JP2017014689A - 薬液注入工法 - Google Patents

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【課題】薬液の注入方法を制御することによって、薬液の浸透状態を制御しながら所定の量の注入を行うことが可能な薬液注入工法を提供する。【解決手段】薬液の注入速度を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法である。そして、注入管を対象地盤に設置する工程と、注入管に対して薬液の注入速度を増減させて注入を行う工程とを備えている。ここで、注入は、注入圧力が所定値以上となったときには、平均注入速度を小さくするとともに、増減の振幅を小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、薬液を地盤中に注入する薬液注入工法に関するものである。
特許文献1に開示されているように、薬液の注入速度又は注入圧力を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法が知られている。この動的注入工法によれば、薬液の浸透範囲を広げることができるうえに、効率よく地盤改良を行うことができる。
また、特許文献2には、軟弱地盤に対して動的注入工法を実施する際に、長波の注入圧力の周期的変動に、短波の注入圧力の周期的変動を重畳させた制御波形を生成して、その制御波形に従って注入を行う方法が開示されている。
一方、特許文献3,4には、ダムや山岳トンネルの工事において、岩盤の隙間にグラウト材を動的に注入する際に、注入圧力の振幅を増減させる制御を行うことが記載されている。
特許第3731189号公報 特開2008−231907号公報 特開2014−185469号公報 特開2004−197305号公報
しかしながら、軟弱地盤などの地盤中に薬液を注入し続けると、地中圧力が徐々に上昇していき、何ら対策を取らずに注入を継続すれば、地盤を隆起させてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、薬液の注入方法を制御することによって、薬液の浸透状態を制御しながら所定の量の注入を行うことが可能な薬液注入工法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の薬液注入工法は、薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、注入管を対象地盤に設置する工程と、前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、前記注入は、注入圧力が所定値以上となったときには、平均注入速度又は平均注入流量を小さくするとともに、前記増減の振幅を小さくすることを特徴とする。
ここで、平均注入速度又は平均注入流量を小さくするときの前記増減の振幅を、限界注入速度又は限界注入流量の5%−10%とすることができる。
また、別の本発明の薬液注入工法は、薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、注入管を対象地盤に設置する工程と、前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、前記注入は、所定のサイクル数で前記増減を繰り返した後に、一定の注入速度又は注入流量による注入を行い、その後に所定のサイクル数で前記増減を繰り返すことを特徴とする。
さらに、別の本発明の薬液注入工法は、薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、注入管を対象地盤に設置する工程と、前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、前記注入は、前記増減の振幅の増加過程と減少過程を連続して行う注入ステップを繰り返すことを特徴とする。
このように構成された本発明の薬液注入工法は、注入管を対象地盤に設置して、その注入管から薬液の注入速度又は注入流量を増減させて対象地盤中に注入を行う。
そして、注入は、注入圧力が所定値以上に上昇したときには、平均注入速度又は平均注入流量を小さくするとともに、増減の振幅を小さくするようにして続けられる。
このため、地中圧力が一律に上昇していくことを防ぐことができるうえに、上昇後も注入を継続して設計注入量など所定の量の薬液の注入を行うことができる。
また、このように地中圧力を監視しながら薬液の注入速度と振幅を調整する注入方法とすることによって、薬液の浸透状態が制御され、意図せぬ地盤の隆起の発生を抑えることができる。
一方、動的に注入する際に、所定のサイクル数で増減を繰り返した後に、一定の注入速度等による注入を挟むことで、地中圧力の一律の上昇を抑えて、その後の注入によって所定の量の薬液の注入を行うことができる。
また、動的に注入する際に、注入の増減の振幅の増加過程と減少過程とを連続して行う注入ステップを繰り返す注入方法とすることで、地中圧力の一律の上昇を抑えて所定の量に達するまで薬液の注入を行うことができる。
本発明の実施の形態の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。 薬液注入に使用される装置の構成を模式的に示した説明図である。 薬液注入を継続したことによって注入圧力が上昇していくことを説明するための説明図である。 実施例1の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。 実施例2の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。
一方、図2は、本実施の形態の薬液注入工法に使用される装置の概略構成を示した図である。まず、図2を参照しながら、動的注入ポンプ2及びその周辺の構成について説明する。
薬液を注入するための準備工程として、ボーリングマシン4を利用して地盤Gに注入管1が設置される。ここで、注入管1が削孔用ロッドを兼ねている場合は、注入管1の頭部にボーリングマシン4のスイベルヘッド11が接続されて、対象地盤まで打ち込まれた注入管1は、そのまま薬液注入に使用される。
これに対して、専用の削孔用ロッド(図示せず)を使用する場合は、最初にボーリングマシン4のスイベルヘッド11に削孔用ロッドを接続し、削孔終了後に削孔用ロッドを注入管1と入れ替えて、薬液注入を行うことになる。
スイベルヘッド11には、薬液の注入速度、注入流量又は注入圧力を時間の経過に伴って増減させるという薬液の注入方法が実施可能な動的注入ポンプ2が接続される。すなわち、この動的注入ポンプ2は、経時的に注入速度、注入流量又は注入圧力を変化させる動的注入が可能なポンプである。
動的注入ポンプ2は、電動モータを駆動部とする注入ポンプ21と、ファンクションジェネレータとなる波形発生装置22と、流量・圧力測定装置23とによって主に構成される。
注入ポンプ21は、電動モータの回転数を任意に変更することで、吐出流量(注入流量)を変更することができる。ここで、吐出流量を薬液の圧送に使用される配管の断面積で除した値が注入速度となる。
このため、電動モータの回転数を下げると、それに伴って注入速度が低下することになる。他方、電動モータの回転数を上げると、それに伴って注入速度が増加することになる。
また、波形発生装置22は、例えばSIN波(正弦波)などの制御波形を造成する装置である。波形発生装置22では、波形の周波数f及び振幅を調整することができる。ここで、振幅は、最大流量と最少流量との差(最大注入速度と最小注入速度との差、最大注入圧力と最小注入圧力との差)となる。
さらに、流量・圧力測定装置23は、注入管1によって対象地盤(地盤G)に注入される薬液の流量及び注入圧力を測定する装置である。この流量・圧力測定装置23で測定される流量値(L/min)から、対象地盤に注入された薬液の注入流量(注入速度)を把握することができる。
また、流量・圧力測定装置23で測定される圧力値(kPa)から、地中圧力を推定することができる。例えば、流量・圧力測定装置23で測定される圧力値が上昇しているときには、対象地盤中の地中圧力も同じく上昇しているものと推定することができる。
動的注入ポンプ2によって注入する薬液には、水ガラス系溶液型薬液、ベントナイト、超微粒子セメントを含有する高濃度微粒グラウト、粗粒分が混合されたモルタル系グラウトなどの、既知の薬液注入工法に使用される様々な種類の薬液が使用できる。
また、注入される薬液には、その種類によって、二液を混合した直後に圧送させるもの、一液の状態のままで圧送させるものなどがある。図2では、二液(A液、B液)を混合した直後に圧送する構成について説明する。
動的注入ポンプ2には、薬液ミキサ3が接続される。この薬液ミキサ3の中で、二液(A液、B液)が混合される。すなわち、硬化材置き場31から搬送された硬化材(B液の原料)と、貯水槽32から送水された水と、貯液槽33から送られた溶液(A液)とを、薬液ミキサ3内で混合する。
硬化材置き場31には、運搬車両311などによって現場に運ばれてきた硬化材が、適宜補給される。また、貯水槽32に溜められた水は、送水ポンプ321によって薬液ミキサ3に供給される。
さらに、貯液槽33には、タンクローリ333などによって搬送されてきた溶液が貯留され、送液ポンプ331によって薬液ミキサ3に供給される。ここで、薬液ミキサ3に供給される溶液の量は、流量計332によって管理される。
次に、本実施の形態の薬液注入工法の注入方法を説明する際の前提となる知見について、図3を参照しながら説明する。
図3の上部には、最大注入速度S1と最小注入速度S2との差分を振幅とし、平均注入速度S0で注入される正弦波の制御波形Sが図示されている。この制御波形Sは、瞬間注入速度を表している。
動的注入工法では、このような制御波形Sによって注入速度を増減させながら地盤Gに薬液を注入していく。一方、図3の下部には、地盤Gの地中圧力を示す注入圧力Pが図示されている。
薬液注入を続けると、地盤Gの隙間に薬液が充填されていくので、徐々に注入圧力Pが上昇していくことになる。そして、注入圧力Pが上昇し続けるのに対して、同じ制御波形Sで注入を続けていけば、いずれ地盤Gの隆起が発生する可能性が高くなる管理値P1を超えてしまうことになる。そこで、本実施の形態の薬液注入工法では、以下で説明する注入方法を適用する。
次に、本実施の形態の薬液注入工法の工程及びその作用について、図面を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、ボーリングマシン4を使って、注入管1を地盤Gの所定の深度まで打ち込む。図示されていないが、実際には面的な広がりをもって多数の注入管1,・・・が地盤Gに設置されることになる。
そして、設置された注入管1を使って、地盤G中に薬液を注入する。まず、図1の左側部分を参照しながら、動的注入方法について説明する。
注入管1からは、経時的に注入速度を増減させた注入が行われる。ここで、薬液の圧送に使用される配管の断面積が一定であれば、注入速度の変化は注入流量(L/min)の変化と同じになる。
このため、「注入速度で管理する」と「注入流量(吐出流量)で管理する」とは、同義とすることができる。このため注入速度は、流量・圧力測定装置23の測定値によって管理することができる。
平均注入速度LS0は、注入ポンプ21の回転数を変更することによって、調整することができる。この平均注入速度LS0は、例えば限界注入速度に設定することができる。
限界注入速度とは、薬液注入工法においてこの値以下とすれば充分に改良効果が得られるといわれる値をいう。限界注入速度の決定方法は、様々な手法が提案されている。例えば、地盤Gに水注入を行う原位置試験の結果から求めることができる。概念としては、浸透注入が主体となる注入速度から割裂注入が主体となる注入速度に移行する境界の値を、限界注入速度とすることができる。
一方、注入速度の増減は、波形発生装置22によって調整することができる。注入当初は、最大注入速度LS1と最小注入速度LS2との差分を振幅とした正弦波を、制御波形としている。また、波形発生装置22によって、周波数f(波長λ)の設定も行われる。
注入当初の制御波形の振幅(LS1−LS2)の大きさは、例えば平均注入速度LS0(限界注入速度)の15%−20%と大きくすることができる。
一方、注入中の地盤Gの地中圧力は、流量・圧力測定装置23によって測定される注入圧力によって把握することができる。この注入圧力が上昇して、所定値以上(例えば管理値P1以上)となったときに、制御波形の変更を行う。
図1の右側は、変更後の制御波形を示している。変更に際しては、注入ポンプ21の回転数を下げて、平均注入速度SS0を下げる。そして、波形発生装置22を操作して、制御波形の振幅(最大注入速度SS1−最小注入速度SS2)も小さくする。
変更後の制御波形の振幅(SS1−SS2)の大きさは、例えば注入当初の平均注入速度LS0(限界注入速度)の5%−10%と小さくする。
この結果、注入圧力の一律の上昇は抑えられ、管理値P1より注入圧力が小さくなる。一方、薬液の注入は、所定の注入量に達するまで継続することができる。
このように構成された本実施の形態の薬液注入工法は、注入管1を対象地盤に設置して、その注入管1から薬液の注入速度(注入流量)を増減させて対象地盤中に注入を行う。
そして、注入圧力が管理値P1以上に上昇したときには、注入ポンプ21の回転数を下げることで、平均注入速度をLS0からSS0に小さくする。さらに、波形発生装置22を操作して増減の振幅を(LS1−LS2)から(SS1−SS2)に小さくする。
このように、薬液注入の量(注入速度)と圧力(注入圧力)の両方を管理することによって、地中圧力が一律に上昇していくことを防ぐことができるうえに、一旦地中圧力が上昇した後も、注入を継続することができる。この結果、設計注入量など所定の量の薬液の注入を、最後まで行うことができる。
また、このように地中圧力を監視しながら薬液の注入速度と振幅を調整する注入方法とすることによって、地中圧力が高くなり過ぎないように薬液の浸透状態が制御され、意図せぬ地盤Gの隆起の発生を抑えることができる。
そして、注入速度を低減しながらも薬液の注入を連続しておこなうため、短時間で薬液を注入することができるようになって施工効率に優れている。
以下、前記実施の形態で説明した薬液注入工法とは別の形態の実施例1について、図4を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施の形態では、地中圧力の上昇後に平均注入速度と振幅とを低減させる注入方法について説明したが、本実施例1では、動的注入の合間に一定の注入速度による静的注入を挟む薬液注入工法について説明する。
図4は、本実施例1の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。まずは、平均注入速度S0、最大注入速度S1、最小注入速度S2及び周期Tとなる制御波形によって、動的注入を行う。
この動的注入は、2周期(2T、2サイクル)分、行われる。その後、平均注入速度S0に注入速度を一定させた静的注入を、動的注入の周期Tの半分の長さ(0.5T)だけ行う。
そして、再び、平均注入速度S0、最大注入速度S1、最小注入速度S2及び周期Tとなる制御波形による動的注入を、2周期(2T、2サイクル)分、行う。
注入は、この後も、設計注入量に達するまで、静的注入と動的注入とを繰り返して続けていくことができる。なお、1ステップの動的注入の長さ(周期T、サイクル数)及び静的注入の長さは、任意に設定することができる。
このように構成された本実施例1の薬液注入工法は、所定のサイクル数(2T)で注入速度の増減を繰り返した後に、一定の平均注入速度S0による注入を挟むことで、地中圧力の一律の上昇を抑えて、その後の注入によって設計注入量など所定の量の薬液の注入を、最後まで行うことができる。
なお、実施例1のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、前記実施の形態又は実施例1で説明した薬液注入工法とは別の形態の実施例2について、図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を用いて説明する。
前記実施の形態では、地中圧力の上昇後に平均注入速度と振幅とを低減させる注入方法について説明したが、本実施例2では、注入速度の増減の振幅の増加過程と減少過程を連続して行う薬液注入工法について説明する。
図5は、本実施例2の薬液注入工法の制御波形の概念を説明するための説明図である。ここで行う動的注入の制御波形には、1注入ステップSTの中で、振幅が漸次増加していく増加過程と、振幅が漸次減少していく減少過程との2つの過程が存在する。
この実施例2の平均注入速度S0は、常に一定とする。例えば、平均注入速度S0を限界注入速度に設定する。一方、注入ステップSTの始まりにおいては、最大注入速度XS1及び最小注入速度XS2が最も小さくなる。このため、注入速度の振幅(最大注入速度XS1−最小注入速度XS2)も、最も小さくなる。
この振幅は、時間tの経過とともに徐々に大きくなる。注入ステップSTの中央では、最大注入速度YS1及び最小注入速度YS2が最も大きくなる。このため、注入速度の振幅(最大注入速度YS1−最小注入速度YS2)も、最も大きくなる。
この最大振幅(YS1−YS2)の大きさは、例えば限界注入速度の15%−20%とすることができる。この注入方法では、最大振幅までの増加過程において、地盤中に割裂脈が形成される。
そして、最大振幅に達した後には、徐々に振幅が小さくなっていく。この振幅の減少過程では、地盤中での薬液の注入範囲の拡大が図られる。このような振幅の増加から減少まで(増加過程と減少過程)を1注入ステップSTとする。例えば、1注入ステップSTの長さは、15秒以下に設定することができる。
図5には、注入ステップSTが2回繰り返された状態が図示されている。この注入は、この後も、設計注入量に達するまで、注入ステップST,・・・を繰り返して続けていくことができる。なお、注入ステップSTの長さは、任意に設定することができる。
このように構成された本実施例2の薬液注入工法は、注入の増減の振幅の増加過程と減少過程とを連続して行う注入ステップSTを繰り返す注入方法とすることで、地中圧力の一律の上昇を抑えて、設計注入量など所定の量の薬液の注入となる最後まで、注入を実施することができる。
なお、実施例2のこの他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、注入速度で注入管理を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、注入流量によっても同様に注入管理を行うことができる。
また、前記実施の形態及び実施例では、注入速度を正弦波で増減させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、矩形波形、鋸刃波形など様々な波形を制御波形とすることができる。
1 注入管
G 地盤
P 注入圧力
P1 管理値(所定値)
LS0,SS0 平均注入速度
LS1,SS1 最大注入速度
LS2,SS2 最小注入速度
T 周期(サイクル)
S0 平均注入速度
S1 最大注入速度
S2 最小注入速度
ST 注入ステップ
XS1 最大注入速度
XS2 最小注入速度
YS1 最大注入速度
YS2 最小注入速度

Claims (4)

  1. 薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、
    注入管を対象地盤に設置する工程と、
    前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、
    前記注入は、注入圧力が所定値以上となったときには、平均注入速度又は平均注入流量を小さくするとともに、前記増減の振幅を小さくすることを特徴とする薬液注入工法。
  2. 平均注入速度又は平均注入流量を小さくするときの前記増減の振幅を、限界注入速度又は限界注入流量の5%−10%とすることを特徴とする請求項1に記載の薬液注入工法。
  3. 薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、
    注入管を対象地盤に設置する工程と、
    前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、
    前記注入は、所定のサイクル数で前記増減を繰り返した後に、一定の注入速度又は注入流量による注入を行い、その後に所定のサイクル数で前記増減を繰り返すことを特徴とする薬液注入工法。
  4. 薬液の注入速度又は注入流量を動的に変化させて地盤中に注入する薬液注入工法であって、
    注入管を対象地盤に設置する工程と、
    前記注入管に対して薬液の注入速度又は注入流量を増減させて注入を行う工程とを備え、
    前記注入は、前記増減の振幅の増加過程と減少過程を連続して行う注入ステップを繰り返すことを特徴とする薬液注入工法。
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