JP2017011679A - 送信方法、送信装置及び通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のAPのうちの一台のマスタAPであるAP4420−1において、AP4420−1の指示部4402は、通信相手であるAPとの間の通信品質を取得する。取得した通信品質が閾値未満となった場合に、前記複数の送信装置自身を含む複数のAPに協調動作をさせてデータを送信させる。取得した通信品質が閾値以上となった場合に、自身を含む複数のAPに協調動作を停止させる。
【選択図】図45
Description
無線LANでは、例えば、IEEE802.11gによると、2.4〜2.5GHz帯の周波数帯域が用いられ、最大伝送速度は、54Mbpsである。また、携帯電話では、LTEにより、例えば、2GHz帯の周波数帯域が用いられ、最大伝送速度は、112.5Mbpsである。
上記の要望に応えるため、本発明は、例えば、ミリ波の周波数帯域を用いて、無線により送信を行う複数の送信装置において用いられる送信方法、送信装置及び通信システムを提供することを目的とする。
例えば、Gbpsというような単位で大容量伝送を実現する方法として、ミリ波を例とする周波数帯を用いた無線通信方式を導入する方法がある。ミリ波の周波数帯の電波は、直進性が強く、減衰が早いという特性を有する。このため、電波の届くセル範囲を広くすることが難しいという課題がある。
また、本発明の発明者は、ミリ波の周波数帯の電波を用いて、マルチキャスト、又は、ユニキャストの通信を実現したいという要望もあると考えている。特に、マルチキャストにおいて、多くの端末を収容するための方式を考える必要がある。さらに、マルチキャストを実現しているときに、ユニキャストも同時に実現したいという要望があると考えている。
2.実施の形態1
本発明に係る一つの実施の形態としての無線通信システム100について説明する。
無線通信システム100は、図1に示すように、親局110、AP(Access Point)121、AP122、AP123、AP124、及び、端末131、端末132、・・・、端末138から構成されている。
親局110は、直接、又は、通信回線を介して間接的に、通信装置(図示していない)と接続されている。ここで、通信装置は、一例として、データを放送するデータを放送する放送装置、データを送信する配信システムやサーバーなどである。通信装置は、制御信号及びデータを送信する。制御信号は、ユニキャスト送信方法に関する設定又はマルチキャスト送信方法に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む(この点については、後で説明する)。さらに、通信装置は、複数の通信装置から構成されているとしてもよい。この場合、第1の通信装置は、制御信号を送信し、第2の通信装置は、データを送信してもよい。親局110は、AP121、AP122、AP123及びAP124と、例えば、有線により接続されている。(無線で接続してもよい。)
親局110は、通信装置からの制御信号及びデータを受信する。親局110は、AP121、AP122、AP123及びAP124に対して、それぞれ、制御信号及びデータを送信する。AP121、AP122、AP123及びAP124は、親局110から得たデータを無線により送信する。
端末131は、例えば、端末131がAP121に近接する位置に存在する場合、AP121から無線によりデータを受信する。端末132、端末133、・・・、端末138も、それぞれ、端末131と同様に、近接するAPから無線によりデータを受信する。
端末132、端末133、・・・、端末138も、端末131と同様に、データを無線により送信する。各端末に近接する位置に存在するAPは、当該端末からデータを無線により受信する。当該APは、端末から受信したデータを親局110に対して送信する。
2.2 AP120
AP121、AP122、AP123及びAP124は、例えば、同一の構成(同一の機能)を有している。ここでは、AP121、AP122、AP123及びAP124を代表して、AP120として、説明する。
AP120は、親局110から制御信号214を受け取る。制御信号214は、ユニキャスト送信方法に関する設定又はマルチキャスト送信方法に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。
AP120は、ユニキャスト送信と設定した場合、受信装置217を動作させる。また、AP120は、マルチキャスト送信と設定した場合、受信装置217の動作を停止させてもよい。
符号化器202は、親局110からデータ201を受け取る。また、符号化器202は、AP120が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP120が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP120が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する(変調方式は、これらに限ったものではない。)。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。
(4)位相変更部208
位相変更部208は、マッピング部206から変調後の信号207を受け取る。また、位相変更部208は、制御信号214を受け取る。制御信号214は、位相変更の方法の設定を含む。位相変更部208は、制御信号214に含まれる位相変更の方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、位相変更を施し、位相変更後の信号209を生成する。位相変更部208は、位相変更後の信号209を出力する。
無線部210は、位相変更部208から、位相変更後の信号209を受け取る。また、無線部210は、AP120が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、位相変更後の信号209に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局110に対して出力する。
2.3 親局110
親局110は、図3に示すように、送信データ振り分け部302、受信データ振り分け部305及び指示部308から構成されている。
指示部308は、通信装置、並びに、AP121、AP122、AP123及びAP124に接続されている。
指示部308は、例えば、通信装置から制御信号を受け取る。制御信号は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。通信装置は、一例として、PC(Personal Computer)(または、コンピュータなど)を含み、PCの利用者が制御信号をPCにより入力する。
すべてのAPに対して、マルチキャスト送信と設定をしてもよいし、すべてのAPに対して、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。一部のAPについて、マルチキャスト送信と設定をし、他のAPについて、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。このように、APについて、マルチキャスト送信に関する設定とユニキャストに関する設定が混在してもよい。
そして、各APに対して、位相変更の方法を指示する。
ユニキャストに設定された複数のAPについては、位相変更前の変調信号は、同一の信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。言い換えると、同一のデータが送信される場合もあるし、異なるデータが送信される場合もある。
(2)送信データ振り分け部302
送信データ振り分け部302は、通信装置、指示部308、並びに、AP121、AP122、AP123及びAP124に接続されている。
また、送信データ振り分け部302は、通信装置からデータを受け取る。送信データ振り分け部302は、受け取ったデータをAP121向け、AP122向け、AP123向け及びAP124向けに振り分ける。送信データ振り分け部302は、振り分けたデータを、それぞれ、AP121、AP122、AP123及びAP124に対して出力する。
受信データ振り分け部305は、通信装置、指示部308、並びに、AP121、AP122、AP123及びAP124に接続されている。
また、受信データ振り分け部305は、AP121、AP122、AP123及びAP124から、それぞれ、データを受信する。受信データ振り分け部305は、受信したデータを通信装置に対して出力する。
親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124により、送受信されるデータの例について、以下に説明する。
(1)すべてのAPをマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合
すべてのAP121、AP122、AP123及びAP124をマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図4を用いて説明する。
すべてのAPがマルチキャスト用に設定されている場合、送信データ振り分け部302は、パケット401を受信すると、AP121、AP122、AP123及びAP124に対して、同一のパケット401を出力する。AP121、AP122、AP123及びAP124は、それぞれ、パケット406、411、416及び421を無線により出力する。ここで、パケット406、411、416及び421は、同一のパケット401に基づいて生成され、対応している。
(なお、位相変更の方法については、後で詳しく説明する。)
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
2個のAP121及びAP122をマルチキャスト用のデータ送信のAPと設定し、他の2個のAP123及びAP124をユニキャスト用のデータ送信のAPと設定し、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図5を用いて説明する。この場合、AP121及びAP122において、同一のデータが送信されるとする(位相変更前のマッピング後の変調信号が同一である)。また、AP123及びAP124において、同一のデータが送信されるとする(位相変更前のマッピング後の変調信号が同一である)。
ここで、パケット501、503、504及び506は、マルチキャスト用の一つのデータから生成される。また、パケット502及び505は、ユニキャスト用の一つのデータから生成される。
このようにすることで、ユニキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
AP121、AP122は、それぞれ、変調信号に対し、位相変更を行うことになることが特徴的な点となる。(ただし、AP121、AP122のいずれかが、位相変更を行わないとしてもよい。)
(なお、位相変更の方法については、後で詳しく説明する。)
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
2個のAP121及びAP122をマルチキャスト送信用に設定しデータを送信し、他の2個のAP123及びAP124をユニキャスト送信用に設定しデータを送信する場合において、送信されるデータの例について、図6を用いて説明する。図6の場合、図5と異なり、AP123及びAP124において、異なるデータが送信されるとする。
送信データ振り分け部302は、パケット601を受信すると、AP121及びAP122に対して、同一のパケット601を出力する。AP121及びAP122は、それぞれ、パケット621及び625を無線により、マルチキャスト送信として、出力する。ここで、パケット621及び625は、同一のパケット601に基づいて生成され、対応している。
次に、送信データ振り分け部302は、パケット603を受信すると、AP121及びAP122に対して、同一のパケット603を出力する。AP121及びAP122は、それぞれ、パケット622及び626を無線により、マルチキャスト送信として、出力する。ここで、パケット622及び626は、同一のパケット603に基づいて生成され、対応している。
同一である。
次に、送信データ振り分け部302は、パケット606を受信すると、AP121及びAP122に対して、同一のパケット606を出力する。AP121及びAP122は、それぞれ、パケット624及び628を無線により、マルチキャストで出力する。ここで、パケット624及び628は、同一のパケット606に基づいて生成され、対応している。
次に、送信データ振り分け部302は、パケット608を受信すると、AP124に対して、パケット608を出力する。AP124は、パケット642を無線により、ユニキャスト送信として、出力する。
次に、送信データ振り分け部302は、パケット610を受信すると、AP124に対して、パケット610を出力する。AP124は、パケット643を無線により、ユニキャスト送信として、出力する。
(なお、位相変更の方法については、後で詳しく説明する。)
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
例えば、図4の送信状態、図5の送信状態、図6の送信状態に、時間に応じて切り替える(例えば、端末の存在状況によって切り替える)とすることで、柔軟なシステムを実現することができるという利点がある。
2個のAP121及びAP122をマルチキャスト送信用に設定し、他の2個のAP123及びAP124をユニキャスト送信用に設定し、データ受信する場合において、受信されるデータの例について、図7を用いて説明する。この場合、AP121及びAP122において、データは、(マルチキャスト送信用のAPのため)受信されない。また、AP123及びAP124において、同一のデータを含む信号が受信されるとする。
次に、AP124の受信装置217がパケット721を受信すると、受信データ振り分け部305は、パケット702を受信する。パケット721とパケット702とは、対応している。
次に、AP124の受信装置217がパケット722を受信すると、受信データ振り分け部305は、パケット704を受信する。パケット722とパケット704とは、対応している。
次に、AP124の受信装置217がパケット723を受信すると、受信データ振り分け部305は、パケット706を受信する。パケット723とパケット706とは、対応している。
(5)2個のAPをマルチキャスト送信用に設定して、データを受信する場合
2個のAP121及びAP122をマルチキャスト送信用に設定し、他の2個のAP123及びAP124をユニキャスト送信用に設定し、データを受信する場合において、受信されるデータの例について、図8を用いて説明する。この場合、AP121及びAP122において、データは、受信されない。また、AP123及びAP124において、異なるデータが受信されるものとする。
ここで、パケット811、812、813、814、・・・は、一つのユニキャスト用のデータから生成される。また、パケット816、817、818、819、・・・は、別のユニキャスト用のデータから生成される。
AP124の受信装置217がパケット816を受信すると、受信データ振り分け部305は、パケット802を受信する。パケット816とパケット802とは、対応している。
AP123の受信装置217がパケット813を受信すると、受信データ振り分け部305は、パケット804を受信する。パケット813とパケット804とは、対応している。
2.5 マッピング方法と位相変更
図9(A)に、QPSK変調における信号を構成する同相成分Iと直交成分QのIQ平面におけるマッピング方法の一例を示す。
図9(A)における信号点901、902、903及び904を、原点を中心にθ(u)だけ回転させることにより(uはシンボル番号)、図9(B)における信号点911、912、913及び914を得ることができる。なお、位相変更値は、シンボル番号uの関数のため、θ(u)とあらわす。
無線通信システム100のAP120は、図2に示す位相変更部208に代えて、図10に示す位相変更部1002を備えるとしてもよい。
位相変更部1002は、変調後のベースバンド信号s(t)(1001)を受け取る。
位相変更部1002は、
z(t)=y(t)×s(t) (tは、時刻)
を算出する。
ここで、y(t)を次のようにしてもよい。
また、無線通信システム100は、複数個の位相変更のパターンを保持しているとしてもよい。各APに一つの位相変更のパターンが割り当てられる。
例えば、無線通信システム100は、周期N1、周期N2、周期N3、周期N4の4個の位相変更のパターンを保持している。周期N1の位相変更のパターン(位相変更値をy1(i)とあらわすものとする。なお、y1(i)はシンボル番号iの関数とする。)を、AP121に割り当てる。周期N2の位相変更のパターン(位相変更値をy2(i)とあらわすものとする。なお、y2(i)はシンボル番号iの関数とする。)を、AP122に割り当てる。周期N3の位相変更のパターン(位相変更値をy3(i)とあらわすものとする。なお、y3(i)はシンボル番号iの関数とする。)を、AP123に割り当てる。周期N4の位相変更のパターン(位相変更値をy4(i)とあらわすものとする。なお、y4(i)はシンボル番号iの関数とする。)を、AP124に割り当てる。
z(i)=y1(k) × s(i)
ここで、k=i mod N1とし、N1は、2以上の整数である。また、iは、例えば、0以上の整数である。i mod N1は、iをN1で割ったときの余りをあらわす。(mod:modulo)
AP122の位相変更部1002は、以下により、位相変更後の信号z(i)を算出する。
ここで、k=i mod N2とし、N2は、2以上の整数である。また、iは、例えば、0以上の整数である。i mod N2は、iをN2で割ったときの余りをあらわす。(mod:modulo)
AP123の位相変更部1002は、以下により、位相変更後の信号z(i)を算出する。
ここで、k=i mod N3とし、N3は、2以上の整数である。また、iは、例えば、0以上の整数である。i mod N3は、iをN3で割ったときの余りをあらわす。(mod:modulo)
AP124の位相変更部1002は、以下により、位相変更後の信号z(i)を算出する。
ここで、k=i mod N4とし、N4は、2以上の整数である。また、iは、例えば、0以上の整数である。i mod N4は、iをN4で割ったときの余りをあらわす。(mod:modulo)
なお、位相変更のパターンは、可能な限り異なる方がよい。第1のAPと第2のAPとが近接している場合には、第1のAPに割り当てられる位相変更のパターンと、第2のAPに割り当てられる位相変更のパターンとは、異なるほうがよいこともある。
また、AP121、AP122、AP123、AP124のいずれかが、位相変更を行わないとしてもよい。
2.7 無線通信システム100における動作
ここでは、無線通信システム100における動作について説明する。
無線通信システム100の親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124におけるパケットの送信の動作について、図11〜図12に示すシーケンス図を用いて、説明する。
通信装置は、パケットを生成し(ステップS1101)、生成したパケットを親局110に対して送信する(ステップS1102)。通信装置は、ステップS1101に戻って、パケットの生成及びパケットの送信を繰り返す。
マルチキャスト用である場合(ステップS1103で「マルチキャスト用」)、送信データ振り分け部302は、AP121がマルチキャスト用に設定されているか否かを判断する(ステップS1104)。AP121がマルチキャスト用に設定されている場合(ステップS1104で「マルチキャスト用」)、送信データ振り分け部302は、受信したパケットをAP121に対して出力する(ステップS1105)。AP121は、パケットを受け取る(ステップS1105)。AP121は、符号化、インタリーブ、マッピング、位相変更等の処理を行う(ステップS1106)。次に、AP121は、無線により信号を出力する(ステップS1107)。
受け取ったパケットがユニキャスト用である場合(ステップS1103で「ユニキャスト用」)、送信データ振り分け部302は、AP121がユニキャスト用に設定されているか否かを判断する(ステップS1216)。AP121がユニキャスト用に設定されている場合(ステップS1216で「ユニキャスト用」)、送信データ振り分け部302は、受信したパケットをAP121に対して出力する(ステップS1217)。AP121は、パケットを受け取る(ステップS1217)。AP121は、符号化、インタリーブ、マッピング、位相変更等の処理を行う(ステップS1218)。次に、AP121は、無線により信号を出力する(ステップS1219)。
(2)パケットの受信の動作
無線通信システム100の親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124におけるパケットの受信の動作について、図13に示すシーケンス図を用いて、説明する。
受信データ振り分け部305は、AP121の受信装置217からパケットを受信する(ステップS1352)。受信データ振り分け部305は、通信装置に対して、受信したパケットを出力する(ステップS1354)。
受信データ振り分け部305は、AP122の受信装置217からパケットを受信する(ステップS1357)。受信データ振り分け部305は、通信装置に対して、受信したパケットを出力する(ステップS1359)。
受信データ振り分け部305は、AP123の受信装置217からパケットを受信する(ステップS1362)。受信データ振り分け部305は、通信装置に対して、受信したパケットを出力する(ステップS1364)。
受信データ振り分け部305は、AP124の受信装置217からパケットを受信する(ステップS1367)。受信データ振り分け部305は、通信装置に対して、受信したパケットを出力する(ステップS1369)。
無線通信システム100の変形例としての無線通信システム1400について説明する。
無線通信システム100においては、親局110は、それぞれ、AP121、AP122、AP123及びAP124と有線により接続されている(無線であってもよい)。言い換えると、親局110と、AP121、AP122、AP123及びAP124とは、有線(または、無線)によりパラレル(並列)に接続されている。しかし、この形態には、限定されない。
無線通信システム1400は、図14に示すように、親局1410、AP1421、AP1422、AP1423、AP1424、及び、端末1431、端末1432、・・・、端末1438から構成されている。
親局1410は、AP1421に対して、AP1421向けのパケット、AP1422向けのパケット、AP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットを送信する。
AP1421は、親局1410から、AP1421向けのパケット、AP1422向けのパケット、AP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットを受信する。
AP1421は、AP1422向けのパケット、AP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットを得ると、AP1422向けのパケット、AP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットをAP1422に対して送信する。
AP1422向けのパケットを受信すると、AP1422は、当該パケットに符号化等の処理を施して無線により出力する。
AP1422は、AP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットを得ると、受信したAP1423向けのパケット及びAP1424向けのパケットをAP1423に対して送信する。
AP1423向けのパケットを受信すると、AP1423は、当該パケットに符号化等の処理を施して無線により出力する。
AP1423は、AP1424向けのパケットを得ると、受信したAP1424向けのパケットをAP1423に対して送信する。
AP1424向けのパケットを受信すると、AP1424は、当該パケットに符号化等の処理を施して無線により出力する。
(端末から親局1410への方向のパケットの送信)
端末1431、端末1432、・・・、端末1438は、無線により、パケットを送信する。
AP1423は、いずれかの端末が送信したパケットを受信する。また、AP1423は、AP1424からパケット(AP1424が端末から無線により受信したパケット)を受信する。端末からのパケット及びAP1424からのパケットを受信すると、AP1423は、端末からのパケット及びAP1424からのパケットをAP1422に対して送信する。
無線通信システム100の変形例としての無線通信システム1500について説明する。
無線通信システム1500は、無線通信システム100と類似した構成を有する。無線通信システム1500は、図15に示すように、無線通信システム100の親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124に代えて、親局1598、AP1599−1、AP1599−2、AP1599−3及びAP1599−4を有する。以下において、無線通信システム100との相違点を中心に説明する。
親局1598は、指示部1504、送信データ振り分け部1502、AP#1用送信信号処理部1507−1、AP#2用送信信号処理部1507−2、AP#3用送信信号処理部1507−3、AP#4用送信信号処理部1507−4及び図示していない受信データ振り分け部305から構成される。
AP#1用送信信号処理部1507−1、AP#2用送信信号処理部1507−2、AP#3用送信信号処理部1507−3、AP#4用送信信号処理部1507−4が、それぞれ、AP1599−1、AP1599−2、AP1599−3及びAP1599−4のため、誤り訂正符号化、インタリーブ、マッピング及び位相変更の処理を行う。
AP#1送信処理部1509−1、AP#2送信処理部1509−2、AP#3送信処理部1509−3及びAP#4送信処理部1509−4は、それぞれ、周波数変換、電力増幅などの処理を行う。
なお、送信データ振り分け部1502による処理の例は、図4〜図6において説明した通りである。
無線通信システム100の変形例としての無線通信システム1600について説明する。
無線通信システム1600は、無線通信システム100と類似した構成を有する。無線通信システム1600は、図16に示すように、無線通信システム100の親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124に代えて、親局1698、AP1699−1、AP1699−2、AP1699−3及びAP1699−4を有する。以下において、無線通信システム100との相違点を中心に説明する。
親局1698、AP1699−1、AP1699−2、AP1699−3及びAP1699−4は、それぞれ、無線通信システム100の親局110、AP121、AP122、AP123及びAP124に相当する。
また、AP1699−1は、AP#1受信処理部1603−1及びアンテナ1601−1を備える。AP1699−2は、AP#2受信処理部1603−2及びアンテナ1601−2を備える。AP1699−3は、AP#3受信処理部1603−3及びアンテナ1601−3を備える。AP1699−4は、AP#4受信処理部1603−4及びアンテナ1601−4を備える。
また、指示部1610による処理内容及び受信データ振り分け部1607による処理内容は、それぞれ、無線通信システム100の指示部308による処理内容及び受信データ振り分け部305による処理内容と同様である。
1.11 親局がAPを支配下とする場合の動作
無線通信システム100において、親局110が新たにAPを支配下とする場合の動作について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
新たに親局110の支配下に入ろうとするAPは、親局110に対して、その支配下に入りたいという要望を通知する。親局110は、新たなAPは、要望を受け取る(ステップS1701)。
なお、ステップS1703において、次のようにしてもよい。
親局110は、新たなAPが設定する位相変更パターンを示す情報を、新たなAPに送信する。新たなAPは、位相変更パターンを示す情報を受信し、受信した位相変更パターンを示す情報に基づいて、当該APにおける位相変更パターンを設定する。このとき、親局110は、新たなAPに対して、IDを付与してもよいし、IDを付与しなくてもよい。ここで、IDを付与しておくと、親局110が、新たに支配下に入ったAPに対して、ユニキャスト用のAP又はマルチキャスト用のAPの指定をする場合、「ID及びユニキャスト用又はマルチキャスト用」という情報を当該APに送信することにより、簡単にそのAPに対して、ID及びユニキャスト用又はマルチキャスト用の指定を行うことができるという利点がある。
初期状態において、親局110の支配下にあるAPが存在しないとしてもよい。この場合に、上記に説明したように、APを1台ずつ、親局110の支配下に入れるとしてもよい。
このとき、例えば、新たなAPの存在する位置と、既に、支配下となっているAPの位置とが、離れているとき、親局110は、新たなAPが支配下となることを許可する。
また、例えば、新たなAPの存在する位置と、既に、支配下となっているAPの位置とが近いとき、新たなAPに対して、割り当てるべき位相変更パターンがなければ、親局110は、新たなAPが支配下に入ることを許可しない。
本態様によると、Gbpsの大容量の伝送が実現できる。また、マルチキャストを実現する場合に、収容する端末数を増やすことができる。さらに、マルチキャストと同時にユニキャストの通信を実現することができ、システムに柔軟性を持たせることができる。
3.実施の形態2
本発明に係る別の実施の形態2としての無線通信システム1800について説明する。
無線通信システム1800は、図18に示すように、親局1810、AP1820−1、AP1820−2、AP1820−3、AP1820−4、及び、端末1830−1、端末1830−2、・・・、端末1830−8から構成されている。
親局1810は、直接、又は、通信回線を介して間接的に、通信装置(図示していない)と接続されている。ここで、通信装置は、一例として、データを放送する放送装置、データを送信する配信システムやサーバーなどである。通信装置は、制御信号及びデータを送信する。制御信号は、ユニキャストの送信に関する設定又はマルチキャストの送信に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。さらに、通信装置は、複数の通信装置から構成されているとしてもよい。この場合、第1の通信装置は、制御信号を送信し、第2の通信装置は、データを送信してもよい。親局1810は、AP1820−1、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4と有線(または、無線)により接続されている。さらに、AP1820−1は、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4と有線(または、無線)により接続されている。
端末1830−2、端末1830−3、・・・、端末1830−8も、端末1830−1と同様に、データを無線により送信する。各端末に近接する位置に存在するAPは、当該端末からデータを無線により受信する。当該APは、端末から受信したデータを親局1810に対して送信する。
親局1810からAP1820−1に対して送信される制御信号は、各APにおけるユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、各APにおける位相変更の方法の設定を含む。親局1810は、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4に対して、ユニキャスト送信に関する設定及びマルチキャスト送信に関する設定を行わない。また、親局1810は、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4に対して、各APにおける位相変更の方法の設定を行わない。
AP1820−1をマスタAPと呼ぶ。また、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4をマスタでないAPと呼ぶ。
マスタAPであるAP1820−1は、図19に示すように、符号化器202、インターリーバ204、マッピング部206、位相変更部208、無線部210、アンテナ212、アンテナ215、受信装置217及び指示部1902から構成されている。
AP1820−1は、親局1810から制御信号1901を受け取る。制御信号1901は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。
AP1820−1は、ユニキャストの場合とマルチキャストの場合とで、同一のチャネルを使用して、無線による送受信を行う。ここで、AP1820−1は、一つの無線キャリアをいくつかのタイムスロットに分割し、各タイムスロットを通信のチャネルとして使用してもよい。また、AP1820−1は、60GHzの周波数帯域において、複数の異なる周波数を用い、それぞれの周波数を通信のチャネルとして使用してもよい。
符号化器202は、親局1810からデータ201を受け取る。また、符号化器202は、AP1820−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP1820−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP1820−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式は、他の変調方式であってもよい。
(4)位相変更部208
位相変更部208は、マッピング部206から変調後の信号207を受け取る。また、位相変更部208は、制御信号1903_0を受け取る。制御信号1903_0は、位相変更の方法の設定を含む。位相変更部208は、制御信号1903_0に含まれる位相変更の方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、位相変更を施し、位相変更後の信号209を生成する。位相変更部208は、位相変更後の信号209を出力する。
無線部210は、位相変更部208から、位相変更後の信号209を受け取る。また、無線部210は、AP1820−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、位相変更後の信号209に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局1810に対して出力する。
(7)指示部1902
指示部1902は、親局1810に接続されている。
指示部1902は、親局1810から制御信号1901を受け取る。制御信号1901は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。
指示部1902は、AP1820−1を含むすべてのAPに対して、制御信号1903_0、制御信号1903_1、・・・、制御信号1903_Nにより、マルチキャスト送信に関する設定、又は、ユニキャスト送信に関する設定を行う。
マルチキャスト送信に関する設定が行われた複数のAPについては、位相変更前の変調信号は、同一の信号となる。言い換えると、同一のデータが送信される。
ユニキャスト送信に関する設定が行われた複数のAPについては、位相変更前の変調信号は、同一の信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。言い換えると、同一のデータが送信される場合もあるし、異なるデータが送信される場合もある。
3.3 マスタでないAP2000
AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4は、マスタでないAPである。ここでは、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4を代表して、AP2000として説明する。
AP2000は、マスタAPであるAP1820−1から、制御信号2001_0を受け取る。制御信号2001_0は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、位相変更の方法の設定を含む。また、AP2000は、マスタAPであるAP1820−1から、データ2002を受け取る。また、AP2000は、AP連携を行う場合、マスタでない他のAPから、データ2003を受け取る場合がある。また、AP2000は、ユニキャスト送信として単独で動作する場合、親局1810から、データ201を受け取る場合がある。
AP2000は、ユニキャスト送信に設定した場合、受信装置217を動作させる。また、AP2000は、マルチキャスト送信に設定をした場合、受信装置217の動作を停止させてもよい。
符号化器202は、データ2002、データ2003、又は、データ201を受け取る。また、符号化器202は、AP2000が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ2002、データ2003、又は、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP2000が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP2000が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式は、他の変調方式であってもよい。
(4)位相変更部208
位相変更部208は、マッピング部206から変調後の信号207を受け取る。また、位相変更部208は、制御信号2001_0を受け取る。制御信号2001_0は、位相変更の方法の設定を含む。位相変更部208は、制御信号2001_0に含まれる位相変更の方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、位相変更を施し、位相変更後の信号209を生成する。位相変更部208は、位相変更後の信号209を出力する。
無線部210は、位相変更部208から、位相変更後の信号209を受け取る。また、無線部210は、AP2000が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、位相変更後のデータ209に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信データ211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215からデータ216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局1810に対して出力する。
3.4 送信されるデータの例
親局1810、AP1820−1、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4により、送信されるデータの例について、以下に説明する。
すべてのAP1820−1、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4をマルチキャスト用に設定して送信する場合において、送信されるデータの例について、図21を用いて説明する。
親局1810は、図21に示すように、パケット2101、2102、2103、2104、・・・をこの順序で受信する。ここで、パケット2101、2102、2103、2104、・・・は、すべて、マルチキャスト用のパケットである。また、パケット2101、2102、2103、2104、・・・は、マルチキャスト用の一つのデータから生成される。親局1810は、AP1820−1に対して、パケット2101、2102、2103、2104、・・・をこの順序で送信する。
AP1820−1は、パケット2101、2102、2103、2104、・・・をこの順序で受信する。AP1820−1は、パケット2101、2102、2103、2104、・・・をこの順序で受信すると、パケット2106、2107、2108、2109、・・・をこの順序で、マルチキャスト送信として、無線により出力する。ここで、パケット2101、2102、2103、2104、・・・は、それぞれ、パケット2106、2107、2108、2109と対応している。
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
2個のAP1820−1及びAP1820−2をマルチキャスト送信用に設定しデータを送信し、他の2個のAP1820−3及びAP1820−4をユニキャスト用に設定しデータを送信する場合において、送信されるデータの例について、図22を用いて説明する。この場合、AP1820−1及びAP1820−2において、同一のデータが送信されるとする(位相変更前のマッピング後の変調信号が同一である)。また、AP1820−3及びAP1820−4において、同一のデータが送信されるとする(位相変更前のマッピング後の変調信号が同一である)。
AP1820−1は、パケット2201、2202、2203、2204、2205、2206、・・・を受信すると、マルチキャストのパケット2201、2203、2204、2206、・・・を、自身の符号化器202に対して出力し、マルチキャストのパケット2201、2203、2204、2206、・・・をAP1820−2に対して送信する。AP1820−1は、ユニキャストのパケット2202、2205、・・・を、AP1820−3及びAP1820−4に対して送信する。
AP1820−2は、パケット2201、2203、2204及び2206を受信すると、パケット2221、2222、2223及び2224を無線により、マルチキャスト送信として、出力する。ここで、パケット2201、2203、2204及び2206は、それぞれ、パケット2221、2222、2223及び2224に対応している。
AP1820−4は、パケット2202及び2205を受信すると、パケット2241及び2242を無線により、ユニキャスト送信として、出力する。ここで、パケット2202及び2205は、それぞれ、パケット2241及び2242に対応している。
このようにすることで、ユニキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
AP1820−1、AP1820−2は、それぞれ、変調信号に対し、位相変更を行うことになることが特徴的な点となる。(ただし、AP1820−1、AP1820−2のいずれかが、位相変更を行わないとしてもよい。)
(なお、位相変更の方法については、後で詳しく説明する。)
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
2個のAP1820−1及びAP1820−2をマルチキャスト送信用に設定しデータを送信し、他の2個のAP1820−3及びAP1820−4をユニキャスト送信用に設定しデータを送信する場合において、送信されるデータの例について、図23を用いて説明する。図23の場合、AP1820−3及びAP1820−4において、異なるデータが送信されるとする。
親局1810は、パケット2301、2302、2303、2304、2305、2306、2307、2308、2309、2310、・・・をこの順序で受信すると、マルチキャスト用のパケット2301、2303、2304及び2306を、AP1820−1及びAP1820−2に対して送信する。
AP1820−2は、パケット2301、2303、2304及び2306を受信すると、パケット2325、2326、2327及び2328を無線により、マルチキャスト送信として、出力する。パケット2301、2303、2304及び2306は、それぞれ、パケット2325、2326、2327及び2328に対応している。
AP1820−3は、パケット2302、2307、2329を受信すると、パケット2331、2332、2333を無線により、ユニキャスト送信として、出力する。パケット2302、2307、2329は、それぞれ、パケット2331、2332、2333に対応している。
AP1820−4は、パケット2305、2308、2310を受信すると、パケット2341、2342、2343を無線により、ユニキャスト送信として、出力する。パケット2305、2308、2310は、それぞれ、パケット2341、2342、2343に対応している。
このようにすることで、マルチキャストの変調信号が届くセル範囲を広くすることができるとともに、位相変更を行うことで、変調信号の干渉により、受信が困難となる点の存在を少なくすることができるという利点を得ることができる。
例えば、図21の送信状態、図22の送信状態、図23の送信状態に、時間に応じて切り替える(例えば、端末の存在状況によって切り替える)とすることで、柔軟なシステムを実現することができるという利点がある。
無線通信システム1800において、マスタAPであるAP1820−1が新たにAPを支配下とする場合の動作について、図24に示すフローチャートを用いて説明する。
ここでは、3台のAP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4がマスタAPであるAP1820−1の支配下にあるものとし、その後、新たなAPを追加する場合を想定する。この時点において、4台のAP1820−1、AP1820−2、AP1820−3及びAP1820−4に対して、位相変更パターン(及び(APとしての)ID(identification))は、すでに設定済みであるとする。
AP1820−1は、新たなAPを支配下とするか否かを判断する(ステップS2402)。新たなAPを支配下とすると判断する場合(ステップS2402で「Yes」)、AP1820−1は、新たなAPにIDを付与する。このとき、IDと位相変更パターンとは、関連付けされている。新たなAPは、付与されたIDから、位相変更パターンを設定する(ステップS2403)。これにより、新たにAPを支配下とする場合の動作を終了する。
なお、ステップS2403において、次のようにしてもよい。
マスタAPであるAP1820−1は、新たなAPが設定する位相変更パターンを示す情報を、新たなAPに送信する。新たなAPは、位相変更パターンを示す情報を受信し、受信した位相変更パターンを示す情報に基づいて、当該APにおける位相変更パターンを設定する。このとき、マスタAPであるAP1820−1は、新たなAPに対して、IDを付与してもよいし、IDを付与しなくてもよい。ここで、IDを付与しておくと、マスタAPであるAP1820−1が、新たに支配下に入ったAPに対して、ユニキャスト送信用のAP又はマルチキャスト送信用のAPの指定をする場合、「ID及びユニキャスト用又はマルチキャスト用」という情報を当該APに送信することにより、簡単にそのAPに対して、ID及びユニキャスト送信用又はマルチキャスト送信用の指定を行うことができるという利点がある。
初期状態において、マスタAPであるAP1820−1の支配下にあるAPが存在しないとしてもよい。この場合に、上記に説明したように、APを1台ずつ、マスタAPであるAP1820−1の支配下に入れるとしてもよい。
このとき、例えば、新たなAPの存在する位置と、既に、自身及び支配下となっているAPの位置とが、離れているとき、AP1820−1は、新たなAPが支配下となることを許可する。
また、例えば、新たなAPの存在する位置と、既に、自身又は支配下となっているAPの位置とが近いとき、新たなAPに対して、割り当てるべき位相変更パターンがなければ、AP1820−1は、新たなAPが支配下に入ることを許可しない。
本態様によると、Gbpsの大容量の伝送が実現できる。また、マルチキャストを実現する場合に、収容する端末数を増やすことができる。さらに、マルチキャストと同時にユニキャストの通信を実現することができ、システムに柔軟性を持たせることができる。
4.実施の形態3
本発明に係る別の実施の形態3としての無線通信システム2500について説明する。
無線通信システム2500は、図25に示すように、親局2510、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3、AP2520−4、及び、端末2530−1、端末2530−2、・・・、端末2530−8から構成されている。
親局2510は、直接、又は、通信回線を介して間接的に、通信装置(図示していない)と接続されている。ここで、通信装置は、データを放送する放送装置、データを送信する配信システムやサーバーなどである。通信装置は、制御信号及びデータを送信する。制御信号は、ユニキャスト送信方法に関する設定又はマルチキャスト送信方法に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。さらに、通信装置は、複数の通信装置から構成されているとしてもよい。この場合、第1の通信装置は、制御信号を送信し、第2の通信装置は、データを送信してもよい。また、親局2510は、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4と(無線で接続してもよい。)有線により接続されている。(無線で接続してもよい。)
親局2510は、通信装置からの制御信号及びデータを受信する。親局2510は、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に対して、それぞれ、制御信号及びデータを送信する。AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4は、親局2510から得たデータを無線により送信する。
端末2530−1は、例えば、端末2530−1がAP2520−1に近接する位置に存在する場合、AP2520−1から無線によりデータを受信する。端末2530−2、・・・、端末2530−8も、それぞれ、端末2530−1と同様に、近接するAPから無線によりデータを受信する。
端末2530−2、端末2530−3、・・・、端末2530−8も、端末2530−1と同様に、データを無線により送信する。各端末に近接する位置に存在するAPは、当該端末からデータを無線により受信する。当該APは、端末から受信したデータを親局2510に対して送信する。
親局2510からAP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に対して送信される制御信号は、各APにおけるユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、各APにおける重み付けの方法の設定を含む。
AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4は、例えば、同一の構成(同一の機能)を有している。ここでは、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4を代表して、AP2520として、説明する。
AP2520は、親局2510から制御信号214を受け取る。制御信号214は、ユニキャスト送信方法に関する設定又はマルチキャスト送信方法に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。
AP2520は、ユニキャスト送信の場合とマルチキャスト送信の場合とで、同一のチャネル(または、同一の周波数(周波数帯))を使用して、無線による送受信を行う。ここで、AP2520は、一つの無線キャリアをいくつかのタイムスロットに分割し、各タイムスロットを通信のチャネルとして使用してもよい。また、AP2520は、60GHzの周波数帯域において、複数の異なる周波数を用い、それぞれの周波数を通信のチャネルとして使用してもよい。
符号化器202は、親局2510からデータ201を受け取る。また、符号化器202は、AP2520が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP2520が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP2520が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式として、他の変調方式を適用してもよい。
(4)重み付け部2601
重み付け部2601は、マッピング部206から、変調後の信号207を受け取る。また、重み付け部2601は、制御信号214を受け取る。制御信号214は、重み付けの方法の設定を含む。重み付け部2601は、制御信号214に含まれる重み付けの方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、重み付けを施し、重み付け後の信号2602を生成する。重み付け部2601は、重み付け後の信号2602を出力する。
無線部210は、重み付け部2601から、重み付け後のデータ2602を受け取る。また、無線部210は、AP2520が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、重み付け後の信号2602に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局2510に対して出力する。
4.3 親局2510
親局2510は、図27に示すように、送信データ振り分け部302、受信データ振り分け部305及び指示部308から構成されている。
指示部308は、通信装置、並びに、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に接続されている。
指示部308は、制御信号307を受け取る。制御信号307は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。通信装置は、一例として、PCを含み、PCの利用者が制御信号をPCにより入力する。
すべてのAPに対して、マルチキャスト送信と設定をしてもよいし、すべてのAPに対して、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。一部のAPについて、マルチキャスト送信と設定をし、他のAPについて、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。このように、APについて、マルチキャスト送信に関する設定とユニキャストに関する設定が混在してもよい。
また、指示部308は、各APに対して、重み付けの方法を指示する。
ユニキャストに設定された複数のAPについては、重み付け前の変調信号は、同一の信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。言い換えると、同一のデータが送信される場合もあるし、異なるデータが送信される場合もある。
(2)送信データ振り分け部302
送信データ振り分け部302は、通信装置、指示部308、並びに、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に接続されている。
また、送信データ振り分け部302は、通信装置からデータ301を受け取る。送信データ振り分け部302は、受け取ったデータをAP2520−1向け、AP2520−2向け、AP2520−3向け及びAP2520−4向けに振り分ける。送信データ振り分け部302は、振り分けたデータを、それぞれ、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に対して出力する。
受信データ振り分け部305は、通信装置、指示部308、並びに、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4に接続されている。
また、受信データ振り分け部305は、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4から、それぞれ、データ304−1、304−2、304−3及び304−4を受信する。受信データ振り分け部305は、受信したデータ304−1、304−2、304−3及び304−4を通信装置に対して出力する。
親局2510、AP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4により、送信されるデータの例について、以下に説明する。
(1)すべてのAPをマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合
すべてのAP2520−1、AP2520−2、AP2520−3及びAP2520−4をマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図28及び図29を用いて説明する。
(a)各APの処理1
図25、図28に示すように、AP2520−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP2520−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておき、AP2520−3では、ウェイトとして、A3(0)、A3(1)、A3(2)、A3(3)、・・・を用意しておき、AP2520−4では、ウェイトとして、A4(0)、A4(1)、A4(2)、A4(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理について、図29を用いて説明する。
(AP2520−1の処理)
AP2520−1のマッピング部206は、図29に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数(実数でもよい)2911「c(0)」、2912「c(1)」、2913「c(2)」、2914「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット2811に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット2812に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット2813に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット2814に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(2931)、
c(0)×A1(1)(2932)、
c(0)×A1(2)(2933)、及び、
c(0)×A1(3)(2934)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数2912「c(1)」を生成すると、AP2520−1の重み付け部2601は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(2935)、
c(1)×A1(1)(2936)、
c(1)×A1(2)(2937)、及び、
c(1)×A1(3)(2938)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数2913「c(2)」、2914「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−1は、上記と同様に動作する。
AP2520−2のマッピング部206は、図29に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数2911「c(0)」、2912「c(1)」、2913「c(2)」、2914「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット2811に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット2812に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット2813に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット2814に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(2941)、
c(0)×A2(1)(2942)、
c(0)×A2(2)(2943)、及び、
c(0)×A2(3)(2944)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数2912「c(1)」を生成すると、AP2520−2の重み付け部2601は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(2945)、
c(1)×A2(1)(2946)、
c(1)×A2(2)(2947)、及び、
c(1)×A2(3)(2948)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数2913「c(2)」、2914「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−2は、上記と同様に動作する。
AP2520−3及びAP2520−4も、上記と同様に動作する。
なお、AP2520−3の重み付け部2601は、複素数A3(0)、複素数A3(1)、複素数A3(2)及び複素数A3(3)を用いて、重み付けを行う。
また、AP2520−4の重み付け部2601は、複素数A4(0)、複素数A4(1)、複素数A4(2)及び複素数A4(3)を用いて、重み付けを行う。
以上のように、各パケットは、異なる重み付けを行い、複数回送信するという特徴を持つことになるとともに、複数のAPから、各パケットは、複数回送信するという特徴も併せ持つ。
重み付けの係数A1(i)、A2(i)、A3(i)、A4(i)については、例えば、以下のような性質をもつことが考えられる。
・パケットAの変調信号をN回(Nは2以上の整数)送信するとする。このとき、第u回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をA1(u)。第v回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をA1(v)とする。なお、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vが成立するものとする。このとき、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vとし、これを満たす、すべてのu、すべてのvにおいて、A1(u)≠A1(v)が成立する。
・同様に、パケットAの変調信号をN回(Nは2以上の整数)送信するとする。このとき、第u回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をAk(u)。第v回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をAk(v)とする。なお、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vが成立するものとする。このとき、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vとし、これを満たす、すべてのu、すべてのvにおいて、Ak(u)≠Ak(v)が成立する。(kは1以上の整数とする。)
・また、重み付け係数Ak(i)が周期をもってもよい。周期をM(Mは2以上の整数)とすると、以下が成立する。
i mod M は、iをMで割ったときの余りとする。
(2)AP2520−1及びAP2520−2をマルチキャスト用の送信に設定し、AP2520−3及びAP2520−4をユニキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合
AP2520−1及びAP2520−2をマルチキャスト用の送信に設定し、AP2520−3及びAP2520−4をユニキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図30及び図31を用いて説明する。この場合、AP2520−1及びAP2520−2において、同一のデータが送信されるとする(位相変更前のマッピング後の変調信号が同一である)。また、AP2520−3及びAP2520−4において、同一のデータが送信されるとする(マッピング後の変調信号が同一である)。
図25、図30に示すように、AP2520−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP2520−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理の別の例について、図31を用いて説明する。
(AP2520−1の処理)
AP2520−1のマッピング部206は、図31に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3111「c(0)」、3112「c(1)」、3113「c(2)」、3114「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3011に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3013に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3014に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3016に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(3131)、
c(0)×A1(1)(3132)、
c(0)×A1(2)(3133)、及び、
c(0)×A1(3)(3134)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3112「c(1)」を生成すると、AP2520−1の重み付け部2601は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(3135)、
c(1)×A1(1)(3136)、
c(1)×A1(2)(3137)、及び、
c(1)×A1(3)(3138)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3113「c(2)」、3114「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−1は、上記と同様に動作する。
AP2520−2のマッピング部206は、図31に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3111「c(0)」、3112「c(1)」、3113「c(2)」、3114「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3011に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3013に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3014に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3016に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(3141)、
c(0)×A2(1)(3142)、
c(0)×A2(2)(3143)、及び、
c(0)×A2(3)(3144)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3112「c(1)」を生成すると、AP2520−2の重み付け部2601は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(3145)、
c(1)×A2(1)(3146)、
c(1)×A2(2)(3147)、及び、
c(1)×A2(3)(3148)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3113「c(2)」、3114「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−2は、上記と同様に動作する。
AP2520−3のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット3051に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット3052に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット3053に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、図31に示すように、AP2520−3は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」(3152)を無線により出力する。
(AP2520−4の処理)
AP2520−4のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット3061に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット3062に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット3063に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、図31に示すように、AP2520−4は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」(3162)を無線により出力する。
以上のように、マルチキャスト用の各パケットは、異なる重み付けを行い、複数回送信するという特徴を持つことになるとともに、複数のAPから、マルチキャスト用の各パケットは、複数回送信するという特徴も併せ持つ。
また、AP2520−3、AP2520−4では、時間や周波数に対し、位相変更を行ったり、重み付けを変化させたりしてもよい。
これにより、ユニキャスト用のパケットの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
AP2520−1及びAP2520−2をマルチキャスト送信用に設定し、AP2520−3及びAP2520−4をユニキャスト送信用に設定して送信する場合において、送信されるデータの例について、図32及び図33を用いて説明する。この場合、AP2520−3及びAP2520−4において、異なるデータが送信される。
図25、図32に示すように、AP2520−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP2520−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理の別の例について、図33を用いて説明する。
(AP2520−1の処理)
AP2520−1のマッピング部206は、図33に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3311「c(0)」、3312「c(1)」、3313「c(2)」、3314「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3211に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3213に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3214に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3216に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(3331)、
c(0)×A1(1)(3332)、
c(0)×A1(2)(3333)、及び、
c(0)×A1(3)(3334)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3312「c(1)」を生成すると、AP2520−1の重み付け部2601は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(3335)、
c(1)×A1(1)(3336)、
c(1)×A1(2)(3337)、及び、
c(1)×A1(3)(3338)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3313「c(2)」、3314「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−1は、上記と同様に動作する。
AP2520−2のマッピング部206は、図33に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3311「c(0)」、3312「c(1)」、3313「c(2)」、3314「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3211に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3213に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3214に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3216に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(3341)、
c(0)×A2(1)(3342)、
c(0)×A2(2)(3343)、及び、
c(0)×A2(3)(3344)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3312「c(1)」を生成すると、AP2520−2の重み付け部2601は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(3345)、
c(1)×A2(1)(3346)、
c(1)×A2(2)(3347)、及び、
c(1)×A2(3)(3348)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3313「c(2)」、3314「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP2520−2は、上記と同様に動作する。
AP2520−3のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット3251に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット3252に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット3253に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、図33に示すように、AP2520−3は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」(3352)を無線により出力する。
(AP2520−4の処理)
AP2520−4のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「e(0)」、「e(1)」、「e(2)」、・・・を生成するものとする。
なお、e(0)は、パケット3261に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、e(1)は、パケット3262に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、e(2)は、パケット3263に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「e(1)」を生成すると、図33に示すように、AP2520−4は、マッピング後のベースバンド信号複素数「e(1)」(3362)を無線により出力する。
以上のように、マルチキャスト用の各パケットは、異なる重み付けを行い、複数回送信するという特徴を持つことになるとともに、複数のAPから、マルチキャスト用の各パケットは、複数回送信するという特徴も併せ持つ。
また、AP2520−3、AP2520−4では、ユニキャストのパケットを伝送するという柔軟性をもつことになる。
例えば、図28の送信状態、図30の送信状態、図32の送信状態に、時間に応じて切り替える(例えば、端末の存在状況によって切り替える)とすることで、柔軟なシステムを実現することができるという利点もある。
4.5 まとめ
本態様によると、Gbpsの大容量の伝送が実現できる。また、マルチキャストを実現する場合に、収容する端末数を増やすことができる。さらに、マルチキャストと同時にユニキャストの通信を実現することができ、システムに柔軟性を持たせることができる。
本発明に係る別の実施の形態4としての無線通信システム3400について説明する。
5.1 無線通信システム3400
無線通信システム3400は、図34に示すように、親局3410、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3、AP3420−4、及び、端末3430−1、端末3430−2、・・・、端末3430−8から構成されている。
端末3430−2、端末3430−3、・・・、端末3430−8も、端末3430−1と同様に、データを無線により送信する。各端末に近接する位置に存在するAPは、当該端末からデータを無線により受信する。当該APは、端末から受信したデータを親局3410に対して送信する。
親局3410からAP3420−1に対して送信される制御信号は、各APにおけるユニキャストの設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、各APにおける重み付けの方法の設定を含む。親局3410は、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に対して、ユニキャスト送信に関する設定及びマルチキャスト送信に関する設定を行わない。また、親局3410は、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に対して、各APにおける重み付けの方法の設定を行わない。
AP3420−1をマスタAPと呼ぶ。また、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4をマスタでないAPと呼ぶ。
マスタAPであるAP3420−1は、図35に示すように、符号化器202、インターリーバ204、マッピング部206、重み付け部3511、無線部210、アンテナ212、アンテナ215、受信装置217及び指示部3502から構成されている。
AP3420−1は、親局3410から制御信号3501を受け取る。制御信号3501は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。
AP3420−1は、ユニキャスト送信の場合とマルチキャスト送信の場合とで、同一のチャネルを使用して、無線による送受信を行う。ここで、AP3420−1は、一つの無線キャリアをいくつかのタイムスロットに分割し、各タイムスロットを通信のチャネルとして使用してもよい。また、AP3420−1は、60GHzの周波数帯域において、複数の異なる周波数を用い、それぞれの周波数を通信のチャネルとして使用してもよい。
符号化器202は、親局3410からデータ201を受け取る。また、符号化器202は、AP3420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP3420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP3420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式は、他の変調方式であってもよい。
(4)重み付け部3511
重み付け部3511は、マッピング部206から、変調後の信号207を受け取る。また、重み付け部3511は、制御信号3503_0を受け取る。制御信号3503_0は、重み付けの方法の設定を含む。重み付け部3511は、制御信号3503_0に含まれる重み付けの方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、重み付けを施し、重み付け後の信号3512を生成する。重み付け部3511は、重み付け後の信号3512を出力する。
無線部210は、重み付け部3511から、重み付け後の信号3512を受け取る。また、無線部210は、AP3420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、重み付け後の信号3512に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局3410に対して出力する。
(7)指示部3502
指示部3502は、親局3410に接続されている。
指示部3502は、親局3410から制御信号3501を受け取る。制御信号3501は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。
指示部3502は、AP3420−1を含むすべてのAPに対して、制御信号3503_0、制御信号3503_1、・・・、制御信号3503_Nにより、マルチキャストの設定、又は、ユニキャストの設定をする。
また、指示部3502は、制御信号3503_0、制御信号3503_1、・・・、制御信号3503_Nにより、各APに対して、重み付けの方法を指示する。
ユニキャスト送信に設定された複数のAPについては、重み付け前の変調信号は、同一の信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。言い換えると、同一のデータが送信される場合もあるし、異なるデータが送信される場合もある。
5.3 マスタでないAP3600
AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4は、マスタでないAPである。ここでは、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4を代表して、AP3600として説明する。
AP3600は、マスタであるAP3420−1から制御信号3601_0を受け取る。制御信号3601_0は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。また、AP3600は、マスタであるAP3420−1から、データ3602を受け取る。また、AP3600は、AP連携を行う場合、マスタでない他のAPから、データ3603を受け取る場合がある。また、AP3600は、ユニキャスト送信により単独で動作する場合、親局3410から、データ201を受け取る場合がある。
AP3600は、ユニキャスト送信と設定を行う場合、受信装置217を動作させる。また、AP3600は、マルチキャスト送信と設定を行う場合、受信装置217の動作を停止させてもよい。
符号化器202は、データ3602、データ3603、又は、データ201を受け取る。また、符号化器202は、AP3600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ3602、データ3603、又は、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP3600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP3600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式として、他の変調方式を適用してもよい。
(4)重み付け部3611
重み付け部3611は、マッピング部206から、変調後の信号207を受け取る。また、重み付け部3611は、制御信号3601_0を受け取る。制御信号3601_0は、重み付けの方法の設定を含む。重み付け部3611は、制御信号3601_0に含まれる重み付けの方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、重み付けを施し、重み付け後の信号3612を生成する。重み付け部3611は、重み付け後の信号3612を出力する。
無線部210は、重み付け部3611から、重み付け後の信号3612を受け取る。また、無線部210は、AP3600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、重み付け後の信号3612に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局3410に対して出力する。
5.4 親局3410
親局3410は、図37に示すように、送信データ振り分け部302、受信データ振り分け部305及び指示部308から構成されている。
指示部308は、通信装置、並びに、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に接続されている。
指示部308は、制御信号307を受け取る。制御信号307は、ユニキャスト送信に関する設定又はマルチキャスト送信に関する設定、及び、重み付けの方法の設定を含む。通信装置は、一例として、PCを含み、PCの利用者が制御信号をPCにより入力する。
すべてのAPに対して、マルチキャスト送信と設定をしてもよいし、すべてのAPに対して、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。一部のAPについて、マルチキャスト送信と設定をし、他のAPについて、ユニキャスト送信と設定をしてもよい。このように、APについて、マルチキャスト送信に関する設定とユニキャストに関する設定が混在してもよい。
また、各APに対して、重み付けの方法を指示する。
ユニキャストに設定された複数のAPについては、重み付け前の変調信号は、同一の信号であってもよいし、異なる信号であってもよい。言い換えると、同一のデータが送信される場合もあるし、異なるデータが送信される場合もある。
(2)送信データ振り分け部302
送信データ振り分け部302は、通信装置、指示部308、並びに、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に接続されている。
また、送信データ振り分け部302は、通信装置からデータを受け取る。送信データ振り分け部302は、受け取ったデータをAP3420−1向け、AP3420−2向け、AP3420−3向け及びAP3420−4向けに振り分ける。送信データ振り分け部302は、振り分けたデータを、それぞれ、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に対して出力する。
受信データ振り分け部305は、通信装置、指示部308、並びに、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4に接続されている。
また、受信データ振り分け部305は、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4から、それぞれ、データを受信する。受信データ振り分け部305は、受信したデータを通信装置に対して出力する。
親局3410、AP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4により、送信されるデータの例について、以下に説明する。
(1)すべてのAPをマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合
すべてのAP3420−1、AP3420−2、AP3420−3及びAP3420−4をマルチキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図38及び図39を用いて説明する。
(a)各APの処理1
図34、図38に示すように、AP3420−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP3420−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておき、AP3420−3では、ウェイトとして、A3(0)、A3(1)、A3(2)、A3(3)、・・・を用意しておき、AP3420−4では、ウェイトとして、A4(0)、A4(1)、A4(2)、A4(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理の別の例について、図39を用いて説明する。
(AP3420−1の処理)
AP3420−1のマッピング部206は、図39に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3911「c(0)」、3912「c(1)」、3913「c(2)」、3914「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3811に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3812に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3813に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3814に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(3931)、
c(0)×A1(1)(3932)、
c(0)×A1(2)(3933)、及び、
c(0)×A1(3)(3934)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3912「c(1)」を生成すると、AP3420−1の重み付け部3511は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(3935)、
c(1)×A1(1)(3936)、
c(1)×A1(2)(3937)、及び、
c(1)×A1(3)(3938)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3913「c(2)」、3914「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−1は、上記と同様に動作する。
AP3420−2のマッピング部206は、図39に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数3911「c(0)」、3912「c(1)」、3913「c(2)」、3914「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット3811に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット3812に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット3813に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット3814に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(3941)、
c(0)×A2(1)(3942)、
c(0)×A2(2)(3943)、及び、
c(0)×A2(3)(3944)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3912「c(1)」を生成すると、AP3420−2の重み付け部3611は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(3945)、
c(1)×A2(1)(3946)、
c(1)×A2(2)(3947)、及び、
c(1)×A2(3)(3948)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数3913「c(2)」、3914「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−2は、上記と同様に動作する。
AP3420−3及びAP3420−4も、上記と同様に動作する。
なお、AP3420−3の重み付け部2601は、複素数A3(0)、複素数A3(1)、複素数A3(2)及び複素数A3(3)を用いて、重み付けを行う。
また、AP3420−4の重み付け部2601は、複素数A4(0)、複素数A4(1)、複素数A4(2)及び複素数A4(3)を用いて、重み付けを行う。
複数のAPを用いて送信することにより、セルエリアを広くすることができるという効果を持つとともに、各パケットを異なる重み付けで、複数回送信することで、異なる指向性で、複数回パケットが送信されることになるので、セルエリア内で、より均一な受信品質を保つことが可能であるという効果をもつことになる。
・パケットAの変調信号をN回(Nは2以上の整数)送信するとする。このとき、第u回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をA1(u)。第v回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をA1(v)とする。なお、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vが成立するものとする。このとき、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vとし、これを満たす、すべてのu、すべてのvにおいて、A1(u)≠A1(v)が成立する。
・同様に、パケットAの変調信号をN回(Nは2以上の整数)送信するとする。このとき、第u回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をAk(u)。第v回目のパケットAの変調信号を送信するのに使用する重み付け係数をAk(v)とする。なお、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vが成立するものとする。このとき、u,vは1以上N以下の整数とし、u≠vとし、これを満たす、すべてのu、すべてのvにおいて、Ak(u)≠Ak(v)が成立する。(kは1以上の整数とする。)
・また、重み付け係数Ak(i)が周期をもってもよい。周期をM(Mは2以上の整数)とすると、以下が成立する。
i mod M は、iをMで割ったときの余りとする。
(2)AP3420−1及びAP3420−2をマルチキャスト用の送信に設定し、AP3420−3及びAP3420−4をユニキャスト用の送信に設定し、データを送信する場合
AP3420−1及びAP3420−2をマルチキャスト用の送信に設定し、AP3420−3及びAP3420−4をユニキャスト用の送信に設定して、データを送信する場合において、送信されるデータの例について、図40及び図41を用いて説明する。この場合、AP3420−3及びAP3420−4において、同じデータが送信される。(マッピング後の変調信号が同一である)。
AP3420−1は、マルチキャスト用のパケット4011、4013、4014、4016、・・・をこの順序で受信する。AP3420−1は、AP3420−2に対して、マルチキャスト用のパケット4011、4013、4014、4016、・・・をこの順序で送信する。
図34、図40に示すように、AP3420−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP3420−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理の別の例について、図41を用いて説明する。
(AP3420−1の処理)
AP3420−1のマッピング部206は、図41に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数4111「c(0)」、4112「c(1)」、4113「c(2)」、4114「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット4011に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット4013に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット4014に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット4016に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(4131)、
c(0)×A1(1)(4132)、
c(0)×A1(2)(4133)、及び、
c(0)×A1(3)(4134)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4112「c(1)」を生成すると、AP3420−1の重み付け部3511は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(4135)、
c(1)×A1(1)(4136)、
c(1)×A1(2)(4137)、及び、
c(1)×A1(3)(4138)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4113「c(2)」、4114「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−1は、上記と同様に動作する。
AP3420−2のマッピング部206は、図41に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数4111「c(0)」、4112「c(1)」、4113「c(2)」、4114「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット4011に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット4013に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット4014に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット4016に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(4141)、
c(0)×A2(1)(4142)、
c(0)×A2(2)(4143)、及び、
c(0)×A2(3)(4144)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4112「c(1)」を生成すると、AP3420−2の重み付け部3611は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(4145)、
c(1)×A2(1)(4146)、
c(1)×A2(2)(4147)、及び、
c(1)×A2(3)(4148)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4113「c(2)」、4114「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−2は、上記と同様に動作する。
AP3420−3のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット4051に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット4052に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット4053に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、AP3420−3は、生成したd(1)(4152)を無線により出力する。
以下、同様に、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成すると、AP3420−3は、生成した「d(2)」、「d(3)」、・・・を無線により出力する。
AP3420−4のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット4061に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット4062に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット4063に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、AP3420−4は、生成したd(1)(4162)を無線により出力する。
以下、同様に、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成すると、AP3420−4は、生成した「d(2)」、「d(3)」、・・・を無線により出力する。
複数のAPを用いて送信することにより、セルエリアを広くすることができるという効果を持つとともに、マルチキャスト用の各パケットを異なる重み付けで、複数回送信することで、異なる指向性で、複数回パケットが送信されることになるので、セルエリア内で、より均一な受信品質を保つことが可能であるという効果をもつことになる。
これにより、ユニキャスト用のパケットの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
(3)AP3420−1及びAP3420−2をマルチキャスト送信用に設定し、AP3420−3及びAP3420−4をユニキャスト送信用に設定して送信する場合
AP3420−1及びAP3420−2をマルチキャスト送信用に設定し、AP3420−3及びAP3420−4をユニキャスト送信用に設定して送信する場合において、送信されるデータの例について、図42及び図43を用いて説明する。この場合、AP3420−3及びAP3420−4において、異なるデータが送信される。
(a)各APの処理1
図34、図42に示すように、AP3420−1では、ウェイトとして、A1(0)、A1(1)、A1(2)、A1(3)、・・・を用意しておく。同様に、AP3420−2では、ウェイトとして、A2(0)、A2(1)、A2(2)、A2(3)、・・・を用意しておく。
次に、各APの処理の別の例について、図43を用いて説明する。
(AP3420−1の処理)
AP3420−1のマッピング部206は、図43に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数4311「c(0)」、4312「c(1)」、4313「c(2)」、4314「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット4211に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット4213に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット4214に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット4216に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A1(0)(4331)、
c(0)×A1(1)(4332)、
c(0)×A1(2)(4333)、及び、
c(0)×A1(3)(4334)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4312「c(1)」を生成すると、AP3420−1の重み付け部3511は、複素数A1(0)、複素数A1(1)、複素数A1(2)及び複素数A1(3)を用いて、
c(1)×A1(0)(4335)、
c(1)×A1(1)(4336)、
c(1)×A1(2)(4337)、及び、
c(1)×A1(3)(4338)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4313「c(2)」、4314「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−1は、上記と同様に動作する。
AP3420−2のマッピング部206は、図43に示すように、マッピング後のベースバンド信号複素数4311「c(0)」、4312「c(1)」、4313「c(2)」、4314「c(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、c(0)は、パケット4211に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、c(1)は、パケット4213に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(2)は、パケット4214に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、c(3)は、パケット4216に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
c(0)×A2(0)(4341)、
c(0)×A2(1)(4342)、
c(0)×A2(2)(4343)、及び、
c(0)×A2(3)(4344)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4312「c(1)」を生成すると、AP3420−2の重み付け部3611は、複素数A2(0)、複素数A2(1)、複素数A2(2)及び複素数A2(3)を用いて、
c(1)×A2(0)(4345)、
c(1)×A2(1)(4346)、
c(1)×A2(2)(4347)、及び、
c(1)×A2(3)(4348)を算出する。
マッピング後のベースバンド信号複素数4313「c(2)」、4314「c(3)」、・・・を生成した場合にも、AP3420−2は、上記と同様に動作する。
AP3420−3のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(0)」、「d(1)」、「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、d(0)は、パケット4251に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、d(1)は、パケット4252に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、d(2)は、パケット4253に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「d(1)」を生成すると、AP3420−3は、生成したd(1)(4352)を無線により出力する。
以下、同様に、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成すると、AP3420−3は、生成した「d(2)」、「d(3)」、・・・を無線により出力する。
AP3420−4のマッピング部206は、マッピング後のベースバンド信号複素数「e(0)」、「e(1)」、「e(2)」、「e(3)」、・・・を生成するものとする。
なお、e(0)は、パケット4261に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとする。そして、e(1)は、パケット4262に関連するマッピング後のベースバンド信号であるものとし、e(2)は、パケット4263に関連するマッピング後のベースバンド信号であるもの、・・・、とする。
マッピング後のベースバンド信号複素数「e(1)」を生成すると、AP3420−4は、生成したe(1)(4362)を無線により出力する。
以下、同様に、マッピング後のベースバンド信号複素数「d(2)」、「d(3)」、・・・を生成すると、AP3420−3は、生成した「d(2)」、「d(3)」、・・・を無線により出力する。
以上のように、マルチキャスト用の各パケットは、異なる重み付けを行い、複数回送信するという特徴を持つことになるとともに、複数のAPから、マルチキャスト用の各パケットは、複数回送信するという特徴も併せ持つ。
また、AP3420−3、AP3420−4では、ユニキャストのパケットを伝送するという柔軟性をもつことになる。
例えば、図38の送信状態、図40の送信状態、図42の送信状態に、時間に応じて切り替える(例えば、端末の存在状況によって切り替える)とすることで、柔軟なシステムを実現することができるという利点もある。
5.6 まとめ
本態様によると、Gbpsの大容量の伝送が実現できる。また、マルチキャストを実現する場合に、収容する端末数を増やすことができる。さらに、マルチキャストと同時にユニキャストの通信を実現することができ、システムに柔軟性を持たせることができる。
本発明に係る別の実施の形態5としての無線通信システム4400について説明する。
6.1 無線通信システム4400
無線通信システム4400は、図44に示すように、親局4410−1、AP4420−1、AP4420−2、AP4420−3、AP4420−4、親局4410−2、AP4420−11、AP4420−12、AP4420−13及びAP4420−14から構成されている。
無線通信システム4400においては、ビル4451とビル4452の間において、AP4420−1、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4と、AP4420−11、AP4420−12、AP4420−13及びAP4420−14とにより、無線通信を行う。
AP4420−1をマスタAPと呼ぶ。また、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4をマスタでないAPと呼ぶ。
親局4410−2は、直接、又は、通信回線を介して間接的に、別の通信装置(通信装置B)と接続されている。ここで、通信装置Bは、一例として、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータなども考えられるが、上述と同様にビルなどの建物や、屋外に設置されている通信装置なども考えられる。通信装置Bは、ビル4452の内部において、使用されていることもあるが、通信装置Bは、ビル4451及びビル4452の外部において、使用されているとしてもよい。また、親局4410−2は、AP4420−11、AP4420−12、AP4420−13及びAP4420−14と有線(または、無線)により接続されており、通信装置Bから得たデータをAP4420−1、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4は送信する。
6.2 マスタAPとしてのAP4420−1
マスタAPであるAP4420−1は、図45に示すように、符号化器202、インターリーバ204、マッピング部206、位相変更部208、無線部210、アンテナ212、アンテナ215、受信装置217及び指示部4402から構成されている。
AP4420−1は、親局4410−1から制御信号4401を受け取る。制御信号4401は、各APがユニキャストでの送信を行うかの設定、及び、位相変更を行う際の位相変更のパラメータの設定を含む。
AP4420−1は、ユニキャストの送信を行う場合、受信装置217を動作させる。
(1)符号化器202
符号化器202は、親局4410−1からデータ201を受け取る。また、符号化器202は、AP4420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP4420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP4420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式として、他の変調方式を適用してもよい。
(4)位相変更部208
位相変更部208は、マッピング部206から変調後の信号207を受け取る。また、位相変更部208は、制御信号4403_0を受け取る。制御信号4403_0は、位相変更の方法の設定を含む。位相変更部208は、制御信号4403_0に含まれる位相変更の方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、位相変更を施し、位相変更後の信号209を生成する。位相変更部208は、位相変更後の信号209を出力する。
無線部210は、位相変更部208から、位相変更後の信号209を受け取る。また、無線部210は、AP4420−1が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、位相変更後の信号209に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局4410−1に対して出力する。
(7)指示部4402
指示部4402は、親局4410−1に接続されている。
指示部4402は、親局4410−1から制御信号4401を受け取る。制御信号4401は、ユニキャストに関する設定、及び、位相変更の方法の設定情報を含む。
また、指示部4402は、各APに対して、位相変更の方法に関して指示を行う。
指示部4402は、受け取った制御信号4401から、各AP向けの制御信号4403_0、制御信号4403_1、・・・、制御信号4403_Nを生成する。各制御信号は、ユニキャスト送信に関する情報及び位相変更に関する情報を含むものとする。指示部4402は、制御信号4403_0、制御信号4403_1、・・・、制御信号4403_Nを、自身、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4に対して、出力する。
6.3 マスタでないAP4600
AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4は、マスタでないAPである。また、AP4420−12、AP4420−13及びAP4420−14も、マスタでないAPである。
マスタでないAP4600は、図46に示すように、符号化器202、インターリーバ204、マッピング部206、位相変更部208、無線部210、アンテナ212、アンテナ215及び受信装置217から構成されている。
AP4600は、ユニキャストの設定を行う場合、受信装置217を動作させる。
(1)符号化器202
符号化器202は、親局4410−1からデータ4602、4603又は201を受け取る。また、符号化器202は、AP4600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、符号化方式の指定、誤り訂正方式の指定、符号化率、ブロック長等の情報を含む。符号化器202は、制御信号213により指定された方式を用いて、データ4602、4603又は201に対して、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行う。符号化器202は、符号化後のデータ203を出力する。
インターリーバ204は、符号化器202から、符号化後のデータ203を受け取る。また、インターリーバ204は、AP4600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、インタリーブの方法の指定を含む。インターリーバ204は、符号化後のデータ203に対して、制御信号213により指定されるインタリーブの方法により、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行う。インターリーバ204は、インタリーブ後のデータ205を出力する。
マッピング部206は、インターリーバ204から、インタリーブ後のデータ205を受け取る。また、マッピング部206は、AP4600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、変調方式の指定を含む。マッピング部206は、制御信号213に含まれる変調方式の指定に従って、インタリーブ後のデータ205に対して、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号207を生成する。マッピング部206は、変調後の信号207を出力する。なお、変調方式として、他の変調方式を適用してもよい。
(4)位相変更部208
位相変更部208は、マッピング部206から変調後の信号207を受け取る。また、位相変更部208は、制御信号4601_0を受け取る。制御信号4601_0は、位相変更の方法の設定を含む。位相変更部208は、制御信号4601_0に含まれる位相変更の方法の設定に従って、変調後の信号207に対して、位相変更を施し、位相変更後の信号209を生成する。位相変更部208は、位相変更後の信号209を出力する。
無線部210は、位相変更部208から、位相変更後の信号209を受け取る。また、無線部210は、AP4600が備えるコントローラから制御信号213を受け取る。制御信号213は、周波数変換、増幅等の指定を含む。無線部210は、位相変更後の信号209に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号211を生成する。無線部210は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、生成した送信信号211をアンテナ212に対して出力する。
(6)アンテナ215及び受信装置217
アンテナ215は、各端末により電波として出力された信号216を受信する。
受信装置217は、6GHz以上の、例えば、ミリ波と呼ばれる周波数帯域を用いて、一例として、60GHzの周波数帯域を用いて、アンテナ215から信号216を受け取り、増幅、周波数変換等の処理を施し、データ218を生成する。受信装置217は、データ218を親局4410−1又は親局4410−2に対して出力する。
6.4 送信されるデータの例
親局4410−1、AP4420−1、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4により、送信されるデータの例について、以下に説明する。
(1)晴天であるとき
すべてのAP4420−1、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4をユニキャスト用に設定して送信する場合、晴天であるとき、送信されるデータの例について、図47を用いて説明する。
親局4410−1は、図47に示すように、パケット4701、4702、4703、・・・、4706、・・・(通信装置からのパケット)をこの順序で受信する。ここで、パケット4701、4702、4703、・・・、4706、・・・は、すべて、ユニキャスト用のパケットである。また、パケット4701、4705、・・・は、ユニキャスト用の第1のデータから生成され、パケット4702、4706、・・・は、ユニキャスト用の第2のデータから生成される。パケット4703、・・・は、ユニキャスト用の第3のデータから生成され、パケット4704、・・・は、ユニキャスト用の第4のデータから生成される。
AP4420−1は、ユニキャスト用の第1のデータから生成されたパケット4701、4705、・・・をこの順序で、自身により、処理する。また、AP4420−1は、AP4420−2に対して、ユニキャスト用の第2のデータから生成されたパケット4702、4706、・・・をこの順序で送信する。また、AP4420−1は、AP4420−3に対して、ユニキャスト用の第3のデータから生成されたパケット4703、・・・をこの順序で送信する。また、AP4420−1は、AP4420−4に対して、ユニキャスト用の第4のデータから生成されたパケット4704、・・・をこの順序で送信する。
パケット4703、・・・をこの順序で受信すると、AP4420−3は、パケット4731、4732、4733、4734、・・・をこの順序で、ユニキャストで無線により出力する。ここで、パケット4703、・・・は、それぞれ、パケット4731、4732、4733、4734に対応している。
(受信側)
例えば、図44のAP4420−1、4420−2、4420−3、4420−4、4420−11、4420−12、4420−13、4420−14は、例えば、ビームフォーミングなどを行い、指向性の強いアンテナを具備しているものとする。この場合、AP4420−1とAP4420−11が通信を行い、AP4420−2とAP4420−12が通信を行い、AP4420−3とAP4420−13が通信を行い、AP4420−4とAP4420−14が通信を行うものとする。
別の例として、親局4410−1が、パケットU1−#X(X=1、2、3、・・・)のみを得ている場合も考えられる。このとき、例えば、AP4420−1が、パケットU1−#Xを送信し、他のAPは動作を停止しているという場合が考えられる。このようにすることで、動作するAPの数を減らしているため、システムにおける消費電力を低減することができるという効果を得ることができる。そして、降雨のときは、図48のような送信を行うことになるとする(図48の動作については、後で詳しく説明する。)。この場合の利点について説明する。
また、前述のように、晴天時は、「AP4420−1が、パケットU1−#Xを送信し、他のAPは動作を停止している」というように動作をさせることで、晴天時は、システムにおける消費電力を低減することができるという効果を得ることもできる。
(2)降雨のとき
すべてのAP4420−1、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4をユニキャスト用に設定して送信する場合、降雨のとき、送信されるデータの例について、図48を用いて説明する。
親局4410−1は、図48に示すように、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・をこの順序で受信する。ここで、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・は、すべて、ユニキャスト用のパケットである。また、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・は、ユニキャスト用の一つのデータから生成される。
AP4420−1は、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・をこの順序で受信し、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・をこの順序で処理する。また、AP4420−1は、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4に対して、それぞれ、パケット4801、4802、4803、・・・、4806、・・・をこの順序で送信する。
なお、図48では、一例として、4つAPが存在し、4つAPが、パケットU1−#X(X=1、2、3、・・・)を送信する例を説明したがこれに限ったものではなく、例えば、N個(Nは2以上の整数)のAPが存在し、M個(MはN以下の整数であり、かつ、Mは2以上の整数である)のAPが、パケットU1−#X(X=1、2、3、・・・)を送信するとしてもよい。
以上から、以下のような構成を考えることができる。
そして、晴天時(降雨による電波の減衰が小さいとき。(雨は降っているが、電波の減衰が小さいときは、「晴天時」として扱う。))、L個(Lは1以上の整数、かつ、N−1以下の整数)のAPがパケットU1−#X(X=1、2、3、・・・)を送信する。
そして、降雨時(降雨による電波の減衰が大きいとき。)M個(MはN以下の整数であり、かつ、Mは2以上の整数であり、かつ、MはLより大きい整数)のAPが、パケットU1−#X(X=1、2、3、・・・)を送信するとしてもよい。
(受信側)
AP4420−11の受信装置217は、パケット4811に対応する変調信号、パケット4821に対応する変調信号、パケット4831に対応する変調信号及びパケット4841に対応する変調信号を同時に受信する。次に、AP4420−11の受信装置217は、パケット4812に対応する変調信号、パケット4822に対応する変調信号、パケット4832に対応する変調信号及びパケット4842に対応する変調信号を同時に受信する。次に、AP4420−11の受信装置217は、パケット4813に対応する変調信号、パケット4823に対応する変調信号、パケット4833に対応する変調信号及びパケット4843に対応する変調信号を同時に受信する。次に、AP4420−11の受信装置217は、パケット4814に対応する変調信号、パケット4824に対応する変調信号、パケット4834に対応する変調信号及びパケット4844に対応する変調信号を同時に受信する。以下、同様である。
6.5 マスタAPであるAP4420−1の動作
マスタAPであるAP4420−1の動作について、図49に示すフローチャートを用いて説明する。
取得した通信品質が閾値未満となった場合に(ステップS4902で「閾値未満」)、指示部4402は、例えば、AP4420−2、AP4420−3及びAP4420−4に対して、協調動作をさせて、同一のデータを送信させる(ステップS4903)。次に、ステップS4901に戻って処理を繰り返す。
AP4420−1は、晴天時、及び、降雨時の両方の場合において、それぞれ、例えば、トレーニング信号を送信する。そして、通信相手がトレーニング信号を受信し、その受信結果をAP4420−1に送信する。AP4420−1は、その受信結果を得ることで、受信側のAPとの間の通信品質を取得する。AP4420−1は、取得した通信品質を用いて、上述した協調動作をするか、協調動作を停止するかの判断を行う。そして、AP4420−1は、AP4420−2、4420−3、4420−4に対し、「協調動作をするか、協調動作を停止するか」の結果を送信する。(このとき、AP4420−1は、親局を経由し、「協調動作をするか、協調動作を停止するか」の結果を送信してもよいし、直接、「協調動作をするか、協調動作を停止するか」の結果をAP4420−2、4420−3、4420−4に対し、送信してもよい。)また、AP4420−1は、「協調動作を行う」と判断した場合、使用する位相変更値の方法、変調方式、符号化方法に関する情報をAP4420−2、4420−3、4420−4に送信する。(このとき、AP4420−1は、親局を経由して、使用する位相変更値の方法、変調方式、符号化方法に関する情報をAP4420−2、4420−3、4420−4に送信してもよい。)
なお、本実施の形態の場合、「マルチキャスト」と設定するモードが存在しなくてもよい。(例えば、ビル(建物)の設置されている通信装置とビル(建物)に設置されて率通信装置に対して、本実施の形態を適用した場合、マルチキャストを行う必要がないケースもありうる。)
なお、上述の説明で、マスタAPとマスタでないAPにより、協調動作する場合を例に説明したが、他の実施の形態でも説明したように、図1や図25などで示したように、マスタAPの機能の一部を親局がもつ場合の協調動作により、図47のようなフレーム構成と図48のようなフレーム構成を、晴天時と降雨時に切り替えるとしても、上述と同様に実施することは可能である。また、晴天時と降雨時に協調動作を切り替える送信システムの構成は、これらに限ったものではなく、このとき、上述で説明したような「晴天時と降雨時に協調動作を切り替える」機能自身が重要となる。
本態様によると、Gbpsの大容量の伝送が実現できる。また、降雨の場合であっても、無線による通信を確保することができる。さらに、降雨から晴天に戻った場合に、マスタAPは、協調動作を停止する。このため、晴天時に協調動作を行うことによる無駄な電力の消費を防ぐことができる。
≪補足≫
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
本発明は上記の実施の形態で説明した内容に限定されず、本発明の目的とそれに関連又は付随する目的を達成するためのいかなる形態においても実施可能であり、例えば、以下であってもよい。
(2)上記の各実施の形態で説明した通信局側の通信装置の動作の手順をプログラムに記載し、当該プログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、CPU(Central Processing Unit)がROMに記憶された当該プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。また、通信局側の通信装置の動作の手順を記載したプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記憶して、コンピュータのCPUがRAMに記憶された当該プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
送信装置 受信装置に対し、送信方法(MIMO、SISO、時空間ブロック符号、インタリーブ方式)、変調方式、誤り訂正符号化方式、パケットレベルの誤り(消失)訂正方式を通知する必要があるが、実施の形態によってはこの点についての記載を省略している。なお、送信装置が送信するフレームに、これらの情報を伝送するシンボルが存在することになり、受信装置はこれを得ることで、動作を変更することになる。
なお、本発明は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
121〜124 AP
131〜138 端末
202 符号化器
204 インターリーバ
206 マッピング部
208 位相変更部
210 無線部
212 アンテナ
215 アンテナ
217 受信装置
302 送信データ振り分け部
305 受信データ振り分け部
308 指示部
100、1400、1500、1600 無線通信システム
1800、2500、3400、4400 無線通信システム
Claims (5)
- ミリ波の周波数帯域を用いて、受信装置に対して、無線により送信を行う複数の送信装置において用いられる送信方法であって、
前記受信装置との間の通信品質を取得し、
取得した通信品質が閾値未満となった場合に、前記複数の送信装置に協調動作をさせてデータを送信させ、
取得した通信品質が閾値以上となった場合に、前記協調動作を停止させる
ことを特徴とする送信方法。 - 前記協調動作において、全ての前記送信装置が同一のデータを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の送信方法。 - 前記複数の送信装置のうちの一台の送信装置が、他の送信装置に対して、前記協調動作の開始及び停止を指示する
ことを特徴とする請求項1に記載の送信方法。 - ミリ波の周波数帯域を用いて、受信装置に対して、無線により送信を行う複数の送信装置のうちの一台の送信装置であって、
送信手段と、
受信手段と、
前記受信装置との間の通信品質を取得し、取得した通信品質が閾値未満となった場合に、自身を含む全ての前記送信装置に協調動作をさせてデータを送信させ、取得した通信品質が閾値以上となった場合に、前記協調動作を停止させる制御手段と
を備えることを特徴とする送信装置。 - ミリ波の周波数帯域を用いて、受信装置に対して、無線により送信を行う複数の送信装置と、前記受信装置とから構成される通信システムであって、
前記複数の送信装置のうちの一台の送信装置は、
送信手段と、
受信手段と、
前記受信装置との間の通信品質を取得し、取得した通信品質が閾値未満となった場合に、自身を含む全ての前記送信装置に協調動作をさせてデータを送信させ、取得した通信品質が閾値以上となった場合に、前記協調動作を停止させる制御手段と
を備えることを特徴とする通信システム。
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