JP2017021448A - 銘柄スコア計算システム - Google Patents

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Abstract

【課題】銘柄ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、従来よりも効果的に集約したスコアを計算する銘柄スコア計算システムを提供する。【解決手段】各銘柄について1以上の銘柄ファクターを取得し、取得した銘柄ファクターをリスク要素、市場関連要素、財務関連要素等で調整し、調整銘柄ファクターを算出し、当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの2以上のファクターを掛け合わせ、交差ファクターを算出する。これらのファクターの中から2以上の優良ファクターを、ICを用いた独自の基準で選定し、これを当該基準に基づいて合成する。また、当該選定された優良ファクターを適宜カテゴライズし、カテゴリーごとにファクターを合成し、さらに必要であればカテゴリーごとに合成されたファクターをさらに合成する。【選択図】図1

Description

本発明は、株式等の銘柄に係る複数のファクターの投資パフォーマンスを分析・評価し、任意のファクターを適宜合成することにより、各ファクターの特性を集約させたスコアを算出するための銘柄スコア計算システムに関する。
現在の株式投資の世界では、単独の株式に投資するよりも、複数の株式に対し適宜購入比率を定めて分散投資を行うほうが良いと考えられている。これは投資対象を分散させたほうが、投資に伴うリスクを軽減できるというメリットがあるためである。
たとえば、銘柄Aと銘柄Bの値動きの相関係数が1未満である場合、すなわち、銘柄Aと銘柄Bの値動きが完全には連動しない場合、銘柄Aの価格が下がったときであっても、銘柄Bの価格は下がらないことがある。すなわち、銘柄Aだけを購入するよりも、銘柄Aと銘柄Bの両方に分散して投資したほうが、損益が平準化されるため、リスク回避的な投資家にとってより有用なものとなる。さらに踏み込んで考えると、銘柄Aと銘柄Bの値動きの相関係数がマイナス1である場合、すなわち、銘柄Aと銘柄Bの値動きが完全に逆方向に動く場合、銘柄Aの価格が下がったときは、銘柄Bの価格は必ず上がることになる。この性質を利用して、銘柄Aと銘柄Bをうまく組み合わせて購入すれば、銘柄Aと銘柄Bの平均リターンをコンスタントに得ることが理論的には可能ということになる。
これは単独の銘柄についてだけでなく、あるファクターを基準としてウェイト付けされた銘柄グループについても同様のことがいえる。このような銘柄グループは、全体として当該ファクターを起因としたリスク・リターン特性を有していると考えられ、このリスクを軽減するために、他のファクターによるリスク調整等様々な処理が行われることになる。このようにリスク調整をしたポートフォリオによってファンドを運用することは当業者にとって常識になっている。
特に近年では、あるファクターを基準としてウェイト付けされた銘柄グループに、さらに他のファクターを基準としたウェイトを掛け合わせ、あるいはその影響を相殺する等の処理を行ったのち、最終的な投資対象としてのポートフォリオを完成させる等の処理が行われており、より複雑かつ高度なポートフォリオ構築手法が日々開発されている。投資ポートフォリオの構築手法は、投資家の要求を満たすために常に新しい手法が探求されているといえる。
このような次第であるから、株式等の銘柄に係る複数のファクターの投資パフォーマンスを分析・評価し、任意のファクターを適宜合成することにより、各ファクターの特性を集約させたスコアを算出するための銘柄スコア計算システムは、極めて重要な研究分野となっている。
特開2004−62679公報
特許文献1には、投資評価システムであって、複数の取引銘柄毎に当該銘柄に関する複数の過去の指標値データ(本件におけるファクターの一部)を保有し、当該指標値データと銘柄の価格変動の関係度を算出し、当該関係度の値によるウェイトで当該複数の指標値データを総合したスコアを算出するシステムが記載されている。
しかしながら、特許文献1においては、複数の過去の指標値データを単純に組み合わせる方法しか開示されていない。また、合成の方法も、回帰係数や相関係数等の一般的な関係度を示す値によってウェイト付けし、合成を行う方法しか開示されていない。したがって、特許文献1における投資評価システムは、ユーザの利便性を向上させるものではあるが、スコアの計算手法について新たなモデルを提案するものではない。
このような次第であるから、各ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、従来よりも効果的に集約したスコアを計算する、斬新なモデルを提案するようなスコア計算システムが求められている。
以上のような課題を解決するために、本発明は、株取引におけるユニバース構成銘柄の各銘柄について、1以上の銘柄ファクターを取得する銘柄ファクター取得部と、当該各銘柄ファクターについて、リスク要素、市場関連要素、財務関連要素のうち、1以上の要素を調整した調整銘柄ファクターを、各銘柄につき算出する調整銘柄ファクター算出部と、当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出する交差ファクター算出部と、当該銘柄ファクター、当該調整銘柄ファクターおよび当該交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する優良ファクター選定部と、2以上の優良ファクターを合成し、各銘柄につき合成ファクターを算出する合成ファクター算出部と、当該合成ファクターを銘柄スコアとして出力する銘柄スコア出力部と、を備えることを特徴とする銘柄スコア計算システム。などを提案する。
主に上記のような構成をとる本発明を採用することによって、各ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、従来よりも効果的に集約したスコアを、迅速に計算することができる。また、初期ファクターに、一般的なファクターに加えユーザが作成したファクター(期待リターンデータ)を合わせて投入することにより、当該ユーザが作成したファクターを、一般的な各ファクターのリターン・リスクに係る情報によって補強した、より有用なユーザスコアを計算することができる。本件発明は、入力したスコアに対して、従来よりも優良なスコアを算出することが可能であることが実証されている。実証済みの優良スコアの算出手法が示されている点も本件発明の大きな特徴である。
実施形態1の機能ブロック図 実施形態1の処理の流れ 選定された優良ファクターを含む分布図 算出された合成ファクターを含む分布図 実施形態2の機能ブロック図 実施形態2の処理の流れ 実施形態3の機能ブロック図 実施形態3の処理の流れ 選定された優良ファクターをカテゴライズした分布図 算出された合成ファクターを含む分布図 期間をずらしてファクター合成した場合の分布図 銘柄ファクター候補リスト1 銘柄ファクター候補リスト2
以下、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。実施形態と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。まず、実施形態1は、主に請求項1乃至4に対応する。実施形態2は、主に請求項5に対応する。実施形態3は、主に請求項6乃至7に対応する。そのほかの請求項は、上記各請求項を補佐し、本件発明を別の観点から保護するものであり、上記実施形態によって同時に説明されている。ただし、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
<<実施形態1>>
<実施形態1 概要>
実施形態1においては、本件発明のもっとも基本的な実施形態について述べる。
システム全体(図1参照)を概観すると、本実施形態は、まず各銘柄についての1以上の銘柄ファクターを取得する。次に、取得した銘柄ファクターをリスク要素、市場関連要素、財務関連要素等で調整し、調整銘柄ファクターを算出する。次に、当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの2以上のファクターを掛け合わせ、交差ファクターを算出する。そして、これらのファクターの中から2以上の優良ファクターを選定し、これら優良ファクターの合成ファクターを算出する。最後に、合成ファクターを銘柄スコアとして出力する。
本実施形態は上記のような、ファクターの調整、ファクターの掛け合わせによってファクターを拡張し、ここから優良ファクターを選定し、合成するという一連の処理に大きな特徴がある。また、この特徴と一体のものとして、優良ファクターを選定する基準およびファクターの合成比率の計算方法にも特徴がある。当該手法は、大枠として新しい技術思想に基づくものであると同時に、実際にはきわめて精密なものでもあり、細部を積み重ねることによってその効果を高めている。以下、当該細部についても、発明をより好適に実施するために適宜説明をしていくが、権利範囲を限定するものではない点を特記しておく。
<機能的構成>
図1は、本実施形態の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態における銘柄スコア計算システムは、銘柄ファクター取得部101と、調整銘柄ファクター算出部102と、交差ファクター算出部103と、優良ファクター選定部104と、合成ファクター算出部105と、銘柄スコア出力部106とからなる。なお、以下に記載する本実施形態の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、タッチパネル、プリンタ、スキャナ装置その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。そして、メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、2以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。さらにこのプログラムを記録した記憶媒体としてもよい。また、本実施形態は、一または複数の装置との組み合わせによりシステムとして実現可能である。これらの点は本実施形態に限らず、本明細書の全体を通じて同様である。以下、図1を用いて各機能ブロックについて簡単に説明する。
(銘柄ファクター取得部101)
「銘柄ファクター取得部」101は、各銘柄について1以上の銘柄ファクターを取得する。銘柄ファクターのデータは、システム内にあらかじめ記録しておいてもよいし、インターネット上から取得してもよい。また、CD−ROM等から読み取るようにしてもよい。なお、銘柄ファクターの例については後述する。
(調整銘柄ファクター算出部102)
「調整銘柄ファクター算出部」102は、「銘柄ファクター取得部」101で取得した銘柄ファクターを、リスク要素、市場関連要素、財務関連要素のうち、1以上の要素を調整し(詳細は後述する)、調整銘柄ファクターを算出する。代表的にはボラティリティ推定値による調整や時価総額の影響、売上高の影響等を排除する調整を行う。
(交差ファクター算出部103)
「交差ファクター算出部」103は、銘柄ファクターと調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出する。なお、以後優良ファクター選定部104にて優良ファクターのみが選び出されることから、ここではなるべく多くの2以上のファクターの組み合わせを選び出して、網羅的に交差ファクターを算出しておくのが好適である。
(優良ファクター選定部104)
「優良ファクター選定部」104は、銘柄ファクター、調整銘柄ファクターおよび交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する。この際には選定の基準を設けて、ある一定の基準値以上のファクターや、当該基準による一定ランク以上のファクターを選定するのが好適である。この基準には後述するRCV値を用い、この値が高いファクターを選定するのがより好ましい。
(合成ファクター算出部105)
「合成ファクター算出部」105は、2以上の優良ファクターを合成し、各銘柄につき合成ファクターを算出する。合成の方法としては、当該RCV値の比重によってウェイト付けをし、合成を行うのが好適である。
(銘柄スコア出力部106)
「銘柄スコア出力部」106は、当該合成ファクターを銘柄スコアとして出力する。なおこの際に、一連の処理における中間的な結果、例えばここまでに計算した各ファクターの値やRCV値などを参考情報として出力してもよいことは当然である。なお、出力の方法はディスプレイに結果値を表示する方法でもよいし、システムの内部または外部の記録領域に結果値を記録したファイルを出力する方法でも構わない。
各機能ブロックについての簡単な説明は以上であるが、各ブロックについてファクターをそのまま用いるのではなく、標準化等の処理を行ってもよいことを最後に注記しておく。すなわち、ファクター母集団の値を、平均ゼロ、分散1になるように標準化する処理や、ファクター値を母集団内で順位化する処理、さらには当該順位を標準化する処理等を行った後のファクター値を、各機能ブロックの計算に用いてもよい。また別の観点から述べれば、そもそも上記のような標準化後の値を各銘柄のファクターとして保持していてもよい。これは本発明で取り扱うファクター全体について同じである。以下、処理の流れについて説明する。
<処理の流れ>
図2は、本実施形態の銘柄スコア計算システムの処理の流れの一例を示す図である。その概要を順に説明すると、まず、データベース等からユニバースを構成する各銘柄について1以上の銘柄ファクターを取得する(S201銘柄ファクター取得処理)。次に、当該銘柄ファクターを、リスク要素等で調整し、調整銘柄ファクターを算出する(S202調整銘柄ファクター算出処理)。次に、銘柄ファクターと調整銘柄ファクターの各ファクターから、2以上のファクターの組み合わせによる交差ファクターを算出する(S203交差ファクター算出処理)。次に、銘柄ファクター、調整銘柄ファクター、交差ファクターから、2以上の優良ファクターを選定する(S204優良ファクター選定処理)。最後に、当該2以上の優良ファクターを合成して合成ファクターを算出し(S205合成ファクター算出処理)、当該合成ファクターを銘柄スコアとして出力する(S206銘柄スコア出力処理)。以下、各処理について詳述する。
(ステップS201 銘柄ファクター取得処理)
本実施形態では、まず、ユニバースを構成する各銘柄について1以上の銘柄ファクターを取得する処理が実行される。ここで、ユニバースとは、投資の対象になりうる母集団のことであり、たとえば日本株を投資対象とする場合、日本の全市場に上場している企業の株式である。このユニバースについては、当業者の判断により、どのような範囲を設定してもよく、アメリカに上場している企業の株式をユニバースにしてもよいし、中国に上場している企業の株式をユニバースにしてもよい。また、例えば日本株の中でも東証1部などの特定市場のみを対象とすることを、ユーザに選択させるようにしてもよいし、時価総額の大きさ等によってユニバースの範囲を限定するような機能を付加してもよい。
また、銘柄ファクターとは、銘柄の属性値のことであり、代表的には、規模、ベータ、PER、PBR、変動性、売買回転率、財務健全性比率、長期リターンなどであるが(そのほか銘柄ファクター候補は図12、図13を参照)、このような一般に用いられる投資ファクター以外に、新しいファクターを追加してよいことは当然である。このような銘柄ファクターデータは従来から幅広く利用されているものであり、当業者であれば、銘柄ファクターのデータベースを構築し、あるいは外部のデータベースを利用し、ここからデータを取得するような処理を構成することはたやすい。なお、当該データベースにユーザが作成した期待リターンを銘柄ファクターとしてインポートできるような構成にしてもよいことは当然である。
なお、各銘柄ファクターにつき、ファクター値をそのまま用いるのではなく、標準化等の処理を行った値を用いてもよいことは当然である。すなわち、ファクター母集団の値を、平均ゼロ、分散1になるように標準化する処理や、ファクター値を母集団内で順位化する処理、さらには当該順位を標準化する処理等を行った後のファクター値を用いてもよい。本実施例では、各銘柄ファクターにつき順位標準量化した場合の事例を説明する。
(ステップS202調整銘柄ファクター算出処理)
調整銘柄ファクター算出処理では、上記取得した銘柄ファクターを、リスク要素、市場関連要素、財務関連要素のうち、1以上の要素を調整し、調整銘柄ファクターを算出する。ここでリスク要素の調整とは、ある銘柄ファクターに含まれるリスクファクターの影響を取り除く処理を指す。リスクファクターとは、ボラティリティ(株価の変動の活発さ)の要因となるファクターのことで代表的にはベータなどであるが、可能であるならば独自に計算した将来ボラティリティ推定値を用いることができるようにするのが好適であろう。
また、市場関連要素の調整とは、文字通り市場関連の要素による影響を取り除く処理であり、代表的には時価総額の影響(相関)を排除する処理を指す。なお、このような処理が必要なのは、多くの銘柄ファクターが時価総額、すなわちその企業の規模との相関を有しており、この影響を排除せずに銘柄ファクターを用いても、そのファクターが内包する真の情報を引き出すことができないからである。同様に、財務関連要素の調整とは、財務関連の要素による影響を取り除く処理であり、代表的には売上高、総資産などの企業会計情報の数値の影響(相関)を排除する処理を指す。
なお、調整銘柄ファクター算出処理においては、リスク要素を調整したリスク調整銘柄ファクターと、市場関連要素を調整した市場関連要素調整銘柄ファクターなど、複数のパターンの調整銘柄ファクターを算出してもよいことは当然である。以下本実施形態では、独自に計算した将来ボラティリティ推定値によるリスク調整銘柄ファクターと、時価総額との相関を排除することによる市場関連要素(規模)調整銘柄ファクターの両方を算出した場合の事例を説明する。
(ステップS203交差ファクター算出処理)
S203交差ファクター算出処理では、当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出する。この際には銘柄ファクターの中から2以上のファクターを選択しても構わないし、調整銘柄ファクターの中から2以上のファクターを選択しても構わない。また、銘柄ファクターと調整銘柄ファクターのそれぞれから1以上のファクターを選択しても構わない。さらには、同一のファクターを2度以上選択し(すなわち当該ファクターの2乗ファクターなどが算出される)してもよい。ただし、本実施形態においては、以後のS204優良ファクター選定処理にて、優良ファクターのみが選び出されることから、ここではなるべく多くの2以上のファクターの組み合わせを選び出しておくのがよい。たとえば、2ファクターの組み合わせについて網羅的にすべての交差ファクターを算出しておくなどの処理が好適である。本実施形態では、銘柄ファクターと調整銘柄ファクターの各ファクターにつき、2ファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせたすべての交差ファクター、および各ファクターのすべての2乗ファクターを算出するものとする。
(ステップS204優良ファクター選定処理)
S204優良ファクター選定処理では、銘柄ファクター、調整銘柄ファクターおよび交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する。この際には選定の基準を設けて、ある一定の基準値以上のファクターや、当該基準による一定ランク以上のファクターを選定するのが好適である。この基準には、どのような基準を用いても構わない。たとえば、株価リターンとの相関でもよいし、インフォメーションレシオでもよいし、独自に作成した基準でもよい。ただし、本発明においては、以下に説明する本件発明者が見出したRCV値を基準とするのが好適である。なお、上記株価リターンに、アクティブリターンや配当込みのリターンなどが含まれるのは当然である。
一定期間のRCV値とは、IC(Information Coefficient)の平均値を当該ICの標準偏差など、当該ICのばらつきを示す値で割った値を指す。なお、ICとは、事前に予測したアクティブリターンと、実現したアクティブリターンとの相関値のことである。すなわち、ファクター値が株価の先行指標であると仮定すれば、これを事前に予測したアクティブリターン情報と考えることができるため、ファクター値とその一定期間後に実現したアクティブリターン値との相関を取ることにより、ICを算出できる。なお、本実施例では、順位相関により計算している。
なお、本実施例ではファクター値とその9日後のアクティブリターン値との相関を、1992年から2008年までとった場合を例とする。図3がその例にしたがって、処理を実行した結果図である。IC平均が横軸、IC標準偏差が縦軸となっている。すなわち右下へプロットされるほど、成績が優良ということになる。なお、プロットされている各点は、銘柄ファクター、調整銘柄ファクター、交差ファクターの各ファクターである。前述のとおり、規模、ベータ、PER、PBR、変動性、売買回転率、財務健全性比率、長期リターンなどの銘柄ファクターを調整し、さらにこれら銘柄ファクターと調整銘柄ファクターの各2ファクターのすべて交差ファクター(2乗ファクターを含む)を対象としているため、このように大量のファクターが選定の対象となる。
図3において、四角形で囲まれている点が、優良ファクターとして選定されたファクターをプロットした点である。本実施例では、RCV値の絶対値が1/3以上であり、かつICの平均値の絶対値が0.05を超えているファクターを優良ファクターとしている。絶対値を基準とするため、ICの平均値がマイナスの場合も優良ファクターとして選定される。ICの平均値がマイナスということは、そのファクターが株価のリターンとは反対の動きを示すということだが、このようなファクターであっても、マイナス要因として合成すればパフォーマンスを向上させる可能性があるためである。このようなファクターは、株価リターンとの関連情報としては優良といえるのである。なお、優良ファクターを囲む四角形が複数あるのは、各優良ファクターをカテゴライズしたことを示している。これについては後の実施例で説明する。
(ステップS205合成ファクター算出処理)
S205合成ファクター算出処理は、2以上の優良ファクターを合成し、各銘柄につき合成ファクターを算出する。合成の方法としては、上記RCV値の比重によってウェイト付けをし、合成を行うのが好適である。なお、ここで複数の合成ファクターを算出してよいことは当然である。
図4が実際に合成をおこなった結果図である。IC平均が横軸、IC標準偏差が縦軸となっている。なお、図3とはスケールが異なるほか、優良ファクターがない領域は省略してある。四角形で囲まれている小さな点が、優良ファクターとして選定されたファクターをプロットした点であり、大きな点(右側に固まった5つの大きな点を除く。この5つの点については後術する実施形態で説明する)が、当該四角形内のファクターを合成した合成ファクターをプロットした点である。なお、大きな点が四角形から大きくかい離している場合は、矢印で紐づけてある。約半分程度が四角形内部にとどまっているが、残りの半分程度は合成によりパフォーマンスが向上したことがわかる。
(ステップS206 銘柄スコア出力処理)
S206銘柄スコア出力処理では、合成ファクターを銘柄スコアとして出力する。なおこの際に、一連の処理における中間的な結果、例えばここまでに計算した各ファクターの値やRCV値などを参考情報として出力してもよいことは当然である。また、一般に株価のパフォーマンスを測定するシステムにおいては、結果として得られたスコアの過去運用シミュレーション等をグラフ化して出力するなどの処理が行われることが多いが、本件発明においても適宜そのような機能を追加してよい。なお、出力の方法はディスプレイに結果値を表示する方法でもよいし、システムの内部または外部の記録領域に結果値を記録したファイルを出力する方法でも構わない。また、ほかのシステムに結果データを引き渡すような形式でも構わない。
<効果>
以上の構成を有する本実施形態によって、各ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、従来よりも効果的に集約したスコアを、迅速に計算することができる。また、初期ファクターに、一般的なファクターに加えユーザが作成したファクター(期待リターンデータ)を合わせて投入することにより、当該ユーザが作成したファクターを、一般的な各ファクターのリターン・リスクに係る情報によって補強した、より有用なユーザスコアを計算することができる。
<<実施形態2>>
<概要>
実施形態2における銘柄スコア計算システムは、基本的に実施形態1の銘柄スコア計算システムと同様であるが、ファクター拡張に追加の工夫がある。
<機能的構成>
図5は、本実施形態の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態における銘柄スコア計算システムは、実施形態1の構成に加え、マイナス値調整銘柄ファクター算出部504と、マイナス値調整交差ファクター算出部505とを有し、優良ファクター選定部506は、マイナス調整優良ファクター選定手段507を備えることを特徴とする以下、図5を用いて追加の各機能ブロックについて説明する。
(マイナス値調整銘柄ファクター算出部504)
マイナス値調整銘柄ファクター算出部504は、「銘柄ファクター取得部」501で取得した銘柄ファクター、および「調整銘柄ファクター算出部」502で算出した調整銘柄ファクターを、マイナスのファクター値がなくなるように調整したマイナス値調整銘柄ファクターを算出する。
(マイナス値調整交差ファクター算出部505)
マイナス値調整交差ファクター算出部505は、マイナス値調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクター(マイナス値調整交差ファクター)を算出する。なお、以後マイナス調整優良ファクター選定手段507にて優良ファクターのみが選び出されることから、ここではなるべく多くの2以上のファクターの組み合わせを選び出しておくのがよい。たとえば、2ファクターの組み合わせについては網羅的にすべてのマイナス値調整交差ファクターを算出しておくのが好適である。
(マイナス調整優良ファクター選定手段507)
マイナス調整優良ファクター選定手段507はマイナス値調整交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する。この際の選定の基準にはRCV値を用いるのが好ましい。
<処理の流れ>
続けて、本実施形態の処理の流れについて説明する。図6は処理の流れの一例を示す図である。ステップS601銘柄ファクター取得処理、ステップS602調整銘柄ファクター算出処理、ステップS603交差ファクター算出処理、ステップS607合成ファクター算出処理、ステップS608銘柄スコア出力処理については、基本的に実施形態1に同じである。以下、ステップS604マイナス調整銘柄ファクター算出処理、ステップS605マイナス調整交差ファクター算出処理、ステップS606マイナス調整優良ファクター選定について説明する。
(ステップS604 マイナス調整銘柄ファクター算出)
ステップS604マイナス調整銘柄ファクター算出処理は、銘柄ファクターおよび調整銘柄ファクターを、マイナスのファクター値がなくなるように調整したマイナス値調整銘柄ファクターを算出する。マイナス値からプラス値の調整には、各銘柄のファクター値の相互の関係を保つのであれば任意の方法をとってよいが、一例として、ファクター中の最小値の絶対値より1単位だけ大きな値を、すべてのファクター値に加算する方法などがよいだろう。なお、マイナス値からプラス値への調整を行うのは、交差ファクター計算時において、マイナス値のファクターを掛け合わせる際に符号が逆転することを防ぐためである。
(ステップS605 マイナス調整交差ファクター算出)
ステップS605マイナス調整交差ファクター算出処理では、マイナス値調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクター(マイナス値調整交差ファクター)を算出する。なお、この際には同一のファクターを2度以上選択(すなわち当該ファクターの2乗ファクターなどが算出される)してもよい。ただし、本実施形態においては、以後のS606優良ファクター選定処理にて、優良ファクターのみが選び出されることから、ここではなるべく多くの2以上のファクターの組み合わせを選び出しておくのがよい。具体的には2ファクターの組み合わせについて、網羅的にすべての交差ファクターを算出しておくのが好適である。なお、マイナス値調整銘柄ファクターからだけでなく、ここに銘柄ファクター、調整銘柄ファクターを加えた各ファクターから2以上のファクターの組み合わせを選び出しても構わないことは当然である。
(ステップS606 優良ファクター選定)
本実施形態のステップS606優良ファクター選定処理では、銘柄ファクター、調整銘柄ファクター、交差ファクター、マイナス調整銘柄ファクターおよびマイナス調整交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する。前述のとおり、選定の際には本件発明者が見出したRCV値を基準とするのが好適である。
本実施形態では、以後、ステップS607合成ファクター算出処理、ステップS608銘柄スコア出力処理と進む。これらの処理は基本的に実施形態1に同じである。
<効果>
以上の構成を有する本実施形態によって、実施形態1よりもさらにファクターを拡張したうえで、各ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、従来よりも効果的に集約したスコアを、迅速に計算することができる。また、初期ファクターに、一般的なファクターに加えユーザが作成したファクター(期待リターンデータ)を合わせて投入することにより、当該ユーザが作成したファクターを、一般的な各ファクターのリターン・リスクに係る情報によって補強した、より有用なユーザスコアを計算することができる。
<<実施形態3>>
<概要>
実施形態3における銘柄スコア計算システムは、基本的に実施形態1乃至2の銘柄スコア計算システムと同様であるが、優良ファクター選定後に、各優良ファクターをカテゴライズする点。次に当該カテゴリー内の優良ファクターを合成し、カテゴリーごとに合成ファクターを算出する点。そして最後に、当該カテゴリーごとに算出された合成ファクターを、さらに合成することにより銘柄スコアを計算する点、が相違している。
<機能的構成>
図7は、本実施形態の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態における銘柄スコア計算システムは、実施形態1の構成に加え、優良ファクターカテゴライズ部705と、カテゴリー合成ファクター算出部707を有することを特徴とする。以下、図7を用いて追加の各機能ブロックについて説明する。
(優良ファクターカテゴライズ部705)
優良ファクターカテゴライズ部705では、優良ファクター選定部704にて選定された2以上の優良ファクターを、当該選定の基準となったRCV値、RCV値の算出の基礎となった相関値の平均値、および当該RCV値の算出の基礎となった相関値のばらつきを示す値により、2以上のカテゴリーに分類する。
(合成ファクター算出部706)
合成ファクター算出部706では、基本的に実施形態1と同様の処理を行う。ただし、本実施形態では、当該各カテゴリー内の優良ファクターを合成することにより、カテゴリーごとに合成ファクターを算出する。
(カテゴリー合成ファクター算出部707)
カテゴリー合成ファクター算出部707では、当該カテゴリーごとに算出された2以上の合成ファクターをさらに合成し、カテゴリー合成ファクターを算出する。
<処理の流れ>
続けて、本実施形態の処理の流れについて説明する。図8は処理の流れの一例を示す図である。ステップS801銘柄ファクター取得処理、ステップS802調整銘柄ファクター算出処理、ステップS803交差ファクター算出処理、ステップS804優良ファクター選定処理、ステップS808銘柄スコア出力処理については、基本的に実施形態1に同じである。以下、ステップS805優良ファクターカテゴライズ処理、ステップS806合成ファクター算出処理、ステップS807カテゴリー合成ファクター算出処理について説明する。
(ステップS805 優良ファクターカテゴライズ処理)
ステップS805優良ファクターカテゴライズ処理では、優良ファクター選定処理にて選定された2以上の優良ファクターを、当該選定の基準となったRCV値、RCV値の算出の基礎となった相関値の平均値、および当該RCVの算出の基礎となった相関値のばらつきを示す値により、2以上のカテゴリーに分類する。
図9は選定母集団の各ファクター値とその9日後のアクティブリターン値との相関を、1992年から2008年までとり、座標上に各ファクターをプロットしたものである。IC(相関値)平均が横軸、IC(相関値)標準偏差が縦軸となっている。すなわち右下へプロットされるほど、成績が優良ということになる。
ここで、図右側の四角形で囲まれている点が、カテゴライズされた優良ファクターである。各四角形は、RCV値、IC平均値およびIC標準偏差値の組み合わせによって区切られた、すなわちカテゴライズされた領域を示している。なお、このカテゴライズの基準は、あらかじめ定められた値を用いてもよいし、各優良ファクターのRCV値、IC平均値やIC標準偏差値の優良ファクター内での順位などの相対値を用いてもよい。また、各ファクターの座標間の距離を用いてクラスター化するなどの方法をとってもよい。さらに、共通ファクターによる分類を行ってもよい。本実施形態では、選定された103の優良ファクターが、14のカテゴリーに区分されている。
(ステップS806 合成ファクター算出処理)
ステップS806合成ファクター算出処理は、基本的に実施形態1と同様の処理を行う。ただし、本実施形態では、当該各カテゴリー内の優良ファクターを合成することにより、カテゴリーごとに合成ファクターを算出する。
図10が実際に合成をおこなった結果図である。IC平均が横軸、IC標準偏差が縦軸となっている。なお、図9とはスケールが異なるほか、優良ファクターがない領域は省略してある。四角形で囲まれている小さな点が、優良ファクターとして選定されたファクターをプロットした点であり、大きな点(右側に固まった5つの大きな点を除く。この5つの点についてはカテゴリー合成ファクター算出処理で説明する)が、当該四角形内のファクターを合成した合成ファクターをプロットした点である。大きな点が四角形から大きくかい離している場合は、矢印で紐づけてある。約半分程度が四角形内部にとどまっているが、残りの半分程度は合成によりパフォーマンスが向上したことがわかる。
(ステップS807 カテゴリー合成ファクター算出処理)
ステップS807カテゴリー合成ファクター算出処理では、カテゴリーごとに算出された各合成ファクターをさらに合成し、カテゴリー合成ファクターを算出する。なお、複数のパターンでカテゴリーを組み合わせてカテゴリー合成ファクター算出してよいことは当然である。また、カテゴリー合成ファクターをさらに合成してもよい。
カテゴリー合成をおこなった結果について図10を用いて説明する。図右側に固まった5つの大きな点が、カテゴリー合成ファクターである。ここまで来ると、大きくパフォーマンスが向上していることがわかる。
なお、ここからさらにファクターを拡張し、合成を行う方法についても触れておく。ここまでの例では、ファクターと9日後のリターンの相関値を基準としてRCV合成をおこなってきた。これを異なる期間の相関値を基準として合成し直し、各期間の合成ファクターを算出し、2以上のことなる期間合成ファクターをさらに合成する、という方法がある。図11は実際にその方法を実行した結果のグラフである。右側の大きな4つの点が。異なる期間で合成したファクターである。さらにパフォーマンスが向上していることがわかる。
<効果>
以上の構成を有する本実施形態によって、各ファクターが持つリターン・リスクに係る情報を、実施形態1乃至2よりもさらに効果的に集約したスコアを、迅速に計算することができる。

Claims (11)

  1. 株取引におけるユニバース構成銘柄の各銘柄について、1以上の銘柄ファクターを取得する銘柄ファクター取得部と、
    当該各銘柄ファクターについて、リスク要素、市場関連要素、財務関連要素のうち、1以上の要素を調整した調整銘柄ファクターを、各銘柄につき算出する調整銘柄ファクター算出部と、
    当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出する交差ファクター算出部と、
    当該銘柄ファクター、当該調整銘柄ファクターおよび当該交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する優良ファクター選定部と、
    2以上の優良ファクターを合成し、各銘柄につき合成ファクターを算出する合成ファクター算出部と、
    当該合成ファクターを銘柄スコアとして出力する銘柄スコア出力部と、
    を備えることを特徴とする
    銘柄スコア計算システム。
  2. 当該優良ファクター選定部は、ある期間における各銘柄のファクター値と株価リターンとの相関値の平均値を当該相関値のばらつきを示す値で除した値であるRCV値を、少なくとも選定基準の一つとして、優良ファクターを選定することを特徴とする請求項1に記載の銘柄スコア計算システム。
  3. 当該合成ファクター算出部は、当該RCV値の比重によって各ファクターをウェイト付けし、合成することを特徴とする請求項1乃至2に記載の銘柄スコア計算システム。
  4. 当該RCV値の算出において、各銘柄のファクター値と株価リターンとの相関値に順位相関値を用いることを特徴とする請求項2乃至3に記載の銘柄スコア計算システム。
  5. 当該銘柄ファクターおよび当該調整銘柄ファクターの各ファクター値のマイナス値をプラス値に調整し、各銘柄につきマイナス値調整銘柄ファクターを算出する、マイナス値調整銘柄ファクター算出部と、
    当該マイナス値調整銘柄ファクターの各ファクターから、任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出するマイナス値調整交差ファクター算出部と、
    当該優良ファクター選定部は、
    当該銘柄ファクター、当該調整銘柄ファクター、当該交差ファクター、当該マイナス値調整銘柄ファクターおよび当該マイナス値調整交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定するマイナス調整優良ファクター選定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の銘柄スコア計算システム。
  6. 当該2以上の優良ファクターを、当該RCV値、当該RCV値の算出の基礎となった相関値の平均値、および当該RCV値の算出の基礎となった相関値のばらつきを示す値により、2以上のカテゴリーに分類する優良ファクターカテゴライズ部を備え、
    当該合成ファクター算出部は、当該カテゴリーごとに合成ファクターを算出することを特徴とする請求項2乃至5に記載の銘柄スコア計算システム。
  7. 当該カテゴリーごとに算出された2以上の合成ファクターを、当該RCV値の比重によってウェイト付けし合成することによって、カテゴリー合成ファクターを算出するカテゴリー合成ファクター算出部を備え、
    当該銘柄スコア出力部は、当該カテゴリー合成ファクターを銘柄スコアとして出力することを特徴とする請求項6に記載の銘柄スコア計算システム。
  8. ファクター値に替えて、適宜ファクター値の順位標準量を用いて各計算を行う請求項1乃至7に記載の銘柄スコア計算システム。
  9. 調整銘柄ファクター算出部に替えて、当該各銘柄ファクターについてのリスクまたは規模に係る要素のうち、1以上の要素を調整した、あらかじめ準備された調整銘柄ファクターを取得する調整銘柄ファクター取得部を備えることを特徴とする請求項1乃至8に記載の銘柄スコア計算システム。
  10. 株取引におけるユニバース構成銘柄の各銘柄について、1以上の銘柄ファクターを取得する銘柄ファクター取得ステップと、
    当該各銘柄ファクターについて、リスク要素、市場関連要素、財務関連要素のうち、1以上の要素を調整した調整銘柄ファクターを、各銘柄につき算出する調整銘柄ファクター算出ステップと、
    当該銘柄ファクターと当該調整銘柄ファクターの各ファクターから任意の2以上のファクターの組み合わせを選び出して掛け合わせ、各銘柄につき各2以上のファクターの交差ファクターを算出する交差ファクター算出ステップと、
    当該銘柄ファクター、当該調整銘柄ファクターおよび当該交差ファクターの各ファクターから、株価リターンとの関連性が優良な、2以上の優良ファクターを選定する優良ファクター選定ステップと、
    2以上の優良ファクターを合成し、各銘柄につき合成ファクターを算出する合成ファクター算出ステップ
    と、
    当該合成ファクターを銘柄スコアとして出力する銘柄スコア出力ステップと、
    を備えることを特徴とする
    銘柄スコア計算プログラム。
  11. 請求項10に記載の銘柄スコア計算プログラムを記録した記録媒体。
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