JP2017015928A - ファインダ装置、及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】省スペース化による小型化を図りつつ、優れた防塵性能を確保することができるファインダ装置を提供する。【解決手段】ファインダ装置は、レンズ11〜13を保持するレンズホルダ4と、表示パネル6を保持するパネルホルダ7と、レンズ11〜13と表示パネル6との光軸方向の距離を変更することで視度を調整する視度調整手段と、レンズホルダ4、及びパネルホルダ7にそれぞれ光軸方向に密着した状態でレンズホルダ4とパネルホルダ7との間に配置され、視度調整手段による光軸方向の距離の変更に応じて、視度の調整範囲にわたって光軸方向に弾性的に変形して、レンズホルダ4とパネルホルダ7との間を密閉するシール部材9と、を備える。【選択図】図8
Description
本発明は、例えばデジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置におけるファインダ装置、及びファインダ装置を備える撮像装置に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置に搭載される電子式のファインダ装置には、LCDパネルや有機ELパネル等の表示パネルが用いられ、これらの表示パネルは、小型化と低コスト化の要求とともに、高精細化が進んでいる。
一方、高精細な表示パネルを搭載しつつ、ファインダ装置としての視野角の広さをも確保しようとすると、レンズによる光学的な拡大率は高くなり、表示パネルの表面に塵埃等の微細な異物が付着した場合でも、異物が視認されやすくなる。
一般的に、ファインダ装置は、比較的クリーンな環境下で組み立てられ、ケース内部に塵埃等の異物が混入しないよう厳しく管理されている。しかし、カメラを塵埃等が多い環境下で長く使用すると、カメラ内部に塵埃等の異物が入り込むことがある。このとき、ファインダ装置を覆うケースにわずかでも隙間が存在すると、微細な異物がファインダ装置の内部に混入し、画質に影響を及ぼす可能性がある。
そこで、外側ケースと内側ケースとの間に防塵用クッションを介在させ、互いのケースの内部を密閉したファインダ装置が提案されている(特許文献1)。この提案では、LCDパネルを収納した内側ケースをレンズ等を収納した外側ケースの内部に挿入してケースを二重構造とし、2つのケースの隙間を埋めるため、防塵用クッションを圧縮させて配置している。これにより、外側ケースの開口部から塵埃等が進入したとしても、ケースの合わせ面が密閉されているため、内側ケースの内部にまで到達するのを防ぐことができるとしている。
また、デフォーカス効果を利用することによって、ファインダ装置の内部に進入した異物を目立たないようにした技術が提案されている(特許文献2)。この提案では、保護カバーとしてのアクリル板を、その表面に異物が付着しても視認されにくい位置、即ち、表示パネルから離れた位置に配置し、ファインダ装置のケースを密閉するように固定している。
しかし、上記特許文献1では、外側ケースと内側ケースとが二重構造であるため、それぞれのケースの肉厚により、ファインダ装置の小型化が困難となる。
また、上記特許文献2では、視度調整で使用する全範囲にわたってデフォーカス効果を得ようとすると、アクリル板をその分だけ表示パネルから離して配置する必要がある。そのため、アクリル板と表示パネルとファインダ装置のケースとで構成される密閉空間の占有スペースが大きくなり、上記特許文献1と同様に、ファインダ装置の小型化が困難となる。
そこで、本発明は、省スペース化による小型化を図りつつ、優れた防塵性能を確保することができるファインダ装置、及びファインダ装置を備える撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のファインダ装置は、レンズを保持するレンズホルダと、表示パネルを保持するパネルホルダと、前記レンズと前記表示パネルとの光軸方向の距離を変更することで視度を調整する視度調整手段と、前記レンズホルダ、及び前記パネルホルダにそれぞれ光軸方向に密着した状態で前記レンズホルダと前記パネルホルダとの間に配置され、前記視度調整手段による前記光軸方向の距離の変更に応じて、前記視度の調整範囲にわたって前記光軸方向に弾性的に変形して、前記レンズホルダと前記パネルホルダとの間を密閉するシール部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ファインダ装置の省スペース化による小型化を図りつつ、ファインダ装置の優れた防塵性能を確保することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例であるファインダ装置を備えるデジタルカメラを背面側から見た斜視図である。なお、本実施形態では、撮像装置の一例としてデジタルカメラを例示するが、ファインダ装置を備えるデジタルビデオカメラやその他の撮像装置であってもよい。
図1に示すデジタルカメラ30は、正面側にレンズ鏡筒31が設けられ、背面側に表示ユニット32が開閉可能に設けられている。デジタルカメラ30の背面側から見て右側の上面部には、レリーズボタン33や電源ボタン34等が設けられ、左側の上面部には、ファインダ装置1Aが設けられている。
ファインダ装置1Aは、カメラ30の背面外装の一部を形成するベース部材1を有し、ベース部材1には、接眼窓2が設けられ、ベース部材1の接眼窓2の左側部には、視度調整ダイアル3が設けられている。ベース部材1は、カメラ30の背面から突出して配置され、撮影者が接眼窓2を覗き込む際、撮影者の顔が接眼窓2と直接的に接触しないよう設けられている。視度調整ダイアル3は、カメラ30の背面から一部が突出して保持されている。これにより、撮影者は、接眼窓2を覗き込みながら、視度調整ダイアル3を回転操作することが可能となっている。
図2は、ファインダ装置1Aの背面側斜視図である。図3は、図2に示すファインダ装置1Aの分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、ファインダ装置1Aは、カメラ30の不図示のシャーシに固定される金属製のケース部材5を有し、ケース部材5の背面側には、ベース部材1がビス等により固定される。ケース部材5の内部には、有機ELパネル6、パネルホルダ7、放熱板8、シール部材9、マスク部材14、スペーサ部材15、及び変換レバー21等が収納される。
レンズホルダ4は、複数のレンズ11〜13を保持し、ベース部材1に対してビス等により固定される。有機ELパネル6は、本発明の表示パネルの一例に相当し、パネルホルダ7に保持される。放熱板8は、パネルホルダ7との間で有機ELパネル6を光軸方向に挟み込み、ビス等によりパネルホルダ7に固定される。放熱板8は、銅やアルミニウム等の比較的熱伝導率の高い金属板等で形成され、有機ELパネル6を固定するとともに、有機ELパネル6の表面と密着して熱を拡散する機能を有する。
シール部材9は、パネルホルダ7の上面に形成された位置決めピン71に対して上側から放熱板8と共にパネルホルダ7の背面側(撮影者側)に固定される。このとき、シール部材9は、放熱板8と有機ELパネル6との間で光軸方向に弾性的に圧縮された状態となり、有機ELパネル6を光軸方向の被写体側に付勢する。なお、本実施形態では、シール部材9の材質として、シリコンゴムを用いているが、気泡構造を有するスポンジ等を用いてもよい。また、シール性を有するシートや布と板バネや線バネ等の弾性部材とを貼り合わせてシール部材を構成してもよい。
パネルホルダ7には、光軸を挟んで対角となる位置にそれぞれ嵌合孔72が形成され、嵌合孔72には、金属製のガイド軸10の正面側(被写体側)の端部が嵌合固定されている。ガイド軸10は、嵌合孔72に対応してマスク部材14に形成された挿通孔14bを挿通してレンズホルダ4に形成されたガイド孔4cに挿入される。これにより、パネルホルダ7が光軸方向に沿って移動可能に案内される。
ガイド軸10の撮影者側の端部には、ガイド軸10とともにガイド孔4c内を光軸方向に移動するキャップ部材16が嵌合固定されている。キャップ部材16とベース部材1との間には、コイルバネ17が圧縮状態で設けられ設けられている。コイルバネ17の光軸方向の弾性力とシール部材9の光軸方向の弾性力とを用いて、パネルホルダ7を常に被写体側に付勢し、これにより、パネルホルダ7をガタつくことなく光軸方向に円滑に移動させることができる。
マスク部材14は、遮光性を有するシート部材と両面テープとが貼り合わされて形成され、レンズ11の光学的に有効な範囲に有害な外光や反射光が入射するのを防ぐためのものである。スペーサ部材15は、レンズ11とレンズ12との間に介装され、2つのレンズ11,12間の距離を精度良く維持する。
レンズ12、スペーサ部材15及びレンズ11は、レンズホルダ4に対して被写体側の端部から順に挿入され、それぞれの外形でレンズホルダ4の内壁に嵌合される。その後、マスク部材14が、これらの蓋としてレンズホルダ4に被写体側の端部に貼り付けられ、レンズ12とスペーサ部材15とレンズ11とが光軸方向に抜け止めされる。
一方、レンズ13は、レンズホルダ4の撮影者側の端部から挿入されて、他のレンズ11,12と同様にその外形でレンズホルダ4の内壁に嵌合される。そして、レンズ13は、レンズホルダ4がベース部材1にビス等で締結されて、レンズホルダ4とベース部材1との間に挟持されることで、光軸方向に位置決めされる。
視度調整ダイアル3は、段付ビス18によりベース部材1の側壁に対して回転操作可能に締結される。視度調整ダイアル3とベース部材1との間には、金属製のボール19とボール19を付勢するコイルバネ20が設けられている。コイルバネ20とボール19とは、ベース部材1の側壁に形成された穴部1bに順に挿入され、ボール19を視度調整ダイアル3に設けられた不図示の凹凸形状部に係合させることで、視度調整ダイアル3を任意の角度で停止させることができる。
変換レバー21は、レバーホルダ22とケース部材5との間に挟持され、視度調整ダイアル3の回転動作をパネルホルダ7の光軸方向の直進動作に変換する。詳しくは後述するが、撮影者が視度調整ダイアル3を回転操作すると、変換レバー21が回動し、パネルホルダ7を光軸方向に移動させる。
本実施形態では、ケース部材5内にレンズホルダ4を固定配置し、レンズホルダ4より占有スペースの少ないパネルホルダ7を光軸方向に移動させることで、有機ELパネル6とレンズ11〜13の距離を変動させて視度を調整し、スペースの効率化を図っている。なお、本実施形態における視度は、プラス側の端である+4.5diopterからマイナス側の端である−4.5diopterまでの調整範囲で調整可能に設定されている。
図4(a)はシール部材9を撮影者側から見た斜視図、図4(b)はシール部材9を被写体側から見た斜視図である。図5(a)はシール部材9を被写体側から光軸方向に見た図、図5(b)は図5(a)のS1−S1線断面図である。
シール部材9は、図4及び図5に示すように、被写体側から撮影者側に向けて光軸方向に次第に広がる略矩形筒状に形成され、被写体側の端部内周部には、径方向内側に突出する第1フランジ部9aが設けられている。また、シール部材9の撮影者側の端部外周部には、径方向外側に突出する第2フランジ部9bが設けられ、第1フランジ部9aと第2フランジ部9bは、弾性変形可能な連結部9cにより連結されている。
第1フランジ部9aの内周部は、有機ELパネル6の表示領域よりも大きな開口部(図8及び図9参照)を有し、第1フランジ部9aの被写体側の面は、平面状に形成されて、有機ELパネル6を保持するパネルホルダ7に対して光軸方向に密着する。第2フランジ部9bの内周部は、レンズ11の光学的な有効範囲よりも大きな開口部を有し、第2フランジ部9bの撮影者側の面は、平面上に形成されて、マスク部材14を介してレンズホルダ4に対して光軸方向に密着する。
また、第1フランジ部9aは、補強部9dにより補強され、第2フランジ部9bは、補強部9eにより補強されている。補強部9d及び補強部9eは、連結部9cより厚肉で剛性が高くなるように形成されている。第1フランジ部9aの上辺部には、被写体側に向けて突出する位置決め片9fが設けられ、位置決め片9fには、パネルホルダ7の位置決めピン71に対応する位置決め孔9gが形成されている。シール部材9は、前述したように、パネルホルダ7の上面部に形成された位置決めピン71に位置決め孔9gを嵌合することで、位置決め片9fが光軸と直交する下方に圧縮された状態でパネルホルダ7に固定される。
図6(a)はファインダ装置1Aを撮影者側から見た部分的分解斜視図、図6(b)はファインダ装置1Aを被写体側から見た部分的分解斜視図、図6(c)は図6(b)のX1部拡大図である。
図6に示すように、シール部材9及びマスク部材14は、パネルホルダ7とレンズホルダ4との間に光軸方向に重なった状態配置される。そして、前述したように、シール部材9の第1フランジ部9aにパネルホルダ7が密着し、第2フランジ部9bにマスク部材14を介してレンズホルダ4が密着する。
このとき、パネルホルダ7は、有機ELパネル6を光軸方向に隙間なく保持している。マスク部材14についても、レンズ11との間に光軸方向に隙間が生じないようにレンズホルダ4に貼り付けられている。そして、パネルホルダ7とマスク部材14との間にシール部材9が圧縮された状態で挟持されることで、有機ELパネル6とレンズ11との間の第1の空間部A(図8参照)が密閉される。
図6(c)に示すように、レンズホルダ4のガイド孔4cの内側には、レンズホルダ4を光軸方向に貫通する通気口4aが形成され、通気口4aの内側には、通気口4aとマスク部材14に形成された通気口14aとを連通する通気溝4bが形成されている。通気口4aは、ガイド孔4c内においてキャップ部材16の被写体側の第2の空間B(図9参照)に連通しており、これにより、第1の空間部Aと第2の空間部Bとが通気口14a、通気溝4b及び通気口4を介して連通している。
図7は、ファインダ装置1Aを撮影者側から光軸方向に見た図である。図8(a)は視度がプラス側の端である+4.5diopterのときの図7のS2−S2線断面図、図8(b)は図8(a)のX2部拡大図である。図9(a)及び図9(b)は、それぞれ視度がプラス側の端である+4.5diopterのときの図7のS3−S3線断面図及び図7のS4−S4線断面図である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、シール部材9は、有機ELパネル6とレンズ11との間で圧縮された状態でパネルホルダ7に保持されている。そして、被写体側の第1フランジ部9aがパネルホルダ7に密着し、撮影者側の第2フランジ部9bがマスク部材14に密着している。これにより、第1の空間部Aは、第2の空間部Bと連通した状態で密閉され、第1の空間部Aに塵埃等の異物が進入するのを防止することができる。
なお、レンズ11、スペーサ部材15及びレンズ12とは、前述したように、マスク部材14によって光軸方向に抜け止めされているが、一般に、レンズ間の距離に要求される精度は非常に高く、これらの部材にガタつきが生じると、光学性能が劣化する。また、レンズは、射出成形によるプラスチックレンズが多く用いられるが、剛性が比較的低く、圧入嵌合によってレンズが歪む等の可能性がある。
そこで、本実施形態では、シール部材9の光軸方向の弾性力を利用し、マスク部材14を介してレンズ11、スペーサ部材15及びレンズ12をレンズホルダ4側に付勢するようにしている。このときのシール部材9による弾性力は、振動や衝撃等によってレンズなどがレンズホルダ4から脱落するときの荷重よりも高く、かつレンズに歪みが生じるときの荷重よりも低く設定されている。
また、シール部材9に形成された位置決め片9fは、有機ELパネル6と放熱板8との間で光軸と直交する下方に圧縮された状態で組み込まれている。一般的に、有機ELパネル6の外形には、寸法のばらつきが生じてしまうため、パネルホルダ7に対して有機ELパネル6が取り付けガタの分だけ光軸からずれる可能性がある。そこで、本実施形態では、シール部材9の一部である位置決め片9fの弾性変形を利用して、有機ELパネル6を光軸と直交する下方に付勢してガタつきなくパネルホルダ7で保持するようにしている。
図9(a)に示すように、コイルバネ17は、レンズホルダ4のガイド孔4cに挿入され、ベース部材1とキャップ部材16との間で圧縮された状態で配置されている。コイルバネ17の弾性力は、キャップ部材16とガイド軸10とを介してパネルホルダ7を常に被写体側へ付勢している。このとき、第2の空間部Bは、レンズホルダ4とガイド軸10とキャップ部材16とで密閉されている。
図9(b)に示すように、視度調整ダイアル3には、駆動ピン3aが設けられ、パネルホルダ7の側面には、フォロアピン7aが設けられている。また、レバーホルダ22には、変換レバー21を回動可能に支持する回動軸22aが設けられている。変換レバー21は、一方の端部が駆動ピン3aに係合し、他方の端部がフォロアピン7aに係合している。これにより、視度調整ダイアル3を回転操作することで、視度調整ダイアル3の回転動作がパネルホルダ7の光軸方向の直進動作に変換される。
図10(a)は視度がマイナス側の端である−4.5diopterのときの図7のS2−S2線断面図、図10(b)は図10(a)のX3部拡大図である。図11(a)及び図11(b)は、それぞれ視度がマイナス側の端である−4.5diopterのときの図7のS3−S3線断面図及び図7のS4−S4線断面図である。
図8(a)と図10(a)とを比較すると、視度が+4.5diopterから−4.5diopterに変更されることで、パネルホルダ7が撮影者側に移動し、有機ELパネル6がレンズ11に接近する。このとき、シール部材9の第1フランジ部9aが第2フランジ部9bに接近し、図10(b)に示すように、連結部9cが光軸方向に蛇腹状に変形し、第1の空間Aの容積が縮小する。
前述したように、第1フランジ部9aの補強部9d及び2フランジ部9bの補強部9eは、連結部9cよりも厚肉で剛性が高くなっている。そのため、連結部9cが蛇腹状に大きく変形しても補強部9d及び補強部9eとその影響を受けることなく、第1フランジ部9a及び2フランジ部9bのそれぞれの密着状態を維持することができる。
一方、図9(a)と図11(a)とを比較すると、視度が+4.5diopterから−4.5diopterに変更されることで、キャップ部材16がコイルバネ17の付勢力に抗して撮影者側に押し込まれている。このとき、レンズホルダ4とキャップ部材16とで密閉された第2の空間部Bは、図9(a)に示す状態からその容積を拡大している。
ここで、第1の空間部Aと第2の空間部Bとは、前述したように、通気口14a、通気溝4b及び通気口4aを介して連通しており、第1の空間部Aの容積が縮小すると、第1の空間部Aに存在していた空気は、第2の空間部B側に流れ込む。
逆に、第1の空間部Aの容積が拡大した場合であっても、第2の空間部Bの容積が縮小することで、第2の空間部Bに存在していた空気は、第1の空間部A側に流れ込む。即ち、シール部材9により密閉される第1の空間部Aに連通する第2の空間部Bは、シール部材9の光軸方向の変形に応じて空気を流出入させて容積を変更する。これにより、視度調整ダイアル3を回転操作して視度調整を繰り返したとしても、第1の空間部A及び第2の空間部Bに存在する空気は、外部の空気と混ざり合うことがなく、クリーンな環境下で組み立てられた状態を維持することができる。
また、図9(b)と図11(b)とを比較すると、視度調整ダイアル3が+4.5diopterの角度から−4.5diopterの角度まで操作されて、駆動ピン3aが下側に移動している。変換レバー21は、時計回り方向に回動しており、パネルホルダ7のフォロアピン7aは光軸方向の撮影者側へ移動している。なお、視度を−4.5diopterから+4.5diopterに変更する場合については、上記動作と逆となるため、その説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態では、光軸方向に弾性変形可能なシール部材9により視度調整で使用する全範囲にわたってレンズ11と有機ELパネル6との間の空間を密閉して、塵埃等の異物が有機ELパネル6の表示領域に付着することを防止している。これにより、ファインダ装置1Aの省スペース化による小型化を図りつつ、ファインダ装置1Aの優れた防塵性能を確保することができる。
また、本実施形態では、シール部材9によりレンズ11と有機ELパネル6とをそれぞれ光軸方向に付勢してレンズホルダ4とパネルホルダ7で保持することができるので、防塵構造を実現しつつ、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、固定配置されたレンズホルダ4に対してパネルホルダ7を光軸方向に移動させて視度調整を行う場合を例示したが、パネルホルダ7を固定配置して、レンズホルダ4を光軸方向に移動させて視度調整を行うようにしてもよい。
3 視度調整ダイアル
4 レンズホルダ
6 有機ELパネル
7 パネルホルダ
9 シール部材
11〜13 レンズ
4 レンズホルダ
6 有機ELパネル
7 パネルホルダ
9 シール部材
11〜13 レンズ
Claims (6)
- レンズを保持するレンズホルダと、
表示パネルを保持するパネルホルダと、
前記レンズと前記表示パネルとの光軸方向の距離を変更することで視度を調整する視度調整手段と、
前記レンズホルダ、及び前記パネルホルダにそれぞれ光軸方向に密着した状態で前記レンズホルダと前記パネルホルダとの間に配置され、前記視度調整手段による前記光軸方向の距離の変更に応じて、前記視度の調整範囲にわたって前記光軸方向に弾性的に変形して、前記レンズホルダと前記パネルホルダとの間を密閉するシール部材と、を備えることを特徴とするファインダ装置。 - 前記シール部材の一部は、前記パネルホルダを光軸と直交する方向に付勢することを特徴とする請求項1に記載のファインダ装置。
- シール部材は、前記表示パネルの表示領域よりも大きな開口部を有して前記パネルホルダに密着する第1フランジ部と、前記レンズの光学的な有効範囲よりも大きな開口部を有して前記レンズホルダに密着する第2フランジ部と、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とを連結する弾性変形可能な連結部と、を有し、
前記第1フランジ部、及び前記第2フランジ部は、それぞれ前記連結部よりも剛性の高い補強部によって補強されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のファインダ装置。 - 前記レンズホルダは、前記シール部材により密閉される空間に連通し、前記シール部材の光軸方向の変形に応じて空気を流出入させて容積を変更する空間部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のファインダ装置。
- 前記視度調整手段は、前記レンズホルダに対して前記パネルホルダを光軸方向に移動させることにより、前記レンズと前記表示パネルとの光軸方向の距離を変更して視度を調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のファインダ装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のファインダ装置を備えることを特徴とする撮像装置。
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WO2021181926A1 (ja) * | 2020-03-13 | 2021-09-16 | ソニーグループ株式会社 | ファインダー及び撮像装置 |
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