JP2017008522A - 合成鋼殻部材および合成鋼殻部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつ簡略な構成で、大断面トンネルの本設躯体を構成する応力材としても利用可能な、合成鋼殻部材および合成鋼殻部材の製造方法を提供する。
【解決手段】大断面トンネルの外殻躯体5を構成する合成鋼殻部材1が、シールド掘削機にて構築される単体トンネルの覆工体である鋼殻2と、該鋼殻2の中空部に充填されるコンクリート3とよりなり、コンクリート3が、単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を付与された状態で硬化される。
【選択図】図1

Description

本発明は、大断面トンネルの外殻躯体を構成する合成鋼殻部材および合成鋼殻部材の製造方法に関する。
道路下や鉄道軌道下等に非開削で大断面のトンネルを構築する方法として、外殻先行型の非開削工法が知られている。この工法は、矩形状または円形状をなす大断面の外殻を構築した後、この外殻の内部土砂を掘削して大断面のトンネルを構築する工法である。
例えば特許文献1の従来技術では、図5(a)で示すように、まず、単体の小断面シールド掘削機にて地中を掘進し、鋼殻50を覆工体とする小断面トンネルを環状に並列配置されるよう複数構築する。次に、隣り合う小断面トンネル各々の鋼殻50における向かい合う面をそれぞれ撤去することで、各小断面トンネルの内部を連通させて一つの連続する空間を形成する。この後、この連続する空間に、鉄筋や鋼材などの補強鋼材を設置した上でコンクリート51を打設することにより鋼殻50どうしを接続し、鋼・鉄筋コンクリート合成構造の外殻部52を構築する。このようにして構築した外殻部52を、最終的に構築しようとする大断面のトンネルの本設躯体として利用している。
また、特許文献2では、図5(b)で示すように、環状に並列配置した鋼殻50を覆工体とする小断面トンネルの間に地盤改良を施して環状体53を構築した後、鋼殻50各々の内方にてRC造の構造物54を構築する。その後、鋼殻50を構成するセグメントのうち、地山と接するセグメントを残して解体し、これら残ったセグメントを連結するようにして、その内側に構築したRC造の構造物54どうしを一体化する。これらRC造の構造物54を一体化したコンクリート躯体55を、最終的に構築しようとする大断面のトンネルの本設躯体として利用している。
特開2000−154697号公報 特開2014−62378号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、外殻部52の内方に大断面のトンネルを構築するべく内部掘削すると、外殻部52全体に掘削開放力が作用する。また、内部構築後には、使用状態で種々の荷重を受け外殻部52に断面力が発生する。そして、外殻部52を構成する鋼殻50には、小断面トンネルの覆工体として機能していた時に、地山から土水圧の影響を受けたことに伴う応力が残留している。したがって、外殻部52を大断面トンネルの本設利用とするにあたり、鋼殻50に作用する応力を、掘削開放力や断面力が発生することによる応力だけでなく、残留応力をも加味して評価する必要が生じる。そして、これら応力が局所的に降伏点を超えると、鋼殻50に変形を生じる虞があるため、鋼殻50単体の場合、仮設利用はされていたものの本設利用することはできなかった。
このため、鋼殻50を本設利用するには、鉄筋や鋼材などの補強鋼材を用いた補強作業が必要となり、作業が煩雑となる。加えて、これら鉄筋や鋼材などの補強鋼材は、径や重量の大きいものが多いことから、鋼殻50内への搬入や設置が困難な場合には、作業スペースを確保するべく、鋼殻50の断面を大きくしなければならない。
また、特許文献2に記載の方法においても、本設躯体となるコンクリート躯体55を構成するRC造の構造物54を鋼殻50各々の内方にて構築することから、作業スペースを確保するべく鋼殻50の断面を大きくする必要が生じる。このため、鋼殻50を覆工体とする小断面トンネルの構築に、汎用的に用いられている小断面シールド掘削機とは規格の異なる断面のシールド機を新たに製作しなければならない。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、低コストかつ簡略な構成で、大断面トンネルの本設躯体を構成する応力材としても利用可能な鋼殻を備える、合成鋼殻部材および合成鋼殻部材の製造方法を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明の合成鋼殻部材は、大断面トンネルの輪郭に沿って複数配置されるとともに、互いに連結されて大断面トンネルの外殻躯体をなす合成鋼殻部材であって、シールド掘削機にて構築される単体トンネルの覆工体である鋼殻と、該鋼殻の中空部に充填されるコンクリートとによりなり、該コンクリートが、単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を付与された状態で硬化されていることを特徴とする。
上記の合成鋼殻部材によれば、単体トンネルの覆工体として機能することにより残留した鋼殻の内部応力が、合成鋼殻部材を製造する過程において、単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を付与されたコンクリートにより相殺される。これにより、硬化後のコンクリートと一体となって合成鋼殻部材をなす鋼殻は、残留応力のない応力材として取り扱うことができることから、残留応力に対応する補強部材を用いることなく、鋼殻を備える合成鋼殻部材にて構成される外殻躯体を、大断面トンネルの本設躯体とすることが可能となる。
また、従来技術のような、外殻躯体を仮設材とし、外殻躯体の内側に大断面トンネルのコンクリート躯体を構築する作業や、外殻躯体を本設躯体とするべく、鋼殻を補強する作業等が不要になることから、コスト削減や作業効率が図れるだけでなく、鋼殻に作業スペースを確保する必要がないため、鋼殻をスリム化できるとともに軽量化を図ることが可能となる。
さらに、鋼殻をスリム化できることにより、鋼殻を覆工体として単体トンネルを構築する際のシールド掘削機に、汎用的に用いられているシールド掘削機を転用することが可能となるため、工費全体を大幅に削減することが可能となる。
本発明の合成鋼殻部材の製造方法は、コンクリート打設管の中間部に開閉弁を設置するとともに、該開閉弁とコンクリート打設管のコンクリート供給口との間に、圧縮空気を供給する圧縮空気供給管を接続し、前記コンクリート打設管を介して前記鋼殻の中空部にコンクリートを充填した後、前記コンクリート打設管の開閉弁を閉鎖したうえで、前記圧縮空気供給管より圧縮空気を供給し、前記単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を、硬化するまで前記コンクリートに付与することを特徴とする。
また、本発明の合成鋼殻部材の製造方法は、前記圧縮空気供給管に圧縮空気調整弁を備えるとともに、前記コンクリート打設管の、前記開閉弁と前記コンクリート供給口との間に排気調整弁を備えた排気管を接続し、前記圧縮空気調整弁及び前記排気調整弁にて、前記コンクリートに付与する圧力を微調整することを特徴とする。
上記の合成鋼殻部材の製造方法によれば、合成鋼殻部材を構成する鋼殻にコンクリートを加圧充填するにあたり、コンクリートに付与する圧力を圧縮空気にて管理及び微調整することができるため、簡略な方法で精度よく適切な圧力をコンクリートに付与することが可能となる。
また、コンクリートが硬化するまでの間、容易にコンクリートに付与する圧力を一定に保持することが可能となる。
本発明によれば、低コストかつ簡略な構成で合成鋼殻部材を構成する鋼殻を、残留応力のない応力材とできることから、残留応力に対応する補強部材を用いることなく、鋼殻を備える合成鋼殻部材にて構成される外殻躯体を、大断面トンネルの本設躯体とすることが可能となる。
本発明の合成鋼殻部材を利用した大断面トンネルの外殻躯体、および合成鋼殻部材を構成する鋼殻を示す図である。 単体トンネルの覆工体として機能している鋼殻を示す図である。 合成鋼殻部材の製造方法を示す図である。 合成鋼殻部材の製造方法に用いるコンクリートの加圧装置を示す図である。 従来の大断面トンネルの構築方法を示す図である。
以下に、本発明の合成鋼殻部材を図1及び図2を用いて説明する。
合成鋼殻部材1は、図1(a)で示すように、道路下や鉄道軌道下等の地中に大断面トンネルTを、後に述べる外殻先行型の非開削工法にて構築するにあたり、大断面トンネルTの外殻躯体5を構成する部材となるもので、鋼殻2とその内方に充填されたコンクリート3とにより構成されている。
鋼殻2は、図1(b)で示すような筒状体であり、大断面トンネルTの周方向に延在する複数の主桁21、上下に位置する主桁21どうしを連結する中柱22、および大断面トンネルTの軸線方向に延在し、主桁21を連結する縦リブ23よりなるフレームと、このフレームを大断面トンネルTの周方向に覆うスキンプレート24とにより構成されている。
このような構成の鋼殻2は、その内方にコンクリート3が充填されてSC造の合成鋼殻部材1となるものであり、図1(a)で示すように、構築しようとする大断面トンネルTの輪郭に沿って間隔をおいて複数配置されている。そして、これら隣り合う合成鋼殻部材1の鋼殻2どうしを連結部材4により接合することで、大断面トンネルTの外殻躯体5が構築される。
外殻躯体5は、外殻先行型の非開削工法にて構築されるものであり、まず、シールド掘削機にて鋼殻2を覆工体とする単体トンネルを、構築しようとする大断面トンネルTの輪郭に沿って、間隔をおいて複数構築する。次に、隣り合う単体トンネルの鋼殻2どうしを、連結部材4を介して連結するとともに、鋼殻2の中空部にコンクリート3を充填することで、合成鋼殻部材1が構築されるとともに、外殻躯体5も構築されることとなる。
こうして構築された外殻躯体5の内部掘削を行うことにより、大断面トンネルTが構築されるが、内部掘削により外殻躯体5には掘削開放力が作用する。また、大断面トンネルTの構築後には、使用状態で図1(a)で示すような土水圧をはじめとする種々の荷重を受け、外殻躯体5に断面力が発生する。つまり、合成鋼殻部材1を構成する鋼殻2は、これらの力を外殻躯体5の一部として受けることとなり、鋼殻2の主桁21には、主に引張力および圧縮力が作用する。したがって、外殻躯体5を大断面トンネルTの本設躯体として取り扱う場合には、上記の引張力および圧縮力を負担する応力材として鋼殻2を設計する必要がある。
しかし、合成鋼殻部材1の鋼殻2は、外殻躯体5を構成する部材として機能する以前に、シールド掘削機にて構築された単体トンネルの覆工体として機能している。そして、外殻躯体5が構築される以前の単体トンネルは、その形状が矩形であることから、周辺地盤から図2(a)で示すような土水圧が作用されることに伴い、鋼殻2に曲げ応力が残留している。
そこで、本実施の形態では、合成鋼殻部材1を製造する過程において、図2(b)で示すように、鋼殻2の中空部に充填されるコンクリート3を利用して鋼殻2に内圧を生じさせ、単体トンネルの覆工体として機能していた鋼殻2に残留している内部応力を除去する。これにより、硬化後のコンクリート3と一体となって合成鋼殻部材1となった鋼殻2を、残留応力がない応力材として取り扱うことのできる構造部材となるようにした。
以下に、合成鋼殻部材1の製造方法を図3及び図4を用いて説明する。
図3に示すように、鋼殻2の中空部にコンクリート3を充填するためのコンクリート打設管6は、基端が地上に配備されたコンクリート供給装置7に連結され、先端はコンクリート打設口61となっており、その中間部に加圧装置8が設置されている。
加圧装置8は、図4で示すようにコンクリート打設管6を閉塞することの可能な開閉弁81と、コンクリート打設口61と開閉弁81との間に配置され、コンクリート打設管6に圧縮空気Aを給気する圧縮空気供給管82およびコンクリート打設管6内の排気を行う排気管83を備えている。
そして、圧縮空気供給管82は、図3で示すように、圧縮空気調整弁821を介して地上に配備されたコンプレッサー9に連結されており、コンクリート打設管6に給気する圧縮空気量は、圧縮空気調整弁821を介して調整可能となっている。また、図4で示すように、排気管83にも排気調整弁831が設置されて、コンクリート打設管6内の排気量を調整可能となっている。
これら加圧装置8を備えたコンクリート打設管6を用いて鋼殻2にコンクリート3を打設するにはまず、図3で示すように、大断面トンネルTの軸線方向に延在し、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルに、コンクリート打設管6を挿入する。
本実施の形態において、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルは、シールド掘削機を発進させる発進立坑10からシールド掘削機を回収する到達立坑11に至るまで構築されている。そして、到達立坑11に面する鋼殻2に蓋部材12が設置されて、到達立坑11側が閉塞されている。
なお、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルは、必ずしも到達立坑11に達しているものに限定されることなく、地山の切羽に面しているものでもよい。この場合には、シールド掘削機を解体して単体トンネル内から撤去した後、切羽に面する鋼殻2に蓋部材12を設置すればよい。
次に、発進立坑10側から挿入したコンクリート打設管6のコンクリート打設口61を、蓋部材12近傍まで引き込むとともに、鋼殻2に閉塞空間25を設けるように蓋部材12と間隔を設けて堰板13を設置する。
堰板13は、図4で示すように、その周面に鋼殻2の内周面に対して着脱が容易なパッキン131が備えられるだけでなく、コンクリート打設管6が貫通する貫通孔、閉塞空間25にコンクリート3が充填されることにより生じる側圧を支持する支持部材132、閉塞空間25内の空気を抜く空気抜き孔133、及び閉塞空間25に充填されたコンクリート3の側圧を検知する液圧計134が備えられている。なお、本実施の形態では、支持部材132に油圧ジャッキを採用しているが、これに限定されるものではなく、閉塞空間25に打設したコンクリート3の側圧を支持できる構造であれば、いずれを採用してもよい。
この後、コンクリート打設管6に備えた開閉弁81を開状態とし、閉塞空間25へコンクリート3の充填を開始する。本実施の形態では、鋼殻2の1個分をコンクリート3の1回の打設長さ(閉塞空間25の長さ)としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、鋼殻2の断面の大きさや充填するコンクリート3の性状等に応じて、適宜打設長さを調整すればよい。
ポンプ圧送にてコンクリート3を打設し、閉塞空間25がコンクリート3で満たされたことを空気抜き孔133にて確認した時点で、図示しないキャップにて空気抜き孔133を閉塞するとともに、開閉弁81を閉状態にする。その後、圧縮空気供給管82に備えた圧縮空気調整弁821を開状態にして、コンクリート打設管6内に圧縮空気を供給する。このとき、閉塞空間25内に設置した液圧計134を確認しながら、圧縮空気調整弁821の開度、もしくは排気調整弁831の開度の調整を行い、コンクリート3の液圧が、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力となるよう、微調整を行う。
コンクリート3を加圧し、その液圧が上記の土水圧に達した時点で、この圧力を維持しつつコンクリート3を硬化させる。なお、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルに作用する土水圧は、計算により算定してもよいし、図2(a)で示すように、鋼殻2にひずみゲージ26を設置しておき、ひずみゲージ26より得られた鋼殻2の歪み量から土水圧を算定してもよい。
コンクリート3が硬化した後、圧縮空気調整弁821を閉状態および排気調整弁831を開状態とするとともに、コンクリート打設管6を堰板13の近傍で切断する。次に、堰板13を所定量後退させて、硬化したコンクリート3と堰板13との間に新たな閉鎖空間25を形成し、その上で、堰板13の貫通孔にコンクリート打設管6を挿通させ、上記の作業にてコンクリート3を打設する工程を繰り返す。こうして、発進立坑10に面した鋼殻2に達するまで、コンクリート3を打ち継いでいく。
このように、単体トンネルの覆工体として機能していた鋼殻2は、中空部にコンクリート3が加圧充填されることにより内圧が生じ、この内圧にて残留応力が相殺された状態で、硬化したコンクリート3とともに合成鋼殻部材1となる。このように、鋼殻2は、硬化したコンクリート3と一体となって合成鋼殻部材1を構成する時点において、残留応力のない応力材として取り扱うことが可能となるものである。
なお、コンクリートは一般に、セメントの水和により凝結始発以降に水和収縮することが知られている。よって、鋼殻2の内方に充填されるコンクリート3は、上記の水和収縮とあわせて、コンクリート硬化時の自己収縮、クリープ、およびブリーディングを考慮し、例えば膨張材(アルミ微粉末、石灰系膨張材、CSA系膨張材等)の添加によって収縮補償したコンクリート等、体積変化の極めて小さいコンクリートを採用するとよい。
また、上記のコンクリート3を充填する工程は、鋼殻2を覆工体とする単体トンネルを構築する都度実施してもよいし、大断面トンネルTの輪郭に沿って、単体トンネルを間隔を有して必要数配置し、隣り合う単体トンネルの鋼殻2どうしを、連結部材4を介して連結した後、実施してもよい。
上記の合成鋼殻部材1によれば、硬化後のコンクリート3と一体となって合成鋼殻部材1をなす鋼殻2は、残留応力のない応力材として取り扱うことができる。これにより、残留応力に対応する補強部材を用いることなく、鋼殻2を備える合成鋼殻部材1にて構成される外殻躯体5を、大断面トンネルTの本設躯体とすることが可能となる。
また、外殻躯体5を本設躯体とするべく、鋼殻2を補強する作業等が不要になることから、コスト削減や作業効率が図れるだけでなく、鋼殻2に作業スペースを確保する必要がないため、鋼殻2をスリム化できるとともに軽量化することが可能となる。
さらに、鋼殻2をスリム化できることにより、鋼殻2を覆工体として単体トンネルを構築する際のシールド掘削機に、汎用的に用いられているシールド掘削機を転用することが可能となるため、工費全体を大幅に削減することが可能となる。
本発明の合成鋼殻部材1および合成鋼殻部材の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、鋼殻2および外殻躯体5を矩形断面としたが、必ずしもこれに限定することなく、円形や楕円等いずれの断面形状のなすものであってもよい。
また、本実施の形態では、コンクリート打設管6の先端に加圧装置8を設置し、加圧装置8を用いて、鋼殻2の中空部に充填したコンクリート3に圧力を付与しているが、コンクリート3の加圧方法は、これに限定されるものではなく、いずれの方法によるものでもよい。
さらに、本実施の形態では、隣り合う鋼殻2を連結する連結部材4として、鋼殻2に溶接固定される一対の連結鋼材41と、これら一対の連結鋼材41の間に充填さるコンクリート42を採用している。しかし、連結部材4は必ずしもこれに限定されるものではなく、外殻躯体2に生じる応力を負担できる部材であれば、いずれを採用してもよい。
また、本実施の形態では、コンクリート供給装置7およびコンプレッサー9を地上に配備したが、その配備位置は必ずしもこれに限定するものではなく、例えば坑内に配備する等、作業エリアの広さや施工性等を考慮し適宜決定すればよい。
1 合成鋼殻部材
2 鋼殻
21 主桁
22 中柱
23 縦リブ
24 スキンプレート
25 閉塞空間
26 ひずみゲージ
3 コンクリート
4 連結部材
41 連結鋼材
42 コンクリート
5 外殻躯体
6 コンクリート打設管
61 コンクリート打設口
7 コンクリート供給装置
8 加圧装置
81 開閉弁
82 圧縮空気供給管
821 圧縮空気調整弁
83 排気管
831 排気調整弁
9 コンプレッサー
10 発進立坑
11 到達立坑
12 蓋部材
13 堰板
131 パッキン
132 支持部材
133 空気抜き孔
134 液圧計
50 鋼殻
51 コンクリート
52 外殻部
53 環状体
54 RC造の構造物
55 コンクリート躯体
T 大断面トンネル
A 圧縮空気

Claims (3)

  1. 大断面トンネルの輪郭に沿って複数配置されるとともに、互いに連結されて大断面トンネルの外殻躯体をなす合成鋼殻部材であって、
    シールド掘削機にて構築される単体トンネルの覆工体である鋼殻と、
    該鋼殻の中空部に充填されるコンクリートとよりなり、
    該コンクリートが、単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を付与された状態で硬化されることを特徴とする合成鋼殻部材。
  2. 請求項1に記載の合成鋼殻部材の製造方法であって、
    コンクリート打設管の中間部に開閉弁を設置するとともに、該開閉弁とコンクリート打設管のコンクリート供給口との間に、圧縮空気を供給する圧縮空気供給管を接続し、
    前記コンクリート打設管を介して前記鋼殻の中空部にコンクリートを充填した後、前記コンクリート打設管の開閉弁を閉鎖したうえで、前記圧縮空気供給管より圧縮空気を供給し、前記単体トンネルに作用する土水圧と同等の圧力を、硬化するまで前記コンクリートに付与することを特徴とする合成鋼殻部材の製造方法。
  3. 請求項2に記載の合成鋼殻部材の製造方法において、
    前記圧縮空気供給管に圧縮空気調整弁を備えるとともに、
    前記コンクリート打設管の、前記開閉弁と前記コンクリート供給口との間に排気調整弁を備えた排気管を接続し、
    前記圧縮空気調整弁及び前記排気調整弁にて、前記コンクリートに付与する圧力を微調整することを特徴とする合成鋼殻部材の製造方法。
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