JP2017015052A - 容積ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部材を簡素な形状にすることの可能な容積ポンプを提供する。【解決手段】ポンプ本体10は、インナーロータ12とアウターロータ13との間に形成された容積室26の容積変化により燃料を吸引し、吐出する。ポンプカバー30は、ポンプ本体10の軸方向の一方に設けられ、周方向の所定範囲に軸方向に通じる吸入ポート32を有する。第1フィルタジョイント41は、ポンプカバー30のポンプ本体10とは反対側の外壁の一部に当接する底部43、及びその底部43の外縁から筒状に延びてポンプカバー30の径方向の外壁に液密に嵌合する筒部44を有し、底部43および筒部44の内側に、吸入ポート32に連通する燃料溜り46を形成する。これにより、容積ポンプ1は、ポンプカバー30および第1フィルタジョイント41を簡素な形状にすることが可能である。【選択図】図3

Description

本発明は、内接歯車式の容積ポンプに関する。
従来、燃料タンク内の燃料を汲み上げ、内燃機関へ圧送する容積ポンプが知られている。
特許文献1に記載の容積ポンプは、モータおよびインペラを有するポンプ部の軸方向の一方にポンプカバーが設けられている。そのポンプカバーには、ポンプ部に連通する吸入口が形成された筒状の吸入口形成部が設けられている。その吸入口形成部の外側に、燃料に含まれる異物を捕集するサクションフィルタを保持するフィルタプロテクタが有する筒状の接続部が圧入により取り付けられている。
特開2014−152726号公報
しかしながら、特許文献1に記載の容積ポンプは、フィルタプロテクタが有する接続部のポンプカバー側の端部が、吸入口形成部よりも中心側に位置するポンプカバーの外壁に当接している。そのため、仮に、フィルタプロテクタの接続部が燃料により膨潤すると、その接続部はポンプカバーの外壁を押圧し、吸入口形成部の外壁から抜ける方向に移動するおそれがある。
また、特許文献1に記載の容積ポンプは、ポンプカバーに吸入口形成部が設けられているので、ポンプカバーの構成が複雑なものなっている。そのため、このポンプカバーは、切削または鋳造により形成する工程が複雑になることが懸念される。なお、このポンプカバーは、鍛造によって形成することは困難である。
さらに、特許文献1に記載の容積ポンプは、ポンプカバーが燃料タンク内に露出しているので、仮にモータまたはインペラから発せられる作動音および振動が大きい場合、それらがポンプカバーおよび燃料タンクを経由して車室内に伝わるおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、構成部材同士を確実に固定すると共に、構成部材を簡素な形状にすることの可能な容積ポンプを提供する。
本発明の容積ポンプは、ポンプ本体、ポンプカバー、フィルタジョイントおよびフィルタプロテクタを備える。ポンプ本体は、インナーロータとそのインナーロータの回転に伴って回転するアウターロータとの間に形成された容積室の容積変化により燃料を吸引し吐出する。ポンプカバーは、ポンプ本体の軸方向の一方に設けられ、インナーロータとアウターロータとの相対回転により容積室の容積が次第に拡大する周方向の所定範囲に軸方向に通じる吸入ポートを有する。フィルタジョイントは、ポンプカバーのポンプ本体とは反対側の外壁の一部に当接する底部、及びその底部の外縁から筒状に延びてポンプカバーの径方向の外壁に液密に嵌合する筒部を有し、底部および筒部の内側に吸入ポートに連通する燃料溜りを形成する。フィルタプロテクタは、フィルタジョイントに接続され、燃料に含まれる異物を捕集するサクションフィルタの内側に形成される空間とフィルタジョイントに形成された燃料溜りとを連通する燃料通路を有する。
これにより、この容積ポンプが備えるフィルタジョイントは、筒部によりポンプカバーと嵌合し、底部によりポンプカバーの外壁の一部に当接する。そのため、仮にフィルタジョイントの筒部が燃料により膨潤した場合でも、筒部の端部がポンプカバーの外壁を軸方向に押圧しないので、フィルタジョイントがポンプカバーから抜けることが防がれる。
さらに、フィルタジョイントは、筒部および底部の内側に燃料溜りを形成するので、その容積を比較的大きく確保することが可能である。そのため、この容積ポンプは、ポンプ本体の性能または流量特性などによる吸入負圧に応じてポンプカバーおよびフィルタジョイントの形状を大きく変更する必要がなく、それらの形状の大部分を共通のものとすることが可能である。また、この容積ポンプは、特許文献1に記載の容積ポンプのようにポンプカバーに吸入口形成部を設けていない。したがって、この容積ポンプは、ポンプカバーおよびフィルタジョイントを簡素な形状にすることが可能である。
本発明の第1実施形態による容積ポンプの断面図である。 図1のII−II線の断面図である。 図1のIII部分の拡大図である。 図3のIV−IV線の断面図である。 本発明の第2実施形態による容積ポンプの部分断面図である。 本発明の第3実施形態による容積ポンプの部分断面図である。 比較例の容積ポンプの部分断面図である。 図7のVIII方向におけるポンプカバーのみを示した底面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。なお、複数の実施形態および比較例において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1から図4に示す。第1実施形態の容積ポンプ1は、例えば車両の燃料タンク内に設けられ、燃料タンクの燃料を汲み上げて内燃機関へ圧送するものである。
容積ポンプ1は、ポンプ本体10、ポンプカバー30、フィルタジョイント40およびフィルタプロテクタ60等を備えている。
図1に示すように、ポンプ本体10は、モータ部11、インナーロータ12、アウターロータ13、ロータケース14等を有する。モータ部11は、ステータ15、ロータ16およびシャフト17等から構成されている。ステータ15に形成されたスロットに絶縁体151を介してコイル18が巻かれている。ロータ16は、ステータ15の径方向内側に回転可能に設けられている。ロータ16は、周方向にN極とS極が交互に配置されたものである。ロータ16の回転中心に設けられたシャフト17は、軸方向の一方の側が第1軸受19により樹脂体20に回転可能に支持され、他方の側が第2軸受21によりロータケース14等に回転可能に支持されると共に、その先端が回転台22に載置されている。樹脂体20に形成されたコネクタ23の端子24からコイル18に通電されると、ステータ15の内側に形成される回転磁界により、ロータ16およびシャフト17が回転する。シャフト17の回転台22側の端部には、トルク伝達部材25が固定されている。
図1及び図2に示すように、インナーロータ12は、シャフト17の外側に第2軸受21を介して回転可能に設けられている。インナーロータ12は、シャフト17に固定されたトルク伝達部材25からのトルク伝達により、シャフト17と共に回転する。インナーロータ12の径方向外側には外歯歯車121が設けられている。
インナーロータ12の径方向外側にアウターロータ13が設けられている。アウターロータ13は、有底筒状に形成されたロータケース14の内側に回転可能に収容されている。図2では、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転方向を矢印Rで示している。
アウターロータ13の径方向内側には、外歯歯車121の1個の歯に噛合う内歯歯車131が設けられている。内歯歯車131の中心O2は、外歯歯車121の中心O1に対して偏心している。また、内歯歯車131の歯数は外歯歯車121の歯数より1個多い。内歯歯車131と外歯歯車121との噛合いにより、インナーロータ12のトルクがアウターロータ13に伝達される。これにより、インナーロータ12と共にアウターロータ13も回転する。なお、本実施形態では、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸は、外歯歯車121の中心O1と同軸である。そのため、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸にも符号O1を付すものとする。
インナーロータ12とアウターロータ13が回転するとき、インナーロータ12とアウターロータ13との間に形成された複数の容積室26はそれぞれ、図2に矢印αで示した範囲をAからBに移行するに従い次第にその容積が拡大する。また、複数の容積室26の容積はそれぞれ、図2に矢印βで示した範囲をBからAに移行するに従い次第にその容積が縮小する。
図3に示すように、ロータケース14は、容積室26に連通する吐出ポート27を有する。吐出ポート27は、図2に矢印βで示した範囲のうち、周方向の所定範囲に設けられる。吐出ポート27は、ほぼ円弧状に形成され、軸方向に通じている。一方、ポンプカバー30において、インナーロータ12およびアウターロータ13を挟んで吐出ポート27と反対側に位置する箇所には、吐出用圧力調整溝28が設けられている。吐出用圧力調整溝28に入る燃料の圧力により、容積室26から吐出ポート27へ吐出される燃料圧力によってインナーロータ12およびアウターロータ13が傾くことが防がれる。
ポンプカバー30は、例えば金属などから形成され、ポンプ本体10が有するインナーロータ12、アウターロータ13およびロータケース14の軸方向のモータ部11とは反対側に設けられる。ポンプ本体10とポンプカバー30とは、それらの径方向外側を囲う筒状のポンプハウジング29により固定される。
ポンプカバー30は、シャフト収容穴31、吸入ポート32、外縁部33、嵌合部34、段差面35および凸部36を有する。
ポンプカバー30のポンプ本体10側に設けられたシャフト収容穴31には、シャフト17と、その端部に設けられたトルク伝達部材25と、回転台22とが収容される。
図2から図4に示すように、ポンプカバー30は、容積室26に連通する吸入ポート32を有する。吸入ポート32は、図2に矢印αで示した範囲のうち、周方向の所定範囲に設けられる。吸入ポート32は、ほぼ円弧状に形成され、軸方向に通じている。一方、ロータケース14において、インナーロータ12およびアウターロータ13を挟んで吸入ポート32と反対側に位置する箇所には、吸入用圧力調整溝37が設けられている。吸入用圧力調整溝37に入る燃料の圧力により、吸入ポート32から容積室26への吸入負圧によってインナーロータ12およびアウターロータ13が傾くことが防がれる。
ポンプカバー30が有する外縁部33の外径は、ロータケース14の外径と同一に形成されている。この外縁部33のロータケース14とは反対側の端部に、ポンプハウジング29の端部がかしめにより固定される。
嵌合部34は、外縁部33のロータケース14とは反対側に設けられている。嵌合部34の外径は、外縁部33の外径よりも小さく形成されている。この嵌合部34に、第1フィルタジョイント41の筒部44が圧入により嵌合する。外縁部33と嵌合部34とを段差面35が接続している。
ポンプカバー30のポンプ本体10とは反対側の外壁には、ポンプ本体10とは反対側に突出する凸部36が設けられている。凸部36は、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1を含む位置で、シャフト収容穴31の反対側に設けられている。なお、この凸部36は、特許請求の範囲に記載の「前記ポンプカバーの前記ポンプ本体とは反対側の外壁の一部」の一例に相当する。
フィルタジョイント40は、第1フィルタジョイント41および第2フィルタジョイント42により構成されている。なお、後述する第2実施形態のように、第1フィルタジョイント41と第2フィルタジョイント42とは、一体に形成してもよい。
第1フィルタジョイント41は、例えば樹脂などから形成され、ポンプカバー30のポンプ本体10とは反対側に設けられる。第1フィルタジョイント41は、円板状の底部43、その底部43の外縁からポンプカバー30側へ筒状に延びる筒部44、及び、底部43からポンプカバー30とは反対側へ筒状に延びる接続部45を有する。底部43は、ポンプカバー30の凸部36に当接する。これにより、第1フィルタジョイント41とポンプカバー30との軸方向の位置が定められる。
筒部44は、その中心軸がインナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1と同軸に設けられている。筒部44は、ポンプカバー30の径方向の外壁を筒状に囲むものである。筒部44は、ポンプカバー30の嵌合部34に圧入され、嵌合部34と液密に嵌合する。これにより、底部43および筒部44の内側に燃料溜り46が形成される。この燃料溜り46は、吸入ポート32に連通する。
図3に示すように、ポンプカバー30の凸部36と底部43とが当接した状態で、筒部44の軸方向の底部43とは反対側の端部とポンプカバー30の段差面35との間には所定の隙間Sが形成されている。即ち、筒部44の軸方向の底部43とは反対側は、全周において段差面35を含む他の部材と当接することなく軸方向に開放されたものである。そのため、仮に筒部44が燃料により膨潤した場合でも、筒部44と段差面35との間に形成された隙間Sが筒部44の伸びしろとなるので、筒部44が段差面35に当接してポンプカバー30から抜ける方向に移動することが防がれる。
第1フィルタジョイント41は、底部43からポンプカバー30とは反対側へ筒状に延びる接続部45、および、その接続部45から離れた位置で底部43からポンプカバー30とは反対側へ突出する突起47をさらに有する。接続部45の内側には、燃料溜り46に連通する燃料孔48が形成される。
第2フィルタジョイント42は、例えば樹脂などから形成され、第1フィルタジョイント41のポンプカバー30とは反対側に設けられる。第2フィルタジョイント42は、第1フィルタジョイント41の接続部45の径方向外側に嵌合する嵌合筒49、および、第1フィルタジョイント41の突起47が挿入される位置決め穴50を有する。
フィルタプロテクタ60は、燃料に含まれる異物を捕集するサクションフィルタ61に接続されている。フィルタプロテクタ60は、例えば樹脂などから形成され、第2フィルタジョイント42が有する嵌合筒49の径方向内側に嵌合する連結部62を有する。連結部62の内側には、燃料通路63が形成される。この燃料通路63は、サクションフィルタ61の内側に形成される空間64と、第1フィルタジョイント41の接続部45の内側に形成された燃料孔48とを連通する。なお、上述した通り、第1フィルタジョイント41の燃料孔48と燃料溜り46とは連通している。
サクションフィルタ61からその内側の空間64に吸い込まれた燃料は、フィルタプロテクタ60の燃料通路63、第1フィルタジョイント41の燃料孔48および燃料溜り46を経由し、ポンプカバー30の吸入ポート32からポンプ本体10の容積室26に吸入される。容積室26は、インナーロータ12とアウターロータ13との回転により、図2に矢印αで示した範囲を移動するときに、容積の増加に伴い燃料を吸引する。
一方、容積室26が図2に矢印αで示した範囲から矢印βで示した範囲を移動するとき、容積室26の容積の減少に伴い、ロータケース14の吐出ポート27からモータ部11側へ燃料が吐出される。その燃料は、図1に示すように、ロータ16とステータ15との間、及び、ステータ15とポンプハウジング29との間を通り、樹脂体20に形成された吐出通路200を通り、容積ポンプ1の外側へ吐出される。
ここで、比較例による容積ポンプ100を図7および図8を参照して説明する。
比較例の容積ポンプ100では、ポンプカバー300は、吸入ポート32のポンプ本体10とは反対側に円筒部301および突起部302を有している。円筒部301は、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1から径外方向にずれた位置に設けられている。円筒部301の内側に形成された通路303は、軸方向から見て略円弧状に形成された吸入ポート32の一部に連通している。
フィルタジョイント400は、ポンプカバー300の円筒部301の外側に嵌合する接続筒部401、および、ポンプカバー300の突起部302が挿入される位置決め孔402を有する。接続筒部401のポンプカバー300側の端部は、円筒部301よりも中心側に位置するポンプカバー300の外壁304に当接している。そのため、フィルタジョイント400の接続筒部401が燃料により膨潤すると、その接続筒部401はポンプカバー300の外壁304を押圧し、円筒部301から抜ける方向に移動するおそれがある。
また、比較例の容積ポンプ100は、ポンプカバー300に円筒部301が設けられているので、その構成が複雑なものなっている。そのため、このポンプカバー300は、切削または鋳造により形成する工程が複雑になることが考えられる。なお、このポンプカバー300は、鍛造によって形成することは困難である。
また、比較例の容積ポンプ100は、ポンプ本体10の性能または流量特性などによる吸入負圧に応じてポンプカバー300の円筒部301の内径を変更し、ベーパロックを防ぐ必要が生じる。そのため、比較例のポンプカバー300は、ポンプ本体10の性能または流量特性などに応じて種類が増加する。
また、比較例の容積ポンプ100は、ポンプカバー300の円筒部301と吸入ポート32との接続箇所が、そこを流れる燃料の流体抵抗となると考えられる。そのため、比較例の容積ポンプ100は、燃料の吸入脈動が増大するおそれがある。
さらに、比較例の容積ポンプ100は、ポンプカバー300が燃料タンク内に露出しているので、インナーロータ12およびアウターロータ13から発せられる作動音および振動が大きい場合、それらがポンプカバー300および燃料タンクを経由して車室内に伝わるおそれがある。
また、比較例の容積ポンプ100は、ポンプカバー300の円筒部301とフィルタジョイント400の接続筒部401とが、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1から離れた位置で接続している。そのため、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1とフィルタジョイント400の重心との距離が遠くなるので、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転より生じるポンプ本体10の振動が増大することが懸念される。
上述した比較例の容積ポンプ100に対し、第1実施形態の容積ポンプ1は次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、第1フィルタジョイント41は、筒部44および底部43の内側に燃料溜り46を形成するので、その容積を比較的大きく確保することが可能である。そのため、この容積ポンプ1は、ポンプ本体10の性能または流量特性などによる吸入負圧に応じてポンプカバー30および第1フィルタジョイント41の形状を大きく変更する必要がなく、それらの形状の大部分を共通のものとすることが可能である。したがって、この容積ポンプ1は、ポンプカバー30および第1フィルタジョイント41の形状を簡素にすることが可能である。その結果、ポンプカバー30は、切削または鋳造により容易に形成することが可能であることに加え、鍛造によっても形成することが可能である。よって、製造上のコストを低減し、加工精度を向上し、さらに鍛造では金属の密度高くして強度を高めることができる。
(2)また、第1実施形態では、フィルタジョイント40は、筒部44によりポンプカバー30と嵌合し、底部43によりポンプカバー30の外壁の一部に当接する。そのため、仮にフィルタジョイント40の筒部44が燃料により膨潤した場合でも、筒部44がポンプカバー30の外壁を押圧することなく、フィルタジョイント40がポンプカバー30から抜けることが防がれる。
(3)さらに、第1実施形態では、第1フィルタジョイント41の燃料溜り46とポンプカバー30の吸入ポート32との間に流体抵抗となる箇所が形成されないので、燃料の吸入脈動を低減することが可能である。
(4)また、第1実施形態では、ポンプカバー30のポンプ本体10とは反対側を覆う第1フィルタジョイント41および燃料溜り46により、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転に伴う作動音および振動が燃料ポンプに伝わる量を低減することが可能である。
(5)第1実施形態では、第1フィルタジョイント41が有する筒部44の軸方向の底部43とは反対側は、全周において段差面35と当接することなく軸方向に開放されている。
これにより、第1フィルタジョイント41が燃料によって膨潤した場合でも、筒部44の軸方向に伸びしろがあるので、ポンプカバー30の径方向の外壁から筒部44が抜ける方向に移動することが防がれる。したがって、容積ポンプ1は、ポンプカバー30と第1フィルタジョイント41とを確実に固定することが可能である。
また、ポンプカバー30の径方向の外壁に筒部44を圧入してポンプカバー30と第1フィルタジョイント41とを組み付ける際、筒部44の軸方向の底部43とは反対側の端部に対し、段差面35などから圧入の反力が印加されることが無い。そのため、筒部44の変形等が防がれるので、容積ポンプ1は、ポンプカバー30と筒部44とを液密に嵌合させることができる。
(6)第1実施形態では、第1フィルタジョイント41が有する筒部44は、ポンプカバー30の径方向の外壁を筒状に囲んでいる。
これにより、容積ポンプ1は、第1フィルタジョイント41が有する筒部44により、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転に伴う作動音および振動が燃料タンクなどに伝わる量を低減することが可能である。
また、容積ポンプ1は、第1フィルタジョイント41が有する底部43と燃料溜り46によっても、振動および作動音を吸収することが可能である。
(7)第1実施形態では、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1と第1フィルタジョイント41の筒部44の中心とは同軸である。
これにより、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1と第1フィルタジョイント41の重心との距離が近くなる。そのため、容積ポンプ1は、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転より生じるポンプ本体10の振動を低減することが可能である。したがって、容積ポンプ1は、ポンプ本体10から燃料タンクを経由して車室内に伝わる振動を低減することが可能である。
(8)第1実施形態では、第1フィルタジョイント41が有する底部43は、ポンプカバー30の外壁に設けられた凸部36に当接する。この凸部36は、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転軸O1を含む位置に設けられている。
これにより、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転が安定する。そのため、容積ポンプ1は、インナーロータ12およびアウターロータ13の回転より生じる振動を低減することが可能である。
また、第1フィルタジョイント41が凸部36に当接する位置と、筒部44がポンプカバー30に嵌合する位置とが離れた位置となるので、底部43が膨潤した場合でも、ポンプカバー30の径方向の外壁から筒部44が抜ける方向に移動することが防がれる。
(9)第1実施形態では、第1フィルタジョイント41が有する筒部44の軸方向の底部43とは反対側の端部とポンプカバー30の段差面35との間に所定の隙間Sが形成されている。
これにより、第1フィルタジョイント41が燃料によって膨潤した場合、その所定の隙間Sが筒部44の伸びしろとなるので、ポンプカバー30の径方向の外壁から筒部44が抜ける方向に移動することが防がれる。したがって、容積ポンプ1は、ポンプカバー30と第1フィルタジョイント41とを確実に固定することが可能である。
(第2、第3実施形態)
本発明の第2実施形態を図5に示す。第2実施形態の容積ポンプ2が備えるフィルタジョイント51は、第1実施形態で説明した第1フィルタジョイント41と第2フィルタジョイント42とが一体に形成されたものである。
本発明の第3実施形態を図6に示す。第3実施形態の容積ポンプ3が備えるフィルタジョイント52は、第1実施形態で説明した第1フィルタジョイント41と第2フィルタジョイント42とフィルタプロテクタ60とが一体に形成されたものである。
第2および第3実施形態の容積ポンプ2,3も、第1実施形態の容積ポンプ1と同様の作用効果を奏することが可能である。また、第2および第3実施形態では、第1実施形態と比べて、容積ポンプ2,3の軸方向の体格を小型化することが可能である。
(他の実施形態)
(1)上述した実施形態では、吸入ポート32および吐出ポート27を円弧状に形成した。これに対し、他の実施形態では、吸入ポート32および吐出ポート27の形状または大きさは、ポンプ本体10の性能または流量特性などに応じて任意に定めることが可能である。
(2)上述した実施形態では、ポンプカバー30のポンプ本体10とは反対側の外壁に凸部36を設けた。これに対し、他の実施形態では、第1フィルタジョイント41の底部43のポンプカバー30側に凸部を設けてもよい。
このように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1,2,3・・・容積ポンプ
10・・・ポンプ本体
30・・・ポンプカバー
32・・・吸入ポート
40,51,52・・・フィルタジョイント
41・・・第1フィルタジョイント(フィルタジョイント)
42・・・第2フィルタジョイント(フィルタジョイント)
43・・・底部
44・・・筒部
46・・・燃料溜り

Claims (6)

  1. インナーロータ(12)とそのインナーロータの回転に伴って回転するアウターロータ(13)との間に形成された容積室(26)の容積変化により燃料を吸引し吐出するポンプ本体(10)と、
    前記ポンプ本体の軸方向の一方に設けられ、前記インナーロータと前記アウターロータとの相対回転により前記容積室の容積が次第に拡大する周方向の所定範囲に軸方向に通じる吸入ポート(32)を有するポンプカバー(30)と、
    前記ポンプカバーの前記ポンプ本体とは反対側の外壁の一部に当接する底部(43)、及びその底部の外縁から筒状に延びて前記ポンプカバーの径方向の外壁に液密に嵌合する筒部(44)を有し、前記底部および前記筒部の内側に前記吸入ポートに連通する燃料溜り(46)を形成するフィルタジョイント(40)と、
    燃料に含まれる異物を捕集するサクションフィルタ(61)の内側に形成される空間(64)と前記フィルタジョイントに形成された前記燃料溜りとを連通する燃料通路(63)を有し、前記フィルタジョイントに接続されるフィルタプロテクタ(60)と、を備えた容積ポンプ。
  2. 前記フィルタジョイントが有する前記筒部の軸方向の前記底部とは反対側の端部は、全周において他の部材と当接することなく軸方向に開放されたものである請求項1に記載の容積ポンプ。
  3. 前記フィルタジョイントが有する前記筒部は、前記ポンプカバーの径方向の外壁を筒状に囲むものである請求項1または2に記載の容積ポンプ。
  4. 前記インナーロータおよび前記アウターロータの回転軸(O1)と前記フィルタジョイントが有する前記筒部の中心とは同軸である請求項1から3のいずれか一項に記載の容積ポンプ。
  5. 前記フィルタジョイントが有する前記底部は、前記ポンプカバーの前記ポンプ本体とは反対側の外壁において前記インナーロータおよび前記アウターロータの回転軸を含む位置に設けられた凸部(36)に当接するものである請求項1から4のいずれか一項に記載の容積ポンプ。
  6. 前記ポンプ本体の径方向外側を囲うポンプハウジング(29)をさらに備え、
    前記ポンプカバーは、前記ポンプハウジングが固定される外縁部(33)、その外縁部より径方向内側に設けられて前記フィルタジョイントの前記筒部が嵌合する嵌合部(34)、および前記外縁部と前記嵌合部とを接続する段差面(35)を有し、
    前記フィルタジョイントが有する前記筒部の軸方向の前記底部とは反対側の端部と前記ポンプカバーの前記段差面との間に所定の隙間(S)が形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の容積ポンプ。
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