JP2017014947A - 波力発電装置 - Google Patents

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Akitoshi Saito
彰利 齋藤
杉岡 勇一郎
Yuichiro Sugioka
勇一郎 杉岡
真輝 川村
Masateru Kawamura
真輝 川村
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Abstract

【課題】遡上してきた波から海水を貯留し、貯留した海水を利用してタービンを回転させ発電する波力発電装置に関し、中長期的にみて、効率よく発電することができる波力発電装置を提供する。【解決手段】上方へ向かって傾斜し、波が遡上してくる傾斜面111と、傾斜面111を遡上してきた波が落ち込み、海水を貯留する貯留槽12と、貯留槽12に貯留された海水を海中に戻す経路になる放流路13と、放流路13内に設置されたタービン14と、タービン14の回転によって発電する発電機15と、放流路13に設けられた開閉弁16と、開閉弁16を全開させる全開制御と開閉弁16を全閉させる全閉制御とのうちのいずれか一方の制御を行う制御部17とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、遡上してきた波から海水を貯留し、貯留した海水を利用してタービンを回転させ発電する波力発電装置に関する。
昨今、自然エネルギ(再生可能エネルギ)を利用した発電に注目が集まっている。島国である日本は、周囲を海で囲まれていることから、国土の大きさに対して海岸線の距離が長く、波や潮の力による海洋エネルギ(以下、波エネルギと称する)を利用した発電に向いている。しかも、波エネルギが作り出すエネルギは太陽光が作り出すエネルギに比べて格段に大きいというデータもあり、波エネルギを利用した発電に期待が高まっている。
そこで、本願出願人は、これまで、波エネルギを利用した発電装置についていくつか提案をしている(例えば、特許文献1〜4等参照)。これらの提案における発電装置では、傾斜面を遡上してきた波から海水を貯留槽に貯留し、貯留した海水を、貯留槽の水位と周辺海域の潮位との差によって放流し、その放流する海水によってタービンを回転させて発電する。すなわち、波エネルギを位置エネルギに一次変換して貯留し、放流による運動エネルギによってタービンを回転させ、運動エネルギを電気エネルギに二次変換する。
特開2015−36534号公報 特開2015−36535号公報 特開2015−36536号公報 特開2015−36537号公報
ところで、波エネルギの大きさは、海面上で吹く風の強さや、うねりの大きさや、潮汐によって著しく変化する。本願出願人がこれまで提案した特許文献1〜4の発電装置では、上述のごとく、波エネルギを電気エネルギに直接変換するのではなく、波エネルギを位置エネルギに一次変換して貯留する。このため、波エネルギが小さくなっても発電効率が直ちに低下することはないが、波エネルギが小さくなると、傾斜面を遡上してくる波が減り、貯留量が増加しにくくなる。この結果、放流による運動エネルギは減少の一途をたどり、やがては発電効率も低下することになる。
本発明は上記事情に鑑み、中長期的にみて、効率よく発電することができる波力発電装置を提供することにある。
上記目的を解決する本発明の波力発電装置は、
上方へ向かって傾斜し、波が遡上してくる傾斜面と、
前記傾斜面を遡上してきた波が落ち込み、海水を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽に貯留された海水を海中に戻す経路になる放流路と、
前記放流路内に設置されたタービンと、
前記タービンの回転によって発電する発電機と、
前記放流路に設けられた開閉弁と、
前記開閉弁を全開させる全開制御と該開閉弁を全閉させる全閉制御とのうちのいずれか一方の制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明の波力発電装置では、前記貯留槽の貯留量が少なくかつその貯留量も増加しにくい状態(以下、不適性状態という)では、前記開閉弁を開放しても、前記発電機が効率良く発電できるほど前記タービンは回転することができない。波エネルギが継続して小さいままであると、不適性状態に陥ってしまう。前記制御部は、不適性状態にある場合には、前記全閉制御を実行し、発電は行わない。しかしながら、中長期的に見れば、波エネルギは大きくなり、前記貯留槽の貯留量が増加しやすい状態(以下、適性状態という)になる。適性状態になれば、前記発電機は効率よく発電することができるようになる。このため、適性状態になれば、前記制御部は、前記全開制御に移行し、発電を開始させる。こうすることによって、間歇放流が実現され、前記貯留槽の水位が高く保たれ、位置エネルギ、引いては放流による運動エネルギを高レベルに維持することができ、中長期的にみて、効率よく発電することができる。
ここで、適性状態か不適性状態かは、本発明の波力発電装置が設置された周辺海域の波の高さによって判断することもできるし、周辺海域の気象条件や潮汐表によっても判断することもできるし、上記全閉制御を開始してからの経過時間等の時間的要素によっても判断することもできるし、貯留槽の水位によっても判断することもできるし、海水の、貯留槽への流入量によっても判断することもできるし、これらを組み合わせて多角的に判断することもできる。
また、前記開閉弁は、前記放流路の入口(例えば、貯留糟との接続口)に設けられたものであってもよいし、前記放流路の出口である放流口に設けられたものであってもよい。また、前記開閉弁は、前記放流路における、前記タービンよりも上流側に設けられたものであってもよいし、該タービンよりも下流側に設けられたものであってもよい。
なお、前記全開制御は、前記開閉弁を全開にした状態を継続させる制御であって、開閉弁が一度全開になってしまえば制御を要することなく全開状態を維持する場合であっても、全開制御が実行されていることとし、前記全閉制御は、反対に、前記開閉弁を全閉にした状態を継続させる制御であって、開閉弁が一度全閉になってしまえば制御を要することなく全閉状態を維持する場合であっても、全閉制御が実行されていることとする。すなわち、全開状態と全閉状態との切替の間を除いて、前記開閉弁は、全開状態と全閉状態とのうちのいずれか一方の状態でしかなく、半開状態を継続することはない。
また、本発明の波力発電装置において、
前記貯留槽の水位が第1閾値レベルに達しているか否かを検出する水位センサを備え、
前記制御部は、前記水位センサの検出結果に基づき前記水位が、前記第1閾値レベルを下回っている間は前記全閉制御を継続するものであることを特徴としてもよい。
なお、前記制御部は、前記水位センサの検出結果に基づき前記水位が、前記第1閾値レベル以上にある場合には前記全開制御を継続するものであってもよい。
また、本発明の波力発電装置において、
前記制御部は、この波力発電装置が設置された場所の潮位を表す情報を取得するものであって、前記水位センサの検出結果に基づき前記貯留槽の水位が、前記第1閾値レベルよりも高い第2閾値レベルを越えている場合には前記全開制御を実行し、該第2閾値レベル以下であって該第1閾値レベル以上の状態では、取得した該情報に基づき該潮位が規定潮位を越えていると判定した場合には前記全閉制御を実行し、該規定潮位以下であると判定した場合には前記全開制御を実行するものであることを特徴としてもよい。
こうすることで、前記貯留槽の水位とこの波力発電装置が設置された場所の潮位との差である落差を大きくとることができ、位置エネルギ、引いては放流による運動エネルギが大きくなり、より効率よく発電することができる。
また、本発明の波力発電装置において、
前記放流路として、それぞれ開閉弁が設けられた第1放流路と第2放流路を備え、
前記第1放流路は、相対的に大きなタービンが設置されたものであり、
前記第2放流路は、相対的に小さなタービンが設置されたものであることを特徴とする態様であってもよい。
一つの前記貯留槽に対して、大きさが等しいタービンがそれぞれ設置された放流路を多数設け、周辺海域の波の高さが低い場合や、貯留槽の水位が低い場合や、海水の、貯留槽への流入量が少ない場合等には、少数の放流路における開閉弁を開放し、周辺海域の波の高さが高い場合や、貯留槽の水位が高い場合や、海水の、貯留槽への流入量が多い場合等には、多数の放流路における開閉弁を開放することが考えられる。
しかしながら、一つの前記貯留槽に対して、放流路を設ける数が多くなればなるほど、波力発電装置の建設コストは上昇してしまう。また、細かな制御を行うことができるようになる反面、制御が複雑化してしまう。さらに、タービンの大きさが小さくなってしまい、タービンによって回転する発電機の単位流量当りの発電能力から見た場合は、かえって発電効率が低下してしまう。
そこで、上記態様では、相対的に大きなタービンと相対的に小さなタービンを設け、例えば、相対的に大きなタービンを優先させる。すなわち、相対的に大きなタービンの開閉弁を開閉することで、そのタービンの回転によって発電する第1発電機を間歇運転させ、相対的に小さなタービンの回転によって発電する第2発電機は、補助的に利用したり、あるいは原則として利用しないようにしてもよい。
また、周辺海域の波の高さが低い場合や、海水の、貯留槽への流入量が少ない場合には、第1放流路の開閉弁を閉鎖し続け、第1発電機を停止させ続け、前記貯留槽の水位が、前記第1閾値レベルを越えると、第2放流路の開閉弁を開放し、第2発電機の発電を開始させ、前記第1閾値レベルを下回ると、第2放流路の開閉弁も閉鎖し、第2発電機を停止させるようにしてもよい。相対的に小さなタービンは、相対的に大きなタービンに比べてイナーシャが小さく、素速く起動することができるため、相対的に大きなタービンの第1発電機のみで間歇運転を行う場合よりも発電効率が良くなる。
なお、本発明の波力発電装置は、前記放流路として、前記第1放流路と前記第2放流路のみを備える態様であってもよいし、タービンの大きさが必要以上に小さくならない範囲で第3放流路等を備える態様であってもよい。
本発明の波力発電装置によれば、中長期的にみて、効率よく発電することができる。
本発明の第1実施形態の越波式波力発電装置を示す概念図である。 図1(a)に示す越波式波力発電装置における開閉弁が全閉状態の様子を示す図である。 制御部が実行する開閉弁の開閉制御のフロチャートである。 第2実施形態の越波式波力発電装置を示す側面図である。 図4に示す制御部が実行する開閉弁の開閉制御のフロチャートである。 第3実施形態の越波式波力発電装置を示す側面図である。 図6に示す制御部が実行する、周辺海域の波の高さに応じた開閉弁の開閉制御のフロチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の越波式波力発電装置を示す概念図であって、図1(a)は側面図である。
図1に示す越波式波力発電装置1は、沿岸に設置された装置であって、図の左側が陸地側となり、不図示の岸壁や防潮堤等が設けられていたりする。一方、図の右側が海洋側となり、波は、図の右から左に向かって押し寄せてくる。
この越波式波力発電装置1は、傾斜板11、越波水槽12、放流路13、タービン14、発電機15、開閉弁16、制御部17、および水位センサ18を有する。傾斜板11は、海洋側から陸地側に向かうにつれて上方へ向かって傾斜しており、表面111を波が遡上してくる。越波水槽12は、傾斜板11よりも陸地側に位置し、傾斜板11の上端112から続く開口121を有し、その上端112よりも下方に貯留空間Sが拡がっている。傾斜板11を遡上してきた波は、その開口121から貯留空間Sに落ち込み、越波水槽12には、海水が貯留される。本実施形態の越波式波力発電装置1では、遡上してきた波を越波水槽12に落とし込むことで、波エネルギを位置エネルギに一次変換して貯留する。
図1(a)では、2点鎖線の直線が、図1に示す越波式波力発電装置1が設置された周辺海域の平均海水面の水位(平均海面水位)H0を表している。すなわち、潮汐、風、波によって常に変化する海水面の一定期間の平均として求められた海面水位であって、一義的に定められた所定高さの潮位を表している。1点鎖線で示した波形は、この平均海面水位H0を基準とした場合の海面波を参考までに示したものである。図1(a)では、傾斜板11の表面111を遡上してくる遡上波を実線で表しており、傾斜板11を遡上してきた波が傾斜板11の上端112を越えて越波水槽12に入り込んでいる。このように、傾斜板11の上端112の高さ位置、すなわち越波水槽12の最高高さ位置を越えた分の海水量は越波流量Qとなって、越波水槽12内に落ち込み、越波水槽12に貯留されることになる。
図1(b)は、同図(a)に示す越波式波力発電装置1の平面図の一部になる。すなわち、上方から見たときの図の一部に相当する。図1(b)における上下方向の長さが越波水槽12の横幅になり、図1(b)および同図(a)いずれにおける左右方向の長さが越波水槽12の奥行になる。図示省略したが、越波水槽12は、上記横幅方向には複数個連ねられている。図1に示す越波水槽12に貯留された海水は、後述するように、放流路13から放流され、海中に戻される。越波水槽12では、この放流の際、貯留した海水の水位(越波水槽12の貯留水位)の変化をできるだけ抑えるため、横幅も奥行も可能な限り長くとっている。特に、上記特許文献1に示したように、越波水槽12を傾斜板とともに奥行方向に複数個連ねてもよいが、本実施形態の越波式波力発電装置1では、越波水槽12を奥行方向には複数個連ねず、一つの越波水槽12の奥行を可能な限り長くとっている。なお、横幅よりも奥行きの方が長い越波水槽12を用いてもよい。
越波水槽12の底面122には、放流路13の一端が接続されており、以下、この一端を放流路13の入口131と称する。その放流路13の他端は、放流路13の出口に相当する放流口132として海中に開口している。この放流口132は、図1に示す越波式波力発電装置1が設置された周辺海域の干潮時の潮位よりも下方に位置しており、常に海中に没している。
図1(a)に示すように、放流路13の内部には、越波水槽12に近い方から順に、発電機15、タービン14、開閉弁16が配置されている。開閉弁16は、放流路13を閉塞したり開放したりする、電動式のバタフライバルブであるが、ボールバルブ等であってもよい。この開閉弁16は、詳しくは後述するように、制御部17によって開閉制御される。図1(a)に示す開閉弁16は全開状態であり、図中の白抜きの矢印は海水の流れを示す。越波水槽12に貯留されていた海水は、開閉弁16が開かれると、放流口132から海中へ戻される。この海水の流れを基準にすると、越波水槽12側が上流側になって、放流口132側が下流側になる。図1に示すタービン14は、開閉弁16よりも上流側に配置されているが、下流側であってもよい。また、開閉弁16は、放流路13の入口131に設けられたものであってもよいし、放流口132に設けられたものであってもよい。
なお、放流路13は、越波水槽12よりも断面積が小さいもの、すなわち細いものであればよく、一端側(入口側)が越波水槽12の底面122から上方に突出しているものであってもよい。さらに、タービン14は、越波水槽12よりも断面積が小さい箇所に設置されていればよく、例えば、放流路13の、底面122から上方に突出した部分に設置されていてもよい。
越波水槽12に貯留されていた海水は、開閉弁16が開放されると、越波水槽12の貯留水位と周辺海域の潮位との差によって放流路13内に放流され、その放流された海水によってタービン14が回転する。図1(a)に示すタービン14は矢印が示すように回転中である。タービン14の回転軸は発電機15の回転軸に連結しており、タービン14が回転すると発電機15も回転し、発電がなされる。本実施形態の越波式波力発電装置1では、放流による運動エネルギが電気エネルギに二次変換される。
水位センサ18は、越波水槽12の貯留水位を検出するものであって、図1に示す水位センサ18は、フロート式のものであるが、ディスプレーサ式や圧力式等、様々な方式の水位センサを用いることができる。この水位センサ18の検出結果は、制御部17に送信される。越波水槽12の貯留水位は、制御部17によって監視されており、貯留水位の閾値として、第1閾値レベルHlが用意されている。この第1閾値レベルHlは、越波水槽12の底面122を基準に定められた閾値である。単位時間当りの放流量よりも越波流量Qの方が多い場合には、越波水槽12の貯留水位は上昇する。図1(a)では、越波水槽12の貯留水位は、第1閾値レベルHlよりも高く、最大貯留水位にまで到達している。図1(a)に示す状態は、波が高い場合や、波がさほど高くなくても満潮時に生じやすい。
図2は、図1(a)に示す越波式波力発電装置における開閉弁が全閉状態の様子を示す図である。
図2に示す状態では、傾斜板11を遡上してきた波は傾斜板11の上端112に到達する前に傾斜面111によってはね返されてしまい、越波水槽12内に海水が入り込めない。すなわち、越波水槽12内に海水を貯留できない状態である。この状態は、波が低い場合や、波がさほど低くなくても干潮時に生じやすい。図2では、越波水槽12の貯留水位は、第1閾値レベルHlをわずかに下回っている。
図2では、開閉弁16は全閉状態であり、越波水槽12に貯留された海水の、放流路13内への放流は中止されている。したがって、タービン14は回転せず、発電も行われていない。また、越波水槽12の貯留水位は、変化せず一定のままである。しかしながら、この後、波が高くなったり、波が高くならなくても潮位が上がった場合には、傾斜板11を遡上してきた波が傾斜板11の上端112を越えて、越波水槽12に貯留されることになり、少なくとも開閉弁16が全閉状態を維持している間は、越波水槽12の貯留水位は上昇し、第1閾値レベルHl以上になる。
図3は、制御部が実行する開閉弁の開閉制御のフロチャートである。
図1や図2に示す制御部17は、電源投入が行われると、初期動作を行った後、開閉弁16の開閉制御を開始する。初期動作では、開閉弁16を一旦、全開状態にしてから全閉状態に戻し、全閉状態から開閉弁16の開閉制御が開始される。開閉弁16の開閉制御では、制御部17は、水位センサ18からの検出結果を取得し、その検出結果に基づいて、越波水槽12の貯留水位が、図1(a)や図2に示す第1閾値レベルHl以上であるか否かを判定する(ステップS10)。この判定で、越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベルHl以上であれば、開閉弁16を全開させる全開制御を実行し(ステップS11)、ステップS10に戻る。なお、開閉弁16が全開状態を維持するために電気信号を出力し続ける必要があって、ステップS11の実行前に開閉弁16が既に全開状態である場合には、ステップS11の全開制御では、その電気信号の出力を継続する制御を行うことになる。一方、開閉弁16が全開状態を維持するのに何ら制御が不要であって、ステップS11の実行前に開閉弁16が既に全開状態である場合には、ステップS11の全開制御では、何もせずにステップS10に戻ることになるが、何もしないこと自体も、ここにいう全開制御に含まれる(以下、同じ。)。
反対に、越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベルHl未満、すなわち第1閾値レベルHlを下回っていれば、開閉弁16を全閉させる全閉制御を実行し(ステップS12)、ステップS10に戻る。なお、上述の全開制御と同じく、この全閉制御でも、開閉弁16が全閉状態を維持するために電気信号を出力し続ける必要があって、ステップS12の実行前に開閉弁16が既に全閉状態である場合には、その電気信号の出力を継続する制御を行うことになる。一方、開閉弁16が全閉状態を維持するのに何ら制御が不要であって、ステップS12の実行前に開閉弁16が既に全閉状態である場合には、ステップS12の全閉制御では、何もせずにステップS10に戻ることになるが、何もしないこと自体も、ここにいう全閉制御に含まれる(以下、同じ。)。
以上説明したように、図3に示す開閉弁の開閉制御では、水位センサ18の検出結果に基づき越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベル以上にある場合にはステップS11の全開制御を継続し、第1閾値レベルHlを下回っている間はステップS12の全閉制御を継続する。したがって、開閉弁16の全開状態と全閉状態との切替の間を除いて、開閉弁16は、全開状態と全閉状態とのうちのいずれか一方の状態でしかなく、半開状態を継続することはない。すなわち、制御部17は、前記全開制御と前記全閉制御とのうちのいずれか一方の制御のみを行うものである。開閉弁16が半開状態でタービン14が回転しても、発電機15は効率よく発電することができない。
本実施形態の越波式波力発電装置1では、発電機15が効率良く発電できるほどタービン14が回転することができない不適性状態を、越波水槽12の貯留水位が第1閾値レベルHlを下回っている状態として、水位センサ18の検出結果に応じて、上記不適性状態であれば、ステップS12の全閉制御を実行し、発電は行わない。しかしながら、中長期的に見れば、越波水槽12の貯留水位は上昇し、発電機15が効率良く発電できるほどタービン14が回転することができる適性状態に移行する。このため、適性状態になれば、制御部17は、ステップS11の全開制御に移行し、発電を開始させる。すなわち、波が静かなとき等には、開閉弁16を全閉状態にし、越波水槽12に海水が貯まるまで待ち、貯留水位が第1閾値レベルHl以上になったら、開閉弁16を全開状態にして、タービン14を回転させて発電を行う。そして、貯留水位が第1閾値レベルHlを再び下回ったら、開閉弁16を全閉状態にし、貯留を再開する。こうすることによって、間歇放流が実現され、越波水槽12の貯留水位が高く保たれ、位置エネルギ、引いては放流による運動エネルギを高レベルに維持することができ、中長期的にみて、効率よく発電することができる。ここで、開閉弁16の開度を調整してなんとか越波水槽12の貯留水位を一定のレベルに保つことが考えられるが、上述の如く、開閉弁16が半開状態でタービン14が回転しても、発電機15は効率よく発電することができないばかりか、波が静かすぎると、開閉弁16の開度をどんなに絞っても、貯留水位を一定のレベルに保つことが不可能になる。本実施形態では、開閉弁16を全閉状態にして、波が高くなるのを待ってから、開閉弁16を全開状態にすることに大きな意義がある。
なお、適性状態か不適性状態かは、越波水槽12の貯留水位が直接の判断材料になるが、周辺海域の気象条件や潮汐表によっても判断することもできるし、全閉制御を開始してからの経過時間等の時間的要素によっても判断することもできるし、単位時間当りの放流量よりも越波流量Qによっても判断することもできるし、これらを組み合わせて多角的に判断することもできる。
また、上記説明では、第1閾値レベルHlを越波水槽12の底面122を基準にした閾値としたが、第1閾値レベルHlは、これに限らず、平均海面水位H0等の一義的に定められた所定高さを基準にした閾値であればよい。
続いて、本発明の第2実施形態の越波式波力発電装置について説明する。以下の説明では、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、今まで使用した符号と同じ符号を付して説明する。また、重複する説明は省略する場合がある。
図4は、第2実施形態の越波式波力発電装置を示す側面図である。
この第2実施形態の越波式波力発電装置1の構成は、図1等に示す第1実施形態の越波式波力発電装置の構成に潮位センサ19を加えた構成になる。潮位センサ19は、越波式波力発電装置1が設置された周辺海域の潮位を検出するセンサである。この潮位センサ19の検出結果も、制御部17に送信される。
また、第2実施形態の越波式波力発電装置1でも、越波水槽12の貯留水位は、制御部17によって監視されている。第2実施形態では、貯留水位の閾値として、第1閾値レベルHlの他に、その第1閾値レベルHlよりも高く最大貯留水位よりは低い第2閾値レベルHhも用意されている。第2閾値レベルHhも、第1閾値レベルHlと同じく、越波水槽12の底面122を基準に定められた閾値である。
図4では、開閉弁16は全開状態であり、越波水槽12に貯留されていた海水は白抜きの矢印が示すように放流路13内に放流されており、その放流された海水によってタービン14が回転している。また、この図4には、平均海面水位H0の他、周辺海域の最低潮位に相当する干潮時の潮位H−、および規定潮位Hsが示されており、越波水槽12の貯留水位と規定潮位Hsとの高低差(落差)Gも示されている。規定潮位Hsは、自由に設定することができるものであり、こここでは、平均海面水位H0よりも低いものを採用しているが、平均海面水位H0を規定潮位Hsとしてもよいし、平均海面水位H0よりも高いものとしてもよい。また、規定潮位Hsは可変のものであってもよく、例えば、波が高い日は規定潮位Hsも高めとし、波が低い日は規定潮位Hsも低めとしてもよい。
図5は、図4に示す制御部が実行する開閉弁の開閉制御のフロチャートである。
図4に示す制御部17も、電源投入が行われると、初期動作を行った後、開閉弁16の開閉制御を開始する。ここでの初期動作でも、開閉弁16を一旦、全開状態にしてから全閉状態に戻し、全閉状態から開閉弁16の開閉制御が開始される。第2実施形態における開閉弁16の開閉制御では、制御部17は、水位センサ18からの検出結果を取得し、その検出結果に基づいて、越波水槽12の貯留水位が、まずは、第2閾値レベルHh以下であるか否かを判定する(ステップS20)。貯留水位が第2閾値レベルHhを越えていれば、開閉弁16を全開させる全開制御を実行し(ステップS21)、ステップS20に戻る。反対に、貯留水位が第2閾値レベルHh以下であれば、水位センサ18からの検出結果に基づいて、貯留水位が、今度は、第1閾値レベルHl以上であるか否かを判定し(ステップS22)、下回っていれば、開閉弁16を全閉させる全閉制御を実行し(ステップS24)、ステップS20に戻る。一方、第1閾値レベルHl以上であれば、貯留水位は、第2閾値レベルHh以下であって第1閾値レベル以上の状態であり、この状態では、周辺海域の潮位を表す上方を用いた判定を行う。すなわち、制御部17は、潮位センサ19からの検出結果を取得し、その検出結果に基づいて、周辺海域の潮位が規定潮位Hsを越えているか否かを判定する(ステップS23)。周辺海域の潮位が、規定潮位Hsを越えていると判定した場合にはステップS24の全閉制御に進み、規定潮位Hs以下であると判定した場合にはステップS21の全開制御に進む。すなわち、周辺海域の潮位が規定潮位Hs以下であれば、貯留水位と潮位との差である落差が大きくなり、位置エネルギ、引いては放流による運動エネルギが大きくなって、より効率よく発電することができるため、全開制御を実行し、発電を行う。一方、貯留水位が第1閾値レベルHl以上であっても、上記落差が狭いと、放流による運動エネルギが小さくなって、効率よく発電することができないため、全閉制御を行って、貯留水位が第2閾値レベルHhを越えるか、あるいは潮位が規定潮位Hs以下になるまで、発電を中止する。
以上説明したように、第2実施形態の越波式波力発電装置1では、越波水槽12の貯留水位のみを監視しているのではなく、この越波式波力発電装置1が設置された場所の潮位も監視し、貯留水位と潮位との差である落差を大きくとることで、位置エネルギ、引いては放流による運動エネルギが大きくなって、より効率よく発電することができる。
なお、ここでは、周辺海域の潮位を潮位センサ19で実測した結果に基づいてステップS23の判定を行っているが、例えば、制御部17は、現在の時刻と干潮時刻それぞれを表す情報を取得すれば、現在の潮位をある程度予測することができる。したがって、現在時刻が干潮時刻から所定時間以内であれば、潮位が規定潮位Hs以下になっていると推定して、全開制御を行い、現在時刻が干潮時刻から所定時間よりも長ければ、潮位が規定潮位Hsを越えていると推定して、全閉制御を行うようにしてもよい。
また、第2実施形態では、越波水槽12の底面122を基準にした越波水槽12の貯留水位についての判定(ステップS20,ステップS22)を行ってから、その後、別ステップ(ステップS23)で、越波水槽12の貯留水位と実際の潮位との差である落差についての判定を行っているが、ステップS20,ステップS22、ステップS23を一つのステップにして上記落差の判定のみを行うようにしてもよい。すなわち、一つのステップ内で、越波水槽12の貯留水位を表す情報と実際の潮位を表す情報それぞれを取得し、上記落差を求めて、上記落差が所定の閾値を越えているか否かの判定までを行い、上記落差が、所定の閾値を越えていれば全開制御を実行し、所定の閾値以下であれば全閉制御を実行するようにしてもよい。
次いで、本発明の第3実施形態の越波式波力発電装置について説明する。以下の説明でも、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、今まで使用した符号と同じ符号を付して説明する。また、重複する説明は省略する場合がある。
図6は、第3実施形態の越波式波力発電装置を示す側面図である。
この第3実施形態の越波式波力発電装置1の構成は、図1等に示す第1実施形態の越波式波力発電装置の構成に第2放流路13’を加えた構成になる。ここでは、放流路13を第1放流路13と称し、放流口132を第1放流口132と称する。また、第1放流路13内に配置された、発電機15、タービン14、開閉弁16それぞれについても、第1発電機15、第1タービン14、第1開閉弁16と称することにする。
第2放流路13’の一端も、第1放流路13の一端と同じように、越波水槽12の底面122に接続しており、第2放流路13’の他端も第2放流口132’として、第1放流口132と並んで、海中に開口している。また、第2放流路13’の内部にも、越波水槽12に近い方から順に、第2発電機15’、第2タービン14’、第2開閉弁16’が配置されている。
第2放流路13’は、第1放流路13と比較すると細く、その結果、内部に配置されている第2タービン14’の径も、第1タービン14の径よりも小さい。このため、第2タービン14’は、第1タービン14に比べて、イナーシャが小さく、素速く起動することができる。また、第2タービン14’は、第1タービン14に比べて、適用流量が少ないものである。一方で、第1タービン14によって回転する第1発電機15の方が、第2タービン14’によって回転する第2発電機15’に比べて、単位流量当りの発電能力は高い。
第3実施形態の制御部17における第1開閉弁16と第2開閉弁16’の制御の仕方については、複数の制御の仕方がある。
例えば、相対的に小さな第2発電機15’よりも相対的に大きな第1発電機15を優先させる制御を行ってもよい。すなわち、相対的に大きな第1タービン14の第1開閉弁16を開閉制御することで、第1タービン14の回転によって発電する第1発電機15を間歇運転させる。一方、相対的に小さな第2タービン14’の第2開閉弁16’は、波浪警報が発令されている場合や、越波水槽12から海水が溢れかえっている場合に限って全開状態とされ、通常時は全閉状態が維持され、第2発電機15’による発電は通常は行われないようにしてもよい。
また、連続運転を行う際には、第1開閉弁16を全開制御するとともに第2開閉弁16’を全閉制御し、相対的に大きな第1タービン14の回転によって発電する第1発電機15を用いて発電させ、間歇運転を行う際には、第1開閉弁16を全閉制御するとともに第2開閉弁16’を全開制御し、相対的に小さな第2タービン14’の回転によって発電する第2発電機15’を用いて発電させるようにしてもよい。第1発電機15を間歇運転させると、第1発電機15が運転を再開する度に電力系統の負荷が急激に大きくなってしまい不都合が生じる場合がある。このような場合には、間歇運転は第2発電機15’に行わせ、電力系統の負荷が急激に大きくなることを抑えることが好ましい。
さらに、越波流量Qに応じた制御を行ってもよい。
図7は、図6に示す制御部が実行する、越波流量Qに応じた開閉弁の開閉制御のフロチャートである。
図7に示す制御部17は、電源投入が行われると、まずは、初期動作を行う。ここでの初期動作では、第1開閉弁16を一旦、全開状態にしてから全閉状態に戻すとともに、第2開閉弁16’も一旦、全開状態にしてから全閉状態に戻す。図7に示す開閉制御では、第1開閉弁16も第2開閉弁16’も全閉状態から開閉制御が開始される。図7に示す制御部17は、図1に示す越波流量Qを計測した結果を表す情報を取得する。
制御部17は、まず、水位センサ18からの検出結果を取得し、その検出結果に基づいて、越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベルHlを下回っているか否かを判定する(ステップS30)。この判定で、越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベルHlを下回っていれば、第1開閉弁16については全閉制御を実行し、第2開閉弁16’についても全閉制御を実行し(ステップS31)、ステップS30に戻る。
反対に、越波水槽12の貯留水位が、第1閾値レベルHl以上であれば、今度は、取得した、越波流量Qを計測した結果を表す情報に基づいて、越波流量Qが所定流量未満であるか否かを判定し(ステップS32)、所定流量未満であれば、第1開閉弁16については全閉制御を実行し、第2開閉弁16’については全開制御も実行し(ステップS33)、ステップS30に戻る。一方、越波流量Qが所定流量以上であれば、第1開閉弁16については全開制御を実行し、第2開閉弁16’については全閉制御を実行し(ステップS34)、ステップS30に戻る。なお、ステップS34では、第2開閉弁16’については全閉制御を実行するが、越波水槽12の貯留水位が第2閾値レベルHhを越える場合には、第2開閉弁16’についても全開制御を実行するようにしてもよい。あるいは、越波流量Qが、所定流量よりも高い第2所定流量以上である場合にも、第2開閉弁16’についても全開制御を実行するようにしてもよい。上述のごとく、相対的に小さな第2タービン14’は、相対的に大きな第1タービン14に比べて、イナーシャが小さく、素速く起動することができるため、第1タービン14の回転によって発電する第1発電機15のみで間歇運転を行う場合よりも、第2発電機15’にも間歇運転を行わせることで、発電効率が良くなる。
なお、図7に示す開閉制御では、越波流量Qを計測した結果を表す情報を用いているが、周辺海域の波の高さを表す情報を用いて、周辺海域の波の高さが、所定高さ未満であれば、ステップS33を実行し、所定高さ以上であれば、ステップS34を実行するようにしてもよい。
また、越波式波力発電装置は、放流路として、第1放流路13と第2放流路13’のみを備える態様であってもよい。あるいは、タービンの大きさが必要以上に小さくなって、単位流量当りの発電能力が著しく低下しない範囲で第3放流路等を備える態様であってもよい。すなわち、多数の放流路を設けて、放流路単位で開閉弁16の開閉制御を行うことも考えられる。例えば、波が静かすぎるときには、1番目と2番目の放流路の開閉弁を残して、3番目以降の残りの放流路の開閉弁は総て全閉状態にすることも考えられる。しかしながら、放流路を設ける数が多くなればなるほど、タービンは小さなものになり、タービンによって回転する発電機の単位流量当りの発電能力から見た場合は、タービンが小さくなればなるほど、発電効率が低下してしまうことになるため、放流路を設ける数には十分注意が必要になる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。また、以上説明した各実施の形態の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施の形態に適用してもよい。また、各制御を適宜組み合わせてもよいし、組み合わされている制御を別個に行うようにしてもよい。
1 越波式波力発電装置
11 傾斜板
111 傾斜面
12 越波水槽
13 放流路
132 放流口
14 タービン
15 発電機
16 開閉弁
17 制御部
18 水位センサ
19 潮位センサ
Hh 第2閾値レベル
Hl 第1閾値レベル
Hs 規定潮位

Claims (4)

  1. 上方へ向かって傾斜し、波が遡上してくる傾斜面と、
    前記傾斜面を遡上してきた波が落ち込み、海水を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽に貯留された海水を海中に戻す経路になる放流路と、
    前記放流路内に設置されたタービンと、
    前記タービンの回転によって発電する発電機と、
    前記放流路に設けられた開閉弁と、
    前記開閉弁を全開させる全開制御と該開閉弁を全閉させる全閉制御とのうちのいずれか一方の制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする波力発電装置。
  2. 前記貯留槽の水位が第1閾値レベルに達しているか否かを検出する水位センサを備え、
    前記制御部は、前記水位センサの検出結果に基づき前記水位が、前記第1閾値レベルを下回っている間は前記全閉制御を継続するものであることを特徴とする請求項1記載の波力発電装置。
  3. 前記制御部は、この波力発電装置が設置された場所の潮位を表す情報を取得するものであって、前記水位センサの検出結果に基づき前記貯留槽の水位が、前記第1閾値レベルよりも高い第2閾値レベルを越えている場合には前記全開制御を実行し、該第2閾値レベル以下であって該第1閾値レベル以上の状態では、取得した該情報に基づき該潮位が規定潮位を越えていると判定した場合には前記全閉制御を実行し、該規定潮位以下であると判定した場合には前記全開制御を実行するものであることを特徴とする請求項2記載の波力発電装置。
  4. 前記放流路として、それぞれ開閉弁が設けられた第1放流路と第2放流路を備え、
    前記第1放流路は、相対的に大きなタービンが設置されたものであり、
    前記第2放流路は、相対的に小さなタービンが設置されたものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の波力発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03130576A (ja) * 1989-10-16 1991-06-04 Tsugio Nozaki 水力発電システム

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