JP2017021124A - 調光装置および調光板 - Google Patents

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雅博 立沢
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勇樹 熊谷
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Takahiro Yagi
崇宏 八木
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Abstract

【課題】明状態から暗状態への切替時に、透過する光量を連続階調的に調節することが可能であり、明暗状態の切替途中で暗色もしくは明色の帯を視認することなく、自然な切替が可能な調光装置を提供する。【解決手段】調光装置1は透明基材3A,3Bと、透明基材3A,3Bの一方の面側に配置された偏光層4A,4Bと、偏光層4A,4Bの透明基材3A,3Bと接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層5A,5Bと、を有する一対の調光板2A,2Bがパターン位相差層5A,5Bを向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、パターン位相差層5A,5Bにはライン状の配向領域7A,7Bがパターン状に形成されており、相対移動時の明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能なパターン幅を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、調光機能を有する調光装置および上記調光装置に用いられる調光板に関するものである。
従来より、電圧等の外力を加えることで光透過率を変化させ、入射光量の調整を行う調光板が知られている。
このような調光板としては、例えば、電圧に対して応答可能な配向粒子を分散した光調性懸濁液を樹脂マトリックス中に分散した調光層を透明導電性基材で挟持した調光シートを、透明基板の表面に備えるものがある(特許文献1)。これは、調光シートに電圧を印加し、電圧に対する配向粒子の応答により光の透過量を調整することで表示の切替を行うものである。
詳しくは、上記調光シートに電圧を印加すると、調光層内の配向粒子が配向するため、入射光が調光シートを通過することができ、調光板は外部を明瞭に視界可能な透明な状態(以下、明状態と称する。)となる。
一方、上記調光シートに電圧が印加されない状態では、配向粒子は配向しないため、入射光は上記配向粒子のブラウン運動により吸収、散乱または反射されてしまう。そのため、光が調光シートを透過できず、調光板は遮光により外部が視認できない状態(以下、暗状態と称する。)となる。
しかし、上記調光シートは、電圧の印加により配向粒子を配向状態に移動させ、または、電圧の印加を止めて配向粒子を無配向の状態に移動させるまでの時間が長く、調光板の暗状態および明状態の切替を瞬時に行うことが困難であるという問題があった。
また、電圧を印加するために配線等を備える電極層と併用する必要があり、さらに、電圧を印加するための電力も必要であることから、調光板の設置および使用にかかるコストが高くなり、容易に使用することが困難であった。
これに対し、電圧の印加を必要とせず、容易に入射光量の調整を行うことが可能な調光板の開発が進められている。
例えば、特許文献2では、透明基板上に、偏光板、および内面遅相軸および位相差の少なくとも一方が異なる複数の位相差領域が一定の間隔をおいてライン状に形成されたパターン位相差層を有する2つの調光部を、各調光部のパターン位相差層が互いに向かい合うようにして配置されてなる調光ガラスが開示されている。
このような調光ガラスでは、2つの調光部のうち一方をスライド移動させ、双方のパターン位相差層における位相差領域のパターンの対応関係を変化させることで、明状態および暗状態の切替を行うことが可能となる。以下、このようなスライド機構を利用した調光ガラスを「スライド式調光ガラス」と称する場合がある。
特開2013−210670号公報 国際公開第2012/092443号
ところで、調光板は通常、日射調整、プライバシー性確保等を目的として、例えば窓ガラス等の光が入射する部材として用いられる。しかし、上述のスライド式調光ガラスにおいては、位相差層における位相差領域のパターンの形状により、明状態および暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認され、見た目が悪いという問題があった。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、一対の調光板を相対移動させることにより、明状態および暗状態の切替を連続階調的に行うことができ、明暗状態の切替途中で暗色もしくは明色の帯を視認することなく、透過する光量の変化を自然に視認することが可能な調光装置を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、一対の上記調光板が上記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域が、前記相対移動時の明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能なパターン幅を有することを特徴とする、調光装置を提供する。
本発明によれば、上記パターン位相差層の配向領域のパターン幅(以下、単に、パターン幅とする場合がある。)を所定の間隔に規定することにより、設置環境の明度によらず、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
また、本発明は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、一対の上記調光板が上記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする、調光装置を提供する。
本発明によれば、上記パターン位相差層の配向領域のパターン幅を0.1mm〜1.0mmの範囲内に規定することにより、窓ガラス等のように屋外と屋内の境界に設置され、屋外が明度の高い環境であっても、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく、明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
さらに、本発明は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板であって、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする、調光板を提供する。
本発明によれば、上記調光板を用いて調光装置とすることにより、上述のように屋外と屋内の境界に設置され、外光に晒されるといった明度の高い環境下においても、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
本発明の調光装置は、透過する光量を連続的に調節することが可能であり、明暗状態の切替途中で暗色もしくは明色の帯を視認することなく、明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能であるといった作用効果を奏する。
本発明の第1態様の調光装置の一例を示す概略断面図および上面図である。 本発明の第1態様の調光装置による調光機能を説明するための説明図である。 本発明の第1態様の調光装置における調光板の調光機能を説明するための説明図である。 本発明の第1態様の調光装置におけるパターン位相差層の一例を示す概略断面図である。 本発明の第1態様の調光装置における偏光層の一例を示す概略断面図である。 本発明の第1態様の調光装置における調光板の他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の調光装置および調光板について詳細に説明する。
A.調光装置
本発明の調光装置には、2つの態様がある。以下、それぞれについて説明する。
I.第1態様
本発明の調光装置の第1態様について説明する。
本態様の調光装置は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、一対の上記調光板が上記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域が、上記相対移動時の明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能なパターン幅を有することを特徴とするものである。
本態様によれば、上記パターン位相差層の配向領域のパターン幅を所定の間隔に規定することにより、設置環境の明度によらず、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
ここで、連続階調性とは、明るさの変化が連続的であり、上記変化の途中で暗色もしくは明色の帯が視認されないことをいう。
本態様の調光装置は、例えば、屋内にてパーテーションとして用いる等、調光装置の第1調光板側と第2調光板側とにおいて明度に殆ど差がない環境や、明度の差の大きい環境など設置場所に関係なく、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく、明暗状態の変化に連続階調性を示すことを可能とするという効果を奏する。
以下、本態様の調光装置について図面を参照しながら説明する。図1は本態様の調光装置の一例を示す概略断面図(図1(a))および上面図(図1(b))である。
図1(a)に例示するように、本態様の調光装置1は、第1調光板2Aおよび第2調光板2Bからなる一対の調光板2がパターン位相差層5Aおよび5Bを向かい合わせるようにして、所望の間隔Wを開けて配置されたものである。上記パターン位相差層5Aおよび5Bは、位相差層6Aおよび6Bと、上記位相差層6Aおよび6B上に形成された配向層7Aおよび7Bを有している。
上記第1調光板2Aは、透明基材3Aと、上記透明基材3Aの一方の面側に形成された偏光層4Aと、上記偏光層4Aの透明基材3Aと接する面と対向する面側に形成されたパターン位相差層5Aと、を有しており、上記偏光層4Aと上記パターン位相差層5Aからなる第1調光層8Aを有している。上記第2調光板2Bも上記第1調光板2Aと同様に、透明基材3B、偏光層4Bおよびパターン位相差層5Bを有しており、上記偏光層4Bと上記パターン位相差層5Bからなる第2調光層8Bを有している。
また、図1(b)に例示するように、本態様においては、第1調光板2Aおよび第2調光板2Bにおけるパターン位相差層5Aおよび5Bは、透過光の偏光状態または位相状態を変化させる2つの配向領域P1およびP2、ならびにP1’およびP2’が交互に一定の間隔Dを置いて一定の形状(ライン状)に形成されている。
本態様の調光装置1において、第1調光板2Aおよび第2調光板2Bは、少なくとも一方をライン状の配向領域P1およびP2のパターンと交差する面方向(横方向X)に移動させることが可能である。これにより、第1調光板2Aにおけるパターン位相差層5Aのパターンと第2調光板2Bにおけるパターン位相差層5Bのパターンとの対応関係に応じて透過光の偏光状態または位相状態を変化させ、明状態および暗状態の切替を瞬時に行うことが可能となる。ここで、パターン状の配向領域(以下、パターン領域と称する。)が対応するとは、第1調光板におけるパターン位相差層の配向領域のパターンと、第2調光部におけるパターン位相差層の配向領域のパターンとが、平面視上重なって一致することをいう。
また、「領域と交差する面方向に移動」するとは、領域のパターン方向と交差し、調光板の上記領域が形成された面と平行な方向に移動することをいう。つまり、第1調光板が有するパターン領域と第2調光板が有するパターン領域との相対位置が変化する面方向に移動することをいう。具体的には、パターン領域がライン状の場合、ラインの長尺方向と交差し、上記パターン領域が形成された調光層の面と平行な方向(図1におけるX方向)をいう。
なお、図1にて示す例においては、第1調光板2A側から光Lが入射することにより、後述する効果を奏することができる。
図2は、本態様の調光装置における調光機能について説明する説明図である。ここで、図2中のパターン位相差層5A、5Bは、第1配向領域P1、P1’および第2配向領域P2、P2’がライン状に交互に形成されたパターンを有するものであり、第1配向領域P1、P1’および第2配向領域P2、P2’の面内遅相軸aが直交するものである。また、第1配向領域P1、P1’および第2配向領域P2、P2’の面内レタデーションが、λ/4を示すものである。さらに、2つの偏光層4A、4Bは偏光軸が直交関係を有するものとする。なお、透明基材については図示を省略する。
図2(a)で示すように、光が第1調光板2Aから第2調光板2Bへ透過する場合において、偏光層4Aでは、入射する光L1の中から偏光層4Aの偏光軸方向Yと同一方向に振動する直線偏光L2のみを透過させる。直線偏光L2は、パターン位相差層5Aの第1配向領域P1および第2配向領域P2において、互いに逆向きにλ/4の位相差分回転され、円偏光L3に変換される。円偏光L3は調光板2Bに入射し、パターン位相差層5Bの第1配向領域P1’および第2配向領域P2’において、さらに互いに逆向きにλ/4の位相差分回転され、直線偏光L4に変換される。
このとき、パターン位相差層5Aおよび5Bは、例えば、対応関係にある第1配向領域P1およびP1’は同一の面内遅相軸の方向、すなわち同一の配向方向を有することから、直線偏光の回転方向が同じになる。つまり、直線偏光L4は直線偏光L2の振動方向を90°回転させたものとなる。
このため、直線偏光L4の振動方向は、偏光層4Bの偏光軸方向Xと同一となることから、偏光層4Bを透過することができ、出射された光L5により本態様の調光装置1は明状態となる。
一方、図2(b)は、図2(a)の調光板2Bを、配向領域のパターンと直交する方向へスライド移動させた例を示すものである。この場合、パターン位相差層5Aおよび5Bにおいて、例えば、対応関係にある第1配向領域P1および第2配向領域P2’は面内遅相軸の方向が直交関係となることから、直線偏光の回転方向が逆になる。つまり、第1配向領域P1においてλ/4の位相差分回転された円偏光は、第2配向領域P2’において逆方向にλ/4の位相差分回転されることとなり、直線偏光L4は直線偏光L2の振動方向と同一となる。
このため、直線偏光L4の振動方向は、偏光層4Bの偏光軸方向Xと直交することとなり、偏光層4Bを透過することができず、本発明の調光装置1は暗状態となる。
以下、本態様の調光装置の各構成について説明する。
1.調光板
本態様における調光板は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有するものである。
図3に例示するように、第1調光板2Aは透明基材3Aと調光層8Aから構成されており、第2調光板2Bは透明基材3Bと調光層8Bから構成されている。調光層については、図1での説明と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図3(a)に例示するように、本態様の調光装置1は、第1調光板2Aおよび第2調光板2Bの2つの配向領域P1およびP1’、P2およびP2’が対応するように配置される場合は、入射光Linは一対の調光板2Aおよび2Bを透過し、出射光Loutにより調光板を明状態とすることができる。一方、図3(c)に例示するように、第1調光板2Aおよび第2調光板2BをX方向に相対移動させ、2つの異なる位相差領域P1およびP2’、P2およびP1’が対応するように配置される場合は、入射光Linは一対の調光板2Aおよび2Bを透過できず、調光板を暗状態とすることができる。
ここで、図3(b)に例示するように、第1調光板2Aおよび第2調光板2BをX方向に相対移動させ、2つの配向領域P1およびP1’、P2およびP2’のそれぞれ1/2の領域が重なった場合に、暗色もしくは明色の帯の幅が最も大きくなり、視認されやすくなる。
本態様では、実際の使用態様に応じて明度および視認距離等の試験条件を設定し、上記暗色もしくは明色の帯の幅が最大になる際の帯の視認性を評価することにより、連続階調性を有する最大のパターン幅を決定する。そして、このパターン幅を上記相対移動時の明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能なパターン幅とするものである。
なお、説明の簡略化のため、図3において、第1調光板2Aおよび第2調光板2Bにおける調光層8Aおよび8Bの層構成については図示を省略するものとする。
(1)連続階調性を示すパターン幅の決定方法
本態様でいう連続階調性とは、上述したとおり、所定の条件下において、第1調光板および第2調光板の2つの配向領域P1およびP1’、P2およびP2’が互いに1/2の領域が重なるように相対移動させた際に、暗色もしくは明色の帯が視認されないことをいう。ここで、所定の条件として考えられるものとしては、第1調光板および第2調光板の透明基材側の明度差、設置環境の明度、視認距離(調光装置と観察者との距離)とがある。
本態様においては、このような連続階調性を示すパターン幅を、以下の方法により決定することができる。
パターン幅が0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.5mm、0.8mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmの幅が異なる複数の調光板を準備する。屋内蛍光灯による明るさ750lux相当において、上述のパターン幅を有する一対の調光板を相対移動させ、調光板から1m離れた位置から観察し、連続階調性を評価する。具体的には、両眼視力1.0以上の被験者10名により、暗色もしくは明色の帯を視認するかしないかを評価し、被験者8名以上が帯を視認しないと評価したパターン幅を連続階調性を示すパターン幅とする。
また、本態様においては、予め定められたいくつかの使用態様、例えば、天井窓、北側に設置された窓、オフィスや工場内のパーテーション等に応じて、それぞれ上記決定方法によりパターン幅を決定しておき、これを用いるようにしてもよい。
(2)パターン位相差層
本態様におけるパターン位相差層について、図を参照しながら説明する。図4は、本態様の調光装置におけるパターン位相差層の一例を示す概略断面図である。上記パターン位相差層5は、配向層7と上記配向層7上に形成された位相差層6から構成されており、透過光の位相状態を変化させる2つの配向領域が一定の間隔Dをおいて一定の形状に形成されたものである。また、上記パターン位相差層7は、上記配向層7の位相差層6と接する面と対向する面側に、後述する透明支持層9を有していてもよい。
ここで、透過光の位相状態を変化させる領域とは、調光板へ入射する光のうち偏光層を透過した特定の振動方向の直線偏光を位相差に応じて振動方向を回転させ、右円偏光または左円偏光に変換させる領域をいう。
上記透過光の位相状態を変化させる2つの配向領域は、一定の間隔をおいてライン状に形成される。すなわち、上記2つの各領域の幅(間隔)は、等間隔であり、透過光の位相状態を変化させることができ、連続階調性を示すことが可能な大きさであれば特に限定されないが、上述した方法にて決定することができる。このように、本態様においては、上記配向領域が一定の幅および一定の形状を有して連続して形成されていることから、上記配向領域は、連続したパターンで配置される。
このようなパターン幅としては、具体的には、0.1mm〜1.5mmの範囲内、好ましくは、0.1mm〜1.0mmの範囲内とされる場合が多い。
また、上記パターン位相差層の厚さは、上述の機能を発揮できれば特に限定されず、層構成に応じて適宜設定することができる。
以下、上記パターン位相差層の各構成について説明する。
(a)位相差層
上記位相差層は、配向層上に形成され、面内遅相軸の方向および位相差の少なくとも一方が異なる2つの位相差領域が一定の間隔をおいて一定の形状(ライン状)に形成されている。
なお、本態様においては、上記位相差層は位相差領域ごとに配向が固定されている。
(i)位相差領域
位相差領域は、面内遅相軸の方向および位相差の少なくとも一方が異なるものである。
位相差領域の幅等については、上述したパターン位相差層のパターン幅と同様とすることができる。
1)位相差領域の面内遅相軸の方向が異なる場合
上記位相差層において、位相差領域の面内遅相軸の方向が異なる場合とは、例えば、図4(a)で例示するように、同一の面内レタデーション値を示す位相差領域が一定の間隔Dをおいて一定の形状に形成され、隣り合う位相差領域の一方の面内遅相軸の方向と他方の面内遅相軸の方向とが直交する場合をいう。なお、図4(a)において、位相差層6の各位相差領域Q1およびQ2内の矢印方向が、面内遅相軸の方向を示す。
面内遅相軸の方向が異なる場合の上記位相差領域の面内レタデーション値(Re)については、位相差層を構成する材料、パターン等に応じて適宜設定することができ、例えば100nm〜160nmの範囲内、中でも110nm〜150nmの範囲内、特に120nm〜140nmの範囲内であることが好ましい。
なお、面内レタデーション値とは、屈折率異方体の面内方向における複屈折性の程度を示す指標であり、面内方向において屈折率が最も大きい遅相軸方向の屈折率をNx、遅相軸方向に直交する進相軸方向の屈折率をNy、屈折率異方体の面内方向に垂直な方向の厚みをdとした場合に、
Re[nm]=(Nx−Ny)×d[nm]
で表される値である。面内レタデーション値(Re値)は、例えば、王子計測器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法により測定することができるし、微小領域の面内レタデーション値はAXOMETRICS社(米国)製のAxoScanでミューラーマトリクスを使って測定することもできる。また、本発明においては、特に別段の記載をしない限り、Re値は波長589nmにおける値を意味するものとする。
2)位相差領域の位相差が異なる場合
上記位相差層において、位相差領域の位相差が異なる場合とは、例えば、図4(b)で例示するように、同一の面内遅相軸の方向を示す位相差領域が一定の間隔Dをおいて一定の形状に形成され、位相差領域ごとに膜厚が異なることにより、膜厚差に相当する分の位相差値(面内レターデーション)を示す場合をいう。
なお、以下の説明において、膜厚の大きい位相差領域を膜厚領域、小さい位相差領域を薄膜領域と称する場合がある。また、上記膜厚領域および薄膜領域とは、図4(b)においてQ2およびQ1で示す部分に相当する。
位相差領域の位相差が異なる場合、膜厚領域と薄膜領域の厚みの差は、位相差層の材料や位相差領域のパターン等に応じて適宜決定されるものである。
中でも、図2で例示するように、圧膜領域と薄膜領域とが交互に合うライン状となる場合、上記膜厚差が厚膜領域における面内レタデーション値と、薄膜領域における面内レタデーション値との差がλ/2に想到する距離であることが好ましい。これにより、薄膜領域の面内レタデーション値をλ/4分に相当するものとし、かつ厚膜領域の面内レタデーション値をλ/4+λ/2分に相当するものとすることができ、各位相差領域を通過する直線偏光をそれぞれ互いに直交関係にある円偏光とすることができるからである。
上記厚膜領域および上記薄膜領域の厚みとしては、厚膜領域と薄膜領域の差を所定の範囲にすることが可能な大きさであれば特に限定されるものではない。例えば、膜厚領域の厚みが3.0μmで薄膜領域の厚みが1.0μmの場合、その差は2.0μmとなるが、厚膜領域の厚みが13.0μmで薄膜領域の厚みが11.0μmで、その差が2.0μmとなるようにしてもよい。中でも、上記厚膜領域の厚みは1.6μm〜20μmの範囲内、中でも2.5μm〜10μmの範囲内、特に1.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。また、上記薄膜領域の厚みは、0.1μm〜17μmの範囲内、中でも1μm〜7μmの範囲内、特に1μm〜4μmの範囲内であることが好ましい。
(ii)位相差層
上記位相差層の材料としては、屈折率異方性を有する棒状化合物が好ましい。規則的に配向させることができ、位相差層が所望の位相差性を有するからである。中でも液晶性を示す液晶性材料であることが好ましい。液晶性材料は屈折率異方性が大きいため、位相差層が所望の位相差性を有しやすくなるからである。
上記液晶性材料としては、例えば、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を示す材料を挙げることができる。中でも、ネマチック相を示す液晶性材料を用いることが好ましい。ネマチック相を示す液晶性材料は、他の液晶相を示す液晶性材料と比較して規則的に配向させることが容易であるからである。
また、上記ネマチック相を示す液晶性材料として、メソゲン両端にスペーサを有する材料が好ましい。メソゲン両端にスペーサを有する液晶性材料は柔軟性に優れ、高い透明性を有するからである。
さらに、上記棒状化合物は、分子内に重合性官能基を有するもの、中でも3次元架橋可能な重合性官能基を有するものが好ましい。上記棒状化合物が重合性官能基を有することにより、上記棒状化合物が重合して固定されるため、配向安定性に優れ、位相差性の経時変化が生じにくい位相差層となるからである。なお、重合性官能基を有する棒状化合物を用いた場合、上記位相差層には、重合性官能基によって架橋された棒状化合物が含有されることになる。
なお、上記「3次元架橋」とは、液晶性分子を互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることを意味する。
上記重合性官能基としては、例えば、紫外線、電子線等の電離放射線の照射、あるいは加熱により重合する重合性官能基を挙げることができる。これらの重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、カチオン重合性官能基等が挙げられる。
上記重合性官能基については、特開2012−137725号公報等の記載に示される棒状化合物における重合性官能基と同様とすることができる。
さらにまた、上記棒状化合物は、液晶性を示す液晶性材料であって、末端に上記重合性官能基を有するものが特に好ましい。位相差層内において上記棒状化合物が3次元に重合した網目(ネットワーク)構造の状態となり、配向安定性を備え、かつ光学特性の発現性に優れるからである。
なお、片末端に重合性官能基を有する液晶性材料を用いた場合であっても、他の分子と架橋して配向を安定にすることができる。
なお、上記棒状化合物についての具体例としては、例えば特開2012−137725号公報に記載される化合物を挙げることができる。
また、上記棒状化合物は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
(b)配向層
上記配向層は、位相差領域の配向状態を固定する際に、位相差層に含まれる棒状化合物を配向させる機能を有するものである。上記配向層は、表面に配向領域が一定の間隔をおいて一定の形状に形成されており、上記配向領域に従って位相差層の位相差領域を同様の間隔、形状およびパターンで配置させることが可能となる。
上記配向層の材料としては、上記配向領域を所望の形状で所望のパターンに形成できるものであれば特に限定されるものではない。このような構成材料としては、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等を挙げることができるが、中でも紫外線硬化性樹脂が用いられることが好ましい。
上記紫外線硬化性樹脂の具体例としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリロイル基をもつ重合性オリゴマーまたはモノマーと、アクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン等重合性ビニル基を持つ重合性オリゴマーまたはモノマー等の単体あるいは配合したものに、光重合開始剤および任意の添加材を加えたもの等を挙げることができる。
上記配向層における各配向領域は、上述の位相差層における各位相差領域と対応関係にある。上記配向領域の幅については、上述の位相差層における位相差領域の幅と同様とすることができる。
上記配向領域は、その表面に微細凹凸形状を有していてもよい。位相差領域を形成する際に、各配向領域の表面に形成された微細凹凸形状により、配向層上に設けた位相差層中の棒状化合物を一定方向に配向させることができるからである。
例えば、位相差層において、位相差領域ごとに面内遅相軸の方向を変化させたい場合、対応する配向領域ごとに微細凹凸形状の長手方向を変えることで、棒状化合物の配向方向が変化し、位相差領域ごとに面内遅相軸の方向も変化させることができる。
なお、配向領域の表面に形成される微細凹凸形状については、例えば、特開2012−137725号公報に記載される配向領域の表面の微細凹凸形状と同様とすることができる。
また、上記配向領域は、領域ごとに厚さが異なる形状を有していてもよい。上記配向領域が領域ごとに異なる厚さを有することで、上記配向領域に対応する位相差領域も異なる厚さを有することにより、位相差領域ごとに位相差を変化させることができるからである。
さらに、上記配向領域は、多段形状を有していてもよい。
上記配向層の厚さとしては、上記位相差層に所望の配向規制力を発現可能な範囲であれば特に限定されず、例えば、0.01μm〜1.0μmの範囲内が好ましい。
(c)その他
上記パターン位相差層は少なくとも上記配向層、および位相差層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有していてもよい。
(i)透明支持層
本発明におけるパターン位相差層は、透明支持層を有していてもよい。
上記透明支持層の材料としては、高い透過性を有する樹脂が好ましい。具体的には、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエーテルサルホン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂が挙げられる。中でも、透明フィルム基材の面内レタデーションをゼロに近付けやすいことからアセチルセルロース系樹脂、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
上記透明支持層の厚さとしては、光透過性を損なわず、所望の位相差領域を支持できるものであれば特に限定されないが、通常、20μm〜188μmの範囲内、中でも30μm〜90μmの範囲内であることが好ましい。
上記透明支持層は、位相差性が低いものであることが好ましい。上記透明支持層の位相差が大きいと、パターン位相差層の位相差性に影響を及ぼして、調光板の調光機能を損なう場合があるからである。具体的には、透明支持層の面内レタデーション値(Re値)が0nm〜10nmの範囲内、中でも0nm〜5nmの範囲内、特に0nm〜3nmの範囲内であることが好ましい。
また、上記透明支持層は高い透明性を有することが好ましく、可視光領域での透過率が80%以上、中でも90%以上であることが好ましい。なお、上記透明支持層の可視光領域での透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
(ii)その他
なお、上記配向層が紫外性硬化樹脂からなる場合は、上記透明支持層と紫外線硬化樹脂との接着性を向上させるためのプライマー層を透明支持層上に形成してもよい。
上記プライマー層としては、上記透明支持層および上記配向層の双方に接着性を有し、可視光学的に透明であり、紫外線を通過させるものであればよく、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ウレタン系の樹脂材料からなる層を使用することができる。
(3)偏光層
本発明における偏光層は、透過光を直線偏光とすることができるものであれば特に限定されず、例えば、一般的に液晶表示装置に用いられる偏光層等を用いることができる。
このような偏光層としては、少なくとも偏光子を含むものであれば特に限定されるものではなく、図5(a)に例示するように、例えば、偏光子11および上記偏光子11の少なくとも片面に配置された保護層10からなるものであってもよく、図5(b)に例示するように、上記偏光子11を位相差層6上に積層・固定して偏光層4としてもよい。なお、パターン位相差層5については、上述の図4(a)に示すものと同様であるため、他の符号についてここでの説明を省略する。
上記偏光子としては、透過光を直線偏光とすることができるものであれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコールからなるフィルムにヨウ素を含浸させ、これを一軸延伸することによりポリビニルアルコールとヨウ素との錯体を形成させたものを挙げることができる。
上記偏光層における偏光軸の方向については、特に限定されず、上述した位相差層における位相差領域の配向等に応じて適宜選択することができる。
また、上記偏光層における保護層としては、上記偏光子を保護することができ、かつ、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではないが、中でも可視光線透過率が80%以上であるものが好ましく、90%以上であるものがより好ましい。なお、上記保護層の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
上記保護層を構成する材料としては、例えば、セルロース誘導体、シクロオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類等を挙げることができる。中でも、上記樹脂材料として、セルロール誘導体、シクロオレフィン系樹脂、またはアクリル系樹脂を用いることが好ましい。
なお、上記保護層の材料としてのセルロース誘導体、シクロオレフィン系樹脂、およびアクリル系樹脂の具体例については、例えば、特開2012−198522号公報に記載される材料が挙げられる。中でもセルロース誘導体であるトリアセチルセルロース(TAC)が好適である。
上記保護層は、表面処理が施されていてもよい。例えば、セルロース誘導体であるトリアセチルセルロース(TAC)を保護層の材料として用いる場合、表面をケン化処理することによりポリビニルアルコールからなる偏光子との接着性を向上することができる。
上記保護層の厚みとしては、所望の光透過性を有するものであれば特に限定されないが、通常、5μm〜200μmの範囲内、中でも15μm〜150μmの範囲内、特に30μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
上記保護層は、上記偏光子の少なくとも片面に配置されるものであるが、中でも、後述する接着層側の上記偏光子の表面に少なくとも配置されることが好ましい。
また、上記保護層が上記偏光子の両面に配置される場合は、上記偏光子の表面の保護層が共に同一のものであってもよく、異なるものであっても良い。中でも、偏光子の接着層側の表面に配置される保護層がトリアセチルセルロース(TAC)であることが好ましい。
(4)透明基材
上記透明基板の構成材料としては、上述したパターン位相差層および偏光層を支持することができ、高い光透過性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等の樹脂材料等が挙げられる。
上記透明基板は高い光透過性を有することが好ましく、可視光領域での透過率が、80%以上、中でも90%以上であることが好ましい。なお、上記透明基板の可視光領域での透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
上記透明基板の厚さとしては、上述したパターン位相差層および偏光層を保持することができる強度を有し、上記の光透過性を示すことが可能な厚さであればよく、例えば0.1mm〜10mm程度であることが好ましく、特に、1.0mm〜5mm程度であることが好ましい。
(5)その他
本態様における調光板は、上述した構成以外に、以下の構成を有していてもよい。
(a)接着層
本態様における接着層12は、図6にて例示するように、調光層8上に形成されるものであり、上記調光層8と透明基材3とを貼合させるものである。なお、調光層8については、上述の図5(a)に示すものと同様であるため、他の符号についてここでの説明を省略する。
上記接着層の材料としては、例えば、接着剤が挙げられる。上記接着剤としては、所望の接着力を示し、高い光透過性を有することが可能なものであれば特に限定されるものではない。このような接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、エステル系接着剤、ウレタン系接着剤、フッ素系接着剤、ポリイミド系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタンエステル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、合成ゴム系接着剤、天然ゴム系接着剤等が挙げられる。中でも、透明性、耐久性、耐熱性に優れ、低コストであることから、アクリル系接着剤が好ましい。アクリル系接着剤としては、例えば、アクリル酸エステルと他の単量体とを共重合させたアクリル系共重合体を挙げることができる。
接着層は、上述の材料に加えて赤外線反射剤または赤外線吸収剤を含んでもよい。本態様の調光板は、光の透過が遮蔽されることで暗状態となる。このとき、光を完全に遮蔽するために暗状態における黒色濃度を高する必要があり、可視光領域のみならず、赤外領域を含めた広範囲での波長光の透過を抑制する必要がある。
赤外線反射剤としては、例えば酸化スズ、酸化インジウムスズ、金属錯体色素、酸化亜鉛等が挙げられる。また、赤外線吸収剤としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)及び硫化亜鉛金属酸化物系赤外線吸収剤等が挙げられる。上記の赤外線反射剤および赤外線吸収剤の種類は一例であり、これらの材料に限定されない。
接着層における赤外線反射剤または赤外線吸収剤の含有量については、アクリル系共重合体100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部の範囲内、中でも0.5重量部〜10重量部の範囲内、特に1重量部〜5重量部の範囲内であることが好ましい。赤外線反射剤または赤外線吸収剤の含有量が上記範囲よりも多いと、本態様における調光板の透明性が低下し、光透過率が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも少ないと、本態様における調光板において、十分な黒色濃度が得られず遮蔽性が不足する場合がある。
接着層は、上述の材料の他に、例えば架橋剤、シランカップリング剤、接着付与剤、充填剤、レベリング剤等を含んでいてもよい。
架橋剤としては、例えばイソシアネート系、金属キレート系、エポキシ系、およびメラミン系が挙げられる。
上記接着層は、可視光領域において高い透明性を有する。上記接着層の可視光領域での透過率としては、70%以上であることが好ましく、中でも80%以上、特に90%以上であることが好ましい。なお、上記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
上記接着層の厚さとしては、透明基材と調光層とを十分な接着力で貼合させることができ、かつ、本態様における調光板が所望の光透過性を有することが可能な薄さを有することが好ましい。上記接着層の厚さとしては、例えば10μm〜50μmの範囲内、中でも10μm〜40μmの範囲内、特に10μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。接着層の厚さが上記範囲よりも大きいと、本態様における調光板の光透過性が低下する場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、透明基材と調光層とを十分に貼合させることができず、上記調光層の機械的強度が低下する場合がある。
接着層の接着力としては、調光層と透明基材とを十分に貼合させ、剥離しにくい強度であればよく、例えば20N/25mm以上であることが好ましい。接着層の接着力が上記範囲内であることにより、調光層と透明基材とが十分に貼合されるため、層間において剥離による材料破壊等の生じにくいものとすることができる。
なお、上記接着力は、JIS Z0237準拠した方法で、25mm幅のサンプル(被着体:青板ガラス、3mm厚)について、180°引き剥がし法(引き剥がし速度300mm/min)により測定される値である。
(b)その他
本態様における調光板は、必要に応じて任意の部材を有していても良い。任意の部材としては、例えば、飛散防止膜、拡散フィルム、すりガラス、反射防止膜、防汚層、筐体、スライド機構等が挙げられる。
2.その他
上述した調光板は、一対とされて、相対移動するように構成されている。具体的には、図1に例示するように、一対の調光板(第1調光板2Aおよび第2調光板2B)がパターン位相差層5Aおよび5Bを向かい合わせるように、所望の間隔Wを開けて配置されている。上述のように、第1調光板および第2調光板が一定の間隔を開けて、平行に配置されることにより、一方または双方が平行に相対移動することができる。
ここで、本明細書中にて、第1調光板および第2調光板を相対移動するとは、向かい合わせに配置された上記一対の調光板がそれぞれの位置に対して平行に移動することを示す。なお、本発明においては、上記一対の調光板のうち、一方を固定し他方を相対移動させてもよく、両方の調光板をそれぞれ相対移動させてもよい。
本態様の調光装置において、第1調光板と第2調光板との間隔としては、第1調光板および第2調光板の少なくとも一方を所望の方向に移動することができ、調光機能を発揮可能な間隔であれば特に限定されない。例えば、0.01mm〜5.0mmの範囲内、中でも0.01mm〜3.0mmの範囲内、特に0.01mm〜0.5mmの範囲内とすることが好ましい。第1調光板と第2調光板との間隔が上記範囲よりも大きいと、本態様の調光装置に光が透過する際に偏光の乱れが生じる場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、第1調光板と第2調光板とが接触して磨耗する場合がある。
II.第2態様
本発明の調光装置の第2態様について説明する。
本態様の調光装置は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、一対の上記調光板が上記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とするものである。
本態様によれば、上記パターン位相差層の配向領域のパターン幅を0.1mm〜1.0mmの範囲内に規定することにより、上記調光装置が窓ガラス等のように屋外と屋内の境界に設置され、屋外が明度の高い環境であっても、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく、明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
なお、本態様でいう連続階調性とは、上記第1態様で説明したものと同様である。
本態様の調光装置においては、上述した第1態様と同様の構成を有しており、一対の調光板(第1調光板および第2調光板)を相対移動させることにより、明暗状態の切替を行うことができる。
本態様の調光装置における調光機能についても上述した第1態様の調光装置における調光機能と同様であるので、ここでの説明を省略する。
以下、本態様の調光装置の各構成について説明する。
1.調光板
本態様における調光板は、上述した第1態様と同様に、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層とを有するものである。
(1)パターン位相差層
本態様におけるパターン位相差層は、上述した第1態様と同様、配向層と上記配向層上に形成された位相差層から形成されており、2つの配向領域が一定の間隔Dをおいて一定の形状に形成されたものである。
ここで、上記2つの配向領域についての具体的な説明は、第1態様にて説明した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
上記パターン位相差層における各配向領域の幅(間隔)は、通常、等間隔であり、本態様においては、0.1mm〜1.0mmの範囲内である。これにより、後述する実施例で示すように、明度の高い環境下、具体的には、750lux以上の条件下であれば、明暗状態の切替時に暗色もしくは明色の帯が視認されることなく、明度の変化に連続階調性を示すことが可能である。
明度の高い環境下においては、明暗のコントラストが強くなるため、暗色もしくは明色の帯が視認されやすくなる。そのため、本態様においては、明暗のコントラストが強く視認される環境下において、明度の変化に連続階調性を示すパターン幅を決定することにより、どのような使用態様にもおいても上記効果を奏することが可能となる。
本態様においては、上記配向領域のパターン幅は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であるが、中でも0.1mm〜0.5mmの範囲内、特に0.1mm〜0.4mmの範囲内であることが好ましい。
上記配向領域のパターン幅が上記範囲よりも小さいと、製造が困難になり、本態様の調光装置において遮蔽性を低下させてしまう場合があり、一方、上記範囲よりも大きいと、本態様の調光装置において、明暗状態の切替時に暗色もしくは明色の帯が視認されてしまい、連続階調性を示すことができない場合がある。なお、配向領域のパターン幅とは、上記配向領域の短尺方向の長さをいう。
上記配向領域の形状としては、第1態様と同様、ライン状のパターンで配列されている。
本態様におけるその他の構成については、第1態様での説明と同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.その他
本態様における調光板は、第1態様と同様、一対とされて、相対移動するように構成されている。具体的な説明は、第1態様にて説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
B.調光板
本発明の調光板は、透明基材と、上記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、上記偏光層の上記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板であって、上記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、上記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記調光板を用いて調光装置とすることにより、上述のように屋外と屋内の境界に設置され、外光に晒されるといった明度の高い環境下においても、明暗状態の切替の際に、暗色もしくは明色の帯が視認されることなく明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能である。
明度の高い環境下においては、明暗のコントラストが強くなるため、暗色もしくは明色の帯が視認されやすくなる。そのため、本態様においては、明暗のコントラストが強く視認される環境下において、明度の変化に連続階調性を示すパターン幅を決定することにより、どのような使用態様にもおいても上記効果を奏することが可能となる。
本発明の調光板の各構成および調光機能については、上述した第2態様の調光装置における調光板と同様であるため、ここでの説明を省略する。
C.用途
本発明の調光装置および調光板の用途としては、建築用の窓、天井窓、テラス等の採光窓、温室などの屋根や側壁、パーテーション、インテリア、家具、自動車等の車両のサンルーフ等に使用することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
1.調光板
以下の方法により、本発明に用いられる調光板を得た。
(調光層の形成)
以下の方法により調光層を形成した。
透明フィルム基材として、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(フジタック(登録商標) 富士フィルム(株)製)用い、一方の面上に配向層を形成した。上記配向層は、光配向材料により光配向材料層を作製した後、いわゆる光配向の手法によりこの光配向材料層に直線偏光による紫外線を照射し、パターン状に形成した。
次に、シクロヘキサノン溶媒に溶かした液晶性材料(licrivue(登録商標) RMS03−013C メルク(株)製)の溶液に、光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184 BASF社製)を5質量%加えた溶液を、上記配向層が形成されたTACフィルム基材上にスピンコーターで塗布、80℃で10分乾燥し、紫外線を照射して硬化することにより、パターン位相差フィルム(パターン位相差層)を作製した。作製したパターン位相差層を偏光板(HLC2−5618S (株)サンリツ製)と貼り合わせ調光層を得た。
(接着層の形成)
アクリル共重合体(アクリル系接着剤、製品名:SKダイン1429DT、固形分30%、綜研化学社製)100重量部に対して、アルミキレート架橋剤(製品名:AD−5A、綜研化学社製)10重量部(固形分量で3重量部)を添加し、スクライバーにて50rpmで10分間撹拌して接着層形成用塗布液を得た。その後、アプリケーターを用いて調光層の一方の表面に乾燥前厚さが83μmとなるように接着層形成用塗布液を塗布し、80℃、2分間にて乾燥し、乾燥後の厚さが25μmの接着層を形成した。
接着層の接着力は25N/25mmであった。なお、接着力は上述した「A.調光装置 I.第1態様 1.調光板 (5)その他 (a)接着層」の項で説明した測定方法で測定した。以下の実施例、比較例についても同様とする。
(調光板の作成)
厚さ3.0mmの青板ガラスの一方の面上に上記接着層を形成し、上記調光層を貼合せることにより、調光板を得た。
2.調光装置
(調光装置の作成)
得られた2枚の調光板のうち片側の調光板の向き合う内側の周囲に、厚さ0.1mmの滑りテープを貼った。これにより、調光板を重ねた際に開口部(光が通る開口部分)に0.1mmの間隔を確保した。
このようにして、所定の間隔0.1mmを設け、2枚の調光板を相対移動できるように配置し、調光装置とした。
3.パターン位相差層のパターン幅の決定
上記調光装置のパターン位相差層のパターン幅が異なるものを複数準備し、これを用いてパターン幅を決定した。
(1)屋内環境において
上記調光装置のパターン位相差層のパターン幅が0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.5mm、0.8mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmの幅が異なる複数の調光板を準備し、上述のように2枚の調光板を組み合わせ、パターン幅の異なる複数の調光装置を得た。
屋内蛍光灯による明るさ750lux相当において、上述した調光装置の一対の調光板を相対移動させ、上記調光装置から1m離れた位置から観察し、連続性諧調性を評価した。具体的には、両眼視力1.0以上の被験者10名により、以下の評価基準にて、暗色もしくは明色の帯を視認するかしないかを評価し、連続階調性を示すパターン幅を決定した。
○ … 被験者10人中8人以上が暗色もしくは明色の帯を視認しなかった。
△ … 被験者10人中5人以上7人以下が暗色もしくは明色の帯を視認しなかった。
× … 被験者10人中4人以下が暗色もしくは明色の帯を視認しなかった。
結果については、表1に示す。
(2)屋外環境において
「(1)屋内環境において」と同様に、パターン幅が異なる複数の調光板を準備し、パターン幅の異なる複数の調光装置を得た。
屋外の明るさ5,000lux相当において、(1)と同様に評価した。
結果については、表2に示す。
[評価]
上述した条件にて連続階調性を示すパターン幅を決定したところ、750lux以上の条件下にて、パターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内において良好な連続階調性を示すことが分かった。
1 … 調光装置
2 … 調光板
2A … 第1調光板
2B … 第2調光板
3A、3B … 透明基材
4A、4B … 偏光層
5、5A、5B … パターン位相差層
6、6A、6B … 位相差層
7、7A、7B … 配向層
8、8A、8B … 調光層
9 … 透明支持層
10 … 保護層
11 … 偏光子
12 … 接着層

Claims (3)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、
    前記偏光層の前記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、
    一対の前記調光板が前記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、
    前記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、
    前記配向領域が、前記相対移動時の明暗状態の変化に連続階調性を示すことが可能なパターン幅を有することを特徴とする、調光装置。
  2. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、
    前記偏光層の前記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板を有し、
    一対の前記調光板が前記パターン位相差層を向かい合わせるように配置され、かつ相対移動するように構成されており、
    前記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、
    前記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする、調光装置。
  3. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の面側に配置された偏光層と、
    前記偏光層の前記透明基材と接する面と対向する表面に形成されたパターン位相差層と、を有する調光板であって、
    前記パターン位相差層にはライン状の配向領域がパターン状に形成されており、
    前記配向領域のパターン幅が0.1mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする、調光板。
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JP2019045840A (ja) * 2018-03-14 2019-03-22 大日本印刷株式会社 調光装置
WO2019202987A1 (ja) * 2018-04-18 2019-10-24 日東電工株式会社 窓用ギラツキ防止フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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