JP2017021806A - 医療品管理システム、医療品管理方法、及び、プログラム - Google Patents

医療品管理システム、医療品管理方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡単に導入及び設置でき、且つ、医療品を適切に管理することができる医療品管理システム等を提供する。【解決手段】医療品管理システム100において、通信シート20a〜20cは、医療現場における医療品70a〜70cが置かれる場所に設置され、通信シート20a〜20cの内部を伝達する電磁波が通信シート20a〜20cの表面から浸出することによって近接場が生じる。リーダライタ10は、通信シート20a〜20cに電磁波を送信し、送信した電磁波によって生じた近接場を介して、医療品70a〜70cに付されたタグから医療品70a〜70cの管理情報を読み取る。管理装置40は、リーダライタ10による管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行する。【選択図】図1

Description

この発明は、医療品管理システム、医療品管理方法、及び、プログラムに関する。
RFID(Radio Frequency Identification)を用いて物品の在庫を管理する技術が知られている。一般的に、RFIDを用いた物品の在庫管理は、物品の管理情報を格納したRFID用のIC(Integrated Circuit)タグ(RFIDタグ又はRFタグともいう。)を管理対象の物品に貼付し、貼付されたRFタグをRFリーダライタにより非接触で読み取ることによって実行される。
例えば特許文献1は、RFIDタグを用いて使用期限が限定されている物品を管理し、入庫された物品の先入先出しをユーザに徹底させることができる物品管理システムを開示している。具体的に特許文献1では、RFIDタグの発信信号の変動を検出することで格納庫から物品が取出されたことを認識する。そして、取出された物品の入庫日と、物品管理情報として記憶手段に記憶された格納庫内の物品群の各入庫日と、を比較することにより、格納庫からの物品の先入先出しが守られているか否かを認識する。
また、特許文献2は、ICタグと組み合わせて使用し、安定な読取性を示し、簡単に導入及び設置することができる通信シート、及び、通信シートを用いた情報管理システムを開示している。具体的に特許文献2に開示された情報管理システムでは、通信機器が通信シートの表面に接触又は近接することで、通信機器との間で通信を行うことができる。また、複数の通信機器が通信シートの表面に接触又は近接している場合には、これら複数の通信機器間の通信を中継することができる。特許文献2は、このような情報管理システムを、図書館における蔵書管理、オフィス内における書類管理、販売店舗における商品管理、研究施設における薬品管理等の物品管理に適用することができることを開示している。
特開2005−82381号公報 特許第5318219号公報
ところで、病院、診療所、保健所等の医療現場における医療品の管理は、他の物品の管理に比べて、医療品の不足、誤使用、紛失、発注漏れによる欠品等を高い精度で防止することが求められる。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単に導入及び設置でき、且つ、医療品を適切に管理することができる医療品管理システム等を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る医療品管理システムは、
医療現場における医療品が置かれる場所に設置される通信シートであって、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該通信シートの表面から浸出することによって近接場が生じる通信シートと、
前記通信シートに前記電磁波を送信し、当該送信した電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取る読取部と、
前記読取部による前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行する実行部と、
を備えたことを特徴とする。
また、前記通信シートは、少なくとも一方にメッシュ状の開孔が形成された2層のシート状導体を有し、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該メッシュ状の開孔から浸出することによって、前記近接場が生じてもよい。
また、前記通信シートは、前記医療品が置かれる面上に敷設されてもよい。
また、前記通信シートと前記医療品との間に敷設されるスペーサを更に備えてもよい。
また、前記スペーサは、高強度の樹脂と空気とを含んで構成され、前記スペーサ全体の体積に占める前記空気の体積の割合は、閾値以上であってもよい。
前記スペーサは、プラスチックを素材として形成されたダンボールシートであるプラスチックダンボールであってもよい。
また、前記医療品は、前記医療現場において消費される消耗品であり、
前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて、前記医療品を補充すべきか否かを判定し、前記医療品を補充すべきであると判定した場合、前記医療品を発注先のサーバに発注してもよい。
また、前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて定められる前記医療品の在庫量が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記医療品を補充すべきであると判定してもよい。
また、前記医療品が使用されるスケジュールを記憶するスケジュール記憶部をさらに備え、
前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて定められる前記医療品の在庫量と、前記スケジュール記憶部に記憶された前記スケジュールと、に基づいて、前記医療品を補充すべきか否かを判定してもよい。
また、前記通信シートは、前記医療現場における前記医療品が使用される場所に設置され、
前記医療品が使用されるスケジュールを記憶するスケジュール記憶部をさらに備え、
前記実行部は、前記スケジュール記憶部に記憶された前記スケジュールに定められた前記医療品が使用される時点において、前記読取部によって前記管理情報が前記通信シートを介して読み取られない場合に、警告を発してもよい。
本発明の第2の観点に係る医療品管理方法は、
内部を伝達する電磁波が表面から浸出することによって近接場が生じる通信シートを、医療現場における医療品が置かれる場所に設置し、
前記通信シートに前記電磁波を送信し、当該送信した電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取り、
前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行する、
ことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
医療現場における医療品が置かれる場所に設置される通信シートであって、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該通信シートの表面から浸出することによって近接場が生じる当該通信シートに前記電磁波を送信させ、
前記送信させた電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取らせ、
前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行させる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、簡単に導入及び設置でき、且つ、医療品を適切に管理することができる医療品管理システム等を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る医療品管理システムの概要を示す図である。 タグが付された医療品の例を示す図である。 通信シートの構成を説明するための図である。(A)は平面図、(B)はA−A線の断面図、(C)はタグが付された医療品が通信シート上に置かれた様子を示す図である。 医療品管理システムの構成を示すブロック図である。 医療品の管理テーブルの例を示す図である。 医療品が使用されるスケジュールの例を示す図である。 管理装置において実行される医療品管理処理の流れを示すフローチャートである。 警告画面の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る医療品管理システムの概要を示す図である。 タグが付された医療品の例を示す図である。(A)は、充電器を内蔵する医療品を示す図であり、(B)は、導体部を内蔵する医療品を示す図である。 タグが付された医療品が通信シート上に置かれた様子を示す図である。(A)は、タグが付された医療品がスペーサを介さずに通信シート上に置かれた様子を示す図であり、(B)は、タグが付された医療品がスペーサを介して通信シート上に置かれた様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係る医療品管理システム100を示す。医療品管理システム100は、医療現場に設置され、医療現場における医療品の所在や在庫を管理するシステムである。ここで、医療現場とは、病院をはじめ、診療所、保健所、福祉施設等、医療品が使用されて医療行為が行われる建物、施設、設備等である。また、医療品とは、医療行為において治療等のために使用される器材や機器等である。医療品の例として、注射器、カテーテル、人工血管、血液ポンプ、輸血製剤、体温計、血圧計、内視鏡、ガーゼ等、様々なものが挙げられる。
医療品管理システム100は、図1に示すように、キャビネット30に設置された通信シート20a〜20cと、リーダライタ10と、管理装置40と、データベース50と、端末装置60と、を備える。通信シート20a〜20cとリーダライタ10とは、同軸ケーブル35を介して接続され、リーダライタ10と管理装置40とは、LANケーブル11を介して接続され、管理装置40とデータベース50と端末装置60とは、LANケーブル12を介して接続されている。また、管理装置40、データベース50、及び、端末装置60は、外部ネットワーク80を介して医療問屋に設置された医療問屋サーバ90と接続されている。
通信シート20a〜20cは、それぞれ、表面に生じる近接場を介して、表面に接触又は近接した通信機器と通信を行うシート状の媒体(シート状のアンテナ)である。ここで、シート状とは、2次元の面としての広がりを持ち、厚さが薄い形状(平板状)をいう。通信シート20a〜20cは、それぞれ、リーダライタ10におけるアンテナの機能を有する。
通信シート20a〜20cは、それぞれ、医療現場に設けられたキャビネット30の医療品が置かれる面上、すなわち各収納棚の棚板(床面)上に敷設される。キャビネット30の各収納棚には、様々な医療品70a〜70c(図1では外観として医療品70a〜70cが内部に入れられたパッケージ(外箱)を示している。)が未使用の状態で置かれ、保管される。
なお、図1に示していないが、キャビネットの引き出し部に通信シートを設置してもよいことはいうまでもない。
なお、以下では、医療品70a〜70c等の管理対象となる医療品70のそれぞれを区別せずに称する場合には、医療品70と総称する。同様に、通信シート20a〜20cのそれぞれを区別せずに称する場合には、通信シート20と総称する。
図2に示すように、キャビネット30に置かれる医療品70のそれぞれには、医療品70の管理情報を格納したRFタグ71が付される。RFタグ71に格納される管理情報は、このRFタグ71が付された医療品70に関する情報であって、例えば医療品70のID(識別情報)、品名を示す情報、保管場所に関する情報、使用期限等である。このような医療品70の管理情報が、医療品70が置かれた場所に設置された通信シート20によってRFタグ71から読み取られる。
なお、図2は、RFタグ71が医療品70のパッケージ(外箱)に付されている様子を示している。このように、医療品70によっては医療品70そのものにRFタグ71を付すことが不適切な場合もあるため、医療品70にRFタグ71が付されることは、RFタグ71が医療品70そのものに付されることに加えて、RFタグ71が、医療品70を内包するパッケージ等、医療品70と共に置かれるものに付されることも含む。RFタグ71がパッケージに付される場合、RFタグ71が付される位置は、パッケージの外面でも内面でもどちらでもよい。
医療品70がカテーテル等の比較的サイズが小さいものである場合、1つのパッケージ内には、複数の医療品70が含まれていてもよい。この場合、複数の医療品70が入れられたパッケージに付された1つのRFタグ71には、これら複数の医療品70に関する共通の管理情報が格納される。
RFタグ71を医療品70に付する方法は、シールやテープ等で貼り付ける等、どのような方法であってもよい。RFタグ71を医療品70に付する位置は、医療品70又はそのパッケージの形状や特性を考慮して決めることができる。例えば、RFタグ71は、通信シート20によって読み取られ易いよう、医療品70におけるRFタグ71を付することが可能な領域のうち、通信シート20に近い位置、すなわち上側よりも下側に近い位置に付されることが好適である。
また、RFタグ71は、自己電源を有しないパッシブタグである。すなわち、RFタグ71は、外部(具体的には通信シート20)から供給された電磁波をエネルギー源として動作する。
リーダライタ10は、通信シート20を介して、通信シート20が設置された場所に置かれた医療品70に付されたRFタグ71から、医療品70の管理情報を読み取る。そのため、通信シート20は、医療品管理システム100において管理対象となる医療品70が置かれる様々な場所に設置される。すなわち、通信シート20が設置される場所として、理解を容易にするため図1ではキャビネット30のみを示しているが、キャビネット30に限らず、医療現場における医療品70が置かれる様々な場所(例えば保管庫や病棟において医療品70が保管される棚、たんす、収納ボックス等のそれぞれ)に設置される。更に、通信シート20が設置される場所には、医療品70が保管される場所だけでなく、手術室や診療室等、医療品70が使用される際に一時的に置かれる場所も含まれる。
また、リーダライタ10は、1枚の通信シート20によって、複数の医療品70に付されたRFタグ71から管理情報を読み取ることができる。そのため、通信シート20は、キャビネット30の収納棚のように、通常、複数の医療品70が置かれる場所に設置される。
図3(A)及び図3(B)に、通信シート20の構成を示す。
通信シート20は、図3(A)の平面図に示すように、厚み方向における一方側の表面に、メッシュ状の開孔が形成されたシート状導体21を有する。また、通信シート20は、図3(B)の断面図に示すように、厚み方向における他方側の表面に、シート状導体21に対向して配置されるシート状導体22を有し、2層のシート状導体21,22の間に誘電体23を有する。なお、シート状導体21の上面には、水をこぼした場合等に備えて塩化ビニル等の保護シート24が貼り付けられている。
シート状導体21及びシート状導体22は、それぞれ例えば厚さが約32μmのアルミのラミネートで構成される。誘電体23は、例えば厚さが約2cmの発泡ポリオレフィンで構成される。なお、シート状導体21及びシート状導体22は、アルミのラミネートに限らず、銅、銀、ニッケル等の金属箔、めっき、蒸着、プリント等で構成されてもよい。また、誘電体23は、発泡ポリオレフィンに限らず、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド等で構成されてもよい。例えば、誘電体23は、オレフィン樹脂(TPO)やスチレン樹脂(SBC)、塩ビ樹脂(TPVC)、ウレタン樹脂(PU)、エステル樹脂(TPE)、アミド樹脂(TPAE)、フッ素化樹脂(PTFE)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等で構成することができる。また、誘電体23は、織物、編物、湿式不織布、乾式不織布等の繊維構造体で構成されてもよい。更には、誘電体23に代えて絶縁体(例えば、ガラスエポキシ素材)を用いてもよいし、誘電体23自体用いずに、シート状導体21、22間は空気であってもよい。
誘電体23は、周波数800MHz〜10GHzにおける比誘電率が1.0〜15、好ましくは1.0〜5.0、更に好ましくは1.0〜3.0であるものが用いられる。誘電体23として、特に、比誘電率や加工性を考慮し、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)といったポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)といったポリエステル、ポリイミド(PI)が好ましく、特にポリエステル、ポリオレフィンが好ましい。また、誘電体23は、多孔質素材であることが好ましく、例えば、空隙率50〜85%の発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレン等が挙げられる。シートが多孔質素材であることにより、シートの空隙率が上がり、比誘電率が1に近づくため、安定した通信性能を得ることができる。多孔質な素材であれば、連続発泡でも独立発泡でも構わない。
なお、通信シート20は、必要に応じてカットして用いることができる。すなわち、通信シート20は、通信シート20が設置される場所の面積に応じて、適当なサイズにカットされ、所望の場所に設置される。
通信シート20は、同軸ケーブル35と接続するためのコネクタ25を有する。同軸ケーブル35の他端にはリーダライタ10が接続されている。すなわち、図1に示したように、キャビネット30に設置された複数の通信シート20a〜20cは、それぞれ同軸ケーブル35を介してリーダライタ10に接続されている。また、通信シート20は、図3(B)に示すように、コネクタ25が設けられた側とは反対側の端部に、インピーダンス調整用の終端部26を有する。
リーダライタ10は、通信シート20に電磁波を送信し、送信した電磁波によって生じた近接場を介して、医療品70に付されたRFタグ71から医療品70の管理情報を読み取る読取部(読取装置)である。
具体的に説明すると、リーダライタ10は、各場所に設置された通信シート20のそれぞれに、同軸ケーブル35を介して、UHF帯域の電磁波(波長約30cmの電波)を、予め定められた周期(例えば1秒)で繰り返し送信する。リーダライタ10から送信された電磁波は、通信シート20の内部を伝達する。そして、通信シート20の内部を伝達する電磁波が通信シート20の表面から浸出することによって、近接場が生じる。
より詳細に説明すると、リーダライタ10から送信された電磁波は、2層のシート状導体21,22の間の誘電体23内であって、コネクタ25から終端部26までの間を伝達する。そして、誘電体23内を伝達する電磁波は、シート状導体21に形成されたメッシュ状の開孔から浸出することによって、シート状導体21のごく近傍の浸出領域27(図3(B)において破線で示した領域)に漏れ出す(浸出する)。この浸出した電磁波(エバネッセント波)は、遠方へは伝搬されず、シート状導体21のごく近傍の浸出領域27内において近接場を形成する。
シート状導体21の表面から浸出する電磁波の量、すなわち浸出領域27の大きさは、主に、シート状導体21に形成されたメッシュの間隔と、誘電体23の比誘電率と、によって決まる。なお、誘電体23内を伝達する電磁波は、通信シート20のシート状導体22側の表面には開孔が形成されておらずシールドされているため、シート状導体22側からは浸出しない。
図3(C)に示すように、通信シート20が設置された場所に医療品70が置かれると、医療品70に付されたRFタグ71が、近接場が生じている浸出領域27に入る。RFタグ71は、このように通信シート20の浸出領域27にまで近接すると、通信シート20の表面に形成されている近接場を検知し、通信シート20へ向けて、格納されている管理情報を示す信号を発信する。リーダライタ10は、通信シート20を介して、RFタグ71から発信された信号を受信することで、RFタグ71に格納された情報を読み取る。
リーダライタ10は、このような電磁波の送信とRFタグ71からの信号を受信する送受信部と、この送受信部を制御する制御部と、上位の管理装置40とLAN(Local Area Network)ケーブル11を介して通信するための通信インタフェースと、を備える。制御部は、通信シート20への電磁波の送信タイミングを制御し、読み取った情報をそのまま、あるいは加工して、LANケーブル11で接続される上位の管理装置40、及び管理装置40とLANケーブル12を介して接続される更に上位の端末装置60に、通信インタフェースを介して通知する。
次に、図4を参照して、医療品管理システム100における管理装置40及び端末装置60の構成について説明する。
管理装置40は、リーダライタ10(読取部)によるRFタグ71からの管理情報の読み取り結果に基づいて、医療品管理システム100における医療品70の管理に係る所定処理を実行する実行部である。管理装置40は、専用又は汎用のコンピュータ等によって構成される。或いは、管理装置40は、既存の各種電子機器に組み込まれて構成されることもできる。
管理装置40は、図4に示すように、制御部42と、通信インタフェース43と、記憶部44と、操作部45と、を備える。
制御部42は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。制御部42は、ROMに記憶されたプログラムに従って管理装置40が具備する各種機能を制御することにより、管理装置40における各種処理を実行する。
通信インタフェース43は、LANケーブル11を介してリーダライタ10と通信するためのLANポート、及び、LANケーブル12を介してデータベース50及び端末装置60と通信するためのLANポート等によって構成される。
記憶部44は、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の不揮発性メモリによって構成される。記憶部44は、RFタグ71から読み取った医療品70の管理情報等、制御部42が各種処理を実行することにより生成又は取得されるデータを記憶する。
操作部45は、管理装置40の電源スイッチや設定を初期化するリセットボタン等によって構成される。
制御部42は、リーダライタ10が通信シート20を介してRFタグ71から読み取った医療品70の管理情報を収集し、収集した管理情報をデータベース50に格納する。そして、制御部42は、データベース50に記憶された管理情報に基づいて、医療品70の管理に係る処理を実行する。
データベース50は、図4に示すように、医療品70の管理情報を示す管理テーブル51と、医療品70の使用予定を示すスケジュール52と、を記憶する。データベース50は、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリによって構成される。
図5に、データベース50に記憶される管理テーブル51の例を示す。管理装置40の制御部42は、医療現場の様々な場所に設置された通信シート20を介して読み取られた多数の医療品70の管理情報を収集して、図5に示すような管理テーブル51を順次生成及び更新していく。
具体的に説明すると、管理テーブル51は、管理情報として、ID(識別情報)、品名コード、品名、納品日、使用期限、状況、所在等の情報を記憶する。以下、各項目について説明する。
「ID」は、医療品70のそれぞれを識別可能なように、医療品70毎にユニークに設定された情報である。
「品名コード」は、カテーテル、人工血管等の医療品70の品名を示すコードである。IDが異なる医療品70であっても、品名が同じであれば、同じ品名コードが設定される。
ID及び品名コードは、例えば医療品70に付されたRFタグ71に格納されており、RFラグ71から読み取られた情報が管理テーブル51に記憶される。
「品名」は、管理テーブル51に記憶された医療品70のそれぞれが何であるかをユーザが把握しやすいように、品名コードが示す品名を表したものである。品名コードと品名との対応関係は、管理装置40内に記憶されていてもよいし、外部ネットワーク80を介してクラウドサーバから取得してもよい。
「納品日」は、医療品70が病院等の医療現場に納品された日付を示す。納品日として、その医療品70に付されたRFタグ71を最初に読み取った日付が格納される。
「使用期限」は、医療品70が安全及び有効に使用されることを保証するために設定された期限を示す。使用期限は、医療品70に付されたRFタグ71に格納されており、RFラグ71から読み取られた情報が管理テーブル51に記憶されてもよい。或いは、IDに基づいて管理装置40が外部ネットワーク80を介してクラウドサーバから取得するものであってもよい。
「状況」は、医療品70の現在の状況、具体的にはその医療品70が、通信シート20が設置された場所に現在存在しているか否かを示す。その医療品70のIDが、医療現場に設置されたいずれかの通信シート20を介して読み取れられた場合、「状況」の項目欄には「あり」との情報が格納される。これに対して、その医療品70のIDが、医療現場に設置されたどの通信シート20からも読み取られなかった場合、「状況」の項目欄には「持出中」との情報が格納される。
「所在」は、医療品70の現在の所在場所を示す。具体的に説明すると、「状況」の項目欄に「あり」と格納されている場合、「所在」の項目欄には、その医療品70のIDが最後に読み取られた通信シート20が設置された場所(例えば保管庫A、保管庫B、手術室B等)が格納される。これに対して、「状況」の項目欄に「持出中」と格納されている場合は、その医療品70の所在場所が不明であるため、「所在」の項目欄には何も格納されない。
管理装置40の制御部42は、このような管理情報を格納した管理テーブル51を、様々な場所に設置された通信シート20を介してRFタグ71から医療品70の管理情報を取得する毎に、更新していく。具体的に説明すると、制御部42は、RFタグ71から読み取った管理情報に含まれるIDと、管理テーブル51内に記憶された各IDと、を比較することにより、読み取った管理情報が管理テーブル51内に既に存在しているか否かを判別しながら、以下の(1)〜(3)に示すような手順でデータベース50を更新していく。
(1)例えば納品時等、医療品70が医療現場に初めて持ち込まれた場合、その医療品70の管理情報は、管理テーブル51内に存在しない。この場合、制御部42は、管理テーブル51内に新たな行を追加して、管理テーブル51の各項目欄に読み取った管理情報を格納する。例えば、制御部42は、管理テーブル51の「納品日」の項目欄には、読み取った日付を格納し、「状況」の項目欄には、「あり」と格納し、「所在」の項目欄には、管理情報を読み取った通信シート20が設置された場所を格納する。
(2)これに対して、既に納品された医療品70が医療現場内に保管されている場合、その医療品70の管理情報は、管理テーブル51内に既に存在する。この場合、制御部42は、管理テーブル51内のその医療品70の管理情報を、新たに読み取った管理情報に更新する。例えば、その医療品70が保管室Aから保管室Bに移動した場合等、以前とは別の通信シート20で管理情報を読み取った場合、制御部42は、管理テーブル51の「所在」の項目欄を、新たに管理情報を読み取った通信シート20が設置された場所に更新する。一方で、新たに読み取った管理情報が以前に読み取った管理情報と同じである場合は、管理テーブル51は変更されない。
(3)更に、医療品70が持ち出されて使用されている場合や廃棄された場合、その医療品70の管理情報は、通信シート20を介して読み取られない。そのため、制御部42は、管理テーブル51内に存在しているにも拘わらず、所定時間が経過してもどの通信シート20からも読み取られない管理情報がある場合は、制御部42は、管理テーブル51内のその医療品70の「状況」の項目欄を「持出中」に変更し、且つ、「所在」の項目欄に格納された情報を削除する。なお、「状況」の項目欄が「持出中」に変更された医療品70のIDが再度いずれかの通信シート20を介して読み出された場合、その医療品70の持ち出しが完了したと判定して、「状況」の項目欄を「あり」に戻す。
このようにして管理テーブル51において医療品70の状況や所在を管理することで、医療品70の在庫状況をリアルタイムで把握することができ、また自動的に棚卸することができる。更に、医療品70の所在をリアルタイムで把握することができるため、医療品70の紛失の防止につながる。また、「状況」の項目欄が「持出中」となった回数や時間を記録することで、医療品70の使用頻度の情報も取得することができる。
順次更新される管理テーブル51の情報は、端末装置60からの要求に応じて端末装置60に送信される。端末装置60は、ユーザによって操作される装置であって、例えばPC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。
図4に示すように、端末装置60は、制御部62と、通信インタフェース63と、操作部65と、表示部66と、を備える。
制御部62は、CPU、ROM、RAM等によって構成される。制御部62は、ROMに記憶されたプログラムに従って端末装置60が具備する各種機能を制御することにより、端末装置60における各種処理を実行する。
通信インタフェース63は、LANケーブル12を介して管理装置40及びデータベース50と通信するためのLANポート等によって構成される。
操作部65は、例えばキーボード、マウス、ボタン又はタッチパネル等によって構成される。操作部65は、ユーザから入力された各種の操作指示を受け付け、受け付けた操作指示を制御部62に送信する。
表示部66は、例えば液晶ディスプレイ等によって構成される。表示部66は、例えば制御部62が管理装置40から受信したデータ等、表示すべきデータを制御部62から取得して、取得したデータを示す画像を表示する。
端末装置60には、医療品管理システム100における医療品70の管理処理を実現するための所定のアプリケーションプログラムが、予めインストールされる。制御部62は、予めインストールされたアプリケーションプログラムに従って、データベース50に対して管理テーブル51の情報を要求する。そして、制御部62は、通信インタフェース63を介してデータベース50に記憶された管理テーブル51の情報を取得し、表示部66に表示する。これにより、ユーザは、医療現場内の医療品70の所在や在庫の情報を、リアルタイムで得ることができる。
なお、端末装置60は、1台だけでなく、様々な場所からユーザが医療品70の管理情報を取得できるように、医療現場の内外問わず、データベース50にアクセス可能な様々な場所に設置することができる。これにより、様々な場所のユーザに、データベース50に記憶された管理テーブル51の情報を取得してユーザに提示することができる。
また、データベース50は、管理テーブル51に加えて、医療品70が使用されるスケジュール52を記憶するスケジュール記憶部としても機能する。
図6に、データベース50に記憶されるスケジュール52の例を示す。スケジュール52は、医療品管理システム100が設置された医療現場における、医療品70が使用される日時、場所、及び、使用する医療品70及びその個数の情報を格納している。例えば図6に示すスケジュール52は、第1に、2015年7月1日の10時から12時の間に、手術室Aにおいて、カテーテル3個、注射器5個等の医療品70が必要であることを示している。
このようなスケジュール52は、例えばユーザが端末装置60の操作部65を操作して、入力及び更新することができる。或いは、医療現場における医療品70の使用されるスケジュールがクラウドサーバで管理されており、クラウドサーバから適宜のタイミングで順次スケジュールを取得して、データベース50に記憶されたスケジュール52を更新することもできる。
次に、管理装置40において実行される医療品管理処理の流れについて、図7に示すフローチャートを参照して、説明する。
図7のフローチャートに示す医療品管理処理が開始する前に、管理対象となる医療品70にRFタグ71を付し、医療品70が置かれる医療現場の各場所に通信シート20を設置しておく。そして、設置された通信シート20に接続された管理装置40及びリーダライタ10のそれぞれにおいて、電源が投入され、通信シート20を介してRFタグ71から情報を読み取ることが可能な状態になると、図7のフローチャートに示す医療品管理処理は開始する。
医療品管理処理が開始すると、管理装置40の制御部42は、通信シート20を介してRFタグ71から医療品70の管理情報を読み取る読み取りタイミングが到来したか否かを判定する(ステップS11)。この読み取りタイミングは、予め定められた周期(例えば1秒)で繰り返し到来する。読み取りタイミングが到来していない場合(ステップS11;No)、制御部42は、処理をステップS11に留め、読み取りタイミングが到来するまで待機する。
読み取りタイミングが到来すると(ステップS11;Yes)、制御部42は、通信シート20a〜20cを介して、RFタグ71から医療品70の管理情報を読み取る(ステップS12)。具体的に説明すると、制御部42は、管理装置40に接続されたリーダライタ10に対して、リーダライタ10に接続された通信シート20a〜20cのそれぞれにUHF帯域の電磁波を送信するように、指令する。管理対象である医療品70に付されたRFタグ71は、リーダライタ10から送信された電磁波を検出すると、RFタグ71に格納された医療品70の管理情報を示す信号を、通信シート20に発信する。リーダライタ10は、RFタグ71から発信された管理情報を示す信号を、通信シート20を介して受信し、管理装置40に送信する。ステップS12において、管理装置40の制御部42は、このようにリーダライタ10を介してRFタグ71を読み取ることで、管理対象である医療品70の管理情報を取得する。
なお、上記では、読み取りタイミングは、複数の通信シート20a〜20cの間で共通していることを前提として説明した。しかしながら、読み取りタイミングは、複数の通信シート20a〜20cの間で異なっていてもよい。その場合、制御部42は、ステップS11において、複数の通信シート20a〜20cのうちのいずれかの読み取りタイミングが到来したか否かを判定する。そして、複数の通信シート20a〜20cのうちのいずれかの読み取りタイミングが到来する毎に、読み取りタイミングが到来した通信シート20に対して個別に、上記の読み取り処理を実行する。
RFタグ71から医療品70の管理情報を読み取ると、制御部42は、読み取った管理情報によって、データベース50を更新する(ステップS13)。すなわち、制御部42は、例えば図5に示した管理テーブル51に対して、医療品70が新たに納品された場合にはその管理情報を追加し、医療品70の場所が移動した場合には「所在」の項目欄を新たな場所の情報に書き換え、医療品70が持ち出された場合には「状況」の項目欄にその旨を示す情報に書き換える。このようにして、制御部42は、データベース50に記憶された管理テーブル51を最新の情報に更新する。
データベース50を更新すると、制御部42は、データベース50に記憶された、医療品70が使用されるスケジュール52を参照する(ステップS14)。そして、制御部42は、現在の医療品70の所在が適正であるか否かを判定する(ステップS15)。
具体的に説明すると、制御部42は、データベース50に記憶されたスケジュール52に定められた医療品70が使用される時点において、その医療品70の管理情報がその医療品70が使用される場所に設置された通信シート20を介して読み取られない場合に、医療品70の所在が適正でないと判定する。医療品70が使用される場所とは、例えば手術室や診察室等、医療品70の使用によって治療行為が行われる部屋や空間である。
例えば図6に示したスケジュール52の例では、2015年7月1日の10時から12時の間に、手術室Aにおいて、カテーテル3個、注射器5個等の医療品70が必要である。この例では、制御部42は、時刻が7月1日の10時になった場合、又はその所定時間前(例えば10分前等)の時点において、手術室Aに設置された通信シート20を介してカテーテル3個、注射器5個等の医療品70の管理情報が読み取れなかった場合、医療品70の所在が適正でないと判定する。このように、制御部42は、スケジュール52を参照して、スケジュール52に定められた各時点において、必要な場所に必要な医療品が必要な個数以上存在しているかを判定する。
医療品70の所在が適正でないと判定した場合(ステップS15;No)、制御部42は、警告を発する(ステップS16)。例えば、制御部42は、警告を示す所定のメッセージを端末装置60に送信し、端末装置60の表示部66に、例えば図8に示すような警告画面を表示させる。これにより、ユーザは、必要な医療品70が不足していることを認識することができる。なお、図8は、手術室Aにカテーテルが1個不足している場合の例を示している。このような警告は、手術室や診察室等、不足している医療品70が使用される場所に設置された端末装置60、又はその場所に近くに設置された端末装置60に送信されて表示されることがより効果的である。
このように、医療品70の所在が適正でない場合に警告を発することにより、医療品70の使用時における不足を防止することができる。また、誤った医療品70を使用することの防止にもつながる。
一方で、ステップS15において、データベース50に記憶されたスケジュール52に定められた医療品70が使用される時点において、その医療品70の管理情報がその医療品70が使用される場所に設置された通信シート20を介して読み取られた場合、制御部42は、医療品70の所在が適正であると判定する(ステップS15;Yes)。この場合、警告を発する必要がないため、制御部42は、ステップS16の処理をスキップする。
次に、制御部42は、医療品70を補充すべきか否かを判定する(ステップS17)。すなわち、医療品70が医療現場において消費される消耗品である場合、その在庫が不足することが許されない。また、在庫が過剰であることも好ましくない。そのため、制御部42は、リーダライタ10によって読み取られ、データベース50に管理テーブル51として記憶された医療品70の管理情報に基づいて、各医療品70の在庫を調べて、補充が必要であるか否かを判定する。
医療品70を補充すべきか否かの判定基準として、複数の判定基準を設定することができる。例えば、制御部42は、第1の判定基準として、管理テーブル51に記憶された管理情報に基づいて定められる医療品70の在庫量が、予め定められた閾値を下回った場合に、医療品70を補充すべきであると判定する。すなわち、制御部42は、最新の管理テーブル51に記憶された医療品70の個数を品名毎に計算し、医療現場内に現在残っている在庫量を品名毎に取得する(例えばカテーテルの在庫量は10個、人工血管の在庫量は5個等)。そして、取得した在庫量を予め定められた閾値と比較する。この閾値は、例えば品名毎に個別に設定することができる。
更に、第2の判定基準として、制御部42は、管理テーブル51に記憶された管理情報に基づいて定められる医療品70の在庫量と、データベース50に記憶されたスケジュール52と、に基づいて、医療品70を補充すべきであると判定する。すなわち、制御部42は、現在の在庫量だけでなく、医療品70が使用されるスケジュール52も考慮して、近い将来的にいずれかの医療品70の在庫が不足するか否かを予測する。例えば、多量の医療品70を使用することが予定されている場合には、その医療品70の現在の在庫量が閾値以上であっても、補充の必要が生じる。このような場合にも発注処理を実行できるよう、制御部42は、医療品70の現在の在庫量だけでなく、その医療品70の使用が予定されている量を更に加味して、医療品70を補充すべきか否かを判定する。
医療品70の補充が必要であると判定した場合(ステップS17;Yes)、制御部42は、発注先のサーバに、補充すべき医療品70を発注する(ステップS18)。すなわち、制御部42は、補充すべき医療品70を取り扱っている医療問屋に設置された医療問屋サーバ90に、外部ネットワーク80を介して、補充すべき医療品70の品名とその個数の情報を含む発注メールを送信する。このように、必要なタイミングで自動的に発注処理が実行されるため、ユーザが在庫管理に煩わされることなく、効率的に在庫を適切な範囲に維持することができる。
一方で、ステップS17において、医療品70の補充が必要でないと判定した場合(ステップS17;No)、医療品70を発注する必要がない。そのため、制御部42は、ステップS18の処理をスキップする。
その後、制御部42は、処理をステップS11に戻す。そして、制御部42は、ステップS11において、次の読み取りタイミングが到来するまで待機し、次の読み取りタイミングが到来すると、上記で説明したステップS12〜S18の処理を繰り返す。このように、管理装置40は、通信シート20を介して管理情報を順次読み取り、データベース50を最新の状態に保ちながら、医療現場内の医療品70の所在及び在庫を管理する。
以上説明したように、本実施形態に係る医療品管理システム100では、内部を伝達する電磁波が表面から浸出することによって近接場が生じる通信シート20を、医療現場における医療品70が置かれる場所に設置し、リーダライタ10が、通信シート20を介して、医療品70に付されたRFタグ71から医療品70の管理情報を読み取る。そして、読み取った管理情報に基づいて、医療現場内における医療品70の所在及び在庫を管理する。通信シート20は、キャビネット30等の既存の収納手段を含む様々な場所に、簡単に導入及び設置することができるため、医療現場における医療品70の所在を広く把握することができる。そのため、医療品70の不足、誤使用、紛失、発注漏れによる欠品等を高い精度で防止できる。
(実施形態2)
実施形態1では、医療品70が、通信シート20上に直接配置される構成について説明した。しかしながら、かかる構成では、リーダライタ10がRFタグ71から医療品70の管理情報を適切に読み取ることができない場合がある。本実施形態では、医療品70の管理情報の読み取り精度を向上させるために、通信シート20と医療品70との間にスペーサを設ける例について説明する。
まず、管理情報の読み取り精度が低下する原因について説明する。管理情報の読み取り精度が低下する原因としては、リーダライタ10とRFタグ71との間の通信を妨害する通信妨害物が、通信シート20の上面の近傍に配置されることが考えられる。通信妨害物は、例えば、通信を妨害するノイズを発生するノイズ発生源や、通信を妨害する導体部材である。
ノイズ発生源は、例えば、充電対象物を充電するための充電器(特に充電器が内蔵する充電回路)である。充電対象物は、医療品70であってもよいし、医療品70とは無関係の物品であってもよい。充電器は、充電対象物に内蔵されるタイプのものでもよいし、充電対象物に装着されて使用されるタイプのものでもよい。導体部材は、導体により構成される部材である。導体部材は、医療品70を構成する部材であってもよいし、医療品70とは無関係の部材であってもよい。
本実施形態では、充電対象物は、医療品70dであり、充電器72dが医療品70dに内蔵されているものとする。つまり、本実施形態では、充電器72dを内蔵する医療品70dが通信シート20a上で充電されている間に、医療品70dに付されたRFタグ71dから医療品70dの管理情報を読み取る例について説明する。また、本実施形態では、導体部材は、他の医療品70eの一部を構成する導体部76eであるものとする。つまり、本実施形態では、医療品70dとリーダライタ10との間の通信シート20a上に、導体部76eを含む医療品70eが配置される例について説明する。
図9に、本実施形態に係る医療品管理システム110を示す。医療品管理システム110は、2個の医療品70aに代えて医療品70d及び医療品70eが通信シート20a上に配置される点、医療品70dを充電するための電力を供給するコンセント31がキャビネット30に設けられている点、及び、スペーサ28a,28b,28cがそれぞれ通信シート20a,20b,20c上に敷設される点が医療品管理システム100と異なる。つまり、本実施形態では、通信シート20aと医療品70d及び医療品70eとの間にスペーサ28aが設けられ、通信シート20bと4個の医療品70bとの間にスペーサ28bが設けられ、通信シート20cと2個の医療品70cとの間にスペーサ28cが設けられる。
コンセント31は、キャビネット30に設けられ、医療品70dに交流電力を供給するためのコンセントである。コンセント31には、電源コード74dが備える電源プラグ75dが差し込まれる。スペーサ28aは、通信シート20aと医療品70d及び医療品70eとの間に、スペースを確保するための部材である。スペーサ28aは、ノイズ発生源や導体部材が、通信シート20aが備えるシート状導体21に近づき過ぎないように、通信シート20a上に重ねて配置される部材である。スペーサ28b及びスペーサ28cは、スペーサ28aと同様の構成及び機能を有する。
スペーサ28aは、通信に用いられる電波になるべく影響を与えずに、ノイズ発生源や導体部材と通信シート20aとの間にスペースを確保する素材や構造であることが好適である。従って、スペーサ28aは、誘電率や誘電正接がなるべく小さいことが望ましい。また、スペーサ28a上には、医療品70dや医療品70eが載せられる。このため、スペーサ28aは、医療品70dや医療品70eの荷重に耐えられるように、十分に丈夫な素材により構成されることが望ましい。一般的な医療品の質量は2〜3kg程度であり、設置面積が3cm前後であるとすると、単位面積当たりの荷重に換算すると、64N/cm〜96N/cm(6.53kgf/cm〜9.8kgf/cm)程度の荷重がかかっても変形が生じない強度とすればよい。
スペーサ28aは、空隙率が高い構造であり、高強度な素材(例えば、プラスチック)により構成されることが好適である。また、スペーサ28aは、通信シート20aに重ねられるため、厚さ方向に直交する面の形状が通信シート20aとほぼ同じ形状であることが好適である。スペーサ28aは、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの高強度の樹脂により形成された中空構造の板状部材であることが好適であり、特に低誘電率、低誘電正接、成形性等の観点からは、ポリプロピレンが好適である。
つまり、スペーサ28aは、高強度の樹脂と空気とを含んで構成され、スペーサ28a全体の体積に占める空気の体積の割合は高い程好ましい(例えば、70%以上)。この割合が高い程、誘電率や誘電正接が低くなるためである。典型的には、スペーサ28aは、プラパール(登録商標)やサンプライ(登録商標)などに代表されるプラスチックダンボール(プラスチックを素材として形成されたダンボールシート、通称プラダン)であることが好適である。スペーサ28aは、多孔質の樹脂板であってもよいし、高強度の素材により骨組みされたジャングルジムのような構造の板状部材であってもよい。
医療品70dは、充電機能を有し、充電した電力で動作する医療品である。医療品70dは、例えば、電子回路を備えた計器(例えば、血圧計)である。図10(A)に示すように、医療品70dは、充電器72dと、蓄電池73dと、電源コード74dとを備える。充電器72dは、医療品70dに内蔵され、電源コード74dを介してコンセント31から供給された電荷を蓄電池73dに蓄積する装置である。充電器72dは、図示しない充電回路を備える。充電器72dは、コンセント31から供給される交流電力を直流電力に変換し、直流電力で蓄電池73dを充電する。充電器72dは、蓄電池73dの充電中に、数100kHz程度の高周波をノイズとして放出する。
蓄電池73dは、医療品70dの動力源となる電力を蓄積し、医療品70dが動作する時に蓄積した電力を放電する。蓄電池73dは、充電器72dにより充電される。電源コード74dは、蓄電池73dが蓄積する電力を、コンセント31から蓄電池73dに供給する。電源コード74dは、コンセント31に差し込まれるプラグ75dを備える。医療品70dには、RFタグ71dが付される。
図10(B)に示すように、医療品70eは、導体部76eを含む医療品である。導体部76eは、導体、つまり、金属により構成される。導体部76eは、例えば、配線、筐体、金具などであり、どのような目的を達成するための金属であってもよい。医療品70eには、RFタグ71eが付される。
次に、スペーサ28aにより、リーダライタ10とRFタグ71dとの間の通信が、ノイズ発生源や導体部材から保護される手法について説明する。以下、医療品70dに付されたRFタグ71dから管理情報を読み出す例について説明する。まず、図11(A)を参照して、比較例として、スペーサ28aがない場合における通信の様子について説明する。
図11(A)に示すように、スペーサ28aがない場合、医療品70dと医療品70eとが通信シート20a上に直接配置される。ここで、医療品70eは、医療品70dとコネクタ25との間に配置されるものとする。まず、理解を容易にするため、医療品70dが充電中でなく、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合について説明する。
この場合、医療品70dが備えるRFタグ71dは、浸出領域27内に配置される。このため、リーダライタ10がコネクタ25を介して通信シート20に電波を注入すると、RFタグ71dに電波が到達する。そして、RFタグ71dは、電波を受信したことに応答して、管理情報を含む電波を放射する。この管理情報を含む電波は、通信シート20内又は空気中を伝搬して、リーダライタ10に供給される。つまり、医療品70dが充電中でなく、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合、医療品70dの管理情報の読み取りは正常に実行されることが期待できる。
次に、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合について説明する。まず、図11(A)に示すように、充電器72dと通信シート20aが備えるシート状導体21との間の距離(d1)はかなり短く、充電器72dが浸出領域27内に配置されるものとする。ここで、医療品70dが備える充電器72dが、高周波をノイズとして放出する。この場合、充電器72d(充電器72dが備える充電回路)とシート状導体21とが結合し、充電器72dから放出されたノイズがシート状導体21に注入される。その結果、リーダライタ10から放出された電波がRFタグ71dに適切に到達しなかったり、RFタグ71dから放射された電波がリーダライタ10に適切に到達しなかったりして、管理情報が適切に読み取れない可能性がある。つまり、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合、管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性がある。
次に、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されている場合について説明する。この場合、医療品70dが備える充電器72dが、高周波をノイズとして放出する。このため、上述したように、充電器72dから放射されるノイズの影響により、管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性がある。更に、この場合、医療品70eが備える導体部76eと通信シート20aが備えるシート状導体21との間の距離(d2)はかなり短い。このため、導体部76eが浸出領域27に含まれ、導体部76eとシート状導体21とが結合する可能性がある。その結果、リーダライタ10から放出された電波がRFタグ71dに適切に到達しなかったり、RFタグ71dから放射された電波がリーダライタ10に適切に到達しなかったりする確率が高まる。つまり、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されている場合、管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性が高い。
なお、医療品70dが充電中でなく、医療品70eが通信シート20a上に配置されている場合、導体部76eの影響により、管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性がある。
次に、図11(B)を参照して、スペーサ28aがある場合における通信の様子について説明する。
図11(B)に示すように、スペーサ28aがある場合、医療品70dと医療品70eとがスペーサ28aを介して通信シート20a上に配置される。まず、医療品70dが充電中でなく、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合、充電器72dから放射されるノイズの影響や導体部76eの影響がないため、リーダライタ10による管理情報の読み取りは正常に実行されることが期待できる。
次に、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合について説明する。この場合、医療品70dが備える充電器72dが、高周波をノイズとして放出する。しかしながら、充電器72dと通信シート20aが備えるシート状導体21との間の距離(d1)はそれ程短くならず、少なくとも、スペーサ28aの厚さ以上となる。その結果、充電器72dが浸出領域27外に配置される。このため、充電器72dとシート状導体21とが結合しにくくなり、又は、結合しても強く結合することはなく、充電器72dから放出されたノイズはそれ程シート状導体21に注入されない。
その結果、リーダライタ10から放出された電波がRFタグ71dに適切に到達しなかったり、RFタグ71dから放射された電波がリーダライタ10に適切に到達しなかったりする確率は低くなる。つまり、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されていない場合、管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性は低い。
次に、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されている場合について説明する。この場合、医療品70dが備える充電器72dが、高周波をノイズとして放出するが、上述したように、ノイズの影響により管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性は低い。また、医療品70eが備える導体部76eと通信シート20aが備えるシート状導体21との間の距離(d2)は、それ程短くならず、少なくともスペーサ28aの厚さ以上となる。ここでは、導体部76eは、浸出領域27外に配置されるものとする。すると、導体部76eとシート状導体21とが結合する可能性は低く、結合したとしてもそれ程強い結合にならない。その結果、導体部76eの影響により管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性は低い。つまり、医療品70dが充電中であり、医療品70eが通信シート20a上に配置されている場合、ノイズの影響や導体部76eの影響により管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性は低い。
なお、医療品70dが充電中でなく、医療品70eが通信シート20a上に配置される場合、導体部76eの影響により管理情報の読み取りが正常に実行されない可能性は低い。
本実施形態では、ノイズの発生源である充電器72dとシート状導体21との間の距離と、導体部材である導体部76eとシート状導体21との間の距離とは、少なくとも、スペーサ28aの厚さ以上となり、それ程、短くならない。その結果、ノイズの発生源と導体部材とが、浸出領域27外に配置される。このため、本実施形態によれば、ノイズ発生源や導体部材の影響によりリーダライタ10による管理情報の読み取り精度が低下することを抑制することができる。
なお、スペーサ28aの存在により、RFタグ71d(又はRFタグ71e)とシート状導体21との間の距離も遠くなる。しかしながら、RFタグ71d(又はRFタグ71e)が浸出領域27に含まれていれば、これらの距離は多少長くも管理情報の読み取りは正常に実行される。また、ノイズの発生源と導体部材とが浸出領域27内に配置されたとしても、スペーサ28aの存在によりd1やd2がある程度長くなるため、管理情報の読み取り精度が低下することをある程度抑制することができる。
また、通信に用いる電波の周波数(例えば、800MHz〜10GHz)は、充電器72dが発生するノイズの周波数(例えば、数100kHz程度)よりも数千倍から数万倍程度高い。このため、通信に用いる電波とノイズとでは、減衰特性や共振周波数が全く異なる。従って、スペーサ28aを設けてノイズによる影響を大幅に低減させたとしても、必ずしも、通信に用いる電波が正常に伝搬しなくなるとは限らない。つまり、通信に用いる電波が正常に伝搬する範囲で、ノイズや導体部材による影響が大幅に減衰するように、スペーサ28aの厚さや素材や構造を選択することが好適である。
スペーサの厚みは、一般的には10mm程度で設定しておき、通信に用いる電波の伝搬度合、ノイズ減衰等を考慮しつつ、例えば1mm単位で調整すればよい。
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態1では、通信シート20は、キャビネット30における医療品70が置かれる面上、すなわちRFタグ71から管理情報を読み取る医療品70の下側に敷設されているとして説明したが、これに限らない。例えば、通信シート20は、RFタグ71から管理情報を読み取る医療品70に対して、上側又は横側(例えば医療品70に対して上側の板の下面又は横側の板の側面)に設置されてもよい。但し、通信シート20が通信可能な領域である浸出領域27がごく近傍に限られることを考慮すると、通信シート20は、医療品70の下側に設置される方が、複数の医療品70の管理情報を安定して読み取ることができる。
また、通信シート20は、設置される場所に単純に置かれることに限らず、例えばキャビネット30の各収納棚の棚板の内部に組み入れられていてもよい。すなわち、キャビネット30と通信シート20とが一体となっていてもよい。
また、上記実施形態1においては、シート状導体21に形成される開孔はメッシュ状(網目状)であると説明したが、これに限らない。要は、通信シート20の内部を伝達する電磁波が浸出する浸出領域27を作れるような形状であればよい。例えば、シート状導体21に螺旋状に開孔が形成されていてもよい。また、開孔の形状は、正方形状に限らず、他の形状(円状や菱形状)等でも構わない。さらに、上記実施形態ではシールドとして機能させるために平板であったシート状導体22にも、シート状導体21と同様に開孔が形成されていてもよい。
また、上記実施形態1では、リーダライタ10と管理装置40とは、別々の装置に分かれていた。しかし、本発明において、リーダライタ10と管理装置40とは、1個の装置で構成されてもよい。例えば、管理装置40が、リーダライタ10が備えていた読取部の機能、すなわち、通信シート20に電磁波を送信し、送信した電磁波によって生じた近接場を介して、医療品70に付されたRFタグ71から医療品70の管理情報を読み取る機能を備えていてもよい。また、管理装置40の個数は、医療品管理システム100内に1台のみとは限らない。通信シート20が設置されたキャビネット30毎、或いは部屋毎に1台ずつ設置される等、複数の管理装置40が設置され、複数の管理装置40によって1つのデータベース50が更新されてもよい。
また、管理装置40の機能を、端末装置60が実行するように構成することもできる。すなわち、医療品管理システム100内にミドルウェアとして機能する管理装置40が存在せず、各端末装置60が上述した管理装置40の機能を備えるように構成してもよい。
データベース50は、医療品管理システム100が設置された医療現場内でなく、医療現場外に設置されてもよい。例えば、管理テーブル51及びスケジュール52は、クラウドサーバで記憶及び管理されており、管理装置40及び端末装置60が、管理テーブル51及びスケジュール52に格納された情報を、必要に応じて外部ネットワーク80を介して取得するように構成してもよい。
また、上記実施形態1では、管理装置40及び端末装置60は、それぞれCPUを備えていたが、CPUの代わりに専用の制御回路を備えていてもよい。また、リーダライタ10、管理装置40、及び、端末装置60の間は、LANケーブル11,12のような有線での接続に限らず、無線LAN等のような無線で接続されていてもよい。
実施形態2では、充電器72dが医療品70dに内蔵される例について説明したが、充電器72dは医療品70dの外部に設けられてもよい。また、ノイズ発生源は、充電器に限られず、また、医療品70dとは無関係のものであってもよい。
また、実施形態2では、医療品70dが備える充電器72dが、医療品70dの通信に影響を与える例について説明したが、医療品70dが備える充電器72dが、医療品70eの通信に影響を与える可能性もある。かかる場合でも、スペーサ28aの存在により、充電器72dが発生するノイズの影響が低減することが期待できる。
また、実施形態2では、導体部材が医療品70eの一部である例について説明したが、導体部材は医療品70eとは無関係のものであってもよい。かかる場合でも、スペーサ28aの存在により、導体部材の影響が低減することが期待できる。
また、実施形態2では、スペーサ28aと通信シート20aとが別体である例について説明したが、スペーサ28aと通信シート20aとが一体的に形成されてもよい。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた管理装置及び端末装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報処理装置等を、本発明に係る医療品管理システムを構成する管理装置及び端末装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した管理装置40及び端末装置60による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る医療品管理システムを構成する管理装置及び端末装置として機能させることができる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネット等の通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
10…リーダライタ、11,12…LANケーブル、20,20a〜20c…通信シート、21,22…シート状導体、23…誘電体、24…保護シート、25…コネクタ、26…終端部、27…浸出領域、28a,28b,28c…スペーサ、30…キャビネット、31…コンセント、35…同軸ケーブル、40…管理装置、42…制御部、43…通信インタフェース、44…記憶部、45…操作部、50…データベース、51…管理テーブル、52…スケジュール、60…端末装置、62…制御部、63…通信インタフェース、65…操作部、66…表示部、70,70a〜70e…医療品、71,71d,71e…RFタグ、72d…充電器、73d…蓄電池、74d…電源コード、75d…電源プラグ、76e…導体部、80…外部ネットワーク、90…医療問屋サーバ、100,110…医療品管理システム

Claims (12)

  1. 医療現場における医療品が置かれる場所に設置される通信シートであって、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該通信シートの表面から浸出することによって近接場が生じる通信シートと、
    前記通信シートに前記電磁波を送信し、当該送信した電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取る読取部と、
    前記読取部による前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行する実行部と、
    を備えたことを特徴とする医療品管理システム。
  2. 前記通信シートは、少なくとも一方にメッシュ状の開孔が形成された2層のシート状導体を有し、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該メッシュ状の開孔から浸出することによって、前記近接場が生じる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療品管理システム。
  3. 前記通信シートは、前記医療品が置かれる面上に敷設される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療品管理システム。
  4. 前記通信シートと前記医療品との間に敷設されるスペーサを更に備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載の医療品管理システム。
  5. 前記スペーサは、高強度の樹脂と空気とを含んで構成され、前記スペーサ全体の体積に占める前記空気の体積の割合は、閾値以上である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の医療品管理システム。
  6. 前記スペーサは、プラスチックを素材として形成されたダンボールシートであるプラスチックダンボールである、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の医療品管理システム。
  7. 前記医療品は、前記医療現場において消費される消耗品であり、
    前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて、前記医療品を補充すべきか否かを判定し、前記医療品を補充すべきであると判定した場合、前記医療品を発注先のサーバに発注する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の医療品管理システム。
  8. 前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて定められる前記医療品の在庫量が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記医療品を補充すべきであると判定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の医療品管理システム。
  9. 前記医療品が使用されるスケジュールを記憶するスケジュール記憶部をさらに備え、
    前記実行部は、前記読取部によって読み取られた前記管理情報に基づいて定められる前記医療品の在庫量と、前記スケジュール記憶部に記憶された前記スケジュールと、に基づいて、前記医療品を補充すべきか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の医療品管理システム。
  10. 前記通信シートは、前記医療現場における前記医療品が使用される場所に設置され、
    前記医療品が使用されるスケジュールを記憶するスケジュール記憶部をさらに備え、
    前記実行部は、前記スケジュール記憶部に記憶された前記スケジュールに定められた前記医療品が使用される時点において、前記読取部によって前記管理情報が前記通信シートを介して読み取られない場合に、警告を発する、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の医療品管理システム。
  11. 内部を伝達する電磁波が表面から浸出することによって近接場が生じる通信シートを、医療現場における医療品が置かれる場所に設置し、
    前記通信シートに前記電磁波を送信し、当該送信した電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取り、
    前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行する、
    ことを特徴とする医療品管理方法。
  12. コンピュータに、
    医療現場における医療品が置かれる場所に設置される通信シートであって、当該通信シートの内部を伝達する電磁波が当該通信シートの表面から浸出することによって近接場が生じる当該通信シートに前記電磁波を送信させ、
    前記送信させた電磁波によって生じた前記近接場を介して、前記医療品に付されたタグから前記医療品の管理情報を読み取らせ、
    前記管理情報の読み取り結果に基づいて、所定処理を実行させる、
    ことを特徴とするプログラム。
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