JP2017026433A - 非接触温度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定対象物表面の放射率に依存しない非接触温度測定方法を提供する。【解決手段】被測定対象物表面に一定距離を置いて2水準(水準1と水準2)切り替え補助熱源を配置し、2波長放射温度計にて被測定対象物表面を測定し、得られた2波長における被測定対象物表面の2波長反射光輝度を求めると同時に、前記2波長放射温度計と同一の2波長にて前記2水準切り替え補助熱源の輝度を測定し、2波長反射率比を表す式と、被測定対象物表面の黒体放射輝度を表す式を用いて、真温度の初期値を仮定し、繰り返し演算により温度の算出を行い、温度を収束させて数値解析計算により真温度を求めるようにした。【選択図】図1
Description
本発明は、非接触温度測定方法に関し、特に、鋼板製造プロセス連続熱処理ラインにおける鋼板温度管理や、落下する金属溶滴の温度測定において、非接触の金属表面温度を放射温度計測し、最適な熱処理を可能にし、金属表面の放射率が未知であるため、正確な放射温度測定ができないという課題を解決するのに好適な非接触温度測定方法に関する。
非接触温度測定においては、金属表面の放射率が不明で、鋼種や表面状態などで変化するために正確な温度を測定できないという問題があり、従来から様々な工夫がなされてきた。
例えば、特許文献1では、一般的な放射率補正測温技術として、2波長反射率比を利用する方法が提案されている。
また、本発明者等は、先に特許文献3を出願し、「被測定対象物表面に平行に棒状の2水準切り替え補助熱源を配置し、走査型2波長放射温度計にて前記棒状の2水準切り替え補助熱源に直行する方向に被測定対象物表面を一次元走査して測定し、得られた2波長における熱源反射像から被測定対象物表面の2波長反射パターンをそれぞれ推定すると同時に、前記走査型2波長放射温度計と同一の2波長にて前記棒状の2水準切り替え補助熱源の輝度を測定し、前記被測定対象物表面の2波長反射パターンと前記棒状の2水準切り替え補助熱源の輝度から2波長反射率比を求め、前記被測定対象物表面の放射率に依存しないで真温度を求めるようにした非接触温度測定方法」、を提案し、数値解析計算による解析法も提案している。
例えば、特許文献1では、一般的な放射率補正測温技術として、2波長反射率比を利用する方法が提案されている。
また、本発明者等は、先に特許文献3を出願し、「被測定対象物表面に平行に棒状の2水準切り替え補助熱源を配置し、走査型2波長放射温度計にて前記棒状の2水準切り替え補助熱源に直行する方向に被測定対象物表面を一次元走査して測定し、得られた2波長における熱源反射像から被測定対象物表面の2波長反射パターンをそれぞれ推定すると同時に、前記走査型2波長放射温度計と同一の2波長にて前記棒状の2水準切り替え補助熱源の輝度を測定し、前記被測定対象物表面の2波長反射パターンと前記棒状の2水準切り替え補助熱源の輝度から2波長反射率比を求め、前記被測定対象物表面の放射率に依存しないで真温度を求めるようにした非接触温度測定方法」、を提案し、数値解析計算による解析法も提案している。
上記従来の2波長反射率比を利用した特許文献1の方法では、解くべき数式は示されているものの、示された数式は解析的に解いて求めることが出来ない形であり、具体的解法が示されていなかった。
そこで本発明は、上記問題点を解決し、鋼板等の被測定対象物表面の放射率が不明で、鋼種や表面状態などで変化する場合であっても、2波長反射率比を利用した方法で正確な温度を測定できるようにした非接触温度測定方法を提供することを目的とする。
そこで本発明は、上記問題点を解決し、鋼板等の被測定対象物表面の放射率が不明で、鋼種や表面状態などで変化する場合であっても、2波長反射率比を利用した方法で正確な温度を測定できるようにした非接触温度測定方法を提供することを目的とする。
上記従来技術の問題点を解決するために、本発明者等が先に出願した特許文献2で提案した数値解析計算による解析法を、従来の特許文献1等に記載した2波長反射率比測定を利用した方法に適用することにより、2波長黒体放射輝度比α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T)を用い、真温度Tの初期値を仮定しα(T)を求め、当該求めたα(T)を右辺に代入してLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかを計算し、当該計算したLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかよりTを求め、当該求めたTを用いて再度α(T)を求めるところから繰り返してTの値を収束させ、数値解析計算により真温度Tを求めるものであり、放射率が不明であっても温度測定を可能にした非接触温度測定方法である。
すなわち、本発明は、被測定対象物表面に一定距離を置いて2水準切り替え補助熱源を配置し、2波長放射温度計にて被測定対象物表面を測定し、得られた2波長における被測定対象物表面の2波長反射光輝度を求めると同時に、前記2波長放射温度計と同一の2波長にて前記2水準切り替え補助熱源の輝度を測定し、
2波長反射率比Rρを次式から求め、
Rρ={(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))}/
{(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2)/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2)}
ただし、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記2波長放射計測定輝度をLλ1,1(T)、Lλ1,2(T)、Lλ2,1(T)、Lλ2,2(T)として真温度Tの関数で表し、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記補助熱源輝度をそれぞれLHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,1、LHeat-source,λ2,2とし、
次に、前記2水準切り替え補助熱源の水準1における輝度を水準2に対して十分小さくすることにより、波長λ1とλ2における被測定対象物表面の黒体放射輝度LBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)を表す次の2式の何れかに、ただしα(T)は被測定対象物表面の2波長黒体放射輝度比α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T)であり、
LBB,λ1(T)={Lλ1,1(T)−(1/α(T))・Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
LBB,λ2(T)={α(T)・Lλ1,1(T)−Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
真温度Tの初期値を仮定しα(T)を求め、当該求めたα(T)を右辺に代入してLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかを計算し、当該計算したLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかよりTを求め、当該求めたTを用いて再度α(T)を求めるところから繰り返してTの値を収束させ、数値解析計算により真温度Tを求めることを特徴とする非接触温度測定方法である。
2波長反射率比Rρを次式から求め、
Rρ={(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))}/
{(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2)/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2)}
ただし、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記2波長放射計測定輝度をLλ1,1(T)、Lλ1,2(T)、Lλ2,1(T)、Lλ2,2(T)として真温度Tの関数で表し、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記補助熱源輝度をそれぞれLHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,1、LHeat-source,λ2,2とし、
次に、前記2水準切り替え補助熱源の水準1における輝度を水準2に対して十分小さくすることにより、波長λ1とλ2における被測定対象物表面の黒体放射輝度LBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)を表す次の2式の何れかに、ただしα(T)は被測定対象物表面の2波長黒体放射輝度比α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T)であり、
LBB,λ1(T)={Lλ1,1(T)−(1/α(T))・Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
LBB,λ2(T)={α(T)・Lλ1,1(T)−Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
真温度Tの初期値を仮定しα(T)を求め、当該求めたα(T)を右辺に代入してLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかを計算し、当該計算したLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかよりTを求め、当該求めたTを用いて再度α(T)を求めるところから繰り返してTの値を収束させ、数値解析計算により真温度Tを求めることを特徴とする非接触温度測定方法である。
本発明の非接触温度測定方法によれば、被測定対象物表面の放射率に依存しないで真温度を求めることができるので、例えば、製鉄プロセスにおける鋼板熱処理工程の温度制御等に適用すれば、温度制御の精度が向上し、製品品質向上、歩留まり向上、エネルギー原単位の削減を図ることができる。
以下に本発明の測定原理を説明するが、本発明者等が先に出願した特許文献2と同じであり、特許文献2では、棒状の2水準切り替え補助熱源と一次元走査型2波長放射温度計の組み合わせで説明しているが、最終的に導かれた式は、その導出過程から、本発明の、水準1と水準2の2水準切り替え点状補助熱源と、2波長放射温度計の組み合わせに読み替えても成り立つものである。
以下の説明は本発明者等による先願である特許文献2と同じである。
(測定原理)
2波長反射率比による放射率補正測温方式の原理について説明する。
まず、拡散性の反射を考慮して、対象表面を覆う半球状の一様黒体熱源を補助熱源とした理想的な場合で検討する。
補助熱源(対象表面を覆う半球状の一様黒体熱源)の温度を水準1と水準2の2水準切り替え、その時の波長λ1およびλ2の輝度を、LHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1とLHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,2とする。2水準の切り替えは、補助熱源のシャッターを開閉し、LHeat-source,λ1,2=LHeat-source,λ2,2=0または室温放射としてもよい。Lλ1,0(T)=Lλ2,0(T)=LBB(T)となる熱源輝度LHeat-source,0は図1のように求められる。
補助熱源の波長λ1およびλ2の輝度がLHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1のときの波長λ1およびλ2検出輝度をそれぞれLλ1,1(T)およびLλ2,1(T)とし、補助熱源輝度がLHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,2のときのそれぞれをLλ1,2(T)およびLλ2,2(T)とすると、下記の6つの式(1)〜(6)が得られる。ここで、ελ1,ελ2は、それぞれ波長λ1,λ2における対象表面の放射率を表し、ρλ1,ρλ2は、それぞれ波長λ1,λ2における対象表面の反射率を表す。
Lλ1,0(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,0 …………(1)
Lλ2,0(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,0 …………(2)
Lλ1,1(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,1 …………(3)
Lλ2,1(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,1 …………(4)
Lλ1,2(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,2 …………(5)
Lλ2,2(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,2 …………(6)
このうち、式(3)〜(6)が観測値を表し、式(1)および(2)が推定したい黒体の条件を表す。
(測定原理)
2波長反射率比による放射率補正測温方式の原理について説明する。
まず、拡散性の反射を考慮して、対象表面を覆う半球状の一様黒体熱源を補助熱源とした理想的な場合で検討する。
補助熱源(対象表面を覆う半球状の一様黒体熱源)の温度を水準1と水準2の2水準切り替え、その時の波長λ1およびλ2の輝度を、LHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1とLHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,2とする。2水準の切り替えは、補助熱源のシャッターを開閉し、LHeat-source,λ1,2=LHeat-source,λ2,2=0または室温放射としてもよい。Lλ1,0(T)=Lλ2,0(T)=LBB(T)となる熱源輝度LHeat-source,0は図1のように求められる。
補助熱源の波長λ1およびλ2の輝度がLHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1のときの波長λ1およびλ2検出輝度をそれぞれLλ1,1(T)およびLλ2,1(T)とし、補助熱源輝度がLHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,2のときのそれぞれをLλ1,2(T)およびLλ2,2(T)とすると、下記の6つの式(1)〜(6)が得られる。ここで、ελ1,ελ2は、それぞれ波長λ1,λ2における対象表面の放射率を表し、ρλ1,ρλ2は、それぞれ波長λ1,λ2における対象表面の反射率を表す。
Lλ1,0(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,0 …………(1)
Lλ2,0(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,0 …………(2)
Lλ1,1(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,1 …………(3)
Lλ2,1(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,1 …………(4)
Lλ1,2(T)=ελ1・LBB,λ1(T)+ρλ1・LHeat-source,λ1,2 …………(5)
Lλ2,2(T)=ελ2・LBB,λ2(T)+ρλ2・LHeat-source,λ2,2 …………(6)
このうち、式(3)〜(6)が観測値を表し、式(1)および(2)が推定したい黒体の条件を表す。
式(1)と(3)、式(3)と(5)の差を求めることにより波長λ1について下記の式(7)が得られる。
ρλ1=(Lλ1,0(T)−Lλ1,1(T))/
(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)
=(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/
(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2) ……………………(7)
同様に、式(2)と(4)、式(4)と(6)の差を求めることにより波長λ2についても下記の式(8)が得られる。
ρλ2=(Lλ2,0(T)−Lλ2,1(T))/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1)
=(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2) ……………………(8)
式(7)と(8)の比を取ることにより、下記式(9)が得られる。
Rρ≡ρλ1/ρλ2
={(Lλ1,0(T)−Lλ1,1(T))/(Lλ2,0(T)−Lλ2,1(T))}/
{(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1)}
={(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))}/
{(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2)/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2)} …………(9)
ここで、Rρは波長λ1とλ2における反射率の比を表し、式(9)の下段は観測された4つの信号、および補助熱源をモニターして得られる4つの信号からなり、これらよりRρを決める。式(9)の上段から波長λ1における黒体放射輝度は下記式(10)で表される。
LBB,λ1(T)=Lλ1,0(T)
=(1/α(T))・Lλ2,0(T)
=(Lλ1,1(T)−Rρ・RHS,1-0・Lλ2,1(T))/
(1−α(T)・Rρ・RHS,1-0) …………………………(10)
ここで、
RHS,1-0=(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1) ………………(11)
α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T) …………………………………………(12)
であり、α(T)は2波長の黒体放射輝度比であり、対象温度Tの関数である。
補助熱源輝度LHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1が十分小さく、ゼロとみなせる場合、式(11)は
RHS,1-0=LHeat-source,λ1,0/LHeat-source,λ2,0=1/α(T)
となるため、式(10)は以下の式(13)および(14)で表される。
LBB,λ1(T)
=Lλ1,0(T)
=(1/α(T))・Lλ2,0(T)
={Lλ1,1(T)−(1/α(T))・Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ) …(13)
LBB,λ2(T)
=Lλ2,0(T)
=α(T)・Lλ1,0(T)
={α(T)・Lλ1,1(T)−Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ) …(14)
ρλ1=(Lλ1,0(T)−Lλ1,1(T))/
(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)
=(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/
(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2) ……………………(7)
同様に、式(2)と(4)、式(4)と(6)の差を求めることにより波長λ2についても下記の式(8)が得られる。
ρλ2=(Lλ2,0(T)−Lλ2,1(T))/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1)
=(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2) ……………………(8)
式(7)と(8)の比を取ることにより、下記式(9)が得られる。
Rρ≡ρλ1/ρλ2
={(Lλ1,0(T)−Lλ1,1(T))/(Lλ2,0(T)−Lλ2,1(T))}/
{(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1)}
={(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))}/
{(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2)/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2)} …………(9)
ここで、Rρは波長λ1とλ2における反射率の比を表し、式(9)の下段は観測された4つの信号、および補助熱源をモニターして得られる4つの信号からなり、これらよりRρを決める。式(9)の上段から波長λ1における黒体放射輝度は下記式(10)で表される。
LBB,λ1(T)=Lλ1,0(T)
=(1/α(T))・Lλ2,0(T)
=(Lλ1,1(T)−Rρ・RHS,1-0・Lλ2,1(T))/
(1−α(T)・Rρ・RHS,1-0) …………………………(10)
ここで、
RHS,1-0=(LHeat-source,λ1,0−LHeat-source,λ1,1)/
(LHeat-source,λ2,0−LHeat-source,λ2,1) ………………(11)
α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T) …………………………………………(12)
であり、α(T)は2波長の黒体放射輝度比であり、対象温度Tの関数である。
補助熱源輝度LHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ2,1が十分小さく、ゼロとみなせる場合、式(11)は
RHS,1-0=LHeat-source,λ1,0/LHeat-source,λ2,0=1/α(T)
となるため、式(10)は以下の式(13)および(14)で表される。
LBB,λ1(T)
=Lλ1,0(T)
=(1/α(T))・Lλ2,0(T)
={Lλ1,1(T)−(1/α(T))・Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ) …(13)
LBB,λ2(T)
=Lλ2,0(T)
=α(T)・Lλ1,0(T)
={α(T)・Lλ1,1(T)−Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ) …(14)
したがって、Tの初期値を仮定しα(T)を決め、測定したRρ、およびLλ1,1(T)、Lλ2,1(T)を用い式(13)または式(14)からLBB,λ1(T)またはLBB,λ2(T)を計算し、Tを求め、このTの値を用いてα(T)を再度計算し、式(13)または式(14)からLBB,λ1(T)またはLBB,λ2(T)を計算することを繰り返し、数値解析計算によりTを求めることが出来る。
なお、ここで補助熱源は黒体としたが、式(9)の下段で反射率比Rρを求める際に熱源もモニターしているため、反射率比の測定は必ずしも黒体である必要はない。
なお、ここで補助熱源は黒体としたが、式(9)の下段で反射率比Rρを求める際に熱源もモニターしているため、反射率比の測定は必ずしも黒体である必要はない。
(補助熱源)
上記測定原理の説明では被測定対象物表面を覆う半球状の一様熱源という理想的な場合で説明したが、例えば鋼板製造プロセス連続熱処理ライン等の測定現場において、半球状の一様熱源は実際には実現困難である。そこで、実用的な方法として、半球状の一様熱源の代替として点状あるいは有限サイズの熱源を用いて測定する。
何故これが一様半球熱源の代替となるかを下記に説明する。
半球の代わりに、図2に示すような点状熱源を考える。この場合、測定対象が完全に鏡面性であれば、2波長温度計の捉える反射光は補助熱源が半球状の一様熱源であっても点状熱源であっても同じであるため図1に示した半球状の一様熱源と同じ効果が得られる。測定対象が完全に鏡面性でない場合には半球状の一様熱源であった場合と比べ点状熱源である場合には2波長温度計が捉える反射光量は拡散反射した反射光分だけ減るものの、反射の拡散性が2波長で同じか十分近いと仮定できれば、反射率比Rρは変わらないため、点状熱源で代替して同じ測定が可能である。
上記測定原理の説明では被測定対象物表面を覆う半球状の一様熱源という理想的な場合で説明したが、例えば鋼板製造プロセス連続熱処理ライン等の測定現場において、半球状の一様熱源は実際には実現困難である。そこで、実用的な方法として、半球状の一様熱源の代替として点状あるいは有限サイズの熱源を用いて測定する。
何故これが一様半球熱源の代替となるかを下記に説明する。
半球の代わりに、図2に示すような点状熱源を考える。この場合、測定対象が完全に鏡面性であれば、2波長温度計の捉える反射光は補助熱源が半球状の一様熱源であっても点状熱源であっても同じであるため図1に示した半球状の一様熱源と同じ効果が得られる。測定対象が完全に鏡面性でない場合には半球状の一様熱源であった場合と比べ点状熱源である場合には2波長温度計が捉える反射光量は拡散反射した反射光分だけ減るものの、反射の拡散性が2波長で同じか十分近いと仮定できれば、反射率比Rρは変わらないため、点状熱源で代替して同じ測定が可能である。
Claims (1)
- 被測定対象物表面に一定距離を置いて2水準切り替え補助熱源を配置し、2波長放射温度計にて被測定対象物表面を測定し、得られた2波長における被測定対象物表面の2波長反射光輝度を求めると同時に、前記2波長放射温度計と同一の2波長にて前記2水準切り替え補助熱源の輝度を測定し、
2波長反射率比Rρを次式から求め、
Rρ={(Lλ1,1(T)−Lλ1,2(T))/(Lλ2,1(T)−Lλ2,2(T))}/
{(LHeat-source,λ1,1−LHeat-source,λ1,2)/
(LHeat-source,λ2,1−LHeat-source,λ2,2)}
ただし、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記2波長放射計測定輝度をLλ1,1(T)、Lλ1,2(T)、Lλ2,1(T)、Lλ2,2(T)として真温度Tの関数で表し、水準1と水準2における波長λ1とλ2における前記補助熱源輝度をそれぞれLHeat-source,λ1,1、LHeat-source,λ1,2、LHeat-source,λ2,1、LHeat-source,λ2,2とし、
次に、前記2水準切り替え補助熱源の水準1における輝度を水準2に対して十分小さくすることにより、波長λ1とλ2における被測定対象物表面の黒体放射輝度LBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)を表す次の2式の何れかに、ただしα(T)は被測定対象物表面の2波長黒体放射輝度比α(T)=LBB,λ2(T)/LBB,λ1(T)であり、
LBB,λ1(T)={Lλ1,1(T)−(1/α(T))・Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
LBB,λ2(T)={α(T)・Lλ1,1(T)−Rρ・Lλ2,1(T)}/(1−Rρ)
真温度Tの初期値を仮定しα(T)を求め、当該求めたα(T)を右辺に代入してLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかを計算し、当該計算したLBB,λ1(T)とLBB,λ2(T)の何れかよりTを求め、当該求めたTを用いて再度α(T)を求めるところから繰り返してTの値を収束させ、数値解析計算により真温度Tを求めることを特徴とする非接触温度測定方法。
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JP2015144437A JP2017026433A (ja) | 2015-07-21 | 2015-07-21 | 非接触温度測定方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2015
- 2015-07-21 JP JP2015144437A patent/JP2017026433A/ja active Pending
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CN106896079A (zh) * | 2017-03-13 | 2017-06-27 | 北京环境特性研究所 | 耐高温镍基合金材料的光谱发射率建模方法和测量系统 |
CN106896079B (zh) * | 2017-03-13 | 2019-05-24 | 北京环境特性研究所 | 耐高温镍基合金材料的光谱发射率建模方法和测量系统 |
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