのに便利である。他の実施形態では、ファラデーカップ206は存在せず、その場合、イオン118はもっぱら電子増倍管202及びコレクタ204によって検出される。
図3を参照すると、電子増倍管302がチャンバ104内に、チャンネル122a〜122n及びイオン118の流れに対してオンアクシスに設けられている代替実施形態が示されている。図2の実施形態と同様に、電子増倍管302からの出力は回路(図示せず)に連結されているコレクタ304に供給され、当該回路は電子増倍管302に衝突するイオン118に対応する表示及び/又はデータを供給する。
図4を参照すると、チャンバ104にオンアクシスに、そしてチャンネル122a〜122n及びイオン118の流れに対してオンアクシスに設けられているマイクロチャンネルプレートデバイス402を利用する異なる実施形態が示されている。マイクロチャンネルプレート402は、ガスイオンの衝突に応答して、電子を供給することができる。図2及び図3の実施形態と同様に、マイクロチャンネルプレートデバイス402からの出力は回路(図示せず)に連結されているコレクタ404に供給され、当該回路は電子増倍管402に衝突するイオン118に対応する表示及び/又はデータを供給する。マイクロチャンネルプレートデバイス402は、典型的には厚さ2mmの高抵抗性の材料から作られ、一方の面から反対の面まで通じ、表面全体に密に分布する微小な管又はスロット(マイクロチャンネル)の規則的なアレイの厚板とすることができる。マイクロチャンネルは直径約10マイクロメートルで、約15マイクロメートル離間させてもよい。
図4は、シェブロン構成で、すなわち互いに180°回転してシェブロン(v字状)形状を作る傾斜チャンネルで組み立てられる2枚のマイクロチャンネルプレート402のスタックを示す。チャンネル間の角度はデバイスのイオンフィードバックを減じる。シェブロン形マイクロチャンネルプレートアセンブリでは、第1プレートから出る電子は次のプレートでカスケードを開始する。直線チャンネルのマイクロチャンネルプレートアセンブリより優れたシェブロン形マイクロチャンネルプレートアセンブリの利点は、所定の電圧でのゲインが大幅に高いことである。2枚のマイクロチャンネルプレートは一緒にプレスするか、又はその間に小さな隙間を設けて複数のチャンネルに電荷を分散させることができる。
図5を参照すると、チャンバ104内に設けられて、チャンネル122a〜122n及びイオン118の流れに対してオフアクシスであるマイクロチャンネルプレートデバイス502を利用する異なる実施形態が示されている。図2、図3及び図4の実施形態と同様に、マイクロチャンネルプレートデバイス502からの出力は回路(図示せず)に連結されているコレクタ504に供給され、当該回路は電子増倍管502に衝突するイオン118に対応する表示及び/又はデータを供給する。図2の実施形態と同じく、チャンネル122a〜122nを流れるイオン118を検出するために、ファラデーカップ506を任意で使用してもよい。他の実施形態では、マイクロチャンネルプレートデバイス502がチャンバ104内にオフアクシスで設けられていても、ファラデーカップは使用しない。
本明細書で述べる様々な実施形態は、本明細書で説明するシステムに関連した適切な組み合わせで互いに組み合わせてもよい。本発明の他の実施形態は、本明細書で開示する本発明の明細又は実施を検討することにより当業者には明らかであろう。明細及び例は単なる例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲及び精神は以下の請求項によって示されることが意図される。
Claims (7)
- ガスセンサであって、
第1チャンバ内のガスイオンを第1チャンバの第1端部から第1チャンバの第2端部へ向かって移動させる電圧が印加される複数の等間隔のロッドを収容する第1チャンバと、
前記第1チャンバの前記第2端部に連結され、少なくとも1つのイオン検出器を有する第2チャンバと、を備え、
イオンは、前記第1チャンバから前記第1チャンバと前記第2チャンバとの間の複数のチャンネルを通って前記第2チャンバへ移動し、前記少なくとも1つのイオン検出器によって検出される、ガスセンサ。 - 前記ロッドに印加される電圧は、前記ロッドの第1サブセットに印加される第1電圧と、前記ロッドの第2サブセットに印加される第2電圧とを含み、第1及び第2の電圧それぞれがDC成分及びAC成分を含む、請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記第1及び第2の電圧のDC成分は同じであり、前記第1及び第2の電圧のAC成分は同じ周波数及び大きさ並びに180度の相対位相を有し、前記AC成分の大きさは前記DC成分の大きさの約6倍である、請求項2に記載のガスセンサ。
- 前記少なくとも1つのイオン検出器は、電子増倍管及びマイクロチャンネルプレートのうちの1つを含む、請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記少なくとも1つのイオン検出器は、オンアクシス及びオフアクシスのうちの1つである、請求項4に記載のガスセンサ。
- 前記第2チャンバに設けられているファラデーカップを更に備える、請求項4に記載のガスセンサ。
- 前記少なくとも1つのイオン検出器はオフアクシスである、請求項6に記載のガスセンサ。
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