JP2017017856A - 鉄道車両用配電盤の監視装置 - Google Patents

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Akira Tanaka
明 田中
悟 木村
Satoru Kimura
悟 木村
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Noritoshi Fujigae
規利 藤ヶ枝
塁 田村
Rui Tamura
塁 田村
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Abstract

【課題】配電盤に設けられた継電器が故障して、鉄道車両の電気設備の動作に異常が生じた場合でも、速やかに故障箇所を推定できる鉄道車両用配電盤の監視装置を提供することを目的としている。
【解決手段】この監視装置は、配電盤(10)に設けられたコネクタ(12)の複数の端子の電気信号を検知する信号検知部(101)と、信号検知部が検知した電気信号に応じて継電器回路の動作を模擬する模擬回路部(104)と、模擬回路部の模擬的な動作の履歴を記憶する履歴記憶部(105)と、信号検知部が検知した複数の端子の各電気信号と複数の端子に対応する模擬回路部の複数の端子の各信号とが合致するか判定する判定部(102a)と、判定部により不一致と判定された場合に、不一致と判定された端子の電気信号と、模擬回路部の動作の履歴に基づいて、継電器回路の故障箇所を推定する故障推定部(102b)とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両の電気設備を作動させる配電盤の監視を行う監視装置に関する。
開閉ドアやブレーキなど、鉄道車両に備わる電気設備は、車両ごとに設けられた配電盤から電力を受けて作動する。配電盤には、駆動電流の出力およびその出力制御を行う複数の継電器が設けられている。通常、これら複数の継電器は継電器板に設けられ、複数の継電器板が配電盤に搭載される。
近年、鉄道車両の配電盤に設けられる継電器として、耐久性を向上したベスタクトリレーが多く用いられている。典型的には、ベスタクトリレーは、不活性ガスが封入されて金属筐体に覆われるなど、外部から接点またはコイルを視認することができない。
従来、配電盤に設けられる複数の継電器の試験を行うため、配電盤から継電器板を取り外し、取り外された継電器板に信号を出力して各継電器を動作させ、動作の検証を行う試験装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2001−197601号公報
鉄道車両の配電盤には、複数の継電器板および多数の継電器が搭載される。このため、継電器に故障が生じて電気設備の動作に異常が生じた場合、各継電器板の試験を行って、故障した継電器を特定するのに多くの時間を要した。
また、試験の際には、各継電器に実際に出力される電圧をかけたり、複数の継電器を実際の動作状態にしたりすることが難しい場合がある。このため、従来の試験方法では、鉄道車両の実際の運行時でのみ異常となるような継電器の故障があった場合に、これを発見することが難しかった。
本発明は、配電盤に設けられた継電器が故障して、鉄道車両の電気設備の動作に異常が生じた場合でも、速やかに故障した継電器を推定できる鉄道車両用配電盤の監視装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、
複数の継電器を有する継電器回路、および、前記継電器回路と鉄道車両の回路とを電気的に接続するコネクタを備える配電盤の監視を行う鉄道車両用の監視装置であって、
前記コネクタの複数の端子の電気信号を検知する信号検知部と、
前記信号検知部が検知した前記電気信号に応じて前記継電器回路の動作を模擬する模擬回路部と、
前記模擬回路部の模擬的な動作の履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記信号検知部が検知した前記複数の端子の各電気信号と、前記複数の端子に対応する前記模擬回路部の複数の端子の各信号とが合致するか判定する判定部と、
前記判定部により不一致と判定された場合に、不一致と判定された端子の電気信号と、前記模擬回路部の前記動作の履歴に基づいて、前記継電器回路の故障箇所を推定する故障推定部と、
を備えたことを特徴としている。
この構成によれば、鉄道車両の運行中、信号検知部が検知したコネクタの複数の端子の電気信号に基づき、模擬回路部が、配電盤の継電器回路の動作を模擬する。また、判定部が信号検知部の検知した電気信号と、模擬回路部の端子の信号とを比較することで、継電器回路に異常が生じたか速やかに判別することができる。また、故障推定部が、不一致と判定された電気信号と履歴記憶部が記憶した模擬回路部の動作の履歴とに基づいて、継電器回路の故障箇所を推定することができる。よって、鉄道車両の配電盤の継電器が故障した場合に、速やかに故障箇所が判明し、継電器の交換など、速やかに復旧の作業を行うことができる。
好ましくは、前記配電盤には、前記複数の継電器が搭載された複数の継電器板が搭載され、
前記信号検知部は、前記コネクタを介して前記複数の継電器板に入力または出力される電気信号を検知し、
前記模擬回路部は、前記複数の継電器板に設けられた前記継電器回路の動作を模擬し、
前記故障推定部は、前記複数の継電器板に搭載された前記継電器回路の中から故障箇所を推定するとよい。
この構成によれば、継電器板に搭載された継電器回路に対象を絞って、継電器板の何れかの継電器が故障した場合に、速やかにこの故障箇所を推定することができる。
また好ましくは、電気信号または電力を伝送する複数の伝送線と、前記複数の伝送線からそれぞれ分岐した複数の分岐線とを有する分岐ケーブルを有し、
前記分岐ケーブルの一端が前記コネクタに接続され、
前記信号検知部は、前記分岐ケーブルの前記複数の分岐線から前記電気信号を入力するとよい。
この構成によれば、分岐ケーブルによって、鉄道車両の運行時における配電盤の信号入出力或いは電力伝送に影響を与えずに、配電盤のコネクタの信号を信号検知部に検知させることができる。
また好ましくは、鉄道車両の乗務員へ情報を伝える情報出力装置へ情報を送信可能な情報送信部をさらに備え、
前記情報送信部は、前記判定部が不一致と判定した場合に、異常の情報と、前記故障推定部の推定結果の情報とを、前記情報出力装置へ送信するとよい。
この構成によれば、継電器に故障が生じて、故障箇所が推定された場合に、このことを速やかに鉄道車両の乗務員へ伝えることができる。よって、継電器の故障に速やかに対処することができる。
また好ましくは、監視装置は、前記配電盤に搭載されている構成とするとよい。
この構成によれば、配電盤と監視装置とを一体的に鉄道車両に配置することができ、鉄道車両の制御系のレイアウト設計の簡易化に寄与できる。
また好ましくは、前記模擬回路部は、
前記継電器回路の含まれる複数の継電器の開閉と、前記複数の継電器の各端子の加圧状態とを模擬するとよい。
この構成によれば、少ない処理負荷で継電器回路の動作を模擬することができ、かつ、継電器回路の故障箇所を推定するのに必要十分な情報を得ることができる。
本発明の鉄道車両用配電盤の監視装置によれば、配電盤に設けられた継電器が故障して、鉄道車両の電気設備の動作に異常が生じた場合でも、速やかに故障箇所を推定し、これに対処することができる。
本発明の実施の形態に係る監視装置が搭載された配電盤を示す斜視図である。 監視装置と鉄道車両の設備とを示すブロック図である。 制御部により実行される監視処理の流れを示すフローチャートである。 模擬回路部の動作履歴を用いた故障箇所の推定処理の一例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る監視装置が搭載された配電盤を示す斜視図である。図2には、監視装置と鉄道車両の設備とを示すブロック図である。
本発明の実施の形態に係る監視装置100は、鉄道車両の配電盤10に搭載される複数の継電器板1の動作を監視して、各継電器板1に搭載された継電器2の異常を検出する装置である。
複数の継電器板1は、配電盤10の基板接続部11に、挿抜可能に接続されている。継電器板1には、複数の継電器2を含んだ継電器回路が設けられており、この継電器回路が基板接続部11を介して配電盤10の回路に電気的に接続されている。継電器2は、例えばベスタクトリレーである。各継電器板1に設けられている継電器回路は、別の継電器板1に設けられている継電器回路と、継電器2の数および回路パターンが異なってもよい。
配電盤10には、複数のコネクタ12が設けられ、複数の分岐ケーブル13の一端がそれぞれ接続されている。分岐ケーブル13は、複数の伝送線と、複数の伝送線からそれぞれ分岐した複数の分岐線とを有する分岐したケーブルである。複数の分岐ケーブル13の他端は、鉄道車両の電気設備20(図2を参照)に電気的に接続され、継電器板1を介して電力と電気信号とを伝送する。分岐ケーブル13の分岐された一端は監視装置100に接続されている。
鉄道車両の電気設備20は、例えば、乗客が乗り降りする開閉ドアを駆動するドア駆動装置、鉄道車両の制動を行うブレーキ装置など、電気的に駆動する様々な設備が含まれてよい。
監視装置100は、配電盤10に搭載され、鉄道車両の配電盤室に収容される。これにより、鉄道車両の電装系統のレイアウト設計を簡易化することができる。なお、監視装置100は、配電盤10と一体化せず、配電盤10から離れた箇所に設置されてもよい。
監視装置100は、図2に示すように、信号検知部101、制御部102、回路パターン記憶部103、模擬回路部104、履歴記憶部105、および、通信部106を備えている。
信号検知部101は、分岐ケーブル13を介して入力された配電盤10のコネクタ12の各端子の電圧を、電気信号として検知する。基板接続部11の複数の端子の大部分と、コネクタ12の複数の端子の大部分とは、電気的に共通にされている。よって、信号検知部101は、継電器板1の複数の端子の電圧を検知していることになる。
信号検知部101は、分岐ケーブル13を介して入力された配電盤10の各端子の電圧を検知する。信号検知部101は、フォトカプラ等を介して電圧を検知し、配電盤10と電気的に絶縁した構成とするとよい。
通信部106は、鉄道車両の乗務員に通知を行う情報出力装置30に、継電器の故障と故障箇所との情報を送信する。通信部106は、無線通信により情報を送信する構成とするとよい。情報出力装置30は、例えば運転室に設置される遠隔監視モニタである。
回路パターン記憶部103は、予め複数の継電器板1に搭載された各継電器回路の回路パターンを記憶している。
模擬回路部104は、複数の継電器板1に設けられた各継電器回路の動作を模擬する。模擬回路部104は、継電器回路に設けられた各継電器2の開閉の情報と、各継電器2の各端子の加圧状態(加圧または無加圧)の情報とを格納するリストを有する。加圧とは電圧が印加されることを示す。リストの値は、継電器板1の複数の端子の加圧状態と、継電器回路の回路パターンとに応じて、制御部102が論理演算を行って更新する。これにより、模擬回路部104により、正常である場合の継電器回路の動作が模擬される。
履歴記憶部105は、模擬回路部104のリストの値が更新されるごとに、このリストの値を時系列に記憶していく。
制御部102は、模擬回路部104の更新処理と、通信部106を介して継電器回路の異常の情報と故障した継電器2の推定結果の情報とを送信する制御を行う。また、制御部102は、判定部102aと、故障推定部102bとを有し、判定部102aにより継電器回路の異常を検出し、故障推定部102bにより、模擬回路部104の動作履歴の情報を用いて故障した継電器2を推定する。制御部102は、CPU(中央演算処理装置)と作業用のメモリと制御プログラムを有する記憶装置とを有し、判定部102aおよび故障推定部102b等は、CPUが制御プログラムを実行することで機能するソフトウェアとして実現される。
図3は、制御部により実行される監視処理の流れを示すフローチャートである。
制御部102は、信号検知部101が検知している電圧レベルに変化が生じた場合に、図3の処理を開始する。
ステップS1では、制御部102は、信号検知部101が検知した各端子の電圧レベル(加圧又は無加圧)を取得する。
ステップS2では、制御部102は、取得した各端子の電圧レベルのうち、主に入力端子の電圧レベルに基づいて模擬回路部104の更新を行う。
ステップS3では、制御部102は、更新した現在の模擬回路部104のリストの値を、動作履歴記憶部105に記憶する。
ステップS4では、制御部102は、ステップS1で取得した各端子の電圧レベルのうち、主に出力端子の電圧レベルと、模擬回路部104の対応する端子の電圧レベルとを比較する。
ステップS5では、制御部102は、ステップS4の比較の結果が合致となるか否かを判別する。判別の結果、合致であれば、異常なしとして、この監視処理を終了する。一方、不一致であれば、ステップS6へ処理を移行する。
上記ステップS4、S5の処理により判定部102aの機能が実現される。
ステップS6では、制御部102は、電圧レベルが不一致となった端子から故障の可能性のある継電器を故障箇所として、異常の可能性を示すステータス異常の設定を行う。ステータス異常の設定とは、制御部102が内部で故障の可能性のある継電器を記憶するための設定である。
ステップS7では、制御部102は、故障の可能性のある継電器2のうち、ステップS1で取得した端子の電圧レベルと、履歴記憶部105に記憶されている模擬回路部104の動作履歴とから故障した継電器2を推定する。ステップS7の処理により故障推定部102bの機能が実現される。
ステップS8では、制御部102は、ステップS7で故障したと推定された継電器2に故障箇所を絞って、ステータス異常を設定する。
ステップS9では、制御部102は、継電器回路に異常が発生したことを示す異常情報と、故障箇所の情報とを通信部106を介して情報出力装置30へ送信する。これにより、乗務員に、継電器の故障と故障箇所との情報が通知される。
そして、制御部102は、1回の監視処理を終了する。制御部102は、信号検知部101が検知する各端子の電圧レベルが変化するごとに、これらの処理を繰り返し実行する。
次に、ステップS5〜ステップS7の故障箇所を推定する処理の詳細について説明する。
図4は、模擬回路部の動作履歴を用いた故障箇所の推定処理の一例を説明する図である。
この回路図は、鉄道車両の継電器板1に搭載される1つの自己保持回路を単純化したものを示している。リレー接点R1−b、R2−a、R3−aはリレーコイルR1、R2、R3の通電により開閉する。リレー接点R2−a、R3−aはa接点であり、リレー接点R1−bはb接点である。
検出点T0〜T3は、信号検知部101が電圧レベルの検知を行う端子または結節点である。リレー接点R1−bとリレー接点R2−aとの中間の結節点の電圧レベルは、継電器板1の外部に出力されず、信号検知部101により検知することができない。
図4の回路では、正常動作時、検出点T0が加圧、検出点T3が無加圧の状態で、リレーコイルR2が通電されると、リレー接点R2−aが閉じて、検出点T3が加圧される。これにより、リレーコイルR3が通電されてリレー接点R3−aが閉じる。その後、この状態が自己保持されて、リレーコイルR2の通電が停止しても、検出点T3の状態が加圧のまま保持される。
逆に、検出点T0、T3が加圧の状態で、リレーコイルR1が通電されると、リレー接点R1−bが開いて、検出点T3が無加圧に変化する。これにより、リレーコイルR3が非通電となって、リレー接点R3−aが開く。その後、この状態が自己保持されて、リレーコイルR1の通電が停止しても、検出点T3の状態が無加圧のまま保持される。
続いて、図4の回路に幾つかの異なるパターンで故障が生じたときの、故障箇所の推定動作について説明する。
<故障箇所の推定例1>
推定例1では、検出点T0が加圧、検出点T1が無加圧(リレーコイルR1に無加圧)、検出点T2が加圧(リレーコイルR2に加圧)と検出されているときに、検出点T3が無加圧となった場合を説明する。このとき、正常であれば、検出点T3が加圧となるので、制御部102の判定部102aは、検出点T3の状態の比較により不一致を検出する。
制御部102の故障推定部102bは、先ず、不一致が検出された検出点T3と、これに隣接する正常な検出点T0との間に故障箇所が含まれると推定する。
次に、故障推定部102bは、履歴記憶部105に記憶されている動作履歴を参照する。
続いて、故障推定部102bは、不一致が検出された検出点およびその状態と、同一回路内の他の検出点の状態と、必要あれば履歴記憶部105の動作履歴とに応じて、可能性の高い故障箇所、これより可能性が一段低い故障箇所など、より詳細な故障箇所を推定する。このとき、回路断線と動作中のリレーに起因するものを可能性の高い故障箇所と推定し、動作していないリレーに起因するものを可能性が一段低い故障箇所と推定してもよい。
推定例1の場合、故障推定部102bには、検出点T3が無加圧で不一致と検出されたときに、同一回路内の他の検出点T2が加圧であるという条件が得られている。故障推定部102bは、この条件から、可能性のある故障箇所として、リレー接点R1−bの接点不良、検出点T0から検出点T3までの間の断線、リレーコイルR2又はリレー接点R1−bの不良と推定する。また、故障推定部102bは、上記の条件から、リレーコイルR3とリレー接点R3−aが正常と推定する。
<故障箇所の推定例2>
推定例2では、検出点T2が加圧から無加圧(リレーコイルR2に加圧から無加圧)へ変化したときに、検出点T3が無加圧となった場合について説明する。このとき、正常であれば、回路の自己保持機能により検出点T3が加圧のままとなるので、制御部102の判定部102aは、検出点T3の状態の比較により不一致を検出する。
制御部102の故障推定部102bは、先ず、不一致が検出された検出点T3と、これに隣接する正常な検出点T0との間に故障箇所が含まれると推定する。
次に、故障推定部102bは、履歴記憶部105に記憶されている動作履歴を参照する。ここで、故障推定部102bは、直前の検出点T2、T3の状態を履歴記憶部105から読み出して、直前にリレーコイルR2が加圧であり、検出点T3が加圧であったという情報を取得する。
その結果、故障推定部102bは、検出点T3が無加圧で不一致と検出されたときに、同一回路内の他の検出点T2が無加圧であったという条件と、上記の動作履歴とに基づいて、リレー接点R2−aとリレーコイルR2、および、リレー接点R1−bとリレーコイルR1は正常と推定する。また、上記の条件および上記の動作履歴に基づいて、故障推定部102bは、リレー接点R3−a又はリレーコイルR3の故障、または、リレー接点R3−aの前後の断線と推定する。
<故障箇所の推定例3>
推定例3では、検出点T1が加圧(リレーコイルR1に加圧)のときに、検出点T3が加圧と検出されている場合について説明する。このとき、正常であれば、検出点T3は無加圧となるので、判定部102aは、検出点T3の状態の比較により不一致を検出する。
故障推定部102bは、先ず、不一致が検出された検出点T3と、これに隣接する正常な検出点T0との間に故障箇所が含まれると推定する。
次に、故障推定部102bは、履歴記憶部105に記憶されている動作履歴を参照する。
その結果、故障推定部102bは、検出点T3が加圧で不一致と検出されたときに、同一回路内の他の検出点T1が加圧であったという条件に基づいて、リレーコイルR1又はリレー接点R1−bの動作不良と推定し、リレーコイルR2およびリレー接点R2−aとリレーコイルR3およびリレー接点R3−aとは正常と推定する。
<故障箇所の推定例4>
推定例4では、検出点T1が加圧から無加圧(リレーコイルR1に加圧から無加圧)に変化したときに、検出点T3が加圧と検出されている場合について説明する。このとき、正常であれば、回路の自己保持機能により、検出点T3は無加圧となるので、判定部102aは、検出点T3の状態の比較により不一致を検出する。
故障推定部102bは、先ず、不一致が検出された検出点T3と、これに隣接する正常な検出点T0との間に故障箇所が含まれると推定する。
次に、故障推定部102bは、履歴記憶部105に記憶されている動作履歴を参照する。ここで、故障推定部102bは、直前の検出点T1、T3の状態を履歴記憶部105から読み出して、直前にリレーコイルR1が加圧のときに、検出点T3が無加圧であったという情報を取得する。
その結果、故障推定部102bは、検出点T3が加圧で不一致と検出されたときに、同一回路内の他の検出点T1が無加圧であったという条件、並びに、上記の動作履歴に基づいて、リレーコイルR1およびリレー接点R1−bが正常であり、リレー接点R2−aまたはリレー接点R3−aが故障と推定する。
<故障箇所の推定例5>
推定例5では、検出点T0が加圧、検出点T1、T2が無加圧(リレーコイルR1、R2が無加圧)のまま、検出点T3が加圧から無加圧に変化した場合について説明する。正常であれば、検出点T3は加圧のまま変化しないので、判定部102aは、検出点T3の状態の比較により不一致を検出する。
故障推定部102bは、先ず、不一致が検出された検出点T3と、これに隣接する正常な検出点T0との間に故障箇所が含まれると推定する。
次に、故障推定部102bは、履歴記憶部105に記憶されている動作履歴を参照する。ここで故障推定部102bは、直前の検出点T1〜T3の状態を履歴記憶部105から読み出して、直前に検出点T1、T2が無加圧のときに検出点T3が加圧であったという情報を取得する。
その結果、故障推定部102bは、検出点T3が無加圧で不一致と検出されたときに、同一回路内の他の検出点T0が加圧、検出点T1、T2が無加圧であったという条件、並びに、上記の動作履歴に基づいて、可能性の高い故障箇所として、検出点T0から検出点T3までの断線故障、或いは、リレーコイルR3又はリレー接点R3−aの故障であると推定する。また、故障推定部102bは、上記の条件および上記の動作履歴に基づいて、可能性の一段低い故障箇所として、リレー接点R1−bの故障と推定する。
<故障推定部の構成説明>
上述した故障箇所の推定例1〜5のように、故障推定部102bは、不一致が検出されたときの各検出点の状態、並びに、必要あれば不一致が検出されるより前の過去の各検出点の状態と、推定される故障箇所とを対応づけた条件テーブル或いは論理式を有している。そして、検出点の状態の不一致が検出された場合に、故障推定部102bは、上記の条件テーブル或いは論理式に従って故障箇所を推定する。故障箇所を推定するための条件テーブル或いは論理式は、継電器板1に搭載された継電器回路の回路パターンごとに、各回路パターンに応じて予め設定される。
以上のように、この実施の形態の監視装置100によれば、鉄道車両の運行中、信号検知部101が検知したコネクタ12の複数の端子の電気信号に基づき、模擬回路部104が、配電盤10の継電器板1に設けられた継電器回路の動作を模擬する。また、制御部102の判定部102aが信号検知部101の検知した各端子の加圧状態と、模擬回路部104の対応する端子の加圧状態とを比較することで、継電器回路に異常が生じたか速やかに判別することができる。また、制御部102が、不一致と判定された端子(例えば検出点T0〜T3)の加圧状態、ならびに、必要あれば履歴記憶部105が記憶した模擬回路部104の動作履歴から、継電器回路の故障箇所を推定する。よって、鉄道車両の配電盤10の継電器2が故障した場合に、故障した継電器2を速やかに推定することができる。よって、継電器2の交換など、復旧の作業を速やかに行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態で具体的に示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 継電器板
2 継電器
10 配電盤
11 基板接続部
12 コネクタ
13 分岐ケーブル
20 電気設備
30 情報出力装置
100 監視装置
101 信号検知部
102 制御部
102a 判定部
102b 故障推定部
103 回路パターン記憶部
104 模擬回路部
105 履歴記憶部
106 通信部

Claims (6)

  1. 複数の継電器を有する継電器回路、および、前記継電器回路と鉄道車両の回路とを電気的に接続するコネクタを備える配電盤の監視を行う鉄道車両用の監視装置であって、
    前記コネクタの複数の端子の電気信号を検知する信号検知部と、
    前記信号検知部が検知した前記電気信号に応じて前記継電器回路の動作を模擬する模擬回路部と、
    前記模擬回路部の模擬的な動作の履歴を記憶する履歴記憶部と、
    前記信号検知部が検知した前記複数の端子の各電気信号と、前記複数の端子に対応する前記模擬回路部の複数の端子の各信号とが合致するか判定する判定部と、
    前記判定部により不一致と判定された場合に、不一致と判定された端子の電気信号と、前記模擬回路部の前記動作の履歴に基づいて、前記継電器回路の故障箇所を推定する故障推定部と、
    を備えたことを特徴とする鉄道車両用配電盤の監視装置。
  2. 前記配電盤には、前記複数の継電器が搭載された複数の継電器板が搭載され、
    前記信号検知部は、前記コネクタを介して前記複数の継電器板に入力または出力される電気信号を検知し、
    前記模擬回路部は、前記複数の継電器板に設けられた前記継電器回路の動作を模擬し、
    前記故障推定部は、前記複数の継電器板に搭載された前記継電器回路の中から故障箇所を推定することを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用配電盤の監視装置。
  3. 電気信号または電力を伝送する複数の伝送線と、前記複数の伝送線からそれぞれ分岐した複数の分岐線とを有する分岐ケーブルを有し、
    前記分岐ケーブルの一端が前記コネクタに接続され、
    前記信号検知部は、前記分岐ケーブルの前記複数の分岐線から前記電気信号を入力することを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用配電盤の監視装置。
  4. 鉄道車両の乗務員へ情報を伝える情報出力装置へ情報を送信可能な情報送信部をさらに備え、
    前記情報送信部は、前記判定部が不一致と判定した場合に、異常の情報と、前記故障推定部の推定結果の情報とを、前記情報出力装置へ送信することを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用配電盤の監視装置。
  5. 前記配電盤に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用配電盤の監視装置。
  6. 前記模擬回路部は、
    前記継電器回路の含まれる複数の継電器の開閉と、前記複数の継電器の各端子の加圧状態とを模擬することを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用配電盤の監視装置。
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